5月1日(水)
世の中に変革が起きるときは妖霊星(ようれいぼし)という星が現れると確か『太平記』に記されていて楠木正成が妖霊星として暴れまくったという。立憲民主党に楠木正成は現れるのか?しかし中公文庫の『マンガ日本の古典』シリーズのさいとうたかをさんの『太平記』は『ゴルゴ13』シリーズを上回る名作ですね。中1の孫は横山光輝の『平家物語』と石ノ森章太郎の『古事記』は読んだみたいだけど『太平記』はまだ早いかな?ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にのZOOM音声出演。テーマは日本サッカーU-23の見事な活躍を少し話したあと12日から始まる大相撲夏場所の話題。大の里が小結になったことも期待ですが錣山部屋の序二段の力士に翔太夢(ショータイム)という四股名がついたことを取りあげて力士は昔から巷間の流行に敏感な人気商売であることを解説。明治時代には文明開化・電気塔光之助・自転車早吉・自動車早太郎・軽気球友吉…ナンテ四股名もあったそうです。ちなみに「い」という四股名は「かながしら」と読むそうです。いろはにほへと…の最初ですかね。「討ち入りやいろはにほまで雪の中」という川柳があったくらいで小生が餓鬼の頃の京都南座の座席番号はいろは順でした。あ。凸凹山(でこぼこやま)という四股名があったことを喋り忘れました。またの機会に。ラジオのあと黒兵衛と小雨のなか散歩してデスクワークは新刊の目次作りなどイロイロ。NHK-BSの昼の映画はティム・バートン監督の『ビッグ・フィッシュ』。この名画は中味を全部知ってるほど何度も観たのでパス。ホントにイイ映画ですね。この映画でビッグ・フィッシュという言葉が大法螺吹きのことだと知りました。晩飯はニュース見ながら。日本に妖霊星は現れるのかな?
5月2日(木)
昨日はメーデーだったけど最近は誰も何も言わなくなったようですね。アメリカの大学では学生がイスラエルのパレスチナ(ガザ)振興に対してかなり激しい抗議行動をしているようです。日本学生は何をしているのか?ベッドのなかで小生が42歳の時に上梓した文庫書き下ろし『一瞬の輝き!Numberスポーツ写真傑作選』(文春文庫)の自分の文章を読み直す。誰だか忘れたけど高名な作家が残した言葉に「人間は40歳頃に成長を終えて全ての表現は終わる。その後は訂正や脚注を加えるだけだ」といった内容の文章があったように記憶している。確かにそうかもしれない。しかし註釈を加えてブラッシュアップして読みやすく解りやすくする作業も大切なはずですからね。ワン。ベッドを出て朝食のあと桜の青葉が繁るなか黒兵衛と散歩。桜の花は綺麗な花が自己主張をするが青葉は心を安らかに別のことを考えさせてくれる。『一瞬の輝き!』のなかで「人間の闘争本能」と「スポーツの勝負」を結ぶ記述があったけどコレは詳しい脚注が必要ですね。コンラッド・ローレンツが当たり前のように主張した人間の「闘争本能」は今では否定されるようですからね。昼飯後のNHK-BSでは映画『ティファニーで朝食を』をやっていた。ヘップバーンのファッションの魅力ばかりが喧伝された映画ですがトルーマン・カポーティ原作のこの作品は女性のアイデンティティを軸にした見事な反戦小説ですよね。村上春樹の新訳をまだ読んでないから読まねば。明日からGW後半が始まるというのにプロ野球はお休み。スケジュールの組み方が下手ですね。
5月3日(金)
憲法記念日。憲法「改悪」反対!!9条死守!!変えなければいけない条項もあるようですからキチンとした憲法改正を考えるべきでしょうね。アメリカの言うことばっかり聞いて防衛費ばかり増やして憲法「改悪」を企んだうえにアホノミクスと呼んだ人もいる馬鹿な金融政策で経済政策に失敗して円安などとごまかせない日本経済「円弱」状況に導いた自民党には衆院補選3連敗以上の鉄槌を下すときが来ているようですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩のあと終日仕事部屋その他の掃除。俗称コロコロという粘着テープの掃除道具はめっちゃスグレモノですね。蠅取りテープから発想して作られたそうですがナカナカおもろい掃除道具だと初めて知りました。終日掃除のBGMはロッシーニのオペラ3連発。『セヴィリャの理髪師』『アルジェのイタリア女』『チェネレントラ(シンデレラ)』。マリア・カラスもチェチリア・バルトリも見事な歌唱ですね。たしか村上春樹の小説『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』にスパゲッティを茹でるのにはロッシーニの音楽が合うという表現があったけどロッシーニのリズムやクレッシェンドは掃除にも向いてますね。夜は掃除で疲れて晩飯のあと爆睡。サッカーの時間に起きられず。翌朝にビデオ観戦。結果は前項目を読んでください。
5月4日(土)
昨晩(3日の夜)早く寝て12時に起きてU-23アジア選手権の決勝のウズベキスタン戦を見ようとしたけど朝まで爆睡。仕方ないので録画を見たらナント(!)素晴らしい1-0勝利!!それも後半延長アディッショナル・に見事な決勝点!!その後相手のPK(味方の仕方ないハンド)をキーパー小久保が神セーヴ!!いやはやGW期間中に最高に興奮してしまうイイ試合でした!!しかし相手キーパーとぶつかって脳震盪を起こした荒木は大丈夫かな。決勝ゴールのアシスト・ヒールパスは見事だったけど…。
5月4日(土)つづき
ベッドのなかで自分の書いた文春文庫『一瞬の輝き!』読み続ける。42歳で書いた文章だから「若書き」とは言えないがチョイと気取った文章が多い。《スポーツの輝きは一瞬のものである。一瞬であるからこそ美しい。たぶん人生も…》もっとも各章の冒頭に引用している文章のほうが素晴らしいですね。《スポーツは遊びである。遊びだから贅沢である。それは歌舞音曲や贅沢な料理や男女の交情と同じように人生の飾りである。一期の夢なのである》虫明亜呂無氏の素晴らしい言葉だがスポーツや歌舞音曲や料理まではわかるが男女の交情までも人生の飾りと言い切るところが凄い。きっといろんな物事を見透えてしまって淋しい人だったに違いない。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。良い天気のGWの住宅街はひっそり静かで気持ちがイイ。目に青葉山不如帰初鰹。午後からヨメハンと一緒に近所のアーティストが製作したインスタレーションを住宅街にあるオビ・ギャラリーまで見に行く。佐藤実・作Oxygen and Iron, and Color for Planet ? Land of Corrosion 2024。『酸素、鉄。そして遊星の色彩』というものらしいが正直言ってよーワカランかった。ただ不思議な展示に接したあとの周囲の住宅街の家並みが不気味な美しさに見えたのが面白かった。ギャラリーを出て久し振りにヨメハンの買い物に付き合う。巨大マーケットは鬼の反吐(人だらけ)。GWを旅行などに出なかった人々でいっぱい。結構疲れて帰宅後の冷えたビールが美味い。ノーベル賞作家のダリオ・フォーの演出によるロッシーニのオペラ『セビリャの理髪師』の見事な舞台を楽しみながら晩飯&酒。旅になど出なくても満足のいく休日を過ごせるのは歳を取った証拠かな?
5月5日(日)端午の節句
昨日ヨメハンの買い物に付き合っただけで歩き疲れて夜は爆睡。本を読めず。本を読めないと言うことは生きている意味がないということなのかなと首を傾げながらベッドから出て黒兵衛と散歩。五月晴れ。最近は春が短くその言葉もあまり聞かなくなったなぁと思いながら好天の下を歩く。近所には坂道が多く12歳になった黒兵衛は最近小生を引っ張ってくれなくなった。まぁ年寄り同士助け合って歩きまひょ。ワン。散歩のあと庭で体操モドキに体を動かせていると窓にへばりついた家守を発見。エッシャーの騙し絵のヤモリのように身体を丸く捩っている。その手足の空間を仲間のヤモリが埋めればエッシャーの騙し絵になるのだがそんなに多くのヤモリがいるとも思えず騙し絵は芸術家の人工の所産と納得。しかしヤモリの姿形が面白いので嫁はんに連絡すると塵紙を手にしたヨメハンがその紙で丁寧にヤモリを捕まえて「家を守ってくれてますよってに…」と言いながら庭に放してやる。今日の家守は大きくて何日か前にいた小さな家守の親に違いないと言う。まぁ有り難いことと思っておくことにしましょう。今日は終日仕事部屋と2階の部屋の本棚の整理。積み上げていた本を汗だくになって一日がかりで何とか本棚に仕舞い込んだが何日か後に1階の本棚と格闘する必要があることにウンザリ。まぁシャーナイですね。晩飯はDVDでヴェローナ野外劇場のドキュメンタリー・ビデオを見ながら。ヴェローナはヨメハンと一緒に一度は行きたいと思っていたけどコロナがすべてをダメにしてまいしましたね。これもシャーナイか。人生はシャーナイことだらけですなぁ。まぁ家を守ってくれる家守がいることに感謝しなければいけないですなぁ。歳取って家守と過ごす黄金週間。ハハハハハ。
5月5日(日)つづき
唐十郎氏が亡くなりましたね。小生も学生時代にはよく赤テントに足を運びました。けど状況劇場より黒テントのほうが好きでした。赤テントなら歌舞伎のほうが面白いと思ったものです。だから小田島雄志先生の紹介で大学在学中に始めた東京新聞の最初の仕事もインタヴューの相手は黒テントの佐藤信氏でした。2人目は浅川マキさん。それが今日まで続く仕事の出発点となりました。赤テントもその後毎回のように見ましたけどそのうち早稲田小劇場のファンになりましたね。その後少しカネを持つようになると中学生以来の歌舞伎とオペラの世界へ入り込んでしまいましたね。懐かしい日々です。しかしそれらは収入につながらないのでやがてスポーツライターに。その経緯は蔵出し原稿ノンジャンル編をお読みください。
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『日本万国博覧会ガイド』 1968年に現地で買いました。バーンスタインもカラヤンも日本万博で公演。関西万博では誰が?
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5月6日(月)
井上尚弥はヤッパリ強かったですねえ。左フックをもらってしまってダウンしたけど同じ左フックでしかも倍以上の威力のあるパンチが2度決まって6RTKO。2度とも綺麗な教科書通りのフックでした。スポーツの技術が喧嘩のパワーを上まっていることを証明しましたね。もちろんスポーツという土俵の上での話です。それを間違えるボクサーは井上の試合を見ていればもう出てこないようにも思えますね。彼の試合がマスメディア(テレビ)で放送されなくてよかったですね。妙にヒーローとしてのドラマを煽られずにスポーツとして存在することができますからね。
5月6日(月)さかのぼって……
終日本棚と資料の整理。GWというのはそういう作業のためにあるのかもしれませんね。おかげで疲れて夜は爆睡の毎日。肉体労働のために読書量が減るのは歳のせいですね。本棚の奥の奥から『日本万国博覧会Expo'70公式ガイド』を発見。高校3年の時に会場には3度足を運んでチェコスロヴァキア館のラテルナマジカ(映像と音響と実演の融合演劇)などを見たのを憶えてますが中之島のフェスティバルホールでレナード・バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルの生演奏を初めて聴いた衝撃が大きかったですね。ベートーヴェンの4番と5番でしたがバーンスタインが足を踏みならす音がフェスティバルホール2階の最後列まで響いて驚きました。NYフィルは小澤征爾指揮で武満徹の『ノヴェンバー・ステップ』や『展覧会の絵』も聴き二期会の『ラインの黄金』も見ました。すべて万博の催しの一環で他に万博公式ガイドにはベルリン・ドイツ・オペラ&ボリショイオペラ&ローマ室内歌劇場&カラヤン指揮ベルリン・フィル&プレートル指揮パリ管弦楽団&ジョージ・セル&ピエール・ブーレーズ指揮クリーヴランド管弦楽団&ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィル&バルビローリ指揮ニューフィルハーモニア管弦楽団…等々世界の有名オケが日本のオケともにズラリと並びソリストもピアニストのリヒテルやワイセンベルクそれにパントマイムのマルセル・マルソーの名前もありました。それのコンサートやオペラやが3月から9月までぎっしり。来年の大阪関西万博の芸術展の催しについては何も情報を聞きませんが何かやるのかな?何も考えてないのかな?(失笑)夜は井上尚弥などのボクシングを楽しみながら晩飯。感想は前項目に。
5月7日(火)
昨日の本棚整理で新たな発見本が3冊あった。野坂昭如&滝田ゆう『怨歌劇場』(講談社1980年刊)夏目房之助『粋なトラブル』(東京三世社1984年刊)沼正三&石森章太郎『The Domestic YAPOO 劇画家畜人ヤプー』(都市出版社1971年刊)をベッドに持ち込み『怨歌劇場』から読み始める。野坂氏の「火垂るの墓」「エロ事師たち」「とむらい師たち」「娼婦焼身」「軍歌」「あ丶日本大疥癬」など12の短編の素晴らしい漫画化。野坂氏の戦後ワールドと戦争観が滝田氏の画と見事にマッチして独特の雰囲気を化もしている。スッペのオペレッタ『ボッカチオ』のアリア「ベアトリーチェ」を浅草オペラにした「ベアトリ姐ちゃん」をさらにパロった題名の「ベトナム姐ちゃん」が最高に秀逸な一編でしたね。ベトナムで闘うなんにんもの米兵の相手をする娼婦が「死なないで」祈る物語です。単なる「反戦」よりメッセージは深いですね。夏目房之助さんの団塊青春モノは登場する女性が美人。石森章太郎氏の(まだ石ノ森になる前の)YAPOOの劇画家も見事。これから何日かのベッドでの読書が楽しみです。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩のあとデスクワークは『スポーツゴジラ』の連載『走』第8回を書いて送稿。トラック&フィールドのアスレチックス(運動競技)が何故『陸(の)上(の)競技』と呼ばれるようになったかを書く。月曜の晩飯はテレビ神奈川で吉本新喜劇を見ながらと決めていたが今日は横浜ベイスターズの試合。まぁ筒香が帰ってきたからヨシとしましょう。チコちゃんも喜んでるでしょ。。
5月8日(水)
野坂昭如&滝田ゆう『怨歌劇場』(講談社)読了。もちろん以前に(30年以上前に)読んだはずだが非常に新鮮でした。随所にある野坂氏の文章の関西弁七五調の何やら近松のようなリズムと滝田氏のほのぼのとした漫画が見事に調和して戦後の日本の切なさも侘しさも悲しさもそしてエネルギーも感じられてベッドのなかで興奮してしまいました。続けて石森章太郎の『家畜人ヤプー』も読み始めたけど原作のSFマゾヒズム小説の構図には古さを感じましたね。三島由紀夫も絶賛したSFマゾヒズムらしいけどやはりどこか地に足のついていない虚しさを感じてしまいました。時代が変わったのかな?第三次世界大戦核戦争を経た後の2千年後の世界を楽しむ余裕が読者(小生)になくなったのかな?ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマは井上尚弥と大谷翔平の大活躍を取りあげて二人が同じ「ゆとり世代」であることに着目。しかしスポーツの能力というのは先天的なものでなく後天的に身に付ける能力だから「○○世代」(松坂世代やハンカチ世代等)という言い方にはあまり意味がないと解説。唯一翁意味があったのは1966年の丙午(ひのえうま)のあと数年間に生まれた「ポスト丙午世代」で丙午で人口が100万人以上激減した都市の連中を後輩たちが次々と追い抜き体育界系的上下関係をぶち壊した。桑田・清原・佐々木・野茂・カズ・松岡…等々ですね。次の丙午は2年後の2026年。サテ何が起こるかな…とかラジオで話したあと黒兵衛と散歩。デスクワークは一昨日に続いて1970年の万博について調べる。これは正式名称が日本万国博覧会でそれだけでも来年の大阪関西万博も正式名称は「2025年日本国際博覧会」らしいけど公式略称は「大阪・関西万博」。英語は「Expo2025Osaka,Kansai,Japan」。66年の公式ガイドには日本の文字はあっても大坂の文字はどこにもないですね。名誉総裁は当時の皇太子(現・上皇)なんですね。来年は…今のところ一昨日の本欄に書いたような世界一流オーケストラやオペラ座の連続演奏会はないようですね…。
5月9日(木)
本棚の整理をするといろんな本が出てくるもので(笑)『劇画続・家畜人ヤプー「悪夢の日本史」編』(辰巳出版1984年刊)なんてのも出てきた。原作はもちろん沼正三。石森章太郎監修で作画は石森プロのシュガー佐藤という人物。「悪夢の日本史」ということで《古事記・日本書紀の記述を覆す驚くべき想像力》とオビに記述があり手塚治氏も推薦文を寄せているがどうもエロ色が強すぎてイマイチだった。原作の沼氏も少々不満のようで《増補・改訂を加え(略)年内に愛蔵用豪華本を出す》と書かれている。それを読まねば…と思うけど生憎本棚の奥から出てきそうにない。仕方ないのでネットで探すか…ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。雨が…という予報はそれほどでもないがここ数日の暖かさが消えてトレーナーを見て散歩。まだ5月。昨日までのTシャツ1枚のほうがおかしかったのですよね。ワン。デスクワークは中日文化センターの9月のオペラ講座を考えて企画書を作る。マリア・カラス&デル・モナコ…パヴァロッティ&ドミンゴ…などの名歌手オンパレードでもやりますか…小生の住んでる町内でも以前やったスポーツ講座に続いてオペラ講座をやってほしいと言われたので「みんなでオペラを楽しみましょう」という企画を考える。こーゆー作業は楽しいですね。他に『スポーツゴジラ』の校正や明日の『オプエド』の準備。明日はIOCに就職を希望している(予定している?)治私大生が登場します。春日良一さんにアドバイスをもらいましょう。
5月10日(金)
我が家に広重に関する本が一冊もないことに気付き赤瀬川源平&山下裕二『日本美術応援団』(ちくま文庫)をベッドに持ち込み読み直すが何故かこの本にも広重は取りあげられていなかった。雪舟・等伯・若冲・写楽・北斎・光琳・円空・応挙・蕭白・蘆雪に縄文土器から佐伯祐三らの近代絵画まで取りあげられているのに何故か広重が出てこない。ナンデヤネンと思いながらも赤瀬川氏らのオモシロイ解説を拾い読み。せやけどナンデヤネン?広重は絵画というよりデザイン的すぎるのかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。13歳になった黒兵衛は最近上り坂がちょっと苦しそう。こっちも苦しいのに引っ張ってくれない。まぁお互い助け合ってがんばるか。ワン。今日の『ニューズ・オプエド』のゲストは五輪アナリストの春日良一さん&千葉大大学院生でオリンピックの研究をしている都築則彦さんと原実季さん。原さんはギリシアのペロポネソス大学に留学してオリンピックに関する研究をした経歴の持ち主でIOCへの就職を希望しているとか。フランスのリヨンからのリモート出演でパリのオリパラまでずっとフランスで過ごすとか。リヨンはまだイマイチ盛りあがっていないみたいだけど8月まで何度か現地レポートを送ってもらいましょう。春日さん&小生のような年寄りは若者の活躍を支える側に回りたいですね。『オプエド』でいろいろオリンピックのことを話して(ついでに1970年の万博にも触れて…五輪と万博は関係が深いですからね)スポーツ・ベッティング(賭博)の話もして番組が終わったら『チコちゃん』見ながら晩飯&酒。オプエドではオリンピックが平和運動であることを強調して話せて習近平が議論停戦を主張したことを評価したけど日本の政治家もメディアもメダルの話しかしないのは情けないというか…もう阿呆としか言い様がないですね。
5月11日(土)
昨日に引き続き赤瀬川源平&山下裕二『日本美術応援団』読み進む。雪舟が「慧可断臂図(えかだんぴず)」なんてラジカル(過激)な水墨画を描いてるなんて知らあんだ。達磨大師への入門を願った弟子(慧可)が自分で腕を切り落としてその腕を大師に見せながら入門の意志の強さを示している示しているのですからね。オマケに雪舟にしてはヘタウマのようなぎこちない絵で迫力を出してますね。風景を描いた雪舟の山水画とはエラい違いです。そう言えば小生が子供時代に住んでいた京都の祇園町の家から雪舟の落款のある絵がでてきたことがありました。近所の骨董屋に持って行くとそこの爺さんが「これはあんたはんのお宝どすよってにあんじょうしもときなはれ」と言う。「偽物なの?」と何度聞いても同じ言葉「あんたはんのお宝どす」を繰り返すだけ。そこで大坂の骨董屋に持って行ったところが「こらニセモンだすわ」のヒトコトでオシマイ。京都と大阪の違いですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩のあと一昨日から続けていた過去に自分が登場したメディア(新聞雑誌その他)の切り抜きの整理を完成。1986年以来の資料でクリアファイルが40冊。グジャグジャになっていた過去の自分に関するする資料を整理できたのは嬉しいけどあんまり意味のあることと思えないところに虚しさを感じる。自分の著作が残ればそれ良いかな…。それより最後の一冊を仕上げなければ…。晩飯はNHK『新プロジェクトX』を見ながら。明石海峡大橋を造った人たちの記録。平尾誠二さんたちがラグビーでがんばっていて小生もその取材に必死だったときに同じ神戸製鋼で大吊り橋と格闘していた人もいたのですね。作曲家の武満徹は『音。沈黙と測り合えるほどに』という言葉を残したけどスポーツは「何」と「測り合えるほどに」ならなければならないのでしょうかねえ…。
5月12日(日)
神宮外苑再開発に反対している人たちからメールがよく届きその内容に賛成しているから南方熊楠の『神社合祀に関する意見』(池澤夏樹個人編集日本文学全集14に柳田國男・折口信夫・宮本常一とともに収録)を読み直しておかなければと思ったもののベッドのなかで突如開けるのは少々ヘビーに感じられて水木しげる『猫楠(ねこぐす)南方熊楠の生涯』(角川文庫)から読み直し始める。メッチャ面白い。数年前に一度読んだはずなのに大興奮。酒好き女好き喧嘩好き幽霊好き植物好き猫好き生物好きナンデモ好きの熊楠が神社合祀問題で熊野の森が破壊されることに反対して官憲相手に大暴れして逮捕までされる。そんな熊楠が今生きていたら明治天皇を祀った明治神宮の外苑の再開発で高層ビルを建てることにどーゆー反応を示すでしょうか!?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。目に青葉短い春の五月晴れ。♪もうすぐな〜つですね〜…ワン。午前中水木しげる『猫楠』読み進む。解説は中沢新一&荒俣宏の両氏。『ヒットラー』とともに水木氏の代表作と言いたいけど有名なのはやはり『ゲゲゲの鬼太郎』になるのでしょうね。バーンスタインの『キャンディード』が如何に素晴らしくても『ウェストサイド・サイド・ストーリー』が一番人気になるのと同じでしょうね。午後にテレ朝でやっていた井上尚弥のドキュメンタリー番組を見る。よくできた素晴らしいドキュメンタリーでした。それもやはり井上尚弥のチカラでしょうね。彼のタイトルマッチがマスメディアで大騒ぎされて実況されずにあることをは井上とボクシングのために喜ぶべきでしょうね。昼寝の最中に週刊誌から仕事の電話が入ったせいか晩飯食って酒飲むとめっちゃ眠くなったのでソソクサと寝る。無理の利かない身体になってきたなあ…。
5月13日(月)
昨晩と今朝ベッドのなかの読書で水木しげる『猫楠 南方熊楠の生涯』(角川文庫)読破。若いときのロンドンでの博物館勤めから晩年の昭和天皇への御進講まで430ページの大部をあまりの面白さに一気に読んでしまう。10年前くらいの購入直後に読んだが熟読できてなかったようで驚愕の内容だった。猫とも幽霊とも会話して遊郭で酒浸りで猥談に興じ森林伐採に反対して官憲と喧嘩して逮捕されたうえ子供の発狂に苦しみながらも愛を注いだ熊楠の生涯も見事ならそんな人物に面会を申し入れた昭和天皇も見事でした。今までキチンと読まなかった自分を恥じますがコレは『劇画昭和史全8巻』『劇画ヒットラー』と並ぶ水木氏の傑作ですね。遅まきながらベッドのなかで感服。ワン。ベッドを出て暴風雨が少し小雨に変わった間隙を縫って合羽を着て黒兵衛と散歩。それでもびしょ濡れになった黒兵衛の身体をヨメハンが拭いてやって朝のルーティンは欠かすことなく続く。ワン。デスクワークは最後の単行本「日本のマスメディアがスポーツ文化を殺す(仮題)」に手を付け始める…と講談社から現代新書の新刊3冊が届く。森田邦久『哲学の世界 時間・運命・人生のパラドクス』は面白そう。帯に「人生に意味はあるのか?私たちは自由なのか?死は悪いことか?運命は決まっているのか?時間は流れているのか?」と書かれている。この本と正反対に橋木俊詔『資本主義の宿命 経済学は格差とどう向き合ってきたか』はカネの話ですね。小生が経済学を信用しないのは経済をテーマにした神話が存在しないから(神々はカネに困らないから)なんですね。北欧神話を元にしたワーグナーの楽劇『ニーベルンクの指環』では主神ヴォータンがワルハラの城を巨人族に建てさせてその支払に困るけどそれはワーグナー自身がカネに困った体験の投影で元の神話『ニーベルンゲンの歌』とは無関係すからね。河野一隆『王墓の謎』は面白そう。帯に「なぜ人類は世界各地で王墓を築いたのか?古代史最大のミステリーを覆す!王墓は王を神に捧げるための舞台であり権力や富の集中を防ぐために人類が発明した機構なのだ!」おおーっと!そうなのか?ピラミッドや仁徳陵や始皇帝陵の話。熊楠・柳田・折口に手を付ける前にチョイと読むか。晩飯は2週間ぶりに吉本新喜劇を見ながら。満足。
5月14日(火)
ベッドのなかで河野一隆『王墓の謎』読み始める。オモシロイ。別に考古学に強い興味を持ってるわけではないがあらゆるジャンルで一般に通用している「常識」をキチンと覆す作業はオモシロイ。巨大古墳(墓)は巨大権力の象徴という「常識」にまず疑問を呈しその疑問を解く鍵としてそもそも王墓とは何か?王とは何か?王墓は誰の墓か?なぜ多くの高価な副葬品があるのか?王墓はなぜ衰退したのか?…といった疑問を順に解決していく。この方法論はオモシロイし参考になりますね。読み進めましょ。ワン。ベッドから出ていつも通りに黒兵衛と散歩。この近所へ引っ越してきて30年余。自分も含めて歳取った人が多くなった。亡くなった人も少なくない。引っ越した人も新しく引っ越してきた人もいる。ゆく川の流れは絶えずしてしかも元の流れにあらず…か。若いときには気付かなかった風景ですね。ワン。終日デスクワークはスポーツ・ベッティング(賭博)の資料集め。アメリカではスーパーボウルのベッティングの売上げだけで2兆円…海外のブックメーカーでは日本のJリーグやプロ野球はもちろん大相撲や高校野球も賭けの対象になってますね。日本の国家予算のスポーツ関連予算は約361億円。プラスtotoの収益約200億円。もしもスポーツ・ベッティングを導入すれば7兆円の売上げでスポーツに1兆7千億円が使えるという試算もあるらしい。イギリスの賭博解禁法のようにキチンと合法化してコントロールすれば一部の企業が大儲けするIRよりはよほどイイかもしれません。そもそも英語の「結婚=ウェディングWedding」という言葉もラテン語の「賭けるモノ=ウェディモーニウムWedimonium」から生まれた言葉らしいですから人生すべからく賭けと言う人がいてもおかしくないですし禁止すればアンダーグラウンドや海外だけが儲けるだけだし(禁酒法のおかげでマフィアは大儲けしましたからね)水原某もスポーツベッティングが禁止されているカリフォルニア州でアンダーグラウンドの非合法賭博に手を出したわけだし…早急にオープンな討論を開始するべきですね。そうすれば日本のスポーツのあり方の間違ってる点や矛盾点も浮き彫りになるでしょうからね。夕方から大相撲。賭けの対象としてみなくてもオモシロイですけどね。霧島ガンバレ!
5月15日(水)
ベッドで『王墓の謎』読み進む。オモシロイ。そもそも王が何故生まれたのか?灌漑設備など巨大公共工事が必要になったから?他国との交易が差簡易なったから?戦争が始まったから?イロイロ考えるだけでオモシロイ。プーチンや習近平の存在理由にもつながりますね。そしてルカシェンコやカディロフが存在しトランプが生まれる理由にもつながるかもしれない。「謎」は深いほどオモシロイ?でも「昔の王」の謎はオモシロくても「現代の王のように振る舞う政治家」は困ったものですね。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマはスポーツ・ベッティングについて。昨日の本欄に書いたようなことを話す。あ。結婚も賭け…ということを話し忘れた。一番ウケる話を忘れてはイケマセンね。ワン。黒兵衛と散歩の後デスクワークは単行本書き下ろし。午後から町内会長さんの待つ集会所を訪ねて町内オペラ講座のDVDプレイヤーやプロジェクターのチェックをさせてもらう。ブルーレイは再生負荷だったけどマァいいですね。楽しくオペラを町内の皆さんと楽しみましょう。夕方は大相撲。湘南乃海は4連勝。御嶽海とともにどこまで続くかな?
5月16日(木)
『王墓の謎』読み進む。マルクスの唯物史観が「王=強大な権力=大規模な墓」という先入観を植え付けたわけですね。マルクスの思想というのは(経済学を除いて)近代思想の典型(進歩主義)とも言えるわけですね。スポーツにおける近代思想(より速く・より高く・より強く)も考え直すべきときが来ているはずですね。古代ギリシアの「真・善・美」のほうがよほど未来志向かもしれません。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。画眉鳥が美しい声を張りあげてヤカマシイほどに鳴いている。鶯も負けじと鳴くが外来種のパワーには負けるのかな?そー言えば黒兵衛も外来種。太い大きなバスの音域の声だけどあまり吠えないのはエラい。大きな犬は声が低くなるのはやはり声帯が長くなるからかな。オペラ歌手のテノールに背の低い人が多くバス歌手は軒並み2メートルと背が高くなるのも長い声帯を得るためなんでしょうね。小生も声は低いです。ワン。原稿書きは月刊『ZAITEN』も連載「今月のスポーツ批評」データをすべて書き並べたところで大相撲となったので入稿は明日にしてもらってTV観戦。4連勝していた湘南乃海は急に弱くなって一山本にあっさり負ける。湘南ボーイの明るく優しい性格なのか…いつも通りですね。霧島は大の里にも負けてちょっと辛いですねえ。晩ご飯は月曜日のNHK『映像の世紀バタフライエフェクト』のビリー・ホリデイを見ながら。「不思議な果実」(黒人が白人のリンチを受けて木につるされる光景を歌った名曲)の解説やボブ・ディランの白人による黒人差別を痛烈に批判した歌の紹介…等々この録画は保存して子供や孫にも見せないといけない番組ですね。しかし「歌の力」は小さくないですね。日本のメディアのスポーツに対する不当な支配を誰か歌で批判してくれないかな…。
5月17日(金)
『王墓の謎』オモシロイ。巨大な墓造りは共同体の結束を表す一種の祭儀であり祭典であり一大イベントであり死後の王は神に捧げる神聖な供物だったと考えると莫大なエネルギーの投入も膨大な数の人々の参加も理解できるというわけですね。ハリウッド映画のように絶対権両者の王に仕える役人が奴隷を鞭打っていては巨大墓は造れなかったわけですね。『アイーダ』の演出の多くはていせいしなければ。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。紫陽花が少し色付き始めましたね。青葉が目に染みるどころか今年は山盛りてんこ盛りに生い茂ってます。コレも異常気象かな?ワン。デスクワークのあと今日の『ニューズ・オプエド』はタケ小山さんのMCで小生はゲスト。ちょっと気楽ですね。もう一人のゲストは東大ゴルフ部出身でIT企業を起業している金澤將一さん。少々先輩風を吹かせる(笑)。大谷が去年132億円稼いでスポーツ選手のなかで13位に入った話や子供たちが少子化の上にスポーツをやらなくなった話や築地の跡地の再開発に読売グループが参加していることはジャーナリズムを担うメディアとしてあるまじき行為だという話やゴルフ人口の危機等の話をいろいろ楽しく話したあと『チコちゃん』見ながら晩メシ&酒&『王墓の墓』持ってベッドへ。
5月18日(土)
『王墓の謎』読み進む。王墓に高価な副葬品が多いのは「威信財経済」を維持するためだという。通貨のように社会に循環し王の下に集まった「威信財」をいったん無にすることによって特定個人(王)に富を集中することをなくす装置だという。亡くなることによって神聖な儀式(祀り=祭り)のよって副葬品(威信財)とともに葬られた王とともに(威信財)経済を蘇るというわけか。日本の総理の国葬とともに国債をすべて棺に入れて燃やしてしまったら日本経済は復活したのかな?そんな阿呆なことはないでしょうがナカナカ面白い古代の巨大王墓の見立てですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。毎朝紫陽花の変化を見るのが楽しみ…というのはまさか老化現象ではあるまい。ワン。そう言えばかなり以前に暁の超特急と呼ばれた陸上選手の吉岡隆徳氏にインタヴューしたときちょうど桜が満開で吉岡氏が「若いときは桜の美しさなんかどうでもいい。自分の目標に邁進するだけ。花の美しさは歳を取ってから味わえばいい」といった言葉を胸に刻んだ覚えがある。もう小生も花の美しさを味わってもいい歳になったでしょうね。ワン。散歩の後はヨメハンと掛かり付けのお医者さんへ。血圧も正常。それでも降圧剤の薬をもらって大船へ。ヨメハンの買い物を『王墓の謎』の読書で待つ。帰りに駅前で新潟県の物産展をやっていて地酒の試飲をしていた。ヨメハンと二人で4杯ずつ試飲する人はあまりいないだろうと思いながら『魚沼』の四合瓶を1本買って帰る。昼飯に冷麺を食べると酔いが回ってきてぐっすり昼寝。起きたら大相撲。これだけ怪我人が出るのはガチンコをやり過ぎるからでしょうね。大谷翔平でも休みを取って体調を整えてるのだから大相撲ももう少し出来山を上手にやる必要があるかもしれませんね。最高の名取り口と言われて歴史に残るほどの拵え相撲を見てみたいものです…と言うと大相撲をスポーツと勘違いしている人たちはどう言うのかな?ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマはス
5月19日(日)
『王墓の謎』もう少しで読了。なるほど「王」が「弱い王(民衆が神に捧げたいと思う王)」から「専制君主」へと強くなってしまうと巨大な王墓は造られなくなって国家体制が整うのか…オモシロイ。ドジャースの大谷翔平も「弱い王」の一種と言えるかもしれませんね。ワン。黒兵衛と散歩のあと大船駅周辺で行われている「大船まつり」を見物。鬼の反吐という表現がピッタリの大勢の人出のなか多くの屋台が並びアイドルが踊りロック・バンドが演奏し笛と太鼓のお囃子が響き…よくワカラン祭りだけどみんな楽しそう。知ってる店も屋台を出していたので「flat」で生ビールを買い「アジト」で猪の串焼きを買う。大船駅に着いたとき金網越しに見えたホームにカメラを構えた若者男子がワンサカといてすぐに「撮り鉄」の集団だとわかったが何を待ってるのかわからないのでしばらく見ていると電気機関車が長い客車を引っ張ってきて歓声が上がる。せやからなんやねん…と思ったが蓼食う虫も好き好きなんでしょうね。駅前で昨日に続いて新潟物産展をやっていたのでアルコール度数48度の焼酎のような日本酒とコーヒー豆とブレンドした日本酒を試飲。どっちも美味しかったです。帰宅して大相撲見ながら酒&メシ。大の里強いですね。続けて昨夜の晩酌時と同様メトロポリタン歌劇場のオペラ・ドニゼッティの『連隊の娘』を見ながら酒。つまらないドラマもナタリー・デッセイとペドロ・フローレスの超絶技巧の歌いっぷりとローラン・ペリーのオモシロイ演出でめっちゃ楽しめました。酒とDVDで楽しむオペラは安上がりの豊かな娯楽ですね。『連隊の娘』のなかにメトの宣伝が入っていてジョン・アダムスのオペラ『ドクター・アトミック』なんてのがあった。オッペン・ハイマーが主人公のオペラらしく見てみたいけどフィリップ・グラスのオペラ『浜辺のアインシュタイン』や『中国のニクソン』や『パーフェクト・アメリカン』はわけのワカラン現代音楽だったし…現代音楽のオペラのDVD買うのはビビりますね。
5月20日(月)
河野一隆『王墓の謎』(講談社現代新書)読了。巨大な王墓が造られなくなって都市が造られるようになり国家が整えられ歴史の編纂が進み世界宗教が生まれ科学思想につながる思考が発展したというわけか…世界各地で同様の動きが現れるというのは興味深いですね。ルネサンス後期のフィレンツェでオペラが始まったのまったく同じ時期に極東の島国にも出雲阿国が現れて歌舞伎が始まったというのも世界史的に何か意味があるのかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。それにしても自民党の政治改革法案は酷いですね。自民党の人たちの大企業大切の「大企業密着内輪意識」も酷いけどそれに甘える企業もそのような癒着で日本の未来社会が切り開けると思っているのでしょうか?裏金問題だけでなくアベノミクスの大失敗の責任を取って政権交代は必要でしょうが…アメリカの言いなりにならず新しい経済政策を打ち出せる若い政治家はいないものですかねえ?ワン。デスクワークは書き下ろし作業をいろいろ。ダルビッシュ投手が日米通算200勝をあげましたね。素晴らしいことですが通算記録よりもオモシロ瞬間記録のほうが笑瀬は好きですね。1イニング4奪三振とか投球数0で勝利投手とかノーヒットアリランとか…あ。明後日のラジオはコレを話すか…。大の里が平戸海の強烈な押しに敗れて大相撲は大混戦。5人の力士による優勝決定戦などもイイかも。高安が豊昇龍を投げ倒したのは見事でしたね。晩飯は吉本新喜劇を見ながら。すち子さんは相変わらずオモシロイですね。
5月21日(火)
南方熊楠『神社合祀に関する意見(白井光太郎宛書簡)』読み始める。明治39年の政府による神社合祀令(一町村に一社とする命令)に反対する文書なのだが植物(特に樹木)や動物(鳥獣)や生物の相互の関係(エコロジー)や日本の歴史(天皇史)に対する驚異的なまでに深く広い博識と鋭い考察に驚かされる。そして過激にして戦闘的な文章。「文は力」とは熊楠の文章のことを言うのだと納得しました。神宮外苑再開発には小生も反対の立場だがここまでの文章を書く力がないことを嘆くほかない。誰か書いてくれる人はいないものか?政権交代に関しても同じですよね。「力のある言葉」で政策を訴える政治家は出ないものか?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。日に日に紫陽花が色付き始めるのが綺麗で可愛い。桜の木の青葉も見事。桜の花ばかりが鬼の反吐(人だらけ)で過剰報道を招いているのはつまらないことですね。ワン。デスクワークは「日本のマスメディアがスポーツ文化を潰す(仮題)」に手を付ける。途中で雑誌『ZAITEN』から校正が送られてくる。タイトルは『スポーツ賭博を禁止しているから起きた?「水原事件」を日本はどう考えるべきか』。カリフォルニア州はスポーツ賭博を禁止していますからね。もしも解禁していたら水原一平被告もあれほど高額の金銭を非合法賭博業者に奪われることはなかったかも…という原稿です。スポーツベッティング(賭博)に関してこういう考察を議論できない日本のマスメディアは情けないですね。マスメディアがプロ野球チームを所有したりスポーツ大会を主催したりしている当事者なのでスポーツに対する真っ当な言論を展開できないのですね。嗚呼。晩メシは大相撲見ながら。高安見事!優勝候補筆頭は大の里かな?
5月22日(水)
南方熊楠『神社合祀に関する意見』(河出書房新社・日本文学全集14)読了。近代明治の日本政府は廃仏毀釈で仏教を弾圧して明治天皇中心の神道国家を目指したくせに神社合祀で神社(神道)の伝統も傷つけたのですね。熊楠はそんな明治政府のやり方に敢然と反対したわけです。その理由を熊楠は次の8点に纏めています。@敬神思想を薄うするA民の和融を妨げるB地方の凋落を来すC人情風俗を害すD愛郷心と愛国心を減じるE治安・民利を損じるF史跡古伝を亡ぼすG学術上貴重の天然記念物を減却する…要するに近代日本は哲学も思想も存在せず経済中心の合理主義で進んできたわけですね。それは何も第二次大戦後に始まったことではなかったのですね。どうして右翼はアベノミクスや神宮外苑再開発に反対しないのかな?ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にのZOOM音声出演。テーマはダルビッシュの日米通算200勝を記念して投手の記録をいろいろ話す。投球数0球勝利や0球セーブやノーヒットアリランや1イニング4奪三振…などなど。その前に福岡ソフトバンク・ホークスが昨日の対楽天戦で21点の大量得点をしたのでその話も。プロ野球の最多得点は32点なんですね。野球の記録は面白いですね。32点を取ったのは1940年の阪急ブレーブスです。ちなみに阪急(現オリックス)というチームはブレーブスを名乗る前に熊のベアーズという名称にしようとしたそですが賃上げ(ベア)につながる言葉だからという理由でやめたそうです。ワン。ラジオのあと黒兵衛と散歩して色付き始めた紫陽花を愛でてデスクワーク。うわっ。湘南乃海が優勝争い単独トップ!!このままいけば…しかし湘南ボーイの優しい性格では…どうかな?豊昇龍は流石に強かったですね。ヒール・キャラ全開。そのヒール根性を湘南乃海桃太郎にも少し分けてあげてほしいですね。
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南方熊楠『十二支考』 ホンマカイナ?と思いたくなるほどオモシロい話題の連続。熊楠先生のような人物を真の奇人…イヤ天才というのでしょう
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5月23日(木)
南方熊楠『十二支考』(岩波文庫)読み始める。メッチャ面白い。こんな面白い本を今まで読まなかった自分が腹立たしい。それくらいオモシロい話が次から次へと大博識の熊楠先生の脳髄からあふれ出る。虎(寅)の話から始まるのは熊楠先生が猫好きだから?かどうかはわからないがホンマカイナ?と笑いながら首を傾げる話も山ほどある。虎は子供を襲わない(食わない)らしい。酔っ払いも食わないという。それは自分(虎)を懼(おそ)れないからだという。だから酔っ払いは酔いが覚めてから食うと『物類相感志』という中国の書籍に書いてあるらしい。また《夫人の陰も食わない》とい。ホンマカイナ。また獅子もそうだと『亜非利加紀行(デスクリプチョネ・デル・アフリカ』という本に書かれているという。《婦女子山中で獅子に出会うた時その陰を露(あらわ)せば獅子たちまち目を低うして去るとある》ホンマカイナ。けどオモシロくてベッドのなかで寝不足。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。虎や獅子の前で陰を露にする婦女子なんているのかな?と頭に浮かんで一人北叟笑むと黒兵衛が怪訝な目付きでワン。終日デスクワーク。書き下ろし原稿書き。こんな強烈なマスメディア批判の書き下ろしをどこの出版社が出してくれるのか未定というのが痛快でまた北叟笑む(笑)。うわっ。湘南乃海は(やっぱり)負けてしまったか。大男というのは優しい性格ですからね。
5月24日(金)
南方熊楠はやっぱり異次元の人ですね。『十二支考』オモシロすぎて止まらない。虎に纏わる話だけでも日本の古書だけでなく仏教の経典・聖書・ケルトやメソポタミア・エジプトの伝説・ギリシアローマ神話・中国の古典・東南アジアの古書等々面白話の引用が次々と出てくる。引用したい面白話をここに記せば本一冊丸ごと写し取らねばならぬ。マイッタ。柳田國男もこう書いている。《我が南方先生ばかりはどこの隅を尋ねてみても世間並みというものがちょっと探し出せそうにない》確かにこの人物は世間離れした異次元の人物なのだ。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。紫陽花の色付くテンポはアンダンテ。それだけ長く楽しめるということか。アレグロで散りゆく桜は何故急ぐ?ワン。終日机の虫になって書き物のあと『ニューズ・オプエド』今日のゲストはサッカー・ジャーナリストの大住良之さんと後藤健生さん。サッカー話満載。U23はどんな目標で(金メダルを狙うのか選手の成長を狙うのか)サッカー協会がキチンと目標を宣言すべきなんですね。最終目標はあくまでもワールドカップ優勝なんですからね。と同時に女子にも注目。こっちはスペイン&ナイジェリアなど強豪チームと同じグループに入ったけど相当期待できるらしい…などなど面白サッカー話満載の1時間でした。あ。湘南ボーイはやっぱり予想通り昨日今日と勝てなかったですね。優しすぎますね。人間の性格としては素晴らしいのでしょうが…サザンが化粧まわしを送って気合いを入れてくれないかな?
5月25日(土)
オモシロすぎる『十二支考』を読み続け昼間は久し振りに庭の大掃除。草を抜いたり木の枝を切ったり…は気持ちのいい仕事だけれど疲れますね。湘南乃海は得意の気負け。琴桜も得意の取り零(こぼ)し。優勝は大の里でしょう。どんどん強くなってるようですからね。尊富士早く戻ってこい!晩メシは『アイーダ』や『リゴレット』を見ながら。来月に町内でオペラを楽しむ会をやりますからね。
5月26日(日)
熊楠『十二支考』は虎に続いて兎に突入。これまた虎以上にオモシロい。鷲に子供を奪われた兎が鷲の巣のある木の根っこを掘り起こし木を倒して巣にいた子鷲を殺した…ってイソップが書いているらしいが《兎は狐以上の狡猾》らしい。兎が不思議の国へアリスを案内するのも納得。時折話は横道に逸れて「酒の止め方」なんてのも出てくる。《私なんかも生来の大酒だったが近年ある人から妻が諫めて泣く時その涙を三粒布片に落しもらいそれを袂に入れ置くとどんな酒呑みも止まる物と承りましてその通り致し候ところ当分めっきり止みました》なんて書いている。ホンマカイナと思ったが「当分」という言葉に納得。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。我が家は夫婦揃って呑み助だから熊楠紹介の禁酒法とは無縁ですね。ワン。そのヨメハンと一緒に行きつけの磯子の美容室『Lorence』へ。ロン毛も悪くないと思っていたが切ってもらってサッパリすると気持ちがイイ。ヨメハンもサッパリして買い物に付き合って帰宅。昼飯&昼寝のあと大相撲。大の里の優勝は見事でしたね。新しい時代の幕開けですね。尊富士にも戻ってきてほしいですね。チョイと仕事のあとEテレで日曜美術館で法然浄土宗の仏教美術を見ながら晩メシ。続けて酒呑みながら『籠釣瓶花街酔醒』を見る。中村勘三郎十三回忌追善公演の舞台。故・勘三郎の当たり役を息子兄弟勘九郎&七之助が初役で追善。イイ舞台でした。我が師匠の故・永竹由幸さんが籠釣瓶の佐野次郎左衛門&八つ橋とオペラ『カルメン』のドン・ホセ&カルメンを比較してどちらも素晴らしい筋立てと役柄と書いておられたエッセイがありましたね。どこにあったかな…探さねば…。
5月27日(月)
熊楠『十二支考』兎の項目読了。最後はイソップで有名な「兎と亀」の逸話だけど世界には「Iと亀」「猪と蛙」「猪と守宮(やもり)」「獅子と亀」など色々な競走のヴァリエーションがあるのですね。よくもマァ熊楠という巨人は世界中からこれだけの与太話を…いや面白話を集めてくるものですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩のあと終日デスクワーク。いろいろ雑務もこなして晩メシは吉本新喜劇を見ながら。これだけ毎週NGK(なんばグランド花月)の新喜劇公演を見ている関東在住人ってあまりいないでしょうね。ニュースのチェックのあと寝ようとしたら北朝鮮がロケット発射。ミサイル?人工衛星?打ち上げは失敗したようだけど…これほど騒ぐことなの?一種の「ロケット・ウォッシング」は誰にプラスなのかな?
5月28日(火)
熊楠『十二支考』は小生の干支の「辰」に突入。タイトルは「田原藤太竜宮入りの話」となっているがヒンズー教や仏教の竜も出てくるのでジークフリートも出てくるかな?と読み進む。豪雨とまではいかないが雨のなか黒兵衛との散歩は早めに切り上げて昼前にタクシーで大船駅へ。東海道線品川経由新幹線で京都へ。京都広告協会の依頼で講演会。関西は豪雨警報が出ているとのことで新幹線が止まると困るので早めに出発。新幹線は遅延せず京都に到着するが…ナンジャこれは!?と驚いたのは京都駅の近鉄八条口からJRの出入り口まで長い行列。それもほとんどがドデカいスーツケースを転がしている外国人ばかり。ナルホド京都のオーバーツーリズムとはこのことか…と諦めて土砂降りの雨のなか行列に並ぶこと約40分。やっとのことでタクシーに乗ってホテル・オークラ京都へ。昔の京都ホテルですね。小生がヨメハンと45年前に結婚式の披露宴をしたレストランがあったところですね(笑)。関係ないか(>_<)ロビイで少々休んだあと喫茶店に入ると待ち合わせをしていた世界思想社の編集者M氏がやって来たのでスポーツ特集の『世界思想』に原稿を書かせてもらったことなどの御礼を言う。この原稿(蔵出しノンジャンル参照)に加筆して纏め直すつもりと話すとできれば我が社で…とのお言葉。チクセントミハイの本などを出している出版社で拙著を出せるのは光栄ですね。しかもM氏が拙著『京都祇園遁走曲』を読んでくれていたのも嬉しくイロイロ話したあと講演会の控え室へ。少し休んで打ち合わせをしていると拙著にサインを求められてソノ本がまたもや『京都祇園遁走曲』。嬉しくなって故郷に帰ってきた気分が高揚したところで講演開始。タイトルは『ドジャース大谷とパリ五輪で考える。日本人のスポーツに対する誤解!?』。スポーツ・ベッティングや大谷(MLB)の巨額な年俸の話から何故日本のスポーツ界はそのような発展が出来ないのか?という話をする。要はスポーツをきちんと理解できていないということですね。公演を終えて京都駅へ。東海から関東地方は暴風で京都で一泊することも考えたが昔は晴れ男と言われていたことを信じて新幹線で品川へ。東海道線で帰宅。久し振りの京都日帰り旅行を無事終えました。暴風雨は上手く避けることが出来て講演も終えたけど帰りの新幹線でビールを1本しか飲めなかったことと本を読み進めなかったことが残念でした。
5月29日(水)
熊楠『十二支考』の辰の項目に次のような文章を発見。《行尿(ゆくしし)の流れは臭くしてしかも尋常(もと)の水にあらず。淀みに浮かぶ泡沫(うたかた)はかつ消えかつ結びて暫時(しばし)も停(とど)まる事なし。(略)とうとう一つの小河を成して現存すとは天晴れな吹き降りじゃ》思わずベッドのなかで一人ハハハハと呵呵大笑してしまったがコレはある男が《小便たちまち催して忍ぶべうもあらず庭へ飛び出し》たときの話。それ以外の前後関係は無視して引用記憶したが鴨長明の名文も熊楠大先生の手にかかるとこうなるか…と大笑のあとに唸り感心。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にのZOOM音声出演。テーマは近づくパリ五輪のセーヌ川を船で渡る壮大な開会式より五輪休戦を実現してほしいという話に「より速く・より高く・より強く」という「五輪のモットー」に東京大会から「Together みんな一緒に」という言葉が加わった話をプラス。さらに100年前の1924年のパリ五輪では初めて選手村が造られたこととマイクロホンが使用されたこと(それまではメガホンの使用だったのですね)などを話す。小生のコーナーの前にアイルランドとケルト文化のオモシロい話があったのでマクドナルドとかマッカーサーなどのマックはケルト系という話を加える。だからロンドンの空の上を飛んでいたピーター・パンもダブリンの空の上ではピーター・マックパンと呼ばれているというジョークも(^0^;)。ラジオのあとに黒兵衛と散歩。昨日の京都小旅行で少し疲れて爆睡したせいか足が軽い。紫陽花もさらに綺麗に…なのに颱風接近か。台風は颱風という漢字のほうが颱風らしいですね。ワン。終日デスクワークはイロイロ仕事して連合通信の連載執筆。パリ五輪と休戦協定のことを書いて送稿。ウクライナ&ガザの五輪停戦は実現するのかな?晩飯時は久し振りに野球観戦。死球か否かはビデオ判定の大笑になるのかな?それにバットを振り出して腕にボールが当たったときも死球と判定されるのかな?まぁそんなこととともに日本の野球は無駄な時間がかかりすぎ。これでは永遠にメジャーのファーム(二軍)のままか?
5月30日(木)
ベッドのなかで『十二支考』の「辰」読み進む。龍とは何かといった話はメッチャ面白く人間の化身が龍とななるとき淫乱な女人の化身は淫乱な龍となるらしいが仏に救われるといった逸話が山ほど出てくる。熊楠の文章は擬古文的でナカナカ読み進めない。それだけ長く楽しめると言うことか。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。明日は颱風で散歩は無理かもしれないので3つ散歩コースのうち一番長いコースを歩く。上り坂を黒兵衛が引っ張ってくれなくなった。13歳の犬なら仕方ないか。こっちも息が切れるがマァ良い運動か。紫陽花が綺麗。ワン。終日デスクワークはフォーラムエイトの季刊の機関誌「Up and Coming」の連載「スポーツは教えてくれる」の第27回目。スポーツベッティングの話題を取りあげる。さてこの1兆円市場のマーケットの「賭博産業」を日本のスポーツ界はどうするのでしょうか?スポーツを支配しているメディアはどーゆー態度を示すのでしょうか?テレビの「朝ナマ」などでスポーツをテーマに取りあげることは不可能になりましたね。昔は何度も出演したけど今出演したら日本のスポーツはメディア批判にしかつながりませんからね。あ。俺抜きで大谷万歳の「討論会」なら可能ですね。とほほ。晩メシは『魔改造の夜』を見ながら。NHHKの『探検ファクトリー』や『解体キングダム』と並んで大好きな番組。今回は電気按摩機の振動を使って25mを誰が一番速く走る機会に改造できるか?自動車メーカーが優勝したけどマブチモーターは懐かしかったなあ。昔プラモの戦車や零戦に使わせていただきました(笑)。零戦は飛ぶわけではなくプロペラが回るだけでしたが戦車のキャタピラが動くのと同じように嬉しかったですね。
5月31日(金)
熊楠『十二支考』の「辰」読み進む。そうか。龍は蛇と鳥の間で想像された架空の生きものだから足の本数が4本だったり2本だったりなかったりするのですね。熊楠大先生の膨大な知識に引っ張られていろんな龍が山ほど出てくる。オマケに《我が邦で得た二足の蛇の図も全くの嘘蛇(うそじゃ)ないらしい》なんてダジャレも飛び出す。マイッタ。何の役にも立たない知識の山というのは楽しいモノですなぁ。ワン。ベッドを出て黒兵衛と小止みの間隙を突いて雨のなか散歩。颱風の影響はさほどでもなく雨も風も大したことない。この程度がかつての晴れ男の現在の力量か。トホホ。ワン。『Up and Coming』の校正をしたり請求書を書いたり『ニューズ・オプエド』の準備をしたり。今日のゲストは荒井太郎さんと十枝慶二さんの2人の相撲ジャーナリストを迎えて「大の里の優勝で大相撲の迎える地殻変動と世代交代はどうなるか?」というテーマで大相撲のことをイロイロ話してもらう。テニスの全仏オープンで観客のヤジが酷すぎて観客席での飲酒が禁止となったらしいが大相撲見物での飲酒は常識。でもヤジはそれほど酷くないのは大相撲の長い歴史のおかげ?なんて話もオモシロかった。大の里は年内大関昇進もあるうえ近い将来横綱で琴桜や平戸海や尊富士…それに阿武剋などが群雄割拠の大相撲界のカオスをコスモスに整えてゆく…ということで相撲話の楽しい1時間でした。オプエドのあとは『チコちゃん』見ながら晩メシ。大相撲は新ヒーロー中心に新しい建設的な時代が始まりそうだけど政治の世界は最悪のままですね。税金ばかり沢山獲って自分のことしか考えない政治家ばかりで滅び行く日本を救う政治家は現れなさそうですね。嗚呼。ならばせめて最低の変化としての政権交代はどうなる?
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