9月1日(火)
朝ベッドで目覚めてすぐさま涼しさを感じる。爽やか。エアコン要らず。しかし秋っぽくないのは秋はやはり夕暮れで曙は春なんですね。黒兵衛と涼しいなかを散歩。しかしマダ夏の残暑。汗だくになる。ワン。水シャワー&水風呂が爽快。デスクワークもエアコン要らず。今夏初めてかな。自民党的ではない衆院議員にアナタは何故自民党に?と訊いたことがある。合計4人に訊いたが答えは皆同じ。game playerになりたいから。outsiderで終わりたくないから。気持ちはわかるんですけどね。その結果集団的自衛権も特定秘密保護法も辺野古基地問題も森加計桜黒川河井の諸問題もスルーしてしまうってのが問題ですよね。自民党のリベラル派も巻き込んだ野党勢力の結集が必要ですよね。それに日本共産党は早く名前を変えなきゃ。しかし総裁選で誰も東京オリンピックのことを言わないのは何故?夜はプロ野球を楽しむ。菅野も勝てないときはありますね。中日大野の投球が見たかったなあ。見渡せば花も紅葉もなかりけり俺の苫屋の秋の夕暮れ。寝よ。
9月2日(水)
朝ベッドで本を読むのが苦しくなるときがある。活字を追うのがしんどく感じられてしまうのだ。そういうときは漫画をめくる。活字の量が減って絵を見ることが中心になると何故か楽になる。読む→見る。動画を見るのはもっと楽になるのかも。それがYuTubeぼ流行ってる理由かな。虫明亜呂無さんのお葬式を取り仕切らせていただいたとき山口瞳さんが来られて「虫明さん貴方は見ることのできる人でした」と挨拶されたのが忘れられない。実は「見ることのできる人」というのはさほど多くはないのですね。ベッドで水木しげるさんの漫画『姑娘(クーニャン)』や『白い旗』を読みなおしてみる。戦争の実像(その悲惨さや兵隊の本音)を見事に描いたのは水木しげるさんの漫画ですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。木陰の風は爽やかだけど太陽の輝きはまだまだ強烈。秋風に負けてもイイのに残暑かな。季語が二つ入ると駄目かな?ワン。午前中いろいろ仕事のあと午後から『昭和○年男』というシリーズを出している出版社の編集者とライターからZOOMでインタヴューを受ける。テーマは『昭和50年男』でその年の生まれた男たちにとってのスポーツ。なかなか面白いテーマで1966(昭和41)年の丙午(生まれた人が前後の年寄り100万人以上激減)と1993年(平成5)年のJリーグ誕生という二大事件がその後の日本のスポーツ界に大きな影響を与えたことをいろいろ話してソレ以前と以後では日本人のスポーツ観ががらりと変わった話をする。ZOOMで2時間喋ると疲れるものですね。晩飯映画劇場に『ブレードランナー』でも見直そうかと思うがヘヴィーに感じられたので野球見物。タイガースはアキマヘンなあ。最後に近本が簡単に併殺打とは情けない。次期総理大臣も決まったことですから寝よ。管官房長官は1年間だけのツナギかな?オリンピックを見事に成功させたら来年の総裁選以降も続くのかな?いずれにしろ五輪が政治で語られすぎる今日この頃ですなぁ。
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大岡昇平『野火』 新潮文庫/最高の戦争文学と言えるかもしれませんが、こんな戦争が現実にあったことこそ怖ろしいですね
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9月3日(木)
朝ベッドで水木しげるさんの戦争漫画『敗走記』再読。太平洋戦争南方戦線をここまで描いた本は他にないでしょうね。あ。大岡昇平の『野火』がありましたね。しかし文学作品はチョット辛すぎますね。帝国陸軍軍曹で中国戦線へ3度渡った我が親父も辛いことがいっぱいあったでしょうが揚子江に手榴弾投げて魚獲って食った話とかもしてましたからね。水木しげるさんの戦争漫画も生死をさまよう無惨な闘いのなかにも人間らしく生きている姿描かれている救いがありますよね。大岡昇平の小説のカニバリズムを市川崑が具体的描かなかったのは正解でしょうね。今年も8月が終わったから戦争モノは終わりにしようかな。ワン。おおーっと黒兵衛と散歩の前にRKB毎日放送『インサイト・コラム』ZOOM出演。対レイズ戦でのヤンキースの田中投手のデッドボールから乱闘になりそうになったのを取りあげてデッドボールとは何?というお話。明治時代には打者は避けるとデッドボールと認められなくて一塁に行けなかったそうですね。逞しい豪漢が堂々と球にぶつかれば一塁へ行けたらしい。しかしデッドボールという言葉はhit by pitchとは理解されませんね。バスターbasterも通じませんね。なんて話をイロイロ。聞きたい方はRKB毎日放送のホームページにアクセスしてください。黒兵衛と散歩のあと終日デスクワーク。書評に取りあげる本を読んで…スポーツゴジラや連載用の東京五輪用の原稿を準備して…あっという間に晩飯。原稿は明日書こ。次期総理は管官房長官に決定…ですよね。ならば1年後は河野総理誕生か?西武ライオンズの監督が広岡監督から森監督に替わったとき名参謀は監督に不向きとか森監督には参謀がいないとか言われたけど森監督は西武ライオンズ黄金時代を築きましたよね。だったら菅総理も長期政権?野党が弱いですからねえ。
9月4日(金)
朝ベッドで水木しげる『今昔物語』再読。安倍晴明が出てくるまでもなく古代中世の日本はオカルト社会だったんですね。いや江戸時代までそうかな。狸奉行とか河童奉行がいたという話を以前荒俣宏さんに伺ったがことがありますからね。あ。河童というのは江戸時代にキリスト教が禁止されて追放された伴天連が山の中に逃げ込み川へ水を飲みに来た姿から生まれたと以前テレビのドキュメンタリー番組で上岡龍太郎さんがレポートされてましたね。伴天連の頭の天辺が河童の皿のように剃られていたとか大分の河童祭りの踊りの歌詞はポルトガル語だとか。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。しかし今昔物語の原文が読みたくなったなぁ。挑戦するか。ワン。午前中坂本邦夫『紀元2600年の満州リーグ』(岩波書店)の赤線を引いた部分を読み直しページを追ったり付箋をつけたり。昼飯のあと日経書評欄の原稿を執筆。わずか40字詰め原稿用紙2枚とチョットの原稿で2時間で書ける予定が3時間かかる。マァ書評原稿はそんなもんかな。推敲を結構しますからね。タイトルは『初めて書かれた戦前日本プロ野球の「正史」』。これは小生の書きたいことを表しただけで編集者がさらに簡潔で良いタイトルをつけてくれるでしょう。タイトルの権利は編集者にありますからね。××君!書評の書き方少しわかりましたか?原稿書きのあとは冷たいビール!阪神巨人戦は珍しく阪神が戸郷を打ち崩して押さえの切り札ソアレスで逃げ切る。ま。こういうこともタマにはありまっしゃろ。日本政府がワクチン集めを急ぐのは東京五輪のため?副作用が出なければいいけど…。菅官房長官は安倍総理を引き継ぐ?ならばアメリカから大量に武器を買い続けるのですかね?風呂入って焼酎呑んでネル。
9月5日(土)
朝ベッドでつのだじろう『怪談』(中公文庫)再読。最近夜中にエアコンをつけなくても良い日が2日ほどあったけど暑さがぶり返してエアコンをつける。プラス小泉八雲はべつに暑さとは関係なく今昔物語の延長。今年の夏は戦争モノ→水木しげる→怪談で一区切りかな。近々またスポーツ本の勉強に戻ることにするか。そー言えば一昨年だか去年だかに初めて島根に行って全県制覇を果たした折に出雲大社や松江城に足を運んだとき小泉八雲記念館も(外側だけ)訪れた。松江は静かな町で寂しくもあったが景観も美しく文化的にもいろいろ充実しておりチョイと住んでみたいなぁと思ったモノでした。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。まだまだ残暑。ワン。水風呂のあとデスクワーク。今月書かねばならない東京五輪をテーマにした3本の原稿のために資料を調べ直す。東京オリンピックの招致が具体化したきっかけは福岡五輪の立候補だったんですね。それが名古屋&大阪の二の舞(三の舞か?)になることを怖れたJOC関係者が都庁関係者に訴えて石原都知事の気持ちを揺すぶったのですね。その一方でスポーツ議連の面々がスポーツ振興法の改定(基本法の設定)とスポーツ庁の創設とスポーツ産業の発展(5兆円のマーケットを15兆円に広げる)を目指して五輪招致に合流。一度目はリオに敗れたあと3・11で復興五輪の名目が付与されるのですね。ということはスポーツ庁もできてスポーツ界の目的はほぼ果たされたのですね。あとは「お祭り」を盛りあげるのみ?ならばコロナ禍で延期でも中止でもいい?東京大会中止なら北京冬季も中止とIOCの重鎮も明言したことだし…開催に熱心だった安倍総理も退陣したことだし…それでも収まり始めたかとも思えるコロナ禍で東京五輪を開催しなければならない理由は?…開催したほうが素晴らしいと断言する人の意見を聞きたいですね。先々月テレビ出演でお会いした馳浩スポーツ議連幹事は開催or中止の判断のタイムリミットは予選開催の可能性の判断を見据えて来年1月と言われたけど…どーなることやら…?
9月6日(日)
朝ベッドで黒鉄ヒロシ『葉隠』(中公文庫)再々読。また本棚から漫画を引っ張り出してしまう。暑いですからね。しかし「黒鉄葉隠」は面白い。パラパラ見るだけのつもりがキチンと絵を追って字も読んでしまう。黒鉄さんの絵は線が綺麗ですねえ。コマ割りの組み立ても鋭いですねえ…なんて生意気言ってはいけませんねえ。何度読んでも感服。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。そー言えば黒鉄サンの漫画に赤兵衛がありましたね。『ビッグコミック』だったかな。漫画も含めて雑誌が元気な時代でしたね。今は…俺が読まなくなっただけかな?ワン。違うかな?ワン?終日原稿書き。「FORUM8」のPR誌の連載を一日かかって仕上げる。1年延期になった東京五輪はそもそも何のために招致するようになったのか?企業PR誌向けにスポーツ産業の話を中心に。そのスポーツ産業の拡大を邪魔しているのは大手マスメディアである…という話は紙幅の関係もあって他誌にとっておくことにする。明朝読み直して送稿することにしてとりあえずビール&晩飯&颱風のニュース。颱風はかつてお祭り気分だったというのは不謹慎だろうが子供の頃深夜に第2室戸や伊勢湾台風が通り過ぎるのを停電した居間の四畳半で卓袱台に置いた蝋燭を囲んだ記憶は特別の日だった。夕方までに裏の2階のガラス窓にベニヤ板を打ち付けて一仕事終えた親父は熱燗。子供はざる蕎麦。なぜかテレビ画面は『ローハイド』。今回は奄美から九州の人は大変でしょうが神奈川はあまり関係なくときおりニュースを見ながら昨年のザルツブルク音楽祭ハイティング指揮ウィーン・フィルのNHK-Eテレを楽しむ。楽曲はブルックナー交響曲7番。初めてウィーン・フィルの来日公演のチケットを買った時の演目がコレ。実はカルス・クライバー指揮で「未完成交響曲」とウィンナ・ワルツの予定がクライバーのドタキャンで指揮者がシノーポリに代わり楽曲も変わってガッカリした。ウィーン・フィルの音色はサスガだったけどブルックナーは苦手。音楽が煮え切らない感じで良さがマダ理解できない。もう少し歳を取れば…70歳を超えれば良さがわかるのかな?お楽しみはこれからだ。演奏のあと前から2列目の席で目の前にいた若い生意気そうなヴィオラ奏者の聴衆を見下したような眼を今も憶えている。テレビに映った金髪のヴィオラ弾きがそいつかな?寝よ。
9月7日(月)
朝ベッドで今日の『ニューズ・オプエド』のゲストである本間龍さんの『ブラックボランティア』(角川新書)読み直しておく。前に読んだときの傍線を引いた箇所のみ読み直すが「やりがいボランティア」という「搾取」はやはり問題ですね。以前首都高に選手の移動が渋滞に巻き込まれないため五輪専用レーンを儲けるという話が出たとき損失補償の話題が出て驚いた。一般のボランティアには無償だが企業には補償が必要なのか?ヨット会場となる相模湾の漁民には漁場を借りるのだから補償(借り賃)は必要だろうが元公団の会社に補償は不要ではないの?電通はボランティアでは動かないのかな?いや。タダほど高いものはないという結果になりかねないかな?ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。颱風の影響で雨が降ったり止んだり。颱風はやはり颱風と書く方が台風よりも颱風らしいですね。ワン。水風呂を浴びたあと昨日書いたPR誌の原稿を推敲して送稿。ふうう。昼寝のあとイロイロ仕事して準備して夕方『ニューズ・オプエド』スタンバイ。ゲストは本間龍さんの他に元JOCでげんきなアトリエ代表の春日良一さん。本間さんは1年延びた東京五輪の中止を1日でも早く決定すべしとの意見。WHOも冬のインフルエンザとコロナの同時蔓延を懸念しているうえ安全なワクチンが早く市場に出まわるとは考えられませんからね。春日さんは元々オリンピックに「延期」など存在しないのだから本当なら今年中止を決定すべきだったが延期したからにはギリギリまで開催を目指すのがスポーツ精神という意見。本間さんは選手のことを思うと気持ちはわかるがカネがかかりすぎるうえ誰が儲けるのかを考えるとやめた方がイイという意見。いろいろ話し合ったけどこーゆー話し合いを何故今マスメディアはやらなくなったのでしょうねえ?大手新聞社が軒並みスポンサーになっていること(ジャーナリズムが機能しないこと)こそ大問題ですね。諸外国ではメディアが五輪のスポンサーになることなど考えられませんからね。こーゆー五輪問題の討論は『オプエド』Opposite Editorialで今後も続けていくことを約束して番組終了。ふううう。今月末には組織委がどんな五輪縮小案をていじするのかな?アメリカの放送局NBCから多額の放送権料を得ているIOCはどーゆー態度に出るのかな?
9月8日(火)
朝ベッドでヴォルフガング・ベーリンガー『スポーツの文化史 古代オリンピックから21世紀まで』(法政大学出版局)中世からのつづきを読み始める。秋になってきましたからね。活字が頭に入るようになったかな。いや。まだかなあ。中世ヨーロッパのスポーツがつまらないのですね。明日からは最終章の現代オリンピックから逆の読みことにしよう。ワン。ベッドから出て朝飯のあと黒兵衛と散歩。残暑の陽射しはまだまだ暑いけど影が長くなって陽陰には秋風。数年前の颱風の塩害によって桜の紅葉が汚く落ちていたのが少し持ち直して美しくなったかな。ワン。汗だくのあとの水風呂から出るとかなり涼しく感じられるようになった。終日デスクワークは日経の書評やフォーラム8の機関誌の校正。そして『スポーツゴジラ』の原稿を書き始める。途中いくつか電話。オリンピック中止決定?…かどうかを知りたいわけ?…マダ情報と言えるモノはないですね。久し振りに晩飯オペラ劇場は『アイーダ』。ヴェルディ生誕200年祭のパルマ歌劇場公演。演奏は素晴らしいけどそれ以上に素晴らしのはヴェルディの創った音楽ですね。凄い迫力と美しい旋律。魂の在りかと愛の在りかを教えてくれる音楽ですね。『スポーツの文化史』読みながら寝よ。
9月9日(水)
朝ベッドで読書…と思ったがマダ縦に細かく並んだ活字とベッドの上で格闘する気にはなれず昨夜持ち込んだ漫画版ジェームズ・ジョイス『ユリシーズ』を夜と朝で一気に読了。うむ。コレは漫画でなく丸谷才一訳を読まねば…と前にも思ったことを思い出す。なかなか思ったことができないのが人生ですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩のあと終日デスクワークは『スポーツゴジラ』の原稿書き。何のための東京五輪か?フォーラム8のPR誌『Up & Coming』に書いたコラムに詳しく肉付けして400字詰め原稿用紙10枚書きあげる。完成したのは夕方の午後5時。ま。そのくらいはかかりますね。ふううう…と息をついてメールで送稿。IOCのジョン・コーツ東京五輪調整委員長の発言は原稿では無視することにする。「コロナがどうあっても東京五輪は延期も中止もなく開催する」というのは無責任すぎる意味のない発言ですからね。そんなことをIOC副会長になった人物が口するなら「延期にかかる追加費用はすべてIOCが責任を持つ」くらいの発言を付け加えないと意味ないですね。それに「東京五輪の開催は東日本大震災からの復興のため」という彼の発言も理解不能。ならば何故ボート&カヌー会場の東北移転に反対したの?「東京オリンピックは東京ですべき」と言ってたくせに国際陸連のマラソン&競歩の札幌移転には即座に賛成ですからね。世界ボート連盟の元評議員としてはボートは東京でと主張したかっただけ?ま。そのあたりは無視して日本のスポーツ界の経済的&文化的発展のための東京オリパラ招致の意味を原稿に書く。晩飯&TVニュース&風呂のあとビール呑みながらオペラ劇場はヴェルディ生誕200年最近にモデナのパヴァロッティ記念オペラ・ハウスで上演された『ドン・カルロ』。新たに5幕モノとして改訂されての上演らしいけどカルロとエリザベッタの出逢いと悲劇がよく理解できますね。3幕意向は明日にしてベッドへ。
9月10日(木)
朝ベッドで木原敏江の漫画日本の古典『雨月物語』。よく知ってる古典を漫画で読み直すのも一興。できれば5人くらいの漫画家が同じ作品を競作してほしいですね。この『木原雨月』はかなりハイレベルですね。ベッドから出てRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』ZOOM出演。IOCコーツ東京五輪調整委員長の「コロナがどうあっても東京五輪は来年開催」の発言を批判。しかしこの発言があって日経平均株価が上昇したというのは考えてみれば不思議な話ですね。現代社会はすべて虚構の中で動いてる問いことですかね?ワン。ラジオのあと黒兵衛と散歩。まだまだ残暑。帰宅後日経書評欄を校了したりイロイロ仕事してるとIOCバッハ会長の発言がニュースとして入ってくる。「300日後の世界がどうなってるかは誰にもわからない」そりゃそうだ。「感染対策に万全を期して開催を…」それしか言えないの?税金を使い続けるのだからせめて開催か中止かの決定の期限くらい言ってほしいですね。それより北京冬季五輪の開催反対論が強まってるらしい。世界各国の150以上の人権団体が香港問題に対する中国政府の不当な政策は五輪開催国としてふさわしくないとIOCに中止を促しているらしい。これを政治問題でなく人権問題とするなら北京冬季五輪を開催したうえで会場でアメリカの黒人差別に抗議するのと同等に中国政府の「香港処分」に対する抗議も可能ですよね。さらに多くの人権団体が内蒙古・ウイグル・チベットに対する中国政府の人権抑圧についても五輪開催国として相応しくないとIOCに抗議したらしい。IOCサンどーですか?いろんな意味でオリンピックは変わり目を迎えてますね。晩飯オペラ劇場は昨日に続いてヴェルディ『ドン・カルロ』2幕以降最後まで。モデナのオペラ・ハウス公演は演奏も演出(ヴィスコンティの弟子らしい)も素晴らしいけど作品そのものが見事ですね。満足満足。
9月11日(金)
朝ベッドのなかで『スポーツの文化史』最後尾のエピローグから改めて読み始める。面白い。魚釣り・熱気球・大砲発射・消火活動・鳩撃ち・グライダー・水上スキーなどがオリンピックの公開競技として行われていたこともあったのですね。そー言えば以前アメリカのペーパーバックでPistol Dueling(ピストル決闘)が正式競技だったと書いてあったのを読んだことがあった。大修館の『スポーツ大事典』の記録には載っていないからこれも公開競技だったのかな?鳩撃ちは本物の鳩を撃ち殺したらしいけどPistol Duelingはマサカ実弾は使用しなかったのでしょうね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。秋の匂いが日に日に濃厚になってくる。ワン。とはいえ汗だくには変わりなく朝の水風呂が気持ちイイ。朝明日掲載の日経書評の最終校了チェックなどして昼からはヨメハンと一緒に銀行へ。収入はコロナで激減なのに消費税やら地方税やらマイッタなぁ。まぁ楽観論者ですからなんとかなりまっしゃろ。悲観主義は気分の問題。楽観主義は意志の問題ですからね。出かけようとしたところへ東京新聞特報部から電話。元なでしこジャパン代表の永里選手が神奈川県2部リーグの男子チームに入ったことについて意意見を求められる。スポーツの男子女子という分け方への疑問が世界的にあがっているなか日本のスポーツ界は女性差別がまだまだ甚だしい。箱根駅でも高校野球も男子だけで柔道の日本選手権も女子は武道館を使えませんかね。そんな日本のスポーツ界に対する意思表示として永里選手の行動は評価応援したいですね。
9月11日(金)つづき
銀行へ行ったあとヨメハンの買い物に付き合ったついでに本屋へ。角川文庫で水木しげるさんの『ゲゲゲの鬼太郎スポーツ狂時代』を買いたかったけどなかったので棚を眺めていたら『猫楠―南方熊楠の生涯』を発見!水木しげるさんはこんなんも画いてはるんですねえ。解説は中沢新一&荒俣宏。すぐに購入。ついでに『Number 藤井聡太と将棋の天才』も購入。『Number』を買うのは何年ぶりかなあ(笑)。帰宅後すぐに読み始めるが表紙には「Wnbder Athletes on Board」とあるのに将棋がAthleticsの一種であるとのスポーツ論は書かれていない。これでは単に藤井聡太人気に便乗しただけですね。残念。こんな編集方針だと今にeスポーツ特集もやるのかな?将棋はスポーツだけどeスポーツはスポーツ競技として認められないというのが小生の持論。『今こそ「スポーツは何か?」を考えてみよう!』読んで下さいと宣伝しときます。晩飯映画劇場は途中『チコちゃん』を挟んで『拳銃王』。ワイアット・アープと人気を二分した西部開拓時代のGunfighter(原題)リンゴー・キッドをグレゴリー・ペッグが演じている。アープや友人は保安官に。ジミー・リンゴはアウトローに。1時間半によくまとまった映画。リメイク版を見たいな。あったような気が…。ベッドのなかで『猫楠』読み始める。面白い。
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『黄金』 ハンフリー・ボガートが汚れ役で出演した西部劇。とはいえジョン・ヒューストン監督は見事なヒューマンドラマに仕上げてます
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水木しげる『猫楠ー南方熊楠の生涯』 角川文庫/コレはサイコーの熊楠の評伝です。中沢新一さんとの対談も素晴らしい!
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9月12日(土)
朝ベッドのなかで水木しげる『猫楠ー南方熊楠の生涯』読み続ける。ホンマカイナと思えるほど豪快な童心の持ち主の大学者先生熊楠の生涯が痛快に描かれている。そもそも「熊楠」を描くのに「猫楠」というタイトルで猫を語り部に持ってきたアイデアが凄い。やっぱり水木しげるという人物は相当の大天才ですね。それにしても明治大正昭和初期の和歌山県田辺市の豊かなこと。地元の芸妓の文化もありますからね。同時期の新潟県長岡市も豊かだったことは小林信也さんのノンフィクション『柳都新潟古町芸妓物語』(ダイヤモンド社)に詳しいが昔は地方も元気だったんですね。東京の一極集中が過度に進んだのは64年東京五輪のせいかな?それとも交通の過度の発達のせい?もう元には戻れないのか?このあたり石破氏は気付いてるのか?3人のウチ自分の言葉で喋ってる(活字を読んでるだけではない)のは彼だけですからね。ワン。黒兵衛と散歩のあと終日原稿書き。講演会が中止になった代わりに機関誌に原稿を頼まれたので。依頼主は「部落解放人権フェスティバル」でテーマは「スポーツと人権」。大坂なおみの黒いマスクのことから書き始めようかな。アレは政治問題ではなく人権問題ですからね。それにスポーツは民主主義社会からしか生まれない文化ですからね。しかし大坂なおみが来年の東京五輪でも黒いマスクをつけて出場したらIOCはどーするのかな?メキシコ五輪で黒手袋の拳を国旗に向かって振りあげたスミスとカーロスを五輪から追放したように大坂なおみも追放されるのかな?それとも現在にカーロスが政治発言や個人の主張を禁止しているIOC憲章の改正を要求しているのを受け入れて警官に撃ち殺された黒人の名前入り黒マスクを認めるのかな?イロイロ考えるが締め切り日までマダ少しあるので『猫楠』に手を伸ばしてあまりの面白さに読み切ってしまう。森を壊すなと神社の合祀に反対して官憲相手に大暴れしたり真っ裸で蟻や粘菌の研究をして珍宝を噛まれて大騒ぎしたり大酒を呑んで芸者を呼んで踊りまくる男が昭和天皇に呼ばれて御進講を行ったり。熊楠についてはイロイロ本も読んだつもりだったけどこの水木先生の『猫楠』がいちばん面白かった。晩飯映画劇場はハンフリー・ボカート主演の西部劇『黄金』。一攫千金を狙って金鉱を探す男たちが金を巡る欲望のぶつかり合いで編み出す様々な人間模様。さすがジョン・ヒューストン監督の映画だけあってタダの西部劇ではない奥深いヒューマン・ドラマでした。満足。
9月13日(日)
朝ベッドのなかで水木しげるの『方丈記』読み直す。鴨長明と会話しながら源平の時代の京の都と人心の荒廃ぶりが見事に描かれている。やっぱりこの人は大天才だったんですね。今頃改めて気付いたのは情けない。ワン。ベッドから出て大坂なおみの全米オープン優勝決定のシーンを見てから黒兵衛と散歩。不当な死に見舞われた人物の名前を記した黒マスクも精神的パワーになったのかな?空気はかなり涼しく秋っぽくなった。とはいえ坂道をノンストップで黒兵衛と歩くと汗だく。ワン。水風呂が気持ちイイ。けど扇風機に当たると少々寒い。季節は確実に変化しますね。今日も終日デスクワーク。今週末から4連休なので連載原稿の締め切りが早まっていたことを忘れていたことに気づき慌てて『ZAITEN』の原稿を書き出す。テーマは中国の香港・ウイグル・チベット・内蒙古等に対する人権抑圧に対して世界中の多くの人権団体が北京冬季五輪の開催再考を訴えた件について。中国政府は「スポーツの政治利用」と反論したけど「政治利用」はどっちもどっち。反戦平和も政治運動にほかならない。ということはオリンピックも政治運動の一種。民主主義でしか生まれない反暴力の象徴であるスポーツという文化をIOCが押し進めるなら人権団体の声にも耳を傾けるべきでしょう。北京冬季を中止するのでなく大坂なおみの平和的非暴力的意思表示行為を認めるという選択肢もIOCにはあるはずですよね。夕方原稿を書きあげて大相撲。貴景勝強い!あっ。朝乃山が遠藤にぶん投げられた。横綱二人休場でも面白いですね。明日の『ニューズ・オプエド』のゲストは野球解説者の青島健太さんと柔道家の溝口紀子さんだけど相撲ジャーナリストの荒井太郎さんにも電話出演をお願いしましょ。晩飯は久し振りに『鮨処もり山』へ。サスガは粋なお寿司屋さん。透かし彫りの入った檜枠の間仕切りで美味しい魚や土瓶蒸しに満足満足。
9月14日(月)
朝ベッドから出て黒兵衛と散歩。ワン。昨日より今日のほうが暑い。なるほど。命に関わる暑さとゆーのも事実ですね。ワン。編集者からイロイロ電話。メディアと進めてきた新しい企画も暑さで停滞気味か?シャーナイですなあ。新しいメディアを探さねば。晩飯映画劇場はピーター・フォンダ初監督&主演『さすらいのカウボーイ』。期待してみたけど少々かったるいですね。カッコつけすぎかな?あ。チコちゃんを見るのを思い出してNHKへ切り替え。雨の臭いは微生物のオナラか。テレビというメディアが流す毒にも薬にもならない情報というのはそれはそれで悪くないのかも。ラジオはヒットラーやオーソン・ウェルズによって人々に毒をバラ撒くことも可能だということが証明された。新聞も第二次大戦中は大日本帝国臣民をどんどん良くない方向へ導き日本社会を破滅させた。しかしテレビは人畜無害?イヤ既にテレビも目に見えない毒を大量にバラ撒いてるのかも?新型ウイルスのように目に見えず感染しても症状は顕れず。しかし社会も個人も…心も身体も…既に徐々に蝕まれているのかも?それに警告をならすことのできるメディアは何があるのかな…?活字?YuTube?SNS?まぁそれは何でもあるのでしょうけど私もこんなのやってます。https://shinshosetsu.com/novels/6ec98203f95852c9
9月15日(火)
朝ベッドのなかで昨晩から読み始めた水木しげるの長編戦争漫画『総員玉砕せよ!』(講談社文庫)読了。今年の夏の戦争モノ読破がいつの間にか水木しげる作品読破に変化?それはともかくこの作品は作者自身が90%事実とあとがきに記している作品。事実と大きく異なるのは最後の最後で総員玉砕を徹底しようとした参謀が流れ弾に当たって死ぬこと。本当は《テキトウな時に上手に逃げ》たという。俺の親父も「若い参謀というのがやって来てエエカッコしてああせいこうせいというのが一番気に食わんかった」とよく言っていたなぁ。将校・下士官・馬・兵隊などと兵隊を馬以下に扱っていたから日本は戦争に負けたのかもしれまんせんね。それにしても軍隊の暴力(ビンタや木刀で殴る)は酷いモノでコレが今も体育会系運動部に残存しているのでしょうね。高校野球の軍隊式入場行進と丸坊主はいつ廃止されるのか?ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。終日原稿書き…と思ったら2件ほど校正が送られてきてソノ処理に時間を取られて今日の締め切り1本は明日に延ばしてもらう。スイマセン。大相撲を見たいモノで。うわっ。朝乃山3連敗。どないしたのかなぁ。もっとどっしり落ち着いてゆっくり攻めれば…と思うけど…。晩飯は朝NHK-BSでやっていたロシア音楽の歴史を見ながら。2度訪れたサンクトペテルブルクの町やマリインスキー劇場やワガノワ・バレエ学校は懐かしかったでえすねえ。グリンカ・ムソルグスキーからショスタコーヴィチ・プロコフィエフまでロシア音楽はイイですねえ。マリインスキー劇場の資料室で過去の上演資料を見ていて「プッチーニを沢山やっていたんだ」と言うと通訳の女性に「それはロッシーニです」と言われたのを今も憶えている。キリル文字のアルファベットは赤子の小便(ヤヤコシイ)。晩飯のあとジャック・ニコルソン主演の映画『ザ・ボーダー』を見る。メキシコとの国境付近に新居を構えた新婚夫婦の国境警備員がカネでメキシコ人をアメリカに導き入れている連中と対決する話。ハリウッド的娯楽映画と社会問題告発のバランスが悪くハッキリ言って三流映画だったがアメリカの勝手な政策はよくわかった。黒人奴隷の解放で安価な労働力を獲得できなくなったアメリカの支配者階級は黒人を安易に逮捕して囚人として強制労働に着かせたらしいけどソレもやりにくくなったあとはメキシコからの不正侵入者を労働力として受け入れソレの要らなくなった結果トランプ大統領が壁を造ると言いだしたのですね。
9月15日(火)つづき
日本スポーツ学会がオンデマンド型の動画配信でいろんな人がスポーツについて話す『スター・セミナー』の配信を始めた。初っ端のゲストスピーカーとテーマは真田久さん(筑波大学教授)の『嘉納治五郎だったら2020年東京大会をどうするか?』と刈屋富士雄さん(元NHKアナウンサー)の『2020年東京大会へのロードマップ』です。小生も近々このセミナーで喋らせてもらいます。よろしく!https://www.sports-gakkai.jp/
9月16日(水)
朝ベッドのなかで鴨長明『方丈記』(新潮日本古典集成)一気に読了。短い文章ですからね。高校の古文の授業以来何度読んだかわからない文章だけど今回は頭がハンマーでガ〜ンと弩突かれるほどのショックと感激。多分歳のせいでしょう。冒頭の無常観や大震災大火事の描写以上に「六〇の露消えがたきに及びて」読み直すと「世をのがれ身を捨てしより恨みもなく恐れもなし。命は天運に任せて惜しまずいとはず身は浮雲になずらへて頼まず全しとせず。一期の楽しみはうたた寝の枕の上にきはまり生涯の望みは折々の美景に残れり」などという文章にドキッとさせられる。「一期の月影かたぶきて余算の山の端に近し」となった身の上にとっては当然のことかも。しかし小生の大好きな言葉で湯川秀樹さんの著作から知った荘子の「知魚楽」の概念まで登場するとはコレまで気付かなかった。『方丈記』は本当に凄い書物ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。秋深し隣は何をする人ぞそれにつけてもカネの欲しさよ。長明の域には永遠に達せそうにないですな。次は『発心集』でも読むか。ワン。終日原稿書き。コロナで中止となった部落解放集会人権フェスティバルの講演会に代わる原稿を一日中かかって書きあげる。テーマは「スポーツと人権&民主主義」について。大坂なおみさんの黒マスクがオリンピックでは禁止となっていることや…968年メキシコ五輪で「ブラックパワー・サリュート」を行った米黒人2選手がIOCから追放処分を受けたこと…その処分撤回運動が始まったこと…カナダのスポーツ団体もIOCに対して政治行動や人権運動を禁じているIOC憲章50条を国連の人権宣言違反だとして改正を求めていること…などなどを書きあげる。IOCは安倍マリオを許可しながらBLM(Black Lives Matter)という言葉の使用や「膝突き行動」を禁止しているのはオカシイですよね。原稿書きあげて大相撲。朝乃山は見事に勝利。落ち着いて取れば問題ないはずですよね。長い原稿を一気に書くとどっと疲れるのは歳のせいでしょうね。一期の楽しみはうたた寝の枕の上…早よ寝よ。
9月17日(木)
朝ベッドのなかで『スポーツの文化史』続きを読む。後半近代イギリスのスポーツの世界的。それは植民地主義の賜(たまもの)だったのですね。そしてスポーツによる国際平和を提唱するクーベルタンの登場。オリンピックの立ち位置は設立当初から微妙ですね。ワン。ベッドから出てRKB毎日放送『インサイト・コラム』ZOOM出演。大坂なおみの黒マスクについて。世界中のメディアから絶賛されたその行為もオリンピックでは許可されないかも…というお話。大会中の選手の政治的人権的発言を禁じているIOC憲章50条の改正を求める声はカナダのスポーツ団体やアメリカ五輪委員会や1968年メキシコ五輪で追放処分を受けたカーロス選手などから出ているがIOCはどんな結論を出すか…といった昨日の本欄に書いた内容を話したあと黒兵衛と散歩。時間が遅れてもさほど暑くならず秋の空気。オリンピックも一か月遅らせるだけで最適のスポーツ秋に行えるのに…IOCはアスリート・ファーストではないのですね。ワン。今週月曜にオプエドにリモート出演してくれた青島健太さんからメール。小生が日経に書いた書評を読んでくれたとか。早大野球部出身で日本初のプロ野球チーム芝浦協会を立ちあげた河野安通志については知らなかったとのこと。坂本邦夫『紀元2600年の満州リーグ 帝国日本とプロ野球』(岩波書店)をすぐ買いに走るとのこと。一人でも多くの野球関係者に読んで欲しい本ですね。とくに読売関係者にお勧めです。晩飯前に仕事を済ませて大相撲。炎鵬はやっと勝ったけどイイ相撲でしたね。朝乃山も調子が出てきたようだし優勝ラインは12勝か11勝か?巨人阪神戦を見ながら晩飯と思ったら日本テレビがまったくクダラナイことをしているのにウンザリ。解説者をズラリと並べて次の投打の対決の予想をさせてアウトとかヒットとかを当てたらポイント。何度も外したら退場で解説者を競わせるのってどーゆー料簡か?裏でカネでも賭けてるのか?野球の面白さ素晴らしさを語らせずに当たり外れで騒ぐのはサイテーですね。見るのは2回目。前回もすぐにチャンネルをまわしたけど今回もプッチーニの『マノン・レスコー』に切り替え。ムーティ指揮ミラノ・スカラ座の古い舞台。主役はゲルギーナとクーラ。久し振りのプッチーニは悪くないですね。
9月18日(金)
朝ベッドで『スポーツの文化史』勉強。秋になって頭の中が漫画モードから勉強モードに変わってきたかな。イヤ漫画も勉強ですけどね。ワン。黒兵衛と散歩のあと『スポーツゴジラ』の原稿校正など終日デスクワーク。原稿を書くときは常にタイトルを先に考え(タイトルは書くことを要約したモノですからね)原稿を書き換えたあとに読者が読みたくなるようなタイトルに書き換えるのが常(筆者の独り善がりはダメですからね)。しかし今回はタイトルに悩んで校正段階でも書き換えさせてもらう。「2020年東京オリパラは、既に目的を達成した!?」これでいいかな?夕方から大相撲。翔猿&琴勝峰いいねえ。炎鵬はまだまだ苦戦が続きそう。朝乃山は完調かな。晩飯後映画劇場は『レッド・サン』。三船敏郎&チャールズ・ブロンソン&アラン・ドロンが出演する西部劇。何故かきちんと見る機会を失っていた映画を恥得てきちんと観たけどマァ見なくてもよかったかな。三船がブロンソンを投げ飛ばす場面は『トラ・トラ・トラ』の真珠湾攻撃の場面を見る痛快さがあったけど(笑)インディアンの描き方は古すぎますね。007シリーズも何本か取ったテレンス・ヤング監督の作品だけど1971年の映画ならもう少し違う先住民の描き方があったはずですね。
9月18日(金)つづき
しかし毎年のことだけど今年のイグノーベル賞は面白かったですね。COVID19に関連して「政治家は科学者や医師より生死に直接的影響を与える」という事実を世界中に教えたとしてブラジルのボルソナロ大統領&イギリスのジョンソン首相&インドのモディ首相&メキシコのオブラドール大統領&ベラルーシのルカシェンコ大統領&アメリカのトランプ大統領&トルコのエルドゥアン大統領&ロシアのプーチン大統領&トルクメニスタンのベルディムハメドフ大統領が2020年度の医療教育賞を表彰したというニュースは最高ですね。他に京大霊長類研の学者がワニの生態とヘリウムの関係の研究で音響学賞を受賞し日本人の受賞が14年連続となたのもオモシロクもホコラシイですね。日本人の受賞にはたしかタマゴッチ(経済学賞)もカラオケ(平和賞)もありましたよね。しかし今年の受賞で最高にオモシロイのは経済学賞。約3100万円で暗殺を引き受けた中国の殺し屋がそれを下請けに発注。さらに孫請け曾孫請けと繰り返され最後は150万円の額で引き受けた人物が暗殺に失敗して逮捕されてイグノーベル経営学賞に輝いたというモノ。
9月19日(土)
朝ベッドのなかで『スポーツの文化史』勉強。日本の新内閣に女性閣僚の少ないことが批判されてるけどIOCも老齢男性ばかりですね。FIFAも同じ。世界のスポーツ界も爺が若者と女性を使って商売をしているのですな。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。今日はチョイ暑い。しかし帰宅して汗だくのTシャツを脱いで水風呂に入ると気持ちは良いけど身体はすぐに冷えた。まぁ仕事のしやすい季節にはなりましたね。ワン。avex classicから送られてきた辻井伸行クンのCD『笑顔で会える日のために〜あなたに寄り添うピアノ作品集』を聴きながら仕事。ある人が言ってたけど辻井クンのピアノを聴くとどんな悪人でも良い人になるというのはホントですね。俺の心でも安らぎますからね(^^;)。『スポーツゴジラ』などの再校を処理したあと午後からZOOMのリモートでやることになった故平尾誠二さんの創設したSCIX(Sports Community Intelligence Complexの第14回 SCIXスポーツ・インテリジェンス講座の準備。第1回から講師として参加してますが今回はラグビー元日本代表の平尾剛サンが司会で小生や関学アメフト前監督の鳥内秀晃さんや元ラグビー日本代表メンタルコーチの荒木香織さんやラグビー・ジャーナリストの村上晃一さんが順々に登場する。そのトップバッターとして選ばれたのでチョイと綿密に準備。これまで取材した監督やコーチの話をメモにまとめたりZOOMのバックに映る本棚に掛けていたユニフォームを江夏豊さんのサイン入りトラのユニフォームから平尾誠二さんのサイン入り神鋼ラグビーのユニフォームに替えて無精髭を剃ったり…と準備を整えたのに夕方になっても電話がないのでスタッフのMサンに電話すると…なんやてー!…一週間間違えていて本番は来週の土曜日!目の前のカレンダーを見ると最初の予定の今日から一週間後に矢印がしてあった。マイッタナァとMサンと大笑いして来週ヨロシクと電話を切ってビール&大相撲。翔猿イイねえ。続けて晩飯食いながら久し振りに『博士ちゃん』を楽しんで(仏教マニアや野菜ソムリエの博士ちゃんは凄いねえと感心して)風呂のあとサッサとベッドへ。『スポーツの文化史』の勉強です。あ。SCIXの講座は今もオンラインでの参加者募集中です。http://www.scix.org/
9月20日(日)
朝ベッドのなかで『スポーツの文化史』勉強続行。しかし翻訳が悪いなぁ…と言うより読者にわかりやすくというサービス精神がないなぁ。とくにモハメド・アリとフォアマンの試合の記述は疑問が多いですね。《フォアマンはもんどり打って倒れた》って原文はどうなってるんだろ?「もんどり打つ」って「とんぼ返り」のことですよね。それに原文に「スポーツジャーナリスト」という言葉が書いてあったのかどうか疑問。翻訳というより原文の問題?ドイツ人は使うのかな?ま。ええか。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。秋風が涼しい。清々しい。ワン。水風呂はやめて終日読書&コンピュータの整理。世の中は連休で行楽地の人出が戻ったらしいけど二週間後のコロナ感染者の数はどうなるのかな?日本は大丈夫でもヨーロッパは増えつつあるらしい。五輪は相変わらず開催可能かどうか心配。夕方はビール&大相撲観戦。翔猿は負けたけど相撲はオモシロイですね。1敗力士が次々と負けて貴景勝もバッタリ土俵に手を着く。勝った栃ノ心がインタヴューで「あんな勝ち方で…」と恥ずかしそうにしていたのが良かったですね。炎鵬元気出せ!「ダーウィンが来た!」でアンデスのフラミンゴの面白さを見て「日曜美術館」で広重描く木曽路に感心して「クラシック音楽館」で稲垣吾郎と広上淳一の生誕250年に纏わるベートーヴェンのオモシロイ話に耳を傾ける。ナルホド「英雄交響曲」の冒頭の♪ジャン!ジャン!は猪木級の強烈なビンタ2連発なんですね。しかしヤンソンス指揮バイエルン放送響の「英雄」の演奏は素晴らしいですねえ…と思いながらベッドへ…と思ったら某記者から夜遅いのに電話。明日の朝刊に東京五輪招致の際の「賄賂」の記事が出るらしい。以前から問題視されていたIOC委員のディアク親子に渡ったらしいカネの流れの証拠が出てきたらしい。まぁリオ五輪の招致委と組織委で会長を務めたヌズマン氏もほぼ同額の金の動きで逮捕されましたからね。これはオリンピックとIOCの体質の問題と言えそうですね。サマランチ氏に渡った1千万円の日本刀はどこに行ったのかな?ブランデージ氏に渡った根付けや柿右衛門の壺は…?コメントは明日の朝刊読んでから…でベッドへ。
9月21日(月)
朝ベッドのなかで『スポーツの文化史』読了。古代中世のヨーロッパ・スポーツ文化の記述は面白く興味深かったけど現代スポーツの記述は甘いなぁ。性とスポーツの問題とか考察が全然深くない。面白い指摘はネットから世界のビッグ競技場トップ10を紹介してくれたことくらいか。1位は最近佐藤琢磨が2度目の優勝飾ったインディアナポリス・モーター・スピードウェイで観客キャパが25万人。2位が何と東京競馬場で22万3千人。3位が中国上海のサーキット(ここは行ったことがあります)でで20万人。トップ10に日本の中山競馬場(16万6千人=6位)と鈴鹿サーキット(15万5千人=8位)がランクインしてますね。トップ10のうち自動車レース場が8箇所。競馬場が2箇所。これが古代ギリシア・ローマの競馬と戦車競走に一致というのはちょっとコジツケ気味かな。サッカー場はインド・コルカタのサッカー場が1位だけど12万人か。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。敬老の日。誰も祝ってくれないと言うことはマダ老人ではないということだろう。ワン。ジョギングをしている女性が「涼しくなりましたね」「寒いくらいですね」と答えて苦笑。短パンはそろそろオシマイかな?ワン。
9月21日(月)つづき
東京五輪招致裏金疑惑について東京新聞は一面に「東京五輪決定時 IOC委息子に3700万円送金 招致委コンサルから」の大きな見出し。社会面には「竹田恒和氏潔白を重ねて主張」の記事。朝日新聞は疑わしい取引として米財務省の金融犯罪取締ネットワーク局に提出された文書(フィンセン文書)88ヶ国の提携記者(共同通信と朝日が加盟している国際調査報道ジャーナリスト連合=ICIJ)が16か月にわたって精査取材した結果1999年から2017年までに総額2兆ドルにのbる「疑わしい取引」があったと三面で報道。そのなかに東京招致関係のカネの流れと思われる東京新聞と同様の記事を社会面で報じIOCとは関係ないという関係者のコメントを載せていた。うむむむむ。あとは…フランスの司法省がどこまで動くか…ブラジルは国内の検事が動いてリオ五輪の招致委組織会長を逮捕したけど日本は動かないでしょうね。某雑誌記者から問い合わせの電話があったけど記事のするかどうかは検討中とか。終日デスクワークは本ホームページの書き換え。去年北國新聞に書いた東京五輪裏金疑惑のコラムを近々"蔵出しスポーツ"欄にアップしますね。大相撲は2敗力士の星の潰し合いが面白いですね。翔猿頑張れ。晩飯後映画劇場は『キング・コング』。昔の映画をリメイクした3時間の超大作。しかし始まりは面白かったけどカネをかけてアメリカンコミックを最新技術で映像にしただけとしか思えなかった。恐竜大暴れや巨大昆虫大戦争は不要ですね。ハリウッド的ですね。風呂のあと焼酎呑みながらオペラ『マノン・レスコー』の第3,4幕を楽しんでコング映画の不満を解消のあとネル。
9月22日(火)
朝ベッドのなかで高島俊男『中国の大盗賊・完全版』(講談社現代新書)の第五章「これぞキワメツケ最後の盗賊皇帝ー毛沢東」を読み直す。昨今の中国のウイグル族・チベット族・モンゴル族・香港への弾圧は常軌を逸してますからね。来年の東京五輪と同時に再来年の北京冬季五輪を考えるうえで中国政府の基本的問題を頭に入れておかねば。ソ連も東欧諸国も社会主義国は皆崩壊した。が中国だけは経済だけ資本主義に移行して社会主義国家は崩壊しなかった。それは《中国の共産党は「共産党」と名乗ってはいるがその本質は共産党ではなかったのである。では何であったのか。権力を奪取して自分たちの王朝をうちたてようとする集団だったのだ》ナルホド《中国において「国家」とは皇帝とその統治機構を指す語である。中国にはここ千年以上貴族という者はいない。固定した支配階級もない。皇帝一人のみが全権を一手に掌握する唯一至高の存在》なのですね。毛沢東→ケ小平→習近平は洪武帝→永楽帝→康熙帝みたいなもんなんですね。ならばプーチンもロマノフ王朝の末裔か。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩のあと終日原稿書き。北國新聞の連載を仕上げて大相撲。若隆景という名前は言いにくいけど良い相撲の取り口でしたね。琴勝峰は4敗になったか。優勝は正代か?貴景勝か?いっそのこと翔猿でも面白い。朝ビデオに入れておいた『チコちゃん』見ながら晩飯。リレーのアンカーの意味はサスガに知ってましたね。スポーツ文化評論家なら当たり前ですね(^0^;)フロ&寝ようとしたら北國新聞からメール。うわっ。文字量が25行もオーバーやと!北京冬季五輪イタイする世界の人権団体からの抗議なんかを書いていたらついつい行数を間違えてしまったか。時々やってしまうんですよね。明日のアサイチで処理しましょう。
9月23日(水)
朝ベッドのなかで『中国の大盗賊・完結編』最初から読み返す。面白い。中国の盗賊は食えなくなった農民集団から生まれるのですね。『七人の侍』の野盗が巨大化してやがて国家まで乗っ取るわけですね。食い物がなくなって困窮した「軟派」の人間は乞食になり「硬派」の人間は盗賊になるのですね。そして盗賊の生まれた場所やコンセプトによって山賊・海賊・水賊・馬賊・妖賊・教匪・流匪・土匪・寇(倭寇)等に種類分けでき…そして大きくなって国家まで奪うと王朝になる。今の王朝(中国共産党)を倒す梁山泊は民主賊とでも言うのかな。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。涼しい。雨はマダ。台風は逸れるのかな。ワン。午前中に北國新聞の原稿を書き直し。14字×85行程度の原稿を110行も書いてしまったので25行ほどカット。しかしカットする作業は嫌いじゃなく面白い。かつてスポーツライター実践塾でも『ナンバー』『スポルティーヴァ』『スポーツ・ヤァ』などの実際の記事を半分にする練習などを何回も繰り返した。1行で言い尽くせる内容(それがタイトルですね)を面白く読ませるのが週刊誌ですから結構を短くできるモノです…と思いながらもふううううっと午前中に作業を終えて送稿。昼飯のあと金曜締め切りの原稿の資料集め。IOCバッハ会長は来年の東京五輪の開催に自信のある発言をしたとか。IOCのHPで英語の原文を読んでみたけど根拠はないですね。希望的観測。ヨーロッパやアメリカで再流行の現実はどう捉えたらイイのかな?夕方から大相撲。翔猿良いですねえ。阿武咲にまで勝ってしまった。優勝は本命が正代・貴景勝で対抗が朝乃山・照ノ富士。大穴が翔猿で面白い。晩飯後映画劇場は『エイリアン2』。『エイリアン』シリーズは何と言っても最初の作品が素晴らしい。何と言ってもH・R・ギーガーのデザインしたエイリアンや宇宙船に度肝を抜かれましたからね。しかし3以降はサイテー。まだまだ2はシガニー・ウィーバーがロボットを扱ってエイリアンと闘って面白い…と思っていたけど…2度見る映画じゃないとわかりましたね。連作SFで素晴らしいのは『スター・ウォーズ』の最初に発表された4・5・6でしょうけど1・2・3はCGが活用されるようになってつまらなくなりましたね。SF以外の連作で素晴らしいのはヤッパリ『ゴッド・ファーザー』にトドメを刺しますね。寝よ。
9月24日(木)
朝ベッドのなかで昨晩持ち込んだ原稿執筆のための参考書3冊の以前赤線を引いたところを読み直す。多木浩二『スポーツを考えるー身体・資本・ナショナリズム』(ちくま新書)古川隆久『皇紀・万博・オリンピック 皇室ブランドと経済発展』(中公新書)カール・ディーム編『ピエール・ド・クーベルタン オリンピックの回想』(ベーマガ社)。織田信長を民主主義的ではないと非難することができないのと同様クーベルタンやをファシスト的とは言えないかもしれない。がヒトラーのベルリン五輪に対する賞賛やナチスの年金による生活は弁明の余地がないはずですね。ベルリン五輪のボイコットに反対してゲーリングから大接待を受けたブランデージ(当時USA五輪委会長でIOC委員)も批判されるべきだし現在のIOCがもっと反省すべきは「過去」に対する反省と総括を指定ない点と言えますね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。風は少し強いけど雨は降らず。Where have all the typhoons gone?などと歌ってはいけないですね。allじゃなくてまたすぐに来そうですから。ワン。この歌のギャグも若い人には通じなくなったかな?PPMって知ってる?大気汚染測定じゃないですよ。Peter Paul安藤Mary=PPMには日本人もいたんですよね…なんてギャグもわっかるかなあ…わかんねえだろうなあ…なんてギャグも通じなくなりましたね。ワン。
9月24日(木)つづき
終日デスクで呻吟。原稿書けず。新聞資料等の確認に時間をとられる。夕方から大相撲。締め切りはマダですからね。翔猿イイねえ。優勝戦線に残りましたねえ。大相撲に戦線なんて戦争用語は使わないほうがいいのかな?スポーツにはたくさん使ってますよね。まぁ近代五種なんて競技もクーベルタンの依頼を受けてスウェーデン陸軍が軍人に必要な身体能力として規定したモノだしオリンピックに射撃(ピストル)競技が存在するのはクーベルタンが「ピストル射撃を熱狂的に愛していたから」(スポーツの文化史』より)なんですよね。そー言えばかつてオリンピックには「鳩撃ち競技」があって飛んでいる生きた鳩(平和の象徴)を撃ち落としたそうですね。織田信長を民主主義者ではないと非難できないけど…これはちょっとやり過ぎでは?晩飯映画劇場は『バニー・レイクは行方不明』。オットー・プレミンジャー監督でローレンス・オリヴィエがでているので見て最初から途中まではメッチャ面白かったけど最後がチョットねえ。1965年の映画でヒッチコックの『サイコ』が60年『マーニー』が64年ですからプレインジャーもサイコ・スリラー映画が作りたかったのでしょうが兄弟愛と未婚の母のサイコ調の描き方は現代ではシンドイですね。風呂のあとベッドで資料読み。
9月25日(金)
朝ベッドのなかで東京五輪の資料の読書。本は書くより読む方が楽しいなぁ…と思うようになったのは歳かもしれんなぁ。昔は張り切ってイッパイ書きまくってたけど最近は考え込んでしまう。いや。昔もそうやったかなぁ…と思いながらベッドから出て小雨のなか黒兵衛と散歩。このくらいのミスとは気持ちが良いですね。しかし昨日までTシャツ1枚やったのが今日はトレーナーを着る。下はもちろん短パン出なくGパン長ズボン。季節は確実に変わりますね。散歩から帰って1日中原稿書きに七転八倒。あっという間に大相撲。書けへんからシャーナイ。編集者には我慢してもらいましょ。うわあ。翔猿が隆の勝に勝ったぁ。これはオモロなってきましたでぇ。正代は強いなぁ。優勝は…その前に原稿書かねば。締め切りは絶対厳守を心情に20歳から今までやって来たのに最近崩れてるのは歳のせい?『極道の妻たち』BS-TBSでやってたので岩下志麻のケッタイナ関西弁を味わいたかったけど明日の原稿書きのために…寝よ。
9月26日(土)
朝ベッドのなかで『中国の大盗賊』読み進む。一度読んだ本なのにメッチャ面白くて興奮。中味を忘れるということも悪いコトではないのかな?《儒家は「文」ということを最も重んじる》「文」とは「模様」であり「飾り」。《役に立てば足りる》ことを《「質」(実質・実用)という。しかし人間の生活が進歩するとそれだけでは物足りなくなる》そこで衣服にも《模様を描いたりヒラヒラをつけたりするようになる》《人間がそういう「文」を具えた生活をできるように化してゆくのが「文化」なのである》ナルホド。Culture(作物・実らせたもの)の訳語として使われた「文化」は「武化」の反対語と思っていた認識を大きく拡大してくれる表現ですね。一度読んだはずなのに忘れたのかな?こんな素晴らしい表現は忘れるはずがないし傍線も引いてなかったからコノ章は読み飛ばしたかな?本の発行年は2004年。16年前。「十六年はひと昔。夢だぁ。夢だぁ」という出家した後の熊谷直実の言葉が思い出される。やっぱり忘れたかな。嗚呼。こうしてココに書いたら二度と忘れないはず。いや。やっぱりノートに書き写さないとダメかな。読書ノートは20年くらい前にやめましたからねえ。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。犬の記憶力は過去何年分くらい蓄積されるのかな?十六年は…もう寿命か。ワン。終日デスクワーク。TBS出版の『調査情報』が廃刊になるらしい。雑誌は多くが廃刊に追い込まれましたね。SNSやYuTubeに追い出されたのですね。最終号のちょっと長めのオリンピックに関する原稿。頑張って書かねば。半分書きあげたところで大相撲。うわぁ正代強い!翔猿も頑張ってモウチョットで貴景勝に勝てたかな。優勝は正代かな。
9月26日(土)つづき
大相撲見たあと午後6時から準備して7時から故・平尾誠二さんの始めたSCIX(Sport Community & Science Complex)の第14回スポーツ・インテリジェンス講座の本番。第1回から登壇しているけどZOOMでリモートというのは初めて。平尾剛さんの司会で「リーダーとリーダーシップ論」を話し合う。体育的リーダーの指導から知育的リーダーの指導への転換とはどういうことか…というテーマで平尾剛さんと話し合えたのは有意義でした。1時間半のうち最後の20分ほどは質疑応答でいろんな質問や感想に答えたけど参加された100人近い受講生の顔が見えなかったのはチョット歯痒かったですね。少し疲れてビール&ワイン&晩飯。風呂のあと焼酎呑んでテレビ見てるとNHK-Eテレで『沖縄基地の街にロックは流れて〜嘉手納とコザの戦後史』というドキュメンタリーをやっていたので見てしまう。コザ暴動も反基地闘争も沖縄の人々にとっては今も「今の問題」なんですね。御近所から家族で沖縄に引っ越した大学時代の同級生で通信社記者だったSクン家族はどうしてるかな?新婚旅行では世界王者時代の具志堅用高さんのV8防衛戦の日に石垣島の実家を訪ねて家族の皆さんとラジオの実況を聞かせてもらいました。具志堅がアルフォンソ・ロペスをKOした瞬間親戚や近所の人々がみんなカーチャーシーを踊り出しましたね。取材を兼ねた旅行でした。その後沖縄には仕事で3〜4回行ったかな。また行きたいな。辺野古の工事現場を見て見たいな。
9月27日(日)
朝目が覚めるとベッドのなかで今日締め切りの『調査情報』(TBS出版)の原稿の構成が頭に浮かぶ。オリンピックの商業化&肥大化の話と人権問題と五輪憲章で選手の発言が禁じられている問題と世界中のウイグル・チベット・モンゴル族の人権団体や香港の市民団体が北京冬季五輪開催に反対していることやら…他に書くことなかったかなあと頭をぐるぐる巡らせる。結局2度寝もできない本も読めない。仕方なくベッドを出て朝飯のあと黒兵衛と散歩。歩きながらも原稿のことを考える。これまで何度も書かせていただいた『調査情報』も今度の号で休刊とか(廃刊?)。それだけに最後の原稿には力が入る。いや力を入れなければ。雑誌はなくなっていきますねえ。みんな活字を読まなくなったか?ワン。散歩のあと終日デスクワーク。せっせせっせと原稿書き。フウウウウ…と仕上げれば秋場所千秋楽の土俵がちょうど終わった頃だった。ええ勝負で面白かったえ…と興奮してるヨメハンが録画してくれたビデオを見ながらビール。うわっ。翔猿は今日も惜しかったなぁ。もうチョイで正代にも貴景勝にも勝てたのに…でも正代の優勝も良かったですね。今場所は面白かったですねえ。横綱2人はもう必要ないかな。晩飯&風呂のあとEテレ『古典芸能への招待』の文楽『近頃河原の達引』を見出すとコレが面白くて止まらない。文楽人形が三味線を弾く指使いも見事なら人形による猿回しも太棹の曲芸並みの演奏も見事。おまけに芸能評論家と女性漫画家の解説も面白く何やねんコノおっさんの解説メッチャおもろいやんと思たら何と以前ヨシモトの人の紹介でお付き合いさせていただいた漫才作家の(そう思ってました)小佐田定雄さんやった。確か同い年。文楽のタイトルを「Modern Riverside Lovestory」と表現して「全部わかろうとせんかってよろしおすねん。ふわあっと見て聴いてたらそれでおもしろさがわかります」という解説は小生のオペラ解説とまったく同じですね。またお話しする機会があればよろしく。寝る前に原稿読み直して依頼された枚数(400字×15枚)を5枚もオーバーしてるけどそのまま送稿。どこを切るかは編集者にも相談に乗ってもらうことにしてベッドへ。
9月28日(月)
朝ベッドのなかで『中国の大盗賊』読み進む。明を滅ぼしたのにすぐに清に滅ぼされた李自成の「大順王朝」の話。中国で最も人気のある盗賊で中国にも判官贔屓はあるらしいですね。やっぱり中国は漢民族が中心なんですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。家の前のアスファルトと側溝の間から茎を伸ばして可愛い白い花を咲かせていた白爪草が増えてきた。以前アスファルトの割れ目から顔を出した大根がマスコミの話題になって根性大根などと騒がれたことがあったがコレは根性白爪草かと思っていたらヨメハンがコレは日々草だと教えてくれた。ならば根性日々草か。ワン。今日も終日デスクワーク。朝『調査情報』の編集担当者からメールで予定より大幅に長くなった原稿を面白いのでカットせず全文すべて掲載すると連絡があった。嬉しいですねえ。オリンピックの現状(商業化・肥大化・人権問題・政治問題・憲章の問題点…)のすべてを書きましたからね。ヨッシャー!で午後から春陽堂の連載『文芸とスポーツ』の下調べ。次はスポーツ・ノンフィクションについて書くつもり。夕方から『ニューズ・オプエド』の準備をして本番。昨日終わった大相撲について荒井太郎さんに電話出演で解説してもらう。正代・朝乃山・貴景勝…は琴勝峰・霧馬山・納谷…などの大相撲黄金時代を迎える前のツナギか?菅総理がツナギかどうか…に関係あるかな?ないでしょうね。オプエドのメインゲストは産経新聞客員論説委員の佐野慎輔さんと元JOC&体協でげんきなアトリエ主宰の春日良一さん。限界ミエミエの来年の東京オリンピックについて。佐野さんの現時点で参加できるか否かのアンケートを各国に訊き何度もそれを続けるというアイデアは傾聴に値ですね。それに人種差別反対の人権発言や大坂なおみの行動は五輪でも政治的発言とは切り離して認めるべきで五輪憲章50条は改正するべきという佐野氏の発言とそれを認めると政治的発言や行動との線引きができなくなるからスポーツをやること自体が反差別や人権擁護に繋がるから50条は改正すべきでないという春日氏の発言のぶつかり合いは面白かった。小生は佐野氏の意見に同感だがコノ問題は何度も意見をぶつけ合って話し合う価値があるから再度&再々度の出演を約束してもらって番組を終了。充実した話し合いにアンカーとしては疲れたので『スポーツ萬歳』の収録は延期。近いうちに再開します。晩飯映画劇場はクリント・イーストウッド主演『シークレット・サービス』。ケネディ暗殺時に身体を投げ出して大統領を守れなかったという心の傷を負っているシークレット・サービスがCIAの一員として国家に裏切られたと思い大統領暗殺を狙う殺し屋と対決。なかなか面白かった。最後の5分は不要だと思うけど『Uボート』やミヒャエル・エンデ原作の『ネヴァー・エンディング・ストーリー』なども撮ったヴォルフガンク・ピーター前監督の手腕はなかなかですね。吹き替えだったから晩飯&ワインで気軽に見ることができたけど殺し屋のジョン・マルコヴィッチの肉声は聞きたかったなぁ。変装ごとに声色も変えたかな?風呂&寝よ。
9月29日(火)
『中国の大盗賊』がメッチャ面白いのは文章の上手さ巧みさウィットの効かせ方の妙味もありますね。もちろん中味も面白い。明王朝が滅びるときは東に清(満洲)西に大順(李自成)。コレは後の国民党政府の敵=東に満洲(日本)西に共産党(毛沢東)と同じ構図なんですね。中味の面白さと文章の上手さ面白さは比例するのかな?ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。秋の虫は朝早く鳴いたあとすぐに鳴き止むのはナンデかな?そして夕方から夜に鳴き出す。夜行性?なぜ秋の虫は夜行性なのかな?調べてみよ。ワン。今日もデスクワーク。春陽堂Web新小説の連載は「ノンフィクション・ノヴェルの出現とスポーツ・ノンフィクション」資料を調べ直していたらあっという間に夕方。ビール呑んでメシ食ってフロ入って『中国の大盗賊』を持ってベッドへ。太平天国の洪秀全はオモロナイ男やったみたいですね。東洋人でキリスト教(一神教)にのめり込むというのはオモロなくなるのかな?いや洪秀全はキリスト教を利用しただけやからオモロなくなったんでしょうね。いやオモロナイ人間やからキリスト教を上辺だけで利用することしかできなかったのでしょうね。あ。秋の虫の夜行性について調べるの忘れた。まぁエエか。
9月30日(水)
朝はベッドで『中国の大盗賊』読み続ける。《中国の歴史は王朝交代の歴史で新しい勝者が天下を取ると前の王朝の宮殿に火をつけて景気よく焼いてしまい新しい宮殿を造る(略)新宮殿の造営を新王朝新王朝創建の目印にするのは中華人民共和国の人民大会堂にいたるまで綿々と続いている。人民大会堂といったって人民が入れるわけじゃない。共産党の宮殿である》ナルホド。中国は昔も今も中国なんですね。北京冬季五輪は相当揉めるかな。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。20208年ロス五輪の組織委会長も選手の「人種的プロパガンダ」を禁じるIOC憲章50条の改正を唱え始めましたね。人権問題はFIFAなども自ら積極的に取り組んでいるようにIOCも取り組むべき時に来たようですね。来年の東京もコロナと同時にコノ問題にも取り組んでほしいですね。そのときウイグル・モンゴル・チベット・香港等の人権問題はどうなるか?中国はスポーツの政治利用だと反発するでしょうね。そう言えば全米テニス決勝の大坂なおみの相手のアザレンカはベラルーシでしたね。大統領の専政については何も言いませんが…こういう問題も出てくるでしょうね。選手の人権に対する平和的な主張はすべて認めてあとは世界の世論に任せるというのではダメですかね?IOCさん。その前に80年ロス五輪の200m表彰台上で黒人差別に抗議した3人の名誉回復が先でしょうけど。ワン。終日デスクワーク。夕方大坂読売テレビから電話。明朝の番組『すまたん』のために突如ZOOM出演。瀬戸大也の不倫事件について。日本五輪水泳チームの主将としての自覚がなさ過ぎましたね。スポンサーも離れて復活には家族との仲の回復も含めて壁は高いでしょうが反省して死に物狂いで頑張ってほしいですね。ただ日本の水泳界の有名選手は六本木や青山でよく遊んでいたということを耳にしてますので指導者の責任もあるかもしれませんね。ビール&晩飯&フロのあと焼酎&中秋の朧月。名月にはやはり日本酒だったかな。正代大関昇進萬歳。寝よ。
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