9月1日(金)
今日から秋。というわけではないけど涼しい。朝起きて黒兵衛と散歩も涼しくて爽快。今日から始業式の幼稚園児や小学児童も夏が終わった顔。どんな顔や?散歩のあと終日デスクワーク。久しぶりに単行本のマトメ。ナカナカ進みませんね。休む時は買いだめて読んでない本を引っ張り出す。『サピエンス全史』が面白い。ベストセラーに面白いものなしというのはかなり正しい言い回しだけどコレは面白いですね。人間は嘘つきだ(虚構を構築できる)から万物の長になれたのですね。株式会社(法人=法的人格を持つ組織)なんて本当に虚構以外の何物でもないですからね。俺はクダラン嘘しか話せんからカネが儲からんのですね。シャーナイ酒呑んで寝よ。
9月2日(土)
朝起きて東海道線で川崎へ。タクシーで羽田空港へ。JALに乗って島根県出雲縁結び空港へ。縁結び空港とは凄いネーミングですね。しかし空から見た宍道湖と松江&出雲は美しかった。さすがは神話の国。じつはこの島根県訪問で小生は全県制覇達成。65歳にしてよーやくやっと…という感じですが最後に残った県が日本神話の故郷というのも何かの因縁。日本の原点に最後の最後に戻ってきような気持ちです。空港を降りて島根県の保険医協会の方の出迎えを受けて打ち合わせをしたあと早速出雲大社へ。野見宿禰神社にもお参りして本殿へ。さすがに雰囲気の違う社ですね。かつて「雲太」と呼ばれた階段が天にもつながる超高層神社の存在が目に浮かびました。古代出雲歴史博物館にも立ち寄り発掘された銅剣銅矛銅鐸の数の多さに圧倒される。
9月2日(土)つづき
出雲大社と出雲古代歴史博物館に感激したあと一畑電車に乗って一路出雲から松江へ。一畑電車なんてまったく知らなかったが百貨店などもある島根地元企業として有名らしい。鎌倉の江ノ電や京都の嵐電叡電みたいなものかと思って古風な駅舎を抜けてホームに出るとどうぢてどうして。JR並の普通の大きさの車体で3両編成の快速運転。日本海を見えなくする緑の山並みと宍道湖に挟まれた美しい景色は悪くない。空港で食べた出雲蕎麦の美味しい味を思い出しながら1時間弱の鉄道の旅を満喫。そう言えば昔京都祇園の我が家の近くの四条通に出雲蕎麦の店があってガラス越しに蕎麦を打つ姿を見ることができた。その味わいも思い出した。八雲蕎麦と称してたかな。松江宍道湖温泉駅に着いてタクシーでホテルへ。少し休んだあと講演会主催者の島根県保険医協会の人達と近くの料亭で会食。東京オリンピックやらクラシック音楽の指揮者の話で盛りあがって解散。お医者さん関係の方々に招かれることはけっこう多いのですがそのときは音楽のことを訊かれることが多いですね。空港での打ち合わせでもバーンスタインやゲルギエフの話で盛りあがりましたからね。この会食でも指揮者列伝の拙著にサインしましたからお医者さんはクラシック音楽のファンが多いのかな。明日に備えて早めにホテルに戻ってベッドに潜り込む。
9月3日(日)
朝松江のホテルで目覚めて朝食を取ったあと(温泉卵が美味しかったですね)すぐ近くの松江城へ。すると急に雨が降ってきて大手門入り口横の堀川遊覧船乗り場に避難。マイッタなあ…と思っているとすぐに小降りのミストのようになってきたので天守閣目指して歩く。石垣が見事。松も見事。あ。ここは松江か。外から眺めただけで中には入らずお堀に沿って歩き小泉八雲旧家と記念館を目指す。ところが近いと思っていたのにナカナカ辿り着かない。道に迷ったかと思って途中で出逢った人に訊くとマッスグスグソコと言われて歩き続けるがけっこう遠い。遠くて近きは男女の仲。近くて遠きは田舎の道…なんて言葉を思い出しながら歩き続けると…ありました。しかし講演の準備もあるので中を覗き込んだだけでUターン。外にアイルランドの作家たちの展覧会のポスター。ジェイムズ・ジョイスやオスカー・ワイルドなどの写真が並んでる。ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)は確かギリシア生まれだが父親がアイルランド人だったはず。ハーンという名前はアイリッシュですよね…なんてことを思い出しながらホテルへ帰り講演の準備のあと講演会場へ。約150人の人を相手にスポーツとオリンピックの話を1時間半…の予定だったのが質疑応答の質問が結構面白く続いて2時間近くを経過。こういう講演は楽しいですね。終わって保険医協会の方20人ぐらいと会食&歓談のあとタクシーで出雲空港へ。タクシーのラジオで北朝鮮の核実験のニュースを知る。あらマァ。どーゆー展開になるのでしょうねえ。空港で今一度出雲蕎麦を食べて(そのために昼の御膳を残し気味にしたのだ)満足満足(スサノヲ・ラーメンも食べたかったけど腹一杯で断念)。空路羽田へ。全県制覇の最後に残っていた島根の旅を満喫しました。
9月4日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩。テレビの朝の番組は北朝鮮の核実験(水爆実験?)一色。平昌冬季五輪と東京五輪はどーなるのでしょうね。ミサイルが日本上空を通過してJアラートが鳴り響いた時ホリエモン氏が防衛利権という言葉を使ったのは一理あったけど核となると別問題ですね。散歩のあとタクシーで行きつけの病院へ。いつものクスリをもらううえに今日は血液検査&尿検査&身体測定。えっ!?身長はずっと180.5pだと思っていたのが176.5pしかなかった。加齢の結果縮んだか。まいったなあ。姿勢を気をつけよう。病院のあと江ノ電&横須賀線&京浜東北線を乗り継いで根岸へ。めちゃめちゃ久しぶりに行きつけの美容室Lorenceへ。トラキチのマスターとタイガースや日本代表のサッカーの話などをしながらTVドラマの役作りのために伸ばし続けた髪の毛を切ってもらう(笑)。TVドラマのことはまだあまり喋っちゃいけないらしいので書くのはやめますね(汗)。髪を切ってもらったあと京浜東北線でそのまま浜松町へ。芝公園AVATTA
STUDIOで『ニューズ・オプエド』MC出演。島根の出雲空港で買ったお土産のチョコパイをスタッフのみんなにプレゼント。箱に「島根か鳥取かわからないけどそこら辺に行ってきました」と書かれた自虐的な文字が面白かったので買っただけだったけど全員が美味しい美味しいと高評価。島根はなかなかやりますなぁ。オプエドのゲストは相撲ジャーナリストの荒井太郎さんとサッカー・ジャーナリストの大住良之さん。まず北朝鮮の核実験の話題。スポーツは平和でなければ行えないし平和を目指すのがスポーツですからね。ところが自民党の竹下亘総務会長(島根出身)が北朝鮮のグアムを狙うミサイルについて「広島はまだ人口がいるが(ミサイルが)島根に落ちても何の意味もねえなという思いを持っていた」と発言したらしい。人口(死ぬ人)が少なければ意味がないのか?それで原発は田舎に作られるのか?こーゆー政治家がいるのには困ったモノです…と話して映画『東京原発』の話をすると大住さんも荒井さんも見ておられた。さすがですね。スポーツの話題をいろいろ話したあと大住さんが日本W杯出場の解説。世代交代と言うよりもサッカーが変わった…ハリルホジッチのやろうとしているサッカーをやる選手を揃えた…という解説はさすがでした。荒井さんは秋場所の展望。鶴竜は休場。稀勢の里も出場が危うく白鵬はケガで稽古不足の中で優勝候補の大穴は何と隠岐の海!小生の一番好きな力士。身体も技も一流で強い時はめっぽう強いのにもろさがあった。が荒井さんによると人が変わったように稽古嫌いが稽古熱心になり巡業でも必死に稽古していたとか。隠岐古式相撲の話題まで出て島根県がますます大好きに。オプエド終えてビール飲みながら帰宅。
9月5日(火)
朝起きて軽い朝食のあと黒兵衛と散歩。すっかり秋の空気。とはいえ坂道を大股で登ると汗をかく。運動にはいい季節かな。しかし朝のスクワットは少々おやすみ。まぁ無理せずゆっくり。家に帰ってメールや郵便物の整理。昨日のオプエドで荒井太郎さんが紹介してくれたムックの『相撲巡業の楽しみ方』(廣済堂ムック363号)が届く。巡業の見所や力士へのインタヴュー。それに巡業勧進元のなり方…など面白い企画が満載。荒井さんも角界も絶好調ですね。昼飯食って『アサヒ芸能』のコラムは日本サッカーW杯出場決定。しかし今夜のサウジ戦の結果も入れたいので原稿を完成させずに明朝の送稿にする旨を編集者とメールで連絡し合っていると角川の担当者からR・ホワイティングの新刊書き下ろし原稿がドカッと送られてくる。400字原稿用紙約千枚分とか。自分の本を少々脇に置いて翻訳を優先。自分のやりたい仕事よりも依頼された仕事を常に優先するのが吾輩のやり方ですからね。やらねば。タイトルは『TWO
OLYMPICS』。2度のオリンピックと東京の変貌がテーマだとか。1963年に初来日したボブさんの東京物語ですね。今回は入間基地でスパイ飛行機U2の仕事をしていたことも書かれているらしい。興味津々。久しぶりの晩飯映画劇場は『イミテーション・ゲーム
エニグマと天才数学者の秘密』。第2次大戦中にドイツの暗号エニグマを解読するためにコンピュータの原型を創り上げた天才数学者アラン・チューリングの物語。地味なテーマで戦闘場面がほとんどない戦争映画だけど面白かった。ただチューリングが同性愛者として警察の尋問を受けた時にチラッと出てきたチューリング・テスト(隠れた話し相手が機械か人間かを判別するテスト)についてはもっと詳しく取りあげてほしかったなあ。夜のサッカーに備えて9時過ぎに早々とベッドへ。
9月6日(水)
午前2時過ぎ起床…ってマダ夜中。すぐにテレビの前で日本代表vsサウジアラビア。気温32度。湿度73%。6万以上の観客はほぼ全員サウジの応援。完全アウェー。W杯出場を埼玉で決めておいて良かったですね。前半サウジは抑え気味。日本は攻撃がギクシャク。ボールを奪ったあとのスピードがない。コラッ本田!と言いたくもなる。位置取りも動きも全然ダメですね。後半本田が下がってよーやく攻撃にリズム。サウジも後半に勝負をかけて日本の一瞬の隙を突き決勝点。日本もチャンスは何度かあったけど得点を取り切れなかった。まぁモチベーションの違いかな。サウジがW杯出場を決めて大喜び。来年のロシアでのW杯本戦に向けて課題はハッキリと見えましたね。アサヒ芸能の原稿を仕上げてからベッドへ。2時間ほど睡眠して起床。RKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。サウジ戦について講評。期せずして日本サッカーの世代交代が決定的になりましたね。RKBの直前のニュースで世界の大学ランキングが発表されたことを知る。日本の大学で最高ランクの東京大学は世界ランク46位とか。日本サッカーもこれまで46位。最新の情報では2位ランクを上げて44位。大学ランキングと同じような位置。関係あるのかなぁ?ないやろなぁ(苦笑)
9月6日(水)つづき
ラジオのあと黒兵衛と散歩。本田はこれからタイヘンですね。海外組は試合に出られないようならJリーグに帰るべきですね。午前中デスクワーク。音楽評論家の平林直哉さんからフルトヴェングラー指揮ウィーン・フィルのフランク(ニ短調)とシューマン(1番「春」)の交響曲のCDが届く。どちらもオープンリールのテープからのCD化。平林さんはこのシリーズをずっと続けている。最近はワルター指揮NYフィルのマーラー2番「復活」もあった。いずれも演奏は折紙付き。音も柔らかく素晴らしい。昼飯&昼寝で熟睡のあと東京へ。衆院議員会館で遠藤利明衆院議員(オリパラ組織委副会長・元五輪担当大臣)が主宰する「スポーツ立国推進塾(仮称)キックオフの会」に出席。スポーツ議連&アドバイザリーボードの有識者スポーツ関係者&文科省・スポーツ庁の役人等約50人が参加。いよいよ体育の日がスポーツの日へと名称変更されるのに伴い(次期臨時国会で法案提出)国民体育大会も国民スポーツ大会に…日本体育協会も日本スポーツ協会に改められる日が近づいてきた。それに伴いスポーツに対する理解と認識を深めるためにどーするか…ということをいろいろ話し合う。これだけは2020年の最高のレガシーにしなければ…。帰宅後晩飯映画劇場は日本未公開WOWOWを録画した『最高の人生のつくり方』。ダイアン・キートン(69歳らしい)は歳取ってお婆さんになっても素敵ですねえ。歌手の役は『アニー・ホール』以来かな。彼女がしっとり歌う「いそしぎ」はいいですねえ。マイケル・ダグラス(71歳とか)も頑固爺のいい味を出していました。サミー・デイビスJr.も知らない若者たちのなかでヤク中に転落した息子との確執を乗り越え孫や隣人との新しい愛の生活に目覚める。2日連続面白い映画を見て満足。それにしても『最高の人生のつくり方And
So It Goes』『最高の人生の見つけ方The Bcket List』『最高の人生のはじめ方The Magic of Belle Isle』と邦題は似たものばかり。もちっとどないかならんもんかいなあ。
9月7日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩。文春砲炸裂らしい。まぁ政治家の不祥事は騒がれても仕方ないけど芸能人のスキャンダルは女性誌に任せておいてほしいですね。大の大人の騒ぐことではないですから。それにしても明治時代に週刊誌ジャーナリズムがあれば伊藤博文はどう扱われていたのかな?女遊びを明治天皇に注意されたほどの人物だったらしいですからね。そー言えば『フランスには、なぜ恋愛スキャンダルがないのか?―“哲学の国”の恋愛論』(柳沢直子&草野いづみ著/はまの出版)なんて本も逢ったなあ。終日デスクワークで晩飯映画劇場は『太平洋奇蹟の作戦キスカ』。山村総・三船敏郎・志村喬・西村晃・児玉清・稲葉義男・佐藤充…など錚々たるメンバーが並んでいたので去年WOWOWで放送されたのを録画していた。なるほど面白かった。玉砕を否定して3万人余の将兵を霧に隠れて進んだ艦船で脱出させた実際にあった作戦の映画化。こういう戦争映画を戦後の日本は作っていたんですね。1963年の作品。日本版ダンケルク作戦を刊行した人達もいたのですね。キスカ島は(アッツ島も)アメリカのアラスカ州の一部で日本は一時期アメリカ本土の州の一部を占領していたこともあったのですね。
9月8日(金)
朝起きて軽い朝食のあと黒兵衛と散歩。歩きながら今日締め切りの『スポーツゴジラ』の構成・書き出し・マトメなどを考える。マァその通りには行きませんけどね。考えることは大事。若い頃は何回もメモを書き直したけど今は頭で考えるだけ。それだけ成長したことか?…どーかはわからないけど帰宅して早速書き出す。テーマは今夏日本スポーツ学会の主催で行ったスポーツ・ジャーナリストの講座のマトメ…のようなもの。う〜ん…原稿用紙9枚にまとめるのは難しい。13枚くらいザアーッと書いて昼飯&昼寝。午後新鮮な気持ちで午前中に書いた原稿を短くブラッシュアップ。途中毎日新聞から3横綱休場の感想を求める電話。少し経ってTBSのNスタから野球Uー18での清宮の不振に関する感想を求める電話。3横綱休場でも今の大相撲は見所満載。若手の活躍と成長に期待+隠岐の海に注目。これは荒井太郎さんの意見の受け売り。清宮クンはキャプテンとしてチームに気を遣いすぎてるのかもしれませんね。でも打てる実績のある選手だから今にホームランを打ちますよ。むしろ振りの鈍い中村選手のほうが心配かな。とかいろいろ電話取材も受けつつ晩飯前に原稿やっと完成。メールで送稿して大船へ。いろいろ買い物&銀行に寄ったりして晩飯は久しぶりに『鮨処もり山』へ。美味しい鮨に舌鼓。夏休みが終わって客減ったところで最近電子煙草を吸い出した『もり山』の大将に電子煙草なるモノを見せてもらいチョイと吸わせていただく。う〜ん…、ちょっと妙な味。煙草は70歳になれば(それまで生きていれば)ピースで復活するつもり。帰宅して風呂のあと映画はチャップリンの『ライムライト』。昔見たはずなのに詳細が思い出せず気になっていた…けど原稿疲れか眠くなったので途中リタイア。これから翻訳の仕事に集中しなければならないのにちょっとスタミナが心配。酒やめるか。
9月9日(土)
朝起きて北朝鮮の建国記念日はどーなったのか…太陽のフレア爆発でミサイル発射は…などと思いながらTVをつけてチャンネルをいろいろ回すとUー18の野球日本vsカナダ戦をやっていたので朝飯食いながら見てしまう。清宮選手の見事なバックスクリーン直撃ホームランのあとリードされていた日本が逆転。ところがカナダ選手の好走塁などで再逆転されたところで黒兵衛がクンクン騒ぎ出したので野球は録画にして散歩。帰ってきたら日本はチャンスがありながらモノにできず惜しくも敗戦。明日の韓国戦に勝てば決勝進出の望みはあるが…。
9月9日(土)つづき
午前中デスクワーク。ホワイティングの書き下ろし『TWO OLYMPICS』を読む。さすがに面白いが英語は疲れる。昼飯食ってグッスリ昼寝。起きたら桐生が100mで10秒を切ったとかでいくつかのメディアから電話。Uチューブを見て確認。世陸のあとインカレというのびのび走れる環境と多田の好スタートが牽引しましたね。共同通信とサンケイにコメント。これで日本人にとってのカベは消えましたね。夕方になって小1の孫が一人で遊びに来て「作文の書き方を教えてほしい」と言うので風呂に入りながら「い・ど・だ・な・ど」の法則を教えてやる。「いつ・どこで・だれ(とだれ)が・なにを・どうした」を書くのが基本。要するにキプリングの4W1Hですね。加えて「ようす(詳しい様子)」と「かんそう(感想)」を書けば満点。孫は「いどだなど」を繰り返す。なぜ(WHY)が欠けて5W1H(いどだななど)が正しいことにはいつか本人が気づくことでしょう。風呂を出て一緒に「名探偵コナン」の録画を見ながら晩飯。終わったらコテンと爆睡してしまう。孫と遊ぶと疲れるのかな。夜11時過ぎに目覚めて『サピエンス全史上巻』読了。『下巻』を読み始める。なかなか面白い本。宗教とサッカーの違いがよくわかった。第二次大戦後すぐに飛田穂洲などは宗教的でもあった軍国主義神州日本に別れを告げてスポーツ中心の「運動宗」を唱えたがスポーツはやはり基本的に娯楽であって極めて学習的でも宗教には至れないのですね。目が硬くてノコノコ起き出して夜中メトロポリタン歌劇場パトリス・シェロー演出のR・シュトラウス『エレクトラ』を見始める。スゴイ。シェローの母子の心理の描き方(歌手の表情と動き方)が見事。半分ほど見て録画再生を変更。映画『超高速!参勤交代』を見始めると面白くて止まらなくなって終わりまで見てしまう。福島県弱小磐城国湯長谷藩の意地の話。3.11後の映画としては『君の名は』なんてくだらない映画よりもこっちのほうがずっと上ですね。2時半頃ベッドへ。
9月10日(日)
U-18野球は韓国にも負けたようですね。試合は見ていないのでよくわかりませんがカナダ戦の時はリリーフに慣れていない投手をリリーフに使ったことも敗因だったかなと思われました。まぁ高校生のやることですから細かいことはいいんですけどね。朝起きて孫と一緒に黒兵衛と散歩。昨日教えた「いどだなど」の応用を喋りながら歩く。昼飯前に母親が向かえに来て孫とのヒトトキはアッサリおしまい。すぐに仕事する気にもなれないので昨日見た映画の続編『超高速!参勤交代リターンズ』を見る。3.11後の福島ガンバレ映画として見事。領地を悪老中に乗っ取られかけた湯長谷藩城主が敵に囲まれた時に口にする台詞「あんたもこっちに住まんか?」は見事。そうですね。東電の幹部もコッチに住むべきですね。午後から少し仕事して大相撲初日。隠岐の海は遠藤を見事に上手投げ。荒井太郎さんの予言(大穴優勝)はありそう?3横綱休場でも好取組が多くて満足。晩飯食いながら昨日途中まで見たメトロポリタン・オペラ『エレクトラ』の続きを見る。う〜ん…。パトリス・シェローの演出…悪くないけど色彩的にちょっと一本調子で暗すぎないか。ハリー・クプファーの演出(アバド指揮ウィーン歌劇場)のようにエレクトラの妹クリソテミスが汚れた灰色の服の前を開けると真っ赤なドレスが飛び出すような外連味もほしかったなあ。サロネンの指揮もステンメ初め歌手陣もすべて見事でした。『ダーウィンが来た』で井の頭公園の鳰=カイツブリを懐かしく見て(鳰は知らなんだけど昔その近くに住んでいたので)風呂のあとウィスキー飲みながらレナード・ストラットキン指揮デトロイト響のアメリカ音楽特集。バーンスタイン『キャンディード序曲』バーバー『弦楽の多恵のアダージョ』ガーシュウィン『ラプソディ・イン・ブルー』コープランド『交響曲第3番』どれも素晴らしく見事な演奏で満足。特に小曽根真をソロに迎えてのガーシュウィンは面白かった。山下洋輔さんのぶっ飛びフリージャズ・ラプソディも大好きだがクラシック(左手)とジャズ(右手)の対話が面白かった。今日は一日中遊んだな。ま。エエか。
9月11日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと雑務いろいろこなして昼飯に蕎麦食って大船の銀行で再度雑務のあと東海道線で品川経由浜松町へ。『ニューズ・オプエド』の本を作るとかでオプエドのスタッフからインタヴューを受ける。きっかけは上杉隆さんと飛行機の上で川島なお美さんを挟んで(というのはマァどうでもいいことですが)ジャーナリズムをきちんと発信できるメディアを作ろうと話したのが最初。そしてノーボーダーとノーボーダー・スポーツができてオプエドに発展。メディア作りはすべて上杉氏の尽力によるモノですが『ニュース・オプエド』ではなく『ニューズ・オプエド』にしようといいだしたのは小生。本物のNewsならニューズと発音するほうがいいですからね。取材を受けたあとはオプエド本番。今日のゲストは先週に続いてサッカー・ジャーナリストの大住良之さん。W杯予選は最後にサウジに負けてしまったけど80%を超す湿度のなかでの試合は評価できないとか。オーストラリア戦と同じように高い位置でボールを奪って…との戦術は無理。その他いろいろ最近の日本代表のサッカーについて話してもらい来年のロシア大会は1次リーグ突破。できれば史上初のベスト8を狙いたい…で番組を終えたあと向かいの蕎麦屋でNHKラジオ『ごごラジ!』のディレクター氏と打ち合わせ。10月下旬が2020東京五輪まで1000日前ということで特集を組むとか。小生は10月23日にトップバッターとして登場させてもらって体育からスポーツへというテーマで話させていただくことに。メダルを取ればいいだけの話じゃないですからね。帰宅して風呂入ってiPS細胞の実践研究をしている山中伸弥先生のドキュメンタリーをNHKで見ていると研究室に平尾誠二さんのサイン入り神戸製鋼ラグビー部の真っ赤なジャージと2人のツーショット写真が飾ってあった。山中先生は平尾のお別れの会にも来られてましたからね。ウィスキーをロックで一杯グイッと飲んで寝る。
9月12日(火)
朝起きて小雨の降るなか黒兵衛と散歩。ミストは気持ちイイですね。朝雑用をこなして昼から原稿執筆。あ。来週が連休なので締め切りが1日早くなっていたのを忘れてた。『アサヒ芸能』連載大急ぎで執筆。100m10秒を切った話。日本人は体力的に劣るなんていうマゾヒスティックな言葉はもうヤメにしたほうがイイですね。昨日もサッカー・ジャーナリストの大住さんとイタリアのかつてのセンター・バックのカンナヴァッロの話になってあれだけ背の低い選手でも世界一のバックスになれるんですからね…と話したもんです。午後から別のPR誌の原稿の構成を考えたりいろいろデスクワーク。大相撲は隠岐の海が負けたか。晩飯オペラ劇場はオランダ国立歌劇場の『サロメ』。ダニエレ・ガッティ指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の音楽も見事ならイヴォ・ヴァン・ホーヴェの新演出も見事。サロメ役の美人歌手マリン・ビストレムも官能的な歌と踊りでヨカナーンの血にまみれて真っ赤になる熱演で凄みがありました。そしてヨカナーン役が何とエフゲニー・ニキーチン。15年ほど前だったかボリス・ゴドゥノフ役で来日した時に六本木で写真家の加納典明さんと一緒にトークショウをしたとき以来舞台裏で二度ほど雑談した仲。そのときは彼も小生も愛煙家でロングピースは旨いと二人で煙草を吸いながらオペラ談義。手の甲の入れ墨を発見してソレがあると出来ない役もあるのではないか?と訊くと若い時の失敗だと言って顔を顰めていたけど今回のサロメでのヨカナーンの役では全身(上半身)のタトゥーを披露。血塗れの死体は別の役者が演じていたが元気な姿と見事な歌を久しぶりに見聴きして嬉しかった。しかし『サロメ』は凄い演出と歌手が次々と出てきますね。それだけオスカー・ワイルドの原作とリヒャルト・シュトラウスの音楽が見事ということなんでしょうね。
9月13日(水)
朝起きて黒兵衛と散歩。好天で暑いが秋風。油蝉も蜩(ヒグラシ)も?(ツクツクボウシ)もまだ啼いている。いつまで啼くのかな。昨日の本欄でNHK-BSの『Japanism
Plus』を録画で見た話を書き忘れた。元々はNHK国際放送でのオンエアでピーター・バラカンさんがレポーターとなって日本の子供たちのスポーツ事情を外国人向けに報告。小生が解説者役で日本のスポーツが体育からスポーツへ大きく変化してきていることを解説。最後に勢いで喋ってしまった「ゆるスポーツ」の話までカットされずに取りあげられてゆるスポーツのブラックホール卓球が映像で紹介されていた。スタッフの努力に感謝。散歩のあとRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。桐生選手が100mで10秒を切ったことに関して記録と距離の関係について話す。1マイルレースでは4分を何故か長い間切れなかったのに一人の選手が切った途端にその後1年間で23人もの選手が切ったのですからね。心理的「壁」はありそうですね。終日デスクワーク。財界展望社の雑誌『ZAITEN』での復活連載第1回を書きあげる。その他イロイロ雑用。フジテレビ『グッデイ!』のスタッフから日ハム大谷選手のメジャー入りの話を訊く電話が入ったので昨年オフにアメリカ以外でプレイしている25歳以下の選手はメジャー契約できなくなりマイナー契約のみで契約金等も20分の1程度になってしまう可能性がある話をしてあげる。メジャーの労使協定でキューバの若い選手との高額契約を阻止するためのトバッチリだけど日本のプロ野球はどう対処するのか?夕方チョイと大相撲を見る。阿武咲いいねえ。北勝富士も横綱を力で寄り切った。休場力士の多い今場所でも見所は少なくない。荒井太郎さんが優勝候補の大穴にあげた隠岐の海もがんばらんかい!
9月14日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩。すっかり秋。小さい秋ではなく大きい秋。颱風の影響はマダのよう。今日も終日デスクワーク。『Forum8』の連載を執筆。スポーツは民主制社会からしか生まれないという20世紀の社会学者ノルベルト・エリアスの説を紹介。民主制社会の大前提は非暴力だから暴力的な闘いや武術が非暴力化して技術を競うスポーツになるのですね。午後からR・ホワイティングの新作『TWO
OLYMPICS』読書。サスガ…と唸らせる内容。1960年代の東京描写が面白い。しかし英語を読むのは疲れるなあ。大相撲阿武咲が派手に日馬富士を一回転させて勝った。一人横綱も可哀想だけど阿武咲はイイですねえ。それに較べて隠岐の海はアカンなあ。精神面かなあ。晩飯映画劇場は『蜩ノ記』。冤罪で藩史を書く閑職に移されたうえソレを書きあげれば切腹という古参武士と失態を犯して切腹は免れたが古参武士の仕事を切腹まで見届ける仕事を命じられた若い武士の物語。事件が少々込み入ってるとはいえ日本人の心と日本の農村風景の美しさがシンクロして描かれてイイ映画でした。しかし役所広司でなかったら出来ない役柄ですね。安倍内閣の閣僚の皆さんにも見ていただきたい映画ですね。インドに輸出する原発で事故が起きたらどーするつもりなんでしょーねー?あ。テレビのニュースでアップルが新製品のスマートフォンを発売するとか報じていたけどはたしてニュースで報じる内容なんですかねえ?NHKまでが新型ゲーム機の宣伝してどないすんねん…というのはガラ携+iPadで満足してるガラパゴスの住人の言葉でしょうか?
9月15日(金)
朝ベッドのなかで本を読んでると北朝鮮がミサイルを放ったとかでテレビは大騒ぎらしい。トランプ大統領はアメリカ本土には関係ないというようなことを呟いたらしい。アメリカ本土に関係があるとどーするのでしょうか?映画『OK牧場の決闘』でのワイアット・アープは悪漢に足下を銃で撃たれて脅されても微動だにしませんでしたが…。
9月15日(金)つづき
朝飯にバナナ食いながら北朝鮮ミサイルのニュースをテレビで見たあと黒兵衛と散歩。朝鮮半島南北分断の現状にはもちろん日本(大日本帝国の植民地政策)にも責任があるけど朝鮮半島は日露戦争の頃から東アジアのバルカン半島のような状態だったことも確かですね。いや文永弘安の役(元寇)以来か。いやいや白村江の戦い以来ですね。そう思って取り組むべき課題なんでしょうね。終日デスクワーク。連合通信のコラムを書いて昨日一昨日書いた原稿の校正。阿武咲は豪栄道に惜しい敗戦。ま。経験の差でしょうか。優勝戦線は混沌。広島&ソフトバンクでテッパンのプロ野球とは大違い。しかし広島の優勝もソフトバンクの優勝も考えてみればハードウェア(球場施設やフロント組織)がソフトウェア8野球の現場)を動かした勝利とも言えますね。晩飯映画劇場はメリル・ストリープ&ジュリア・ロバーツ&ユアン・マクレガーなどの出演した家族ドラマ『8月の家族たち』。邦題の「家族」に「たち」が付いているのが面白い。詩人の父親が自殺して癌で闘病中で薬中毒の妻(母親)のもとへ葬儀に集まった娘三姉妹と家族の物語。夫と別居中の長女や従妹と恋愛状態にある次女の相手がじつは父親の不倫の子(弟)であることがわかったり自由奔放な長女の娘が姉妹の旦那からマリファナをもらって吸ってるのがバレて大騒ぎになったり…それらをすべて見つめるのが自殺前に父親が雇ったネイティヴ・アメリカン(インディアン)オセージ族の娘のお手伝いさん。原題は「August:Osage
County(オセージ族の地域での8月)」で劇作家トレイシー・レッツ作のピューリッツァ賞受賞戯曲。テネシー・ウィリアムスやアーノルド・ウェスカーの戯曲のようで母親と妹や娘の家族たちが本音で罵り合い叫び合いそれでも結ばれているのかバラバラなのかわからない家族の物語。そうか。ここはオセージ族の住むところなのだ。オクラホマ州の8月夏の暑さが強調される。漱石は短編『趣味の遺伝』の冒頭に「暑さのせゐで神も氣違ひになる」と書いたけど「8月(猛暑)に狂う」のは日本人だけではないようだ。なかなか凄い物語。最後のシーンがチョイと残念。クルマで出て行くジュリア・ロバーツにはUターンしてほしかったなあ。オセージ族の娘に抱かれている年老いて頭も禿げた母親(メリル・ストリープ)のもとへ戻るシーンは不要だけどUターンのシーンは見たかったなあ…。
9月16日(土)
今日から世間は3連休。ま。小生には関係なし。朝起きて黒兵衛と散歩。おおっと。蝉の声が聞こえない。平成29年の鎌倉は長月15日が蝉の声の途絶えた日と言えるのか?それとも颱風のせい?颱風が抜けると蝉の声も復活するのか?颱風はまだ離れてるから関係ないか。まぁどーでもええわ。終日デスクワーク。一日中英文を読むのに疲れて夕方『サピエンス全史下巻』読了。サピエンスが国家・帝国・資本主義・株式会社…といった虚構を構築するようになったから万物の長の地位に就いた…との説は面白かったですねえ。そして近い将来「自然選択の法則」を打ち破り「知的設計」によるサピエンスの進化が起こる…というのも少々SF的に過ぎるかもしれないと思いつつも想像できる。しかし結論がルネサンスの賢人(フランチェスコ・ペトラルカ)の「我々は何処から来て何処へ行くのか?」のヴァリエーション「我々は何を望みたいのか?」でしかないのはちょっと残念。とはいえ我々の考えることソレしかないのかもしれない。ペトラルカの「何処から来たか?」の問いには既に明確な答えがある。人類の先祖は約700万年前に東アフリカで生まれた…いやその前の猿人は?猿は?哺乳類は?…となると「宇宙は何処から来たのか?」まで行き着くからやっぱり「我々は何処から来て何処へ行くのか?」は永遠の謎であり21世紀に至って「自然選択」からサピエンスの「知的設計」によるさらなる進化が始まったとなると…やはり「我々は何を望みたいのか?」を問い直すことが重要になるのか…。嗚呼堂々巡り。行く付くところは三途の川のステーション(song
by 櫻川忠丸)色即是空。空即是色ですね。晩飯映画劇場は『イヴ・サン=ローラン』。ここまでホモセクシュアルを描いた映画を見るのは初めて。浮気も嫉妬も男女の関係と同じですね。色即是空阿弥陀籤。空即是色阿呆陀羅経。You
must trust your son.なんて歌(学生節)もありましたね(song by Crazy Cats/written by Dai Nishijima/composed
by Naozumi Yamamoto)。うわっ。『学生節』の作曲は山本直純か…。
9月17日(日)
朝起きて小雨のなか黒兵衛と散歩。風はまだ吹かない。颱風は遠い。終日デスクワーク。R・ホワイティングの英語と格闘。なかなか英文に慣れてこないのは歳のせいか。英文を読んでばかりいると日本語の文章が無性に読みたくなる。ふうううう。昼飯食って再度英文。夕方ダウン。大相撲&ビール&チーズ。阿武咲は元気ですね。栃ノ心が十両に初めてあがってきた頃はコンナに前捌きの上手い四つ相撲の得意な外国人力士は初めてと驚いたものですが最近は精彩を欠きますね。豪栄道が走るのかな。晩飯映画劇場はアンジェリーナ・ジョリー&ジョニー・デップ『ツーリスト』。諜報員と裏社会の暗闘&ヴェネツィアの高級観光案内。はっきり言ってイマイチでした。安上がりのTVドラマのレベル。こういう犯罪映画は昔ジェームズ・ギャグニーやハンフリー・ボガードなどのフィルム・ノワールやジャン・ギャヴァンやアラン・ドロンなどのフランス映画のほうが娯楽映画でももっと人間の心の闇と社会の闇を虚無的に深く描いていたように思う。時代が変わった?『地下室のメロディ』でも見直そう。風呂からあがって池辺晋一郎さんと檀ふみさんによるNHK交響楽団のアーカイヴ番組。カラヤンは記者会見のみ。イタリア・オペラの来日公演はデル・モナコの一声だけ。ストラヴィンスキーの指揮もチョイとだけ。これはDVDを持ってるからエエけどゴッビやバスティアニーニは出してほしかったなあ。フィッシャー=ディースカウももっと聴きたかった。まぁ時間がなくて主役は指揮者とN響やからシャーナイか。マタチッチ&ズイトナー&デュトワ&マゼール&メータ…etc。小生はスヴェトラーノフのチャイコフスキーが好きですね。
9月18日(月)
昨晩は夜来風雨聲。知花落多少。しかし爆睡していてあまり颱風は気にならず。朝起きて黒兵衛と散歩。蜩(ヒグラシ)と?(ツクツクボウシ)の泣き声が復活。やっぱり颱風が来る間は避難していたのか?終日デスクワーク。午前中は『スポーツゴジラ』の校正。午後からは来週だと思っていた北國新聞の締め切りが今週だという連絡が入ったので少々焦る。なるほど第4週目の金曜(掲載曜日)は今週だ。明日が関西出張なので午後の半日かけて北國新聞とアサヒ芸能と書きかけになっていた連合通信のコラム合計3本を完成させて送稿。さすがにチョイと疲れて夕方大相撲&ビール。阿武咲は千代大龍の勢いの前に敗れる。まだまだ若いな。そこがいいところだろうけど。ハゲエエエエーー!と叫んだ女性が記者会見をするというのでテレビを見ているうちに晩飯映画劇場のチャンスを逃す。その女性が黒いスーツでメディアの記者たちの前に現れて深々と何度もお辞儀をした。他人を奴隷扱いする人は自分も簡単に奴隷になるって言葉が確かあったなあ。誰の言葉やったかなあ。寝よ。
9月19日(火)
朝少し早めに起きて黒兵衛と散歩。蝉はまだ啼いてる。油蝉の声まで聞こえる。朝飯食って大船駅へ。新横浜から新幹線で久しぶりに新大阪へ。毎日放送へ入る前に隣の丸善ジュンク堂で本を漁る。目指すオルダス・ハクスリーの『素晴らしい新世界』が光文社文庫でも講談社文庫にもなかったのでヒョイと見つけたハクスリーの『知覚の扉』を購入。幻覚剤メスカリンによる芸術論未来論とかナントカは知ってたけど読んでなかったので。隣にあったアンドレ・ブルトン『狂気の愛』(光文社古典新訳文庫)も購入。これはタイトルしか知らなかったけどシュールレアリスムのブルトンですからメスカリンのようなモノか(違うかな(^_^;)。レジに辿り着くまでに美術手帖・編『葛飾北斎
江戸から世界を魅了した画狂』(美術出版社)を発見。衝動買い。その傍に高橋秀治『アンドリュー・ワイエス作品集』(東京美術)があったのでこれも購入。ワイエスはきちんとした画集を持っていなかったので嬉しい。毎日放送で『ちちんぷいぷい』出演。トミーズ健ちゃん・ロザン・沢松奈生子さんらとハンコの話&刺身のツマの話などで盛りあがる。衆院解散・北朝鮮ミサイルも庶民にとっては本当は遠い話題なんですね。番組のあと音楽担当ディレクター氏などと天麩羅会食。いろいろ話して食って呑んで新幹線でワイエスと北斎を眺めながら爆睡して帰宅。
9月20日(水)
朝起きて黒兵衛と散歩。昨日に続き蝉はまだ啼いている。角川書店の担当者からR・ホワイティングの新刊書き下ろし『Two Olympics』第一章の下訳が送られてきた。小生の英語力だけでは我ながら心許ないと思っていたので以前からお願いしていたがこれはかなり強力な援軍。あとは著者のボブ(ホワイティング)さんと話し合いながら進めることにしようと犬に牽かれながら決意。けっこう忙しくなりそうな気配。校正等の仕事をこなして午後から東海道線で横浜へ。チョイと遅れかかったのでタクシーで神奈川大学へ。今日から人間科学部の3・4年生40人くらいを相手に「スポーツ文化」の授業。学生がおとなしすぎることにまず驚く。こちらから質問をしても蚊の鳴くような声でしか答えない。それを世の中で通じるようにしてやるのも教育の仕事なのかもしれないが故広瀬一郎さんの後釜助っ人として非常勤講師を引き受けた小生もそこまでしなければならないのかどうか。ま。ボチボチやりましょか…と1日目の講義を終わり帰宅。豪栄道の優勝かな…で晩飯食うと疲れていたのか爆睡。夜目覚めてウィスキー呑みながら翻訳の仕事に取りかかる。寸暇を惜しんでやることになるのかな。
9月21日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩。蝉の鳴き声がかすかに聞こえる。まさに死ぬ直前のような微かな声。鳥将死。其声美也。蜩将死。其声又美。油蝉の声はあまり美しくないですね。午前中にボブさんの英文原稿の不明点をチェック。質問は明日に回して午後からゴルフ改革会議のスポーツ庁と日本ゴルフ協会への質問書を清書。NHK「視点論点」への出演(体育の日)を依頼されたので以前の原稿をパソコンから引っ張り出し次の原稿を検討…とかなんとかしていると夕方近くなったので東海道線で新橋へ。地下鉄で虎ノ門へ。虎ノ門ヒルズのオリパラ組織委員会へ。小生がアサヒ芸能に書いた原稿に対して“異議”があるとのメールが入ったのでどーゆー“異議"なのか伺いに訪れる。受付の横で広報担当者の登場を少し待つ間に故・広瀬一郎氏を送る会で出逢った人物2名と遭遇。皆さんいろいろ働いてますなあ。
9月21日(木)つづき
虎ノ門ヒルズ2020東京オリパラ組織委でスポークスパーソン(スポークスマンとは言わないのですね)のT氏と戦略広報課報道対応支援チームのH氏に面談。聖火リレーの日程やコースやそれ以外についても如何に森会長がIOに対していろいろ申し入れもし要求もし交渉もをしているかという話を伺う。小生はその活動をもっと有効に広報してほしいと要請。その他組織委の掲げている3つのモットー(方針)が国民の間に(マスメディアにも)全然広がっていないことやゴルフ会場の問題から大会返上論への対応や「体育からスポーツへ」という小生の持論までいろいろ話し合いました。これからも組織委とは機会があるごとに話し合わせていただくことをお互いに了解して友好的に面談を終える。あ。リオの閉会式で安倍首相を登場させたことと森会長が選手に対して表彰台で「国歌を大きな声で歌うよう」指示したことについてそれらは間違っているということを話し忘れた。まぁ次は呑みに行きましょうと言って別れたのでこれから何度も話す機会があることですからその時に話しましょう。帰りに久しぶりに大船駅ルミネの書店アニールへ。池澤夏樹=個人編集日本文学全集の『源氏物語
上』(河出書房新社)入手。文庫のコーナーでオルダス・ハクスリー『すばらしい新世界』(光文社古典新訳文庫)も発見。大阪の巨大書店に並んでいなかったのに地元のさほど大きくない本屋さんに読みたい本が並んでるのは嬉しい。これまた久しぶりにアジア料理店『FLAT』に寄って晩飯&帰宅。風呂のあとR・ホワイティングさんの書き下ろし英文の下訳をチェック。忙しくなりそう。
9月22日(金)
朝黒兵衛と散歩。蝉の声が微かに聞こえる。ほんの微かに。蜩も終わりか。黒兵衛が道路に落ちて絶命寸前の蜩を鼻でつつくのでリードを引っ張る。帰宅後ボブ(ホワイティング)さんに電話。『TWO
OLYMPICS』第一章『IN PRE-OLYMPIC TOKYO,Winter 1962』でわからなかったところや疑問点を1時間以上かけて質問。何しろGHQキャノン機関の諜報員の話からマルセル・パニョルのフランス映画やゴジラやラドンやウィリアム・ホールデンそれにチェビー・チェッカーのロカビリーから安藤組や花形敬や住吉連合の話まで出てくるから面白いのは確かだが多くの読者に伝えるには少々たいへん。ま。ボチボチやるか。午後から道路や隣家にはみ出している木の枝を切る作業をチョイとやったあと翻訳。晩飯映画劇場はこの先ゆっくり映画なんか見てられないはずだから気楽な娯楽映画と思しきモノを選んでメル・ギブソン&ジョディ・フォスター&ジェイムズ・ガーナーの西部劇『マーヴェリック』。ギャンブラーのドタバタ喜劇。途中で時間の無駄…と後悔したが面白い場面(インディアンとの会話やポーカーのシーン)もあったので見てしまう。ま。時間の無駄だったかな。少し翻訳作業をしてネル。
9月23日(土)
朝起きて黒兵衛と散歩。蝉の声はすっかり消えた。秋到来か。終日R・ホワイティング『Two Olympics』の翻訳作業.新しい英単語をいろいろ知る。conurbationなんて単語はこの歳になって初めて知った。どんな意味かって?おしえてあげない(^o^)。知らないことって多いですね。晩飯時になって次女夫妻が孫を連れて来訪。飯食って酒呑んでワイワイ.しかし翻訳は疲れる。
9月24日(日)
朝起きてパンで朝食のあと孫2人を引き連れて黒兵衛と散歩。ツクツクボウシが1匹だけ今にも絶え入りそうな声で啼いている。ガンバレガンバレ。孫たちはナンノコッチャわからない様子。そりゃ若い者にはわかるまい。散歩のあと少し寸暇を死んで翻訳作業のあと大船駅前芸術館通りのお祭り「大船to大船渡」へ。震災以来続いている催しで長い通りイッパイに地元の飲食店が屋台の出店を出店。「213」や「との山」といった行きつけの店もビアバーや焼き鳥店を出して孫の通っていた幼稚園の先生方も大活躍。「flat」は昼間から店を開けて休憩所にしているらしい。JRやモノレールが紙で作った駅長帽を配り警察はパトカーの紙模型を配りボディブローと名乗る大船渡のフォークグループ(?)が歌をうたい…大混雑の道はビールや焼き鶏を手にした客で押し合いへし合いお祭り気分。サンマや焼き鶏を焼く煙がもうもうと漂いビールを飲まずにはいられない気分になってイッパイ。サンマの天麩羅や福島から出店のなみえ焼きそばが旨い。サンマTシャツやサンマ・トートバッグや岩手産の地酒を買って少しだけ復興に協力。帰宅後昼寝して再び翻訳作業。軽く晩飯食いながら日馬富士の優勝を見てやっぱり気合いが違うと納得して風呂入ってあがって翻訳作業。時間さえあれば翻訳作業。こういう毎日がこれから半年続きそう。翻訳こんにゃくはどこかにないものか。深夜まで作業のあとベッドへ。
9月24日(日)つづき
本欄で「寸暇を惜しんで」と書いたつもりが「寸暇を死んで」になってる。このほうが正しいかな(>_<)
9月25日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩。蝉の声は完全に消えたようですね。寸暇を惜しんで翻訳作業&大船まで来てくれた編集者とイロイロ打ち合わせ作業。ゴルフ改革会議は欠席。午後からさらに翻訳作業のあと夕方東京芝公園AVATTA
STUDIOへ。『ニューズ・オプエド』MC出演。今日のゲストはスポーツマーケティングラボラトリー(スポラボ)代表取締役の荒木重雄さん。2005年頃ロッテ・マリーンズの集客に様々なアイディアを出して大活躍した人物。そのころから雑誌『スポーツ・ヤァ!』で何度か取材させてもらってオプエドが始まったときからゲスト出演を依頼していたがスケジュールが合わなかったのがよーやく実現。いろいろスポーツ・ビジネスの話を聞いたけどやっぱり面白かった。再度の登場をお願いして今日は1時間でぴたりと番組を終わり続けてオプエド特番。安倍首相の演説を聞きながら上杉隆さん藤本順一さん町田彩夏さんとアレコレ話す。しかし中味がない演説でしたねえ。小池希望の党代表に較べて内容もない。原発ゼロのようなサプライズもない。希望の党は自民と民進に対する受け皿として相当伸びそうかな。政治的主張はともかく政権交代が可能な党が出てくると情報公開ができますからね。2時間番組に出てチョイと疲れて帰宅。メシ・フロ・ネル。
9月26日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩。帰宅して寸暇を惜しんで翻訳作業…といきたいところだがコラムの締め切りが2本。週末の出張などを考えるとやっておかねば…で午前中にYANASEのPR誌のコラムを書いて午後は朝日芸の連載を書いて晩飯。チョイと休んだあとよーやく翻訳作業に集中。希望の党か…政界再編が本格的に進むのか?風呂のあとニュース見ながらナイトキャップにウィスキー・オン・ザ・ロック1杯と酒1杯。本HPの更新原稿や写真を送ってネル。
9月27日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。早実清宮選手のプロ入り宣言でどの球団に入るのが彼に取って最適かという話題。ONのように年齢の近いコンビを組める長距離砲が既にいるチームがいいですよね。ならば若い筒香とコンビのくめるDeNAなど最適。左と左だけどルース&ゲーリックも二人とも左でしたからね。大学は通信制でプロ野球の一員としても通うことは可能ですよ。ラジオのあと黒兵衛と散歩。寸暇を惜しんで翻訳作業のあと午後から横浜へ。神奈川大学で授業。2回目の今日からSA(Student
Assistant)制度の4年生の女性がついてくれて資料のコピーや配布やDVDスクリーンの準備などのすべてをやってくれる。黒板消しがないとわかると走って取りに行ってくれた。これはありがたい。彼女にはバイト代が出て積み立てて海外研修に行く費用にするとか・神大自慢の制度。これはいいですね。授業もアナニアシュヴィリやフレッド・アステアの映像を使ってスポーツは何か?アート(芸術・技術)とスポーツの関係…などについて話す。心地よい疲れ。帰宅して晩飯&チョイと仮眠のあと深夜まで寸暇を惜しんで(何回書くねん(>_<)翻訳作業。そうか。民進は解体か。まぁ名前がイマイチところはそれ以外ないでしょう。自民VS希望。保守対決。リベラルはどこへ行く?
9月28日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩。昨夜は土砂降りの音をベッドで聞いたけど朝はミスト程度。散歩から帰って寸暇を惜しんで翻訳作業。昼頃から東海道線で上野へ。パンダの香香で賑わってるかと思ったけどそうでもなく(当たり前か)上野公園を抜けて国立博物館平成館へ。スポーツ庁主催の「日本版NCAA創設に向けた学産官連携協議会(第1回)」を傍聴。始まる前に鹿谷体育大・上智大・札幌大・神奈川大やいろいろの大学スポーツ関係者と名刺交換。筑波大永田学長・早大鎌田学長・一般社団法人ユニサカ代表で慶大4年の渡辺クン・ミズノ常務の鶴岡氏・三井住友海上火災常務の大和氏・スポーツ庁鈴木長官が次々と登壇してスピーチ。まぁ基本的考えはわかったけどチョット奇麗事の連続で問題点の掘り下げはなかったですね。今任意団体でけっこう上手くやってる人たちが法人化にして監視されることに賛成するかな?終わって鈴木長官や江戸川大の小林至氏に挨拶して帰途。上野から大船へ一本で帰れるのはラクですね。ちょいと『鮨処もり山』に寄って帰宅。アカン。今日は翻訳が進まへんかった(>_<)とにかく安倍政権を変えるのには賛成だけど9条は守らねば…。しかしアメリカはどう出てくるのかな?
9月29日(金)
朝起きて朝食のあと大船駅から東京へ。東北新幹線で仙台へ。仙石線に乗り変えて石巻へ。迎えに来ていただいた石巻専修大学Y教授のクルマで大学へ。約100人の学生や先生を相手にスポーツジャーナリズムの特別授業。スポーツとは何か?文化とは何か?スポーツ文化とは何か?スポーツ・ジャーナリズムの仕事とはどんなものか?…という内容で1時間半。学生に質問したり黒板に字を書きまくったり…。教室にぎっしり詰まった3・4年生がホントに熱心に聞いてくれる。心地よい疲れ。ホテルに帰って少し休んで夜は専修大の先生方と専修大生が大勢バイトしている料亭で懇親会。楽しくいろいろスポーツの話やら大学の話やら…でホテルに帰って爆睡。
9月30日(土)
朝石巻のホテルで目覚めてまずは朝食のあと部屋に籠もって翻訳作業。昼飯代わりにサンドイッチを食べて少し休んで夕方からの武道フェスティバル前夜祭の講演会に備えて原稿作り。2020東京オリパラに加えて石巻体育協会から日本の武道館について話してほしいとの要請があったので資料を見直す。これは自分でも勉強になった。1964年の東京五輪で柔道が正式競技になって北の丸公園に日本武道館をつくるまで日本には武道館はなかったのですね。戦前にできたのは武徳殿。大日本武徳会が中心になって造ったのですね。だったら武道という言葉と概念はいつ生まれたのか…柔道という言葉は嘉納治五郎によって明治15年に講道館の正式名称として広まったけど剣術(撃剣)が剣道になるのは対象に入ってから。武術より武道という言葉を使おうと警視総監が警察訓練所で言いだしたのは大正3年。そして武道館は1964年。武道は古い伝統の上に成り立ったものでも新しい概念なんですね…というような講演を夕方1時間行ってから関係者によるパーティ。石巻市長や市議会議長さんや体育協会会長さんらとテーブルを囲む。別のテーブルにはこの催し「パワーアップジャパンfromTokyo」の主催者である東京都から来た職員や明日の武道フェスティバルの指導者として参加する柔道の溝口紀子さん剣道の大石香菜さんなど。市長に武道館建設をみんなで訴えて二次会へ。そこで武道館という名称より文武両道館としたほうがイイのでは…という意見が地元の人から出て大賛成。20人くらいの二次会参加者で盛りあがる。しかし石巻の魚は本当に美味いなあ。それにさすがに夜の石巻は寒いなあ。当たり前か。そうか希望の党は立候補経験者に立候補せえへんか?と次々と声かけてるんやな。もちろん700万円は自分で用意しろ…ということで。代議士になりたいだけの人はともかくマトモに仕事したい人はこの話には乗らんわなぁ。ホテルで爆睡。
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