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2月1日(月)
朝黒兵衛と散歩のあと寒中見舞いの宛名書き。こーゆーのは本当は秘書の仕事か機械の仕事なんやけどなあ…と思いながらせっせせっせせっせせっせと書く。午後から東京へ。六本木ヒルズ森タワー39階エニッシュから『ニューズ・オプエド』に出演。ゲストはサッカー・ジャーナリストの大住良之さん緊急生出演。日韓戦を語っていただく。日本の選手は成長した。選手は試合をこなさなければ成長しない。韓国の選手に若さが出た結果。日本の実力はリオで示してほしい…いろいろ有意義な話を聞いて…もう一人のゲストはスポーツ・カメラマンの坂本清さん。浅田真央や羽生結弦の見事な写真を撮り続けているカメラマン。バレーボールも撮り続けていて最近はイケメン・バレーボーラーの追っかけ女子のおかげで会場は満員だとか。カメラマンのオモシロイ話をいろいろ聞かせていただく。もうすぐボストンで開かれるフィギュア世界選手権に行くそうで帰ってこられたらお土産話を聞かせていただくことを約して番組終了。上杉隆さんと来月以降の番組展開についてちょいと打ち合わせしたあと銀座へ。

2月2日(火)
朝黒兵衛と散歩。最近本日記(一般的にはブログと呼ばれている)の記述が途切れる。それは自分が寂しくない生活をしている証拠なのか。この日『アサヒ芸能』の連載記事を書いてふうううっと疲れて夕方から酒飲みながらオペラ。3年前にヴェルディ生誕200年祭のときに生まれ故郷のブッセートの小さなオペラ座(キャパ500人もないらしい)での『アッティラ』。なかなか素晴らしい演奏と舞台で初期ヴェルディを堪能。バンメシ食ってそそくさとベッドに潜り込むと深夜になってTBS『ひるおび!』プロデューサーから電話。清原が覚醒剤所持で逮捕されたとか。ナニイ!飛び起きて情報収集。明日にも逮捕という噂を伝えられたのは1年以上前。なんで今頃……。最近の彼の顔はヌケタとも思えたのに…。某人物に聞くとヌケようとしてヌケきれず復活していたところをガサ入れ…ということになったらしい。新人の頃2度ばかりインタヴューしてだんじりの話を楽しくしてくれた頃を思い出すと番長などとヘンな持ちあげ方をしたマスコミに少々怒りを覚える。まぁ自分も服装タトゥー態度等々喜んでそっちに走った面もあるから自業自得。身から出た錆。とはいえ…あの純情な野球バカがこうならなければならなかったものか…。

Blu-ray
ヴェルディ『オベルト』
ヴェルディ『オベルト』
ヴェルディ『一日だけの王様』
ヴェルディ『一日だけの王様』
DVD
ヴェルディ『シモン・ボッカネグラ』
ヴェルディ『シモン・ボッカネグラ』

2月3日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。清原逮捕に少し触れる。丙午の翌年の世代で上の世代を追い抜くのが平気。日本の悪弊である体育会系長幼の序をぶっ潰したのがKK(桑田清原)世代だがそーゆー非合理で厳格な長幼の序に一番向いていたと思えるのが清原…というのは皮肉。そのあと女子バスケットボールWリーグで裁判沙汰が起きた話題。審判の誤審に不服を唱えたチームが審判個人を相手に3千万円の損害賠償を求める訴訟。組織内で解決できない日本バスケットボール界の(今度は女子だが)まったく情けない話題…。電話出演を終えて黒兵衛と散歩して東海道線で新橋へ。タクシーでTBSへ。『ひるおび!』生出演。もちろんテーマは清原逮捕。元警視庁麻薬担当刑事の方や元麻薬捜査関係者と出演するが気分は落ち込む。自業自得とはいえ何とかならなかったものか。清原を助ける方法はなかったのか。昔話を振られると涙ぐみそうになる。イカンイカン。これは身から出た錆。とはいえ…。帰りに気分転換。銀座YAMAHAに寄ってヴェルディのオペラのDVD3枚購入。珍しい第1作『オベルト』&これまた珍しい第2作の(大失敗した)喜劇『一日だけの王様』そして1976年のイタリア・オペラ来日公演『シモン・ボッカネグラ』。帰りに行きつけの美容院に寄って髪の毛を切ってもらってサッパリでして帰宅後校正などの仕事をして明日の『ひるおび!』電話打合せ。2日連続清原問題。まぁ仕方ない。しかし清原問題でいろいろテレビに出るのはよくないと思い『ひるおび!』以外の出演は断る。晩飯。そのあと『シモン』を見る。ギャウロフはやっぱり凄い。カップッチッリは初めての映像。詩だけでなく容姿もなかなか素敵なバリトン。若い頃のリッチャレッリも素晴らしい…と思ううちに爆睡。疲れたか…。

Blu-ray
ヴェルディ『ジョヴァンナ・ダルコ』
ヴェルディ『ジョヴァンナ・ダルコ』
ヴェルディ『二人のフォスカリ』
ヴェルディ『二人のフォスカリ』
ヴェルディ『シチリアの晩鐘』
ヴェルディ『シチリアの晩鐘』
ヴェルディ『運命の力』
ヴェルディ『運命の力』

2月4日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと東海道線で新橋へ。新橋からタクシーでTBSへ。『ひるおび!』スタジオ生出演。昨日に続いて清原と覚醒剤の問題。清原自身の心の弱さや偽悪者ぶりや自業自得の救えない過ちはあるとしても野球界全体が自分達に責任のないような態度を取るのは明らかに間違っている。高校野球は野球というスポーツを担う選手よりも学校の名誉や監督の立場を重要視しプロ野球も野球というスポーツを担う選手よりも親会社の利益と体面を重視する。その結果選手は使い捨て。次々と現れてくる者と考えている。野球による教育を標榜している高野連は清原のような男を育ててしまったことに責任を感じ世の中に謝罪し反省して改革案を考えなければならないはず。プロ野球は球界の発展と利益のためにも選手をスポイルして親会社の利益ばかりを考え続けてきた過去を反省し選手会と共に選手という財産の管理指導法を考え直さなければならないはず。熊谷コミッショナーが清原のことを残念とか2度とこのようなことのないように…などと話していたがそれが他人事のように話している無責任な態度だとも気づかず自分の問題としてとらえてないのはサイテーですね。スタジオではそこまでは話せなかったけど…そうか…桑田さんは…清原からもう関わらないでくれと3年前から言われてたのか…。桑田氏を責める気はないが…もう少し何とか…と思わずスタジオでも言ってしまう。最後に球界にも責任は大きいということを主張してTBSを出て銀座へ。

2月4日(木)つづき
銀座YAMAHAでヴェルディのオペラのDVDを購入。『シチリア島の夕べの祈り』『運命の力』『二人のフォスカリ』『ジョアンナ・ダルコ(ジャンヌ・ダルク)』の4枚。3年前のヴェルディ生誕200年祭のときにパルマ歌劇場を中心に上演されたヴェルディ全オペラの記録。日頃演奏機会の少ないものを手に入れておかねば…クラシックのDVDやCDはすぐに売り切れてなくなりますからねえ…」と自分で理屈をつけて購入。帰宅してさっそくイロイロ楽しむ…が…スグに仕事の電話…校正その他…ああ…ゆっくりオペラを楽しむ機会がほしい。引退はまだまだ先ですね。TBSから明日の清原企画は内容が変化したため出演機会がなくなったとの連絡。そのすぐあとにテレ朝『ワイドスクランブル』から電話。使ってもらえるうちがハナか?清原について語るのではなく日本の歪んだ野球界について語らなければ…で引き受ける。高校野球と朝日新聞の責任については喋れないでしょうが…。

2月5日(金)
朝湘南新宿ラインで恵比寿へ…と思っていたら意外と朝の時間帯湘南ラインが少ないことに気づき東海道線で新橋へ。タクシーで六本木ヒルズのテレ朝へ。久しぶりに『ワイドスクランブル』スタジオ生出演。控室で辺真一さんとバッタリ。なんだか『ひるおび!』の控室に来たみたい(苦笑)。北朝鮮のミサイルについてイロイロ話を聞く。そうか。一応進歩はしてるみたいですね。清原問題での本番では球界全体で2度と清原のような選手を出さないために球界全体で反省してほしい…といった内容を語る。高野連も朝日新聞も…は通じたかな?日本テレビも俺を呼んでほしいな(笑)。テレ朝を出て青山国連大学の隣にある東京ウィメンズプラザへ。モントリオール五輪で金メダルを獲った女子バレーの選手たちで作っているモンスポ(NPO法人バレーボール・モントリオール会)などが主催する『第4回女性スポーツ勉強会』に参加。マラソンの有森裕子さんやロンドン五輪女子レスリング金メダリストの小原日登美さんやセビリア世界陸上女子1万m5位で管理栄養士の高橋千恵美さんや多くの女子スポーツ選手の身体と心の世話をしているスポーツドクターの中村格子さんや長距離選手のサポートをしている三重大学教授の杉田正明さんの講演を次々と聴いて学習。そうか…スポーツウーマンは猛練習から無月経となり骨粗鬆症から疲労骨折へという流れがあるのか。男性コーチの中には「まだ月経があるのか。練習不足」と言う人までいた(いる?)らしい。いつも感じることですがスポーツではまだまだ知らないことが多い。勉強せねば。次の予定があったので最後のシンポジウムは聞かずに大船へ。『鮨処もり山』で元西武ライオンズ代表坂井保之さんと久しぶりに美味い魚を突っつきながらイロイロ話を聞かせていただく。坂井さんは昨年末ステントを使った心臓手術をされたとか。元気に日本酒を飲みながら話されるその話も面白かったがメインの話はもちろん清原。やはり坂井さんも選手を見ずに親会社のほうばかり見ている球団フロントが多いことを嘆いておられた。野球選手は基本的に野獣のような男。球界には優れた猛獣使いが求められる。しかし日本の球界にはそもそも猛獣を使いこなそうという意志を持たない人が多いのが問題ですね…。

DVD
ロッシーニ『オテッロ』
ロッシーニ『オテッロ』
ヴェルディ『仮面舞踏会』
ヴェルディ『仮面舞踏会』
MOVIE
『ロイヤル・コンセルトヘボウ オーケストラがやってくる』
『ロイヤル・コンセルトヘボウ オーケストラがやってくる』
CD
マーラー『交響曲第9番』
マーラー『交響曲第9番』
マーラー『交響曲第4番』
マーラー『交響曲第4番』
Blu-ray
マーラー『交響曲第2番復活』
マーラー『交響曲第2番復活』
DVD
ショスタコーヴィチ『ムツェンスク郡のマクベス夫人』
ショスタコーヴィチ『ムツェンスク郡のマクベス夫人』
『ヴァルトビューネ2002アンコール名曲の夕べ』
『ヴァルトビューネ2002アンコール名曲の夕べ』
CD
ヴィヴァルディ『協奏曲集 四季』
ヴィヴァルディ『協奏曲集 四季』
チャイコフスキー『ヴァイオリン協奏曲ほか』
チャイコフスキー『ヴァイオリン協奏曲ほか』
『シェーンベルク浄夜/シューベルト弦楽五重奏曲』
『シェーンベルク浄夜/シューベルト弦楽五重奏曲』

2月6日(土)
朝黒兵衛と散歩のあと密命を帯びて(笑)湘南新宿ラインで渋谷へ。東急文化村のレストランで某人物と出会って密命が特命へと変化して映画鑑賞(爆)。映画館で映画を見るのは何年ぶりかなあ。ラヴホテルを横目で見て渋谷ユーロスペースへ。映画『ロイヤル・コンセルトヘボウ・オーケストラがやってくる』を見る。クラシック音楽ファンとしては興味深く見ることができるが映画としては少々燃焼不足。アフリカの子供たちとの交流など面白かったけど世界一流家の活動ならモット面白く描けたはずと少々隔靴掻痒気味で残念。それでも最後のヤンソンス指揮でのマーラー『復活』には感激。音楽の力は大きい。映画のあとタワレコに寄ってオペラDVDのコーナーを眺めているとブルーレイでバロック・オペラ歌手として最高のチェチリア・バルトリがデズデモナを歌ってるチューリヒ歌劇場の『オテッロ』を発見。なんとまあ珍しい!と感激して1967年イタリア・オペラ来日公演の『仮面舞踏会』(ベルゴンツィ&ステッラ&ファブリティス指揮)とともに購入したあとチョイト複雑な密命の仕事の打合せを少々こなして(笑)帰宅。バルトリがデズデモナ『オテッロ』か…スゴイなあ…と思いながらディスクをプレイヤーにかけると…ありゃ?…なんじゃコレ?…うわっ!!…これはヴェルディの『オテッロ』ではなくロッシーニの『オテッロ』だったのだ!きちんとジャケットの文字を読まなかったとはいえ珍しいディスクに余計嬉しくなって感激。しかも現代演出でヴェニスの元老たちは背広姿。オテッロは米海軍軍服のような姿で登場。しかもオテッロを歌ってる歌手の名前がジョン・オズボーン(小生が若い頃大好きだった劇作家『怒りを込めて振り返れ』の作者と同姓同名…関係ないか・苦笑)。ともかく感激。観賞は後日ゆっくりと…で清原問題でいろいろ電話のあとサケ&メシ&フロ&ネル。

DVD
『サロメ』
『サロメ』
『サロメ』
『サロメ』

2月7日(日)
朝黒兵衛と散歩のあとニュースに驚く。北朝鮮が人工衛星と称するミサイル発射…それ自体には別に驚かずマタ瀬戸際外交か…と思う程度だが小生の出番がなくなるのかどうか…と思いながら迎えのハイヤーに乗って東京六本木テレビ朝日へ。日曜は道路が混まないのでイライラすることもなく迎えのクルマを利用できる。別にテレ朝(サンデースクランブル)がクルマでTBS(ひるおび!)が電車…というわけではないので一言註釈を。テレ朝控室で打合せのあとメイクしてもらって待機。北朝鮮のミサイル問題で辺真一さんの熱弁を見聞きしながら尚も待機。小生が語る清原問題以外の2つの話題はぶっ飛んだとか。清原問題は大丈夫か…と思っていたら北朝鮮が12時半から重大発表をするとの情報が入り清原問題もカット。まあシャーナイですな。他局がやっていないスクープ映像もあったようだけど来週まで延ばすのかな?と思いながら無駄足の踵を返してハイヤーで帰宅。麻薬とプロ野球界の資料を調べ直したり…。アメリカのメジャーで80年代にヘロイン&コカインの大流行があってソレを外国人選手がグリーニーとして日本球界に伝えたようだ。そこで逮捕されたのがメジャー経験もあり清原と巨人で同僚だった野村貴仁元投手か…。そう言えば江夏さんは刑を受けたあとすぐに電話をくれたなあ。彼が引退試合のといに着たユニフォームにサインをもらって俺の仕事部屋に飾っていたことが『週刊宝石』にカラーグラビアで紹介されてソレを見たとき嬉しかったとわざわざ電話をしてくれた。俺も嬉しかったなあ。清原もきちんと更正してほしいけど入手先が違うからなあ…などと思いながらメシ&サケ&NHK-Eテレ『日曜美術館』。村上隆の五百羅漢製作ドキュメンタリー。すごいなあ。NHK音楽祭のパンフレットに原稿を書いたときにもらった森美術館での展覧会のチケットをまだ使ってないので今度絶対に見に行こ。孫と風呂のあとリヒャルト・シュトラウス『サロメ』。指揮はデュトワ。N今日の見事な演奏。歌手陣も素晴らしかった。とはいえ日本人でやってほしいですよね。新国立劇場もN響も日本の音楽の発展を考えてるのかな…と思ってしまう。

BOOK
森美術館『村上隆の五百羅漢図展』(平凡社)
森美術館『村上隆の五百羅漢図展』(平凡社)
ミシェル・ウエルベック『服従』(河出書房新社)
ミシェル・ウエルベック『服従』(河出書房新社)
ミシェル・ウエルベック『素粒子』(ちくま文庫)
ミシェル・ウエルベック『素粒子』(ちくま文庫)
エティエンヌ・ド・ラ・ボエシ『自発的隷従論』(ちくま学芸文庫)
エティエンヌ・ド・ラ・ボエシ『自発的隷従論』(ちくま学芸文庫)
H.ベルクソン/S.フロイト『笑い/不気味なもの 付:ジリボン「不気味な笑い」』(平凡社ライブラリー)
H.ベルクソン/S.フロイト『笑い/不気味なもの 付:ジリボン「不気味な笑い」』(平凡社ライブラリー)
エマニュエル・トッド『シャルリとは誰か?人種差別と没落する西欧』(文春新書)
エマニュエル・トッド『シャルリとは誰か?人種差別と没落する西欧』(文春新書)
徳岡孝夫『五衰の人』(文藝春秋)
徳岡孝夫『五衰の人』(文藝春秋)
山本七平『小林秀雄の流儀』(新潮社)
山本七平『小林秀雄の流儀』(新潮社)
岩瀬昇『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』(文春新書)
岩瀬昇『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』(文春新書)

2月8日(月)
朝起きて少々早く黒兵衛と散歩のあと東海道線で品川へ。新幹線で大阪へ。毎日放送『ちちんぷいぷい』生出演…の前に隣の丸善ジュンク堂へ。ぶらぶらと本棚を眺めているとイスラム過激派のテロ以来話題になっていた作家ミシェル・ウエルベックの『服従』(河出書房新社)を発見。帯に「2022年フランスにイスラーム政権誕生」とある。ページを開くと冒頭にユイスマンスの記述。澁澤龍彦さんのエッセイと翻訳で知ってる坂の引用。なんだかスゴイ…と思いながら購入。昨日NHK教育テレビ『日曜美術館』で見た村上隆の五百羅漢の画集もあったので購入。ほかにエティエンヌ・ド・ラ・ボエシ『自発的隷従論』(ちくま学芸文庫)エマニュエル・トッド『シャルリとは誰か?人種差別と没落する西欧』(文春新書)岩瀬昇『日本軍はなぜ満州大油田を発見できなかったのか』(同)徳岡孝夫『五衰の人 三島由紀夫私記』(文春学芸ライブラリー)山本七平『小林秀雄の流儀』(同)ベルグソン/フロイト『笑い/不気味なもの 付:ジリボン「不気味な笑い」』(平凡社ライブラリー)……さあ勉強するか…という気持ちで買った本のことはいったん忘れて(笑)『ちちんぷいぷい』生出演。久しぶりに松尾貴史サンやハイヒールりんごさんと御一緒。北朝鮮をアメリカが空爆する日は…中東で手一杯でしばらくはあり得ない…という話題や…西陣織が和服だけではなく装飾インテリアとして世界ブランドとしてデビュー…和食…和菓子…和紙…だから呉服も和服にしたら?…といった話を楽しくワイワイガヤガヤのあと新幹線で帰鎌。サケ&メシ&フロ&ネル。

2月9日(火)
朝黒兵衛と散歩のあとせっせせっせと原稿書き。ああだこうだといろいろ苦労しながら『アサヒ芸能』連載コラム完成。夕方までかかってしまったのは昨日買った本が丸善ジュンク堂から宅急便で届いたから。ウエルベック『服従』を読み出すと止まらなくなる。イカンイカン。村上隆の五百羅漢を見出すと止まらなくなる。イカンイカン…と思いながら夕方よーやく完成。清原和博と野村貴仁の接点は?プロ野球や高校野球の「責任」は?メジャーで麻薬問題が表面化した80年代にはコミッショナーのユベロス(元ロス五輪組織委員長)が厳格な処置を下して再発防止に努めた…が日本の球界は選手に「罪」を押しつけてオシマイ?晩飯食いながら日本の美術館の紹介番組を興味深く見る。島根安来にある世界一人気のある美術館や徳島鳴門の陶器によるフェイク美術館とか行ってみたいですねえ。風呂から上がって日テレの夜のニュースを見て仰天。野村貴仁元投手が「清原にクスリを渡した」と喋りながら登場。ショック!とても元野球選手とは見えない風貌。延ばし放題の髭面に現場工事のヘルメット姿で目は明らかにぶっ飛んでいる。マイッタ。日本の教育野球の末がコレか?選手使い捨ての末がコレか?もちろん選手個人の責任は大きい。けど球界も考え直さなければ…。野球選手を大事に考える以上の高校の宣伝や親会社の宣伝に利用している姿勢を糺さなければ…。日テレのスタジオは誰もコメントせず…。

2月10日(水)
朝RKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。清原問題について。昨日『アサヒ芸能』に書いた内容を中心に清原個人の問題とせずに球界の問題としてとらえてほしい…という話をしたあと黒兵衛と散歩。久々にゆっくりする一日で机の上の整理…資料整理…メール整理…手紙整理…で一日が暮れる。こーゆー一日もなければならない。絶対に必要である!…と別に意気込むことはない。夕方からサケ。メシ。フロ。ネル。小人閑居為不善。嗚呼。

2月11日(木)
建国記念日。この祝日はハッピーマンデーにならないのですね。体育の日は東京五輪開会式(10月10日)とはっきりわかってるから祭日を動かしてもイイけどハッキリわからない日を動かすと判らなくなってしまうから固定しなければならないのですね。朝黒兵衛と散歩のあとモーニングショウで元巨人の野村貴仁投手の変わり果てた姿を見ていると大阪毎日放送から電話。清原問題を取りあげるから東京スタジオからの出演依頼。快諾してディレクターと電話打合せ。メジャーの麻薬騒動とコミッショナーのユベロスが動いた話も入れて日本のプロ球界も高校球界も自ら解決すべき大問題として対処しなければならない…といった内容で話すことで了解を得て東海道線で新橋へ。地下鉄で赤坂見附へ。TBSの隣のビルのMBSスタジオへ。祭日で静まり返ってるビルの中のスタジオで約5分出演。日頃お世話になってるスタッフのために出演…ということか。地下鉄…東海道を経て帰宅。今朝4時に目が覚めてずっと本を読んでいたのと寂しいビルで悪寒を感じたためかリビングで爆睡。風邪なら治さねば…。

2月12日(金)
朝次女と孫とヨメサンを伴って荷物いっぱい持って東海道線で品川へ。通勤出社の真っ只中でもグリーンに座れてホッ。長女と落ち合って新幹線で京都へ。以前我が家でライター修業をしたこともあり今はフリーランサーのライターとして活躍してる甥っ子(女房の姉夫婦の末っ子次男)。京都駅を降りたところでナント毎日放送の西アナウンサーとバッタリ。「甥の結婚式ですねん」「それはおめでとうございます。私はロケの済んだところで」で駅近くのホテルへ。服を着替えてチャペルでの挙式に参列。我が孫は結婚指輪を渡すリング・ボーイの大役をガチガチに緊張しながらこなす。式が終わって親族で記念撮影して披露宴へ。一番最初に挨拶させられて少々笑いをとりながらシェイクスピア『ロミオとジュリエット』の婆の台詞で締める。「ほどほどに愛しなさい。長続きする愛とはそういうものだよ」長過ぎもせず短か過ぎもせず。新郎新婦の友人たちの挨拶や誕生祝いのハプニングや新郎の父親のガチガチに堅い挨拶(笑)など暖かい披露宴を終えてホテルへ。一休みしてボーイフレンドが現れた長女と一緒に祇園の『酒肆G』へ。少し飲んで仕事で不在の家族と共に行きつけの割烹『ちとせ』へ。例によって出汁巻きやお刺身やカワハギの天麩羅や煮麺食べて酒飲んで『一銭洋食』で土産買ってホテルの部屋へ。いろいろ集まって本日の反省会(笑)。まあ結婚式は素晴らしかったですけどね。京都泊。

2月13日(土)
朝起きてホテルで朝食。家族で上賀茂の女房の実家へ。義母の三回忌法要。お経を聞いて両家家族で近くの霊園へ墓参りのあと足洗い…のあと六道珍皇寺にも寄ろうとしたら雨で断念。今年になって和尚っさんには挨拶はしましたからね…と心の中で言い訳して新幹線で帰鎌。途中品川駅でNHKクロ現の国谷裕子さんにバッタリ。同じ新幹線で実家の京都からの帰りとか。長い間お疲れ様…とか…この前は出演を断って失礼しました…とか短い立ち話で別れる。新幹線の中でも爆睡したのに帰宅してもすぐに爆睡。仕事よりも私用のほうがいろいろ疲れるもんですな。

2月14日(日)
朝からガラガラ声と水洟に悩まされながら雑用いろいろこなして昼飯食ったら身体がだるくなって昼寝。やっぱり風邪気味が治ってないのかな。しかしイロイロやることがあって…と思って焦ってたら…急にやることがなくなったりして…ま…人生そんなもんですね(笑・ナンノコッチャ)もうすぐパリへ帰られるお隣さんと最後の宴で『鮨処もり山』へ。すると澁澤龍子さん(澁澤龍彦氏未亡人)や岸田ますみさん(安西水丸氏未亡人)がおられて何故か初対面の神奈川県警警察官夫妻も加わってワイワイガヤガヤ。Merry Widowsのトークパワーに圧倒される。やっぱり豊かに生きるには知性が必要なんですね…。

2月15日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩のあとイロイロ雑用を済ませて午後から東京原宿にある岸記念体育館へ。日本体育協会記者クラブで行われた「日本バスケットボール推進協議会設立記者会見」に出席。かつてオリンピックに出場経験のある人達で作っていた「日本バスケットボール男子五輪会」を発展的に解消させて現バスケットボール協会にイロイロ意見を言っていこうという団体(一般社団法人)を立ちあげたことの発表。現川淵体制に直接反旗を翻すのではないがバスケットボール経験者でない人ばかりの執行部には無理があるという主張には少々隔靴掻痒の感もなきにしもあらずだが川淵体制の日本バスケに対する理解不足も確かのようで早く両者が腹を割った話し合いをすることが大事。推進協議会側はJBAの大河事務総長に3度面会を申し入れているが拒否されているらしい。合って話し合いくらいすればいいのに…川淵バスケの先行きが不安…と思いながら会場をあとにして六本木ヒルズ森タワー39階エニッシュへ。『ニューズ・オプエド』生出演。本日のゲストはプロ野球経営評論家の坂井保之さん。元西武で清原が高校2年の時から獲得を目指して桑田は良いピッチャーだとさんざん宣伝した話などイロイロ。ドラフトの抽選を当てたのは偶然。西武時代は根本監督と共にいろいろ教育をしたつもりだが…と残念そう。しかし最初から巨人に入っていたら清原はこうはならなかった…などと大間違いの利益誘導的暴言を口にする「関係者」がいるのには唖然。巨人の選手使い捨て体質&親会社優先こそ大問題なのに…。他に監督論など披露していただいて番組を終えパラリンピック関係の打合せをパラスポーツ・ライターの星野恭子さんと行って帰宅。サケ&メシ&フロ&ネル。

2月16日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩。そのあと『アサヒ芸能』連載コラムの原稿書き。テーマは「体育の日」の名称を「スポーツの日」と改める動きが国会議員のスポーツ議員連盟や馳浩文科大臣から出てきたこと。基本的にその動きは賛成だがスポーツ議連の会長はじめメンバーの先生方はスポーツ(Sports)と体育(Physical education)の違いを御存知か?また日本では何故それを混同するようになってしまったか?ということを御存知か?スポ議連の会長はもちろん御存知ですよねえ…麻生さん。意外と手間取って昼飯と昼寝を挟んで夕方にようやく完成。得意ジャンルの内容だからサッサと書けると油断したのが失敗だったか。そのため2本目の『週刊東洋経済』のコラムが書けずにサケ&メシ&フロ&ネル…に突入。仕方なく明朝早起きすることにしてベッドへ。60を過ぎてからは夜遅い仕事は尾を引きますからねえ。ベッドでウエルベック『服従』読み出すうちに爆睡。面白い表現はチョコチョコあるけどコノ小説はホンマに面白い展開をするのかなあ…ZZZZZZZZZZ。

2月17日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。昨日原稿に書いた「体育の日」の「スポーツの日」への名称変更問題を喋る。体育とスポーツでは意味が全然違ってスポーツには非暴力と民主主義から生まれたわけでスポーツ議連の先生方は当然そのようなことも御存知のうえで名称変更をおっしゃってるわけでしょうねえ…という最後の言葉は少々イヤミが過ぎたかなあ…と反省しつつ黒兵衛と散歩したあと原稿の校正やら資料調べやら『服従』の続きを読んだりするやら…のうちに1日が暮れてメシ&フロ&サケ&ネル。本当はもう少しイロイロ仕事してるんですけどね(笑)。

2月18日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと『連合通信』コラム原稿書き。『東洋経済』校正。昼飯食ってウエルベック『服従』のつづきを読む。興味深い文章に傍線を引きながら読んでいるため読むのに時間がかかる。いや時間がかかるのは傍線のせいではなく翻訳の文章がこなれてないせいか?とも思う。いやフランスという国の状況が我々の社会と相当に異なるためか?それともコノ小説がコノ程度の作品のせいか?なかなか読み進められないためBGMを小澤征爾指揮サイトウキネン・オケのラヴェル『子供と魔法』に変更。グラミー賞受賞記念。この面白いオペラはやっぱり舞台を見ながら聴きたいですね。そういえばグラミー賞の蓄音機型トロフィはニューヨークのレナード・バーンスタインの事務所に行ったときに手に取ったことがある。大きなロッカーの中にバーンスタインの生前と同様にあらゆる国からもらった勲章やアカデミー賞のトロフィーと一緒に放り込んであった。ナカナカ見事で痛快な態度ですよね。小説が余計に読み進められなくなったのでサケ&メシ&フロ&ネル。

2月19日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと仕事をいくつか済ませて東京六本木森タワーへ。村上隆五百羅漢展を見に行く。NHKからもらった招待券を出そうと思ったら招待期日が過ぎていて仕方なく入場券を購入。マァええけど。いやぁ凄い展覧会でした。何も言うことなし。ただ言葉を失い笑ってばかり。絵を見る愉しさをゲップが出るほど満喫。漫画チックなDOBクンなんかはやはりヴェルサイユとかルーヴルにある古典と並べて展示されたほうがパロディ精神が際立ってヨリ面白いと思うけど五百羅漢はその存在だけですべてを圧倒。3.11の鎮魂。南無阿弥陀仏。山川草木悉皆成仏。しかし一番好きな絵は達磨ですねえ。孫に五百羅漢の小さな絵本とミニチュア・フィギュアの入ったガチャポン球など出口のショップでお土産いろいろ買ってチョイト仕事の打合せ。秘密会談(笑)。悪には抗議で対抗するべし?いやツマラン悪は放っておくべきか?など話し合って情報交換して銀座へ。地下鉄の駅で広瀬一郎氏とバッタリ。立ち話で来月の『オプエド』のゲストとMC代行を頼んで山野楽器へ。チョイトブラブラDVDを見回してアントニオ・サリエリ作曲『ファルスタッフ』を見つける。モーツァルトを毒殺した犯人ともいわれる大作曲家はシェイクスピアにどんな音楽をつけたか?と思いながら購入。大船へ。鎌倉で寺周りを楽しんでいる中高時代の恩師で地理の教師でバドミントン部顧問だった上杉先生と待ち合わせ。20年ぶりか30年ぶりかは忘れたけど再会を喜んで『鮨処もり山』へ。途中から同窓で朋友のSも参加。美味しい寿司と〆張鶴と上杉先生の出身地である佐渡島の北雪でワイワイガヤガヤと昔話に花を咲かせる楽しい一夜。長生きはするもんですなあ。

DVD
『ボエーム』
『ボエーム』

2月20日(土)
朝起きて黒兵衛の散歩…と思ったらトレーナーさんが来てくれたのでサボり。こういうところから運動不足になるのか。とはいえ黒兵衛とのさんopは所詮は犬の散歩。犬のための散歩。人間のための散歩ではない…と医者に言われたことがある。ならば仕事は誰のための仕事か?自分のためか?家族のためか?誰か他人のためか?世のため人のためか?読書だけは自分のためと言えるなあ…と思いながらウエルベック『服従』読了。最後に主人公の大学教授がイスラム教に折伏されるシーンは面白かった。「文明は暗殺されるのではなく自殺するのだ」「ヨーロッパはその自殺を達成したのだ」「O嬢の物語にあるのは服従です。人間の絶対的な幸福が服従にあるのということはそれ以前にこれだけの力を持って表明されたことがなかった」「女性が男性に服従することとイスラームが目的としているように人間が神に服従することの間には関係があるのです」「仏教の見解では世界は『苦』…イスラームにとっては反対に神による創世は完全な傑作なのです」「コーランは神を称える神秘主義的で偉大な詩そのものなのです。創造主への称賛とその報への服従です」大学教授がこの言葉で折伏されるのか…と呆れたけどカトリシズムが自殺したあとの世界ではイスラームを受け入れるほうが幸福なんですね。アッラー・アクバル。インシャラー。そういえばオペラ『ばらの騎士』の侯爵夫人の最後の台詞はインシャラー…じゃなくイン・ゴッテス・ノーメンだった。同じか?午後からシャイー指揮バレンシア歌劇場のシャイー指揮『ラ・ボエーム』観賞。プロジェクション・マッピング大活躍。スペインの歌劇場は頑張ってるなあ…などと思いながら一日が暮れる。こんな日もアリか。

BOOK
福尾芳昭『イタリアの都市とオペラ』(水曜社)
福尾芳昭『イタリアの都市とオペラ』(水曜社)
ミヒャエル・ハンペ『オペラの学校』(水曜社)
ミヒャエル・ハンペ『オペラの学校』(水曜社)

2月21日(日)
朝黒兵衛と散歩。昨日手に入れた書籍2冊読み始めるとどっちも面白くて止まらん。ミヒャエル・ハンペ『オペラの学校』(水曜社)そうか…あらゆる舞台上演の核心は「ファンタジー」なんですね。綺麗な舞台が基本のハンペらしい言葉。福尾芳昭『イタリアの都市とオペラ』(同)イタリアの諸都市はすべて物語とファンタジーに溢れてますね。午後から明後日締切の2本の原稿の下書きと週末オペラ講座のレジュメづくり。晩飯食いながら『ダーウィンが来た』を楽しむ。黄金色のクワガタの争いに孫が「虫リンピックだあ!」と大はしゃぎ。ウィスキー飲みながらサン=サーンス『交響曲3番オルガン』。デュトワ指揮N響。デュトワさんも歳取ったなあ。そう言えば20年以上前にモントリオールへ行ったときタクシーの運転手に日本から来たと言うとデュトワの話を持ち出されて驚いた。「日本で活躍しているデュトワは我々(モントリオール交響楽団)のシェフ(指揮者)だ」と。東京でN響や東フィルの指揮者を知ってるタクシー運転手はいるか?京都で京響の指揮者を知ってる運転手はいそうですけど…というのはバイアスのかかった意見でしょうか?寝よ。

BOOK
『スポーツゴジラ第29号』
『スポーツゴジラ第29号』

2月22日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと雑務をいろいろ処理して東京六本木森タワーへ。『ニューズ・オプエド』生出演。この日のゲストは長田渚左さん。かつてはフジテレビ『FNNスーパータイム』のスポーツキャスターとして活躍。今も『スポーツゴジラ』(都営地下鉄の駅などで無料配布されている南伸坊さんが表紙の絵を描くレベルの極めて高いスポーツ冊子)の編集長。次号(スポーツマンのセカンドキャリアを特集)と清原問題をからめていろいろ話してもらった他に来月5日(土)に催す『スポーツ新聞70年』と題したシンポジウムの話題でスポーツ新聞についてイロイロ語ってもらう。シンポにはスポニチ・ニッカン・報知・サンスポ・東中・デイリー・東スポのスポ新7紙の敏腕記者や編集部長や編集委員が参加してイロイロ語り合うとか。3月5日午後6時より。於:筑波大東京キャンパス文京学舎(地下鉄茗荷谷駅下車スグ)。参加費1000円学生は無料。と宣伝しておきます。もちろん小生も聴講します。『オプエド』済んだあと長田さんと焼鳥屋へ。ビール飲みながら芝居の話やテネシー・ウィリアムスや小田嶋雄志先生や浅川マキの話で盛りあがってると自宅からメール。長男が婚姻届を出すので保証人のサインと判子がほしいとか。仕方なく大船へ。アジアン料理の店『フラット』で待ち合わせてサインと判子。2月29日に婚姻届を出すとか。まあ勝手に幸せになってくれ(笑)。

DVD
『キス・ミー・ケイト』
『キス・ミー・ケイト』
『キス・ミー・ケイト』
『キス・ミー・ケイト』

2月23日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと午前中に北國新聞の連載を仕上げて送稿。昼飯食って午後から『アサヒ芸能』の連載原稿書いて夕方に送稿。ふううう。1日に2本はキツイけど一昨日に下書きを作っておいたのが奏功。送稿が楽になる…とシャレる余裕も。晩飯のあと酒飲みながら『キス・ミー・ケイト』のDVDを観る。4月からのオペラ講座がシェイクスピアとオペラを予定してるので『じゃじゃ馬ならし』のミュージカル版を。ギャングの歌うBrush up your Shakespeareオモシロイ。

2月24日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。話題は小澤征爾さん指揮のラヴェルのオペラ『子供と魔法』がグラミー賞(クラシック部門最優秀オペラ・レコーディング)に輝いたこと。グラミー賞という名前が蓄音機(グラモフォン)からつけられたこと。クラシック部門では喜多郎・内田光子・坂本龍一なども受賞していること。『子供と魔法』は『青い麦』で有名な女流作家のコレットが台本を書いた宿題をしたくない子供が母親に叱られて家具や食器や猫などのオバケに脅されて泣きべそをかくという面白い童話オペラ。コレットは自作の『ジジ』がブロードウェイで舞台化されたときオーディションで新人のオードリー・ヘップバーンを見出し抜擢した人物としても有名。グラミー賞の蓄音機型をした小さなトロフィーは私自身手にしたことがある。ある人の案内でニューヨークにあるレナード・バーンスタインの事務所に立ち寄ったとき楽譜や資料が入っているズラリと並んだロッカーの一つを開けると大量の勲章やトロフィーがガチャガチャガチャガチャ…となだれ落ちてきて(全然整理もされず飾られもしてなかったのだ!笑)そのなかにグラミー賞もアカデミー賞のオスカー像のトロフィもあった。オスカーの台座にはOn the Waterfront(波止場)とマーロン・ブランド主演の映画の題名が彫ってあった。バーンスタインはオスカーを8部門の『ウェストサイド物語』の音楽でもオスカーをとれなかった(それはオリジナルの映画音楽ではなかったから当時は選ばれなかった)けど『波止場』もオスカーは8部門受賞。しかしここでもバーンスタインはノミネートされただけで受賞はしていないはず。事務所の人に訊くと当時はノミネートされたら受賞用に名前を彫って用意していて落選してもそれをもらえたらしい。今では受賞発表時にもらえるオスカー像はいったん返却して名前を彫ってもらうらしい…てな話までする余裕はなかったけどイロイロ話して黒兵衛と散歩。しかしエリア・カザン監督の『波止場』は名作ですね。こんな左翼的な作品がよくオスカーを取れたものです。時代かな。脚本はバッド・シュルバーグ。彼の『モハメド・アリ』は素晴らしい本です。イロイロ仕事してメシ食ってサケ呑んでフロ入ってネテ一日は終わり。

2月25日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩のあとイロイロ仕事して東海道線で東京へ。上越新幹線に乗り換えて長岡へ。国境のトンネルをぬけるとそこは雪国だった。名作を声に出して読もうと…とかいう本が出版されたときに立ち読みすると国境に「こっきょう」とルビがふってあったので思わず爆笑。これは「くにざかい」と読むべきですよね。川端康成が生きてたら笑ったか怒ったか?それはともかく今年は雪が少ないらしい。例年今頃の長岡はまだ雪が1メートルくらいそこら中に残っているらしいが今年はそこかしこに低く積みあげてあるだけ。しかもこの日は日本晴れ。今冬初めてコートを引っ張り出して着て来たのに少々拍子抜け。ホテルニューオータニ長岡で百人少々の聴衆を相手に講演会。スポーツとは何か?について話す。熱心に聞いてもらえたようでマズマズ成功。駅ビルのなかの土産物店で大吟醸清酒吉野川などイロイロ食べ物関係のお土産を購入。長岡は柿の種発祥の地らしいので大きな缶入り元祖柿の種購入。ノドグロの缶詰やふりかけも。しかしイロイロ探したけどあまりオモシロイものがないので少々ガッカリ。長岡は2度目だが今回も三波春夫さんの像(小生の名前が彫ってあるはず)は見ることができず。隈研吾氏が設計した長岡市役所も見たかったけど時間がなくて断念。帰りの新幹線の乗る頃暗い空から雪が降りしきってこれがいつもの冬の光景だとか。東京行きときでビール飲みながら帰宅。晩飯に吉野川を呑む。美味かった。四合瓶が一気に空く(>_<)。まぁ酒は百薬の長ですからね。

2月26日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと毎日新聞連載「時評点描」原稿執筆。テーマは体育の日がスポーツの日へと名称変更されること。同じテーマで「アサヒ芸能」と「北國新聞」にも書いたけれどこれはいろんなメディアに何度書いてもイイテーマだから…。もちろん校正や引用や表現は全然別の書き方に変える。アサ芸ではこの変更を喜びながらも政治家の人達がはたしてスポーツと体育の違いをきちんと認識してるかどうかをチョイト皮肉って揶揄。北國ではオーソドックスに体育からスポーツ編の変更がいかに素晴らしいかを書き毎日では中村敏雄先生の名著『オフサイドはなぜ反則か』を引き合いに出してスポーツと体育の違いを説明。マァ上手く書き分けられたのではないか…と自讃しつつ送稿。しかし組織委の人々はわかってるのかなあ…。そう言えば最近組織委は2020オリパラのバリアフリー指針を発表したけど大会会場の車椅子席の割合をパラで1.0〜1.2%オリで0.75%と規定。8万人収容のスタジアムで600〜960人。これが多いのか少ないのかはさておき、車椅子の席はそれを車椅子で使用できる人が少なければ健常者も使えるという発想ができないものか…。

BOOK
結城昌子『ピカソの絵本-あっちむいてホイッ!』(小学館)
結城昌子『ピカソの絵本-あっちむいてホイッ!』(小学館)
DVD
『ピカソ 天才の秘密』
『ピカソ 天才の秘密』
『オーソンウェルズのフェイク』
『オーソンウェルズのフェイク』

2月27日(土)
朝の黒兵衛との散歩はトレーナーさんに任せて新横浜へ。新幹線で名古屋へ。オペラ講座には早い時刻だったけど栄中日文化センターに立ち寄って中日新聞社主催の展覧会『ピカソ天才の秘密』の招待券をいただいて愛知県美術館へ。パリのピカソ美術館へもバルセロナのピカソ美術館へも足を運んだ人間としてはピカソと名の付く展覧会を見逃すわけにはいかない。おまけにピカソのと小生は陶芸家の加藤唐九郎氏を通じて妙に繋がっているのだ。今から35年ほど前(イヤもっと前か)唐九郎氏にインタヴューしたとき「今まで出逢われたいろんな人物のなかで凄いなぁと思われた人物は誰でしたか?」と訊いたところが「う〜ん…ピカソじゃな。ピカソはオモロカッタ」という答えが返ってきた。そして奥の部屋にいた夫人に向かって「おーい。ピカソにもろたデッサンどこにやったあ?」と訊ねられた。すると「箪笥の下の抽斗のなかでしょ」という答えが返ってきて唐九郎氏は立ち上がって自分の座っていた後ろにあった箪笥の一番下の大きな抽斗を引き出した。なかにはいろんな絵が描かれた画用紙がいっぱい入っていて「ピカソが目の前で鳩の絵を描いてくれたんじゃ」とガサガサゴソゴソと画用紙を選り分け「あったあったピカソじゃピカソじゃ」と言いながら1枚の画用紙を引っ張り出そうとされた瞬間ビリビリビリッとその紙が破れてしまった。すると唐九郎氏は顔色一つ変えず「婆さん!セロテープ持ってきてくれ」…で奥から夫人が現れて大きなセロテープを受け取ると鉛筆書きの鳩の一筆書きのような絵の上からテープを貼り付けて「ほれピカソがサラサラサラと描いてくれたんじゃ。やっぱりなかなか上手いもんじゃろ」と小生に見せてくださった。ピカソも凄いけど唐九郎氏も凄いと舌を巻くほかなかった…てなことを思い出しながらピカソの展覧会へ。

2月27日(土)つづき
ピカソの展覧会は…う〜んんんん…流石ピカソだけにイロイロ面白かったけど正直言ってイマイチ。やっぱりゲルニカ…とは言わないけど泣く女的な面白い絵が見たかった。キュービズムの静物だけでは…やっぱしチョット…しかしお土産物売り場で画集買って「ピカソのガチャポン」を200円でやったら小生の好きなピカソの海辺を走る女の缶バッジが当たったので満足。しかし確か『ピカソ天才の秘密』という展覧会のタイトルと同じ映画があったはず。それを見てみよ…と思いながら栄中日文化センターへ。オペラ講座今期のテーマは「地味なオペラを面白く」で今回は『シモン・ボッカネグラ』。このオペラはあまり見聴きせず疎遠だったけど講座のために勉強し直してメッチャ好きになってしまった。こんなことならドビュッシーの『ペレアスとメリザント』やベルクの『ヴォツェック』も選んでおけば好きなったかも?『シモン』はヌッチ主演パルマ歌劇場の舞台を見ながら解説。最後にギャウロフの来日公演でのアリアを1曲。このバス歌手は本当にサイコーですね、確かこの1970年代の来日の時は山本直純の『オーケストラがやってきた』に出演して『黒田節』を見事に歌った。サスガ。講座を終えて名古屋駅でちょいとビールを呑んで御苦労サン。ありゃ。駅構内のレストラン街が工事で大変身。店が綺麗になるのはエエけどあんまり気取りすぎるのもちょっとアレですねえ…なんて思いながら新幹線で帰宅。

BOOK
『池澤夏樹=個人編集・日本文学全集08日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集』(河出書房新社)
『池澤夏樹=個人編集・日本文学全集08日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集』(河出書房新社)
谷崎潤一郎『少将滋幹の母』(中公文庫)
谷崎潤一郎『少将滋幹の母』(中公文庫)

2月28日(日)
朝黒兵衛と散歩のあと仕事…と思たところが昨日名古屋からの帰りに大船のルミネの本屋「アニール」で受け取った注文していた本を開いたのが失敗(我ながらなんちゅうヤヤコシイ説明の仕方やねん)。それは『池澤夏樹個人編集日本文学全集08』なんですけどその巻には『日本霊異記』『発心集』(伊東比呂美・現代語訳)『今昔物語』(福永武彦・同訳)なんかが入っているのですが町田康が現代語に訳した『宇治拾遺物語』がめちゃくちゃ…いや町田訳に準じればメッサオモロイヤンケエとなる。なにしろ入水して西方浄土に渡り衆生を救おうとする高僧の聖を大勢の人が見物に来て「入水の聖・狂熱のライブ」となるのだ。その他わらしべ長者や舌切り雀やこぶとり爺さんの元になった話やらイソップ童話ソックリの話やら龍之介や谷崎がパクッタ話やらシモネタ話がいっぱいあって元々『宇治拾遺』は好きだったけれど町田訳はもうサイコー。やんごとなきひとたちが「マジ?」などと話すのもいとおかし。でイカンイカン仕事にナラン。ただただ町田康に圧倒された一日。だははははは。ばかじゃん。あ。この日は東京マラソンを見たのでした。いま日本のマラソンはどん底ですね。責任は駅伝に力を入れるメディア?

BOOK
越智貴雄『切断ヴィーナス』(白順社)
越智貴雄『切断ヴィーナス』(白順社)

2月29日(月)
4年に1度の閏の日。ロッシーニの誕生日…というのは知っていてサスガに喜劇オペラの天才はチガウなあと思てたけどネットで調べてみるといっぱいいる。マキノ雅弘・兼高かおる・原田芳生・赤川次郎・飯島直子・ぼんちきよし・峰竜太・ダイナショア・ジミードーシー・ペッパーマーチン……まドーデモヨロシ。午後から東京へ。『ニューズ・オプエド』生アンカー出演。この日のゲストは写真家でパラスポーツ写真のスペシャリスト越智貴雄さんとパラスポーツ・ライターの星野恭子さん。越智さんの傑作写真を数枚並べて素晴らしい写真集『切断ヴィーナス』を紹介したりして障害者スポーツについてイロイロ話す。しかし片足の走り高跳びを本当に凄いですね。ブランド・サッカーも凄いけど…とかいろいろ素晴らしい話を伺って帰宅。帰宅してなでしこジャパン対オーストラリア。1-3の力負け。シャーナイですね。佐々木監督が悪いというのじゃないですけどやっぱり一人の監督が長くやるのは難しいですよねえ。

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