ナンヤラカンヤラ
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2004年 1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2003年 11月12月

BOOK
相倉久人『されどスウィング』(青土社)
相倉久人『されどスウィング』(青土社)
相倉久人『音楽雑学事典』(オンブックス)
相倉久人『音楽雑学事典』(オンブックス)

10月1日(木)
衣替え。たしかにそーゆー季節になった。雨の中黒兵衛と散歩。明日から旅行なので『アサヒ芸能』連載原稿を書いたあと夕方から東京へ。神田学士会館で「さらなる〈出発〉〜相倉久人さんを送る会」に出席。山下洋輔さんや湯川れい子さんに久々に会って御挨拶。私もこの会の発起人に名前を連ねさせてもらったが相倉サン以上に奥さんの中安亜都子さんとのお付き合いのほうが長く小学館の『GORO』編集部で一緒に仕事をさせていただいた。中安さんは桑田とサザン・デビューの原稿を書き俺は長嶋監督解任江川事件の原稿を書いていたなあ。サザンは相倉さんが認めていたらしい。サスガ。相倉さんは確か『ジャズは死んだか』や『音楽雑学事典』を読んで知っていて洋輔さんのコンサートで中安さんに紹介していただいたが二人が御夫婦とは3年間くらい知らなんだ…というような話で御挨拶させていただく。しかも相倉さんが東大中退とは今日の今日まで知らなんだ。陸軍幼年学校への入学経験があることも。面白い経歴そのままの面白いジャズ評論のスーパー書き手でした。合掌。

DVD
『東京オリンピック』
『東京オリンピック』
『トゥーランドット』
『トゥーランドット』

10月2日(金)
朝早く家を出て東京へ。東北新幹線で仙台へ。毎年と同じで石巻体育協会のKさんがクルマで迎えに来てくれて石巻専修大学へ。人間科学部Y部長に挨拶して客員教授として特別講義。テーマは『スポーツとオペラ』。オリンピックにかつては芸術競技のあったこと…今は文化プログラムが行われていること…長野冬季五輪ではオペラ『善光寺』が上演されたこと…オペラの起源は…オペラとは…とかイロイロ話してモーツァルト『フィガロの結婚』『ドン・ジョヴァンニ』(P・セラーズ演出)や『カルメン』(ロージー監督の映画)や映画『ウェストサイド物語』の冒頭やプッチーニ『トゥーランドット』の最後の場面などを見せて100人くらいの学生にオペラ初体験をさせたあとスグ近くにある石巻市総合スポーツ公園に設置された旧国立競技場の聖火台を見に行く。これはもう石巻市のモノにするべきですね。そして2020年はアテネから仙台空港へ聖火が直行で来日。被災地から全国を巡るべきですね。復興五輪でなければ!夜は石巻専修大の先生方と懇親会。授業も懇親会も2年目で2020年のスタジアム&エンブレム問題等イロイロ訊かれて話す。楽しい一夜でした。石巻泊。

10月3日(土)
朝起きて石巻専修大の先生方2人に案内されて塩竈の朝市へ。鮪の心臓にちょいと驚き美味しそうな三陸の海の幸を見物したあと松島へ。伊達政宗が秀吉から伏見城の一棟を移築した観?亭で抹茶を飲んだあと瑞巌寺の一角にある円通院へ。なかを見学したあと昼食。石巻のホテルに帰って少し休んだあと武道フェスティバルの前夜祭の懇親会で講演。今年で5年目となるのでチョット趣向を変えて市川崑監督『東京オリンピック』の開閉会式や柔道の場面(ヘーシンクに敗れた神永選手は涙を流さずさわやかな笑顔だった!)を見ながら武道=スポーツの話をする。講演のあと懇親会。酒飲みながら飯食いながら石巻市の亀山市長の隣で2020年の聖火リレー(石巻に設置された1964年の聖火台からの出発)やオリンピックの文化プログラムやパラリンピックのあり方などをレクチャー。近々遠藤五輪担当大臣が石巻を訪れて会われるそうなので2次会になっても市長の正面の席でスポーツ情報をいろいろお教えする。東京都のオリパラ準備局の人や日本アスリート会議副理事長で早大教授の真野先生ともイロイロ話したあと急いでホテルに戻ってラグビーW杯日本vsサモア戦を観戦。日本強い!サモアにW杯でこんな完勝ができるとは…感激。しかしトライ数がもう少しほしかったなあ……。

10月4日(日)
石巻市総合体育アリーナへ。武道フェスティバル石巻の武道クリニックを見学。先生方は柔道がアトランタ五輪金メダリストの恵本裕子さん。剣道が3年前の世界選手権優勝者の木和田大起さん。空手道が1982年世界選手権優勝者の山田ゆかりさん。子供たちは体育館イッパイに広がって溌溂と動く。世界の頂点に立った人達の指導は見ていても本当に興味深いものがある。昼前に挨拶して一足先に帰路。5年目になって初めて仙石線が開通したとのことでソレに乗って仙台へ。牛タンカレーなどの土産を買って東北新幹線で帰京(笹蒲鉾は石巻の会社の製品が一番美味しいですね)。東海道に乗り換えて帰鎌。毎年1回の石巻詣では今年も有意義でした。とはいえ復興というのは遅々として…海が見えなくなるような堤防など入らないのに…(と現地の人も言ってました)…千年先の備えにもならないし逃げる経路を整えればいいのに…東京五輪の国立と同じでどーにも無駄な動きが多いですねえ。

BOOK
ジョナサン・ウィルソン『孤高の守護神』(白水社)
ジョナサン・ウィルソン『孤高の守護神』(白水社)
DVD
『ゴールキーパーの不安』
『ゴールキーパーの不安』

10月5日(月)
朝久しぶりに黒兵衛と散歩。メールのチェックやらナンヤカンヤラしたあと東京六本木ヒルズ森タワー39階エニッシュへ。ネットTV『ニューズ・オプエド』生出演。ゲストはライターで翻訳家の実川元子さん。実川さんはジャーナリストの木村元之さんに紹介された人物でFIFAに加盟していない地域のサッカー協会(たとえば南オセチア・クルディスタン・タミル・アブハジ…など)のワールドカップを取材。CONIFA(Confederation of Independent Football Associations)の活動を日本に伝える唯一の人物。その話がメッチャ面白かった。https://conifaofficial.wordpress.com/彼女の翻訳したジョナサン・ウィルソン『孤高の守護神 ゴールキーパー進化論』(白水社)も最高に面白い文化論の書籍として推薦と木村氏がメールをくれました。小生はまだパラパラとしか読んでませんがヴィム・ヴェンダースが映画化したペーター・ハントケの小説『ゴールキーパーの不安』なんて話が出てきたことに興奮。絶対に読みます。サッカー・ファンは絶対に読みましょうね。ちなみに実川さんはガンバ大阪の熱烈なサポーターで横断幕をキチンと書きたいから書道を始めたという書道家でもあります。いやはや素晴らしいお話を聞かせていただきました。

10月6日(火)
朝黒兵衛と散歩のあとヤナセのPR誌の連載『ヤナセ・ライフプレジール』のFront Viewの原稿書き。隔月誌で66回目の連載…ということはモウ11年も連載を続けてることになる。ひょっとして小生の活字の連載としては最長不倒かも…。いや昔の『GORO』とか『ダカーポ』のほうが長かったかな。しかしヤナセの原稿についてはヨク読んでますよ…と声をかけられる。なるほど御近所の車庫にはメルセデスが結構並んでるナア…。夕方から昨日に続いて電話の山。巨人選手の野球賭博について。まったくドーショーもない事件ですけど賭博を刑法で禁止している(国が胴元となってギャンブルを独占して儲けてる)状況というのも問題ですよね。

10月7日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。野球賭博について。しかし巨人の選手の球団発表は処分(謹慎)も甘すぎるけど発表時期もイカガナモノカ…。ノーベル賞にぶつけた…のか?

CD
『Bittersweet』
『Bittersweet』
『STANDARDS in a sentimental mood 〜土岐麻子ジャズを歌う〜』
『STANDARDS in a sentimental mood 〜土岐麻子ジャズを歌う〜』

10月8日(木)
朝起きて東海道線で品川へ。新幹線で新大阪へ。毎日放送『ちちんぷいぷい』生出演。最近金曜日が多かったので木曜日は久しぶり。桂南光師匠と楽屋でモネ展や美術館の話。久しぶりの堀ちえみさんや廣田遥さんらと楽しく話をしてキッチンぷいぷいまで出て美味しい中華スープをいただいて11月2日に河田アナとタレントのくっすんと一緒に大阪シンフォニーホールで行うクラシック・コンサート『昔の音は偉かった』(岩村力指揮関西フィルとゲストにフィギュア・スケートの鈴木明子さん)の宣伝も行って番組終了まで4時間出演したあと大阪アメリカ村の中にあるライヴ会場へ。毎日放送の音楽関係のスタッフ2名と一緒に土岐麻子さんのコンサートを聴く…というかバックのベースギターを馬鹿息子が弾いてるモノで聴きに行く。馬鹿息子の弾く姿をナマで見るのは高校時代のロックバンド・コンクールと大学時代のビッグバンド・コンクール以来3度目。いやハザマミホ・トリオも1回聴きに行ったか。まぁいずれにしろヒヤヒヤしてまともに聴けまへん。会場はキャパ400席くらいが満員の盛況。終わって楽屋へ挨拶に。他のスタッフや土岐麻子さんにも御挨拶したあと毎日放送の二人と酒&飯。ふううーっと大阪泊。

10月9日(金)
朝大阪のホテルで目覚めて新幹線で名古屋へ。某テレビ局へ。年末特番の打合せ。今年は夏に特番をやったのでまだどうなるかわからないとか…しかし2つ目の某テレビ局へ足を運んで週末の番組の打合せをしようとしたところがコッチに年末特番の話を持ちかけられる。捨てるカミあれば拾うカミあり…てなわけでもないだろうけど世の中上手くバランスが取れているのかも。テレビ局巡りの合間に栄中日文化センターによって名古屋ボストン美術館ヴェネツィア展の招待券をいただく。チケットだけをお願いしてたら分厚いパンフレットも用意して下さった。ありがとうございます。月末に行かせていただきます。おまけに熱田神宮に案内してもらって宮きしめんで昼御飯。名古屋駅のkioskにも売ってる「宮きしめん」の「宮」とは熱田神宮のことだと初めて知った。ついでに宝物館で行われてた織部展を覗く。いやあ。織部の焼き物や茶道具は素晴らしいですね…と素晴らしい時間を過ごさせていただいてテレビ局とも実のある話をして新幹線で帰鎌。帰宅して慌てて校正をいくつかこなす。月刊俳句界の子規特集の校正が間に合ってホッ。メシ。サケ。フロ。ネル。

DVD
『社長外遊記』
『社長外遊記』

10月10日(土)
体育の日…はやっぱり1964年10月10日東京オリンピック開会式の日である今日にすべきですね。おまけに体育の日という名称は早く改める必要がありますね。スポーツの日にしなければ。英語ではSports and health day.体育はスポーツの訳語ではないしオリンピックを記念する日が体育の日ではオカシイですからね。一日中部屋の掃除。ひっくり返ってグジャグジャになっていた仕事部屋の整理にやっと手を付けることができる。昨日まで少々忙しすぎましたからね。夕方から大船の喫茶店へ。西本願寺の機関誌『御堂さん』のインタヴューを受ける。年末企画の今年のスポーツ界を振り返って。新国立競技場問題やエンブレム問題や野球賭博や錦織の活躍やラグビーの活躍やイロイロ話して最後は2020年東京オリパラのテーマ=体育からスポーツへ!でまとめる。

10月10日(土)つづき
久々の晩飯映画劇場は森繁久弥主演『社長行状記』。森繁の社長シリーズの中の一編。上手くまとまってて面白い。三木のり平・加藤大介・小林桂樹が脇を固めフランス服飾メーカーのチオール日本代表のフランキー堺がヘンな役で笑わす。久慈あさみ・池内淳子・司葉子・英百合子・新珠三千代・原恵子の女優陣も充実。皆さんとにかく台詞が上手い。東野英治郎・山茶花究・飯田蝶子もさほど活躍の場はないが存在感十分。この日の昼にBSフジでやっていたのを録画したのだがアマリにいいテンポに気分よく『続社長行状記』も続けて見てしまう。こっちは金沢北陸が舞台。名所案内にもなってるのは今のTVドラマと同じだが昔の役者は上手かった。

10月11日(日)
世の中連休。黒兵衛と朝の散歩をしたあと昨日に続いて部屋の掃除。新聞・週刊誌・本・CDを整理してどーにかこーにか仕事部屋に落ち着きを取り戻す。夕方から今日も大船の喫茶店へ。元某大学の学部長で過去にいくつかの大学での仕事を持ってきてくれた人物から新しい大学にスポーツ関係の新しい学科が誕生するので手伝ってほしいと依頼される。喜んで!誕生は再来年からで3年生を教えるので授業は5年後から。しかし準備や広報のためのシンポジウム等で忙しくなりそう。こーゆー何もかも新しい仕事は嬉しいモノです。帰宅して『ダーウィンが来た』のタツノオトシゴを見ながら孫と晩飯。ブロムシュテット指揮N響見聴きしながらウィスキー。この指揮者は近年マスマス良うなってるなあ。ベートーヴェン2番とP協皇帝を愉しんでフロ&ネル。

CD
『新世界より』
『新世界より』
『タイム・リヴァー』
『タイム・リヴァー』
『ショパン:ピアノ・ソナタ第2、3番』
『ショパン:ピアノ・ソナタ第2、3番』

10月12日(月)
朝4時起床。ラグビーW杯日本vsアメリカ戦。日本見事な勝利。嗚呼。スコットランド戦を万全のコンディションで闘わせたかったなあ。この活躍で2019年の日本でのW杯が盛りあがる…との声もあってそうなってほしいとは思うが何故エディ・ジョーンズを手放した?またぞろ早稲田だの明治だの慶応だのと学閥の声があがり始めてるのが心配。アメリカに完勝してエディ・コーチのインタヴューと五郎丸の涙を見届けて寝直し。

10月12日(月)つづき
寝直しから起き直しても身体がピリッとせず。とりあえず部屋の掃除。BGMは最近送られてきたCDを順に聴く。まずドボルザーク『新世界より』コレは山下洋輔さん率いるスペシャル・ビッグバンドのジャズ・ヴァージョン。去年渋谷オーチャード。ホールでのライヴを聴いて面白かったけどコレは兵庫の芸術文化センターでのライヴ録音。オモシロイ演奏だけど渋谷のほうがさらにワイルドだったかな。個人的には2楽章4楽章が好き。続けて挟間美帆さんのニュー・アルバム『Time River』。ジャズ作曲家としてグンと成長。透明なサウンドが綺麗。続けて辻井伸行さんのショパン『ソナタ2番・3番』。いやはやものすごい大家の演奏です。出も若々しく瑞々しく新鮮。凄いピアニストに成長しやはりましたなあ…と他にもイロイロ音楽聴きながら連休の仕事部屋の掃除の完成。御褒美に『鮨処もり山』で食事。美味。美酒。フロ。ネル。

10月13日(火)
朝黒兵衛と散歩のあと『アサヒ芸能』連載コラムの原稿書き。たっぷり時間があるときは何故か原稿が書けないモノでとりあえず昼飯。午後からエンジンかけ直して仕事の電話とかさばきながら夕方やっと完成。ふうう。夕方からラグビー・ジャパンの選手たちの帰国会見テレビで見物。畠山選手のコメントがメッチャ面白かった。ラグビーのルールが難しいと思ってる人がいるかもしれませんがプレイしてる我々も知りませんから…(笑)だから見て下さい…。ハッハッハ。それでエエネン。法律読んで社会生活してる人などいませんからね。夜もニュースでラグビー選手の凱旋を片っ端から見たあとフロ入ってサッカー日本vsイラン戦。吉田はイランことをするなあ…。同点引き分けか…。勝てる試合やったで。それにしてもアナウンサーは「絶対アウェー」とか絶叫してマゾヒストか…。ネヨ。

CD
プロコフィエフ『修道院での結婚』
プロコフィエフ『修道院での結婚』
DVD
ヴェルディ『オテッロ』
ヴェルディ『オテッロ』
Blu-ray
ヴェルディ『マクベス』
ヴェルディ『マクベス』
モーツァルト『コジ・ファン・トゥッテ』
モーツァルト『コジ・ファン・トゥッテ』

10月14日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。昨日帰国したラグビー日本代表チームの畠山選手のメチャメチャ面白かったコメントを取りあげて解説。野球のルールブックなんて新書1冊分はラクにありますからね。でもみんな野球を楽しんでる。それに較べればラグビーは薄い文庫程度。ルールなんか知らなくてもプレイできるし楽しめるものなんですね。ラジオを終えて黒兵衛と散歩のあと東海道線で新橋へ。タクシーで赤坂TBSへ。『ひるおび!』スタジオ出演。ゲストになんとラグビー日本代表の畠山健介・田中史朗・日和佐篤の各選手が登場。元神戸製鋼スクラムハーフの堀越正己さんと一緒に南ア戦の試合のことやらエディ・コーチのことについてイロイロ楽しく訊く。普段は優しい顔をしてるが怒ると怖いエディさんはメチャメチャ汚い言葉も使うらしい。ここでも畠山選手の素晴らしいコメントについてラグビーや野球のルールブックを持参して楽しく解説。南ア戦で最後にPKによるゴールでなくトライを狙ったことについてトライという言葉の意味も解説(昔はゴールをトライする権利のことだった)。イロイロ楽しく1時間話して帰宅。その前にタワーレコードに寄ってCDを…と思ったら狙いのものはなかったのでモーツァルト『イドメネオ』(ガーディナー指揮)やプロコフィエフ『修道院での結婚』のCDやらモーツァルト『コジ・ファン・トゥッテ』(エッシェンバッハ指揮ウィーンpo)ヴェルディ『マクベス』(ルシッチ&ネトレプコ@メト)『オテッロ』(バイラー&テバルディ@ベルリン)のDVDを買って帰宅。『修道院の結婚』はソ連崩壊寸前のモスクワへ初めて行ったとき戦車に囲まれたボリショイ劇場で見たもの。ロシア語はあまりわからなかったがタルコフスキーの演出が面白く感激。国が潰れかかっているときにも芸術を愛するロシア人の奥深さを感じた。家に帰って早速CDを愉しみながら部屋の整理。夜はプロ野球CS。セパともチャンネルを回しながら…。しかしラグビーやサッカーに較べて野球はかったるいなあ。球場へ行った人が歌い踊るのもわかる。試合内容はパのほうが上。マリーンズの下克上は…ないかな…。

DVD
『おかしな二人』
『おかしな二人』
『裸足で散歩』
『裸足で散歩』
BOOK
拙著『不思議の国の野球』(文春文庫)
拙著『不思議の国の野球 チェンジアップを16球』(文春文庫)
DVD
『ミスター・ベースボール』
『ミスター・ベースボール』
CD
モーツァルト『ポント王のミトリダーテ』
モーツァルト『ポント王のミトリダーテ』
モーツァルト『イドメネオ』
モーツァルト『イドメネオ』

10月15日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩。天高く人肥ゆる秋晴れ。気分爽快。締切もなし。テレビもなし。仕事もなし…ではないけど…タマには休めと天の声。朝からモーツァルト。最近オペラ・ブッファでなくオペラ・セリアがイイナアと思うようになった。人間感情を無視した純粋音楽の感じ。または純粋な人間の感情を表した音楽。ナタリー・デセイ&チェチリア・バルトリ&ジュゼッペ・サッバティーニなどが歌ってる『ポント王のミトリダーテ』とかシルヴィア・マックネア&アンネ・ゾフィ・フォン・オッターなんかが歌ってガーディナーが指揮してる『イドメネオ』なんてイイですね。と思ってるうちに久しぶりに昼飯映画劇場はニール・サイモン原作『おかしな二人』。ジャック・レモン&ウォルター・マッソー主演。達者な二人の名演ですなあ。とはいえ少々時代遅れになったかな。昔小田島雄志先生の訳でニール・サイモンの戯曲は全部読んで愉しんだ(『裸足で散歩』をパクって『スパイクで散歩』なんてパロディも創った=『不思議の国野球』文春文庫収録)けどそれも時代遅れになったかな…。午後はゆっくり仕事の準備。メールの整理。机の上の片付け。週末から忙しくなる嵐の前の静けさ?晩飯前に酒&映画『ミスター・ベースボール』。トム・セレックと高倉健主演の悪くない映画だけどコレってボブ・ホワイティングさんのアイデアを盗んでますよね。ちょうどボブさん原作の野球映画の計画がハリウッドで進んでいた時期の作品だけに友人として複雑な気持ち。晩飯食べながらクライマックス・シリーズ。ホークス順当勝ち。巨人の阿部は捕手のクセに野球を知らんなあ…と思ったのはおれだけでっしゃろか?

DVD
『おかしな夫婦』
『おかしな夫婦』

10月16日(金)
いつも朝6時くらいに目覚めて7時半頃まで本を読む。今朝は中野京子『絶筆で人間を読む 画家は最後に何を描いたか』(NHK出版新書・ナンデモカンデモ写真参照)を読了。イギリス絵画の父と言われるウィリアム・ホガースの「当世結婚事情」という連作の絵の第4図「伯爵夫人の朝の化粧」を見て仰天。これはまるでリヒャルト・シュトラウスのオペラ『ばらの騎士』の第1幕の侯爵夫人が目覚めて髪の毛を理容師に直してもらう場面にソックリ。オペラ歌手も伴奏のフルーティストも黒人の小姓もいる。おまけにこの連作絵画の荒筋が貧乏貴族と金持ち商人の娘の結婚と無惨な結末というのも『ばらの騎士』に似てる。原作のホフマンスタールはひょっとしてこの連作絵画を見てアイデアをパクッタのかも…。著者の中村京子さんは絵画論の中でクラシック音楽やオペラにも時折触れておられるけど『ばらの騎士』は御存知ないかな?鼻歌で『ばらの騎士』のオックス男爵のワルツを歌いながら黒兵衛と朝の散歩。仕事は締切がないので昨日に続いてゆっくりと新聞の切り抜きやパソコンメールの整理。昼飯映画劇場はニール・サイモン第2弾『おかしな夫婦』。原題はOut-of-towners:都会人たちから離れて…田舎から出てきた夫婦がニューヨークでエライ目にい合うドタバタ喜劇。ジャック・レモン大活躍。午後も適当にゆっくり本棚の整理や新聞の整理。ま。こんなゆっくりするのも今日が最後でしょうね。晩飯野球劇場はクライマックスシリーズ。セパ共に優勝チームが順当に勝利。ま。当然ですね。セパ共に6球団しかないのに3位以上が日本シリーズ進出権を争う…などという馬鹿なクライマックスシリーズなどはもうヤメにしたほうがいいですね。

Blu-ray
『ブロードウェイと銃弾』
『ブロードウェイと銃弾』
DVD
『おかしなホテル』
『おかしなホテル』

10月17日(土)
今日は黒兵衛の散歩はドッグトレーナーの方に任せて朝から久しぶりに原稿書き。ここ数日ちょっとした休養を取ったので元気が出るかと思いきや短いコラムがなかなか書けない。調子が出ない。昔からそんなもので原稿というのは書き続けていないとコツを忘れてしまうのだ。20代の時も60代になっても同じ。物書きは書き続けなければならない。これだけは成長がない。とほほ…と思いながらキイボードを打ってたら昼飯前に原稿完成。要は俺がマイナス思考なだけのことか。とほほ。昼飯映画劇場はニール・サイモン第3弾『おかしなホテル』。原題はPlaza Suite。プラザホテル719室で繰り広げられる3つの話。主役はいずれもウォルター・マッソー。ワークホリックのビジネスマンの社長が庶民的な女房に浮気を告白するのが第1話。面白いですけどね。あまりに生々しすぎるかも(苦笑)。第2話はプレイボーイのハリウッド・プロデューサーに遊ばれる田舎の幼馴染みの人妻。これも棘が太すぎるかな。サイモンの清々しい笑いではない。ここらが三谷幸喜よりもビター・スイートとは言えそうだけど…。第3話の花嫁の父の話は面白い。結婚式直前に花嫁の娘が将来に不安を感じてトイレの閉じこもる。父親役のウォルター・マッソーも母親役のリー・グラントも熱演。このくらいのドタバタ喜劇がプラザ・ホテルのスイートルームには似合う。ケタケタ笑って午後から仕事。連載の下書きを済ませて晩飯野球劇場はスワローズの勝利でメデタシメデタシ。しかし巨人の選手たちはナンデこうも野球を知らなくなったのだろう。力でねじ伏せる野球ばかりしていたから守備の連携や走塁が滅茶苦茶。牧野ヘッドが生きてたら嘆くだろうな。途中でNHKのラグビー特集を見る(ラグビー・ブームは何時まで続く?と少々心配な構成。トップリーグの問題点でも話し合ったら如何?)。寝る前に映画をもう1本。ウッディ・アレン監督『ブロードウェイと銃弾』。マフィアの女を舞台に上げることを条件に資金援助をもらった新人劇作家兼演出家のドタバタ奮闘劇。ウッディ・アレンの演劇観の理屈も楽しめるスラップスティック・コメディ。まぁ面白かった。ラグビーW杯準々決勝スコットランドvs南アを録画して寝る。

10月18日(日)
朝黒兵衛と散歩のあと原稿書き。明後日までに締切が3本あって明日が外出。となると日曜とはいえ今日中に2本は仕上げておきたい。とエンジン全開で巨人選手の野球賭博事件についてせっせせっせと書き始める。野球選手が野球賭博に手を染めるのは論外。だがギャンブルを刑法で「悪の犯罪」と規定するのは正しいか?欧米先進諸国ではギャンブル解禁民営化の方向。ギャンブル社会学の権威である谷岡一郎先生もこう書いている。「禁酒法時代のアル・カポネを見ても判るとおりモラルを前面に打ち出す主張とギャングの利害は一致する事が多い」だから「経済の活性化・公平で健全な競争の促進・ギャンブルの健全化と天下りの禁止・ストレス解消の社会的機構」として「ギャンブル解禁」を唱えている。刑法で賭博罪を儲けるのは国が賭博の胴元として儲けるための方便なのだ…ということは谷岡氏の著書『ギャンブル・フィーバー』に書いてあるがtoto法案審議のとき参院文教委員会に呼ばれた同氏は正論であり自論である持論を堂々と述べられた。参考人として呼ばれて後ろの席で聞いていた小生は心の中で拍手を送ったものだった。当時はtotoを実施することでJリーグを企業スポーツから脱皮させる一つのきっかけにしたいと思っていた小生はさらに優れたギャンブル論に出逢い感激したのだった。そして委員会のあと一緒に呑みに行ったなあ…なんてことを思い出しながら2本原稿を書きあげて…ふううう。夕方ソファに座ると爆睡。晩飯食って再び爆睡。風呂入って出てまたまた爆睡…疲れてるナア…と思いながらテレビをつけるとラグビーW杯準々決勝オーストラリアvsスコットランド。これが面白すぎてみてしまう。スコットランド大健闘で試合終了直前に大逆転トライ!と焼酎呑みながら一人で騒いでいたらホンマの試合終了直前にスコットランドがオフサイドノッコンでオーストラリアにペナルティキック。う〜ん。オーストラリアのノッコンが先では…?微妙な判定…。しかしすごく面白い試合だったなあ。日本のラグビー人気は復活するのか…難しいな…学閥と企業閥がある限り…。隣家の老人が今朝亡くなった。国鉄一筋にがんばった一生。小生が越してきたあとはよく酒に誘われ「七輪バーベキュー」を楽しんだり正月に酒を呑んだり…。御冥福を祈ります。合掌。

CD
『音楽の中のユーモア』
『音楽の中のユーモア』
『ジャズとは何か』
『ジャズとは何か』
DVD
『Ode to Freedom - Beethoven: Symphony No. 9』
『Ode to Freedom - Beethoven: Symphony No. 9』
CD
モーツァルト『イドメネオ』
モーツァルト『イドメネオ』
DVD
『Celebrating Verdi: Legendary Interpreters 』
『Celebrating Verdi: Legendary Interpreters 』
Blu-ray
モーツァルト『後宮からの逃走』
モーツァルト『後宮からの逃走』
ヴェルディ『アイーダ』
ヴェルディ『アイーダ』
DVD
プッチーニ『ラ・ボエーム』
プッチーニ『ラ・ボエーム』
ブリテン『ピーター・グライムス』
ブリテン『ピーター・グライムス』
『Original Three Tenors Concert 』
『Original Three Tenors Concert 』

10月19日(月)
朝早めに黒兵衛との散歩を済ませて東海道線で新橋へ。タクシーで参院議員会館へ。ゴルフ改革会議出席。開会前に議長の大宅映子さんから「(五輪組織に会長の)森さんはまだ辞めないの?」と訊かれたので先週金曜の毎日新聞のインタヴュー記事のコピーを見せながら「あと3年。五輪前に辞めるそうですよ」「だったら早く辞めればいいのに」…。会議でゴルフ界のイロイロ問題点が話し合われたあと新宿タワレコで。パヴァロッティ主演のモーツァルト『イドメネオ』のDVDを探すが無かったのでCDを購入。うわっ。他の歌手がバルツァ・グルベローヴァ・ポップ・ヌッチ…とは一昔前のオールスター。凄い!と驚き購入。他にワゴン・セールで『CELEBRATING VERDI』というDVDを見つける。トスカニーニやジュリーニが『運命の力』『シチリア島の夕べの祈り』の序曲を演奏してゴッビが『ファルスタッフ』と『オテッロ』のイヤーゴのアリアを歌いシュワルツコップがデズデモーナの『柳の歌』と『アヴェマリア』を歌う。こんな素晴らしいDVDが720円。大喜びで購入。ネーデルランド・オペラのモーツァルト『後宮からの逃走』ノルウェー国立オペラのプッチーニ『ボエーム』ヴェローナ野外劇場のヴェルディ『アイーダ』作曲者自身のブリテンが指揮した『ピーター・グライムズ』が各320〜720円。ワゴン・セール万歳と喜びながら他の棚を見ると1990年サッカー・イタリアW杯時のローマ・カラカッラ浴場での最初の三大テナーコンサートがドキュメンタリー映像付2枚組であるのを発見。さらにベルリンの壁崩壊直後の旧東ベルリンでのベートーヴェン『第九』のDVDも発見。これはバーンスタインがニューヨーク・ウィーン・ドレスデン・キーロフ(レニングラード)・パリ・ロンドンのオケを混合で指揮して合唱に「フロイデ(歓喜)」という歌詞を「フライハイト(自由)」と変えて歌わせたもの。三大テナーともにLDで持っていたがDVDでも欲しくなって購入。他にバーンスタインの『音楽の中のユーモア』『ジャズとは何か』(ルイ・アームストロングやデイヴ・ブルーベックと共演)という面白そうなCDも発見したので購入したあと六本木へ。森タワー39階エニッシュでネットTV『ニュース・オプエド』生出演。ゲストは元電通スポーツ文化研究所所長の広瀬一郎さん。FIFAの汚職についてイロイロ喋ってもらう。来週と再来週の月曜は小生が所用で出演できないためMCを広瀬さんに頼む。FIFA問題についてさらに詳しく将来の展開について話してくれるとか。再来週はゴルファーのタケ小山さんが担当。今朝の改革会議でお願いしておきました。『オプエド』終えたあと福音館書店の『母の友』編集部の取材を受ける。子供に本当のスポーツをさせるために…がテーマ。インタヴュアーの女性編集者がスポーツを楽しいと思ったことがない人物だったのでソレは体育の悪い面と接した結果でありスポーツと体育はまるで別種…という話をしたあと帰宅。購入したDVDを見ながら晩飯&焼酎。明日はお通夜か…。

10月20日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩。今日は結婚記念日。35周年。特に感慨無し。50年にでもなれば感慨も出るか…などと思いながら散歩のあと原稿書き。一昨日に書いた連合通信とアサヒ芸能の原稿をチェックして送稿のあと『ZAITEN』(財界展望)に2020五輪ゴルフ競技会場決定のオカシサの原稿を書く。何しろ慶応高校のOB会誌に慶応高校慶応大学出身のゴルフ関係者4人が『(ゴルフ)競技会場決定の舞台裏』なんて座談会を堂々と出してるんですからね。あんなに遠くて暑くて五輪のレガシー(遺産)が特定の人物(慶大出身者のようなエリート会員)しか得られない高級プライベート・コース(霞ヶ関カンツリー倶楽部)でオリンピックをやるべきではないでしょう…てな原稿を書いて送ったあと隣家のS爺さんのお通夜へ。神式の葬儀は久しぶり。孫も可愛がってもらったので幼稚園から帰って参列。久しぶりにお会いした息子さんや娘さんと少し食事をさせてもらってから帰宅。見るからに謹厳実直真面目なお爺さんだった。合掌。

10月21日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。アナウンサーのストーヴリーグという言葉遣いが元の意味と違っていたことが気にあって訂正させてもらう。日本ではドラフトやトレードや契約更改のゴタゴタした動きをストーヴリーグと呼んでいるが本来の意味は冬の季節にストーヴを囲んで野球ファンがその年のペナントレースを振り返って語り合うこと。バスター(単に「ぶち壊す」とか「すっげえ!」という意味)を作戦用語に用いてるのと同じ英語の誤用と言える。ま。いいですけどね…という話。ラジオのあと黒兵衛と散歩。あ。今日はかつては国際反戦デーと言われた日…最近は言われなくなったなあ…と思いながら歩いたあと週末オペラ講座のレジュメ書き。途中中断して大船駅近くの斎場へ。隣家のS爺さんお葬儀に出席。最中に呼び出し音をオフッてる携帯のバイヴが何度も揺れて帰宅すると巨人選手の野球賭博行為がまた出たとの知らせ。詳細を聞いたあと共同通信&朝日の電話取材を受けTBSラジオ『荒川強啓デイキャッチ』電話出演。プロ野球選手の野球賭博行為など言語道断。しかしギャンブルを犯罪として刑法で禁止している(国と反社会的集団だけが表と裏で賭博の胴元として設けている)現状は見直して欧米先進諸国のようにギャンブル・ビッグバン(解禁法を作り民営化)を考える時期ではないか…とか話してアレコレ仕事。晩飯のあとまで電話の連続。眠い。フロ。ネル。

DVD
『The Eternal Maria Callas』
『The Eternal Maria Callas』
Blu-ray
ワーグナー『パルジファル』
ワーグナー『パルジファル』
DVD
ワーグナー『ニュルンベルクのマイスタージンガー』
ワーグナー『ニュルンベルクのマイスタージンガー』

10月22日(木)
今日は30年前に創られた映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』で30年後の未来(つまり今年の今日…昨日だったか?)を訪れた日だとか。創作の描く未来像のほうが現実より進化が速いのは当然としても2020年の東京にはコンピュータ制御で自動運転をする文字通りの自動車があふれる…というのはホント?その自動車はホントに自分で運転してるの?それとも人間のプログラムされてるだけ?…と考えるとJ・バレット『人工知能』に書かれていたことを思い出した。それは自動で動いてる原子力潜水艦のコンピュータに「キミは泳いでるの?」と訊くようなものなのだろう。どんな魚や水棲哺乳類よりも長く速く潜って「泳ぎ」続ける原子量潜水艦は魚や水棲哺乳類とは形も構造も異なっているからこそ魚や水棲哺乳類より「長く速く潜って泳ぎ」続けられるのだ。ポスト人類のASI(Artificial Super Intelligence)はひょっとして自動車のような形?

10月22日(木)つづき
朝黒兵衛と散歩のあと東海道線で新橋へ。タクシーで赤坂TBSへ。元巨人投手の槙原さんと一緒に『ひるおび!』緊急生出演。テーマは野球賭博。今回の巨人投手の賭博との関わり方が非常に危うい手順を踏んでいたこと(いずれ八百長を教唆される危険性が非常に高いと思われること)や現実的な野球賭博事情につて槙原さんと共に一番わかりやすく解説できたようにも思う。番組のあと渋谷のタワレコに寄ってCDとDVDを物色。廉価輸入盤の『The eternal Maria Callas』パッパーノ指揮コヴェントガーデン歌劇場のワーグナー『パルジファル』グラインドボーン音楽祭でのワーグナー『ニュルンベルクの名歌手』を購入。この衝動買いはじっくり豊かな時間を過ごしたいという希望が募ってる証拠かな。そおあと品川プリンスホテルへ。某企業の研修会で講演。その前に役員の方と挨拶したところが以前近所に住んでおられて子供野球チームの監督をやっておられ我が馬鹿息子も餓鬼のとき遊ばせてもらったとか。そのときの女子の名捕手も今では2児の母とか。イロイロ昔話のあとの講演にも力が入り…ふううっと終えたあと五反田へ。東京デザインセンターの船曳鴻紅さんの紹介で日本建築家協会の芦原太郎サンとお逢いしてイタメシで食事会。美味しいシチリア料理に舌鼓を打ちながら来年のシンポジウムの打合せ。五反田にもイイ店があるのですね。

BOOK
ピーター・ギャリソン『アインシュタインの時計 ポアンカレの地図―鋳造される時間』(名古屋大学出版会)
ピーター・ギャリソン『アインシュタインの時計 ポアンカレの地図―鋳造される時間』(名古屋大学出版会)
赤瀬川原平&山下裕二『日本美術応援団』(ちくま文庫)
赤瀬川原平&山下裕二『日本美術応援団』(ちくま文庫)

10月23日(金)
朝黒兵衛と散歩のあと東海道線で品川へ。新幹線で新大阪へ。毎日放送『ちちんぷいぷい』生出演の前に少し時間があったので隣の丸善ジュンク堂へ。1階に入ってすぐにパッと目についた『アインシュタインの時計 鋳造される時間』(名古屋大学出版会)を衝動買い。著者のピーター・ギャリソンが何者かも全然知らずタイトルの面白さだけで買う。2階の文庫売り場ではちくま文庫の棚で赤瀬川原平&山下裕二『日本美術応援団』という一冊が目に入ったのでこれも衝動買い。著者が芳斉の波をバック学ラン着てる写真が表紙ですからね。こりゃ買います。オモシロソーですから。時間潰しの衝動買いのあと『ちちんぷいぷい』生出演。ドラフト会議スワローズ真中監督のチョンボ名とタイガース金本新監督が逆転の笑いで大いに盛りあがったなかでMBS解説者の今岡氏の阪神コーチ就任か?を出演者全員で突っ込む。真面目な今岡さんはガチガチ緊張の答え。こりゃ就任確実でんな。そのあと娘殺しの冤罪事件や京都南禅寺の素晴らしい宿など硬軟いろいろの話題を話してスタジオを出て京都へ。祇園の『酒肆元禄』で建築家の友人竹山聖さんと待ち合わせ。酒呑んで国立競技場やらシドニーオペラハウスやらポンピドーセンターやらの話題を楽しく話して場所替え。料亭『ちとせ』で絶品の出汁巻きやノドグロや土瓶蒸しを食べて日本酒呑みながら建築のオモロイ話をいろいろ聞く。楽しい一夜。微酔い気分で新幹線で名古屋へ。名古屋泊。

10月24日(土)
名古屋で目覚める。野暮用やら雑用やらで中日新聞主催の『ヴェネツィア展』の招待券をもらっていたのに行けず。いろいろ仕事が増えると人間関係も複雑になるようですなあ。ちょっと気を取り直して友人と楽しく打合せのあと栄中日文化センターでオペラ講座。新シリーズ『チョット地味で退屈なオペラを面白く楽しむウラワザとコツ』(蔵出しコラム音楽編参照)の第1回はモーツァルトのオペラ・セリア『イドメネオ』。ちょいと荒唐無稽で御都合主義の神話の筋書もスターウォーズのダースベイダーにも繋がる父子の普遍的物語であり技巧ばかりに走るカストラートの歌も最高級の音楽。じっさいモーツァルトのセリアは『イドメネオ』だけでなく『ミトリダーテ』も『ティトの慈悲』も面白い…と話しながらオペラの歴史にも触れて第1回は終了。山下洋輔さんとスペシャル・ビッグバンドのCDの宣伝をしたところが15人ほどの受講生が購入希望の手をあげてくださった。おまけにビッグバンド第1弾『展覧会の絵』のCDを希望された新しい受講生も。さっそく洋輔サンの事務所に連絡しなければ…と思いながら新幹線で帰宅。晩飯食って寝る。チョイト疲れた。

10月25日(日)
今日は日曜サンデーというのに朝から仕事の原稿締切(これが笠置シズ子の歌った『買い物ブギ』の歌詞のパロディだと気づく人は何人いるかなあ?)。その前に黒兵衛と散歩。天高く馬肥ゆる秋の空。ゆっくり秋を味わってから仕事開始。原稿テーマは巨人投手の野球賭博。ウンザリ。週刊誌に友人Bとして登場している人物の実名が出れば…野球選手と裏社会の関係が出れば…などなど…まだまだあるんですね。そー言えば昔宮崎学さんと一緒に何度か野球のシンポジウムに出たとき会場から「プロ野球と裏社会は繋がってるのですか?」という質問が出た。それに対する宮崎さんの回答。「プロ野球が裏社会と繋がってるのではなくプロ野球や映画や芸能の興業はすべて裏社会が取り仕切っていた」…たしかにそういう発生の歴史でしたからね。それだけに今はどうなってるのかを現場の人達は知らないと…。そこをよく知っている人物(たとえば元某球団幹部の某氏)からプロ野球関係者は話を聞いたりしたのかなあ…などと思いながらせっせせっせと原稿を書きあげるとあっと言う間に夕方。ふうううう。ビール飲みながらヴェローナ音楽祭の『アイーダ』のDVD見る。これがめっちゃオモシロイ。設定は未来社会のSFか?凱旋行進曲で機械仕掛けの(ような)ドデカイ象や駱駝が登場。ノルウェー歌劇場の新演出『ラ・ボエーム』(癌病棟で癌患者や医者が演じる設定)も興味深かったけどコレらのDVDが皆ワゴンセールで700円程度だったことに満足。ベルリン・フィルの来日公演が4万円!?そんな阿呆な。録画にしておいたラグビーW杯準決勝が酒呑んでるうちに始まったので見てしまう。アルゼンチンもがんばって応援したけどやっぱりサスガにオーストラリアが一日の長ですね。ネヨ。

10月26日(月)
朝黒兵衛と散歩したあと東海道線で品川へ。新幹線で新大阪へ。車中大爆睡。昨夜のW杯ラグビーのせいですね。『ちちんぷいぷい』生出演。月曜は久しぶり。ハイヒール・リンゴさんタムケン&サブローさんなどと楽しく話す。東住吉の事件は本当に可哀想。20年は長すぎる。維新の内紛はバカバカしすぎる。政治家の質は今やサイテー?司会のヤマヒロ(山本浩之)さんと漢字も同姓同名のスポニチ虎番ヤマヒロさん登場。タイガース新体制のついても楽しく話す…とはいえパに較べてセは球団コンセプトがしっかりしてへんなあ。神巨中など黙ってても客が入るからナア。しかしそれで失敗が明らかになってきた中の次は巨も危険水域に近づいた。神だけ安泰?は甲子園球場のおかげか?しかしそれでは勝てんのやけど…とほほ。そこまでは本番では話しませんでしたけどね…で一足先にスタジオを出たあと11月2日にシンフォニーホールで行われる『ぷいぷいクラシック・コンサート』の打合せ。そのあと週末の『日本臨床スポーツ医学会』の講演とシンポジウムに関する打合せをして新幹線で帰鎌。車中爆睡。やっぱり最近の忙しさに疲れは溜まってるのかなあ。しかしマァ寝る子は育つとも言いますからね。眠るのはイイコトです。

10月27日(火)
朝黒兵衛と散歩したあと日曜に書いた原稿をまとめ直して送稿。別の原稿に取りかかって途中で中断。締切日がまだ先だとターボエンジンが作用しない。まぁエエか…と思いながら大船へ。いつも『ニューズ・オプエド』月曜日にアナウンサーとして進行役をやってくれている川島のり子さんが友人の唐橋ユミさんを伴って大船で食事会…で駅まで迎えに行って『鮨処もり山』へ。唐橋サンとは文化放送以来。いや昨年自著を出版されたときに『オプエド』に出ていただいて以来。途中からジャーナリストで『オプエド』主宰者の上杉隆氏も加わってワイワイガヤガヤ。ゴルフ評論家でもある上杉氏とゴルフ好きの『もり山』の大将もゴルフの話題で盛りあがってワイワイ。寿司と酒の美味に舌鼓を打ったあと4人で駅前のバー『クロックス』へ移動。そこで川島のり子さんが仕掛けた唐橋ユミさんへのサプライズでハッピー・バースデー・ケーキに火が付けられてお祝い。何歳になられたのかはトンと知りませんが(笑)おめでとうございます。偶然は行ってきた2人組のお客さんのうちの一人が小生のスポーツ・ジャーナリスト塾の修了生とかでモウ一人のマリンスポーツ運営者の方も加わってワイワイ。楽しい一夜でした。

10月28日(水)
朝RKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。ハローウィンという新しい日本のカルチャーについて。アメリカ文化が日本のコスプレ文化と結びついたものなんでしょうけど勤労感謝の日が新嘗祭であるということも知っておいてほしいですね。黒兵衛と散歩のあと原稿書き&明日からの立教大学院での授業の準備。今年から学部の授業は遠慮させてもらったので年に3日の集中講義。資料やなんかを整えて準備完了。晩飯野球劇場で日本シリーズ観戦。昨日は山田の3発とう素晴らしい打棒でスワローズが一矢を報いたけど実力通りホークスの日本一は間違いないですね。

10月29日(木)
朝6時起床。いろいろ準備して7時に家を出て大船駅から湘南新宿ラインで1時間かけて池袋へ。これが満員でグリーン車でも座れへん。とほほ。さらに池袋から東武東上線で志木へ。スクールバスで立教キャンパスへ。ふうー。ドア・トゥ・ドアでぴったり2時間。この仕事…某教授から懇願されて引き受けたときは池袋キャンパスで…という約束だったのが2年目から済し崩し的にさいたま新座キャンパスに変更。今更文句も言えないけど遠いですなあ…と文句は言わずに(笑)…韓国からの留学生の女子とスポーツ・マネジメント志望の男子の2人の大学院生相手に9時から授業開始。スポーツ・ジャーナリズムの仕事…スポーツを知る&みる&きく&想像する&表現する&考える…を解説。午後からスポーツの見方…目で見える具象を見て目では見えない抽象を頭で見る…を解説。表現はその逆。抽象を考えて具象を選ぶ。映画『タイタニック』は「豪華客船の沈没」←→「人生の儚さ」「愛とは?」となりますね…という講義のあと市川崑監督『東京オリンピック』を詳細に解説しながら観賞…で1日目の講義は終了。明日の授業は10時開始で院生の了解を得て帰途につく。ふうううう。バス−東武東上線−湘南新宿ライン−タクシーで2時間かかって帰宅。車中ロング缶一本。晩飯食いながら日本シリーズ。李大浩の当たりは文句なしにホームランですね。そして文句なしにパ・リーグのチームの優勝。人気選手を監督にして観客動員をめざすセとフロントがチーム作りをするなかで監督を選んでるパの違いでしょうね。

10月30日(金)
朝7時起床。今日の立教の授業は1時間遅れですからね。とはいえ2時間かけての満員電車出勤は同じ。まぁ途中から座れたので良かったけど…。午前中の授業はスポーツとは何か?スポーツと民主主義の関係。午後からインタヴューの仕方の解説。クロード・ルルーシュの映画『白い恋人たち』&レニ・リーフェンシュタール『民族の祭典』『美の祭典』を解説&抜粋観賞…で2日目の授業も終了。ふううう。東武東上線で池袋へ。東武デパート内の喫茶店で毎日新聞の取材を受ける。セ・リーグの監督の年齢が全員40歳代になったことについて…。スター選手を順々に監督にしているための現象…かな。三原・水原・与那嶺・川上が監督になったのも30代後半から40代前半。長嶋・村山・王も同じ。田淵・星野・山本浩も…スター選手が長く監督をやって次のスターにつなぐ。日本の野球では監督がサイエンティフィックに考えられてないのでしょうね。最近のパ・リーグは少々違うようですけど…野球の日本人指導者がメジャーの監督になることは永遠にないでしょうね。ムッシュ吉田はフランスの監督になったけど…。もう一つの取材を申し込まれていたのに連絡無し。テレビのスタッフはこーゆーエエカゲンなところがあるなあ…と思ってしまうのは偏見?まあヨシとして帰途大船で『鮨処もり山』へ。2日間の連続長時間授業と長時間通勤の足洗。帰宅後風呂でウトウト。やっぱり疲れたかな。筒井康隆大先生が新聞広告で宣伝していた安眠枕が通販で届いたのでそのデッカイ枕を頭の下にして寝る。爆睡したのは枕のおかげ?疲れていたから?どっちやねん?

10月31日(土)
朝起きて黒兵衛と散歩。チョイトゆっくりできる一日…でもないか。今日と明日で原稿2本…さてドーするか…と考えながら散歩。帰宅後1本書き始めて上手く行かず2本目にかかる。これも上手く行かず2本とも下書きのまま放棄して晩飯映画劇場はイヴ・モンタン&シャーリー・マクレーン主演『青い目の蝶々さん』。原題は『GEISHA』。もちろんプッチーニ『蝶々夫人』が下敷きに。八千草薫主演のイタリア映画『蝶々夫人』も参考にしたかな。マクレーンの芸者姿は似合わないけど怪しい日本語と怪しい化粧が笑える。宮島とか妙心寺(?)とか日本各地のロケ地もミモノ。ラグビーW杯の決勝は録画にして早くベッドへ。筒井大先生御推薦の安眠枕が快適。

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