ナンヤラカンヤラ
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9月1日(木)
9月か…残暑か…台風か。秋遠し隣は何をする人ぞ俺は終日机に向かう。不思議なことにマーラーの原稿と再び取り組み始めたら歯痛が復活した。この重い音楽と取り組むことに何処か身体的負担を感じるのか…。そう言えば若いときは長い原稿の締切を迎える度に下痢に悩まされた。そのうち仕事に慣れると下痢もなくなった。けれど再び締切で下痢をしてしまうような仕事と取り組んだ。その繰り返し。精神と肉体は直結してますね。そのうちどんな原稿の締切にも下痢そのものをしなくなった(身体的精神的に強くなった?)けど今度は歯痛か?マーラーというテーマが強烈なのか?俺が歯を悪くしてるだけか?しかしスポーツの原稿を書いてるときは歯痛は感じなくてマーラーを考え出すと歯痛が甦る。まるでイヨネスコの『授業』という芝居で老先生の特別授業を受けてる女学生が「歯が痛い」と繰り返すようなもんやな。この芝居は渋谷の『ジアンジアン』(懐かしいなぁ!)に何度も見に行ったなぁ。中村伸郎が長い間何度も繰り返し上演してたなぁ…という昔のことは思い出したが仕事は捗らず。週末のNHK『ニュース深読み』でスポーツ基本法と日本のスポーツの将来を取りあげることが決定したのでその中味についての電話打合せに時間をとられる…そのときは歯痛が止まったなぁ。自家薬籠中のテーマは身体に悪影響を及ぼさないのか…などと思てるうちになでしこジャパンvsタイの一戦。日本のサッカーは男女とも格下の相手のナメ方が下手やなあ…若手中心やからシャーナイのかなあ…と思ううちに後半から宮間が入って得点ラッシュ。まぁこんなもんか。ふ〜ん北朝鮮がオーストラリアに勝ったんか…続けて晩飯世界陸上劇場。あ。そうか。丈夫で完全な若い身体の持ち主たちは生きてる証を肉体から感じ取れないからスポーツで身体の限界に挑んで生きてる証を得るのか。下痢や歯痛があればスポーツなどやらなくても身体的に生きてる実感がありますからね(笑)。えっ?台風で『ニュース深読み』のテーマ日本のスポーツは翌週に延期?とほほ…いやマーラーの原稿に専念できるではないか!今日はとりあえず寝るけど(笑)ZZZZZZZZ…。

9月2日(金)
台風の風と台風の雨が断続的に舞う。マーラーの原稿…はちょっと横に置いて来週月曜締切の書評原稿を先に仕上げる。マーラーから逃げてるのかな?と自問。自答は出てこず。書評に少々手こずりながらも完成。某国会関係者(なんちゅう表現や・笑)からメール。そうか。議員さんは今でも大臣病なんやね。選ばれることを目指してる人々が議員数削減と取り組むわけはないな。おまけに嫉妬が凄い。嫉妬は何か出来事があるから嫉妬するのではない。嫉妬深い人が嫉妬する…という言葉が確かシェイクスピアの『オセロー』にあったな。ということは国会議員はオセロー将軍の集まりか!?2020年の五輪開催立候補都市が出揃ったらしい。東京・ローマ・マドリッド・イスタンブール・ドーハ・バクー。アトランタ→シドニー→アテネ→北京→ロンドン→リオデジャネイロの次は…?アメリカの都市は立候補なし。前回オバマ大統領まで出陣してシカゴが1回目の投票で負けたから?それとも国内の経済事情?カタールは2022年のW杯が決定してるけど大丈夫?前回投票でラテン連合としてマドリッドの票をリオに回したから次回南米のラテン票はマドリッドにまわる?イスタンブールはシドニー・北京に負けて以来やけど経済が…。東京の可能性もないこともないけど外交が下手やしなぁ…復興や経済は語れてもスポーツが語れんうえに先々月ロゲIOC会長が来日したときも総理大臣は無視したからなぁ。日本の政治家のほとんどはIOCの国際社会における力もスポーツの国際政治国際経済国際社会に及ぼす力も未来の人間に及ぼすスポーツの影響力もわかっとらんからなあ…。2004年のプロ野球選手会ストライキで民主党が動いて某有力者(といわれる後の官房長官S氏)に呼ばれたときは「スポーツは国際社会を動かしてるからコレ読んでくれ」と言うて『スポーツとは何か』『スポーツ解体新書』を渡したけど読んでへんやろな。一緒にいた政策秘書は読みよったかな?…と思てるうちに晩飯サッカー劇場W杯予選日本vs北朝鮮戦。相手もナカナカ考えてきたけど日本チームももうちょっと余裕を持って頭を使え…まぁ勝ったからエエか。しかし長谷部の後半の動きとザッケローニの采配は見事でした。

9月3日(土)
台風のはずが西へ外れる。そういえば昔伊勢湾台風というのがあった。京都に住んでいた小学生の小生は超巨大台風関西直撃というので大忙し。強くなる雨風のなか店の電器屋で電池や懐中電灯を売りまくった。が夜中に風雨は強くならず翌朝はスカーンと晴天。台風は名古屋方面へ逸れて大きな被害を出したが近畿はセーフ。何故かがっかり。台風の被害に遭われた方には申し訳ないが昔の子供にとっての台風は学校は休みになり自宅は窓にはベニヤ板を打ち付けて電器屋は電池や懐中電灯を売るだけでなくテレビのアンテナの補強や台風後の修理やらでテンヤワンヤの大忙し。天井から雨水が漏る程度で本格的な被害に遭ってないからだろうがどこか非日常的な祭りにも似た高揚した気分があった。午前中にヘアサロンへ行ってザック・ジャパンの好采配を称え合って(もちろんヘアカットもしてもらって)帰宅してマーラーの原稿…飽きたときにひょいと山下洋輔さんのオモロイ猫連載のページ『山下洋輔の猫ラシドレミファ』のページを開けてみるとナニィ!!洋輔さんが飼ってる猫の即興ピアノ演奏の楽譜が紹介されてる。スゴイ!よーわけはわからんけど♯やら♭やら付点ナントカ音符やらがズラーッと並んでて何やら現代音楽のモチーフの様相。自分の即興の楽譜化には一度挑戦して途中であきらめたこともある洋輔さんが愛猫の残した傑作の足跡なら必死に後世に残そうとする。人間が「生きる」というのはそーゆーことかもしれんと何故かそんなことまで考えて仕事進まず。トホホ。しかし大作曲家猫の作品にワケがわからないなりに触れて感激したからエエか。晩飯なでしこサッカーはロンドン五輪予選韓国戦。2対1でとにかく勝利は薄氷の思いで貫禄勝ち…とでも言うべきか。この韓国女子のような負け方を日本サッカーも(男女を問わず)過去に何度繰り返してきたことか。もっとも日本のスポーツ政策は(それが存在すると仮定して)トップチームやトップ選手だけをどんどん強くする韓国(や北朝鮮や中国)のスポーツ政策とは全然別の道を歩んでいるはず。裾野を広く…多くの国民がスポーツで幸福な生活を…結果的に頂点も高く…がスポーツ基本法の精神ですよね。JOCの皆さん!

9月4日(日)
終日マーラー原稿。ようやく調子が出てきた…かな。けどまだ六番。先は長い。あ。男子マラソン忘れてた。とはいえ1万で好タイムの出ない日本長距離陣が勝てるわけなし…と思った通り。残念でも仕方ない。国内マラソン大会のあり方や駅伝のあり方を考え直さないと…。東京マラソンさらに大阪マラソンはその起爆剤にならなければ…。あ。団体銀メダルか…。どーゆー価値があるのかなぁ?晩飯世陸最終日。5千くらい全レースCM抜きで見たいなぁ。三段跳びの新旧対決はオモロカッタ。ボルトは速い。運動会は終了。やっぱり最後は男女各2種のリレー決勝を次々とやってほしいなぁ。その途中にマラソンランナーが帰ってきたり…。昔の五輪のように…。運動会のように…。明日早い。早よ寝よ。

9月5日(月)
朝迎えのクルマに乗って文化放送へ。『吉田照美のソコダイジナトコ』レギュラー生出演。何週間か前に照美さんから「何年か前の若いときだったらこの仕事引き受けなかったでしょう?歳とると朝の早起きは平気ですからね」と心のなかを見透かされた図星の指摘を受けて苦笑い。今朝も苦もなく朝5時の迎えのクルマのなかでニュースの資料を読みながらスタジオに着くとな〜んとアシスタントの唐橋ユミさんが夏休みとかでピンチヒッターにナ〜ント吉井歌奈子さん。吉井さんは以前(もう何年前になるかなぁ)東海テレビの『スーパーサタデー』で御一緒。相変わらず若々しくお元気そうで懐かしい〜。自分で選んだキイワードは「Hot MediaとCool Media」。少々古臭くなったが昔(60年代かな?)マクルーハンがラジオとテレビを分類したメディア論。聞く人を動かすラジオはホット・メディア(ヒットラーの演説とナチス人気やオーソン・ウェルズの火星人襲来の大騒動はラジオが引き起こしましたからね)見る人が冷静に人物や出来事を眺めるテレビはクール・メディア…確かに「思惑でなく思いを…下心でなく真心で…」とか「柔道でも寝技は下手…」なんて中味のない(政策がさっぱりワカラン)演説が一定評価されるのはテレビなればこそ…てな話をする。ニュースのポイントでは外国人留学生選手の年齢詐称で6年前の優勝を取り消された某高校バスケ部の話。義務教育でない高校の体育活動なら年齢制限のあるほうがオカシイ。外国人留学生の存在は日本人在校生の刺激にもなるから賛成だがこの外国人留学生はきちんと国語(日本語)や古文や日本史の勉強したんかいなぁ…その話を抜きにバスケの話ばっかりするほうがオカシイ…という話。元はといえば体育とスポーツの区別が付いてないことが問題なんですけどね。高校野球の「国内留学生」の話も同じ。高校生はまず勉強をしろ!!スポーツは地域の「クラブ」が整うとわかりやすくなるんですけどね。うわっ。夏休み中の唐橋ユミさんが『週刊ポスト』の表紙とグラビアを飾ってる!な〜んや。ヌードと違うんか…という感想は照美さんも…(笑)。カメラマンは『GORO』時代に一緒に仕事させてもらったこともあるコナベチャン(渡辺達夫氏。渡辺というカメラマンが二人いて大きい方がオオナベちゃん。小さいほうがコナベチャンでした。これまた懐かしい話)。

9月5日(月)つづき
文化放送からいったん帰宅。近所の歯医者へ。マーラーの原稿に集中し始めると身体に支障を来すのはナンデヤネン!?怖ろしい音楽……いや音楽が怖ろしいのんやないですね。作曲家マーラーの性格・集中力・人間性…等が素晴らしすぎて怖ろしいのかな。歯の治療は今後長引きそう…シャーナイな。午後からちょいとマーラーに取り組んでなでしこのオーストラリア戦前半だけ見て(ゴールが遠いなぁ)サントリーホールへ。中丸美千繪さん独唱独演のモノオペラ2本プーランク『人間の声』と三枝成彰『悲嘆』。プーランクはジャン・コクトーの台本がようわからん。ありきたりの電話による不倫男女の別れ話…それだけ?よく混線する備え付けの電話というメディアが古臭くなりすぎて全体の緊張感を削いでたなぁ。2・26事件の首謀者の妻を題材にした三枝さんの『悲嘆』は初演も見たけどナカナカ面白い作品。しかしナンデ英語?台本がウェスカーだから?それだけ?海外公演狙い?時に日本語になるほうがオカシイ。しかし1時間半は長い…。途中インターミッションのときに隣席になった猪瀬直樹東京都副知事と東京五輪招致の話。「本命マドリッド。リオに負けたときより状況は厳しいですよ」「そうだなぁ…またいろいろ助けて…」三枝さんとは入口で挨拶したけど周囲は知ってる人だらけ。いろいろ御挨拶しておまけに今日締め切り原稿の送稿を忘れてたことを思い出して終演後大急ぎで帰宅。既に書けてる原稿を送って間に合ってホッとして落ち着いてなでしこVTR観戦。オーストラリアはあんまり強なかったな。なでしこが強いのかな。W杯優勝で強なったのかな。北朝鮮と中国…油断さえなければ…でNHKドキュメンタリー・アーカイヴ『カメラマンが見た9・11』見ながら簡単なメシ。そうか9・11から10年か…その1か月後にNYで仕事があってグラウンド・ゼロへ寄ったときはまだ異様な臭いが漂ってたなぁ。日本のフリーランサーのジャーナリストだと届けると同行したカメラマンと一緒に結構間近まで入れた。報道で伝えにくいのはニオイやと実感したなぁ。あれから10年か…。短い10年…長い1日…ZZZZZ……大震災直後にヴォランティアで岩手のほうへ行った人の話によるとやはり強烈な臭いの話をしてたなぁ…オレはいわき市しか行ってないけど魚の臭いのしないガランとした魚集荷場も異様といえば異様やった…あ。何故か潮の香りの記憶がない…原発周辺は無味無臭か?……福知山線の事故直後に現場に入った記者も強烈な臭いの話を…ZZZZZZZ。

9月6日(火)
早朝目覚めの癖がついたのか昨晩ベッドにはいるのが遅かったのに朝6時前に目覚める。加齢の影響か。早速机に向かうがムムムムムム…原稿進まず。睡眠が下手なせいかマーラーというテーマがムズカシイのかその判断はムズカシイ。そんな判断ドーデモエエやないかと自分に言い聞かせて原稿少しだけ進んだところで歯医者へ。近頃の歯医者は道具も良くなり痲酔も使い痛くないのう…ツッツッツッツウウウ…。昼飯食うと眠くなる。昼寝は体に悪くないと言い聞かせて30分椅子で眠る予定が1時間。イカンイカンイアン・マクレガー。ナンノコッチャ。仕事仕事フウウー…で夜遅い晩飯とともにサッカーW杯予選ウズベキスタン戦。オレの体調と一緒で代表選手も動きが悪い。身体が重い。よく引き分けた。俺も明日から引き分け狙いで仕事をするか。勝利は無理して狙わず。寝よ…と思たらNHK-BSで9.11特集してたので見てしまいそうになるけど寝るべし…で録画してZZZZZZZZ…もっと充実した一日にしなければ…いやいや今は引き分け狙い…我慢の時間帯…ZZZZZZZZ…サッカーはオモロイ…ZZZZZZZZ…いやスポーツはやっぱりオモロイ…ZZZZZZZZZZZ。

DVD
『ブラック・スワン』
『ブラック・スワン』
フォンテーン、ヌレエフ『白鳥の湖』
フォンテーン、ヌレエフ『白鳥の湖』
マイヤ・プリセツカヤ『白鳥の湖』
マイヤ・プリセツカヤ『白鳥の湖』
『マイヤ・プリセツカヤ』
『マイヤ・プリセツカヤ』
『π』
『π』
BOOK
ドストエフスキー『二重人格』(岩波文庫)
ドストエフスキー『二重人格』(岩波文庫)
野崎昭弘『πの話』(岩波現代文庫)
野崎昭弘『πの話』(岩波現代文庫)
ペートル・ベックマン『πの歴史』(ちくま学芸文庫)
ペートル・ベックマン『πの歴史』(ちくま学芸文庫)
CD
アンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団『くるみ割り人形』
アンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団『くるみ割り人形』

9月7日(水)
終日机の虫。仕事仕事仕事。All work and no play makes Jack a dull boy.俺の名前はJackやないから関係ない…とはいえ「仕事」という言葉が正しいのかどうか疑問になる。毎日字を書くことが仕事か?誰のために?何のために?家族のため?自分のため?生活のため?あ。読者のため…か。ベートーヴェン書いたときもロマン派書いたときも結構喜んでくれた人多かった…もちろんスポーツについて書いたときも!!読者がいるからこんな仕事してるんやね…ということを忘れそうになる。イカンイカン。仕事仕事。頑張らねば。昼飯ドキュメンタリー劇場は昨晩録画したNHK-BS『暴走するジハード』。9.11から10年か…。仕事仕事。机の虫。晩飯映画劇場は…と思てたら長女が『ブラック・スワン』のDVDを買ってきたのでそれを見ながら食事。ふ〜ん。アロノフスキー監督は確か『π』を撮った監督ということで期待したけど今回は単純ハリウッド女性漫画的バレエ・ドラマ。チャイコフスキーの音楽だけがどんな映画音楽より素晴らしいことを再確認。長女も同意見だったようでマーゴ・フォンテインとヌレエフのLDを引っ張り出して『白鳥の湖』を見る。『ブラック・スワン』より見応えアリ。当たり前か。DVDに付いてた解説によるとアロノフスキー監督はドストエフスキーの小説『分身』(岩波文庫版の題名では『二重人格』)を映画化したいと考えてたときに『白鳥の湖』のオデット姫が白鳥と黒鳥の二役を踊ることを知ってコレだ!!と思ったとか。ふ〜ん。『白鳥の湖』をドストエフスキーの小説よりもあとで知ったワケか…。ロシア系ユダヤ人とはいえアメリカ生まれのアメリカ育ちならあり得る?そういえば映画のバレエの撮り方はバレエをあまり知らない監督に思えた。しっかし元バレリーナのナタリー・ポートマンが頑張ってアカデミー主演女優賞とはいえハリウッド映画はレベルが落ちてるでぇ。

DVD
『チャイナタウン』
『チャイナタウン』

9月8日(木)
朝起きる。マーラー原稿書く。歯医者。昼飯。原稿書き進める。ふうう。夕方なでしこ北朝鮮戦。いいところなし。身体が動かん。みんな疲れてる。日本中が疲れてる。俺も疲れてる。それでも負けない。ということは強いということやろ。なでしこのあと仕事。晩飯食いながら中国vsオーストラリア戦。前半攻撃の連続で得点できず中国も疲れたか。豪州勝利。なでしこロンドン五輪出場決定。頑張った者たちへの天からの贈り物か。俺も誰かが贈り物くれんもんかなぁ…なんてセコイこと考えてる人間はアカンのやろなぁ。トホホ。夜ニュースを見る気になれず映画『チャイナタウン』。ジャック・ニコルソン主演で何故か今まできちんと見なかった唯一の映画。やっぱり昔の映画はハリウッドも質が高い。ポランスキー監督の構成にも粘りがある。映画監督のジョン・ヒューストンも役者でエエ味出してる。昨日の黒鳥なんかもそうやったけどナンデ最近の映画は質が低下したのか?時代のせい?デジタル機材が発達しすぎたせい?人間の質が変わった?マスメディアが低品質の映画を騒いでるだけ?俺の脳ミソが古臭くなった?しかし同じようにアカデミー賞の多くの部門でノミネートされ同程度に評価された作品にもかかわらず『チャイナタウン』(1974)と『ブラックスワン』(2010)の質的温度差は大きい。やっぱり今は世界的過渡期?ならば何処へ向かっての過渡期?

9月9日(金)
朝起きる。メシも食わずに机に向かう。マーラー原稿…こういうやり方はイカンと思い直し朝食のバナナとパンを食い新聞を読み再び机に向かうが書けず。要は原稿が書けないと言うこと。一種のスランプ?こういうときは「待つほかない」と豊田さんが小林さんとの対談で話してた。豊田さんとは元西鉄ライオンズの豊田泰光さん。小林さんとは文芸評論家の小林秀雄さん。最近はプロ野球選手とこーゆー組み合わせの対談がなくなった。落合博満と蓮実重彦が最後か。ま。ドーデモエー。書けん。時間切れ。明日のNHK『ニュース深読み』のための資料整理して軽い夕食食べてNHKへ。明日の打合せ。企業スポーツからクラブスポーツへの移行…読売とプロ野球…朝日と高校野球…がネック…という話は直接的には止めておこう…ということで編集委員さんとの雑談が面白かった。ふ〜ん。2020年東京五輪招致は可能性があるのか…2024年が何度も落選してる(おまけにIOCに協力的だった)パリで決まり…やからローマもマドリッドも外れて(ヨーロッパが続くことになるから)…バクーは地力不足…ドーハは暑すぎる…で東京にまわってくるてホンマかいな?パリの立場はわかる(北京五輪の時第2の天安門事件を怖れたIOCによって緊急代替地として立候補を要請されたものの無事に北京五輪が実行されたのでゴクローサンのパリが2012年五輪開催地になるはずやったのがイラク戦争に非協力的だったフランスでの開催をアメリカが反対してロンドンになった)けど過去3度落ちてるマドリッドはリオとのラテン票の貸借関係が残ってるはずやけど…サマランチが死んだことが響くのかなぁ…とはいえサマランチはバルセロナ・カタルニア系やったしなあ…とはいえ欧州貴族政治の綱引きの分析と予想は面白い。東京は…無駄金だけは使わんように…。たとえ五輪が消えても有意義なスポーツの遺産は残るように…しっかしそれは無理かなぁ。と近くのホテルで就寝。アカン。マーラーの書けへん原稿が頭を巡る。無理矢理寝る。むりやりの漢字はなんでこんなんやろ…ZZZZZ…。

BOOK
『諸外国から学ぶスポーツ基本法』(笹川スポーツ財団)
『諸外国から学ぶスポーツ基本法』(笹川スポーツ財団)
DVD
『プレデターズ』
『プレデターズ』
『プレデター』
『プレデター』

9月10日(土)
朝早よ起きてNHKへ。久しぶりの松尾貴史さんとセルジオ越後さんに挨拶。『週刊ニュース深読み』生出演。タイトルは「なでしこに続け!スポーツ選手の夢と現実」…話し出したら3時間でも喋り切れんくらいのテーマやけどスポーツは体育と違うこと…日本はそれをゴッチャにして学校体育と企業スポーツでスポーツを発展させてきたこと…企業スポーツが限界に来ていること…学校体育もスポーツの発展は担えないこと…今後は地域のインフラとしてのスポーツクラブを育てないと……それくらいが伝われば良しとしなければ。セルジオさんは昔からの持論=日本の学校体育会系運動部の「補欠」はオカシイ…を展開。しかし…視聴者にどれだけ話が通じたか…。このテーマは何度もメディアに取りあげて欲しいもの…もちろん朝日サンにも読売サンにも…。

9月10日(土)つづき
松尾貴史さんと雑談(脳卒中体験は不思議なものですよ等々)のあと帰宅して歯医者へ。そのあと机の虫。マーラー原稿。相変わらず書けんなぁ。中断のあと自分でハードル高してるんやろか?力業で……も上手いこといかんなぁ。でラグビーW杯日本VSフランス戦。1トライ差に接近!いけるで!と思た途端引き離される。日本の小さなミスが全部フランスの得点(トライ)につながって…。この闘いをどう評価する?と考える前に国別対抗が国籍でなく所属チームで決まることへの疑問が頭から離れず…。ラグビーでは昔からのこっちゃけどね。国内的には釜石のラグビーが多国籍軍相手に勝てなくなって世界的には日本代表も多国籍軍になって人気がなくなって…。先月シンポジウムで一緒になった清宮さんは早晩ナショナルチームは国籍主義になると言うてたけど…。そうせんとトンガやカナダに勝ったとしてもファンとして素直に喜べへんわなぁ…やっぱり。和服着て丁髷結ってる力士とは意味が違うもんなぁ。とはいえ日本人のラグビー選手もデカなったなぁ。ラグビーやアメフトやバスケよりもサッカーが世界一の人気球戯になる理由がわかるなぁ。晩飯映画劇場は『プレデター』。こーゆー意味なく不条理な映画好きです。ヒッチコックのSF冒険版みたいなもんですからね。ん?これは何作目のプレデターかなぁ…なんて思いながらZZZZZZZZ。結構深い眠りに自分でも驚く。テレビとマーラーと歯医者が重なって疲れたかなぁ……ZZZZZZZZZ……もうすぐ500万ヒットやなぁ…記念に何かやらなアカンかなぁ…ZZZZZZZZZZ。

9月11日(日)
朝からマーラー原稿。なかなか調子が出んなぁ…と言うてモウ何日や…。やっぱり大病のあとは体力が減退したのか一気にアクセル全開…というワケにイカン。うん。これは明らかに体力のせいであって知力のせいではないですなぁ…などと思って『題名のない音楽会』見忘れる。家族に聞くと被災地巡りの報告とシベリウスの『フィンランディア』の演奏だったとか。うむ。『フィンランディア』については評論家の高野孟氏の「解釈」が最高に素晴らしく以前指揮台に立たれたとき(高野氏は元吹奏楽部サックスの名手でもある)オケに向かって独自の「解釈」を開陳したとか。フィンランドは再生自然エネルギーの活用では先進国で『フィンランディア』冒頭の低音の響きは地熱発電を表す。続く嵐のような表現は風力発電。そして最後の明るいテーマは太陽光発電…これは冗談抜きに見事な「解釈」ですよね。しかし原稿書けんうちに大相撲。チェコ出身の隆の山は体重負け?しかし120キロなら昔の栃若並み。最近のおすもうさんはでっかくなったなあ。日馬富士は…そこまでヤルかぁ?今場所は稀勢の里に期待かな。晩飯サッカー劇場はなでしこvs鉄薔薇軍団(中国)。五輪切符は手にしたからロンドンに向けてイロイロ試す第一歩…やのに日本のメディアはナンデ最後も勝ってスッキリと…なんて言うのかなぁ。上から目線の闘い方をわかってへんなあ。もっとも監督も含めてなでしこの面々はわかってるようできちんと勝利。気分よし。明日のために早く寝ようとしたけどNHK-BS『アメリカから見たフクシマ』見てしまう。福島原発のマーク1型は欠陥品やったか…アメリカでは地震のない東部にしか設置せず西部にはなし…なのに地震の多い日本はなぜ?東電の国会への対応も含めてこういうことをやって平気でいる事態をモラル・ハザードというに違いない…。

BOOK
アルフレッド・S・ボサマンティエ『偏愛的数学1驚異の数』(岩波書店)
アルフレッド・S・ボサマンティエ『偏愛的数学1驚異の数』(岩波書店)
DVD
『怪盗グルーの月泥棒』
『怪盗グルーの月泥棒』

9月12日(月)
朝迎えのクルマに乗って文化放送へ。『吉田照美のソコダイジナトコ』生出演。先週お休みだった唐橋ユミさんに「週刊ポストのヌードグラビア見ましたよ」と言って「ヌードじゃないですよ」と叱られる(笑)。いやいやセクハラのつもりはなく「グラビア」には思わず「ヌード」と付けてしまう中年男のサガと照美サンがフォローしてくれたとおりです。失礼失礼。しかし1週間が早いなぁ。政治はダンディズムが基本…などいろいろ話して帰宅。机の虫でマーラーと格闘。月曜は都心で仕事…のつもりでスケジュールを組んだのになかなか上手くイカン。ふうううーっ。夕方チョイト相撲。隠岐の海イイネエ。顔も身体も粘り腰もイイネエ。このまま伸びて欲しいなぁ…と思いながら歯医者へ。最近の歯医者は治療の直後でも食事ができるのが嬉しい。俺が子供の頃は歯医者のあとは食事抜きが常識やった。酒は…怖いから訊かないことにしてる(笑)。で晩飯晩酌映画劇場は久々にお子様向けアニメ映画『怪盗グルーの月泥棒』…うん。なかなか面白かったですよ。絵も可愛いしぶっ飛んでる構図とぶっ飛んでるストーリーとハートウォーミング・ウェルメイドなお子様ドラマのバランスが良かったですね。最初のキャスト紹介のときにJulie Andrewsの名前があったけど誰の声やったんかなあ?しっかしもうそろそろ晩飯映画劇場も中断して原稿に掛かりっきりにならねば…。とほほ。

DVD
『レニングラード』
『レニングラード』

9月13日(火)
朝から机の虫。マーラー原稿ようやく第六番完成間近。原稿の合間に東京五輪招致について再考。小生は招致賛成派。理由は東京五輪開催を目指すことで日本のすべてのスポーツ界のあり方を考え直し組織再編施設再建も含めてドラスティックなスポーツ界改造につなげることが日本社会のためにも日本経済のためにも日本国民のためにも大きな利益になるというもの。但し五輪招致に「不都合」な点や東京開催で都民や国民に「不利益」が生じることがわかった場合は即座に招致運動をストップする。何が何でも五輪開催を目指すという姿勢はとらない。逆に五輪招致反対(昨日の様子では吉田照美サンや文化放送のスタッフもどっちかと言えば反対派やった)の人々を五輪開催賛成派にするくらい説得できなければならない。もちろん都民の声や国内世論だけでなく世界的にも東京五輪開催賛成が有意義であることをアピールできなければならない。そのためには大震災からの東北地方の復興が着実に進まなければならない。それに現在福島第一原発で起きていることがきちんと情報公開されてこの未曾有の人災とも言うべき事故の全貌が明らかにされて近い将来に完全な冷温停止状態に至り放射能を含む瓦礫の処理等にも目処が立たなければならない。言わば「五輪休戦」(世界的にはなかなか実現しませんが)と同じでオリンピック(スポーツ)は人間の暮らす平和的環境を整えることに貢献しなければならないのですね。そうでなければスポーツなんぞやってられませんからね。だからそれに貢献できないような五輪招致や五輪開催は行うべきではありません。そもそもスポーツとは平和な社会の建設に貢献するものであり大震災や大津波や原発事故からの復旧復興と平和回復にもスポーツは貢献できるはず。さらにそれらが有効に進んでいるかどうかその進捗状況を判断することにも五輪招致は貢献できるはず…というのが現在の小生の意見なのだが石原東京都知事や竹田JOC会長とは同じ五輪招致賛成でも意見が違う…かな?マーラー原稿がやっと進み出したので晩飯映画劇場は『レニングラード900日の大包囲戦』。ふ〜ん。なかなか見応えのある良質の映画。見ている最中に女流監督の視点かと思うほど戦争の現実の細部が見事に描かれていた。あまり評判にならないのはクダラン日本語タイトルのせい?それともソビエト勝利のせい?あの美しい街並みは今はどうなってるのかなぁ?ソビエトでなくなってから行ってないから3度目の旅をしてみたいなぁ。

DVD
『ミックマック』
『ミックマック』
『デリカテッセン』
『デリカテッセン』
『アメリ』
『アメリ』
『エイリアン4』
『エイリアン4』

9月14日(水)
朝RKB毎日放送『中西一清のスタミナラジオ』電話出演。中西サンは遅めの夏休み。ピンチヒッターの局アナさん(名前忘れてすいません)に東京五輪招致について招致に賛成すれば必然的に福島原発の現状の情報も手に入るはず(昨日の本欄参照)と話したあと歯医者へ。虫歯の治療と並行して歯垢の掃除もしてもらう。1か所歯が欠けているところの処置で悩む。何しろ「白い歯」を入れるためには5万円か7万円。保険可能な銀歯なら2〜3千円程度。うむむむむ。テレビに映ったとき銀歯が目立つかどうか…。ここが思案の為所…まだ注文までに期間があるので今はそんなことは忘れてマーラー原稿に集中。フウーッ。かなり進んだところへパワーチェアー・フットボール(電動車椅子サッカー)のTサンからメール。11月のW杯(@パリ)の組み合わせ抽選の結果がわかったとか。日本はプールAでUSA・イングランド・スイス・ポルトガルと同じ組。プールBは開催国のフランスの他ベルギー・アイルランド・カナダ・オーストラリア。前回は自国開催で惜しくも4位に終わった日本代表は今回はかなり強いらしくメッシのように鋭い動きをする選手を中心にアメリカやフランスと優勝争いをする…とか。なでしこに続く世界一は目前とか。パリまで行って応援したいけど…チョット無理があるので来週月曜に新横浜日産スタジアム横のラポールで行われる壮行会だけでも駆けつけることに!
http://www.web-jpfa.jp/
フウーッとマーラー6番の原稿を仕上げてTBS『朝ズバッ!』からかかってきた電話に答えて(何故サッカー選手の本が売れるか?企業社会の野球本から個人社会の自己啓発本への変化)晩飯映画劇場は『デリカテッセン』や『アメリ』でフランス的エスプリを効かせたジャン=ピエール・ジュネ監督の『ミックマック』。ギャハハのハハハと笑い処満載の反戦反兵器製造メーカー反死の商人映画。映像が綺麗うえ可愛いアイデアにも富んでいて面白いけど少々理屈が勝ちすぎ?しかし兵器輸出で儲けてるフランスではこのくらい主張しないと主張にならないのかも。この監督の作品は『エイリアンW』も含めて(そーとーにタルイ映画だけど)すべて面白い。『ロスト・チルドレン』をまだ見てない。見なイカンなぁ。

DVD
『狼たちの報酬』
『狼たちの報酬』
CD
『欧陽菲菲・桂銀淑・奥村チヨ・渚ゆう子・グラシェラ・スサーナ ベスト&ベスト』
『欧陽菲菲・桂銀淑・奥村チヨ・渚ゆう子・グラシェラ・スサーナ ベスト&ベスト』

9月15日(木)
終日マーラーと大格闘。『第七番夜の歌』…「夜の歌」ってナンノコッチャ?聖響さんとさんざん話すがよーワカラン。そーゆーことを考え出すと「ワカル」ということがワカランようになってくる。特にマーラーの音楽が「ワカル」とはどーゆーことなのか?その疑問に対する聖響さんの見事な回答は…「音楽をワカルとは聴き慣れることですよ」なるほど。「七番」はコレで原稿まとめよ。マーラーと格闘中に今日も日本の野球に関する少々オモロイ新情報が電話やメールで闖入。メジャーリーグと日本の独立リーグの業務提携話が密かに進んでるらしい。メジャーは完全に傘下に入れる気かな?これはリーマンショックで頓挫したメジャーの日本進出(極東リーグ構想)の焼き直し?狙いは高校野球出身者等の青田刈り?野球によるアメリカの世界支配?(日本を橋頭堡に韓国台湾中国進出?)日本野球はどーする?読売朝日はどーする?結局グランドデザインを描けないのは政治もメディアも同じ穴の狢?晩飯映画劇場は『狼たちの報酬』。なかなか面白い暗黒ギャングもの。ケビン・ベーコンやゴッドファーザーPARTVの新ボス(名前忘れた)が出てるがスター総出演以上に脚本が面白い。チョット凝りすぎ…とも思うけど長さもほどほど見て損はない。ギャング・サラリーマン・スター歌手・医者…様々な人物の人生が錯綜する「人生の十字路」…「恋の十字路」は欧陽菲菲。橋本淳作詞筒見京平作曲。俺の一番好きな歌謡曲。関係ないか(笑)。

DVD
『100歳の少年と12通の手紙』
『100歳の少年と12通の手紙』
BOOK
サン=テグジュペリ/堀口大学・訳『夜間飛行』(新潮文庫)
サン=テグジュペリ/堀口大学・訳『夜間飛行』(新潮文庫)
サン=テグジュペリ/池澤夏樹・訳『星の王子様』(集英社)
サン=テグジュペリ/池澤夏樹・訳『星の王子様』(集英社)

9月16日(金)
うわっ。500万ヒットまであとチョット!!記念に何かしたいけどマーラーに掛かりっきりで無理やなぁ。またの機会に。何か。きっと(涙)。朝マーラーの『7番夜の歌』を聴きながら原稿書き進めてたら第4楽章の恥ずかしいくらい派手派手しい明るい(朝の?)音楽の意味が突然閃いた。これってサンテグジュペリの『夜間飛行』で嵐に巻き込まれた単発複葉の郵便配達飛行機が嵐を逃れようと上昇して雲を突き抜けて太陽の朝の光を浴びたときの音楽かも…。バーンスタインが『6番悲劇的』の1楽章をナチスの行進と称したのに匹敵するコジツケ!!(笑)。しかし最後に燃料切れになって光(喜び)のなかで墜落するのも音楽で表されてる(汗)。なんて妄想はストップして午後から渋谷へ。タワーレコードにチョイト寄って安売りのめぼしいCDを買いあさる。ラサール弦楽四重奏団のシェーンベルク『浄夜』やウェーベルンの作品集など2枚組で1050円は安い。よほど売れへんのやろ(笑)。NHKへ。番組審議委員会出席。Eテレ(教育テレビ)の番組が絶好調なのとナンデNHKの女性ニュースキャスターやスポーツキャスターは服装のセンスが最悪なのか…といったことを話して帰宅。晩飯映画劇場は『100歳の少年と12通の手紙』。元女子プロレスラーでピザ屋をやってるガラッパチマダムと白血病で死んでゆく少年の物語。大袈裟なドラマでなく人生の機微が見事に描かれている。こういうヨーロッパ(フランス)映画を見ると最近のアメリカ(ハリウッド)映画はつくづく堕落したと思う。

DVD
『NINE』
『NINE』
『8 1/2』
『8 1/2』
BOOK
長谷川晶一『最弱球団高橋ユニオンズ青春記』(白夜書房)
長谷川晶一『最弱球団高橋ユニオンズ青春記』(白夜書房)

9月17日(土)
朝からマーラー原稿と格闘。ふうー。一息ついたらまだ朝の9時。よしモウひと踏ん張り…と思たときアッ!!歯医者忘れてた。で近所の歯医者さんまで速歩。近くには医者があるのは便利。欠損した歯の土台を作ってもらって帰宅して再度マーラーと格闘しようと思たら白夜書房から本が送られてきていてパラパラと眺める。長谷川晶一『最弱球団高橋ユニオンズ青春記』。戦後パ・リーグに3年間(1954〜6)だけ存在した球団で慶大を卒業した神宮のヒーロー佐々木信也さんが入団して新人で初めて全イニング出場を記録した球団(これは後に長嶋くらいしか記録してへんのとちゃうかなぁ)。トンボ鉛筆が親会社で高橋は社長の名前。高橋トンボと球団が呼ばれたこともあった。野球好きのノンフィクションライターが何時か誰かが書くべき面白いテーマ…と思てたら最近『野球小僧』で連載されてるのを読んでヤッパリ…とニッカリ笑ろた。面白そうなんで読みたいけどマーラーが…というわけで『交響曲第七番夜の歌』があともう少し…で晩飯映画劇場は娘のススメで『ナイン』。『シカゴ』を撮った監督の新しいミュージカルとかで見始めると…舞台はイタリア。主人公は映画監督。新作映画を作ろうとするが作れないで悩んでいて…コレは音楽抜きで十分面白いストーリーやで…主人公の監督は誰がモデルや?アントニオーニかフェリーニか…と思いながら見てるとムムム?…モノクロの子供時代の回顧シーン等どこかで見たことが…あっコレ『81/2』やないかぁ…それでコノ映画は『NINE』か…と言うと娘がそれそれそれ。それってどんな映画?と訊くのでコレよりずっと面白い映画と答える。フィギュアスケートの村上佳奈子がエキジビジョンで使った「Be Italian」という音楽も含めて最近のミュージカルに音楽的新しさはゼロ。オペラが死んだあとミュージカルも死んで『コーラスライン』のブロードウェイ舞台裏暴露のあとは『プロデューサーズ』のようなパロディしかオモロナイ。あっ。これもパロディか…。しかし「毒」のないパロディはサイテーやな。しかしニコール・キッドマンはクラウディア・カルディナーレと争えますね。ソフィア・ローレンは相変わらず魅力的やなぁ。あ。どーでもエエことですけど小生チネチッタの照明スタッフとローマで一緒に仕事したことがある(毎日放送『道浪漫アッピア街道』)のが自慢です。奴ら仕事中のランチに2時間かけて白ワインまで飲んでましたけど(笑)。

DVD
『ソルト』
『ソルト』

9月18日(日)
うわっ。今日中に500万ヒット!!達成確実や!!2003年11月から始めたホームページやけど…まだ10年経ってへんのか…。その間イロイロあったなぁ…。アメリカ行ってロシア行ってニューヨーク行ってドイツ行って…あと3県を残して日本中をまわって…単行本を毎年1〜2冊出して…この欄に書いたことが物議を醸して賛否のメールが山ほど来たり…脳出血で入院したり…そして大震災と原発事故か…。終わってみれば大過なく…とも言えんなぁ。年間平均60万ヒット。ヒト月平均5万ヒット。1日平均1500くらいかな(最近減ってるけど…とほほ)。それが多いか少ないかはワカラン。わかってるのはカネになってないということ(苦笑)。ツイッターやフェイスブックはやらないの?という人もおるけどナンヤソレ?という感じでこのホームページの本欄も活字活版印刷雑誌コラム感覚。ま。還暦チョイ前の古い人間ですからね(笑)。皆さんコレからもアト30年よろしく(笑)。

9月18日(日)つづき
今日中に500万ヒットに届かんかったようで……情けない。トホホ。あ。今日は日曜か。明日も祝日か。何故か休日はヒット数が伸びんなあ。みんな会社のパソコンで見るんかなぁ。黙々と原稿書いて『マーラーの交響曲』「第七番」書きあげる。結構書きにくい一曲だったのでホッ!晩飯映画劇場は馬鹿長女に付き合ってアンジェリーナ・ジョリーの女スパイアクション『ソルト』。ハハハハハ。こーゆー意味ないアクション映画となるとハリウッド魂爆発で馬鹿馬鹿しいほどにオモロイなあ。ココまでやるかぁ…マダやるかぁ…おおーっとマダやるでぇ…強い女やなぁ…。ハッハッハッ。オモロカッタ。ハッハッハと笑ってDVD録画のスイッチを切るとNHKで『宇宙の渚』をやってた。見よう見ようと思てた番組。見逃さずにセーフ。期待に反しない面白さ。オーロラも流れ星もスプラウト(雷の宇宙へ向けての放電)も思わず見とれてしまう。しっかしスタジオにタレントはいらんで。あ。これは宣伝番組みたいなモンで本番は来年か。期待。

9月19日(月)
朝迎えのクルマで文化放送へ。『吉田照美のソコダイジナトコ』生出演。脱原発百年の計と日本ラグビー(W杯でニュージーランドに大差で敗北)について喋る。南ア大会の145失点よりマシです。それにそもそも日本代表の試合より早明戦が注目されることがオカシイ。おまけに現地登録主義(外国人選手がイッパイ)なのもオカシイ。ラグビー界は人材豊富なはずやのに…と喋ったあと少々時間つぶしをさせてもらってから新横浜駅近くの横浜ラポールへ。11月のW杯に出場するパワーチェアー・フットボール(電動車椅子サッカー)日本代表チームの壮行会に参加。挨拶するんやったらジャケットくらい着ていったのにシャツとジーンズのラフな恰好で髭も剃ってなくて失礼。Tクン事前に言うてえな。とはいえ「なでしこ」に続いて最も世界一に近い日本のフットボール(サッカー)はコレ!に違いない!「日本のメッシ」もなかなか鋭い動き!それに電動車椅子に体験乗車させてもらって面白かった。けっこう…という以上にかなり操作が難しく身体が車椅子のパワーに振りまわされる。なかなか身体的にキツイスポーツです。みんなガンバレ!!(ナンデモカンデモ右下参照)帰宅後グッスリZZZZZZ。起きて晩飯食ってまたZZZZZZZ。朝4時半から起きてるんやからね。反原発デモはどうなったんかな。こーゆー反対デモ集会もエエけど東京五輪招致と一緒で賛成派と反対派が心を割って話し合う場が必要やなぁ。その点ドイツの大手電気事業会社ジーメンスが原発建設事業から撤退したのは凄いなぁ。なんかエエ考えがありそうな…ZZZZZ。

9月20日(火)
午前中マーラーの資料調べ。午後はマラソンの資料調べ。洒落てる場合と違うで。夕方から新幹線で大阪へ。毎日放送1階フロアー(なんて言うスペースなんやろ?)で山中アナウンサーと吉本の和田ちゃんというタレントの司会で千葉真子さんと一緒に大阪マラソン(来月30日)についてトークショウ。最初に小生が10分間ミニ講演マラソンについて。産業革命で蒸気機関車の発明から人類は「速さ」に価値を見出し(それまでは強さがないとダメで速さだけでは評価されなかった)第1回アテネ五輪から紀元前490年のマラトンの闘いにアイデアをとったマラソンが始まった…なんて話。あとは千葉さん中心に大阪マラソンの走り方。コレがメッチャ面白く小生もQちゃんや瀬古さんやヒートリー(古いなぁ)やフレッド・ルポウ(NYマラソンを始めた人)にインタヴューした話を次々と思いだし楽しく応対。終わって中華料理店で打ちあげ。大阪泊。

9月21日(水)
朝ホテルでRKB毎日放送電話出演。11月にパリで行われるパワーチェアーフットボールW杯について。その後ホテルの部屋に隠ってマーラー交響曲8番資料読み。うん。この千人の交響曲はやっぱり金字塔なのだ。午後からMBS『ちちんぷいぷい』生出演。今月いっぱいで引退の角淳一さんとはこれが最後。とはいえ別のところで仕事御一緒したいなぁ。よろしく。ゲストの嘉門達夫さんが昔NHK一緒に出たこと憶えててくれはった。番組終わってナニイ!?新幹線が止まってるぅ?!夜9時神戸空港発羽田行きの飛行機ならとれるらしい…けどもう一泊泊まることにする。羽田に着いたあとの交通機関も混乱してるみたいやし五輪予選サッカーも見たいしね。でビールと軽食買い込んでTV観戦。おいおいおい。あのマレーシア相手にたった2点か…。日本のスポーツマンはホンマに弱い相手を見下して闘うことが下手やなぁ。5点くらい取らんかい!うわっ。渋谷の街路樹が倒れてる。帰宅ラッシュ。大阪連泊は正解やな。なにぃ?!家の庭の椰子の木と藤棚が強風で倒れた!?しゃーないなぁ。そんなもん東北で津波に遭うた人や奈良で洪水に遭うた人に較べたら被害に入らへん。ZZZZZZZZZZZZ。

DVD
『ある愛の詩』
『ある愛の詩』
CD
『ドゥダメル/ブルックナー・シベリウス・ニールセン』
『ドゥダメル/ブルックナー・シベリウス・ニールセン』
『マイスキー:我が心のスペイン』
『マイスキー:我が心のスペイン』
『ロシアン・ファンタジー』
『ロシアン・ファンタジー』
『リーム:光の戯れ/カリアー:タイム・マシン』
『リーム:光の戯れ/カリアー:タイム・マシン』

9月22日(木)
朝5時半に起きて大阪のホテルをチェックアウト。6時に新大阪駅。うわっ。人だらけ。昨晩東京に帰れなかった人でイッパイごった返してる。仕方なく自動券売機の列に並ぶ。一列ではなく券売機ごとの行列。このへん大阪は昔の日本から時代が進んでない。小生の列はなかなか好調に前へ進むが隣の列は鈍くさい人がおるのかナカナカ前へ進まん。そのうち「おっさん何してんねん!早よせんかい!」と声が飛ぶ。大阪らしい(笑)。小生の列は20分くらいで券売機に辿り着く。しかし超満員で席の空いてるのは7時過ぎの列車。シャーナイなぁ。待合室で唯一空いてた席に座って本読んで時間潰して新幹線でぐっすり寝て帰宅。メールと手紙の処理。デュダメル指揮エテボリ管弦楽団のブルックナー・ニールセン・シベリウスなんてCDが送られてきていたので聴きながらメール整理。時間かかるなぁ。他にもCDが送られてきてアシュケナージ親子のピアノ競演にマイスキー親娘のチェロとピアノ競演。親は子供に手をかけるものなんやなぁ…と呆れる…いや感心する。今週末のオペラ講座のレジュメを書いたらアッという間に晩飯映画劇場は娘が録画してた『ある愛の詩』。何でコンナン見なアカンねん。ふ〜ん。男はハーバード大学か。昔見てエエトコのボンボンの話に反吐が出る…いや虫唾が走る…いや唖然としたのを憶えてる。エリートはエリートらしいせんかい!あっ。これが日米を問わない団塊世代の心情か…。それが心を入れ替えて体制側に戻ったら民主党か…。なるほど…なんて思いながら…この音楽の作曲者は誰やったかいなぁ…ミシェル・ルグラン…リチャード・クレイダーマン…カラベリ…ヘンリー・マンシーニ…ちがうなぁ…原作はエリック・シーガルと憶えてるなぁ…ムニャムニャZZZZZZ…疲れてるなぁ…風邪気味やなぁ…やばいなぁ…ZZZZZZZZZZZZZZ。

9月23日(金)
朝から喉が痛い。完全に風邪。孫が保育所から持って帰った病原菌を看護師バイトの母親にうつしてヨメハンにうつして俺はいつかな…と思てたらついに来た。くそっ。大阪のホテルで裸で寝たのもイカンかったかな。早よ治さなどもならんと思いながら新聞コラム1本書く。くそっ。調子悪いなぁ。もっと面白う書けるはずやのに…と思いながら送稿して仮眠。熱はない。起きると相撲。隆の山綺麗な内掛け。見事。ええーっ。昨日白鵬負けたんかぁ。稀勢の里サスガ…と思てるうちにウトウトしたり目ぇ覚ましたり…で結びの一番。うわっ。琴奨菊めちゃめちゃエエ相撲で白鵬を寄り切り。エエ相撲取りが仰山出てきてるで。こんなにオモロイのに観客が減ってるのか。あのクダラン八百長騒動といい所詮は日本人の相撲を見る目が落ちてるんやな。アカン。悪寒が走る。今日は早よ寝よ。

CD
『バッハ:ピアノ協奏曲全集』
『バッハ:ピアノ協奏曲全集』

9月24日(土)
風邪をひいて良いことは夜よく眠れること。風邪で体力が落ちてるせいか風邪薬に睡眠導入系の薬が入っているせいかハタマタ眠って治したれという気合が優るせいか。ともかくグッスリ。けど風邪は治らん。朝歯医者へ。抜けてた一か所に義歯を入れてもらう。カネかかる。とほほ。落合中日監督が今季限りとか。梨田日ハム監督も。チームを監督任せにした球団とチーム作りはフロントが行った球団が揃ってシーズン途中に監督人事の発表とは面白い。中日はまたゼロからやり直し。日ハムは今のチームに上積み。人事を騒ぐだけではなくこの違いを考えるべきですね。原稿書きながら一昨日送られてきたCDのなかからナカナカ面白い1枚を発見。ラミン・バーラミというピアニストによるバッハのピアノ協奏曲集。グールドなんかが弾く「グールドのバッハ」でなくて「これがバッハ」と思わせる新鮮さがある。ようやくグールドの呪縛から離れる新星が現れたということか。バックのシャイー指揮ゲバントハウスの演奏も爽やかで面白い。うん。このバッハはエエなぁ。ピアニストのバーラミはイラン出身。イタリア人指揮者とペルシャ人ピアニストのバッハ。面白いなぁ。午後から名古屋へ。新幹線でもグッスリ。オペラ講座はヴェルディ最終回で『オテッロ』。風邪気味なのでチョイトさぼらしてもろてデル・モナコやドミンゴのオテッロやゴッビのイヤーゴやフリットリのデズデーモナを楽しむ。最後に余った時間でバレンシア・オペラの『ニーベルンクの指環』の予告編。来月からたっぷりとワーグナーです。帰りの新幹線でもグッスリ。眠ることが一番の薬…。帰宅してメシ食って風呂ヌキで寝る。

DVD
『アイガー北壁』
『アイガー北壁』

9月25日(日)
朝から原稿…と思うたけど風邪が抜け切らん。体力ないなぁ。歳とるとアキマセン。テレビで『題名のない音楽会』。おっ。金聖響さんがマーラーの『アダージェット』振ってる。テンポ遅いで(笑)。女性向けサービス精神かな(爆)。メインは『九番』。やっぱりコレは凄い曲です。早よ原稿追いつかないと…今『八番』その次『大地の歌』で『九番』『十番』か…とにかく前進あるのみ。風邪と闘いながら…しっかしマーラーは病気ともヨメハンの浮気とも闘いながら…やもんなぁ。凄いなぁ。アカン。途中ダウン。大相撲見ながらうつらうつら。琴奨菊は最後に心の弱さが出たな。けど大関昇進は立派。次は稀勢の里。その次豊ノ島。そいで豊真将。ほんで隠岐の海…うんエエ相撲取りが仰山出てきた。栃の心は伸びんなぁ…と思いながら晩飯映画劇場は『アイガー北壁』。寒い。冷たい。辛い…。けど見てしまう。登山が競走からヒューマン・プラクティスに変わる時代の話。その昔はわざと岩雪崩を起こしてライバルのパーティをやっつけてたんやもんな。その昔は峠を越えるためか信仰のためしか山へは登らなんだもんな。詳しい話は拙著『スポーツとは何か』講談社現代新書をお読みください。宣伝でした(笑)。お休み。ZZZZZ…。

DVD
『運命を分けたザイル』
『運命を分けたザイル』

9月26日(月)
朝4時半起き。迎えのクルマで文化放送へ。初出演した7月に較べてだんだん周囲が暗なってくる。それに伴い暑さも消える。季節は変わる。『吉田照美のソコダイジナトコ』生出演。政治資金として集めたカネで土地を買うてもエエモンか…税金持って行かれるだけやないか…という話やソビエト時代もロマノフ王朝時代もプーチン王朝時代も変わらんロシアの話や光速より速いニュートリノの話。あの実験結果は多分ウソですよね(笑)。ま。量子力学の世界ではどんなにオカシナコトが起きても驚かんけどタイムマシンができる…はウソ。というよりタイムマシンは既に生まれてる。昔の映画見たら十分時間旅行ができます。帰宅してクスリ飲んで寝る。午後起きて今週末の笹川スポーツ財団主催Sport Policy for Japan2011にエントリーした各大学各ゼミの研究要旨を読んで採点。オモロイと感じたのは19本中2本かな。粘りが伝わってこんなぁ…学生が研究のためにやってるゆる〜い雰囲気?日本のスポーツ政策としてコレをやりたいという意志が伝わってこないのが多かったのは残念。まぁ大学生や。シャーナイか。晩飯映画劇場は『運命を分けたザイル』昨日に続いて寒い冷たい辛い山岳映画。南米アンデスで滑落したパートナーのザイルを切るが二人とも生き延びる…。この映画の感想を山で命を落とした友人にも訊きたいなぁ。もう40年経ったか…。

DVD
『運命を分けたザイル2』
『運命を分けたザイル2』
BOOK
H・スベンマルク&N・コールター『“不機嫌な”太陽―気候変動のもうひとつのシナリオ』(恒星社厚生閣)
H・スベンマルク&N・コールター『“不機嫌な”太陽―気候変動のもうひとつのシナリオ』(恒星社厚生閣)

9月27日(火)
朝からマーラー『交響曲八番』の原稿。音楽的には聖響さんの出番やけど…うんん…来たれ創造主たる聖霊よ…か。聖霊の解説くらい入れんとアカンかな…三位一体か…このへんカトリックの学校に通てて良かったと思うわな…しかしマーラーの宗教心はコスモポリタンやな…。途中コラムの校正やって午後もマーラーと格闘。あ。原稿執筆の途中読んだ『週刊朝日』に辛坊治郎さんが『甘辛ジャーナル』というコーナーで「脱原発とは“核保有”の放棄」でもあるということを書いてる。政治家の絶対に言わんこと。ということは辛坊氏は政治家にならんということやね。ふ〜ん。2018年が日本国内での核燃料再処理を認める日米原子力協定の期限終了か。「脱原発路線」が新しい日本のすべての路線を決めるわけですな。うむ。いいことです。同じ『週刊朝日』の広瀬隆さんの連載「原発破局を阻止せよ」も最初から読んでるけど面白い。話は原発から離れて(ホントは離れてないけど)「地球温暖化二酸化炭素犯人説のウソ」に発展。ナイジェル・コールター『“不機嫌”な太陽 気候変動のもうひとつのシナリオ』(恒星社厚生閣)読まねば。ゴマするわけやないけど最近の週刊誌のなかで『週刊朝日』が一番面白いですな。週刊誌は絶対に必要なジャーナリズムでありメディアでもあるので『現代』『ポスト』『新潮』『文春』も頑張って。マーラー原稿は進まず。晩飯映画劇場は『運命を分けたザイル2』。昨晩見た『運命を分けたザイル』で南米アンデスで奇蹟的に生き延びたアルピニストが映画『アイガー北壁』で描かれた物語を検証する。いやぁ。3日続けてナカナカ凄い映画を見たものです。山は怖ろしい。いや山は素晴らしい。いやぁ人間はすばらしい。ナリタ!!幽霊になって出てこい!呑んで話そう。いろんなコトを!!(ナリタというのは日本アルプスの表層雪崩で亡くなった京大山岳部のリーダーです。中1から高までの同級生で…そんな話はどーでもいいか。歳とるとそーゆーことを思い出すものです)。

DVD
『スターウォーズ ジェダイの復讐』
『スターウォーズ ジェダイの復讐』
『E.T.』
『E.T.』

9月28日(水)
朝RKB毎日放送『中西一清のスタミナラジオ』電話出演。米大リーグが日本の独立リーグと業務提携から買収へ…という話をしようかと思たけどもう少し情報収集が必要なのでベルリン・マラソンの世界記録と男子1〜3位がケニア女子1位もケニアという話にする。遺伝子レベルの問題?世界陸上800m以上の中長距離男子メダリスト18人(3000m障害を含む)のうちアフリカ国籍選手は12人。但しアフリカ出身選手となると16人。女子は13人。短距離だけでなく中長距離も黒人選手の独壇場。マラソンで日本人選手が巻き返す日は…?箱根駅伝に血道を上げてるようではダメか。あ。箱根駅伝を世界に広めれば…箱根のウィンブルドン化を招くだけやろな…なんて思いながら机の虫。マーラー一筋。八番はスゴイ。世の中のすべてを肯定。永遠に女性的なるものが我等を天へ導く…やもんな。午後昼飯食いながら国会中継。自民の森雅子議員の政府追及(福島の子供たちの被爆調査と山岡国家公安委員長兼消費者庁長官のマルチ商法宣伝関与疑惑について)が面白かったので見てしまう。まぁ面白かった…という表現はよくないだろうけど福島県出身同議員の原発とSPEEDIに関する政府追及や消費者庁長官就任当時の蓮舫大臣追求も面白かった。政治家達のレベルダウンには甚だウンザリだが自民も民主も最早大異も小異もないのだから仕事のできる人だけで新党を創ってくれんもんかいなぁ…などと思いながらマーラーの原稿に戻り以前澁澤龍子さんとトークショーをしたことを思い出す。「男は作品を創り女はその男を創る…という言葉をどう思います?」「そのとおりですね」と澁澤を創った女性は事も無げに言った。アルマはどう言う?マーラーを創った?晩飯映画劇場は何故か『スターウォーズYジェダイの復讐の最終場面』ふ〜ん。何十回見てもオモロイなぁ。続けて『ET』の最終場面=ジョン・ウィリアムスの音楽大活躍のシーン。これまたよくできてる。疲れをとるには最適ですね。

9月29日(木)
ふうーっ。朝6時から夜7時まで終日かかってマーラー『千人の交響曲(8番)』書きあげる!ヤッホー!誰もがマーラーを聴いてみたくなる本に…と聖響さんと確認した方針通り…かな。『大地の歌』に取りかかる。あと『9番』『10番』か…やるだけ。晩飯映画劇場は何やワケのわからんアメリカンコミックもの青春映画。あまりの阿呆臭さに食事に専念。うわっ。風邪がぶり返してきた。咳。水洟。チクショー。原稿書いてるときは気がつかへんかったのに…寝よ。

DVD
パール・バック『大地』(岩波文庫)
パール・バック『大地』(岩波文庫)

9月30日(金)
朝から『大地の歌』。近々(来年かな?)テノールの佐野さんが歌うらしい。イタリア・オペラの名手でイタリア人以上にイタリア人らしい人やけどやっぱり日本人(東洋人)はそーゆー方向へ行くのかな(そういえば今ナンデモカンデモのトップに紹介してる映画『NINE』にBe Italianという歌があってフィギュアスケートの村上佳菜子がエキジビジョンで使てたな。色気抜きで(笑)。どーでもえーこっちゃけど)。バリトンの岡村喬生さんは『冬の旅』に染まったし。日本人は結局マジメです。悪いこっちゃない。Das Lied von der Erdeを『大地の歌』と訳したのは戦前パール・バックの『大地』が流行ってたときやったかららしい。ふ〜ん。胡錦涛は『大地』を読んだり『大地の歌』を聴いたりするのかな。ふむ。しそうな気するな。菅は?野田は?鳩山は?小沢は?…ドーデモエエコッチャけど。夕方歯医者へ。最後に残った難題親知らずが斜めに生えて隣の歯を押してそこが虫歯になったところを1時間以上かけて攻撃してもらう。マイッタ。イタイ。脳出血経験者は痲酔が限られるらしい。シャーナイ。自業自得。イタタタタ。先生に「これから飲みに行っても大丈夫ですか?」「マァ歯茎を切ったり歯を抜いたわけではないから…大丈夫だけどほどほどに」「ハイ」で絶品焼き鳥の『との山』へ。共同通信のO氏S氏と東京五輪やMLBとプロ野球の新たな関係をサカナに痛飲。焼酎ウマイ!帰りに『213』に寄って生ビール。嗚呼飲み過ぎた飲み過ぎた。『悲しい乎 悲しい乎 主人酒有るも且く斟むこと莫かれ 我に聽け一曲悲來の吟』李白『悲歌行』ですね。『大地の歌』の初っ端。Dunkel ist das Leben, ist der Tod.生は暗く死もまた暗い…か。最後の『告別』の最後の最後は春になると大地に花が咲き木々は緑に覆われるEwig…Ewig…(永遠に…永遠に…)音楽はGanzlich ersterbend (完全に死に絶えるように)…で消えてゆく…ええ音楽やなぁ。しかし最後はハ長調でどこか明るい。ええなぁ…ういっ。李白の心境。ウイッ。今宵の月は悲しい。寝よ。ZZZZZZZZ。

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