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ヴェルディ:オペラ『レニャーノの戦い』
ヴェルディ:オペラ『レニャーノの戦い』

12月1日(木)
師走。早いなあ…という言葉をよく聞く。しかし最近私は時間が早く進むと感じたことがない。まだ12月。今年もやっと最後の月になった。長かったなあ…と思う。意地ではない。ごり押しでもない。心底そう思うのだ。今年も長かった。イロイロあった。まだまだイロイロある。まだ64歳。周囲には元気な高齢者がわんさかいる。負けてられない。頑張らねば…などと思いながら黒兵衛と散歩。部屋の片付け&久々にゆっくりした一日。ヴェルディの有名でないオペラ『レニャーノの戦い』を勉強。『ナブッコ』や『イ・ロンバルディ』ではユダヤ人や十字軍をダシにしてイタリア万歳を唱えていたがコレは露骨にドイツvsイタリアの戦いでイタリア万歳の国家主義万歳。しかしどこか明るい。明るいナショナリズムはヴェルディの音楽のせいなのか?そおそものイタリア人気質なのか?などと考えながら一日が終わって早寝。仕事のつけは明日に回そう。明日があるさ明日がある。若い64歳には夢がある…。ですよね。

12月2日(金)
朝起きて黒兵衛との散歩から帰ってきて来てメールの処理。電話がかかってくるのを処理したり仕事をしていると…ウン?アレッ?…パソコンがまったく動かなくなった。カーソルも消えてフリーズ。ナンデヤネン?しばらく放置してもうんともすんとも反応せず。マイッタ。仕方ないので電源スイッチを長押しして強制終了…しても画面は変わらず。何度強制終了しようとしても反応せず。そのうち画面が暗くなって真っ暗に。小さなライトだけ点いている。ということは電源は入ったままなのか?どないなっとるねん?さっぱりワヤなのでPCに詳しいYクンに助けを乞うとナントカとナントカとナントカの3つのキイを同時に押してみろというのやってみるが何度やっても反応なし。この強制終了のやり方も暖簾に腕押し。パソコンに猫?とうとうYクンが買ったところへ持って行って相談しろというので大船駅前のヤマダ電機へパソコン持参。技術者の方があれやこれや店のパソコンとコードを繋いだりしていろいろやってくれるが無反応。診断結果は充電池の過充電。つまりAC電源に繋ぎっぱなしにしたため電池が反応しなくなったとか。非常に珍しいケースだが時折あるという。今電池を取り出すのは誤作動でデータ喪失などの被害が大きくなる可能性もあるのですすめられないとのことでこのまま充電池の充電残量がゼロになるのを待ってスイッチを入れてみてくださいとのこと。残量がゼロになるのにはどれくらいの時間が?と訊くと1日2日はかかるかも。まいったなあ。待つしかないか…。クソッと思いながら大船駅前の蕎麦屋『浅野屋』さんで美味しい特上天ざるを食って帰る。やけ食いです。帰宅して夜のテレビ出演の準備。古いパソコンを引っ張り出して使うとメールもインターネットも問題なく動く。くそっ。夕方から東海道線で品川へ。タクシーでお台場のフジテレビへ。『プライム・ニュース』生出演。他に鈴木大地スポーツ庁長官と馳浩前文科大臣。東京五輪へ向けてのメダル獲得戦略がテーマ。馳氏が「スポーツにはメダルより大切なものがある」鈴木長官も「スポーツ庁はメダル獲得だけをやってるわけではない」。結局騒ぐのマスコミ?スポーツの女性差別や学校の部活動の問題点・中体連・高体連・高野連等々の問題点も話す。ゆっくり喋れてこの番組はいいですね。ビール飲みながら帰宅。我がパソコンは…まだLEDの光を小さく点灯したまま放電中。果報は寝て待て。

12月3日(土)
朝起きて黒兵衛と散歩。終日デスクワーク。いろいろ仕事して夜は浦和レッズvs鹿島アントラーズのチャンピオンシップ第2戦。前半7分に浦和の興梠がゴールを決めたところでレッズの勝利を確信。明後日からフランスへ帰る隣家のピアニストさんと『鮨処もり山』へ。イロイロ音楽のこととか鮨のこととか話して御主人のフルーティストのピエールさんにもよろしく…と別れて帰宅したところが…ギョエッ!鹿島の逆転勝利!勝負強くなったはずの浦和が…うわっ!最後はPKか…。明後日の『オプエド』は青島健太さんに野球特集を頼んだのでサッカー特集はその次の週。1年間を振り返って大住良之さんよろしく!

12月4日(日)
朝チョイと早く起きて東海道線で品川へ。新幹線で新大阪へ。毎日放送のHディレクターと合流して大阪城ホールへ。『一万人の第九』のリハーサル中の佐渡裕さんを訪ねる。去年はリハーサルだけで他の仕事に移動したけど今年は一万人の第九を聴くのが仕事。その前にマネージャーのTさんと会って小生の隣家のフルーティストでラムルー管弦楽団理事長のP.Montyさんからの伝言を伝える。佐渡さんにとってラムルー管は欧州の故郷のようなもの。最優先でスケジュール調整したいとの回答を小生も嬉しく思って本番。聴くのが仕事なので座席が招待席で最前列。右隣が何と建築家の安藤忠雄夫妻。左隣がファッション・デザイナーのコシノヒロコさん。安藤さんとは佐渡邸の設計の話やボクシングや野球の話で盛りあがる(この席で新国立競技場の話題を出すわけにもいきませんのでね…いやコノざっくばらんな御仁には出しても良かったかな?)。内村航平など日本の体操チームのユニフォームなどもデザインしているコシノヒロコさんにはファッションとスポーツに関して話を聞く。スポーツをするとき以外の服装もスポーツ選手のモチベーションを高めるには大事…というコシノさんの解説に大納得。演奏会は第一部に登場したピアニストのリュカ・ドゥバルグに仰天。特に有名な指導者についたこともなくネットで有名なピアニストの演奏を見て独学したピアニストだとか。ベートーヴェンのP協2番の第2第3楽章を弾いたけど音が止まるかと思えるほどの遅いテンポに美しい響き。これは明らかにグールドの影響を受けてますね。そしてビートルズの『ヘイ・ジュード』などを歌った女子高校生ヴォーカルユニット6人組のリトル・グリーン・モンスターにも拍手。なかなかのテクニックです。第二部はもちろん一万人の第九。佐々木蔵之介さんの日本語による歌詞朗読(コレもナカナカ素晴らしかった)に続いて佐渡裕さんの渾身の第九。最前列は久しぶりだったので佐渡さんの汗の飛ぶ熱演指揮ぶりに接する。それにしても一万人を纏め上げる情熱はスゴイですね。本番のあと安藤忠雄さんとコシノヒロコさんと一緒に主催者のMBSやメディアの取材を受ける。小生は最初佐渡さんが一万人の第九をヤルと聞いたときはヤメトケと言ったんですけどね。佐渡さんは小澤征爾さんの後継者ではあっても山本直純さんのそれではないから…と。ところがどっちの後継者ともなられて(すなわち純クラシックの演奏もクラシックの大衆化の仕事も見事にこなされて)おまけに一万人の第九というともすれば純粋クラシック・ファンから紛い物扱いされかねないイベントを芸術の域まで高めて…おまけにベートーヴェンの第九の素晴らしさまであらゆる人々に再認識させた。これは凄いですよ…というような話をする。実際本場のウィーンのトーン・キュンストラー管弦楽団と500人の第九も成功させて2020年には3千人の第九を実現するという。これって五輪組織委の文化関係者も気づいてないのかな…。演奏会後の外は雨。隣のホテルでのパーティに少し顔を出してタクシーが全然ないのでJRで新大阪へ。新幹線爆睡で帰鎌。有意義な一日でした。コシノヒロコさんがピアニストのドゥバルグの服装(ちんちくりんのジャケットとズボン)を見てホラ!音楽のこと以外は何も考えてない人だとよくわかるでしょ。と耳打ちしてくださった言葉が面白かった。なるほどファッションからイロイロ見えますなぁ。ファッションとは誰もがアーティストなんですね…とファッション音痴がやっと気づいた一日でもありました。

12月5日(月)
なかなか仕事が忙しくて…というのも事実だけれどやっぱり若い頃に較べれば一日の中で働ける時間が短くなって夜になると酒がほしくなって本は相変わらず酒呑みながらやベッドの中で読んでるけれど映画を見る量が最近格段に減ったしホームページの更新もサボるようになってしまった。これは何か新しいやり方を考えなアカンなあ…と思いながら黒兵衛と散歩。いろいろ雑務をこなしたあと東銀座の歌舞伎座へ。12月の歌舞伎は京都の顔見世と相場は決まってるものだけど東京でも結構面白いことしてる。昼の部の勘九郎の『寺子屋』は見たいなぁと思って前売り券をゲットしてから芝公園AVATTA SUTUDIOへ。『ニューズ・オプエド』MC出演。今日のゲストは野球解説者の青島健太さんとロバート(ボブ)・ホワイティングさん。王貞治さんと一本足打法を作りあげた荒川博さんが亡くなったことについて3人でトーク。これだけでも1時間は話せそう。そういうわけにもいかないので後半は大谷翔平について。ボブさんは大谷について最近NYヤンキースのキャッシュマンGMと話したとか。高校を出てすぐにヤンキースに入ってれば今頃エースになっていたとのこと。しかし二刀流でいられたどうか…青島さんは過去に存在しなかった二刀流をMLBでもがどこまで進化させるのことができるのか楽しみだと…ホント。投手としても94勝を記録したベーブ・ルース以来の怪物ですからね。世界のベースボールに革命を起こしてほしいですね。『オプエド』のあと次に仕事のある青島さんと別れてボブさんとアシスタントの川島さんの3人でスタジオの向かいにある蕎麦屋『昌平』へ。翔平の話をしたあと翔平の旨い日本酒に舌鼓。

12月6日(火)
朝黒兵衛と散歩のあと午前中に『アサヒ芸能』連載執筆。午後から少し雑務をこなしたあと湘南新宿ラインで渋谷へ。山手線で原宿へ。地下鉄千代田線で代々木公園へ。白寿ホールへ。日本スポーツ学会大賞の授賞式と記念講演に参加。その前に世話人の長田渚左さんに紹介されて白寿ホールの支配人の方にホールや会議室などの設備を見せてもらう。これはいろんなことをやれそうなスペース。授賞式の前に長田さんのインタヴューで弁護士の八十祐治さんのトーク。テーマはスポーツマンのセカンド・キャリア。八十さんはガンバ・ヴィッセル・アルビレックスのJリーガーだったがクビになって一念発起。司法試験に挑戦して4年がかりで合格。今は弁護士として活躍。誰にもできることではないけれどプロ・スポーツマンのセカンド・キャリアとして日本人の中にもワールド・クラスの人物が出てきたと言えますね。日本スポーツ学会大賞に選ばれたのは東洋工業サッカー部以来サンフレッチェや岐阜FCなどで多くのサッカー選手を育てた今西和男氏。彼の素晴らしい「育将」としての人生は木村元彦さんの『徳は孤ならず 日本サッカーの育将今西和男』(集英社)に詳しく描かれている。表彰式でプレゼンターの一人だった早大教授が事故で来れなくなったとかで長田さんから急遽代役を頼まれて登壇。スポンサーからのオリーヴ・オイル・セットをお渡しする。今西さんから「テレビ見てますよ。頑張ってください」と言われて感激。その後の今西氏の記念講演も実に味のあるものだった。こんな素晴らしい人を岐阜FC時代に今はバスケの仕事をしてるOはいじめたのか…最悪やな。サッカー選手に「考えること」を教え込んだ今西氏に対して長田さんが最後に「日本代表を率いることのできる将来の日本人監督は?」と質問すると「ミヤモト」という名前が帰ってきた。イエーイ!やっぱりナカナカしぶい答えですね。

12月7日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。大谷翔平選手の怪物性について。ホント。彼はベーブ・ルースですね。いや盗塁もできるのでルース以上かな。ラジオのあと黒兵衛と散歩して大船駅へ。横須賀線で鎌倉へ。久しぶりの江ノ電で鎌倉高校前へ。行きつけの病院で定期検診…と言っても特に検診を受けるわけではないけれど主事の先生と雑談して今日はインフルエンザの予防注射をしてもらって血圧の薬をいただいて大船へ。昼飯にラーメン食べて帰宅。まぁ一日くらいゆっくりする日があってもエエやろ…仕事は明日に…と思ってたらTBSから電話。明日の『ひるおび!』出演決定。慌てて短いコラム1本書いて晩飯&風呂&寝る。仕事を明日に回そうなどと考えてはいけないのですね。

Blu-ray
『Verdi:La Traviata / Rigoletto / Tosca』
『Verdi:La Traviata / Rigoletto / Tosca』
DVD
『ニーベルンクの指環全曲』
『ニーベルンクの指環全曲』

12月8日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと大船から東海道線で新橋へ。タクシーで赤坂TBSへ。『ひるおび!』生出演。WBSC(世界野球ソフトボール連盟)が東京五輪の福島会場をいやがってる話題。IOCお墨付きの復興イベントなんだから協力すべきですね。組織委はもっとしっかりしてほしいですね。しかし選手は東京の選手村から通うの?そら無理やでえ。イロイロ話して久しぶりに渋谷のタワーレコードへ。自分への今年のクリスマス・プレゼントにメトロポリタン・オペラのワーグナー『ニーベルンクの指環』ブルーレイDVD5枚組セットを買う。指揮はレヴァインとファビオ・ルイージ。前にNHKで見たときはカウフマンのジークムントが凄かった。ターフェルのヴォータンは少し下品すぎるかな?プロジェクション・マッピングを利用した演出も面白かった。これで『指環』全曲の舞台は7組目かな。昔高校3年の時に『指環』の全曲版LPレコード32枚組が初めて売り出されて京都の清水屋レコードで10ヶ月払いの月賦で売ってもろてデッカイ箱を抱きしめて帰ったときの喜びには遠く及ばずとはいえやっぱり嬉しいものです。時間があったのでふらっと銀座山野楽器へ。するとナント『トスカ』『椿姫』『リゴレット』オペラ映画DVDセットが売られてたのでコレも自分へのプレゼント。指揮はすべてズービン・メータ。『椿姫』は以前NHKが放送。70歳を超えたパネライのジェルモンに感激。『トスカ』はマルフィターノとドミンゴとライモンディ。これは知らなかった。『リゴレット』はドミンゴがバリトンで主役。ちょっと軽いかな。男前すぎるかな。でもナカナカ素晴らしいものを手に入れて満足。しかし何で字幕に韓国語はあるのに日本語がないのか?『指環』も中国語はあるのに日本語はない。NHKが協力してるのにナンデヤネン?文化の世界も政治力がないなぁ。

12月8日(木)つづき
夕方銀座から衆院議員会館へ。民進党の『ムダ遣い解消プロジェクトチーム・ダレ(誰)ノミクス第7回会合』に出席。テーマは東京オリパラの2兆円と言われる費用について。文科相&スポーツ庁から役人も参加していたが詳細は未だ不明。しかし新国立競技場の建設費が含まれてるのはオカシイ。五輪がなくても造らなければならないものを五輪の予算に入れてイイの?その他「未だに不明」とはいえ今のところ税金(税金)の使用は新国立競技場だけというのもオカシイ。五輪会場以外の(道路等の)警備費は当然税金のはず。会議終了後座長の民進党代表代行の江田憲司さんや衆院議員の今井雅人さんと少々立ち話懇談して帰宅。晩飯食いながら今日買った『指環』カウフマンのジークムントを見る。太い声が役柄に合ってますね。正月にゆっくり見よ。

12月9日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと東海道線で品川へ。新幹線で京都へ。相変わらず京都で降りる観光客は多いなあ…師走やのに…と感心しながらタクシーで京都商工会議所へ。高校時代の野球部の同級生の計らいで定例会員講演会。モリンピック…いやオリンピックで日本の何がどう変わるのか…スポーツの話を1時間半にわたってイロイロ。講演を終えて『彼らの奇蹟』『9回裏2死満塁』『スポーツ・体罰・オリンピック』など拙著の即売サイン会。大勢の人が買って並んでくださり一所懸命次々とサイン。いつもお歳暮に買わせていただいている昆布の富起屋の社長さんも来られる。やっぱり京都は故郷かな。少し休んだあと祇園の行きつけのバー『酒肆G』へ。ビールを飲んだあと祇園の某料亭へ。高校時代の同期生と楽しく会食。えっ?野球部が?それは素晴らしい!まだ公表はできませんが面白いことになりそう。俺も喜んで全面的に応援しなければ!なんのこっちゃ?!ワイワイガヤガヤと男どもが花見小路を縦断して次なるバーへ。美味しく呑んでイロイロ話して定宿のホテルへ。京都泊。

12月10日(土)
朝京都のホテルで目覚めてタクシーで東山の六道珍皇寺へ。年末の挨拶にちょっと寄って…と思っただけで連絡しなかったのに上手い具合におっさん(和尚)がいてくれて墓の前でお経を上げてもらう。そのあと少々雑談。珍皇寺は小野篁ゆかりの寺だが篁が陸奥国の国司として赴任した福島県に小野町という町があり震災の支援で関わりができて小野町の「まちづくり1200年実行委員会」が作成した冊子『ふるさとのゆかりの人物 小野篁〜古(いにしえ)からの伝承(メッセージ)未来へ〜小野篁 来奥千二百年』をいただく。表紙は少女漫画タッチの面白そうな絵本。最近は安倍晴明と並ぶほど小野篁の人気も上がってきたとか。そう言えば座敷で和尚と話している最中も外には観光客が絶え間ない。臨済宗の和尚とは宗派は違うけど『仏教の未来に挑戦するフリーマガジン フリースタイル名僧侶たち』という日蓮宗の若き僧侶たちが出している冊子もいただく。特集は「進化系お守りOMAMO」。仏教も変わってきましたなあ…で別れて京都駅でカレーライス食ったあと新幹線で東京へ。

12月10日(土)つづき
新幹線で京都から品川へ。山手線で浜松町へ。徒歩でAVATTA SUTUDIOへ。『上杉隆のザ・リテラシー』に蟹瀬誠一さんと一緒に特別出演。ゲストは小池百合子東京都知事。前半の上杉ー小池対談は関西のサンテレビで放送。後半で蟹瀬さんや小生が加わってネットTV。さすがに今日はスタッフも多くスタジオは人で満杯。小池都知事が登場して御挨拶。名刺交換。この前の日曜日に東京おもてなしユニフォームを作り直すコシノヒロコさんと『第九』を一緒に聞いたとき「小池さんによろしくおつたえください」との伝言を伝える。本番では五輪予算について。そもそもどんな五輪をするかを定めないで会場問題は語れないはず…と言うと「そのとおりでコンセプトが重要」と即座に反応。話せばわかる人ですね。「女人禁制のゴルフ場は五輪会場に相応しくない」との主張にも納得されてイロイロ話したあとサテ五輪はどーなることやら…。大船へ帰って『鮨処もり山』へ。朋友のSクンと久々に飲み会。京都帰りの小生が母校野球部のオモロイ話を報告。アメリカ帰りのSクンはお土産のオモロそうな本2冊をくれる。『A HISTORY OF OPERA』これはチョット分厚くて面白そうだけど手強そう。『100Things…RED SOX FANS SHOULD KNOW & DO BEFORE THEY DIE』これはメチャンコおもろそう。日本のプロ野球でも作れそうな本。たとえば『阪神ファンが死ぬまでに知っておくべき100の秘密話』とか…。あ。そー言えば過去に『阪神ファンを5日でやめる方法』なんていうメチャメチャおもしろい同じような本がありましたなあ。誰が書いたか知りませんけど…(^^;)

MP3
『グローフェ:組曲「グランド・キャニオン」/ミシシッピ組曲/ナイアガラ大瀑布』
『グローフェ:組曲「グランド・キャニオン」/ミシシッピ組曲/ナイアガラ大瀑布』
BOOK
辻まこと『忠類図譜(全)』(ちくま文庫)
辻まこと『忠類図譜(全)』(ちくま文庫)
折山淑美『日本のマラソンはなぜダメになったのか 日本記録を更新した7人の侍の声を聞け!』(文藝春秋)
折山淑美『日本のマラソンはなぜダメになったのか 日本記録を更新した7人の侍の声を聞け!』(文藝春秋)

12月11日(日)
朝起きて黒兵衛と散歩。朝は書評用の本の残りを読破。折山淑美『日本のマラソンはなぜダメになったのか』(文藝春秋)なかなか面白かった。経験者の話は面白い。しかし…ということを原稿に書こう…と思いながらなかなか書けない。ま。締め切りが明日かと思えばそんなものですね。つい最近CDショップで買ったグローフェの『ミシシッピ組曲』と『ナイアガラ組曲』を聴く。演奏はストロンバーグ指揮ボーンマス交響楽団。古き良きアメリカも悪くない。このアメリカ音楽の伝統はジョン・ウィリアムスに続くのですね。本棚から以前買った辻まこと著『忠類図譜』(ちくま文庫)という楽しい本を引っ張り出してパラパラ見ていてビックリ。著者の辻まことという人は辻潤と伊藤野枝の息子なのだ…と書いて驚かない人は日本現代革命史の勉強をしてください。小生は宮本研の革命伝説三部作のなかの『美しきものの伝説』の舞台を文学座公演で見て高校生のときに衝撃を受けました。アナーキストの大杉栄や彼や伊藤野枝を虐殺した憲兵大尉甘粕正彦に想いを馳せて原稿も書かずに一日中ちょっとボーッとした一日。宮本研の芝居は『阿Q外伝』も面白かったですねえ。たしか北村和夫が阿Q役をやりましたね。夜はドミンゴ&マルフィターノ&ライモンディの『トスカ』を見てフィギュアスケートを見て…まぁこんな一日があってもイイでしょう。

BOOK
原ゆたか『かいけつゾロリの王子さまになるほうほう』(ポプラ社)
原ゆたか『かいけつゾロリの王子さまになるほうほう』(ポプラ社)
原ゆたか『かいけつゾロリのドラゴンたいじ』(ポプラ社)
原ゆたか『かいけつゾロリのドラゴンたいじ』(ポプラ社)
原ゆたか『かいけつゾロリのクイズ王』(ポプラ社)
原ゆたか『かいけつゾロリのクイズ王』(ポプラ社)
原ゆたか『かいけつゾロリのおいしい金メダル』(ポプラ社)
原ゆたか『かいけつゾロリのおいしい金メダル』(ポプラ社)

12月12日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと書評執筆。短い原稿なのに苦労。書評は本質的に誉めるために書くべきでけなすくらいなら取りあげるべきでないと思っているため少々苦労。ナントカ仕上げて午後から東京へ。その前に年末の仙台での仕事のための東北新幹線のチケットを購入しに行ったらナントほとんど売り切れ。さすが正月は故郷でというわけですね。予定より1時間以上早く着く新幹線の座席が1席だけ空いていたのを取ることができたあとルミネの書店アニールへ。孫が欲しがっていた『かいけつゾロリ』の新刊『王子さまになるほうほう』と第1巻『かいけつゾロリのドラゴンたいじ』を買う。ついでに『かいけつゾロリきょうふのやかた』も。『かいけつゾロリのおいしい金メダル』に始まり『かいけつゾロリのきょうふのカーレース』も『かいけつゾロリのメカメカ大作戦』も『かいけつゾロリのクイズ王』も幼稚園児が一所懸命読破したから新しい本を喜んで買ってやる。おれが幼稚園児のときには親父が電気工事から帰ってきたときに工事道具の入ったズタ袋の中からお土産の本を取り出してくれたときは嬉しかったですからねえ。東海道線で浜松町へ。AVATTA SUTUDIOで『ニューズ・オプエド』MC出演。今日のゲストはイラストレイターの圓山さんと建築家の山嵜さん。圓山さんはいつも『オプエド』にスポーツ時評イラストを描いてくれている我がスポーツ・ジャーナリスト塾の1期生。今回も見事に男らしく成長した羽生結弦のイラストを描いてくれました。しかし彼のイラストは誰の似顔を描いてもそっくりですね。山嵜さんにはロンドン五輪の馬術会場を設計した経験から現在の東京五輪会場問題をイロイロ語ってもらう。「仮設会場でもレガシーは残る」という彼の言葉に組織委は耳を傾けてほしいですね。

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ヴェルディ:オペラ『群盗』
ヴェルディ:オペラ『群盗』
BOOK
アート・バックウォルド『嘘だといってよ、ビリー―バックウォルド傑作選3 (1982年)』(文藝春秋)
アート・バックウォルド『嘘だといってよ、ビリー―バックウォルド傑作選3 (1982年)』(文藝春秋)
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ヴェルディ:オペラ『群盗』
ヴェルディ:オペラ『群盗』
原作はシラー。ドイツ人。しかしイタリアン・マフィアにこそこのオペラは相応しい?と思わせる現代演出です
【ナンカン12/13、24】

12月13日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと『アサヒ芸能』連載執筆。意外と時間がかかる。しかし自分は短い原稿を時間をかけて直すほうがすきですね。アート・バックウォルドのように。しかし今ではバックォルドをしてる人は少なくなったでしょうねえ。ワシントン・ポストのコラムニストですけど彼が生きてたらトランプ大統領の誕生をどう書いたかな?たしか以前レーガンと誰だかの大統領選挙の時に選挙に熱心な強盗がある家に入り込んでピストルを突きつけ「どっちかの候補者に早く決めないと撃つぞ」と言ったらその家の男が「撃ってくれ」と言ったというコラムを読んで呵々大笑した覚えがある。トランプとクリントンもそんなものだったのか?夕方からビールを飲みながらヴェルディのオペラ『群盗』の勉強。父親に反発する長男。グレる次男。原作者シラーの時代も現代もそう変わらないのかな?

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ヴェルディ:オペラ『海賊』
ヴェルディ:オペラ『海賊』
BOOK
虫明亜呂無『女の足指と電話機』(中公文庫)
虫明亜呂無『女の足指と電話機』(中公文庫)

12月14日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。IR法案法案大反対を喋る。小生はギャンブル解禁論者。あらゆるギャンブルを解禁して(民営のブックメーカーに経営させて)ギャングの資金源を絶つべきですね。依存症患者専門の病院はブックメーカーからの特別税で運営すべきでしょう。イロイロ話して黒兵衛と散歩へ。帰ってきて新たに短期連載を依頼されたPR誌の原稿執筆。虫明敏子さんから虫明亜呂無『女の足指と電話機』(中公文庫)が送られてくる。映画が中心のエッセイ集で7年前に清流出版から単行本として発行されたもの。パラパラ読み直しただけでも虫明亜呂無さんの筆力の確かさに驚嘆する。小生が編集した『9回裏2死満塁』(新潮文庫)に収録した虫明さんのちょっと長いエッセイ「時代の陰影―巨人・阪神戦について」も多くの人には是非とも読んでほしい名文。「職業野球はこの世の果ての遊びであった」という冒頭の一文だけで仰天するが「球場には退廃と淪落の風情がたちこめていた」でさらに愕然とし「だから、僕は職業野球にひかれた」でがーんと脳天をハンマーで打たれたような気持ちになる。凄い書き手でしたよね。

BOOK
『枕草子/方丈記/徒然草/池澤夏樹=個人編集日本文学全集07』(河出書房新社)
『枕草子/方丈記/徒然草/池澤夏樹=個人編集日本文学全集07』(河出書房新社)
『平家物語/池澤夏樹=個人編集日本文学全集09』(河出書房新社)
『平家物語/池澤夏樹=個人編集日本文学全集09』(河出書房新社)
DVD
『チャップリン公式DVDコレクション(8)黄金狂時代』
『チャップリン公式DVDコレクション(8)黄金狂時代』
『チャップリン公式DVDコレクション(9)殺人狂時代』
『チャップリン公式DVDコレクション(9)殺人狂時代』

12月15日(木)
朝起きていつもよりちょっと早く黒兵衛との散歩を終えて東海道線で新橋へ。タクシーで衆議院議員会館へ。ゴルフ改革会議に出席。改革会議は五輪のゴルフをレガシーの全く残らない超高級クラブの霞ヶ関カンツリー倶楽部で開催すべきでなく若洲ゴルフリンクスでやるべきだと主張し続けているがネットでのそのアンケート結果が発表されたり(圧倒的に若洲が多かった)五輪競技実施ではNF(国内競技団体)に当たるJGA(日本ゴルフ協会)に会談を求める要望書を出すことなどを決める。五輪組織委の幹部にも霞ヶ関には反対する声が少なからずあるらしいが小池氏との対決が続いた現在会場変更は言いにくいらしい。その結果誰もプレイできない高級倶楽部で日曜は女人禁制のような差別的ゴルフ場で熱中症で倒れる観客が続出?阿呆草。ア〜アホクサ。

12月15日(木)つづき
ゴルフ改革会議を終えて帰宅。途中大船ルミネ内の書店アニールで定期購読本を購入。チャップリン全集が『殺人狂時代』と『黄金狂時代』。どちらもゆっくり見直したい名作ですね。加えて『池澤夏樹=個人編集日本文学全集』の『第7巻枕草子・方丈記・徒然草』『第9巻平家物語』も。枕草子の酒井順子さんの現代語訳が素晴らしい。もともと清少納言と酒井順子はタッチはどこか似てるようにも思えますからね。内田樹の徒然草現代語訳も堂々と風格があって現代の兼好法師が語ってる雰囲気。高橋源一郎の方丈記は…う〜ん…こーまでせんでもええのに…と思わなくもない。もう一冊古川日出男現代語訳の『平家物語』も…う〜ん…平家ってこんなに女性っぽい語りかなあ…。これもゆっくり正月にでも読むか。夜はサッカー・クラブW杯。順当にレアル・マドリッドがかってオモロナイ。昨日の鹿島の勝利を見忘れてオモロナイ。鹿島がレアルに勝ったらオモロイんやけどなあ…。

VHS
『菅原伝授手習鑑 寺子屋』
『菅原伝授手習鑑 寺子屋』

12月16日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと。なんやらかんやらイロイロ準備して東京へ。そー言えば遠藤前五輪担当大臣がスポーツ産業拡大に向けた議員連盟と地域スポーツ活性化のための小委員会を立ち上げたとか。2020東京オリパラのイベント以上にその後のことが大事ですからね。頑張ってほしいものです。しかしプロ野球や高校野球や箱根駅伝なども視野に入れてほしいですねえ。女房と歌舞伎座へ。隈健吾さんが設計して新しく建て直した歌舞伎座へ行くのは初めて。以前の歌舞伎座へは團十郎の襲名で勧進帳を見に行った。某氏の紹介で将棋の芹沢博文氏のお供。演し物は一人の女(七之助)と二人の男(市川中車&尾上松也)の心理劇・宇野信夫・作『吹雪峠』と『菅原伝授手習鑑 寺子屋』。中車はまだ香川照之の色が強いですね。子供の頃から江戸時代を生き続けてきた歌舞伎役者の物腰がマダできてない。でも3人とも熱演でした。寺子屋は良かった。勘九郎の松王丸がこんなに良いとは思わなかった。最後の笑い泣きのシーンや「桜丸が不憫でならぬ…桜丸が…」と泣き出すシーンには思わずもらい泣き。前列の女性客や周囲の観客も大勢鼻をすすっていた。それに松也の武部源蔵もご立派。梅枝の戸浪&七之助の千代も素晴らしく最近の若手歌舞伎役者の奮闘ぶりに満足。パンフレットをパラパラ見ると『寺子屋』の過去の上演記録が載っていて昭和36年京都南座で寿海の松王丸&松緑の源蔵&梅幸の千代&福助(芝翫)の戸浪という記述を発見。小学4年のとき親父に連れられて行った顔見世で「せまじきものは宮仕え」という言葉を覚えた舞台はコレだった。しかし今夜の上演で勘九郎の松王丸以上に最高に素晴らしかったのは竹本愛太夫さんの浄瑠璃だったようにも思う。見事な声で表現力たっぷりの熱演。コレはオペラ以上にハマりそうでやばいなあ。我が家にある幸四郎&仁左衛門&玉三郎&勘三郎の舞台もイイけど浄瑠璃は確かに今夜が上でした。

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ヴェルディ:オペラ『レニャーノの戦い』
ヴェルディ:オペラ『レニャーノの戦い』

12月17日(土)
朝起きて黒兵衛と散歩。太陽が出て爽やかな青空なのに寒くて静かで…まるで正月のよう。大晦日31日の紅白歌合戦の最中まで家(電器屋の店)の前がざわついていた子供の頃の歳末が懐かしい。そー言えば明らかに酒に酔っ払った男が店に入ってくるなり直立不動で「陸軍一等兵。ビルマ戦線では御主人にお世話になり…」などと語りだして親父が「ワシは中国や。ミャンマーなんかに行ってへん」とか言いながら100円札を握らしたのも憶えている。俺が小学2年の頃か。また土産の1升瓶を箱ごと落として割ってしまい店に飛び込んできた若い女性もいた。親父が箱に小さな穴を空けて割れた瓶のガラスが外に出ないようにして酒をビールの空き瓶4本に移し換えて持たせてあげたこともあった。若い女性は何度も頭を下げて親父が紐で縛り付けて束にしたビール瓶を持って帰っていった。母親は奥の台所で御節を作り始めていた。懐かしい子供の頃の歳末風景を思い出すのは昨日顔見世代わりの歌舞伎に足を運んだからか。黒兵衛との散歩を終えて年末で繰り上げ締め切りの原稿書き。夜はヴェルディのオペラの勉強。『レニャーノの戦い』いまいちピンとこない作品ですなあ。

12月18日(日)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと午前中かかって書評原稿のブラッシュアップ。ま。良くなったですね。やっぱり原稿は推敲が必要ですね。午後は雑用をこなしてから夜はレアル・マドリッドvs鹿島アントラーズ。開始早々得点を取られて…よっしゃー!と思う。おそらく解説の岡ちゃんも同じ気持ちだったに違いない。弱い者が強い者に向かうとき何より重要なのは油断させること。よっしゃー…これでいつでも勝てると油断するはず。前半終了間際に柴崎が同点ゴール。うん…まあ…後半に入ってからでも良かったけど…良しとするか。なかなか面白い展開。後半早々柴崎が見事な逆転ゴール!ちょっと早すぎるけど必死に守れば何とか…と思っていたらナントPKを与えてしまう。まぁシャーナイなあ。けどそのあと後半終了直前レフェリーがイエローを出しかけて止めたのは不可解!セルヒオ・ラモスはイエロー2枚で退場になるはずなのに…。延長で鹿島は2失点。結果はともかく鹿島はよくやったですね。素晴らしかった。特にしつこい守備がよかった。延長になって本気のギアを入れたレアルは順当に勝ったけど…やればできる!が証明されましたね。さあ…この結果を日本サッカーがどう将来に生かすか…。しかしレフェリーも味方につけるレアル(王立)マドリッドってちょっとイヤラシイですなぁ。

CD
『Picture of America』
『Picture of America』
『ヴェルディ:オペラ合唱曲集』
『ヴェルディ:オペラ合唱曲集』
DVD
『ベスト・オブ・ニュー・イヤー・コンサート』
『ベスト・オブ・ニュー・イヤー・コンサート』

12月19日(月)
朝起きて早めに黒兵衛と散歩のあと東海道線で新橋へ。タクシーで霞ヶ関文科省へ。毎日新聞の正月紙面用に鈴木大地スポーツ庁長官と対談。その前に昨日の鹿島善戦の話題で盛りあがる。現地観戦した長官はハリルホジッチ監督とも面会。日本スポーツ全体の盛り上げのためにもW杯出場を強く要望しておいたとか。対談の中味はスポーツ庁創設1年で日本のスポーツ全般について問題点や長官の取り組みなど楽しく有意義に話す。1月4日発売の毎日新聞をお読みください。対談を終えて八重洲大丸へ。そこにある豊島屋で鳩サブレーを買って青山の音楽事務所へ。佐渡裕さんの講演等で年間お世話になった挨拶をしてチョイと渋谷のタワレコへ。最近ちょっとDVDをいろいろ買ったので購入は自粛。見るだけのつもりがナタリー・デセイの輸入盤アルバムPictures of Americaを発見。バーンスタインやアーヴィン・バーリンやセロニアス・モンクやビル・エヴァンスの作曲したミュージカル・ナンバーやポップスを集めた1枚。デセイはオペラ歌手としても凄いけど自然にポップスの歌える歌手ですからね。購入。ほかにアバド指揮ミラノ・スカラのヴェルディ合唱集廉価版とボスコフスキー指揮ウィーン・フィルのシュトラウスのワルツ&ポルカ&マーチ集8枚組CD極廉価版も買って満足して芝公園のホテルへ。2日後のBSフジ『プライム・ニュース』の打ち合わせをしたあとAVATTA STUDIOへ。今年最後の『ニューズ・オプエド』出演。ゲストは佐野稔さんのフィギュア・スケート原稿をまとめているスポーツライターの渡邉功さんと相撲ジャーナリストの荒井太郎さん。渡邉さんにはサッカーの話と羽生結弦や日本グランプリの話。荒井さんには今年1年を振り返った角界の話題などイロイロ楽しく語ってもらう。そうか…首投げとは角界の隠語で男女の××を表すのか…。番組終えてアシスタントの川島のり子アナウンサーやスタッフに良いお年を…と挨拶して帰宅。長い1日でした。また長い1年でした。歳を取ると日々の流れが速く感じられるというのはウソですね。ようは気の持ちようですね。

12月20日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと校正やら週末のオペラ講座の準備やらイロイロ仕事。午後から資料整理をしていて大阪オリンピック2008年招致の資料がファイルを見直す。ニューヨークが立候補しながら北京(中国)にオリンピックを開催させたいアメリカ政府(著作権法を整わせるのに五輪は有効ですからね)の圧力からすぐに立候補を取り下げた年に立候補なんかしても五輪が来るはずもない…という意見を言ったが受け入れられず立候補した大阪はたった6票しか票を集められず惨敗。その後も続けて立候補することはせず「大阪/海のオリンピック」の会場予定地だった舞洲夢洲は今カジノの予定地になっている。嗚呼!夕方から今日もヴェルディのオペラの勉強。『群盗』。これは結構面白いけど問題はやっぱり台本ですね。トルコとベルリンでテロ。もちろんテロは断固否定されるべきだがアサド政権とロシアのやっていることは?しかしプーチン相手の北方領土交渉は安倍首相が赤子の腕を捻られるようなものだった?そりゃ国ぐるみのドーピングがばれても平然と否定したような国ですからねえ。おまけに安倍政権はロシアのシリア政策(アサド政権支持)を支持してるのですかねえ?

12月21日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。2020東京五輪の予算に関する四者協議について。1兆8千億円というのは何なのか?予算?目安?守らなきゃいけないもの?IOCはただできるだけ安上がりにしてほしいだけ。組織委は5千億円しか予算がないと居直って東京都に押しつける。東京都は国の協力を求める…。リーダーシップを取る人がいませんね。組織委はもっとカネを集めるアイデアを(1984年のロス五輪のユベロス組織委会長のように)考えるべきだし国はもっとバックアップすべき。おまけに国立球技場の建設費なんて五輪の経費ですかね?話は簡単なはずなのに…。ラジオのあと黒兵衛と散歩して週末のオペラ講座のレジュメ作りとオペラの勉強。ヴェルディの「知られざるオペラ」なんてタイトルで始めたため小生も知らなかったオペラの勉強をしなければならなくなった。しかし『群盗』も『海賊』も『レニャーノの戦い』もなかなか面白い…と思いながら資料作りをしていたら何故か急にプリンターが動かなくなる。あっちゃ―。原因不明。まいったなあ。仕方なく放っておいてとりあえず東海道線で品川へ。品川駅で共同通信社の電話取材(五輪予算について)を受けたあとタクシーでお台場フジテレビへ。BSフジ『プライム・ニュース』生出演。日体大理事長松浪健四郎さんと慶大教授上山信一さんと一緒に五輪四者協議の予算について話す。小異はあっても@東京五輪の理念を示せ(どんな五輪にするのか?)A国がカネを出せ…では意見が一致。松浪さんに「日本体育大学は日本スポーツ大学にするべきでは?」と言うと「スポーツの本来の意味を知ってるとセックスもギャンブルもスポーツになるからそれは不可能」との返事。ただ「日本語としてのスポーツの理解ならわかるけどね」と控え室での会話。この「体育派」を「スポーツ派」に変えなければ!日体大の英語表記もNippon Colege of Physical EducatinからNippon Sport Science Universityに変わったのですからね。

12月22日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと動かなくなったプリンターと大格闘。昼前に毎日放送『ちちんぷいぷい』の電話取材(五輪予算について)を受けたあとプリンターと再格闘。うんともすんとも言わなかったのがコンセントを抜いて差し込み直すと(何というアナログ対応(>_<)「プリントヘッドがナンタラカンタラ…」と文字が現れる。それでもサッパリ意味がわからないのでヤマダ電機サポート・センターに電話。すると完全な故障で修理が必要だが機器が古く部品もなくなったとかで買い換えが必要との結論。仕方ない。最近は5年も使えばガラパゴスですからね。大船へ出て同機種のキャノン最新型を購入。うわ。小さ。今までの半分くらいの大きさ。買って持ち帰ってコンピュータと格闘。くそっ。説明書の説明の仕方が悪い!1時間以上かかってセッティング完了。疲れた。夕方から雨。という以上に夜にかけては暴風雨。窓にバシャバシャ雨がたたきつけられる。マトモに眠れないほど。すべては使いにくいコンピュータとプリンターのせいに違いない。何もできない一日。嗚呼。

12月23日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと短いコラムの毎日新聞連載「時評点描」執筆。テーマは五輪予算とあらゆる見直し。新国立競技場や有明アリーナなどの建設費が何故五輪の予算になるのか?小生にはよくわからん。五輪だけに必要なものではないはず。それにゴルフ会場が「女人禁制」の規則を持つ霞ヶ関カンツリー倶楽部というのもよくわからん。同じ理由でアトランタ五輪(当時のオーガスタ)でのゴルフ競技ができなかったのではないの?など書いて午後からは明日のオペラ講座の準備。ヴェルディの知られざるオペラ『群盗』『海賊』『レニャーノの戦い』の最後の勉強。オペラの勉強は面白い。五輪の勉強はつまらない。いやオリンピックの勉強も本当は面白いのですけど2020のことを思うと暗い気持ちになってくる。1964年の東京五輪直後に作家の菊村到氏が書いた言葉が思い出される。「やはりオリンピックはやってみてよかったようだ。富士山に登るのと同じで一度はやってみるべきだろう。ただし二度やるのはバカだ」昨日大格闘した新しいプリンター。どうしても機会の底にある用紙収納器の使い方がわからなかったのを次女があっさりやってのける。くそっ。俺もだんだんガラパゴス化するのか…くそっ。

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ヴェルディ:オペラ『海賊』
ヴェルディ:オペラ『海賊』
BOOK
『枕草子/方丈記/徒然草/池澤夏樹=個人編集日本文学全集07』(河出書房新社)
『枕草子/方丈記/徒然草/池澤夏樹=個人編集日本文学全集07』(河出書房新社)
『平家物語/池澤夏樹=個人編集日本文学全集09』(河出書房新社)
『平家物語/池澤夏樹=個人編集日本文学全集09』(河出書房新社)

12月24日(土)
朝起きて黒兵衛と散歩…と思ったら今日はトレーナーさんが来るとか。運動不足を気にしながら早めに東海道線で品川へ。新幹線で名古屋へ。栄中日文化センターでオペラ講座。その前にいつもお世話になっているKクンとMさんにお礼のクリスマスプレゼントを買うために中日ビル内の書店へ。あるかなぁ…と心配だったけど池澤夏樹個人編集の日本文学全集がチャンとあったのでKクンには『平家物語』Mさんには『枕草子・徒然草・方丈記』を購入。オペラ講座は中日ビルの五階でもう15年も続けているのにこの本屋さんへ行くのは初めて。さすがに文化講座や中日劇場と同居している書店のためか映画の本や宝塚歌劇の本が並んでる。もっと早く発見していればよかった。来月には写真満載の映画の事典を買うことにしよう。4千5百円也。たぶん売れていないはずだ…などと思いながらオペラ講座へ。マフィアがわんさかと出てくる『群盗』やイスラムのパシャを相手に海賊が活躍する『海賊』などを楽しむ。ただしこの海賊はPirate(Pirato)ではなくCorsair(Crsaro)。つまり悪逆非道の略奪船団ではなく政府公認の倭寇のようなもの。ワンピースはどっちなんだろ?クリスマスイヴの夜ビールでチョイと打ち上げをして帰宅。そうか浅田真央はトリプルアクセル跳べなかったか…。

12月25日(日)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと今年最後の原稿締め切りを処理…と思ったけど年賀状の文面が浮かんだのでそっちに取りかかる。ところが新しいパソコンで新しいワードを使って縦書きで葉書のなかに書く方法がわからず古いパソコンを引っ張り出して古いワードで過去に葉書縦書きしたのを引っ張り出してそれに書き足していたらなぜかプリントアウトしようとしたところが縦書きにならず…クソッ。またガラパゴス化か…と思っていたら何故か上手くいってヤッホー…と思ったらやっぱり横書きで再び悪戦苦闘。くっそー!と思いながらもやったぜ…と思いながら有馬記念。過去に(約40年前)初めて挑戦した有馬記念の馬券で一番年寄りの馬(カネミノブ)と唯一の牝馬(インターグロリア)を買って24万円ほど大儲けしたことがあり今回も買ってみようかと次女の旦那に頼む。キタサンブラックを軸に牝馬(ミッキークイーン)と年寄り(ヒットザターゲット)。結果は…書かなくてもイイでしょうが競馬でスッタのは3回目でマダマダ生涯プラスなのだ。(^^;)

12月26日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと今年最後の締め切り原稿『アサヒ芸能』連載「ニッポン・スポーツ内憂内患」を書く。中味は2020東京五輪予算のナンセンス。すべては組織委員会会長森喜朗氏のリーダーシップの欠如と東京都との対立が原因。招致ファイルは東京都が作った?とは無責任な言い方ですねえ。自分も招致委員会の理事だったことをお忘れか?ゴゴイチで完成させて送稿。毎年1年間の疲れがどっと出る時期。チョイと休んで夜は『鮨処もり山』へ。共同通信O氏と忘年会…というワケでもないけど1年間のまとめ。どーやらIOCの委員も話の通じないままニコニコとJapanese Smileだけ振りまく森組織委会長にウンザリし始めたらしいですね。早く若い人に変わったほうがイイ。〆張鶴をしこたま呑んで年忘れ。家に帰ってSMAPの最後を見る。これがそれほど騒ぐことなのかどうか小生には理解不能。

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ヴェルディ『ルイーザ・ミラー』
ヴェルディ『ルイーザ・ミラー』

12月27日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと毎日新聞新年特集対談の校正。鈴木大地スポーツ庁長官とイロイロ喋った内容を手際よくまとめていただいたことに感謝。掲載は5日夕刊らしい。昼飯&昼寝のあと仕事部屋整理。細々したことで時間がかかる。ウンザリして夕方からオペラを見ながらビール。ヴェルディ『ルイーザ・ミラー』。なかなかオモシロイ。ヴェルディの生誕200年記念に作られた全作品のDVD映像はすべて名演ですねえ。こういう文化的なコトをイタリア人はきっちりやりますねえ。はたして今の日本人は五輪をきっちりやれるのかどうか…。

12月28日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。今年一番の話題…やっぱり2020東京五輪の見直しについて。東京都関係は見直したけど組織委だけで進めている会場は見直さなくてもイイの?…とかイロイロ話して良いお年を…で今年のラジオはオシマイ。黒兵衛と散歩に行って部屋の大掃除。CDとか文庫本が散乱していたのをすべて片付ける。昼ご飯と昼寝を挟んで大奮闘。夜までかかって酒&飯&風呂&寝る。明日は早いのだ。

12月29日(木)
朝起きてイロイロ準備して東海道線で東京駅へ東北新幹線で仙台へ。東北放送で今年最後のテレビ出演。『Nスタみやぎスペシャル』の1時間番組。長沼ボート場が東京五輪会場候補になったり…結局東京湾水上の森競技場になって長沼は出場国の合宿地になりそう…などの話題を話す。もう一人のゲストはソフトバンク・ホークスから楽天イーグルスに移籍した細川捕手。典型的な捕手タイプの野球選手…という話をいろいろ。番組最後に自分なりの今年の漢字一字を書かされたので「輪」を選ぶ。五輪で振り回された1年だったですからね。帰りの東北新幹線は仙台牛弁当とビールと濁り酒…そして爆睡。これで仕事は一段落。

BOOK
『ほねほねザウルス(1)ティラノ・ベビーの冒険』(岩崎書店)
『ほねほねザウルス(1)ティラノ・ベビーの冒険』(岩崎書店)
原京子・原ゆたか『へいきのヘイタ―いししとのししのスッポコヘッポコへんてこ話』(ポプラ社)
原京子・原ゆたか『へいきのヘイタ―いししとのししのスッポコヘッポコへんてこ話』(ポプラ社)
原京子・原ゆたか『オーボラーラ男爵の大冒険―イシシとノシシのスッポコペッポコへんてこ話』(ポプラ社)
原京子・原ゆたか『オーボラーラ男爵の大冒険―イシシとノシシのスッポコペッポコへんてこ話』(ポプラ社)
『南方熊楠/柳田國男/折口信夫/宮本常一(池澤夏樹=個人編集 日本文学全集14)』(河出書房新社)
『南方熊楠/柳田國男/折口信夫/宮本常一(池澤夏樹=個人編集 日本文学全集14)』(河出書房新社)
LIQUOR
『蘖(ひこばえ)』
『蘖(ひこばえ)』

12月30日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと昨日送られてきた長田渚左さんが編集長を務めるスポーツ冊子『スポーツゴジラ第33号』を読む。特集は「追悼2016」でモハメド・アリを首藤正徳さんが書きチャスラフスカを長田渚左さんが書きヨハン・クライフを荻島弘一さんが書き平尾誠二を小生が書いた。『スポーツゴジラ』は都営地下鉄の駅に置かれている無料配布のスポーツ冊子。年4回刊だが内容充実。今号も第7回日本スポーツ学会大賞を受賞した元サンフレッチェ広島GMの今西和夫氏の受賞記念公演も収録されていて(まとめたのは木村元彦氏)読み応えがある。小生の平尾誠二追悼「ミスター・ラグビー早すぎる生と死を悼む」もお読みください。ラグビー協会との軋轢やラグビー協会を無視して計画したJリーグ・チェアマン時代の川淵三郎氏との対談企画が神戸の震災でも包み隠さず書きました。ベランダの落ち葉の掃除&ベランダの掃除&仕事部屋の掃除。夕方から買い物。正月用の日本酒を購入。そのとき「蘖(ひこばえ)」という名の麦焼酎の一升瓶を発見。「蘖」はつい最近折口信夫の『妣が国へ・常世へ異郷意識の起伏』で発見した文字。切り株から出てきた芽のことを言い切り株から新芽がでることを「ひこばふ・蘖ふ」というらしい。瑞々しく綺麗な言葉だ。折口は「萌えては朽ち絶えては蘖えして思えば長い年月を民族の心の波の畦りに連れて起伏してきた感情である」と書いている。もちろんこの焼酎を日本酒の萬壽と共に購入。正月なので張り込んだが焼酎は素晴らしい名前にもかかわらず2千5百円程度。萬壽の3分の1程度。焼酎党になるか。帰りに亀屋萬年堂に注文した鏡餅を受け取り一緒に買い物につきあってくれた孫に『ホネホネザウルス』と『イシシとノシシのナントカ話』とかいう本を買ってやって帰宅。正月の準備は毎年のコトながら疲れる。おまけに年賀状がマダなのだ(>_<)

12月31日(土)
大晦日。朝起きて黒兵衛と散歩のあと大掃除。仕事部屋の窓ふき。外の道路の掃き掃除。腰がばりばり痛む。歳でんなあ。夜に甥っ子夫婦がイタリア旅行のプレゼントを持参。長女とBFもやって来て鴨鍋年越し蕎麦。美味い。ビールにワインにシャンパンに焼酎「蘖」で夜更かし。紅白は椎名林檎のみ見て「蘖」で新年を迎える。

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