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2003年 11月12月

7月1日(金)
2日続けて終日原稿書き。それと『三枝オペラ忠臣蔵』の改訂版の決定稿と演出プランを整理する。前に三枝成彰氏と打ち合わせたことをくつがえしたくなる。いったん合意したものを変えるのはプロのやることやないけど、より良いものをつくるためにはしゃあない。

7月2日(土)
佐賀県サッカー協会主催のフットボールカンファレンスに出席するため鳥栖へ。『サッカー文化とは何か?』というテーマで講演。サガン鳥栖の監督をしている松本育夫氏から「昔ユース代表の監督をしてたとき、若い選手に韓国の歴史や風俗、それに日韓関係の歴史を図書館で調べさせて発表させたことがあった。やっぱり文化的背景は知らないといけないんですよね」といわれる。サッカー界にはこういう常識を持った人が多い。が、野球界には少ない。なんでやろ?小生の講演のあとの田嶋幸三氏(日本サッカー協会技術委員長)の講演に感激。そうなのだ!日本のサッカーは2050年にW杯をもう一度開催して、その大会で世界一になることを目標に動いてるのだ!ジーコ・ジャパンもその位置づけから考えなければならない!ジーコが監督としてイイか悪いかの問題ではないのだ。カンファレンスのあとサガン鳥栖対水戸ホーリーホックの試合を観戦。1万人を超える観衆は新しい運営会社(株式会社サガンドリームス)の努力のたまもの。しかし試合は終始優勢に押しながらも0−1で敗戦。浦和での同様の試合なら暴動間違いなし。けど佐賀の人はおとなしい。初期の鹿島と同じようにオバチャンが大勢見に来てたのは面白い。北九州や熊本からの観客もいた。ホームでもう少し勝てれば鳥栖人気は一気に爆発するのに・・・。スポーツビジネスは難しいなぁ・・・。試合後、佐賀県サッカー関係者や田嶋さんと柳川鍋を囲んで懇親会。この熱意が続けば鳥栖は近い将来必ずJ1に進むだろう。目指せ!第二のアルビレックス!

7月3日(日)
佐賀から福岡経由で帰鎌。千葉ロッテ・マリーンズやサガン鳥栖のプロモーション活動を見たあとに長嶋茂雄さんの「復帰劇」を見るのはツライ。読売のやり方はあまりにも古い。古すぎる。

7月4日(月)
新宿で経営塾発行の経済誌『BOSS』の取材(ジーコ監督について)を受けたあと河合塾新宿校へ。「エンリッチ講座」と名付けられた授業で150人以上教室いっぱいの立ち見の生徒もいるなか、1時間半にわたってスポーツ論を話す。「スポーツと戦争」「スポーツと女性問題」等々塾生からの質問も鋭いものが続き楽しく充実した時間を過ごす。終わったあと先生方と三重料理をつつきながらスポーツ談義。心地よい疲れ。

7月5日(火)
2012年のオリンピック開催都市最有力候補がパリやって?2008年に北京が決まった段階ではニューヨークが2012年にやるという裏取引(2008年の立候補撤回)が囁かれたのに・・・。どないなっとるねん?

7月6日(水)
2012年オリンピック開催地にロンドンが決定!熱心な招致活動の結果・・・とNHKのニュースはいうてたけど、これってアメリカの「イラク侵略戦争」をブレア首相が全面支持したバーターやないの?ブッシュはヒラリー人気が上がるのも避けたかったし・・・。もちろん反イラク戦争で反米色の強いシラクにも勝たせとうなかったし・・・。まあ、2012年のオリンピックがグラウンド・ゼロに新たな高層ビルが建ったあとのアメリカ・ナショナリズム万歳大会にならなかったことは喜びましょう。この経緯の詳細は7月14日発売の『スポーツ・ヤァ!』に書きます。

7月7日(木)
ある情報筋によると、オリンピックの「利権」はアメリカに渡さないぞ!と、ヨーロッパが死守するためのニューヨーク潰しがかなり以前から進んでいたらしい。そこでアメリカは、それならフランスだけには渡さないぞ!というのが、今回の開催地決定の裏側とか。そんな情報を電話で受けていたらロンドンで同時多発テロ・・・。JR西日本福知山線の事故直後、置き石説はでっちあげられたけど、テロ説は微塵も出なかった。そんな日本は平和?のんき?それはともかく「サミット(頂上)」なんて言葉は変えるべきやろな。

7月8日(金)
大阪へ向かう新幹線車中で某ラジオ局のディレクター氏より「2012年のオリンピックから野球とソフトボールが排除」のニュースを聞く。元はといえば日本の「アマ」球界が世界(アジア・アフリカ・北中米諸国)に呼びかけて正式種目にしたもの。しかし「プロ化」の波を読み誤り日本の「アマ」球界は孤立。「プロ」球界は事情を知らずに選手を出すのみ。国際的な活動力ゼロのなかでアメリカはMLBに専念して五輪は無視。アメリカはオールスター戦での余興に「植民地対抗」のホームラン競争をやるくらい「野球帝国主義」を強めてる一方、日本国内で「プロ/アマ」に分かれていて何がオリンピックや!・・・というようなことを『ちちんぷいぷい』で話させてもらう。そのあと名古屋へ。

7月9日(土)
名古屋で東海テレビ『スーパーサタデー』生出演。五輪から野球とソフトに消えたことについて「アメリカは国際的じゃない国ですからね・・・」と話す。そのあと京都へ。

DVD
桂 枝雀 落語大全 第三集
桂 枝雀 落語大全 第三集

7月9日(土)つづき
京都南座で『桂枝雀七回忌追善落語会』を見る(聞く)。めちゃくちゃオモロかった。桂雀松の『マキシム・ド・ゼンザイ』、桂ざこば師匠のテレビでは不可能な兄弟子(枝雀)の話、80歳を超えた桂米朝大師匠の『鹿政談』、そして桂三枝師匠による場内超満員の観客が抱腹絶倒大爆発の笑いをとった創作落語『女房の旅行』。おまけに、桂南光さんの司会による枝雀さんの「思い出話」のゲストが、藤山直美さん、茂山逸平さん、佐川満男さん、それに(隠居したはずの)上岡竜太郎さんという超豪華キャスト!そのうえ桂枝雀さん生前のビデオによるビデオ落語『宿替え』まであって大満足!終演後、楽屋へ行って久しぶりに逸平さんに挨拶。南光師匠に挨拶すると手ぬぐいをいただいた。何も差し入れしてないのにスイマセン。そこへ指揮者の朝比奈千足ご夫妻とバッタリ。朝比奈千足さん(朝比奈隆氏のご子息)は米朝師匠や南光さんと『関西落語ヴァージョンのピーターと狼』なんてのをやっておられる。楽屋を出ると高校時代の体育教師で定年退職されたN氏にバッタリ。陸上競技部のOB会の待ち合わせとか。京都は狭いなあ。いつも美味しい『金星』で食事して『酒肆G』で旨い酒飲んで久しぶりに祇園泊。今日のパンフレットをパラパラ見ていたら指揮者の佐渡裕さんが枝雀さんの思い出話を書いていた。気の合う人とはクロスするもんやなぁ・・・とつくづく思う。

7月10日(日)
大阪へ。どんよりした空模様で、雨は降ってないけど傘を持ってる人をタクシーの窓から見つけて、昨日桂三枝師匠が落語の前振りに話した桂枝雀さんのエピソードを思い出す。三枝師匠が凝っていた川柳の会に枝雀さんを誘ったところが、枝雀さんは五七五なんぞに縛られない自由人。テーマが「傘」というときに次のような「川柳」を読んだという。「持って出たからにゃあ降ってもらわな」スゴイ!この凄さに三枝師匠は呆れ返って川柳をやめたという。

7月10日(日)つづき
毎日放送USJスタジオで特番『せやねんスポーツ』に生出演。元阪神代打の神様八木さんらと楽しくスポーツ談義。番組前、司会のトミーズ雅さんに「煙草やめたんやって?」というと、昨年来巷間話題のベストセラー『禁煙セラピー』についてぶわあああああああああああ・・・と喋りまくられる。こっちも屁理屈で応酬するが雅さんの理論武装はかなり強固であらゆる屁理屈を笑い飛ばされた。喫煙派は分が悪い。番組終了後も「読んでね」と笑顔でいわれてトホホ。じつは昨年TBSの番組ディレクターから「これ読むとやめられますよ」といわれて本を押しつけられたけど、読んでない。鎌倉へ帰って本を探すが、あると思っていたはずの場所にない。ないなら読めへんからしゃあないわなあ・・・。そんなこんなでバタバタして更新がちょっと遅れます。みなさん、すんません。

7月11日(月)
『禁煙セラピー』なんて本を読まんかって煙草くらいやめられるわい!雅さんを見返してやろ・・・と思ったけど、たまった原稿を処理していると煙草がほしい・・・。仕事さえなければ・・・。

7月12日(火)
東京へ。雨が降ってないのに傘を持っている人が多く、またまた桂枝雀さんのスーパー川柳「持って出たからにゃあ降ってもらわな」を思い出し、一人ほくそ笑む。近々発刊される宮崎学さんのメールマガジンにスポーツ社会論を執筆するため、その宣伝を兼ねて宮崎さんと対談。8月のスポーツジャーナリスト塾夏期講座の特別ゲスト出演も依頼し、快く引き受けていただく。じつは中学校の先輩なのだが、本当にラジカルな人だけにちょっと怖いけど(笑)お名前通り「学ぶこと」は多い。こういう方がスポーツの価値と重要性についてはっきり認識されているのはうれしい。

7月13日(水)
終日原稿書き。

7月14日(木)
終日原稿書き。こういう愛想もヘッタクレもない日が続いてもタマにはよろしおまっしゃろ。

7月14日(木)つづき
朝日夕刊「ニッポン人脈記サッカースタジアムH」でトルシエが「あのとき先発を変えていなければ勝っていたかもね」と語っている。2002W杯対トルコ戦のこと。ホンマかいな?あのガキも成長したの?けど、「かもね」ってフランス語でどういうたんやろ?

7月15日(金)
ジャイアンツの渡邊会長と滝鼻オーナーがなんやかんやと発言したらしい。巨人人気とプロ野球人気をイコールで結びつけてしか考えられない人の発言は聞き苦しいですなぁ。坂井保之さんふうにいうのなら「ジャイアンツそのものの賞味期限が切れた」のだから、読売新聞のためにも日本テレビのためにもジャイアンツは独立させて東京ジャイアンツに独立させる(あるいは新潟か長野か金沢あたりに本拠地を移す)べきだろう。

PHOTO
隣家の月下美人
隣家の月下美人

7月15日(金)つづき
深夜。隣家の月下美人が見事に美しく妖艶な大輪を開く。次回更新のときにでも写真を紹介します。

7月16日(土)
終日原稿書き。夜になってアート・デザイナー修行中の娘が遊びに来たので、彼女のデザインしたトランスのコンサートのフライヤーについてアレコレ談義。所詮はアンディ・ウォーホルと横尾忠則の延長線なんやけど、まあ、好きなようにせい。しっかし、トランスってのはケッタイナ音楽やで。フィリップ・グラスのオペラ『浜辺のアインシュタイン』のほうが、まだ理解できるで。

7月17日(日)
隣家の月下美人の写真。次回更新のときにでも・・・と書きましたが、本HPの製作に尽力してくださってるbitさんのご協力で、さっそく右下に掲載してくださいました。その艶姿をお楽しみください。

7月17日(日)つづき
月下美人の咲いた隣家が奥方の実家であるフランス人のフルーティスト・ピエール・モンティさんがパリから帰日。挨拶に来てくださってビールで乾杯。ピエールさんはJ.P.ランパルの弟子でもあり、元ラムルー管弦楽団のフルート奏者でもあったので佐渡裕さんの話題で盛りあがる。

7月18日(月)
暑い。仕事にならへん。原稿書けへん。とはいえ、「夏になったからにゃあ暑なってもらわな」というスーパー川柳が浮かび、枝雀さんはスゴイと再確認。ワケのわからん人は10日の本欄を読んでください。

7月19日(火)
京都へ。夏休みをとった鮨処「もり山」さんご一家と合流。建仁寺、花見小路(十二段屋)など小生のフランチャイズである祇園周辺を案内。珍皇寺では和尚が伝小野篁作の閻魔像や地獄絵や篁が地獄へ通っていた井戸や最澄作の薬師観音像(重文)などを見せてくれる。改めて近くで見て感激。夜は鴨川の床で食事。ところが、これが大失敗!超有名店を予約したら、料理は値段ばっかり高うて味はどうでもよかった(鱧も鮎も東京で食うのと同程度)。やっぱり名前で選んだらアカン。食事のあと祇園の酒肆(バー)「G」へ。

7月20日(水)
柴漬けで有名な漬物屋さんの村上重さんが経営しているホテル『オゥ・ヴィラージュ』(6室しかない小さく素敵なホテル)で朝食をとったあと、もり山さんご一家と錦市場へ。やっぱり錦の店は面白い。『イノダ』でコーヒーを飲んだあと、二条城、妙心寺へ。猛烈に暑かったけど、妙心寺の龍の天井画や退蔵院の音の出る(武満徹の現代音楽のような音の出る)井戸は最高やった。京都って、いろいろあるんやなぁ(笑)。昼は堺町の行きつけのイタリア料理店「A・T」へ。夜は祇園の行きつけの日本料理店「M」へ。やっぱり料理はマスコミに出てない店のほうが美味しい!「M」では目の前で1メートル近い鱧をさばいてもらう。ウツボ以上に怖い顔をしたアナコンダのような鱧と板前さんの見事な格闘に感激。もちろん味も絶品!梅肉に山葵をきかせて食べたらメチャ旨かった。仕上げはいつものように酒肆「G」でイタリアの薬草をロックで。

7月21日(木)
朝は少々仕事をしたあと、もり山さん御一家との京都見物3日目。生まれて初めて銀閣寺へ(京都人として恥ずかしい・・・)。気温36度のなか、それでもさすがは見事な東山文化の庭園に感激。ちょっと早めのディナーを祇園の京風仏料理店「K」で。マスタードソースで食べる鱧、九条葱や賀茂茄子のグラタンなど、「K」はいつ来ても美味しい。食事のあと酒肆「G」で食後酒としてサクランボのグラッパを飲む。京都でも贅沢な3日間。まあ、たまには、こういうときがあってもエエやろ。

7月22日(金)
祇園の家で珍皇寺の和尚に少々スケジュール前倒しの母親の初盆のお経をあげてもらったあと大阪へ。MBS『ちちんぷいぷい』に生出演。番組中に抜群の味のソーメン・チャンプルーを食べさせてもらったあと名古屋のホテルへ。テレビでオールスター戦観戦。内角を攻められなかったら清原はまだ打てるな。中日のウッズが最近打ち始めたのも内角攻めを「拳骨」で封じたおかげ?ニュースでプロ野球選手会が来年の「野球のW杯」への不参加を表明したことを知る。古田の言い分は正しい!いまの計画のままではアメリカの植民地野球大会になるだけやで。

7月23日(土)
東海テレビ『スーパーサタデー』に生出演。中国元の切り上げについて「経済を理解できる人など存在しない。なぜなら経済に関する神話が世界の何処にも存在しないから。神々はお金を必要としないから」と『ちちんぷいぷい』で喋ったのと同じことを繰り返す。ブロード・キャスティングやなくてナロウ・キャスティングならこういう繰り返しも許されるからありがたい。プロ野球のドラフト改革案について「将来の青写真もないのに改革もクソもない」と言い放つ。司会の峰さん、ゲストの平野謙さん(元中日)、コメンテイターの大谷昭宏さんも同意見。ホテルでしばし休憩のあと中日新聞栄文化センターで『オペラ講座』。今回のテーマは「能狂言・文楽・歌舞伎とオペラ」。万之丞の『唐人相撲』雁治郎、梅幸の『曽根崎心中』玉男、紋寿の『心中天網島』ドミンゴ、トモワ・シントウの『アンドレア・シェニエ』吉右衛門、幸四郎、玉三郎の『勧進帳』三枝成彰のオペラ『忠臣蔵』などのビデオを見て「日本のオペラ」についてプチ講義。楽しかったけど疲れた。京都での遊興三昧がこたえたかな(笑)。

7月24日(日)
TBS『サンデージャポン』生出演。内容的にいろいろとちょっとモヤモヤした気分。ヴァラエティでももっと真面目に面白くできるはずやのに・・・。夜、NHK教育『芸術劇場』で人形浄瑠璃『仮名手本忠臣蔵』の『山科閑居の段』を見る。九段目がこれほど面白かったとは気づかなかった。お石(由良之助の妻)と加古川本蔵の女房の「勝負」は、ボローニャ・オペラで見た『アドリアーナ・ルクヴルール』のフレーニとコソットの二重唱と同様の迫力。女は強い!

7月25日(月)
三枝成彰さんの事務所で『玉木改訂版オペラ忠臣蔵』の打合せ。オペラの演出をすることが現実味を増してくると少々ビビル(笑)。が、舞台監督の大ベテランKさんなどを相手に演出プランを披露させていただく。来年の討ち入りの日に上演できれば嬉しいけど・・・。打合せのあと墨田トリフォニーホールへ。今年10月に行われる第4回目のアジア・オーケストラ・ウィークについて取材を受ける。インドネシアや韓国や中国のオケ(過去にはヴェトナムやモンゴルのオケも)が集まって開催されるこのフェスティバルは、未来の音楽を考えるうえで最高の催し。今年はガムランとのコラボレーションもあるそうで、ヨーロッパ有名オケの手抜き公演へ行くよりも断然こっちのほうがオススメです。帰宅してテレビでヴェルディとレアル・マドリッドの試合を見る。ま、どうでもええ試合。空席が目立ったのは素晴らしいことだった。

7月25日(月)つづき
『週刊朝日』の電車の中吊り広告で「プロ野球の盟主は(巨人ではなく)阪神」などと書かれた文字が目に入った。どうしてこういう発想しかできないのか!どうしてプロ球界全体の発展を考える発想ができないのか?「プロ野球の盟主」といえば「コミッショナー」のはずなのに・・・。『報道ステーション』で星野仙一氏に対する古舘伊知郎さんのインタヴューもサイテーだった。プロ野球の現状(企業野球)とスポーツクラブのあり方(地域密着型のスポーツクラブ)について、もっと勉強してほしい。

7月26日(火)
原稿書きで家に隠るスケジュールと台風が一致。なぜかうれしい(笑)。書き忘れたことを一つ。世界水泳のシンクロの水着にスペインがダリを使うなら日本は写楽で対抗してみては?タイガースがジャイアンツに快勝。ドラゴンズも勝ってる。不気味・・・。多くのドラ・ファン(と関係者)が連続優勝を望んでないのに・・・。

7月27日(水)
なんや、この程度か・・・といいたくなる台風がすぎて、暑い・・・。今夏初めて仕事部屋のエアコンのスイッチを入れる。エアコンは好きじゃないが、つけると快適なのは事実。その割に仕事がはかどらないのは、快適すぎるからかもしれない。ジャイアンツにも若いエエ選手がおるやん。

BOOK
澁澤龍子さんの快著『澁澤龍彦との日々』
澁澤龍子さんの快著『澁澤龍彦との日々』(白水社2100円)

7月28日(木)
BSの『週刊ブックレビュー』収録のためNHKへ。鹿島茂さん、辛淑玉さんと一緒に楽しくブック談義。町田康の『浄土』でもりあがる。小生のお薦め本『澁澤龍彦との18年』を辛さんが「全編おのろけ」と喝破したのはお見事。おまけに「男性の読者に一言。いい夫婦だと思っても誰もが澁澤龍彦になれるワケじゃありませんから・・・」といわれてギャフン(笑)。司会の三舩優子さん(ピアニスト)ともう少しプロコフィエフの話をしたかったけど、スタジオを飛び出してお茶の水のサッカー協会へ。久しぶりに川淵三郎キャプテンにインタヴュー。ジーコでドイツの本番は大丈夫か・・・を訊き、「2050年W杯日本開催優勝計画」を聞き、少々意見の違っている「エリート・プログラム」について糺す。キャプテン引退後の川淵さんは選抜エリート選手の合宿所の舎監をやりたいそうだ。NHKドラマで爺爺を演じている西田敏行みたいになるのんかいな(笑)。『スポーツ・ヤァ』の編集長と打合せをしたあとツェムリンスキーの『フィレンツェの悲劇』とプッチーニの『ジャンニ・スキッキ』2本立てを見るため新国立劇場へ。

7月28日(木)つづき
『謹告 演出上一部倒錯的性表現が含まれます。ご理解のうえご鑑賞賜ります様お願い申しあげます』という葉書が数日前にわざわざ二期会オペラ振興会から届いたので大いに期待して『フィレンツェの悲劇』に足を運んだが少々ガッカリ。ピンヒールの長靴に黒革ボンデージ姿の女王様やM嗜好の男や女装趣味の中年が鞭を振り回しただけ。おまけにそういうSMの三角関係では最後の殺人が際だたない。夫が妻の情夫を殺したあとの妻の最後の台詞(あなたはそんなに強い男だったの)も、夫の最後の台詞(おまえはそんなに美人だったのか)も際だたない。日常的にダルな夫婦であればこそ殺人も最後の台詞も際だつのに・・・。これは明らかにオスカー・ワイルドの作品に対する演出家の理解不足で、安直に一見過激な表現に走っただけの舞台に終わった。続く『ジャンニ・スキッキ』は演出的に面白かったが、役者を動かしすぎて音楽を聴けなかった。歌手はがんばっていたのに残念。衣裳はサイテー。それにそもそもツェムリンスキーの音楽とプッチーニの音楽はつながらない。一言でいうなら演出家の自己満足。ま、小生も今や演出家の端くれですから(笑)もって他山の石とすることにしましょう。舞台美術は面白かった。

OPERA
SM夫婦交換版『フィレンツェの悲劇』(ツェムリンスキー作曲/二期会上演)
SM夫婦交換版『フィレンツェの悲劇』(ツェムリンスキー作曲/二期会上演)

7月29日(金)
終日原稿書き。隣家のフルーティストの夫人もパリから帰日され、美味しいシャンパンとソシソンをお土産に持参してくださったので、友人のS君からもらっていたホワイトハウスで晩餐に出されるという赤ワイン(カリフォルニア・ナパ・バレー)をあける。「香りはいいけど、ちょっと人工的な味わい」というのがフランス人の評価。

7月30日(土)
終日原稿書き。夜、隣家のフルーティストご夫妻と鮨処「もり山」へ。シャブリで乾杯。フランスの音楽事情についていろいろ教えていただく。メセナから文化産業へ。その流れは日本のスポーツ界も(とりわけプロ野球界が)見習わねば。深夜のニュースで宇宙遊泳を見る。宇宙遊泳・・・してみたいな・・・。昔アポロ11号が月へ行ったとき、数学者の岡潔がテレビに出ていて「目を閉じれば月ぐらい簡単に行けるのに何を騒いでるのか」と語ったのも凄かったけど、やっぱり宇宙へはイッペンでええし(当たり前か)行ってみたいな。健康チェック(近視と高血圧)でハネられるやろけど(笑)。阪神ボロ負け。ま、一昨年に優勝してるさかいカマヘンカマヘンというのが「多くの」タイガース・ファンの「ホンネ」(タテマエ?)かも・・・。

BOOK
町田康のパンク短編小説集『浄土』
町田康のパンク短編小説集『浄土』(講談社1680円)

7月31日(日)
暑い。エアコンが壊れて仕事にならんので庭に出て「雨降らんやないけえ」と気象庁を恨みながらボケーッとしてたら空にキュイイイインと金属音がして見上げるとキラキラと銀色に輝くミニ宇宙船がゆっくりと舞い降りてきて中からガタロが現れた。「宇宙遊泳したいんやって?乗せたろか?」といわれたけれど宇宙船が小さすぎて乗れそうにない。「万物縮小ビーム使うたら乗れるで」といわれたけど身体に悪そうなので「おれ、高血圧やしやめとくわ」というと「そうか。残念やな。せっかく来たったのに愛想なしやな」といってガタロは宇宙船に戻りキュイイイインと大空に消えた。夏の暑い日にはこういうこともあるんや。今日の本欄は町田康の大傑作短編小説集『浄土』(講談社)を読んだ影響かもしれません。それにしても暑い・・・。冬はまた夏がましじゃと言いにけり・・・とはいえ暑い。

7月31日(日)つづき
北朝鮮に0−1で敗北。ま、かまへんのやけどね。これが「小笠原のチーム」と「ヒデのチーム」の違いや、といわれてしまうことに小笠原は気づいてへんみたいなやな。気づいてほしいなあ。

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