2月1日(土)
朝起きて朝飯と黒兵衛との散歩。久し振りにヨメハンも一緒。クルマに乗ってお出かけの近所の子供たちが窓から手を振ってクロちゃ〜んと呼んでくれる。そー言えばこの子たちは幼稚園の時から黒尾兵衛を撫でたりしてくれていた。今はもう小学3年くらいかな?子供の成長は早い。大人は成長しない。おまけに昨日のことを忘れてしまう。昨日見た『チコちゃんに叱られる』で何が取りあげられたか思い出せない。ま。いいか。忘れる程度のものだから。あ。肉屋でなぜコロッケを売ってるのか?を思い出した。こーゆードーデモイー話題はもっとクダラナイけどオモシロくてタメになる話題を取りあげてほしいですな。以前取りあげられた水滴の「ポチャン」という音の構造は面白かった。音は「ポ」と「チャン」に分かれるらしい。ワン。終日デスクワーク。最近買った本を少々手にとって目を通す。小出裕章『フクシマ事故と東京オリンピック』(径書房)石坂友司『現代オリンピックの発展と危機1940-2020二度目の東京が目指すもの』(人文書院)自由すぽーつ研究所・編『親子で読む!東京オリンピック(ただしアンチ)!』(ジャパンマシニスト)谷口源太郎『オリンピックの終わりの始まり』(コモンズ)東京五輪の危険を訴える市民の会・編『東京五輪がもあらす危険
いまそこにある放射能と健康被害』(緑風出版)…「反対派」の人々の意見もしっかり聞いておかなければなりませんよね。
2月1日(土)つづき
午後から雑務。出版社や通信社やテレビ局にマイナンバーを知らせる書類を送付。いろいろややこしいですね。新聞の整理とマトメ読み。昨日付の東京新聞のジャーナリスト北丸雄二さんのコラムが面白かった。安倍政権の言葉の間違い&意図的すり替えについて。「募ったが募集ではない」「書き換えたが改竄ではない」「マイナス成長だが不景気ではない」笑っちゃいますけど笑っちゃおれないですね。フクシマは「アンダー・コントロール」というのも同じか?北丸さんは小生も大好きなジョージ・オーウェルの傑作『1984年』を引用して彼が《描いた世界では軍部は「平和省」と呼ばれ強制収容所は「喜びのキャンプ」と呼ばれます。首相夫人を「私人」と定義した政府は今度はどんな言葉の珍定義を閣議決定するつもりかしら?》と書く。ホント。笑っちゃおれない。言葉は重要です!晩飯オペラ劇場は昨日に続いて八千草薫主演『蝶々夫人』。このDVDは我が師永竹由幸さんが編集された世界文化社の2枚組DVDブックに入っている。まだ見てない人は必見の名作。もう1枚は浅利慶太演出ミラノスカラ座の舞台(林康子主演・森英恵衣裳・マゼール指揮)。これも浅利演出が蝶々さんの自死のシーンで歌舞伎『俊寛』の舞台装置をパクっていたりしてそれなりにオモシロイ。永竹さんとはもっと話がしたかったなあ…。京都のお豆腐を送ったらお返しがイタリアのお菓子でコレが見た目は悪いのにめっちゃ美味しかったなあ…。SARSの沈静化に8か月かかったのなら…オリンピックは2か月ほど延期したほうがいいのでは…?それができないというのはIOCの金権主義?
2月2日(日)
朝起きてベッドでイスラム関係の歴史の本を読む。タイトルを書かないのは面白くなかったから。わざわざ批判することもないですからね。スンナ派とシーア派の誕生やモンゴル帝国の勃興からイスラム世界の拡散の歴史など面白いと思うのだけど小生の本棚にあった3冊の新書は退屈なものばかり中国の次はイスラムを…と思って手に取ったけど期待外れ。何か面白いイスラムの歴史本を見つけなければ…と思いながらベッドから起きて朝飯&黒兵衛と散歩。終日デスクワークは本HPの更新原稿作り。これって意外と手間を取るんですよね。BGMは一昨日に続いて佐藤しのぶさんのヴェルディ『椿姫』のライヴ。これってホントなかなか素晴らしい演奏ですよね。いろんなニュースで新型肺炎を取りあげてるけど7月下旬開幕のオリンピックのことを取りあげたニュース番組は見なかった。2か月の延期は無理なのかな?無理はわかるけど緊急事態ですからねえ。あと半年で新型コロナウィルスの拡散が治まるのかな?治まらない場合はどうするかを今から考えるべきではないのかな?晩飯食べながら『ダーウィンが来た』でサケの研究を楽しんで(メス獲得争いに敗れたオスのサケはメスに化けてメスを横取りするんですねえ。スゴイ!)『日曜美術館』で津波や洪水などの被害を受けた美術館や博物館やお寺の美術品の修復について。いろんなところで素晴らしい仕事をしている人がいるのですね。続けてNHKスペシャルのテーマは『人類と酒』。食糧不足を腐って発酵した果実や穀物を食った人類はアルコールの味を求めて呑兵衛になったというお話。面白かったけど最後に紹介された「ノン・アルコールのビールやカクテルでも酔うことができる・酔う人がいる」というレポートは(私にとっては)無意味でしたね。私も呑んだことあるけどアレは腹が張るばっかりで2本くらいしか飲む気になれません。テレビ見ながら呑んだ八海山は美味でした。今年の正月用に長岡出身の小林信也さんからもらった鶴の友はさらに美味かったなあ。どこで売ってるのかな?探さねば。
2月3日(月)節分
朝起きてベッドで石坂友司『現代オリンピックの発展と危機』(人文書院)読み始める。うむ。この本はオリンピックの本質にガツンと迫ってきますね。《オリンピックの象徴的権力とは社会的世界に関する正当性の枠組み(=平和の祭典・アスリートの価値観・開催理念・レガシーなど)を言い表すことによってそれらの「恣意的」結びつきを押し付け当たり前に了承された心理へと誤認させるメカニズムである》ナルホド。寝床で読む本ではないですね。《もし歴史に輪廻というものがあり100年後に私が再び生まれてくることができるならば今まであれほど苦労して作り上げたオリンピックを今度は全力をもってぶち壊すほうに回るだろう》とは長田渚左さんが先に(1/31の本欄で)紹介した『勝利の神髄』にも書いているクーベルタン男爵が晩年(1928年アムステルダム五輪の翌年に)残した言葉らしいが石坂友司氏はこの言葉の真意を《クーベルタンが活躍していた時代のオリンピックですら商業主義的な要素が入り込んで(略)彼がつくり出した理念的なオリンピックが歪められてしまったという嘆き》と捉えるか《彼が理想としたオリンピック自体がそもそも最初から成立していなかったのではないか》と捉えるかと書いている。そして《近代オリンピックの誕生のときからオリンピズムは理解されてこなかったとクーベルタンは認識していた》というスポーツ史学者和田浩一氏の指摘を紹介している。うむ。つまりリルケが『マルテの手記』に書いた《すべての名声は誤解の総体である》という言葉が現代世界を席巻しているオリンピックにも当てはまるわけですね。勉強せねば…と思いながらベッドから出て朝食&黒兵衛と散歩。夕方まで『現代オリンピックの発展と危機』を読み続けて東海道線で新橋へ。スポーツ・ジャーナリズムを考える会を立ちあげたいという人物の相談に乗ったあとゆりかもめで日の出へ。ノーボーダー海岸スタジオで『ニューズ・オプエド』アンカー出演。本日のゲストは青島健太さん。野球の話をイッパイ。絶対のコレは「予想」ではなくコーナったら面白いという順位を発表してもらう優勝はセはヤクルト。パはロッテ。ナルホド。小生はセはDeNA。パはオリックス。アシスタントの小林さんはセは巨人(ファンですからね)。パは小生と同じオリックス。こーゆーのを楽しく考えるのもプロ野球の楽しみですよね。他に春日良一さんに電話出演してもらって新型肺炎のオリンピックに対する影響について話してもらう。そういいえばリオ五輪のときもジカ熱というのがありましたね。でも大丈夫だった。小生の主張する10月に延期は可能性1%とか。それに対して青島さんが「春日さんは優しい。本音は0%ですよ」でも新型肺炎が治まらなかったことを考えなくていいのかな?…そのほかにノーボーダー・ロンドン支局長の舟橋さんとと電話をつなぎBREXITイギリスのEC脱退についてレポートしてもらう。スコットランド独立の空気は高まりそうとか。青島さんの2人のお子さんはイギリス留学して大学も出たけどイギリスの市民権を取るのは難しくなったとか。舟橋さんのレポートのなかでも多額の税金を払いながら選挙投票権を与えられていないイギリス在住移民がいるからBREXITのギリギリ過半数は実質的にはイギリス在住者の民意ではないという発言もあった。いろいろ話してロング缶ビール呑みながら帰宅。メシ&フロ&ネル。
2月4日(火)
朝起きて『現代オリンピックの発展と危機』読み進む。ベッドのなかの勉強。クーベルタンが「ぶっ潰す」と断じた現在のオリンピックのあらゆる問題点が浮き彫りに。そー言えば橋本治さんも市川崑監督の映画『東京オリンピック』を評して《今市川崑があの映画を作ったら「オリンピックは人類最大の嘘である」くらいのことを言うと思う。そうなってこそ市川崑の『東京オリンピック』になるんじゃないかと…》(『光と嘘・真実と影・市川崑監督作品を語る』河出書房新社)今年の東京五輪を迎える場合もクーベルタンや橋本治の(市川崑の?)「否定論」を踏まえて考えるべきですよね。単なるメダル争いではなくどういう意味があるのか…?どういう意味を持たせるのか…?ベッドから出て黒兵衛と散歩。庭の枝垂れ梅のつぼみがイッパイ膨らんでるなかで一輪だけ咲いている小さな花を発見。梅一輪一輪ほどの暖かさ。満開の桜はゴージャスだけど一輪の梅は可愛いですね。最近テレビで「はんなりとしたお婆さんがウチの近所に…」と話している女性タレントがいて「質素で落ち着いた」というような意味で使っていたけど京都弁の「はんなり」は「(桜の)花なり」のことだから「明るくパアッと咲いたような」女性のことですよね。ワン。終日デスクワーク。春陽堂編集部から新刊『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』の表紙が届く。圓山武宏さんの絵がオモシロイ。売れてほしいなぁ。夕方からフランス帰りのお隣さんを誘って大船へ。今日は休業の『鮨処もり山』の大将夫妻と待ち合わせて『焼鳥こばし』へ。美味しいと評判の店だけど小さくてナカナカは入れなかった(10人以下のカウンターの店)ところが少し大きな店(15人ほどのカウンターの店)に変わったというので予約してもらって5人でワイワイ。なるほどボンジリもチョウチンも砂肝もレバーも椎茸も葱も…どれもこれもメッチャ美味しかったです。また来ますと挨拶して大満足の晩飯でした。しかし新型コロナ・ウィルス肺炎の東京五輪に与える影響が報じられないのは何故?今にアンダー・コントロールなんて発表がでるから大丈夫なのかなぁ?
2月5日(水)
朝起きて『現代オリンピックの発展と危機』読み進む。この本ではオリンピックの商業主義を単純に否定するのではなく〈商業主義下におけるすぽーつやスポーツ選手のポジティブなイメージ先着の数々〉にも注目。〈利益を最大化するためにスポーツにおける価値や質を最大限高めようとすることが同時並行的…いやアマチュアの時代よりも強く行われている。すなわち商業主義は文化的諸価値を否定するのではなく商業的利益を優先するために自ら取り込みながらそれを利用するのである。このことがオリンピックの価値よりも結果を重視するとされるプロ選手の参加を認めてきたにもかかわらず未だに道徳劇としてのスポーツの物語を紡ぎ続ける理由である〉なるほど。しかし現実には「アマチュア選手」もみんな五輪の「文化的価値」より「結果(勝利)」を優先している(していた)ようですけどね。この部分を読みながらかつて「三大テナー」と呼ばれたイベントでロンドンで記者会見に出てきた3人のテノール歌手に向かって記者が質問をぶつけたときのパヴァロッティの答えを思い出した。ある東洋系の記者が「あなたたちがマイクとスピーカーを使って何万にもの聴衆をスタジアムに集めて行うコンサートは単なる商業主義(コマーシャリズム)で芸術(アート)とは言えないのではないか?」と質問するとパヴァロッティはこう答えた。「いま質問をした貴方はコヴェントガーデン(ロンドン王立歌劇場)にもバスティーユ(パリ・オペラ座)にもメト(NYメトロポリタン歌劇場)にも入ってオペラを楽しんできた人でしょう。でも世界中には素晴らしいオペラの歌や音楽を聴いたことのない人がいっぱいいます。そんな人に気軽に集まってもらって聞いてもらうコンサートを貴方が商業主義(コマーシャリズム)と呼ぶのなら我々の活動はコマーシャリズムでいいですよ」このパヴァロッティの発言にドミンゴもカレーラスもそして私もうなずいたのだった。スイスのローザンヌにあるオリンピック博物館で偶然サマランチIOC会長に出逢いインタヴューをさせてもらったときに五輪の商業主義について訊くと「貴方は商業主義よりヨーロッパの貴族主義のほうが良いと思いますか?」と訊き返された。あらゆる現代の文化は商業主義を上手く利用することが大事なんでしょう。高校野球やプロ野球や箱根駅伝を商業主義のなかで利用している日本メディアはそれが下手ですね。ベッドから出て朝食と黒兵衛と散歩。ワン。これを書いてるのは2日後の朝。終日デスクワーク。何をやったかは忘れた。遠過去のことは憶えてるが近過去のことを忘れるのは老化現象の進化か?明日が早いのでネル。早く寝たことだけは憶えてます。
2月6日(木)
朝7時に起きてチョイと早く黒兵衛と散歩。朝飯食っていろいろ準備して東海道線で東京へ。上越新幹線「とき」で高崎へ。ホームに時事通信社の方が迎えに来てくれていてタクシーで市内のホテルへ。高崎へは何度か?と訊かれたので公演で何度か。それに山田かまちの美術館を見に来たことがありますと答える。もちろん時事通信の高崎支社長は17歳でエレキギターを弾いていて感電死した天才と呼ぶには未熟だが天才と呼びたくなる絵を沢山残した山田かまちのことを御存知でイロイロ話しながらホテル到着。小生の本の愛読者でもあった記者の案内で内外情勢調査会の会場へ。40人くらいの聴衆と昼食を摂ったあとオリンピックと日本のスポーツの実情について1時間半講演。新型肺炎で東京五輪は2か月延期したほうがイイという話からスポーツ選手の両性具有者問題&ドーピング問題&スポーツ団体の仮想通貨(暗号資産)発行問題&eスポーツ問題から様々なスポーツの歴史を解説して体育からスポーツへの変化とSI(スポーツ・インテリジェンス)について喋る。昨年5月に階段から転げ落ちて頭を切ってから講演は椅子に座って行わせてもらってるが立ってやる(演説口調になりがち)より座ってやる(話しかける口調)のほうが話しやすいですね。講演を終えて高崎駅でお土産に下仁田葱味噌と下仁田葱スープと赤城山というお酒の四合瓶を買って帰りは東北新幹線「たにがわ」で東京へ。車中で呑んだ軽井沢ビールが美味しかった。もっと買えば良かったと少々後悔しながら『現代オリンピックの危機と発展』を読みながら東海道線に乗り換えて帰鎌。ビールと赤城山を呑みながら晩飯。そうか。クルーズ船から新型肺炎の発症者が何人も出たのか…オリンピック延期の話は何故出ないのかな…。
2月7日(金)
朝ベッドのなかで『現代オリンピックの発展と危機』読了。なるほど五輪のレガシーというのもアマチュアリズムや平和運動や国家の成長戦略や都市開発などと等しいオリンピック(IOC)が生き延びるための新たな戦略なんですね。しかし「それってじつは何も意味ないじゃん」ってみんなが言い出せばオシマイになっちゃうのかな?誤認することで成り立っている象徴的権力ってそーゆーもんかも。この本オモシロイからみんなに広めよう。しかしオリンピックとパラリンピックの融合についての記述は少ないしIOCが手をつけるかもしれない仮想通貨(暗号資産)については何も書かれてませんね。eスポーツについても…。私たちにも仕事が残ってると言うことですね。朝起きて朝食&黒兵衛と散歩。雑木林の間から富士山が大きく綺麗に見える。ワン。終日デスクワーク。コンピューターの内部を大掃除。イロイロ沢山残ってるけどこれもどんどん捨てたほうがいいのかな?晩飯はチコちゃんと共に。ところがこれを書いてるのは翌日で一晩寝るとどんなテーマだったか忘れてしまう。ま。いいか。67年も生きてると脳味噌に溜め込んだことはパソコン以上にいっぱいだから既にキャパシティを超えてますからね。あ。思い出した。おでんの「でん」とはどーゆー意味?「しっとり」というのは…?うむ。答えも思い出した。まだまだ脳味噌は働いてますね。酒呑んで寝よ。
2月8日(土)
朝起きて朝食&黒兵衛と散歩&我流体操。片手に5sのダンベル持って手を伸ばしてスクワット30回。10回から延ばしてきて50回を軽くやれるようにしましょおう。ビールを美味しく呑むために。昼前から根岸線で石川町へ。歩いて中華街の外側にあるホテルへ。年に1回の高校時代の仲間6人と飲み会。ところが昨晩緊急電話。都内某所での秘密会議(笑)にでなければならなくなったので近況挨拶を交わすだけで小生は失礼。この仲間の4人+小生は文藝春秋の同窓生交歓に出たことがあったがアレもモウ30年程前の話になったかな?最年少登場記録はモウ破られたかな?都内某所でガチャガチャ重要なようで重要でもないことのような話をして(笑)帰宅。ビデオ撮りしたゼロックスカップビールを飲みながら見る。試合内容は攻撃的で面白かったけど元マリノス現ヴィッセルのキーパーが活躍して3-3でPK戦。9人連続失敗という前代未聞の結果でヴィッセルの優勝。しかしイニエスタはやっぱり上手いですね。『ブラタモリ』見ながら晩飯。四万十川の話はメッチャ面白かったですね。やっぱりダムを造らないと川は清流になるのですね。そのあとフィギュア4大陸選手権をチョイと見て紀平梨花の優勝を確認。4大陸ってヨーロッパを除くアジア・アフリカ・アメリカ・オセアニアのことなんですね。ヨーロッパ選手権に対抗して生まれたらしいけどアフリカの選手は出ていないロシアはヨーロッパだし旧ソ連のロシア以外のアジアの国も出ていないし何だか中途半端な感じですね。風呂のあと焼酎お湯割り呑みながら録画しておいた映画『翔んで埼玉』見る。全然期待せずに見たがナカナカ面白くて最後まで見てしまう。ここまで馬鹿馬鹿しく埼玉(や千葉や群馬)を自虐的笑いに包んでオールスターキャストで映画にしたのは見事。しかし最近の映画は原作を漫画に頼りすぎかな。漫画のエネルギーが高いから仕方ないのかな?続けてNHKで障害者のeスポーツのドキュメンタリーを見る。小生は最近eスポーツ否定派としての理論武装を確立した(『スポーツゴジラ45号』に発表しました)と思ったけど障碍者スポーツとしての関わりは考え直さないとイケナイかも…安易にeスポーツよりも将棋や囲碁を選択して…とも言えないしパラスポーツにも障碍者のランク規定が細かくありますからね。eスポーツにはそんなモノが全くないようで…考えてみましょう…。
2月9日(日)
朝起きて昨日と同じ。朝食&黒兵衛と散歩&我流体操。毎日のルーティンが飽きずに続けられるのは目の前の梅の花が少しづつ花を開き始めたからか。令和とは確か梅見の会から生まれた言葉のはず。♪桜はまだかいな〜と歌いながらも今年は梅を満喫してみましょう。終日デスクワーク。コンピュータの大掃除…などで一日潰して夕方から『鮨処もり山』さんへ。先日の『焼鳥こばし』を奢っていただいたのでそのお返し…というわけでもないけどお隣のピアニストさんが近々パリへ帰られるので最後の晩餐。音楽の話やら子育ての話やら團十郎の襲名の話やらイロイロ美味しいお鮨に舌鼓を打ちながら〆張鶴も楽しんで…今度の帰日は3月中旬頃らしい。團十郎はやっぱり弁慶よりも助六でしょうねえ。
2月10日(月)
朝起きて一昨日&昨日同じ。朝飯&黒兵衛と散歩&我流体操。梅は花弁を開けたのが約10輪。ほとんどの蕾が目の前ではち切れそうに膨らんでる。梅は間近に見て「春の心はのどけからまし」という気持ちになりますね。桜は「絶えて桜のなかりせば…」でなければ「のどけからまし」にならないところが辛いですナァ。イロイロ仕事をしたあと夕方から東海道線で新橋へ。ゆりかもめで日の出へ。ノーボーダー海岸スタジオで『ニューズ・オプエド』アンカー出演。今日のゲストはサッカー・ジャーナリストの大住良之さん。面白かったゼロックスカップの解説をしていただく。PK戦の9人連続失敗は大住さんでも初めて見た光景だったとか。ほかに森保ジャパンの3月の日程が26日A代表ミャンマー戦27日U23南ア親善試合30日U23象牙海岸親善試合31日A代表モンゴル戦と続く。A代表のW杯2次予選は突破がほぼ決まってるのですべてU23で闘えばイイという意見もあるらしい。ナルホド。番組後半はオリンピック(IOC)と世界サッカー界(FIFA)の関係を教えてもらう。代表チームで最高の試合を見せてほしいIOCと最高の試合はW杯にしておきたいFIFAとの間には長年の確執があったのですね。大住さんも新型肺炎と東京五輪の関係は心配しておられて小生の延期説の大賛成。その他イロイロ楽しくサッカーの話のあとアフタートーク。大住さんも映画『翔んで埼玉』をテレビで見たとか。ゲラゲラ笑って高評価。うん。アレはイイ映画ですよ。今年の第1回番組で小林信也さんが持ってきて下さった最高に美味い酒「鶴の友」がまだ封を開けずにスタジオに置いてあったので「それは小林さんに失礼だよ」と言うと「誰もお酒を飲まないのでどうぞ持って帰って下さい」と言われたので断る理由もないからいただいて帰る。帰宅して早速利き酒。うむ。鶴の友はやっぱり美味い。今度御礼にスタジオへ鳩サブレーでも持っていこう。
2月11日(火)
祝日。建国記念の日と言われてもピンと来ない。神武天皇とは疎遠ですからね。いまの日本の国をつくったということでピンとくるのは明治天皇と昭和天皇でしょうね。近代日本と戦後の民主国日本の元首ですからね。日本晴れ快晴のなか黒兵衛と散歩して帰って体操を始めるとテレビ朝日から電話。野村克也さんが亡くなられたとかで『ワイドスクランブル』の出演依頼。かつて記録の神様宇佐美哲也さんが作られた野村さんの記録=オールスター戦でキャッチャー野村の時の王選手の成績(60打席連続ホームランなし。打率1割以下。打点0など)や通算ホームラン数で王選手が野村さんの記録を抜こうとしたとき突然野村さんが猛然とホームランを打ち出して1か月間ものあいだ王選手に抜かせなかったとか…データを集めて東海道線で新橋へ。タクシーでテレビ朝日へ。『大下容子ワイド!スクランブル』生出演。
2月11日(火)つづき
『大下容子ワイド!スクランブル』スタジオ出演。野村さん死去に関する番組で先に書いた野村さんの王さんに対するオールスター戦での執念について話す。また野村さんが沙知代さんの悪口を口にしたおそらく唯一と思える言葉も話す。それはNHKの小生とのTV対談番組収録の時のこと。いくら待っても来られなくて1時間後にようやくNHKのスタッフと電話連絡がついてそれから1時間後に来られたとき「沙知代の奴がスケジュールをわすれてやがって…申し訳ない。スイマセン」と謝られたので笑いながら「野村さん。スケジュールくらい自分で管理しましょうよ」と言うといつもの台詞「私が野球のこと以外に何も考えないのは御存知でしょうが…」と言われた。その時の昭和の野球についての対談は非常に面白かったけど別れ際に言われた言葉のほうが心に残った。「玉木さんはもう長くスポーツのことを書いたり喋ったりしてるけどどうしてフリーなの?新聞社とか入ろうとは思わなかったの?」それで「私はフリーしかやれないんでしょうね」と言うと「そうだよね。人間自分のやれることでやれることをやったらいいからね」そうおっしゃった。合掌。局のクルマで帰宅途中にTBS『Nスタ』から電話。野村さんのことをいろいろ訊かれたのに答えながら帰宅。いろいろデスクワークのあと晩飯映画劇場は土曜日に見た『翔んで埼玉』を録画でもう一度。再び気持ち良く笑ってしまった。自虐ネタでも気持ちイイ映画ですね。しかし新型肺炎はどのように収束するのかなぁ…五輪は7月下旬開幕。早く事態の処理を考えなければならないはずだけどIOCも組織委も何も言わない。それでイイのかなぁ?あ。野村さん死去に関してテレビには高津監督や古田さんや王さんや長嶋さんが登場したけど江夏さんが出てこなかったのはなんでかなあ?週刊PBの『アウトロー野球論』は続いているのに…。
2月12日(水)
朝起きてベッドで『親子で読む!東京オリンピック!ただしアンチ』読み進む。少々批判と非難に片寄りすぎとも思えるが傾聴すべき意見も少なくない。《オリンピックの「平和」とはIOCのメンバーがイメージする平和であってそれは「パクスIOC」つまりIOCの存在があり続ける平和なのではないでしょうか。それはわれわれ庶民の「平らかで和のある生活」とはかけはなれたものであるのです」確かにその通りかな。新型肺炎COVIT-19でも延期や中止を一切考えようとはしていませんからね。せめて最悪の事態への対処法を考えるだけでも考えおかないといつの間にか誰かがUNDER
CONTROLと言いかねませんよね。起きて朝食&黒兵衛と散歩のあと終日デスクワーク。野村克也さんについてTBS『Nスタ』から電話取材。続けて『週刊ポスト』からも電話取材。こちらは新型肺炎と五輪について。中止や無観客試合も?と記者が訊くからそんなことより延期を今から考えるべしと答える。晩飯映画劇場は『たそがれ清兵衛』。何年か前に話題になったときはこーゆーなよなよした映画はあんまり好きじゃないと敬遠してたけどBSでやっていたので録画して見てみると藤沢周平の原作(『たそがれ清兵衛』『祝い人助八』『竹光始末』)と山田洋次監督二人のヒューマニズムがドッキングしたイイ映画でした。カメラワークも主演の二人(真田広之&宮沢りえ)良いですね。『野村克也野球論集成』を読み直し直しながら寝る。
2月13日(木)
朝起きてベッドを出て朝食&雨のなかレインコートを着て黒兵衛と散歩。小降りと思っていつも通りの距離を歩いたら途中から本降りに。雨に濡れた三分咲きの白梅を横目に家に駆け込み今日の体操&スクワットは中止。タマにはエエやろ。終日デスクワーク。某テレビ局の若いディレクターから電話。野村克也さんについて自分を月見草と言ったことの真意などイロイロ訊かれる。若い人は昔のパ・リーグの観客席のことを知らないので教えてあげる。野村さんの所属していた南海ホークスのフランチャイズだった難波球場や阪急ブレーブスの西宮球場では観衆が2〜3百人程度というのも珍しいことではなくネット裏には耳に何枚かの百円札を挟み赤鉛筆を手にして野球賭博(次のイニングにどっちのチームの得点が入るかどうかを賭ける)をやってるヤクザ者たちがいた。そんななかで野村さんや張本さんが野球をやっていたこともあった…というと若い人は驚くようですね。小生が小学生のころの夏休みに仁川ピクニックセンター近くに住んでいた叔父さんに連れられて自転車で西宮球場へナイターを見に行くと球場に入る直前に木立の影から叔父さんに向かって「芦屋の後家はんと遊びまへんか」と囁くオバハンがいたのを今も鮮烈に憶えている。その言葉の意味を正しく理解できるようになったのは7〜8年後のこと。小生が高校生くらいになってからのことだった。殺伐とした空気の満ちた野球場だったが子供にとっては大人の世界を覗き見る興奮に満ちていた。米田投手の速球にバットを折られてピッチャーゴロに倒れた張本は一塁へ一歩も走ろうとせずにベンチへ帰った。それを見た米田はボールを持ったまま一塁へ歩いて行き自らベースを踏んだ。スペンサーの猛烈な殺人スライディングと共にそんなシーンを今も憶えている。それも大人の世界だった。そんななかでホームランを打ち続けた野村さんは枯れススキの原っぱのようななかに咲いた月見草に譬えたのでしょうね。ONは向日葵畑のなかに咲いた大輪の向日葵というわけですね。晩飯オペラ劇場はメトロポリタン歌劇場『ばらの騎士』。メトのプリマドンナ侯爵夫人を歌うルネ・フレミングの最後の公演らしいけどロバート・カーセンの演出がオモシロイ。ただし最後のシーン(侯爵夫人の小間使いが登場するのではなく酔っ払いが大勢出てくる)は意味不明でよーわからん。新型肺炎もよーわからん。横浜港に停泊中の船のなかの様子もよーわからん。東京五輪の組織委とIOCが「延期も中止もない」と今から断言でいる根拠もよーわからん。感染が広がらない秘密の証拠でも掴んでいるのでしょうか?
2月14日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩。梅が一気に咲き出した。五分咲きかな。♪梅は〜咲いたか桜はまだかいな…柳はなよなよ風しだい…山吹ゃ浮気で色ばっかりしょんがいな…蜊とれたか蛤ゃまだかいな…鮑くよくよ片想い栄螺は悋気で…角ばっかりしょんがいな…柳橋から小船を急がせ舟はゆらゆら波しだい…舟から上がって土手八丁吉原へご案内…。明治初期に流行した「しょんがいな節」ですね。小生の子供の頃にはテレビで美空ひばりも歌ってましたね。ワン。今日は『ZAITEN』(財界展望社)の連載締め切りで東京五輪と新型肺炎について書きたいけど月曜日の『ニューズ・オプエド』に馳浩元文科大臣がゲスト出演してくれるのでそこでの話を入れたいので締め切りを延ばしてもらう。しかし延期も中止も無観客試合も否定して予定通り開催と森組織委会長もJ・コーツIOC調整委員も断言したけど断言できる根拠がわからない。最悪の事態とそれの対処を考えずにとにかくヤルというのは無謀な戦争に突入した戦前以来の日本の体質?それともとにかく開催しなければカネにならないIOCの金権体質?日本のCOVID19は新しい感染者も見つかって新しいフェーズに入ったのに…開幕までには収束するという証拠でもあるのかな?コーツ氏はWHOから延期中止の必要はないという助言をもらった言ったけど今これを書いてる土曜になって共同はWHOがそんなアドバイスはしていないと明言したらしい。シドニー五輪で賄賂をバラ撒いたと本に書かれたコーツという人もワカラナイ人物ですね。新聞の整理をしていると数日前にミレッラ・フレーニが死去したというニュース。ボローニャ歌劇場の来日公演で彼女が歌ったチレーアの『アドリアーナ・ルクヴルール』は絶品でしたね。フィオレンツァ・コソットとの恋人を奪い合う二重唱は物凄い迫力でした。ちなみに彼女の夫はバス歌手のニコライ・ギャウロフで彼の歌ったヴェルディ『ドン・カルロ』のフィリッポU世の名唱も忘れられません。それにギャウロフは小生が高校生の頃に来日して山本直純のTV番組『オーケストラがやって来た』に出演して朗々たる太い声で『黒田節』を歌ったのも今も忘れられない出来事です。晩飯はチコちゃんと共に。いろいろニュースを見て風呂&ベッドへ。COVID19のために小生の講演会も一つ中止(4月)。今後どうなる?五輪は?
2月15日(土)
昨晩はベッドへ入る前にビールを飲みながらNHK-Eテレで放送された中村獅童と初音ミクのコラボによる『今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)』を見た。これはナカナカの出来物で大衆演劇としての歌舞伎のパワーを満喫。初音ミクの歌舞伎の所作も可愛らしくこーゆー大衆文化こそオペラ(歌舞伎)なんですよね。早替わりもあれば梯子を使った殺陣や宙乗りもあり大満足。初音ミクのオペラ(フランスでも上演されたもの。タイトルは忘れた)はオーチャードホールでナマで見たけどチョイと理屈が勝ちすぎて芸術的(?)かもしれないけど面白さには欠けましたね。その点日本の歌舞伎役者は大衆文化の勘所を掴んでいますね。観客を飽きさせません。最後は客席と舞台が一体となっての大フィナーレ。お見事!でした。今日も朝起きて黒兵衛と散歩のあと録画をもう一度見直し。ブラヴォーでした。終日デスクワーク。ホームページ原稿の作成やら確定新香古書類の整理やら…のあと夕方からヨメハンの買い物に付き合って駅ビル『ルミネ』のレストランが茅ヶ崎の蔵元の日本酒「天青」のフェアをやっていたのでドイツ料理の『シェ・ツバメ』で晩飯。天青はなかなか美味しいですね。帰宅してニュースでいろいろCOVID19の情報を見たあと『今昔饗宴千本桜』のフィナーレをもう一度見て寝る。最近何度も同じビデオを見直したのは『今昔饗宴千本桜』と『翔んで埼玉』。そーいえば今日の昼時に長女から電話があってスウェーデン人の友人からベルイマンの映画を観ろと言われたけど何を見ればイイのかと訊かれた。まぁ。若いときはソーユー映画も見ておくべきでしょうね。『野いちご』と『秋のソナタ』とモーツァルトのオペラ『魔笛』を推薦しておいた。
2月16日(日)
朝起きると雨。レインコートを着て黒兵衛と散歩。雨でも散らない庭の梅は七分咲きかな。植物は強い。ワン。某出版社の編集者から電話。メチャクチャ面白い企画の話を持ち込まれる。そりゃやってみたいですけどねえ…やれるかどうか…などと尻込みしてるようではダメなんでしょうねえ。実現しなかったときに恥ずかしいからマダ中味は発表できませんがサテどーなるか?この手の話は映画や演劇に多いですね。あ。政治の世界にもあるかな?そーいえば俺を五輪担当副知事にするから選挙を応援しろなどと言った候補者もいましたねえ(笑)。映画化も上手く進まず暗礁に乗り上げたままの企画は2本もありますしね。今1本進んでる映画化の話はうまくいくのかな?そして今度は舞台の話か…。できるかどーかはともかく…その話ノリまっせ。しかしCOVID19で中国に次ぐ第2の汚染国と言われかねない事態に陥った我が国はどーなるのかな?オリンピックは?とりあえず3月1日の東京マラソンはどーなるのか?どーするのか?スポーツを特別視しすぎるのも問題ですよね。町田康の『ギケイキ』でも読み直しながら寝るか…。なぜ突然こんなハチャメチャに面白い小説の話が飛び出したかについては読者の想像力に委ねます(笑)。
2月17日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩。庭の白梅は満開に近くなった。枝垂れ梅も普通の梅も綺麗で可愛いですね。ワン。デスクワークいろいろのあと夕方から東海道線で新橋へ。意外とマスクをしている人は少ない。5割程度かな。ゆりかもめで日の出へ。少し早めにノーボーダー海岸スタジオへ入ってスタッフと打ち合わせしているとデカイ身体の人物がコンバンワと現れて元文科大臣馳浩氏登場。『ニューズ・オプエド』には2度目の登場。本番までに時間があったので最近の国会はつまらない…与野党共に論戦になってない…と不満をぶつけると…かつての共産党参議院議員上田耕一郎の話題を持ち出されて一緒に沖縄の米軍基地の視察に行ったとき彼は米軍将校に向かって頭を下げ「日本国の防衛ありがとうございます」と言ったあと「しかし私は米軍が駐留することに反対です」とはっきり言ったとか。こういう人物との参院での論戦は横で聞いていても勉強になったよ。そのうち元JOCの春日良一さんも来られて3人+アシスタントの小林厚紀の4人で『ニューズ・オプエド』開始。野村克也さん逝去の話題や東京マラソンの一般参加が中止されてエリートマラソンだけになった話題などを話して小生は自論の東京五輪延期論を展開。すると組織委理事でもある馳氏は予定通り実行することを念頭に来ながらも中止せざるを得なかった場合や延期の可能性…それは3か月延期なのか1年延期なのか…あらゆる可能性を考えておかないといけない…想定外の事態がないようすべてを想定しておかねば…と発言。さらにオリンピックのあり方…商業主義に走りすぎのIOCのあり方…未来型アーバンスポーツのあり方などいろいろスポーツのあり方を話す。センバツは無観客試合に?と訊くと自ら巌流島でタイガー・ジェット・シンと無観客試合をやったときの虚しさを話されスポーツには観客が絶対に必要とのこと。こーゆー具体的でフレキシブルな考えの持ち主と話すのはある意味楽しいですね。馳さんはどーして自民党に所属してるの?と訊くとゲームプレイヤーになりたかったからとの返事。なるほど。玉木さんも出なさいよ…とさんざん言われて苦笑い。番組後のアフタートークも楽しい会話だったけど…しかしオリンピックは本当に大丈夫かな…延期をできないIOCと五輪の未来まで話して馳さんにも春日さんにも再度の登場を約束してもらって別れて新橋へ。駅ビルの典型的サラリーマンの飲み屋街で正月の紙面で聖火リレーについていろいろ仕事をさせていただいた共同通信のOさんと楽しく酒。次の仕事をイロイロ言われて帰る方向が同じなので東海道線グリーン車でさらにビール呑みながら帰宅。
2月18日(火)
朝起きてテレビ見ながら朝食のあと黒兵衛と散歩。テレビのワイドショー番組で共同通信のハイヤー運転手が新型肺炎に感染とのニュース。マサカ昨晩共同通信記者だらけの地下街の飲み屋で呑んだことが…と一瞬思うがどーできるわけでもない。ワン。綺麗な庭の白梅を見て心を落ち着けて支度して大船駅へ。東海道線で新橋へ。タクシーで赤坂TBSへ。『ひるおび!』生出演。テーマはもちろん新型肺炎COVID19。市民ランナーのレースが中止になった東京マラソンや他のスポーツに対する影響についていろいろ話す。最後に延期も中止もできない(らしい)オリンピックの問題点に触れて(高額の放送権料を支払っているアメリカのテレビ局が反対するので?)これを機会にオリンピック(ビッグ・スポーツ・イベント)のあり方が問題にされれば良いと話す。COVID19がUnder
Controlでなくてもオリンピックは開催されるのでしょうかねえ?放送局の手配してくれたタクシーで爆睡しながら帰宅。週刊誌やテレビ局からオリンピックとCOVID19に関する取材や問い合わせや出演依頼が相次ぎ今日の雑誌の締め切りはもう一日延ばしてもらう。Kさんごめんなさい。晩飯&ニュースチェックのあと風呂&再度ニュース・チェック。新型肺炎は致死率が低い…と言うのは『西部戦線異状なし』と同じですね。一人くらい亡くなっても…でスポーツイベントを実行しても良いはずがないですよね。スポーツや文化のイベントはそもそも「不要不急」の「人生の飾り」ですからね。それで経済が動くようになってもスポーツや文化の本質(不要不急の人生の飾り)を曲げてまで金儲けに走るとスポーツや文化も衰え死んでしまってやがて経済的価値もなくなるはずですからね。経済とはウィルスみたいなもの。宿主を殺したらウィルスも死んでしまいますからね。昨晩少々思うところがあってベッドで町田康『ギケイキ』を再び読み出したところが再読でも面白すぎて止まらなくなって睡眠不足。早く寝て明日朝原稿を書かねば。しかし『ギケイキ』(義経記)は面白い。
2月19日(水)
朝起きてテレビ見ながら朝食あとRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話録音出演。本当は明朝の出演だが明日は群馬出張の電車移動中になるため今日の録音に返納してもらう。テーマはもちろんオリンピックと新型肺炎。中止や延期(3か月or1年)も視野に入れて対処法を考えるべしということを一昨日の馳浩氏の意見とともに紹介。そーゆーことをまったく考えてないと言った森組織委会長とWHOが開催をOKしたとのウソ発言をしたコーツ調整委員長の態度は問題アリですね。本当に上手くやっていけるのでしょうか?ラジオのあと黒兵衛と散歩。いつもより遅い時間で出逢う犬もいつもと違う。庭の白梅は美しく満開。満開でもゴージャスにならず可愛いのが梅の特徴ですね。散歩から帰って延び延びにしてしまった『ZAITEN』の連載を執筆送稿。もちろんテーマは東京五輪とCOVID19新型肺炎。午前中の約束が午後にずれ込んでKさんまたまたごめんなさい。締め切りは絶対に遅れないという物書きとしての小生の鉄則はやはり守らねばダメですね。雑務処理して晩飯食って明日が早いので早々にベッドへ。春陽堂から拙著『今こそ「スポーツとは何か?」を考えよう!』の見本誌一冊が繰られてきたので読み出すと止まらない。おもしろい!皆さん!御期待ください。買ってください!
2月20日(木)
朝いつもより1時間早く午前7時にベッドから抜け出て簡単な朝食のあと黒兵衛と散歩。サッサと雲古させてUターン。準備をして大船駅へ。東海道線で新橋へ。都営地下鉄に乗り換えて浅草へ。東武浅草駅から特急りょうもう7号に乗り換えて群馬県新桐生へ。先々週高崎で出迎えてくれた時事通信の記者が今日も出迎えてくれてアルファプラザという会場へ。そこで内外情勢調査会の昼食会&講演。テーマは先々週の高崎と同じ。30人くらいの聴衆を相手に新型肺炎で東京五輪は3か月延期したほうがイイという話から何故それができないかという話を付け加えてスポーツ選手の両性具有者問題&ドーピング問題&eスポーツ問題から様々なスポーツの歴史を解説して体育からスポーツへの変化とSI(スポーツ・インテリジェンス)について…。じつは小生が桐生を訪れるのはちょうど半世紀ぶり。50年前の高校2年生の時にバドミントンでインターハイへ出たのが桐生大会だったのだ。団体戦2回戦で負けた小生らは個人戦に出場した2人の選手の試合が数日後にあるため1週間滞在。毎晩八木節を踊りまくってビールを…これは書かないほうがイイですな。楽しい想い出とはいえ今回は講演を終えて新桐生駅へ戻りとんぼ返り。昔を思い出す暇もなく車中ではZAITEN原稿の校正。浅草に着いて上野でJRに乗り換えてグリーン車でよーやくビールにありついてふううううう。晩飯食べながらニュースで市長選を控えたロンドンで立候補者と現職市長が東京オリパラの代替開催を口にしたとか…。ロンドン市長と市長候補は横浜に泊まってる船がイギリス船籍だと御存知なのかな?それはともかく新型肺炎の蔓延如何によっては開催を譲るのも選択肢の一つかも?1940年の開催返上のあと1964年には素晴らしい大会が開けましたからね。とにかくあらゆる可能性を考慮しておかなければ…。多くの選手や国が不参加を表明するなかでの強行開催はオリンピズムにそぐわないですからね。
2月21日(金)
日々のルーティンが崩れると疲れが出るのは歳を取った証拠か?昨晩早く寝たけど爆睡。朝の読書もできないまま8時にベッドを出て朝食&黒兵衛と散歩。庭の2本の白梅に和まされる。和むなどという感覚とは無縁で不要と思っていたがそーとも言えない年齢になったようだ。ワン。午前中に明日のオペラ講座『蝶々夫人』の資料づくり。昼飯のあと昼寝。昨晩爆睡したから眠れないかと思っていたら昼寝も満喫。予定通り。昼寝を終えてオペラ講座のレジュメを送稿したり資料を読んだりしたあと軽く食事。酒のない晩飯は晩飯とは思えない。ただの栄養補給ですね。その補給を少しやって東海道線で新橋へ。タクシーで六本木のテレビ東京へ。テレ東は久し振りで新屋舎は初めて。ピッカピカのビルに入ってBSテレビ東京『日経プラス10』生出演。
2月21日(金)つづき
BSテレ東『日経プラス10』のテーマは「五輪開催できるのか?」。夏季五輪の中止は3度。理由はすべて戦争(第1次&第2次大戦)。感染症による中止は過去にない。ただし1940年の東京大会「中止」は正しくは「返上」。日中戦争の激化によって東京が返上した大会は招致を争って2位だったヘルシンキになったがソ連のフィンランド侵攻によって中止となった。1944年のロンドン大会も第2次大戦で中止され1948年にロンドン大会が開かれたがこれは延期ではなく別大会とされている。テレ東の番組は関連会社(日本経済新聞社)との関係でお金を中心に語られるが小生はこれをきっかけに本来反戦運動である(スポーツ大会ではない!)オリンピックがあまりに商業主義化していることを考え直すべしと発言。一緒にゲスト出演した大和証券シニアエコノミストの神田慶司さんも無理に五輪を開催してさらに悪影響が出ないよう…と発言。その通りですよね。いくら五輪で「経済効果」があるといっても目の前の10円を拾って100円をなくしたら身も蓋もないですからね。神田さんには打ち合わせの時から将来IOCやFIFAが仮想通貨(暗号資産)を出すかもしれないからその実態と効果が解れば教えてほしいとお願いしておく。番組が済むと日経出身のプロデューサーが挨拶に来てくれてナントその人物が拙著『プロ野球大事典』以来の小生の愛読者だという。古い新潮文庫をわざわざ持参してくれたのでサインをして新刊『今こそ「スポーツとは何か?」を考えよう!』(春陽堂)の宣伝をしておく。しかしこーゆー出逢いは嬉しいですねえ。とはいえ小生の愛読者は何故か男性が圧倒的多いのはなぜかな?今度の新刊は女性にも読んでほしいなぁ。局の手配してくれたタクシーで帰宅。途中コンビニでロング缶を買って飲みながら。帰宅してビールの呑み直し&晩飯&フロ&ネル。
2月22日(土)
今日はニャンニャンニャンで猫の日らしい。我が家の拾い猫で虎模様の虎太郎は悪さばっかりする。本やDVDの背表紙を爪で引っ掻いたり床に毛玉を吐いたり。吾輩は犬派だけどそれは猫が嫌いなのではなく羨ましすぎて猫になれない自分を卑下しているからだろう。愛犬と共に猫以下の同類相哀れむと言ったところか。今朝も起きて黒兵衛と散歩。犬は情けないと思えるほど従順だから躾けようとは思えない。そんな憐れなことはできない。だから黒兵衛は8歳になっても散歩でアッチへふらふらこっちへきょろきょろ。まぁ。これでいい。素直に言うことを聞くような犬になったらオマエはそれで幸せか?と問いかけたくなる。猫ほどに気ままでなくても犬の意地見せてほしいと散歩する。お粗末。ワン。準備して東海道線で品川へ。新幹線で名古屋へ。中日文化センターオペラ講座。「オペラで泣きましょう第5回」はプッチーニ『蝶々夫人』。林康子がタイトルロールを歌ったミラノ・スカラ座の舞台(マゼール指揮)で浅利慶太の演出を説明(衣裳は森英恵)。第3幕の前奏曲で博多人形のようなシルエットの舞を披露し庭の白砂を平気で踏みつけるピンカートン夫人で日米の違いを表し蝶々夫人の自死では黒衣によって舞台の白布を引くと真っ赤な血(の布)が現れる。歌舞伎『俊寛』のラストシーンで布が払われると大海原になるのと同じ手法ですね。そして1952年の八千草薫主演のイタリア映画『蝶々夫人』。コレは見事ですねえ。もちろんオペラ歌手の歌唱に合わせた口パクですが八千草薫の演技は見事!蝶々さんが可愛いですねえ。日本人的な所作や着物の着こなしも完璧で宝塚スター総出演で溝口健二も参加した演出も見事。名古屋でも感染者がスポーツジムに通っていたとかで結構大きな話題の新型コロナ・ウィルスの影響も講座では特には感じられず無事に講義を終えてビールを飲みながら新幹線で帰鎌。しかしオリンピックは……?
2月23日(日)
世の中は3連休の真ん中らしいけど新型コロナ・ウィルスでそれどころではないとの声もある。pandemicを『続英単語の語源図鑑』(かんき出版)で調べてみると《pan(すべての)+dem(人々)+ic(形容詞に)→すべての民衆の》ということで《世界的(全国的)に流行する/感染爆発の》となるらしい。ちなみにepidemicは《epi(上に/間に)+dem(人々)+ic(形容詞に)→人々の間の》で《伝染性の/蔓延している/伝染病の発生》となりendemicは《en(中に)+dem(人々)+ic(形容詞に)→人々の中の》で《一地方特有の/固有の/よく見られる/風土病》となる。この本はなかなか面白い。しかしpanasonicは出ていない.「pana(すべての)+sonic(ソニーの)」で「ソニーの親会社」という説明になるのかな。これは松下電器がアメリカに進出するときNationalという社名は既に沢山あって使えなかったためkadomaxという名前を考えたところが(本社が門真市でしたからね)アメリカの広告代理店からそんな名前じゃ駄目と言われて代理店の指示に従って当時の日本の電器メーカーとして既に評判の高かったsonyからチョイと名前を拝借してpanasonicとした…ということを昔松下電器のセールスマンから聞きました。親父が松下電器の小売店ナショナル・ショップを経営してましたからね。コロナ・ウィルスからそんなことを思い出してベッドのなかで英語の勉強。しかし『英単語の語源図鑑』は受験生でなくても面白いですね。ベッドから出て黒兵衛と散歩。終日デスクワーク。夕方から長女がやって来て面白かった戦争映画のDVDを3本持参。『ちいさな独裁者』を見始めたらなかなか面白い。けど次女が孫2人を連れて来宅。みんなでワイワイ晩飯。初音ミクと中村獅童の『今昔饗宴千本桜』を見ながらワイワイ。『翔んで埼玉』を見せようとしたら孫が「もう見て知ってる」アッチャー。孫たちが風呂に入って寝静まったあと『ちいさな独裁者』の続きを見る。ナチスドイツの脱走逃亡二等兵が乗り捨てられた軍用車のなかから大尉の軍服を発見。それを着てヒトラーの勅命を受けた大尉になりすまして逃亡兵の刑務所などで権力を振るう話。実話らしい。虎の威を借る狐の話とはいえ外見(軍服)だけでコトが運ぶ怖ろしい話。こーゆー映画を最近も作り続けるドイツはネオナチの台頭もあるらしいものの真っ当な国と言えるだろう。それに較べて国会で首相が酷い答弁を繰り返す我が国は…嗚呼。ただ『ちいさな独裁者』という邦題は子供を連想させて良くない。原題は『Der
Hauptmann(The Captain)=大尉』。
2月24日(月)
今日は昨日の天皇誕生日の代休ですね。現天皇陛下のことを思うたびに頭に過ぎるのは学習院で学友だった野村耕介(万之丞)のことですね。イタリアでピーター・ブルックが主宰する演劇学校テアトロ・アントロポロジーへも留学経験のあった博覧強記の狂言師だった彼とはオペラの企画やいろいろなことで馬が合ったのに…本当に惜しい人を早く亡くしたものです。そのとき小生はマリインスキー歌劇場でゲルギエフの指揮する『ニーベルンクの指環』の取材でサンクトペテルブルクにいたのですが取材を『ラインの黄金』と『ワルキューレ』で引きあげて急遽帰国。そのとき一緒にロシアへ渡っていた友人のアートディレクターMサンも今は鬼籍に入ってしまったなぁ…。歳を取るとはこーゆーコトなのか…などと思いながらベッドを出て昨晩から泊まっている孫と一緒に黒兵衛と散歩。看護師の母親は病院勤務。結構大きな公立病院なのに新型肺炎の検査のための道具が3つしか送られてこないとぼやいていた。こんなことで平然とオリンピックを迎えることが可能なんでしょうかねえ…?終日デスクワーク。本ホームページの更新原稿作りは今月末発売の新刊『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう』(春陽堂書店)の宣伝を中心に構成。宣伝ではあるけれど今回の新刊は一人でも多くの人によんでいただきたいですからね。よろしく!
2月25日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩。政府の新型コロナ感染症対策はナンデこうも生温く後手後手にまわるのか?特に感染を調べる体制が整わない。ひょっとして感染者の数が多く出ることを避けているのか?ひょっとしてオリンピックのため?まさかぁ!終日デスクワーク。北國新聞の連載を執筆。続けて連合通信の連載も一気に執筆。午後から両者を読み直して添削して送稿。内容は東京五輪の延期を実現せよ!IOCの言いなりになるな!IOC委員の重鎮ディック・パウンド氏が東京五輪の開催・延期・開催都市変更・中止を5月末に判断…とコメント。5月末ではまだ新型コロナ騒動は治まらないのでは…ということは中止?カナダとイギリスで開催なんて言ってるらしい。パウンドという人はカナダ人。横浜港に停学中のダイヤモンド・プリンセスはイギリス船籍。なんてこっちゃ!?しかしこの重鎮が勝手に発言したとも思えないしIOCバッハ会長が観測気球を打ち上げたと考えるのが順当。3月末からは聖火リレーも始まる。言わば非常事態。アメリカのテレビ局の放映権料が高額だから延期は無理…なんて言ってる事態ではないですね。オリンピックはどーあるべきか?みんなで考える時期に来ましたね。晩飯後映画劇場は『ブラック・ブック』。ナチス占領下のオランダでスパイとなってナチス幹部に取り入った女性の話。素晴らしい映画でした。映画としてのサスペンスも戦争の悲惨さを描いたメッセージも見応えある映画でした。はてさて東京五輪はどーなるか?もう一度言おう!東京五輪を素晴らしいものにするためにIOCとアメリカのTV局の言いなりになるな!
2月26日(水)
朝起きて黒兵衛と散歩に…と思ったところへTBS『ひるおび!』のスタッフから電話。新型コロナ・ウィルスによる感染者の蔓延とIOCパウンド氏の昨日の発言について取りあげるから出演を…との依頼。う〜んと悩んだあと引き受けることにして大急ぎで黒兵衛との散歩を済ませて準備を整えて小雨のなか大船駅へ。新橋駅でTV局の用意してくれたタクシーに乗って赤坂TBSへ。司会の恵さんから突然の出演の礼を言われて『ひるおび!』生出演。IOCパウンド氏の東京五輪開催について延期や開催都市変更も…との発言についてIOCが公式発言とはしないなかで打ち上げた重鎮による観測気球との見方を発言。打ち合わせのときに時事通信社の田崎さんに自民党では誰に当たりますかねえ?現在要職にないのだから二階幹事長ではないし…けど発言の重みだけはある人物は?と訊くと高村さんでしょうとの回答。それも©田崎さんと断って番組で発言。IOCや関係者はパウンド発言を公式ではないと否定はするが将来のあり得る事態との認識と危機感が植え付けられたわけだ。昨日の本欄で書いたことも話して番組を終えて局の用意してくれたタクシーで帰宅。準備して再び東海道線で川崎へ。タクシーで羽田空港へ。JALで北海道旭川空港へ。旭川でも新型コロナの感染がニュースになっていたので…どんな状態かな…と思って飛行機に乗るとキャビンアテンドさんたちはマスクをやっていたが満員の乗客に意外とマスク姿が少ないことに驚き。空港からホテルまでのタクシーの運転手はさすがにマスクをしていたがホテルではロビーで旭山動物園のスタッフがペンギンの話の講義などを10人くらいの宿泊客相手にしていた。北海道の人はのんびりしているのかな?ホテルの中華料理店で遅い晩飯のあとホテル泊。ロビーにあった外気の気温表示はマイナス15度だったけど空港からタクシーに乗るまでとタクシーを降りてホテルに入るまでの合計1分足らずしか外気に触れてなので寒さとは今のところ無縁。コロナウィルスとも無縁…で旭川泊。
2月27日(木)
朝北海道旭川のホテルで目覚めてシャワーを浴び終わったところへRKB毎日放送から電話。『インサイト・コラム』電話出演。東京五輪と新型コロナに関する話題。これをきっかけにIOCの商業主義という以上の金儲け主義に対する批判が高まってオリンピックのあるべき姿を考え直してほしい…云々の話をしたあとホテル1階の朝食会場へ。広い会場に和食や洋食…コンソメスープやクラムチャウダーも並んでいるが…バイキング方式。広い会場に客は少なかったけどコーヒーとクロワッサンだけの朝食を終えてフロント横でアルコール消毒のあとへやへ。一昨日送稿した原稿をiPadで校正したり本を読んだり…のあと時事通信社主催内外情勢調査会の昼食会に出席。8人掛程度の大きなテーブルが8卓くらいある会場で欠席者が半分程度あるのはコロナウィルスのせいと言われたけど当然ですよね。同席したお医者さんや三浦綾子文学館の方や地元財界の方や国交省の方などとスポーツやお相撲の話やオペラや歌舞伎の話をしながら楽しく昼食。さすが北海道で北の富士さんや他の力士の話題も豊富。昼食のあと1時間半の講演。オリンピックの問題点やドーピング&セックスチェック&eスポーツ&体育教育とスポーツ・インテリジェンス…等の話をして講演を終えてタクシーで旭川空港へ。快晴。広い大地と真っ青な青空のなか雪をかぶった大雪山系の峰々がメッチャ美しかった。タクシーの運転手さんも「こんなに綺麗に見えることは珍しいですよ」。そーいえば高校の修学旅行で訪れた摩周湖も切りも雲もまったくない青々とした水面を見せてくれた。日頃の行いがイイのですね(^_^;)旭川空港でフジテレビの電話取材を受けて「白い恋人」を買って北海道限定サッポロ生ビールを飲んで羽田へ。京急バスで大船経由帰宅。テレビ朝日の電話取材を受けて晩飯&フロ&ネル。オリンピックはどーなるのかな?東日本大震災の直後は元気のなかった日本を何とか元気に…と思って五輪招致に賛成していろいろ動いたもののIOCの実情や東洋五輪の現状を見ているとオリンピックはこれでいいのか…と思ってしまう。もうすぐ聖火リレーも始まるがソレもスポンサーの宣伝のためでしょうかねぇ…?
2月28日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩…と思ったところがトレイナーさんのところに預けられていて今日の夕方まで戻ってこない。ならば一人で散歩…と思わないところが人間の弱いところ。いや小生の精神的弱さか。ダンベル体操も休み。マァたまにはイイか。ゆっくりして朝飯のあと机の上やコンピューターのなかの整理。週刊SPA!の記者から電話がかかってきて東京五輪中止の可能性を訊かれる。ないとは言えないと答えて現在のIOCの金権主義を批判。オリンピックの商業主義を批判する多くの人は1984年の「黒字」を出したロサンゼルス大会を商業主義の始まりと捉えているようだがそれは正しい評価ではないだろう。1984年のロス大会は冷戦の東西の国々のボイコット合戦もあった上に1976年のモントリオール大会の大赤字もあって開催を希望する都市がロサンゼルス以外に存在せずそのロサンゼルスも税金を1セントも出さないことが市議会州議会で決議されたなかで開催が決定されてオリンピックは息も絶え絶えの状態だった。そんな危機を組織委員会のユベロス会長がスポンサーの協賛金やTV局の放送権料を大幅に値上げし聖火リレーも有料にするような「商業化」によって救ったのだが予算はモントリオール大会やモスクワ大会よりも低く収入よりも支出を抑えたことが「黒字」を生んだのだった。おまけに1q千ドルの聖火リレーは走りたい人や走らせたい人が誰でもお金さえ払えば走れることで評判が高く大きな黒字も雲でアメリカのスポーツ界は大いに潤った。このやり方をIOCが取り入れて大会の利潤の多くを(都市の組織委ではなく)IOCが手にするようになったのが現在の金権金儲け主義IOCなのですね。おまけに巨額の放送権料を支払ってるアメリカのTV局の言いなりになってアスリート・ファーストはどこかに消えてしまったのですね…ということは…今回の新型コロナウィルスによる騒動はそんな金権金儲け主義のIOCに対する天罰とも言えるのではないでしょうか…と言うのは言い過ぎでしょうかねえ…。安倍首相の人気取り思いつきとしか思えない北海道知事のアイデア盗作政策がより大きな混乱を招かないよう願いたいですね。それと…IOCがスポンサーに売却してタレントが人気取りに走る聖火リレーなら新型コロナの蔓延のなか無理してやる必要などないですね。晩ご飯は『チコちゃん』を見ながら。風呂入ってニュースをチェックしてベッドへ。新型コロナの小生への直接的な影響は講演会が一つ中止(無期限延期)。TV局のパーティが一つ中止。和田誠さんのお別れ会も中止になった。それに新刊『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』(春陽堂書店)の発売記念に予定いた乙武洋匡さんとのトークショーも一時中止(延期?)。まぁ仕方ないですね。
2月29日(土)
閏年の閏日。4年に1度はオリンピックと同じ。古代ギリシアのオリンポスの祭典競技は太陰暦8年に1度の閏年の閏月に行われていたという。それが間もなく4年に1度に短縮。オリンピックとはそもそも年代の数え方でもあったのですね。ソクラテスの生まれたのは第○回オリンピアードの○年目といった具合に。キリストの生まれる前の話ですから紀元前○年なんて数え方もないですからね。そーいえば小生が毎日放送の『道浪漫』という番組の第1回と第2回で「旅人」としてイタリアのアッピア街道を全路走破してレポートしたときマッティーナという旧石器時代の洞窟遺跡や洞窟建築(negative
construction)で有名な町の郊外を散策していると「カネを少しくれたら素晴らしい古い遺跡に連れて行ってやる」と英語で話しかけてきた若者が現れたので「どんな遺跡だ?」と訊ねると「紀元前(BCera)のチャーチ(教会)」だと言う。「それは珍しい。キリストの生まれる前のキリスト教の教会があるんだ」と驚いてみせると頭の良い青年(?)は間違いに気づき「古いけど紀元前(before
Christ)じゃない」と恥ずかしそうに言い直した。その青年が恥ずかしそうに案内してくれたのはちいさな洞窟の教会だったけどナルホド石器時代からの洞窟を教会に変えたような場所だった。あの青年はもういい年の中年になってるだろうけどコロナ・ウィルスの蔓延には巻き込まれていないことを祈りたい。あのときのイタリア旅行ではアルベロベッロの小人の住居のような石造りの街並みやビリンディシで見た地中海の「青」に感激しましたね…なんてことを思い出しながらベッドから出て黒兵衛と散歩。終日デスクワーク。日本福祉大学での講演(5月23日)の要旨を書いたり請求書を書いたり…いろいろ雑務を処理。晩飯映画劇場は『フランス組曲』。フランスを占領して家に泊まるようになったドイツ将校とその家の夫が戦場へ出たフランス人女性の愛の物語。複雑な事情を抱えた二人が敵国の相手と心が結ばれる。題名からバッハのピアノ曲が鍵かと思ったらドイツ将校の作曲したオリジナル曲。素晴らしい大人の映画でした。アウシュヴィッツで亡くなったユダヤ人の女流作家の遺稿が原作にもかかわらずナチスの将校が悪人に描かれていないところがこの作品とこの作家の素晴らしいところ。それだけに敵も味方も関係なく真に戦争を否定する反戦映画になってますね。オリンピックも本当は反戦運動のはずなのですが…。
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