2020年の東京オリンピック・パラリンピックを視野に入れ、近くスポーツ庁が開設される運びになりそうだ。
今年の秋の臨時国会(9月27日招集予定)で法案が提出され、遅くとも来年4月には、文部科学省の外局としてスタートする予定だという(付記:衆院の解散でスケジュールは少々変更されたが、来年4月は既定路線だとも言われている)。
そこで私は、スポーツ議員連盟の某代議士に、次のような意見をぶつけてみた。
「日本のスポーツ界は、新聞やテレビなどのマスメディアがスポーツ・イベントを主催したり、スポーツ・チームを所有したりしていることによって、健全な発展が大いに妨げられている。そこで、スポーツ庁の開設をきっかけに、スポーツ庁の長官は、マスメディアはスポーツ・ジャーナリズムに徹し、スポーツの主催や所有はやめるのが望ましい、という声明を出すべきではないでしょうか……」
するとその代議士は、私の意見に大賛成してくれて、「スポーツ庁は、そのようなスポーツに関する理念を打ち出すべきでしょうねえ」といった。
ところが後日、某新聞社の記者からスポーツ庁に関する意見を求められ、同じことを言うと、反論された。
「それではスポーツへの国の支配が強化され、それこそ日本のスポーツの健全な発展が望めなくなりますよ……」
そこで私は、再反論した。
「そんな事態を批判し、日本のスポーツを健全な方向へ導くのがジャーナリズムであり、マスメディアの使命でしょう。アメリカの第三代大統領ジャクソンは、新聞が存在せずに政府が存在する社会より、私は、政府が存在せず新聞が存在する社会を選ぶ、と言いました。高校野球やプロ野球や箱根駅伝をまともに批判できないマスメディアの現状こそ、日本のスポーツ界の健全な発展を妨げてますよ」
皆さんの御意見は……? |