ナンヤラカンヤラ
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2003年 11月12月

DVD
『ばらの騎士』
『ばらの騎士』
『ばらの騎士』
『ばらの騎士』
『ばらの騎士』
『ばらの騎士』

2月1日(月)
今日から単行本に全力…のはずが明朝朝日に掲載される浅川マキの追悼原稿の手直しに忙殺される。何度も読み直して推敲。朝日の担当者とゲラをやりとり。ようやく完成したところへ貴乃花理事当選の知らせ。早速某記者某氏らと情報交換。所詮改革など口にできない目立ちたがり屋の若い親方を守旧派が抱き込んだのでは?貴乃花潰しか?改革の波が…なんてありえない!で意見が一致。これで朝青龍・高砂の不祥事うやむや誤魔化し隠蔽工作の下地ができた?そうならないために貴乃花親方を応援せんとシャーナイなぁ。しかしまだ改革案など何も持ち合わせていない貴乃花親方は記者会見でもナンニモ喋れへんなぁ。とほほ…。夕方からテレビ神奈川佐藤しのぶさんの番組の打合せのあと『213』で晩飯。うわ。大雪や。帰宅後昨日のロバート・カーセン演出『ばらの騎士』第三幕。うわっ。お化け騒動の場面で男のフリチン女の全裸ヘアみんな丸出しや。マイッタナ。しかし素晴らしい舞台でした。夜遅く次々と貴乃花理事についての電話。まだ改革案など持たない親方が抱き込まれて利用されるおそれが…というコメントをどこのメディアが使うてくれる?雪。積もったなぁ。

2月2日(火)
朝から今日の朝日の朝刊に書いた浅川マキさん追悼の原稿に関していろんな人から連絡が入る。何人もの人がイイ原稿だったといってくれたのでホッ。しかし小生はそれどころはのうて昨日の相撲協会の理事選挙の結果に対する情報収集情勢分析。やばいでぇ。貴乃花親方にきちんと票が動いてるでぇ。朝青龍事件もみ消しやでぇ。毎日放送東京事務所へ行って『ちちんぷいぷい』生出演。うわあ。未確認情報が錯綜したまま頭の整理がでけてへんままちょっとわかりにくい話をしてしもた。こんなんやったら情報収集も分析もせんと「貴乃花改革派の勝利」を叫んでるコメンテイターの意見を覆せへんがな。貴乃花が何もでけんうちに潰されてしまうがな。少々重い気分で帰宅。世間とは少々異なる意見を口にしてるせいかいろいろメディアから出演依頼の電話がかかってくるけど原稿書く仕事優先。晩飯サッカー劇場にも苛々。あああ。スピードのないレベルの低い試合やでぇ。これでベスト4なんて無理やでぇ。深夜立浪一門「造反」親方出現。これオカシイデ。あと2人(二所と立浪各1票)はどうなってるねん。一人名乗りをあげることも予定の行動?票を動かした張本人は誰やったんやねん?これで朝青龍マネージャーうやむや事情聴取の報道もうやむやになるの?

BOOK
宮本徳蔵『力士漂泊 相撲のアルケオロジー』(講談社文芸文庫)
宮本徳蔵『力士漂泊 相撲のアルケオロジー』(講談社文芸文庫)
さいとう・たかを『マンガ日本の古典 太平記』(中公文庫)
さいとう・たかを『マンガ日本の古典 太平記』(中公文庫)

2月3日(水)
節分。病院へ。血圧血液検査レントゲンすべて正常。担当医の先生から「これで治療行為期間は終了」といわれる。去年の4月19日に倒れて以来1年足らずで社会復帰御墨付きというわけか。感無量。しかし血圧降下剤を飲み続けんとイカンのでツキイチの江ノ島の海の見える病院への通院は継続。まぁ悪くない。病院にいる前後も携帯鳴りっぱなし。もちろん相撲界のこと。すべての動きを合わせれば出羽海一門北の湖前理事長にとって有利な方向。所詮は北の湖大鵬貴乃花の三人の「一代年寄」による勢力争い=コップのなかの嵐。マスメディアは改革派守旧派・公正選挙・民主的という言葉を無責任に使わないよう注意すべきですね。所詮は西洋民主制以前から続く親方連中の寄合なんですから。それも倫理的には良い面が山ほどあるんですから。本気で「民主的改革」を唱えるなら財団法人の評議員を半分は力士経験者(丁髷組)ではない人(背広組)にしないと…。中途半端な「改革」では相撲を汚した朝青龍だけを喜ばせて国技の土台が音を立てて崩れ始めることになりますよ。帰宅後明日の取材準備。校正。豆まき。海苔巻きと鰯を食いながら恵方を向いて食べながらルイス・ブニュエル監督ジャンヌ・モロー主演『小間使いの日記』。綺麗な映画やけど労働者の描写が現代では理解されんようなったかな。相撲界も同じかな。夜電話で近々来日するアンドレア・ボッチェッリのコメントを求められる。パヴァロッティに見出されてブライアン・アダムスやジョルジアとのコンサートでデビューしたときが懐かしい。夜貴乃花親方がTVに出てた。インタヴュアーも遠慮して発言に内容なし。大事なのは世論。日本の相撲を正しく方向付ける相撲ファン(とマスコミ)の世論!親方衆はそれで動くんやからサア皆で相撲の勉強を始めましょう。手始めに宮本徳蔵さんの本『力士漂泊〜相撲のアルケオロジー』講談社文芸文庫でも読みましょう!おれは『マンガ日本の古典』シリーズのさいとう・たかを『太平記』読みながらzzzzz。なかなかよくできてるやん。ZZZZZZZ。

2月3日(水)つづき
ベッドでウトウトしながら一つ気づく。若いときの「根拠のない自信」というのは大事。貴乃花はむしろ根拠があるように振る舞ってることがアカンのやな。誰の言葉やったっけ…???…ZZZZZZZ。

2月4日(木)
昨夜つらつら思い出した「無根拠の自信」という言葉が理化学研究所発生再生科学総合研究センターシステムバイオロジー研究チーム・チームリーダーの上田泰己さんの言葉だったことを思い出す(ナント長い肩書きや!)。ゴゴイチでその若き日本の最先端頭脳である上田先生の講演を聞きに六本木ヒルズへ。講演後のインタヴューは体内時計から蛋白質による最短時間振動の話や遺伝子ドーピングの話までメチャメチャ面白くあっという間の2時間。その間マナーモードの携帯が内ポケットのなかで何度も響き続けたのでオカシイなと思てたら朝青龍引退。東京に出てくる電車のなかで週刊誌読んで「コラあかん。解雇やな」と思てたので「先手を打ったな」と思いながらNHKへ。夕方のラジオ『ニュースここ一番』に生出演。その後新宿でフジTVスタッフ5人と来週の番組打合せ。テーマはもちろん大相撲。別れ際に小生の浅川マキへの追悼文を読んでくれていた大ベテランスタッフが「昔番組で唄ってもらって朝鮮人という歌詞が大問題となりました」そんなこともあったんや。打合せ後『Pitt Inn』の近くにある浅川マキさんの元マネージャーHさんがやってる『F』へ。山下洋輔さんがカウンターで飲んでいて2人で浅川マキさんの話やら朝青龍の話をしてるところへマキさんの部屋の整理を済ませたHさんと彼女の前の元マネジャーYさんが現れて軽く昔話。いやぁマキさんのお引き合わせとしか考えられへん偶然。いろいろあったなぁ。その間も朝青龍関連のメディアからの電話を受けながらも素晴らしい一時でした。それにしても長い長〜い一日やったなぁ。

DVD
『アウトロー』
『アウトロー』

2月5日(金)
荒ぶる神(横綱)が此の世を去って豊葦原秋津島瑞穂国には安寧秩序が戻りました…というわけか。まぁ日本文化では荒神も含む八百万之神を尊ぶからこれで良しとすべしでしょう。相撲人気は確かに一時的に落ちるけど二千年の歴史のなかでは些細なことです。それより改革などというワケのわからない言葉を使わず日本文化としての相撲文化を現代社会でも発展開花浸透させる方法を考えるべし…という話をMBS東京事務所へ行って『ちちんぷいぷい』生出演でもっと噛み砕いて語る。りんごさん絶妙のツッコミありがとさんです。しっかし東京のビル群が窓の外に広がる光景のなかで西クンの司会する『ちちんぷいぷい』をモニターで見るのはオモロイ。異次元空間がドッキングしたリドリー・スコットの世界みたい。帰宅して晩飯映画劇場はクリント・イーストウッド監督主演『アウトロー』。見事にハリウッド感覚を残した異色西部劇。そうか。これはアメリカ建国200年記念に作られた映画か。すごいな。組織vs個人のテーマが徐々に深まってるなぁ。最新作のマンデラを取りあげた映画ではどないなってるんやろ?大学時代に下宿してた四畳半のアパートの近くにあった喫茶店兼スナックのママさんより葉書。『浅川マキさんのこと。やっぱり貴方が書きましたね。私は「赤い橋」のメロディが浮かびました…』いま73歳とか。懐かしい。嬉しい。今週は天手古舞いで仕事にならなんだなぁ。いや。これが俺の仕事か。

2月6日(土)
荒ぶる神(横綱)は綿津見の彼方へ消えたらしい。まれびと去りて何残る?朝残務処理。バタバタした一週間で雑務が残った。午後から横浜山下公園の県民ホールへ。広上淳一指揮神奈フィルとテノール佐野成宏さんソプラノ中嶋彰子さんによるオペラ・ガラ。ビゼー・ヴェルディ・プッチーニを堪能。司会者五月蠅すぎたのは残念。終わって楽屋へ。佐野さんに忠臣蔵をよろしくお願い。その後『鮨処もり山』へ。S・Y氏にインタヴュー。別に名前隠さなくてもいいのですけどイヨイヨ新潮45での『プロ野球血風録』連載開始が近づいたのでお楽しみ。まずはソノ前段階となるS・Y氏御自身の話を聞かせていただく。朝鮮半島・九大医学部・長州・岸・佐藤・企業スパイ・アリゾナ・原爆シェルター…etc.野球抜きで早くもあまりに面白い話に圧倒される。今日も長い一日。帰宅してサッカー・チェック。うわっ。弱い相手に何しとるねん。W杯前のエエ薬か?

BOOK
渡邉大門『奪われた「三種の神器」皇位継承の中世史』(講談社現代新書)
渡邉大門『奪われた「三種の神器」皇位継承の中世史』(講談社現代新書)
『ブラックジャックによろしく』
佐藤秀峰『ブラックジャックによろしく』(講談社)

2月7日(日)
荒神去ってメディアはバンクーバー・モード。メディアで仕事をするうえで最も困難なことは「息継ぎ」やね。きちんと休んで息を継がんと酸欠になる。先週日曜にツキイチの酸素補給をしたはずやのにツキイチではアカンのかな。あ。安息日はシュウイチやもんな。午後からヘア・サロンへ。『マンガ太平記』に続いて今読んでる本(渡邉大門『奪われた「三種の神器」皇位継承の中世史』講談社現代新書)を持って出るのを忘れたので次女から佐藤秀峰『ブラックジャックによろしく』を借りる。元看護師にとってもオモロイらしいけどそーでない者にとってもなるほどオモロイ。しかしマンガは絵を読まなアカンから読むのに時間がかかってイカン。晩飯オペラ劇場は昨日のコンサートの続きで『椿姫』。もちろんボンファデッリとブルゾンでドミンゴ指揮ゼッフィレッリ演出の逸品。心休まる。

2月8日(月)
ナンヤラカンヤラと雑務処理の一日。こういう日は必ず出てくる。おまけに私的にも雑務が続く。こういうときは人間何のために生きているのかと哲学的疑問が湧く。答えは簡単。雑務処理のために生きている。まぁそうおうもんやね。夕方から錦糸町にあるスタジオへ。『忠臣蔵外伝』の通し稽古が始まったので鳩サブレの差し入れ持って見に行く。昨年大病に倒れて以来構成者としての小生の手を離れているので何も言わない。変更されていても何も言わない。不満があっても何も言わない。ナンデこんな変更をしたと思ても何も言わない。序曲に参加する大鼓の大倉正之助と久々の握手。彼は素晴らしい!あと歌手陣や演出家と久々の再会。しかし心は晴れず。しかし何も言わない。なんでアノ歌を復活させるのか…なんで二幕の1場を一幕の…なんで一幕を75分もの長さに…これでは作品にならんやないか…最初の打合せと違うやないか…とは思ても何も言わない。俺の手を離れてるので何も言わない。きっとイイ舞台になるだろう。皆さん19〜21日の本番オーチャードホールへ見に来てください。錦糸町往復で昨日から読んでる『ブラックジャックによろしく精神科編』読了。昔から次女が薦めてたけどこんなにオモロイ作品やったんか。全部読まねば。

DVD
『あの頃ペニー・レインと』
『あの頃ペニー・レインと』

2月9日(火)
部屋にこもって原稿書き。やっぱり俺にはこういう仕事が向いてるんやな。他人に文句言うこともないし。自分の好きにできるし…。というわけで終日机に向かう。電話とメールはいろいろあったけどひたすらキイボードに向かう。こういう生活を1年間くらいやるべきやな。晩飯映画劇場は『あの頃ペニー・レインと』。70年代のロックグループと追っかけの女の子と15歳でロック・ライターになった男の子の真面目なビルドゥングス・ロマン映画。真面目な映画やからオモロないけど昔のロックが懐かしい。あの音楽は我々にとっては「ロック」やけど映画では「ロックンロール」という言葉が多かった。そういや主人公のバンドは「ロックンロール」やな。「ロック」はジミ・ヘンあたりに使うのか?立松和平さんが亡くなった。みんな次々と死んでゆく。そういう歳になったんやな。これは別に特別な体験やないのんやな。

2月10日(水)
朝ラジオ2本。冬=雪と氷=自然のなかでのオリンピックについて。夏の五輪は人工環境のなかでのスポーツやもんね…という話。はたして身体(自然)にとってはどっちがやりやすいのか?(蔵出しコラム・スポーツ編参照)。朝青龍に1億2千万円で新聞社や通信社から電話。相撲ファンとしては多すぎると思うが解雇でなく引退とした相撲協会としては当然の措置。ほいで警察は刑事事件をどうするの?『ブラックジャックによろしく』は「ベビーER編」が一番良かったな。ああ仕事が手につかん。晩飯映画劇場は貸していたDVD岡本喜八『日本の一番長い日』が帰ってきたので再生してみてそのまま見てしまう。終戦の日の一日を描いた映画ですね。いい映画ですね。日本の現在を考えるうえでの参考書になる映画は山ほどありますね。大事なのは謙虚になることですね。しかし謙虚でない人が多い世界では自分のやりたいことができませんね。そういうバカが多い世界は離れることですね。そうですね。

2月11日(木)
建国記念日。世の中休み。俺は終日原稿書き。こういう状態に幸福を感じる俺は異常か?バンクーバー五輪やオペラのことでいろいろ電話。できることはやる。できんことはやれん。やることはやる。やれんかったことはしゃーない。それだけのことや。けど岡ちゃんはソンナ達観してる場合やないで。晩飯サッカー劇場は最悪。そうか。まだみんな下手なんやな。途中CSのJスポーツでの2年前のフィギュア女子世界選手権チェック。浅田真央ほどの根性が平山やら大久保にはあらへんのか!これから五輪の2週間メチャメチャ忙しなりそうな気配やな。ありがたいこっちゃ。

2月12日(金)
佐吉と散歩。寒い。冬はやっぱりこれくらいでないとアカン。音楽コラム1本書いて川崎ミューズへ。シンフォニーホールで行われている『忠臣蔵』のオケ合わせ見学。ま。決まったものは仕方ない。作曲者の意向はthe first principleなんやからら。しかしこのホールの響きはホンマにエエなぁ…と思いながらお台場のホテルへ入り明朝のTVに備えて東京泊。

2月13日(土) 早朝『新・週刊フジテレビ批評』生出演。朝青龍問題の本質と報道の問題点について話す。帰宅したところに國母選手について某新聞からコメントを求める電話。無礼で非礼で世の中を知らんだけの阿呆な餓鬼と日本文化に泥を塗った横綱朝青龍を一緒に語ってはいけません。バンクーバー冬季五輪開会式TV見物。長い。飽きた。リュージュ選手死亡事故で某新聞より電話。この記者はかなり重要な問題ととらえたようで「人が死んでもオリンピックをやるのをどう思いますか?」と訊いてきたけどミュンヘンのことメキシコシティのことを考えれば、よほどのことがないとオリンピック中止にはなりませんよ。競技種目の中止にもナランやろなあ。「何故です?」「多数決ですね」と記者の欲する答えは口にできず。もっとも某記者は五輪前でのメキシコシティでのデモ隊大虐殺のことを知らなんだ。みなさん勉強しましょう。相撲のこともオリンピックのことも。

2月14日(日)
朝佐吉と散歩のあと五輪モーグル予選見て迎えのハイヤーに乗ってテレビ朝日へ。久しぶりの『サンデー・スクランブル』生出演。去年のWBCでの連続出演以来かな。その後脳出血になったから気ぃつけよ(笑)。今回のテーマはバンクーバー「國母事件」と「朝青龍事件」。いかにもマスコミ的大騒ぎ雑談ネタながらスタジオ・レギュラーが黒鉄ヒロシ氏とテリー伊藤さんなので気分よく自説開陳。小生のコーナーが終わって別れ際にテリーさんに「バンクーバーでの日本のメダル数は?」と訊かれたので小生の分析結果通り「14個!」と答える。テリーさん大拍手!「ホンネは3個なんですけど2桁の可能性ありますよ」にまた拍手。そうなのだ。選手はガンバッテルのだから信じて応援してあげなければ。しかし帰りのハイヤーのワンセグTVで見たモーグル決勝で上村愛子選手が残念ながら4位。残念やけどシャーナイなぁ。あと一息の我武者羅さが…とはいえ五輪4回出場で7位-6位-5位-4位というのは凄い。何か特別表彰してあげてほしいなぁ。しかしモーグルのバックに流れる音楽はいらんなぁと思うのは小生が歳だからでしょうか。帰宅後ショートトラック見てコレはおもろいスポーツやなぁといろいろ考えてから原稿書き。仕事はコンをつめないように…ラクに…ラクに…アタマのセンを切らないように…(笑)。

2月14日(日)つづき
昼間原稿を書きあげて晩飯サッカー劇場は東アジア杯日韓戦。見いひんかったらよかったと思うくらい情けない試合。日本にはルーニーみたいな選手は出てこんのやなぁ。岡ちゃんに相当の批判が集まるやろなぁ。さぁどうすれば6月のW杯と日本のサッカーにとってベストなのかバンクーバー見ながらじっくり考えよ。それにしてもナニモナイ試合やったなぁ……。トホホ……。

BOOK
『手塚治虫文庫ロストワールド/メトロポリス全集』(講談社)
『手塚治虫文庫ロストワールド/メトロポリス全集』(講談社)
ヴォルテール『カンディード』(岩波文庫)
ヴォルテール『カンディード』(岩波文庫)

2月15日(月)
朝フィギュア・ペアの中国ペアの演技を見たあと新幹線で大阪へ。MBS『ちちんぷいぷい』生出演。3日連続TVナマちゅうのはいつ以来やろ?同じ時期他の出演依頼をいくつか断ったけどスポーツライターはTVメディアの「使い方」を真剣に考えないかんのんやろな。せっかくの自説表明の場やもんな。自説のない人は出んでもええけどね(笑)。『ぷいぷい』でもバンクーバーやら國母服装問題が取りあげられる。冬季五輪が大都市開催になってる意味や國母はトリノでも問題を起こしていたことなどを話す。4年前にも顰蹙を買うてたことに触れるメディアがないのはなんでやろ?忘れたんかな?往きの新幹線で手塚治虫文庫で『ロストワールド/メトロポリス』読む。中学生の時に描いた長編のリメイクと20歳をすぎたばかりの最初の単行本作品。滅茶滅茶荒削りながら「その後」を考えて読むと面白かった。最近漫画づいてるな。帰りの新幹線でヴォルテールの『カンディード』(岩波文庫)。以前(20年前くらい?)読んだときよりずっと面白く読めたのはその後バーンスタインのコミック・オペレッタ『キャンディード』を聴き込んだからに違いない。今夏の佐渡裕指揮ロバート・カーセン演出の舞台が待ち遠しい。帰宅して晩飯五輪劇場。いろいろ見所あるなぁ。

BOOK
『新ブラック・ジャックによろしく7』(小学館)
『新ブラック・ジャックによろしく7』(小学館)

2月16日(火)
バンクーバー男子500bの途中で整氷車の故障。それも2台とも。3台目も不調。日本ではありえへん話と思う一方こういう気楽な生き方がいのかとも思う。けどトヨタのリコールのことを考えるとヤッパリ日本人は真面目に…と思てるところへレース再開で長島が銀。加藤が銅。ヨカッタヨカッタ。けど韓国の本命2人の沈没は待ち時間のせい?韓国はダークホースが金やから良かったけどコレがなかったら抗議猛烈やったやろなぁ。途中からフィギュア・ペア。日本人ロシアン・ペアは残念ながらミス連発。スロウ4回転やらせてあげたかったなぁ。そうか。ロシアのコーチは安全策派か。ニコライもそうか。タラソワさんは例外か。午後から東京へ。最近色々お世話になった音楽事務所に鳩サブレー持って御挨拶。その後渋谷オーチャードホールへ。週末の『忠臣蔵外伝』舞台稽古鳩サブレ差し入れ。鳩サブレばっかやなぁ。そのあと某編集者と打合せして帰宅。忠臣蔵とバンクーバーが続くうちは落ち着いて仕事でけへんなぁ。往復の東海道線で『新ブラック・ジャックによろしくF臓器移植編』読了。講談社のも小学館のもコミック本で出てるのは読んでしもた。まだ続くけどおもしろい。漫画の新刊を待ち焦がれるなんて何十年ぶりやろ。あ。生命科学者の上田泰己さんがテレビに出てたん見るの忘れた。再放送あるやろなぁ…。

2月17日(水)
朝ラジオ2本。太腿周囲70p以上の男がミズスマシになって氷の上に張った水の上を滑る面白さを話したあとフィギュア・スケート男子ショート・プログラム。日本男子3人は美事。ジュベールはどないしたんやろ?こういうこともあるんやなぁ。フィギュア・スケートもやっぱりスポーツやな。夕方から渋谷オーチャードホール『忠臣蔵外伝』ゲネプロ見学。そうか。完全に俺の最初の意図とは違うもんになったな。まぁええけど。帰宅後遅めの晩飯映画劇場は『ココ・アヴァン・シャネル』。主演は『アメリ』のオドレイ・トトゥ。さすがハリウッド映画英語版シャネルと違って見事な脚本と美事な映像と思いながら少々疲れが出てウトッとして気づいたらココが成功してパリでファッション・ショウやってる。エエエーッ?それって展開早過ぎるやん。明日にでももっぺん見直そ。

DVD
『アルカトラズからの脱出』
『アルカトラズからの脱出』
『大脱走』
『大脱走』
『パピヨン』
『パピヨン』

2月18日(木)
佐吉の散歩を早めに済ませてバンクーバーはスノウボードHP。Hewlett PackardではなくHalf Pipe。High Powerの勝負なのかHigh Pressureの勝負なのかヨウわからんゲーム。ひょっとしてHire-Purchaseやったりして。一発勝負はあかんで。南国愛媛出身者に興味があるとはいえ腰パン王子と呼ばれてる話題の主のコメントを求められるのでTV画面を注視。結果は基礎体力トレーニングも筋トレも経ずに才能だけでスポーツをしてる男の限界かな。ま。トリノよりは成長。今回さらに成長してモウ陰湿な仲間虐めもなくなるでしょう。けどこの競技に中国や北朝鮮が国威発揚目的で取り組み始めたらどうなるか。危険技の連発でルールが変わるか?いや国威発揚にナランところがこういうX-Sports系のいいところか。いや。そうでもないかな。とまでは話せへんかったけど『ちちんぷいぷい』に電話出演。しかしカーリングの日本カナダ戦のほうが面白かった。スピードスケート1000mは長島選手不運とはいえ日本のコーチはどこまで何を抗議したんやろ?電話やらメールやらオリンピックやらで一日が終わる。晩飯映画劇場はクリント・イーストウッド主演『アルカトラズからの脱出』。面白かったけど少々地味なのは実話だから?脱走脱出もんとしては『大脱走』『パピヨン』がずっと上やな。餓鬼どもが騒いどる『プリズン・ブレイク』は見てへんけど。

BOOK
井上ひさし『不忠臣蔵』(集英社文庫)
井上ひさし『不忠臣蔵』(集英社文庫)
丸谷才一『忠臣蔵とは何か』(講談社文芸文庫)
丸谷才一『忠臣蔵とは何か』(講談社文芸文庫)
大倉正之助『鼓動-いのちのビートを響かせて』(致知出版社)
大倉正之助『鼓動-いのちのビートを響かせて』(致知出版社)

2月19日(金)
佐吉と散歩のあとカーリング少々見て中国に負けたことを残念がって細々した仕事をこなして男子フィギュア。ジュベールはどなったのかな?小塚は十分。織田は????。ニコライにコーチしてもろた選手はナンデみんなこないになるんやろ?単なる偶然とは思えへんな。高橋美事!!完全に守りに入って4回転跳ばんかったライザチェックよりも4回転跳んだけどソレ以外が汚かったプルシェンコよりもはるかに高橋の銅メダルの演技が美事でした。こういうメダルは色にかかわらず嬉しいですね。夕方から渋谷オーチャードホールへ。『忠臣蔵外伝』初日。高円宮妃久子殿下をお迎えして三枝成彰氏島田雅彦氏と共に観劇。小生の病気のことを気にかけていただき恐縮。インターミッションでは日比野克彦氏も交えてサッカー岡田監督の話(笑)。明日明後日も舞台があるので中味についての記述は避けますが(笑)終演後妃殿下に「玉木さんヴァージョンは今日の舞台とどこが違うの?」と問われたので「今日歌われた最後のアリアがありません」とだけ答える。ホントはコンセプトが全然違うんやけどね。まぁ説明の時間もないので。それはいつか後ほどじっくりと。

2月20日(土)
目覚めは爽快とはいえ疲れが残る。やっぱり大勢の人とあっちゃこっちゃへ歩くと自分が病みあがりで足を引きずってることを実感する。しゃーないなと思いながら佐吉と散歩は足腰鍛えるために大股で。カーリング英国との対戦途中で渋谷オーチャードホールへ。『忠臣蔵外伝』2日目中日。スタッフルームのTVでチーム青森がスーパーショットでイギリスに勝ったことを知る。ソルトレイクの王者をというより今回中国に勝ったイギリスに対する勝利は美事!BRAVO!オーチャードの会場内で久しぶりに川淵三郎さん夫妻と逢う。乙武クンの御母堂とも。桐蔭横浜大学関係者や出版社新聞社友人関係者に挨拶したあ2階席に行ったら名古屋のオペラ講座の受講生さんご夫妻に声をかけられる。これは嬉しい。公演終わってお客さん見送って某スタッフと話してたらたら某関係者夫人が「今回の公演は内部分裂してるんですって?」というので思わず吹き出す。「そんなことないですよ」と某スタッフ。「内部分裂どころか核分裂ですよ」と俺。我ながらエエ答えやな。分裂は不自然なことでも悪いことでもない。楽屋でテノールの佐野成宏さんに挨拶。相当お疲れのご様子。しかし佐野さんの歌は素晴らしい。もちろん佐藤しのぶさんも抜群!他の歌手の皆さんも!ホールを出てオペラを見て下さった静岡県知事川勝平太氏と…というより高校の先輩と会食。三枝成彰さんと3人での話はいろんな意味でオモロかったけど自分の身体が相当疲れてることを実感。体力なくなったな。帰宅後スカラ座来日公演の『アイーダ』凱旋更新の場面を見てから就寝。娘どもが「このオペラの舞台はカネがかかってるなぁ」「阿呆。そんなもんと較べるな」

2月21日(日)
やっぱり仕事は体力勝負やな…と実感しながら佐吉と散歩を終えて渋谷オーチャードホールへ。『忠臣蔵外伝』3日目千秋楽。昨日初日公演を見たO氏からメールをいただき構成上の作曲者(三枝氏)と構成者(小生)の齟齬対立罵倒喧嘩状態(笑)について吹っ切れた理解ができるようになる。何はともあれ一緒に仕事してる人を否定ばかりするのでなく肯定できるところを見つけ出せたのは嬉しかった。その中味は後述するとして楽日の今日もいろんな人が来てくれる。御近所さん『213』さん『213』のお客さん皆さんありがとうございました。中学高校の大先輩で今回の公演を支援してくださった三井住友銀行の奧正之頭取御夫妻にも三枝氏と共に挨拶。ついでに朋友のSを奥氏に紹介。逆にSと三枝さんからJR東海の葛西会長を紹介されるがこーゆースポンサー筋はヤッパリ大事です。この公演は今日で終わりですので別の公演をよろしく(笑)。インターミッション中にオペラ研究評論家の永竹由幸さんと歓談。今回のヴァージョンが生まれた経緯を説明。そうか。ヴェルディの『ドン・カルロ』もプロデューサーにバッサバサ切られて短くされた結果名作になったんか(しかし今回は作曲者とプロデューサーが同一人物やからなぁ・笑)。そうか。マスカーニの『カヴァレリア・ルスティカーナ』は何も新しい音楽技法なんか使うてへんのに人気があるんか(作曲者は東京芸大作曲科卒やし指揮者もウェーベルン好きみたいやしなぁ・笑)。永竹さんの話に納得。「でも。僕は素人ですからねえ」と言うと「僕だってそうじゃないか。ただし僕は歌舞伎座で君は南座の傍に生まれ育って沢山芝居を見てるからね…」エエ人や。舞台が終わって再度挨拶の繰り返し。蓮舫さんがいたので事業仕分けの話(笑)。高野孟さんや竹山聖さんや井沢元彦さんや山本益博さんにも御挨拶。山本さん娘婿をヨロシク(笑)。3日連続御苦労さんでした歌手の皆さんにも挨拶して打上パーティへ。三枝氏に続いて構成者として挨拶を促されたので喧嘩の内容をマイクの前で喋る(中味は後述・笑)。演出を務めた島田雅彦に「また憎まれ口を叩いて…」と苦笑いされる(爆)。最後に大の格闘技ファンのテノール佐野成宏さんと大鼓の大倉正之助さんと歓談。最後の最後に舞台監督の小栗哲家さんに御礼を言って退散。打上二次会は正直言って既に疲労のピークなので遠慮させていただく。途中病気もあって最後まで役割を務められませんでしたが皆さん色々ありがとうございました。

2月21日(日)つづき
『忠臣蔵外伝』打上パーティでの小生の挨拶は次のようなものでした。「三枝オペラ忠臣蔵が初演されたあとコノ美しいメロディを持つ長大な大作が繰り返し上演されるようエコノミック・ヴァージョンをつくればいいと言い出しっぺになった玉木です。私の構成ではバブル経済絶頂期に企画されジャパン・アズ・ナンバーワンといわれた直後に初演された作品が20年近くを経てバブル崩壊と新しい二極化格差社会のなかで改訂上演されることを考えた極めてコンセプチュアルなものでしたがソレにさらに作曲者が手を加えたのが今日上演されたもので結局ロマンチックでリリカルでセンチメンタルな絵巻物オペラになってしまったのですがそーゆーやり方も日本人の無思想性を考えればアリかなぁと思っています。今回の上演に際して三枝成彰さんとはかなり意見をぶつけ合い怒鳴り合い一部には内部分裂と言う人もいたようですが実態は核分裂みたいなものでソノ連鎖反応が次々と続き『幾度も生き幾度も死んだ男たちの話』が将来いろんな時代にいろんな形の新ヴァージョンで繰り返し上演されることを願っています。三枝さん。今日は新ヴァージョンの上演おめでとうございました」

DVD
『原爆下のアメリカ』
『原爆下のアメリカ』
『幻の男たち/浅川マキ』
『幻の男たち/浅川マキ』
BOOK
浅川マキ『こんな風に過ぎて行くのなら』(石風社)
浅川マキ『こんな風に過ぎて行くのなら』(石風社)
BOOK
渡辺裕『文化史のなかのマーラー』(ちくまライブラリー48)
渡辺裕『文化史のなかのマーラー』(ちくまライブラリー48)
渡辺裕『マーラーと世紀末ウィーン』(岩波現代文庫)
渡辺裕『マーラーと世紀末ウィーン』(岩波現代文庫)
アルマ・マーラー『マーラーの思い出』(白水社)
アルマ・マーラー『マーラーの思い出』(白水社)
CD
マーラー『大地の歌』オリジナル・ピアノ版
マーラー『大地の歌』オリジナル・ピアノ版
マーラー『大地の歌』
マーラー『大地の歌』

2月22日(月)
朝スパーショットでロシアに逆転勝ちしたカーリング・チーム青森の活躍を見たあと佐吉と散歩のあと新連載のコラム原稿を書いたあとフーッと溜息ついて一休みしたあとサァこれから今年生誕150年のマーラーの資料読み開始。来年は没後100年。今後ちょっとしたブームは続くはず。東京通いの3日間で渡辺裕『文化史のなかのマーラー』ちくまライブラリー読了。面白かった。やっぱり世紀末ウィーンのマーラーは凄いですよ。夕方大船まで出て産経新聞の取材を受ける。冬季五輪と「國母事件」について。小さい話やで。ちょいと『213』に寄って『忠臣蔵外伝』に足を運んでいただいた御礼を言うて帰宅後晩飯前コンサート劇場は浅川マキの『幻の男たち』。以前娘どものいる晩飯の席で見ていたら「一家団欒に合わない」と猛反発されたので一人静かに見たあと晩飯映画劇場は何も考えず気楽に『原爆下のアメリカ』。どなたが作ったアメリカ映画か知りませんが呵々大笑の連続。ニューヨークに原爆が落ちるなかで偽ボガードと偽バコールみたいな男女が悲恋。すべては夢だったとの結末で原爆をこんな取りあげ方して…などと怒る気にもならない大莫迦映画。バカですねえ…としかいいようのないこーゆー映画見る日が一日くらいあってもエエやんという一日。嗚呼可愛いカーリング娘たちはなんでドイツに負けたんや…。

DVD
プッチーニ『トスカ』
プッチーニ『トスカ』

2月23日(火)
佐吉と散歩のあとカーリング。スイス強かったなぁ…。アマチュアで練習場所も整ってない環境ではこれだけ長い期間試合を続けることそのものが珍しい体験やからなぁ。原稿1本仕上げたと思たら昨日入稿した原稿が文字量大幅オーバーとか。えっ!?と驚いて調べてみると字詰めを完全に間違えてた。慌てて書き直し。こんなミスは珍しい。忠臣蔵外伝のつかれかなぁ(笑)。晩飯オペラ劇場は2000年スカラ座の『トスカ』。主役3人はグレギーナ/リチートラ/ヌッチ。という以上にスカラのオケが素晴らしい。赤い血が流れてないとイタリア人に非難され続けた指揮者のムーティもドイタリアン演歌調コブシたっぷりの名演。やっぱりオペラはこーでないと!難しい音楽論はいらんねん。

DVD
J・シュトラウス『こうもり』
J・シュトラウス『こうもり』

2月24日(水)
嗚呼。カーリングはスウェーデンにも負けたかぁ。けどヨウがんばった。ノルディック複合団体は6位。世界選手権優勝とどこが違うんかいなあ。ラジオ2本は経験1年足らずの中国女子選手が国策としてスノーボード・ハーフパイプでカナダ人コーチについて4位5位に入ったことを取りあげ「スポーツの生まれる瞬間」がテーマ。カーリングでもストーンがハウスに入ってるかどうかやボタンとの距離をまず両チームキャプテンで話し合って決める。サッカーもラグビーも20世紀初頭までは同じやったもんね。それが話し合いで決まらなくなって仲裁人(referee)を頼むようになったんやもんね。

2月24日(水)つづき
ジャンプの汚かったプルシェンコが4回転についてイロイロ言うのはどうかと思うけど浅田真央とキム・ヨナの差が5点近く出たのは理解でけまへんなぁ。そもそも『007ジェームス・ボンド』の音楽に対する「解釈」が素晴らしいってドーユーコトやねん?!(笑)とはいえ採点競技にウダウダ言うのもつまらない。浅田真央が世界一素晴らしいフィギュア・スケーターであることはショート・プログラムだけでも世界に示されたのだから点数なんてドーデモエエわ。ロシェットもホームタウン・ディシジョンに見えますね。素人目には(笑)。しかしキム・ヨナもエエ根性してるなぁ。

2月24日(水)つづき
フィギュア・スケートの合間に校正して明日の取材の準備して週末の講座のレジュメ書いて週明けの講演のラフ原稿つくって…ナンデこんなに忙しなったんやろ?と思いながら晩飯オペラ劇場はJ・シュトラウス『こうもり』。1980年のウィーン国立歌劇場公演で指揮者はようワカラン人やけど演出はオットー・シェンクでクライバー指揮バイエルン歌劇場と同じ舞台。しかし歌手が豪華でなかでもアデーレ役のグルベローヴァとロザリンデ役のルチア・ポップに感激。夜も明日以降の準備…やけどネットではヨナ真央ポイント論争に火がついてるみたいやなぁ。しかしスケーティングも性格も外見も日本人と韓国人の特徴が出ててエエやないか。おまけに2人のスケート靴のブレードを磨いてる人は日本人職人。所詮は採点競技なんやから残念がることも争うこともナンにもナイでぇ。浅田真央のような素晴らしいスポーツマンが存在するだけで日本人として嬉しいで。それよりロシェットの点数は出過ぎやな(同情点?ホームタウン・デシジョン?)。安藤美姫が可哀想やで。

DVD
ドニゼッティ『ランメルモールのルチア』仏語版
ドニゼッティ『ランメルモールのルチア』仏語版

2月25日(木)
明日のTV出演とTV-VTR撮りの準備に結構時間をとられたあと東京千駄ヶ谷の国立能楽堂へ。お豆腐狂言茂山一家の茂山逸平さんにインタヴュー。昔俺の小説をTVドラマ化した主人公を演じてくれた兄貴の近況を聞いたあとフランス留学やら最近の活動について訊く。メッチャオモシロイ。朝青龍で屋台骨の揺らいだ相撲界とは違うて狂言会は伝統を守ろうとするのやなく推し進め発展させるエネルギーがあるで。帰宅して晩飯オペラ劇場はリヨン歌劇場のフランス語版ドニゼッティ『ランメルモールのリュシー(ルチア)』。こんなんあるの知らなんだ。主演のチョーフィが素晴らしい。相手役のアラーニャも流石。全体に素晴らしい舞台でした。オペラのDVDをたくさんプレゼントしてくれたHさんに感謝!さぁ明日のフィギュアはどうなるかなあ……。

2月26日(金)
朝新幹線でグッスリ眠りながら大阪へ。読売テレビやしきたかじんの『そこまで言って委員会』VTR撮り。京都の家が同じ祇園の町内のたかじんさんとは久しぶり。チョイト毒舌減じたかな。変わって勝谷さんとか宮崎さんがそこまで言うか…という感じ。三宅久之とか多母神はマァこんなもんやろけど…。それより浅尾慶一郎さんと一緒に出演できたのはよかった。我が選挙区の人物で『213』や『鮨処もり山』にも顔を出し鎌倉市長選参謀のSさんもよく御存知の人物。控え室でいろいろ話して今度『213』で飲むことを約束。番組収録中に娘どもからの秘密メールで浅田真央の銀メダルを知る。でもよくやったらしい。番組でも取りあげられ素晴らしいトリプル・アクセルへの挑戦を称賛。新幹線で東京へ戻ってお台場へ。BSフジ『プライム・ニュース』生出演。東大大学院教授が横綱と平幕力士を一緒に語ったりスポーツに関わってる政治家がスポーツは政治から独立しろと発言したことに心の底でちょいとウンザリ。2時間ナマは長いけどヨウ喋って疲れてグッタリしたまま品川泊。

2月27日(土)
早朝の新幹線で名古屋へ。東海テレビ『スーパー・サタデー』生出演。話題はやっぱり真央ヨナ。ヨナのプレッシャーも凄かったやろけど真央の涙も笑顔も清々しい。番組終了後峰竜太さんの誕生祝いのケーキをいただく。本当は4年に1回の誕生日だとか。ロッシーニと一緒やで。ホテルに入って爆睡したあと栄文化センターで「クラシック音楽講座」。ソナーレとカンターレやソナタとカンタータの違い。グールドの『ゴールトベルク変奏曲』をほぼ全曲聴いた(見た)あと最後は山下洋輔&林英哲のラヴェル『ボレロ』。なるほど「楽器を奏でる/楽器が鳴る」(ソナーレ)ということは凄いなぁと自分でも納得。講座修了後名古屋の行きつけの寿司屋さんへ。ホテルに入って爆睡。それにしても点数高すぎるなぁ……ムニャムニャ……採点基準は再考されるやろなぁ……ムニャムニャ……もうちょっと柔らかいティッシュペーパーがカナダにはないのんかなぁ……ムニャムニャ……そういやこのホテルで浅川マキさんは……どの部屋やったんやろ……zzzzzzz。

DVD
ヴェルディ『アイーダ』
ヴェルディ『アイーダ』

2月28日(日)
早朝ホテルの部屋の中でガサゴソガサゴソと何かが響く音。えっ!?まさか!?あの人の幽……とちょっと思たけどホテルの客室係が朝刊をドアの下から差し込む音やったと判明。ちょいとドキドキした心臓を撫で下ろす(笑)。おかげで早起き。女子スケートのパシュート準決勝と決勝を見る。美事な日本チームの滑りに感激。なのに100分の3秒(あとで100分の2秒に訂正)の差で銀メダルとは残念無念。しかし本当に美事でした。小平選手の信州大学の卒論(スピードスケートの科学的分析らしい)を読んでみたいなぁ。朝栄文化センターで中日新聞社主催特別講座。『21世紀から10年これから私たちはどこへ?』という総タイトルで今年3か月にわたっていろんな人が講演するなか小生は『21世紀:日本のスポーツは何処へ向かって…』という話。喋ること多すぎて自分でも盛り沢山にしすぎてチョイト疲れる。帰りの新幹線でチリ地震津波の心配もせず爆睡。なんや疲れて爆睡だらけの3日間やったなぁ。けど病みあがり後初の強行日程もクリヤー。病みあがりと関係なくこーゆースケジュールは止めよたほうがエエのかなぁ…。帰宅後晩飯オペラ劇場はヴェルディ『アイーダ』。王立モネ劇場公演で指揮者の大野和士の緊張感ある鋭い音楽づくりが抜群!登場人物を偶像風にとらえた演出も素晴らしく舞台全体が引き締まって現代オペラ上演とはこうあるべきといえる舞台ですなぁ。ほうう。R・ウィルソンという演出家はフィリップ・グラス『浜辺のアインシュタイン』の初演を演出した人なんや。それ見てみたいなぁ。

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