ナンヤラカンヤラ
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8月1日(火)
夜来風雨声。午前2時だか3時頃に猛烈な雷&稲光。強烈な電光と雷鳴。ヨハン・シュトラスの楽曲以上の激烈さ。カルロス・クライバーの激しい演奏どころじゃない強烈さ(笑)。約30分で止んだけど眠れないので『硫黄島上陸』読み続ける。戦時中の硫黄島に陸軍航空隊"隼"の整備員として学徒動員された人物(99歳)へのインタヴューが素晴らしかった。米軍の上陸寸前に仕事がなくなったので(旧式隼戦闘機が全て飛べなくなったり撃ち落とされたりしたので)本土に帰還することになったとき見送りに来た硫黄島に残る仲間は《皆笑顔だったんです。彼等の中には「自分も本土に帰りたい」と言う人は誰一人いませんでした。神々しいまでに美しい笑顔でした。そして私たちが乗る(飛行場へ向かう)トラックが見えなくなるまで彼らはずっと手を振り続けていました》兵隊だけでなく司令長官の栗林中将も海軍トップの市丸少将も素晴らしい人物だったようです。小生の親父は3度の応招で中国武漢三鎮の最前線で戦った男でしたがよく言ってました。「日本軍は大将も一兵卒も素晴らしかった。アカンのは威張りくさってた真ん中の奴らや」ワン。ベッドを出て久々の雷雨のせいか少しは暑さの和らいだなか黒兵衛と散歩。しかし湿度は高く蒸し暑い。日本の夏は金鳥の夏ではなく熱帯の夏ですね。ワン。暑さのせいかこの日記に書き忘れてしまったことを思い出す。NHK『魔改造の夜』でパンダのおもちゃを「魔改造」して大玉転がし50mレースをやったのが最高に面白かった。その他明日のRKBで話す内容(ウクライナで冬季五輪の開催を目指すという春日良一氏の主張)を調べ直したり金曜の『ニューズ・オプエド』の特集『真夏の甲子園はいらない』出版記念第15回最終回のゲストや内容を考えたり(ゲストは成城大学の山本敦久教授が喜んで出演しますと言って下さいました)しかし若いときには夏バテなんか感じたことのなかった小生も今年の暑さはコタエますね。夕方になって一天俄に掻き曇りゴロゴオロピカッドッカーン…と夕立。お天道様と雷神には猛暑と豪雨の間の選択はないのかな。晩飯食べながら見たパリ・サンジェルマンとインテルの試合は羽那(花)試合マァマァ面白かったですね。

8月2日(水)
酒井聡平『硫黄島上陸 友軍ハ地下に在リ』(講談社)読了。素晴らしいノンフィクションでした。硫黄島の遺骨収集団に4度参加。最後は今上陛下への記者会見に参加し硫黄島の遺骨収集について訊くという見事なラストは北海道新聞宮内庁担当記者にして可能だったにしてもその最後に行き着くまでの取材&文献調査&現地調査&禁酒までしての執筆に賭けた執念には頭が下がりました。日本人なら必ず読んで欲しい一冊ですね。小生のもとへ送られてきた理由は未だによくわかりませんが3度の応招で武漢三鎮の中国戦線で戦った父親と昭和天皇の宮中正月参賀に参加した人間として書いた短いエッセイを読まれて送られてきたのなら嬉しいです。この本の帯に書かれているとおり《戦争はまだ終わっていない》のですからね。なのに次の戦争の準備を始めるのは戦争の悲惨さを語り継がれなかった人たちによる勝手な行為ですね。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマは2030年冬季五輪について。札幌での開催の可能性がなくなって…ならばどこで開催するのがオリンピックにとってもIOCにとっても世界中の人々にとっても一番イイと思いますか?の問いにMCの田端竜介さんが小声で「ウクライナ?」と答えたのでこれは大正解と言うか絶対に素晴らしいアイデアですよね。実は五輪アナリストの春日良一さんのアイデアであることを説明したうえでウクライナは戦争が始まる前の2021年2月に冬季五輪開催希望をIOCに伝えていたことやIOCには冬季五輪を開催する財力があること(春日さんの意見)などを紹介。ロシアもベラルーシも参加して平和の祭典が実現されることこそオリンピックの平和運動で在りスポーツが政治に打ち克つ証左になるはず…と話す。ラジオを終えて黒兵衛との散歩の前に東京新聞の朝刊を見ると斎藤美奈子さんが週一連載エッセイ「本音のコラム」で小林信也さんとの共著『真夏の甲子園はいらない』を紹介してくれている。《甲子園に固執するあまり高校野球は高校生の心身の健康を損ねている》という我々の主張を的確に表現してくれたうえに短いコラムのなかで猛暑以外の様々な高校野球の問題を朝日毎日NHKの《大人の利権》まで取りあげ最後に《甲子園至上主義からの脱皮が必要な時かも。でないと野球人口はますます減るぞ》と鮮やかなマトメ。こんな嬉しい文章はない。斎藤美奈子さんありがとうございました。いつもより少々遅れて黒兵衛と災害級猛暑のなかの散歩は素早く済ませて斎藤美奈子さんのコラムを小林さんや岩波の担当者や様々な人たちに連絡。さらにいろいろデスクワーク…で本HPが更新されて"蔵出しノンジャンル"に掲載されたちくま文庫の編集部と虫明亜呂無の文庫を編纂した編者に対する抗議と同様の抗議を本欄でも激烈に展開しようと思ったが人の心を大いに傷つけたことに気付かず謝りもしない鉄面皮の編者に対してギャアギャア騒ぎ立て掻き立てるのも阿呆臭くなったのでやめます。皆さん!小生の怒りの抗議文を"蔵出しノンジャンル"で御一読ください。晩飯は大好きな番組NHKの『解体キングダム』を見ながら…と期待したけど巨大ビルの解体でなく松任谷由実さんの巨大ステージの解体はチョイと期待外れだった。巨大な舞台はオペラではザラにあることだし…残念。

DVD
『栄光のランナー1936ベルリン』
『栄光のランナー1936ベルリン』
ヒトラーやアメリカ社会に差別された金メダリストジェシー・オーエンス物語。ブランデージが良く描かれてるのはアメリカ映画だから?
BOOK
上杉隆『五輪カルテル』扶桑社
上杉隆『五輪カルテル』扶桑社
2度目の東京五輪を招致したのは神宮外苑の再開発こそ真の目的だったのですね

8月3日(木)
本を一冊読み終えたところへタイミング良く別の本が送られてくる。上杉隆『五輪カルテル』(扶桑社)。早速読み始めるがコレは凄い!!安倍元総理が亡くなったことにより「開いたパンドラの匣」が「政官財界」にマスメディア(報道)も含めた「政官財報」による史上最大規模の東京五輪汚職だったというわけ。明治の文明開化以来あるいは戦後の混乱期以来の「ボタンの掛け違い」から捻れてしまった日本のスポーツ界(政官財報によるスポーツ支配)の辿り着いたバニシングポイントが東京五輪汚職と言えるのですね。毀誉褒貶がジェットコースターのように激しい上杉氏だが(笑)この一冊はジャーナリス上杉の大谷並みの見事な一打と言えそうだ。早く読み終わらねば。ワン。ベッドを出て黒兵衛と災害級の炎天下の猛暑のなかを散歩。途中ガス管工事の交通整理をしていた人に小型扇風機付きのジャケットを見せてもらったがナルホドこれはチョットしたスグレモノだ。甲子園に出場する高校野球の選手のユニフォームもコレにすれば?(苦笑)ワン。終日デスクワーク。途中年金の申し込みの処理やらナンヤラ雑務にウンザリ。放っておいたけどヤッパリもらわなきゃ損だと6月下旬に年金事務所に電話したら7月の受付は予約がいっぱいで8月上旬まで待たされることになった。マイナナントカよりもこーゆー仕事をサッサと処理してほしいですね。晩飯は映画『栄光のランナー/1936ベルリン』を見ながら。ジェシー・オーエンスがベルリン五輪に出場した話。ゲッペルスもレニ・リーフェンシュタールも出てきて(ヒトラーはほんの少しの映像のみ)なかなか面白かった(スポーツと政治対する分析・問題意識は低かったですけどね)。走り幅跳び欧州王者でオーエンスに敗れて2位になったドイツのロングは反ナチスでオーエンスと仲良くなったが第二次大戦で最前線に飛ばされて死亡した…というエピソードは知らなかった。が当時アメリカ五輪委会長(後のIOC会長)のブランデージの描き方はアメリカ映画だからかチョイと甘かったかな?彼は反ユダヤ主義者&女性差別主義者&ナチス大賛成の人物だったはずだが……。

8月4日(金)
『五輪カルテル』読み進む。日本のスポーツの根っこは皆同じ。スポーツを文化(カルチャー)として育てようとするのではなくビジネス(金儲け)に利用するだけ。それでアスリートのためにやっているのだと詭弁を弄する。甲子園の高校野球も同じですね。スポーツに興味のある人には絶対に読んでほしい一冊。スポーツに関わっている人には必読本ですね。自分も東京五輪汚職で逮捕されるのではないかビビっている人も必読です(笑)。銅像を建てようなんてとんでもない!神宮外苑再開発問題も含めて捜査はまだ終わってませんからね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と災害級熱波のなかを散歩。毎日のルーティンだと思うと平気でこなせるけど暑いものは暑いですね。ワン。終日イロイロ準備。JBプレスの取材を受けて『真夏の甲子園はいらない』(岩波ブックレット)について共著者の小林信也さんと対談したものがYuTubeにアップされた。メッチャメチャ暑い日に道に迷って汗まみれになったあとの対談ですが中味は濃いので皆さん見てみてください。https://www.youtube.com/watch?v=Gaw2Os-_y8g 今日の『ニューズ・オプエド』のゲストは小林信也さんの他に成城大学の山本敦久教授。それに『五輪カルテル』を上梓したばかりの上杉隆さんも参加してもらって甲子園問題と五輪汚職問題について徹底的に話し合う。加えて女子サッカーW杯に参加している選手でLGBTQをカミングアウトしている選手が87人もいること(前回大会は40人だった)について専門分野の山本教授に詳しく話してもらう。この番組も中味の濃いものになった(マスメディアでは語られないものになった)と自負できる内容ですので少し覗いてみてください。https://op-ed.jp/ 番組を終えて『チコちゃん』見ながら晩飯。早くベッドに入って『五輪カルテル』読み続ける。元総理や元財務相事務次官や元IOC委員の逮捕まではないのかな…?

8月5日(土)
『五輪カルテル』もう少しで読了。我々の国の支配者たちの東京オリンピック開催の最大の目的は明治神宮外苑の再開発だったのですね。村上春樹さんも大反対し生前の坂本龍一さんも大反対した神宮外苑の老木の大量伐採を伴う再開発をそれでも進めるのはナンデ?日本の世の中は悪い方向に進むばかりですね。昨日の『オプエド』でも発言したけど明治天皇が祀られている明治神宮の外苑をメチャメチャにするのに右翼は何故怒らないのかな?もちろんメディアも批判の声もあげるべきだが自民党清和会の森喜朗元総理時代からオカシクなったという。《そもそも自民党の総裁派閥とその領袖は伝統的にメディアを訴えることをしてこなかった。田中角栄の木曜クラブも竹下登の経世会も池田勇人の宏池会も総理総裁を輩出した派閥はいずれも「批判するのが記者の仕事」と受け止めメディアを提訴することをしなかった。その禁を破ったのが清和会であり森喜朗元総理だった。(略)清和会の政治家は小泉と福田を除いては批判をまったく受け付けず政治報道の現場に直接圧力をかけ裁判に訴えるのが当然となっていく。そしてメディアの萎縮は進み五輪報道への忖度のみが残るのだった》メディア(ジャーナリズム)の働かない社会とは独裁(専制主義)国家に他ならないですね。《小泉と福田》以外の清和会総理とは「森と安倍」のことですね。嗚呼。ワン。ベッドを出て高校野球だけは例外扱いの猛暑のなかを黒兵衛と散歩。ワン。終戦記念日が誕生日の黒兵衛はもすぐ12歳。ちょっと白内障気味だけどそれ以外は元気ですね。でも無理は止めましょう。ここは甲子園ではないのですからね。ワン。いろいろデスクワークは雑務処理して夕方は女子サッカーW杯なでしこvsノルウェー戦。身長の差も杞憂に終わって3-1の見事な勝利。次はアメリかかな?晩飯食べながらニューズを見たあとテレビのチャンネルを移したら昔の高校野球を取りあげた特番をやっていた。彼らに肖像権はないのかな?高野連は放送権料を求めないのかな?それを高校野球や高校生のスポーツ活動に利用して高校の部活を発展させようとは思わないのかな?メディアは高校生を利用して視聴率を稼ぐだけ?嗚呼。

8月6日(日)
早朝ベッドでの読書で上杉隆『五輪カルテル』読了。ラグビー・ワールドカップや東京オリンピックというビッグ・スポーツイベントを利用した東京の一等地神宮外苑の再開発。まだ解決していない進行中の捜査や案件のノンフィクションだけに今後がどうなるか注目。弘中惇一郎氏が『特捜検察の真実』(講談社現代新書)に書いたようにトップ(当時の五輪組織委員長やIOC委員JOC会長やJSC会長etc)まで捜査が及ばず特捜の「やってる感」を示すだけでは終わってほしくないですね。ワン。ベッドから出て広島の原爆忌集会をテレビで見る。「核抑止」など無意味な戦略だと断じた広島県知事の挨拶が良かったですね。子供たちの言葉も良かった。平和や反核を言葉だけの絵空事だと言うのは嘘ですね。言葉は繰り返し叫んでこそ意味を持つのですから。ワン。甲子園大会開会式を録画して黒兵衛と猛暑のなか散歩。さっさと帰宅して録画を見ると入場行進の先頭に男性。?!報道ではプラカードガールだけでなくプラカードボーイも登場すると思っていたけど小生の勘違いか?NHKに登場していた人はこの項真意鳥肌が立つほど感激したと語っていたけどソリャ帝国陸軍の閲兵式を真似たデレゲーションですから背後にある死屍累々の敗者たちを思うと鳥肌も立つでしょうけど…そこまでは考えてないか?試合開始。第一試合で熱中症による患者が二人?オッサン(監督)はベンチから指図するのではなく炎天下の三塁コーチャーズボックスにでも立てば?イロイロ仕事をしたり掃除をしたりテレビで高校野球を見たり…の一日。晩飯は隣家のフランス人音楽家ご夫妻の招待を受けて美味しいシャンパンと赤ワインとアルジェリア料理のクスクスやゴルゴンゾーラ・チーズなどを食べながら歓談。音楽やオペラの話や政治の話で盛りあがり(笑)ノルウェー在住の娘さんや産まれたばかりのお孫さんもTV電話に出てきたりで楽しい一夜。たまにこーゆー豊かな夜もないと猛暑酷暑も不合理な日本社会も乗り切れませんね。

Kindle
玉野研一『無限とはなんだろう 限りなく多く大きく遠いふしぎな世界』(講談社ブルーバックス)
玉野研一『無限とはなんだろう 限りなく多く大きく遠いふしぎな世界』(講談社ブルーバックス)
ちょっと数式が多く文系人間は苦労しました

8月7日(月)
最近ベッドでの読書が戦争モノとか裁判訴訟モノなど少々ハードなものが続いたので少々遊びで趣味的なモノを読みたくなって最近衝動買いしていた一冊を持ち込む。玉野研一『無限とはなんだろう 限りなく多く大きく遠いふしぎな世界』(講談社ブルーバックス)。ブルーバックスは久し振りだけど以前は都築卓司さんの本『四次元の世界』『不確定性原理』『トポロジー入門』『マックスウェルの悪魔』などを愛読していましたね。仕事にまったく無関係の本を読むのは楽しいですね。しかし「無限」はチョイと難物かな。ゼノンの「アキレスと亀」の矛盾やエッシャーの無限の絵なら楽しめるけどラムゼイの定理にはチョイと苦労。でも夏休み中の読書には最適ですね。親父も生前仕事を引退した頃に突然数Tの教科書を開けて二次方程式の公式と因数分解で遊んでましたからね。そういう趣味のDNAが組み込まれてるのかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛と災害級猛暑のなかを散歩。暑くても仕事がないときは気が楽ですね。高校野球の監督は仕事だから大変でしょうね。最近高校野球でもトーナメントではなくリーグ戦を企画する地域が出てきたけどソレに対して某高校野球関係者は「リーグ戦は所詮お遊び」と言ったらしい(『ZATEN』今月号の対談での小林信也さんの言葉)言葉)。ならば甲子園での野球は高校生にとっても仕事?ワン。イロイロ準備して午後から藤沢の年金事務所へ。小生もとうとう年金を受け取ることにしました。けっして少額でない金額を長年払い続けたのですからマァ返してもらわなければ損ですよね。しかし年金も収入として確定申告に加えないといけないというのは何だかオカシイですよね(>_<)帰宅してチョイと仕事のあと晩飯は吉本新喜劇見ながら。スチ子さんと千葉さんが活躍するときはマルクス兄弟も真っ青なくらいナンセンスの度合いが急増ですね。いやぁ笑いながら気分はスッキリ。数学の本読みながら寝よ。

8月8日(火)
ベッドで『無限とはなんだろう』読み進む。う〜ん…この本はちょっと数式が多すぎるかな。おまけに小生が高校の数Vでお手上げとなったテーラー展開まで出てきた。二度寝三度寝がよくできるというメリットはありますね(゚o゚;)ワン。ベッドを出て災害級猛暑のなかを黒兵衛と散歩。まだ関東南部は集団的な災害には遭っていないけど沖縄九州地方の人は気をつけてください。颱風&猛暑。耐える夏ですね。ワン。帰宅すると鈴ちゃんが死んでいた。鈴ちゃんとは我が家で飼っていた金魚のこと。10年近く小さな金魚鉢で生き延びて体長10センチくらいに成長。まるまると太って可愛かったけど死因は猛暑ではなく寿命かな。ヨメハンと一緒に庭にお墓を作って埋めてやる。南無阿弥陀仏。仕事の合間に某高校の3年生からのインタヴューにZOOMで答える。小生の『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』を読んでくれて感激したとかで学内での研究発表のためというので質問にいろいろ答えてあげる。女子ラグビーをやっているとかで平尾誠二のラグビーに対する考え方をいろいろ教えてあげる。2回に分けてインタヴューを受ける合間に日本大学アメフト部員の大麻覚醒剤事件に関する大学理事長や学長の記者会見を見る。大学スポーツ部の問題はイロイロあるけど最大の問題点はスポーツ推薦で入った学生が勉強をしないことですね。大学側も学生が勉強することを期待していない。ほとんどの学生が大学をただ卒業して就職する手段にしか考えてないというのがいくつかの(20近くの)大学で客員教授や講師として教壇に立った小生の感想ですね。嗚呼。しかし日大の競技スポーツ担当の副学長が元検事というのは解せないですね。晩飯は久し振りにオペラを見ながら。メトロポリタン歌劇場のヴェルディ『仮面舞踏会』。全盛期(40歳代)のパヴァロッティの声はやはり一声聴いただけで感激しますね。パターネの指揮はイタリアっぽくてイイですね。

8月9日(水)
『無限とはなんだろう』読み進む。代数的公式が並んだレるところはパープリンだったが幾何的な説明に入ると俄然面白くなってきた。0(ゼロ)を中心に左右に−∞(マイナス無限大)から+∞(プラス無限大)まで並んだ数直線は視点を数直線外に置いて眺めると−∞と+∞が円環のように一致することがわかるのですね。はっはっは。面白い。宇宙の果てまでまっすぐ進むと反対方向から元に戻るのですね。ヤッホー!ベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマは日大アメフト部の大麻覚醒剤事件について。テレビではまったく触れられていないけど問題の根源はスポーツで推薦入学した学生が勉強もせずに卒業できるという大学のあり方にあるのですよね。高校野球にもあるのかな?何故誰もそのことを指摘しないのか?大学生(高校生)ならキチンと受験に合格して入学しキチンと勉強しろ!という話を大学には1〜2か月しか行かずに大学教授や講師として15位の大学や大学院の教壇に立った人間として力説させていただく。大学生(高校生)よ!本を読みなさい。ワン。ラジオを終えて激暑猛暑のなか黒兵衛と散歩。犬を飼ってる近所の多くの人は午前5〜6時頃に散歩しているらしいけど真夏激熱の午前9時毎日の散歩も慣れれば平気。甲子園で走り回っている高校生たちも慣れてるのかな?終日いろいろデスクワーク。小生もボチボチお盆休みかな?子供や孫たちは遊びに来るのかな?颱風はどうなるのかな?早い晩飯はヴェルディ『仮面舞踏会』の続きを見ながら。1980年代のパヴァロッティもリッチャレッリもキリコも凄い歌唱だけど最近のオペラ歌手はどんな感じなのかな?ヤッパリ小粒になったのは否めないかな?世の中何もかも小粒に…と思うのは老人のくだらない先入観かも?早い晩飯のあとはNHK-BSのドキュメンタリー『玉砕の島手テニヤン&サイパン』を見る。強烈な戦争体験の生々しい証言の連続にショック。日本の軍人の命令で母親が自分の赤ん坊や子供たちの首を絞めて殺すのですからね。鳴き声で米兵に見つかるとか子供は逃げるのに手に負えないとか言われて…。しかも現地人のチャモロ族も巻き込んで…。戦争と戦禍はまだまだ語り継がれないといけないですね。

8月10日(木)
玉野研一『無限とはなんだろう 限りなく多く大きく遠いふしぎな世界』(講談社ブルーバックス)読了。最後はゲーデルの不確定性原理まで登場してイロイロ面白いこともあったけど数式が多くて文系の小生には少々難物でした。結局無限とは何かということはわからず有限の人間には理解不能であることがわかったわけですでね。だったらもう少し楽しく笑かしてほしかったなぁ。ワン。ベッドを出て今日も災害級の激暑のなか黒兵衛と散歩。毎日建物や木立の影(陰)を選んで歩く。そう言えば雑誌記者になりたてのころベテラン編集者にタイトルに困ったら「○○の光と影」と付けろと教えられた。もう少し強いタイトルがほしいときは「○○の栄光と悲惨」でいいと。天邪鬼だった小生は絶対にそんな定番のタイトルだけは付けなかったですね(笑)。ワン。終日コンピュータの中味の整理やら請求書書きやら部屋の掃除やら…ナンヤラカンヤラ仕事はあるもんですね。晩飯はニュースやら巨人阪神戦やらを見ながら。巨人は本当に弱いですね。読売新聞社(メディア)が野球チーム(スポーツ団体)を所有したり運営したりするのはメジャーリーグのようにもうヤメにしたほうがいいですね。でないとスポーツジャーナリズムが機能しませんよね。朝日新聞社が夏の甲子園を主催するのも同じですね。いつになったら日本のメディアが真っ当なスポーツジャーナリズムを取り戻し日本のスポーツ界(野球界)が公共の文化(カルチャー)として自立発展するようになるのでしょうかねえ…?それを主張すべきはメディア(ジャーナリズム)自身のはず。先ず隗より始めよ!

Prime Video
『ヴァンゼー会議』
『ヴァンゼー会議』
ユダヤ人大量虐殺を決定した会議の詳細を描いた映画。日本も創るべき映画はまだまだあるはずですね
BOOK
茅田俊一『フリーメイスンとモーツァルト』
茅田俊一『フリーメイスンとモーツァルト』
キチンとした説明を学びましたが、フリーメイソンのモーツァルト暗殺永竹説は書かれていません(>_<)

8月11日(金)
朝ベッドでの読書は茅田俊一『フリーメイスンとモーツァルト』(講談社現代新書)読み始める。少々古い本(1997年8月刊)だがフリーメイスンのことが最も詳しく書かれているようだったので読み始める。そもそもはイギリス発祥なんですね。そこからオーストリアへ…そしてモーツァルトへ…興味津々。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。午後になって長女が来訪やってくる。早速興味深い映画を発見したというので一緒に拝見。ヒトラーのユダヤ人1千万人絶滅計画の実行を決定した『ヴァンゼー会議』を再現したドイツ映画。映画は会議の模様に終始。ナチスの軍人はヒトラーの分身。人道的に反対論を唱える官僚もヒトラーの「最終結論の方針」には逆らえず「全員一致」で「最終結論」に突き進む。即ち猛毒ガスを利用した大量殺人。アイヒマンも含めて「唯の普通の官僚」が無自覚的大量殺人の実行者に平気でなってゆくのが恐ろしい。ドイツ自身がこういう映画を作っていることを認めたい。日本は?夕方になって次女が孫二人を連れて来訪。突然我が家もけたたましくなる(^_^)。サッカー女子W杯日本vsスウェーデンを見ながらビール&ワイン&晩飯。日本惜しかったですねえ。スウェーデンが一枚上手だったかな?長い晩餐はオペラ&ミュージカルを楽しみながら…楽しい一夜。

8月12日(土)
『フリーメイスンとモーツァルト』読み進む。イギリス中世イギリスに生まれたフリーメイスンが啓蒙専制君主時代のヨーロッパ大陸でこんなに広範に広がっているとは知らなんだ。ハプスブルク家のオーストリア=ハンガリー帝国ももちろん例外ではなくモーツァルトがフリーメイソンに入会するのも必然だったと言えそうですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と灼熱の太陽の下を長女と孫二人と一緒に散歩。家族は多いほど煩いけどウルサイほうが静かなことよりいいですね。ワン。チョイとデスクワークのあと次女の運転するチョイと大きな人乗りワンボックスに乗って行きつけのヘアサロンLOWRENCEへ。ヨメハン&長女&次女&孫一人がヘアカットetcをするというので小生も久し振りに散髪。女ども全員の頭髪調整が終わるまでの間『フリーメイスンとモーツァルト』かなり読み進む。『フリーメイスンのための葬送行進曲』や『魔笛』だけでなくモーツァルトは様々な楽曲のなかにメイスンの主題や匂いを入れてるんですね。永竹由幸氏が書いていたようにモーツァルトは本当にメイスンの「秘儀」を「魔笛」で明らかにしたからメイスンに殺されたのか?読み進まねば。帰り道にあった回転寿司(と最近は言わないらしいけど)に寄って6人で食事。まぁ安かったのでお腹はふくれて楽しくて良かったかな。帰宅して少し休んで隣家のフランス人ご夫妻にいただいたシャンパンで乾杯。悪くない盆休み…かな?

Blu-ray
『帰ってきたヒトラー』
『帰ってきたヒトラー』
コレは何度見ても凄い映画です。日本でも「帰ってきた東条英機」を創らないかな?

8月13日(日)
茅田俊一『フリーメイスンとモーツァルト』(講談社現代新書)読了。フリーメイソンとヨーロッパ社会&モーツァルト&彼の音楽との深い関係がよくわかりました。しかし残念ながら(?)フリーメイソンによるモーツァルト暗殺説には触れられず。メイソンのロッジでの祝典に参加して元気に戻ってきて2日後にコロリと死亡したのが流行の疫病のせいというのでは少々納得できませんが小林秀雄に言わせるなら「謎は解決できないから謎であってすぐに答えの出るような謎は謎とは言わない」のでしょうね。ワン。ベッドから出て長女と孫二人と共に激暑のなか黒兵衛と散歩。ふううう。午前中に中1になった孫に見せようと思っていた映画『遠い空の向こうに』をみんなで見る。アメリカの貧しい炭鉱町の高校生たちがロケットを打ち上げる実話に基づいた映画に孫も感激。この映画の主人公で後に大学を卒業したあとNASAの職員として宇宙飛行士の訓練に携わったホーマー・ヒッカム・ジュニアの書いた『ロケットボーイズ』(草思社文庫)を孫の夏休みの読書感想文として勧める。昼飯のざる蕎麦と若干の仕事のあと長女と今日2本目の映画は『コッホ先生と僕たちの革命』。19世紀にイギリス留学からドイツに戻ったコッホ先生がドイツの学校の生徒たちに英国流民主主義とフェアプレイ精神としてのサッカーを教えるというコレも実話に基づいた話。基本的には『ロケットボーイズ』と同じ子供たちのミニビルドゥングスロマンですね。一昨日の本欄に書いたナチスの『ヴァンゼー会議』についてドイツ語に堪能な友人から長女に対してさらにオモシロイドイツ映画があれば教えてほしいとのショートメールが入ったので伝えると「だったら『グッバイ・レーニン』かな」との返事。それなら俺も見た。ベルリンの壁崩壊時に意識不明になって入院していた婆さんが目を覚まして東ドイツのなくなったことを知らせるとショックが大きすぎるからと祖母の周辺だけで東独の暮らしを続ける子供たちの話。その子供が『コッホ先生』を演じた名優ダニエル・ブリュールですね。晩飯時はヨメハンが見てないからと言うので『帰ってきたヒトラー』を見ながら。本物のヒトラーが1945年の死ぬ直前にタイムスリップして現代に蘇りテレビのお笑いタレントとして人気を博する話。本人は本気で結構ドイツ国民の支持を集める様子が恐ろしい笑って済まされない名作喜劇。今日は映画三昧の一日でした。

DVD
『東京原発』
『東京原発』
見事に面白く素晴らしい反原発映画です。孫も喜んで見て勉強したようです
BOOK
永竹由幸『ロココの裏の欲望 モーツァルトのオペラワールド』ショパン
永竹由幸『ロココの裏の欲望 モーツァルトのオペラワールド』ショパン
これまた我が師匠の絶品モーツァルト・オペラ解説です
Youtube
『おいでよクリエイティ部青木理の話しておきたいこと』
『おいでよクリエイティ部青木理の話しておきたいこと』
青木理さんが小生と小林信也氏の共著『真夏の甲子園はいらない』を取りあげてくれます

8月14日(月)
永竹由幸『ロココの裏の欲望モーツァルトのオペラワールド』(ショパン出版)再読開始。真面目な学者先生の文章を噛み砕いてわからせてくれる音楽の先生は永竹氏を置いて他にない。《バッハの有名な「トッカータとフーガ」という曲を思い浮かべていただきたい。このトッカータというのは日本語に訳せば「お触り」でありフーガは「逃げまくり」という意味である。女の子のお尻をトッカータ(お触り)してフーガ(女の子が逃げまくる)と理解してごらんなさい。バッハのあの高尚な品の良いイメージはなくなってしまう》《このフーガの技法は非常にストイックな感覚で生まれた芸術なのである。絵画で言えばこれは幾何学模様であり具象ではないのだ。原始キリスト教は徹底的に具象を排していた。古代ギリシャ・ローマは全て具象であった。その最たるものが人間の裸体で(略)それは現代にも通じる美的感覚》そこから抽象音楽の方法論として対位法が生まれるが《具象が好きなイタリア系》と合体して《オペラ・ブッファ(喜劇オペラ)》が生まれモーツァルトの登場となるのですね。もつぁるとの音楽の《どこが目新しいかというと音楽の持って行き方の落としどころが違ったのだ。例えばイロハニとくればホヘトときそうなところをイロハニトロイと持っていってしまうのだ》ナルホド。現代の我々の耳には美しく流れるモーツァルトの音楽も昔は衝撃だったのですね。ビートルズも同じですね。こんな説明をするのは永竹氏だけですね。ワン。二人の娘と一人に孫は昨日のうちに自宅へ帰ったのでベッドを出て残った中1の孫と黒兵衛の散歩。颱風は関東を逸れたようだが余計に暑くなったかな。汗まみれで帰宅してシャワーのあと昨日に続いて午前中の夏休み映画劇場は『東京原発』。久し振りに見てまだ古臭くなっていないことを知る。3・11の前に創られたリーズナブルな原発反対論(映画)を無視して日本は相変わらず原発推進政策を進めるのはどういうわけでしょうねえ?午後から少々仕事。晩飯はTVKの吉本新喜劇を見ながら。孫も吉本が好きなようでヤハリ関西の血が流れているのかな。舞台はイイヨ〜のアキさんが大活躍。スチ子さん抜きでも面白かった。

8月14日(月)つづき
元共同通信記者でジャーナリストの青木理さんが文化放送の『西川あやの おいでよ!クリエイティ部」(午後3時30分ー5時45分)内の『青木理の話しておきたいこと』というコーナーで小生と小林信也氏の共著『真夏の甲子園はいらない』を取りあげて高評価のコメントを話してくれました。YuTubeにも出ていますので見てください!https://www.youtube.com/watch?v=uNwMlPmz8xA

Blu-ray
『プロデューサーズ』
『プロデューサーズ』
小生の大好きなミュージカル映画。マシュー・ブロデエリックは『飛べバージル』にも出てたのですね

8月15日(火)
永竹由幸『ロココの裏の欲望モーツァルトのオペラワールド』読み進む。メッチャ面白い。《モーツァルト学者は品の良い人が多くそれを裏返すと下品なところを見ないことにもなる。そういう偉い学者はどうもモーツァルトを音楽の天才と偶像視しすぎてモーツァルトの人間を見る目の鋭さとか台本に対する細かい気配り等といった音楽以外のところでの彼の優れた面には目を向けてくれないのだ。一方モーツァルトでひと稼ぎしようとする悪い連中(私から見ればのことだが=戯曲「アマデウス」を書いたピーター・シェーファーのこと?)はサリエーリの名誉を奪いモーツァルト像をまるで糞尿談好きの天才馬鹿に仕立て上げている。もしもモーツァルトがそんな人間だったらあの「フィガロの結婚」のような名作は絶対に生まれていない》確かにその通りですね。確かに音楽的天才だけで評価するなら《ロッシーニは21歳で『アルジェのイタリア娘』というヒットを飛ばし24歳で彼の最高傑作である『セビリァの理髪師』を書いてしまった》ですからね。《モーツァルトは26歳でやっと『後宮からの誘拐』という佳作をものに出来たに過ぎない》ので《オペラ作曲家としては遅咲きだった》のですね。永竹氏のモーツァルト論は小林秀雄以上ですね。ワン。ベッドを出て孫と一緒に黒兵衛と散歩。言うまいと思えど今日も蒸し暑い。颱風の直撃に遭った人には申し訳ないけど颱風は逸れても災害級の暑さですね。ワン。午前中に孫と一緒に映画『飛べ!バージル』を見る。チンパンジーにジェット戦闘機の操縦を教えて核戦争の放射能を浴びてどれくらい生き延びるかの実験を極秘にやっていたアメリカ空軍の話。それに対してチンパンジーに手話を教えていた女性学者と実験に参加させられていた空軍兵士が叛旗を翻してチンパンジーたちが反乱を起こすなか最も頭の良いチンパンジーのバージルがセスナ機を操縦して飛んで逃げる…というお話。最後のバージルが仲間のチンパンジーを乗せてセスナ機で飛び立つシーンではみんな泣いてしまった。核戦争を想定した怖い映画ですけどイイ映画です。主演の空軍兵士役のマシュー・ブロデリックは小生の大好きなメル・ブルックスのナチスを馬鹿にしたミュージカル喜劇映画『プロデューサーズ』でも主役ですね。午後からチョイとイロイロ仕事。明日のラジオの準備とか連載原稿の下調べとか…。ヤッパリ猛暑の夏はフランス人やイタリア人のように1か月間まるまる休みたいですけどそれが出来ないのが日本人なんですね。ナンデデキナイ?

8月16日(水)
永竹由幸『ロココの裏の欲望』読み進む。「フィガロの結婚」「ドン・ジョヴァンニ」「魔笛」の解説は圧巻でした。永竹氏の解説を読まずしてモーツァルトのオペラを語るのは大谷翔平を無視して現在のメジャーリーグを語るようなものですね。永竹氏ははっきりと書いています。モーツァルトは暗殺されたと。暗殺命令を出したのはフリーメイスン。「魔笛」でフリーメイスンの入会儀式や様々な秘密を暴露されフリーメイスンがこれ以上秘密を(フランス革命やアメリカ独立戦争の舞台裏等を)暴露されたらヤバいと思って毒殺命令を下したという。直接毒を盛ったのは夫モーツァルトに何の愛情も感じず浮気を重ねていた女房のコンスタンツェだとか。モーツァルトの死後に葬式もでずコンスタンツェが一生フリーメイスンの支援で暮らしていたことを考えるとめっちゃリアリティありますね。さらにワーグナーもフリーメイスンによってヴェニスで客死というのも凄い推察ですね。こちらは「パルジファル」がメイスンの逆鱗に触れたらしい。ふ〜ん。ベッドから出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマはプロ野球ジャイアンツvsベイスターズ戦で坂本のレフトフェンス直撃弾を外野席のファンが手を伸ばして触ったこと。それで「二塁打とした」といった審判の説明が曖昧だったことを指摘。結果は同じ二塁打でも観客がボールに触れた時点でボールデッド。もしも観客がボールに触れていなかったらどうなっていたかを審判は判断しなければならなかったのだ。そこからメジャーの観客と試合の関係を話す。小生がクリーヴランドで野球を見たときに目の前に飛んできたイージー・ファウルフライを落球したら観客から凄いブーイングを浴びせられたことを話す。アメリカでは野球を「見る」という言い方はなくgo to the ballpark to take in the baseball ggame.と表現する。take in(参加する)。そう言えばアメリカでヤジのキツかった酔っ払いの観客を審判が退場にさせたシーンを見たこともありましたからね。日本の大相撲も昔は関取と餡客が桟敷席で酒を交わしたりして参加していたのですよね…とかイロイロ話したあと今日も猛暑のなか孫と一緒に黒兵衛と散歩したあと孫は夏休みの宿題の読書感想文。俺は『ZAITEN』の連載「今月のスポーツ批評」を執筆。2030年の冬季五輪から札幌は招致の意志を撤回してウクライナ開催を支援しろ!という内容。ふううう。原稿を書きあげてメール送稿したあと孫の原稿をチェック。手助けしてやる。文章を書くというのは難しい行為ですね。

DVD
『大江山酒呑童子』
『大江山酒呑童子』
勘九郎の歌舞伎に感激。映画は長谷川一夫・市川雷蔵・勝新太郎・本郷功次郎…こんな凄いキャストで!見なければ!
BOOK
『魅惑のオペラ30/グラインドボーン・フェスティヴァル/モーツァルト[皇帝ティートの慈悲]』小学館DVD BOOK
『魅惑のオペラ30/グラインドボーン・フェスティヴァル/モーツァルト[皇帝ティートの慈悲]』小学館DVD BOOK
これも素晴らしい演奏と舞台です
CD
モーツァルト:オペラ『皇帝ティトの慈悲』
モーツァルト:オペラ『皇帝ティトの慈悲』
ホグウッドの指揮もバルトリの歌唱も見事。こんなに素晴らしいが曲だとは最近まで気付きませんでした

8月17日(木)
永竹由幸『ロココの裏の欲望モーツァルトのオペラワールド』(ショパン出版)読了。モーツァルトの最後のオペラ作品『皇帝ティトの慈悲』は筋書きも面白くないさほど価値のないオペラ・セリア(真面目なオペラ)だと思っていたが永竹さんに言わせれば「ゴヤの絵を見るように味わうのではなくベラスケスの絵を見るように味わう」と良さがわかるという。つまり絵と同時に絵に描かれた意味を味わうのではなく絵の色使いや濃淡や筆遣いの素晴らしさを味わうと素晴らしいというのだ。ナルホド。成熟したモーツァルトの音楽の妙味そのものに耳を傾ければ良いのですね。我が家にはホグウッド指揮でバルトリが暗殺者セストを歌うCDがあるから聴きまくってみることにしよう。小生のクラシック音楽の聴き方は(小学5年以来)とにかく聴きまくること。するとメロディを憶えるくらいになって面白くなりますからね。「読書百遍意自通」の音楽ヴァージョンですね。ワン。少々早めにベッドを出て孫と一緒に黒兵衛と散歩。サッサとシャワーを浴びて準備してヨメハンと孫と3人で大船駅へ。孫と別れて東海道線でヨメハンと新橋へ。タクシーで歌舞伎座へ。鮨処『もり山』さん(のお客さん)からいただいた招待券で8月夏の納涼歌舞伎を観劇。獅童・七之助・彌十郎・高麗蔵・橋之助…などによる『次郎長外伝裸道中』と勘九郎・扇雀・幸四郎・染五郎…などによる『大江山酒呑童子』を楽しむ。久し振りの歌舞伎は高麗屋三代白鴎・幸四郎・染五郎の襲名披露を見て以来かな。東京の歌舞伎座で見て京都の南座でも見ましたね。歌舞伎は大衆演劇で観客を楽しませ喜ばせてくれるのがイイですね。オペラも同じですね。勘九郎の勘三郎襲名はまだかな?夕方帰宅。チョイと仕事して晩飯&酒で早々とベッドへ。東京の昼の暑さには参りましたからね。

BOOK
永竹由幸『ロココのスカートをまくった男モーツァルト』扶桑社
永竹由幸『ロココのスカートをまくった男モーツァルト』扶桑社
サスガは我が師匠!メッチャメチャ面白く素晴らしい解説です

8月18日(金)
永竹由幸『ロココの裏の欲望』に続いて『ロココのスカートをまくった男モーツァルト』(扶桑社)読み始める。やはり我が師匠永竹氏の解説は面白い。オペラの解説にとどまらずバロック・ロココの意味の解説からヴェニスの歴史(何故この海上都市国家が栄えたか)とイスラムやビザンチン帝国の関係までこんなにわかりやすい解説は他にない。塩野七生さん以上と言うか表門の説明も素晴らしいけど小生は裏門からの説明のほうが好きですね。ワン。ベッドを出て災害的猛暑のなか黒兵衛と散歩。この汗まみれの散歩と体操の出来る間は後期高齢者に数えられるようになった小生も老犬もまだ生きながらえるかな?ワン。チョイと仕事をして昼飯を食べていると知人から電話で「TBSひるおびで高校野球の改革論をやってるよ」と連絡が入ったので見てみる。歴史的問題(開会式は帝国陸軍の閲兵式・丸坊主は兵隊の姿…等)や日本一の野球高校を決める必要性はあるのか…という根本問題や高校生の部活を勝負として煽り立てるメディアの問題…等々には触れず。そういうことに触れる我々は出演させてもらえないわけですなぁ(>_<)午後には久し振りに東京新聞の記者から電話。東京五輪の夏の暑さ対策が効果があったかなかったかいろいろ聞かれる。表面温度を下げる舗装の効果があったのかなかったのかマラソンが札幌に移ってしまったためわからなかったのは残念と答えると東京都はまだ「涼しくなる?舗装」の改装工事を続けているという。自動車の走り回る道路を改装して効果があるのですかねえ?

8月18日(金)つづき
しばらく仕事をしていると大船警察署生活安全課の杉山という人物から電話。先週詐欺で逮捕した2名(斎藤某35歳と山田某52歳)の所持品のなかに詐欺に利用する名簿があり小生の名前が書かれていたいので確認したいという。住所は合ってると言うと年齢とか生年月日を訊いてきたうえ「被害はないですか?」と言う。そこで詐欺犯はどこの銀行の詐欺をしたのか?と訊くとゆうちょ銀行だと言う。小生はゆうちょ銀行に口座を持ってないと言うと「奥さんにも質問したいから代わってもらえますか?」と丁寧に言う。保留にしてヨメハンに知らせると「それこそ詐欺やでぇ」。確かにそんな臭いがしていたので「こちらから電話をかけ直してイイか?」と訊くと「改めて防犯課から電話をする」と言う。「いや。こちらから電話をするから番号を教えてくれ」というと電話番号を教えられて切れたのでその番号に電話するとピーとファックス音。苦笑いしながら本物の大船警察署に電話すると本物の生活安全課につないでくれて即座に「大船署の生活安全課に杉山という人物はいません。ソレは明らかに詐欺ですね」。教えられた電話番号もどこか保険会社のFAX番号だったらしい。電話でのやりとりを本物の警察官に詳しく話して一件落着。以前泣きそうな声で「お父さんですか。交通事故を起こしてしまって…」という電話がかかってきて「下手な芝居やな」と一括したことがあったけど最近は詐欺の手口も複雑になってきましたね。大船暑員を名乗った男と本物の大船暑員の喋り方がそっくりなことには驚きました。晩飯はクダラナイ事件は忘れてグラインドボーン音楽祭でのモーツァルトのオペラ『皇帝ティトの慈悲』を見ながら。ナルホド。あまり人気があるとは言えないオペラ・セリアでもモーツァルトの最後のオペラはヤッパリ素晴らしい音楽じゃないですか。食わず嫌いはダメですね。

8月19日(土)
『ロココのスカートをまくった男モーツァルト』読み進める。ハチャメチャに面白い!!プロテスタント教会を創始したルターはカトリックの免罪符に大反対したがソレを一番買ったのは不貞を免罪してほしかったドイツの人妻たちだったらしい。そこで《ドイツ女が不倫をしたのでサン・ピエトロ大聖堂が建ったのだ》そして《免罪符を買う女たちに不快感を持っていた男たちが宗教改革の支持者だった》という。もちろん不貞はドイツの女性だけではない。ロココの豪華な《釣り鐘型の楕円形のスカートの中にはパニエという鯨の骨で作った骨組みが入っていた。その広がったパニエの下には何も付けていなかったそうである。当然スッポンポン。なぜか。それは用をたすときに下着を脱ぐなんて面倒なことは不可能だったからだ。そのままちょっとしゃがんでシャーッとやっていたというのだ。それどころではない。ちょっとまくればすぐにコトができるのでラブホテルなどなかった当時でも浮気は簡単にできたのだそうだ》カサノヴァも《「一瞬のうちに掻き乱すことができ一瞬のうちに元に戻せる」と言っていたらしい。そういえば日本でも昔は腰巻きの下に何もつけていなかったから花柳界では「芸者芸」と言って好きな男のお座敷になかなか出られず義理の旦那衆のお座敷ばかり出なければいけない時は小部屋で待っている間夫(まぶ)のところに来て胡座(あぐら)をかいている彼の前で着物をはだけて上から乗ってコトをなしてまたすぐ乱れを直して次のお座敷に行ったという。だからパニエの女性たちも女性上位なら難なくコトができたわけだ。ということはヨーロッパの王宮の生活は日本の花柳界よりも乱れていたのかもしれない》思わず引用が長くなってしまったがロココのノーパン釣り鐘型スカートセックスはメル・ブルックスも映画『珍説世界史partU』で描いてましたね。ワン。ベッドを出て災害的激暑のなか黒兵衛と散歩。仕事もあまりやる気にならない猛暑だから高校野球をテレビで見たり『ロココのスカート…』の本を読んだりモーツァルトの素晴らしい(と最近気付かされた)オペラ『皇帝ティトの慈悲』を見たり…。甲子園の高校野球はやっぱり大人が喜んでばかりで高校生のためにも日本の野球界やスポーツ界のためにもならない"ロココ"のような(つまり周囲ばかりが派手に騒いで中味の空疎な)イベントですね。NHKが中継放送する意味はないですね。皆さんはどー思われますか?

NEWS
『MAESTRO』
『MAESTRO』
バーンスタインの伝記映画!指揮も煙草の吸い方もそっくりです!予告編だけで感激!見なければ!

8月20日(日)
永竹由幸『ロココのスカートをめくった男モーツァルト』読み進める。『フィガロの結婚』の解説は抜群の鋭さ面白さだ(特に最終場面で伯爵が女房=伯爵夫人をスザンナと間違えたヤッテしまったあと伯爵夫人が浮気に走っていた旦那=伯爵を許すという解釈は秀逸で納得する以外ない)が何気なく挿入されてる言葉にも驚きがイッパイだ。《ピカソが幼児画を描かなかったようにモーツァルトにも稚拙な曲はない》確かに。それにオスカー・ワイルド的警鐘が顔を出すのも面白い。《成金の特徴は節約ということを知らないこと。そして本能的欲望に歯止めがきかないということだ。それは労働の報酬が自分の考えていたものより大きすぎるからなのだ》そこからホリエモン&ムラカミ批判さらに日本の政治家の世襲批判&日本人の民主主義の民度の低さへの慨嘆へとつながる。この嘆きはモーツァルトの貴族批判とシンクロしますね。ワン。ベッドを出て激暑のなか黒兵衛と散歩。帰宅すると孫が夏休みの読書感想文をpdf.で送ってきたので添削してやる。同時に次女(母親)がレナード・バーンスタインの伝記映画が作られたことを教えてくれる。題名は『MAESTRO』で『アリー/スター誕生』製作監督を務めたり『セックス・アンド・ザ・シティ』に出演したブラッドリー・クーパーが監督・脚本・主演したらしい。ネットで予告編を見ると顔も煙草の吸い方も指揮する姿もバーンスタインそっくり。小生にとってのバーンスタインは小学5年生のとに彼がNYフィルを指揮するドボルザークの『新世界交響曲』の30pレコードを初めて買って以来60年を超えるお付き合いなのだ。彼の演奏したレコードは(CDも)ほぼ全て持って聴いていることが自慢だが彼の映画が出来たとなると絶対に見ないといけませんね。 予告編はhttps://www.udiscovermusic.jp/news/bradley-cooper-transforms-into-leonard-bernstein-in-maestro-trailer 晩飯のあとテニスを語る会にZOOM参加してベッドへ…小生の人生の選択で成功したのはヨメハンを別にすればレナード・バーンスタインを好きになったことですね。カラヤンじゃなくて本当に良かった(^_^)

8月21日(月)
永竹由幸『ロココのスカートをめくった男モーツァルト』読了。メチャメチャ面白かった。最後はモーツァルトのフリーメイソンによる毒殺説と『魔笛』の素晴らしい解説で終わるが《最近ではナポレオンもエルバ島で毒殺されたという証拠が出てきている》などモーツァルトの話以外でも驚かされることが満載の一冊。《イタリア料理に宮廷料理はない》という指摘も面白かった。《フランスや中国韓国ベトナムetc全部宮廷料理があるがイタリアにはない。イタリアには金持ちと貧乏人はいるが彼らに階級意識はない。それにイタリアでは芸術家は昔から尊敬されていた。ローマ法王もミケランジェロの扱いに手を焼いた(略)イタリアで大芸術家(モーツァルト)のケツを足蹴にした伯爵なんていない》ナルホド。我が日本はどうだろう?日本も天皇家の宗教行事の料理はあるが宮廷料理はない。しかし芸術家は尊敬されているとも思えない。芸術家ではないが最近は博物館に税金が行き渡らずクラウドファンディングで資金を集めるという情けない事態も起きた。文化やスポーツに対する認識は低いですね。高校生の教育的クラブ活動の高校野球や市民の応援するプロ野球を新聞社が主催しているのですからね。そういえば永竹氏のこんな指摘もあった。《とにかくモーツァルトの時代の貴族たちは勝手だった。(略)ちょうど現在の日本社会みたいなものだろう。高級官僚は自分の天下り先のことばかりを考え官僚組織を肥大化させ税金をどんどん遣う。政治家は建設業者と癒着して談合システムで賄賂を取りそれを選挙資金に使い選挙民はその汚れた金で踊らされて投票し二世三世議員まで生まれるという悪循環がどうしても絶てない日本。これだけ産業界が働いてるのに日本円はどんどん下がる経済の基本の弱さはそこにある。それをほとんどの人が気付いていながらどうにもならない》そして同じような18世紀のウィーンの貴族社会で《モーツァルトが藁をもつかむ思いで入会したのがフリーメイスンだった》のですね。ワン。ベッドを出て災害的猛暑の続くなかを黒兵衛と散歩。この猛暑はいつまで続くのかな?

BOOK
NHK特別取材班『中流危機』講談社現代新書
NHK特別取材班『中流危機』講談社現代新書
全ては再度の敗戦(南海トラフ地震)から再出発しかないのか?
保阪正康『テロルの昭和史』講談社現代新書
保阪正康『テロルの昭和史』講談社現代新書
テロから暴力の容認…クーデターを経て軍事政権が戦争の拡大へ。この道はいつか来た道…二度と来てはいけない道
奥野克巳『はじめての人類学』講談社現代新書
奥野克巳『はじめての人類学』講談社現代新書
「乱読」大好きの小生は喜んで読み始めています。面白い

8月22日(火)
昨日一冊本を読み終わると絶妙なタイミングで講談社から現代新書の今月の新刊4冊が送られてきた。宮地美陽子『首都防衛』。これは首都直下型地震・富士山噴火・南海トラフ巨大地震に加えて弾道ミサイルについても考える一冊らしい。NHKスペシャル取材班による『中流危機』も面白そう。結婚できない・正社員になれない・自家用車を持てない・持ち家に住めない・年に1度以上旅行に行けない・趣味にお金をかける余裕がない…等「中流」になれない日本社会の現状が書かれているらしいけど正社員・自家用車・旅行・趣味とは無縁の小生にはちょっとピンとこない。趣味は仕事にしてしまいましたからね。奥野克己『はじめての人類学』は帯に「人間ってなんだろう?人類学100年のダイナミックな知的格闘を一望し最前線まで一気に誘う。読み出したら止まらない!入門書の決定版」とあった。これから読み始めようかと思ったら保阪正康『テロルの昭和史』もあった。うん。まずはこれからですね。安倍総理の銃撃殺人事件と昭和の五・一五以来の連続テロルとの共通点と相違点が序章に並べてあった。どんな個人的事情があるにせよ政治家の殺害はなるほど政治テロなんですね。ワン。ベッドから出て相変わらず殺人的激暑のなか黒兵衛と散歩。油蝉・熊蝉・蜩・?が一斉に啼き叫んでいる。早朝ベッドでの読書中に聞こえた秋の虫も声も聞こえる。妙な激暑が続く。ワン。終日デスクワークは『北國新聞』の連載『スポーツを考える』の執筆。通勤満員電車のような夏の富士登山からペトラルカの近代登山や岩雪崩で初登頂を競い合ったウィンパーのマッターホルン初登頂の話まで…登山から競争がなくなった歴史を簡単に書く。慶応高校が決勝に進んだせいか明日の甲子園の決勝を前にテレビが騒いでる。高校野球が日本一を競わなければならない理由はあるのかな?仙台育英の監督は慶応出身で慶応は素晴らしい人材を多く輩出していることを生徒に語ったとか。巨額の賄賂が動いた五輪疑獄の中心にも高橋治之はじめ慶応出身者が多数暗躍していた疑いのあることも話したのかな?それは慶応高校の同窓会誌を読めばわかることですが…。

Blu-ray
『サウンド・オブ・ミュージック』
『サウンド・オブ・ミュージック』
♪クライム・エヴリ・マウンテン…良い歌ですね

8月23日(水)臨時に挿入
夏の甲子園大会高校野球の閉会式を見ていて朝日新聞社の社長が挨拶の言葉のなかでヒドイ間違った言葉を口にしたと思ったのでここに記しておきます。♪ああ栄冠は君に輝く〜という大会歌の歌詞は(地方大会も含む)大会に参加した全高校生(の頑張った行為)に向けられた言葉だと解釈すべきなのに朝日新聞社の社長は「栄冠は優勝チーム(慶応高校)の選手たち(の頭上に)に輝いたような挨拶をしました。甲子園大会とは勝利至上主義で「優勝チームだけに栄冠が輝く大会」だったのですかねえ。嗚呼。この朝日新聞社社長の詩に対する感性も高校野球に対する考え方も最低ですね。朝日新聞社が高校野球を続けたいなら社長は辞任すべきですね。

8月23日(水)
保阪正康『テロルの昭和史』読み続ける。昭和5年11月の濱口雄幸首相狙撃事件に続く陸軍の三月事件(幻のクーデター)が昭和のテロルの連鎖の基点(起点)となったのですね。三月事件を企てた橋本欣五郎が結成した桜会の《趣意書》には《政党の腐敗》などを批判すると同時に《国家の将来を考えず国民思想の頽廃を誘発する言論機関》も槍玉に挙げていた。彼らが今のテレビのニュースショウを見ればどう思うでしょうね?《昭和期のテロには一つの幹がありそこから決行者・資金提供者・思想家そして支援活動家の層があることがわかる。テロとはその層から突出してくる部分でありそこを繋いで潮流が出来上がっていく》なるほど。現代では山上事件は起きてもテロの連鎖はなさそうですね。いや。岸田首相に何か投げつけた奴も出ましたね。保阪氏の昭和のテロルの分析を読み続けましょう。ワン。黒兵衛の散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマは夏の満員富士登山と登山の歴史の話。昨日の北國新聞に書いた内容に加えてエベレスト登頂で亡くなったマロリーが何故エヴェレストに登るのか?と問われたときの有名な言葉"Because it is there(そこに山があるから)"も紹介。この言葉が日本で有名になったことで日本のアスリートたちは傲慢になり理屈や理論を言わなくなった(言えなくなった)のかも?午後からテレビで高校野球。慶応高校の応援(大声の暴力?)の前に慶応のユニフォームを真似たけど長髪には出来なかった仙台育英は名前負けした…ということでしょう。もう一度書いておきますが閉会式で朝日新聞社長が「ああ栄冠は…」と歌までうたって慶応高校に「輝く」と言ったのは加賀大介の歌詞の意味を曲解した最低の恥ずべき挨拶でしたね。♪いさぎよし微笑む希望 ああ栄冠は君に輝く…という歌詞ですからむしろ仙台育英ナインにこそ栄冠は輝く…と言うべきでしょう。ちなみに同じ部分の2番3番の歌詞は「青春の賛歌をつづれ」「感激をまぶたにえがけ」で「栄冠が勝者に輝く」とは一言も歌われてませんからね。ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』の有名な歌”Climb every mountain"もエヴェレストや富士山に登れとは一言も歌ってませんからね(笑)。慶応高校の勝利で高校野球は変わるか?優秀なリトルリーグやボーイズリーグの中学生を集めて勝たなければ(優勝しなければ)理屈を認めないスポーツ界(メディア界)では変わらないでしょうね。

8月23日(水)つづき
もう一度書いておきます。♪ああ栄冠は君に輝く…と優勝校(慶応高校)に向かって閉会式で挨拶した朝日新聞社の社長は加賀大介氏の歌詞を曲解したと詫びで訂正するべきですね。高校野球で栄冠が輝くのは優勝校ではないはずです。それを主催社(朝日新聞社)の社長が勝利至上主義を讃えるかのように間違えたのは高校野球精神を踏みにじるほどの大問題。その精神を表している大会歌の曲解をした責任を取って辞任すべきほどの大問題でしょう。朝日新聞社が来年から主催社を降りるという責任の取り方もあると思いますが…。

8月24日(木)
保阪正康『テロルの昭和史』読み続ける。昭和6年の「三月事件」と「十月事件」という2度の「幻のクーデター事件」に続いて十二月にも帝国陸軍は3度目のクーデター計画を立てていたという。その「幻のクーデター」の連続に痺れを切らせたうえ陸軍のクーデター計画者たちの《飽く迄も成功者となって新社会の重要なる椅子に就かんとする態度心情に対し同志達が之を極端に嫌悪し非難するようになってきた(略)平たく言ってしまえば我々の愛国の情をバカにするのかと鬱積した感情が湧き起こるようになった》結果「一人一殺」の井上日召率いる血盟団事件につながったわけですね。連続するテロルは何層にも存在する鬱屈した感情から生まれるのですね。ワン。まだまだ殺人的猛暑のなかを黒兵衛と散歩。マウイ島やカナダやギリシャの山火事には本当に驚かされ被災者に同情するほかないが我が家の近くにも緑や雑草が少なくないので心配になる。ただ乾燥とは無縁の蒸し暑さには感謝すべきかなと思いながら汗まみれの散歩と体操を終えてシャワーのあと仕事を始めると筑摩書房から『ちくま9月号』が送られてきた。本HPの"蔵出しノンジャンル"でも公開しましたが同様の酷い表現が『ちくま8月号』にもあったので抗議した結果文章を書いた高崎俊夫氏と『ちくま』編集部の連名で「編集部から」のコーナーに「お詫びと訂正」が書かれていた。《八月号に掲載されました高崎俊夫「虫明亜呂無ふたたび」に誤りがございました。玉木正之氏はスポーツ・ジャーナリストではなくスポーツライターもしくはスポーツ文化評論家であり『虫明亜呂無の本・2 野を駈ける光』は音楽論や恋愛論を含む内容で「スポーツをテーマにした評論小説に絞られて」おりません。心からお詫びし訂正申し上げます。(高崎俊夫・編集部)》間違いは誰にでもあることですから「間違ってしまいました。本当にすいません」と謝ってくれれば「わかりました。イイですよ」で終わるのに…そういう謝罪が今もってないことには少々腹立たしさが尾を引きますね。朝日新聞社の社長さんも♪栄冠は慶応高校に輝いた…というような加賀大介氏の詩を曲解した大間違いの閉会式での発言を早く詫びて訂正されたほうがイイですよ。でないと高校野球が勝利至上主義の間違った方向へと進みますよ。いや。もう進んでいるか…明日の『ニューズ・オプエド』で小林信也さん山本敦久さんと一緒に今年の真夏の甲子園を再検証することにしましょう。

8月25日(金)
保阪正康『テロルの昭和史』五・一五事件読み進む。ナルホドこの事件はただ単に首相を殺害したテロというだけでなく日本の多くの国民を巻き込んだ軍部の宣伝謀略事件と捉えるべきなんですね。軍部と右翼に乗せられた老若男女の全ての国民が涙を流して「決起した青年達」に減刑署名を送ったのですね。そして世の中が変化。《?動機が正しければ如何なる行為も許される=動機至純論?感情はあらゆる論理に優先される=感情優先論?テロによる死者は国家の救済者である=暴力肯定論》が支配する世の中=テロを許す世の中が生まれて戦争へ日本滅亡へと突き進んだわけですね。今はまだ?までは進んでないようですが?はかなり進んでいるかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。相変わらずの殺人的蒸し暑さ。イロイロ準備して夕方から『ニューズ・オプエド』は『「真夏の甲子園はいらない」出版記念最終回+1今年の甲子園は何だったのか?』を小林信也さん&山本敦久さんと徹底的に語り合う。慶応高校が優勝したけど慶応高校にしか出来ない選手集めと勝ち方と野球部の運営で高校野球全体の変化にはつながらないことで意見は一致。ただし部分的に新しい野球のやり方を提示できたことは事実で今後「新しい野球のやり方」の広がりに期待。もっとも「古い野球のやり方」も残るのが多様性のはずですよね。しかし慶応高校の「応援(大歓声)の暴力」は気味が悪いしイヤだったですね。おまけに朝日新聞社社長の♪ああ栄冠は慶応高校に輝いた…という大会歌の意味を曲解した勝利至上主義の阿呆な挨拶は非難されるべき…等々3人でマスメディアでは話させてもらえない真夏の甲子園大会のことをいろいろ話して番組は終了。今年の甲子園特集も全16回で幕を閉じたけど『真夏の甲子園はいらない』を出版した意義はちょっとくらいあったかな?されど真夏の甲子園は続く…殺人的炎天下で…嗚呼。番組を終えてビール&晩飯&チコちゃんのあと世界陸上ハイライト&ワイン。『テロルの昭和史』を持ってベッドへ…いつの世の中も最も問題が多いのはジャーナリズム不在のマスメディアかな?

8月26日(土)
『テロルの昭和史』読み続ける。昭和初期テロが「動機至純論」と「感情優先論」から「暴力肯定論」へと進んで「正当化」され多くの国民の支持まで得るなかでジャーナリズムはどうしていたのか?《新聞や新しく登場したラジオ放送は権力批判というよりむしろ権力の走狗となったと言っていい状況だったように思う。新聞記者やラジオの放送記者を記者すなわちジャーナリストと見て独自の職業意識や矜持を持っていたなどと見るのは誤りである》昔も今も変わらないですな。そんななかで昔は桐生悠々が孤軍奮闘。《だから言ったではないか。五・一五事件の犯人に対して一部国民が余りに盲目的雷同的の賛辞を呈すればこれが模倣を防ぎ能わないと。だから言ったではないか。疾くに軍部の盲動を諫めなければその害の及ぶところ実に測り知るベからざるものがあると》また代議士のなかにも民政党の斎藤隆夫のように国会で親軍派の議員の激しいヤジや脅迫や威圧を受けながらも1時間半に及ぶ粛軍演説や反軍演説をぶちかました議員もいた。最後には軍の強大な力もあって議員を除名されるのだが当時は党議拘束はなかったのかな?今は肥大化する防衛予算を非難する演説をする議員は現れないのかな?ワン。ベッドを出て今日も殺人的猛暑のなか黒兵衛と散歩。今日は町内の夏祭り。午後から子供神輿が練り歩き夕方から近所の公園で盆踊りや抽選会や飲み会で盛りあがる。途中激しい通り雨が2度。テントの下で酒を飲み続ける人間には涼風を歓迎。慶応出身の爺様方も多く高校野球やワグネルオーケストラの話題で隣人のフランス人のフルーティストと一緒に盛りあがる。湘南高校が戦後初の甲子園で優勝したときの在校生の爺様(90歳)もおられていろいろ話しを聞かせていただく。そのときの二塁手佐々木信也さんにはイロイロお世話になったけどどうしておられるかなあ?代議士は県会議員などもやってきたけど『テロルの昭和史』を薦めときゃ良かったなあ(>_<)

DVD
ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』
ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』
このオペラもハマると永遠に尽きない喜びに包まれます。ポネルの演出が凄い。
ドビュッシー:オペラ『ペレアスとメリザンド』
ドビュッシー:オペラ『ペレアスとメリザンド』
このオペラの素晴らしさは頭では理解できてもまだ酔い痴れるまでは…。ラプンツェルはこれのパクリですね

8月27日(日)
保阪正康『テロルの昭和史』読み続ける。当初は曲がりなりにも人々の支持を集めていた「至純な動機」によるテロもやがて軍(帝国陸軍)のなかでの皇道派と統制派による派閥争いに変化。その自覚すらない青年将校達が二・二六事件に突っ走りそれを利用した陸軍が中国戦線拡大に利用。理屈抜きの戦線拡大は太平洋戦争にまで突入したわけですね。思想や理屈や国家戦略を抜きにテロ(暴力肯定)と戦争拡大の親和性に注目したほうがいいようですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。蝉時雨がまだ喧しいなか少々秋の気配も?♪小さい秋小さい秋…はまだ見つからない。ワン。チョイと午前中仕事して午後から川崎へ。期限切れ寸前のJALのクーポンが少し残っていたのでヨメハンと一緒に長女を誘って川崎JALホテルのレストランへ。チョイと豪華にハワイアン・ランチを楽しむ。帰宅したあとはビールを飲みながら世界陸上のダイジェストを楽しんだあとマスネのオペラ『タイス』を見る。幕間の「瞑想曲」だけが有名なオペラだが他の部分もなかなか面白く一度ゆっくりと全曲を楽しみたいと思っていたオペラ。ステファノ・ボーダの演出がメッチャ斬新なトリノの舞台。傾城の美女(魔女)が都市を破滅させるというアナトール・フランスの原作も面白い。バーバラ・フリットリのタイトルロールも見事。晩飯に雪崩れ込んで久し振りにEテレ『日曜美術館』の「アートする身体」が面白かった。義足の持つ美しさ面白さとサイボーグへの発展を感じる。AIよりよほど未来的ですね。9時からは関西の能や茂山家の狂言を録画してバスケの日本vsフィンランド戦。良いスタートだがな〜んだヤッパリ負けるのか…とガッカリしていたらナント最終ピリオドで大逆転!!見事な勝利でした。世界陸上もいろいろ頑張っていて日本でレベルが低いのは政治だけ?

Kindle
よしづきくみち(画)biki(原作)『南海トラフ巨大地震』講談社
よしづきくみち(画)biki(原作)『南海トラフ巨大地震』講談社
あらゆる意味での「日本復活」はこの惨禍が終わってからか…?

8月28日(月)
『テロルの昭和史』はいよいよ二・二六事件へ。その前に「死のう団事件」の詳細な説明に驚く。「死のう死のう」と叫びながら集団で行進する姿は確かに異様だが「死のう」という言葉は「不惜身命」の現代語訳で身も命も惜しまず頑張る意味だとか。そう言えば貴乃花が横綱になったときにも「不惜身命」という言葉を使いましたね。ところが昭和初期の神奈川県警特高刑事達はこの日蓮系非暴力宗教集団をテロ組織と認定。特高警察は非暴力集団の男女の信者達に対して言語を絶する拷問を加えた。これを著者の保阪正康氏は《国家暴力によるテロリズム》と呼んでいる。そして国家による暴力は二・二六から戦争の拡大へと突き進んだのか…ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。相変わらずの殺人的陽射しと気温だが風と水道水の冷たさに秋を少し感じるかな。ワン。ナンヤラカンヤラ仕事をしていると講談社から『南海トラフ巨大地震』という劇画本が届く。なぜ小生に送られてきたのかはわからないが劇画本だけにあっという間に読み切る。巻末の南海トラフ巨大地震の過去の歴史の解説は参考になった。白鳳時代にも起きた巨大地震は日本書紀にも記されているのですね。過去に十数回起きている南海トラフ巨大地震はもうすぐ起きるのでしょうか?劇画は第1巻で第2巻ももうすぐ出るそうな。日本の復活はその巨大地震の後でしょうね。そのときには阿呆な政治家達も消えることでしょう。晩飯は吉本新喜劇を見ながら。千葉ちゃんとスッチーさんのコンビは絶妙ですなぁ。そのあとワイン飲みながらマスネのオペラ『タイス』を見る。アナトール・フランス原作のこのオペラは物語も素晴らしいですね。美女(運命の女=ファムファタル)が堕落させた町が滅びるのを修道士が救おうとする。トリノの舞台も斬新で最高です。『瞑想曲』も美しい!ワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』ドビュッシーの『ペレアスとメリザンド』と並ぶファムファタル系の名作オペラで すね。

8月29日(火)
保阪正康『テロルの昭和史』(講談社現代新書)読了。二・二六事件というのは結局帝国陸軍内のクダラナイ派閥争いの末に生じたものだったのですね。そして血気盛んで前後の見境なく突っ走った皇道派の青年将校達を新統制派と言える東条英機などが利用して馬鹿野郎達が有能な天皇の股肱の臣たちの排除に成功。馬鹿者どもが戦争に突っ走ったのですね。暴力に訴える連中とそれを利用する連中は馬鹿者どもだということがよくわかりました。今の永田町の馬鹿者どもはどんな馬鹿者達が利用しているのでしょうか?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。ジリジリと夏の陽射しが刺すなかでソヨソヨ優しい秋風が吹く。秋は近いのかな?ワン。デスクワークはホームページの原稿を書き直したり『連合通信スポーツ玉手箱』の連載を書いて送ったり。晩飯は日本vsオーストラリアのバスケW杯を見ながら。実力違いを見せつけられた試合でしたね。しかしバスケのファンはサッカーのファンに較べて優しいですね。3ポイントを何度外しても解説者も「大丈夫大丈夫」と連呼。サッカーであんなに外したらあ〜あと嘆くかバカヤロー!と怒るところですよね。バスケは100点取られて負けても80点取るから許せるのかな?サッカーは1-0で負けることが珍しくないですからね。ゴール(シュート)を外すと怒りたくなるのかな?しかしテレビ放送が自局の放送のときだけ騒ぎ立てて応援して日本以外の試合は無視するうちはバスケ人気も次の段階に発展しないでしょうね。

BOOK
メーテルランク『ペレアスとメリザント』湯川書房
メーテルランク『ペレアスとメリザント』湯川書房
この本、昔買って何処かにあるはず(>_<)探さねば

8月30日(水)
奥野克巳『はじめての人類学』(講談社現代新書)読み始める。マリノフスキーやレヴィ=ストロースが登場する前のヨーロッパの大航海時代から異文明との接触が始まって以来のホッブス・ルソー・モンテスキュー等の解説。面白い。小生の読書の大方針である「乱読」の価値アリ。コッポラの映画『地獄の黙示録』でウィラード大尉(マーティン・シーン)がカーツ大佐(マーロン・ブランド)を訪ねたシーンで《何気なくフレイザーの『金枝篇』が置かれてる》なんて知らなんだ。《映画では王を殺害したウィラードを国民が「新たな王」として迎える演出がなされます。『地獄の黙示録』の一つのテーマは「王殺し」だからです》原作がコンラッドの『闇の奥』だとは知っていたけど『金枝篇』も重要なポイントとして利用されてるとは気付かなかった。見直さねば。ワン。黒兵衛のさっぽは後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマはバスケットボール。ジェイムズ・ネイスミスが1890年に室内で行うフットボールとして創作した話を解説。オフサイドを許可して3歩ルールを創ったことこそネイスミスの大発明だったのですね。ワン。黒兵衛と散歩のあと仕事をしてると東京新聞特報部から電話。W杯で盛りあがったバスケボームは持続するか?というテーマでコメントを求められる。BリーグはJリーグと同じような地域密着のスポーツ文化を目指しているから『スラダン』以来の人気と競技人口の増加と発展は大いに期待できると答える。企業(メディアの所有)中心の野球は世界で勝ち続けたり慶応のようなマスメディアの喜ぶ慶応のようなチームが優勝しても一次的な大騒ぎだけで終わるでしょうし企業とマスメディアの介入が微妙なラグビーとWeリーグは発展も微妙ですね…と答えを続けたがマァ後半は文字数の関係でボツでしょうね。でも取材者に何がスポーツ文化で何がスポーツ文化になりきれてないかをわかってもらうために喋り続けましょう。晩飯はブーレーズ指揮ウェールズ国立オペラのドビュッシーのオペラ『ペレアスとメリザンド』を見ながら。メーテルリンク原作のこの退屈なオペラも好きなるぞ!という意気込みで見ればナカナカ面白い。長い髪のシーンはラプンツェルがパクってますね。

8月31日(木)
昨日書き忘れたけどNHKの月イチ番組『解体キングダム』はメッチャ面白かったですね。巨大変電所の巨大変圧器の解体!!こんなことが現代社会では行われてるのですね。膨大な無駄とは言いませんが…この番組で巨大原子力発電所の巨大原子炉の解体はいつ放送されるのでしょうか?それはさておき『はじめての人類学』読み進む。マリノフスキーの推し進めた「参与観察」と「インポンデラビーリア」の記述。西太平洋諸島の「クラ貿易」など興味深く読み進みますが西洋人が少しは謙虚になったのが「未開人の素晴らしさの発見」という人類学の視点だったようですね。ワン。ベッドを出てまだまだ続く猛暑のなか黒兵衛と散歩。それでも少しは秋の風を感じるようになったかな?ワン。終日デスクワークはHP更新原稿を整えたり請求書を書いたり明日の『オプエド』の準備をしたり…で締め切り原稿1本書けないままバスケW杯ベネズエラ戦。またしても素晴らしい大逆転劇…と言うべきか…スタート時から力を出せよ…と言えばイイのか…とにかく勝って良かったですね。マスメディアは勝たなければ騒いでくれませんからね。そーゆーマスメディアの大騒ぎよりもBリーグの地道な発展のほうが大切なことは言うまでもありませんが…。

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