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2003年 11月12月

5月2日(日)
スポーツ・ジャーナリスト養成塾第2期集中講座初日。参加塾生は約50人。この日から3日間、東京のホテルに泊まり込みで、朝から夕方までシャベリまくる。スポーツに関する様々な文章や、昔のスポーツ新聞から、徒然草、近松、鴎外、ゲーテの文章まで含んだ分厚い資料を配布し、ビデオを見ながら「スポーツの見方」を講義。まずは順調な滑り出し。

5月3日(月)
スポジャー塾第2期集中講座2日目。午前中は「スポーツ・ジャーナリズムの歴史」と「スポーツの聞き方」(インタヴューの仕方)を講義。午後からプロ・バスケットボーラーの佐古賢一さんをゲストに招いて話を聞くが、これがバツグンの面白さ。中学時代にグレて暴走族になった話、ケンカを繰り返した話、「少年院」のような環境でインターハイに優勝した話、大学から社会人へと進む間に「体育会系」と衝突した話、そしてNBAからのオファーが・・・と、どれも『スラムダンク』以上の面白さ。自立した人格、爽やかな男っぽさにも感激。塾生による「模擬記者会見」での質問も質の高いものが多かった。今年の塾生はレベルが高い・・・?夜は、泊まり込んでいる東京のホテルを抜け出して新宿ピットインへ。山下洋輔(pf)、平野公崇(sax)、八尋知洋(perc)の見事なジャズ・ライヴに酔う。「謎のオーストラリア人」荒井ABO誠さんによるアポリジニの楽器演奏も最高。世界超一流レベルのジャズが小さなライヴハウスで聴ける東京の夜というのは凄いものだと改めて思う(これ、『天職人』に書いたことですが)。

5月4日(火)
スポジャー塾第2期集中講座最終日。午前中は「スポーツの表現の仕方(原稿の書き方)」を講義。午後はビデオ(バーンスタインとカレーラスの『ウエストサイド物語』録音風景と、山下洋輔と林英哲の『ボレロ』の演奏)を見て「プロとは何か?」「スポーツとは何か?」を塾生とともに考えたあと、塾生の提出した原稿を添削。最後に塾生からのすべての質問に答える。3日間、立って喋りっぱなしでクタクタに疲れた。このなかから新しいスポーツライターが羽ばたいてくれれば、疲れなんかどうでもエエのんやけど・・・。3日間の「完全燃焼」のあと、「スポーツヤァ!」のH編集長、編集人のKさん、講座を手伝ってくれた第1期塾生のK君らと打ちあげ。そこに集英社インターナショナルの編集者のTさん(近々発売されるサッカー翻訳本の編集者)も加わり、WWEのプロレス談義、ユーロ2004のサッカー談義に花が咲く。一仕事を終えたあとは、いつもハイになってしまう・・・。

5月5日(水)
集中講座(と打ちあげでの飲み過ぎ)でクタクタになった身体を引きずってNHKに午前6時入り。『おはよう日本』生出演。スタジオを飛び出てホテルに戻り九州RKB毎日放送の『中西一清のスタミナラジオ』に電話出演。再びNHKに戻ってFM『クラシックだい好き』の一部を録音とりなおし(『オペラ歌合戦』=音楽蔵出しコラム参照=での三波春夫さんと都はるみさんの楽曲が「長すぎる」といわれたので、都はるみさんの「小春しぐれ」を「浪花恋しぐれ」に変更)。その録音が終わってスカイパーフェクTVへ。『伊集院光の野球バン』の録画撮り。伊集院さんとの野球談義は楽しかった(問題だらけのプロ野球でも野球そのものは面白いですからね)。けど、ホンマに疲れた。もう、死ぬうううう〜。帰宅して爆睡。

DVD
アバウト・シュミット
『アバウト・シュミット』
MOVIE
『ゲロッパ』
『ゲロッパ』

5月6日(木)
今日は休むぞお!仕事はせえへんぞお!と宣言してDVDの映画を見まくる。『アバウト・シュミット』のジャック・ニコルソンに涙。たけしの『座頭市』にはちょっとがっかり。映像は見事やけど・・・。『WATARIDORI』に感動。『ゲロッパ!』は試写でも見てるのに、また涙が出そうに。西田敏行サイコー。常盤貴子も岸部一徳さんもバツグン!なんで岸部さんだけが「さん付け」かというと、小生の小説が原作のNHKドラマで、小生の父親役をしていただいたので・・・。けど、『ゲロッパ』はホンマにエエ映画や。そのあと『ボウリング・フォー・コロンバイン』を見て考え込む。このマイケル・ムーアのやり方を盗んで『日本野球を殺すな!』というドキュメンタリーが創れそう。もちろん最後は(ムーアが全米ライフル協会のチャールトン・ヘストンを直撃したように)ナベツネを直撃!それはさておき、こんだけイッペンに映画を見て、今日もクタクタ。ホンマに休むのが下手糞やで。

5月7日(金)
今日も休むぞお!と宣言してニーナ・アナニアシヴィリのDVDを見る。1997年のオーチャード・ホール・ライヴ。いやあ、すばらしいもんですなあ・・・。バレエはようわからんけど、それでも見事なスピードのスピン、ピタリと停止するアラベスクに感動。ルジマトフのジャンプも大迫力!いつだったか、テレビで見たローラン・プティの『ピンク・フロイド・バレエ』にも圧倒されたが、こういった素晴らしい「身体表現」に接すると、フィギュア・スケートやシンクロや新体操といったスポーツで使われる「芸術性」という言葉に、少々首を傾げたくなる。逆に、ルジマトフが陸上競技の走り高跳びに出場したら、両脚広げて2メートルくらい軽々と・・・とも思える(笑)。そのあとロストロポーヴィッチの演奏するバッハの『無伴奏チェロソナタ』のDVDを見る。演奏もすばらしいが、ロストロポーヴィッチのバッハ解説が秀逸。2本のDVDでこの数日間の疲れがやっととれる。やっぱり「癒し」は「古典」に限りまっせ。

DVD
『アナニアシヴィリと世界のスターたち 1 』
『アナニアシヴィリと世界のスターたち 1 』
PERSON
ニーナ・アナニアシヴィリ
ニーナ・アナニアシヴィリ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5月7日(金)つづき
DVDを見ている合間に偶然見たTVに有田芳生さんが出ていて「年金問題」を語っていた。その時、「百年持つ法案といっても、それは明治維新のときに東京オリンピックのことを語るようなもので・・・」といった発言を口にされた。これ、どっかで聞いた台詞(4月21日の本欄参照)。おれのHPを見ての発言なら、うれしいなあ・・・。おれも有田さんのHP(http://www.web-arita.com/)から、なんかパクッたろ(笑)。この感覚がスポジャー塾の塾生には理解でけへん、オモロイことはパクルもんや(但し、節度を持って)。自分にオリジナリティがあると思て、クダラン「自分の」意見をいいたがることこそ、傲慢ちゅうもんやで。

5月8日(土)
大船の鮨処『もり山』で、熱烈トラキチの某病院某内科医先生と遭遇。藍川由美さんの歌う『六甲おろし』のCDの素晴らしさ、『大阪タイガース』のヴァージョンまで歌ってる(4月22日の本欄と写真参照)という話をすると、「六甲おろしで、♪オー、オーオッオー・・・と歌うのは、じつは、大阪タイガースにかけた言葉なんですね。阪神タイガースで歌うなら、♪ハン、ハン、ハッハーン・・・はーしーんタイガース・・・と歌わなければなりません」という言葉が返ってきた。トラキチは、タイガースに関わることなら、どんなことでも一家言持ってはりまんなあ(笑)・・・。ちなみに、連続優勝については「気にもしてない。まだこの先10年は去年の余韻に浸れる」・・・これ、真性トラキチの正直な気持ちです。

5月9日(日)
チクショー、クヤシー!せっかく予選3位のポジションを得たのに、決勝レースの結果は5位。佐藤琢磨、めげずにガンバレ!BARホンダのスタッフは、もっとピットワークをうまいことやってえなあ・・・。

CD
ミルドレッド・ベイリー『ロッキン・チェア・レディ』
ミルドレッド・ベイリー
『ロッキン・チェア・レディ』

5月12日(水)
日にちが跳んだのは、毎日々々延々と部屋にこもって(犬の散歩以外)原稿を書くことしかしなかったため。ヴェルディのオペラを聴きながら気合いを入れて原稿を書き、一段落するとミルドレッド・ベイリーの歌声で気分を和ませる。ミルドレッドは、ビリー・ホリデイと同時代に、白人であるが故に(さらに太りすぎていた故に)あまり人気のなかったジャズ・シンガー。昔(学生時代)浅川マキさんの事務所でバイトをしていたときに教えてもらった歌手だが、彼女の歌う『ロッキン・チェア』『恋人よ我に帰れ』『あの人が死んだら』・・・は、サイコー。

5月14日(金)
祝イラク・サッカー五輪出場! ドイツ人監督のコメントがよかった。「いま、我々はサッカーよりも重要な問題に直面していることは事実だが、サッカーで少しでもイラク国民を勇気づけたい」・・・。60年安保闘争のとき、当時の岸信介首相が、首相官邸を取り囲んだ数十万人のデモ隊を窓越しにながめながら、「善良な国民は後楽園球場で巨人阪神戦を見ている」と、うそぶいたように、スポーツと政治の関係はきわめて微妙。だが、スポーツが常に平和の側に立っていることは確か。女子バレーボール日本代表の五輪出場が決まったことも素晴らしいが、アテネでは「爆破事件」が続いている。それがイラク戦争と関わりがあるのならば、すべてのスポーツマン(五輪出場選手)とスポーツ・ジャーナリストは、平和の祭典(オリンピック)を成功させるために、反ブッシュ、反ラムズフェルドの側に立つべきだろう。アテネの「テロ対策」はアメリカ主導で行われているらしいが、そんなんで開催されるオリンピックに出場する選手は、フセイン政権(フセインの息子のウダイ)に脅されてサッカーをしてた、かつてのイラク代表選手と同じことになってしまうやんか!

5月15日(土)
競技かるた制定100周年記念イベントで滋賀の大津へ。楽しかった。和歌と旧暦の季節感(雪月花)についての冷泉貴実子さん(冷泉時雨亭文庫事務局長)の面白い話のあとで、「スポーツとしての競技かるた」について話させていただいた.そして、西郷直樹名人、荒川裕理クイーンと鼎談。その話の中味が最高。さすがは100メートル競走のスタート以上の反応で札をとる御両人だけあって、頭の回転はバツグン。小生の意地悪な質問にも笑顔でさらりと答えてくれた。実演していただいたときに「いま、名人戦の集中力を100とすると、どのくらいの緊張感ですか?」と訊くと「5くらですね」との回答(笑)。名人戦やクイーン戦では何キロも痩せるらしい。「でも、試合後のビールで元に戻ります」(荒川クイーン)試合のときの「怖さ」とは大違いで茶目っ気いっぱい。敏捷な反応のうえにバツグンの記憶力の二人。百人一首を憶えてるだけじゃなく、読まれた札を全部記憶し、2文字でとれる札が1文字でとれるように変わったなどと判断しながら1000分の1秒の腕の動きで勝負を決めるわけで、これはもう、身体運動的にも文化的にも見事なスポーツというほかない。チェスやブリッジをオリンピック競技にしようという動きがあるが、世界に「百人一首競技かるた」を広め、美しい日本語を広めて、オリンピック種目にすべきですな。イベントのあと、深夜、博多へ移動。

5月16日(日)
福岡県立スポーツ科学情報センター(アクシオン福岡)での第1回福岡県スポーツ指導者研修会で「これからのスポーツ指導者」について講演。自分が「体育」を指導しているのか「スポーツ」を指導しているのかの自覚を持ってほしいと話す。空港で博多ラーメンを食べてイワシ明太子を買って帰宅。仕事をする気にならんのでDVD『ラストサムライ』を見る。メクジラ立てて怒ることはない程度の映画。口直しに『永遠のマリア・カラス』を見る。これは大問題! 評判の良さを耳にしていたが、ゼッフィレッリ監督のでっちあげたフィクションにリアリティが感じられなかった。『ラスト・サムライ』のフィクションは許せるけど、カラスのフィクションはちょっと・・・。カラスをよく知っていたゼッフィレッリなら、もっとドキュメンタリー・タッチに徹してほしかった。晩年のカラスは、もっと悲惨だったのでは? カラスを知りすぎていたゼッフィレッリには、それができなかった?

5月17日(月)
財団法人鎌倉市芸術文化振興財団理事会に出席。前日の福岡での「スポーツ指導者研修会」もそうだが、こういう「官」主導の芸術・スポーツの振興組織は、早くすべて民営化されなきゃ・・・。

5月18日(火)
セバスチャン・モフェット氏が書いたサッカーを通した日本論「Japanese Rules」の日本版タイトルが決定。『日本式サッカー革命〜決断しない国の過去・現在・未来』終日再校正と格闘。読み直して、翻訳者が自分でいうのもナンですが、改めて面白いと確信。7月26日に集英社インターナショナルより発売。もう少々お待ちを。

5月19日(水)
溜まってる仕事をほっぽり出して(すいません)、神田神保町の「梅屋」サンへ(広告参照)。キープしていたフランク・シナトラのSPレコード「All the Way」「From Here to Eternity」「Ol'man River」「South of the Border」を受けとってから、小川町の世界観ギャラリーまで歩いて小澤一雄さんの個展を見物。日フィルのパンフレットや都響のチラシにイラストを描き、小生の著書のイラストを描いてくれたこともある小澤さんの「音楽イラスト」は最高に楽しい。そのあとオペラシティ・タケミツホールで日テレの「深夜の音楽会」の公開録画へ。サックスの平野公崇さんが作曲したサクソフォンとピアノ、バリトンのための『七つの絵〜有本利夫に捧ぐ』の初演を聴きに行ったのだが、素晴らしかった。有本利夫の絵に音楽を付けた作品は、美しさとウイットにあふれた傑作。平野さんのサックスは「音」だけでも心がふるえる。山田武彦さんのオーケストレーションも面白かった。が、藤岡幸夫指揮の読響のリズムがちょっと重め(ショスタコの9番も)。でも、この素敵な音楽会のテレビ放送が、なんで9月なんや! しかも深夜! 巨人の試合なんか放送せんでエエから、こっちをもっと早うやれ! それに河本香織アナまで使うんやったら、もっと楽しい演奏会にしてくれ! せっかく楽しい音楽が堅苦しすぎた。この権威主義もナベツネの(いや、氏家の)方針?(笑)

5月19日(つづき)
蓄音機屋サンの「梅屋」の御主人が最近イギリスへ仕入れに行った折り、コヴェントガーデンで『薔薇の騎士』を見たとか。指揮はマッケラス、侯爵夫人はフェリシティ・ロット。「彼女の最高の演技と歌で、観客席は全員すすり泣き。後ろ姿の肩だけで寂しさを表現したんですから・・・」というらしいから、ロットもシュワルツコップの域に達したらしい。クライバー指揮のウィーン国立歌劇場来日公演を見ているので想像はできるが、もっと艶めかしくなったか・・・と思うと、クヤシイ。

5月22日(土)
中日文化センターでの『オペラ講座』のため日帰りで名古屋へ。ワーグナーやヴェルディの「男と女の二重唱」を解説したあと、帰宅してニュースを見る。一国の首相が「子供の使い」といわれても仕方ない結果。しかし、人道援助の25万トンの米はどこから仕入れるのかな? 誰の利権ルートなのかな? それは「子供の使い」ではできないことやで。

5月22日(つづき)
北朝鮮や旧フセイン政権下のイラクでの「人権弾圧」をスポーツの側から「告発」できないか、ということを「スポーツ関係者」と話し合ったことがある。「首領様のためのスポーツ」や「ウダイ・フセインの命令によるスポーツ」を、たとえばIOCにスポーツ人権委員会のようなものを設置して「告発」し、改善されなければオリンピックへの出場は認めないといった処置はとれないものか・・・と。しかし、「そうなると日本の高校野球やプロ野球も告発されるで」という笑えない笑い話が出て、継続審議に(笑)。

PERSON
マイケル・ムーア カンヌ映画祭受賞記念
マイケル・ムーア
カンヌ映画祭受賞記念

5月某日
小泉首相の訪朝に対する評価が侃々諤々。しかし、北朝鮮(金正日政権)がいつまで続く(続かそう?)と思って国交正常化交渉なるものを行うのか? 現代の近衛文麿に変わる首相はいないのか?


5月26日(水)
トルコ戦なかなか面白い一戦だったけど、平山君、決めておくれよね。


5月27日(木)
病気で倒れた友人の某狂言師を日赤病院に見舞う。「働き過ぎやで」「あなたも気を付けて」「はい」そのあとBS-i『ニュース・アカデミー』VTR撮りのためTBSへ。久しぶりに会った司会のうじきつよしさんの大胆なリードで(笑)オリンピックについて話す。秋沢淳子さんが必死に話を台本に戻そうと努力(爆)。けど、御両人の見事なコンビで、五輪の楽しさ、素晴らしさ、五輪停戦と平和の大切さ等々、オリンピックに関するすべてを話せたような気も。帰るとき、着替え中の秋沢淳子さんが、カーテンから顔だけ出して挨拶してくれたことに感激(爆)。

5月28日(金)
MBS『ちちんぷいぷい』出演のため大阪へ。イラクで2名の日本人ジャーナリストが襲撃された事件をとりあげたあと、大阪市をジュネーヴ協定(追加条項)に基づく「無防備宣言地域」にしようという市民運動が紹介される。これは大阪市があらゆる戦争行為にいっさい協力しないことを宣言する、というもので、その結果大阪市は戦争による攻撃を受けなくなるというもの。世界中でこの宣言をした地域はまだないそうで、日本(とアメリカ)はこの追加条項を批准していないうえ、有事関連法案とも衝突する問題だけに、実現は困難だろう。が、自衛隊「派兵」や「有事」法案を再討論するきっかけになる意味で面白い。ブッシュに尻尾を振るだけの「近衛文麿」は、どう思うだろう?何とも思わんのやろなあ。

BOOK
半藤一利『昭和史 1926−1945』
半藤一利
『昭和史 1926−1945』

5月28日(つづき)
帰りの新幹線で、半藤一利『昭和史』読了。石原莞爾、永田鉄山、相沢三郎、荒木貞夫、真崎甚三郎、林銑十郎・・・昔、親父が晩酌で酔っぱらったら必ず口から飛び出した名前が続々登場。陸軍曹長だった割りには、親父の解説(分析)はけっこうイイセンいってた。親父が生きていてこの本を読んだら、泣いたにちがいない。いや、「イラク出兵」のほうに涙したか・・・。

CD
藍川由美『レクイエム「ああ此の涙をいかにせむ」古関裕而作品集』
藍川由美
『レクイエム「ああ此の涙をいかにせむ」古関裕而作品集』

5月29日(土)
半藤一利氏の『昭和史』を読んで考えさせられたので、藍川由美さんのCD『レクイエム』(写真参照)を聴く。『ラバウル海軍航空隊』『露営の歌』『英国東洋艦隊壊滅』『若鷲の歌』『比島決戦の歌』『突撃喇叭は鳴り渡る』等々、古関裕而が作曲した軍歌集。「おお轟沈プリンス・オヴ・ウェールズ」「いざ来いニミッツ、マッカーサー」といった歌詞が淋しく心に響く。

CD
前川清『バラードセレクション 明日に』
前川清
『バラードセレクション 明日に』

5月30日(日)
前日、重い歌を聴きすぎたので、前川清のアルバム『明日に』(写真参照)を聴く。サザンの「真夏の果実」やGLAYの「HOWEVER」、欧陽菲菲の「ラヴ・イズ・オーヴァー」や長渕剛の「乾杯」などを、前川清ふうに歌った名アルバム。けど、いちばんええのんは、やっぱり彼の持ち歌の「抱きしめて」やな。

5月30日(日・つづき)
無念!残念!佐藤琢磨!せっかくフロントロー(予選2位)からのスタートだったのに!リタイヤとは!しっかし、普通に走れば3位は確保というときに、フェラーリ(バリチェロ)を抜こうとした心意気には感動させられた。やっぱり琢磨は凄い!彼にインタヴューしたときも(その中味は拙著『天職人』をお読みください)、その素晴らしい性格、気高い人格に惚れ込んだが、本当に佐藤琢磨は素晴らしいスポーツマンだ!けど、あせったらあかん。必ず優勝できるときが来る!

PEOPLE
佐藤琢磨
佐藤琢磨
PEOPLE
諏訪内晶子さん
諏訪内晶子さん
美人なので再登場!
MUSIC
諏訪内晶子さん『詩曲~francais』
諏訪内晶子さん
『詩曲~francais』

5月31日(月)
ヴァイオリニスト諏訪内晶子さんの新譜『詩曲』(写真参照)を聴いて感激してしまった。チャイコフスキー・コンクールに優勝した直後は、うまいなあ・・・と思う程度だったが、今回のサン・サーンス(序奏とロンド・カプリチオーソ)やショーソン(詩曲)やベルリオーズ(夢とカプリッチョ)は最高! 色っぽく艶っぽくとろけるようなエロチシズム! 燃えるような恋でもしたんやろか(失礼)、それとも失恋?(甚だ失礼)と思ってしまった。それほど官能的!

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