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『刑事マディガン』 映画の古さを感じてしまったなあ…。クルマも服装も街並みも…そして人間関係の古臭いのが辛いですね
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10月1日(木)
今日も朝ベッドで『中国の大盗賊』。中国共産党は井岡山から出発したと言われている。そこを根城にしていた山賊の親玉たちを殺して子分たちを党員にして勢力を拡大。《毛沢東のやり口は「水滸伝」の英雄好漢たちが梁山泊を乗っ取った経緯によく似ている》《マルクスの考えた革命とは少しも似ていないが中国の歴史上の盗賊たちの道にそっくりそのままである》ナルホド。完璧に納得。ベッドから出てRKB毎日放送『インサイト・コラム』ZOOM出演。アメリカの五輪委やカナダの反ドーピング団体や2028年ロス五輪の組織委がIOCに五輪選手たちの表現の自由を奪ってるIOC憲章第50条の改正を求めていることについて話す。たしかに今週月曜の『ニューズ・オプエド』でも論じたようにコノ問題に手を付けると中国の人権問題に飛び火して政治問題化するが人権問題としては黙ってはいられない問題ですよね。日本の組織委&JOCはどういう態度に出るのでしょう?ラジオのあと小雨のなかを黒兵衛と散歩。チョイとショートカットに黒兵衛も納得したのかサホド濡れなかったけど家に駆け込む。終日デスクワーク。途中某週刊誌から瀬戸大也選手の不倫について意見を求められる。イロイロ意見を言ったあとそれよりもIOCの人権問題を取りあげて下さいよと言っておく。せっかくの東京五輪1年延期なのに日本のメディアは(オプエドを除いて)五輪の根本問題を取りあげてませんからね。晩飯後映画劇場は昼間のNHK-BSを録画した『刑事マリガン』。ドン・シーゲルシーゲル監督リチャード・ウィドマーク&ヘンリー・フォンダだから見たけど刑事の服装や自動車の古さやベッドのクッションの古さと同様夫婦関係も男性にとっての女性関係も親子の関係もチョット古臭すぎて閉口しました。最後に主人公の刑事が死ぬのは当時としては新鮮だったのかな?西部警察はコレを真似た?中秋の名月。呑まずとも酔いの廻れる今日の月。呑まずとも光に酔うか今日の月。呑まずとも酔い廻るほどの月明かり。どうも上手くないな。寝よ。輝いて淋しくないのお月様。お粗末。
10月2日(金)
『中国の大盗賊』毛沢東からケ小平まで読み切ってしまう。マルクス主義とも社会主義とも共産主義ともまったく無縁の中国共産党王朝は今も皇帝習近平の下で続いてるのですね。続けてベッドから出て本棚にあったリュドミラ・ウリツカヤの小説『女が嘘をつくとき』(新潮クレスト・ブックス)に手を伸ばす。この小説も5年以上前に一度読んだけど最近「女はいくらでも嘘をつく」と発言した「選良」がいたのでチョイと気になって手が伸びた。寂しさや不安から何の企みもなく利益も求めず口を突いて出る「女の嘘」の連作。女性の魅力の一面を描いた女性作家の佳作です。あの「口から出任せ」の女性「選良」はこの本を読んでないでしょうね。あ。三省堂の『新明解国語辞典』によると「選良」は「選出された立派な人の意。代議士の異称。理想像を述べたもので現実は異なる」と説明されてます。良い辞書ですね。ワン。黒兵衛と散歩。坂道を登ったところにある公園に咲いている真っ赤な彼岸花が綺麗。別名曼珠沙華。サンスクリット語で「赤い花」の発音を移した言葉らしい。死人花・墓花・地獄花・幽霊花なんて異名もあるらしい。ナンデかな。私は女郎花もこの花のことだと長年誤解していた。女郎花はオミナエシのことなんですよね。でも女郎という言葉に似合うのは曼珠沙華だと思うのですが…ワン。終日デスク・ワーク。清武英利さんの『サラリーマン球団社長』の書評執筆。短い原稿だけど中味の「門構え」の良いアイデアが浮かばず少々苦戦。午後になって「賢者は歴史に学び愚者は経験に学ぶ」という言葉を思いつきコレで行こう!と書き始める。サラリーマン(野球の素人)社長たちは(著者も)プロ球界の「経験論者(愚者)」相手に苦労したのですからね。スラスラ書けると思ったら意外と時間がかかって夕方送稿。早速ビール。昨日100mの準決勝を見た続きの陸上選手権。ハードルやら中距離やら走り幅跳びやら棒高跳びやら…やっぱり陸上競技は面白いな。100mはケンブリッジを抑えて桐生の勝利。日本学術会議は毎年10億円の予算か。辞表を出す学者はいないのかな?うわっ。トランプ大統領がコロナ陽性。いつもネガティヴにしか思えなかった大統領が初めてポジティヴの評価を受けたワケ?最近の政治家には内外ともに笑ってしまうことが多いですね。笑っちゃいけないのでしょうが。今夜も名月。呑まずとも酔い痴れる哉秋の月。寝よ。
10月3日(土)
朝ベッドのなかで鈴木邦男『愛国者は信用できるか』(講談社現代新書)読み始める。最近の「右傾化」していると言われる政治のなかで読み直しておこうと本棚から取り出した。この本も15年くらい前に一度読んで凄く真っ当な意見に納得した記憶があったが2度目も同じ印象。五輪組織委の森会長が金メダルを取って表彰台の上で大きな声で君が代を歌って…と言ったことがあったし確か著書にも書いていたけどやはり上の立場にいる人の「強制」は良くないですね。1964年の東京五輪の映画では表彰台の上で歌ってる選手はいませんね。柔道重量級の猪熊選手も女子バレーの東洋の魔女たちも誰もが日の丸を見つめて唇を噛み締めてしみじみと君が代の演奏を聴いていますね。君が代は大声で歌うよりもどちらかというとそういう歌だと思いますね。正代の優勝で終わった大相撲九月場所の表彰式前の君が代はコロナ感染防止で観客は歌わずプロの合唱が流れたけどキチンとした歌声を聞くのはいいですね。あ。知らない人も多いと思いますが19年のウィーン国立歌劇場の来日公演でカール・ベーム指揮で演奏された君が代は心に染みる見事な演奏ですね。モーツァルト『フィガロの結婚』の上演前に演奏されたものがDVDに入ってますね。最近本屋にも足を運ばなくなったので以前読んだ本を読み直すことが多いなぁ。ワン。
10月3日(土)つづき
黒兵衛と散歩のあと終日デスクワーク。春陽堂Web新小説の連載『文芸を彩ったスポーツ』のための資料調べ。カポーティ『冷血』以来のノンフィクション・ノベルの発展とスポーツ・ノンフィクション=スポーツ人間ドラマの誕生をイロイロ調べなおす。雑誌『ナンバー』の誕生は1980年6月。そのとき山際淳司さんに同行して編集部を訪ねてイロイロ話をして当時雑誌記者としてプロ野球やボクシングの取材に苦労していた私が「ナンバーでスポーツが自由に取材できるようにスポーツ記者のペン・バッジを手に入れてほしい」と言うと「誤解しないでほしいけどナンバーはスポーツ雑誌じゃないんだよ」と副編集長に言われたのを今も憶えている。「だったらどんな雑誌ですか?」と訊くと「人間雑誌だ」と言われた。いろんな意味でこの出発点の曖昧さ「スポーツ・ノンフィクション=人間ドラマ」が今の『ナンバー』をも苦しめてるのかな?晩飯前に次女が孫2人を連れて来宅。孫が来たら見せてやろうと録画しておいた恐竜のビデオやヘンな虫のビデオを見ながらワイワイガヤガヤ晩飯。孫たちが寝たあと焼酎呑みながらクリント・イーストウッドの『荒野の用心棒』。コレはよく知ってるので途中『オリエント急行殺人事件』にチャンネルをまわしたり…。しかし私はミステリーは好きになれないですね。特に最後に「名探偵」が演説して事件を解決するパターンは嫌いですね。御都合主義にしか思えなくて。寝よ。
10月4日(日)
ベッドで『愛国者は信用できるか』読み続ける。勉強になりますね。記紀は《コミカルな話・残酷な話・理不尽な話・悪辣な話・エロチックな話が満載だ。ちっとも神典ではない》小生が記紀を初めてしっかり読んだときの感想と同じだ。《神々だって間違うし争いもし嫉妬もし殺し合いもする。神々の子孫の天皇だってそうだ。ましてや我々は間違いばかりしている。だからもっともっと謙虚になろう。人には優しくなろう。そう教えているのではないかと思った。謙虚で優しくちょっぴり自虐的なのが〈日本精神〉ですよと『古事記』や『日本書紀』は教えているいるのではないか》ナルホド。その通りだと思いますね。ワン。ベッドを出て次女と2人の孫の兄弟と一緒に黒兵衛と散歩。下の孫はまだ2歳なのによく歩く。上の孫は小学4年。運動神経は良くないが水泳を頑張ってるらしい。彼らはコレからどういう人生を歩むのか…ふと不安に思ってしまう。コロナはいずれ消息するだろうがこの国のこの社会で思い切り自分の人生を歩めるのかな?爺としては頑張れとしか言えないけどね。ワン。次女とガキどもは行きつけのヘアサロンへ。散髪屋とか理髪店とか美容院と書きたいのに書けなくてどっちにしろ落ち着きが悪く思えるのは昭和育ちの性でしょうか?終日デスクワークは春陽堂書店Web新小説連載第6回執筆。夕方孫たちを見送って晩飯を食っていると長女がYuTubeで面白い映像見つけたと送ってきた。バーンスタインの解説付きグールドとのバッハのピアノ協奏曲。さらにショパンのピアノ・ソナタ3番。ナルホドどっちも凄い演奏ですね。楽譜通りに寸分の狂いもなく演奏するとエロチシズムまで感じられるようになるのですね。風呂のあと次女が持ってきてくれた赤ワインを飲みながら広上淳一指揮NHK交響楽団のウェーベルン『緩徐楽章』やR・シュトラウス『カプリッチョ』『町人貴族』を楽しむ。コロナを気にして小編成の美しい音楽。そー言えば佐渡裕さんはPAC(兵庫県立文化芸術センター)のオケで大編成の『アルプス交響曲』をやったそうだけど演奏家の距離など上手くいったのかな?トランプ夫妻のコロナ罹患には笑うほかなかったけど…コロナとともに社会はどーなるのかな?オリンピックは?
10月5日(月)
朝ベッドで『愛国者は信用できるか』読了。《愛国心は国民一人一人が心の中に持っていればいい。口に出して言ったら嘘になる(略)胸に秘めておくかどうしても言う必要があるときは小声でそっといたらいい》この結論は極めて真っ当ですね。君が代も大声で歌うような楽曲じゃないですよね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。ホワイトハウス・クラスターは新型コロナは感染しやすい病気だと言うこと改めて証明しましたね。次は大金さえ注ぎ込めば治る病気なのかどうかを事件してくれるのかな?しかし大統領と副大統領は同じ飛行機に乗らない(2人同時に事故に遭ったら困るから)とまで言われてたのにウイルスが漂っているかもしれない同じ場所にマスクもせず現れた責任は誰が取るのでしょうね。ワン。朝昨日書いた原稿を再チェックして送稿。昨年のテコンドー界の「騒動」に関する資料をイロイロ読み直して準備して夕方から『ニューズ・オプエド』MCリモート出演。今日のゲストは1992年バルセロナオリンピック・テコンドー日本代表で株式会社ネットラーニング執行役員の高橋美穂さん。テコンドー協会がワンマン会長とともに大問題になったときに五輪銅メダリストの岡本より子さんとともに選手の不満の声をぶつけて改革に動いた方ですよね。それと柔道家の溝口紀子さん。溝口さんも高橋さんらの「闘い」を支援した一人です。結局弁護士の境田正樹氏が検証委員会として調査して「ガバナンス上の違反なし」と結論づけたのは早く理事会の人事などの「改革」をしたかったからでしょうがやっぱり「検証」はキチンとしてほしかったですね。フェンシングに近いセンサーを多用した未来型のスポーツとしてのテコンドーについても面白い解説をしてもらってテコンドーはコロナ禍でも行えそうだとも思ったけど完全密着型格闘技の柔道は無理ですね。フェイスガードも付けられないし。イロイロ興味深い話でアフタートークまで付き合っていただき番組終了。メシ&フロ&ベッドへ…。
10月6日(火)
朝ベッドで白井聡『国体論 菊と星条旗』(集英社新書)再々読し始める。最近コノ手の日本論を次々と再読し始めたのはモチロン来年に延びた東京五輪の日本にとっての「意義」を考え直すため。《戦後の日本人にとって経済成長はナショナル・アイデンティティに関わるものであるがゆえに(略)成立不可能となった物語への固着を生ぜしめている(略)東日本大震災と福島第一原発事故からの復興の象徴が東京でのオリンピック開催と大阪での万博の招致に求められるという事態がその倒錯性を雄弁に物語っている》ナルホド。タシカニ。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。ホワイトハウス・クラスターのあとはペンタゴン?マサカァと思うがホンマらしい。しかし花札(Trump)大統領を支持する人が少なくないことこそ不思議。誰もが大統領ほどの治療を受けられるわけがないのに「コロナを恐れるな!」とはトホホと泣きたくなるが彼を切り札(Trump)に総理在位最長記録を作った男を高く評価する日本人が多いことにも愕然としますね。まぁ少数派に属し続けてきた一生ですからそういうものですね。あ。『国体論』という素晴らしい本の副題は『菊と星条旗』よりも『菊と鷲』のほうがイイかな。大相撲で花札大統領が優勝力士に送ることにした大統領杯は天皇賜杯にそっくりで天皇賜杯より一回り大きくて天辺に鷲ですからね。毎年夏場所(五月場所)の優勝力士に渡されることになって去年は朝乃山が花札大統領から直接渡されたが今年は夏場所が中止。来年はどうするのかな?ワン?終日デスクワーク。本ホームページの更新原稿の作成に時間をとられる。晩飯映画劇場はオードリー・ヘプバーンとピーター・オトゥールの『おしゃれ泥棒』。一度見たはずだけど中味をスッカリ忘れている。おかげで素晴らしいミステリー・コメディを存分に楽しむことができた。しかしウィリアム・ワイラーという監督は『ローマの休日』でもわかるけど本当に素晴らしくセンスの良い名監督ですね。物語の核になっている贋作美術の映画としては『オーソン・ウェルズのフェイク』が最高ですね。小生が初めて行った海外貧乏旅行で立ち寄ったスペインのイビサ島が舞台。見直そかな。いや、これは10回以上DVDで見て最後にピカソが出てくることも知ってるから…いいか。映画の筋書は忘れるほうが再度楽しめるからいいですね。
10月7日(水)
ベッドで『国体論』読み続ける。面白いと言うと語弊があるが興味深い記述の連続。戦前の国体は「天皇の赤子」。戦後は「アメリカの愛」。なるほど。著者の白井聡は1977年生まれ。若い人がどんどん出てきたほうがイイですね。しかし小泉進次郎は1981年生まれ。世代論では語れないか。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。日本学術会議の政府に認められた人々はストライキをしないのかな?辞表は出さないのかな?あ。政府寄りの学者も多いのですね。それはそもそも学者と言えないと思うけど…ワン。しかし日本学術会議のメンバーが「片寄っている」のは確かですね。スポーツ学・スポーツ社会学・スポーツ経済学・スポーツ歴史学・体育教育学の先生方はメンバーにいませんからね(入れてもらえない?)。ワン?終日校正作業やらデスクワーク。明日のRKB毎日放送のラジオの準備に日本スポーツ学会のホームページから筑波大真田久先生の「嘉納治五郎が生きていたら」というYuTubeの講義『スター・セミナー』を再チェック。紀元前776年に始まった古代ギリシアオリンピックは4年間のオリンピアードに期間の1年目ごとに開催されて紀元後393年第293回オリンピアード初年を最後に途絶えたらしいけど今もそのまま続いていたら来年の2001年東京五輪は第700回オリンピアードの初年となるらしい。記念大会ですね。ま。偶然でしょうが。それ以上に古代オリンピックが戦争をやめるために始めた以外にもう一つ理由があってソレは疫病を防ぐためだったらしい。コレも偶然かな?晩飯映画劇場は…今日はパス。昨日面白い映画を観たので続けて『オーソン・ウェルズのフェイク』を…と思ったら棚にない。誰が持って行ったんや!?焼酎呑んで野球見てフロ&ネル。中日大野のピッチングはもう少し見たかったなぁ。イイ投手ですね。菅野と一緒に早くアメリカへ行きなさい。
10月8日(木)
今朝もベッドで『国体論』。再読で気付き直すことは少なくない。明治天皇の死去で乃木希典が自死したことは漱石鴎外などが「明治の精神」と捉えたのは頭に入っていた。が芥川龍之介の反応は忘れていた。《無論俗人じゃなかったでしょう。至誠の人だったことも想像できます。ただその至誠が僕等にはどうもはっきりのみこめないのです。僕等より後の人間にはなおさら通じるとは思われません》ナルホドその通りですよね。さらに志賀直哉も乃木の殉死についてさらに辛辣に日記に書いている。《馬鹿な奴だと丁度下女かなにかが無考へに何かした時感ずる心持と同じやうな感じ方で感じられた》ふ〜ん。大文豪でもその程度にしか感じなかったのか…時代は大正ロマンに変わって行ったのか…という程度にしか私には感じられない文章だが『国体論』の著者違う。《この言葉には酷薄なものすら感じられるがそれでもやはりやがて来る治安維持法と特高警察と間断なき戦争が国民の統合作用の事実上の主柱になってゆく時代に「乃木的なるもの」がどのように活用されることになるかを言い当ててもいるのである》なるほど。日本学術会議の人事についてはもっともっと辛辣な批評が出て来ないとイケナイですね。
10月8日(木)つづき
ベッドから出てRKB毎日放送『インサイト・コラム』ZOOM出演。昨日の本欄に書いた日本スポーツ学会のホームページでの『スター・セミナー』の話をする。その前に今月オンラインで行われるRKBのラジオ祭で「ゆるスポーツ」が行われるという話題。それを最初に2年前にラジオで紹介したのは小生だったので感謝される。しかしオンラインではどんなふうになるのかな?「ブラックホール卓球」はできないだろうけどきっとeスポーツみたいな馬鹿なものにならないに違いない。ラジオのあと黒兵衛と散歩。そう言えばゆるスポーツを始めたSサンはどーしてるかな?「オンラインゆるスポーツ」が可能なら連絡を取って「オプエド」に出てもらおうかな。ワン。終日デスクワーク。『調査情報』の原稿の校正仕上げたりしていると『昭和50年男』という雑誌が送られてきた。以前ZOOMで取材を受け「丙午で日本のスポーツ界は大変化した」と話した雑誌。「オレたちがハートを燃やしたSports」という企画でトップの総論に載っている。その他「心に残る名勝負」「名勝負アラカルト」など昭和50年生まれの男だけでなくなかなか面白い。全般的に雑誌が大苦戦している昨今ガンバってほしいですね。晩飯オペラ劇場はプッチーニ『西部の娘』。アメリカ西部開拓時代の腰に拳銃を持った男たちのイタリア・オペラ。『蝶々夫人』や『トゥーランドット』の日本や中国の舞台よりさらにイタリアン・テーストとは合わない感じがしてあまり見聴きしなかったのを勉強のやり直しのつもりで見ると結構面白い。バーバラ・ダニエルズ&シェリル・ミルンズというアメリカ人歌手陣にアメリカ人指揮者スラットキンとインターナショナルのドミンゴの出ているメトロポリタン歌劇場の舞台だから成功した?いやアメリカ西部にはマカロニ・ウェスタンの「伝統」があるからかな?
10月9日(金)
今朝もベッドで『国体論』。戦前の天皇の位置を戦後はアメリカが占める。アメリカは第2大戦中の1942年からから戦後処理として基本的に「象徴天皇制」を残すことを決めていたのですね。大相撲の天皇杯そっりで一回り大きいアメリカ大統領杯は象徴天皇制の上にアメリカが存在することを改めて気付かせる作戦だったのでしょうか?ワン。ベッドから出て雨の中黒兵衛と散歩。靴の底に穴が空いて靴下がドボドボ。この靴はもう10年近くなるかなぁ。寿命ですね。何事にも寿命はありますね。ワン。終日デスクワークで『調査情報』の原稿の校正のためにオリンピックの資料を読み返す。クーベルタンは1936年のナチ・オリンピックを評価して晩年ナチスの年金で暮らしていたことをどれくらいの人が知ってるかな?晩飯は『チコちゃん』を見ながら。ナルホド。歌を歌うとストレスが解消されてリラックスするのは唾液が多く出て唾液にはリラックス効果があるからなんですね。緊張すると唾が出なくなりますからね。そう言えばルチアーノ・パヴァロッティの名古屋ドーム・オープニング・コンサートのリハーサルに彼の間近で付き合ったときは終わったあと彼の足元が唾液で池のようになっていたことに驚きました。歌手も一流になるためには練習でストレスをイロイロ感じるでしょうが歌ってるときは自然にリラックスするのかな?フロのあとサッカー日本代表vsカメルーン。ボールは支配されても守備は安定してましたね。伊藤順彌&酒井宏樹よかったですね。攻撃陣のアト一歩の詰めがなかったけど日本代表は確実に強くなってますね…という評価はJSL時代の日本代表を知ってる年寄りの甘すぎる評価かな?月曜の『ニューズ・オプエド』のゲストがサッカージャーナリストの大住良之さんとスポーツライターの小林信也さんなので改めて訊いてみよう。日本代表がW杯で決勝戦を闘えるのはいつ?
10月10日(土)
朝相変わらず『国体論』読み続ける。そうか。日本政府が森加計桜さらに学術会議と延々と詭弁を弄するのは第2次大戦で主権が戦前の天皇から戦後の国民にガラリと変わったにもかかわらず「国体ハ毫モ変更セラレズ」と強弁して以来の伝統ですね。《大日本帝国の政体=国体に根本的な変更がなく(「毫モ変更セラレナイ」まま!)継続した状態で国際社会に復帰するというのならばそれは戦後のドイツが「第三帝国」であるがまま国際社会に復帰しようというのに等しい》ナルホド。タシカニ。ワン。ベッドから出て雨のなか黒兵衛と散歩。靴は新しいのに変えたから靴下まで雨が染みることはなかったけど合羽の防水機能が役立たずでTシャツまで雨が染みてきた。2002年の日韓W杯のときに日本代表の応援グッズとしてもらって以来使い続けているからコレも寿命かな。ワン。終日デスクワーク。そろそろ『スポーツ・ジャーナリズム論』をキチンとまとめる仕事を開始しなければ。コロナの今こそやらねば。夕方仕事が休みの長女がワインを持って来宅。一緒に食事。何やら茶筒くらいの大きさの円筒形のスピーカーも持参してきたのでYuTubeにつないでグールドやグルダやアルゲリッチやポリーニのピアノ演奏を聴きながらワイワイ。どんな構造で音が出てくるのか知らないが小さい割には素晴らしい音に感激。テクノロジーの進化は凄いですね。オレもそろそろガラケイからスマホに変えねば(^0^;)
10月11日(日)
朝はベッドで『国体論』。マッカーサーがアメリカへ帰るときマッカーサー神社を建立しようという話が出たという。発起人は秩父宮夫妻初め最高裁長官&太平洋開戦時米大使&毎日朝日両社長等々錚々たるメンバー。そー言えば札幌五輪が無事終了したあと64年東京72年札幌両五輪開催に尽力したIOC会長を讃えてブランデージ神社を建立する話が持ちあがったことを憶えている。両神社とも実現はしなかったが日本のスポーツは日本の政治の映し絵とも言えますね。政治もスポーツも同じように何を阿呆なこと考えとるねん!大相撲の天皇賜杯にそっくりで一回り大きいアメリカ大統領杯は今後どうなるのか?ワン。ベッドから出て昨晩泊まりに来た長女と一緒に黒兵衛と散歩。そう言えば黒兵衛の正式の飼い主は長女。それを我が家に置いてやって毎日散歩してるのは小生。つまり長女はアメリカで俺は日本か?阿呆な。ワン。終日いろいろデスクワーク。書き下ろしスポーツジャーナリズム論は半年かかる仕事かな。まぁゆっくりやりまひょ。近所の小学校の運動会は昨日が雨で中止。延期された今日は開催されたらしい。見物の父兄は各家庭2名まで。近所の人の見物は禁止。まぁ仕方ないでしょう。オリンピックも今の縮小案(総予算の2%削減)どころでは済まないでしょうね。夕方週刊新潮から電話。水泳の瀬戸大也選手の今後について訊かれたのでマズ奥さんと家族の赦しを請うて周囲の人は甘やかすことなく逆境を乗り越えてほしいと答える。水泳の有名選手は過去にも六本木あたりで遊びまくっていたことは六本木でバイトしていた女性から直接話を聞いて知ってますからね。晩飯&風呂のあとオペラ劇場はプッチーニ『西部の娘』第2幕。きちんと見直してみるとなかなか面白いオペラですね。メトロポリタン歌劇場の舞台はサスガに西部劇の本場アメリカの舞台だけあって西部の男たちはライフルを手に馬に乗って出てきますね。昨日長女と呑み過ぎて疲れたかな。寝よ。
10月12日(月)
今日も朝はベッドで『国体論』。徳冨蘆花が大逆事件の幸徳秋水を擁護したのは西南戦争の西郷隆盛を擁護した福沢諭吉の「丁丑公論(ていちゅうこうろん)」に書かれたことを継承したものだとか。《意見は異なるがその抵抗の精神において弁護すべき》という意見は素晴らしいですね。それは《さまざまな潜在的可能性を残していた時期においてその多様な可能性がただひとつの必然性へと強圧的に収斂させられることで社会が逼塞してゆくことに対する警告であった》。オリンピックの表彰台では大きな声で君が代を歌ってほしいといった元首相がいたけどそーゆーオカシナことも社会が逼塞してゆくことに繋がりますね。そもそも君が代は心の中で静かに聴く楽曲と思ってる人も多いですからね。市川崑監督の映画『東京オリンピック』では表彰台で君が代を歌ってる選手なんて誰一人いませんよ。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。いろいろデスクワークのあと夕方から『ニューズ・オプエド』リモート出演。今日のゲストはスポーツライターの小林信也さんとサッカー・ジャーナリストの大住良之さん。番組が始まる直前に筒美京平さん死去のニューズが入ったので少しその話をさせてもらう。何しろ小生は『History筒美京平1967〜1997』というタイトルの全163曲を収めた2巻8枚組CDを持っているくらいですからね。太田裕美の『木綿のハンカチーフ』のイントロのテンポを半分に落とせば浅田美代子の『赤い風船』になることも知ってます。一番好きな曲は何と言っても欧陽菲菲の『恋の十字路』ですね…なんて話のあと雑誌『昭和50年男 オレたちがハートを燃やしたSports』(クレタ出版)を紹介。そのあとは大住良之さんの解説を中心に先日の日本代表vsカメルーン戦の分析。大住さんは練習不足でコンビネーションがまだまだなのは否めないがそのなかで強いカメルーンとキチンと闘えたことを評価。3バックの3人を絶賛。明日のコートジボワール戦では久保の出番がもっと多くなるはずと断言。期待しましょう。それに加えてパラスポーツ情報をいつも寄せてくれる星野恭子さんのブラインド・サッカー情報から男子のチームに入ってもエースとして活躍できるほどの菊島宙選手にインタヴューした話題。今のところパラリンピックに女子ブラインド・サッカーが種目として存在せず男女混合チームも認められていないので素晴らしい選手のパラ出場は閉ざされているとか。小林信也さんが出場できるよう運動しましょうよと提案。ハイ。何とかしたいですね。『アフタートーク』まで番組を終えてビール&メシ。風呂のあと焼酎オペラ劇場はプッチーニ『西部の娘』第3幕。メロディも綺麗けど…アメリカンな内容はやっぱりイタリア・オペラには向いていないかな。まだ『蝶々夫人』や『トゥーランドット』のほうがイタオペにマッチしてますね。
10月13日(火)
今朝はベッドで本を読まず。とにかく寝ることに徹する。今夜の日本代表vsコートジボワール戦は夜11時45分キックオフですからね。とにかく寝ておかなきゃと思いながらもいったん目が覚めればなかなか寝られず。睡眠は借金はできても貯金はできないものか…と寝るのを諦めて何日か前に送られてきた『スポーツゴジラ』小生も東京五輪について「何故行うことになったのか?」という原稿を寄せているが長田渚左さんがきたやまおさむさんに行った『コロナ禍での心の中を見つめる』と題したインタヴュー記事が面白い。ZOOMなどのオンラインでの交流は前を向いての交流だけで横のつながりがないから「新しい孤独」を生む。ナルホド。「♪あのとき同じ夢を見た心と心が今はもう通わない…連帯がない。(略)そこで気をつけなくてはならないのは横をつなごうつなげようとする妙な新興宗教ですよ。(略)ズームを使うと互いの横を見ないで一度に900人くらいとつながることもできるから、使い方次第でしょうけど警戒はしておいてほしいです」ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。帰ってきてテレビをつけると亡くなった筒美京平さんを悼む番組をしていたけどテレビに出ている皆さん若いですね。『ブルー・ライト・ヨコハマ』の頃(1967年)に生まれた人たちにとっては『くれないホテル』『雨がやんだら』『さいはて慕情』『青春挽歌』『かもめ町みなと町』『バラ色の雲』…あたりは無縁でしょうね。終日今日もデスクワーク。夕方讀賣テレビ『すまたん』のスタッフから電話。ZOOMで瀬戸大也への日本水連の処分について話す。法律に違反したわけではないので2か月程度の謹慎程度の処分が妥当だけどバドミントンの桃田選手のような見事な反省と復活を実行した人もいるので見習ってほしいですね…等々を答える。
10月13日(火)つづき
晩飯と風呂のあとテレビを付けるとBS-TBSで『007トゥモロー・ネバー・ダイ』をやっていたので見てしまう。今見るとヴェトナムの町の描き方など結構アジア差別的かな。話の中身はマァどーでもいいけど日本が舞台の『007は二度死ぬ』のほうが日本文化の紹介等マジメに創っていた気がしますね。映画のあと日本代表vsコートジボワール戦。レベルの高いイイ試合でしたね。先発久保をもう少し生かす使い方があっただろうし武蔵のプレイはまだまだ成長の余地があったでしょうが試合終了直前の最後にこの2試合働いてないなぁと思った柴崎がゴール前の絶妙のコースに美しいフリーキックを放ち途中出場直後の植田が頭で合わせて見事なゴール。イイ勝利でしたね。久し振りの夜更かし。気分良くベッドへ…行く前のニュースで東京都医師会の会長が来年のオリンピックは開催できたとしても無観客で…と語った。他のスポーツ大会ならともかく平和運動で反戦平和を世界にアピールすることが目的のオリンピックでは無観客はあり得ないはずでしょう…。
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『愛情物語』 ピアニスト兼バンドリーダーとして大成功した男の短い一生。悪くない映画でした
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10月14日(水)
朝『国体論』読了。戦後日本の平和主義は安倍前首相によって《戦争をしないことによる安全確保(消極的平和主義)》から《戦争をすることを通じた安全確保(積極的平和主義)》へと舵を切ったわけでそれは《アメリカ流平和主義》であり《アメリカの軍事戦略との一体化》なわけですね。つまり《実質的には自衛隊の米軍の完全な補助戦力化さらには日本全土のアメリカの弾よけ化》というわけか。それの根本にあるのは《戦前の天皇制による国体》の延長にある《戦後の天皇制(天皇に代わるアメリカ中心の)国体》であり平成天皇の《お言葉》は《天皇による天皇制批判》だったわけですね。ベッドから出て黒兵衛と散歩。ワン。「ジャーナリズム」が「ワイドショウ」と同義語になってきている昨今安倍→菅路線は日本をどこへ導こうとしているのか?森加計から学術会議まで国民の税金をオレたちののカネだと誤解(ワザと?)している政府によって「アメリカ=疑似天皇路線」が続くのか?ワン。しかし…何度も書きますが大相撲のアメリカ大統領杯(天皇杯にそっくりで天皇杯より大きくててっぺんにアメリカの象徴=鷲が載っている)のデザインを認めたのはやはり大失敗ですよね。あれはトランプ大統領杯ですから大統領が替わったので贈呈は廃止されました…とするべきでは?ワン!終日デスクワーク。『調査情報』に書いた「2020オリンピック論」の校正に時間をかける。晩飯映画劇場は『愛情物語』。タイロン・パワー&キム・ノヴァクの有名な映画。かなり以前に安売りのDVDを買ったまま見ていなかったのを今日の午後のBS-NHKがやっていたのを少し見て面白そうだったので夜に見直す。少々古い(1955年)恋愛名作映画という程度の認識しかなかったが原題は「The Eddy Duchin Story」でエディ・デューチンという実在のピアニストの一生。白血病で早世した実在のピアニストの物語。現実と映画は異なるだろうが田舎から出てきた若きピアニスト志望の男が女性に助けられて成功するがその女性が子供を産んだことで死去。自暴自棄になり軍人に志願して太平洋戦争に海軍軍人として参加。戦後は再びピアニスト兼バンドリーダーとして活躍。子供とも仲良くなりその子の世話をしてくれた女性とも再婚して幸せになった直後白血病が発覚。映画としてのテンポも良くイイ映画でした。
10月15日(木)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』ZOOM出演。今週月曜サッカー・ジャーナリストの大住良之さんに教えていただいた(パラ・スポーツライターの星野恭子さんからも教わっていた)ブラインド(視覚障害者)サッカー界の「澤穂希」と呼ばれている(大住さんに言わせると「澤以上のメッシ」だそうですが)菊島宙さんを紹介して日本のスポーツ界の「女性(弱者)差別」がいかにヒドイかを話す。センバツや夏の甲子園も箱根駅伝も男子だけ。柔道の日本選手権も武道館でやるのは男子だけですからね。そんななかでパラリンピックのブラインド・サッカーが男子だけで女子が出場できないことを日本から主張するのは困難ですよね。朝毎読の大マスコミが男子だけの大会を推進しているのはオカシイですよね。おまけに箱根駅伝は関東の大学だけという差別構造。女性の代議士が増えないのも宜なるかなですね。ワン。黒兵衛と散歩のあとデスクワーク。夕方久し振りにTBS『ひるおび』から電話がかかってきて夜瀬戸大也に対する処分について語る。晩飯後オペラ劇場はプッチーニ『西部の娘』。指揮はカルロ・リッツィ。前衛的演出で有名なネーデルランド・オペラ。オペラを観ない人には理解でしょうが最近のオペラの舞台というのはモウ何でもありでドナルド・トランプの出てくる『フィガロの結婚』(モーツァルト)やメルケル首相の出てくる『恋愛禁制』(ワーグナー)安倍前首相の写真が登場する『ボリス・ゴドゥノフ』(ムソルグスキー)などなど何が出てきても驚かない。全裸姿は男女とも平気で出てきてDVDにも多く収録されてます。桜田門はオペラを観ないのでしょうね?今日の『西部の娘』もアメリカ西部開拓時代が舞台のオペラを1960年代のカリフォルニアに移してラストシーンにははハリウッドMGMの巨大なライオンのマークが登場。そのライオンが吠えるなか主人公のミニーとならず者のジョンソンがドレスとタキシード姿でハリウッド映画界デビューの階段を上っていく。演出はワーグナーなどのドイツ・オペラの演出を得意にしているニコラス・レーンホフ。いやはや参りました。面白かったですけどね。
10月16日(金)
朝ベッドで木田元・須田朗『哲学入門』(ちくま学芸文庫)再読開始。この本は看護大学生のための教科書として執筆されたらしいが西洋哲学史を大掴みできる本として面白かったのを思いだして読み直し。看護大学生も脳死問題や臓器移植や末期医療や安楽死問題と直面しなければならないわけで「哲学的思考」が必要になるわけですね。スポーツライターも同じですね。ドーピング問題・セックスチェック問題などまったく同じ土俵に立っているわけですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。ほんの最近まで残暑で汗まみれになっていたのが今や冬の兆し。秋がなくなったか。ワン。雑誌『ZAITEN』の連載原稿を書いて仕上げて送稿。三枝成彰さんの事務所から久し振りにメール。いつも大晦日に開かれている『ベートーヴェンは凄い!全交響曲連続演奏会』のパンフレットに書いた原稿を単行本にまとめるので再録したい旨の連絡。何とこの演奏会は2003年に始まり今年で18年間も続いたのですね。最初の指揮者は今は亡き岩城宏之さんだったかな。同じく鬼籍に入ったロリン・マゼールが指揮台に立ったときもありましたね。最近は小林研一郎さん。小生が原稿を書いたのは何年前だったか忘れたけどタイトルは『ベートーヴェンの「天の時、地の利、人の和」』というものだったらしい。読み直してみよ。しかし一番最初に原稿料をもらったのが50年前のベートーヴェン生誕200年の時に『レコード芸術』誌に寄稿したベートーヴェンに関する原稿だった。高校3年の時でしたね。ベートーヴェンには因縁があるなぁ…という以上に釣りは鮒釣りに始まって鮒釣りで終わるように音楽はベートーヴェンに始まってベートーヴェンで終わるのかもしれませんね…と思いながら夕方久し振りに家を出て湘南新宿ラインで池袋へ。東京芸術劇場での『ミーツ・ベートーヴェン・シリーズvol.3山下洋輔』を聴きに行く。ジャズ版ベートーヴェンなのだ!しかしベートーヴェンって(洋輔さんが「黒人説」を唱えてるように)結構ジャズっぽい面があるのですよね(髪の毛もチリチリですしね・笑)。ソナタ「6番1楽章」「8番悲愴2楽章」「エリーゼのために」のあとパーカッションの八尋知洋さんがが加わって「14番月光1楽章」インターミッションのあと洋輔さんのインプロヴィゼーション『ベートーヴェンへのオマージュ』に続いて飛鳥弦楽カルテットが加わっての交響曲「9番2楽章」「6番田園1楽章」「5番運命1楽章」コッテリのフル―・ジャズと言うよりはむしろ軽快なスイングというベートーヴェンの連続でアンコールは「第九の4楽章」いやぁベートーヴェンはどんな味付けでも面白いものですと笑顔で会場を去ろうとしたら高野孟夫妻とバッタリ。やっぱり来てかぁと言われる。音楽ラーターの中安さんとも久し振りにお会いしてコロナで楽屋詣は遠慮して湘南新宿ラインで帰宅。録画しておいた『チコちゃん』見ながら晩飯食ってフロ&ネル。久し振りの東京での久し振りの生音楽に満足の一日でした。しかしベートーヴェンは凄いなぁ!
10月17日(土)
朝ベッドのなかで昨日講談社から届いた現代新書の新刊の中で宇野重規『民主主義とは何か』を読み出すと止まらなくなる。なるほどチャーチルは「民主主義とは頭をかち割る代わりに頭数を数えること」と言ったらしい。さすがノーベル文学賞政治家の表現ですね。ルソーは「イギリス人が自由だというのは選挙の時だけ。選挙が終われば奴隷に戻る」と言ったらしい。丸山真男は「民主主義は永久革命」と言った。民主主義は参加して実践し続けなければいけないのですね。トランプ・プーチン・習近平・金正恩・ドゥテルテ・エルドゥアン・ボルソナロ・ルカシェンコ・そして安倍→菅&ポピュリズム・大衆迎合主義・チャイナモデルが主流の世の中では「哲学」より先に「民主主義」の本を読まねば…と思いながらベッドから出て冷たい雨のなか黒兵衛と散歩。雲古が終わると早々に帰宅。黒兵衛も寒そうだったけど東京都心へ久し振りに出たあと熱でも出したら疑われますからね。校正やらデスクワークのあと午後はスピルバーグの映画『ペンタゴン・ペーパーズ』。勝ち目のないヴェトナム戦争を意味なく続けたアメリカ政府の秘密文書を持ち出した人物とそれを得たワシントン・ポストの女性社主(メリル・ストリープ)&編集局長(トム・ハンクス)の政府に対する闘いを描いた実話。最初にスクープをものにしたニューヨーク・タイムスがワシントン・ポストに較べて大新聞ということもあって少々悪者扱いされているのが気になったが表現の自由をめぐって新聞社や政府関係者が政府と争い最高裁判決で報道の自由を勝ち取る姿はアメリカの良心と言うべきものでしょう。最後がニクソン政権の「スパイ」が民主党ビルへの侵入で終わるというのもウォーターゲート事件(映画『大統領の陰謀』)に続く…という意味で面白かった。スピルバーグの名作ですね。彼に戦後日本の日本国憲法の成立過程を映画化してもらおうと動いていたプロデューサーのSサンの心意気が理解できます。まず必要なのは脚本ですね。「ケネディ」「ニクソン」「ブッシュ」と映画化しているオリヴァー・ストーン監督はどんな「トランプ映画」を創るのかな?しかし森友学園文書改竄事件で自死した赤木氏がパソコンに書き残した改竄の経緯(今日のTBS報道特集でやってましたね)を持ち出してくれる正義漢の持ち主の硬骨漢は日本の官僚にはいないのかな?晩飯は『博士ちゃん』を見ながら。これは「チコちゃん」と並んで小生の見る唯二つのTV番組ですね。あ。時々『ブラタモリ』にチャンネルを移しましたが。風呂のあとヴェルディのオペラ『シチリア島の夕べの祈り』を見ながら焼酎呑んでベッドへ。
10月18日(日)
朝ベッドのなかで『民主主義とは何か』読み続ける。民主政と共和政の違いの説明に納得。《民主政が「多数者の利益の支配」を含意するとすれば(略)いかにその数が多くても社会全体から見れば部分利益に過ぎません》それに対して《共和政は「公共の利益の支配」を意味しました(略)社会全体の利益であるというわけです》民主主義は常に《「多数者の横暴」や「貧しい人々の欲望追求」という含意がつきまといました」これに対し共和政は「公共の利益の支配」として正当な政治体制のモデルとして語られ続けたのです》あ。これは古代ローマの共和制の話であって現代アメリカの共和党と民主党の話ではないですからね。《古代ローマの共和政は一つの政治体制の中に君主制・貴族政・民主政の要素を組み込むことで政治体制の堕落を食い止めようとしました(略)執政官・元老院・民会がそれぞれ君主制(一人の支配)貴族政(少数者の支配)民主政(多数者の支配)の機能をはたすというわけで》僭主政・寡頭政・衆愚政への堕落を防いだというわけですね。しかし古代ローマもそのうち帝政になってしまうわけで…ベッドから出て黒兵衛と散歩。ワン。民主主義は多数派の奪い合いから独裁者を生んでしまうのかな…しかしまあプーチンはロマノフ王朝で習近平は共産党王朝。トランプは白人王朝を作りたいのかな?ワン。終日デスクワーク。昼飯のあと昨日の『ペンタゴン・ペーパーズ』に続いて『大統領の陰謀』を見たくなって見てしまう。ダスティン・ホフマンとロバート・レッドフォードがワシントン・ポストのバーンスタイン&ウッドワードを演じてニクソン大統領の「ウォーターゲート事件」を暴く。事件が大きすぎて映画が尻切れトンボになったのは残念…という感想は前に見たときと同じ。仕事に戻ってBGMは故・岩城宏之氏の指揮でN響メンバーの管弦楽団による『ベートーヴェンの1番から9番までを一晩で振るマラソン』2004年12月31日大晦日のライヴ。迫力あるイイ演奏ですね。仕事しながら1〜8番まで聴いて晩飯はNHK日曜美術館で農民画家と呼ばれた神田日勝の絵を見ながら。フロのあと焼酎呑みながらNHK-Eテレでベートーヴェン聴いてベッドへ。ベートーヴェンはやっぱり凄いですなぁ。
10月19日(月)
朝ベッドで今日も『民主主義とは何か』。政党とはpolitical party.partだから元々は「部分」の意。《社会全体の利益ではなく部分利益を実現しようとする集団》のことで《文字通りに訳せば党派や分派》となる古代ギリシアの民主主義では多くの都市国家がその内部の《党派対立に悩まされた》という。《その意味では古代の民主主義と近代の民主主義を隔てるポイントの一つは政党の承認にあり(略)党派を嫌った古代の民主主義に対し近代の民主主義はむしろその本質の一つとして政党を受け入れたのです》ナルホド。英国の哲学者ヒュームは「党派の種類」を指摘し《利害に基づくもの・原理に基づくもの・愛着に基づくもの》をあげて《利害に基づく党派が最も外がないと結論づけ》た。宗教などの原理に基づいたり強い人間関係人脈による党派は《妥協が不可能》で《利害による党派ならむしろ妥協が可能だという》ナルナルホドホド。忖度はヤバイですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。チョイ速歩でサッサと済ませて…hayaashiとキイボードを打ったら速歩と出てきた。確認のため広辞苑を開くと「早足」と並んで「速歩」が出ていた。「歩」を「あし」と読むんですね。ワン。雑誌『ZAITEN』の連載原稿「今月のスポーツ批評第36回」と春陽堂Web新小説の連載原稿「スポーツは文芸をどう彩ってきたか第6回」の校正をやって赤字原稿を午前中にFAX送稿したあと午後から「スポーツ萬歳」のビデオ撮り。ただし今回からタイトルを「今週のスポーツ批評Weekly Sport Criticizm」に変更。一人語りのビデオでは「萬歳」というギャグがあまり通じないのでソレは『ニューズ・オプエド』のコーナーだけに残すことにして10分間の一人語りはCriticでシビアに迫ることにする。今日のテーマは『超差別イベント「箱根駅伝」は速やかに改革すべし!」関東の大学だけのローカルレースで女子の部門もないスポーツ・イベントとしては「差別丸出しイベント」を巨大メディアが推進していてはイケマセンよね…という話をしたあとチョット休んで『ニューズ・オプエド』の準備。
10月19日(月)つづき
『ニューズ・オプエド』午後5時から本番。今日のゲストはラグビー・ジャーナリストの村上晃一さんとスポーツライターの上野直彦さん。村上さんと上野さんは昨年のラグビーW杯イングランドvsニュージーランド戦の前に新横浜駅前の喫茶店で一緒だったとか。そこで村上さんはイングランドの勝利を予言。さすがぁ。小生はその日名古屋中日文化センターで「オペラ講座」の講義。ソレを終えて新幹線で帰宅途中新横浜駅からオールブラックスのサポーターがドッサリ乗り込んできたのを憶えている。両手にビールやウイスキーのコップを持ってる男たちに「勝ったのか?」と訊くとイヤァな顔をされたのでニュージーランドが負けたのがわかった。それはさておき上野さんには日本代表とコートジボワール戦の分析&永里優季が神奈川社会人2部リーグのはやぶさイレブンに加わったことついての感想などを話してもらう。上野さんはなでしこがW杯で遊手した頃から永里選手が男子チームでやりたいと言ってたことを聞いていたそうです。村上さんには無観客で始まったラグビーの東西大学リーグの話など。選手たちは思い切りタックルしたりスクラムやモールを組んだりしてるのに試合後の握手は「禁止」というのはちょっとオカシイと…。ソリャそうですよね。海外で活躍する松島幸太朗選手や姫野和樹選手の分析を話してもらったりラグビーとサッカーの日本代表の成長の仕方の違いを話してもらったり。オモシロイ話題満載の番組は今も無料で聞けます(午後5時までかな)。https://op-ed.jp/『ニューズ・オプエド』のあと晩飯。おもろいテレビ番組もなかったのでオリヴァー・ストーン監督『ニクソン』を見始める。一昨日が『ペンタゴン・ペーパーズ』昨日が『大統領の陰謀』だったので大トリにウォーターゲート事件の主人公ニクソンを見たくなったから。さすがにストーン監督の実写を交えた編集が見事。アンソニー・ホプキンスの演技も見事。エリートではない田舎の農家出身のニクソンが必死になってアメリカの政界で成り上がっていく様子が見事に描かれている。ただし3時間もある映画なので後半の半分は明日にまわして風呂&ベッドへ。
10月20日(火)
今朝もベッドで『民主主義とは何か』読み続ける。《政治体制の民主主義とは一般の市民によるコミュニティの自治がまず基礎にありその上に地域の統治さらにより広域における当地が広がつもの》という。なるほど。現代アメリカ社会ではあまり気付かないけど西部劇映画の保安官のいる町などを見てるとよくわかりますね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。そー言えば予備校時代の同期の予備校生に「隼平太」という名前の男がいた。父親は京大教授だと言っていたからおそらくシュンペーターから取った名前だったのでしょうね。「観斗」なんて男もいましたからね。彼の父親も京大教授だった。ワン。今日も終日デスクワーク。北國新聞の連載「スポーツを考える」のコラムを書いて送稿。関東の大学だけで女子も参加できない箱根駅伝批判。同じく女子野球を加えてない高野連批判。マスコミの歪んだスポーツ支配はいつまで続くのか?晩飯前映画劇場は昨日の『ニクソン』の後半。田舎出身の真面目な成り上がり男が頂点(大統領)を極めて政治家の「悪ドモ」に翻弄される話。ナルホド彼の鼻がもう少し小さければマスコミにも嫌われずもっと高評価を得たかも。オリヴァ・ストーン監督がキッシンジャーや毛沢東以上に愛情あふれる視点で描いてるのが面白いですね。2度目で2日に分けて見ても見応えがありました。フロのあと焼酎呑みながら映画をもう1本『眠狂四郎 勝負』。市川雷蔵主演の2作目。公儀の悪政改革に挑む老人(加藤嘉)と彼を助ける狂四郎を中心にポルトガル人伴天連を助けたい妻(藤村志保)の暗躍…脚本がチョット弱いなぁなどと言わずに楽しみました。三隅研二監督の映像づくりはさすが職人ですね。安心して見られてベッドへ。
10月21日(水)
何日か前ジャズ・トランペッターの近藤等則さんが亡くなったというニュースが新聞に出ていた。昔吉祥寺の曼荼羅や浅川マキさんのコンサートで何度か御一緒した。ウイスキーを呑みながら「感想を言え!」と迫られたので「元禄花見踊りみたいな演奏ですね」と言うと「ハハハ」と高笑いされたあと「いやぁサイコーサイコー」喜ばれた。アンデスの高山にも負けない素晴らしい迫力あるフリージャズでしたね。合掌。『民主主義とは何か』ベッドで読み進む。そうか。民主主義はどうしても独裁に向かう傾向があるのですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。民主主義の中心が必然的に立法権から執行権(内閣・大統領)に移った現在議会(国会)の執行者監視と情報公開要求はますます重要になってきたわけですね。日本は逆行して独裁政権に向かってるのか?ワン。終日デスクワーク。夕方週刊ポストから電話。女子陸上選手の「性的写真」の流出をJOCが食い止めようとしていることについて。何が「性的」かとか「表現の自由は?」などと言い出すと話がややこしくなるだけ。一括して選手の肖像権を守るシステムをJOCが作って無許可で写真を公開した場合はすべて訴えることを徹底しなければいけないですね。晩飯映画劇場は『フレンチ・コネクション2』。『1』は見てるけど『2』は見ていなかったのでみたけど…ポパイ刑事(ジーン・ハックマン)が必死に走る『1』と同じパターンでチョットガッカリ。逃げる悪党がビル街から港の船に変わっただけ?悪党どもに捕まってヘロイン中毒になってそこから復活するのもハックマンの熱演はわかるけど物語的に奥行きが浅かったですね。ただ野球を知らないフランス人刑事にポパイが野球の説明をするのが面白かった。「ベースボールにはサウスポーのピッチャーがいる」「手紙無実をむいてるのか?」「いや。レフティだ」「左翼の共産党か?」ハッハッハ。寝よ。
10月22日(木)
ベッドのなかで『民主主義とは何か』アト少し。民主主義の世界史的変遷の最後に日本の民主主義の「五箇条の御誓文」以来の簡単な歴史が登場。戦前の《拡大する格差と不平等を是正することになったのは皮肉なことに総力戦体制(国家総動員体制)でした。(略)この時期世界的に見ても不平等が愁傷しますがその大きな要因の一つは全国民を戦争へと動員する総力戦体制でした。(略)古代ギリシア以来の戦争と民主主義の不思議な結びつきが見て取れるでしょう》う〜んんんん…なるほど。国民主権・基本的人権・平和主義の日本国憲法は《世界史における文明史的な意義をもつものでした》その憲法を「みっともない」と言ってのけた首相もいましたね。《敗戦によって日本はようやく国家の一元的な支配に対する抵抗の根拠を見出し(略)強い反戦感情とともに国家への旺盛な批判精神こそが戦後民主主義の特色となりました》それが今変化しようとしているわけですね。ベッドから出てRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』ZOOM出演。女子陸上選手の「性的」写真の規制にJOCが乗り出したことについて。昨日の本欄に書いたように「性的写真」を問題にする以前に「肖像権の侵害」を問題にするべしという話をしたアト黒兵衛と散歩。言論NPOが2019年の参院選挙の前に行った世論調査によると現代日本の代議制民主主義の仕組みを「信頼している」と答えた人は32.5%。20代は20.2%。30代は14.2%。無能な国会議員が多すぎるようにも思えるけど選んでるのは我々か。ワン。せめてジャーナリズムがしっかりしないと!ワンワン。メジャーのワールドシリーズはやっぱり迫力あるなぁ。しかしボールは飛びすぎ?終日デスクワーク。週末の中日文化センター「オペラ講座」のレジュメづくり。30人近い人が申し込んでくれたらしい。1回限定の講座。初心に返ってオペラの歴史をやらねば。晩飯&風呂後オペラ劇場はヴェルディ『シチリアの晩鐘』。シチリア島の住民がフランスの支配に抵抗する話のなかにお役と男女の愛情を絡めたオペラ。ヴェルディのオペラは(椿姫とファルスタッフを除けば)すべて政治的。政治が個人を押し潰す。それを救うのが自由民主主義のはずだが…その党名のもとで活動している政治家の皆さんはわかっておいでかな?
10月23日(金)
『民主主義とは何か』朝のベッドのなかで読了。民主主義は2500年以上の歴史があるがそのほとんどの期間で《この言葉は否定的に語られてきた》《民主主義が正しいとは限らない・民主主義など不可能ではないか・民主主義はもう終わりだ》しかし《民主主義は何とか生き延びてきた》わけで《民主主義批判の歴史とは(略)民主主義という言葉にことよせて違う何かを批判してきた歴史といえるかもしれません》なるほど。イロイロ勉強になったけど民主主義の根底にある「暴力否定」が書かれてないのが残念。だから「政治(闘争)の民主化(選挙・議会化=ゲーム化=非暴力化)」のなかから「暴力のゲーム化」としてのスポーツが民主主義社会のなかから誕生したというのがノルベルト・エリアスの説ですよね。ワン。黒兵衛と散歩。猫を見つけて走り出すと止めるのがタイヘン。ワン。終日デスクワークで明日のオペラ講座のレジュメ完成。イタリア・フィレンツェでのオペラの誕生と日本の出雲阿国の京都三条河原での歌舞伎の誕生は16世紀末の同じ時期なんですよね。ナンデかな?偶然?モーツァルト&ヴェルディ&ワーグナー&プッチーニ&リヒャルト・シュトラウスで世界のオペラ座の演目の8割以上は占めてるかな?ラテン語のOPUS(作品)の複数形がPERA。つまり作品群。音楽+芝居+バレエ+舞台装置+衣裳+etc…故・永竹由幸さんによるとオペラ(歌舞伎)に熱心で植民地獲得に遅れたイタリア・ドイツ・日本が第二次大戦を…となる。はっはっは。面白い説ですね。昔国会の参院議会場を使ってオペラの上演をやろうと江本孟紀さんと企てたことがあった。国連の議会場で時々文化的催しが行われるように。すると上演作品が日独伊になってしまってマズイなあ…と笑って結局ボツリましたね。ま。三国同盟が原因ではないけど。晩飯オペラ劇場は『カルメン』クライバー指揮ウィーン国立歌劇場。1972年の舞台ですけど何時見聴きしても凄いですね。明日は久し振りの新幹線か…。
10月24日(土)
朝ベッドのなかで昨日中央公論社から送られてきた小林哲夫『大学とオリンピック1912-2020』(中公新書クラレ)読み始める。著者の小林さんは『ニッポンの大学』(講談社現代新書)『高校紛争1969-70』(中公新書)『学校制服とは何か その歴史と思想』など興味深い本を何冊も書かれている教育評論家。『大学ランキング』(朝日新聞出版)の編集者として小生に「箱根駅伝批判」を最初に書かせてくれた人物。教育界を見つめる視点は確かで早速大学教授たちの数々の五輪批判を紹介した最終章「議論風発!教員たちのオリンピック学」から読み始める。面白い。これは絶対に『オプエド』にゲストに招かねば。資料としてついている五輪出場選手の出身大学別人数など興味深いですねぇ。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。小林さんの本でよくわかったけど来年の東京五輪での大学生のボランティアは1940年の東京五輪を返上するまでの「学徒動員」と同じなんですね。それを批判するのではなく淡々と書いているところが凄い。ワン。イロイロ資料を整えたあと久し振りに遠出。東海道線で品川経由新幹線で名古屋へ栄中日文化センターで『新オペラ講座』。名古屋ドームでパヴァロッティが柿落としのコンサートを行った(1997年3月)のを手伝ったのがきっかけで始まった小生の名古屋でのオペラ講座。途中スポーツ・ジャーナリズム講座や東京支社でのオペラ講座も含めて20年以上よく続いたけど新型コロナで遂に中断。久し振りに1回だけのオペラ講座は初心に帰ってオペラとは何か?それはオモロイもんである。という話のなかでビゼー『カルメン』モーツァルト『魔笛』ヴェルディ『ドン・カルロ』プッチーニ『トスカ』を紹介。ワーグナー『ワルキューレ』とロッシーニ『シンデレラ』は時間が足りず割愛(久し振りだったので詰め込みすぎました(^^;)。次回(来年1月23日)にまわすことにしたけど演出家のゼッフィレッリや指揮者のクライバーとムーティや歌手のドミンゴ・グルベローヴァ・パヴァロッティ・カラス・ゴッビも紹介できたので入門編としては楽しんでもらえたと思って(自己)満足。帰りの新幹線でビール呑みながら『大学とオリンピック』読み続け帰宅。五輪賛成派と反対派。両者が共存してこそ五輪の価値…でしょうが今の欧州その他の新型コロナの蔓延はどう捉えるべきか?Go To Olympic でいいのかどうか…?
10月25日(日)
朝ベッドのなかで『大学とオリンピック』読み続ける。1964年東京五輪のヴォランティアの学生通訳に支払われた給料は1日2千円。ということは大会期間2週間の給料は2万8千円。当時の公務員初任給は1万9千1百円で現在は11倍の21万1百円となっているから現在の額で30万8千円が学生通訳ボランティアに支払われたと著者の小林哲夫さんは書く。研修会出席の時も同額の給料が出たと言うから64年の組織委は太っ腹だったというか《職能に最大限のリスペクトを払っていた》のですね。今は暑いなかを無給で扱き使うだけ?おまけに64年の文部省は各大学に対して五輪期間中に《大幅な授業変更を加えて学校教育に支障をきたすことがないようにすること》と通達を出している。現在の文科省の態度は正反対。五輪期間中に《授業・試験を行わないようにするため授業開始日の繰り上げや祝日授業の実施の特例措置を講ずることなどが可能であり学則の変更や文部科学大臣への届け出を要しない》と「特例措置」の利用を推奨して(ヴォランティアに参加することを?)奨励している。これに対して《大学はオリンピックのためにあるのではない》《大学が組織として学事歴をオリンピックに配慮したものに変更することを許容する通知を文科省が出すなんて言語道断》学生ヴォランティアは《学徒動員》と批判(非難)する大学教授も紹介されている。メディア関係者必読本ですね。ワン。黒兵衛と散歩。日曜の散歩は静かななかをゆっくりと。ワン。終日デスクワークで本ホームページの原稿を作成。結構時間がかかるなぁ。晩飯は『ダーウィンが来た』でジンベエザメやバショウカジキの面白い生態を見ながら。続くNHK-Eテレ日曜美術館『北海道・謎の美術館シゲチャンランド』がメッチャ面白かった。大自然のなかの流木その他の広いものばかりで素晴らしいゲージュツが生まれるんですね。風呂のあと録画しておいたアンソニー・ホプキンスの『リア王』。何日か前にWOWOWで放送中に次女が電話をかけてきて凄い映画をやってるからすぐ録画して!といわれたもの。なるほど現代演出で面白い。シェイクスピアの台詞廻しも見事。女優陣も見事。しかし最初の40分以上が録画されていない。まぁいいか。DVDを買お…と思ったら未発売。クソッ。寝よ。
10月26日(月)
朝ベッドのなかで『大学とオリンピック』読了。《学生がオリンピックでボランティア活動しやすいように学事歴を変更・単位付与などを考える大学があった。(それは)「学位の意味が問われます。本来単位は専門知の修得に対し与えられます。国家行事に協力するだけで単位を出すのはその大学の学位の軽さを宣伝するようなもので高等教育機関として自らの存在を否定しています(略)大学の自治の放棄につながりかねません」「オリンピックが巨大すぎて強力なスポンサーをいくつもつける独裁的な全体主義国家体制のもとで行うしかなくなったそれによって大会が不健全なものになる危険性も」》この本は五輪で活躍した大学生たちを紹介すると同時に五輪の問題点を指摘する大学教授らの言葉を多数拾っている。オリンピックを考えてるうえで恰好の入門書でありスポーツ関係者の必読書ですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。デカイ猫が道路の真ん中に寝転んで動かない。デカイ犬の存在も無視。猫の度胸は凄いですね。ワン。犬も認めるほかないですね。ワンワン。帰宅してドジャースvsレイズのワールドシリーズを見る。昨日のレイズの8対7逆転サヨナラ勝ちの試合は凄かったですねぇ。今日はドジャースが巧みな継投で王手。いやぁ野球はいつ見ても面白い。イロイロ準備して午後から『今週のスポーツ批評』リモート収録。夏のスポーツ(人工環境のなかで身体=自然を再認識する)と冬のスポーツ(自然環境のなかで身体=自然を一体化させる)の違いを解説。少し休んで夕方から『ニューズ・オプエド』アンカー出演。ゲストはスポーツライターの青島健太さんと大リーグ評論家の福祉良一さん。福島さんにWシリーズの面白さを改めて訊いたり青島さんにドラフト1巡目の情報をもとにドラフトでドキドキした経験談を聞いたりスポーツ・ナビゲーターの小林厚妃さんの東京ドームと神宮での野球の試合でのコロナ対策レポートを聞いたり。アフタートークを含めた面白楽しい1時間半でした。青島さんに「巨人の菅野はいつメジャーに行くの?」と訊くと「早ければ今年のオフにも」との返事。さて日米の「野球格差」はどーすりゃいいのか?
10月27日(火)
昨日『ニューズ・オプエド』放送後にスタッフから29日(木)のオプエドに解説委員として出演してほしい旨を伝えられる。小生がアンカーを担当する月曜日にも何度か出演していただいた本間龍さんが組織委や電通のルートからIOCが組織委に「東京五輪中止」を「伝えた?」または「検討を要請した?」との情報を掴んだというので井沢元彦さんアンカーの木曜日の『オプエド』出演し詳しく話すという。小生も解説委員として出演。確かにヨーロッパの新型コロナ感染拡大状況を考慮すると予選の開催がほとんど無理ですからね。少なくとも格闘技系は予選不可能。アスリートたちが満足に練習できない状況が年内も続きそう…となると遅くとも来年1〜2月に開かなければならない予選の開催が無理。となると早期決断(本間氏の言葉を借りると早く「インパール作戦から徹底」すること)がベストでしょうね。そうなるとカナダの古参IOC委員のディック・パウンド氏が言っていた「東京大会中止なら北京冬季五輪も中止」となるのでしょうか?また一部で情報(予測?)の流れている東京大会はパリ&ロスの後の2032年開催となるのでしょうかねぇ?(以前『オプエド』に出演した元JOCの春日良一さんはインドを押しのけての開催無条件決定は無理と断言されてましたが…)
10月27日(火)つづき
朝起きて黒兵衛と散歩のあと本ホームページの原稿を仕上げて送稿&昨夜に続いて「東京五輪開催中止?」の情報を集める。オリンピックは今でもヨーロッパ中心でヨーロッパの諸王室関係者や旧ハプスブルク家や貴族の関係者の影響も強いと言われてますからね。欧州の感染が劇的に治まらない限り五輪の予選大会が開けないですからね。本間龍さんの言うとおり「東京五輪早期中止決定(インパール作戦からの撤退)」が最も懸命な道かもしれません。そもそもオリンピック競技大会は4年間のオリンピアードの初年に開催するとIOC憲章に定められているのを今回の「1年延期」は安倍総理(当時)の政治的要請を受け入れるというカタチで超法規的に(総会の憲章改訂をせず理事会の承認だけで)決めたもの(春日良一さんに言わせるとIOCが政治を利用した)。日本政府は2032年開催の約束と2022年北京大会も中止(新型コロナに勝ったという「栄誉」を中国に持っていかれたくない?)という2つの条件の確約をIOC求めているという情報を口にする人もいますが…。晩飯はソフトバンクvsロッテの一戦を見ながら。和田の投球は凄かったですねぇ。CSで再戦したときソフトバンクのロッテ苦手クセが出なければイイけど。
10月28日(水)
どうやらIOCは来年の東京五輪を欧米の感染再流行の現実の前に中止する方向に決めたようですね。ところが中止を誰が言い出すかが大問題。1年延期決定の時はまず(何故か!)安倍総理(当時)が言い出してIOCバッハ会長も(政治の介入を拒否することもなく)私もそれがベストと思うと賛成。その(政治に「仕方なく」負けた)結果IOC憲章に書かれている「大会はオリンピアードの1年目に開催」との文言の改訂も必要なく理事会の承認のみで決定した。このやり方はIOCが「政治を巧妙に利用した結果」とも言える(だからIOCは日本が言い出したのだから延期にかかる費用も日本で…といえる)。IOCは再びその経緯(政治の介入)を利用して「日本(東京)ができないと言っているから中止」(だから中止の損失は日本=東京が…)という方向に持っていきたいらしい。が日本は「あくまでも開催」の姿勢を貫き主催者であるIOCの「中止通告」を待つつもりらしい。そこで損失は(保険金のおりる)IOCも負担する…ことにしたいらしい。IOCと日本政府(東京)の綱引き?アスリート・ファーストなんか微塵も存在しないのですね。朝ベッドのなかで筑摩書房のPR誌の連載斎藤美奈子さんの連載「世の中ラボ127回大手ジャーナリズムは何やってんだ!?」を読む。そうか。安倍総理の桜を見る会疑惑をスクープしたのは赤旗だったんですね。そしてイージス・アショアを配備停止に追い込んだのは秋田魁新報。そして大手ジャーナリズムは何をしていたかというとそんなことくらいは知っていたけど首相との懇談会に出たりしてたから書かなかった(書けなかった)のですね。これはかつて文藝春秋(74年11月号)に立花隆と児玉隆也の両氏が田中角栄首相の錬金術とカネの流れを書いたときと同じ構図ですね。大手ジャーナリズムはそんなことくらい知っていたけど書かなかった(書けなかった)!東京五輪の「中止の方向への現状」も「知っているけど書けない」のでしょうか?何しろ朝毎読日経産経はすべて東京五輪のスポンサーや協力紙ですからね。ベッドから出て黒兵衛と散歩してドジャースの優勝を見てイロイロ仕事して酒呑んでメシ食って寝る…なんて一日だったらイイのですけどね。東京五輪はどーなるのでしょーか?誰がどーゆー発表をいつやるのでしょーか?五輪で金儲けしている人たちがそんをしないことだけを考えてるオリンピックのあり方ってサイテーですね。
10月29日(木)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』ZOOM出演。ホークスの優勝決定試合での甲斐の見事なホームランと12試合連続盗塁の日本新記録を打ち立てた周東の成長ぶりを讃えたあと(ホークスにはホンマ魅力的な選手が多いですね。小生はマッツンのファンです)来年の東京五輪「中止」の「噂」について昨日の本欄に書いたような内容を話す。しかし本当に中止となるとどのような事態が起こるのか?大銀行と同様Too Big to failとなってしまったオリンピックにどのような「処置」と「処理」を施すのか事後処理の難しさと多さを考えれば規模を半減にしても開催したほうがいいのかも…で黒兵衛と散歩。ワン。そのあと連合通信社の連載『スポーツ玉手箱』を仕上げて送稿。この連載は月イチで120回目となった…ということは10年間続いてることになりますね。そのあとイロイロ情報収拾。そうですね。JALやANAはオフィシャル・パートナーをやっていけるのかな?他の企業は大丈夫かな?まさか五輪で何が何でも巻き返そうと思ってるのかな?夕方『ニューズ・オプエド』に解説委員として出演。アンカーは井沢元彦さん。ゲストは「IOC五輪中止決定を日本政府&広告代理店&組織委に伝えた」と「スクープ」してツイッターに書いた本間龍さん。小生はそこまでの情報はつかめていないので本間さんにイロイロ質問。代理店筋の情報は確度が高いですね。それに今の欧米の新型コロナ感染状況で「中止」を念頭に置いていないというのもあり得ないですからね。IOCや日本政府や組織委が「中止決定」を全否定するのは当然としてもバッハ会長が韓国TVのインタヴューに答えて「観客減での開催」を示唆したのは微妙。既に売ってるチケットをどう処理するのかな?抽選するの?本間氏に「中止の発表はいつ?どのようにして?」と訊くとバッハ会長が11月中旬に来日して菅総理と会談したあとか?あるいはその後時期を見計らって…か?確かに本間氏の言う「東京五輪=インパール作戦」なら早期撤収に越したことはないがソレも難しいのが「インパール作戦」だったのですよね。小生がアンカーの来週月曜『オプエド』のゲストはスポーツライターの小林信也さんと『大学とオリンピック』の著者小林哲夫さん。再来週は元JOCの春日良一さんの予定。そこでイロイロ話し合いましょう。番組終了後の『アフタートーク』は用事で抜けた本間さんを除いて井沢さんとアメリカ大統領選について話し合う。アメリカ人の好む人物はPresentation(押し出し)ですからバイデンは弱いですね。しかし大相撲に天皇杯そっくりで一回り大きいアメリカ大統領杯を持ち込んだトランプはヒドいヤツですね。ソレを認めた安倍首相=当時もサイテーだけど…とかイロイロ話して番組終了。さてオリンピックはどーなる?
10月30日(金)
朝ベッドのなかで円城塔『オブ・ザ・ベースボール』再読始める。以前読んだときはナンジャコレハ?の気持ちが渦巻いたが2度目となるとハハハハハと楽しめる。前衛小説とはそんなモンかもしれない。何しろ空から降ってくる人間をバットで打ち返す物語なんだから。読んでいくうちに人生ってこんなもんか…とも思い始める自分に向かっても笑う。笑いに満ちた小説?ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。そう言えば鈴木春信の浮世絵に蛇の目傘をパラシュートのように手に持って和服の裾を閃かせて京都清水寺の舞台から飛び降りる女性の姿を描いたものがあったなぁ。ソレを表紙にした本『空から女が降ってくる』は女性スポーツの始まりを書いた面白い本。コレも読み直すか。ワン。終日デスクワーク。某広告人から情報。来年の東京五輪が中止された場合のさまざまな場面でのシミュレーションは既に始まったとか。まぁそういうこともやらねばいけないのでしょうが第二次大戦末期にB29の爆撃に耐え本土決戦に備え竹槍訓練をしているなかで大企業は戦後に向けて火薬の製造を止めて塗料(ペンキ)の製造を始めていた…なんてことを本で読んだことがあったけど(宮本研の芝居だったかな?)広告代理店の皆さんそーゆーことだけは止めて下さいね。晩飯前に次女が3人の孫を連れて久し振りに来宅。長女も久し振りに来宅。ワイワイガヤガヤ晩飯。『チコちゃん』は録画して長女の持ってきたボリショイ劇場のDVDチャイコフスキーの『白鳥の湖』を見る。これは凄い舞台ですね。ザハロワとロジキンの主役二人は言うに及ばず「その他大勢」のダンサーたちのレベルの高さに仰天。ピッタリ手足も縦列も横列も円も何もかも美しく揃ってることに驚愕。ザハロワはスカラ座でも新演出でプリマを演じソレも素晴らしかったけどバレエはやっぱりロシアですね。と思ってしまう見事さ。俺がボリショイでオペラを観たとき(プロコフィエフ『修道院での結婚』)は外に戦車が何台も停まり内部も汚く汚れていたけど今は綺麗になってますね。プーチンのオカゲと言えるのでしょうか…?少々夜遅くまでワインとビールとバレエとヨメハンと長女で久し振りの夜更かしの十五夜。
10月31日(土)
朝ベッドのなかで『オブ・ザ・ベースボール』読み進む。読み続けながら次はフィリプ・ロス『素晴らしいアメリカ野球』を読み直さなければと思い続ける。筒井康隆大先生を初め前衛とはスラップスティックなんですよね。と勝手に納得。ワン。ベッドから出て長女と小4の孫の3人で黒兵衛と散歩。いつもの近所の一周コースのゴール近くでヨメハンと隣家のモダンな婆様と合流。モダンな婆様は一人でフランス旅行を何度もこなした元気な98歳。戦前は阿南陸相の秘書も務めたとか。見事ですね。ワン。少々仕事してから雑誌『月刊FACTA』の編集長との昼食打ち合わせのために『鮨処もり山』へ。昼間からのビールは久し振り。編集長にも美味しい鮨屋を喜んでもらい喫茶店に席を移して原稿枚数や締め切りや連載タイトルの打ち合わせの後帰宅。充実した昼飯の後帰宅して少々昼寝。孫どもはモノレールに乗って江ノ島へシラス丼を食べに行っていたとか。こっちも大満足の充実した昼飯の様子。昼寝のあと孫が映画を観たいと言うのでティム・バートン監督ジョニー・デップ主演の『アリス・ワンダーランド』のDVD。長女か次女が買っていたもので小生も初めて見る。なかなか面白かった。アリスの本編を見ていたほうがいいので孫に母親(次女)が持っているはずのディズニーの『不思議の国のアリス』を見ておくようにと言ったあと昨日ビデオに録画しておいた『チコちゃん』を見ながら江ノ島土産のシラス掻き揚げで晩飯。あ・しまった!土曜日は『チコちゃん』ではなく『博士ちゃん』だったとチョイと後悔しながら充実した楽しい終末。今日だけは「東京五輪中止」の情報も忘れてベッドへ。本棚から昨日の本欄に書いた『空から女が振ってくる』(富山太佳夫・著/岩波書店)を抜き出して風呂の後ベッドへ…と思ったところが何と表紙が鈴木春信の「飛ぶ女」ではなく気球のロープに下着姿でしがみつく19世紀の二人の女性の姿。何という記憶違い!!まぁ似たもの同士ですけどね。昔ワクワクして読んだ「スポーツ文化の誕生」との副題がついたこの本も読み直さねば。
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