ナンヤラカンヤラ
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12月1日(土)
師走か…。朝黒兵衛と散歩のあと(別にいちいち書かんでもエエか・苦笑)鎌倉芸術館へ。みんなの党の浅尾慶一郎さんが「決起集会」をするというので彼が主催してる勉強会の講師で呼ばれた返礼にチョイト顔を出す。驚いたのは政治評論家の屋山太郎氏が檀上に並んでいたこと。政治家個人の集会で応援するのは初めてのことだとか。猪瀬直樹さんの選対本部長を川淵三郎さんが引き受けたのと同様政治的混乱期だから「初めての人」が多くなるのかな。そういえば小生もコンナ集会は初めて。屋山氏のミニ講演も浅尾氏の小さい政府vs大きい政府の話もわかりやすかったけど日本の政治はどこへ…?帰宅して昨日に続いて対談原稿をまとめ始める。これは少々長いので2日がかり。夕方東京まで出てきた東海テレビのスタッフと大船の喫茶店で年末特番『学べるスポーツ・バー』の打合せ。去年評判が良かったから今年も…けど今年は俺は客やなくてマスター役とか。なんでやねん。しゃーないな。いろいろ話して席を『との山』に移して生ビールと焼き鳥タン焼きで打合せの打ちあげ。そのうち朋友のUクンSクンが現れて忘年会に移行。忘年会やのに今年もイロイロありましたなあ…という話にならんなあ。来年もイロイロ続くからですね…。久しぶりに焼酎『ハナタレ(花垂れ)』を痛飲。

CD
『Swinging Pool ゴマラン・ブラス・クインテット』
『Swinging Pool ゴマラン・ブラス・クインテット』
『ムーヴィーブラス』
『ムーヴィーブラス』
『Gomalan Brass』

12月2日(日)
朝『題名のない音楽会』でイタリアのブラス室内クァルテットをやってた(名前を忘れた)。メチャメチャ巧くて楽しそうで『ナブッコ』の序曲に感激。名前を思い出さねば。昨日の続きの原稿をまとめる。というのは一昨日から取り組んでた仕事は雑誌『ミセス』の新年発売号(2月号)に掲載する歌舞伎特集の記事。新しい歌舞伎座の設計者である隈研吾さんへのインタヴューや野田秀樹さんと中村勘九郎さんの対談原稿をまとめる。最初はインタヴューや司会だけ…という話だったのがやっぱり原稿まで…と言われると忙しくても断れなくなるのは今でも元々雑誌記者が本職という自覚があるからかな?原稿仕上げてふうーっと息を吐き出すと晩飯時間。相変わらず遅筆。原稿を書くのに時間がかかる。早いと言ってくれる人もいたけど基準がワカラン。昔(小生が高校生くらいのとき)作家の今東光氏がTVのクイズ番組の出題者として出ていて(古いなぁ)原稿を書くのが早いことで有名な今氏は徹夜した一晩に400字詰め原稿用紙で最高何枚くらい書いたでしょうか?という問題が出た。視聴者から選ばれた回答者たちは200枚とか300枚とか最高500枚なんて答えを出していた(当時の小生にも見当が付かなかった)けど正解は68枚だったことを憶えてる。今はスゴイ!と思うけど当時はな〜んだそんなものかと思った。テレビの解答者もみんなガッカリしてた感じだった。物書きの仕事はものを書いてない人には意外と理解されてないものですね。夜いろいろ電話。仕事ではなく選挙。いやコレも仕事か。メシ食って寝る。

12月3日(月)
早朝迎えのクルマに乗って文化放送へ。『吉田照美ソコダイジナトコ』生出演。政党の離合集散合従連衡の話。ホントに日本はどの方向へ行くんでしょうねえ?政治家は〜気楽な稼業と来たもんだ〜いくら庶民が困っていても〜選挙だけ勝ちぬきゃ税金で安泰〜ちょっくらちょいとパア〜にはなりゃしない…とも言いたくなる。急いで帰宅してせっせせっせと原稿書き。ナンヤラカンヤラ電話かかってきたり雑用で集中でけん。とりあえず寝よ。寝た者勝ち。真夜中に起きて原稿書き。今年も山下洋輔サンのニューイヤーコンサート・プログラム原稿。来年は隣のナンデモカンデモに写真が出てる挟間美帆さんのジャズ作曲家宣言。それは…ひみつ…ひみつ…ひみつ…ひみつのミッホちゃん…と書きあげて気付いたら火曜の朝やで。こんな仕事の仕方久しぶりやなぁ。最近は歳とったせいか健康的に昼間しか仕事しなかった。やっぱりパロディとはいえ何かをヒネリ出す原稿と対象物があって評論批評したりインタヴューや対談をまとめたりする原稿とでは集中できる執筆時間帯も変わってくるのかなぁ。前者が夜で後者が昼。前者がトリスタンとイゾルデ型。後者がニュルンベルクのマイスタージンガー型。そんなオーバーな(笑)。火曜朝6時。寝たろ。

12月4日(火)
夜中の1時半頃から5時半まで仕事。朝6時に就寝。洋輔サンのコンサート・プログラムの400字×5枚程度の原稿に徹夜で意外と時間がかかったのは苦吟呻吟したからではなく資料参照に時間がとられたため。テーマは『ひみつのアッコちゃん』。そのパロディで『ひみつのミッホちゃん(挟間美帆)』を書こうとして「赤塚不二夫公認サイトこれでいいのだ!」を開いたところがコレがオモシロイのナンの…すっかり隅から隅まで…イヤミのムスメやウナギイヌの父かからレレレのおじさんやワンペイまで…すっかり見てしまった。もちろんアッコちゃんのテーマソングもイロイロ楽しんで…おかげでギャハハハハと笑い転げながら原稿は2時間弱で推敲まで入れてスラスラスラスラ。赤塚先生はあの世へ行ってもスゴイのだ。一眠りしたあと別の原稿の資料調べ。衆院選が公示されたので新聞にもイロイロ目を通し晩飯ドキュメンタリー劇場は録画していたNHKスペシャル中国(正式タイトルは忘れた)。秦の始皇帝が西戎から出てきて夏の中華を名乗り中華思想が引き継がれる話。面白かった…けど…あ…亀田の世界タイトルマッチを見忘れた!ニュースで勝ったことを知るがよくワカラン。彼のお尻が落ちる(体重が後ろの足に乗る)癖は直ったかなぁ…。赤塚不二夫公認サイトこれでいいのだ!のアドレスは……http://www.koredeiinoda.net/category/manga

DVD
『てれすこ』
『てれすこ』

12月5日(水)
そうか…勘三郎さんが亡くなったか…勘九郎さんや野田秀樹さんに先月お逢いしたときは話題に出なかったのに…。57歳か。それにしても惜しい。日本の歌舞伎の大損失。朝RKB毎日放送『中西一清スタミナラジオ』電話出演。週末の世界フィギュアスケート・グランプリファイナルについて。日本は男女各6人中男子が4人女子も2人が出場。これってモノスゴイことですよね…というのはちょっと横に置いておいて音楽の話。男子パトリック・チャンの『ラ・ボエーム』(プッチーニ作曲のオペラ)の編曲が優れてる。高橋大輔の『パリアッチ(道化師)』(レオンカヴァッロ作曲のオペラ)の編曲は音楽が繰り返したり物語が後ろに戻ったり…『道』(ニーノ・ロータ作曲のフェリーニの映画音楽)のときのほうがずっと良かった…云々内容モット詳しく知りたい方はNews-Log(http://news-log.jp/archives/5461)に同様の原稿を寄稿しています。ラジオを終えて根岸の美容室へ。伸びすぎてた髪の毛を切ってもらって東京新橋へ。猪瀬直樹さんから「東京オリンピック招致のことを喋ってほしい」と言われて初めて選挙運動のクルマの屋上に立つ。しかも場所は新橋のSL広場。大勢の人。他に竹中平蔵氏と元東京都職員で全国一若い夕張市長が猪瀬氏と共に登壇。小生は東京五輪招致について単に経済効果云々でなく元気が出ると言うだけでなく成熟した都市での成熟したオリンピックとしてアテネ五輪の失敗例や北京五輪の新興国五輪でなくシドニー五輪やロンドン五輪の成功例を話し来年の東京での国民体育大会が全国障害者スポーツ大会と一緒に開催されることを例にあげオリンピックとパラリンピックの融合からさらに東北地方でのサッカー予選や石巻市の武道フェスティバルや五輪種目以外のスポーツ大会の開催などに触れて最後にオリンピックの開閉会式や文化プログラムでのヴォーカロイド初音ミクと歌舞伎役者のコラボ等を訴える。ふうううう。そーゆー考えを受け入れてくれるのは猪瀬さんだと付け加えて。これで応援になってるのかな?まぁエエやろ。終わって仕事の打合せ一つ済ませて帰宅。勘九郎さんと野田さんの対談の校正が届いた。勘三郎さんのことをどーするか…。

DVD
『ザッツ・エンターテインメント』
『ザッツ・エンターテインメント』
CD
『辻井伸行plays花は咲く』
『辻井伸行plays花は咲く』
『愛の夢〜牛田智大デビュー』
『愛の夢〜牛田智大デビュー』

12月6日(木)
12歳の天才ピアニストと言われている牛田智大クンのCDが2枚昨日届いてたのを聴きながら原稿の校正したり新しい原稿の構成を考えたり。物書きの仕事が構成に始まって構成で終わるのか。そして編集者はこーせいあーせいと言うモノなのか。牛田クンはマイルドな優しい曲ばかり弾いてますねえ。ベートーヴェンはいつ弾き始めるのかな?今度インタヴューのときそのあたりから始めるか…もう少し優しく始めるか…。自分が12歳のときを振り返ると…わからなくなる。俺は12歳で身長164もあったかなりひねた餓鬼やったからなあ。小学5年で指揮者バーンスタインのファンで『運命』『新世界』のほか叔父の影響でワーグナーなんか聴いてたもんなあ。もちろん一番記憶に残ってる12歳の想い出は東京オリンピックやけど…などと思いながら仕事の校正と構成。ふううー。晩飯サッカー劇場はサンフレッチェ広島の勝利。もっと早よゴールせんと…。そのあと東京の地下鉄の通路で350円で買った安売り昔のDVD映画『巨星ジーグフェルト』を見始めるとコレがなかなか面白い。かつての超大物ブロードウェイ・プロデューサーの成功譚。ただし3時間近くある巨編なので『ザッツ・エンターテインメント』に一部が紹介されていた巨大デコレーション・ケーキのような舞台の場面まで見て寝る。この場面は『ザッツ・エンターテインメント』ではガーシュインの音楽が使われている部分しかなかったがソノ前に『蝶々夫人』やら『道化師』やらヨハン・シュトラウスの『美しき青きドナウ』やらリストの『愛の夢』やらドボルザークの『ユーモレスク』なんかもふんだんに使われてて1920年代のアメリカン・ミュージカルがクラシック音楽影響を濃厚に受け継いでたことが改めてわかった。350円でも勉強になる。いやマダ175円しか見てない…。

12月7日(金)
朝起きて原稿をちょいと書いたあと東京原宿へ。人通りの多い表参道で再び都知事候補の猪瀬直樹さんの選挙カーに屋根に上って2020年東京五輪招致の話をする。他にピアニストの熊本マリさんと弁護士の紀藤正樹さん。お二人とも旧知で懇意にしてた方。マリさんは以前何度か会ってステージ・トークの仕方の話をしたことがあったけど話し方が上手くなったなぁ。猪瀬サンとは15年来のお付き合いらしい。紀藤さんはプロ野球ストライキのとき以来の再開かな。猪瀬さんとは参議院の議員宿舎建設を東京都が止めたとき以来のお付き合いとか。選挙カーに乗ることなど全員初めて。そのことを最初に話すと横の立ってた猪瀬サンが「俺もだよ」と呟いたのでソノことにも触れてから東京都の来年の国体が障害者大会とドッキングしてる話や東北被災地のスポーツ活動と東京五輪招致がドッキングしてる話をする。我々3人がクルマの屋根から降りたのと交代で石原慎太郎前都知事が猪瀬サンの応援で屋根に上がる。前の東京五輪(2016年)招致でテレビ対談して以来。80歳にしては元気やなぁ。しかし今回の選挙はいろいろなところでネジレとるなぁ。けどマァ都知事のような一種の「大統領選」の場合は仕事ができるかできないか…が全てですね。反原発と主張するのも悪くはないが東京電力と闘うか否かも重要。あとは今回の衆院選の判断は大きな政府vs小さな政府しかないかな。顔で選べなんて書いてる週刊誌の指摘も悪くはないけどソレが政界再編につながるかどうか…。路上立会演説会のあと音楽事務所のS社長のクルマに乗せてもらって大船へ。車中と大船の喫茶店でイロイロ打ち合わせたあと帰宅。机に座って仕事を始めたところが…ミッシミッシと家が揺れる。おおおおおーっと。3.11のときよりは小さいけど長いなあ…と思いながら仕事場の窓を開けるがやがて止まる。いつまで余震は続くのか…。晩飯フィギュアスケート劇場グランプリ・ファイナル…。ところがなかなか始まらん。テレビ朝日お得意のドラマチック昔話が延々…で眠ってしまう。クソッ。明日録画を見なけりゃ。深夜少々原稿書いて本格的のベッドへ。ムヤムニャ…SPは浅田真央がトップらしい…。そういや今日の昼石原さんにもSPが2人付いてたなぁ。関係ないか…ムニャムニャ…。

DVD
『巨星ジーグフェルド』
『巨星ジーグフェルド』
『巨星ジーグフェルド』
『巨星ジーグフェルド』
『巨星ジーグフェルド』
『巨星ジーグフェルド』

12月8日(土)
朝起きて机の前にある予定表を書き込んであるカレンダーを眺めて「?」。昨日チョイト書き始めた原稿の締切は来週末で別の原稿が今日の締切になってる。原稿の締切日を取り違えるなんてことは絶対にありえないことなのに何故?今日の締切も本当は来週月曜。けど再来週に予定していたTV出演(某局年末特番V撮り)が来週早々に変更。その矢印←を書き込んでオマケにその日に取材が入ったので今日のうちに書かねば…と矢印→で締切日の変更をカレンダーに書き込んでいたらもうひとつの締切日も変更になって再来週から来週に繰り上がってマタ←でソコへ別のTV局の年末特番V撮りが入ってそれがまた変更になって矢印↑←を書いたところへ今年最後の締切予定が年末進行で早まって矢印↑で日付を変更して←と↑と→が交錯して…なんて考えてる暇があったら早よ原稿書こ…と某PR誌の原稿と取り組む。依頼の中味は「現代社会におけるスポーツの意義と課題」。難しいテーマやなあ…と悩みながらコンテをメモ書き。原稿依頼を受けたときは待ってました!!と喜んで引き受けたが内容が内容だけにイザ書く段になると400字10枚程度の原稿にコンテ作りとデータ調べで少々難渋。構成ができたところで昼飯映画劇場は『巨星ジーグフェルド』の続き。3時間近い映画の後半1時間ちょっとを見るが1920年代のブロードウェイ・ミュージカルの舞台を垣間見ることができて満足。午後からコンテのメモをもとに原稿書き。途中黒兵衛と散歩して頭を新鮮にして再び机へ…なんて書くといかにもマジメに原稿を書いてるようですがソノ実態は途中パラパラと他の本をめくったり久しぶりの友人と電話で雑談したり…。まぁコンナモンですね。原稿書き終えて晩飯フィギュア劇場は浅田真央の優勝。しかしトリプル・アクセル跳んでほしいと思うのは私だけか…。鈴木明子もミスが多く…他の女子選手も退屈でWOWOWでやってたメトロポリタン歌劇場のワーグナー『ジークフリート』の舞台とアッチ見たりコッチ見たり…。この『ニーベルンクの指環』はメイキングも含めて全部録画してますが相当にスゴイモノですね。ただし歌手の声がいかにもマイクを通してるところが気になりますが…14時間をまとめて見るときが待ち遠しいですな。男子フィギュアは録画。寝る。最近のDVDは多時間複数局録画可能。現代高技術感謝。我睡眠。

CD
『ドヴォルザーク:交響曲第9番新世界より』
『ドヴォルザーク:交響曲第9番新世界より』
『山田耕筰:交響曲ヘ長調かちどきと平和』
『山田耕筰:交響曲ヘ長調かちどきと平和』
『橋本國彦:交響曲第1番/交響組曲天女と漁夫』
『橋本國彦:交響曲第1番/交響組曲天女と漁夫』
『芥川也寸志: オーケストラのためのラプソディ/ エローラ交響曲/ 交響三章』
『芥川也寸志: オーケストラのためのラプソディ/ エローラ交響曲/ 交響三章』
『池辺晋一郎:交響曲第3番&第5番』
『池辺晋一郎:交響曲第3番&第5番』

12月9日(日)
朝『題名のない音楽会』を見る。池辺晋一郎さんをゲストに迎えて日本の交響曲100年。山田耕筰の『勝どきと平和』橋本國彦の『交響曲第1番』芥川也寸志の『交響三章』などどれも素晴らしく面白かった。もちろん池辺氏の作品も。全部全曲が聴きたくなった。『勝どきと平和』のCDだけは持ってたのでさっそく仕事のBGMにかけてみると…意外とツマラナイ。佐渡サンも言うてたけど沼尻竜典さんの指揮が良かったのかな。ナニイ!?ドイツのフィギュア・スケートの大会でキム・ヨナがSP92.27を出したって?ふ〜ん。まぁ主催だか後援がサムスンだかヒュンダイだかの大会ですから…。しかし女子のフィギュア・スケートはトリプル・アクセルを2度決めた浅田真央が優勝させてもらえなくなってからどうもつまらなくなったと感じるのは小生だけでしょうか…?昼から新幹線で名古屋へ。去年に続いての東海テレビ年末特番『学べる!スポーツバー〜五輪美女&ドラ戦士SP』VTRを収録。楽屋で時間潰してるときに板東英二さんから昔の球界の裏話をいろいろ聞く。まぁ興行の世界ですからね。本番は去年バーのマスターやったマスダオカダの岡田圭右さんが今年は常連客の役。そしてマスターは小生。ナンデヤネン!と叫びながら蝶ネクタイ姿になりましたが進行は岡田さんが仕切ってくれたのでホッ。ゲストになでしこの丸山桂里奈さんやホッケーの山本由加里さんやフェンシングの中山セイラさんを迎えて板東さんやスギちゃんや岡田さんとスポーツ談義。桂里奈さんは勝負パンティを手に解説して男性陣を圧倒。VTRのゲストには吉田沙保里さんや中日の権藤コーチも出てきてメチャメチャオモシロイ話が続いたけどサイコーは山本昌投手と山崎武司選手の中日コンビの生登場。野球からラジコンの話までブットビの連続。お返しに山本投手は再来年7月7日に登板すれば最年長プロ選手出場記録(浜崎真二の48歳10か月26日)の日本記録に並ぶことを教えてあげる。「最高の目標ができました」とかなり本気の返事。これ…残念ながら中京地区だけの放送なんですよね。楽しく収録を終えてスタッフと打ちあげは手羽先etcと生ビール。中山セイラさんから「フェンシングは剣を指先で操作する」など興味深い話をいっぱい教えてもらう。お疲れ様でした。

BOOK
入江雅彦『日本の国防―米軍化する自衛隊・迷走する政治』(講談社現代新書)
入江雅彦『日本の国防―米軍化する自衛隊・迷走する政治』(講談社現代新書)
DVD
『アカシアの雨がやむとき』
『アカシアの雨がやむとき』
CD
『西田佐知子 The Best』
『西田佐知子 The Best』
『牛田智大 想い出』
『牛田智大 想い出』

12月10日(月)
朝名古屋のホテルから文化放送『吉田照美ソコダイジナトコ』電話出演。昨晩から雪がちらほら今朝もちらほら。窓の外のちらほら雪を見ながらスポーツを本当の体育として利用せよ(イジメ防止に利用できるはず)という話やファイターズの大谷翔平投手との交渉がリーズナブルで見事だったという話や衆院選の立候補者たちがエイエイオー!!と拳を突きあげるのはナンとかナランモンかという話や勘三郎さんと歌舞伎の話等々をしてホテルをチェックアウト。タクシーで名古屋へ…と思ったがホテルの前にタクシーが1台もない。雪で来ないとか。それほど降ってないのに…仕方ないので地下鉄へ歩き出したら途中で小型車を捕まえることができた。道路は塗れて時折雪を積もらせたクルマが走るので郊外は強く降ったのか明け方はかなり降ったのか?名古屋の雪はその程度でした。往復の新幹線で久江雅彦『日本の国防 米軍化する自衛隊・迷走する政治』講談社現代新書。送られてくる書籍のなかからタイトルに目が止まったので持ち出したところが自衛隊の問題がきちんと整理してあって面白かった。陸自は用意周到・動脈硬化。海自は伝統墨守・唯我独尊。空自は勇猛果敢・支離滅裂…と言われていたらしい。しかし選挙での自衛隊関連票(隊員23万+OB会9万+家族)約50万票以上(もっとかな?)を奪い合おうとする政党(自民と民主)も情けない…。一旦帰宅してメールチェックその他雑務の後新宿へ。某雑誌の仕事でピアニストの牛田智大クンにいろいろインタヴュー。グールドもヴンダーもポリーニも知ってたけど好きなピアニストはユンディ・リーやランランやルプーやアシュケナージとか。なるほど。天才ではなく秀才かな。まったく音楽とは無縁の家族だというお母さんの話が面白かった。晩飯時にWOWOWをつけると日本映画『アカシヤの雨がやむとき』をやってたので見る。60年代東京五輪前の日本にタイムスリップ。ストーリーはどうってことのないラヴストーリー。男性画家が失明の危機を乗り越えるのと恋敵が作曲家として成功する話が錯綜…ってどうってことないが歌はしみじみいい歌です。歌と60年安保は映画では無縁です…と書いてワカルのは年寄りだけかな(笑)。しかし若い人にも日本の近現代史を身につけてほしいものです。そーいえば昔『アカシヤの雨がやむとき』をもじって「お菓子屋の飴がなくなる。このまま死んでしまいたい〜」なんて馬鹿な替え歌つくってたなぁ。小学生のときから進歩してません。とほほ(笑)。

DVD
『コラテラル』
『コラテラル』

12月11日(火)
終日いろいろ原稿書き&校正&雑務。フィギュアスケートのファンからのメールをじっくりと読む。何年か前にキム・ヨナの点数を疑いがある…というか周到に計算された戦略戦術に唖然とする…と文章やTVで発言して以来何人かのファンが定期的にフィギュアスケート情報を送ってくれるようになった。なかには少々偏りすぎた(真央ちゃん可愛さの余りにヨナを貶めすぎる)情報もあるけれど概ねリーズナブルで採点競技におけるスポンサーや国を挙げてのバックアップの大きさは感じますね。日本は下手ですね。下手でいいかもしれませんが…さてソレをどう原稿にするか…難しいところ。原稿やら校正やら雑務と格闘してるとあっという間に晩飯映画劇場(タマにはこんな日もいいものです)。トム・クルーズ主演『コラテラル』。ハリウッドB級映画。結構ひねった台詞に何度か笑ったがその台詞を忘れてしまうところがB級。B級の面白さは十分にありました。トム・クルーズは殺し屋。レイ・チャールズは…じゃなくえジェイミー・フォックスは彼を偶然乗せたタクシー運転手。アクションたっぷり。最後は善が勝つ典型的ハリウッド映画。寝よ。

DVD
『招かれざる客』
『招かれざる客』

12月12日(水)
イチニイチニ…と思わなくもない日。朝RKB毎日放送『中西一清スタミナラジオ』電話出演。日本ハム入りした大谷翔平投手について。とりあえずは彼のためには良い選択だっただろうと思う。けどNPB(日本プロ野球)がMLB(米メジャー)の下部組織(人材育成組織)であると認めたような「プロ野球入り」ともいえる。何しろファイターズは何年か後には米メジャーに行くとの新人選手の希望を受け入れたのだ。そしてそのための準備として育ててあげることを約束したのだ。大谷選手はこの条件を受け入れて一時期(5〜6年の間)ファイターズに入団することを了解した…と考えるとウムムムム…と唸らざるを得ない。ファイターズ球団は(他の球団も)今後は「(数年単位の)チーム作り」だけでなく「リーグ作り(NPBのあり方)」とも取り組んでほしい。朝は雑務。フィギュア・ファンから多くのメール。日本のスケート関係者がキム・ヨナと浅田真央を「大人」と「子供」ほどの差があるとスポーツ紙の書いたことで多くのファンが激怒してる。確かにその評価はスケートの評価ではなく「顔」や「態度」の評価でしかない(苦笑)。それに自国の関係者が自国の選手を低く評価するなど(しかも採点競技で)日本以外の国ではありえないだろう。尻餅をついてもジャンプでエイヤッと勢いをつけても回転しすぎても回転不足でも200点を出すキム・ヨナが本当にどれほどスゴイモノかニコニコ動画ではなくナマで見ないとわからないモノか…。午後からいろいろ校正。晩飯映画劇場は昼間にNHK-BSでやっていたのを録画して『招かれざる客』。たしか高校3年頃に見てアメリカの年寄りどもの親たち(スペンサー・トレイシー&キャサリン・ヘップバーン)に腹を立てたことを記憶してるが今見直すとイイ親たちですね(笑)。しかし家族の設定が高級すぎるかも…。話の中味よりも吉本新喜劇的なストーリーの組み立てと『フィガロの結婚』のように一日のうちに処理したアリストテレス的三一致の法則的構造(劇は1日のうちに(時の単一)1つの場所で(場の単一)1つの行為が完結する(筋の一致)べきであるという劇作上の本来意味のないルールに)納得。イイ映画という以上の面白い芝居でした。

DVD
『真実の瞬間』
『真実の瞬間』
『ゲーテの恋〜君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」』
『ゲーテの恋〜君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」』
CD
『佐村河内守:交響曲第1番』
『佐村河内守:交響曲第1番』
BOOK
『疑惑の名勝負大全』(ミリオン出版)
『疑惑の名勝負大全』(ミリオン出版)

12月13日(木)
朝からデスクワーク。プロ野球ドラフト制度及び関連のルールについて調べ直す。たしか…新人選手の獲得時にポスティングでのメジャー入りを前提にした交渉は禁止するという12球団の申し合わせがありましたよね。まぁ事実関係の調査など不可能な「申し合わせ」ではありますがファイターズはこれに違反してないの?昼飯映画劇場は『ゲーテの恋〜キミに捧ぐ「若きウェルテルの悩み」』。ウ〜ンムムム…。綺麗な映像による18世紀ドイツの風景の再現は面白いけどこれがゲーテ?本当にゲーテ?本物のゲーテ?…でなくても映画だから別にかまわないのだけど違和感が…。映画の原題はただ『Goethe』。ゴチャゴチャつけられた日本語の副題がけっこうこの映画の本質を表しているかも。午後からはフィギュアスケートのお勉強。ルッツとサルコウのエッジの使い方は…などとネットで調べていると…あれっ?…インサイド・エッジを足の小指側などと間違った指摘があった。やっぱりネットはアブナイアブナイ…スポーツ大事典を引っ張り出して調べ直す。なんでキム・ヨナのエッジの使い方は間違いが非難されず浅田真央ばかり批判されるのか…などとボンヤリ考えてるとamazon.comから『永久保存版疑惑の名勝負大全』(ミリオン出版)などという本が届く。副題が「禁断の八百長すべて明かします!」。そのタイトルに惹かれて注文してしまったのだ(笑)。『週刊大衆』や『アサヒ芸能』の作り方(だから悪いという気は毛頭ありませんので誤解のないように)で目新しいモノはない。けどよくぞ網羅したといいたくなるほどイロイロ書かれてる。キム・ヨナの「高得点疑惑」に対しては中国メディアの批判のをとりあげ「中国メディアは政治に関してはトンでも報道」だがスポーツに関しては「日本よりも実に的を射てる場合が多い」とナカナカの指摘。誰が編集したのかなぁ?…と考えてると某ネット媒体から電話。クラシックのCDで佐村河内守氏の交響曲第1番が6万枚も売れているという。たしかにクラシックとしては破格。何年か前の作品で三枝成彰氏から「面白いから聴いてみて」とDVDをもらった記憶があった。NHKが作曲者が聴覚障害者であることを番組で紹介した結果の売れ筋らしいけど多くの人が日本人作曲家の交響曲に耳を傾けるのはすっごくイイコトですよ。晩飯映画劇場はロバート・デ・ニーロ主演の『真実の瞬間』。アメリカ映画界の赤狩り(レッドパージ)を描いた作品。アメリカの恥ずべき時代をアメリカ人は描く。日本人も見習いたいですね。しかも最後の場面の爽やかさは見事。今日は映画2本立てか…。明日は仕事せねば。今日もしてへんわけやないんですけどね(苦笑)。

BOOK
ショーペンハウエル『自殺について』(岩波文庫)
ショーペンハウエル『自殺について』(岩波文庫)
新渡戸稲造『武士道』(岩波文庫)
新渡戸稲造『武士道』(岩波文庫)

12月14日(金)
朝毎日新聞スポーツ面のコラム『時評点描』執筆。どことなく「違和感」を感じた…としか言い様のない出来事について大谷選手の日ハム入り…キム・ヨナの高得点…浅田真央の白鳥の湖を子供っぽいと評した日本のスケート関係者…などを列記しようと思っていたところが大谷選手の話だけで文字数が埋まってしまう。フィギュアスケートの話は来月書けるかな…?昼飯食いながらワイドショウを見てると尼崎の不可解極まりない連続殺人事件主犯格の女性が留置場でTシャツ使って自分で首を絞めて自殺したとのニュースを改めてやってた。見張りの看守が入るのにそんなに早く自殺できるモノか…とMCやコメンテイターが話してたのでで本棚を少々探すと…あった!あった!ショーペンハウエル『自殺について』(岩波文庫)。「一般的に言って生命の恐怖が死の恐怖にたちまさる段階に達するや否や人間はおのが生命に終止符を打つ…」「並はずれて激烈な精神的苦痛に責めさいなまれている人の眼には自殺と結びつけられている肉体的苦痛などものの数ではない(略)この人達にとっては自殺は全然何らの克己をも必要としない(略)彼らに附き添うていた見張り人がただの二分間でも留守したら最後彼らは直ちにおのが生命にとどめをさす」…しかしコンナ文章の在処を憶えてた自分に驚く(笑)。文庫の本棚の隣に新渡戸稲造『武士道』があったのでパラパラ読み直すと止まらなくなる。面白い。読直そ…とポケットに入れて品川へ。久しぶりにロバート・ホワイティング氏とデート。今年初めて…かな。寿司屋で歓談。初来日した60年代の日本について書き始めているとか。小生が半世紀前の東京五輪について書き始めてるのと同じ動機かな。要は年取った(笑)。某米軍基地でスパイ機U-2の追尾の仕事をしていたことも書くらしい。ナベツネの家庭教師をしてたことも…。イエーイ!!ヤッホー!!日本語版は某編集者に早速連絡せねば。いろいろ話して痛飲。美味しい酒でした。

DVD
『ウォーター・ホース』
『ウォーター・ホース』
CD+DVD
『ミッション』
『ミッション』
CD
『トワイライト・オブ・ザ・ゴッズ〜ワーグナー:リング・ハイライト』
『トワイライト・オブ・ザ・ゴッズ〜ワーグナー:リング・ハイライト』
『モーツァルト:歌劇《ドン・ジョヴァンニ》全曲』
『モーツァルト:歌劇《ドン・ジョヴァンニ》全曲』
『1612年〜イタリアの夕べの祈り』
『1612年〜イタリアの夕べの祈り』
『ロング・ウォーク/フランチェスコ・トリスターノ』
『ロング・ウォーク/フランチェスコ・トリスターノ』

12月15日(土)
今日は年賀状の文章書き。昔女房が毎年版画を彫ってたのがプリントゴッコに変わり今は娘がコンピュータで作る。時代の変化とはそんなもの。進化とは口が裂けても言えませんよね。BGMは昨日ユニヴァーサルから届いた新譜のCD。まずはメトロポリタン歌劇場のワーグナー『ニーベルンクの指環ハイライト』英語の副題に『Twilight of the Gods』とあった。Americanですね。今WOWOWでメイキングも含めて『ラインの黄金『ワルキューレ』『ジークフリート』と順々に舞台を放送してるのは録画してちらちら見てるけど(なにしろ『神々の黄昏』も全部揃えば14時間ですからね)14トンもの舞台装置はスゴイ。こーゆーのを見るとアメリカは侮れないと思わざるを得ない。ただし演奏はカルイ。これも時代の変化ですかね。演奏としてはダルカンジェロが主役を歌ったモーツァルト『ドン・ジョヴァンニ』のようが面白かった。指揮はネゼ=セガン。オケはマーラー室内。引き締まった演奏。それ以上にアゴスティーノ・ステッファーニなんて全く知らなかった17世紀ドイツの作曲家のオペラ・アリアを歌ったバルトリのアルバム『ミッション』や『1612年イタリアの夕べの祈り』というアルバムが面白かった。現代はロマン派よりもバロックに共鳴する時代か?フランチェスコ・トリスターノというピアニストがグールド以上にピアノをハープシコードのように操って弾いたバッハやブクスフーデ(バッハが憧れた主に17世紀1637-1707の作曲家)の作品を集めたアルバム『ロング・ウォーク』も最高に面白かった。バロックのあいだに挟んだ自作の現代曲もおもしろい!前のジョン・ケージとバッハと自作を入れたCDも最高に面白かった!グールドが亡くなって30年。ようやくグールドを超えるピアニストが現れた?そー言えば全然関係ない話ですが最近メチャメチャ失礼無礼なTV番組出演依頼のメールが届いた。VTR撮りが5日後と時間がないうえ中味がドーショーもない企画だけに出演は断るつもりで依頼書を読んでたら途中から別人K君の名前が登場。ハハハハ。このスポーツライターに断られたので俺に出番が回ってきたわけか。テレビの仕事をしてる連中(特にバラエティ番組をやってる連中)のなかには時々ドーショーもない大バカモノがいるものです(爆)。もちろん素晴らしい人も多いですけどね。晩飯映画劇場はBS民放でやってた『ウォーター・ホース』。ネス湖の怪獣の物語。まあ楽しい暇つぶしでした。

12月16日(日)
午前中選挙へ。そういえば先週くらいに某新聞社から電話があって世論調査に協力してほしいといわれた。原稿依頼ではなく(笑)コンピュータで無作為に抽出された一般人としてアンケートに答えてほしい…というものだった。我が家には有権者が5人いる(他所に住んでいても住民票は移してませんからね)というと「では真ん中の人にお願いします」とか。そこで長女が支持政党などを答えた。ふ〜ん。こんなふうにアンケートをやるのか…。長女には宝くじでも買わせるか(笑)。選挙区のあと昼飯に立ち食い蕎麦食って都内へ。田町の東京都障害者福祉会館での東京都教育委員会主催「晴眼者と共に学ぶ視覚障害者教養講座」で約30人の聴衆相手に講師を務める。テーマはスポーツをする楽しみ観る楽しみ。1964年の東京五輪の想い出や近所のお寺で遊んだ草野球やバドミントンでインターハイに出たことなどを話したうえでスポーツライターとしてスポーツを学んで・見て・聞いて(インタヴューして)・想像して・表現して・考えたことを話す。もちろんスポーツ以外の「サブ能力」の重要性についても。最後の質疑応答で視覚障害者の方から「落語のようにオモシロイ話のうえにタメになった」と言われて素直に喜ぶ。講演を終えてから最後を少し聞きに来た某出版社の記者と近くのホテルでビール&夕食&取材を受ける。テーマは大学とスポーツ。大学はスポーツを使って宣伝するのでなくキチンとスポーツの研究をやれ!という話。途中店を変えて酒&雑談。同じフリーランスのライターとしてラグビーやら野球やらいろいろオモシロイ話の交歓。それにしても今年の関西系の大学ラグビーは情けない。けど大学ラグビーを騒ぐより7年後のラグビーW杯の心配をしなければ…。次回は大船で飲むことを約束して都内のホテルへ。選挙結果見ながら東京泊。猪瀬氏は圧勝やな。民主はボロボロやな。政界再編せんといかんなぁ…しかし政治家自身に自分たちを整理することができるかなぁ…ZZZZZZZZZZZ。

12月17日(月)
朝6時前東京のホテルを出て文化放送まで約10分間弱歩く。引き締まった冷たい空気が気持ちいい。東京もNYなんかと朝の匂いが似てる。世界都市はみんな似るものか。『吉田照美ソコダイジナトコ』生出演。選挙結果を受けていろいろ話す。反原発の声はどこに消えた?いやその声を吸いあげる政党が存在しなかったということですね。新潟での田中王国の敗北はそのまま岩手での小沢王国のほとんど敗北とイコールですね。みんなの党と手を組まずに石原軍団と手を組んだ維新もワケがわからなくなった。おまけにエリートが消えノーブリス・オブリージュも消え…。選挙だけでなく大谷選手の日ハム入りへの違和感(日本のプロ野球のマイナー化を認めたことになりますからね)とキム・ヨナを「大人」に対して「子供」の浅田真央は勝てないとコラムに書いたフィギュアスケート関係者への違和感の話をして帰宅。黒兵衛と散歩して仮眠のあとNews-Logへ原稿送ったり週末のオペラ講座のレジュメを書いたり…。そうか。猪瀬氏は400万票アップか。俺も百票くらいは貢献したかな(笑)。しかし東京五輪招致は誰が動いてるのか?1950年代当時の岸信介やフレッド和田のような人物はいるのか?イスタンブールに勝つためには絶対に必要なはずだが…。

VIDEO
『いそしぎ』
『いそしぎ』
DVD
『リカウント』
『リカウント』
BOOK
小林哲夫『高校紛争1969−1970「闘争」の歴史と証言』(中公新書)
小林哲夫『高校紛争1969−1970「闘争」の歴史と証言』(中公新書)
小林哲夫『ニッポンの大学』(講談社現代新書)
小林哲夫『ニッポンの大学』(講談社現代新書)
小林哲夫『東大合格高校盛衰史 60年間のランキングを分析する』(光文社新書
小林哲夫『東大合格高校盛衰史 60年間のランキングを分析する』(光文社新書)

12月18日(火)
ヤバイ。コラムを1本午前中にまとめていたら身体全体にゾクゾクッと悪寒が走る。朝黒兵衛と散歩に行ったあと少し汗ばんだシャツをそのままにしたせいか。早く直さなければ…と昼飯後クスリを飲んで映画見ながらウツラウツラ…のつもりが眠らずに『いそしぎ』を最後まで見てしまう。牧師(リチャード・バートン)と自由奔放な行き方をする未婚の母で画家(エリザベス・テイラー)の道ならぬ不倫の物語…という以上にThe Shadow of Your Smileの主題歌が有名。いそしぎ(磯鷸)というのは鳥の名前なんですね。映画のテーマは籠の鳥と野鳥の葛藤ですね。確かに映画がつくられたとき(1965年)には衝撃があったのかなぁ…と予想する衝撃は現代では感じられない。ましてや牧師という存在が我々日本人には稀薄。しかし海の映像は綺麗でしたね。監督はライザ・ミネリの父でジュディ・ガーランドの夫のヴィンセント・ミネリ。この人は確かシチリア系のイタリア人ですね。だから道を踏みはずすことと名誉には敏感なのかな。それがマフィアの初期の哲学ですからね。映画見てるうちに悪寒が収まったので午後はデスクワーク。雑務処理。先日取材を受けた朝日新聞出版などで仕事してる小林哲也さんからの著作が届く。小林さんは高校教育問題が専門。『ニッポンの大学』(講談社現代新書)や『東大合格高校盛衰史』(光文社新書)もなかなか面白そうだけど『高校紛争1969-1970「闘争」の歴史と証言』(中公新書)を読み出すと止まらん。もちろん懐かしさで読み出したがこうしてキチンと記録に残す人が出たのは貴重なことです。政治闘争や教育改革運動から制服制帽反対運動や丸刈り反対運動/文化祭粉砕闘争まで…イロイロあって基本的に体育会系だった小生も無縁ではなかったですからね。晩飯映画劇場はアメリカ大統領選をテーマにした『リカウント』。日本語に訳すと『数え直し』。ブッシュvsゴアの選挙でフロリダ州の集計ミスを取りあげて様々な人間模様を映画化。この実際の選挙の翌年に確か新庄選手が大リーグでチョイト活躍したにもかかわらずオールスターでの得票数が伸びないことに対してデーブ・スペクターさんから「日本からも投票できるのに日本人は何故投票しないの?」と訊かれたので「大統領選の投票用紙の数もマトモに数えられない国に投票する気なんか起こらない」と答えると「それ使わせてね」と言われたのを今も憶えてる。デーブさんは「ミシュランは見知らん人が勝手に作った本」というのもパクられた(笑)。まぁかまへんけど(爆)。それにしても大統領選もイイカゲンなもんで人間とは虚しい作業を繰り返しているものなんですねえ。

12月19日(水)
朝RKB毎日放送『中西一清スタミナラジオ』電話出演。総選挙で東京五輪招致が話題にならなかったこととプロ野球が元プロ選手を高校野球に受け入れてもらうよう交渉している話。高校野球(学校スポーツ)を解体してクラブスポーツにしなければ…という話にはならないのですよね…。風邪は昨晩ぐっすり寝たのでマシになった様子。午前中に通信社の原稿を1本書いて送ったあと昼飯食って風邪薬飲んで昼寝。午後から週末名古屋でのオペラ講座のレジュメを書いて晩飯食って風呂入って薬飲んだあとバタン…グゥ。風邪は根性で治すぞぉ…。ZZZZZZZZZZZZZ。

12月20日(木)
昨日米長邦雄さんが亡くなったというニュースを今日知る。米長さんとは某人を介して2度ばかりお付き合いさせていただいた。1度は銀座を4軒ほど飲み歩き。2度目は団十郎の襲名披露を歌舞伎座に御一緒させていただいた。『勧進帳』その他の芸を小生が批判するのを笑顔で聞いてくださった。最近はコンピュータと闘った経緯を綴った著作『われ敗れたり』に感激。もう少し面白いことを続けてほしかった。勘三郎に続き惜しい人が次々と亡くなる年の瀬。合掌。午後から東京へ。テレビ朝日で新年の『サンデースクランブル』VTR撮り。テーマは東京五輪招致。オリンピックとパラリンピックの合体について話す。この合体論はIOC委員のなかには嫌がる人が多いかもしれないけど国内世論を喚起することはできる。さらに厚労省(障害者スポーツ)と文科省(五輪スポーツ)と国交省(スポーツ施設建設)の垣根を取り払うにもプラスのはずだが…。夕方NHKへ。年末特番『スポーツ酒場「語り亭』のVTR撮り。控室に入ってビックリ。柔道の山口さん・バレーの三谷さん・アーチェリーの山本先生・野球の青島さん・体操の森末さん…などなど元スポーツマンがズラリ。そんな人たちとバーのカウンターに座って(という設定で)スポーツを思い切り語る。どこかのテレビ局が去年からやってるのとまったく同じ設定だが(笑)サスガはNHK。酒は偽物(じつは水)。しかも酒場(バー)のなかが明るい(笑)。それでも水を飲みながらイロイロ喋り出したら止まらなくて(みんなよく喋る)コリャ編集が大変やなぁ…と思いながら小生も喋る。これがホントのストーヴリーグ。ストーヴリーグというのはシーズンが終わったあとストーヴを囲んでその年の(野球=スポーツの)出来事を振り返って話すことですからね。やる+見る+話す(喋る)=スポーツですね。

BOOK
マティアス・エナール『話してあげて、戦や王さま、象の話を』(河出書房新社)
マティアス・エナール『話してあげて、戦や王さま、象の話を』(河出書房新社)

12月21日(金)
朝黒兵衛と散歩をしてから新横浜へ。新幹線で大阪へ。車中小林哲夫さんの『高校紛争』(中公新書)を読み耽る。団塊の世代のすぐ下で足掻いていた世代の姿が同世代として理解できる。本としてはよく調べていると感心。高校生が再び健全な政治活動をするようになるにはあと何年かかるのか。毎日放送へ行く前に隣のジュンク堂へ。一冊の本が目に止まる。『話してあげて、戦や王さま、象の話を』というタイトルとエキゾチックな表紙につられて買ってしまう。マティアス・エナールという人が書いたミケランジェロがイスタンブルへ行って橋を設計したときの実話小説らしい。他にDVDオペラ・ブックの『サムソンとデリラ』も目に付いたので買う。本を買うのは一目惚れが基本ですから。『ちちんぷいぷい』生出演。民主党議員の生き残り馬淵澄夫氏が出演したので政界再編について訊く。大きい政府vs小さい政府/中国寄りvsアメリカより/TPP賛成vs反対…で再編しなければ…というと…「それは自民党も含めた再編になりますが与党となった自民党は政権を握ると分裂しませんから…」与党になっても分裂した民主党はある意味ウブで幼く正直だったわけだ。サッサと自民党と合体すれば…?そんな政治以上に驚いたのが建物のへkめんを利用した立体3Dアート。名前は忘れたけど何度見ても驚く。大阪は万博の太陽の塔に3D映像を照射するらしい。草葉の陰で岡本太郎サン大喜びですよ。帰りの新幹線で『高校紛争』読み進む。昔話としてではなく明日の高校生のために…。帰宅すればフィギュア日本選手権。男子ショートプログラム。ショートなら羽生結弦が頭一つ抜け出たかな。あの4回転は見事。高橋大輔に10点近く差をつけたのも見事。しかし…まあ…もう少し逞しくなれ!レベルの高い国内大会。これが海外の国内大会だったらもっと高得点の連発になるんでしょうね。日本人の美徳の一つでしょうが日本人は遠慮深いですね。

12月22日(土)
朝新幹線で京都へ。六道珍皇寺で和尚っさんに年末の挨拶。チョイト雑談のあと小野篁の携帯ストラップを2本もらって新幹線で名古屋へ。中日栄文化センターで『パリアッチ(道化師)』のオペラ講座。ティト・ゴッビとジーナ・ロロブリジーダが共演した珍しい映像を見たりホセ・クーラのなかなか見事なタイトルロールの舞台を見たり『パリアッチ』のなかに『カヴァレリア・ルスティカーナ』を挟み込んだ珍しい舞台を見たりしたが最後にマリオ・デル・モナコの来日公演の舞台をチョイト見聴きしただけでその前に見聴きしたものが全部消えてなくなってしまった。デル・モナコはスゴイとしか言い様がない。あ。大事なことを言い忘れる。それはフィギュア・スケートの高橋大輔が『パリアッチ』の音楽を使ってること。しかし編曲編集が下手糞やなあ。夜は中日文化センターのスタッフと講師の高野孟さんらと行きつけの寿司屋で忘年会。今年もいろいろありましたなぁ。そうか。小泉進次郎はナカナカのやり手か…それに較べると橋下は…。政界再編にはあと10年はかかるのか…。名古屋泊。

CD
『J.S.バッハ:フーガの技法他』
『J.S.バッハ:フーガの技法他』
『J.S.バッハ:ピアノ協奏曲集』
『J.S.バッハ:ピアノ協奏曲集』
CD+DVD
『辻井伸行|ジェニーへのオマージュ』
『辻井伸行|ジェニーへのオマージュ』

12月23日(日)
天皇誕生日。第二次大戦のA級戦犯が処刑された日でもある。小生はそのことを猪瀬直樹『ジミーの誕生日』で知った。だから…どうと…言うこともないが…。名古屋から新幹線で東京へ。銀座の玩具屋で孫へのクリスマスプレゼントとしてミニカーのトレイラーを買おうと思ったら売り切れ。チクショー。見つけたときに買うとかなアカンのですね。仕方がないので立体駐車場を買って帰宅。トミカのミニカーシリーズはプラレールとも合体して止めどなく広がる。以前ワシントン・ポスト紙のコラムニストであるアート・バックウォルドがリカちゃん人形について「どうしてクリスマスに人形のボーイフレンドのアクセサリーまで買ってやらねばならないのだ!」と嘆いているコラムを読んだことがあるが子供向けの商売は上手い。孫の喜ぶ顔には勝てません(苦笑)。帰宅するとピアニストのコンスタンチン・リフシッツのバッハのCDが送られてきていた。おまけに来年2月の来日公演の招待状も。これは嬉しい。リフシッツは樫本大進さんとの共演を聴いて是非ともピアノのソロを聴きたいと思っていたピアニスト。さっそくCDを聴くが予想通りの知性派ですね。最近グールドを超えるピアニストが続々と現れたのはなぜ…?辻井伸行クンの自作集『ジェニーへのオマージュ』のCDも送られてきていたので聴く。緊張感溢れるリフシッツのあとの辻井君は一服の清涼剤。どっちもいいですね。晩飯は一晩早いクリスマス・パーティ。主役は2歳の孫。カーズのフランチェスコ・ベルヌーイやらメータやら(なんのことかおわかりですよね)立体駐車場に大喜び。大人はTVでフィギュア日本選手権。鈴木明子は優勝目前でカタクなってしまったか…。浅田真央も調子はイマイチ?でも滑りはいつも綺麗ですね。この白鳥の湖を子供っぽいと評したのが日本のフィギュアスケート界の有力者とは信じられないですね。

12月24日(月)
クリスマス・イヴ。小生は最近仏教(臨済禅)に心理的に傾倒しているのでキリストとは関係ないが昔カトリックの学校に通っていた関係でクリスマスには親しみがあるしいろいろ調べたこともある。それだけにクリスマスツリーやサンタクロース等のゲルマン的行事が本来砂漠の宗教である原始キリスト教とは何の関係もないことも理解してるつもり。イスラム教もキリスト教くらい世俗化すればもっと「平和的に発展」するのに…というのはさておき朝4時半起きで迎えのクルマに乗って文化放送へ。日本政治の限界とりわけ外交の不甲斐なさとりわけ東京五輪招致にチャンスがあるというのに政府は何をしてるのか…等々話したあと文化放送の一室を借りてMXテレビと元旦番組の打合せ。元旦までテレビに出るのはためらわれた(やっぱり家族とゆっくりしたいです)が東京スカイツリーの特設スタジオから中継ということと担当ディレクターが電話の時から真面目に語ってくれたので出演することにする。スカイツリーは行ったことがないので元旦家族でスカイツリーにでも上ることにするか…で打合せを終えて帰宅。いろいろ今年最後の原稿をこなして晩飯フィギュア劇場は全日本エキジビジョン。このレベルの高さを世界に発信するうえでもあらゆる面で日本の外交力は必要やな…。どないしたらエエのか…。

BOOK
相倉久人『至高の日本ジャズ全史』(集英社新書)
相倉久人『至高の日本ジャズ全史』(集英社新書)

12月25日(火)
メリー・クリスマス…と言うときのMerryはメリー・ウィドウ(陽気な未亡人)のMerryと同じですね。そやからなんやねん?と言われるとそれだけのことですねん…と言うほかないけど。今日筑波大学院のレポート採点をして今年の活字系の仕事は一旦終了…と考えてたけど体が重くてどーも風邪が抜け切れてないような…。いや毎年年末になると気合が抜けて2〜3日は寝込むことになっている予定通りの体調か…。歳を取って若いときのように思い切り長時間寝込むことがでけんようなったにもかかわらず昨晩は熟睡。今日の昼寝も熟睡。目を開けると民主党の代表選。ふ〜ん。まだNHKが生中継するようなできごとなのか…。本命不在のなか海江田万里氏が当選。この人とは昔(20年近く前)フジTVの毎週土曜朝の番組(名前を忘れた。MCは佐々木信也氏)にレギュラーで1年間ほど御一緒したことがあった。海と河(江)と田圃が万里に広がるという広大な名前の持ち主の割には腹の据わり方が…。馬淵澄夫氏もドーンと肝の座った政治家というより官僚事務処理タイプに見える。どっちにしろ来年の参院選の結果次第では浅葉克己氏がデザインした党のシンボルのように安定しないまま(二重丸の底がわざとギザギザになってますからね)雲散霧消するのでしょうけど…政治家も皆さん軽くなりましたね。晩飯オペラ劇場は久しぶりにワーグナー『ワルキューレ』。メトロポリタン歌劇場新演出をトバシトバシ名場面だけ楽しむ。合計重量14トンの何本もの鉄骨の太い棒が上下に揺れて舞台を創り出す(わかります?)その迫力と照明は面白いけど歌手は昔に較べて小粒になったか…。ブリン・ターフェルをハンス・ホッターと今更較べて貫禄が…と嘆いてもシャーナイけど歌手も政治家も世界的に小粒化現象?夜寝るときベッドのなかで相浦久人『至高の日本ジャズ全史』(集英社新書)を読み出す。これがオモシロイ!そうか…ジャズが日本に伝播したのは小生の親父が生まれた頃(大正時代半ば)なんですね。そして相倉さんは満州事変の時の生まれ。俺はサンフランシスコ講和条約の生まれ。某友人は60年安保の生まれ。某々友人は70年大学紛争の生まれ…。某々友人でも年齢はオーバー・フォーティですからね。時代は進む…じゃなくて…時代は変わる…でもなくて時代は積もる…かな…。だったら上の層(最近の時代)ほど軽くなるのも当然ですね…でないと過去が現代に押しつぶされてしまう。いや過去を押しつぶすくらいの現在が出現するべきか…。

12月26日(水)
朝RKB毎日放送『中西一清スタミナラジオ』電話出演。ファイターズ入りした大谷選手の投打二刀流を柔らかく批判。早く打者に専念させるべし…と柔らかく主張。所詮は本人の選択で他人がどうのこうのという問題ではないですからね。ただしファイターズが計画してるという遊撃手はアカン。長距離打者として外野か一塁を守らせるべし。投打二刀流をプロで実践した選手は景浦将・西沢道夫・関根潤三…と古い人ばかり。大リーグにはベーブ・ルースなどという20勝投手にして大ホームラン・バッターもいるが全て「古い話」。つまり全体の選手レベルが低いなかで突出した力量のあるスター選手が活躍した時代の話。現在のように選手全体の力量が上がった時代では不可能でしょう。大谷選手は早くバッターに…というのはメジャーへの道は遠くなるのかどうか…。ラジオのあと段ボールや紙類の整理etcで年末を感じる。年越しの掃除をしなければ…いや大学のレポート採点が先か…と迷ううちに微熱を感じて少々寝込む…がイロイロ電話がかかってきて年末年始の仕事で不愉快な事態が生じたりしてケッタクソ悪いので再び寝込む。起きると自民党安倍内閣組閣のニュース。女性登用は党内だけ?人材不足?まぁ役員になった女性の顔を見てるとそんなに嬉しいの?とも言いたくなってウンザリ。「女が動く時代・男は思索せよ」という原稿を書いたのは(蔵出しノンフィクションに公開してますが)8年前のことか…。しかし女も動かん男も動かんなぁ…あ。これは文科省(や世の中)が高校生の「政治活動」を禁止した「結果(成果?)」といえるのでは?と小林哲夫『高校紛争』を読み終わったあとでは考えてしまう。ユトリ教育で阿呆が多くなった…と分析するなら(アメリカでもフランスでも諸外国でも許されている)高校生の政治活動が日本では許されていない(高校紛争以来忌避されている)ことを考え直すべきでは…?

12月27日(木)
朝から年末の大掃除…その前にNews-Logに原稿を送って大掃除は午後から…と思ったところが昨晩年賀状が印刷し上がったとかで予定変更。メトロポリタン歌劇場のワーグナー『ジークフリート』新演出の第1幕を見ながら昼飯食ったあとはせっせせっせと年賀状書き。うむ。主役のジークフリートを歌ったジェイ・ハンター・モリスは予定されてた歌手がリタイアしたので数日前に代役として舞台に立ったらしいけどナカナカの歌いっぷり。ミーメ役のゲルハルト・シーゲルとともに引き締まった舞台と音楽を作ってた。指揮のファビオ・ルイジも聴かせどころたっぷりでVery Good!…などと思ってハイライトCD聴きながら年賀状の書いてたら書き間違えが次々…。ふうううう。来年こそ宛先もパソコンの印刷にするか…と思いながらもその登録も邪魔くさいし…と思ううちにアッと言う間に晩飯オペラ劇場は『ジークフリート』第2幕。3D映像による森の風景や小鳥は面白かったけど巨人族のファーフナーが化けた大蛇はちょっと漫画っぽく可愛らしすぎた。まあ音楽には関係ないか…。寝る前に賀状の宛名書きを少し続けて佐伯啓思『経済学の犯罪 稀少性の経済から過剰制の経済へ』(講談社現代新書)を読みながらベッドへ。マスコミ的な経済問題の取りあげ方や政治家の政策がリーズナブルでないことはよく理解できるがこれもまた一つの理屈か…?ZZZZZZZZZZZ。

12月28日(金)
朝6時半に目覚めてすぐに年賀状宛名書きの続きを…と思たら7時から松井秀喜がニューヨークでプロ野球選手としての現役選手生活を引退する記者会見を開くとか。そうか…アメリカでは死ぬ気でやろうとがんばってたんやね。御苦労様でした。直後に共同通信から電話。コメントを口にする。ともかく御苦労様でした。高校時代からの素晴らしいバッターが03年という象徴的な年(サッカーW杯日韓大会の翌年)に渡米。長嶋茂雄氏が朝日新聞(!)に「キミだけはアメリカへ行かないで!」と書いた声を振り切ってメジャー入り。アメリカでも見事なスラッガーぶりを発揮したが日本のプロ野球はその後も何事もなかったかのように「メジャーの下部組織」に「安住」。これだけの大打者が日米通算507ホーマーに終わったのは残念というほかないが日本のプロ野球界は彼を取り戻せなかった理由を考え直すべき。そういえば甲子園での高校野球の試合で超高校級選手の松井が相手投手から「5打席連続敬遠」という「愚行」で対応されたときもマスメディアはその是非を巡って侃々諤々(楽しく?)「論争」するばかりでソノ「作戦」がけっして高校生の考えたものではなく試合に勝ちたかった大人の監督が命令したものだったという単純明解な事実にすら辿り着けなかった(もちろん「大人の監督」をその後どうしたら高校生のためになるか…ということも話し合われなかった)。ならば今回の松井の現役引退についても日本のプロ野球界もスポーツ・ジャーナリズムもマスメディア(読売新聞)がいつまでも運営の中心に位置していてもいいものかどうか…という根本的反省にはなかなか辿り着けないだろう…。日本の野球は何処へ行く?何処へ行くべきか?何処を目指すべきか?少し落ち着いたら松井秀喜さんに是非とも訊いてみたい。最後に松井秀喜選手に関するエピソードを一つ。R・ホワイティングさんが松井秀喜にインタヴューしたときのこと。「背番号55にはどういう意味があるの?」と訊いたホワイティングさんに対して松井は「現役時代の王選手のシーズン55本の記録を目標に…」と答えた。「そうだろうと思った。だったらどうして56にしなかったの?」…この質問には松井も目を白黒させて「考えたこともなかったです」と答えた。彼も日本人らしい日本人だった…?

12月28日(金)つづき
午前中松井引退のコメントやらネット(News-Log)用の記事やらをまとめたあと午後からせっせと年賀状宛名書き。昔はプリントゴッコで1枚1枚多色刷りしていた年賀状が数年前からコンピュータ印刷になって…来年からは宛名もコンピュータにませたいなぁ…と思いながらせっせせっせと宛名書き。それにしても汚い字ぃやなぁ…これならコンピュータの印刷のほうがマシかなぁ…と思いながら晩飯前にようやく完了。ふうううう。晩飯オペラ劇場は昨日に続いてメトロポリタン歌劇場の巨大装置と3D映像を用いた新演出ワーグナー『ジークフリート』第3幕。ターフェルのさすらい人(ヴォータン)はどうも好きになれない(堂々としてない)けどモリスのタイトル・ロールは良かった。ブリュンヒルデのデボラ・ボイトもモリスが相手の二重唱は力を発揮。ナカナカの演奏で来年1月早々WOWOWが放送する最後の『神々の黄昏』に期待。しかし松井秀喜は38歳か…。人間基本的に太く短く…でエエのですよね。佐伯啓思『経済学の犯罪』読みながら寝る。そうか。世界の「自由主義経済」は中国の「不自由主義共産主義国家」に支えられてるんですね。アメリカもロシアも韓国も国家主導型経済だし…グローバリゼーションに乗って規制廃止なんて掛け声で踊った日本はデフレ円高で最悪。そこで出てきたアベノミクスは国家主導型経済になるの…?

DVD
『最高の人生をあなたと』
『最高の人生をあなたと』

12月29日(土)
年の瀬。年に「瀬」があるのなら「淵」もあるのか?あるとするならそれは真夏。夏至ではなく盆の頃だろう…などと思いながらトイレや風呂場の換気扇の掃除。「213」のマスターが正月用の野菜を届けてくれる。電器屋の主人が正月用の漬物(京の柴漬け)の共同購入分を受け取りに来る。駅前の花屋さんが正月用の花を届けてくれる。俺は綿棒で換気扇のカバーの汚れ落とし。ムードは年末年始。昼飯映画劇場はWOWOWの「W座からの招待状」を録画していた『最高の人生をあなたと』。熟年離婚の危機が迫った建築家の男性と元教師の老夫婦の話。老妻の老母の死と自宅マンションのエレベーター事故(に閉じこめられた老妻と老夫の会話)から老夫婦のヨリが戻るという物語。映画のあと安西水丸さんが話してた感想通り「別に映画にしなくても…」という映画。「夫婦のそれぞれの時計の進行が狂って…」と解説していた小山薫堂さんは若いなぁ(笑)。「年取ったほうが女性関係もオモシロイ」と言ってた水丸さんにソノ真意を訊かねば(爆)。昼からリビングとダイニングの整理…とはいえススマズ。20年も暮らした家は整理が難しい…と思いながらも少しは整理。晩飯映画劇場は『ものすごくうるさくてありえないほど近い』。掃除に疲れたのか9・11で亡くなった父親のメモから子供がBlackさんを探し始めたところで爆睡。小生の出演したNHK-BSの『スポーツ酒場語り亭』も見ずに終わった頃目が覚めてベッドへ。ZZZZZZZZZZ。慣れんことすると疲れる。昔は年末には窓のガラス拭きとか全部やったのに体力がなくなったな。トホホ。ZZZZZZZZZ。

Blu-ray & DVD
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』
BOOK
ジョナサン・サフラン・フォア『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(NHK出版)
ジョナサン・サフラン・フォア『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(NHK出版)
DVD
『リトル・ダンサー』
『リトル・ダンサー』
『レディー・キラーズ』
『レディー・キラーズ』
『マダムと泥棒』
『マダムと泥棒』

12月30日(日)
今年もあと2日…と思いながら仕事場の整理。古書買い取りの葉書をくれていた古本屋さんに電話を入れなかったので(年内に売却する本をまとめられる自信がなかったので)不要になった本は紐で縛って仕事場に並べるだけ。それでも少しは整理ができた気になる。朝のうちに正月用品の買い出しで大船駅向こうのスーパーへ。最初にビールのロング缶1ダースも買うと重くて重くて…。おまけに鏡餅と丸餅買って重くて重くて…。肝腎な門松用の飾りを買えず。トホホ。昼飯映画劇場は昨晩途中で寝てしまった(ちょっとタルイなあと思った)『ものすごくうるさくてありえないほど近い』。ちょっとタルイどころか主人公の爺さんが出現した頃から俄然物語は緊張感に溢れ最後は「父親=息子」のドラマが美しく「母親=息子」の物語へ移行。なかなか見事な展開に(最後の講演のブランコの下の手紙などちょっとやりすぎかなあと思うところも少々あったけど)あまり使いたくない言葉だけど感動しました。これは原作の小説があるというので「9・11」で父親を失った子供が大きくなって(10年経って)書いた半自伝小説=ドキュメンタリーかと思ったけどそうでもないらしい。創作らしい。アメリカという国の文化はヴェトナム戦争にしろイラク戦争にしろきっちり総括の作品を残そうとする。9・11についても…そこは本当に素晴らしいと思う。日本も第二次大戦と3・11で負けてませんよね。監督は『リトル・ダンサー』を撮った人らしい。どうりで子供扱いが上手い。午後は仕事場整理の続き。あっという間に晩飯映画劇場。年の瀬は時間の進むのが早い(笑)。誰が録画したのか知らんけどトム・ハンクスの『レディ・キラーズ』なんてのがHDDに入ってたので見出すと。なかなかオモシロイ。泥棒一味がルネサンス音楽演奏家を名乗ってカジノ船が係留してある河の近くの家の地下室を借りて音楽の練習と称しながら地下トンネルを掘る。見事カジノの金庫から大金をせしめたが家主の女性に見つかって…。なかなか巧妙に仕立てられた喜劇。あ。昔の映画のリメイクか。やっぱりね。明朝早いので早々に寝る。スカッと寝られるのはスカッとしたカルイ映画を見たからか…?ZZZZZZZZZZZZZ。

BOOK
萱野稔人、神里達博『没落する文明』(集英社新書)
萱野稔人、神里達博『没落する文明』(集英社新書)
アンガス・マディソン『経済統計で見る世界経済2000年史』(柏書房)
アンガス・マディソン『経済統計で見る世界経済2000年史』(柏書房)

12月31日(月)
おおみそかで漢字変換すれば大晦日。おおつごもりは大晦。どっちゃでもええか。迎えのクルマに乗って文化放送へ。今年最後の『吉田照美ソコダイジナトコ』いや照美サンは正月休暇に入られたとかで砂山アナウンサーが代役。昨日門松用の飾りを買えず「一夜飾り」はいけないというので飾りナシで門松を付けたという話。何故一夜飾りはいけないかということ文化放送のスタッフに調べてもらうと年神様は前日(大晦日)に来るので一夜飾りでは遅すぎる…とのこと。しかし関西ではそんな話は聞いたことがない。きっと年神様は東の方(太陽の昇る方)からいらっしゃるので関西は少し送れて元日に到着されるのだろう。他に安倍総理が原発政策積極転換について。週刊朝日で辛卯治郎さんがウランの全世界貯蔵量があと百年分しかないと書いていることを紹介。要するに原発は「もんじゅ」が成功しない限り(核燃料サイクルが成功しない限り)百年しか持たないのだ。サイクルが成功したところで(ほとんど無理でしょうが)何千年何万年も放射能を出し続ける核廃棄物は処分場もないまま量産される。これでも原発再起動するの?しかもインフレターゲットと公共投資(国土強靱化計画)の「経済政策」は成功するの?そもそも経済学すらマトモな科学として成立してるとはいえないのに…。帰りの電車で昨日送られてきた「THE BIG ISSUE」を読む。2度ばかり執筆したら毎年新年号だけは新年の御挨拶とともに送ってくれるのだ。オモシロイ記事があった。日本は「縮小社会」に突入したと萱野稔人さんが言ってる。上里達博氏との共著『没落する文明』集英社新書。読まなきゃ。アンガス・マディソン『経済統計で見る世界経済2000年史』柏書房も。縮小社会か…。とりあえず今年の掃除をしましょ。

12月31日(月)〜2013年1月1日
部屋の掃除してベランダの掃除してイロイロ片付けして…あっという間に大晦日は過ぎて…いつの間にか酒飲みながら紅白歌合戦とボクシングとetc…チャンネル回しながらすべて見る…と断言できるほど見た!内山のボクシングは本当に素晴らしかった!紅白歌合戦は本当にどうでもよかった。ノリントンは手抜き?行く年来る年を見ながら年が明ける…年明けというのはコンナモンですね。ヨメハンと次女と熟睡してる孫に明けましておめでとうと挨拶して神棚と仏壇の掃除。鏡餅を祀って…テレビをつけたら桑田佳祐が明治文豪の詩を歌ってた。世の中すべてパロディになってしまったのか…と思いながら新年の眠りにつく。ZZZZZZZZZZZZZZZZ。

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