5月1日(金)
ベッドで『太平記』中巻読了。下巻へ。桜井の別れ。湊川決戦。尊氏はいやなヤツですけど政治家ですね。正成&義貞はアマチュアですね。しかし…さいとうたかをさんの合戦の絵は凄まじい迫力がありますね。あ。何日か前にアガサ・クリスティの『クリスタル殺人事件』という映画を観たのに本欄に感想を書くのを忘れました。何故忘れたかというと面白くなかったからです。エリザベス・テイラー&ロック・ハドソン&トニー・カーチス&ジェラルディ・チャップリン&キム・ノヴァクという超豪華キャストですが小生はミステリー作品というのが全然受け入れられませんね。殺人事件の起きた原因が作者の御都合主義にしか思えなくて…ミステリー・ファンの人は御覧ください。ベッドから出て黒兵衛と散歩。毎日エエ天気ですね。コロナさえいなけりゃ最高のGWですね。いやイニシャルAの二人がいなけりゃ…かな。ワン。今日も終日stay home&desuk work。もう3週間も近くの公園とコンビニ以外行ってないですね。大船駅前にも出ていない。読書と映画と音楽とオペラさえあればストレスはないですね。午後から春陽堂書店のプロデューサー氏と女流鬼編集長とITディレクター氏と小生とでZOOMを使ってのネット会議。再来週くらいからのネット配信『WEEKLY玉木正之のスポーツ萬歳』を決定。『ニューズ・オプエド』とともに発展させたいですね。これもコロナの影響での変化かな。晩飯オペラ劇場は1973年ウィーン国立歌劇場でのヴェルディ『トロヴァトーレ』。指揮と演出はカラヤン。レオノーラはカバイヴァンスカ。マンリーコは若き30代のドミンゴ。ルーナ伯爵はカプッチッリ。そしてアズチェーナのコッソットも素晴らしい!しかしカラヤン指揮のトロヴァトーレ』は最高ですね。マリア・カラス&ステファノ&パネライinスカラ座やコレッリ&プライス&シミオナート&バスティアニーニinウィーンのCDも凄い。小生はカラヤンのベートーヴェンやワーグナーやブラームスの演奏は浅薄で最低だと思っていますが大衆オペラを指揮させれば最高ですね。マリア・カラスとのドニゼッティ『ランメルモールのルチア』(ベルリンRIAS交響楽団)も素晴らしいですね。カラヤンのインタヴューを見たり読んだりしてもわかりますが彼は「超俗物の指揮者」ですね。あ。これは褒め言葉ですよ。『チコちゃん』のない日はオペラ三昧でした。あ。オペラのあとに見たNHK-Eテレの『らららクラシック』のショスタコーヴィチの解説は面白かったですね。映画音楽という大衆音楽のなかに見事に高度なテクニックをはめ込むなんて最高ですね。ミュージカル音楽に対位法を持ち込んだ作曲家のバーンスタインと共通しますね。
5月2日(土)
ベッドで『太平記』下巻読み進む。ウンザリするほどの戦(いくさ)の連続。日本人とは戦の好きな民族かとも思ってしまう。いや日本の男は…ということか。いや戦の物語が好き…ということか。鈴木隆『けんかえれじい』をもう一度読み直すか。ベッドから出て朝食のあと黒兵衛と散歩。エエ天気の連続。世の中に絶えてコロナのなかりせば春の心はのどけからまし。いや…世の中に絶えてアベノマスクなかりせば…か。ワン。メルケル首相の見事な演説と較べて日本の政治家のレベルは何故ここまで堕ちたかと嘆きたくもなりますね。しかしアノ小さな小学校の給食当番のようなマスクを何故安倍首相は使い続けるのでしょうねぇ?それに閣僚や官僚は何故使わないのでしょうかねぇ?我が家にはまだ届きませんが…今日も終日stay home & desk work.昼食のあとDVD機器の録画状態の整理をしていたらかなり以前に子供たちが録画していた映画がいろいろ出てきてソノ中から『アルゴ』を見てしまう。ベン・アフレックが監督主演したイランでのアメリカ大使館員襲撃人質事件でのカナダ大使館に逃げ込んだ6人を助け出す実話に基づくドラマ。実話とは違うところも多いらしいけど手に汗握るハリウッド冒険サスペンス映画としてはメッチャ面白かった。けどコレがアカデミー作品賞を受賞した映画化と思うとガッカリもしますね。暴政とも言うべきパーレビ政権を操っていたアメリカの政治的背景とかCIAの策謀とか…すべて捨象して時と自治救出のヒーロー映画にするところなどいかにもアメリカンですね。晩飯オペラ劇場はドニゼッティの『ランメルモールのルチア』。メトのインターナショナルな舞台ですがタイトルロールのネトレプコが一番良い時でアルミリアートのイタリアン丸出しのメロディを歌わせた指揮も良いですね。風呂のあとNHKスペシャルでケネディ暗殺事件のドキュメンタリー。20代の頃にケネディ暗殺に関する本はすべてと言ってもいいくらい読んだのでCIAの一部過激派陰謀説には驚かなかったけどCIA内部の人物からの指摘には驚いた。しかし公表する時期を迎えた国家の秘密資料をトランプ大統領が公開させなかったのは残念ですね。アメリカの恥部は見せたくなかったのかな?
5月3日(日)
ベッドで『太平記』下巻読了。南北朝が統合されて終わり。世の中というのは常に安定する時が存在しないようですね。それだけに多くの人が安定を目指すのでしょうが上に立つ人は常に乱世を想定していなければいけないのでしょう。最近の日本は安定した家庭のなかで安定志向で育った人が上に立ってしまって生き馬の目を抜くと言われるような政治闘争も影を潜めたので乱世の危機を乗り切る術を知らないのでしょうね。何もできず何も話せず自分が何もできていないこともわからずに子供用マスクをかけて悦に入ってる人物の顔を見るのは情けない限りですね。ベッドから出て黒兵衛と散歩。それにしてもなぜ新型コロナの専門会議の記者会見には副座長ばかりが出てきて座長は出てこないのでしょうかねえ?70歳の副座長よりも少しでも若い62歳の座長が出てきて牽引すべきだと思うのですが…何か突っ込まれたくないことがあるのでしょうかねえ?ワン。今日も終日 stay home & desk work。昼飯食って今日も古いDVDデッキの録画映画を確認していたら『かぞくモメはじめました』などというタイトルの映画があったので見る。なんと!ベット・ミドラーのコメディ。爺婆が娘夫婦から子供(孫)の面倒を見るよう頼まれてそこから起こる大騒動の顛末。意思疎通のぜんぜん出来ない孫と仲良くなることで結局は心の通い合いの少なかった娘との仲も戻るというほのぼのコメディ。ミドラー婆さんはかつて歌手俳優志望の夢を果たせなかったテレビのお天気キャスター。旦那はマイナー・リーグの球場アナウンサーで1951年のニューヨーク・ジャイアンツがブルックリン・ドジャースに最終戦で逆転勝ちして優勝という子供頃の体験からメジャーのアナウンサーに憧れながら叶わないままクビになった人物。いやぁ実に面白いコメディでした。アメリカという国にはウンザリすることも多いけどこーゆー素敵な文化も示してくれるから捨てておけないですね。晩飯オペラ劇場はヴェルディ『ドン・カルロ』。カラヤン指揮演出ベルリン・フィルのザルツブルク復活祭音楽祭ライヴ。タイトル・ロールはカレーラス。エボリ姫はバルツァ。ロドリーゴはカップチッリ。フィリッポ2世はフルラネット。僧院長はサルミネン…という超豪華キャストだけど…録音と再生の関係があるかもしれませんがヴェルディのイタリア・オペラの香りがしないなぁ。やっぱりムーティ指揮スカラ座ゼッフィレッリ演出パヴァロッティ主演の舞台がいいかな。風呂のあとNHKスペシャル豪華クルーズ船での新型コロナ肺炎感染ドキュメンタリーを見る。今東京や全国で起こっている事態は既に船のなかで起こっていたのですね。それにしても何故専門家委員会の座長は表に出てこない?横山光輝『平家物語上巻』と遠藤利明&馳浩『スポーツフロンティアからのメッセージ 新時代につなげたい想い』(大修館書店)を持ってベッドへ。後者の本には小生も対談で登場しています。
5月4日(月)
ベッドのなかで横山光輝『平家物語上巻』。この著者には小学生の時読んだ『伊賀の影丸』以来の長いお付き合い。昔の日本の馬が小さく描かれてるのが特徴ですね。ベッドから出て黒兵衛と散歩。今日は久し振りの雨。合羽を纏って黒兵衛に付き合う。今日はみどりの日。かつては4月29日がみどりの日だったのがそれを昭和の日にしてみどりの日を移して休日を増やしたのですね。働くよりも休む(遊ぶ)ほうが美徳となったのはいつ頃から?貯蓄(倹約)よりも消費(無駄遣い)や投資(ギャンブル)が奨励された始めた頃と同時期?蟻と蟋蟀のイソップ童話は今も小学校で教えられてるのかな?春と夏の間遊び呆けていた蟋蟀(本当は蝉?)は冬になって死ぬのかな?それとも蟻が食料を恵んでやるのかな?いろんなヴァージョンがあるらしいけどコロナ禍で収入が激減したフリーランスはコノ先どーなるのかな?ワン?今日も stay home & desk work。昼飯のあと今日も古いDVDプレイヤーの録画をチェックしたら『映画と恋とウッディ・アレン』なんてのがでてきたので見る。ウッディ・アレンの生涯のドキュメンタリー。面白かった。なるほど彼は映画と女性が大好きなんですね。彼の作品は相当量見ているけどまだまだ見ていないモノが出てきたのにちょっと驚き。これは嬉しいことですね。まだまだ老後の楽しみがあるということですからね。昨日買い物に出ていてベット・ミドラーの素晴らしい映画『かぞくモメはじめました』を見なかったヨメハンに絶対に見るよう薦めて小生は晩飯を始めるまで少々仕事。晩飯オペラ劇場は昨日見たカラヤンの『ドン・カルロ』の続き。バス歌手マッティ・サルミネンはワーグナーでもヴェルディでも何を聴いても凄いですね。
5月4日(月)つづき オペラを楽しんだあと安倍総理と専門家会議の記者会見。どっちも言い訳だらけですね。検査数が少なくて感染状況の現状もわからない。どんな終息を目指すのか…いつ頃を目指すのか…見えてこない。科学的根拠もワカラナイ。奇妙な二瘤駱駝のようなグラフを見せられても現実感がない。あんたはわかってるの?と突っ込みたくなる。そうかPCR検査が増えないのは日本の歴史的事情で誰が悪いわけでもないのですね。安倍総理は緊急事態宣言を延ばすことを「詫びた」けれど何か吉本のギャグみたいですね。「はい。私が悪かったですう。すんませんでしたあ」ってお前ナンモ謝ってへんやないけえって突っ込みたくもなる。自分の言葉を持ってない人はシャーナイですねえ。あ。吉本よりもコレは『ハイ・ヌーン(真昼の決闘)』の教会の場面かな。町から去ったはずの悪漢が戻ってくるというので保安官(ゲーリー・クーパー)が助けを求めに教会に来ると男たちはああだこうだと激論のような言い訳を次々と並べ立てる。怒り心頭に発した一人の夫人が Talking talking taiking!と叫んで「貴方たちはタダ話してばかり!」と詰る。が誰も立ちあがらない…。見事な言葉の空回りに諦めた保安官は一人で闘うことに…と映画では英雄譚で済むがコロナ禍は済まない。でも総理の言葉も専門委の座長や副座長の言葉も自分たちの言葉は空回りしているだけだということに気づいてほしいですね。結局言葉が空回りするということは中味もないということですね。無策無能の指揮官たちの命令に(再び?)従わざるを得なくなった我々国民はせめてガダルカナルやアッツ島の二の舞にならないように…嗚呼。横山光輝『平家物語上巻』読了。後白河を主人公にした名作小説ってあるのかな?読みたいな。後醍醐も後鳥羽も。「後」の付いてる天皇のほうが面白そうなのは意味がありそうですね。
5月5日(火)端午の節句
朝ベッドのなかで横山光輝『平家物語中巻』。南都炎上で興福寺や東大寺の僧たちが鞠を清盛の頭に見立てて「やれ打て。それ打て」と鞠打(ぎっちょう)のシーンが出てこなかったのはちょっと残念。でも横山平家は面白く原文を読みたくなるのは漫画家の力ですね。ベッドから出て朝食&黒兵衛と散歩。鯉幟の立っている家は一軒だけか。チョイ寂しい。ワン。防災鎌倉のスピーカーから連日市長の声の放送が響く。外出自粛&レジャー観光客の帰宅要請。俺は今日も stay home & desk work.昼目に突然頗る面白い仕事のアイデアが浮かぶ。何日も閉じこもると脳味噌が働くのは樽の中に籠もって世界のことを考えた古代ギリシアの哲学者と同じか?まぁ小生の頭に浮かんだアイデアも「狂ったソクラテス」(犬儒派のディオゲネス)かな。恥ずかしいのでここには書きません。昼飯後映画劇場は『人生ブラボー!』。フランス語なのでフランス映画化と思ったらカナダ映画だった。そー言えばモントリオールに行ったときに May I ask…とか Can't you please…なんて話しかけるとquoi? とかpourquoi? と返されて頭にきたことが何度かありましたね。俺より英語わかるくせに!あ。モントリオールでは浪人中の長嶋茂雄さんへの直撃独占インタヴューを取れて良い想い出になってます。もう40年ほど前の話かな。それはともかく『人生ブラボー!』はとってもイイ映画でした。自分の精子を何度も売って両親にイタリア旅行をプレゼントした男が500人以上の自分の精子から生まれた子供たちから父親を知りたいと訴えられる話。名前を明かさずいろんな種類の(プロのサッカー選手やヤク中の少女や重度身体障害者など…の)子供たちに逢って交流していた男は逆に名誉毀損子供たちを訴えて裁判に勝つのだが…最後には…?なかなか面白い心温まるコメディだったけどテーマは深いですね。ウン。イイ映画です。少々仕事のあと晩飯オペラ劇場はザルツブルク音楽祭ヴェルディ『ファルスタッフ』。カラヤン指揮ウィーン・フィルでタイトルロールを歌うジュゼッペ・タディやクリスタ・ルートヴィヒなどウィンザーの陽気な女房たちも全員が素晴らしい舞台。この数年前に同じ演目をフィッシャー=ディースカウ主演でバーンスタインがウィーン・デビューしてるんですよね。その素晴らしい演奏(CD)は今も愛聴してますがナンデ映像が残ってないのか!残念の極みですね。演出がルキーノ・ヴィスコンティだったんですから。緊急事態宣言は月末まで延長か…飲食業の皆さんや中小企業の皆さんは困った事態でしょうがフリーランサーも大幅の収入源に見舞われて本当に困った事態ですねえ…。睡眠不足で目を腫らせた地方の首長もいるけれど一番の責任者や取り巻きは優雅にソファに座って読書かな。寝よ。
DVD |
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『メルシィ!人生』
ゲイ差別をテーマに扱ったコンドーム製造会社内でのフランス・コメディ映画。なかなか面白い映画ですが、深く考えさせられるところもあります。
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CD |
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モーツァルト:オペラ『コジ・ファン・トゥッテ』
エッシェンバッハ指揮2013年ザルツブルク音楽祭の舞台。ワーグナーやヴェルディばかり聴いていてモーツァルトを聴くとホッとしますね
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5月6日(水)
昨晩と今朝で横山光輝『平家物語下巻』読了。建礼門院が寂光院に籠もってる最後のシーンはもう少し詳しく描いてほしかったけど…吾妻鏡・太平記・平家とGWに戦乱の日本を読み続けたのは面白かったですね。あ。もう一冊同時代の戦乱の記として『方丈記』を読まねば。ベッドから出て朝食&黒兵衛と散歩。雨模様でも雨はまだ。ワン。今日も stay home & desk work.『スポーツゴジラ』のスポーツ本とスポーツ映画の原稿の校正をやったり新企画を考えたりPC内部の整理をしたり水木しげる『マンガ古典文学方丈記』を読み出したり(鴨長明というのは琵琶ロックンローラー?現在の町田康みたいな存在だったようですね)。昼飯映画劇場はフランス映画『メルシー人生』。女房や子供に逃げられてコンドーム製造会社をクビにもなった冴えない男が隣人のゲイの男の助言でゲイ差別を理由にクビになったと主張して現場復帰を果たし…それ以来次々と人生が好転するというフレンチ・エスプリの効いたコメディ。面白かったですな。少し仕事のあと晩飯オペラ劇場は『コジ・ファン・トゥッテ』エッシェンバッハ指揮ウィーン・フィル2012年のザルツブルク音楽祭の舞台。久し振りのモーツァルトの音楽は実に爽やかに響きますね。初っ端に2人の女性の全裸水浴シーンを持ってきた演出も舞台装置も新鮮。1幕の途中からNHKーBS1スペシャル「欲望の資本主義2020〜日本・不確実性への挑戦」。正月に見られなかったので再放送を見てみましたが字幕を読むのが大変。おまけに内容が難解なのか喋り方が難解なのかよくわからない割りにはいってることは単純でマルクス・ガブリエルという物凄い名前のドイツ人に圧倒されながらも…ナルホド哲学者とソフィストは紙一重であることを再確認。モーツァルトを続けて見れば良かったと後悔しながらベッドへ。
5月7日(木)
水木しげる『方丈記』(小学館文庫)読了。コレは相当に面白い古典漫画本です。水木しげる氏自身が源平の時代に登場し鴨長明と語り合う。当時は平家物語や吾妻鏡には書かれていない巨大地震や雷や大火災や感染症による疫病も多く現代のわれわれの時代を考えるうえでも興味深い。それらの災厄に加えてガダルカナルでの戦争を経験している水木氏の戦乱の時代に生きた隠遁者を見る視点は確かですね。文庫には巻末に『方丈記』原文も付いているが註釈のないのが残念。新潮社の古典選集を読み始める。本に熱中してベッドから出るのが遅れて危うくRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』の時間をミスしかかる。大相撲の五月場所(夏場所)中止と七月場所(名古屋場所)を国技館に変更して無観客で…という話題。角界のCOVID19感染者は7人。力士同士の接触するぶつかり稽古などは禁止され稽古は四股や鉄砲や摺り足のみ。全体のレベルダウンは仕方ないでしょうが昨年末の阿炎のつまらない投稿事件が使用が自粛されている力士のSNS使用は相撲協会監視の下に復活させたほうがイイですね。でないと力士と贔屓(ファン)の交流がたたれてますからね…などイロイロ話して朝食のあと黒兵衛と散歩。
5月7日(木)つづき 今日ももちろん stay home & desk waork.仕事中に過去にも何度か仕事をさせていただいてる浄土真宗本願寺派の月刊誌『御堂さん』の編集者から取材の電話。コロナ禍でエゴ丸出し(仏教用語では餓鬼)になったマイナス面を取りあげるとのことでオリンピック本来の目的(世界平和)を忘れてスポンサーや放映権のために延期開催に執着するIOCなどの話をする。高校野球も高体連に加盟して夏の甲子園はインターハイの一環にすべきですよね。インターハイも教育の如何であることを忘れず大学無試験入学や授業料免除のためのスカウトの場にしてはダメですね。インハイが中止になったのは残念ですけど最近の大会は親の応援が過大になっていて甲子園化しているのでそれを是正するキッカケになればイイ…とかいろいろ話す。晩飯オペラ劇場は昨日に続いてザルツブルク音楽祭モーツァルト『コジ・ファン・トゥッテ』。イイ演奏ですけどエロチックな演出(男性歌手の仕種)が空回りしてるのが残念ですね。エロな仕種で観客を笑わせるというのはかなりの演技力が必要ですから演出家がもっときちんと動きを指示すべきでしたね。風呂からあがってコロナのニュースの繰り返しにウンザリ。PCR検査を増やして…なんて何ヶ月同じことを言うのか!?検査数は少なくてもクラスターを見つけてソレを潰して…と言っていた専門家委の学者先生や政府はどーして我々の判断は間違ってましたと言わないの?ニュースにウンザリして焼酎呑みながらオペラ『アッチラ』。2010年ヴェルディ祭パルマ・レッジョ劇場の舞台。小さな舞台ですが映像を使った面白い演出でバッティストーニの指揮がイイですね。『方丈記』読みながらベッドへ。鴨長明の時代の無常観は戦乱と天災と末法思想から生まれたのでしょうが現代の無常観は人災と金災と疫病から生まれる?いや疫病も人災の一種ですね。
5月8日(金)
ベッドの中で読む方丈記は凄い。いやベッドの外で読んでも凄いでしょうけど古文のリズムが無常観に繋がる気配をかんじさせるところが凄いですね。そういえば初めて平家を通読した時もその凄さに打ちのめされましたね。徒然草や枕草子を読んだ時も何故こんな凄い本を高校時代の授業ではつまらないとしか思えなかったのかと驚いたのを憶えてます。しかし驚いたのは憶えていても中味は片っ端から忘れてしまう。それも無常観?ああ無情!この無情とは違うけど近い気はしますね。それをタダ違うとしか教わらなかったのが古文教育かな?ベッドからでて黒兵衛と散歩。そう言えば昔吉本新喜劇で平家物語をやったというのを吉本の機関誌のバックナンバーで読んだことがある。ただし平家物語の読み方は「ひらやものがたり」。中味は忘れたが二階建てで栄耀栄華に暮らす住人と平家(ひらや)の長屋に暮らす住民の確執を平家物語のパロディにはできそうですね。ワン。今日も Stay Home & Desk Work.大文字になったからと言って代わり映えはナシ。新聞資料やネット資料の整理をしていたら2032年のオリンピックにインドが立候補するという記事があった。ニューデリーでやるのかムンバイでやるのか?7〜8月の夏開催は可能なのか?それは同じ年の立候補に名乗りをあげているジャカルタ(インドネシア)も同じですね。朝鮮半島の南北共同開催も手を挙げている。新興国のヤル気は五輪を縮小させたくないIOCとスポンサー連中の商業主義継続歓迎派には喜ばしいことだろうけど…ナンセンスな気がしますね。
5月8日(金)つづき 兵庫県立文化芸術センター(HPAC)のスタッフから電話。今年の芸術監督佐渡裕プロデュースのオペラ『ラ・ボエーム』の公演は中止が決定したとのこと。舞台装置や衣裳をイタリアで作っていてダブルキャストのメンバーもイタリア人など外国の歌手が多く予想していたこととは言え残念ですね。PACのホームページで佐渡裕さんが画像に登場して中止決定についてはなしているというので見る。http://www.gcenter-hyogo.jp/boheme/news/#news11来年の企画は既に『メリー・ウィドウ』が決定していて『ラ・ボエーム』は再来年に延期ということらしい。さっそく久し振りに佐渡さんに電話。「イヤァもう只今失業中ですよぉ」と元気そうな声。イロイロ話して「スミレの花咲く頃プロジェクトのビデオ見てますよぉ」コレは佐渡さんがホールの中で一人で指揮している映像で彼の指揮に合わせて多くの人が歌ったり踊ったりしている映像を投稿するという企画。 stay home to sing or dance というわけですね。「こんなことくらいしかできひんけど大勢の人が参加してくれてるんでがんばりましょ」https://www.youtube.com/watch?v=ZTXeoYj24IA
5月8日(金)つづきのつづき 晩飯前映画劇場はジョン・ウェイン主演『リオ・ブラボー』。『紳士は金髪がお好き』のハワード・ホークス監督がフレッド・ジンネマン監督ヘンリー・フォンダ主演の映画『真昼の決闘high Noon』に描かれた保安官像に反感を感じて作った映画らしいのでもう少し楽しめるかと思ったけど凡庸な西部劇でした。ディーン・マーチン&リッキー・ネルソンという二人の人気歌手が出ていても今では知らない人のほうが多いでしょうね。風呂のあとビール&バッティストーニ指揮『アッティラ』の2幕3幕を楽しんでベッドへ。ヴェルディの初期の作品のイイ演奏は意味なく胸がスカッとしますね。スカッとしないのは政府のコロナ対策ですね。4日間37.5度以上の発熱がないとPCR検査を受けられないというのは誤解だったとか。そんな阿呆な。PCR検査が増えないのもクラスターを潰すとイイながら感染経路不明者が増えたのも…誰のせいでもないのですね。西村コロナ担当相が吉村大阪府知事の「誤り」を指摘して不快感を示し吉村知事はツイッターで謝ったけどソノ結果各地方自治体の首長は国の意向など聞くことなくいろんなことを決定できるようになりましたね。これはなかなか凄いことです。結局国は何もかも穏便に災厄が過ぎ去ることを願うことしかできないのですね。とほほ。あまりの平和主義に涙が出ますね。
5月9日(土)
朝ベッドのなかで『方丈記』を読みながら昨日の本欄に『チコちゃん』を見たことを書き忘れたことに気づく。まぁさほど重要なことではないので(ランドセルの誕生もツバメの巣作りの場所も知ってましたからね)ベッドから出て朝食&黒兵衛と散歩。今日も stay home & desk work & 仕事部屋の整理を始める。まずは仕事机周辺の資料整理。要らない資料を捨てる。一種の断捨離ですね。そのあと必ず捨てなかったほうがよかったとの気持ちが数回心に浮かぶがソレは資料の重要性の問題ではなく小生の執着の問題ですね。執着心が甦る。イカンイカン。空こそ至上であると悟らねば…断行+捨行+離行=断捨離。ナンマンダブナンマンダブ。今日も佐渡裕さんの『スミレの花咲く頃プロジェクト』のYuTubeを見てるうちに傑作の二つに辿り着く。一つは某オペラ歌手がピアノ伴奏で歌う♪アベ〜ノマスクはいいマスク…強いぞ強いぞ〜(鬼〜のパンツは…のメロディで)♪三回洗ってもやぶれない…(メロディはフニクラフニクラですね)。最後のオチは書きませんが思わず笑った。もう一つは♪小さいマスク小さいマスク見〜つけた…というもの。コレも面白い。皆さん見つけてください。すぐに見つかります。
5月9日つづき
晩飯前オペラ劇場は初期ヴェルディの傑作の一つ『エルナーニ』。1983年のレヴァイン指揮メトの舞台でルチアーノ・パヴァロッティもルッジェーロ・ライモンディもシェリル・ミルンズもレオーナ・ミッチェルもみんな若い。切れ味のイイ演奏と歌いっぷりで気持ちイイですね。途中7時の代わり映えしないニュースを見てチャンネルを変えると『博士ちゃん』をやっていたので見てしまう。頭の良い子供(博士ちゃん)の講義を漫才師サンドイッチマンの二人が拝聴する番組。以前偶然見て面白いと思ったからまた見たいと思っていたけどテレビ番組のスケジュールというのは何故か頭の記憶回路に入らない。最近『チコちゃん』が金曜夜&再放送は土曜朝と憶えたばかり。博士ちゃんはチコちゃんの次の日と脳味噌の皺に刻み込みました。物知りの子供の真面目で好奇心旺盛な態度とサンドイッチマンのボケが良いですね。今日は特別な魚と野菜の話。晩飯とTV&フロのあとビールとオペラの続き。こーしてstay homeの日々が過ぎてゆく。ベッドへ行く前にパソコンを開くとNHKと中日文化センターの担当者からメール。復活の日は近いのかな?
5月10日(日)
朝ベッドのなかでの『方丈記』は毎日文字を噛み締めながら新潮古典文学集成版を6ページずつ読んでいる。なるほどこれは素晴らしい書物ですね。一方で水木しげる『コミック昭和史全8巻』を1巻から読み直し。これは素晴らしい名著です。水木氏の子供時代の暮らしや考えと軍国化する日本の歴史が見事にシンクロ。政治や経済だけではないその時代を生きていた人間の目で見て肌で感じた歴史が詳述されてます。確かに現在の日本政治にも通じるものがありますね。水木氏は東条英機首相のことを「馬鹿真面目」な男と書いてますが確か陸大で同期の石原莞爾は馬鹿のヒトコトでしたね。国家とは私のことと言った安倍デンデン首相のことはどう呼べば良いんでしょうか?非常事態にはやはり自分の言葉(考え)を持ったリーダーが必要ですよね。ベッドから出て黒兵衛と散歩。今日は日曜で静か。ワン。最近のウィークデイは毎日自宅の前の道路が掘り返されて水道管の交換工事が行われている。道路工事は五月蠅くて鬱陶しいものだがこの工事にあたってる皆さんは朝のオハヨウゴザイマスの挨拶もキチンとしてくれて仕事もテキパキと早いようで午後5時にはピタリと掃除も終えて引きあげてくれるので気持ちがよい。工事の機材を置く場所には工事に携わっている人みんなの担当作業と顔写真が掲載されている。お役所仕事とは思えない気持ちよさですね。ワン。アベノマスクも10万円の支給案内もマダですけど…。今日もstay home & desk work.イロイロ仕事の雑用もあって部屋の断捨離が進まない。とほほ。シャーナイですね。
5月10日つづき
今日の晩飯前映画劇場はジョン・ウェイン主演『百万ドルの血斗』。中味はそれほどでもなかったけど血斗という文字が何やら凄いですね。別れた女房の家が悪党集団に襲われて孫を誘拐され身代金を要求されたのを年老いた爺が2人の息子とともに孫を取り返し復讐するという西部劇。ジョン・ウェインの息子も孫も出演している一家総出の映画だが時代は20世紀で自動車やオートバイも登場するなかで古臭い西部の男が活躍するというのはサム・ペキンパーの映画『砂漠の流れ者/ケーブル・ホーグのバラード』のアイデアをパクった?ペキンパーの場合は西部の男が最後は自動車に轢かれるという時代の変化が鮮烈に描かれたがジョン・ウェインの映画は自動車もオートバイも壊れたあとに西部の男が活躍する懐古趣味。ま。このへんがジョン・ウェインですね。ジョン・ウェイン爺の相手役はモーリン・オハラ。彼女のCDを私は持ってます。なかなかセクシーで良いですよ。小学生の頃近所に小原という人が住んでいてアメリカにも小原という人がいることに驚いたことを憶えている。ホントはO'Haraだったんですけどね。ドーデモイイことですが。風呂からあがってビール呑みながらサロネン指揮フィルハーモニア管弦楽団のストラヴィンスキー『春の祭典』聴いてベッドへ。コロナのニュースは新鮮味がなくなった…などと言ってはいけないのですかねえ。CPR検査は少なくてもクラスターを見つけて潰してゆく…という戦略は間違っていたわけですよね?と誰か尾身某に訊いてほしいなぁ。37,5度の発熱4日間は誤解…という「言い訳」はまるで桜を見る会や森友や検察人事と同じですね。これほどイイカゲンな言葉がまかり通るようになっては政治は断末魔。世も末ですね。
5月11日(月)
朝ベッドで水木しげる『コミック昭和史』2巻3巻読み進む。これは水木氏が自らの体験から政治的左右を見事に乗り越えた(止揚した)最高に素晴らしい昭和史ですね。いずれ孫にも読まさねば。ベッドから出て朝食&黒兵衛と散歩。ついこの間までトレーナーを着ていたのがTシャツ1枚になりあっという間に短パンを履きたくなる暑さに。3月中旬の段階で「夏になれば気温と湿気でコロナは消えます。オリンピックもできます」とTV局控え室で断言していた感染学の先生はまだテレビに連日出ているけど「もうすぐコロナは消える」とは表立ってはヒトコトも言わないですね。裏でも言わなくなったのかな?ワン。今日もstay home & desk work.検事総長の定年延長問題は言うまでもなく小生も反対です。行政府や立法府が司法府を支配しては三権分立の基本が壊れますからね。ましてや「私は立法府の長」と間違ったことを平気で国会で口にしたり「私が国家ですよ」とルイ太陽王のような言葉を無知から口にする総理大臣の下での改定などトンデモナイ話ですね。夕方から『ニューズ・オプエド』リモート出演の準備。今日のゲストは野球解説者の青島健太さん&スポーツライターの小林信也さん。小林さんは慶大野球部で青島さんの先輩に当たりますね。プロ野球の開幕(6月)やオールスター戦の廃止や高校野球のあり方など3人で活発に意見交換。小生にとっても勉強になった。コロナ以前に戻すことが大事なのではなくコレを機会に大改革をという小林さんの意見に小生も大賛成。青島さんも小生が唱えた(拙著『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみようにも書いた)9イニング制から7イニング制への変更などを指摘してくれる。青島さんはリーグ戦やアマ野球は7イニングで日本シリーズなど特別なモノを9イニングに(テニスの男子4大大会が5セットマッチで他は3セットマッチであるように)という意見の持ち主で小生もソレに賛成。イロイロ話してアフタートークで視聴者からの疑問答えたりもして本番終了。ビール&晩飯&ニュース。自宅でのリモート出演は気楽と思えるけどケッコウ疲れるのはいつも気楽な自宅に他人と交流する仕事を持ち込むからかな?それも小さなパソコン画面を見つめながら。ゆっくり風呂入って早々とベッドへ。水木しげる『昭和史』を読み進む楽しみもありますからね。
5月12日(火)
朝ベッドで水木しげる『昭和史』3巻&4巻。この本を読んでも現在の政府と役所のコロナへの対応策の遅さ鈍さを見ても日本が第二次大戦に無慚な惨敗を喫したことがよくわかりますね。弾の飛び交ってる戦場で日本の兵士は(俺の親父も)必死になって勇敢に戦ったけど結局は一兵卒を殴るしか能のなかった上官や言い訳と言い逃れを偉そうな口調で堂々と開陳するほか能のないトップが悪かったのですね。昔も今も変わらない?医療現場の皆さん頑張って下さい。ベッドから出て黒兵衛と散歩。好天が続く。空は晴れても心は闇よ…という言葉は何の芝居の台詞だったのかな?あ。あれは月は晴れても心は闇…でしたね。泉鏡花。お蔦&主税の婦系図。これは「おつたちからのおんなけいず」と読んで下さい。ATOKではサッと返還できました。Microsoftでは婦系図が変換されませんでしたね。ま。いいですけど。今日もstay home & desk waok.そして断捨離の作業。昼飯映画劇場で『新幹線大爆破』を見始めるが仕事の電話などがかかってきたので中断。晩飯前に近所のコンビニまでヨメハンと一緒に外出自粛食料調達のあと晩飯前に続きを見る(ヨメハンは先に見て晩飯の支度)。コレまでテレビで途中を飛ばし飛ばし見たことはあったけど続けて見るのは初めて。当時の国鉄全面協力は理解できます。新幹線に爆弾を仕掛けた犯人(高倉健&山本圭他)と闘う国鉄職員のリーダー(宇津井健)が『真昼の決闘』のゲーリー・クーパーのキャラですからね。1975年の映画で宇都宮雅代も藤田弓子もみんな若かった。娯楽作品としてよくできてますね。時代の波に押し潰された弱小工場の社長と従業員(沖縄出身や全共闘崩れ)が犯人というのは70年代ですね。沢田研二主演の『太陽を盗んだ男』(1979年)も同列かな。新型コロナはどーゆー映画やどーゆー小説や演劇や音楽を生み出すのでしょうか?俺はポルノ小説でも書こうかな?小人閑居為不全。老人閑居成春本。いいかも。寝よ。あ。『新幹線大爆破』の音楽は最低でしたね。ワーグナーの『ニュルンベルクの名歌手』が突然出てきたり…。ま。娯楽作品ですからイイですけど。
5月13日(水)
朝ベッドで水木しげる『昭和史』5巻&6巻。敗戦真際での南洋諸島での米豪軍との死闘と終戦。爆弾で腕を1本失って上官からは殴られ熱病(マラリア)に苦しめられる毎日のなか原住民との暖かい交流。水木しげるという人は生きる力のある人ですね。ベッドから出て朝食&黒兵衛と散歩。好天。紫陽花の小さく堅そうな蕾が緑色に輝き始める。梅雨が近い?梅雨でコロナはどーなる?どーにもならないか?今日も stay home & desk work.地方のテレビ局からパソコンのZOOMを使ったインタヴューの依頼。今後はこ−ゆー仕事が増えるのかな?慌てて髭を剃ったり髪の毛を整えたりして電話を待つと本番は来週とか。ま。ゆっくり仕事しましょ。晩飯映画劇場は『太陽を盗んだ男』。高校の物理教師の沢田研二が東海村からプルトニウムを盗んで自宅で原子爆弾を製造して世の中(東京)を脅す話。昨日の『新幹線大爆破』では弱小工場や沖縄からの集団就職者や全共闘崩れといった社会問題も少々娯楽映画のなかに加味されていたがコノ映画ではソコが全く希薄。元帝国陸軍兵士(伊藤雄之助)が天皇陛下に会って話がしたいとバスジャックするそのバスが沢田研二の引率している高校のクラスの交歓旅行中のバスで沢田研二は刑事の菅原文太とその窮地を脱出。沢田は菅原に挑戦する形で原爆を使って脅すが何を要求していいかわからず最初はプロ野球ナイターの完全TV中継などを要求。そのあと何億もの金を要求して渋谷のビルの上からバラ撒くことを要求(このアイデアはコロナ後の映画にも使える?)犯人の沢田は最後にラジオのディスクジョッキーの女性(池上季実子)が実況中継に利用するなか逃走(これはオリヴァ・ストーン監督『ナチュラル・ボーン・キラー』のアイデアのパクリ?)。最後には警察に撃たれて死ぬけど最後まで犯罪を犯す「理由」は曖昧なまま。正義感があるわけでなく使命感もなく『けんかえれじい』の主人公のような若者特有の「満身創痍感」が感じられるでもなくのほほーんと原爆を造るのは1979年という狂乱のバブルに向かう直前の時代の反映と言えるかもしれないがコノ甘えた感情は今や(コロナの時代には)通じないですね。『ナチュラル・ボーン・キラー』も見直さねば。いや『ボニー&クライド(俺達に明日はない)』かな?
5月14日(木)
朝ベッドで水木しげる『昭和史』7巻。東京オリンピックの時代だが水木氏の視点はそれ以上に喜展ちゃん事件・水俣病・光化学スモッグ・ベトナム戦争・学生運動へ。当然でしょうね。ベッドから出てRKB毎日放送『インサイト・コラム』電話出演。三段目力士で初っ切りの名手だったの勝武士のコロナによる犠牲を取りあげ相撲協会が希望者に抗体検査と発表したのを批判。なぜ全員にと言わないのでしょうね。そのあと2032年の五輪開催にインドが立候補表明のニュースを取りあげる。これで32年の候補地はマレーシア・シンガポール&南北朝鮮半島&インドネシア&オーストラリア(クイーンズランド州)とアジア・オセアニア地域ばかり。東京大会が大幅縮小開催して小規模開催が新たな伝統にならないかなぁ。イロイロ喋ったあと黒兵衛と散歩。今日もStay home.昼飯時に古いDVDプレイヤーの番組録画を整理していたら何年か前の旧歌舞伎座公演で染五郎(現・幸四郎)が初めて『勧進帳』の弁慶を演じた舞台が出てきた。録画したまま忘れてた。富樫は幸四郎(現・白鴎)義経はナント吉右衛門。でっかい強そうな義経を見るのは初めて。富樫の太刀持ちが金太郎(現・染五郎)でナカナカ面白かった。染五郎は台詞はやっぱり初めての弁慶なのでイマイチだったけど舞や六方はダイナミックで若々しく荒々しく幸四郎襲名の舞台より良かったくらいだった(失礼)。コンピュータの整理や明日の春陽堂書店HPの画像連載『スポーツ萬歳』ビデオ収録の準備などイロイロ。晩飯映画劇場はビリー・ワイルダー監督『深夜の告白』。主演はTVドラマ『パパ大好き』やディズニー映画『うっかり博士の大発明フラバー』でガキの頃の小生も楽しませてもらったフレッド・マクマレー。保険会社の有能営業マンの彼が魅力的な人妻の夫殺しを手伝うミステリー。俺はミステリー嫌いと以前書いたがソレはアガサ・クリスティのような犯人捜しの物語が嫌いなだけで最初から犯人がわかっていてしかし何度も驚くような面白いドンデン返しのあるようなストーリーは嫌いじゃない。さすがにビリー・ワイルダー監督は見事なモノクロ映像の黒い色彩とストーリーも暗いフィルム・ノワールで楽しませてくれた。が最後が少々アメリカンでフレンチほどの重みを欠いたのは残念。安倍総理や尾身とかいう専門委は自分たちのやっていることがベストだと思っているのだろうか?お忍びで現場視察をしてみたいとか本当の現場の声を聞かなければという感情は湧かないのだろうか?嗚呼10万円はまだ来ない。アベノマスクは来なくてもケッコウだけど…。
5月15日(金)
朝ベッドで水木しげる『昭和史』第8巻(最終刊)読了。過酷な戦争を経て物質経済万能主義の時代へ。幸せとは何か?を真摯に問うた見事な史書ですね。「豊か」になった戦後になって戦時中に過ごしたラバウル近辺の村を何度も訪れる水木氏の心情は戦後になって中国を訪れた父を持つ小生にも理解できます。我が親父は晩年になって正月に上京してきたとき突然天皇陛下に逢いたいと言い出して一緒に皇居の新年参賀に行きましたが天皇一家が姿を現された途端に「もうイイ。見た」と言ってバンザーイの声が響くなか踵を返して天皇一家に背を向けて歩き始めました。3度の応召で中国に渡り武昌漢江付近の最前線で戦った帝国陸軍軍曹のこの強烈な愛憎表現は今も小生の瞼に焼き付いてます。参賀に訪れた皆さんは誰もが入口で右翼が配っていた小さな日の丸をゴミ箱に捨てていましたが親父は京都の家に持ち帰り飾ってましたね。水木さんの本を読み直してそんなことも思い出しました。ベッドから出て朝食&黒兵衛と散歩。鶯や画眉鳥や雲雀や不如帰や名前の知らない鳥たちが喧しいほどケキョケキョピイピイスイースイーと啼いている。人間が経済活動を自粛すると動物は喜ぶのかな?そう言えば桜並木や公園の金柵の地面に土竜の穴も多数発見。何故か烏は見ない。人間に近い鳥は人間に合わせてコロナを怖れて自粛中?散歩のあと春陽堂書店のZOOMシステムに入室して『WEEKLYスポーツ萬歳』第1回収録。これからスポーツの面白話を拙著『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』の宣伝も兼ねてイロイロ喋っていきますと挨拶のあと大相撲の話。相撲と角力の違いや国技館が明治の終わりに建てられてそれまで行われていた二つの驚くべき慣例が禁止されたことなどを話す。それが何か?を知りたい方は春陽堂書店のHPで小生の『WEEKLYスポーツ萬歳』を御覧ください。まだアップされてませんのでアップされたらお知らせします。昼飯&昼寝のあと『ZAITEN』の連載『今月のスポーツ批評』を書く。ふううう。コロナ禍でも仕事があることには感謝しなければいけませんね。しかしコロナが去っても以前の日常には戻れそうにないですね。しかしそれを理解したうえで新たな日常を構築しなければ仕方ないですね。プロ野球もJリーグも高校野球も教育制度も…より進化した新たな日常へ!検察官定年延長法案絶対反対!アベノマスクなどという愚策を弄することしかできない現政権の火事場泥棒的三権分立否定法案断固反対!阿呆な独裁者志向の人物やその取り巻きに過ぎない情けない代議士たちは次の選挙で落としましょう!晩飯&風呂のあと本棚から筒井康隆大先生の短編集『繁栄の昭和』を手にベッドへ。水木しげる氏の『昭和史』に続いて……。
5月16日(土)
朝ベッドで筒井康隆先生『繁栄の昭和』楽しんで読む。『虚人たち』以降の筒井先生の小説はすべてメタ小説で小説に書かれた現実(リアル)と小説を書いてる筒井先生の現実(リアル)とそれを読んでる我々読者の現実(リアル)が錯綜するわけですね。ははははは。ベッドを出て朝食のあと黒兵衛と散歩。昨日の本欄で烏(カラス)を見ないと書いたけどカアカアと啼き声は聞こえるのでいなくなったわけではないですね。でも可愛い泣き声の小鳥たちが圧倒的に優勢であることは確かです。ナンデかな?今日もstay home & stay in working room.仕事で関係の出てくる可能性が生じ始めたので町田康『ギケイキ 千年の流転』(河出書房新社)再読。うむ。プロデューサーは鬼一法眼と堪海坊のエピソードが面白いと言ってたけど1回目はやっぱり弁慶を出したほうがええのんとちゃいますかいなあ(と町田文学を語る時は関西弁が自然に出ますわナァ)。何の話かワカラン人には申し訳ありませんが今少し正式発表可の日が訪れるまでお待ちください。あ。弁慶が出てくるのは『ギケイキ』の比較的後ろのほうだからソレをエピソードWにしてX〜Yと続けてTにも戻るスターウォーズ方式にするか…とか速歩のシーンはセグウェイを使うか…とか今日の五条大橋はプロジェクトマッピングで…なんて頭を巡らせているうちにコロナのことなど頭から消えてアッというまに晩飯。やっぱりコロナの情報も仕入れておかねば…とニュースを見るが代わり映えはしない情報。今日は終日肌寒くTシャツの上にトレーナーを着る一日。筒井先生の『虚人たち』や『美藝公』を読み返したい気持ちもあったけど仕事半分の『ギケイキ』を持ってベッドへ。あ。先週土曜に見るのを決意したTV番組『博士ちゃん』を見忘れた。TVに対する決意ってその程度のモンでしょかねえ。
5月16日(土)続き
前の項目の書き忘れ。昨夜の晩飯時はNHK7時のニュースのあと『ブラタモリ』を見たのだった。コロナの影響でロケ中止番組再放送との予告編を見たら我が菩提寺である六道珍皇寺が映って和尚っさんが出ていたのでコレは見なければ…と見たのだった。何年か前の番組の再放送でそー言えば以前珍皇(ちんのん)さんにお参りしたとき和尚っさんが「こないだタモリさんが来やはりましたんやがな。はぁNHKの番組で」と言っていたのを思い出した。清水寺の音羽の滝や(俺が脳出血で倒れた時は近所に住む中高時代の後輩がその水を何本かのビール瓶に汲んで送ってくれたものです)見慣れた裏通りが映し出されたあと珍皇寺と和尚っさんが登場。このあたりが鳥辺山の麓で現世と来世の境界…云々の説明。残念ながら我が家の墓はテレビに映されませんでしたが(当ったり前か(^^;)ここの閻魔さんは週刊現代のグラビアに紹介したことがあってソノときは開高健さんの『オーパ!』の写真を撮った高橋昂さんに閻魔さんの写真とともに小生が和尚っさんと並んだ写真も撮ってもらったモノです。それは『癒やしの旅 古仏巡礼』(講談社)という単行本になって今もamazonで古本を買えますので良かったらどーぞ。小生に印税は入りませんが(笑)100人の方が京・奈良・近江の寺と仏像を紹介していて都はるみさんも「千本ゑんま堂」でまた別の閻魔様を紹介されてます。そう言えば都はるみさんのバックバンドの白長髭のリーダーは閻魔様と呼ばれてましたね。カメラマンの高橋昂さんとは高知での具志堅用高の世界タイトルマッチでも一緒に仕事をさせていただきました。懐かしくいろんなことを思い出しました。歳ですね(苦笑)。
5月17日(日)
朝ベッドで『ギケイキ』読み続ける。仕事を忘れてゲラゲラ笑いながら読んでしまうのがマズイですナァ。ベッドから出て朝食&黒兵衛と散歩。そうか。鳥の綺麗な鳴き声が五月蠅いほどイッパイ響いて聞こえるのは春だからですね。春や春コロナがあっても春は春かな。字余り。ワン。今日も終日stay home.何年か前に野村万之丞に依頼されて書いた狂言の台本を読み直したり…ギケイキ読み続けたり…。あ。ギケイキの関西弁の文章を読むうちにコレは枝雀師匠の話し方に基づく関西弁だなと気づき晩飯前に『夏の医者』を見る。いつ見ても聴いても枝雀師匠の落語は最高に面白い。晩飯映画劇場は『真昼の死闘』監督はドン・シーゲル。酒場女のサラ(シャーリー・マクレーン)が修道院のシスターに変身して金稼ぎの流れ者(クリント・イーストウッド)とともにメキシコのゲリラ独立部隊を助けてフランス侵略軍と闘う…と書くとナンジャ?ソレは?となるがシャーリーとクリントの魅力満載の面白い西部劇。邦題が悪いですね。原題は『Two Mules for Sister Sara(シスター・サラのたえに二人の頑固者)』muleには頑固者の他にラバという意味もありラバに乗ったシスター姿のサラはもう一人の頑固者に出逢うというわけ。ナカナカ面白かった。映画のあとビデオ録画しておいた『ダーウィンが来た!』で屋久島の巨大杉探索ルポを見る。ナルホド。地質の悪い石の上と多雨季候で少しずつしか育たない屋久杉は長生きするわけですね。凄いですね。そー言えば以前京都の南禅寺の裏にある古くからの超高級住宅街をTVでルポしたとき庭に屋久杉で建てられた能舞台があるのを見せられて驚いた。昔の金持ちは無茶をしてましたね。風呂のあとビール呑みながら枝雀師匠の『鴻池の犬』を見てNHK『サンデースポーツ』で甲子園中止の話題。甲子園改革の話に進まないのが不満でしたね。EテレでN響のショスタコ5番最終楽章とプレートル指揮ウィーン・フィルのポルカ2曲聴いてベッドへ。このニューイヤーの映像は確かオーストリアでサッカーのユーロ選手権が行われる年のもので指揮者のプレートルがコンマスのヒンクさんにイエローカードを出すとコンマスが指揮者にレッドカードを出し返したり…なんてこともあった。さて来年正月のニューイヤーコンサートは行えるのか?
5月18日(月)
朝ベッドで『ギケイキ』。こーゆー最高に面白い本を仕事で読み返すというのはツライものですね。ゲラゲラ笑ってイヤッホーで済むページでオオーットここはチョット重要な台詞かなと赤線引いたりして…枕カバーにも赤ボールペンの色が付いたりして…。ま。シャーナイか。起きて朝飯&黒兵衛と散歩。住宅街は月曜になったからと言って特に人出が多く…なんてことはナシ。平穏な日常の連続。ワン。今日もstay home & desk work.午後からのラジオ・リモート出演の準備をしたり昼飯食ってパソコンのZOOMを使ってFM東京全国ネット『東京海上日動Challenge Stories〜人生は挑戦であふれている〜』の録音。MCの恵俊彰さんとは3月下旬の『ひるおび!』以来久し振り。恵さんも自宅からの出演。スポーツ(野球やボクシング)の経験もなく新聞のスポーツ記者やスポーツ新聞にも所属しない男がスポーツライターとして仕事をし始めた経緯や1964年の東京五輪を自宅の電器屋のカラーテレビで見た話などなどイロイロ訊かれてイロイロ話す。楽しかったけどチョット疲れた。何か音楽を選んで…と言われたので青江三奈のニューヨーク・ライヴを選ぶと恵さんに馬鹿ウケ。聴いたことがないので早速購入するとのこと。
5月18日(月)つづき
恵さんとのラジオ収録のあとほんの10分ほど休んで再びZOOMのリモートで『ニューズ・オプエド』アンカー出演。今日のゲストは相撲ジャーナリストの荒井太郎さんとサッカー・ジャーナリストの大住良之さん。荒井さんが勢関の浴衣地反物で作られたマスクを紹介してくれる。各部屋で関取の名前の入ったマスクを作っているとか。ただし贔屓筋に配られているだけでまだ販売はされてないらしい。さすがはおすもうさんのマスクだからアベノマスクの2倍以上の大きさがありそう。大住さんによると再開した韓国Kリーグでもホームチームはオリジナル・チームカラーのマスクで登場したとか。ちなみに世田谷に住む大住さん宅には既にアベノマスクが届きマスクのない時だったので嬉しかったとか。ただし使ってないとのこと。練馬に住む新井さん宅にはマスクも10万円の申込書も届いたとか。鎌倉の我が家には何の音沙汰もないですね。角界でコロナ死亡者が出た話題やブンデスリーガの無観客試合等々の話を取りあげて視聴者からの大相撲やサッカーに関する質問に答えてもらって番組終了。気心の知れた人々相手のリモート会話とはいえ3時間連続は疲れましたね。コレが日常になるのはチョットつらい。恵さんともはなしたけどやっぱりコロナ後の日常も「身体的コミュニケーション」ナシにはスポーツも日常も回復したとは言えないでしょうね。寝よ。あ。恵さんとのラジオはFM東京系全国ネットで5月30日(土)と6月6日(土)の午後3時30分〜3時55分です。興味のある方は聞いてみてください。
5月19日(火)
朝起きて『ギケイキ』読み耽る。「よみふける」という言葉はイイですね。「耽読」ですね。物語に入り込んでいる感じがするイイ言葉ですね。readではなtake inですね。そー言えば「野球を見る」は英語でlookやseeではなくtake in the ball gameですね。義経記 EpisodeW 弁慶Strikes Back なんて言葉を頭に浮かべながらベッドを出て朝食&小雨のなか合羽を着て黒兵衛と散歩。早々と退散して今日もStay Home.大船の駅までも出ていない日々がどれくらい続いたかな。人との接触8割減は小生は達成しましたね。多くのテレビ&新聞&雑誌から電話。明日の甲子園中止の発表を受けて「受け止め」を…と言われたけど「受け止め」なんて最近では新聞記者が官邸に入る首相向かっても投げかけてるけど変な言葉ですよね。「感想を」とか「ご意見を」と言うべきですよね。広辞苑には「受け止める」は出ていますが「受け止め」は出ていませんね。甲子園大会の中止は大正時代の米騒動以来らしいけど当時は大阪朝日新聞社貴部長だった長谷川如是閑が「父母の苦しんでいる時は子も連帯して責任を負うべし」と記事に書いてソコから高校野球のヘンな連隊責任論が誕生した。一人が煙草吸ったら全員が出場停止とか。これは帝国陸軍の影響でもありますね。開会式の行進も帝国陸軍の影響で今は自衛隊の行進(振りあげる手で拳を握る)の影響をウケてますね。ナンデかな?意図的にかな?今度の甲子園中止でも妙な意見が入り込んで定着するのは避けて真っ当な高校野球改革(試験中は試合をしないとか)につなげてほしいですね。北國新聞の連載にコロナ後スポーツ界改革論を書いて送稿。晩飯オペラ劇場はヴェルディ『二人のフォスカリ』。主演はヌッチ。初期ヴェルディの意欲作だけどチョット取っつきにくいかな…とか思いながら風呂。早く耽読モードに入りたいのでベッドへ。
5月20日(水)
朝方寒さで目覚める。毛布1枚で寝ていた最近だが急に寒くなった。冬用布団を洗濯に出し忘れたのがラッキー。布団を被って朝起きて今日も『ギケイキ』耽読。ヨシ!弁慶で行こう!と心に決めて(ナンノコッチャ?)ベッドを出て朝食&黒兵衛と散歩。散歩には寒いくらいのほうが汗をあまりかかなくてイイかな。ワン。イロイロ準備して午前中に春陽堂のO編集者と狂言師の茂山逸平さんとパソコンZOOMでオンライン会議。新しい演し物についてイロイロ楽しく話をする。あ。内容をココに書いてイイのかどうか。早い目に許可もらっときますね。夜露死苦。コレ『ギケイキ』にも出てましたね。「愛羅武勇」はまだ出ていないな。ナンノコッチャ。今日もstay home & desk work.夏の甲子園大会が中止になったことについて大阪NHKからリモート取材。残念だけどしかない。これを機会に改革を。夏の暑い時期にプロまがいの興行をしてもイイのか?ということをやんわりと話す。新聞社が教育を名乗って興行をしてはいけませんよね?やるなら現在無料だと言われる放送権料も視聴率に見合った金額をキチンと取ってソレを全国の高校教育に活用すべきですね。共同通信&フジテレビからも取材の電話。同様の答えをしたけどどこまで使ってもらえるかな?
5月20日(水)つづき
ロバート・ホワイティングさんの友人という人物ロイ・トミザワさんから著書『1964-日本が最高に輝いた年』が送られてくる。1章(ヘーシンクと神永の話)を読んだだけだけど面白い。63年生まれの日系米国人にレポートは知らなかったことも沢山含まれる。コレは『ニューズ・オプエド』でも紹介したい本ですね。高校野球に関する取材の電話が晩飯後まで。「プロ野球のスカウトが困りますね?」「そんなこと高校教育の部活動には無関係です」「高校野球ファンもショックですね」「野球ファンならプロ野球を見ればいいです」「甲子園周辺の旅館などは大打撃ですね」「旅館は甲子園周辺だけではなく皆大打撃でしょう」「球児の大学進学にも影響が出そうですね」「大学へは野球ではなく学力で入学してほしいですね」「地方大会を無観客で行うには資金集めが大変ですよね」「こんなときこそ朝日新聞社が主催社として資金援助するべきですね。NHKも放送権料を支払えば地方大会の開催資金くらい簡単に集まりますね。そうすれば日本の高校はアメリカの大学がNCAA(全米大学体育協会)を通してアメフトとバスケで潤っているように潤うようになるのでは?」マァNCAAにもいろいろ問題はあるようですが……。風呂のあとビール呑みながらヴェルディのオペラ『二人のフォスカリ』。レオ・ヌッチの熱演もすばらしいけどヴェルディのオペラをイロイロ見るとヨーロッパ史の勉強にもなりますね。寝よ。
5月21日(木)
朝ベッドで今日も『ギケイキ』耽読。義経が一人称で語っているこの物語を舞台化するには…とかいろいろ考えると面白い。ベッドから出てRKB毎日放送『インサイト・コラム』電話出演。テーマは高校野球の夏の甲子園大会中止について。最近本欄に書いていることをダイレクトに話す。地方の電波メディアは自由に喋れますね。メディアが高校生を見世物にしてはいけませんね。ラジオのあと黒兵衛と散歩。近所の子供たちに身体を撫でてもらって黒兵衛もご満悦。ワン。今日もstay home &desk work.『1964ー日本が最高に輝いた年』(文芸社)の著者であるロイ・トミザワさんと電話で話すことができて日本語もOKとわかったので来週月曜(25日)の『ニューズ・オプエド』はロイ(トミザワ)さんボブ(ホワイティング)さんによる『在日外国人ジャーナリストの語る東京オリンピック1964→2020』に決定。御期待ください。その翌週6月1日(月)には神戸親和女子大教授で元ラグビー日本代表の平尾剛さんが2度目の登場。反五輪=オリンピックに反対する立場を語ってもらう予定です。コレも乞う御期待です。いろいろ仕事して晩飯オペラ劇場はヴェルディ『ナブッコ』。ヌッチのタイトルロールのパルマ歌劇場公演。イタリア第2の国歌『行け我が思いよ金色の翼に乗って』はいつ聞いても素晴らしいですね。黒川検事長が緊急事態宣言の出た最中に賭け麻雀!!阿呆か!!失礼ながら間の抜けた顔をされたお方だと思っていましたが本当に間の抜けたお方だったんですね。総理も法相も同じ穴の狢?♪ほ〜しのな〜がれに〜身をうらな〜あ〜って〜…こんな〜政府に〜だ〜あれえが〜した〜?寝よ。
5月22日(金)
朝ベッドで『ギケイキ』。こりゃやっぱり町田康版だけでなく原文を読む必要ありと判断してベッドから出てamazonや楽天bookで調べてみると…うわっ!小学館の古典文学全集の『義経記』が1万円を超す値段で売られてる。マイッタナア。シャーナイなあ。チョット編集者に協力してもらおうかな…と思いながら朝食済ませて黒兵衛と散歩。ワン。帰宅後PCのZOOMで春陽堂書店『Weeklyスポーツ萬歳』第2回目収録。今回のテーマは「スポーツは人間ドラマか?」。雑誌『NUMBER』の創刊準備号と創刊号を持ち出して最初のうちの『ナンバー』が如何にスポーツ用語の間違いが多かったかということを指摘。ボクシングでノックダウンをノックアウトと書いたり野球で悪送球(ワイルド・スロー)を暴投(ワイルド・ピッチ)と書いたり。それを指摘すると当時の副編集長から「細かいこと言うな!ナンバーはスポーツ雑誌じゃないんだから」と言われたことを紹介。「だったら何の雑誌なんですか?」と若き小生が訊くと…何という答えが返ってきたかはYuTube『Weeklyスポーツ萬歳』を御覧ください。第1回の相撲特集は5月25日(月)アップですから第2回のアップは6月1日ですね。あ。春陽堂書店のHPでのネット小説月刊誌『web新小説』での連載『スポーツは文芸をどう彩ってきたか?』も6月1日から連載開始でコレは月イチの更新。第1回は『スポーツそのものを描いた小説−ヘミングウェイ「老人と海」の凄さ・素晴らしさ!」です。御一読ください。コロナ後のフリーランス著述業の仕事はネットとYuTube中心になるのかなぁ…。https://www.shunyodo.co.jp/blog/
5月22日(金)つづき
昼飯のあとNHK-BSプレニアムで今日の映画は何かな?と見てみると何とアンソニー・クインが出てるというので慌てて録画。アンソニー・クインは『25時』『その男ゾルバ』『アラビアのロレンス』『バラバ』などで大ファンになった俳優。1985年の阪神優勝旅行の取材でハワイへ行ったとき(古い話ですね)ホノルルにアンソニー・クインが描いた油絵を売っている画廊があって是非とも買いたかったけど小生が買える金額ではなく見だけで終わったことを憶えている。あ。今日の映画は『ガンヒルの決斗』。主演はカーク・ダグラスで保安官がチェロキー・インディアンの女性を妻にしていたところが彼女が暴行されて殺される。犯人は古い大友人で今は少し離れた町で大牧場を経営し町全体を支配している男の息子。その町を支配してる男がアンソニー・クインでカーク・ダグラスは大友人の息子を逮捕して町の住人全員と闘うことになる。ナカナカ面白かった。監督は『OK牧場の決闘』『老人と海』『荒野の七人』『大脱走』などもメガホンを握った名匠ジョン・スタージェス。復讐心以上に正義を貫く正義漢の保安官は町全体を敵に回しても闘うのですね。正義漢でない人のほうが出世するのはアメリカ西部劇も日本の検察も同じですね。
5月22日(金)つづきのつづき
晩飯とチコちゃんを挟んで映画『ガンヒルの決斗』を見たあと風呂。寝る前にDVDプレイヤーの録画映画をチェックしていると『飢餓海峡』があったので見始めると止まらなくなった。言わずと知れた水上勉の小説の映画化。私は太地喜和子の文学座の舞台を2度見て大感激。映画は初めてだったが内田叶夢監督のモノクロ映像が素晴らしく伴淳三郎・三國連太郎・左幸子の演技も素晴らしく3時間に及ぶ長編を一気に見てしまった。終戦直後の貧しかった時代の犯罪者と彼を匿った娼婦を追う老刑事。誰もが必死になって生きてた時代でしたね。権力者に媚びてさえいれば犯罪を起こしても数千万円の退職金が手にできる時代はどこか間違ってますね。
5月23日(土)
朝ベッドで『ギケイキ』。頭から読み直し。このスピード感はどこから生まれてるのか?もちろん文体とギャグだろうけどコレが義経の早業を学んだ町田康の速技?ベッドから出て黒兵衛と散歩。最近は時の進むのが速いのか遅いのかわからなくなった。それは世の中がどこに向かって進んでいるのか…何に向かって進んでいるのか…ワカラナクナッタからだろう。ワン。酒と薔薇の日々ならぬ賭け麻雀と自己保身の日々に代表される人々が上に立つ世の中…こんな世の中に誰がした?ワン。今日もstay home & desk work.明後日の『ニューズ・オプエド』のためにロイ・トミザワさんの『1964-日本が最高に輝いた年』読み進む。面白い。オリンピックに向かって誰もが必死に働いていましたね。コロナ禍の日本社会をドキュメンタリーにすればどんなタイトルになるのだろう?『2020ーモリカケ麻雀ミニマスクー日本が最低に堕ち込んだ年』とでもなるのかな?晩飯映画劇場はトム・クルーズ主演『ザ・ファーム法律事務所』。ハーヴァード大学ロースクールを優秀な成績で卒業した学生が南部メンフィスの法律事務所に高給&超好待遇で就職。ところがその法律事務所が脱税幇助でマフィアとも関係のある悪徳事務所でFBIの操作も始まりトム・クルーズも罠にはめられ恋女房にも行動が疑われ…私立探偵の世話になろうとするとドンパチも始まり…。最初は法律裁判関係知的論理的サスペンスかと思ったが後半は完全にハリウッド冒険活劇。ま。アメリカ映画ですからね。ジーン・ハックマンの魅力もイマイチ不完全燃焼?監督はシドニー・ポラック。まぁ白ワイン飲みながら楽しみましたからイイですけどね。日本語のタイトル「ファーム」は「farm=農場・(野球の)二軍」ではなく「firm=事務所・商会・(合資)会社」のことなんですね。『The Firm』は結束の強い仲間内の会社みたいなものでしょうか…?安倍内閣みたいなものかもしれませんね。寝よ。
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5月24日(日)
朝ベッドで今日は『ギケイキ』はパス。ロイ・トミザワさんの『1964-日本が最高に輝いた年』を読み続ける。ナルホド。1964年が4年遅れて1968年になったらベトナム戦争と学生運動で五輪どころじゃなかったわけですね。1年延びた2021年はどないな年になるねんやろ?ベッドから出て黒兵衛と散歩。何日か前にボブ・ホワイティングさんから聞いた話。アメリカ政府からの国民一律800ドルはとっくに振り込まれたとか。トランプからの「贈り物」が早かったのは大統領が直接選挙だから?日本では(神奈川県では)アベノマスクも10万円もまだですね。ワン。今日もstay home.明日の『オプエド』のために1日かかってロイさんの本を読破。非常に面白い本でした。ナルホド1964東京五輪は日本人が第二次大戦以来初めて一致団結できた催しだったのですね。晩飯前後映画劇場は『五人の軍隊』。たった五人でメキシコ革命軍のために政府軍が列車で運ぶ50万ドルの砂金を強奪するマカロニ・ウェスタンのアクション映画。日本刀とナイフの使い手で丹波哲郎が出演。五人の兵隊のボスのピーター・グレイヴスはTVシリーズの『スパイ大作戦』でお馴染み。五人は誰も革命軍のために働いたわけではなかった(?)けど最後に民衆に英雄に持ちあげられるところが面白い。『七人の侍』の影響?ま。娯楽映画として楽しみました。そうか。賭け麻雀の黒川検事長の訓告処分は検察庁の判断ではなく検察は懲戒処分にする予定だったのを内閣が覆したそうですね。サモアリナン。コロナでじつに様々なことが露呈しましたが日本の政治行政はどこから改善に手をつければいいのでしょうか?親方日の丸の仕事に就いた連中はどーしよーもないのでしょーか…。
5月25日(月)
朝ベッドで『ギケイキ』復活。うむ。やっぱりオモシロイと思いながら昨日茂山逸平さんに送ってもらった狂言のDVD『スーパー狂言ナマシマ』を見たのを書き忘れたことを思い出す。アメリカ・グランドリーグ(メジャーリーグ?)に次々と主要選手を奪われた東京ジャイガンツ(ジャイアンツ?)が科学者と組んでナマシマ(長嶋?)前監督のクローン人間を8人作って勝ち進むという話。台本執筆は梅原猛。美術衣裳は横尾忠則という超豪華スタッフ。ナカナカ面白く勉強になった。小生も過去に狂言の台本は書いたことがあり本HPの「蔵出し原稿ノンジャンル編」に「茶壺」「と「二人袴」に基づく狂言台本をアップしていますので興味のある方は御一読を。コレは野村万之丞に頼まれて書いた女人狂言用台本だが書きあげたあとに万之丞が急死してしまい上演形態は少し違うものになってしまった…なんてことを思い出しながら黒兵衛と散歩。今日もstay home & desk work.夕方から『ニューズ・オプエド』リモート・アンカー出演。今日のゲストはロバート・ホワイティングさんとロイ・トミザワさん。ロイさんはオプエド初登場だが非常にフランクに楽しく著作『1964-日本が最高に輝いた年』について語ってくれました。ボブ・ホワイティングさんも『ふたつのオリンピック』の著者として1964年の素晴らしさについて語ってくれ小生も家にあった梓みちよ『こんにちは赤ちゃん』のオリジナル17pドーナツ盤45回転レコードを紹介したり(ロイさんの本にもこの歌は64年の象徴的な音楽として紹介されてますからね)いろいろ盛りあがってボブさんにもロイさんにも来年の東京五輪までに再度登場を願って番組終了。しかしロイさんの本のタイトルのように1964年が日本が最高に輝いた年ならば2020年東京五輪が1年延びた2021年は日本が…どんな年と呼べるんでしょうね?
5月25日(月)つづき
『ニューズ・オプエド』を終えて晩飯。そー言えばオプエドはアフタートークでも盛りあがってロイさんとボブさんと3人で『東京五輪音頭』の三波春夫さんの話に進み小生が三波さんからいただいた我が家の家宝とも言える長さ4メートル余りの和紙に墨痕鮮やかに書かれた手紙を見せたりしているとスタジオにいた司会(スポーツ・ナビゲーター)の小林厚妃さんが「三波春夫って誰ですか?」と訊いたのでオジサン3人はギャフン。まぁシャーナイですね。晩飯のあとエリザベス・テイラー&リチャード・バートン主演の『予期せぬ出来事』。原題は『V.I.P,s』霧でイギリス(ヒースロー空港)から出発できなくなったVIPたちの人間模様。メイン・ストーリーは冷めきった夫婦関係から若きギャンブラーと駆け落ちしようとしていたセレブの夫人が飛行機が飛ばずに空港に足止めされている間にイロイロあった末にヨリを戻すというお話。そのストーリーに不渡り小切手を出して会社が倒産寸前になった若い社長が秘書の機転で助かったり税金のがれで国外脱出を計ってた映画プロデューサー(オーソン・ウェルズ)が大根女優と結婚する羽目に陥ったり…イロイロあって面白かった。これは『風と共に去りぬ』や『欲望という名の電車』などの大女優のヴィヴィアン・リーが夫の超有名シェイクスピア役者ローレンス・オリヴィエとの間に生じた実話をもとに書かれた台本らしい。できればこの二人の主演で映画も作ってほしかったですね。『オプエド』の放送中に安倍首相が記者会見。第二次補正予算は「世界一の予算規模」の支援を「スピード感」をもってやってくれるらしい。嘘つけ!マスクも10万円もマダのくせに…。
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『緋牡丹博徒』
緋牡丹お竜第1作。NHK-BSで放送してくれるとは嬉しいですね。藤純子・若山富三郎・高倉健・山城新伍…最近はヤクザをキチンと演じられる俳優がいなくなった?
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5月26日(火)
朝起きてベッドで今日も『ギケイキ』。面白いけど仕事ですからね。本に側線や書き込みがワンサカ増える。仕事なら全編記憶するくらい読み込むべきなんですよね。よく丸暗記はイケナイという人がいますが丸暗記したものを応用できるかできないかが勝負でまずは丸暗記しなければならないと俺は思いますね。ベッドから出て黒兵衛と散歩。以前スポーツ・ジャーナリズム塾をやっていたとき受講生のほとんどが明治維新が西暦何年の出来事かも知らなかった(源氏物語が書かれた頃も誰も答えられなかった)けどソレを知らないとスポーツジャーナリズムの歴史も語れませんよね。「子曰わく…」も「世の中に絶えて桜の…」も「いずれの御時にか女御更衣あまたさぶらいたまいける…」も「祇園精舎の鐘の…」も「生まれた時からの無鉄砲で…」も「幸福な家庭は皆一様に幸福だが不幸な家庭は…」も「雨ニモマケズ風ニモマケズ…」も「今朝ママンが死んだ…」も「マッチする束の間海に霧深し…」もすべて丸暗記しておいたほうがやっぱりイイですね。学校の先生方夜露死苦。ワン。今日もStay home & desk work.午後から清流出版のインタヴューをパソコンのZOOMを使って受ける。そーゆー時代になったのですね。新生活様式?しかし古いものは忘れないほうがイイですね。「稽古」とは「古きを稽(かんが)える」ことですからね。古いことからしか新しいことは生まれないのですからね。晩飯映画劇場は『緋牡丹博徒』。こーゆー映画をNHK-BSで昼間に放送しているのは素晴らしいことですね。藤純子の緋牡丹お竜第1作。博徒の父親が殺されて組を再建することになったお竜さん。高倉健はその殺人犯の兄貴分。新時代に向けて義理を捨てた弟分を健さんと純子さんが成敗する。義理と人情を秤にかけりゃ義理が重たい世界ですからね。黒川元検事長にも見てもらいたい映画ですね。1968年の映画だが小生が歌舞伎町で再々上映3本立てで見たのは74年頃。客席から健さん!純子!の声が飛んだのを憶えている。そー言えば藤純子はTVコメディ『スチャラカ社員』にも出てましたね。サラリーマン社員の中田ダイマル・ラケットから「フジく〜ん」と呼ばれて掃き溜めの鶴的存在でしたね。風呂のあとは寺田ヒロオ『スポーツマン金太郎』(講談社文庫1〜4巻)を持ってベッドへ。コレも仕事でっせ。
5月27日(水)
朝起きて今日はベッドで昨晩持ち込んだ漱石の『吾輩は猫である』をパラパラ。確かこの辺にあったはず…と思い出しながらパラパラ続けるとアッタ!ありました!《吾輩は近頃運動を始めた》と《吾輩》がスポーツを始めるところが面白い。《鰹節競走》や《鮭探し》は《対象物があっての上の事で此刺激を取り去ると索然とした没趣味なものになって仕舞ふ。懸賞的興奮剤がないとすれば何か芸のある運動がしてみたい》ということ《台所の庇から家根に飛び上がる方》《家根の天辺にある梅花形の瓦に四本足で立つ術》《物干し竿を渡ること》などイロイロ考えた《吾輩》は《蟷螂狩り》《蝉取り》《松滑り》を思いつく。ナルホド蟷螂や蝉は鰹節や鮭のような実利が伴わないわけですね。このあたりペトラルカが実利の伴わない登山を始めた意味で《猫》による近代スポーツの発明と言えなくもない。チョット考えすぎかなと思いつつベッドから出て黒兵衛と散歩。黒兵衛の足を手に取ってひっくり返して爪を観察。ナルホド猫も犬も爪は内側に曲がっていて《松滑り》は尻からでないと降りられそうにない。漱石の猫が呟いていたとおり猫には《鵯越は六づかしい》。犬にも「六づかしい」かな?ワン。しかし木に登ったライオンや豹やチータやピューマが頭から降りているのは映像で何度か見たことがある。そのとき爪はどーなってるのだろう?漱石の《吾輩》に訊いてみたい。あ。漱石の猫の名前は《マダナイ》でしたね。終日stay homeは夏目漱石と正岡子規の運動(スポーツ)観を調べ直し。東洋的エステティシャン(美学者)でスポーツ嫌いの漱石とベースボール大好きのアスレティシャン(運動家)の子規…と表現するのは言い過ぎかなぁ?そう言えば漱石はロンドンで自転車に挑戦して失敗してますね。その《自転車日記》も面白い。あ。萩原朔太郎も自転車に失敗してますね。『三四郎』には運動会が出てくるし『それから』にも野球が…。チョット間口を広げすぎたかな?晩飯映画劇場は『潜水服は蝶の夢を見る』。フランスのファッション雑誌『ELLE』の編集長が脳梗塞に倒れて左目以外のすべての機能を失い左目の瞼を動かすだけで自伝を執筆するという話。寝たきりの編集長を家族が支えるが恋人からの電話に対する左目瞼での返事を奥さんが伝えるなんてのはフランスですねえ。そー言えば『フランスには何故不倫がないのか?』とかナントカいう本を読んだことがありますね。答えはみんなやってるから。ホントかな?名優マックス・フォン・シドーが編集長の父親役で出ていました。貫禄ですね。
5月28日(木)
朝起きてベッドのなかで『ギケイキ』。読書百遍意自通。この面白い小説が狂言の舞台として目に浮かぶようになってきた。囃子方の笛・大鼓・鼓はJ・ウイリアムスのスター・ウォーズのテーマを演奏してくれるかしら?ナンノコッチャ?ベッドから出てRKB毎日放送『インサイト・コラム』電話出演。プロ野球復活。練習試合は東軍8チーム西軍4チームか。兵庫の阪急と大阪の近鉄が楽天になって仙台に移ったため東軍7チームに中日(名古屋)を加えて東軍が多くなったわけですね。ならば12チームを早く増やして沖縄・松山あたりにもプロ野球チームを作るべきですね…なんてことはラジオで話さなかったけど来週話そかな。コロナ前に戻るのではなくコロナ後に発展させてほしいですからね。黒兵衛と散歩のあと今日もstay home.終日漱石の『自転車日記』や子規の『松蘿玉液』を改めて読み直す。漱石の自転車との格闘が面白い。《大落五度小落はその数を知らず》の末に《余は自転悟を開く》なんぞ漱石の「笑い」満載。子規は誰も知ってる人がなく訳語も存在しないベースボールのプレイの仕方を懸命に文字と図で説明する。以前ラスベガスへ行った時に見たスタンダップ・コメディアンの漫談を思い出した。南の海の孤島の王様に野球のセールスマンが野球を売り込みに行く。「野球とは何ぞや?」と訊く王様に「まず9人のプレイヤーがディフェンスに着きオフェンスの1人のバッターが登場します」「チョット待て。9対1では不公平ではないか!」「いいえ。それいいのです。そしてディフェンスのピッチャーがオフェンスのバッターに向かってボールを投げます」「チョット待て。どうしてディフェンスから攻撃するのだ!?」…と話が通じずセールスマンはベースボールの売り込みに失敗するという話。ベースボールを生み出したアメリカ人の観客はゲラゲラ笑いながら満足してましたね。何しろベースボールは「偉大なベーブ・ルースを生み出したベーブ・ルースよりも偉大なゲーム」なのですからね。そんなことを考えて本を渉猟するうちに晩飯オペラ劇場はパヴァロッティのコンサートでの歌声を集めた『パヴァロッティ・フォーエバー』。見事なオペラ・アリアやイタリア民謡の連続ですが指揮者のジェームス・レヴァインの鮮やかなピアノ伴奏で歌うロッシーニの『ダンス』は素晴らしいですね。そー言えばレヴァインもセクハラで音楽界を追われましたね。ドミンゴも。遡って判断すればセクハラで訴えられるクラシック演奏家は山ほどいるかも…嗚呼。
5月29日(金)
朝起きて今日も『ギケイキ』。EpisodeT鞍馬の義経京都脱出奥州へ。EpisodeU木曾義仲・伊勢三郎との邂逅。EpisodeV鬼一法眼「六韜」対決。EpisodeW武蔵坊弁慶の逆襲…となるとスター・ウォーズと全く同じEpisodeWから始めることができるなぁ…ナンノコッチャ…などと考えながらベッドから出て黒兵衛と散歩。遊ぶ子らにコロナの影射す五月晴れ。ワン。今日もStay home.午前中に春陽堂書店HPにアップされた『WEEKLY スポーツ萬歳』の第3回目収録。プロ野球の再開が決まって当面は無観客試合だとか。ということは無応援団試合となる。応援団(チアリーダー)とは前近代の飛び入り自由の歴史を有しないスポーツに生まれるもの。スポーツが始まった時から「やる人」と「見る人」が分離していて「見る人」の欲求不満から生まれたのが応援団。だからアメリカのベースボールには応援団が存在せずアメフトやバスケには存在する。日本の輸入スポーツには存在するが大相撲には存在しない。プロ野球の応援団は読売新聞販売店の人が後楽園球場のベンチの上で旗を振っていたり近鉄百貨店の職員が岡本太郎デザインのバファローズの旗を振ったりしていたがタイガースの掛布が大活躍して以来「カケフ・コール」が湧き起こり赤ヘル軍団の進撃とともに「コージ・コール」やトランペット部隊やジェット風船が現れそれがタイガースやパ・リーグに伝播。現在の球場全体をあげての応援歌合戦に発展。そー言えば1985年タイガース・フィーバーのときに生まれた個々の選手の応援歌は大阪音大の先生が監修して♪バースかっ飛ばせバース。ライト〜へレフトへホームラン…とういうメロディはモーツァルトのディベルティメントから取られたものでしたね。夕方コンビニへビールとツマミの買い物。晩飯オペラ劇場は昨日に続いてルチアーノ・パヴァロッティ特集。コンサートでデュエットばかりを集めたDVD『奇蹟のデュエット〜スーパースター夢の共演』が面白い。エリック・クラプトン&シェリル・クロウ&ジェームズ・ブラウン&エルトン・ジョン&マライア・キャリー&スティング&セリーヌ・ディオン&ブライアン・アダムス…。みんな過去の人になってしまったかもしれないけどコレだけの錚々たる歌手と共演を果たしたクラシック歌手は二度と出ないでしょうね。このDVDには入っていなかった歌手=B.B.キング&ライザ・ミネリとの共演をサライェボやコソボの子供たちのためのチャリティ・コンサートから探し出して焼酎呑みながら聴く。そー言えば今日はブルー・インパルスが医療従事者に感謝の意味を込めて東京の空を編隊飛行したけどパヴァロッティが亡くなった葬式でもイタリア空軍のジェット機が編隊飛行しましたね。しかしオペラは歌手が唾液を思い切り飛ばさなければ歌えないから今後どーするのか心配ですね。
5月30日(土)
朝起きて『ギケイキ』…と書くのはコレが最後。仕事として情報を処理して寝かせて発酵させてアイデアを湧き立たせて整理する段階に入りましたからね。古典の『義経記』を早く手に入れて読まねば。ベッドから出て昨晩見忘れた『チコちゃん』の再放送を見たあと黒兵衛と散歩。チコちゃんが取りあげた日本で初めてきつねうどん(大阪だからけつねうろん)を出した店は吉本興業の友人に連れられて小生も行って食べたことがあります。美味しかったです。ワン。今日もStay Hme & Desk Work.日頃から机の虫になって仕事をする身にはStay Homeが続くのは屁とも思わないがソロソロ街の賑わいの空気も吸いたくなってきた今日この頃ですね。と思っていたら夕方長女が来宅。彼女の持参したDVDで晩飯バレエ劇場はスヴェトラーナ・ザハロワがプリマを務める『白鳥の湖』バレエは詳しくないがザハロワの踊りは見事。相手役のロベルト・ボッレは当時(2004年)ミラノ・スカラ座バレエ団最高のプリモらしいがコレまたナカナカ見事。加えてミラノ・スカラ座管弦楽団のの演奏が見事。ドラマがブルメイステル版とかで少々オーソドックスな舞台とは違うが魔法の力で白鳥や黒鳥に姿を変えられていた王女が最後に人間の姿に戻って王子と結ばれる筋書は納得。ザハロワの素晴らしさを見たので久し振りにアナニアシヴィリを見たくなって1991年来日公演オーチャード・ホールでのガラのDVDを見ると…やっぱりこのプリマドンナは次元が違いますね。『ドン・キホーテ』も『瀕死の白鳥』も圧倒されて唖然とするばかりの見事な身体の動きですね。長女とオペラ『リゴレット』を見ながらワインを呑んだりウィーンに住む長女の知人のボーイフレンドに電話でオーストリア人のクセにトリスタンとイゾルデも見たことがないのかと絡んだりワイワイガヤガヤでStay Homeの憂さ晴らしの一夜…かな。土曜日だしマァいいか。
5月31日(日)
朝起きて朝食のあと黒兵衛と散歩。紫陽花が綺麗に咲き始めた。もうすぐ梅雨ですね。別に気象庁にいわれなくてもわかりますね。今日は本来なら目黒の喜多六平太記念能楽堂へ茂山千五郎家のお豆腐狂言『釣狐』『狐塚』『末広がり』を見に行く予定だったがコロナのために8月に延期。元々3月に予定されていたものが延期されたのだったが2度目の延期。8月は大丈夫かな?ワン。今日も終日Stay Hme & Desk Work.芥川龍之介の文章のなかに確か『侏儒の言葉』だったか運動(体操だったかな?)を馬鹿にしてはいけないといった表現があったように思って全集をひっくり返したけど見つからない。代わりに『文藝的な餘りに文藝的な』のなかから漱石と子規に纏わる文章を発見。そうか。漱石も子規の寫生文の影響を受けたわけですね。なるほど。夕方から長女の誕生祝いのためという理屈をつけて久し振りに『鮨処もり山』へ。そうか。持続化給付金は小生も申し込まねばなりませんね。今日は検察庁の前で黒川杯麻雀大会が開催されたとか。レートは黒川元検事長のやっていたのと同じ点ピン。これなら賭け麻雀でも賭博罪に問われることなく逮捕されずに訓告で済みますからね(笑)。主催者は公道で行おうとしたために警察官に排除されたらしいけどコノ国の政権幹部中枢の腐敗は度し難いレベルに達してきたようですね。来年のオリンピックはヤルのでしょうか?ヤレルのでしょうか?明日月曜午後6時からの『ニューズ・オプエド』で五輪反対派の元日本代表ラガーマン平尾剛さんと五輪平和運動推進派の元JOC春日良一さんが激論を交わしてくれるはずです。
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