ナンヤラカンヤラ
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7月1日(月)
ベッドでの読書は『美術の力』第4章「美術家と美術館」に進む。美術館の話が結構面白い。ロシア(ソヴィエト)のエルミタージュ美術館の名画の多くはスターリンが五カ年計画に失敗したことでアメリカの大富豪が買い取ったらしい。デトロイト美術館も自動車不況のとき同様に名画を売って市の負債を小さくすることを考えたらしいが結局名画の世界巡回展覧会で乗り切ったらしい。バブル期に日本の会社が購入した名画も円安の今が売り時?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。そう言えば小生も若いときにスペインを貧乏旅行してマドリッドのプラドー美術館に行って以来けっこう美術館回りをしてますね。バルセロナとパリのピカソ美術館には感激したけど若くて印象派の良さがわからないときに行ったオルセー美術館は猫に小判状態で何も感じなかったな。ロシアに行ったときのエルミタージュは大きすぎて建物に感激しただけ。ニューヨークのMoMA(近代美術館)で見た横10mくらいのデッカいモネの睡蓮に大感激。印象派の凄さに目覚めましたね。台湾の故宮博物院は時間がなくて青磁を少し見ただけでした。久し振りに上野の西洋美術館の常設展に行きたいな。ワン。デスクワークは日経書評「今を読み解く」の校正。1600字しか入らないのに2000字以上書いてしまってフウフウ言いながら480字もカット。でも…できるもんですね。原稿は短いほうがイイですね。晩メシは吉本新喜劇を見ながら。間寛平爺さんの意味ないギャグの会話に抱腹絶倒。若い芸人さんもみんな寛平さんに合わせて最高の舞台でした。あんまり笑いすぎてNHKの『映像の世紀・ワイマール共和国とナチス』を見落としたままベッドへ。慌てて気付いてベッドを出てTVのスイッチを入れるとレニ・リーフェンシュタールさんが自分はナチと無関係と話していた。市川昆さんと一緒にお会いしたときも同じ話をされていたなあ。百歳でスキューバ・ダイビングをしているスゴイ美人のお婆さんだったなあ。懐かしいなあ。

7月2日(火)
宮下規久朗『美術の力 表現の原点を辿る』(光文社新書)読了。素晴らしい一冊でした。《真に優れた美術はつねに宗教的であり美術と宗教とは実は同じものなのだ》という一文は至言ですね。音楽もそうですね。スポーツは…どうかな?アンディ・ウォーホルのシルクスクリーンで「創った」マリリン・モンローが《キリストの聖顔布》の延長線上にあるという指摘は超驚きですが納得ですね。最後は障碍者などによるアール・ブリュット(生(ナマ)の芸術)を経て死刑囚たちの描いた絵画を紹介。昨日の本欄で小生の美術館巡り書きましたがスゴイ美術館を書き忘れていました。それはNHKの仕事でローザンヌのオリンピック博物館を取材していたときに同行していた画家の日比野克彦さんに教えられて足を運んだ「アール・ブリュット美術館」。精神障害・発達障害・統合失調症等の患者たちが描いた絵や彫刻などの創作物を集めた美術館でソノ迫力の凄まじさに圧倒されたのを憶えてます。死刑囚たちの残した絵画では和歌山カレー事件の林眞須美死刑囚の描いた《国家と殺人》などのたイトルの付いた絵画が《抽象と具象の間にある独自の作風で》《この分野の巨匠と言える存在になってる》そうです。そして津軽の供養人形まで…イロイロ考えさせられた美術の素晴らしい一冊でした。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。林眞須美死刑囚の描いた絵はネットで見ることができるんですね。ワン。終日いろいろデスクワーク。ふううう。

7月3日(水)
昨日『美術の力』読了なんて書いたけど前半のイタリア編を飛ばして読み始めていたことを思い出してイタリア・ルネサンスの「神から人間へ」の美術の歴史を読む。スポーツも最初は(古代ギリシアでは)神々のために行っていたものが中世には王様のためとなり近代には国家のためとなって現在のスポーツは故郷や母校や家族や恋人や自分のためのになってますね。今でも国のためのスポーツと考えている国家や政治家やアスリートはいるようですが…スポーツをスポーツ以外のものに利用するのはよくないですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマはマスメディアがまったく報じないオリンピックの話題として「文化プログラム」を取りあげる。人間は肉体的存在であると同時に精神的存在であると考えたクーベルタン男爵は1912年のストックホルム大会から芸術競技を開始。絵画・彫刻・音楽…等に金銀銅のメダルを与える。しかし芸術は競うものではないとして1948年のロンドン大会で廃止。それ以降は芸術展示→芸術祭→文化プログラムと名を変え文化的行為を行うことをIOC憲章で義務づけている。東京大会がどんな文化プログラムを行ったのかは知らないが(涙)ロンドン大会でのシェイクスピア連続上演やシドニー大会でのアニメフェスティバル等を紹介(鉄腕アトムやもののけ姫も上映されました)…てな話をして黒兵衛と散歩。暑い。真っ黒い黒兵衛の背中は熱を吸収してほっかほか。13歳の大型犬には夏は酷で可哀想ですね。ワン。あ。パリ五輪の「文化プログラム」パリの至る所でイベントが行われて藤田嗣治の旧アトリエのメゾン・アトリエ・フジタでも彼の絵画展や日本の武術の紹介等が行われるそうです。いろいろデスクワークをしていると東京新聞特報部の記者から電話。谷口源太郎さんが逝去されたとか。小生とは多くの点で意見を異にするスポーツ評論家で喧嘩をしたこともあったがスポーツや五輪の歴史の知識も豊富で最近の勉強不足の輩の少なくないスポーツジャーナリストとは異なる討論のできる人物だった。享年86。合掌。

7月4日(木)
素晴らしい本を読んだあとは脳味噌がその余韻に浸ってしまって次の本を読もうとする意欲が湧いてこない。最近では河崎秋子の小説『ともぐい』(新潮社)を読んだあとがそうだったですね。宮下喜久朗『美術の力』(光文社新書)を読んだあとも本の種類は全然違うけど同様の脳味噌空白状態に陥ったらしく新たな本を読む気にならないのでベッドに持ち込んだ本は最近仕事で(株)日本スポーツ企画出版社から送ってもらった『2024MLB選手名鑑』や『メジャーリーグ555人の2023シーズン総決算通信簿+全30球団通信簿』。これがナカナカ気楽に楽しめて面白い。昨年日本のプロ野球からメジャーに移って活躍した選手は吉田や千賀だけでなくコラス(ソフトバンク)マクガフ(ヤクルト)ガルシア(読売)ブレイジャー(広島)メネセス(オリックス)など大勢いたのですね。選手の交流がこれだけ盛んになったのならプロ野球も早く企業野球から脱皮しないといけないですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。暑い。云ふまいと思えど今日の暑さかなーと詠んだのが漱石でしたね。それを英語のギャグにしたのはドンキー・カルテットでしたね。You might think but today's hot fish でしたね。確か…ワン。終日デスクワークは「SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞/スポーツ・芸術部門」の一次審査の評価を纏めて事務局に送る。最近1週間で時間の空いたときにコツコツとやっていた作業を終了。今年はチョット…イヤ評価を書くのはやめます。これから本審査ですからね。晩メシは久し振りに歌舞伎を見ながら。『白浪五人男』や『三人吉座』。?月も朧に白魚の篝も烟る春の空…くらいは「憶えておかんとアカン」と言ってたオヤジを思い出す。俺は子供に何を伝えられたのかなあ…。

7月5日(金)
暑い。夜も暑い。熱帯夜などと呼ぶと熱帯の人に申し訳ないくらい蒸し暑い。ゴーギャンの描く熱帯はもっとカラッと乾燥している暑さに思える。ベッドでの読書は小生も連載している『ZAITEN』(財界展望新社)を読む。佐高信さんの連載対談「賛否両論」の相手は元都民ファーストの会事務総長の小島敏郎氏。タイトルは「小池百合子の"経歴詐称"を野放しにしたマスコミの大罪」。たしかに。「文化としてのスポーツを独占私物化商業利用するマスコミの大罪」という企画もやって欲しいですね。小池百合子氏とは3度ほど会ったことがあるが最初会ったときに同い年だとわかると「団塊の世代同士頑張りましょう」と言われてドン引きしてしまった。昭和27年生まれは団塊世代ではなく団塊の連中に思い切り虐められて恨み骨髄の世代のはず。なるほど多数派に擦り寄る方なのですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。暑い。猛暑。小学生の夏休みに近所の建仁寺で炎天下一人でボールを壁にぶつけてピッチャーの真似事をしていた日々を思い出す。だから猛暑はキライではない。ワン。散歩のあとのシャワーが日常化。イロイロ仕事したあと夕方からは『ニューズ・オプエド』。今日のゲストはスポーツライター2人。小林信也さんと小崎仁久さん。この猛暑では夏の高校野球の実施は無理。何故日程を変えようとしないのか…中学部活のアウトソーシングは全国大会の内申書記述を変えない限り不毛の改革に終わる…ロシアが五輪柔道選手の派遣全面中止…と言ってもそもそも国単位の派遣は禁止されてるわけで…IOCは五輪を国の闘いではなく個人の闘いと憲章に書いてるんだからロシアとベラルーシだけでなく全ての参加者を個人単位にするべき…休戦協定を厳守させることできない五輪は存在価値がなくなった…などなどマスメディアで話すことのできないスポーツの話題をいっぱい話したあと『チコちゃん』見ながら晩メシ。暑いと冷えたビールが美味いですね。「青鬼」という印度のビールにハマってます。

7月6日(土)
酷暑夜。猛暑夜。激暑夜。しかし小生はクーラーを効かせるより暑いなかで本を読むほうが好きですね。寝室の窓もドアも開けて風通しをよくして本を読むうちに眠れます。ベッドに持ち込んだ本は『水木しげるの不思議草子』(角川文庫)原作は「御伽草子」。義経が蝦夷地(北海道)へ渡る島巡りのときに馬の島や女護が島に寄る話もありますね。「御曹司島渡」ですね。これは是非とも茂山逸平さんに狂言にして上演して欲しい一編ですね。何しろガリバー旅行記より面白いですからね。ワン。朝から猛暑のなか黒兵衛と散歩。ルーティンは毎朝9時ですからね。散歩だけは夏時間を作ろうかとも思うけど暑くて汗かくのが好きですからね。ヨメハンは毎日のTシャツ&短パン&パンツの洗濯にタイヘンでしょうけどね(>_<)ワン。いろいろデスクワークをしていると夕方から長女がやって来てDAZNのサッカー番組見ながら冷えたスパークリングワインを飲む。美味い!サッカーの審判の合宿レポートはメッチャ面白かった。取材したのは元日本代表の安田理大(ガンバ)。サッカーの審判のタイヘンさがよくわかった。晩メシは「アジト」から猪と鹿のジビエ料理を長女のオゴリで取ってフロンターレvsジュビロの試合を見ながら。先制されたフロンターレが後半逆伝に成功と思ったら試合終了直前に同点にされる。今年のフロンターレの弱さの象徴のような試合で一緒に仕事をしている長女はガッカリ(>_<)まぁスポーツは勝ったり負けたりです。地元のチームを応援できるだけ幸せですね。それにしてもJの試合は客の入りもノリもイイですね。

Kindle
『水木しげるの不思議草子』角川文庫
『水木しげるの不思議草子』角川文庫
御伽草子の劇画版。九郎判官義経が蝦夷地(北海道)に渡る「御曹司島渡り」が小生は好きです
Plastic Model
『震電』
『震電』
小学生のときに小生が作ったプラモデルのなかで一番好きだった飛行機です

7月7日(日)
暑い夜。『水木しげるの不思議草子』気軽に読み続ける。面白い。「鉢かづき姫」「ものくさ太郎」「うりこ姫」と読んでると原典の『御伽草子』を読み直したくなってきた。入門編としての漫画は有効なのかな?漫画版の『平家物語』と『吾妻鏡』を中一の孫に貸した反応を訊かねば。ワン。昨夜我が家に泊まった長女とヨメハンと一緒に黒兵衛と散歩。思い切り汗をかくのは悪いことではないですね。夏は基本的に好きですね。ワン。長女が会員になっているnetflixで『ゴジラ−1.0』を見る。素晴らしい映画でした!!アカデミー賞の視覚効果賞ばかりが騒がれたけど筋書きもメッセージも超一級。戦時中に特攻隊員として出撃したものの死ぬのが怖くて(イヤで?)機体の故障と偽って不時着した主人公(名前が敷島!!)が戦争生き残りの海軍軍人らとともに放射能を吐き出すゴジラ(ビキニ環礁でのアメリカの水爆実験の結果)と闘う。最初は特攻崩れの主人公が今度はゴジラ(アメリカ)相手にキチンと特攻を成功させるのかと思ったらナント!「国のために命を捨てる」戦前の思想を否定してキチンと「命を大切にして生きる!」という戦後思想の勝利を謳い上げた!お見事!このメッセージをキチンと伝えずに特撮のアカデミー賞ばかりを賞賛したマスメディアは阿呆ですね。おまけに主人公の敷島がゴジラに特攻モドキの体当たりをする飛行機がナント終戦間際に試作された震電と名付けられた名機!!後退翼で後方に6枚羽根のプロペラをつけたスマートな機体はメッチャメチャ格好良く小生は小学5年の時プラモデルで作って大学に入って上京したときも持っていたくらい大好きな飛行機だった。小学生の時プラモデル狂だった小生は飛行機なら零戦も紫電改も隼も雷電も秋水も一式陸攻も…もちろんB29もB17もムスタングもメッサーシュミットもユンカースもスピットファイアーも作ったけど一番好きな飛行機が震電だった。それがゴジラと闘うだけでも興奮したがそんな個人的事情は抜きにして山崎貴監督の『ゴジラ−1.0』は先々の国家主義大日本帝国をキチンと否定した本当にイイ映画でした。夜はバスケットボール見ながら晩メシ。NHKスペシャルで『オリンピック分裂の危機』のドキュメンタリーを見る。IOCは解散すべきですね。解散しないなら現在の国旗国歌を使う国対抗戦を夜得て平和運動に徹するべきですね。

BOOK
『図説小松崎茂ワールド』ふくろうの本河出書房
『図説小松崎茂ワールド』ふくろうの本河出書房
この人の絵は本当に素晴らしい迫力で少年のハートを鷲掴みにしました。もちろん震電も描いてます

7月8日(月)
昨日映画『ゴジラ−1.0』を見て餓鬼の頃大好きだった帝国海軍の幻の飛行機震電との再会に大興奮した小生はベッドに『図説小松崎茂ワールド』(河出書房新社ふくろうの本)を持ち込む。この異能の戦争画家なら絶対に震電を描いているはずだと思って探すとありました。B29と架空の世界で闘っている震電のモノクロ画。もう一つはカラーでプラモデルの箱の絵。小生が組み立てたプラモデルの震電の箱もこんな絵だったのかなあ…とベッドのなかで懐かしむ。しかし小松崎茂氏の絵は少年たちの心をワクワクさせる本当に素晴らしいものでしたね。何しろ零戦や紫電改がスーパーリアリズムでB29と闘うだけでなく戦艦大和や巡洋艦鳥海が波を切って進む絵を見るだけで感激しましたからね(俺は軍国少年か!?笑)ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。暑いですね。酷暑ですね。小松崎茂の絵を見ているとエアコンのスイッチを入れないベッドでも暑さを感じなかったのは何故かな?きっと絵のほうに熱があったからでしょうね。ワン。終日イロイロ仕事のあとの月曜日はテレビ神奈川で吉本新喜劇を見ながら。なるほどヨシモトは昔から庶民の味方。弱い者の味方ですね。一時安倍首相と仲良くしたりしたのは明らかに間違いでしたね。アベノミクスなんて全然弱い者の味方じゃなかったですからね。しかし映画『ゴジラ−1.0』は最高にイイ映画でしたね。唯一ダメな場所はゴジラが出たときに「避難指示を!」なんて台詞が出たことですね。そんな言葉は昭和にはなかったですね。やっぱり「避難命令」でしょう。

7月9日(火)
猛暑の夜。今夏初めて少しだけエアコンを入れる。まぁ涼しくはなるが身体は鍛えられない(柔=やわになる)ような気がしてすぐに止める。『小松崎ワールド』の素晴らしい絵を見たり『水木しげるの不思議草子』を読んだりしてると暑さを忘れて寝てしまう。暑さ対策にエアコンばかりを推奨するワイドショーは読書も勧めるべきですね。それと熊の出没に騒いでばかりせずに熊鍋の旨さも伝えるべきでしょうね。ワン。ベッドを出て猛暑のなか黒兵衛と散歩。黒兵衛の首には犬用のアイスノンをヨメハンが巻いてやる。人間年齢90歳の老犬の割には元気ですね。ワン。終日デスクワーク。夕方日経読書欄「今を読み解く」の最終校正が送られてくる。「スポーツが迫る社会変革 五輪観戦多様な視点で」とのタイトル。問題なし。パリ五輪を「感動ポルノ」で終わらせたくないですね。「感動ポルノ」の意味がイマイチ不明の方は土曜日の日本経済新聞をお読みください。

DVD
『蝶々夫人DVD決定盤オペラ名作鑑賞シリーズ8』世界文化社
『蝶々夫人DVD決定盤オペラ名作鑑賞シリーズ8』世界文化社
ここに収められた八千草薫主演の映画は、蝶々夫人の決定版です。助監督に溝口健二が入ってます
Kindle
『水木しげるの日本霊異記』角川文庫
『水木しげるの日本霊異記』角川文庫
仏教説話になるとおどろおどろしさが少々減じる?それでも面白く読めるのは筆者の筆力でしょうね

7月10日(水)
酷暑の夜。ベッドでの読書は『水木しげるの日本霊異記』(角川文庫)。蛇男や髑髏の話を読んでいると暑さが消えてなくなりますね。この髑髏の形状は歌川国芳の絵からパクったものですね。イヤ。別にパクリが悪いと言ってるのではなく逆に素晴らしいパクリは一流の証拠ですよね。ピカソも言ってます。「優れた芸術家は真似る。偉大な芸術家は盗む」ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマはパリ五輪。100年前の2回目のパリ五輪は選手村ができたりマイクロフォンを使ったり…。1900年の1回目のパリ五輪はテニスとゴルフに12人の女子選手が初出場。クーベルタン男爵は女子がスポーツをやるのに大反対で女子は男子の勝者に月桂樹を与えるのが役割だと明記しています。オリンピックは「クーベルタンの原点に戻れ!」という主張は無意味なんですね。他に1900年パリ大会では凧揚げや魚釣りも正式競技として行われたそうです。100年も経てば世の中はガラリと変わるのですね。100年安心の年金なんて大嘘ですね。ワン。ラジオのあと猛暑のなか黒兵衛と散歩。秋の来ない夏はない…とは言え梅雨明けもまだか。ワン。散歩のあとのシャワーは気持ちイイ。悪い出来事は何か良い出来事も生んでくれるものですね。終日デスクワーク。晩メシは来週のオペラ・ツアーの準備も兼ねてプッチーニ『蝶々夫人』を見ながら。ミラノ・スカラ座浅利慶太の演出の舞台も歌舞伎のパクリですね。蝶々さん(林康子)が自死すると辺り一面が血の海になる(四隅にいる黒衣が白い布を取り払って床一面が真っ赤になる)のは『俊寛』のラストシーンで舞台一面が海になる演出のパクリですね。浅利慶太も見事に「盗んでます」が自死する蝶々さんが短刀で切腹(切胸?)するのはオカシイですね。女性の短刀による自死は(舞台の演技では)喉を突くことに決まってますからね。

CD
プッチーニ:オペラ『蝶々夫人』
プッチーニ:オペラ『蝶々夫人』
カルメンで強烈なファム・ファタルを演じたカラスが蝶々さんは可憐な声で可愛く歌ってます。怖ろしいほどの天才ですね

7月11日(木)
『水木しげるの日本霊異記』読了。面白かったけど水木氏の作品としては少々毒不足かな?鷲に掠われる赤ん坊の話でもギリシア神話のゼウスが鷲に化けて美少年のガニュメデスを誘拐する程の迫力はないですからね。日本の昔話(仏教説話)はそ程度のソフトな感覚でイイのかな。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。九州四国は豪雨らしいけど南関東はしょぼ降る雨。最近全然降ってなくてまるで空梅雨状態ですね。ワン。終日デスクワークは来週のオペラツアー『蝶々夫人』の資料整理。ツアーに参加してくれる方々が名古屋から西宮往復のバス旅行の暇潰しに楽しめるよう作成。BGMはマリア・カラスの『蝶々夫人』。カラスが可憐な蝶々さんの雰囲気を出しているのは見事だけどスカラ座のオケを指揮しているカラヤンのカンタービレが艶っぽくなくて残念。カラヤンが指揮したイタリア・オペラでイイのはカラスの歌ったドニゼッティの『ルチア』だけですね。これはカラスの他にステファノ&ザッカリア&パネライ&ザンピエリ…と並んだイタリアの歌手陣のイタリア臭たっぷりの歌い方に引っ張られたかな?1955年でカラヤンも47歳と若かったですからね。晩メシ近くになって日本経済新聞の編集者から明後日掲載される読書面「今を読み解く」の最終校正が送られてくる。細かい訂正が2カ所。特に問題なし。原稿の見出しは『スポーツ競技が未来を示す/五輪の見方 多様な視点で』皆さん!読んでください!

7月11日(木)つづき
晩メシはNHK-BSで桑田佳祐の神戸「月世界」での公演ライヴを見ながら。以前短縮編集版を見たが今夜は全編カットなしらしい。相変わらず桑田の歌は楽しかったけど浅川マキの『かもめ』だけはよくなかったなあ。ドラマ仕立てにしたのが悪いというのでなくやっぱり『かもめ』は浅川マキ以外の人が歌うと歌にならないですね…と思うのは小生だけでしょうか?

7月12日(金)
ベッドのなかの読書は週刊誌。『週刊文春』は松本人志の裁判で証言をしようとしていた女性を松本氏側の弁護士や関係者が出廷させないように画策していたという記事などを読む。都知事選のわけのわからない騒動やジャニーズ事件の収まらない騒ぎ…等々日本という国はどーなってしまうのか…と思う酷い出来事が多いですね。アメリカ大統領選の老人対決騒動も酷いけど日本の政治も他国を嗤えるような情況ではないですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。少々の雨なら濡れたほうが気持ちイイですね。イロイロ仕事したあと夕方からの『ニューズ・オプエド』はオリンピックをテーマに五輪アナリストの春日良一さんとスポーツライターの小崎仁久さんをゲストに迎えてオリンピックの話題。「パリ五輪特集第4弾!!ロシアがIOCに叛旗!?新組織設立で五輪分裂の危機!?」と題してプーチン大統領がパリ五輪後に画策している「国際規模」の「フレンドシップゲーム」について話し合う。各国NOCはオリンピックに参加する組織だから動くことができずプーチンの企図する大会は自ずと各国政府に働きかける政治的動きにならざるを得ないというわけか。だからIOCは傷つかないというのは理解できる。がIOCはオリンピック各国NOCが使っている「旗」や「歌」は「国旗」や「国歌」でなくは「NOCが選んだ旗や歌」であることなどもっとメッセージを出すべきですね。それとも「国歌や国旗以外の旗や歌を使うこと」をルール化すればややこしくないのに…等々オリンピックに関する話を山ほど話をしてからヨメハンと一緒に『鮨処もり山』へ。パリからオリンピックを避けて隣家へ帰ってきた隣家のMontyさん夫妻と久し振りに食事。と思ったらそこに何故かサッカーの奥寺康彦さん夫妻がいたので仰天。『もり山』の大将のゴルフ仲間だとか。Montyさん夫妻も交えて楽しくサッカー&音楽談義。フルーティストのMontyさんによるとエンパペもフルートが上手いらしい。しかしフランスの下院が右翼に乗っ取られなくてよかった…さすがフランス革命をやった国…等々楽しく話して呑んで食べて…明日発売の日経に書いた原稿の宣伝もして…久々に心の洗濯でした。

DVD
ドニゼッティ:オペラ『ランメルモールのルチア』
ドニゼッティ:オペラ『ランメルモールのルチア』
ネトレプコの一番美しく素晴らしときの記録です。アルミリアートの指揮もイタリア臭ぷんぷんで最高の演奏です
BOOK
水木しげる『今昔物語(上)ーマンガ日本の古典(9)』中公文庫
水木しげる『今昔物語(上)ーマンガ日本の古典(9)』中公文庫
芥川龍之介「鼻」も黒澤明「羅生門/藪の中」も原点はココですね

7月13日(土)
ベッドの読書は水木しげる『今昔物語(上)』(中公新書)いいですねえ。仏教説話の『日本霊異記』よりも「今昔」のほうが異才水木しげるに合ってますね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩の後ちょっと静かな一日を仕事部屋の掃除や整理で過ごす。ワン。ヨメハンが買い物ついでに日本経済新聞を買ってきてくれた。読書面に小生の原稿「スポーツが迫る社会変革/五輪観戦多様な視点で」が掲載されていた。最初に原稿を書いたときから数えればモウ百回近く読んだ(推敲した)原稿なので特に感慨はなし。《パリ五輪の開幕が迫りメディアの報道が喧(かまびす)しい。がそれは世界のスポーツ界の実相とは懸け離れた空騒ぎのように見える》に始まり《パリ五輪を「感動ポルノ」で終わらせないよう心がけたい》で終わる2500字ほどの文章。発行部数から考えると最低200万人くらいの方々は読んでくれるはず。それがどれほどの意味を持つのか?物書き稼業を半世紀以上続けても自分の仕事の価値がよくわからない。ただ自分が正しいと確信していることを書くだけですね。皆さん!感想を聞かせて下さい。夕方からはオペラ&酒。久し振りにDVDのメトの2009年の舞台でドニゼッティ『ランメルモールのルチア』。メアリー・ティンマーマンの演出が秀逸ですね。アルミリアートの指揮もイタリア臭が見事。ネトレプコも一番良いときですね。酒から晩メシに移行してテレビの画面はNHK『新プロジェクトX』。テーマは男子バスケの五輪出場だが…Bリーグ創設の裏事情を少々知ってる身としてはコノ名物番組がどーゆー狙いで作られているのかよくわかった。要は成功譚をお涙ちょうだいのメロドラマ仕立てにしたいわけですね。高い視聴率を獲得したいテレビ番組として何もそれが悪いという気はありませんが1976年モントリオール五輪に出場した男子バスケがその後2024年のパリまで半世紀近く低迷した本当の理由と正しい経緯は誰かノンフィクション(正史)として書き残す必要はありそうですね。

7月14日(日)
『今昔物語(上)』は芥川龍之介の『鼻』や『羅生門』や『藪の中』に(もちろん黒澤明の映画『羅生門』にも)つながる話もあり芥川や黒澤の改作の手並みの見事さや水木しげるのマンガ化の見事さも感じながら楽しめた。平安の色男・平中(平定文)の話は谷崎潤一郎の『少将滋幹の母』の元ネタですね。ベッドでの読書を楽しみながら孫に推薦するには少々セックスシーンと下ネタが多すぎるかな…と悩む。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。南関東は梅雨明けかな?しかし水木先生は妖怪の絵も見事だけど美人のセックスシーンも見事ですね。ワン。仕事はおやすみしていろいろネットで本漁り。レイチェル・カーソン著(森田真生・訳)『センス・オブ・ワンダー』(筑摩書房)は買わねば。水木しげるの『神秘化列伝全4巻』(角川文庫)も読みたいですね。山我浩『原爆裁判―アメリカの大罪を裁いた三淵嘉子』(毎日ワンズ)も読もうかな…と考えてるうちに大相撲初日が始まったので幕内から見る。ウワッ。大の里が御嶽海に負けた。大関3人も次々と土。これは驚くことではないのかな。昨日の続きでオペラ『ルチア』の狂乱の場と酒を楽しんでいるとお隣さんがヨーロッパ土産にノルウェーのチョコレートとジンを持ってきて下さった。植物性のオルガニック・ジンらしい。酒好きにはタマリマセンね。お返しに昨日発売の日経に書いた小生の書評原稿のコピーをプレゼント。ジンには完全に負けてますね(^0^;)晩メシはニュースを見ながら。トランプが暗殺されかかったらしい。最近のテレビ番組はニュース番組と娯楽番組の区別が付きにくいのでコノ事件の本質もよくわからないですね。自分が狙われても銃規制には(おそらく)賛成しない大統領候補は内戦も視野に入れているのでしょうか?

BOOK
水木しげる『今昔物語(下)ーマンガ日本の古典(9)』中公文庫
水木しげる『今昔物語(下)ーマンガ日本の古典(9)』中公文庫
安倍晴明も平中も大活躍。中世日本の人間像が見事に現代的に描かれています

7月15日(月)
ベッドで水木しげる『今昔物語(下)を読んでベッドを出て黒兵衛と散歩のあと体操して筋トレ&スクワットまではよかったけど仕事部屋で急に身体のだるさを感じて体温を測ったら38.9度。ヤバい!仕事は中止。2階の仕事部屋はエアコン嫌いの小生のせいで熱中症気味になったかな(>_<)くそっ。とりあえずエアコンの効いた1階リビングのマッサージチェアでカロナール(熱冷まし)を服んでトラン右暗殺未遂のニュースを見ながら眠ることにする。一日で治さねば。

7月16日(火)
昨日長男が黒兵衛の世話に来てくれて今朝も散歩に連れて行ってくれる。小生の体温は37.1度。まだチョイ本調子でなはないかもしれないが締め切りがあるので起きて机に向かい解熱剤を服んで何とか雑誌『ZAITEN』の連載『今月のスポーツ批評』を書く。テーマはフジテレビと日本テレビが大谷の自宅を映像に映し出したコト。そんなパパラッチ以下の覗き趣味をメディアの仕事だと思っているとは日本のテレビ・メディアは最早ジャーナリズムと呼べないのは当然でどん底まで堕落したと言うほかないですね。首相官邸で首相の馬鹿息子と友人たちが大臣ごっこをして以来日本社会の幼稚化は止まるところを知らないうよですね。原稿書きあげると体温は37.5度。共同通信に書くパリ五輪開会式の記事の打ち合わせと明日のRKBラジオの打ち合わせだけで仕事は終えて昨晩は何年ぶりかで酒を一滴も飲まずに吉本新喜劇で元気をつけたから今夜は少しくらいと白ワインを一杯飲んで晩飯食って寝る。体温36.6度。血圧132−78。マァマァかな。とにかく寝なければ。」

7月17日(水)
ベッドのなかの読書再開。水木しげるの『姑娘(クーニャン)』。タイトルの一編は中国戦線で現地の女性を奪い合い誤って上等兵を殺してしまった分隊長がその女性と結婚して女性に先立たれながらも終戦後も長く中国を放浪して留まった悲劇を描いた短編だが他の数編はミッドウェー海戦の失敗や戦艦大和の沖縄特攻作戦など主に第二次大戦の海軍の悲劇を描いている。戦争に直面した人々が真摯な態度で必死に戦う姿勢に寄り添いながらも無謀な作戦しか実行できなかった大日本帝国大本営を鋭く批判する描き方こそ本物の反戦平和思想と言えるだろう。我が両親も含めて日中戦争から第二次大戦を実際に経験した人たちの大多数が胸に宿した思想だと思います。8月が近づいたので戦記物を読み直すことにしましょう。ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは大相撲十両の友風が身障者手帳を持ってる話。何度もの膝や足の故障と手術と入院で幕内3枚目から序二段にまで落ち身障者手帳を発行されて土俵に戻ってきて先場所幕内に上がっ再び再び十両に落ちて名古屋場所で初勝利した話をきっかけに身障者と健常者が一緒に闘っているスポーツとして剣道を紹介。隻腕でかなり強かった剣士が何人かいるそうです。また走り幅跳び健常者の世界記録に迫る義足のジャンパーのマルクス・レームや短距離で健常者のレースへの出場を希望したオスカー・ピストリウスなどの話をしてオリンピックとパラリンピックの境目をつけることの難しさを話す。ラジオのあと黒兵衛と散歩。熱は下がったけど足が動かし難いのを何とか歩く練習。筋肉痛は数日前のスクワットが原因かな。まさか老化ではあるまいと思いながら一歩一歩足を踏み締める。ふうう。シャワーを浴びた後デスクワークはコンピューター内の整理。仕事部屋の整理よりも面白くないのは。PCは整理しても綺麗になったという実感がないからか?これを「進化」というなら未来社会は美しさも面白みもない平板でのっぺらぼうのような外見になるのでしょうね。いや未来ではなく現在もそうなりつつあるかな。H.G.ウェルズが『タイム・マシン』で描いた「進化」した未来もそんなモノトーンのつまらない社会ですからね。小生も「進化否定論者」になろうかな。「進化」した回転寿司より「昔のまま」に板前さんが目の前でネタを選んで握ってくれる寿司屋さんのほうがイイですからね。

Kindle
岡田英弘『世界史の誕生』ちくま文庫
岡田英弘『世界史の誕生』ちくま文庫
これは何度読み返したかわからない素晴らしい名著です。歴史とはこういうダイナイズムのなかで捉えるべきなんですね
BOOK
楊海英『モンゴル帝国 草原のダイナミズムと女たち』講談社現代新書
楊海英『モンゴル帝国 草原のダイナミズムと女たち』講談社現代新書
勇壮な騎馬民族の創った大帝国は女たちが支えていた!チンギス・ハンもマザコンだった!

7月18日(木)
時節柄日中戦争や太平洋戦争の本を読もう…と思ったのだが昨日講談社から送られてきた今月の現代新書も新刊がメッチャ面白く読み出したら止まらなくなった。楊海英『モンゴル帝国 草原のダイナミズムと女たち』。「女たち」というのが肝でモンゴルは完全な女中心社会。母が最も大切にされチンギス・ハーンも強度のマザコン&恐妻家だったらしい。納得。女性がベースで支えていたからこそ空前絶後の大帝国が生まれたわけですね。面白い。読み続けます。モンゴル関係の本は岡田英弘氏の名著『世界史の誕生』以来だけど完全マッチョの世界だと思われていたモンゴル大帝国が実は女権社会だったとは凄いコペルニクス的転回ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。すぐに熱中症に襲いかかられそうなのでできるだけ短く引き上げる。ワン。デスクワークは週末のオペラツアーの準備などイロイロ。多くの人から日本経済新聞「今を読み解く」に書いた小生の原稿「スポーツが迫る社会改革/五輪観戦多様な視点で」が面白かったとメールをいただいた。嬉しいですね。捨てる神あれば拾う神あり。マスメディア批判はライフワークになりそうですね。

7月19日(金)
楊海英『モンゴル帝国』読み進む。ままで中国から見た「北狄」(野蛮人)としての遊牧民の生活が生き生きと描かれていて面白い。そう言えば東野の野蛮人(東夷)として見る目は今の中国人にも残ってるのかなあ?ベッドから出て黒兵衛と散歩。いくら夏好き人間でも熱中症に襲いかかられそうな太陽が70過ぎに男には過激と自覚した今週なので散歩は早々に引き上げて帰宅。オマケに月曜日にスクワット50回やった後の筋肉痛がとまだ取れないのは辛い。明日は名古屋在住のスポーツライターの小崎仁久さんに助手を務めてもらって肩を借りることにしよう。イロイロ仕事して準備して東海道線で新橋経由新幹線で名古屋へ。車中でおにぎり食べて晩メシとした後タクシーでホテルに着くとエアコンの気温を24度まで下げてガンガンに冷やして布団を被って寝る。体温は安定してきたけどまた発熱したら困りますからね。本も読まずにとにかく寝る。

7月20日(土)
朝6時半に目覚めてイロイロ準備してシャワー浴びてサンドイッチ1個と缶コーヒー飲んでホテルをチェックアウトしようとしていたところへ小崎仁久さんから電話。タクシーでホテルの前まで迎えに来てくれたので同乗して中日ビルへ。兵庫県立文化芸術センターの佐渡裕プロデュース『蝶々夫人』オペラツアー参加のおば様おじ様方がボチボチ集まってこられたところへ到着。皆さんが揃ったところで名神&新名神などの高速道路を経て一路西宮へ。途中で講師としての小生が3度にわたってオペラの面白さを解説。一度休憩した草津のサービスエリアでは小生が日本一美味しいと絶賛しているメロンパン(230円!)を1年ぶりに買って食べる。確かに値段は高いけど美味い。西宮芸術文化センター(PAC)に着くとスタッフの皆さんが迎えてくれてプロデューサーの小栗哲家さん(旬さんの父上)まで迎えに来てくれた。お互い歳取りましたなぁ…などという挨拶(苦笑)。PACも神戸の大震災からの復興事業として始まって来年で20周年。オープニングのプレコンサートでバーンスタイン『キャンディード』のパングロス訳の台詞を言わせてもらったのが懐かしい。1時から大ホール前のレストランでイタリア料理のフルコースを味わい終わった頃に指揮者の佐渡裕さんが登場。本日のオペラの聴き所などを話してもらったあとツアー参加者の皆さんにサイン入りプログラムを手渡しして下さって握手&写真など参加者の皆さんにサービスしていただいて食事も終えて大ホールへ。いよいよ『蝶々夫人』の幕開け!!

7月20日(土)つづき
佐渡裕指揮プッチーニのオペラ『蝶々夫人』は本当に素晴らしい音楽と舞台だった。美しいメロディに見事に「泣き」の入ったイタリアン・オペラにピッタリの「関西弁カンタービレ」。音楽だけでも超満員の観客の涙を誘うに充分な上に迫田美帆さんの見事な歌唱。栗山昌良氏の超リアリズムの演出も美しく隙がなく観客の皆さんは超満足ブラヴォー!ブラヴォー!で総立ちの拍手。何度ものカーテンコールの中でピンカートンを歌ったメキシコ人のテノール・マリオ・ロハスが幕の前で♪シェリト・リンドを披露。大サーヴィスに大満足のツアー客の皆さんはその場に残って舞台前に集まりプロデューサー小栗哲家さんの解説を聞く(毎年は慌てて「小栗旬さンです!」と紹介して失敗していたのが今年はキチンとお父さんの名前が呼べて成功したけど失敗した方がウケたかなと反省)。和服を着た合唱団と独唱者全員の日本人の所作は歌舞伎役者の市川左近さんの指導を受けたとか。その結果お辞儀一つにしても極めて美しかった。イロイロ解説したもらったあと楽屋の廊下を抜けてステージへ。そこで再び小栗さんの解説&記念撮影等々でツアーの皆さん大満足。楽屋の佐渡さんの部屋の前では今日の公演を見に来ていたラグビーの故・平尾誠二さんの未亡人ともお会いすることができた。バスに戻ってツアー客の皆さんに最後の挨拶。皆さんの顔が活き活きと笑っていて小生まで大拍手を受けたのは嬉しかったけどこのツアーで3万6千円は安いですよね。まぁ佐渡さんの挨拶や小栗さんの解説等は個人的に了解してももらってるもので表向きには宣伝などしてないからイイですけどね。最後に長い行列を作ってる観客にサインする佐渡さんや中日ドラゴンズの帽子を被った小栗さんに挨拶してタクシーで新大阪へ。新幹線で品川経由大船から我が家へ。かなり疲れたけどヨメハンとビールで乾杯してベッドへ。

7月21日(日)
昨晩から今朝にかけて真夏の移動に疲れたのか超爆睡。しかし今週月曜から続いた熱中症(?)による疲れと炎天下で行った阿呆なスクワットによる大腿部の筋肉痛もかなり癒えたようでベッドから出て普通に歩いて黒兵衛と散歩。しかし今日も災害級の猛暑で雲古を済ますとサッサと帰宅。ワン。そう言えば昨日新大阪から新幹線で品川に着いたときの暑さには驚いた。半世紀以上前に大学入学と同時に東京(関東)暮らしを初めて最初の5年間くらいは東京の夏で暑いと思ったことは一度もなかった。それほど関西(京都)の夏ほうが暑かった。それが最近は東京(関東)も災害級の暑さ。今日はゆっくり大相撲でも見て過ごそうと思ってテレビとエアコンの前に座るとナント尊富士が登場して見事な勝ちっぷり。真っ黒けに日焼けした身体をどこでトレーニングしたのかは知らないけどコレで再入幕してきたら大相撲がさらに盛り上がりますね。最近の相撲は面白い取り口が多いけど今日の湘南乃海の照ノ富士への初挑戦は予想通り(笑)ガッカリでしたね。横綱に頭からぶつかられてイイトコロまるでなし。それで「全力を出し切った」なんて言ってたらデッカい身体が泣きまっせ。闘争心がイマイチと言うか…湘南ボーイは格闘技には向かないのかな?夕方に『週刊新潮』から電話。体操女子の喫煙問題。煙草吸った人は吸ってない人ならすぐわかるのに今頃何を言うてるねん?とか話して晩メシはニューズや『ダーウィンが来た!』を見ながら。『日曜美術館』の若冲の大阪空襲で失われた名作のデジタル復活は見事でしたね。『クラシック音楽館』はブラームスのP協。しかし頭の中に『蝶々夫人』がまだ渦巻いてる小生の脳味噌にブラームスはチョット重いので…ベッドへ。。

WEB
『映像の世紀バタフライエフェクト/オリンピック・聖火と戦禍』
『映像の世紀バタフライエフェクト/オリンピック・聖火と戦禍』
オリンピックは政治(戦争)に対して無力なのか?しかし平和を叫んで継続すべきか?嗚呼!
DVD
『栄光のランナー /1936ベルリン』
『栄光のランナー /1936ベルリン』
ブランデージ元IOC会長の反ユダヤ主義は描かれてませんが、人種差別と闘ったアスリートの活躍はよく描かれてます

7月22日(月)
ベッドでの読書復活。水木しげる『総員玉砕せよ!』(講談社文庫)読了。この作品は水木氏の戦記劇画の最高傑作と言える一編。自らの南方諸島での凄絶な戦争体験を元に理不尽な帝国陸軍の何の根拠もない不毛な闘いが見事なまでに虚しく描かれている。大日本帝国にとっての第二次大戦や帝国陸軍を少しでも「美化」しようとする人にはコノ一冊を読んでから持論を述べてみろと言いたいですね。中国戦線3度応招の俺のオヤジが読んだら何と言っただろうな?何も言えないだろうな。「この通りや」と言うだけだろうな。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。朝食を摂って午後9時からの散歩は既に災害級の暑さ。黒兵衛の雲古を見届けるとサッサと帰宅。終日デスクワークは過去のオリンピックについていろいろ調べておく。モスクワ&ロスのボイコット合戦やミュンヘン大会でのパレスチナ・ゲリラのイスラエル選手団襲撃等はよく語り継がれてるけどスエズ動乱とハンガリー動乱で1956年のメルボルン五輪でも多数のボイコット国が出たことや68年のメキシコ五輪では政府が五輪反対派のデモを機関銃で大量虐殺したことは忘れ去られてるようですね。午後からNHK-BSの映画『栄光のランナー/1936ベルリン』を見る。黒人選手のジェシー・オーエンスが金メダル4個でヒトラーの鼻を明かした話。アメリカでの差別撤廃にまではヒーローの活躍も及ばなかったのですね。走り幅跳び3位(三段跳び優勝)の田嶋直人がチラッと映るだけだったのは仕方ないけど反ユダヤで人種差別主義者(と近年言われるようになった)ブランデージの描かれ方は少々甘いかな…?大相撲は今日も尊富士の強さに瞠目。照ノ富士も強いですね。吉本新喜劇見ながら晩メシを食べたあとNHK『映像の世紀・バタフライエフェクト』は『オリンピックの聖火と戦禍』。やっぱりスエズやハンガリーの動乱までは描かれてなかったがヒトラーが金メダリストのオーエンスとの握手を拒否した理由ははっきりヒトラーの言葉で描かれていた。

Kindle
水木しげる『白い旗』講談社文庫
水木しげる『白い旗』講談社文庫
硫黄島で部下を救おうと玉砕命令に反して白旗を振った下士官…など水木氏の描いた戦争は永久に読み継がれるべきですね

7月23日(火)
ベッドで水木しげる『白い旗』(講談社文庫)を読む。硫黄島で部下の「犬死に」を防ごうと玉砕命令に抗して米軍に向かって「白旗」を振った下士官の話。こーゆー帝国軍人もいたのだ。他に山本五十六連合艦隊長官戦死を描いた『ブーゲンビル上空涙あり』&ソロモン海戦で活躍した水雷艇司令官の『田中頼三』の話。水木氏は陸軍で理不尽な行為に遭遇しすぎたせいか海軍の話となると甘くなるところがあるのかな?それともこれが現実?ワン。ベッドから出て朝食のあと殺人的災害級熱暑のなか黒兵衛と散歩。影だけを選んで歩いて雲古をするとソソクサとUターン。ワン。チョット仕事をするにも辛い暑さですね。エアコン嫌いナンテ言ってられなくなりましたね。昨日見た『栄光のランナー』を録画で見直してチェック。シカゴの建設会社社長だったブランデージはワシントンDCでのドイツ大使館建設でも買収されたわけですね。しかし彼が反ユダヤ主義だったことは描かれてないですね。彼が人種差別主義者だたことは最近わかったことのようですね。おおっと!尊富士休場!あんなに強い相撲を2番取ったのにナンデヤネン!阿炎は行司差し違えで貴景勝に勝ったけどアノ判定は貴景勝が可哀想ですね。取り直しでもよかったのでは?ふと気付いたのですがパリ五輪のセーヌ川で行われる開会式って船の行進ですよね。まるで観艦式で選手の行進じゃないですね…スポーツ大会の開会式が…それでイイのかな?

7月24日(水)
水木しげる『白い旗』(講談社文庫)読了。最後は戦艦大和の沖縄特攻と特攻に加わった弟に「犬死に」を諫めながらも特攻を助ける兄の話を描いた『特攻』。不条理な戦争の最前線に参加した兵士たちを暖かく見つめながら戦争の惨さ酷さを見事に描いた水木しげるの戦記物劇画は鬼太郎や妖怪もの劇画よりも高く評価されるべきですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは女子体操選手の飲酒喫煙問題。もっと早くわかりもっと早く指導してもっと早く指導者が責任を取れたはず…と話す。その前にパリ五輪の開会式に少し触れてセーヌ川を船で行進する開会式は「船の行進(観艦式)」であって「選手の行進」ではないのでは?という話をする。まぁどんな観艦式に…いや開会式になるのか見てみまひょ。ワン。ラジオのあと朝食摂って災害級殺人的猛暑の中を影を選んで黒兵衛と散歩。今年初めて熱中症で38度超を体験した人間としては夏の太陽が好き…などと言ってられず影に逃げ込む黒兵衛に引かれて影へ。古賀政男の『影を慕いて』を慕いて谷崎潤一郎の『陰影礼賛』を礼賛すべしですね。ワン。あ。『影を慕いて』を歌った藤山一郎の残した言葉は素晴らしいですね。「心で歌うという歌手がいる。それは技術がないからだ」お見事!イロイロ仕事したあと大相撲。大の里が今場所やっと彼らしい凄い勝利。照ノ富士を破った一番は見事な作戦勝ち。戦術+技術の勝利ですね。

Kindle
水木しげる『敗走記』講談社文庫
水木しげる『敗走記』講談社文庫
南洋の現地の娘と結婚した兵士や戦後戦犯として逃げ回った戦闘機乗り…等々不条理な大日本帝国の戦争の実相の数々。若者必読!

7月25日(木)
水木しげる『敗走記』(講談社文庫)読む。南方諸島の闘いでマラリア蚊の襲撃や飢えや大本営からの玉砕命令から逃げて逃げて逃げ切る二等兵を描いた「敗走記」。なぜ死守しなければわからないまま全滅した仲間の中でただ一人生き残って「神聖な軍旗」を守る下士官を描いた「ダンピール海峡」。オーストラリア軍との激戦のさなかに二人の美女を娘として育てている老夫婦家族を助ける分隊の話を描いた「レーモン河畔」。現地の住民の娘と結婚して部落民の仲間(カンデレ)となって分隊を飢えから救った二等兵を描いた「KANDERE」。どれも美談などではない。誰もが必死に生きるなかで「人間性」だけは失わないでいようと足掻いた物語。先の大戦の実相を余すところなく描いた水木しげる氏の戦記劇画は終戦記念日の必読本です。ワン。今日も殺人的猛暑。湿気も酷いですね。ラスベガスで気温42度を経験したことがあるけど湿度が低かったので日本ほど不快じゃなかったですね。グァムは湿度も高い40度だったけど目の前が海で原稿の締め切りもなかったので無問題(モーマンタイ)でしたね。日本の最近の夏は異常ですね。ワン。終日オリンピック関連の資料調べ。日本VSパラグアイの試合を録画で見る。相手が一人レッドカードで少なくなったとは言え5-0は見事な勝利でしたね。2001年だったかトルシエ・ジャパンがコパアメリカに参加して0-4で敗れた無念を完全に晴らしてくれましたね(って皆さんもう忘れてるかな)。夕方から大相撲。優勝は照ノ富士かな。明日の『オプエド』のゲストは五輪反対派の平尾剛さんとIOCへの就職希望の東大大学院生とペロポネソス大学留学生の女性二人。パリ五輪開幕直前に大いに討論期待ですね。

7月26日(金)
水木しげる『敗走記』読了。水木戦記劇画は若者必読書と言って良いですね。ワン。ベッドを出て殺人的猛暑のなか黒兵衛と散歩。暑い…と言うことば以上に異常に暑い。嗚呼。イロイロ仕事して夕方から『ニューズ・オプエド』。今日のゲストは元日本代表ラガーマンで神戸親和女子大学教授の平尾剛さん&ペロポネソス大学でオリンピズムを学び千葉大大学院生の原実季さん&五輪ヴォランティア活動などを行っている東京大学大学院生日比麻起子さん。女性2人はパリからの出演でeスポーツとオリンピックについて…未来のオリンピックについて…などメッチャ有意義な討論ができました。五輪反対派も改悪推進派もみんな頑張りましょう!晩メシのあと仮眠を取ってからパリ五輪開会式。美しいパリ市中のセーヌ川を選手団が船で行進(船の行進ですね)。様々な音楽やパフォーマンスで書きたいこと多いけどジョン・レノンの『イマジン』がすべてでしょう。今後の五輪で必ず歌われるらしいけど?国境のない世界を…国のない世界を…イメージしましょう!という歌がオリンピックで必ず歌われるのは凄いことですよ。商業主義IOCのごまかしかもしれないけど…9・11でアメリカがメディアに流れるのを禁止したことがあった歌の「イマジン」が今後オリンピックの開会式で必ず歌われるのですよ!

7月27日(土)
昨晩午前2時半から6時半までパリ五輪の開会式を見てから仮眠…じゃなく熟睡眠。4時間連続途中休憩ナシのイベントって長すぎますよね。ワーグナーの『ニーベルンクの指環』の第1幕でも2時間で30分以上の休憩を挟んで第2幕ですからね。レディ・ガガもセリーヌ・ディオンの歌ももちろん悪くなかったけどナンデもっとフランス人のシャンソン歌手を使わなかったのかな?まぁ誰もが忘れてゆくイベントだからこの程度で良いのかな。でも?国なんて存在しないコトを想像して欲しい…という『イマジン』だけは歌い継がれて残って欲しいですね。ワン。黒兵衛の散歩は昨晩から我が家に泊まってる長女に任せて朝の11時頃目覚めて共同通信の五輪特別原稿を書く。パリ五輪開会式もオリンピックの未来も『イマジン』の歌が歌い継がれるかどうかにかかってるという原稿を4時間くらいかかって書きあげてメール送稿…と思ったらルーターの調子が悪くてネットやメールがつながらない。長女がイロイロいじってくれてようやくメールがつながって送稿。科学技術の「進化」ほど精神を蝕むものはないですね。嗚呼。晩メシは長女が大船のジビエ料理店『アジト』から熊や鹿や猪の料理の出前を取ってくれてパリ五輪の柔道やハンドボールやバスケットボールを楽しみながら美味しくいただく。バスケはドイツに力の差で敗北。ハンドはクロアチアに惜しくも1点差。女子柔道の巴投げは美事でしたね。開会式と原稿書きで結構疲れたのでベッドへ行くと爆睡。

DVD
『バーンスタイン「ウェストサイドストーリー」メイキング・オブ・レコーディング』
『バーンスタイン「ウェストサイドストーリー」メイキング・オブ・レコーディング』
BBC製作の見事なドキュメンタリー。一見の価値アリです

7月28日(日)
一昨晩のパリ五輪の開会式から原稿執筆まで根を詰めた仕事の連続で爆睡。若い頃は2晩くらい連続徹夜で原稿を書き続けたこともあったけど70歳過ぎるとそれは無理ですね。たっぷり寝たあと長女とヨメハンと一緒に黒兵衛の散歩。朝我が家にやって来た中2の孫も参加。黒兵衛の世話は長女と孫に任せて俺は自分の体調調整のために歩く。年寄りは歩かないとダメですね。ワン。散歩のあと孫が前に我が家に来たときに途中まで見た映画の続きが見たいと言うので『ウエストサイド物語』の♪トゥナイトのバルコニー・シーンから最後までを見る。マリアを見つけて駆け寄るトニーをチノが撃ち殺すシーンで思わず涙。もう百回くらい見ているけど泣いてしまう。歳ですね。でもこれは本当にイイ映画ですね。もちろんスピルバーグ監督のじゃなく古いロバート・ワイズ監督の映画ですよ。映画が終わった頃に次女が幼稚園児の孫を連れて来訪。俺が日本vsマリ戦(1-0の勝利)のサッカーを録画で見ている間に看護師の彼女が俺の足の爪や足の裏のメンテナンスをイロイロやってくれる。長女はパソコンのルーターを直してくれたし持つべきものは娘たちですね。長男は何をやっとるんじゃ(笑)。夕方からは大相撲。琴櫻は見事に照ノ富士を初めて倒して優勝決定戦。隆の勝が頑張ったけど照ノ富士の優勝。イイ本場所でしたね。晩メシのあと柔道。妹は号泣。兄は喜びの涙。女子サッカー日本vsブラジル戦は前半0-0でベッドへ。翌朝結果を知って深夜でも最後まで見れば良かったと後悔。

BOOK
biki原作/よしざきくいち漫画『南海トラフ巨大地震2』講談社
biki原作/よしざきくいち漫画『南海トラフ巨大地震2』講談社
劇画版防災の心得と言うべき作品です。しかしリアリティが湧かないのは俺が鈍いから?

7月29日(月)
昨晩と今朝ベッドで昨日講談社から送られてきた劇画版『南海トラフ巨大地震2』(原作:biki/漫画よしづきくみち)を読む。誰が何故小生にこの本を送ってきたのかわからないが「1」では巨大地震に名古屋で遭遇した若者が老人を助け偶然出逢った若い女性と男性と一緒になってビルの屋上で巨大津波から避難する話。「2」では強い余震が続くなかで津波の残骸で火災が発生。避難しているビルも延焼に巻き込まれて歩けない老人をどうするか…とい話。巻末にイロイロ防災の知識が書かれているのは「1」も「2」も同じだがなかなかリアリティを感じられないのは小生に南海トラフ巨大地震に対する危機感がないせいか?南海トラフ地震が起きると富士山大噴火が誘発され関東地方は火山灰で覆われるという…ふ〜ん…そうですか。火山灰は《微細なガラスの破片》のようなもので《吸い込むと危険》ということは頭に入れておきましょう。ワン。ベッドを出て殺人的猛暑のなか黒兵衛と散歩。雲古を確認してサッサとUターン。パリ五輪なでしこのブラジル相手の大逆転劇―後半アディショナルタイムにPKで同点。超ロングシュートで大逆転!お見事!連合通信の連載原稿『スポーツ玉手箱』を書いて送稿。五輪とジョン・レノンの『イマジン』の重要な関係=五輪は国家間の争いでは無い」×「国家なんて存在しないコトを想像せよ!」という関係について書く。夜更かしが続くのは年寄りには仕事に響くので今夜は早くベッドへ。

7月30日(火)
じつはココ数日インターネット用のルーター(とか何とか言うヤツ)の調子が不調で長女が初期化してくれたりイロイロ直してくれたがすぐにネットへの回路が切断されてしまう。機械も暑さに弱いのか?それとも老化か?以前は編集者が原稿を小生の自宅まで取りに来てくれてそれで仕事が成立してたのに…それがFAXになりインターネットのメールになり…不便な世の中になったものです。現代の機械の技術の阿呆臭さにはまったくウンザリするほか無いですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。災害級の暑さに雲古をするとすぐにUターン。この運動不足による筋力の低下とエアコンの使用による電気代アップは誰が責任を取ってくれるのかな?お天道様かな?ワン。デスクワークでイロイロ仕事をしているとS社から臨時のルーターが送られてくる。またもや赤子の小便(ヤヤコシイ)の接続作業にウンザリしながら長女の電話での助けを借りてナントカ接続可能に。こんなことで疲れるのはウンザリ。本ホームページの更新原稿を作る作業をして晩メシ以後はスポーツを楽しむ。決してオリンピックを楽しんでいるわけでは無く面白いのはスポーツですが「オリンピックという幻想」にはアスリートの力を引き出した減じたりするパワーが存在することだけは確かのようですね。いや。それはオリンピックの力では無くスポーツの力かな?

7月31日(水)
ベッドのなかで昨日送られてきた月刊誌『ZAITEN』(財界展望新社)の『特集1「荒廃」のメディア老害取締役で腐敗するテレビ局・ガバナンス崩壊の新聞出版社…』を読む。元文部科学事務次官前川喜平氏の『テレビの萎縮を放置すれば民主主義が破壊される』という記事など興味深いメディア批判が並んでいたが朝日毎日と高校野球や読売とプロ野球の関係などメディアとスポーツの支配関係を批判する記事はない。過去にもあまり見たことはない。日本のメディアは公共の文化であるはずのスポーツを支配していることから「荒廃」も「堕落」も始まったと小生は考えているが(だから同誌の小生の連載「今月のスポーツ批評」で書きましたが)同様の意見は聞いたことがない。スポーツは「文化」ではなく「娯楽」だと考えられているからどーでもイイと思われてるのかな?孤独な闘いをシンドイですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマはパリ五輪の開会式でジョン・レノンの『イマジン』が歌われ今後オリンピックの開会式で必ず歌われることが決まったことを話す。??国家なんて存在しない…殺す理由も殺される理由もない…という歌詞をロシアやベラルーシの選手もイスラエルやパレスチナの選手も北朝鮮や韓国の選手もアメリカや中国の選手もみんな一緒になって歌えば世の中は少しは変わるかも…その前にマスメディアがこの歌の凄さ(オリンピックと世界にとっての重要性)を取りあげるべきでしょうね。金メダルの数ばかり騒いでいてはダメですね。オリンピックは平和運動なんですから。ワン。ラジオのあと黒兵衛と殺人的猛暑のなかを散歩。外出は控えて…とテレビのニュースで伝えてるけど高校野球はやっているんだからその警告にはどんな意味があるのでしょうねえ?ビデオで前夜の五輪競技をイロイロ楽しむ。バスケットボールも柔道も酷い判定が多いですねえ。嗚呼。夕方から著述家の本間龍さんがやっているYuTube『一月万冊』のビデオ撮りに出演。パリ五輪やスポーツについてイロイロ話す。公開されるようになればURLを本欄でも報告しますね。ハマスの首領が殺害されましたね。ロシアとベラルーシは「国」として五輪に出場できないけどイスラエルは良いのですね?嗚呼。

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