ナンヤラカンヤラ
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タマキのナンヤラカンヤラ バックナンバー 2020年07月
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2003年 11月12月

DVD
『ハリーの災難』
『ハリーの災難』
ヒッチコックにとっては珍しい喜劇ミステリー。イギリス演劇タッチで少々古めかしくなったかな。シャーリー・マクレーンは可愛いですね。

7月1日(水)
今朝の東京新聞「こちら特報部」の記事を読んで驚いた。都知事選のオンライン候補者討論会で立候補者の一人である小池都知事が東京五輪の中止や延期を求める他候補の発言に対して「そもそも大会中止の権限はIOCにあります。ホストシティ(東京都)にはございません」と反論したあとこんな発言をしたというのだ。「半年後には中国北京が冬季五輪を行う。ここは国を挙げて必ずやってくるだろう。そういう中においてやはりここはコロナに打ち勝ったあかしを目指すことが必要だ」オリンピックを巡る日中の政治的駈け引き・政治利用を堂々と口にするとは無知と言おうか遠慮がないと言おうか最悪ですね。同様の発言は私も組織委員会の幹部から聞いたことがありますがソレは個人的な会話の席でのこと。小生はジャーナリスティックな人間として五輪の裏ではそういう政治的意図も…という原稿は書きますが公には当然否定されることと心得ている。中国が今尚香港と一国二制度を堅守していると言うのと同じだ。政治家の建前を見抜いて政治的本音を指摘しそれによるスポーツ(オリンピック)への実害を避ける方向に持っていく。それがジャーナリストの仕事だろう。小池都知事という人はあまりにも素直な人なのかな?ワン。朝起きて土砂降り暴風のなか黒兵衛と散歩。私は来年の東京五輪は直接対決する競技は中止。タームレースや演技の祭典競技はオンラインで行う。そしてスポーツとオリンピックに関する世界規模のオンライン大討論会を行えば…と思っているが…ワン。

7月1日(水)つづき
終日原稿書きは春陽堂『Web新小説』の連載『スポーツは如何に文芸を彩ってきたか』の第3回。昨日ようやく構成と内容の目処がついて今日は午前中下調べして午後から執筆。漱石が「明治の最初の小説」と評した藤村の『破戒』がテニスによって彩られたなら「戦後の最初の小説」と言える石原慎太郎の『太陽の季節』はボクシングによって彩られた…という内容を三島由紀夫も絡めて書く。三島がボクシング小説書かなかったのはボクシングという実際のスポーツ競技(現実)があまりにフィクショナルなまでにドラマチックだからでしょうねえ?石原は「スポーツは恋愛に似てる」と書いた虫明亜呂無の論を小説にしたのですかねえ?…とかイロイロ書いてフウウウウウー。皆さん!春陽堂書店の『Web新小説』(月1000円で町田康さんや谷川俊太郎さんなどの創作も読み放題です。晩飯映画劇場はヒッチコックの『ハリーの災難』。最初は少々タルイ感じがしたけどハカを何度も掘り返すあたりから(ナンノコッチャ)笑えて面白かった。イギリス喜劇の舞台を映像化した感じですね。シャーリー・マクレーンは相変わらず可愛いですね。あ。『Web新小説』はコチラです。https://shinshosetsu.com/

DVD
『太陽の季節』
『太陽の季節』
南田洋子は良しとして長門裕之はミスキャスト。監督の古川卓巳もプロデューサー水の江瀧子のミスキャストですね。小説で十分です。

7月2日(木)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』リモート出演。博多のスタジオとZOOMでつないで出演。パーソナリティの櫻井浩治さんとアシスタントの田中みずきさんの顔が見えるのが話しやすくていいですね。メキシコ五輪200m銅メダルのジョン・カーロスが政治宗教人種活動を禁じた五輪憲章50条の撤廃を求めたこと(今週月曜の参照)と小池都知事が五輪は北京冬季五輪の前にやらなきゃ…とモロ五輪の政治利用発言をしたこと(昨日の本欄参照)などを話す。安倍総理をリオの閉会式にマリオの姿で出場したことも西村コロナ担当相の逆ギレも含めてすべてメディア(ジャーナリズム)の追求が弱い結果ですよね。ワン。黒兵衛と散歩。「接待を伴う飲食店」とか「夜の街」とか最近はヘンな言葉が飛び交いますなぁ。普通接待された側はカネを出さなくてもいいはずですよね。あ。そもそも接待って仏教用語ですよね。《古くは『漢書』伊翁伝に「接待するに礼を以てす」などと見えもてなすの意(略)もとは死者の供養ののために門口に湯茶を備えて行脚僧うあ往来人に施与した「摂待」「摂待茶」「門茶」の意味が一般化した》(岩波仏教辞典)なるほど。終日校正やらパソコンの掃除やらで晩飯映画劇場は『太陽の季節』。ボクシングを取りあげた小説との原稿を書いたのでDVDを見直してみる。ボクシングのシーンはアマチュア学生とはいえあまりに稚拙。カット割りも編集も下手。映画としてはイイ出来ではないですね。主演の長門裕之はミスキャスト。どーして原作者(石原慎太郎)が連れてきた弟(裕次郎)を主役に抜擢せずにチョイ役でしか使わなかったのかなぁ?しかし映画は当時ウケタらしい。ネクタイを締めて背広姿で高級クラブへ酒を呑みに行き湘南でヨットで遊ぶ大学ボクシング部の不良学生などという昭和31年の大多数の日本人とは無縁の連中の無頼行為が当時何故ウケタのかなぁ?まぁ一種の憧れだったのでしょうね。原作者の言葉を借りれば「時代と寝た」のでしょう。

BOOK
『義経記』(小学館 新編日本古典文学全集)
『義経記』(小学館 新編日本古典文学全集)
町田康さんの『ギケイキ』も面白いけど原文もメッチャ面白いです

7月3日(金)
朝起きてベッドのなかで『義経記』(小学館・新編日本古典文学全集)読み続ける。メッチャ面白い!町田康さんの現代語訳より面白い!などとは口が曲がっても言えないが(その面白さに気づかせてくれたきっかけは町田康『ギケイキ』ですからね。しかし町田康さんが創作したのではないかと思われる義経のキッチュなファッションも女たらしぶりも全て原書に書いてあるのですね。マイッタ。面白すぎて歴史書としては価値の低いものとしか認められずあまり知られなかったのかな?ワン。黒兵衛と散歩のあとも『義経記』読み耽る。古文の文章がリズミカルに優しく頭に響く。意味のわからないところは註釈や現代語訳を参照しつつ楽しく豊かな一時。そう言えば30歳を過ぎた頃に『平家物語』や近松を読んで古典に目覚めた。漢詩もそうだけど高校時代の授業で古典はオモロイもんやと教えてくれたら良かったのに…と古文の教師を改めて恨む。

7月3日(金)つづき
夕方パソコンでZOOMを使って春陽堂書店の『Web新小説』でのビデオ連載『スポーツ萬歳』第8回収録。スポーツライターという肩書きを使うようになった経緯を話す。野球評論家とかフリーラーターという肩書きがイヤで『スポーツ・イラストレイテッド』誌でその言葉を発見してヨッシャー!と思って使おうとしたらNHKやテレビ局や大出版社から「そんな名称は存在しないからダメ」と言われる。それでも使えるところで使い続けながら音楽や絵画も広義ではスポーツの一種と主張してメトロポリタン歌劇場やウィーン・フィルの来日公演や宝塚やミルバの公演パンフレットなどにもスポーツ・ライターとして原稿を書いたことなどを(少々自慢話ぽくて恐縮ですが)話す(ただしNHK交響楽団の「第九コンサート」のパンフレットだけはスポーツライターはダメと言われてスポーツ&音楽ライターとしました)。あ。都はるみさんのコンサートのパンフレットにもスポーツライターとして書いたことを話すの忘れた。まぁエエか。晩飯映画劇場はジェームズ・スチュワート主演『シェナンドー河』。南北戦争の激戦地近くで広い農場と牧場を経営していた大家族の物語。十数年前に妻(母親)を亡くした男が南北戦争に翻弄され息子や娘を亡くしながらも家族との生活を守り抜く。Civil War=市民戦争とはいえ戦争には変わりなくその残酷さと悲惨さとそれに負けない人々の強さを描いた名作だった。南北戦争という奴隷解放後のアメリカ社会のアイデンティティをも見事に批判するアメリカ映画は力強いですね。映像(風景)が綺麗。キャサリン・ロスもデビュー作として出演してます。あ。映画の途中で『チコちゃん』だけは見ましたよ(^^;)

DVD
『マトリックス』
『マトリックス』
コレあたりからハリウッドの未来映画には爺はついていけなくなりました。もう一回きちんと見直そうかな

7月4日(土)
昨日の夜だったがテレビのニュースでいつもは「接待を伴う飲食業」と言っていたのを「接客を伴う飲食業」と表現している番組を発見。接待する相手からカネを取るのはオカシイですから「接客」の方が正しいですよね。言葉は正しく使ってほしいですけど今の総理と政府に望むのは無理ですかね?ワン。黒兵衛と散歩。九州は豪雨が大変のようだけどこっちはまだ。しかし数十年に一度の豪雨とか経験したことのないような豪雨という言い回しには首を傾げますね。昨年も豪雨、数年前にも何度か豪雨。それらは数十年の内の経験には算入しないのでしょうか?ワン。終日ゆっくりデスクワーク。コンピュータの大掃除。仕事部屋の大掃除は明日かな?東京で新型コロナの感染者の数字がじわじわとあがってきている。野球もサッカーもテレビで見ることができるとはいえコレはプロスポーツじゃないですね。スワローズの村上は凄いけど…チョット可哀想な気がしますね。本来反戦平和運動のオリンピックも無観客なんてあり得ないですよね。疫病退散祈願の祇園祭も山鉾巡行は中止ですから(疫病退散祈願は八坂神社でやってるはずですから)オリンピックもIOCの人々や組織の人々やアスリートたちやファンたちでオリンポスの神々に疫病退散と世界平和を祈るほかないのかな?晩飯映画劇場はS・スピルバーグの『レディ・プレイヤー』。西暦2045年のVR(ヴァーチャル・リアリティ)ゲームと現実の交錯…なんでしょうがワケがワカラン。やたら暴力的破壊的で地上波民放放送を録画したから日本語吹き替えも不自然で45分でギヴアップ。英語版で見直さねば…とは思うが最新の未来映画はリドリー・スコット程度が小生の限界かな。『マトリックス』あたりからついて行けなくなった…というか面白いと感じられなくなった。だからといってべつに寂しくもなんともないですが…。

Blu-ray
『ニューイヤー/コンサート2012』
『ニューイヤー/コンサート2012』
指揮はマリス・ヤンソンス。この年は選曲も素晴らしく大名演でしたね

7月5日(日)
もしも新型コロナのパンデミックが存在してなかったら今年の東京オリパラは開催に向けて突き進んでいたのでしょうね。九州熊本の災害とは関係なく…。ラグビーW杯では颱風で被災した被害者支援のヴォランティアに加わった選手たちもいたけどオリンピアンたちはどーゆー態度に出るのかな?九州は遠いか…去年は千葉が颱風15号と19号で大きな被害を受けたけれどあれは秋だったか…。コロナだけでなく巨大イベントの開催は年々困難になってますよね。せめて夏の猛暑だけでも避ける手立てはないものでしょうかねえ?IOCの口にするアスリート・ファーストに首を傾げたくなるということは昨日の東京新聞で橋本聖子五輪担当相も語っていた。「五時間立ちっぱなしで五輪開会式に参加するなど本当に選手第一の大会なのかと疑問に思うこともあった」簡素化でシンプルに…はコロナがなくてもやらなければならないことのはずだが…。晩飯は『ダーウィンが来た!』でゲダラヒヒのオスたちの可哀想な生活を見ながら。霊長類はみんなメスが強い?『日曜美術館』で改装なった京都美術館をTV見学。しかし京都市京セラ美術館とか京都ローム・シアターとか企業名は入れなければならないものですかねえ?押しつけがましい宣伝の企業名なんか入れないほうがよっぽど企業イメージの向上に繋がると思いますがねえ。風呂のあと2012年のウィーン・フィル・ニューイヤー・コンサート。指揮はマリス・ヤンソンス。当時の生放送も見ているはずだったけどこんなに素晴らしい演奏だとは気づかなかった。家族全員でワイワイ正月のお節を食べながら見ていたから気づかなかったのかな?カルメンやロッシーニをフューチャーしたウィンナワルツやチャイコフスキーの『眠れる森の美女』のワルツまで。一人でビール呑みながら静かに聴いていると絶品の演奏だとよくわかりましたね。だから再放送で選んだのかな?3・11の翌年…というのは関係ないですよね。

BOOK
板東英二『赤い手-運命の岐路』青山出版社
板東英二『赤い手-運命の岐路』青山出版社
続編。コレも読まねば。タオカやオヤブン衆は出てくるのかな?

7月6日(月)
『スポーツゴジラ』第47号の特集「スポーツお薦めの1本!1冊!」で木村元彦さんが取りあげた板東英二さんの自伝小説『赤い手』を編集長の長田渚左さんが送って下さったので早速昨夜からベッドで読み始める。第二次大戦終戦時に5歳だった坂東さんが母親に手を引かれて満洲を脱出して帰国してから徳島商業で大活躍するまでの話。ソ連軍の無軌道な攻撃から逃れ多くの日本人の子供が中国に残される混乱のなかで日本にたどりつく。このあたりの話はテレビ出演の控え室で2〜3度御本人から話していただいたこともあり読みたいと思っていながら読みそびれていた本。戦争経験者のスポーツ選手の戦争体験談は意外と少ないので貴重ですね。プロ入り時の話も御本人からお伺いして「何人かの親分衆にも御挨拶」と言っておられた(そういう時代でしたからね)。その話は第2部『赤い手-運命の岐路』(青山出版社)に書かれてるのかな?ベッドから出て黒兵衛と散歩。小降りの雨が急に強くなって慌てて帰宅。とはいえ熊本県とは比較にならない強さ。一昨日も書いたけど「数十年に一度の雨」や「経験したことのない強さの雨」が毎年のように降って毎年経験するのはオカシイですね。近頃はお上の発する言葉が全て曖昧アヤフヤになっていますね。みんなトップの真似をしてるのか。トップの意味ない言葉に影響されたのか?それを糺すのはジャーナリズムのはずですが…。夕方から『ニューズ・オプエド』リモート・アンカー出演。ゲストはスポーツライターの小崎仁久さんとパラ・スポーツライターの星野恭子さん。ビーチバレーなどサマー・ビーチ・スポーツの取材を続ける小崎さんだが欧州で復活の兆しはあるものの世界的にはまったく休業状態とか。欧州ではスポーツクラブに政府の援助金が出されたけど社会的価値を認められているスポーツ団体ですからね。日本は新聞社など企業経営のスポーツが主流ですから税金援助とはいきませんねえ。パラスポーツもまずはコロナ対策でほとんど休眠状態とか。小生と小崎さんが来年の東京五輪が中止になっても何とかパラリンピックだけはできないものか…というと星野さんが組織委が同じだからそれは難しいでしょうが何とかパラスポーツの普及発展のために開催を…、最近コロナに忙しいのか五輪とIOCに顔が向いているのか小池都知事が最近パラリンピ句のことをあまり口にしなくなったですね。バッハIOC会長が小池氏の都知事選当選にお祝いのメッセージ。五輪はどこまでも政治がらみですなぁ。

7月7日(火)
1964年の東京五輪開幕前の出来事を調べ直してみると6月の新潟地震(死者25人以上)7月の山陰北陸豪雨(死者110人以上)千葉県習志野市で18年ぶりにコレラ発生(8月・1都4県に防疫体制)など災害もあった。自民党総裁選(7月)では10億円以上のカネが動いたとも報じられた。海外では前年のケネディ大統領暗殺やトンキン湾事件(8月)など大事件も多発。東京の水不足も心配されるなか奇蹟的に近い間隙を縫って東京五輪が開幕したとも言えるのですね。開催中は中国の核実験やソ連フルシチョフ書記長の解任もあったし…そんななかで小生にとって興味深い事件としては岐阜提灯の業者が五輪のシンボルマーク(五輪標章)を使用して組織委に著作権侵害と訴えられた事件(9月)。業者は「営業妨害」と訴えたが東京地裁は業者の申請却下を決定。しかし「五輪標章に著作権や専用権があるとは認められない」との見解を述べたという。本来ならそういうものですよね。オリンピックは商売じゃないんだから。ねえ。IOCさん。ワン。黒兵衛と散歩のあと終日デスクワークはホームページの更新原稿作り。コレが意外と時間がかかる。今年もいくつかお中元が届く。しかし税金から持続化給付金を受け取った身としてはこういうカネの使い方は気が引ける。持続化給付金は来年の税務申告のときに収入として加算しなければいけないそうだが(つまり税金を取られる対象になるということ)税金をプレゼントに使うというのは気が引けるので小生は虚礼廃止論者ではありませんが今年のこちらからのお中元は自粛させていただきます。そーゆーもんですよねえ政治家の皆さん!晩飯映画劇場は相米慎二監督の初メガホン&薬師丸ひろ子のデビュー作『翔んだカップル』。しかし…かなり早い途中で眠ってしまう。コロナ自粛疲れかいなあ。あ。1964年のノーベル平和賞はキング牧師でしたが文学賞のサルトルは辞退してますね。バーナード・ショウ&パステルナークに次いで3人目だそうです。サルトルは「作家が受け入れるあらゆる栄誉は読者にある種の圧力を与える」と言って受賞を拒否。レジョン・ドヌール勲章を拒否したときも「馬鈴薯一袋も受け取らない」と言ったそうです)。『ドクトルジバコ』の作者のパステルナークの辞退はソ連共産党の圧力ですね。ショウは賞金だけ受け取って英国のスウェーデン文学翻訳基金に寄付したそうです。さすがぁ。ディランは辞退しなかったばぁ。

7月8日(水)
森喜朗組織委会長が小池都知事の都知事選勝利に対してメッセージを出した。《多くの候補者の中でも最も東京2020大会について正面から政策として掲げられていた候補者の小池百合子知事が再選されました。これまで一緒に準備を進めてきた大会成功に向けて東京都と一層の協力体制ができることを心強く思います》コレって何かオカシイですよね。延期とか中止とかを主張していた候補者も《正面から政策として掲げ》ていたと思いますが…それはさておくことにしても早く簡素化シンプル化の具体案を示してほしい…と思っていたらどーらやIOCは簡素化(縮小化)には反対らしい。その一方で政府は外国人五輪選手関係者の入国手続きの簡便化を図るとか。これでいいのかなぁ?五輪とは何のために開催するのか…。コロナがなかったとしてもこの災害下で開催可能なのか?来年も豪雨は襲ってくるだろう、おまけにコロナのワクチンは?サルトルは戦争のことを「金持ちが計画して若者が死ぬ」と言ったけど五輪は「年寄りが若者を利用して金儲けする」イベントか?そんな悲観的なことばかり思い浮かぶ昨今ですからせめて大手広告代理店さんも全てを(金儲けではなく)ヴォランティアで行いますと言ってくれれば前向きに開催を考えられると思うけど…ねえ森さんバッハさん小池さん!ワン。終日地味なデスクワーク。晩飯映画劇場はヒッチコック監督『マーニー』。子供頃に殺人事件に巻き込まれて強度の精神的外傷を負って仕舞った美人女性が大企業に就職しては経理担当者として強盗を謀る。その美人女性を愛してしまった社長(ショーン・コネリー)が女性を救う話。マァ面白かったけどコレはヒッチコックが大名作の『サイコ』に辿り着く前の習作的な作品だな…と思ったら『サイコ』が1960年で『マーニー』が64年だった。なるほど。『サイコ』の成功でさらなるサイコロジカル・ミステリーに挑んだヒッチコックはヤリ過ぎて複雑にしすぎてしまったわけですね。過ぎたるは及ばざるが如し…ですね。ヒッチコック作品。調べてみたらまだまだ5作品ほど見てません。見なけりゃ。

7月9日(木)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・コラム』ZOOM出演。令和2年九州豪雨のお見舞いを言ったあと1964年東京五輪の年にも北陸山陰豪雨が同じ時期にあったことを話す(一昨日本欄参照)。その年の五輪は3か月後。今年もし延期でなかったら2週間後。「とても五輪どころじゃないですねえ」とMCの櫻井浩二さん。来年は豪雨は来ない?ワクチンはできる?五輪開催の確立は?…低そうななかでさてどーすればイイのか?今から様々なケースを考えておくべきでしょうね。終日デスクワーク。相撲ジャーナリストの荒井太郎さんが来週月曜『ニューズ・オプエド』のゲストに十枝慶二さんを紹介してくださった。元京大相撲部でベーマガ『月刊相撲』編集長。荒井さんも交えての来週月曜のコロナ禍での大相撲大特集に御期待ください。晩飯映画劇場はグレタ・ガルボ主演『ニノチカ』。1939年モノクロ映画で結末が少々アッサリしすぎとは言えメッチャ面白いソ連共産主義批判喜劇。ソ連が食糧難に対処するためロマノフ時代の宝石をパリに売りに来る。その役人3人と上司のガチガチ共産主義女(ガルボ)がパリの空気に染まって上司の女性が恋に落ちる。笑わない女優で有名だったガルボが大笑いするので有名になったらしいけどキリリとした共産党員と可愛い女とゴージャスな女性を演じわけたうえで爆笑ものの会話をこなすガルボはやはり大女優ですねえ。

7月10日(金)
東京の感染者数の増加は検査数が増えたから…なんですね。だから再度の自粛要請は考えていないって誰が判断したのかな?西村コロナ相?小池都知事?安倍総理は何をしてるかな?自宅で読書かな?ボルソナロ大統領やトランプ大統領のほうが暴論でも暴論の発信者がわかってるからまだマシと言えるかも…。コロナ患者の感染が広がりつつあるように思われる…なんて「思ってる人」は誰?そもそも「ように」と「思われる」という推測の言葉を二つ重ねるような文章は書いてはいけないと小生は駆け出し時代に鬼編集者から叩き込まれました。最近は政治家だけでなく誰もがいい加減な言葉を弄ぶようになりましたねえ。ジャーナリストがもっと言葉に敏感にならなければ。ワン。黒兵衛と散歩のあと久し振りに大船の書店『アニール』へ寄ってから根岸の美容室『Lawrence』へ。2月以来半年ぶりに髪の毛をカットしてもらう。夕方から春陽堂HP『Web新小説』に掲載されている動画『Weeklyスポーツ萬歳』第10回の収録。今日のテーマは一番興味を持っているスポーツ。それはライフセービング。というのは他のほとんどすべてののスポーツが殺し合いとか権力の争奪戦から生まれた(民主主義社会の非暴力化から生まれた)にもかかわらずライフセービングは人を助けるという行為から生まれた唯一のスポーツだから…。この話に興味のある方は春陽堂書店のホームページから見てみてください。小生の仕事場部屋も覗くことができまっせ(べつに見てもシャーナイやろけど)。晩飯は久し振りの訊ねてきた次女と2人の孫たちと一緒に。小3の孫は元気に「勉強してる」とか。ホンマカイナ。2歳の下のほうの孫は人見知りをするようになったかな。まぁこれから60年以上の長丁場。人間変わり続けるわけですなぁ。みんな一緒に『チコちゃん』に叱られて風呂入って寝る。そうか…殺菌・滅菌・除菌・抗菌で意味が違うのですね。漢字の意味通りに理解すればいいのですね。今に中国が漢字の著作権を主張し始めて使用料を要求するかな?五輪のマークの使用料を要求するIOCやJOCの皆さんはどー思われますか?

BOOK
今尾哲也『歌舞伎の歴史』岩波新書
今尾哲也『歌舞伎の歴史』岩波新書
いやぁカブキ者たちの歴史は面白い。彼らは今もカブイてるんですね

7月11日(土)
最近ベッドで『義経記』とともに読み続けている今尾哲也『歌舞伎の歴史』(岩波新書)がメッチャ面白い。というか勉強になる。阿国から女色・男色・若衆・野郎歌舞伎・義太夫歌舞伎と続き近松・並木・出雲・南北・黙阿弥・團十郎の改革へと続く。一晩一章で読んできて型破りから生まれた歌舞伎にいくつかの登場人物の型(立役・女方・若衆方・親仁方・敵方・花車方など)がありヤツシ・思い入れなどのパターンの存在などメッチャ興味深いですね。日本人の思考パターンの定型化かな。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。次女と孫どもはサッサと帰っていった。冷たい奴らめ。俺の起床が遅いのかな。ワン。チョイと仕事をしていると『ZAITEN』の取材記者から電話。高校野球の特集をやるというので大人たちが計画して高校生を扱き使う間違いを歴史的に話す。以前は試合中は大人の監督を排除してネット裏から眺めさせて高校生に試合の全てを任せろと主張していたが最近はNHKなどがきちんと視聴率に見合う放送権料を支払い高校野球グッズなどのロイヤリティ収入も得て高校生のスポーツ環境向上に貢献しろと主張している。商業化は情報のオープン化に繋がりますからね。そしたら経理も公開しなければならなくなりますからね。今は誰が儲けてるのかな?午後からコンピュータの保存データの整理。400字詰め原稿用紙に万年筆で原稿を書いていたときに較べて便利になったのか不便になったのかよーワカラン。東京でコロナ感染者が増えていると言う。GoToキャンペーンは開始しますから皆さん一層の努力で気を付けましょう…とは何たるリーダーシップの欠如か!!今に中国以下の最悪のデータが出れば誰が責任を取るのかな?あ。現在の日本では悪いコトをしても悪い結果を招いても誰も責任を取らなくても良いことになったのでしたね。森加計も賭け麻雀もスルーでOK。せめて自殺した財務省職員の未亡人が始めた裁判の行方には注目しましょう。TBSの『報道特集』の取材とインタヴユーは注目に値しましたね。公文書改竄を命令して隠蔽して出世した公務員が存在してるんですね。国家公務員の採用後の研修には黒澤明の『悪い奴ほどよく眠る』を見せることにしましょう。

7月12日(日)
昨日の深夜は天神様菅原道真公の大暴れ。少々怖さを感じるほどのゴロゴロガラガラドーンバリバリが30分くらい続いたかな。コレを梅雨明けの予兆と思えるのは九州の豪雨と異質だからだろう。しかし数十年に一度の豪雨が毎年のように起こり7月には必ず梅雨前線が停滞して線状降水帯の雲が発生する昨今。福島原発の汚染水問題もあるし…たとえコロナ・ワクチンができたとしても来年の五輪開催は微妙かもしれない。ましてやリーダーシップに欠ける政府の下では…五輪をどうするか…が問題となれば…それは「東京問題」だと「コロナ問題」と同様突き放されるのかも…。ベッドから起きて黒兵衛と散歩。ワン。日曜の朝。我が家近辺は平穏。九州地方の皆さんにはお見舞い申しあげるほかないけど富士山が噴火すればこのあたりも…。キャン。終日読書と部屋の片付けなどなど。晩飯TV劇場は野球&サッカー&ニュース&『ダーウィンが来た!』でセーシェル諸島のアジサシを見たあと日曜美術館。ラスコーの壁画って大きいのですね。美女と一角獣のタペストリーもヴィーナスの誕生も大きいですね。モナリザは小さいですね。まぁ美術は大きさじゃないですけど洞窟の子宮からモナリザの子宮まで…という番組のマトメ方は面白かったですね。風呂のあとネルソンズ指揮ゲヴァントハウス管弦楽団のモーツァルト40番とチャイコフスキーの悲愴。若い素晴らしい指揮者は続々誕生してるけど今後のクラシック音楽界やオペラはどういう展開になるのかなぁ?

BOOK
石原慎太郎『太陽の季節』新潮文庫
石原慎太郎『太陽の季節』新潮文庫
近代小説はテニス(藤村『破戒』)で幕を開け、戦後小説はボクシングで開幕。でも冒頭の文章は文法的オカシイ?

7月13日(月)
朝ベッドのなかで昨日amazonから届いた石原慎太郎『太陽の季節』(新潮文庫)一気に読了。本棚のどこを探しても本が見つからずamazonに頼んだ。春陽堂書店の『Web新小説』の連載「スポーツは文芸をどう彩ってきたか」に書いた原稿は自分のノートから引用したので校了までに確認したかったけど間違ってなかったのでホッ。ただチョット文法的にオカシクないかと首を捻った冒頭の書き出し部分は原文でもオカシイままだった。女性(英子)に魅かれる心情を《拳闘に魅かれる気持ちと同じようなもの》と書いたあと《それには、リングに叩きのめされる瞬間、抵抗される人間だけが感じる、あの一種驚愕の入り混った快感に通じるものが確かにあった》と書かれた文章なのだがコレは《リングに叩きのめす瞬間》にしないとオカシイのではないかな?《抵抗される人間》は《叩きのめした人間》の《抵抗》を感じるのだから。しかし芥川賞作品の冒頭文分が63年間もコレで通っているのだからソレでいいのかな?誰か教えてほしいな。ワン。黒兵衛と散歩。久し振りに小説をキチン読むとヤッパリ面白いですね。文庫には『処刑の部屋』も入ってるのでコレも読まねば。コレは石原作品のなかで最も評価の高かった小説で市川崑が映画化した作品ですよね。主演は若尾文子だったかな。ワン。終日いろいろデスクワークのあと夕方から『ニューズ・オプエド』リモート出演はゲストに相撲ジャーナリストの二人・十枝慶二氏と荒井太郎氏を迎えて国技館で行うことになった七月場所の展望。さらに初出場の十枝さんが小学5・6年生のときに夏休みの研究発表で大相撲の歴史や若三杉のことを取りあげていた話も。するとやはり荒井さんも同様のことを小学生からやっていたとか。小生も小学生のときは相撲と野球以外に興味がなかったですね。そしてオッサン3人とも漢字は全て相撲から学んだと断言。実は梅原猛氏にインタヴューしたときもまったく同じことをおっしゃってましたね。新大関朝乃山に期待しつつ七月場所を楽しみましょう。大鵬の孫や朝青龍の甥が成長する2年後には大相撲は大ブームを迎えるそうですから!

7月13日(月)つづき
『ニューズ・オプエド』と晩飯のあと映画『心の旅路』見る。NHK-BSで放送されたのを録画して見ていたら一番イイトコロの途中で終了(ハードディスクが満杯になったらしい)、仕方ないのでamazonで中古を買って続きを見る。第一次大戦で記憶を無くして精神病院に入れられていた男が踊り子に助けられて日常を取り戻して結婚して子供までもうけるが交通事故に遭って記憶が戻り(そして戦争後の記憶を失い)元の豪華な城のような実家に戻り親の後を継いで実業家として大成功する。ここまでで録画が終わって続きを見ると従兄弟の娘が男に惚れて二人は結婚しようとするが男は誰か他に愛している人がいるような素振りを見せるために破談。戦争後に男を助けた女性が男の会社の秘書となるが男は元妻だと気づかずソノ素晴らしい秘書に助けられて英国議会の議員となり首相とも懇意に過ごすなかで男は徐々に記憶を取り戻して二人は結ばれる…というハッピーエンド。1941年の映画だから戦争の足音が近づくなかで人々は戦争の不幸のなかでハッピーエンドを求めたのかな?原作は『チップス先生サヨウナラ』などのジェームズ・ヒルトン。現代は『Random Harvest』日本語訳は難しいけど「偶然の実り(幸福)」といったところかな。何日か前に見たグレタ・ガルボの『ニノチカ』古い名画はそれなりにその時代背景とともにイロイロ考えさせられますね。

DVD
『処刑の部屋』
『処刑の部屋』
原作は石原慎太郎ですが映画は完全に市川崑の作品になってますね。映画のほうが面白い
『ミネソタ大強盗団』
『ミネソタ大強盗団』
ベタな邦題だけど面白い西部劇。南北戦争直後のベースボール・シーンはチョイと見もの

7月14日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩。少しイロイロ仕事の準備をしたあと久し振りに大船駅まで買い物。文具などを買い込んで本屋に寄って『中央公論』今月号を立ち読みして購入。長田渚左さんが後藤正治・早坂隆両氏との鼎談『オリンピック延期・甲子園中止…いま読みたい15冊スポーツ・ノンフィクションが教えてくれる大切なこと』のなかの1冊として拙著『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう』を取りあげてくださった。感謝であります。ついでに水木しげるさんの『日本霊異記』『不思議草子』(角川文庫)も購入。ぶらぶら見回したら『ドラえもん科学ワールド スポーツの科学』(小学館)という1冊があったのでパラパラと立ち読み。すると競歩やラグビーの記述でナカナカ面白い指摘が次々と目に付いたので購入。よく見ると監修が日本女子体育大学学長の深代千之さん。以前長田さんのスポーツネットワークジャパンの『スポーツを語る会』でお会いしてイロイロ身体の動きについて教わった方だった。ドラえもんとのコラボとはサスガですね。ヨメサンとの買い物にも付き合って小生のビールとツマミ類も買って帰宅。

7月14日(火)つづき
チョイ仕事のあと夕方からZOOMを使っての『スポーツ立国推進塾第3期』の第1回会合にオンライン・リモート出席。幹事の遠藤利明・馳浩両衆院議員の他アドバイザーのスキー連盟原田氏や青学陸上部の原氏や元産経記者の佐野氏などと塾生も含めて合計約60名という勉強会。日本のスポーツ政策の現状を知ると同時に発言を求められたので古関裕而の東京オリンピック行進曲をBGMに響かせて市川崑監督の映画『東京オリンピック』が如何に素晴らしいかとかソレについては拙著を読んでほしいと宣伝も兼ねて5分間ほど派手に発言。失礼しました。2時間の勉強会のあと晩飯映画劇場は市川崑監督石原慎太郎原作『処刑の部屋』。サスガ監督の力量で『太陽の季節』とは較べ物にならないくらい素晴らしい映画に仕上がっているが主人公のお父さんが病弱な銀行マンで…というのは原作にあったかな?小説を読み直さねば。風呂のあとビール呑みながら『ミネソタ大強盗団』なんていうベタなタイトルの南北戦争後のジェシー・ジェームス(ロバート・デュバル)なんかをテーマにした映画を見始めるとナント!ルールが定まらない前の素手でやっていた(しかしユニフォームや帽子だけは立派だった)ベースボールの様子が出てきた。コレは面白い!明日ゆっくり見よ。

DVD
『ミネソタ大強盗団』
『ミネソタ大強盗団』
ベタな邦題だけど面白い西部劇。南北戦争直後のベースボール・シーンはチョイと見もの
Blu-ray
『ハートブレイク・リッジ勝利の戦場』
『ハートブレイク・リッジ勝利の戦場』
クリント・イーストウッドが米海兵隊の全面協力で作ったグレナダ侵攻映画。完成後米軍に否定されたところが渋い

7月15日(水)
昨晩ベッドで石原慎太郎『処刑の部屋』一気に読む。やっぱり主人公の両親や銀行勤めの父親は出て来ない。あ。と気づいて『市川崑の映画たち』(市川崑+森遊机/ワイズ出版)を仕事部屋へ取りに戻って「大映時代」の章の『処刑の部屋』についての対談を読み直す。「内容を原作と少し変えますよ」という崑さんに森さんが「原作には登場しない主人公の両親に映画ではかなりのウェイトが」との発言。それに対して若者だけでは「この話は成立しない。別の世代が必要だった」そして古川卓巳監督の映画『太陽の季節』への鋭い批評も。「あれは原作のダイジェストに過ぎない」中平康監督の映画『狂った果実』についても「純粋な映画的魅力の満ちた傑作」と言う森氏に対して「原作に対してまだまだ批評的ではないと思いましたね」そして映画「『処刑の部屋』言いたかったのはもうちょっと大きな意味で“青春”ということです」青春は「人によって全然違う。そこに青春の素晴らしさがある」「若い時にはそれに気づかないだけでね」「うるさいことを言えば自分もおやじなるということですよ(笑)自分には父親や母親があったということをわかってるはずですよね」それをわかったうえで「前向きに思考して行動すれば必ずしも先は暗黒ではない。だからラストシーンでは主人公が腹を刺されて銀座の路地裏を這っていくんですが(略)表通りの方向は凄く明るいんです」ヤッパリ市川崑ってスゴイですねえ。『処刑の部屋』を撮った当時市川崑は41才。原作者の石原慎太郎は24才。その差は大きい…ですね。ベッドですっかり寝そびれて深夜の勉強のあと朝起きて黒兵衛と散歩。ワン。

7月15日(水)つづき
朝少々仕事。『ZAITEN』の五輪記事のための資料集め。東京五輪は来年できるのかな?今週金曜がオンライン・リモートでのIOC総会か。その結果を待たないと原稿は無理と判断して電話で編集長に締め切りを遅らせてもらう。チョット気楽になってBS-NHKの昼の映画を観るとナント大好きな『眼下の敵』をやっていた。ロバート・ミッチャムVSクルト・ユルゲンスの男の対決を久し振りに見直す。戦争を否定しながらも米軍駆逐艦艦長VS独軍潜水艦艦長として戦争で殺し合ったはずの男の友情。この古めかしいテーマを止揚するべきなんでしょうが…。午後のデスクワークのあと晩飯映画劇場はクリント・イーストウッド監督主演の戦争映画『ハートブレイク・リッジ勝利の戦場』。ヴェトナム戦争後の弛みきった米軍海兵隊の若い兵士を学歴だけで威張る上官たちに反抗しながら朝鮮戦争もヴェトナムも経験したヴェテラン兵士のイーストウッドが教官として徹底的に鍛え直しグレナダでの民間米人救出作戦で貢献するという米軍バンザイの映画。もちろん米海兵隊の全面協力で仕上がった映画で最後は輸送機で帰国した兵士や救出された民間人が『星条旗よ永遠なれ』で迎えられるアメリカ万歳の映画だが鬼曹長のイーストウッドが呑んだくれで何度か軍法会議にかけられた離婚歴がある教官で違法な訓練を(映画としては面白いが)繰り返したことで米軍は映画に対して完成後は否定的だったとか。そのあたりがイーストウッドの凄いところですよね。共和党支持の彼のトランプ評を聞きたいな。風呂のあと本日3本目の映画は昨年途中まで(南北戦争直後のベースボールのシーンまで)見た『ミネソタ大強盗団』の続き。有名ギャング集団が最後は銀行強盗に失敗して捕まってオシマイで日本語タイトルはベタで最悪だが西部開拓時代が終わろうとする時代の変わり目を描いた西部劇としては面白かった。日本ではジェシー・ジェームズほど有名ではないがギャング集団を率いたコール・ヤンガーが主人公。コノ映画のベースボール・シーンは何度も見直す価値がありますね。小説と映画の一日。これがWith Coranaの日常?コレを仕事につなげないと…食うていけまへんなぁ(>_<)

DVD
ロッシーニ:オペラ『グリエルモ(ウイリアム)・テル』
ロッシーニ:オペラ『グリエルモ(ウイリアム)・テル』
序曲は見事なんですけどねえ。舞台は冗長かな。息子の頭上の林檎を射貫くシーンはサスガですが

7月16日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩。コノ国は本当にリーダーが不在ですね…と書いて以前誰だったか(確か福田恆存だったか)が「コノ国」という言い方はオカシイ「我が国」と書くべきだといったことを書いていたことを思い出す。言われる意味は重々わかるのですが政府の指導者たちのついて書く時は「コノ国」と突き放したくもなりますよね。Go To キャンペーンで旅行業界を助けるのはトップが二階幹事長だから?旅行業界以外も困ってるんですけど…ワン。安倍総理は何してる?麻生副総理は選挙パーティ?何千人も集めてパーティやっていいのか?コロナが終息していないばかりか拡大しつつありと思えるときに国会閉じたまま選挙?午後からの国会予算委閉会中審議での東大先端研児玉教授の話は衝撃的でしたね。新宿区は新型コロナのエピセンター(感染集積地・感染源)になっていて今すぐ対策を取らないと1週間後にはミラノ・ニューヨークの二の舞に…1か月後には驚くべき事態に…と話して配布された資料に見積書付きで対策(新宿区民全員のPCR検査など)を提示。しかし驚くべきことはコノ児玉教授の国会発言をすぐ隣で聞いていた西村コロナ担当相と尾身分科会会長がこの発言に何も反応せず相変わらずのんべんだらりの答弁を繰り返していたことだ。さらに驚いたことはNHK7時のニュースで児玉発言が取りあげられなかったこと。9時のニュースでも少ししか取りあげられなかったこと。ミラノ・ニューヨークの二の舞になった時には誰が責任を取るのか?いや責任問題よりも今すぐ対策を取らねば…と「コノ国」のリーダーたちは考えていないようですね。ミラノ・ニューヨークの二の舞にはならない根拠でもあるのかな?そして1週間後や1か月後に児玉教授を「狼少年」と非難する気なのかな?GoToキャンペーンの前倒し早期実施の背景に来年のオリンピックの存在があることだけは避けてほしいですね。

7月16日(木)つづき
昨日映画を3本も見たのでサスガに今日はパスして「コノ国」の政府のコロナ無策に腹を立てる以外は読書三昧。島崎藤村『破戒』や大江健三郎『ピンチランナー調書』をスポーツという視点から読み直す。そんなことがきるのか?と訝る人もいるかもしれないが夢野久作『ドグラマグラ』のなかにも自作についてスポーツ(野球)を比喩に使ったこんな文章がある。《アンポンタンの底抜けとも形容すべき簡単明瞭な錯覚作用の真相を煌々たる科学の光明下に曝け出し読者の頭をグワーンと一撃ホームランにまで戞飛ばさせているという筋書なんだがドウダイ読者に受けるか受けないか…》いろんな小説に散見できるスポーツを拾い集めるのも楽しい作業ですね。『破戒』に出てくる庭球(テニス)のシーンは得点を「壱(ワン)零(ゼロ)」「参(スリー)弐(ツー)」と数えてるので軟式庭球だったかな?軟式はまだ生まれてなかったかな?調べなければ。ちょっと休憩に『水木しげるの不思議草子』を読んでると面白くて止まらなくなり読了。最後に『御曹司島渡りの巻』というのがあって藤原秀衡宅に身を寄せていた平家討伐前の源義経が秘伝の兵法の書『大日の書』を求めて鬼の大王が支配する蝦夷ヶ島へ渡る御伽話が紹介されていた。コレは『義経記』に出てくる鬼一法眼から兵法の書を得る話のエピゴーネンとして驚いたけど蝦夷ヶ島に渡る前に裸の人間ばかりの裸島や裸の女ばかりの女護が島が出てくるうえに馬が人間として生活している馬人島(うまびとじま)まで出てきた。これはスウィフトの『ガリバー旅行記』に出てくるフウイヌム国と同じだ!まさか水木先生の創作ではないだろうし原文の『御伽草子』にはどう書かれているのだろう?『ガリヴァー旅行記』の初版は1726年出版とか。室町時代から江戸初期にまとめられた『御伽草子』のほうが古いですね。『ギケイキ(義経記)』狂言化プロジェクトを進めている仲間にも教えてあげねば…あ。これはまだ内緒の話だったかな?コノ国のコロナ無策に腹を立ててもオモロナイので『御伽草子』の屁こき爺さんのように屁ぇこいて寝よ。

DVD
『コンボイ』
『コンボイ』
ペキンパー監督描くアメリカン・トラック野郎映画の名作。男の子なら興奮しますね

7月17日(金)
熊本県はコロナ感染を警戒して県外からボランティアが入ってくることをストップしている。しかしGoToキャンペーンによると東京発着を除く県を跨ぐ移動を止めてない。いや経済のために推奨している。ならばGoToキャンペーンを利用して熊本に入って感染対策(マスクやフェイスシールド)をしてボランティアに参加してもいいはずでは?ねぇ西村さん赤羽さん菅さん。安倍さんは何してるのかな?ワン。朝ベッドから起きて雨のなか黒兵衛と散歩。梅雨冷えですね。ワン。終日読書。『義経記』読み進む。ふと気づいて岩波新古典文学大系の『室町物語集上下』に義経関連の記述があるかと思ってページを繰ると『弁慶物語』があった。弁慶の生誕の秘密は義経記の記述とそっくりで面白い。日本文学はイロイロあるもんですね。いや日本の文芸と言うべきか?夕方から春陽堂書店Web新小説の『Weeklyスポーツ萬歳』第10回ZOOMでVTR撮り。今回のテーマはコロナがなければ開会式を迎えることになったはずの東京五輪について「東京オリンピックを開催する一番大切な理由は?」。2016年の五輪招致(リオに敗れる)の頃欧米のスポーツ産業の規模は20〜30兆円。ところが日本は体育教育の影響が強くわずか5兆円。それを10兆円〜15兆円と増加させてスポーツを文化として産業として発展させるにはスポーツ政策を統合指揮する省庁が必要。しかし行政改革緊縮財政の折から新たな省庁設置は不可能。しかしオリンピックを招致すればスポーツ庁設置も可能。そこでスポーツ振興法をスポーツ基本法に改正して障碍者スポーツ・スポーツ施設の建設・学校スポーツの指導・プロスポーツの振興などを統合して司るスポーツ庁の設置を目指すためにオリパラ大会の招致を…となったわけですね。その目的は一応達成できて日本のスポーツ産業も8.6兆円規模に拡大。さて来年の五輪は…?といった話をしたあと晩飯。今日のコロナ感染者は300人に迫ったか…。政府は児玉教授の意見と提言を採用しないのか?IOCと組織委の会議によると五輪は縮小など一切ナシで来年実施するようですね。アクセルとブレーキを同時に踏むとクルマはどうなる?おそらくブレーキが故障してクルマは暴走するのでしょうね。風呂のあと映画劇場は久し振りに『ハイヌーン(真昼の決闘)』。何度見てもコノ映画は映像・シナリオ・効果音など見事ですね。たった一人で4人の悪漢の復讐に立ち向かう保安官。妙な理屈を繰り返すばかりで彼に協力しようとしない町の指導者や市民。何やら日本の「コロナ対応」にも似てますね。日本にゲーリー・クーパーはいるのかいないのか?

7月18日(土)
朝ベッドから出て雨の中黒兵衛と散歩したあと今日締め切りの『ZAITEN』連載の資料整理。テーマは昨日行われた1年延長となった東京五輪に関するIOC理事会&組織委の発表。新聞記事やテレビやネットのニュースというのは小さなものほど重要で注目に値するものが少なくない。バッハ会長が「無観客を望まず」「準備は順調」と言ったことや組織委森会長が「日程・会場に変更なし」と言ったことなどはタテマエですね。注目すべきはIOC古参のパウンド委員の「東京中止なら北京も中止」という発言。このパウンド発言は小池都知事が東京五輪をやらなければ中国が国を挙げてコロナ勝利の北京大会を行うからその前に東京五輪を…との都知事選中の発言に対する回答だろう。中国を意識した同様の「五輪政治利用発言」は組織委幹部からも聞いたことがある。パウンド委員は東京五輪の「1年延期」もいち早く(正しく)口にしたわけでIOCの非公式のホンネを表した観測気球でもあり予めの準備を促す予言とも言える。わかりやすく言えば東京五輪が中止になったら北京も中止にするから安心してね…と言うことか?ムムムムム…ウン…ナルホド…タシカニ…ソウカモ…イヤ…ソウデショウ…コレハソーヨミトルベキデショウネ。午後からチョイとマスコミ関係者などに電話取材して原稿書き。来週『オプエド』にゲスト出演してくれる春日良一さんはどー言うかな?

7月18日(土)つづき
先に書いた小生の分析が正しいとするなら来年開催予定の東京五輪はナルハヤで(なるべき早く)中止することを決定して無駄金の出費は最小限に抑えるべきでしょうね。関係者は今年の「1年延期」が決定したのと同じ頃(来年の3月下旬)まで判断を伸ばせると考えてるらしいけど…それまでにワクチンや治療薬(特効薬)が完成するかどうか?小生はコロナを奇貨として巨大なまでに肥大化商業化した五輪の大幅縮小を望むがバッハIOC会長は「熱狂的なファンで埋まった会場を見たい」と発言。さらに開閉会式についても「選手や世界の人々にとって一生に一度のイベント」と縮小化発言は避けた。ひょっとしてこれらの発言って先に書いたパウンド委員の発言と一対をなすものかも…?多くのファンを集めることのできない五輪は中止しても仕方ないよね…と言いたいのかな?連載原稿を仕上げたあとの晩飯映画劇場はフランケンハイマー監督の『大列車作戦』。第二次大戦で敗色が濃くなってきたナチスがパリ撤退をきっかけにルーヴルなどにある名画を大量に奪い去ろうとするのを阻止する鉄道関係者の奮戦を描いた名作。半世紀ほど前に名画座で見て感激してモウ一度見たかったが題名を思い出せず(こんなベタなタイトルだとは思わなかった)DVDを手に入れられずにいた作品。最近同監督の『グランプリ』を見て感激。監督について調べるうちに『大列車作戦(原題はThe Train)』に辿り着いた。主演はバート・ランカスター。ジャンヌ・モローも見事に好演。記憶に違わぬ名作だったがタダ単にピカソやマチスやセザンヌやモネやマネやドガやルノワールの名画(フランスの魂)を守るだけでなくそのために多くの人が亡くなった戦争の悲惨さ無益さ虚しさ馬鹿馬鹿しさが見事に描かれていた。おまけに『グランプリ』で描かれたF1マシンの見事な描写と同様SL蒸気機関車の凄さ素晴らしさ美しさも鮮やかに描かれている。男の子なら大興奮ですね。これに匹敵する映画はペキンパー監督の『コンボイ』かな?黒澤明監督が撮ろうとして脚本だけに終わった『暴走機関車』(コンチャロフスキー監督ジョン・ヴォイト主演)も挙げておこうかな。

7月19日(日)
朝起きて黒兵衛と散歩。オリンピックで一番気に入らないのは(過剰な商業化で一部の企業が大儲けしていることもあるけど)オリンピックに出場した選手(と貢献した人物)がオリンピアンとの称号を受けてオリンピアンだけが参加できる集会やパーティなどに出席があるということですね。スポーツマンを差別する貴族趣味的な嫌味な制度ですね。ワン。今日は日曜。コロナ感染者は減りますね。しかし油断せずよりいっそうの注意が必要…なんて言葉が「コロナ対策」と言えるのでしょうかねえ?日曜は昼寝をして『なんでも鑑定団』を見て仕事…と思ったら今日から大相撲。さっさと仕事を済ませて炎鵬あたりからあとを観戦。桟敷席に一人の広さなら是非とも国技館に行ってみたいとも思うけど酒抜きの相撲観戦というのは(小生にとっては)あり得ないですね。ビール呑みながらのテレビ桟敷のほうがイイですね。朝乃山強いなあ。鶴竜はミスったなあ。白鵬は衰えが見えるかな。晩飯は『日曜美術館』を見ながら。ボス・フェルメール・カラヴァッジョ・レンブラント・ゴヤ。どれも素晴らしい作品だけどフランドル(オランダ)とエスパーニャ(スペイン)だけか。それもまた凄いことですね。風呂のあとビール呑みながら札幌交響楽団・広島交響楽団・山形交響楽団&仙台フィルの熱演を聴いてベッドへ。昨日書いた意見を繰り返しますが来年の東京オリンピックは早期の中止決定が良いと思いますが如何でしょうか?

7月20日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩。オリンピックの早期中止の決定は誰ができるのかな?IOC会長にしかできないのかな?そのときIOCパウンド委員が確定的に言ったように本当に北京冬季五輪も中止になるのかな?そのときコロナ封じ込めに成功したと主張する中国は中止決定を受け入れるのかな?そもそも中止の決定はいつになるのか?来年春?それまでに日本は無駄金をタンマリ使うのか?いや使わせられるのか?ワン。朝のうちに連載の校正など仕事を済ませて昼からはオンラインで『五輪1年前 スポーツではびこる子ども虐待 HRW調査報告書発表』の記者会見に参加。HRWとはHuman Rights Watcher。地雷廃絶条約を実現させてノーベル平和賞を共同受賞した世界最大級の国際人権NGO。それが世界の子供たちのスポーツにおける虐待を調査したという。今でも日本のスポーツ界では子供たちへの「体罰・暴力・虐待」が続いていて柔道の死亡事故もなくならないのですね。フランスやイギリスでは柔道の死亡事故など皆無だというのに日本では調査を始めた1983年以降121人もの学生や生徒が柔道事故で亡くなっているんですね。おまけに小生も高校野球における家督の暴力は山ほど見てきたしソレを一緒に見てきた朝毎読の記者たちは黙認。それどころかその監督を名将と持ちあげてきたのですからね。最近は少なくなってきたかな…と思っていたけど調査報告によるとそーでもないらしい。そもそも野球の監督などスポーツの指導者に上から目線の支配者面した連中が多いのが現況でしょうね。HRWはそーゆー日本のメディアとスポーツ界の癒着による「体罰・暴力・虐待」の見逃し・容認をどうとらえているのかな?

7月20日(月)つづき
HRWのオンライン記者会見のあとチョット休憩。イロイロ考えさせられて少々疲れましたからね。やっぱりアスリートがどんどん声をあげないとダメですね。大学生や高校生の一部は選挙権もあるのですから声をあげて当然ですよね。そして少し大相撲を見て炎鵬が徳勝龍を見事に破った一番を見てから『ニューズ・オプエド』。今日のゲストは春日良一さん。元JOC職員でIOCともパイプのある彼に小生の「五輪早期中止決定すべき論」をパウンドIOC委員の「東京五輪が中止なら北京冬季五輪も中止」との発言の「重さ」とともにぶつける。もちろん春日さんはパウンド委員のこと(結構政治的に振る舞う人物)もよく御存知で五輪推進論者としてはこんな発言が飛び出したのを不本意とも思っておられるがIOCは日本(政府と組織委)がもっときちんとコロナ対策を行うことに期待していたらしい。ところが検査数の発表も曖昧で検査態勢も整わないままFAXで情報交換する情けなさ。国際的にも検査数値や感染者数値を隠蔽しているのではないかと疑われるなかで第二波が起こり始めたわけで五輪を開催するために他国の模範となるようなコロナ対策を日本なら行ってくれるはずとの期待が裏切られてしまったという。今からでも遅くはないから五輪開催を目指して都市封鎖を行うくらいのコロナ撲滅対策を…そして見事にウイルスから隔離した五輪開催を…と言ってもなあ…Stay homeで愛犬を横に本を読んでる日本政府のリーダーの軟弱なリーダーシップと朝令暮改を繰り返すフニャフニャの決断力と無能(無脳)と言うほかない頭脳では…無理でしょうね。だったら「東京・北京」が中止のあと2032年の東京開催の保証は…となるとインド(ムンバイ)が開催に積極的らしく戦後の日本のスポーツ界の国際社会復帰をいちばん手助けしてくれたのがインドだったことを考えると日本はその邪魔をできないだろうというのが春日氏の意見。要はコロナ対策の失敗が東京五輪の中止をも招くことになったのか?人生幸朗師匠ならこう叫びますよね。「責任者出てこーい!」アベさんやモリさんは驚異的特効薬とスーパー・ワクチンの奇蹟的出現を信じてるのかな?

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『雨に唄えば』
『雨に唄えば』
ジーン・ケリー&ドナルド・オコーナー&バート・レイノルズ。これは本当に楽しい映画ですね

7月21日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩。天下の愚策GoToキャンペーン。とりわけGoToトラベル・キャンペーンは二階幹事長の肝煎りか何だか知らないが前倒しの結果拙策・凡作・愚策どころかコロナの拡散という大きな人災をもたらす最悪策になりそう。ワン。観光業政策というのはかつては大きな利権にならず凡庸な政治家が仕方なく族議員となって手を出していたと聞いたことがある。ところが最近はインバウンドその他で大きな利権となったらしい。その結果観光族議員の政治家は凡庸なまま出世してしまって力を振り回し国民に災いをもたらすようになったというわけか。GoToとはいえ若者の団体旅行は控えてほしいって…だったら選抜出場決定高による夏の甲子園は中止になるの?スポーツ・オリンピックの世界も観光業に似ていますね。かつては利権などなかったけど今は…?東京五輪は無駄金を使わず早期中止決定すべきと何度も理由付きで本欄に書いてますけど…まぁ決定権はIOCにあるから仕方ないか?ワン。終日ゆっくり校正作業などなど。昼飯のあと少し休んでいるとNHKーBSで『雨に唄えば』をやっていた。ジーン・ケリーのこの映画はオールド・ミュージカルの最高峰ですね。仕事のあと大相撲。朝乃山強い。荒井太郎さんイチオシの琴勝峰も良いですナァ。晩飯前後映画劇場は『暴走機関車』。黒澤明のアイデアをコンチャロフスキー監督が映画化したけどイマイチですね。舞台を真冬のアラスカにしたから暴走する機関車の迫力が半減(いやコレは撮り方の問題かな)。機関車や機関誌の凄さや迫力(フランケンハイマー監督が『大列車作戦』で描いたような機関車の凄さ)が感じられなかったですね。物語の主人公が機関車でなく脱獄囚(ジョン・ヴォイト)と看守長(ジョン・P・ライアン)の闘いになってしまったからかな?しかし人間の描かれ方も深くはなかったからマシンを描けない人は人間も描けないのかな?黒沢に撮ってほしかったな。

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『荒野のストレンジャー』
『荒野のストレンジャー』
「真昼の決闘」の拡大版?若きクリント・イーストウッド監督がチョット肩に力を入れすぎた?

7月22日(水)
朝起きて黒兵衛と散歩。政治家も能力が堕ちたなぁと言うのは簡単だが与党だけでなく野党も同じ。政権を応対してもとても立憲&国民に政権を任せられるとは思えない。困ったもんだ。しかし能力の低下は政治家だけではないだろう。医者も学者も学生も新聞記者もTVキャスターもTVタレントもスポーツライターも…ワン。自分で責任を持てる言葉を発信せねば。最悪のコロナ禍。明らかに人災。何故大量に検査ができない?半年近く同じことを繰り返し言い続けた末にGoTo Where?これではオリンピックどころではないと誰もが思うのも当然だろう。ワンワン。終日デスクワークののち夕方から春陽堂書店『Web新小説』ビデオ連載『WEEKLYスポーツ萬歳』第11回収録。オリンピックは政治であるというテーマは前回やったので今回は「オリンピックは儲かるのか?」という経済の話。P・ユベロス組織委員長のロス五輪を五輪商業化の元凶のように語る人がいるけどソレは間違い。ロス五輪は税金を1セントも使わず約500億円の黒字を出したのは支出を節約したから。そして効率的な資金集めをしたから。その方法論をすべてIOCが吸いあげて自分たちの利益にしてしまったわけですね。まぁそのカネを発展途上国のスポーツ振興に使ってIOC委員は全員無給だと言ってるけどIOCの仕事に拘束されたときは約8万円の日給が出るあしいですからねぇ。来年の東京五輪もIOCパウンド委員が「東京中止なら北京冬季五輪も中止」と言った発言の意味も喋る…とかイロイロ話してもっと五輪経済論を詳しく知りたい方は『スポーツ萬歳』を見てください。晩飯後映画劇場はクリント・イーストウッド監督第2作目。もちろん主演も務める『荒野のストレンジャー』。『ハイ・ヌーン』の拡大版を狙ったのかな?新人監督が自分が熟知する西部劇で大成功を狙って肩に力が入った作品。イーストウッド・ファンはチェックすべき映画でしょうが作品としては未熟かな。しかし安倍首相はコロナの心配を何もしていないのでしょうか?

7月23日(木)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』ZOOMリモート出演。ラジオですから映像は聴取者には無関係ですがスタジオと映像で結ばれるのは話しやすいですね。本欄で何度も紹介しているIOC最古参のパウンド委員の意見を紹介。来年の東京大会が中止になったら半年後の北京冬季五輪も中止という意見は日本の政府関係者への「心置きなく中止を決めてください」ということなのか?東京(日本)は無駄金を使わないようにしないといけませんね。ラジオのあと黒兵衛と散歩。来年の五輪について悲観的(否定的)になる(中止に傾く)のは「気分」の問題?楽観的(肯定的)になる(開催を目指す)のは「意志」の問題?「気分と意志」「肯定と否定」と言ったのはハイデッガーだったか?それともヒットラー?北京の冬季も中止となると中国政府は怒るかな?しかし週刊新潮によると三峡ダムの決壊で武漢も上海も水に浸かって危ないらしい…てな心配をするのは日本の富士山爆発や大豪雨を心配しなければならないのと同レベルの問題?そしてコロナ。そー言えば沢木耕太郎さんがアトランタ五輪をルポしたノンフィクション作品のタイトルは『コロナ冠』(朝日新聞社)でしたね。題名は偶然でしょうが商業化プロ化五輪の醜悪さを強く批判してましたよね。晩飯軽食あと迎えのタクシーに乗って東京お茶の水のBS11スタジオへ。馳浩議員と一緒に『報道ライブ インサイドOUT』生出演。小生はパウンド発言を重視。無駄金を使わないことと開催するにしても競技数参加選手数の大幅減による縮小開催を主張。それが肥大化した五輪のブレーキともなるをことを希望。馳氏の発言で大注目は2点。一つは東京五輪の記録映画。1年延期とコロナとの闘いも記録してほしいとのこと。自民党のコロナ対策は全くオカシイでしょと言うと馳氏は黙って苦笑い。もう一つは五輪中止?結構?の判断のタイムリミットを来年1月中と発言されたこと。春まで…4月まで…との意見もあったが予選を考えて公平な大会にするには1月がリミットとのこと。ということはワクチン&特効薬がどんなに遅くても年内に目処が立たないとイケナイということですね。ほかにも馳氏とイロイロ話して8月中の『オプエド』出演も快諾してもらって缶ビール呑みながら局のタクシーで帰宅。祝日とは言え都内も高速道路も閑散としてまるでゴーストタウンでしたね。霧馬山に少々苦戦したけど朝乃山強いですね。

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『シャイニング』
『シャイニング』
スティーヴン・キングはこれが一番好きですけどね

7月24日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩。本当なら今日は東京オリンピック開会式の日という言い方は多分正しくない。コロナ禍の現実のほうが「本当」なんですからね。ワン。今日は体育の日という誤訳が改められてスポーツの日となった記念日。「スポーツと親しむ日」となっていたのを「スポーツを楽しむ日」と変更するようスポーツ議連の会議の席で主張したのは実は小生なんですね。エッヘン。なんて自慢することもないけど世の中(日本社会)のためにささやかながら一つ良いことをしたと思えることのあることは嬉しいことです。ワン。終日勉強。大江健三郎の『蔓延元年のフットボール』と『ピンチランナー調書』を読み返す。これらを何とか「スポーツ本」として取りあげたいけど無理かな?円城塔の『オブ・ザ・ベースボール』は?しかし大江健三郎の日本語は『義経記』や『御伽草子』や『平家物語』を読むより難しく感じられる。若い頃はもっとスイスイ読んでいたと思うのにコレも老化現象?今日の炎鵬が千代大龍を下した一番は見事でしたね。朝乃山強いですね。白鵬の取り口は明らかに変わりましたね。エルボースマッシュのようなかちあげもカウンターパンチのような張り手も封印しましたね。後の先。真の横綱相撲ですね。サテ。どこまで続くか?引退まで続くように思えるけど…。琴勝峰は照ノ富士に負けましたね。イイ薬ですね。晩飯後映画劇場は『グリーンマイル』。スティーヴン・キングの話題になった小説の映画化でアカデミー賞を取り損ねた作品ということしか知らないまま見始めたらアレヨアレヨという間に3時間たっぷりの作品を見てしまった。大恐慌時代のアメリカで死刑囚を収容している刑務所に様々な凶悪犯やタチの悪い看守がいるなかでキリストのような善人を救う超能力を備えた大男の黒人が無実の罪で収容されて看守と交流するという話。死刑囚が刑場へ向かう廊下がグリーン(緑色)なんですね。トム・ハンクス主演の映画に間違いはないですね。スティーヴン・キングの原作だけあって『シャイニング』のようにオカルティックな要素もあるけど無理なく楽しめましたね。しかし少々長い。2時間半以内に収められるかな。監督のフランク・タランボンはS・キングの『ショーシャンクの空に』も監督した人物なんですね。

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『荒野の七人』
『荒野の七人』
黒澤映画『七人の侍』のアメリカン西部劇版。いや縮小版?まぁ大スターが山ほど出ているので見られますけどね

7月25日(土)
朝起きて朝飯のパン食べながらTVでメジャー・リーグ。秋山代打でタイムリーヒット。筒香はセンター左中間寄りにホームラン。スゴイ。ワン。黒兵衛に急かれて散歩。雨が降ってきて雲古済ませてすぐに引き返す。ワン。大谷もヒット。しかし最終回満塁で三振は残念。40年以上前にアメリカで初めてメジャーを見た時スタンドの若者との野球談義に小生がメジャーリーグという言葉を使って通じなかったことを思い出す。measure leagueでは計量リーグですから通じませんよね。メイジャ・リーグmajor leagueと発音しなければ通じないと気づいて言い直してみんなで大笑い。懐かしい思い出です。その後10年連続くらいメイジャだけでなくマイナーもインデペンデント(独立リーグ)もいろいろアメリカ野球を仕事で見ることができたのは幸福でしたね。コロナのなかでの若い日本のスポーツライターもがんばってほしい。しかしGoToキャンペーンのあと感染者が激増すれば誰が責任を取るのか?もちろん政権のトップですよね。国会を閉じたことの責任は誰になるのかな?終日イロイロ仕事のあと大相撲。照強の網打ちは見事。その際疾い判定をよく見ていた行司さんも見事でしたね。朝乃山強い。白鵬は霧馬山相手に張り手。昨日の本欄で張り手もかち上げも封じて真の横綱相撲と誉めたのにザンネン。勝手に「ただ勝つだけの横綱」を目指してください。東京新聞の夕刊に筒香ホームランのインパクトの瞬間の写真が出ていたけど全身で見事な二等辺三角形を形作る美しいフォームに感激。晩飯後映画劇場は『荒野の七人』。もちろん黒澤明の『七人の侍』のウェスタン西部劇版でユル・ブリンナー&スティーヴ・マックィーン&ジェームズ・コバーン&チャールズ・ブロンソン&0011ナポレオン・ソロじゃなかったロバート・ヴォーンなど往年の大スターの大量蔵出し。何度も見て隅々まで知ってるはずだったけど20年ぶりくらいに見直してチョット粗が目立ちましたね。『七人の侍』の出来映えには遠く及ばないですね。その上こんなに人を殺して人が死ぬ映画を昔(1960年)は平気で作っていたかと思うとチョット引いてしまった。『七人の侍』や『駅馬車』でも沢山の人が殺されて死ぬ。今見たらどんな感想になるのかな?『荒野の七人』のリメイク作品『マグニフィセント・セヴン』(デンゼル・ワシントンやイーサンホークが出演した2016年の作品)は見てないなぁ。見てみよう。

DVD
『ロビン・フッド』
『ロビン・フッド』
ラッセル・クロウ&ケイト・ブランシェット主演。リドリー・スコット監督の英国史映画。異国の話ですね。やっぱり

7月26日(日)
朝起きて黒兵衛と散歩。夜来激しく風雨の声。知花落多少。とはいえ朝は青空に陽が射す。かと思うと大きな雨粒。なんちゅー天気や。4連休最終日。湘南海岸は結構な人出らしい。とはいえ無縁。こーゆー時に限って仕事をしたくなる天邪鬼。ワン。通信社の連載コラムを書く。新型コロナvs東京五輪の行方について。現在の日本政府の寝惚けたような対策では開催に向けての舵取りは難しいでしょうね。とはいえ台湾のようにウイルスの封じ込めに成功したとしてもアメリカ・ブラジル・南ア・インドの現状を見れば開催は困難か?この4ヶ国の頭文字を合わせて「アブナイ」というらしいと前青学大学長の三木義一氏が東京新聞のコラムに書いていたな。「アブナイ」理由はウイルスでなく人災だから?朝乃山強いな。正代の御嶽海を倒した一番は正代の精神的成長を感じましたね。大相撲のあと大船の書店アニールで岩波文庫『御伽草子上下巻』購入。水木しげるさんの漫画『不思議草子』で知った『御曹司島渡』を原文で読みたくなったので購入したあと久し振りにヨメハンと『鮨処もり山』へ。フランスからよーやく帰国(羽田での検査は6時間!のあとホテルで一泊&レンタカーで帰国)できたお隣さんのピアニストさんと御一緒。御主人はパリのまま。スマホで天然鰻の白焼きなどを見せつける(笑)。ソーシャルディスタンスで食べても美味しい鮨を堪能。帰宅すると『日曜美術館』は残念ながら終わってたけど京響のマーラー『巨人』(広上淳一指揮)の最終楽章の熱演をビール呑みながら聴く。さらに群馬交響楽団のヴェルディ『ファルスタッフ』のコンサート形式の演奏のダイジェストも。タイトルロールは我が歌の師匠の福島明也さん。ほか三縄みどりさんや福井敬さんなど豪華キャストで高関健さん指揮の見事な演奏。群響の何周年かの記念コンサートらしいけどこーゆーコンサートがいつになったらできるのか…。

DVD
『ロビン・フッド』
『ロビン・フッド』
ラッセル・クロウ&ケイト・ブランシェット主演。リドリー・スコット監督の英国史映画。異国の話ですね。やっぱり

7月27日(月)
朝起きてベッドのなかで『御伽草子』読む。ガリバー旅行記並みの『御曹司島渡』や『浦島太郎』『一寸法師』『物くさ太郎』だけでなく幽玄能を見るような『小敦盛』も素晴らしかった。何より古文の七五調のリズムが素晴らしい。超短編の『さざれ石』では「君が代」の和歌が薬師如来のご詠歌であることもわかったし我が檀家寺の六道珍皇寺の和尚っさんがいつも読経の最後に口にしていた言葉「おんころころせんだりまとうぎそわか=?呼髏呼髏戦駄利摩?祇莎訶」が薬師如来に祈る真言の呪文であることもわかった。そう言えば珍皇寺にある重文の仏像は薬師如来ですからね。『御伽草子』読むべし。まだ十編以上残っているのが嬉しい。ワン。黒兵衛と散歩したあとデスクワーク。夕方から『ニューズ・オプエド』アンカー出演。今日のゲストはジャーナリストの島沢優子さんとスポーツライターの小林信也さん。五輪1年前のイベントに池江璃花子さんを引っ張り出した主催者を3人で大批判。パリを狙う(来年の東京五輪ではない)と言っている病みあがりのアスリートを使ってセンチメンタリズムで東京五輪を盛りあげようとするのはスポーツ精神ではないですね。いかにも広告代理店のクリエーターと呼ばれる人が思いつく発想ですね。さらに先週月曜に行われたHRW(Human Rights Watch)の記者会見を取りあげ日本の子供や若者を相手にした「暴力」が相変わらずなくならないことを話し合う。島沢さんによると「暴力はいけない」ということは行き渡りなぐとか蹴るとかの暴力はなくなったが「やめてしまえ」とか「死ね」などという「言葉の暴力」が酷いという。要はスポーツの意味が全くわかってない指導者が多いということでコノ問題はマタ改めて何度も取りあげることにする。ニュースを見ながら晩飯。そうだ!GoToキャンペーンは誰がいつどのように決めたのかはっきりしてほしいですね。そのうえ…えっ!?アベノマスクをまだ配るの?天下の大愚策をまだ続けるのか…この国の政治は堕ちるところまで堕ちたのか?来年の五輪は無理ですね。風呂のあと映画『ロビンフッド』を途中まで見てネル。リドリー・スコット監督はファンだけど…ちょっとシンドイ。『御伽草子』を早く読みたいのでベッドへ。

DVD
『ロビン・フッド』
『ロビン・フッド』
ラッセル・クロウ&ケイト・ブランシェット主演。リドリー・スコット監督の英国史映画。異国の話ですね。やっぱり

7月28日(火)
昨晩から『御伽草子』の『酒呑童子』を読む。オモシロイ。面白すぎて仕事にならない。少しでも仕事に近くなる『ギケイキ(義経記)』がらみの『弁慶物語』(室町物語集)を読み始めるがコレまたオモシロイ。室町時代以来山ほどある日本のイロイロな物語は時代劇映画や松竹&吉本の喜劇やTVコメディにも影響を与えてきたけど最近その歴史の流れは断絶されたようですね。断絶したのはジャニーズとAKBが出た頃かな?ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。何年か前に室町時代が死につつあるといった人物がいたけど和風の家や畳の上での暮らしや一家での食事など室町時代に誕生した日本文化は一掃されましたね。コレは仕方のないことか?ワン。終日デスクワーク。北國新聞の連載『スポーツを考える』にIOC古参委員の「東京五輪が中止なら北京冬季五輪も中止」との発言を取りあげ3千億円とも4千億円とも言われる延期のための公的資金を浪費する前に早期の中止決定を!というコラムを書く。日本のコロナの現状や世界の状況を見れば開催は無理でしょうからね。開幕したメジャーリーグでもクラスターが出たし再開したJリーグでも感染者が出ましたね。高校野球は大丈夫かな?センバツ出場校が夏の甲子園で試合をするけど若者の団体旅行(修学旅行)の自粛が求められるなか高校野球だけはOKなの?晩飯前に久し振りに大相撲をゆっくり見る。朝乃山は勝負を急いだかな?御嶽海はその勢いで白鵬も破ってください。晩飯後映画劇場は3日に分けてジックリ見た『ロビン・フッド』。イギリス国籍のリドリー・スコット監督がリチャード獅子心王やジョン失地王そしてマグナカルタ誕生のイングランドの歴史を描きたかった気持ちもわからないでもないが最後のフランス軍のイングランド上陸戦争は何やら『史上最大の作戦(ノルマンディー上陸作戦)』の中世12世紀版を見るようでオカシナ感じ。あんな前方開きの上陸用舟艇が中世にもあったのかな?別に創作で史実と違ってもイイけどリドリー・スコットの歴史物では『グラディエーター』のほうが面白かったですね。

DVD
『頭上の敵機』
『頭上の敵機』
グレゴリー・ペック主演。戦争の悲惨さを描きながらアメリカ万歳。ハリウッドは怖ろしいですね

7月29日(水)
相変わらずベッドの中で読む『御伽草子』に感激。室町の物語文化も含めて平安末期の「遊びをせんとや生まれけむ」(梁塵秘抄)以来の日本の大衆文化は大したものですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。そー言えば昨日弘田三枝子さんがなくなりましたね。デビュー直後の爆発的な歌の迫力と歌の上手さは驚異的でしたね。73歳か。合掌。山本寛斎さんも亡くなった。何年か前のエンジン01のパーティで偶然間近でお目にかかったとき初対面なのに何故か笑顔で「がんばってね。応援してるよ」と言われて驚いて「ありがとうございます」とお辞儀したのを憶えてる。76歳か。合掌。ワン。終日デスクワーク。春陽堂のWeb連載『スポーツは文芸をどう彩ってきたか』のために短編2冊阿部知二『日独対抗競技』倉橋由美子『100メートル』を読み直す。この2編は日本人女性の目で捉えた西洋人男性の身体という視点で同列かな?池波正太郎『緑のオリンピア』の幻想譚は村上龍『ニューヨーク・シティ・マラソン』に繋がるかな?いや。あんまり無理してくっつけないほうがイイかな?などと思いながら一日を過ごして大相撲。うわっ。白鵬が大栄翔に負けた。思い切りぶつかれば未来は開くのだ!と何故か一人で前向きな心になる。晩飯後映画劇場は第二次大戦ノルマンディ上陸前の米軍のB17による対独爆撃作戦を描いた『頭上の敵機』。グレゴリー・ペック主演で危険を冒して白昼低空爆撃を何度も敢行するなかで何人もの死傷者を出して誰もが闘う意味がわからなくなってくるなかでのリーダーの苦悩を描いてナカナカ面白かった。ところでこの国のリーダーはどこで何をしてるのだろう?新型コロナ感染車が1日で千人を超えても何もしない…ということは来年のオリンピックもやる気がないとしか思えませんね。

DVD
『繁昌亭らいぶシリーズ1桂春之輔「ぜんざい公社」「」もう半分」「」まめだ」』
『繁昌亭らいぶシリーズ1桂春之輔「ぜんざい公社」「」もう半分」「」まめだ」』
「ぜんざい公社」で探したらコレだけ。マックのパロディも聞き直したいなぁ
BOOK
田島幸三『「言語技術」が日本のサッカーを変える』光文社新書
田島幸三『「言語技術」が日本のサッカーを変える』光文社新書
言葉、言葉、言葉…ハムレットの台詞も意味を知らねばスポーツは一流になれませんね

7月30日(木)
朝ベッドから出てRKB毎日放送『インサイト・コラム』ZOOM出演。昨週月曜に行われたHRW(世界人権監視組織)の記者会見について話す。日本のスポーツを行う子供たちの人権が如何に守られていないかという話。何しろフランスやイギリスでは死亡事故ゼロの子供たちの柔道事故が日本の学校柔道では1983年以降121人もの死亡事故を起こしているのですからね。身体を動かす前にスポーツ(柔道)とは何か?何のためにやるのか?という理屈から入らないと駄目ですね。今スポーツ教育に一番必要なのは言葉ですね。言葉をきちんと使えない人はスポーツの指導者失格ですね。そう言えば田島幸三JFA(日本サッカー協会)会長も『「言語技術」が日本のサッカーを変える』(光文社新書)という本を出されてますね。ラジオのあと黒兵衛と散歩。ワン。日本のコロナ対策の失敗はそもそもWith Coronaなんてワケのわからない言葉を使ったところから始まりましたね。With Coronaでスポーツができますか?できるのはeスポーツくらいなものでしょう。それに小生はeスポーツをスポーツ競技=Athleric Sportsとは認めていません(その理由は拙著『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』に詳しく書きましたので是非ともお読みください)。With Coronaなんて言葉は経済を動かしたい(これも奇妙な言葉ですが)と思っている人のただの詭弁ですね。きちんと経済を動かしたい(社会活動をまともに行いたい)のならウイルス検査と患者の隔離でウイルスの撲滅(終息)を目指す以外ないのでは?

7月30日(木)つづき
午後からWi-Fiシステムだか何だか知らないけど新しいルーターの取り付けで大格闘。弁当箱のような機会を送りつけて線をつなぐだけで誰にもできますから…と言われたもののトリセツがどこにもなくてワカラナイ。サービス何とかに電話をすれば○○は1を○○は2を…とかコンピュータの声。よーやく人間と繋がって名前を言って契約書を引っ張り出して番号を言って…なんてやりながら『善哉公社』という落語を思い出す。善哉を買って食べるため役所へ行くと○番窓口へ…とか印鑑を…という噺。確か桂文珍さんはソレをハンバーガーショップにリメイクしてトイレを借りに行った婆さんに店員が「大ですか?小ですか?お持ち帰りですか?」などと訊ねる噺。それはともかく電話で指示を得てコンセントを増やしたり机の上の整理もやって悪戦苦闘しながらルーターだか何だかワカラン弁当箱の取り付けに成功。これで便利にならなきゃ怒りまっせ。ちなみにWi-Fiとは何かと思い本棚から日経パソコン用語辞典を引っ張り出す。たしかオーディオのHi-FiはHigh Fidelityの略だったよな…と思いながらWi-Fiの項目を引くと《無線LAN製品の普及促進と相互接続性のテストを実施しているWi-Fiアライアンスが提唱するブランド名。相互接続性テストはIEEE802.1a.b11g対応製品向けに…》ワケワカラン。わかったのはWi-Fi Allianceが業界団体名だということだがセヤカラなんやっちゅーねん?ワケのワカラン言葉の横行する社会は許せない。Wi-FiもWith Coronaもワケワカラン!責任者出て来ーい!!疲れてビール呑みながら大相撲。うわっ。白鵬2連敗。御嶽海やりましたなぁ。これで明日は朝乃山と照ノ富士の1敗対決か。続けて晩飯。コンピュータで疲れた頭を野球を楽しんで取り戻す。スポーツをテレビで見るのはスポーツですね。画面のなかで動いてる身体に血液が流れ筋肉も伸び縮みしてますからね。

BOOK
大江健三郎『万延元年のフットボール』講談社文芸文庫
大江健三郎『万延元年のフットボール』講談社文芸文庫
読むのはシンドイけど一所懸命勉強し直してます。高校時代は何故スラスラ読めたのだろ?ひしぎです

7月31日(金)
朝ベッドで筒井康隆『万延元年のラグビー』久し振りに読む。桜田門外の変で討ち取った井伊直弼の首を幕府側に取られまいとして暗殺者がパスでつないで逃げる話。そのうち「スローフォワードだ!」「ノックオンだ!」とラグビーになってしまう。大江健三郎の『万延元年のフットボール』とは全く無関係の作品。しかしオモシロイ。けど連載『スポーツは如何に文芸を彩ってきたか?』のどこにねじ込んでいいものやら少々悩む。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。かんべむさし『決戦・日本シリーズ』も大好きなスラップスティックSFで阪神タイガースと阪急ブレーブスが日本シリーズを戦い勝ったチームの電車が負けたチームの電車の路線を凱旋走行するというメッチャ面白い大阪弁SF(?)なのだが…阪急が球団を売り払って阪神と経営統合するなど当時(1970年代)には考えられないことだったんでしょうねえ。ワン。終日仕事をしながらソロソロ仕事部屋の断捨離を決行しなければと気になる。本も大量に捨てるか…。ベートーヴェンやブラームスやマーラーの全交響曲のスコアなど誰かほしい人が買ってくれれば安く譲りますが…などと思いながら夕方は春陽堂書店『Web新小説』での連載『スポーツ萬歳』第12回ビデオ収録。テーマは「With Corona でスポーツ(オリンピック)は可能か?」結論を書けばそれは不可能ですね。理由は春陽堂書店のHPから「スポーツ萬歳」を見てください。With Coronaで危険性を感じず行うことができた「スポーツ」はeスポーツだけですが私はeスポーツをスポーツ競技とは認めてなくてその理由を説明するために「SEXはスポーツではない」ということを説明。SEXはプロダクティヴな行為でスポーツは何も生み出さないのが原則ですからね。だったらmasturbationはproductiveではないからスポーツか?というと達成感の問題があるのですね。スポーツはproductiveではないけど達成感は伴うわけですね。さてmasturbationnは?などと考えると時間がなくなってeスポーツの話は次回に回す。晩飯前大相撲は朝乃山VS照ノ富士の大一番。照ノ富士は大きく強いだけでなく上手の取り方とか腕の返し方とか相撲が上手いですね。朝乃山は先輩大関に勝てませんでしたね。ということはまだまだ伸びしろがあるということですね。コロナのニュースを見ていてチコちゃんを忘れる。明日の再放送を見よう。しかしコロナの蔓延は児玉教授の言うとおりになりましたね。安倍内閣の無策と愚策の結果一ヶ月後には驚くべき数字が…?

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