ナンヤラカンヤラ
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タマキのナンヤラカンヤラ NEW!!
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9月20日(水)
『ギリシア人の物語』読み続ける。オモシロイ。第2次ペルシア戦争はいよいよ最終決戦「プラタイアの戦闘(バトル)」。国家の《パワーには持続力と瞬発力がある。広大なペルシア帝国の各地方から供出させた兵士がカネで働く傭兵しか知らないペルシア軍の総司令官は市民皆兵制を採るギリシアの都市国家の兵士の「パワー」を理解していなかったのではないかと思う》コレはまさにヴェトナム戦争時のアメリカが冒した「マクミランの誤謬」と同じですね。全てを計数化してデータから正しい判断を選択できると判断したマクミランは「ボディ・カウント(死体の数)の多少だけでアメリカはヴェトナムに勝ち続けていると判断したのでしたよね。いかにもハーバード大学トップ卒業のエリートが間違いそうな「誤謬」ですね。今GDPがどうの…失業率がどうの…円安がどうの…などと連日ニューズになっている数字もペルシア帝国クセルクセス大王やアメリカのマクミラン国務長官が「量(数字)で勝てる」と判断した「誤謬」と同じことかもしれませんね。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマはラグビーW杯でのイングランドの「ヘディングからのトライ」について。ヘディングはノックオンでなくキックと同じ扱いなのですね。ではバレーボールやバスケットボールのヘディングはどうなのか?野球でボールを持った野手がベースに頭(ヘディング)でベースタッチしたのは有効か?などイロイロ面白話を喋ったあと黒兵衛と散歩のあと終日デスクワークは昨日書いた北國新聞の原稿の校正やホームページ原稿の整理等ナンヤラカンヤラ。晩飯はバファローズvsマリーンズを見ながら。オリックスvsロッテと言わないとわかりにくいのが現在のパ・リーグの弱点ですね。バファローズの2死無走者からの一気の逆転劇は見事でしたね。バファローズは岡本太郎デザインのバファローのマークをいつになったら復活してくれるのかな?

9月19日(火)
朝の読書inベッドは『ギリシア人の物語T』に戻る。サラミスの海戦でテミストクレス率いるアテネの海軍を中心と知るギリシア都市国家連合がクセルクセスのペルシア軍を完膚なきまでにやっつける。まだ戦いは終わったわけでなくペルシアは越冬隊の大軍を北部ギリシアに残したが大海戦での完敗は相当の痛手でペルシアに協力してきたギリシア人や傭兵たちは浮き足だった。《市民皆兵のギリシアの都市国家にはそもそも傭兵という概念すらもなかった。だが専制君主制の国であるペルシアでは傭兵制度のほうが普通であったのだ。これもオチデント(西方)であるヨーロッパとオリエント(東方)であるペルシアの違いの一つなのである》ロシアもやっぱりオリエントの専制君主国のようですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。蒸し暑いだけでなく陽射しも強いですね。秋はまだ遠い?ワン。デスクワークは北國新聞の連載「スポーツを考える」の執筆。春日良一さんの持論である「ウクライナで冬季五輪を!」を紹介。これは繰り返し紹介する価値ある主張ですね。マスメディアは取りあげないでしょうがココから新しいオリンピックが始まりココからスポーツの価値も見直されるはずですね。経済効果やメダル獲得数に騒いでるようではドーショーモナイですね。大相撲は1敗同士の激突で高安が負けた…嗚呼。熱海富士は空気の読めない力士ですなぁ。まぁシャーナイけど…最近は空気を読んだ一番もなくなりましたね。これは良いことなんでしょうか…どうかな…。

9月18日(月)つづき
養老孟司×茂木健一郎×東浩紀『日本の歪み』(講談社現代新書)読了。鼎談の中味は面白かったけど中江兆民の『三酔人経綸問答』を頭に浮かべてしまいましたね。もちろん中味は憶えてないのでタイトルから連想しただけですけど「日本は変わらない」けど近く必ず起こる「大震災」で「どう変わるか?」というのが結論では「酔人」の「問答」というほかないですね。もちろん団塊の世代のイデオロギーによる出来もしない革命論や変革論を耳タコで聞かされた団塊直後世代としては酔人問答を読む方がよっぽどオモシロイですけどね。ワン。ベッドを出ていつものように黒兵衛と散歩。養老孟司さんが「問答」のなかで「平和」という言葉を使わず「日常」と言われたのは流石だと思いましたね。でも兵隊の「日常」とは何なのかな?自衛隊の「日常」は?米兵の「日常」は?韓国兵や北朝鮮兵の「日常」は?中国人民解放軍の「日常」は?…と考えるうちに中国のパラリンピックのメダル獲得数が抜群に多いことを思い出した。国内の障害者スポーツ大会も盛んらしいけど兵士が多いのは何故かな?ワン。終日雑務。コンピュータや机の上や引き出しの整理をする。途中録画しておいた世界のドキュメンタリー『ケネディvsカストロ』を見たり(平和を望んでいた二人の証言やケネディ暗殺の一報がカストロに伝わったときに同席していたフランス人記者の証言など極めて興味深かった)オーストラリアvsフィジーのラグビーを見たり。ウェールズ相手に同点寸前ノックオンで試合終了のフィジーがオーストラリアに勝ったのは実力ですね。日本はイングランドのヘディングプレイをノックオンとセルフジャッジしたことから(マァ仕方ないけど)リズムが悪くなりましたね。大相撲はオモシロいけど豊昇龍はちょっと負けすぎ。高安は…黙って見守りましょう。晩飯は茂木健一郎三もオモシロイと御墨付きを出したなんばグランド花月の吉本新喜劇をTVKで見ながら。今日の芝居はマァマァやったかな。ベッドへ…と思ったらNHKで『解体キングダム』をやっていたので見てしまう。首都高大師橋の架け替え工事。300m4000トンの橋を誤差数ミリの範囲で動かす。見事。スポーツライターの仕事もこういう人々の仕事に負けない気合いと中味でやらねばと思いますね…と若い人にも伝えたいですね。

9月18日(月)
かつては日本のサッカーもイタリアやブラジルなどの強いチームによく"善戦"してましたよね。日本のラグビーもまだその段階かな?イングランドは強い。ミスをしなえれば…なんて言うのは日本のラグビーがまだ弱い証拠ですね。次のサモア戦ガンバレ!

9月17日(日)
『ギリシア人の物語』は一休み。養老孟司×茂木健一郎×東浩紀『日本の歪み』を読む。イロイロ面白かった。戦時中の英語禁止でカレーライスが軍隊では「辛味入り汁かけ飯」と言っていたのは知らなんだ。海軍さんのカレーではないのですね。「國體」を「国体」と書くようになって「國體」についての議論をやらなくて済むようにした(以上養老氏)という指摘も面白いですね。そして「国体」は「国民体育大会」のこととなり今に「国スポ(国民スポーツ大会)」となって「國體」の浄化が終わったということでしょうか(東氏)。「俺は今の"吉本的なお笑い"が大嫌いです。テレビで見る吉本のお笑いには人間関係の過剰さや忖度しかない。僕は日本のお笑いはバカの壁の象徴だと思います。批評性がない」と言いながら「なんばグランド花月でやってるのは好きだけど」と言う茂木氏の意見には100%同意。他にも目ウロコの会話続出です。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。住宅街の静けさは連休のせいか残暑のせいか?ワン。仕事はちょっと横に置いてNHK-BSで撮り溜めしておいたビデオを見て楽しむ。ベルリン・フィルのヴァルトビューネの野外コンサートはいつ見ても聴いても素晴らしいですね。ネルソンスの指揮でリヒャルト・シュトラウス特集。『ばらの騎士組曲』はいつ聴いてもいい音楽ですね。テノールのフォークトは得意のワーグナーから『ローエングリン』。続けてウィーンフィルのシェーンブルン宮殿コンサート。メゾのがランチャとの『カルメン』や『サムソンとデリラ』も良かったけどラヴェルの『ボレロ』でダンサーが宮殿に大きく影で映し出されたのは見事でした。指揮はヤニック・ネゼ=サガン。さらに昨年ヴェネツィアのサン・マルコ広場で行われた野外コンサートでオルフの『カルミナ・ブラーナ』指揮はファビオ・ルイージ。オケと合唱はヴェネツィアのフェニーチェ劇場。これだけ連続で楽しむと満足満足。ちょっと休んで養老×茂木×東の本を読み続けてからビール飲みながら大相撲。高安を応援する人が「アレをめざせ!」という看板を手にしてる。イイですねぇ。かつてのタイガース的イマイチ力士には今場所こそ「アレ」を手にしてほしいですね。うわっ。3大関が続けて黒星。大相撲はオモシロイですねぇ。

9月16日(土)
『ギリシア人の物語T』はいよいよギリシア都市国家連合vsペルシアの一大決戦へ。《凡将は先例に基づいての想定内で戦略なり戦術を立てる。反対に名将は先例には縛られずにあらゆる事態を考慮し想定外まで考慮してそのうえさらに自軍の兵士の有利と不利だけでなく敵の有利と不利まで考えに入れて戦略戦術を立てるのだ》確かに。しかし言うに易し行うに難しなんでしょうね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。相変わらず蒸し暑い日々が続く。カラカラに乾くより湿度のある方が生物が生きていくためには良いのでしょうが…ならば世の中は気持ちが悪い方が良いと言うことなのかな?イエスは十字架の上で「我乾く」といったらしいけど…よーわからん。ワン。講談社から現代新書の今月の新刊が3冊送られてくる。養老孟司×茂木健一郎×東浩紀『日本の歪み』帯に「この社会の居心地の悪さはどこから来たのか?考えたくなかった戦後日本の論点を徹底討論!」とある。「賢人」が何を言っても…とも思うが読んでみるか。倉本一宏『紫式部と藤原道長』帯には「源氏物語がなければ道長の栄華もなかった!」面白そう。読まねば。もう一冊は栗田治『思考の方法学』どれもコレも取りあえずはサラミスの海戦を終えてからですね。夕方は久し振りにビデオでなくナマで大相撲観戦。高安!初優勝に向けて突っ走れ!豊昇龍に勝った錦木は強い相撲ですね。正代が貴景勝を破り…大相撲はいつ見てもオモシロイですね。錣山親方(寺尾)が湘南乃海のの蹲踞の姿勢が美しいと褒めていた。そうですよね。何しろ土俵上で制限時間いっぱいの時に汗を拭いた手ぬぐいをキチンと畳んで返す力士ですからね。今日琴恵光に勝って4勝3敗。強く美しい力士に育ってほしいですね。

9月15日(金)
『ギリシア人の物語T』は第2次ペルシア戦争サラミスの海戦の前にテルモピュレーの会戦。戦争が始まる前にも論争好きのギリシア人たちはどの都市国家の誰を総司令官にするか?陸軍の総司令官は?海軍の総司令官は?と会議と論争と説得が激しかったのですね。《説得力とは他者をも自分の考えに巻き込む能力である。他者の意見を尊重しそれを受け入れ歩み寄ることによって着地点を見出すことではない》ナルホド。そーゆーものなのでしょうねぇ。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。チョイと黒兵衛の元気がなくなくなってきているように思えて心配。もう12歳だからゆっくり歩く。ワン。ナンヤカンヤラ雑用と仕事と『ニューズ・オプエド』の準備などをしていたら上杉隆さん経由でスタッフからタイガースの優勝で喜んでいる初沢亜利さんというカメラマンがいるのでゲストにどうかと推薦される。今日の特集は『2030年ウクライナ冬季五輪と36年ソウル=ピョンヤン合同五輪の可能性は?』というものでゲストは五輪アナリストの春日良一さんと千葉大大学院生で「おりがみ」(オリンピックを学生みんなで)代表の都築則彦さんに決まっていたのでどーしょーかと悩む。おまけに今年の「保守的な虎の優勝」を喜んでるような人物では話が合わないので取りあえずニューズのコーナーだけの出演にしてもらう。ところが!カメラマンの初沢亜利さんとは「今年の優勝はオモロナイ」で意見が大一致。1985年のハチャメチャ優勝を小学5年生で体験した彼と100%意見が一致して話が盛りあがる。今もそのダイナミックでラジカルで破壊的な会話を見聞きできますのでよろしく!https://op-ed.jp/初沢さんとはホンマにオモロイ野球とは何か?ということで近い将来の再登場を約束してもらう。小生の自称大名著『タイガースへの鎮魂歌(レクイエム)あのとき虎は美しかった』(朝日新聞社/河出文庫)を紹介してこのコーナーを終えて話題を「ウクライナ冬季五輪」と「ソウル=ピョンヤン五輪合同開催」に移す。五輪については若い都築さんの疑問に春日さんが答えるカタチ。BRICSがプーチンを中心にオリンピックをやろうとしている話など興味深い話題満載。春日さんも「若い人と話すのはイイですね」。番組を終えたあと『チコちゃん』見ながら晩飯&酒&寝る。

9月14日(木)
『ギリシア人の物語T』はいよいよテミストクレスvsクセルクセスお第2次ペルシア戦争=サラミスの海戦へ。テミストクレスも彼と対立したアリステイデスも《ある一点では共通していた。それは二人ともが政治家として国益を最優先する人であったことである。公職となると無給であったアテネでは国のためにする仕事でカネを稼ぐという概念がない。ゆえにこのアテネでは公金横領罪で告訴されることはない。国家のカネを自分のポケットに入れるという観念からしてないからだ》現代日本もそのようにすればとも思うが…そうすれば大金持ちしか政治家になれないし…とはいえ…国家のカネで喰ってる人が多いことにも困ったものですね。ワン。ベッド出て黒兵衛と散歩。今日は朝から何やら落ち着かないのはタイガースのアレが決まるかも…という気持ちが働いているからかも。そんな気持ちを落ち着かせるためにも…という気持ちは全くなく『ZAITEN』の連載『今月のスポーツ批評』に阪神優勝の予定稿を書く。こんなに強い虎は阪神の虎らしくない。完全試合よりもチームの勝利を目指した虎も阪神の虎らしくない。嗚呼!あのオモシロくも美しい虎はどこへ消えた?とゆーよーな内容の原稿を書いて送稿。虎は勝ちゃーイイとゆーよーな巨人のよーなチームとは違うはずですよね…と思いながら晩飯はBS朝日で阪神vs巨人戦を見ながら。完璧な勝利が危うく追い着かれるか…となっても負ける気がせん戦い方はかつて『トラキチは奇人変人マゾ集団』という原稿を今はなき『月刊現代』に書いて署名原稿デビューした小生としてはあんまりオモロイ優勝ではなかったですなぁ。まぁ岡田はんのインタヴューのボケ方が悪ぅなかったよってに許したることにしたろかなぁ…と思いながら酒を呑む。昔は巨人=自民党vs阪神=社会党とも言われたのが「第二の保守(維新?)」になったらオシマイやでぇ。酒呑も。

9月14日(木)緊急にヒトコト
ハチャメチャに楽しくメチャメチャに面白かった1985年のグチャグチャのタイガースの優勝!!日本列島が揺れ動いたタイガース・フィーバーに較べて今シーズンのキチンと強い野球をするタイガースの圧倒的に管理された「優勝騒ぎ」はツマラナイですね。嗚呼。タイガース優勝おめでとう!虎よ!虎キチよ!もっと牙を剥け!…と「老虎狂」は吠えて叫びたい!嗚呼!!

9月13日(水)
『ギリシア人の物語T』はいよいよペルシア戦争マラトン会戦突入。《専制君主政ならば起こらない党派抗争も民主政では起こるのだ。(とは言え)民主政体を維持しながらまとめていくのも難事だが専制君主国なら容易かと思うとまったくそうではない》ペルシア王ダリウスの下には《無敗無敵を誇っていたペルシア軍がありこのペルシア王の命令で従軍しても大丈夫》と思っていたペルシア人がマラトンの戦いで敗れたことで反乱を起こしソレを収める4年間の心労のうちにダリウスは死去。プーチンもウクライナ戦争に絶対に負けられないわけですね。ダリウスの次にクセルクセスが王に。クセルクセス(Xerxes)は『セルセ』という呼び方でヘンデルのオペラになってますね。アリア♪オンブラ・マイ・フが有名でCMにも使われましたね。久し振りにDVDで見直そうかな。ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマは阪神タイガースの「アレ」目前でこんなに強いタイガースはタイガース的ではないと1985年優勝の時の記念ウイスキーや記念ビールの空き瓶や空き缶をZOOMで見せながら話す。ハチャメチャに大暴れした85年に較べて村上に完全試合をやらせないで優勝する姿は"旧トラキチ"としては美しくないとしか思えないですね。85年の大フィーバーは二度とないのかな?ラジオのあと黒兵衛と散歩。午後からは大船に喫茶店で日刊ゲンダイ記者の取材を受ける。テーマはタイガースの"アレ"。小生の傑作の一冊(笑)『タイガースへの鎮魂歌』を熟読してくれていた記者だったので今年の虎の"アレ"がオモロないということを納得してもらえる。逆に1985年当時の巨人vs阪神が自民党vs社会党に喩えられたのに対して今は?と訊かれて大阪の維新を思い出す。虎は第二の保守党に堕したか!?嗚呼!!続けて笹川スポーツ財団の方と同じ場所で打ち合わせ。今年秋のSPJ(Sort Policy for Japan)の審査について打ち合わせ。今年も50チーム以上のゼミの大学生が参加するとのことでどんな企画がとみ出すか楽しみですね。阪神タイガースが「ただの強いチーム」になってしまったのではなく虎が牙を剥いてるような爆発的な企画を期待したいですね。うわっ!豊昇龍また負けた!それも正代に!霧島も阿炎にやられる!これからどーなるのかなー?

9月12日(火)
『ギリシア人の物語』読み進む。アテネの民主主義は《市民には投票する権利を与えた。だがその権利を行使するかしないかは市民一人一人の自由である。とはいえその権利を行使しなかった場合でも-つまり棄権した場合でも棄権せずに投票した人々が決めたことには従う義務は市民全員にある。だからこそアテネ人は棄権という現象を問題視する必要を感じなかったのだし少数意見も議場内で行われる白熱した討議は認めているのだからそれで十分とでも考えていたのではないだろうか。もしもそうであったとすれば棄権や少数意見をことさら重要視すること自体が民主政治の精神に反することになる。そしこうも冷徹に考えでもしない限り民主政を機能させていくことはできないのではないかとも…》昔も今も為政者は《冷徹に》政治を考えているのでしょう。民主主義に理想もなければ出口もないのかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。今日はコロナ以前から手入れしなかった庭木を職人さん達が手を入れてくれている。ご苦労様です。午前中チョイと仕事して午後からは大船の貸しスタジオ(会議室?)へ。BS11が11月に放送予定の番組『三波春夫、あなたに逢いたい〜初めて語られる昭和スターの素顔』の取材に応じる。三波春夫さんが小生の書いたエッセイを読んで喜んで下さり3本の越乃寒梅や著作物やCD&DVDとともに送っていただいたお手紙を披露する。以前日経のエッセイに書いて小さな写真で紹介されたことはあったけどテレビ公開は初めて。長さ4メートルはあろうかと思える和紙に墨痕鮮やかに書かれた手紙を改めて広げてみるとスゴイ迫力。見事な筆蹟でシベリア抑留の時の話まで書かれているこの手紙は冗談抜きで国宝級ですね。末尾に『藝魂花心 三波春夫』と書かれて大きな四角い朱印が押してあるのを久し振りに見直して感激。三波春夫先生の『元禄忠臣蔵』は紛う方なき見事な日本のオペラですね。帰宅してビール&大相撲。北海富士また大関を破って3連勝!スゴイ!オモシロイ!晩飯は昨日録画した『映像の世紀バタフライエフェクト/9.11同時多発テロ運命が激変した3人の物語』を見ながら。トランプ&パウエル&女性下院議員バーバラ・リーの話。パウエル国務長官は政治に利用されたりもしたけどやはり良い人ですね。リー議員はアメリカの良心ですね。トランプはドーショーモナイシャーナイショーモナイ男ですねえ。晩飯の後サッカー日本代表vsトルコの試合。3点リードして追い着かれそうになっても負ける気がしないほどの強さでした。

9月11日(月)
『ギリシア人の物語』は今の時代に読み直して本当に良かったと思う。《アテネの民主政は高邁なイデオロギーから生まれたのではない。必要性から生まれた冷徹な選択の結果である。このように考える人が率いていた時代のアテネで民主主義は力を持ち機能したのだった。それがイデオロギーに変わった時代に都市国家アテネを待っていたのは衰退でしかなくなる》ナルホド。今は民主主義と民主主義を主張する国家の衰退でしかないのかもしれませんね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。秋近し言えども歩けば汗まみれ。歩くと何やら腰が痛い。歳か?ストレッチのしすぎか?年寄り相手に宣伝を強化して金儲けを狙ってる薬にだけには頼りたくないですね。ワン。終日イロイロ雑用。インボイス制度でのアンケートが何ちゃらかんちゃら。政府のすることはわけワカラン。古代ローマのように10分の1税だけにすればわかりやすいのに…それより何より国会議員数や地方議員数を減らすことですね。そもそも人口が減っているのですから(>_<)うわっ。豊昇龍が負けた。北海富士強い!大相撲オモロイ。サッカーのドイツ監督解任は当然ですね。晩飯は吉本新喜劇を見ながら。アキさんの徹底したわけのわからんナンセンスぶりはスッチーさんと双璧ですね。NHK『バタフライ・エフェクト』録画してベッドへ。


9月10日(日)つづき
朝の黒兵衛との散歩の後締め切り原稿もないので『ギリシア人の物語』読み進む。ソロンの改革に続いて「ティラノス(独裁者)」などと言われながらもアテネの民主政を押し進めたペイシストラトスは《今で言えばイヴェントの祖と言える》らしい。《四年に一度女神アテナに捧げる「汎アテネ祭」を立ち上げた。オリンピックと違って競うのは歌唱力。ギリシア人ならどの都市国家からも参加でき歌と言ってもホメロスの叙事詩を竪琴の伴奏で朗々と歌いあげそれを競い合うしゅうさいである》さらにディオニソス(バッカス)を演劇の守護神とし《それを観た後ならば酒を飲んで騒ぐのもディオニソスの認めた行為とな》り《半世紀後にアイスキュロスを生みギリシア悲劇の全盛期への扉は開かれたのだった》《確かにペイシストラトスは専制的な統治者ではあったが快適な専制者で》《アテネは毎日がエクスポ(見本市)であったのかも》現代世界の専制者にそーゆー人物は聞きませんね。午後からは大相撲。大の里は勝ちましたね。湘南乃海は豪ノ山に負けてしまったけど取り口の前に渡された汗ふき用のタオルをキチンと畳んで返す唯一の力士であることを発見しました。今度荒井太郎さんに教えてあげよう。貴景勝は北勝富士の叩き込みに負けて少々心配。若元治に勝った朝乃山は大関の強さ復活?大相撲は見所満載ですね。晩飯はラグビー日本vsチリ。う〜んむむむうむ…日本は勝つには勝ったけど松田のプレスキック以外に…評価できるところはなかったかな?イングランド&アルゼンチン&サモア戦が少々心配…。

9月9日(土)〜10日(日)
『ギリシア人の物語』面白い。ペルシアがアテネとの戦いの破れたのは老いたダリウスが戦いの指揮を二人の将軍に委ねたことにあるという。そこで《後年ナポレオンは非凡なる二将は凡なる一将に劣ると喝破する》ナルホド。一方古代社会で何故アテネだけが民主政を確立できたか?それは《アテネだけが中産階級の確立に成功したからだ。(略)中産階級の存立なしには民主政治は機能しえないとは歴史上の現象に留まらず現代の世界情勢でも実証されていることである》せっかく大量の中産階級を生んだ日本社会だったのに何時のころか世界に較べて富裕層が少なく全員中産階級であることが何か悪いことであるのような空気が醸し出されて貧富の差が開いたのは残念なことでしたね。これもマスメディアの責任ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。イロイロ仕事の後晩飯は別のお隣さんからいただい「青鬼」というなのビールを呑みながらW杯ラグビー開幕戦のフランスvsニュージーランド戦を見ながら。フランス強いですねえ。初優勝に向けて突っ走るかな?しばらく休んだあとサッカーの日本sドイツ。日本強いなあ( ^o^)ノ4−1でっせ。ドイツが弱いのかな?とにかく富安はじめディフェンスが良かったですねえ。続けてラグビーで日本と同じグループのイングランドvsアルゼンチン。さすがはラグビー発祥の地イングランドだけあってはグビーが生まれた当時は得点がキックだけで決まっていた伝統があるのか(キックすべきゴールを通り過ぎたらキックで得点に"トライ"する権利が与えられたのですよね)退場で1人少なくなっても全得点を菊で決めて勝ちましたね。しかしアルゼンチンも強いですね。日本はトーナメントに進めるのかな?かなり本気で心配。W杯前の練習試合も凡ミスが多かったし…メディアは騒ぎすぎだし…。

9月8日(金)
読み直し始めたらヤッパリ面白いので読み進んでしまう塩野七生さんの『ギリシア人の物語』。アテネの民主政の前にスパルタの専制主義が一世を風靡する。《スパルタに泥棒さえいないことは有名だった。アテネでは日常茶飯事だった権力抗争もなく政治上の安定を長期にわたって維持することに成功する。あくまでも「スパルタ的」につまり閉鎖社会にしたからではあったのだが》いつの世でも(現代でも)「スパルタ的な社会」は存在するものなんですね。ワン。ベッドを出て颱風の雨にしては弱い霧雨のなか黒兵衛と散歩。線状降水帯は千葉から茨城にかけてで南関東は平穏のまま。しかしマァ油断しない方がイイでしょうね。関東大震災では津波が鎌倉大仏の首まで襲ったといいますからね。日本で災害セーフの土地は存在しないと考える方がイイのでしょう。ワン。いろいろ仕事した後『ニューズ・オプエド』。今日のゲストは大リーグ評論家の福島良一さんと相撲ジャーナリストの荒井太郎さん。話題が二つに分かれるかと思いきや伯桜鵬の左肩脱臼手術と大谷翔平の右肘手術と腰痛は?ということでアスリートとケガという話題で見事にクロス。いろんなケガの話題で盛りあがる。メジャーでトミー・ジョン手術をしたのは562人。そのうち2度目の手術をしたのは40人で成功率(見事に復帰した投手)は前者が85〜90%。後者は50%だとか。大谷も悩むところですね。彼のトレードの第一候補はドジャースだけど福島さんによるとパドレスのほうがWシリーズ未優勝だから大谷が移籍してWシリーズに勝つほうが面白いとのこと。伯桜鵬はまだ20歳ということで2〜3場所休場して脱臼癖をキチンと直す方がイイといいというのが荒井さんの見立て。ほかに日曜日から始まる秋場所の注目は新十両の大の里と新関脇の琴乃若だあとか。他にも面白い話満載でした。https://op-ed.jp/

9月7日(木)
ベッドのなかで上田泰平(三重ホンダヒート元ヘッドコーチ)の監修した『ラグビー観戦が120%おもしろくなる!ラグビーの教科書』(実業之日本社)を読む。確かに「ラグビーがおもしろくなる本」で一つのプレイがほとんど1分以内(平均は36秒)で終わるとか様々なスペースを攻めるサインプレイが紹介されているなど確かに読んでいて楽しかった。しかし初心者(にわかファン)向けと言うよりある程度ラグビーを見ている人向きかな?誌筆者は先週の『オプエド』に出演してくれた小崎仁久さん。でもこの本を読めばラグビーの《にわかファンから"ツウ"にアップデート!》できるのは事実ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。颱風のせいか季節の移り変わりのせいかた志那に日ごとに秋の気配がして蝉の鳴き声も弱々しいですね。ワン。午前中校正などの仕事をして昼飯&昼寝のあとはテレビでジャニーズ事務所の記者会見を見る。「メディアの沈黙」は読売ジャイアンツや朝日毎日の甲子園高校野球も同じことなのに誰もそのことを指摘しないのはジャニーズのように実害を指摘する被害者がいないからか?それとも外国のメディアや国連が指摘しないからでしょうか?

9月6日(水)
活字中毒者の早朝読書inベッドは塩野七生『ギリシア人の物語T民主制のはじまり』(新潮社)。現在の近代オリンピックにどうやら新しい動きが出そうなので基礎知識を読み直しておく。《ギリシア人にはオリンピックが必要であったのだ。でなければあれほど長い年月にわたってギリシア人には珍しい律儀さで続いたはずはない。オリンピックとは戦いばかりしていた古代のギリシア人から生まれた人間性に深く基づいた「知恵」であったのだった》戦いばかりしているのは現代も同じ。いよいよ「本物のオリンピック」の出番かもしれない。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマはワールドカップ。バスケのW杯にメディアは大いに興奮したがバレーボールのW杯もそうですけどアメリカ生まれの球戯のW杯はヨーロッパ生まれのサッカーやラグビーのW杯とは趣が違いますね…という話。後者は試合以外のイベントやベースキャンプの都市との交流を含めて文化プログラムが充実してますが前者は試合だけですね。試合後のレセプションもない。五郎丸さんも言ってたけど「ラグビーは酒も含めた文化」なんですね。では野球(WBC)はどうなのかというとヨーロッパにルーツがあるのでかつては試合後のレセプションも重要だったけどアメリカで続けられるうちにその文化は消えてしまったという話。バスケW杯ではせっかく沖縄に多くの国の選手が集まってくれたのだから試合で勝った負けたと騒ぐ以上にもっと文化交流がほしかったですね。ワン。黒兵衛と散歩の後いろいろデスクワーク。夜は隣家のフランス人夫妻からご主人のピエールさんの誕生パーティに夫婦で招かれる。「鮨処もり山」の大将夫婦も参加。ロゼと赤のワインとお手料理のフランス料理に舌鼓。最後はハッピーバースデイ・ケーキ&シャンパン。我が家からのお祝いは猫の瑠璃ちゃんをプリントしたTシャツやバッジなど。楽しい夜でした。

9月5日(火)
昨晩はベッドで読む本が途切れたので『週刊現代』『週刊新潮』『週刊文春』を持ち込む。台湾有事にジャニーズ問題にビッグモーター問題に木原誠二夫人の元夫の不審死問題に慶応高甲子園優勝で慶応卒業生多数派閥の問題…等々。週刊誌ジャーナリズムには大いに活躍してほしいけどイマイチゆるい印象。慶応の問題など東京五輪汚職ともっと結びつけてほしいし銀座にある慶応卒業生とその紹介がないと入れないと巨大クラブなど取りあげてほしかったなぁ。小生も一度だけ10年以上前に慶応関係者に連れて行ってもらったことがありましたが大勢の女性コンパニオンが同席してロングドレス姿で酒の接待してくれるというのは教育関係団体の経営するクラブとしては少々「?」でしたね。日本の政財界に入り込んでいるKO閥ですから男性中心社会なんですかね?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。秋風が少々爽やか。毎朝挨拶する水道管の工事で交通整理をしている人の小型扇風機付きのジャケットもそろそろスイッチ・オフかな?ワン。終日デスクワーク。『スポーツゴジラ』の連載『走』第7回を書いてメール送稿。昔マラソンのヒートリー選手に取材して「走るのに大事なことは器械体操の動きを学ぶこと」という話を聞いたことを月面宙返りの塚原光男さんに聞いた話と合わせて書く。「体操は人間にとって不可能なことに挑戦していない。人間にできる動きを発見する」という塚原さんの言葉は素晴らしいですね。スポーツの全てに通じることと言えるでしょうね。「だから月面宙返りも倒立も誰にもできることなんです」と言葉は頭ではわかってもナカナカ納得できませんが…(>_<)「走る」のも最も合理的なフォルムを発見してそのフォルムを持続する勝負なのでしょうね。

9月4日(月)
奥野克巳『はじめての人類学』(講談社現代新書)読了。面白くいろんなコトが学べました。「外部」から多くのことを学んできた人類学は《新たな「外部」を招き入れる試みとして》《「人間以上の(more than human)人類学」や「人間的なるものを超えた(beyond the humen)人類学」と呼ばれる流れが形成されつつある》という。《人間を中心において世界を捉え働きかけようとする傲慢な姿勢に疑念を抱》いたわけですね。何だか東洋思想のほうが昔から遙かに前方を歩んでいるような気もして…観音人類学なんてのが生まれそうな気もしますが…ワン。ベッドから出てミストのような小雨のなかを黒兵衛と散歩。さすがにこの日ばかりは少々蒸しても暑さはマシで着実に秋は近づいてきてますね。地球温暖化の秋と冬はどんな感じになるのかな?ロシアが喜ぶのかな?ワン。いろいろデスクワークの合間に『ZAITEN』10月号を読む。ジャニーズ問題におけるメディア(テレビ)の責任はどんなふうに自己検証されるのかな?第二次大戦のメディア(新聞)の責任のように曖昧には終わらせてほしくないですね。連載対談『佐高信の賛否両論』での「イデオロギーが異なる国とも外交で解決する」と題した鳩山由紀夫氏との対談が面白かった。《どうしてほとんど役に立たないアメリカ製の武器を日本が買うのかと岸田政権を見ていて思います。ここが今の政権の最大の問題です(鳩山)。聞く力だけあって言う力はないですね(佐高)》夕方からZOOMで共同通信の取材を受ける。千葉ロッテマリーンズの本拠地である千葉市のZOZOマリーンスタジアム改築or新築の問題について。米大リーグの球場が全て税金or税金の援助で建てられているのに日本のプロ野球球団には税金を投入し難いのは何故か?という根本的な話をする。スポーツ(野球)という公共文化財をメディア(新聞社)が牛耳っているから日本の野球文化は歪なママなんですね。政治も戦争もスポーツも日本のメディアの責任は大きいですね。晩飯は吉本新喜劇を見ながら。スッチーが出なくてもマァマァ笑えたかな。NHK『映像の世紀バタフライエフェクト』は「関東大震災 復興から太平洋戦争への18年」。軍部が関東大震災を如何に利用したかがよくわかった。全部を見たわけではないけど震災特集の様々な番組のなかで最も鋭かった。サスガは『映像の世紀』ですね。

9月3日(日)
『はじめての人類学』はアメリカの人類学でちょっとオモロない方向に入ってしまったなあ…とガッカリしていたら今も活躍を続けるティム・インゴルドの解説で俄然面白さが爆発。このイギリスの現役人類学者を小生は知らなかったが彼の「報告書を書いて満足している過去の人類学者批判」や「科学に解決できない問題などないと考える自然科学者批判」には大納得。彼が大学に新設した「4つのA」というコースは素晴らしい!Anthropology(人類学)+Arcaeology(考古学)+Art(芸術)+Architecture(建築)という4つの学問領域をまとめたコースで特にArtを《私たちの感覚を呼び覚まし知識を成長させてくれるものだと考えた》とする考え方はブラヴォー!ですね。生半可な知識ですが小生がクラシックジャズや絵画や演劇や歌舞伎を好きになったことがどれだけ多くの役に立ったか計り知れないほどですからね。こんなコースが小生の入学した大学にもあったら半年で辞めることもなかったでしょうね…ッテ単なる言い訳でしょうけどね(>_<)ベッドから出て昨晩我が家に泊まった長女と一緒に黒兵衛と散歩。相変わらず蒸し暑いですね。帰宅すると長女が見たい映画があるので付き合えというので付き合う。タイトルは『ジョジョ・ラビット』。第二次大戦中のドイツ。ナチスの少年部隊に憧れて「立派な兵隊」を目指して現実的に現れるヒトラーの幻影と会話していた10歳の少年が母親が自宅に匿っていたユダヤ人と会話するうちに様々に成長して母親のナチスによる虐殺等を経て終戦を迎える話。少々理屈っぽく作為的過ぎるかなと思える喜劇になりきれない喜劇でコレなら『ライフ・イズ・ビューティフル』のほうが良くできてるな…と思いながらも最後まで見てしまう。アメリカ映画ならもっとメル・ブルックスまでヤッテほしいと思うけどマァ面白かった。午後からチョイと仕事したりNHKの関東大震災100年の特番を見たり…。晩飯後も関東大震災の特番。ナルホド火災旋風とはスゴイものですね。地震は仕方なく起こる自然現象だとしてもその後の火災や津波は防ぎようがありそうですね。

9月2日(土)
『はじめてに人類学』はレヴィ=ストロースを経てアメリカの人類学へ。ボアズが起点となって『菊と刀』のルース・ベネディクトや『サモアの思春期』のマーガレット・ミードに引き継がれたアメリカの文化人類学は共産主義とファシズムに対する政治状況から常にアメリカ民主主義を正当化する政治性を帯びることになったのですね。それよりもやはりレヴィ=ストロースの「冷たい社会(未開社会)」と「熱い社会(近代社会)」という分類のほうがはるかに面白い。「冷たい社会に所属するニューギニアのガフク・ガマの人々に《サッカー文化が新たにもたらされたとき彼らは両チームの勝ち負けの数が正確に等しくなるまで何日でも続けて試合を行った》という指摘は面白い。そもそも近代スポーツは《勝ち負けの差をはっきりと生み出すもの》だが儀礼的未開社会の構造は《もともと離れていた2つの集団を一つに結びつけるものなので(略)彼らはサッカーというゲームを通して自分たちを初めの状態に保とうとしたのです》なるほど。近代の生んだスポーツ競技は差異を付けて優劣を決めるところから優勝劣敗という結果を「発展」と捉えて喜んだのですね。ポストモダンのスポーツは勝敗のなくなる方向に進むのでしょうか?ワン。ベッドから出て相変わらずの猛暑の陽射しのなか黒兵衛と散歩。時折吹いてくる秋風が爽やかですね。台風の影響かな?いろいろデスクワークをしていると夕方になって買い物に出ていたヨメハンが長女と一緒に帰宅。長女は仕事柄レッドロケッツやフロンターレなどと仕事をしているのでワインを飲みながらその話で盛りあがる。川崎市長はスポーツに理解があって川崎市では今後スポーツ文化の面白い発展が期待できそう…という話で盛りあがって晩飯と酒に雪崩れ込みバスケW杯日本vsカーボベルデ戦。よっしゃこれは勝てると思ったところが最終ピリオドで危機到来。ナントカ勝利で逃げ切れることができてパリ五輪に出場できることになったのは素晴らしいけどマダマダ日本のバスケは強いとは言えませんね。浮かれてないでBリーグの一層の発展(地域密着)を目指すべきですね。昨日のテレビのワイドショウで日本のバスケをマイナーマイナーと連呼している馬鹿がいて代表チームが国際試合で勝って盛りあげないと…などといかにもマスメディア的な馬鹿なコメントを口にしたコメンテイターがいたけどソレは大間違いのコンコンチキですね。サッカーや野球以上に競技人口の多い日本のバスケはJリーグと同様にBリーグという裾野を固めて上を目指すべきですね。そーしないと野球のように勝たなければ騒いでもらえないまま競技人口の減少を止められずスポーツ文化とは程遠い企業スポーツに堕してしまいますよね。

9月1日(金)
『はじめての人類学』はレヴィ=ストロースに突入。構造主義と言語学と彼の人類学の関係が非常にわかりやすく説明してあり納得。おもしろい。ただしレヴィ=ストロースがジーンズ・メーカー"LEVI'S"の創業者のリーヴァイ・シュトラウスと同姓同名だというようなことは書かれていませんでした。当たり前ですよね(>_<)ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。長月に突入しても猛暑かなチョイと涼しい秋風の吹く。秋は確実に来ていますね。ワン。フォーラム・エイトの機関紙『Up and Coming』の連載『スポーツは教えてくれる』の原稿を書いて担当者に送稿。テーマは五輪アナリストの春日良一さんが力を入れて提唱している「2030年ウクライナ冬季五輪開催」について。最近数日間春日さんと連絡が取れなくて少々心配していたら彼から夕方にTel。海外出張をされていたとのこと。内容はまだ書けませんがオリンピックで新たな動きが蠢いているとか。ナカナカ凄い動きで近々本欄でも書かせていただきます。夕方から『ニューズ・オプエド』今日から名前が変わって『AIテレビ・オプエド』になったとか。ゲストは千葉大大学院の院生でNPO法人「おりがみ」理事長の都築則彦さんとスポーツライターの小崎仁久さん。都築さんは金曜以外の『オプエド』には既に2度登場。東京五輪の前に「おりがみ(オリンピックを学生みんなで)」という団体を立ち上げいろいろ活動したとか。オリンピックの「平和運動」の理念に賛同しての活動とのことでオリンピックの歴史にも詳しく日本の「金儲け五輪」やメディアの大騒ぎにも批判的で『オプエド』8回目登場の小崎さんとともにオリンピックの問題をいろいろ話し合えたのは非常に有意義でした。若い人が台頭してくれたら老兵はただ去るのみ…かな?(笑)「札幌冬季五輪はどこへ行った?」というテーマでいろいろ話し合った内容は一部がまだ聞けますのでどうぞ。https://op-ed.jp/

8月31日(木)
昨日書き忘れたけどNHKの月イチ番組『解体キングダム』はメッチャ面白かったですね。巨大変電所の巨大変圧器の解体!!こんなことが現代社会では行われてるのですね。膨大な無駄とは言いませんが…この番組で巨大原子力発電所の巨大原子炉の解体はいつ放送されるのでしょうか?それはさておき『はじめての人類学』読み進む。マリノフスキーの推し進めた「参与観察」と「インポンデラビーリア」の記述。西太平洋諸島の「クラ貿易」など興味深く読み進みますが西洋人が少しは謙虚になったのが「未開人の素晴らしさの発見」という人類学の視点だったようですね。ワン。ベッドを出てまだまだ続く猛暑のなか黒兵衛と散歩。それでも少しは秋の風を感じるようになったかな?ワン。終日デスクワークはHP更新原稿を整えたり請求書を書いたり明日の『オプエド』の準備をしたり…で締め切り原稿1本書けないままバスケW杯ベネズエラ戦。またしても素晴らしい大逆転劇…と言うべきか…スタート時から力を出せよ…と言えばイイのか…とにかく勝って良かったですね。マスメディアは勝たなければ騒いでくれませんからね。そーゆーマスメディアの大騒ぎよりもBリーグの地道な発展のほうが大切なことは言うまでもありませんが…。

8月30日(水)
奥野克巳『はじめての人類学』(講談社現代新書)読み始める。マリノフスキーやレヴィ=ストロースが登場する前のヨーロッパの大航海時代から異文明との接触が始まって以来のホッブス・ルソー・モンテスキュー等の解説。面白い。小生の読書の大方針である「乱読」の価値アリ。コッポラの映画『地獄の黙示録』でウィラード大尉(マーティン・シーン)がカーツ大佐(マーロン・ブランド)を訪ねたシーンで《何気なくフレイザーの『金枝篇』が置かれてる》なんて知らなんだ。《映画では王を殺害したウィラードを国民が「新たな王」として迎える演出がなされます。『地獄の黙示録』の一つのテーマは「王殺し」だからです》原作がコンラッドの『闇の奥』だとは知っていたけど『金枝篇』も重要なポイントとして利用されてるとは気付かなかった。見直さねば。ワン。黒兵衛の散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマはバスケットボール。ジェイムズ・ネイスミスが1890年に室内で行うフットボールとして創作した話を解説。オフサイドを許可して3歩ルールを創ったことこそネイスミスの大発明だったのですね。ワン。黒兵衛と散歩のあと仕事をしてると東京新聞特報部から電話。W杯で盛りあがったバスケボームは持続するか?というテーマでコメントを求められる。BリーグはJリーグと同じような地域密着のスポーツ文化を目指しているから『スラダン』以来の人気と競技人口の増加と発展は大いに期待できると答える。企業(メディアの所有)中心の野球は世界で勝ち続けたり慶応のようなマスメディアの喜ぶ慶応のようなチームが優勝しても一次的な大騒ぎだけで終わるでしょうし企業とマスメディアの介入が微妙なラグビーとWeリーグは発展も微妙ですね…と答えを続けたがマァ後半は文字数の関係でボツでしょうね。でも取材者に何がスポーツ文化で何がスポーツ文化になりきれてないかをわかってもらうために喋り続けましょう。晩飯はブーレーズ指揮ウェールズ国立オペラのドビュッシーのオペラ『ペレアスとメリザンド』を見ながら。メーテルリンク原作のこの退屈なオペラも好きなるぞ!という意気込みで見ればナカナカ面白い。長い髪のシーンはラプンツェルがパクってますね。

8月29日(火)
保阪正康『テロルの昭和史』(講談社現代新書)読了。二・二六事件というのは結局帝国陸軍内のクダラナイ派閥争いの末に生じたものだったのですね。そして血気盛んで前後の見境なく突っ走った皇道派の青年将校達を新統制派と言える東条英機などが利用して馬鹿野郎達が有能な天皇の股肱の臣たちの排除に成功。馬鹿者どもが戦争に突っ走ったのですね。暴力に訴える連中とそれを利用する連中は馬鹿者どもだということがよくわかりました。今の永田町の馬鹿者どもはどんな馬鹿者達が利用しているのでしょうか?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。ジリジリと夏の陽射しが刺すなかでソヨソヨ優しい秋風が吹く。秋は近いのかな?ワン。デスクワークはホームページの原稿を書き直したり『連合通信スポーツ玉手箱』の連載を書いて送ったり。晩飯は日本vsオーストラリアのバスケW杯を見ながら。実力違いを見せつけられた試合でしたね。しかしバスケのファンはサッカーのファンに較べて優しいですね。3ポイントを何度外しても解説者も「大丈夫大丈夫」と連呼。サッカーであんなに外したらあ〜あと嘆くかバカヤロー!と怒るところですよね。バスケは100点取られて負けても80点取るから許せるのかな?サッカーは1-0で負けることが珍しくないですからね。ゴール(シュート)を外すと怒りたくなるのかな?しかしテレビ放送が自局の放送のときだけ騒ぎ立てて応援して日本以外の試合は無視するうちはバスケ人気も次の段階に発展しないでしょうね。

8月28日(月)
『テロルの昭和史』はいよいよ二・二六事件へ。その前に「死のう団事件」の詳細な説明に驚く。「死のう死のう」と叫びながら集団で行進する姿は確かに異様だが「死のう」という言葉は「不惜身命」の現代語訳で身も命も惜しまず頑張る意味だとか。そう言えば貴乃花が横綱になったときにも「不惜身命」という言葉を使いましたね。ところが昭和初期の神奈川県警特高刑事達はこの日蓮系非暴力宗教集団をテロ組織と認定。特高警察は非暴力集団の男女の信者達に対して言語を絶する拷問を加えた。これを著者の保阪正康氏は《国家暴力によるテロリズム》と呼んでいる。そして国家による暴力は二・二六から戦争の拡大へと突き進んだのか…ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。相変わらずの殺人的陽射しと気温だが風と水道水の冷たさに秋を少し感じるかな。ワン。ナンヤラカンヤラ仕事をしていると講談社から『南海トラフ巨大地震』という劇画本が届く。なぜ小生に送られてきたのかはわからないが劇画本だけにあっという間に読み切る。巻末の南海トラフ巨大地震の過去の歴史の解説は参考になった。白鳳時代にも起きた巨大地震は日本書紀にも記されているのですね。過去に十数回起きている南海トラフ巨大地震はもうすぐ起きるのでしょうか?劇画は第1巻で第2巻ももうすぐ出るそうな。日本の復活はその巨大地震の後でしょうね。そのときには阿呆な政治家達も消えることでしょう。晩飯は吉本新喜劇を見ながら。千葉ちゃんとスッチーさんのコンビは絶妙ですなぁ。そのあとワイン飲みながらマスネのオペラ『タイス』を見る。アナトール・フランス原作のこのオペラは物語も素晴らしいですね。美女(運命の女=ファムファタル)が堕落させた町が滅びるのを修道士が救おうとする。トリノの舞台も斬新で最高です。『瞑想曲』も美しい!ワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』ドビュッシーの『ペレアスとメリザンド』と並ぶファムファタル系の名作オペラで
すね。

8月27日(日)
保阪正康『テロルの昭和史』読み続ける。当初は曲がりなりにも人々の支持を集めていた「至純な動機」によるテロもやがて軍(帝国陸軍)のなかでの皇道派と統制派による派閥争いに変化。その自覚すらない青年将校達が二・二六事件に突っ走りそれを利用した陸軍が中国戦線拡大に利用。理屈抜きの戦線拡大は太平洋戦争にまで突入したわけですね。思想や理屈や国家戦略を抜きにテロ(暴力肯定)と戦争拡大の親和性に注目したほうがいいようですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。蝉時雨がまだ喧しいなか少々秋の気配も?♪小さい秋小さい秋…はまだ見つからない。ワン。チョイと午前中仕事して午後から川崎へ。期限切れ寸前のJALのクーポンが少し残っていたのでヨメハンと一緒に長女を誘って川崎JALホテルのレストランへ。チョイと豪華にハワイアン・ランチを楽しむ。帰宅したあとはビールを飲みながら世界陸上のダイジェストを楽しんだあとマスネのオペラ『タイス』を見る。幕間の「瞑想曲」だけが有名なオペラだが他の部分もなかなか面白く一度ゆっくりと全曲を楽しみたいと思っていたオペラ。ステファノ・ボーダの演出がメッチャ斬新なトリノの舞台。傾城の美女(魔女)が都市を破滅させるというアナトール・フランスの原作も面白い。バーバラ・フリットリのタイトルロールも見事。晩飯に雪崩れ込んで久し振りにEテレ『日曜美術館』の「アートする身体」が面白かった。義足の持つ美しさ面白さとサイボーグへの発展を感じる。AIよりよほど未来的ですね。9時からは関西の能や茂山家の狂言を録画してバスケの日本vsフィンランド戦。良いスタートだがな〜んだヤッパリ負けるのか…とガッカリしていたらナント最終ピリオドで大逆転!!見事な勝利でした。世界陸上もいろいろ頑張っていて日本でレベルが低いのは政治だけ?

8月26日(土)
『テロルの昭和史』読み続ける。昭和初期テロが「動機至純論」と「感情優先論」から「暴力肯定論」へと進んで「正当化」され多くの国民の支持まで得るなかでジャーナリズムはどうしていたのか?《新聞や新しく登場したラジオ放送は権力批判というよりむしろ権力の走狗となったと言っていい状況だったように思う。新聞記者やラジオの放送記者を記者すなわちジャーナリストと見て独自の職業意識や矜持を持っていたなどと見るのは誤りである》昔も今も変わらないですな。そんななかで昔は桐生悠々が孤軍奮闘。《だから言ったではないか。五・一五事件の犯人に対して一部国民が余りに盲目的雷同的の賛辞を呈すればこれが模倣を防ぎ能わないと。だから言ったではないか。疾くに軍部の盲動を諫めなければその害の及ぶところ実に測り知るベからざるものがあると》また代議士のなかにも民政党の斎藤隆夫のように国会で親軍派の議員の激しいヤジや脅迫や威圧を受けながらも1時間半に及ぶ粛軍演説や反軍演説をぶちかました議員もいた。最後には軍の強大な力もあって議員を除名されるのだが当時は党議拘束はなかったのかな?今は肥大化する防衛予算を非難する演説をする議員は現れないのかな?ワン。ベッドを出て今日も殺人的猛暑のなか黒兵衛と散歩。今日は町内の夏祭り。午後から子供神輿が練り歩き夕方から近所の公園で盆踊りや抽選会や飲み会で盛りあがる。途中激しい通り雨が2度。テントの下で酒を飲み続ける人間には涼風を歓迎。慶応出身の爺様方も多く高校野球やワグネルオーケストラの話題で隣人のフランス人のフルーティストと一緒に盛りあがる。湘南高校が戦後初の甲子園で優勝したときの在校生の爺様(90歳)もおられていろいろ話しを聞かせていただく。そのときの二塁手佐々木信也さんにはイロイロお世話になったけどどうしておられるかなあ?代議士は県会議員などもやってきたけど『テロルの昭和史』を薦めときゃ良かったなあ(>_<)

8月25日(金)
保阪正康『テロルの昭和史』五・一五事件読み進む。ナルホドこの事件はただ単に首相を殺害したテロというだけでなく日本の多くの国民を巻き込んだ軍部の宣伝謀略事件と捉えるべきなんですね。軍部と右翼に乗せられた老若男女の全ての国民が涙を流して「決起した青年達」に減刑署名を送ったのですね。そして世の中が変化。《⑴動機が正しければ如何なる行為も許される=動機至純論⑵感情はあらゆる論理に優先される=感情優先論⑶テロによる死者は国家の救済者である=暴力肯定論》が支配する世の中=テロを許す世の中が生まれて戦争へ日本滅亡へと突き進んだわけですね。今はまだ⑶までは進んでないようですが⑵はかなり進んでいるかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。相変わらずの殺人的蒸し暑さ。イロイロ準備して夕方から『ニューズ・オプエド』は『「真夏の甲子園はいらない」出版記念最終回+1今年の甲子園は何だったのか?』を小林信也さん&山本敦久さんと徹底的に語り合う。慶応高校が優勝したけど慶応高校にしか出来ない選手集めと勝ち方と野球部の運営で高校野球全体の変化にはつながらないことで意見は一致。ただし部分的に新しい野球のやり方を提示できたことは事実で今後「新しい野球のやり方」の広がりに期待。もっとも「古い野球のやり方」も残るのが多様性のはずですよね。しかし慶応高校の「応援(大歓声)の暴力」は気味が悪いしイヤだったですね。おまけに朝日新聞社社長の♪ああ栄冠は慶応高校に輝いた…という大会歌の意味を曲解した勝利至上主義の阿呆な挨拶は非難されるべき…等々3人でマスメディアでは話させてもらえない真夏の甲子園大会のことをいろいろ話して番組は終了。今年の甲子園特集も全16回で幕を閉じたけど『真夏の甲子園はいらない』を出版した意義はちょっとくらいあったかな?されど真夏の甲子園は続く…殺人的炎天下で…嗚呼。番組を終えてビール&晩飯&チコちゃんのあと世界陸上ハイライト&ワイン。『テロルの昭和史』を持ってベッドへ…いつの世の中も最も問題が多いのはジャーナリズム不在のマスメディアかな?

8月24日(木)
保阪正康『テロルの昭和史』読み続ける。昭和6年の「三月事件」と「十月事件」という2度の「幻のクーデター事件」に続いて十二月にも帝国陸軍は3度目のクーデター計画を立てていたという。その「幻のクーデター」の連続に痺れを切らせたうえ陸軍のクーデター計画者たちの《飽く迄も成功者となって新社会の重要なる椅子に就かんとする態度心情に対し同志達が之を極端に嫌悪し非難するようになってきた(略)平たく言ってしまえば我々の愛国の情をバカにするのかと鬱積した感情が湧き起こるようになった》結果「一人一殺」の井上日召率いる血盟団事件につながったわけですね。連続するテロルは何層にも存在する鬱屈した感情から生まれるのですね。ワン。まだまだ殺人的猛暑のなかを黒兵衛と散歩。マウイ島やカナダやギリシャの山火事には本当に驚かされ被災者に同情するほかないが我が家の近くにも緑や雑草が少なくないので心配になる。ただ乾燥とは無縁の蒸し暑さには感謝すべきかなと思いながら汗まみれの散歩と体操を終えてシャワーのあと仕事を始めると筑摩書房から『ちくま9月号』が送られてきた。本HPの"蔵出しノンジャンル"でも公開しましたが同様の酷い表現が『ちくま8月号』にもあったので抗議した結果文章を書いた高崎俊夫氏と『ちくま』編集部の連名で「編集部から」のコーナーに「お詫びと訂正」が書かれていた。《八月号に掲載されました高崎俊夫「虫明亜呂無ふたたび」に誤りがございました。玉木正之氏はスポーツ・ジャーナリストではなくスポーツライターもしくはスポーツ文化評論家であり『虫明亜呂無の本・2 野を駈ける光』は音楽論や恋愛論を含む内容で「スポーツをテーマにした評論小説に絞られて」おりません。心からお詫びし訂正申し上げます。(高崎俊夫・編集部)》間違いは誰にでもあることですから「間違ってしまいました。本当にすいません」と謝ってくれれば「わかりました。イイですよ」で終わるのに…そういう謝罪が今もってないことには少々腹立たしさが尾を引きますね。朝日新聞社の社長さんも♪栄冠は慶応高校に輝いた…というような加賀大介氏の詩を曲解した大間違いの閉会式での発言を早く詫びて訂正されたほうがイイですよ。でないと高校野球が勝利至上主義の間違った方向へと進みますよ。いや。もう進んでいるか…明日の『ニューズ・オプエド』で小林信也さん山本敦久さんと一緒に今年の真夏の甲子園を再検証することにしましょう。

8月23日(水)つづき
もう一度書いておきます。♪ああ栄冠は君に輝く…と優勝校(慶応高校)に向かって閉会式で挨拶した朝日新聞社の社長は加賀大介氏の歌詞を曲解したと詫びで訂正するべきですね。高校野球で栄冠が輝くのは優勝校ではないはずです。それを主催社(朝日新聞社)の社長が勝利至上主義を讃えるかのように間違えたのは高校野球精神を踏みにじるほどの大問題。その精神を表している大会歌の曲解をした責任を取って辞任すべきほどの大問題でしょう。朝日新聞社が来年から主催社を降りるという責任の取り方もあると思いますが…。

8月23日(水)
保阪正康『テロルの昭和史』読み続ける。昭和5年11月の濱口雄幸首相狙撃事件に続く陸軍の三月事件(幻のクーデター)が昭和のテロルの連鎖の基点(起点)となったのですね。三月事件を企てた橋本欣五郎が結成した桜会の《趣意書》には《政党の腐敗》などを批判すると同時に《国家の将来を考えず国民思想の頽廃を誘発する言論機関》も槍玉に挙げていた。彼らが今のテレビのニュースショウを見ればどう思うでしょうね?《昭和期のテロには一つの幹がありそこから決行者・資金提供者・思想家そして支援活動家の層があることがわかる。テロとはその層から突出してくる部分でありそこを繋いで潮流が出来上がっていく》なるほど。現代では山上事件は起きてもテロの連鎖はなさそうですね。いや。岸田首相に何か投げつけた奴も出ましたね。保阪氏の昭和のテロルの分析を読み続けましょう。ワン。黒兵衛の散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマは夏の満員富士登山と登山の歴史の話。昨日の北國新聞に書いた内容に加えてエベレスト登頂で亡くなったマロリーが何故エヴェレストに登るのか?と問われたときの有名な言葉"Because it is there(そこに山があるから)"も紹介。この言葉が日本で有名になったことで日本のアスリートたちは傲慢になり理屈や理論を言わなくなった(言えなくなった)のかも?午後からテレビで高校野球。慶応高校の応援(大声の暴力?)の前に慶応のユニフォームを真似たけど長髪には出来なかった仙台育英は名前負けした…ということでしょう。もう一度書いておきますが閉会式で朝日新聞社長が「ああ栄冠は…」と歌までうたって慶応高校に「輝く」と言ったのは加賀大介の歌詞の意味を曲解した最低の恥ずべき挨拶でしたね。♪いさぎよし微笑む希望 ああ栄冠は君に輝く…という歌詞ですからむしろ仙台育英ナインにこそ栄冠は輝く…と言うべきでしょう。ちなみに同じ部分の2番3番の歌詞は「青春の賛歌をつづれ」「感激をまぶたにえがけ」で「栄冠が勝者に輝く」とは一言も歌われてませんからね。ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』の有名な歌”Climb every mountain"もエヴェレストや富士山に登れとは一言も歌ってませんからね(笑)。慶応高校の勝利で高校野球は変わるか?優秀なリトルリーグやボーイズリーグの中学生を集めて勝たなければ(優勝しなければ)理屈を認めないスポーツ界(メディア界)では変わらないでしょうね。

8月23日(水)臨時に挿入
夏の甲子園大会高校野球の閉会式を見ていて朝日新聞社の社長が挨拶の言葉のなかでヒドイ間違った言葉を口にしたと思ったのでここに記しておきます。♪ああ栄冠は君に輝く〜という大会歌の歌詞は(地方大会も含む)大会に参加した全高校生(の頑張った行為)に向けられた言葉だと解釈すべきなのに朝日新聞社の社長は「栄冠は優勝チーム(慶応高校)の選手たち(の頭上に)に輝いたような挨拶をしました。甲子園大会とは勝利至上主義で「優勝チームだけに栄冠が輝く大会」だったのですかねえ。嗚呼。この朝日新聞社社長の詩に対する感性も高校野球に対する考え方も最低ですね。朝日新聞社が高校野球を続けたいなら社長は辞任すべきですね。

8月22日(火)
昨日一冊本を読み終わると絶妙なタイミングで講談社から現代新書の今月の新刊4冊が送られてきた。宮地美陽子『首都防衛』。これは首都直下型地震・富士山噴火・南海トラフ巨大地震に加えて弾道ミサイルについても考える一冊らしい。NHKスペシャル取材班による『中流危機』も面白そう。結婚できない・正社員になれない・自家用車を持てない・持ち家に住めない・年に1度以上旅行に行けない・趣味にお金をかける余裕がない…等「中流」になれない日本社会の現状が書かれているらしいけど正社員・自家用車・旅行・趣味とは無縁の小生にはちょっとピンとこない。趣味は仕事にしてしまいましたからね。奥野克己『はじめての人類学』は帯に「人間ってなんだろう?人類学100年のダイナミックな知的格闘を一望し最前線まで一気に誘う。読み出したら止まらない!入門書の決定版」とあった。これから読み始めようかと思ったら保阪正康『テロルの昭和史』もあった。うん。まずはこれからですね。安倍総理の銃撃殺人事件と昭和の五・一五以来の連続テロルとの共通点と相違点が序章に並べてあった。どんな個人的事情があるにせよ政治家の殺害はなるほど政治テロなんですね。ワン。ベッドから出て相変わらず殺人的激暑のなか黒兵衛と散歩。油蝉・熊蝉・蜩・蜺が一斉に啼き叫んでいる。早朝ベッドでの読書中に聞こえた秋の虫も声も聞こえる。妙な激暑が続く。ワン。終日デスクワークは『北國新聞』の連載『スポーツを考える』の執筆。通勤満員電車のような夏の富士登山からペトラルカの近代登山や岩雪崩で初登頂を競い合ったウィンパーのマッターホルン初登頂の話まで…登山から競争がなくなった歴史を簡単に書く。慶応高校が決勝に進んだせいか明日の甲子園の決勝を前にテレビが騒いでる。高校野球が日本一を競わなければならない理由はあるのかな?仙台育英の監督は慶応出身で慶応は素晴らしい人材を多く輩出していることを生徒に語ったとか。巨額の賄賂が動いた五輪疑獄の中心にも高橋治之はじめ慶応出身者が多数暗躍していた疑いのあることも話したのかな?それは慶応高校の同窓会誌を読めばわかることですが…。

8月21日(月)
永竹由幸『ロココのスカートをめくった男モーツァルト』読了。メチャメチャ面白かった。最後はモーツァルトのフリーメイソンによる毒殺説と『魔笛』の素晴らしい解説で終わるが《最近ではナポレオンもエルバ島で毒殺されたという証拠が出てきている》などモーツァルトの話以外でも驚かされることが満載の一冊。《イタリア料理に宮廷料理はない》という指摘も面白かった。《フランスや中国韓国ベトナムetc全部宮廷料理があるがイタリアにはない。イタリアには金持ちと貧乏人はいるが彼らに階級意識はない。それにイタリアでは芸術家は昔から尊敬されていた。ローマ法王もミケランジェロの扱いに手を焼いた(略)イタリアで大芸術家(モーツァルト)のケツを足蹴にした伯爵なんていない》ナルホド。我が日本はどうだろう?日本も天皇家の宗教行事の料理はあるが宮廷料理はない。しかし芸術家は尊敬されているとも思えない。芸術家ではないが最近は博物館に税金が行き渡らずクラウドファンディングで資金を集めるという情けない事態も起きた。文化やスポーツに対する認識は低いですね。高校生の教育的クラブ活動の高校野球や市民の応援するプロ野球を新聞社が主催しているのですからね。そういえば永竹氏のこんな指摘もあった。《とにかくモーツァルトの時代の貴族たちは勝手だった。(略)ちょうど現在の日本社会みたいなものだろう。高級官僚は自分の天下り先のことばかりを考え官僚組織を肥大化させ税金をどんどん遣う。政治家は建設業者と癒着して談合システムで賄賂を取りそれを選挙資金に使い選挙民はその汚れた金で踊らされて投票し二世三世議員まで生まれるという悪循環がどうしても絶てない日本。これだけ産業界が働いてるのに日本円はどんどん下がる経済の基本の弱さはそこにある。それをほとんどの人が気付いていながらどうにもならない》そして同じような18世紀のウィーンの貴族社会で《モーツァルトが藁をもつかむ思いで入会したのがフリーメイスンだった》のですね。ワン。ベッドを出て災害的猛暑の続くなかを黒兵衛と散歩。この猛暑はいつまで続くのかな?

8月20日(日)
永竹由幸『ロココのスカートをめくった男モーツァルト』読み進める。『フィガロの結婚』の解説は抜群の鋭さ面白さだ(特に最終場面で伯爵が女房=伯爵夫人をスザンナと間違えたヤッテしまったあと伯爵夫人が浮気に走っていた旦那=伯爵を許すという解釈は秀逸で納得する以外ない)が何気なく挿入されてる言葉にも驚きがイッパイだ。《ピカソが幼児画を描かなかったようにモーツァルトにも稚拙な曲はない》確かに。それにオスカー・ワイルド的警鐘が顔を出すのも面白い。《成金の特徴は節約ということを知らないこと。そして本能的欲望に歯止めがきかないということだ。それは労働の報酬が自分の考えていたものより大きすぎるからなのだ》そこからホリエモン&ムラカミ批判さらに日本の政治家の世襲批判&日本人の民主主義の民度の低さへの慨嘆へとつながる。この嘆きはモーツァルトの貴族批判とシンクロしますね。ワン。ベッドを出て激暑のなか黒兵衛と散歩。帰宅すると孫が夏休みの読書感想文をpdf.で送ってきたので添削してやる。同時に次女(母親)がレナード・バーンスタインの伝記映画が作られたことを教えてくれる。題名は『MAESTRO』で『アリー/スター誕生』製作監督を務めたり『セックス・アンド・ザ・シティ』に出演したブラッドリー・クーパーが監督・脚本・主演したらしい。ネットで予告編を見ると顔も煙草の吸い方も指揮する姿もバーンスタインそっくり。小生にとってのバーンスタインは小学5年生のとに彼がNYフィルを指揮するドボルザークの『新世界交響曲』の30pレコードを初めて買って以来60年を超えるお付き合いなのだ。彼の演奏したレコードは(CDも)ほぼ全て持って聴いていることが自慢だが彼の映画が出来たとなると絶対に見ないといけませんね。
予告編はhttps://www.udiscovermusic.jp/news/bradley-cooper-transforms-into-leonard-bernstein-in-maestro-trailer
晩飯のあとテニスを語る会にZOOM参加してベッドへ…小生の人生の選択で成功したのはヨメハンを別にすればレナード・バーンスタインを好きになったことですね。カラヤンじゃなくて本当に良かった(^_^)

8月19日(土)
『ロココのスカートをまくった男モーツァルト』読み進める。ハチャメチャに面白い!!プロテスタント教会を創始したルターはカトリックの免罪符に大反対したがソレを一番買ったのは不貞を免罪してほしかったドイツの人妻たちだったらしい。そこで《ドイツ女が不倫をしたのでサン・ピエトロ大聖堂が建ったのだ》そして《免罪符を買う女たちに不快感を持っていた男たちが宗教改革の支持者だった》という。もちろん不貞はドイツの女性だけではない。ロココの豪華な《釣り鐘型の楕円形のスカートの中にはパニエという鯨の骨で作った骨組みが入っていた。その広がったパニエの下には何も付けていなかったそうである。当然スッポンポン。なぜか。それは用をたすときに下着を脱ぐなんて面倒なことは不可能だったからだ。そのままちょっとしゃがんでシャーッとやっていたというのだ。それどころではない。ちょっとまくればすぐにコトができるのでラブホテルなどなかった当時でも浮気は簡単にできたのだそうだ》カサノヴァも《「一瞬のうちに掻き乱すことができ一瞬のうちに元に戻せる」と言っていたらしい。そういえば日本でも昔は腰巻きの下に何もつけていなかったから花柳界では「芸者芸」と言って好きな男のお座敷になかなか出られず義理の旦那衆のお座敷ばかり出なければいけない時は小部屋で待っている間夫(まぶ)のところに来て胡座(あぐら)をかいている彼の前で着物をはだけて上から乗ってコトをなしてまたすぐ乱れを直して次のお座敷に行ったという。だからパニエの女性たちも女性上位なら難なくコトができたわけだ。ということはヨーロッパの王宮の生活は日本の花柳界よりも乱れていたのかもしれない》思わず引用が長くなってしまったがロココのノーパン釣り鐘型スカートセックスはメル・ブルックスも映画『珍説世界史partU』で描いてましたね。ワン。ベッドを出て災害的激暑のなか黒兵衛と散歩。仕事もあまりやる気にならない猛暑だから高校野球をテレビで見たり『ロココのスカート…』の本を読んだりモーツァルトの素晴らしい(と最近気付かされた)オペラ『皇帝ティトの慈悲』を見たり…。甲子園の高校野球はやっぱり大人が喜んでばかりで高校生のためにも日本の野球界やスポーツ界のためにもならない"ロココ"のような(つまり周囲ばかりが派手に騒いで中味の空疎な)イベントですね。NHKが中継放送する意味はないですね。皆さんはどー思われますか?

8月18日(金)つづき
しばらく仕事をしていると大船警察署生活安全課の杉山という人物から電話。先週詐欺で逮捕した2名(斎藤某35歳と山田某52歳)の所持品のなかに詐欺に利用する名簿があり小生の名前が書かれていたいので確認したいという。住所は合ってると言うと年齢とか生年月日を訊いてきたうえ「被害はないですか?」と言う。そこで詐欺犯はどこの銀行の詐欺をしたのか?と訊くとゆうちょ銀行だと言う。小生はゆうちょ銀行に口座を持ってないと言うと「奥さんにも質問したいから代わってもらえますか?」と丁寧に言う。保留にしてヨメハンに知らせると「それこそ詐欺やでぇ」。確かにそんな臭いがしていたので「こちらから電話をかけ直してイイか?」と訊くと「改めて防犯課から電話をする」と言う。「いや。こちらから電話をするから番号を教えてくれ」というと電話番号を教えられて切れたのでその番号に電話するとピーとファックス音。苦笑いしながら本物の大船警察署に電話すると本物の生活安全課につないでくれて即座に「大船署の生活安全課に杉山という人物はいません。ソレは明らかに詐欺ですね」。教えられた電話番号もどこか保険会社のFAX番号だったらしい。電話でのやりとりを本物の警察官に詳しく話して一件落着。以前泣きそうな声で「お父さんですか。交通事故を起こしてしまって…」という電話がかかってきて「下手な芝居やな」と一括したことがあったけど最近は詐欺の手口も複雑になってきましたね。大船暑員を名乗った男と本物の大船暑員の喋り方がそっくりなことには驚きました。晩飯はクダラナイ事件は忘れてグラインドボーン音楽祭でのモーツァルトのオペラ『皇帝ティトの慈悲』を見ながら。ナルホド。あまり人気があるとは言えないオペラ・セリアでもモーツァルトの最後のオペラはヤッパリ素晴らしい音楽じゃないですか。食わず嫌いはダメですね。

8月18日(金)
永竹由幸『ロココの裏の欲望』に続いて『ロココのスカートをまくった男モーツァルト』(扶桑社)読み始める。やはり我が師匠永竹氏の解説は面白い。オペラの解説にとどまらずバロック・ロココの意味の解説からヴェニスの歴史(何故この海上都市国家が栄えたか)とイスラムやビザンチン帝国の関係までこんなにわかりやすい解説は他にない。塩野七生さん以上と言うか表門の説明も素晴らしいけど小生は裏門からの説明のほうが好きですね。ワン。ベッドを出て災害的猛暑のなか黒兵衛と散歩。この汗まみれの散歩と体操の出来る間は後期高齢者に数えられるようになった小生も老犬もまだ生きながらえるかな?ワン。チョイと仕事をして昼飯を食べていると知人から電話で「TBSひるおびで高校野球の改革論をやってるよ」と連絡が入ったので見てみる。歴史的問題(開会式は帝国陸軍の閲兵式・丸坊主は兵隊の姿…等)や日本一の野球高校を決める必要性はあるのか…という根本問題や高校生の部活を勝負として煽り立てるメディアの問題…等々には触れず。そういうことに触れる我々は出演させてもらえないわけですなぁ(>_<)午後には久し振りに東京新聞の記者から電話。東京五輪の夏の暑さ対策が効果があったかなかったかいろいろ聞かれる。表面温度を下げる舗装の効果があったのかなかったのかマラソンが札幌に移ってしまったためわからなかったのは残念と答えると東京都はまだ「涼しくなる?舗装」の改装工事を続けているという。自動車の走り回る道路を改装して効果があるのですかねえ?

8月17日(木)
永竹由幸『ロココの裏の欲望モーツァルトのオペラワールド』(ショパン出版)読了。モーツァルトの最後のオペラ作品『皇帝ティトの慈悲』は筋書きも面白くないさほど価値のないオペラ・セリア(真面目なオペラ)だと思っていたが永竹さんに言わせれば「ゴヤの絵を見るように味わうのではなくベラスケスの絵を見るように味わう」と良さがわかるという。つまり絵と同時に絵に描かれた意味を味わうのではなく絵の色使いや濃淡や筆遣いの素晴らしさを味わうと素晴らしいというのだ。ナルホド。成熟したモーツァルトの音楽の妙味そのものに耳を傾ければ良いのですね。我が家にはホグウッド指揮でバルトリが暗殺者セストを歌うCDがあるから聴きまくってみることにしよう。小生のクラシック音楽の聴き方は(小学5年以来)とにかく聴きまくること。するとメロディを憶えるくらいになって面白くなりますからね。「読書百遍意自通」の音楽ヴァージョンですね。ワン。少々早めにベッドを出て孫と一緒に黒兵衛と散歩。サッサとシャワーを浴びて準備してヨメハンと孫と3人で大船駅へ。孫と別れて東海道線でヨメハンと新橋へ。タクシーで歌舞伎座へ。鮨処『もり山』さん(のお客さん)からいただいた招待券で8月夏の納涼歌舞伎を観劇。獅童・七之助・彌十郎・高麗蔵・橋之助…などによる『次郎長外伝裸道中』と勘九郎・扇雀・幸四郎・染五郎…などによる『大江山酒呑童子』を楽しむ。久し振りの歌舞伎は高麗屋三代白鴎・幸四郎・染五郎の襲名披露を見て以来かな。東京の歌舞伎座で見て京都の南座でも見ましたね。歌舞伎は大衆演劇で観客を楽しませ喜ばせてくれるのがイイですね。オペラも同じですね。勘九郎の勘三郎襲名はまだかな?夕方帰宅。チョイと仕事して晩飯&酒で早々とベッドへ。東京の昼の暑さには参りましたからね。

8月16日(水)
永竹由幸『ロココの裏の欲望』読み進む。「フィガロの結婚」「ドン・ジョヴァンニ」「魔笛」の解説は圧巻でした。永竹氏の解説を読まずしてモーツァルトのオペラを語るのは大谷翔平を無視して現在のメジャーリーグを語るようなものですね。永竹氏ははっきりと書いています。モーツァルトは暗殺されたと。暗殺命令を出したのはフリーメイスン。「魔笛」でフリーメイスンの入会儀式や様々な秘密を暴露されフリーメイスンがこれ以上秘密を(フランス革命やアメリカ独立戦争の舞台裏等を)暴露されたらヤバいと思って毒殺命令を下したという。直接毒を盛ったのは夫モーツァルトに何の愛情も感じず浮気を重ねていた女房のコンスタンツェだとか。モーツァルトの死後に葬式もでずコンスタンツェが一生フリーメイスンの支援で暮らしていたことを考えるとめっちゃリアリティありますね。さらにワーグナーもフリーメイスンによってヴェニスで客死というのも凄い推察ですね。こちらは「パルジファル」がメイスンの逆鱗に触れたらしい。ふ〜ん。ベッドから出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマはプロ野球ジャイアンツvsベイスターズ戦で坂本のレフトフェンス直撃弾を外野席のファンが手を伸ばして触ったこと。それで「二塁打とした」といった審判の説明が曖昧だったことを指摘。結果は同じ二塁打でも観客がボールに触れた時点でボールデッド。もしも観客がボールに触れていなかったらどうなっていたかを審判は判断しなければならなかったのだ。そこからメジャーの観客と試合の関係を話す。小生がクリーヴランドで野球を見たときに目の前に飛んできたイージー・ファウルフライを落球したら観客から凄いブーイングを浴びせられたことを話す。アメリカでは野球を「見る」という言い方はなくgo to the ballpark to take in the baseball ggame.と表現する。take in(参加する)。そう言えばアメリカでヤジのキツかった酔っ払いの観客を審判が退場にさせたシーンを見たこともありましたからね。日本の大相撲も昔は関取と餡客が桟敷席で酒を交わしたりして参加していたのですよね…とかイロイロ話したあと今日も猛暑のなか孫と一緒に黒兵衛と散歩したあと孫は夏休みの宿題の読書感想文。俺は『ZAITEN』の連載「今月のスポーツ批評」を執筆。2030年の冬季五輪から札幌は招致の意志を撤回してウクライナ開催を支援しろ!という内容。ふううう。原稿を書きあげてメール送稿したあと孫の原稿をチェック。手助けしてやる。文章を書くというのは難しい行為ですね。

8月15日(火)
永竹由幸『ロココの裏の欲望モーツァルトのオペラワールド』読み進む。メッチャ面白い。《モーツァルト学者は品の良い人が多くそれを裏返すと下品なところを見ないことにもなる。そういう偉い学者はどうもモーツァルトを音楽の天才と偶像視しすぎてモーツァルトの人間を見る目の鋭さとか台本に対する細かい気配り等といった音楽以外のところでの彼の優れた面には目を向けてくれないのだ。一方モーツァルトでひと稼ぎしようとする悪い連中(私から見ればのことだが=戯曲「アマデウス」を書いたピーター・シェーファーのこと?)はサリエーリの名誉を奪いモーツァルト像をまるで糞尿談好きの天才馬鹿に仕立て上げている。もしもモーツァルトがそんな人間だったらあの「フィガロの結婚」のような名作は絶対に生まれていない》確かにその通りですね。確かに音楽的天才だけで評価するなら《ロッシーニは21歳で『アルジェのイタリア娘』というヒットを飛ばし24歳で彼の最高傑作である『セビリァの理髪師』を書いてしまった》ですからね。《モーツァルトは26歳でやっと『後宮からの誘拐』という佳作をものに出来たに過ぎない》ので《オペラ作曲家としては遅咲きだった》のですね。永竹氏のモーツァルト論は小林秀雄以上ですね。ワン。ベッドを出て孫と一緒に黒兵衛と散歩。言うまいと思えど今日も蒸し暑い。颱風の直撃に遭った人には申し訳ないけど颱風は逸れても災害級の暑さですね。ワン。午前中に孫と一緒に映画『飛べ!バージル』を見る。チンパンジーにジェット戦闘機の操縦を教えて核戦争の放射能を浴びてどれくらい生き延びるかの実験を極秘にやっていたアメリカ空軍の話。それに対してチンパンジーに手話を教えていた女性学者と実験に参加させられていた空軍兵士が叛旗を翻してチンパンジーたちが反乱を起こすなか最も頭の良いチンパンジーのバージルがセスナ機を操縦して飛んで逃げる…というお話。最後のバージルが仲間のチンパンジーを乗せてセスナ機で飛び立つシーンではみんな泣いてしまった。核戦争を想定した怖い映画ですけどイイ映画です。主演の空軍兵士役のマシュー・ブロデリックは小生の大好きなメル・ブルックスのナチスを馬鹿にしたミュージカル喜劇映画『プロデューサーズ』でも主役ですね。午後からチョイとイロイロ仕事。明日のラジオの準備とか連載原稿の下調べとか…。ヤッパリ猛暑の夏はフランス人やイタリア人のように1か月間まるまる休みたいですけどそれが出来ないのが日本人なんですね。ナンデデキナイ?


8月14日(月)つづき
元共同通信記者でジャーナリストの青木理さんが文化放送の『西川あやの おいでよ!クリエイティ部」(午後3時30分ー5時45分)内の『青木理の話しておきたいこと』というコーナーで小生と小林信也氏の共著『真夏の甲子園はいらない』を取りあげて高評価のコメントを話してくれました。YuTubeにも出ていますので見てください!https://www.youtube.com/watch?v=uNwMlPmz8xA

8月14日(月)
永竹由幸『ロココの裏の欲望モーツァルトのオペラワールド』(ショパン出版)再読開始。真面目な学者先生の文章を噛み砕いてわからせてくれる音楽の先生は永竹氏を置いて他にない。《バッハの有名な「トッカータとフーガ」という曲を思い浮かべていただきたい。このトッカータというのは日本語に訳せば「お触り」でありフーガは「逃げまくり」という意味である。女の子のお尻をトッカータ(お触り)してフーガ(女の子が逃げまくる)と理解してごらんなさい。バッハのあの高尚な品の良いイメージはなくなってしまう》《このフーガの技法は非常にストイックな感覚で生まれた芸術なのである。絵画で言えばこれは幾何学模様であり具象ではないのだ。原始キリスト教は徹底的に具象を排していた。古代ギリシャ・ローマは全て具象であった。その最たるものが人間の裸体で(略)それは現代にも通じる美的感覚》そこから抽象音楽の方法論として対位法が生まれるが《具象が好きなイタリア系》と合体して《オペラ・ブッファ(喜劇オペラ)》が生まれモーツァルトの登場となるのですね。もつぁるとの音楽の《どこが目新しいかというと音楽の持って行き方の落としどころが違ったのだ。例えばイロハニとくればホヘトときそうなところをイロハニトロイと持っていってしまうのだ》ナルホド。現代の我々の耳には美しく流れるモーツァルトの音楽も昔は衝撃だったのですね。ビートルズも同じですね。こんな説明をするのは永竹氏だけですね。ワン。二人の娘と一人に孫は昨日のうちに自宅へ帰ったのでベッドを出て残った中1の孫と黒兵衛の散歩。颱風は関東を逸れたようだが余計に暑くなったかな。汗まみれで帰宅してシャワーのあと昨日に続いて午前中の夏休み映画劇場は『東京原発』。久し振りに見てまだ古臭くなっていないことを知る。3・11の前に創られたリーズナブルな原発反対論(映画)を無視して日本は相変わらず原発推進政策を進めるのはどういうわけでしょうねえ?午後から少々仕事。晩飯はTVKの吉本新喜劇を見ながら。孫も吉本が好きなようでヤハリ関西の血が流れているのかな。舞台はイイヨ〜のアキさんが大活躍。スチ子さん抜きでも面白かった。

8月13日(日)
茅田俊一『フリーメイスンとモーツァルト』(講談社現代新書)読了。フリーメイソンとヨーロッパ社会&モーツァルト&彼の音楽との深い関係がよくわかりました。しかし残念ながら(?)フリーメイソンによるモーツァルト暗殺説には触れられず。メイソンのロッジでの祝典に参加して元気に戻ってきて2日後にコロリと死亡したのが流行の疫病のせいというのでは少々納得できませんが小林秀雄に言わせるなら「謎は解決できないから謎であってすぐに答えの出るような謎は謎とは言わない」のでしょうね。ワン。ベッドから出て長女と孫二人と共に激暑のなか黒兵衛と散歩。ふううう。午前中に中1になった孫に見せようと思っていた映画『遠い空の向こうに』をみんなで見る。アメリカの貧しい炭鉱町の高校生たちがロケットを打ち上げる実話に基づいた映画に孫も感激。この映画の主人公で後に大学を卒業したあとNASAの職員として宇宙飛行士の訓練に携わったホーマー・ヒッカム・ジュニアの書いた『ロケットボーイズ』(草思社文庫)を孫の夏休みの読書感想文として勧める。昼飯のざる蕎麦と若干の仕事のあと長女と今日2本目の映画は『コッホ先生と僕たちの革命』。19世紀にイギリス留学からドイツに戻ったコッホ先生がドイツの学校の生徒たちに英国流民主主義とフェアプレイ精神としてのサッカーを教えるというコレも実話に基づいた話。基本的には『ロケットボーイズ』と同じ子供たちのミニビルドゥングスロマンですね。一昨日の本欄に書いたナチスの『ヴァンゼー会議』についてドイツ語に堪能な友人から長女に対してさらにオモシロイドイツ映画があれば教えてほしいとのショートメールが入ったので伝えると「だったら『グッバイ・レーニン』かな」との返事。それなら俺も見た。ベルリンの壁崩壊時に意識不明になって入院していた婆さんが目を覚まして東ドイツのなくなったことを知らせるとショックが大きすぎるからと祖母の周辺だけで東独の暮らしを続ける子供たちの話。その子供が『コッホ先生』を演じた名優ダニエル・ブリュールですね。晩飯時はヨメハンが見てないからと言うので『帰ってきたヒトラー』を見ながら。本物のヒトラーが1945年の死ぬ直前にタイムスリップして現代に蘇りテレビのお笑いタレントとして人気を博する話。本人は本気で結構ドイツ国民の支持を集める様子が恐ろしい笑って済まされない名作喜劇。今日は映画三昧の一日でした。

8月12日(土)
『フリーメイスンとモーツァルト』読み進む。イギリス中世イギリスに生まれたフリーメイスンが啓蒙専制君主時代のヨーロッパ大陸でこんなに広範に広がっているとは知らなんだ。ハプスブルク家のオーストリア=ハンガリー帝国ももちろん例外ではなくモーツァルトがフリーメイソンに入会するのも必然だったと言えそうですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と灼熱の太陽の下を長女と孫二人と一緒に散歩。家族は多いほど煩いけどウルサイほうが静かなことよりいいですね。ワン。チョイとデスクワークのあと次女の運転するチョイと大きな人乗りワンボックスに乗って行きつけのヘアサロンLOWRENCEへ。ヨメハン&長女&次女&孫一人がヘアカットetcをするというので小生も久し振りに散髪。女ども全員の頭髪調整が終わるまでの間『フリーメイスンとモーツァルト』かなり読み進む。『フリーメイスンのための葬送行進曲』や『魔笛』だけでなくモーツァルトは様々な楽曲のなかにメイスンの主題や匂いを入れてるんですね。永竹由幸氏が書いていたようにモーツァルトは本当にメイスンの「秘儀」を「魔笛」で明らかにしたからメイスンに殺されたのか?読み進まねば。帰り道にあった回転寿司(と最近は言わないらしいけど)に寄って6人で食事。まぁ安かったのでお腹はふくれて楽しくて良かったかな。帰宅して少し休んで隣家のフランス人ご夫妻にいただいたシャンパンで乾杯。悪くない盆休み…かな?

8月11日(金)
朝ベッドでの読書は茅田俊一『フリーメイスンとモーツァルト』(講談社現代新書)読み始める。少々古い本(1997年8月刊)だがフリーメイスンのことが最も詳しく書かれているようだったので読み始める。そもそもはイギリス発祥なんですね。そこからオーストリアへ…そしてモーツァルトへ…興味津々。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。午後になって長女が来訪やってくる。早速興味深い映画を発見したというので一緒に拝見。ヒトラーのユダヤ人1千万人絶滅計画の実行を決定した『ヴァンゼー会議』を再現したドイツ映画。映画は会議の模様に終始。ナチスの軍人はヒトラーの分身。人道的に反対論を唱える官僚もヒトラーの「最終結論の方針」には逆らえず「全員一致」で「最終結論」に突き進む。即ち猛毒ガスを利用した大量殺人。アイヒマンも含めて「唯の普通の官僚」が無自覚的大量殺人の実行者に平気でなってゆくのが恐ろしい。ドイツ自身がこういう映画を作っていることを認めたい。日本は?夕方になって次女が孫二人を連れて来訪。突然我が家もけたたましくなる(^_^)。サッカー女子W杯日本vsスウェーデンを見ながらビール&ワイン&晩飯。日本惜しかったですねえ。スウェーデンが一枚上手だったかな?長い晩餐はオペラ&ミュージカルを楽しみながら…楽しい一夜。

8月10日(木)
玉野研一『無限とはなんだろう 限りなく多く大きく遠いふしぎな世界』(講談社ブルーバックス)読了。最後はゲーデルの不確定性原理まで登場してイロイロ面白いこともあったけど数式が多くて文系の小生には少々難物でした。結局無限とは何かということはわからず有限の人間には理解不能であることがわかったわけですでね。だったらもう少し楽しく笑かしてほしかったなぁ。ワン。ベッドを出て今日も災害級の激暑のなか黒兵衛と散歩。毎日建物や木立の影(陰)を選んで歩く。そう言えば雑誌記者になりたてのころベテラン編集者にタイトルに困ったら「○○の光と影」と付けろと教えられた。もう少し強いタイトルがほしいときは「○○の栄光と悲惨」でいいと。天邪鬼だった小生は絶対にそんな定番のタイトルだけは付けなかったですね(笑)。ワン。終日コンピュータの中味の整理やら請求書書きやら部屋の掃除やら…ナンヤラカンヤラ仕事はあるもんですね。晩飯はニュースやら巨人阪神戦やらを見ながら。巨人は本当に弱いですね。読売新聞社(メディア)が野球チーム(スポーツ団体)を所有したり運営したりするのはメジャーリーグのようにもうヤメにしたほうがいいですね。でないとスポーツジャーナリズムが機能しませんよね。朝日新聞社が夏の甲子園を主催するのも同じですね。いつになったら日本のメディアが真っ当なスポーツジャーナリズムを取り戻し日本のスポーツ界(野球界)が公共の文化(カルチャー)として自立発展するようになるのでしょうかねえ…?それを主張すべきはメディア(ジャーナリズム)自身のはず。先ず隗より始めよ!

8月9日(水)
『無限とはなんだろう』読み進む。代数的公式が並んだレるところはパープリンだったが幾何的な説明に入ると俄然面白くなってきた。0(ゼロ)を中心に左右に−∞(マイナス無限大)から+∞(プラス無限大)まで並んだ数直線は視点を数直線外に置いて眺めると−∞と+∞が円環のように一致することがわかるのですね。はっはっは。面白い。宇宙の果てまでまっすぐ進むと反対方向から元に戻るのですね。ヤッホー!ベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマは日大アメフト部の大麻覚醒剤事件について。テレビではまったく触れられていないけど問題の根源はスポーツで推薦入学した学生が勉強もせずに卒業できるという大学のあり方にあるのですよね。高校野球にもあるのかな?何故誰もそのことを指摘しないのか?大学生(高校生)ならキチンと受験に合格して入学しキチンと勉強しろ!という話を大学には1〜2か月しか行かずに大学教授や講師として15位の大学や大学院の教壇に立った人間として力説させていただく。大学生(高校生)よ!本を読みなさい。ワン。ラジオを終えて激暑猛暑のなか黒兵衛と散歩。犬を飼ってる近所の多くの人は午前5〜6時頃に散歩しているらしいけど真夏激熱の午前9時毎日の散歩も慣れれば平気。甲子園で走り回っている高校生たちも慣れてるのかな?終日いろいろデスクワーク。小生もボチボチお盆休みかな?子供や孫たちは遊びに来るのかな?颱風はどうなるのかな?早い晩飯はヴェルディ『仮面舞踏会』の続きを見ながら。1980年代のパヴァロッティもリッチャレッリもキリコも凄い歌唱だけど最近のオペラ歌手はどんな感じなのかな?ヤッパリ小粒になったのは否めないかな?世の中何もかも小粒に…と思うのは老人のくだらない先入観かも?早い晩飯のあとはNHK-BSのドキュメンタリー『玉砕の島手テニヤン&サイパン』を見る。強烈な戦争体験の生々しい証言の連続にショック。日本の軍人の命令で母親が自分の赤ん坊や子供たちの首を絞めて殺すのですからね。鳴き声で米兵に見つかるとか子供は逃げるのに手に負えないとか言われて…。しかも現地人のチャモロ族も巻き込んで…。戦争と戦禍はまだまだ語り継がれないといけないですね。

8月8日(火)
ベッドで『無限とはなんだろう』読み進む。う〜ん…この本はちょっと数式が多すぎるかな。おまけに小生が高校の数Vでお手上げとなったテーラー展開まで出てきた。二度寝三度寝がよくできるというメリットはありますね(゚o゚;)ワン。ベッドを出て災害級猛暑のなかを黒兵衛と散歩。まだ関東南部は集団的な災害には遭っていないけど沖縄九州地方の人は気をつけてください。颱風&猛暑。耐える夏ですね。ワン。帰宅すると鈴ちゃんが死んでいた。鈴ちゃんとは我が家で飼っていた金魚のこと。10年近く小さな金魚鉢で生き延びて体長10センチくらいに成長。まるまると太って可愛かったけど死因は猛暑ではなく寿命かな。ヨメハンと一緒に庭にお墓を作って埋めてやる。南無阿弥陀仏。仕事の合間に某高校の3年生からのインタヴューにZOOMで答える。小生の『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』を読んでくれて感激したとかで学内での研究発表のためというので質問にいろいろ答えてあげる。女子ラグビーをやっているとかで平尾誠二のラグビーに対する考え方をいろいろ教えてあげる。2回に分けてインタヴューを受ける合間に日本大学アメフト部員の大麻覚醒剤事件に関する大学理事長や学長の記者会見を見る。大学スポーツ部の問題はイロイロあるけど最大の問題点はスポーツ推薦で入った学生が勉強をしないことですね。大学側も学生が勉強することを期待していない。ほとんどの学生が大学をただ卒業して就職する手段にしか考えてないというのがいくつかの(20近くの)大学で客員教授や講師として教壇に立った小生の感想ですね。嗚呼。しかし日大の競技スポーツ担当の副学長が元検事というのは解せないですね。晩飯は久し振りにオペラを見ながら。メトロポリタン歌劇場のヴェルディ『仮面舞踏会』。全盛期(40歳代)のパヴァロッティの声はやはり一声聴いただけで感激しますね。パターネの指揮はイタリアっぽくてイイですね。

8月7日(月)
最近ベッドでの読書が戦争モノとか裁判訴訟モノなど少々ハードなものが続いたので少々遊びで趣味的なモノを読みたくなって最近衝動買いしていた一冊を持ち込む。玉野研一『無限とはなんだろう 限りなく多く大きく遠いふしぎな世界』(講談社ブルーバックス)。ブルーバックスは久し振りだけど以前は都築卓司さんの本『四次元の世界』『不確定性原理』『トポロジー入門』『マックスウェルの悪魔』などを愛読していましたね。仕事にまったく無関係の本を読むのは楽しいですね。しかし「無限」はチョイと難物かな。ゼノンの「アキレスと亀」の矛盾やエッシャーの無限の絵なら楽しめるけどラムゼイの定理にはチョイと苦労。でも夏休み中の読書には最適ですね。親父も生前仕事を引退した頃に突然数Tの教科書を開けて二次方程式の公式と因数分解で遊んでましたからね。そういう趣味のDNAが組み込まれてるのかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛と災害級猛暑のなかを散歩。暑くても仕事がないときは気が楽ですね。高校野球の監督は仕事だから大変でしょうね。最近高校野球でもトーナメントではなくリーグ戦を企画する地域が出てきたけどソレに対して某高校野球関係者は「リーグ戦は所詮お遊び」と言ったらしい(『ZATEN』今月号の対談での小林信也さんの言葉)言葉)。ならば甲子園での野球は高校生にとっても仕事?ワン。イロイロ準備して午後から藤沢の年金事務所へ。小生もとうとう年金を受け取ることにしました。けっして少額でない金額を長年払い続けたのですからマァ返してもらわなければ損ですよね。しかし年金も収入として確定申告に加えないといけないというのは何だかオカシイですよね(>_<)帰宅してチョイと仕事のあと晩飯は吉本新喜劇見ながら。スチ子さんと千葉さんが活躍するときはマルクス兄弟も真っ青なくらいナンセンスの度合いが急増ですね。いやぁ笑いながら気分はスッキリ。数学の本読みながら寝よ。

8月6日(日)
早朝ベッドでの読書で上杉隆『五輪カルテル』読了。ラグビー・ワールドカップや東京オリンピックというビッグ・スポーツイベントを利用した東京の一等地神宮外苑の再開発。まだ解決していない進行中の捜査や案件のノンフィクションだけに今後がどうなるか注目。弘中惇一郎氏が『特捜検察の真実』(講談社現代新書)に書いたようにトップ(当時の五輪組織委員長やIOC委員JOC会長やJSC会長etc)まで捜査が及ばず特捜の「やってる感」を示すだけでは終わってほしくないですね。ワン。ベッドから出て広島の原爆忌集会をテレビで見る。「核抑止」など無意味な戦略だと断じた広島県知事の挨拶が良かったですね。子供たちの言葉も良かった。平和や反核を言葉だけの絵空事だと言うのは嘘ですね。言葉は繰り返し叫んでこそ意味を持つのですから。ワン。甲子園大会開会式を録画して黒兵衛と猛暑のなか散歩。さっさと帰宅して録画を見ると入場行進の先頭に男性。?!報道ではプラカードガールだけでなくプラカードボーイも登場すると思っていたけど小生の勘違いか?NHKに登場していた人はこの項真意鳥肌が立つほど感激したと語っていたけどソリャ帝国陸軍の閲兵式を真似たデレゲーションですから背後にある死屍累々の敗者たちを思うと鳥肌も立つでしょうけど…そこまでは考えてないか?試合開始。第一試合で熱中症による患者が二人?オッサン(監督)はベンチから指図するのではなく炎天下の三塁コーチャーズボックスにでも立てば?イロイロ仕事をしたり掃除をしたりテレビで高校野球を見たり…の一日。晩飯は隣家のフランス人音楽家ご夫妻の招待を受けて美味しいシャンパンと赤ワインとアルジェリア料理のクスクスやゴルゴンゾーラ・チーズなどを食べながら歓談。音楽やオペラの話や政治の話で盛りあがり(笑)ノルウェー在住の娘さんや産まれたばかりのお孫さんもTV電話に出てきたりで楽しい一夜。たまにこーゆー豊かな夜もないと猛暑酷暑も不合理な日本社会も乗り切れませんね。

8月5日(土)
『五輪カルテル』もう少しで読了。我々の国の支配者たちの東京オリンピック開催の最大の目的は明治神宮外苑の再開発だったのですね。村上春樹さんも大反対し生前の坂本龍一さんも大反対した神宮外苑の老木の大量伐採を伴う再開発をそれでも進めるのはナンデ?日本の世の中は悪い方向に進むばかりですね。昨日の『オプエド』でも発言したけど明治天皇が祀られている明治神宮の外苑をメチャメチャにするのに右翼は何故怒らないのかな?もちろんメディアも批判の声もあげるべきだが自民党清和会の森喜朗元総理時代からオカシクなったという。《そもそも自民党の総裁派閥とその領袖は伝統的にメディアを訴えることをしてこなかった。田中角栄の木曜クラブも竹下登の経世会も池田勇人の宏池会も総理総裁を輩出した派閥はいずれも「批判するのが記者の仕事」と受け止めメディアを提訴することをしなかった。その禁を破ったのが清和会であり森喜朗元総理だった。(略)清和会の政治家は小泉と福田を除いては批判をまったく受け付けず政治報道の現場に直接圧力をかけ裁判に訴えるのが当然となっていく。そしてメディアの萎縮は進み五輪報道への忖度のみが残るのだった》メディア(ジャーナリズム)の働かない社会とは独裁(専制主義)国家に他ならないですね。《小泉と福田》以外の清和会総理とは「森と安倍」のことですね。嗚呼。ワン。ベッドを出て高校野球だけは例外扱いの猛暑のなかを黒兵衛と散歩。ワン。終戦記念日が誕生日の黒兵衛はもすぐ12歳。ちょっと白内障気味だけどそれ以外は元気ですね。でも無理は止めましょう。ここは甲子園ではないのですからね。ワン。いろいろデスクワークは雑務処理して夕方は女子サッカーW杯なでしこvsノルウェー戦。身長の差も杞憂に終わって3-1の見事な勝利。次はアメリかかな?晩飯食べながらニューズを見たあとテレビのチャンネルを移したら昔の高校野球を取りあげた特番をやっていた。彼らに肖像権はないのかな?高野連は放送権料を求めないのかな?それを高校野球や高校生のスポーツ活動に利用して高校の部活を発展させようとは思わないのかな?メディアは高校生を利用して視聴率を稼ぐだけ?嗚呼。

8月4日(金)
『五輪カルテル』読み進む。日本のスポーツの根っこは皆同じ。スポーツを文化(カルチャー)として育てようとするのではなくビジネス(金儲け)に利用するだけ。それでアスリートのためにやっているのだと詭弁を弄する。甲子園の高校野球も同じですね。スポーツに興味のある人には絶対に読んでほしい一冊。スポーツに関わっている人には必読本ですね。自分も東京五輪汚職で逮捕されるのではないかビビっている人も必読です(笑)。銅像を建てようなんてとんでもない!神宮外苑再開発問題も含めて捜査はまだ終わってませんからね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と災害級熱波のなかを散歩。毎日のルーティンだと思うと平気でこなせるけど暑いものは暑いですね。ワン。終日イロイロ準備。JBプレスの取材を受けて『真夏の甲子園はいらない』(岩波ブックレット)について共著者の小林信也さんと対談したものがYuTubeにアップされた。メッチャメチャ暑い日に道に迷って汗まみれになったあとの対談ですが中味は濃いので皆さん見てみてください。https://www.youtube.com/watch?v=Gaw2Os-_y8g
今日の『ニューズ・オプエド』のゲストは小林信也さんの他に成城大学の山本敦久教授。それに『五輪カルテル』を上梓したばかりの上杉隆さんも参加してもらって甲子園問題と五輪汚職問題について徹底的に話し合う。加えて女子サッカーW杯に参加している選手でLGBTQをカミングアウトしている選手が87人もいること(前回大会は40人だった)について専門分野の山本教授に詳しく話してもらう。この番組も中味の濃いものになった(マスメディアでは語られないものになった)と自負できる内容ですので少し覗いてみてください。https://op-ed.jp/
番組を終えて『チコちゃん』見ながら晩飯。早くベッドに入って『五輪カルテル』読み続ける。元総理や元財務相事務次官や元IOC委員の逮捕まではないのかな…?

8月3日(木)
本を一冊読み終えたところへタイミング良く別の本が送られてくる。上杉隆『五輪カルテル』(扶桑社)。早速読み始めるがコレは凄い!!安倍元総理が亡くなったことにより「開いたパンドラの匣」が「政官財界」にマスメディア(報道)も含めた「政官財報」による史上最大規模の東京五輪汚職だったというわけ。明治の文明開化以来あるいは戦後の混乱期以来の「ボタンの掛け違い」から捻れてしまった日本のスポーツ界(政官財報によるスポーツ支配)の辿り着いたバニシングポイントが東京五輪汚職と言えるのですね。毀誉褒貶がジェットコースターのように激しい上杉氏だが(笑)この一冊はジャーナリス上杉の大谷並みの見事な一打と言えそうだ。早く読み終わらねば。ワン。ベッドを出て黒兵衛と災害級の炎天下の猛暑のなかを散歩。途中ガス管工事の交通整理をしていた人に小型扇風機付きのジャケットを見せてもらったがナルホドこれはチョットしたスグレモノだ。甲子園に出場する高校野球の選手のユニフォームもコレにすれば?(苦笑)ワン。終日デスクワーク。途中年金の申し込みの処理やらナンヤラ雑務にウンザリ。放っておいたけどヤッパリもらわなきゃ損だと6月下旬に年金事務所に電話したら7月の受付は予約がいっぱいで8月上旬まで待たされることになった。マイナナントカよりもこーゆー仕事をサッサと処理してほしいですね。晩飯は映画『栄光のランナー/1936ベルリン』を見ながら。ジェシー・オーエンスがベルリン五輪に出場した話。ゲッペルスもレニ・リーフェンシュタールも出てきて(ヒトラーはほんの少しの映像のみ)なかなか面白かった(スポーツと政治対する分析・問題意識は低かったですけどね)。走り幅跳び欧州王者でオーエンスに敗れて2位になったドイツのロングは反ナチスでオーエンスと仲良くなったが第二次大戦で最前線に飛ばされて死亡した…というエピソードは知らなかった。が当時アメリカ五輪委会長(後のIOC会長)のブランデージの描き方はアメリカ映画だからかチョイと甘かったかな?彼は反ユダヤ主義者&女性差別主義者&ナチス大賛成の人物だったはずだが……。

8月2日(水)
酒井聡平『硫黄島上陸 友軍ハ地下に在リ』(講談社)読了。素晴らしいノンフィクションでした。硫黄島の遺骨収集団に4度参加。最後は今上陛下への記者会見に参加し硫黄島の遺骨収集について訊くという見事なラストは北海道新聞宮内庁担当記者にして可能だったにしてもその最後に行き着くまでの取材&文献調査&現地調査&禁酒までしての執筆に賭けた執念には頭が下がりました。日本人なら必ず読んで欲しい一冊ですね。小生のもとへ送られてきた理由は未だによくわかりませんが3度の応招で武漢三鎮の中国戦線で戦った父親と昭和天皇の宮中正月参賀に参加した人間として書いた短いエッセイを読まれて送られてきたのなら嬉しいです。この本の帯に書かれているとおり《戦争はまだ終わっていない》のですからね。なのに次の戦争の準備を始めるのは戦争の悲惨さを語り継がれなかった人たちによる勝手な行為ですね。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマは2030年冬季五輪について。札幌での開催の可能性がなくなって…ならばどこで開催するのがオリンピックにとってもIOCにとっても世界中の人々にとっても一番イイと思いますか?の問いにMCの田端竜介さんが小声で「ウクライナ?」と答えたのでこれは大正解と言うか絶対に素晴らしいアイデアですよね。実は五輪アナリストの春日良一さんのアイデアであることを説明したうえでウクライナは戦争が始まる前の2021年2月に冬季五輪開催希望をIOCに伝えていたことやIOCには冬季五輪を開催する財力があること(春日さんの意見)などを紹介。ロシアもベラルーシも参加して平和の祭典が実現されることこそオリンピックの平和運動で在りスポーツが政治に打ち克つ証左になるはず…と話す。ラジオを終えて黒兵衛との散歩の前に東京新聞の朝刊を見ると斎藤美奈子さんが週一連載エッセイ「本音のコラム」で小林信也さんとの共著『真夏の甲子園はいらない』を紹介してくれている。《甲子園に固執するあまり高校野球は高校生の心身の健康を損ねている》という我々の主張を的確に表現してくれたうえに短いコラムのなかで猛暑以外の様々な高校野球の問題を朝日毎日NHKの《大人の利権》まで取りあげ最後に《甲子園至上主義からの脱皮が必要な時かも。でないと野球人口はますます減るぞ》と鮮やかなマトメ。こんな嬉しい文章はない。斎藤美奈子さんありがとうございました。いつもより少々遅れて黒兵衛と災害級猛暑のなかの散歩は素早く済ませて斎藤美奈子さんのコラムを小林さんや岩波の担当者や様々な人たちに連絡。さらにいろいろデスクワーク…で本HPが更新されて"蔵出しノンジャンル"に掲載されたちくま文庫の編集部と虫明亜呂無の文庫を編纂した編者に対する抗議と同様の抗議を本欄でも激烈に展開しようと思ったが人の心を大いに傷つけたことに気付かず謝りもしない鉄面皮の編者に対してギャアギャア騒ぎ立て掻き立てるのも阿呆臭くなったのでやめます。皆さん!小生の怒りの抗議文を"蔵出しノンジャンル"で御一読ください。晩飯は大好きな番組NHKの『解体キングダム』を見ながら…と期待したけど巨大ビルの解体でなく松任谷由実さんの巨大ステージの解体はチョイと期待外れだった。巨大な舞台はオペラではザラにあることだし…残念。

8月1日(火)
夜来風雨声。午前2時だか3時頃に猛烈な雷&稲光。強烈な電光と雷鳴。ヨハン・シュトラスの楽曲以上の激烈さ。カルロス・クライバーの激しい演奏どころじゃない強烈さ(笑)。約30分で止んだけど眠れないので『硫黄島上陸』読み続ける。戦時中の硫黄島に陸軍航空隊"隼"の整備員として学徒動員された人物(99歳)へのインタヴューが素晴らしかった。米軍の上陸寸前に仕事がなくなったので(旧式隼戦闘機が全て飛べなくなったり撃ち落とされたりしたので)本土に帰還することになったとき見送りに来た硫黄島に残る仲間は《皆笑顔だったんです。彼等の中には「自分も本土に帰りたい」と言う人は誰一人いませんでした。神々しいまでに美しい笑顔でした。そして私たちが乗る(飛行場へ向かう)トラックが見えなくなるまで彼らはずっと手を振り続けていました》兵隊だけでなく司令長官の栗林中将も海軍トップの市丸少将も素晴らしい人物だったようです。小生の親父は3度の応招で中国武漢三鎮の最前線で戦った男でしたがよく言ってました。「日本軍は大将も一兵卒も素晴らしかった。アカンのは威張りくさってた真ん中の奴らや」ワン。ベッドを出て久々の雷雨のせいか少しは暑さの和らいだなか黒兵衛と散歩。しかし湿度は高く蒸し暑い。日本の夏は金鳥の夏ではなく熱帯の夏ですね。ワン。暑さのせいかこの日記に書き忘れてしまったことを思い出す。NHK『魔改造の夜』でパンダのおもちゃを「魔改造」して大玉転がし50mレースをやったのが最高に面白かった。その他明日のRKBで話す内容(ウクライナで冬季五輪の開催を目指すという春日良一氏の主張)を調べ直したり金曜の『ニューズ・オプエド』の特集『真夏の甲子園はいらない』出版記念第15回最終回のゲストや内容を考えたり(ゲストは成城大学の山本敦久教授が喜んで出演しますと言って下さいました)しかし若いときには夏バテなんか感じたことのなかった小生も今年の暑さはコタエますね。夕方になって一天俄に掻き曇りゴロゴオロピカッドッカーン…と夕立。お天道様と雷神には猛暑と豪雨の間の選択はないのかな。晩飯食べながら見たパリ・サンジェルマンとインテルの試合は羽那(花)試合マァマァ面白かったですね。

7月31日(月)
『硫黄島上陸』読み続ける。著者は硫黄島にいた「朝鮮人軍属」の存在にも触れる。ネットには《朝鮮人を好まない人たちが》硫黄島では《朝鮮人たちの軍属が真っ先に投降して守備隊の地下壕の位置を米軍側に伝えそのことによって大勢の守備隊兵士が犠牲になった。だから朝鮮人は怪しからん》などと書いていているらしいが著者は《その根拠となる一次資料をいまだに見たことがない》と書く。そして硫黄島発の電報では《朝鮮人を含む「工員」が硫黄島には約1600名いて〈続々ト切リ込ミ肉攻ニ参加〉していると報告。中でも〈大多数半島人ヲ以テ編成シ〉た部隊は〈最モ勇敢〉だったという〉と書く。そしてそれまで《硫黄島の朝鮮人について発信したことがない》自分(新聞記者)を《僕も批判されるべき側の一人》とも書く。こういう謙虚な人は信じられると小生は思います。ワン。ベッドを出て命に危険な暑さの炎天下黒兵衛と散歩。高校野球の会場だけは運動が許されるのは不思議ですね。それにしても南関東はモウ連続何日間も雨がない。なのに蒸し暑い。嗚呼。ワン。本HPの更新原稿を(株)bitさんのスタッフに送って夕方からはサッカー女子W杯なでしこvsスペイン戦。いやあマァなでしこジャパンの守備と攻撃は素晴らしかったですねえ。強豪スペイン相手に4-0は予想できませんでした。お見事!ノルウェー戦も頑張れ!晩飯は吉本新喜劇を見ながら。あいちゃんが頑張って面白かった。報道ステーションが異常気象の猛暑と暑さ指数などを報じていたので高校野球はどんなふうに報道するのかなと思って最後まで見たら高校野球には触れず。このままずっと高校野球に触れずにいたら最高に評価しますけどね…。

7月30日(日)
『硫黄島上陸』は素晴らしいドキュメンタリーです。戦後は米軍の核戦略の中心として扱われ核戦争を想定したキノコ雲も使った訓練が行われたという。日本に返還されてからは自衛隊が米軍と共に支配して旧島民の復帰や遺骨収集が妨げられているという。著者はその現実を現地調査に加えて膨大な資料分析と取材で明らかにしてゆく。そして2度目の硫黄島上陸へ…。ナルホド戦争は終わっても戦禍は終わらないのですね。完読まであと少し。多くの人にも読んでほしい一冊ですね。ワン。ベッドを出て長女と一緒に黒兵衛と散歩。終日本HPの原稿締め切りに向けて原稿の整理。ふううう。この作業って結構時間がかかるんですよね。晩飯はクリント・イーストウッド監督の『硫黄島二部作』を夕方から見ながら土用の鰻とビール。『父親たちの星条旗』はメイキングを見て『硫黄島からの手紙』はメイキング+本編を見てしまう。後者の作品は明らかに日本人映画マンが手がけなければならない作品と言えますね。しかしイーストウッドは本当に素晴らしい映画監督ですね。『ローハイド』のロディからは想像できません。

7月29日(土)
『硫黄島上陸』読み進む。令和元年度第2回硫黄島遺骨収集団にヴォランティアとして参加した北海道新聞記者は《連日炎天下のなか地熱でサウナ状態の地下壕に入り全身汗と泥にまみれながら》奮闘。しかし《総勢37人が2週間で発見した遺骨は4体》だけだった。帰国した記者は厚労省に残された過去の遺骨調査団や収集団の大量の記録を調べ上げて行方不明の遺骨のあまりに大量な原因の背景に米軍の存在と日米の核密約に辿り着く。まだ半分手前までしか読み進めていませんが多くの人に読んでほしい素晴らしい力作です。ワン。ベッドから出て殺人的猛暑のなか黒兵衛と散歩。小さな公園でも木陰に入るとヒンヤリする。エアコンより植物のほうがよほど優秀な機能を備えてますね。帰宅するとNHKがニュースで「身体に危険な猛暑。特別な場合を除いて外出は控えるように」と警告を出すなか高校野球の西東京大会決勝が行われていた。石川県の馳浩知事は石川県大会決勝の正午過ぎ(午後0時半)開始に異議を唱えたらしい。当然ですよね。しかし甲子園大会の決勝もいつも午後2時とか暑い盛りの開始ですからね。1974年9月上旬にテヘランで行われたアジア大会のマラソンを思い出しました。それは正午スタートで暑さのため中止になったのですが古代ギリシアにマラソンの戦いで敗れたペルシャの末裔を自認していた当時のパーレビ国王がマラソン競技をやりたくなかったからでした。ひょっとして高野連も本当は真夏の野球など高校生にやらせたくないから中止になることを期待して午後0時半や2時といった暑さ真っ盛りの時間帯に試合開始を設定しているのかもしれませんね(笑)。ちなみに馳浩知事は甲子園大会のあり方に高校生の教育(部活動)として疑問を抱かれていて文科大臣時代には開会式を欠席。副大臣を行かせたと本人から聞いたことがあります。またスポーツ議員連盟時代の馳氏はNHK時代のOK氏が講演に来られたときに小生が「何故NHKはたかが高校生の部活動を全国ネットで放送するのか?」と質問すると横の席から大拍手してくれました。その経緯は匿名ですが拙著『真夏の甲子園はいらない』に書いてます。夕方から長女が来宅。晩飯&酒は井上尚弥vsフルトンの試合や井上のドキュメンタリーを見ながら。ナルホド面白いボクサーであり面白い親(トレーナー)子ですね。

7月28日(金)
酒井俊平『硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ』読み進む。戦時中硫黄島はサイパンから飛び立った米軍B29爆撃機が日本軍の攻撃で帰還困難になったときの中継地や護衛の戦闘機の発着基地として利用するため大急ぎで滑走路が整備されたらしい。その結果多くの日本兵の遺骨が今も滑走路の下にあるかも…その滑走路を今も自衛隊や米軍が利用しているのですね。なるほど《戦禍に終わりなし》なのですね。ワン。殺人的暑さのなか黒兵衛と朝の散歩。そう言えば谷崎潤一郎の『少年』という題名の小説だったか少年が大人の様子を見て「暑い暑い」と騒ぐのが理解できないといった表現があったのを思い出した。確かに若いときは暑さも真夏の太陽も無視して草野球に興じていたのを思い出す。谷崎が生きていたら現在の地球規模の殺人的暑さでも同じ表現をしたかな?ワン。帰宅すると高校野球埼玉県大会決勝が「危険な暑さで特別な場合を除いて外出を控えるように」という警告が出るなかで行われていた。高校野球は「特別な場合」なんですね。メジャーのダブルヘッダーでの大谷の投打に渡る大活躍は素晴らしいけど高校野球が現在のまま改革なしに続行されて良いわけはないですよね。プロ野球もメジャーのように税金の十分な援助を得られるとように企業の支配を離れて公共の文化財になるべきですね…と40年以上言い続けてきた思考を頭に浮かべながら『ニューズ・オプエド』の準備。今日のゲストは小林信也さんと氏家英明さん。二人に中日新聞の高校野球連載(昨日の本欄に書いた桑田真澄さんの危機感や高校野球のリーグ戦化の話など)をPDF.にして資料として送る。あとで小林さんが言ってたけど我々が『真夏の甲子園はいらない』に書いたような「改革案」を口にする球界関係者が確実に増えてきたとか。我々の出版も無駄じゃないですね。『オプエド』本番では氏家さんが貴重な意見を提案。高校野球をやってる高校にはプロを目指す選手を多く抱えた高校から不登校の高校生たちを野球を通じて登校させるように努力している高校まで様々な高校があるのだから試合はカテゴリーに分けて行うべしと主張。さらに各都道府県の高野連が独自に様々な改革に手を付けることができる(実際神奈川県高野連はベンチ入りできる選手数や指導教師を増やしたりしている)ので各地方から改革を進めてほしいと主張。貴重で有効な意見ですね。番組終了のあと『チコちゃん』見ながら晩飯&酒&寝る。夜もエアコンをつけないと寝られない熱帯夜の連続。南関東は雨がまったく降りませんね…人間のやることを地球が怒ってるのかな?

7月27日(木)
朝ベッドのなかでの読書で酒井聡平『硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ』(講談社)読み始める。なぜ小生に送られてきたかわからない一冊だが北海道新聞記者で土日は「旧聞記者」と自称して第二次大戦の取材を続けている記者の硫黄島での遺骨収集ドキュメンタリー。《「終戦」とは戦闘の終了に過ぎない。「戦禍」には終わりがないのだ》《大腿骨を持った際のずしりとした感覚はしばらく僕の手から消えなかった。兵士はまだ戦っているのだ。僕は強くそう思った》《ここでは毎日がお葬式なのだ》読み始めてすぐに気付いたのは読む価値アリの一冊だということ。良い本を送っていただき感謝です。ワン。殺人的猛暑のなか黒兵衛と散歩。昨日の高校野球神奈川県大会で「誤審」が騒がれているが猛暑で審判が倒れたことは騒がれない。不思議な高校野球。中日新聞の高校野球特集の連載で巨人二軍投手コーチの桑田真澄さんが「改革しないとマイナー競技になる」と憂いていた。高校野球はマイナー競技になったほうがイイとも思いますが主催社(朝日新聞射)は高校生の健康や野球の健全な発展よりもデッカい話題で騒ぎ立てたい(新聞を売りテレビの視聴率を上げたい)から桑田氏のような危機感は抱いてないでしょうね。嗚呼。ワン。終日デスクワーク。請求書を書いたり明後日のオプエドの手配をしたり(ゲストは小林信也さんと氏原英明さん)。思い切り高校野球の「前向きの話」をしましょう。NHKがテレビ中継を止めれば私学の宣伝効果もなくなり、高校野球も高校生の健全な部活動に戻るでしょう(と小林さんも言ってます)がテレビや高校野球ファンは反対するでしょうね。まるで古代ローマ時代にグラディエーターの戦いを見て楽しんだローマの貴族や市民のように殺人的猛暑のなかでの「戦い」を楽しむ人がいますからね。夜は阪神巨人戦や世界水泳を見ながら晩飯。スポーツの話題は尽きないけど小生の最大の注目は2030年のオリンピック冬季大会のウクライナ開催ですね。ロシアもベラルーシも参加してウクライナ五輪ができればオリンピックの平和の理念も復活ですよね。

7月26日(水)
弘中惇一郎『特捜部の正体』(講談社現代新書)読了。正義の味方と思われる地検特捜部が実は《捜査権・逮捕権・起訴権の"一体化"により暴走を止めることはますます難しくなった(略)。しかし強大な権力を持つ特捜部をチェックする機関はどこにもない》《概して検察官というのは「自分たちは日本のために仕事をしている」という意識を持っているようである。ことに特捜部の検察官は自分たちで事件を探し出し自分たちで立件するのでそのような意識が強い》こんなところから《「自分たちは日本のためにやっている。強引な捜査をして何が悪い」という歪んだ正義感が彼らを暴走させる要因の一つになっていると思う》と書く著者は「人権」よりも「治安維持」を優先させた終戦直後の「人質捜査=長期拘留」等のアナクロ反人権捜査を批判してリーズナブルな特捜部改革案を提示している。誰もが読むべき一冊だと思ったが特に検事やヤメ検の皆さんの「反論」を聞いてみたいですね。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマはW杯なでしこジャパンの活躍が期待される女子サッカーについて。サッカー発祥の地であるイングランドではサッカーは男子のスポーツと考えられて女子サッカーはなかなか発展しなかったが男子の球技はアメリカン・フットボールでサッカーは女子のスポーツと考えたアメリカで女子サッカーが発展した…とかサッカーを主に男子のスポーツ考えたヨーロッパ(デンマークやドイツ)で女子の球技としてハンドボールが生まれた…なんて話をして朝のラジオを終えて黒兵衛と散歩。殺人的猛暑のなか夏は暑いのが当然!と頑張って散歩。しかし殺されはしなかったけど暑い。家に帰るとNHKーBSで高校野球神奈川大会決勝をやっていた。殺人的猛暑のなか審判の足が攣って試合が中断。試合再開後今度は球審が体調不良だか何だかで球審が交代して試合が再開。神奈川高野連の解説者が「横浜球場の人工芝の上は気温が60度にも70度にもなりますからね」と平気で言っていたのには唖然とした。そんななで野球をやるのはギネス新記録級か?異次元の野球か?夏目漱石が『趣味の遺伝』の冒頭に《暑さのせいで神も気違いになる》と書いた(日露戦争を批判した)ことを思い出す。とにかく尋常ではないですね。午後からは冬のニュージーランドでの女子サッカー日本vsコスタリカ。なでしこジャパンが見事に2-0で勝利。昨日の本欄に書かなかったけどパリ・サンジェルマンのクダラナイ試合よりよほど見る価値のあるイイ試合でした。北國新聞の原稿の校正をして晩飯は今日も『ドン・ジョヴァンニ』を見ながら。トーマス・ハンプソンのザルツブルク音楽祭の舞台。演奏は素晴らしいけど現代版の演出は?

7月25日(火)
『特捜部の正体』読み進む。非常に興味深い指摘の連続だが小生はどちらかと言うと捕まえて尋問する側ではなく捕まえられて取り調べられる側の人間と言えるので(笑)特捜の異常と言うほかない激しい取り調べを読んで「御上」の怖さを感じるほかなかった。もっとも庶民感覚としてカルロス・ゴーンに同情の念を抱く気にはなれないが…そういう庶民感情も特捜は利用して「目的」を達成するのですね。村木厚子・角川歴彦・小沢一郎・堀江貴文・鈴木宗男…らを窮地に追い込んだ特捜の「目的」って何?もうすぐ読了。その「何」がわかるのかな?ワン。ベッドを出て猛暑熱波のなか黒兵衛と散歩。犬を飼ってる多くの人はもっと早い時刻に散歩に出ているらしいが小生は猛暑も極寒も午前9時を動かさない。別に大きな意味はないがルーティンとはそんなものでしょう。黒兵衛も真っ黒な身体に真夏の陽射しを浴びてギラギラと黒光りしながら元気に歩いている。もう12歳。元気だな。ワン。デスクワークは北國新聞の連載『スポーツを考える』70回目の連載執筆。今年もまた「魔夏の甲子園」じゃなく「真夏の甲子園大会」に向けて狂気の…と言うほかない高校野球が始まっている。屋外で運動禁止の猛暑のなか大人たちが高校生を使って楽しんでいる大会…とも言える異常事態を批判。自著の宣伝は控えました(苦笑)。そう言えば一橋大の坂上先生は「理屈のないものは強い」という言い方をされてましたね。誰も高校生の「教育」などとは思っていない高校野球が高体連や教育委員会から独立して「何」のためにやってるかわからないまま100年以上続いてるのは「強い」のですね。朝日新聞の利益になっているとも思えないし…「売名」で利益を得るのは甲子園に出場した私学高校だけかな?明日のRKBラジオの準備(女子サッカー)をして晩飯は先週のオペラツアーに刺激されてチューリヒ歌劇場の『ドン・ジョヴァンニ』を見ながら。マッティ・サルミネンの騎士長は迫力ですね。

7月24日(月)
朝のベッドでの読書は弘中惇一郎『特捜検察の正体』(講談社現代新書)読み始める。ナルホド。ロッキード事件の田中角栄逮捕以来「正義の味方」のように思われていた東京地検や大阪地検の特捜部も結構エゲツナイ取調や拘留延長をやって自白調書のでっち上げまでやってるんですね。オーコワ。しかし《特捜事件はいったん動き出したら止まらない。少なくとも私は途中でブレーキを踏んで止まった特捜事件というものを聞いたことがない》と書かれているから東京五輪贈収賄汚職事件もまだ「上」のほうへと続いてるのでしょうね?ワン。ベッドを出て黒兵衛と熱波のなか散歩。木陰に入るとヒンヤリする。植物の力は大きいですね。ワン。デスクワークは連合通信の短いコラムをブラッシュアップして送稿&岩佐賞「スポーツ芸術部門」の一次書類の評価表を仕上げる。ふううう。2階の仕事部屋は風が入るとエアコンは不要。世界中のエアコンを一斉に消すと温暖化はかなり和らぐようにも思えるけど…人類は自分で自分の首を絞めてるのかな?金土のオペラ・ツアーで自宅を離れた間の郵便物の整理をしたら講談社から酒井聡平『硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ』というノンフィクションが届いていた。帯に《日本兵1万人がいまだ行方不明の謎》とある。著者は北海道新聞記者。《土曜日曜は戦争などの歴史を取材発信する自称「旧聞記者」》という紹介にも惹かれた。読まねば。さらに『東京大学×吉本興業[編]最強の漫才 東大と吉本が「お笑いの謎」に迫ってみた!!』というA4版のデッカい一冊も。「笑い」の分析はベルクソンの『笑い』(岩波文庫)を読んだことがあるが桂枝雀師匠の「笑いと呼吸論」で十分という気がした。息を吸ってるときは笑えず吐いてるとき笑うというわけ。ダニー・ケイがニューヨーク・フィルを指揮したときも確か同じようなことを言ってましたね。晩飯はTVKで吉本新喜劇を見ながら。平均点の面白さ。つっかけの客相手にはそれが大事なんですよね。

7月23日(日)
昨日のオペラ・ツアーで疲れたのか昨夜は大爆睡。まぁ晩飯が10時過ぎでベッドに入ったのが午前1時前だから当然でしょうね。読書を2日もパスしてベッドを出て黒兵衛と散歩。真夏の太陽も気持ちがいい。やっぱりその仕事は活力を補充出来ますね…と言うより佐渡裕指揮のモーツァルト『ドン・ジョヴァンニ』の迫力が体内にもエネルギーをくれたかも…ワン。デスクワークはゆっくりと通信社のコラムを書き直したり岩佐賞の審査表を完成させたり…そして池上彰&佐藤優『黎明日本左翼史 左派の誕生と弾圧・転向1867-1945』(講談社現代新書)を読了。日本の現実を知らないコミンテルンの指導に従い続けた戦前の日本共産党の失敗とはいえ最近も《新自由主義の導入の失敗を見ると悪弊は左翼に限らない》という池上氏の指摘は納得ですね。さらに現在は《日本の左翼運動が低迷している間に自民党を右から補完する政党や既成の政治を全否定するネット型の政治勢力が伸張して》いる状況。《戦後を「戦前」にしないために私たちに何ができるのか?》難しい状況ではありますね。面白かった名古屋場所の大相撲も豊昇龍の優勝で幕ですね。大相撲もここまでガチにやってくれると大満足ですね。夜はNHKスペシャルの深海調査と奇っ怪な深海魚たちとワインを楽しんで寝る。

7月22日(土)
名古屋のホテルで朝6時半起床。シャワーを浴びて準備して7時20分のチェックアウト。迎えに来てくれたKくんと一緒に栄の久屋中日ビルへ。バスが停まっていて『佐渡裕オペラ観劇ツアー』の参加者が次々集まって合計20数名とスタッフ2人で午前8時にいざ出発。新名神高速道路や第二京阪高速を経由して名神西宮で一般道へ。途中2度のサービスステーション休憩タイムの前後3回にわたって今日見るオペラ『ドン・ジョヴァンニ』の解説やオペラの歴史やモーツァルトについて喋ったあと兵庫県立文化芸術センターに到着。迎えに出てくれたスタッフの方に挨拶のあと楽屋へ。プロデューサーの小栗哲家さんに挨拶のあとツアー参加者と一緒にホール内のレストラン『テアトル・ボア』で昼食&歓談。デザートとコーヒーを楽しんでいるところへ予定通りのサプライズ企画で佐渡裕さんが登場してくれてツアーの皆さんに『ドン・ジョヴァンニ』の見所を解説。ポロシャツに短パン姿はゴルフをやってきたあとかな(笑)。お話のあとツアーの皆さん一人づつにサイン入りプログラムを配ってくださり最初のサプライズ企画は無事成功。全員でホール客席に入って『ドン・ジョヴァンニ』鑑賞。素晴らしい舞台に素晴らしい音楽の連続。最後にドン・ジョヴァンニが殺害した騎士長の石像が現れ稲妻と雷鳴と煙のなかジョヴァンニが地獄へ引きずり込まれるシーンは迫力満点!満員の観客総立ちのカーテンコールが何度も続いた。最後に巨大なドンペリが舞台に2本現れコルクが抜かれると金色のテープが何本も噴射。出演者も観客も全員手を振って別れを惜しむなか公演終了。サスガは佐渡さんですね。音楽でも舞台でも観客の心を鷲掴みでした。観客が佐渡さんのサイン会に並ぶか帰途につくなか我々オペラツアーの観客は客席最前列に集合。プロデューサーの小栗哲家さんから今回の上演の苦労話や面白話を聞いたあとバックステージツアーで楽屋から舞台裏を見学して舞台のうえへ。そこで再び小栗さんから話を伺ったり写真を撮ったり…舞台で使われ5個のシャンデリアは高さが2メートルもあったらしい。だから貴族ドン・ジョヴァンニ邸の迫力も出たのですね。これですべてのスケジュールを終えてツアーの皆さんは帰りのバスへ。小生も最後の挨拶をさせてもらうと全員が大満足と大喜びで来年の『蝶々夫人』も絶対にツアーを企画してほしいと言われた。小生はそこで別れてタクシーでJR西宮駅へ。新大阪から品川経由で心地よい疲れと共に大船の自宅へ帰宅。このオペラ・ツアーは2008年の『メリー・ウィドウ』以来『カルメン』『キャンディード』『こうもり』『トスカ』『セビリャの理髪師』『コジ・ファン・トゥッテ』『椿姫』『夏の夜の夢』『フィガロの結婚』『魔弾の射手』『オン・ザ・タウン』と12年に渡って続けてきたもの。その後コロナで3年連続中止となったが今年13回目のツアーが4年ぶりに成功。皆さんの喜ばれる顔を見て本当に嬉しかったです。佐渡さん・小栗さん・兵庫県立芸術文化センターの皆さん・それにレストラン『テアトル・ボア』の皆さん!本当にありがとうございました。来年も是非ともよろしくお願いします。

7月21日(金)
『黎明日本左翼史』読了寸前。日本共産党の歴史の説明のなかでプロレタリアート文学を《エンタメ性抜群》と評していたのには笑いながらナルホドと納得した。《小林多喜二の小説にはエンタテイメント性がものすごくあるんですよ(略)あの凄惨な拷問描写は一種のSM小説のようにも読めてしまう艶めかしさがあります(佐藤)》《当時リアルタイムで読んでいた読者にしても一部はそういった受容の仕方をしていた可能性は否定できませんね(池上)》こういう非政治的な(人間的な)視点は面白いですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と汗まみれになって散歩。南関東に梅雨明け宣言を出すのが遅すぎますね。ワン。帰宅してシャワーを浴びたあとイロイロ準備して大船駅から品川へ。新幹線で名古屋へ。明日の栄中日文化センターと中日ツアーズ主催の兵庫県立文化芸術センターでの『佐渡裕プロデュース・オペラシリーズ「モーツァルトのドンジョヴァンニ」鑑賞ツアー』に解説者として同行するため名古屋へ。前泊するホテルに入ってアシスタントとして協力してくれる名古屋在住のスポーツライターKクンと待ち合わせ。Kクンによるとこのホテルは早くもリニア新幹線名古屋駅付近にその客目当てで建てられたという。リニア…はホンマに出来るんかいな?いろいろ楽しく晩飯&酒で歓談。部屋に戻って『チコちゃん』見たあとシャワーを浴びてベッドへ。大相撲の優勝争いは帰宅してからゆっくり録画を見ましょう。チコちゃんは「海の水はなぜなくならな」」の答えでいろいろ反論が出ているらしい。スポーツの話題でも(オーバーに言えば)抗議したい話もいくつかあった。けどまぁバラエティ番組ですからね。名古屋泊。

7月20日(木)つづき
大相撲&晩飯に続いて酒&オールスター戦を楽しもうとしたけど昨日に続いてイマイチ面白くないのでチャンネルを変えるとなでしこジャパンがアメリカに勝った2011年の女子W杯の決勝をやっていたので見てしまう。12年前は文化放送の朝の番組に生出演した直後スタジオ横のロビーのテレビでみんなで見て大興奮したのを今も憶えています。その結果を知っていても興奮するコレは名勝負!本当に見事な試合でしたね。延長宮間のCKから澤の同点ゴールで2-2からPK戦。GKの海堀大活躍でなでしこの見事な初優勝!!再放送見ても興奮しました。今年のなでしこも頑張れ!

7月20日(木)
『黎明日本左翼史』オモシロイ。小生が幸徳秋水&管野スガ・大杉栄&伊藤野枝などの薄い知識を持ち合わせていたのは宮本研の戯曲『美しきものの伝説』を高校生の時に文学座の舞台で見たから。他にも宮本研の戯曲は『阿Q外伝』も素晴らしかった。1970年代までは「革命」が我々の近くに存在してましたね。アナルコサンディカリスムもボルシェビキも近くにあった単語。しかしその時代は日本のメディアがスポーツに狂奔していた戦前の時代でもあり最近そのスポーツの時代を年表に纏めたりもしましたが(『真夏の甲子園はいらない』に書きました)その時代が「革命」とも同居していたことを再認識しました。歴史とは一筋縄で理解できるものではないですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。いつまで続くこの熱波。コロナ前は孫と二人で湘南海岸へ泳ぎにも行ったりもしたけどモウそこまでの元気はないですね。と思ったらいつの間にか孫は中学生になって水泳部に入っている。光陰如矢。學難成。ワン。終日仕事部屋に籠もって岩佐賞の芸術スポーツ部門の一次書類審査。入院患者に音楽を届けたり病院でアートの展覧会を開いたり子供にラグビーを教えたり障害者とサッカーを楽しんだり…みなさん有意義な活動をイロイロされていて頭が下がります。それに順位を付ける作業は少々辛いですね。一日中椅子に座る日が続いて少々疲れた。晩飯は大相撲の録画を見ながら。うわっ。湘南乃海が錦木に勝ったァ!今場所はホントにいろいろとオモシロイことが溢れてますね。


7月19日(水)
『黎明日本左翼史』読み進む。中江兆民・堺利彦・幸徳秋水・黒岩涙香・内村鑑三・片山潜・安部磯雄…歴史の教科書の紹介だけではわからない各々のキャラが立ってオモシロイ。それにしても明治の知識人たちの語学にかける情熱は大したものです。大杉栄でも《英語とフランス語に加えて「一犯一語」を標榜し監獄に入れられるたびにエスペラント語ロシア語イタリア語ドイツ語スペイン語と使いこなせる言語を増やし》たというから南方熊楠が語学の達人になったのも明治人として驚くことではなかったのかもしれない。そうして海外に雄飛した中江兆民はパリ・コンミューンに遭遇し幸徳秋水はサンフランシスコ大地震の秩序ある無政府状態に遭遇。革命やアナーキズムを体感もしたのですね。ワン。黒兵衛との散歩は後回し。ベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマは大谷の活躍でメジャーリーグ楽しむ基礎知識。ア・リーグ/ナ・リーグなんて言葉がアメリカでは通じないのは当然だがメジャーリーグと言ってもアメリカ人にはわからない。大リーグの野球はmeasure(メジャー=計量器)ではなくmajor(メイジャー=大きいetc)ですからね…といった話をいろいろして番組を終えて黒兵衛と灼熱の太陽の下の散歩を楽しむ。カリフォルニアのデスヴァレーよりはマシですからね。そして終日岩佐賞の一次書類審査に集中。小生を審査員に選んでくれたのは芸術もスポーツも審査できると評価してくれたから。それをまったく知らない男が小生をまるでスポーツのことしか知らないような書き方をしたので現在アタマにきて抗議してる最中です…がそれはさて措き審査は音楽絵画関係が上位に来てサッカーなどのスポーツ関係の点数が伸びないなあ…マァ仕方ないか。審査を続けなければ…その合間に『ZAITEN』の対談や連載の校正もこなして…ふうう。晩飯は大相撲の録画を見ながら。錦木強い!名古屋場所は休場力士が多いのにメッチャ面白いですね。

7月18日(火)
『黎明日本左翼史』読み進む。オモシロイと言うよりコレは学習ですね。ベネディクト・アンダーソンの『想像の共同体』という概念は知らなかったけどスルドイですね。《様々な出来事を一つの紙面の中に提示する新聞が世の中に登場したことで人々はその紙面に書かれている内容がある「一つの社会」で起きているっことだと初めて意識できるようになった。そしてこの意識を共有できる範囲こそが「国民」という「想像の共同体」なのであり18世紀のヨーロッパで国民国家とナショナリズムが芽生えたのは資本主義経済と印刷技術の発展により出版・新聞産業が興隆した必然的結果なのだとアンダーソンは考えた》ナルホド。「想像の共同体」は新聞→ラジオ→テレビ→ネット→SNSと変化したなかでどのように変化したのかな?分断された共同体?ワン。ベッドから出て猛暑でギンギラギンの太陽の下黒兵衛と散歩。そう言えば一昨日の高校野球神奈川大会で球審が体調不良を起こして試合が中断したことはどこも報じませんでしたね。報じられないものは社会(共同体)に共有されず存在しなかったものとなるのですね。高校野球には「存在したのに存在しなかったものになったなってしまった存在」がけっこうありそうですね。ワン。今日から岩佐賞という表彰の一次審査を始める。芸術・スポーツ部門の審査で今年で3年目。面白そうな企画がいっぱい寄せられて結構シンドイ作業ですなあ…。晩飯は大相撲の録画を見ながら。横綱不在でも今場所の土俵は抜群にオモシロイ!翔猿・碧富士ほか魅力ある力士が次々と頑張ってますね。ブラーヴォ!

7月17日(月)
朝のベッドの読書で池上彰+佐藤優『黎明日本左翼史 左派の誕生と弾圧1867-1945』読み始める。オモシロイ。「秩父困民党」による武装蜂起事件や車夫(人力車引き)たちの組織した日本初の無産政党である「車界党」など日本史の常識のなかに組み込んでおくべき出来事ですね。ワン。ギラギラの太陽の下長女と一緒に黒兵衛と散歩。梅雨明け宣言はまだとは言え暑さは真夏ですね。仕事さえなければ真夏は大好きですが今週はチョット仕事が立て込んでいるのと少々厄介な腹立たしい出来事の抗議をしたり謝罪を要求したりしなければならないので月末の締め切り連合通信の連載原稿を先に仕上げておく。ふうううう。結構時間がかかって大相撲TV観戦は晩飯を食べながら録画で。一昨日豪ノ山に勝った湘南乃海が琴恵校も破って頑張ってますね。地元力士を応援しましょう。毎週月曜8時からは神奈川テレビで吉本新喜劇。スチコさんと千葉さんの強烈なナンセンスの連続に感激。パターン化した意味のないギャグをこれほど上手く演じる喜劇役者はなかなかいませんよね。笑いで暑さを吹き飛ばした…とはいえ夜寝室で今夏初めてエアコンの世話になる。嗚呼。

7月16日(日)
ベッドの読書で志村真幸『未完の天才南方熊楠』(講談社現代新書)読了。風景(環境)・妖怪・変形菌(粘菌)・キノコ・夢…熊楠が研究対象に選んだ分野はすべて完成があり得ないものばっかりだったのですね。そういう分野を選んでしまう熊楠の感性は素晴らしいですね。未完成を選ぶ感性を未感性と呼びたいですね。ワン。ベッドを出てギンギラギンの陽光の下長女と一緒に黒兵衛と散歩。昔桂枝雀さんはこーゆー天候のことを「お日ぃさんがクヮアアアアー!」と表現されてましたね。おまけに「これは外国語へは翻訳不可能で日本語にはそんな言葉が結構ぎょうさんあるのは嬉しいことでございますね」などと落語の枕に使っていたのを憶えている。ワン。それにしても凄い陽射しでテレビのスイッチを入れると神奈川テレビで高校野球の神奈川大会を放送していたが球審が体調不良を訴えて試合が中断。後に再開したがNHKのニュースが「特別な場合を除いて屋外での活動は止めましょう」と言っていたが高校野球は「特別な場合」なのですね。熊楠の本を読了したと思ったら講談社から現代新書の新刊が送られてきた。桑瀬章二郎『今を生きる思想ジャン=ジャック・ルソー「いま・ここ」を問い直す』これは面白そうで是非読みたいですね。弘中惇一郎『特捜検察の正体』。「まえがき 特捜検察20の手口」で五輪汚職を取りあげ(著者は逮捕された角川歴彦氏の弁護人)紳士服AOKIの前会長に有罪判決が出たことの《一方で大会組織委員会の中枢にいた森喜朗元首相をはじめとする自民党の有力政治家や副会長だった竹田恆一JOC元会長には任意で事情聴取したもののそれ以上のことは何もしていない》と痛烈に批判。絶対読まねば。池上彰+佐藤優『黎明日本左翼史 左派の誕生と弾圧・転向1867-1945』これは太平洋戦争後の『日本左翼史』を『新説』『激動』『漂流』の3冊に纏めたあとの明治に遡っての記述。読まねば。そう言えば一昨日の東京新聞に池内了氏が『「新たな敗戦」迎えるか』と題して『現代版富国強兵策』を書かれていた。明治以降の富国強兵策は結局無残な敗戦という結末に終わったが新たな富国強兵策として「武器輸出三原則」を「防衛装備移転三原則」と言い換え「強兵」とは言えないので「国家安全保障戦略」と言い換えた安倍政権以来の「軍拡路線」はどうなるのか?(新たな敗戦を迎えるのか?)という文章は納得しながらチョイと恐怖を感じた。焦臭い匂いの漂う昨今ですね。夕方涼しくなってから長女と長男の庭仕事=プランターの花を活ける)を手伝ってみんなで晩飯。久し振りにサイモンとガーファンクルのNYセントラル・パーク野外コンサートを楽しんだりレディ・ガガの♪サウンド・オヴ・ミュージックや♪ニューヨーク・ニューヨークを楽しんで極めつけはブライアン・アダムス&スティング&ロッド・スチュワートによる♪オール・フォー・ラヴ(映画「三銃士」のテーマ)でしたね。パヴァロッティとブライン・アダムスなどが歌ったのより凄かった。

7月15日(土)
読書が進まないのは夜の暑さに加えて小生に関するメッチャ阿呆な記事が書かれたこともあるみたいです。ネットに出ている阿呆な記事はまったく気にしないことにしてます(それに関わるとこっちも阿呆と同じレベルに堕すことになりますから)。しかし文庫本の解説に堂々と間違ったことを平気で書かれるとガッカリしますね。読まれる量はネットより少ないのかもしれませんが自分が信頼しているメディアの堕落はショックですね。もちろん抗議の文書は送り担当編集者は非を認め電話で誤ってくれましたが執筆者からの謝罪はまだです。嗚呼。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。猛暑はキツいけど夏は嫌いじゃないですね。ワン。帰宅してシャワーを浴びて仕事。『ZAITEN』の連載「今月のスポーツ批評」に大谷の活躍ばかりを報じてMLBとプロ野球の構造的彼我の違いを報じないマスメディア批判を書く。MLBの美しい球場のほとんどには大量の税金が投入されているけど日本のプロ野球の球場にはほとんどソレがないことが根本的問題ですよね。東京ドームを建て替えるからといって東京都が税金で支援することに賛成する都民も国民もいないということこそ日本のスポーツ界の最大の問題点と言えるかも…。夕方から久し振りに長女が来宅。大相撲見ながら晩飯(今場所の若手力士大活躍の大相撲はオモシロイですね)のあと酒飲みながら映画『ユナイテッド93』を見る。前半から中盤のドキュメンタリー・タッチの管制塔や軍や航空管理所の場面のスピーディな展開は映画として見事に作られていた。悲劇に終わる後半はチョット見るのが辛いですね。口直しにというわけでもないが『ゴッド・ファーザーPARTV』の終盤をコッポラのディレクターズ・カット版と劇場公開版を見較べて楽しむ。これは完全に劇場公開版のほうがイイですね。監督(ディレクター)が自分のやりたいようにやるのが素晴らしいとは言えないわけでエディター(編集者)の力の見事なことを再認識できました。映画だけでなく書籍も同じですよね。

7月14日(金)
『未完の天才南方熊楠』もうすぐ読了となるのが悲しくなるくらいオモシロイ。妖怪に対する知識も相当なもので水木しげるが熊楠の生涯を『猫楠』と題した漫画にしたのも当然ですね。ただ河童の話題については最近亡くなられた上岡龍太郎さんの「河童=来日バテレン説」が大好きで熊楠も柳田国男も水木しげるもそのアイデアに至らなかったのは残念だ。キリスト教に対する弾圧で山に逃れて隠れていたバテレン(宣教師)が時々川に水を飲みに来てソノ姿を時折見た村人たちが頭頂部を剃ったバテレンの姿から河童のイメージができあがったという。今もかつてのキリシタン大名大友宗麟(洗礼名ドン・フランシスコ)の治めた豊後(大分県)に残る河童祭りにはポルトガル語で歌われる歌が残っているということを上岡龍太郎さん出演(多分プロデュースも)のポルトガル取材も含むTVドキュメンタリーで見たことがある。上岡さんとは2度ばかりラジオでご一緒させてもらったことがあったが「打てば響く」とはこの人のことだと気持ちのよかったことを記憶している。合掌。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。雲が多く涼しいかと思えば湿度は低くならず蒸し暑さは相変わらず。そう言えばカルロス・クライバー指揮ウィーン国立歌劇場公演R・シュトラウス『ばらの騎士』の来日公演を見聴きしたことがあったけど第1幕が終わった瞬間…あああ…こんなに素晴らしい演奏の3分の1が終わってしまった…この舞台は永遠に続いてほしいと思ったものだ…熊楠に関する本を読んでると熊楠という人間の大きさにもそんな凄さがありますね。他には夢野久作『ドグラマグラ』と谷崎潤一郎『乱菊物語』もそうかな?ワン。いろいろゴチャゴチャ雑用のあと夕方から『ニューズ・オプエド』今日のゲストはスポーツライターの小林信也さんと五輪アナリストの春日良一さん。春日さんの主張する2030年冬季オリンピックをウクライナで!!という主張に大賛成で春日さんには2週前に続いて出演してもらった。そしてオリンピックと甲子園大会という「人気イベント」の問題点を語り合う。今も視聴できるのでどうぞhttps://op-ed.jp/

7月13日(木)
『未完の天才 南方熊楠』読み続ける。熊楠がエコロジー(環境問題)の観点から明治政府の「神社合祀」に強く反対したのは素晴らしい。《無用のことのようで風景ほど実に人の世の中に有用なものないと知るべきである》と書いた熊楠の一文は深く噛み締める価値がある。本書の著者の志村真幸は《「風景」という言葉は現在では「環境」といいかえていいだろう》とわかりやすく解説を加えてくれていて確かにその通りなのだが「風景」という言葉の有する「環境」という言葉にはない美しい視覚的イメージも含めて風景という言葉の持つパワーを再認識した。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。梅雨は鬱陶しい季節とはいえさらに鬱陶しいのは誤解であり無知ですね。小生は30歳代後半に「同姓同名でクラシック音楽評論家がいるね」とか「同じ名前でオペラの本を出した男がいるぞ」とか言われて以来誤解には慣れていて「名声とは誤解の総体である」というリルケの言葉を見つけて自分を慰めたりもしましたが昨日送られてきた文庫本の解説に無知か読解力不足によるとしか思えない酷い誤解と曲解による小生に対する文章を見つけてコレは絶対に放置できないので抗議文を出版社に送りました。詳しいことはまだ書きませんがスポーツライターという存在を何処かで低く見る性癖を残しているライターはまだまだ存在するのですね。あ。小生はスポーツジャーナリストというような明らかにジャーナリストと矛盾する肩書きは一度も使ったことがないですからね(世の中のあらゆる事象を取材し考え表現するのがジャーナリストですからね)。人の肩書きを間違えて書いたうえに内容も間違えている文章にはつくづくウンザリさせられました。こんなことに時間を取られるのもさらにウンザリですね。嗚呼。ワン。終日デスクワークは小林信也さんとの『ZAITEN』の原稿をブラッシュアップさせて編集部へ送る。ヤケ酒もさもしい気がするのでヤケ寝でもするか。

7月12日(水)つづき
大相撲を録画で見たあとNHKで『解体キングダム』をやってました!巨大重機を使ったビルの解体に加えて巨大重機の操作コンテストに感激。これは『魔改造の夜』と並ぶ最近のNHKの最高の番組です。

7月12日(水)
ベッドで『南方熊楠 未完の天才』読み続ける。オモシロイ!熊楠は某氏への書簡で《小生は福沢諭吉氏の天爵説に心酔し今も学位とか学会員と申すは一切辞退いたしております》というのが彼の生き方の根幹と言える。《天爵とは官位などは持たないが自然に備わった立派な人格の人物・在野の貴人のことをいう》らしいが今この文章をATOKで打っていたら最初「在野の奇人」と出た。熊楠にはそれでもいいのかな?ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマは先々週と先週に引き続き福岡で開催される世界水泳の第3弾。日本の水泳は何故強い?という疑問に対して1回目は戦前の猛練習。2回目は古式泳法の伝統を紹介。今回の3回目は子供のカナヅチ回避を多くの母親が望んでスイミングスクールが発展したことを紹介。さらに新種目のハイダイビングやRKBのある百道浜で行われるOWS(オープン・ウォーター・スイミング)を紹介。イロイロ水泳競技のおもしろ話をしたあと黒兵衛と猛暑のなか散歩。ホント。死ぬほどの暑さでした。帰宅してシャワー。シッカリ身体を洗って準備して大船から湘南新宿ラインで渋谷へ。渋谷駅を降りた途端ギョギョギョ。すっかり様変わりして道路がサッパリわからず。『真夏の甲子園はいらない』に関してJB PRESSの取材を受ける予定だったので担当者に迎えに来てもらう。共著者の小林信也さんは先に到着していて女性インタヴュアーの質問の答えるカタチで高校野球の様々な問題点について1時間半たっぷりと話させていただく。しかしコノ猛暑酷暑のなか地方大会が行われてるのは尋常じゃないですね。このビデオ・インタヴューがネットにアップされたら改めてお知らせします。帰宅してビデオ収録した大相撲を見ながら晩メシ。若い力士が元気なのはイイですね。

7月11日(火)
『南方熊楠未完の天才』読みつづける。明治時代というのは漱石のように官費で海外留学を果たした人物もいたけど熊楠のように恵まれた家計の私費で留学した若者も少なくなかったのですね。今は海外に「雄飛」したいと思ってる若者は多いのかな?少ないのかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛と猛暑のなか散歩。猛暑は小生にとっては気持ちのいい季節。ただしそれは仕事がなければ…の話。終日のデスクワークに今夏初めて仕事場のエアコンのスイッチを入れる。おかげで『ZAITEN』の小林信也さんとの対談原稿完成。締め切りはまだ先なので少し寝かせてブラッシュアップしましょう。小林さんの「野球が上手くなっても人生の役に立たない」というのは至言ですね。スポーツはすべてそうですね。その「意味」を深く考えるべきですね。明日はアメリカ・メジャー・リーグのオールスター戦。大谷翔平はベースボールの高い技術を身に付けてMLBのマーケットでビジネスを成功させた希有な存在と言えますね。

7月10日(月)
ベッドの読書『南方熊楠』はお休み。というのは『週刊現代』に面白い記事が山ほど並んでいたから。保阪正康『安倍家はなぜ天皇に嫌われたのか』鈴木エイト『山上達也がこれから口にすること』岩淵達也『中国の工場に丸投げされた日本人500万人のマイナンバーと年収情報の行方』(ナンデ日本人の情報を中国の会社に下請けさせて暴露させた会社が何億円も儲けるのか!))他に編集部の記事『インド人のIT長者がカースト制度と共存できる理由』『テレサ・テンはなぜ死んだのか-いまの台湾から』も興味深く読んだ。自分が雑誌記者出身だから言うのじゃないけど日本のジャーナリズムは週刊誌が頑張らないといけませんね…あと期待できるのはネットかな。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。暑い(~Q~;)猛暑酷暑惨暑激暑劇薬的熱暑…これはマイッタですね。九州の豪雨も大変ですけど日本の熱帯化の蒸し暑さはタマランですね。散歩に出た黒兵衛も雲古を済ませてサッサと帰宅。我が仕事部屋は2階にあって風通しがいいけど終日の原稿書きに今年初めてエアコンのスイッチをオン。ふううう。晩飯はビデオに入れた大相撲を見ながら。湘南乃海ガンバってますね。続けて神奈川テレビで吉本新喜劇。スチコさん中心のハチャメチャギャグに爆笑して暑さを吹き飛ばす。原稿は明日完成かな?

7月9日(日)
『未完の天才南方熊楠』読み続ける。オモシロイ。ただチョイと異論もある。《かつて卓越した記憶力は偉人や天才につきものの要素であり「物知り」であることは記憶力がよいこととイコールであった》なるほど。《熊楠以外にもたとえば柳田国男や牧野富太郎が記憶力を誇ったことが知られている》しかし《パソコンやスマホで調べればすぐに何でもわかりこうした記憶自慢たちが活躍の場を失いつつある。記憶力が必ずしも天才や異能のあかしではなくなってしまったのは残念だ》と書かれているが「何を」「どのように」「大量に」「知ってるか(記憶しているか)」はやはり現在でも「天才」や「異能」の証だと小生は思う。最近のTVのクイズ番組のように「ただ知ってるかどうか」だけを競うのではお話にならないですけどね。熊楠や柳田や牧野の知識はそんな薄っぺらなものじゃないでしょう。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。真夏の太陽がガンガン照りつけるのは嫌いじゃない。小学生の夏休みに建仁寺の境内で毎日草野球に興じていたときの暑さが思い出される。ワン。帰宅後は終日デスクワーク。小林信也氏との対談を纏め始める。ふうううう。晩飯は久し振りにお隣のフランス人ご夫妻と共に『鮨処もり山』さんへ。そうか。『もり山』サンも開店30周年か…開店以来のお付き合い…お互い歳をとるはずですね。美味しいお寿司と酒と記念品をいただいて大満足。明日から原稿に集中!

7月8日(土)
朝ベッドのなかで志村真幸『未完の天才南方熊楠』読み始める。本物の天才とは凡人にとって理解不可能の域に住んでいるのですね。その存在をどう理解するか?読まねば。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。梅雨の豪雨に苦しめられている人もいるというのに南関東はまるで梅雨明け状態。夜中は降ったらしいが日本は広いと言うべきか異常気象と言うべきか。真夏の陽射しに汗まみれで帰宅後シャワーを浴びてスッキリしてからデスクワーク。昨日『ZAITEN』編集部から届いた小林信也さんとの対談速記を読み原稿の構成を考える。真夏の甲子園大会へ向けての地方大会が始まったけどとにかく「犠牲者」が出ないことを祈りたいですね…と思いながら高校野球にはまだまだ不可解なことが多いですね。選手への暴行で活動を禁じられていた高校野球の監督は「復帰」したのですね。4か月謹慎という「刑期」を終えたらOKで良いのかな?保護者などの復帰嘆願があったと言うけど小林さんも言っていたようにやってはいけない「暴行をみんなの見ている前でやった監督」を指導者と現場復帰というのはどんな「指導」を評価したのかな?高校野球の監督はとにかく勝てば(野球部を甲子園に導けば)それだけで高評価されるのですね。夕方からTBS『報道特集』見ながらチョイと早いビール&酒&晩飯。自民党の「憲法改正の会」に旧統一教会の関係者が深く関係。自民党保守派がどうしてこんな明らかな「反日韓国宗教団体」と結びつくのか?コレはホントに不思議な現象ですね…と思っていたら同性愛者左部つん酷い発言をした首相補佐官も職務に復帰とか…日本の社会はこれでいいのかな…?一昨日バーンスタインの『キャンディード』に改めて感動したので今夜はワイン飲みながら『ワンダフルタウン』を見る。ラトル指揮ベルリン・フィルも歌手もノリまくっての大名演。バーンスタインの作曲した音楽というのはメロディも美しいし本当の素晴らしいですね。『ウェストサイド・ストーリー』以外にも素晴らしいミュージカルがあるのをもっと多くの人に知ってほしいですね。

7月7日(金)
この日を七夕と呼ぶのはさすがに首を捻る。琴座のベガ(織り姫星)と鷲座のアルタイル(彦星)はまだ天頂に上ってないのですからね。守りたい旧暦(太陰暦)は決して少なくないですね。小泉悠『ウクライナ戦争』(ちくま新書)読了。いろんなことを教わりました。ハイテク技術を多用した「新しい戦争」が結局は武力(暴力)のぶつかり合い(殺し合い)という「古い戦争」に修練してしまう理屈がよくわかりました。だから平和を求めて停戦交渉が始まっても《大国の侵略が成功したという事例を残さないようにする》ところが困難とはいえなキモになりますね。《仮想敵国全てが核保有国であるわが国にとってこれは他人事ではない》し「台湾有事」のとき日本はウクライナ戦争のポーランドと同じ立ち位置に立たされるわけですね。それを頭に入れておくことにしましょう。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩のあとイロイロ準備して打ち合わせして『ニューズ・オプエド』はゲストがスポーツライターの小林信也さんと大リーグ評論家の福島良一さん。特集は「大谷の活躍とメジャーから考える甲子園大会」と出して福島さんにアメリカの高校野球やアマ野球事情をイロイロ聞けたのが素晴らしかった。メジャーのオールスター戦の祭典(1週間くらいある)のなかで全米の優秀な高校生野球選手を集めて東西対抗戦をしたり野球の指導をしたり…。アメリカの学校は9月新学期で集まる高校生は全てメジャーのドラフト指名を受ける選手。高校野球はリーグ戦中心の州大会だけで全国大会は存在せず高校野球部の監督は勝利を目指すのではなく高校生の健康管理が仕事だとか…。当然高校野球の試合はアメリカでは誰も注目していないわけで…サテ日本の高校野球改革はどこから手を付けるべきか…私学の宣伝のためとなっている勝利至上主義を改め…野球(スポーツ)が公共の財産であるという認識を広め…そのためには高校生の野球に大騒ぎしているマスメディアが手を引き…マスメディアの関係者や高野連関係者は話し合いには応じても記事にするのはNGのオフレコ会談を希望とかで…サテ今年の真夏の甲子園大会はどーなる!?「オプエド」のあと「チコちゃん」見ながら晩飯。日本の社会は「悪い」とわかっていることでも改めようとはしない社会かもしれませんね。マイナカードも…。

7月6日(木)
『ウクライナ戦争』あと少しで読了。ロシアはこの戦争(特別軍事作戦)で多くの失敗を繰り返したがなかでも最悪なのが《プーチンが作戦レベルとか場合によっては戦術レベルの運用にまで口を出しているのではないか》ということだったようだ。《これは多くの戦争を失敗に導いてきたマイクロ・マネージメントそのものである。つまり最高司令官が現場の細かいことまで介入してかえって混乱を招いたのではないかということだ》なるほど。ヒトラーを初めとする独裁者が失敗したやり方ですね。そのプーチンが《どう見ても戦争が起きているにもかかわらず》特別軍事作戦という言葉に固執し戦争が起きていることを《認めようとしないという態度はアントン・チェーホフの戯曲『桜の園』を思い起こさせる》との指摘はオモシロかった。没落貴族の女地主は贅沢な暮らしを続けカネが必要で「桜の園」を売るほかないのだがその買い手が小作農出身の男であることが気に入らず決断できずにいる…つまり《かつての超大国にしてスラヴ世界の盟主であった過去を忘れられない現在のロシアをここに重ねることも出来ようが戦場の現実(=ウクライナに主導権を奪われたこと)を直視しようとせずに「特別軍事作戦」の名称にこだわるプーチンの姿もまたラネフスカヤ(桜の園の主人公)めいたものを感じざるを得ない》なるほど。チェーホフだけでなくトルストイ&ドストエフスキー&プーシキン&ゴーリキー&ゴーゴリ&ショーロホフ&パステルナーク&ソルジェニーツィン…山ほどいるロシアの凄い作家はロシア人の行動をプーチンも含めて全て既に描いてるようですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。雨は夜間のみで昼間は空梅雨状態の南関東。暑い暑い暑い。言うまいと思えど今日の暑さかな…という漱石の一句を昔ドンキーカルテットという漫才バンドがギャグのネタにしてYou might thnk but today's hot fish.なんて英語(?)をテレビの『笑点』で披露していた。昔の漫才グループはレベルが高かった(?)終日デスクワーク。暑い日は読書に限る。そしてビール。久し振りにバーンスタインの『キャンディード』を見ながら晩飯。このヴォルテール原作のミュージカル(コミック・オペラ)は本当に素晴らしいですね。


7月5日(水)
朝ベッドで『ウクライナ戦争』読み続ける。ロシアがキーウに向かっての最初の侵攻に失敗したのは結局プーチン(ロシア人)がウクライナ人は「弱い」という「民族主義的優越感のようなもの」もあったのではないか…という指摘はオモシロイ。《ジェイン・オースティンの小説『高慢と偏見』ではそのタイトルにある二つの要素が男女の衝突を引き起こし最後にはロマンスへと結実する。だがロシアの「高慢と偏見」がもたらしたのは手痛い軍事的失敗であった》ナルホド。さらにプーチンが《ゼレンスキーという政治家の力量を見誤った》のも大ミス。ゼレンスキーはロシアの侵攻直後にアメリカから亡命を求められても「必要なのは弾薬であって(亡命のための)移動手段ではない」と断ったほか様々な決断でロシアのキーウ占領と政権転覆を押し返したのですからね。クラウセヴィッツの《戦争の三位一体論》も興味深かった。《フランス革命前の軍隊は貴族の財産》で傭兵のようなものだったがナポレオン戦争以後の戦争は《国家が政治的目標を達成するための手段》であり国の《軍隊による暴力闘争》でありソコには《国家と自己を同一視して大量の犠牲を払う覚悟を持った「国民」という存在が絶対に必要》となる。この《三位一体》を実現していたのはもちろんワグネルなどに頼ったロシアではなくウクライナ。その結果プーチンが《48時間で消滅するはず》と「高慢&偏見」で考えていたウクライナは《クラウセヴィッツのいう「国民」の要素》も大きく働いて長期戦に至ったというわけか…サテこのあとはどーなる?ベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマは福岡で開催される世界水泳第2弾として日本のアーティスティックスイミングと古式泳法(日本泳法)の関係について昨日の本欄に書いたようなことを話す。ラジオのあと黒兵衛と散歩。ヨメハンが少々ギックリ腰気味。年齢的には黒兵衛のほうがかなり年上のはずなのに黒兵衛はメッチャ元気。ヤハリ四足歩行から進化した人類の二足歩行はそもそも身体に無理があるのかな?終日読書や雑務の一日。昼間NHK-BSで『フォレスト・ガンプ』をやっていたけど以前キチンと見て何故この映画がアカデミー作品賞に選ばれたのか理解できなかった。昼飯食べながらちらちら見ても同じ印象。アメリカの歴史を好み懐かしむアメリカ人がこの映画を好んだとしても…ワカラン。晩飯はTBS-BSで統一教会問題を見ながら。自民保守派がこの宗教と仲良くなる理由がサッパリわかりませんね。ただただ票のため?そんな阿呆な…嗚呼。

7月4日(火)
ベッド内の読書を最近の趣向をガラリと変えて小泉悠『ウクライナ戦争』(ちくま新書)読み始める。この馬鹿馬鹿しい阿呆みたいな戦争が何故始まったのか?テレビがスポーツの攻防や勝敗のように取りあげている戦況解説ではよーワカラン根本問題を知りたいと読み始める。《大衆が自分の考えで政治的意見を持ったりましてや街頭での抗議活動に繰り出してくることなどあり得ずそのような事態が起きた時には必ず首謀者と金で動く組織が背後に存在するというのがプーチンの世界観なのである》ナルホド。KGB出身のプーチンは可哀想は人ですねえ。いやロシアの歴代皇帝も皆それを恐れていたのですね。ボリスゴドゥノフもリトアニアやポーランドが偽皇帝を押し立てて攻めてくるのを恐れていましたからね。ロシアの専制主義では民衆の声はどの皇帝を支持するかという声しかなく民主主義の入り込む余地などないのですね。プーチンはプリコジンとワグネルの反乱の裏にも「何か」があったと思ってるのかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。空梅雨かと思える夏の日射し。昨晩深夜にはチョイと豪雨もあったのかもしれないけど昨日は東京に出て疲れたのか寝込んでしまって気付かなかった。南関東は線状降水帯ともゲリラ豪雨とも今のところ無縁かな。九州地方の皆さんお見舞い申し上げます。ワン。デスクワークは明日のRKB毎日放送での世界水泳の話題で古式泳法のことを喋りたいので少々勉強。かつてシンクロと言っていた競技で五輪メダリストの奥野史子さんも立花美哉サンも武田美保さんも皆さん京都踏水会の出身で踏水とは古式泳法で水を踏むこと。立ち泳ぎのことですからね。さらに金曜の『ニューズ・オプエド』のゲストが大リーグ評論家の福島良一さんに決まったので彼の新著『もっと知りたい!大谷翔平』を読み直したり『ウクライナ戦争』を読み続けたり…やっぱり自分は活字中毒なのかなと再確認。

7月3日(月)
斎藤美奈子『出世と恋愛 近代文学で読む男と女』(講談社現代新書)読了。男性作家の身勝手な「女はワカラン感覚」で書いた戦前の恋愛小説はすべて現実の女性に「向き合わない男」が女性にふられて終わるか「女性の死」で終わる。そんな脳天気な「男の平和」は現実社会が戦争に突き進むなかで崩壊する。男の書いた「女性が死ぬ」パターンの日本の恋愛小説の最後の作品堀辰雄の『風立ちぬ』は学徒動員された学徒兵たちが死に直面した《戦場で最もよく読まれた作品》らしいが結核で死に直面している恋人節子に向かって主人公の男(作者)は《おれはお前のことを小説に書こうと思うのだよ》と語る。そこで著者(斎藤美奈子)は激怒する。《節子の側に立てば「私はあなたの何なの?あなたの小説の道具なの?」くらいはいってやってもよかった枕のひとつでも投げてやればよかったのだ》入院中でベッドに寝ていますからね。しかしこういう言われてみれば当たり前の女性の意見に(書生のような70歳を超えた古い男は)なかなか気付かないものだ。全編そんな指摘に溢れていた本書は本当に勉強になりました。ワン。ベッドを出て真夏の太陽ギラギラの下黒兵衛と散歩。汗だくになった身体をシャワーで流してチョイと仕事のあと出かける準備をして東京へ。あまりに暑いからタクシーに乗ろうとすればタクシーがなく行列が目立っていたので地下道を大手町駅まで歩いて東西線で竹橋へ。徒歩で出来るだけ真夏の日射しを避けて『ZAITEN』編集部へ。スポーツライターの小林信也さんと対談。テーマはもちろん二人の今日チュで出版した『真夏の甲子園はいらない 問(岩波ブックレット)(岩波ブックレット)についての「その後」と今年も地方大会が始まった甲子園大会のついて。喋ることは山ほど。ここに書き切れませんが甲子園大会関係者が「会って話し合いたい」と言いながら「記事にしないこと」と条件を出すのは卑怯という以上に意味不明ですね。オフレコで喋ることと公然と喋ることが違う…というのは基本的に許せないですね。少なくともジャーナリストのすることじゃないですね。そういうことまで対談に書くことにしますがコノ暑さのなかでどーなるのかな?帰りの電車で携帯に届いたSNSで小学生の同級生が癌で亡くなったことを知る。最近はコロナもあって逢えてなかったけど残念としか言いようがないです。合掌。

7月2日(日)
五輪アナリストの春日良一さんが『2030年の冬期オリンピック開催をウクライナで!』という緊急提言をYuTubeで行ったので彼の意見を支持する一人としてURLを記しておきます。https://www.youtube.com/watch?v=kcQ945lsPmw 『出世と恋愛』は有島武郎の『或る女』に続いて菊池寛の『真珠夫人』の解説『荘田瑠璃子の戦略』に感激。「男性が女性を弄ぶことを当然な普通なことにしながら社会的にも妾だとか芸妓だとか女優だとか娼婦だとか弄ぶための特殊な女性を作りながら反対にたまたま一人か二人の女性が男性を弄ぶと妖婦だとか毒婦だとかあらゆる汚名を負わせようとする」「男性は女性を弄んでよいもの。女性はそんな間違った男性本位の道徳に妾(わたし)は一身を賭しても反抗したいと思ってますの」荘田瑠璃子の口を通して言わしめた《男性の不貞は許し女性には貞淑を強いる根源的な性差別のひとつ》《性のダブルスタンダード》への批判は《国家公認の公娼制度に向けられたもの》であり《片務的な姦通罪を含むかもしれない》ナルホド。『真珠夫人』はLGBTQに関する法律を中途半端なカタチでしか作れない今の日本社会でこそこそ読っみ直されねばと思いますね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。豪雨被害の地域とは無関係の夏空。被害に遭った方を思うと暑いなんて言ってられないですね。明日の対談準備などほどほどにして夜はテニスを語る会にZOOMで参加。スポーツ団体で一番大切なことは未来の青写真=5年後/10年後/20年後…100年後の青写真を描くことと喋らせてもらう。日本のサッカー界にはそれが存在し野球最大の問題なんですよね。最大の問題なんですよね。

7月1日(土)
朝ベッドで斎藤美奈子『出世と恋愛 近代文学で読む男と女』読み続ける。あと少しで読了。終わってほしくないと思うほどメッチャ面白い。特に有島武郎の『或る女』の解説。このタイトルしか知らなかった小説がコレほど凄い情動的で破滅的で男殺しの物語だとは知らなかった。これは大正8年の作品。『風と共に去りぬ』より《17年も早く書かれたことは特筆に値する。それも男尊女卑で有名な極東の島国で。姦通罪や検閲の網をかいくぐって》確かに。『或る女』がモーレツに読みたくなった。読まねば。ワン。ベッドから出てチョット激しい雨風のなか黒兵衛と散歩。小生愛用の安物雨合羽が風でボロボロになる。懸命に手で押さえて歩いていると白い大型犬を連れた若夫婦がレインコートも着ずに傘も差さずGパンTシャツ姿で笑顔で雨に打たれながら歩いてきた。若いですねえ。こっちまで気分が新鮮になったものの年寄りは黒兵衛の雲古とともにソソクサと退散。ワン。月曜の雑誌『ZAITEN』での小林信也氏との対談のレジュメ作りなど少々仕事のあと昼飯はNHK『探検ファクトリー』でレコード製作工場の職人サンの技術に感心しながら。晩飯はヴィッセル神戸のサッカーとイニエスタの退団セレモニーを見ながら。奥さんと5人の子供つれて出てきたイニエスタの涙を浮かべながらの挨拶も良かったけど最後にサポーターのいるスタンドのなかに入っていって別れの交流を行ったのは美しかったですね。プロ野球の「助っ人外人選手」では絶対に見られない光景でしょうね。


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ナンデモカンデモ
BOOK
ドビュッシー:オペラ『ペレアスとメリザンド』
拙著『タイガースへの鎮魂歌(レクイエム)〜あの問い虎は美しかった』朝日新聞社
小生の大ケッサクと今も自負する一冊。今年の"アレ"に満足できない人はお読みください(笑)
ドビュッシー:オペラ『ペレアスとメリザンド』
『タイガースへの鎮魂歌(レクイエム)〜あのとき虎は美しかった』河出文庫
文庫版もあります。中味はほぼ同じです
【以上9/14】
DVD
ドビュッシー:オペラ『ペレアスとメリザンド』
ドビュッシー:オペラ『ペレアスとメリザンド』
このオペラの素晴らしさは頭では理解できてもまだ酔い痴れるまでは…。ラプンツェルはこれのパクリですね
【8/27,30】
Blu-ray
『地獄の黙示録』
『地獄の黙示録』
カーツ大佐の部屋に「金枝篇」が置いてあるとは知らなんだ。見直さねば。
BOOK
ジョセフ・コンラッド『闇の奥』新潮文庫
ジョセフ・コンラッド『闇の奥』新潮文庫
「地獄の黙示録」の原作と言える作品。現代の王の交代劇。面白い物語です。
J.G.フレイザー『金枝篇 呪術と宗教の研究〈1〉呪術と王の起源〈上〉』国書刊行会
J.G.フレイザー『金枝篇 呪術と宗教の研究〈1〉呪術と王の起源〈上〉』国書刊行会
大学時代から、読まねば、読みたい!と思いながら読んでない本です。(>_<)
メーテルランク『ペレアスとメリザント』湯川書房
メーテルランク『ペレアスとメリザント』湯川書房
この本、昔買って何処かにあるはず(>_<)探さねば
【以上8/30】
奥野克巳『はじめての人類学』講談社現代新書
奥野克巳『はじめての人類学』講談社現代新書
「乱読」大好きの小生は喜んで読み始めています。面白い
【8/22,30-】
Blu-ray
マスネ:オペラ『タイス』
マスネ:オペラ『タイス』
アナトール・フランス原作のオペラは「瞑想曲」だけでなく全編素晴らしい音楽と物語で飽きさせませんね
DVD
ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』
ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』
このオペラもハマると永遠に尽きない喜びに包まれます。ポネルの演出が凄い。
【8/27】
BOOK
保阪正康『テロルの昭和史』講談社現代新書
保阪正康『テロルの昭和史』講談社現代新書
テロから暴力の容認…クーデターを経て軍事政権が戦争の拡大へ。この道はいつか来た道…二度と来てはいけない道
【8/22-29】
Kindle
よしづきくみち(画)biki(原作)『南海トラフ巨大地震』講談社
よしづきくみち(画)biki(原作)『南海トラフ巨大地震』講談社
あらゆる意味での「日本復活」はこの惨禍が終わってからか…?
【8/28】
CD
『栄冠は君に輝く~古関裕而作品集/藍川由美』
『栄冠は君に輝く~古関裕而作品集/藍川由美』
朝日新聞社長が曲解した歌は、是非とも彼女の名唱を聴いて反省してほしいですね。
Blu-ray
『サウンド・オブ・ミュージック』
『サウンド・オブ・ミュージック』
♪クライム・エヴリ・マウンテン…良い歌ですね
【以上8/23】
BOOK
宮地美陽子『首都防衛』講談社現代新書
宮地美陽子『首都防衛』講談社現代新書
直下型地震からミサイルまで…どうする?ニッポン!
NHK特別取材班『中流危機』講談社現代新書
NHK特別取材班『中流危機』講談社現代新書
全ては再度の敗戦(南海トラフ地震)から再出発しかないのか?
【以上8/22】
DVD
モーツァルト:オペラ『フィガロの結婚カール・ベーム指揮ウィーン国立歌劇場日本公演
				1980年』
モーツァルト:オペラ『フィガロの結婚カール・ベーム指揮ウィーン国立歌劇場日本公演 1980年』
音楽の演奏卯も凄いけど素晴らしい日本国歌の演奏も収められてます。
CD
モーツァルト:オペラ『フィガロの結婚』
モーツァルト:オペラ『フィガロの結婚』
クルレンツィスの指揮は『ドン・ジョヴァンニ』も『コジ』も切れ味鋭く見事です。
BOOK
永竹由幸『ロココのスカートをまくった男モーツァルト』扶桑社
永竹由幸『ロココのスカートをまくった男モーツァルト』扶桑社
サスガは我が師匠!メッチャメチャ面白く素晴らしい解説です
【8/18-22】
NEWS
『MAESTRO』
『MAESTRO』
バーンスタインの伝記映画!指揮も煙草の吸い方もそっくりです!予告編だけで感激!見なければ!
【8/20】
CD
モーツァルト:オペラ『皇帝ティトの慈悲』
モーツァルト:オペラ『皇帝ティトの慈悲』
ホグウッドの指揮もバルトリの歌唱も見事。こんなに素晴らしいが曲だとは最近まで気付きませんでした
【8/17】
BOOK
『魅惑のオペラ30/グラインドボーン・フェスティヴァル/モーツァルト[皇帝ティートの慈悲]』小学館DVD BOOK
『魅惑のオペラ30/グラインドボーン・フェスティヴァル/モーツァルト[皇帝ティートの慈悲]』小学館DVD BOOK
これも素晴らしい演奏と舞台です
【8/17】
DVD
『大江山酒呑童子』
『大江山酒呑童子』
勘九郎の歌舞伎に感激。映画は長谷川一夫・市川雷蔵・勝新太郎・本郷功次郎…こんな凄いキャストで!見なければ!
【8/17】
ロッシーニ:オペラ『アルジェのイタリア女』
ロッシーニ:オペラ『アルジェのイタリア女』
ロッシーニがナント21歳の時の大傑作。彼こそモーツァルト以上の天才だったのですね。
ロッシーニ:オペラ『セビリャの理髪師』
ロッシーニ:オペラ『セビリャの理髪師』
これは24歳の時の作品。大天才はココでオペラづくりに飽きちゃったのか?
『飛べバージル/プロジェクトX』
『飛べバージル/プロジェクトX』
これはイイ映画ですね。第三次世界大戦の核戦争に備えたちょっと怖いけどチンパンジー大活躍の爽やか映画。孫に見せて大正解でした。
Blu-ray
『プロデューサーズ』
『プロデューサーズ』
小生の大好きなミュージカル映画。マシュー・ブロデエリックは『飛べバージル』にも出てたのですね
【以上8/15】
Youtube
『おいでよクリエイティ部青木理の話しておきたいこと』
『おいでよクリエイティ部青木理の話しておきたいこと』
青木理さんが小生と小林信也氏の共著『真夏の甲子園はいらない』を取りあげてくれます
【8/14】
BOOK
永竹由幸『ロココの裏の欲望 モーツァルトのオペラワールド』ショパン
永竹由幸『ロココの裏の欲望 モーツァルトのオペラワールド』ショパン
これまた我が師匠の絶品モーツァルト・オペラ解説です
【8/14-17】
DVD
『東京原発』
『東京原発』
見事に面白く素晴らしい反原発映画です。孫も喜んで見て勉強したようです
【8/14】
Blu-ray
『遠い空の向こうに』
『遠い空の向こうに』
ロケットに夢を乗せた高校生たちの話。孫も大感激。
Kindle
ホーマー・ヒッカム・ジュニア『ロケットボーイズ』草思社文庫
ホーマー・ヒッカム・ジュニア『ロケットボーイズ』草思社文庫
映画に観劇した孫は夏休みの読書感想文にこれを選びました。
DVD
『コッホ先生と僕らの革命』
『コッホ先生と僕らの革命』
イギリス留学から帰ってドイツにフットボール(サッカー)を伝えた先生の話。なかなか感動する映画です。
Blu-ray
『グッバイ、レーニン!』
『グッバイ、レーニン!』
ベルリンの壁が壊れても東独で生きたいお婆ちゃんに東独の世界を作り続ける孫達の話。コッホ先生の若いときの映画ですが、なかなか面白いです。
『帰ってきたヒトラー』
『帰ってきたヒトラー』
コレは何度見ても凄い映画です。日本でも「帰ってきた東条英機」を創らないかな?
【以上8/13】
BOOK
茅田俊一『フリーメイスンとモーツァルト』
茅田俊一『フリーメイスンとモーツァルト』
キチンとした説明を学びましたが、フリーメイソンのモーツァルト暗殺永竹説は書かれていません(>_<)
【8/11-13】
Prime Video
『ヴァンゼー会議』
『ヴァンゼー会議』
ユダヤ人大量虐殺を決定した会議の詳細を描いた映画。日本も創るべき映画はまだまだあるはずですね
【8/11】
Kindle
玉野研一『無限とはなんだろう 限りなく多く大きく遠いふしぎな世界』(講談社ブルーバックス)
玉野研一『無限とはなんだろう 限りなく多く大きく遠いふしぎな世界』(講談社ブルーバックス)
ちょっと数式が多く文系人間は苦労しました
【8/7ー10】
BOOK
上杉隆『五輪カルテル』扶桑社
上杉隆『五輪カルテル』扶桑社
2度目の東京五輪を招致したのは神宮外苑の再開発こそ真の目的だったのですね
【8/3ー6】
DVD
『栄光のランナー1936ベルリン』
『栄光のランナー1936ベルリン』
ヒトラーやアメリカ社会に差別された金メダリストジェシー・オーエンス物語。ブランデージが良く描かれてるのはアメリカ映画だから?
【8/3】
BOOK
酒井聡平『硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ』講談社
酒井聡平『硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ』講談社
素晴らしい見事なドキュメンタリーでした。ナルホド戦争は終わっても戦禍は終わってないのですね
【7/24,27-8/2】
DVD
『硫黄島からの手紙』
『硫黄島からの手紙』
クリント・イーストウッド監督の作品のなかでも優れた映画の一つだと思いますが、日本人が作らなきゃ!。「硫黄島上陸」の著者はコレを何度も見たそうです。
『父親たちの星条旗』
『父親たちの星条旗』
日本側からとアメリカ側からと…両面から描いた「硫黄島」を巡る物語。イーストウッドは素晴らしい感性の持ち主ですね
【以上7/30】
BOOK
『学研の日本文学 谷崎潤一郎 少年 神童』
『学研の日本文学 谷崎潤一郎 少年 神童』
谷崎の初期の短編はほんとうに素晴らしいですね
【7/28】
弘中惇一郎『特捜検察の正体』講談社現代新書
弘中惇一郎『特捜検察の正体』講談社現代新書
小生は[捕まる側]の人間なので(苦笑)特捜部の恐ろしさが身に染みました
【7/16ー26】
DVD
モーツァルト:ドラマ・ジョコーソ『ドン・ジョヴァンニ』
モーツァルト:ドラマ・ジョコーソ『ドン・ジョヴァンニ』
トーマス・ハンプソン以下歌手は素晴らしいしハーディングの指揮も鮮やかですが現代版演出が?
『ドン・ジョヴァンニ&コジ・ファン・トゥッテDVD決定盤オペラ名作鑑賞シリーズ5』
『ドン・ジョヴァンニ&コジ・ファン・トゥッテDVD決定盤オペラ名作鑑賞シリーズ5』
チューリヒ歌劇場の舞台。バルトリの貴重な舞台姿と見事な歌声が堪能できます。
【7/25】
BOOK
『最強の漫才 東大と吉本が本気で「お笑いの謎」に迫ってみた!!』講談社
『最強の漫才 東大と吉本が本気で「お笑いの謎」に迫ってみた!!』講談社
贈られてきたのは嬉しかった。サテどんな分析が行われているのか?読んでみるか…。
アンリ・ベルクソン『笑い』岩波文庫
アンリ・ベルクソン『笑い』岩波文庫
コレは昔読んで面白く勉強しました。
Laser Disc
『ダニー・ケイとNYフィルの夕べ [Laser Disc]』
『ダニー・ケイとNYフィルの夕べ [Laser Disc]』
このレーザー・ディスクは小生の宝物です。メッチャ面白いコンサートです。
DVD
『桂枝雀 落語大全 第十四集』
『桂枝雀 落語大全 第十四集』
枝雀さんの落語は全部面白いのでジャケット写真の面白いのを選びました
【以上7/24】
BOOK
池上彰+佐藤優『黎明日本左翼史 左派の誕生と弾圧・転向1867-1845』講談社現代新書
池上彰+佐藤優『黎明日本左翼史 左派の誕生と弾圧・転向1867-1845』講談社現代新書
明治から戦前の日本史の勉強になりました
【7/17ー23】
宮本研『美しきものの伝説』日本劇作家協会
宮本研『美しきものの伝説』日本劇作家協会
本は読んでないですが文学座の舞台は高校生の時に見ました。大杉栄と伊藤野枝を主人公にした素晴らしい戯曲です
【7/20】
志村真幸『未完の天才南方熊楠』講談社現代新書
志村真幸『未完の天才南方熊楠』講談社現代新書
本が面白いと言うよりも熊楠の人柄に圧倒されました。スゴイ!
【7/8-16】
BOOK
『真夏の甲子園はいらない問題だらけの高校野球』
『真夏の甲子園はいらない問題だらけの高校野球』
絶賛発売中!メディア主導の甲子園大会を根本的に考え直してみましょう!すると日本のスポーツが素晴らしくなるはずです!
拙著『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』(春陽堂書店)
拙著『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』(春陽堂書店)
クリックするとRakutenブックスへ跳びます。amazonよりもこっちの評価のほうが正しいですね(笑)。どうぞ、お買い求めを!
拙著『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』(春陽堂書店)
拙著『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』(春陽堂書店)
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『プロ野球大事典』(新潮文庫)3
『プロ野球大事典』(新潮文庫)
小生の実質的デビュー作。パロディ満載だけどよく売れました。我ながら良く書きましたね。
ロバート・ホワイティング著/玉木正之・訳『ふたつのオリンピック東京1964/2020』(KADOKAWA)
ロバート・ホワイティング著/玉木正之・訳『ふたつのオリンピック東京1964/2020』(KADOKAWA)
2400円と少々値段が高いですが全編約600頁。面白さは保証します(訳者)
拙著『京都祇園遁走曲』(文藝春秋)
拙著『京都祇園遁走曲』(文藝春秋)
まだ読んでない人はアマゾンで1円で買えるそうですから読んでね
『大相撲「八百長批判」を嗤う』(飛鳥新社)
『大相撲「八百長批判」を嗤う』(飛鳥新社)
八百長が騒がれた時期(2011年6月)に緊急出版した本です。宮崎学(作家)根岸敦生(朝日新聞記者/元相撲担当)鵜飼克郎(週刊ポスト記者)荒井太郎(相撲ジャーナリスト)らと相撲の本質論を語ってます。
『野球アンソロジー9回裏2死満塁 素晴らしき日本野球』(新潮文庫)
『野球アンソロジー9回裏2死満塁素晴らしき日本野球』(新潮文庫)
大好評発売中。正岡子規、夏目漱石、埴谷雄高、大下弘、桑田真澄、伊集院静…などが並んでます。買ってください!読んでください!
『彼らの奇蹟:傑作スポーツアンソロジー』(新潮文庫)
『彼らの奇蹟:傑作スポーツアンソロジー』(新潮文庫)
三島由紀夫、澁澤龍彦、小林秀雄、石原慎太郎、大江健三郎、沢木耕太郎、村上春樹…などが並んでます。こちらもよろしく。
『スポーツとは何か』(講談社現代新書)
『スポーツとは何か』(講談社現代新書)
「運動会」の文章は中学3年国語の教科書に採用され、他の文章も、今も大学や高校の入試や予備校の模試によく使われています。
『スポーツ解体新書』(朝日文庫)
『スポーツ解体新書』(朝日文庫)
これも大学入試の論文問題によく使われます。文庫版解説の文章は乙武洋匡さんです。
『続スポーツ解体新書』(Zaiten books)
『続スポーツ解体新書』(Zaitenbooks)
もっと著書の宣伝をしなさいよ…と友人に言われたので…
(以上、スポーツ本の拙著の宣伝でした)
『図説・指揮者列伝 世界の指揮者100人』(河出書房新社ふくろうの本)
『図説・指揮者列伝世界の指揮者100人』(河出書房新社ふくろうの本)
平林直哉さんとの共著です。
『クラシック道場入門』(小学館)
『クラシック道場入門』(小学館)
中古ならあるようです。20年前に上梓した音楽本です。
『オペラ道場入門』(小学館)
『オペラ道場入門』(小学館)
クラシック…の本は5刷増刷。さらに面白くと出したオペラの本は増刷ナシ。やはり日本ではオペラはマダマダ…なのかな。以上、音楽関係拙著の宣伝でした。
タマキのナンデモカンデモごちゃまぜ総集編
タマキのナンデモカンデモごちゃまぜ総集編
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