ナンヤラカンヤラ
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2003年 11月12月

11月1日(火)
朝早よ起きて明日から始まる立教大学院の講義の準備。あ。明朝のRKB毎日放送『中西一清スタミナラジオ』の電話出演がどうしても不可能なことに気付き録音録りをしてもらう。「スポーツエンターテインメント」のテーマは愛知県にある『体育とスポーツの図書館』について。日本で唯一(世界でも唯一?)の体育&スポーツ専門図書館。皆さんも注目してください。http://sportslibrary.web.fc2.com/新幹線で名古屋へ。ベルリンドイツ交響楽団の公演があるのを機会に栄中日文化センターで300人弱の聴衆相手に指揮者の佐渡裕さんとトークショウ。今年3月8日に同じ場所で行いその後震災ベルリン・フィルを指揮…等々。話は相変わらずメチャメチャ面白く楽しくかつ有意義。指揮棒を用意してたら指揮者の登場シーンから「何」がわかるか…ということで指揮者役をやらされる。一捻りした演技ができなかったことをあとで後悔。その他『第九』の話…そして最後にリコーダー独奏は曲芸のようなアイルランド民謡。聴衆の皆さんには満足していただけたと思う。佐渡さんに去ってもらってからサイン本5冊プレゼント。抽選するわけにもいかず「将来佐渡さんのような指揮者になりたいというお子さんかお孫さんをお持ちの方は…?」と訊くと後ろのほうの母子が勢いよく手をあげて小学生(4年くらいかな)の男の子が取りに来る。冗談のつもりが「冗談(瓢箪)から駒」が出て小生も嬉しかった。その他「一番遠方から来られた方」はナント千葉。「年齢では負けない方」は84歳。「佐渡さんのCDを一番たくさん持ってる方」は10枚以上「佐渡さんのコンサートに一番多く行った方」は10回以上…で楽しく閉幕。ホンマは夜佐渡さんと寿司屋へ行って泊まる予定だったけど佐渡さんが明日の兵庫公演の準備があるので中止。そりゃ凄い毎日の公演スケジュールなので当然です。小生もスタッフと軽い打ちあげを楽しくこなしたあと新幹線で帰宅。明日の講義が少しラクになった。佐渡さんイロイロありがとうございました。

11月2日(水)
朝バスで大船駅へ。湘南新宿ラインに乗って池袋へ。東武東上線に乗り換えて埼玉県志木へ。バスに乗り換えて立教大学新座キャンパスへ。ふうーっ。遠い。途中甲野善紀さんの武道の本を読み直す。立教の授業とは直接関係はないけど近々また武道論武術論を考える必要があるので勉強し直し。大学院の授業は研究コースの院生3名が相手。やっぱり学生よりも大人で勉強に臨む意欲が違ううえ少人数だからこっちも張り合いがある。たっぷり午後5時までスポーツジャーナリズムとは何か…スポーツの見方について…さらにスポーツジャーナリズムのスポーツの表現法について話したり考えたり…疲れたけど充実感あり。2時間近くかけて帰宅。復路の読書は昨日の新幹線往復から読み始めた吉本佳生『日本経済の奇妙な常識』講談社現代新書。この本は小生の最も苦手分野の国際経済のことがよくわかる。アメリカの国債は格付けが下がってナンデ価値があがってんねん?ふんふん…そうか…といった具合。帰ると仕事が休みやった長女がBFと一緒に次女も孫もヨメハンもみんな一緒に『アンパンマンミュージアム』へ行ってきたとかで孫はバイキンマンが宇宙船に乗った風船(ドキンちゃんの絵付き)を持って大はしゃぎ。ウム。アンパンマンが古事記の神話やニーベルンクの指環と同じ構造…と言い始めると寿司を突き合っての晩飯は話題は黒のラブラドール犬を飼うか否かの話からいつの間にか名前はどうするかに変化。そんなもん黒兵衛でエエやないけえと家長の一言。あまりウケず。ふ〜ん。世田谷の放射能はまたラジウムか…。MLBドジャース売却は10億ドル(780億円)以上か…。価格交渉はこれからとはいえサッサと話が進むのは球団が企業宣伝に使われてないから(球団は市民のモノだから)やね。そのほうがマーケットも広がってプロ野球組織としては儲かっても親会社企業が儲けるためには企業所有の形態のほうがエエのんやね。とほほ。福島2号機でキセノンか…。部分臨界てありえるの…?連続的に核分裂が起こることが臨界とちゃうのん?低温冷却は…まだ隠してるなぁ…セ・リーグCS満員にならずか…いろいろ疲れた。寝よ。

CD
『未来の花束』
『未来の花束』
『すごくおいしいうた』
『すごくおいしいうた』
BOOK
『河田直也の60日間ほぼ世界一周 〜歩いた、描いた、旅の絵日記〜 特典映像DVD付き』(ぴあMOOK関西)
『河田直也の60日間ほぼ世界一周 〜歩いた、描いた、旅の絵日記〜 特典映像DVD付き』(ぴあMOOK関西)
『河田直也の60日間ほぼ世界一周 〜歩いた、描いた、旅の絵日記〜』(ぴあMOOK関西)
『河田直也の60日間ほぼ世界一周 〜歩いた、描いた、旅の絵日記〜』(ぴあMOOK関西)

11月3日(木)
新幹線で大阪へ。MBS『ちちんぷいぷい』生出演。トミーズの雅さんと一緒。なんか土曜の『せやねん』に出てる雰囲気。関西以外の人は「何やねんそれ!」と思うでしょうが(関西弁では反応しないでしょうが)関西の人気番組なのです。そうか。大阪マラソンはそんなに素晴らしかったのか…。4日経ってもマダ騒いでるんやから東京マラソン以上のお祭りとなったことだけは確か。ゴールの南港に入る前の住宅街が一番感激したらしい。そら住んでる人が家の中からエアサロンパス持って出て「塗ったるでぇ」と声援贈ってくれたらうれしいやろなぁ。東京にはない光景やなぁ。オグシオの小椋さんとは2度目の御一緒。バドミントンやってる女性というのは何故か皆よく似てる。みんなどこか涼しさと軽さが漂う。テニスの女性はどこか重くて暑苦しい(失礼)のに何でかな。「キッチンぷいぷい」でメチャメチャ美味しい鮭とイクラの親子丼を食べてぷいぷいリリースの音楽『未来の花束』のライヴを見て河田アナの『60日間ほぼ世界一周』の本をもらって新幹線で帰鎌。世界一周か…貧乏取材旅行やから素晴らしい。うわっ。講談社からドカッと『マーラーの交響曲』の校正が届いてる。やらねば。今日はとりあえず寝る。疲れたモンな。あ。今日は世の中祝日やったんや。俺は仕事仕事…ムニャムニャZZZZZZ。

11月4日(金)
朝早よ起きて埼玉県志木へ。立教大学新座キャンパスで大学院集中講義。午前中は日本史と日本のジャーナリズム史と日本のスポーツジャーナリズム史を講義。午後からはインタヴューの仕方の講義。ほかに『ザッツ・エンターテインメント』からエスター・ウィリアムスの水泳ミュージカルを見てコレはスポーツか否か?を討論。さらに山下洋輔さん&林英哲さんによるラヴェルの『ボレロ』の演奏ビデオを見てコレをスポーツとして語れるか否かを考える。ふうううーっ。疲れた。ビール飲みながら帰って家について晩飯&フィギュアスケート。おいおいテレ朝さん!!CMが多すぎるで。ロシアの新鋭がソチの金メダル候補やな。羽生もがんばった。風呂&寝る。ZZZZZZZ。

CD
ベートーヴェン『交響曲全集』
ベートーヴェン『交響曲全集』
ブラームス『ピアノ協奏曲1番』
ブラームス『ピアノ協奏曲1番』
リスト『ピアノ協奏曲1、2番』
リスト『ピアノ協奏曲1、2番』
アイヴス『4つのソナタ』
アイヴス『4つのソナタ』

11月5日(土)
久しぶりに自宅で仕事。『マーラーの交響曲』後半(交響曲6番以降)の校正。そうやった。6番を書きかけて少し中断して金聖響さんと神奈フィルの6番のコンサートを聴いて…と思てたら3・11東日本大震災。結局コンサート(3・12)には交通機関が動かなくて行けず。少々茫然自失のなか『「大相撲八百長批判」を嗤う』の仕事を先に仕上げてからマーラの仕事に復帰…。今年はいろいろあったなぁ。何しろマーラーの6番の副題が『悲劇的』やもんなぁ。それだけでも運命的。さあ今年の仕事を仕上げよ…と机の虫。マーラーのゲラを読み直す。『ベートーヴェンの交響曲』が272ページ。『ロマン派の交響曲』が288ページ。今度の『マーラーの交響曲』はどうやら意識しないまま370ページを超えそう。新書としては少しだけドキッとする分厚さ。やっぱりマーラーですから「大きく」なるのは必然?読み直してみて中味もオモシロイ。震災の話も上手く入れ込めたと思う。発売は12月18日の予定。皆さんよろしく!!昼食前に歯医者へ行って(歩いて行ける距離にあるのは便利やなぁ)午後から再度机の虫。ふううーっ。晩飯はフィギュアスケートを見ながら。羽生は成長してますね。あとは去年と同じスタミナが課題かな。織田は服装を替えたほうがイイね。村上佳奈子は…壁に当たってますね。コーチを変えたほうがイイ。山田コーチは育てるのは上手いけどその後はバトンタッチした方がイイ。ソチ五輪はロシア勢が席捲…かな?夜ちょっとマーラー校正に戻って……ZZZZZZ。

DVD
『悪人』
『悪人』

11月6日(日)
朝から『マーラーの交響曲』の校正。途中『題名のない音楽会』を見ようとしたら特番の全国大学駅伝。大学(とか高校)のスポーツ大会の人気が出るとマスメディアや関係者はウレシイやろなぁ。なんちゅーてもノーギャラで頑張ってくれるんやもんな。マーラーの校正に戻ったりテレビを見たり…の一日。ふ〜ん。駒沢大学が優勝か…。しかし大学駅伝の人気が出るほど日本の男子マラソンは弱くなる…のと違うかなあ…。困ったモンです。夕方は真っ当なプロのボクシング世界タイトルマッチ。粟生は落ち着いてましたね。いかにもイタリア人的な挑戦者は実力はあったけど精神力が幼かったかな。マーラーの校正にメドを付けて夜は晩飯食いながら女子バレーボール。途中で東京のホテルへ。やっぱり日本は中国に惜敗か…。映画『悪人』の後半を見る。コレはキチンと見直さなければ…と思いつつ明日の早朝文化放送に備えて東京泊。

11月7日(月)
朝5時すぎに起きてテレビでニュースをチェックしながらメロンパンとバナナ食って文化放送へ。ホテルに泊まるのとハイヤーの迎えがあるのとどっちがラクかヨウわからんなぁ。TPPや欧州財政金融危機について文化(スポーツや映画や音楽の世界)の側から語る。上手く行ったかなぁ…プラス横浜とドジャース買収の話について。ドジャースの名前がドッジボールのドッジと同じ…というのは意外と皆さん知らないことのようですねえ。番組終わって埼玉県新座の立教大学へ。浜松町から池袋へ山手線で半周。そのあと東武東上線。学校(大学)が都心に存在しないことは大学にとっても日本の社会にとっても不幸。田舎の学問より都会の昼寝(古諺)…ですからね。都は人を虚しゅうする処(宇治拾遺)…ですから大学くらい都になければ…。立教大学院の最後の講義。過去2回はスポーツ情報のインプットの仕方。今回はアウトプット(表現)の仕方。ついでにスポーツと関係ある(?)オペラ『トゥーランドット』『天国と地獄』『美しきエレーヌ』を見たり…。ソクラテスの昔から学問は雑談にあり…ですからね。夕方大船へ帰る電車の中で爆睡。晩飯食いながら映画見て途中から再度爆睡。朦朧とした頭で寝室へ行ってまた爆睡。激務の労働は爆睡を生む。エエコッチャ。死は眠りに過ぎぬ(ハムレット)。ZZZZZZZZZ。

11月8日(火)
朝寝。よく寝たぁあああああ。よっぽど疲れてたのかなぁ。しっかし気持ちはよい。労働少酒睡眠健康ですね。おもろないけど(笑)。熟考多酒睡眠不足不健康…のほうが創造的?そういえば「冷酒傷肺腑 熱酒傷臓腑 多酒傷財 少酒傷友 無酒傷心」という漢詩があったな。なんで睡眠の話が酒の話になったのか。「秋眠不覚暁 処処聞啼虫 夜来不聴音 知飲酒多少」また酒か。まぁエエわ。終日『マーラーの交響曲』校正。いくつかの疑問点を残して仕上げる。さぁ次の大きな仕事『スポーツとは何か?PARTUスポーツ・ジャーナリズムとは何か?』にそろそろ取りかかるか…。夕方から外出。某TVプロダクションの人たちと年末収録新年特番の打合せ。タイトルはセンセーショナルやけど中味は少々濃い話し合いができる。サテ久しぶりの東京民放特番出演はうまくいくかな…?打合せのあと銀座へ。久しぶりに元西武ライオンズ代表の坂井保之氏と食事&酒。新潮編集者も交えて連載打ちあげ&最近の日本の沈没ぶりについて大先輩からイロイロ話を聞く。さすがは元岸信介総理の謦咳に接していた人物。最近の政治情勢(政治家の堕落)からタイの洪水(タイ工業団地日本村が建設された背景=利権と報道されている以上の日本産業の危機)の話は興味深く意味深(イミシン)だった。そうか。これにTPPが加わったら日本は最低百年は死ぬ…。ただしTPPが日本の農業を破壊するからイカンというのではないことで意見が一致(何やら政治家の物言いですな・笑)。日本の農業を破壊するのは補助金であることでも意見は一致。補助金や支援を出し過ぎたところは全部働かなくなって潰れる。日本の農業もフランスの芸術産業も同じ。もうひとつ東大出身者が増えた業界は堕落する。官僚も日本映画界も同じ。相撲界は鳴門親方に良くも悪くも日本の伝統的対応。死人に鞭打たない。閑話休題。TPPの最大の問題は金融保険司法医療でしょうね。あああ。よく飲んだ。帰宅して味噌汁一杯。美味い。ふううう〜。バタン。激務の労働がなくても多酒で快適睡眠。ZZZZZZZZ…。

11月9日(水)
朝RKB毎日放送『中西一清スタミナラジオ』生電話出演。DeNAのベイスターズ買収について。DeNAという会社の名前の意味がワカラン。DNAならDeoxyriboNucleic acid(デオキシリボ核酸)の略でダイオキシン(2個の酸素分子)と酸と関係があるものなんやなぁ…とワケがワカランままにもボンヤリわかる。もちろんそれが高分子生体物質で遺伝子情報を伝えてることは知っている。そこにeを加えた会社の元の意味を調べようと会社のHPなんかを開けたがワカラン。モバゲーは調べなくてもモバイル・ゲームの略かな…とわかるけどDeNAはわからん。わからなくてもイイ名前というのはよくない。そんな話はラジオではせずにプロ野球が会社の宣伝媒体と堕してることを誰も嘆かないことを一人嘆く。犬を飼いたいと言ってた長女がBFと一緒に近所のペットショップで目を付けた犬を買いに行くとかでクルマで出かけるのに便乗して古本屋へ要らなくなった本を紙袋に3袋程度売りに行ったら古本屋は定休日。とほほ。古本を扱うデッカイ店もあるが若い女の店員が本の汚れ具合だけで値を付けることが不愉快なので持って帰る。おまけに以前古本を処分したときの買い取り価格について「安いね」と言うと「新刊じゃないですから」といわれて「えっ?」と驚いた。明日にしよ。しばらくすると長女が生まれて3か月足らずの黒のラブラドールの赤ん坊を連れて帰宅。我が家にはかつての佐吉のような雑種の犬しか似合わないはずだがさすがに純血種はスマート。しかし大型犬でかなり大きくなるはず。きちんと飼えるのかいなぁ。ああだこうだと名前に騒いで結局「黒兵衛」。まったく無駄金遣いの激しい家族やで。コレが人生?C'est la vie?

DVD
『ファンタジア』
『ファンタジア』
『ダンボ』
『ダンボ』
BOOK
小宮正安『オーケストラの文明史 ヨーロッパ三千年の夢』(春秋社)
小宮正安『オーケストラの文明史 ヨーロッパ三千年の夢』(春秋社)
小宮正安『モーツァルトを「造った」男─ケッヘルと同時代のウィーン』(講談社現代新書)
小宮正安『モーツァルトを「造った」男─ケッヘルと同時代のウィーン』(講談社現代新書)
小宮正安『ハプスブルク家の宮殿』(講談社現代新書)
小宮正安『ハプスブルク家の宮殿』(講談社現代新書)
小宮正安『愉悦の蒐集 ヴンダーカンマーの謎』(集英社ヴィジュアル新書)
小宮正安『愉悦の蒐集 ヴンダーカンマーの謎』(集英社ヴィジュアル新書)
小宮正安『オペラ楽園紀行』(集英社新書)
小宮正安『オペラ楽園紀行』(集英社新書)

11月10日(木)
久しぶりにゆっくりした一日。読書は最近注目してる小宮正安という人物(横国大の先生らしい)の『オーケストラの文明史〜ヨーロッパ三千年の夢』春秋社。『愉悦の蒐集−ヴンダーカンマーの謎』集英社新書も『モーツァルトを「造った」男〜ケッヘルと同時代のウィーン』講談社現代新書も面白かった。音楽から世界は広がる。もちろんスポーツからも世界は広がります。今日予定してた夕方の打合せが突如相手の都合でキャンセルに。サッカーのW杯予選が近づいたせいかBSで今年の北朝鮮とウズベキスタンの試合を再放送してたので見る。日本は強い!まぁまぁこんなもんですね。もっともっと強く闘えますね。あ。フランスで行われていた電動車椅子(パワーチェアー)サッカーのW杯の結果は日本は5位!優勝はアメリカの2連覇。うむむむむむ。もっと強いはずやのに…。前回は4位やったのに…。得点王を出したことと決勝の審判を日本の審判員が務めたのは嬉しいけど…ちょっと悔しいですね。次のURLからTBS『朝ズバッ!』で放送された内容を見ることができます。しっかし…残念。2位に入ったイングランドは日本が車椅子サッカーのコーチに行ったところやのに…と悔しがっても仕方ない。次を目指せ!http://www.web-jpfa.jp/gallery/index.html次女が子供のためにBOOK OFFで中古のディズニーの『ダンボ』と『ファンタジア』のDVDを買ってくる。俺が娘たちのためのLDを買ったもの。買い換えなきゃならんことが経済を発展させる?

11月11日(金)
朝湘南新宿ラインに2時間ばかり揺られて栃木県間々田へ。公立高校でスポーツ学科を持つ栃木県立小山南高校の学園祭基調講演に招かれて1時間ほど講演。大学での講演は数多く経験したことがあるけど高校は京都の母校と息子の通ってた学校以来3度目。コネが全くないところから呼ばれたのは初めて。講堂に集まった500人弱の全校生徒を前にスポーツの話を…と思ったけど講堂の舞台の演壇の上から…では面白くない…と感じたのでマイクを握って舞台を降りる。高校生たちと同じ床に立って彼らの椅子の前や間を歩き回りながらテニス部の高校生にテニスの点数の数え方は何故15・30の次が40なのか?と訊いたり野球部の生徒に左腕の投手を何故サウスポーと呼ぶのか?と訊いたりサッカー部の生徒にオフサイドはなぜ反則なのか?と訊いたり…そこから明治時代に輸入されたスポーツは疑問だらけ謎だらけで…だからオモシロイ!という話をして最後はオリンピックに出た両脚義足のピストリウス選手が世界新記録を出せばソレは世界記録として認めるべきか?ステロイドを必需薬として服用してる臓器移植者が世界新記録を出せば…?といった疑問を提起。ソレはドーピングだから世界記録にはならない…と言った生徒がいたのでだったら眼鏡をかけてる選手がアーチェリーや射撃に出てもいいのか?と訊いて未来の人類(サイボーグ=改造人間かアンドロイド=人造人間か?)のあり方をスポーツが模索してるという話まで。講演を終えて舞台から降りて喋ったのは良かった(船を漕いでる生徒もいたが)と思いながら舞台に戻ると生徒代表が前に進み出て講演の感想を言ってくれたのだがコレが小生の喋った内容をきちんと押さえた秀逸な内容で感激。最後に皆さん勉強して下さい。「勉強とは多くの本を読むことです」と締めて終了。気分は悪くなかった。いやイロイロ考えさせられた。

11月11日(金)つづき
講演を終えて校長先生らと食事しながら高校のスポーツ科のあり方等を話して帰ろうとすると携帯が鳴って午後からジャイアンツの清武代表がコンプライアンスに関する重大記者会見を…という情報。あちこちに電話して情報を集めても理由不明。ドラフトのこと?マル暴のこと?と話が錯綜。そのうち帰りの湘南新宿ラインのなかでは携帯が鳴りっぱなしで清武代表の「ナベツネ批判」について新聞社・通信社・週刊誌から次々と意見を求められたうえTVラジオの緊急出演以来。それは無理ですよ…ということでTBSの深夜のラジオの電話出演だけ引き受ける。平たく言えばナベツネの独裁ワンマンに堪忍袋を爆発させた清武代表の「たったひとりの反乱」か?しかしコレをきっかけに公共文化である(プロ)野球(や他のスポーツ)をジャーナリズムを担うべきメディアが所有したり支配したりしてもいいものか…という論議に発展して欲しいもの…読売のプロ野球・朝日の高校野球・その他メディアのマラソン・駅伝・バレーボール・ラグビー等との不適切な関係がどれだけ日本のスポーツを歪めていることか…。こんなこと言うから最近は東京のTVキイ局から呼ばれなくなった?とほほ(苦笑)。そういや今日も某TV局の日曜の番組の出演依頼が打合せ段階で「他の人に決まりまして…」なんて無礼な電話で消えたモンな。困ったコッチャ。深夜0時からTBSラジオのニュース情報番組『DIG』に電話出演して寝る。けど桃井オーナーもナベツネ側について…清武代表の「たったひとりの反乱」は自爆して終わり?親会社や学校のために行われてる野球が野球のために行われる野球となる日は日本に訪れるのか?メディアがスポーツを支配している限りそのスポーツはマーケットも広がらずスポーツとして発展もせず…なのに……。

11月12日(土)
朝根岸のヘアサロン『FLOWRENCE』へ。久々にカット洗髪は気持ちエエけど髪の毛が減ったなぁ(涙)。けどまぁ59歳としてはマシなほうかも(笑)。スポーツ好きのマスターとナベツネvsキヨタケ談義。プロ球界は新規参入のDeNAが球界にふさわしい会社か?球団を所有するにふさわしい会社か?などを問題にしたらしいけど俺がDeNAの幹部やったら「アンタ(ヨミウリ・ナベツネ)にソレを言われとないでぇ」と言い返したいところ。ヘアカット(散髪)し終わって歯医者へ。大きな治療は済んだけどコノ際徹底的に小さな虫歯も治してもらう。ここでは先場所国技館の桟敷へ足を運んだ先生と相撲談議。帰宅後は昨日来の「巨人GMたった一人の反乱」の余波。日本シリーズ見ながらイロイロ電話。投手戦は見応えあるけど…片手間で楽しむことはでけんなぁ…と思いながらコレは中日の勝ちパターンやでぇと思てたら案の定…しかしイイ試合でした。この日本シリーズを潰す巨人(ヨミウリ)はプロ球団を持つ資格がないでぇ…と確信しながら某ルートを使って(笑)ナベツネ情報の収集。どうやら反撃に出るらしいと思てたところへナベツネ談話のFAXが入る。またまた新聞社やら通信社から電話。一段落してフィギュアスケート。浅田真央は滑りが綺麗になったなぁ。鈴木明子はよく立て直して逃げ切ったなぁ。優勝おめでとう…でマタマタ電話とFAX。今度は清武GM反論。泥仕合。コレはけっしてヨミウリ内部の問題に止まらずソノ内部の問題が公共の財産であるプロ野球を傷つけることを問題にしなければ…。所詮マスメディアはスポーツを所有したり支配したりしてはいけないのですよ。それは国民の代表であり公共の財産を守る義務のある国会でも監視しなければ…英議会がBスカイBのプレミアリーグ独占放送権は認めても組織やチームの買収は禁止したように…。あるいはテッド・ターナーがCNNを使ってアトランタ・ブレーブスをアメリカを代表するチーム(America's Team)と呼び始めたことに他のメディアやファンやMLBが反対して阻止したように…。

BOOK
吉本佳生『日本経済の奇妙な常識』(講談社現代新書)

11月13日(日)
日曜の朝。孫と娘とゆっくりと散歩。ナベツネVSミニナベツネの嫌われ者同士の俗界の権力争いも忘れて陽を浴びる。エエ天気や。ま。幸せとはこーゆーものですね(笑)。とはいえ午後からは今日は日曜サンデーというのに電話の嵐。あ。「今日は日曜サンデーというのに」といのは笠置シズ子の『買い物ブギ』の歌詞からのパクリ。この歌を聴きたい人はYouTubeでなかなか面白い笠置シズ子の映像を見ることができまっせ。http://www.youtube.com/watch?v=anC1B1ONq2oあ〜あオモロ。午後からは静かに読書。吉本佳生『日本経済の奇妙な常識』講談社現代新書。ちょっとややこしいけど(ややこしくない経済の本なんて存在しないから仕方ないけど)非常にわかりやすく資本(数字としてのゼニカネ)だけの資本主義(ゼニカネがゼニカネを生む世界)が説き明かされてる。夕方から東京のホテルへ。そこで明日出演するフジTV『知りたがり』スタッフと打合せのあと日本シリーズ。うわっ。中日がマタマタ中日らしい勝ち方。それにしても解説者野村のバッター森野評はさすがに的を射てたなぁ。うわっ。日本バレー女子がブラジルに勝った。凄い。明朝早いし寝よ。

11月14日(月)
早朝某ホテルから文化放送へ。『吉田照美ソコダイジナトコ』レギュラー生出演。TPPの日米出来レースと反ナベツネ清武の乱について喋る。野田総理って巧言令色の口先だけだったかも。あ。歌手が全裸になるオペラのDVDを照美さんと唐橋サンに持ってきてあげるの忘れてしもた。次には必ず。文化放送から迎えのクルマでフジTVへ。控室でディレクターと打ち合わせしてると『とくダネ!』に先週金曜以来情報交換をしていた元西武代表の坂井保之さんが出ていたのでスタジオへ挨拶に。「おお。君も呼ばれたか」「はい」どっちもどっちの泥仕合とはいえ公共の文化財であるプロ野球に大迷惑をかけた独裁者の最期は近いのか…?坂井さんが「カダフィと同様…」と言われたのは凄いなぁ。『知りたがり』でナベツネについてイロイロ喋ってクルマでテレビ朝日へ。途中クルマのなかから『知りたがり』質問コーナー(江川はユニフォームを着る?米大リーグのオーナー&GMの存在は日本とどこが違う?)に答えてから江本孟紀氏と一緒にテレ朝『ワイドスクランブル』生出演。テーマはもちろんナベツネ。しかし「こんなときだけ逢うねえ」と言った江本氏の舞台裏での「大阪秋の陣」解説が面白かった。そうか。大阪維新の会の主力メンバーは江本さんが大阪府知事選に出て太田房江と争ったときの○○○○…でバックで動かしてるのは○○○○か…(近々選挙が済んだら書きます・笑)。テレ朝の用意してくれたクルマで西新宿の高層ビルへ。今週末の新入社員エリート研修に呼んでくれた某企業社長に挨拶。その社長が高校時代の同窓生で野球部の超オモロイ男やったんやけどさすがに今は超立派な社長さん。サスガやなぁ…と思いながら打合せを済ませて帰宅。ふううー。さすがにメディア3本は疲れたでぇ。夜は久しぶりに売れないベースマンの長男が帰ってきて誕生パーティ。ケイタリングのアジアン料理が美味い。球界の騒ぎで大相撲が見られへん。とほほ。

BOOK
魚住昭『渡邉恒雄メディアと権力』(講談社文庫)
魚住昭『渡邉恒雄メディアと権力』(講談社文庫)
DVD
『枝雀十八番』
『枝雀十八番』
『オードリー・ヘプバーンの庭園紀行』
『オードリー・ヘプバーンの庭園紀行』

11月15日(火)
朝全日空ホテルの一室へ。『渡邉恒雄メディアと権力』(講談社文庫)の著者であり同文庫に小生との対談を収録させてもらっている魚住昭氏と対談。久々に会ってイロイロお話しできて嬉しかった(それに面白かった)。テーマはもちろん「清武の乱」について。中味は来週月曜発売の『週刊現代』をお読みください。そのあと同ホテルのカフェテラスで『週刊ポスト』の取材を受ける。テーマはもちろん「清武の乱」。いつも同カフェテラスを根城にされている作家で元キツネ目の男(笑)の宮崎學さんとバッタリ。「さっき魚住にも言うたけどキヨタケ・ナベツネ特需やな。俺は暴排条例特需やけど…」こーゆーざっくばらんな関西系の冗談は好きやなぁ(爆)。註は必要ないでしょうが念のため「暴排条例」とは「暴力団排除条例」のことです。その宮崎さんと「清武の乱」について情報交換。ついでに横浜球団譲渡と横浜球場と中田前横浜市長の任期途中退任劇について(この3つの話題が何故か関係あるのですよ)レクチャーしていただく(もちろん宮崎氏の「専門分野」で関係があるのですね)。帰宅してサッカー。日本vs北朝鮮@平壌。あ。観客席にイラストレーターの日比野さん!今度逢うたらイロイロ話を訊こ。試合は0対1で日本の敗戦。これでイイのだ。犠牲者が出ずに済んだから。22年前の平壌での日本vs北朝鮮のサッカーの試合はソレを同行取材した某新聞記者のZ氏から詳しく聞いたことがあるけどぴったりと監視されてとてもサッカーどころではなかったとのこと。困ったコッチャで。NHKから番組審議委員を4年間務めた御礼としてDVDをいくつかいただく(宅配便で送られてくる)。希望通り桂枝雀のDVDもある。うわ。うわわわわわぁ。うっれしいなぁ…と枝雀調に喜びたくなる(笑)。稀勢の里勝ってるな…大関やな…がんばれ!

11月16日(水)
早朝このホームページをいつも更新してくれているbitさんに更新原稿を送る。というわけで更新が遅れているのは小生のせいです。愛読者の皆さんすいませんm(_ _)m本欄を毎日読んでいただければおわかりのように急にメッチャ忙しくなったもので…(^_^;)と言い訳して新幹線で大阪へ。毎日放送『ちちんぷいぷい』生出演。本番の話題は北朝鮮でのサッカーで日本はFIFAを通じて抗議と報告すべきところ(国歌に対する侮辱や選手の宿舎やサポーターに対する監視について)はきちんとしなければならないけど無難な結果と喋ったあと舞台裏ではサブロー師匠などに「キヨタケの乱」やナベツネについていろいろ訊かれる。なるほど吉本の林正之助と較べたらナベツネも小物やなぁ。キヨタケはもっと…けど何か掴んでるはずやけどなぁ。キッチンぷいぷいのクリームコロッケがメッチャ美味しかった。往復の新幹線は爆睡。帰宅してまた爆睡。無理のきかん身体になったんかなぁ…ZZZZZZZZZZ。

DVD
『歌舞伎座さよなら公演 御名残三月大歌舞伎/御名残四月大歌舞伎 (歌舞伎座DVD BOOK)』(小学館)
『歌舞伎座さよなら公演 御名残三月大歌舞伎/御名残四月大歌舞伎 (歌舞伎座DVD BOOK)』(小学館)

11月17日(木)
久しぶりに自宅仕事部屋に籠もる一日。原稿締切が3本もあるのに書けへん。とほほ。そう言えば最近雑誌の原稿を断り続けて『マーラーの交響曲』に専念してたので勘が戻らんのかなあ。とほほほほほ。とはいえ書けんときは書けんので無理せず芝居のDVDでも見る(編集者の皆さんスンマセン)。『歌舞伎座さよなら公演』(小学館)のなかから『助六由縁江戸桜』。団十郎の相変わらずの「声」を我慢。口上に出てきた海老蔵にやってほしかったな。そしたら六本木の事件も喧嘩の助六の洒落になったのに…ってな〜んのこったぁ。股くぐりの通人役で勘三郎が登場する豪華さ。このDVDもNHK番組審議委員退任記念にいただいたがほかにも『寺子屋』『熊谷陣屋』『白波五人男』などナカナカの舞台が12も入ってる。全8巻の第8巻しかもらえへんかったけど第3巻も買おうかな。『暫』『女殺油地獄』『双蝶々曲輪日記』の「相撲場」が入ってるもんな。おっ。第1巻の『勧進帳』は吉右衛門か…あかん。全部買いたなったらカネがなくなる。カタログを閉じる。そのあと相撲は…おおーっと稀勢の里負けたぁ。ドンマイドンマイ。まだ1敗。隠岐の海…調子が出んなぁ。続けてメシ食いながら日本シリーズ。またまたシビレル投手戦。秋山監督の投手交代が早すぎるか…と思たところへ博多どんたく打線(とは言われない打線)の爆発…とまではいかない加点で福岡の勝利。こーゆー試合展開で連日3時間半を超す野球はよほど好きな人以外チャンネルを固定して楽しめないやろなぁ…。小生も女子バレーボールの対ドイツ戦に時々画面変更。うわっ。勝ったでぇ。福岡も名古屋に勝って日本一に王手。和田・杉内を残して福岡帰還。まだわからんけど台湾開催のアジア・シリーズを考えるとコレでエエのんやろね。王さんもいるこっちゃから…。アッ。編集者の皆さん重ねてすんません。今日は隠岐の海なので(調子が出ないので)書けんので寝ます。

BOOK
『中村敏雄著作集 全八巻+別巻』(創文企画)
『中村敏雄著作集 全八巻+別巻』(創文企画)

11月18日(金)
昨日原稿締切が3本…と書いたところが早くも年末進行で締切が繰り上がった連載原稿の締切が1本あったのを忘れていて今週末の締切は合計4本だったことに気付く。マイッタナァ…と思うだけで書けへん。書けんもんは書けんと開き直って新幹線で浜松へ。フランスのボルドー大学から来日したミシェル・ブルッス教授の講演を聞き客員教授としてシンポジウムのパネラーとして参加するため静岡芸術文化大学へ。コーディネイターは同大学准教授でバルセロナ五輪柔道銀メダリストの溝口紀子さん。この大学の建物の設計はホンマに素晴らしいなぁ…と思いながら階段教室の学生席に座ったがソレどころではない。「フランスにおけるスポーツの社会的価値」と題したブルッス教授の1時間の講演に大感激。ブルッス教授のフランス柔道に関する論文は昨年NHK教育TV『歴史は眠らない』という番組で『柔の道』と題したドキュメンタリー・レポートを4週に渡って作ったとき大いに参考にさせてもらったが今回のスゴイ講義にはマイッタ。近代スポーツがフランスでどのように発展したかソノ歴史を貴族の余暇からクーベルタン(オリンピック)と産業革命(自転車の普及とツール・ド・フランス)による大衆化さらに第二次大戦ヴィシー政権による国家の介入と人民戦線&戦後ドゴールの第5共和制&スポーツ省設立という歴史のなかでの発展…という歴史を踏まえた見事な分析に大感激!そのような歴史的視点こそ小生がスポーツライターとして独学で学び続け『スポーツとは何か』や『スポーツ解体新書』に書いてきたこと(近々『スポーツジャーナリズムとは何か=仮題』も刊行予定)。正直言って大興奮!!スポーツ記者も新聞記者も文科省の役人もすべてブルッス教授の講義を聞け!ナベツネもキヨタケも聞け!と叫びたくなった。続いてのシンポジウムでは小生も登壇してイロイロ(日本ではまだ体育とスポーツの違いがきちんと認識されてない…等)話させてもらい学生との内容の濃い質疑応答(最近の日本vs北朝鮮のサッカーやイスラエルvsイスラムのレスリング選手の試合について等)にもブルッス教授と一緒に考え答えさせてもらったが小生の心に残った最大のポイントは「スポーツの民主化」。それが徹底されて達成された社会は幸福な社会となることができるけど日本はまだそれを徹底する意識も希薄で達成されてない…ということ。しかしスポーツライターを名乗って一人で勉強して30年以上…その間に中村敏雄先生や虫明亜呂無氏の素晴らしい著作で勉強させてもらったが…初めて最高に素晴らしいスポーツの授業(講義)に参加させていただいて大感激!こんな機会を作って下さった溝口先生ありがとうございました!あまりに感激したので浜松駅でウナギパイの一番デカイ箱と孫に新幹線の玩具をフンパツして買って帰る(笑)。いやあ(原稿は書けんけど)イイ一日サイコーの一日でした!

11月19日(土)
朝から雨。徐々に土砂降り。パソコンの字は移りにけりないたずらに我が字世にふるながめせしまに…早い話がただ原稿が書けんだけです。とほほ。昼前湘南新宿ラインに乗って新宿へ。高層ビルに本社を構える某企業で若手社員研修。中高校の同窓生だった社長のネライは幹部候補社員の脳味噌を柔らかくすること。それなら任せて…と引き受けて「誰もが知ってるつもりのスポーツでも実は誰も本当のところはわかっていない」という話を2時間かけて社員イジリ(イジメ?笑)をしながらたっぷりと話す。講演の終わりに「今日の俺の話を一言でまとめればどんな話?」と訊いて誰も答えられなかったけどこんなふうにまとめることもできますよ。土砂降りで前方も見えない豪雨のなか社長サンの用意してくれたクルマで帰宅。仕事する気にならず(こんな日もありますね)枝雀の落語「寝床」をDVDで笑い転げる。絶品の話芸やな。琴奨菊はがんばってるな。今月号の『中央公論』に俺の『大相撲八百長批判を嗤う』でも協力してくれた相撲ライターの荒井太郎さんが最近の新大関の成績の悪さ(気の弛み)について面白く書いてたけど琴奨菊がこのまま行けば横綱も期待やな。稀勢の里も大関に向かって一直線。隠岐の海と栃の心は何しとんねん?怪我?病気?稽古不足?そうか。中日2点先制か…と日本シリーズをちらちら見ながら歌舞伎のDVD菊五郎の弁天小僧で『弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)浜松屋の場』。粋だねえ。吉見のスライダーをホークスのバッターは打てんなぁ。続けて『白浪五人男稲瀬川勢揃いの場』。昔京都南座の顔見世千秋楽の翌日に行われる「素人顔見世」に俺の高校の英語教師でカトリックの神父のポーランド人ジャック・プリューダムが出演したことがあった。役は「さてどん尻に控えしは…」の南郷力丸。日本語は下手糞やったけど歌舞伎の題名の漢字はすべて読めて台詞もたくさん憶えてる通人。禿頭に丁髷鬘をかぶり着流しの浴衣姿で番傘を手に「サテドジリニヒケエシハ…ソノナモナングォリクィマア〜ル〜」とやって見得を切りヤンヤヤンヤの大喝采。英語の教師としてはサイテーやったけど舞台は見事だった。あ。中日勝ったか。明日も勝ったら台湾でのアジアシリーズの采配は…?と考えても仕方ないので歌舞伎に戻って玉三郎の『女暫』。カッコイイ。最後に六方のやり方を教えに吉右衛門が登場。玉三郎との掛け合いで観客を笑わす。いいねえ。歌舞伎は大衆芸能やねえ。オペラと一緒やねえ。

11月20日(日)
朝から締切が迫った4本の原稿のうち連載の2本を仕上げる。手軽なほうから…というわけでなく書き慣れたほうからやっつける。昼飯食いながら枝雀の落語を見て聞いて原稿の構想を考える。上手くイカンなぁ…ええアイデアが浮かばんなぁ…と思いながらリヴィングの本棚の整理を始めるとコレがえらい手間取っていつの間にか汗だく。原稿が書けんときにいらんこと始めて時間を潰してしまう典型。うむリヴィングTVの周辺に乱雑に積みあげてたDVDが見事に片付く…と満足するも原稿はアイデアが浮かばず。マァ今日は2本も書いたからエエことにしよ…と大相撲。隠岐の海はナカナカええ取り口で豊ノ島を倒す。よしよし…と思ううちに日本シリーズ。またもやロウスコアの投手戦。とはいえ松中の劇走を見た瞬間ホークスの勝利を核心。しかし最後の最後で一波乱。ファルケンボーグの肘に打球が当たるか?しかし森福・摂津で逃げ切りホークス日本一!素晴らしい!秋山監督の被災地に向けた優勝メッセージも良かった。MVPは小久保?まぁ右代表でキャプテンがもらったようなもんですね。しかし清々しいチームが優勝して良かった。孫正義オーナーは気持ちはわかるけどフィールドに出て選手に胴上げされたのは×!!パーティでのビールかけくらいはドーデモエエけどフィールドはユニフォームを着た野球人が主人公になる場所です。夜東京都内のホテルへ…。

DVD
『サロメ』
『サロメ』
『サロメ』
『サロメ』

11月21日(月)
朝文化放送『吉田照美のソコダイジナトコ』生出演。予想通り国際政治問題化してきた国際経済問題(TPP)を「巨人の内紛(清武の乱)」と合わせて「せまじきものは宮仕え」(歌舞伎「菅原伝授手習鑑」寺子屋の段に出てくる浄瑠璃の文句)というキイワードで語る。日本に格差社会を導入した小泉元首相を評価する気はまったくないが息子のTPPに関する自民幹部批判は正しい。彼は新たな指導者になるな。照美サンと唐橋ユミさんに全裸シーンのあるオペラ『サロメ』のDVDをお貸しする。もちろん照美サンには女性歌手(サロメ)の全裸の踊り。唐橋サンにはサロメの首を切る男の全裸。楽しんでもらえるかどうか…。もちろん音楽も舞台もサイコーのベルリン・ドイツ・オペラとコヴェントガーデンのDVDです。文化放送のあと少しホテルで休んで先週に続きテレビ朝日『ワイドスクランブル』生出演。江本孟紀氏と一緒にテーマはモチロン「清武の乱」。超超超超超スーパースターのミスタープロ野球長嶋茂雄氏がナベツネに囲われてミスター・ジャイアンツに戻ってしまったという話をする。超超超超超スーパースターというのは自分の意見がなく周囲の意見を映す鏡ですからね。今日午後4時日ハムからドラフト1位指名を受けた菅野投手が記者会見するとか。今年はプロに入らんらしい。思わずアホやなぁと口に出す(アホやなぁ…という関西弁は愛情の籠もった言い方です)。帰宅してふううーっと一息。枝雀の落語『鷺取り』を見聞きしながら少し休む。おおおーっ。筒井康隆氏の大名作コピペ小説(あるいは「無限旋律繰返し小説」)『ダンシング・ヴァニティ』のアイデアは枝雀の落語だったのか!!そう思うと机に向かってもなぜか少々興奮。仕事にならず。とりあえず歯医者へ行って歌舞伎座サヨナラ公演DVDで幸四郎の松王丸・玉三郎の女房・仁左右衛門の武部源三・勘三郎の戸浪で『菅原伝授手習鑑「寺子屋の段」』を楽しむ。エエなあ。みんな上手いなぁ。うむ。せまじきものは〜宮仕え〜。あっ。相撲見忘れた。ふ〜ん。朝青龍が見に来たか。無問題無関係。稀勢の里は負けたか…う〜ん。日本男子バレーはアルゼンチンにフルセットで負けたか。しかしノースリーヴのユニフォームは止めたほうがエエ。どーでもエエコッチャけどバレーボールのバレーとテニスのボレーとサッカーのボレーシュートのボレーがみんな同じ言葉やと知ってる人って意外と少ないなぁ。寝よ。

11月22日(火)
朝から原稿書き。一方で昼前より電話がわんさか。あ。そうか。今日はプロ野球臨時実行委員会でベイスターズのTBS-HDからDeNAへの売却を認めるかどうかの審査の日。プロ野球を「所有」して「利用」する「親会社」ばかりのなかで野球をどういう形態で発展させるのが一番いいのか…と考える人がいない。その原因は2点。1点は野球人に自覚がないこと。独立心がないこと。被使用人の立場に甘んじてること。2点目はジャーナリズムが機能していないこと。機能しない理由はメディアがプロ球団を持ってるからですね。さらに多くの野球人が命令に従うだけで自覚や独立心が養成されないことも高校の野球部活動とメディアに問題があると言えるかもしれません。メディアはスポーツ(野球)を支配したり所有したりせずジャーナリズムに徹するべきですね…ということを喋りたいけど原稿を書かねば…明日のTV出演は残念ながら遠慮。稀勢の里勝ったか。まぁ相手が不調の栃の心ですからね。大関昇進にあと3勝?そんなモンドーデモエエことです。数字をクリヤーするのでなく大関にふさわしいか否か。相撲ジャーナリズムはソコを間違えないで欲しい。目安の数字など要りません。枝雀の『つぼ算』は知らなんだ。めちゃめちゃオモロイな。オモロ過ぎて晩飯食えんで。晩飯後風呂入ってからサッカーU22対バーレーン戦。おいおい。バーレーンは弱いで。地元のファンも見離してるで。2−0は当然の勝利。もっと余裕持って勝たんとアカンで。

11月23日(水)
新嘗祭。勤労感謝の日。朝RKB毎日放送『中西一清スタミナラジオ』でプロ野球の親会社とは…?という話をしてあとはせっせと原稿書き&12月18日発売の『マーラーの交響曲』(講談社現代新書)の最終校正。ようやくココまで漕ぎ着けたか…と少々感慨深い。「3・11」とも無関係でなかったし…。ふううーっと気付くと早くも晩飯。仕事休みの長女のBFがやって来たので『東京原発』のメイキングを見せてやる。以前はTSUTAYAで借りただけでメイキングはついてなかったもんな。このメイキングはナカナカ面白い。名脇役や監督が映画を見ながら語ったり小さな映画館での上映に漕ぎ着けた舞台挨拶などが収録されているが誰もが原発問題でなく素晴らしい映画の面白さや出来栄えの良さを語ってることがエエ。映画はテーマがどんなものでもそうでなければ!テーマは映画を見ればわかるのだから。続けて落語好きのBFが枝雀を知らんと言うので(関東人ですなぁ)『愛宕山』を見せる。さらに歌舞伎を見たことがなく知らないというので「知らずぁ言って聞かせやしょう」と『助六』『女暫』『白波五人男』『熊谷陣屋』の名場面集を次々と見せる。長女が『勧進帳』がイイというのでビデオテープを探したがDVDに押しまくられて見つからず出てきたのは30近くになった子供たちの幼稚園時代のビデオ。餓鬼どもが家の中で歌いまくって踊りまくって…全員で見ながらギャハハハハハと涙を流して笑い転げる。ウチはなんとヤカマシイ家だったことか。みんな歳とったなぁ。時代の流れとはこういうモンか。

DVD
『トイ・ストーリー3』
『トイ・ストーリー3』
『トイ・ストーリー』
『トイ・ストーリー』
『トイ・ストーリー2』
『トイ・ストーリー2』
『立川談志ひとり会落語ライブ第一期'92〜'93/第二期'94〜'95』
『立川談志ひとり会落語ライブ第一期'92〜'93/第二期'94〜'95』
『立川談志古典落語特選「第1集〜第5集」』
『立川談志古典落語特選「第1集〜第5集」』
BOOK
『立川談志独り会』(三一書房)
『立川談志独り会』(三一書房)
『米朝落語全集』(創元社)
『米朝落語全集』(創元社)

11月24日(木)
本欄の更新が滞っているのはメッチャメチャ忙しい日々を送っているからであっていつぞやのように脳出血で倒れてるのではありませんからね。御心配なく(笑)。近日中に更新します。もうチョイお待ちを。しっかし近頃俺のコメントを無断使用してエーカッコする不逞の輩が現れてきたなぁ(苦笑)。

11月24日(木)つづき
ふ〜ん立川談志が死んだか。大昔に彼が『笑点』の司会をやってた頃上から読んでも下から読んでも同じ回文を作れというお題を談志が出したところが円楽が「談志が死んだ」と言って大笑いになったことを憶えてる。けど彼の落語は一流だった。『品川心中』も『芝浜』も『らくだ』も『白井権八』も見事だったけど先人伝来の口調に自分の口調とアイデアを混ぜた伝統の継承が見事でその様子は『立川談志独り会全五巻』(三一書房)で談志の口調を頭に浮かべながら活字を読み談志自身の解説を読むのが一番面白い。しかしなんと言っても凄かったのは『平家物語』の一席で『鵯(ひよどり)越え』『敦盛』『与一』等を一竜斉貞丈ほか馬琴・貞山・如燕等講談師の口調を次々と真似てブッタときはブッたまげた。小生が中学生のときくらいの高座かな。もちろんテレビで見たが昔は30分近い落語をテレビで見聞きすることもできた。いまは…語れる落語家がいないか。終日『マーラーの交響曲』最終校正仕上げる。ヤッホー!夜晩飯時に次女と孫が『トイ・ストーリー3』なんてクソ面白くないCGアニメを見始める。1歳の孫はもちろんストーリーはわからない。色がパラパラ変わるのが面白いらしい。何だコリャ…と思って見始めるとこれがなかなか面白い。子供が大学に入学して捨てられる運命が迫った玩具たちの冒険活劇。ぎゃはははは。ディズニー未だ健在ですね。

11月25日(金)
朝からコラム原稿その他仕上げて明日のオペラ講座の準備をしてると夕方から電話の嵐。土日のTV出演依頼。残念ながら土日は予定がギッシリ。すべて断る。テレビが最新ネタで(今は「清武の乱」)で動いてるのはわかるけどモウチョット勉強してほしい…。清武氏が記者会見を開いた場所は外国人記者クラブではなく外国特派員協会ですからね。これは戦後占領米軍に付いて来日した米人ジャーナリストが中心になって作ったもの。小生も昼食会で演説(と言えるほどのものでもないけど)させてもらったことがあるけどハッキリ言って有楽町にあるソコはアメリカ。英語が中心。外国人記者クラブは内幸町に別にあってソコは日本語を勉強して来日した世界のジャーナリストが(アジア人もイスラム教徒もヨーロッパ人もアフリカ人もモチロン南北アメリカから来たジャーナリストも)日本語を中心に活動してる。そこでも講演したことがあるけど「英語でするんですか?」と訊いたら「日本語でしてください。同時通訳は別に行いますけどほとんどの記者が日本語を勉強して日本に来てますから」といわれた。外国特派員協会はいわばアメリカ占領の名残なのですよ。しっかしソコで清武氏の語った内容は無内容やったなぁ。ボブ(ロバート・ホワイティング)さんも呆れてたみたいやなぁ。あ。ボブさんに取材したスポーツ記者のなかで彼がナベツネの英語の家庭教師だと知ってる人は何人くらいいたのかなぁ(笑)。そのくらい勉強…というほどのものでなく知っててほしいなぁ。俺の本を読んでりゃわかるこっちゃから…。

11月26日(土)
新幹線で名古屋へ。栄中日文化センターでオペラ講座。その前に新横浜駅近くの日産スタジアムを背景にアメリカESPNの女性記者からインタヴューを受ける。テーマは日本のプロ野球選手のメジャー流出とダルビッシュ投手について。日産スタジアムの外観がどこかアナハイムのエンゼルスの球場の外観に似ていてコレがアメリカで放送されたら絶対ボールパークやと誤解されるなぁ(苦笑)。日米の野球の構造の違いやダルビッシュが井川の二の舞にならないことを…等々日本語で話して新幹線に乗って名古屋へ。今回のオペラ講座は『ニーベルンクの指環』第2回で『ラインの黄金』後半と『ワルキューレ』第1幕を解説。楽しんでもらう。地下世界で静かに暮らしていた小人族(ニーベルンク族)に黄金がもたらされたことによって支配(アルベリヒ)被支配(ミーメ)の関係が生まれる…おおーっとコノ物語は経済がテーマでもあるのだ!?神々の長であるヴォータンは夫の浮気を心配する妻のフリッカ(結婚の神)によってワルハラの城(マイホーム)を建設させられソレを立ててくれた巨人族への金銭的支払い(ローン)に悩まされる…おおーっとコノ物語は家庭劇でもあるのだ。ユーロ暴落の影響を受けて悩むギリシア家庭…なんて演出も可能ですね…なんて話をして小生の絶版の本をamazonで購入してくれた友人にチョイト感謝の御礼をして新幹線で帰宅。

BOOK
新渡戸稲造『武士道』(岩波文庫)
新渡戸稲造『武士道』(岩波文庫)
宮本武蔵『五輪書』(岩波文庫)
宮本武蔵『五輪書』(岩波文庫)
柳生宗矩『兵法家伝書−付・新陰流兵法目録事』(岩波文庫)
柳生宗矩『兵法家伝書−付・新陰流兵法目録事』(岩波文庫)
『葉隠』(岩波文庫)
『葉隠』(岩波文庫)
三島由紀夫『葉隠入門』(新潮文庫)
三島由紀夫『葉隠入門』(新潮文庫)
石巻日日新聞社・編『6枚の壁新聞 石巻日日新聞・東日本大震災後7日間の記録』(角川SSC新書)
石巻日日新聞社・編『6枚の壁新聞 石巻日日新聞・東日本大震災後7日間の記録』(角川SSC新書)
石巻赤十字病院+由井りょう子『石巻赤十字病院の100日間』(小学館)
石巻赤十字病院+由井りょう子『石巻赤十字病院の100日間』(小学館)
特別報道写真集『大津波襲来−石巻地方の記録』(三陸河北新報社)
特別報道写真集『大津波襲来−石巻地方の記録』(三陸河北新報社)

11月27日(日)
朝早く東京へ。東北新幹線はやてに乗って石巻市での「武道フェスティヴァル」に参加するため仙台へ。その前にいつもお米を買わせていただいている仙台市宮城野区の鈴木有機農園の鈴木英俊さんを訪ねる。もちろん鈴木さんの農園も被災されて御家族の中から犠牲者も出されているが一面の田圃がヘドロで埋まったのを見たときはコレをチャンスにしなければ…と思われたという。そこには海のミネラルもいっぱい含まれているはず…で微生物を使ってそのミネラルで土地を肥やしてからヘドロの処理。化学肥料を一切使わない鈴木さんのやり方はココでも力を発揮して今年も一部の田圃で収穫ができたとか。他に老人が支える日本の農業がいかに大事か(いかに国民総幸福GNHの上昇につながるか)等いろいろお話を聞かせていただいたあと鈴木さんのお米で大繁盛している寿司屋さん(寿司哲@塩竈)へ。「美味しいですね」と寿司哲のご主人に言うと笑顔で「米がいいから」鈴木有機農園のホームページは次の通り。日本の農業はココから再生するはずです。それを確信しました!http://suzuki-yuukinouen.blog.ocn.ne.jp/

11月27日(日)つづき
鈴木有機農園の鈴木英俊さんと陸前高砂駅前でお別れして石巻市体育協会の人の迎えのクルマに乗って石巻専修大学の武道フェスティバル会場へ。その前に津波の大被害を受けた地域や街を案内していただく。鈴木農園さん周辺の宮城野区も見せていただいたが地震だけでなく津波の被害ほど甚大なものはない。建物がなくなるだけでなく人間も消える。神戸では多くの人が亡くなったが多くの人々が残ったことも事実。津波の被害のあと人もいなくなり特に子供たちがいなくなり人口も減った石巻を「武道」で復興させようという試みをスタートさせるための最初の一歩にしたい武道フェスティバル。被災直後暴動も起きず整然と行動した日本人の精神は武道と通じるという考えはそのとおり。2020年の東京五輪招致「復興オリンピック」とも連動して石巻を元気に…というわけで世界柔道金メダルの薪谷翠さん世界剣道団体優勝の大和田大起さん世界空手選手権金メダルの山田ゆかりさんシドニー五輪テコンドー銅メダルの岡本依子さんによる子供たちへの指導が朝から続いたあと小生が講演。テーマは『武士道とは何か?』。会場となった大学の教室の最前列に中学生の柔道選手が並ぶなど子供が多かったので急遽新渡戸稲造の『武士道』や山本常朝の『葉隠』や宮本武蔵の『五輪書』の話は取り止めスポーツの話題を中心に武道と武士道の関係を話す。ふううー。何とか喜んでもらえたみたいでホッと一息。夜は『武道の町・石巻』の宣言式典と親睦交流セレモニーに出席。祝辞を述べさせてもらったあと東京から来ていた都庁のスポーツ振興部の役人の人たちとも東京五輪招致について懇談。地元石巻の多くの人から逆に元気をいただいてお開き。夜の町にも誘っていただいたけど明朝が早いので固辞。あ。夜の石巻も見ておくべきだったかなぁ…。

11月28日(月)
早朝石巻グランドホテルで目覚めて文化放送『吉田照美のソコダイジナトコ』に電話出演。鈴木有機農園で聞かせていただいた話と石巻の武道の町宣言の話。終わってすぐに石巻市体育協会の人のクルマで送られて三陸自動車道で仙台へ。ホテルを出るとき三陸河北新報社(石巻かほく)発行の特別報道写真集『大津波襲来石巻地方の記録』がフロントで売られていたので1冊購入。途中道が混んで少々焦るが仙台からはやてに乗って東京へ。タクシーでテレビ朝日へ。『ワイドスクランブル』生出演。今日は元巨人投手元ヤクルト投手コーチ角さんと。清武の乱の「不発」ばっかり喋っても前進しないのでジャーナリズムを担うべきメディアがプロ野球球団を所有したりスポーツ・イベントを主催することがそもそも間違ってる…と話す(朝日の高校野球主催も大間違い…という言葉が出かかったがそれは呑み込んで・笑・まぁワカル人にはワカルやろ)。角さんとプロ野球裏情報をコソコソ交換。こっちが面白かった(笑)。またいずれ本欄に書きます(爆)。テレ朝のディレクターに石巻市が「武道の町宣言」をして東京五輪招致に協力する話をしてテレビで取りあげてくれるよう要請したあとクルマで音羽の講談社へ。『マーラーの交響曲』最終校了をこなす。うわっ。同じ現代新書から出してもらってる『スポーツとは何か』の増刷が決まったとか。15刷目。ロングセラーやで。コレはキヨタケ特需やないやろ(笑)。『現代』編集部時代からの昔馴染みのW局長もいたので担当編集者のN嬢もまじえて鈴木農園さんの話をする。この有機農法の話は一冊の本にするべきですよ。校正を終えて湘南新宿ラインで帰宅。ふうううーっと大きく息をついてぐっすり…ZZZZZZZZ…ところが夜中に目が覚めて酒飲んでテレビつけたらNHKアーカイヴで飛鳥時代の首都飛鳥を水という視点から見たドキュメンタリーをしていたので見てしまう。うん。面白かった。長い一日やった。ZZZZZZZ。

11月29日(火)
さすがに疲れが出たのか朝8時半まで寝る…といっても昨晩は午前3時過ぎまで起きてたのやから当たり前やわな。コラムを1本仕上げて毎年年末の大仕事「山下洋輔プロデュース・オペラシティ・ニューイヤー・コンサート」のパンフレット用パロディ原稿を書き始めよう(締切を1週間も遅れてしもた!!スンマセン)と思たらイロイロ電話。今日のテレビ出演が突然なくなったのに原稿が捗らん(「はかどらん」と読みます。漢字なんか読めてもTVのヴァラエティで自慢できるだけで真の「教養」とは無関係ですけどね・笑)。昨日テレ朝で俺が主張したこと(ジャーナリズムを担うべきメディアはプロ野球球団を所有したりスポーツ・イベントを主催してはいけない)をなんで週刊誌は取りあげてくれんのかなぁ?なんでフリーのスポーツ・ジャーナリストを名乗る人物が賛同せんのかなあ?やっぱり大メディアから切られるのを怖れるのかなあ?そら俺も怖れる(収入が減りますからね)けど正論を肩肘張らずに主張する方が結局はフリーで生きていける道やというのがフリーランサー歴38年の俺の人生の結論やけどなあ…と思いながら久しぶりに『鮨処もり山』へ。元西武球団代表の坂井保之氏と対談。当然「キヨタケの乱」もテーマになって「松の廊下で最高権力者を斬りつけたことは高く評価」という点で意見は一致。けどコノ人には後に続く大石内蔵助と四十七士が一人もおらんかったんやなあ…まあ…俺と一緒やと言えば一緒やけど俺の方が真面目で謙虚やという自信だけはあるな。坂井さんとのメッチャ面白いプロ野球論は『新潮45』新年号をお読みください。

CONCERT
『山下洋輔プロデュース・アン・アキコ・マイヤース初夢ヴァイオリン』
『山下洋輔プロデュース・アン・アキコ・マイヤース初夢ヴァイオリン』
DVD
『キャッツ』
『キャッツ』
BOOK
T.S.エリオット『キャッツ―ポッサムおじさんの猫とつき合う法』(ちくま文庫)
T.S.エリオット『キャッツ―ポッサムおじさんの猫とつき合う法』(ちくま文庫)
CD
『トリプル・キャッツ』
『トリプル・キャッツ』

11月30日(水)
朝RKB毎日放送『中西一清スタミナラジオ』で石巻市の「武道の町宣言」と「東京五輪招致協力」の話。そのあと机に齧り付いて……ブワンザーイ!!「山下洋輔プロデュース・オペラシティ・ニューイヤー・コンサート」のパンフレット用パロディ原稿完成!!今年は「劇団冬季」の大人気ミュージカル『トリプル・キャッツ』。山下洋輔さんのニューヨーク・トリオに特別出演してもらって来年ニューイヤーのゲストのヴァイオリニスト・アン・アキコ・マイヤース主演の『キャッツ』のパロディ。ブワンザーイ!!ともう一度喜んでたらテレ朝『ワイドスクランブル』担当者から電話。ギョエッ。昨日の俺の出演がキャンセルになった話が夕刊紙に出てるという。ナンデ?テレ朝担当者は情報管理の甘さを謝罪。けど俺にはマイナスの記事ではなさそう…でそんなことなら俺は気にしませんから…と答えて近所のコンビニへ『東スポ』を買いに行く。俺が『東スポ』に出るのは何年ぶりやろ?1面にナベツネ批判の記事を書かせてもろて以来のことかな?15年ぶりくらいかな?そのときは「ナベツネは…ナベツネは…」と書いた原稿を「ナベツネさんは…ナベツネさんは…」に直させてくれ…と担当者が電話してきたなぁ(笑)。その担当記者のHさんは宮崎の巨人キャンプで出逢って俺にマスコミの記事の書き方を勉強させてくれた素晴らしい人やったなぁ…などと昔を思い出しながらコンビニで『東スポ』購入。

11月30日(水)つづき
近くのコンビニで買った『東スポ』を読む。俺の写真入りで原稿の冒頭にまず《「まさかあんな理由でキャンセルなんて」》と巨人代表を解任された清武氏が29日の『ワイドスクランブル』の出演をドタキャンしたことに対するテレ朝スタッフ(匿名)の驚きが書いてある。「ドタキャン」の「まさかあんな理由」とは小見出しにもあるように《玉木正之氏との共演に難色》とか。コレはテレ朝スタッフが電話で俺にも言ってたけど「事実と違う」。一昨日テレ朝スタッフから俺にかかってきた電話では「清武さんが突然出演しないと言いだしてわれわれも困ってる。番組のコーナーができるかどうかわからないのでとりあえず玉木さんの出演はキャンセルに…。ええ。玉木さんの出演とは関係ないことで…」と言われた。だからテレ朝スタッフが「事実と違う」(「『東スポ』の記事は間違ってる部分もある」)と言ったのは(小生の知ってる範囲では)正しい。但し小生は出演依頼を受けて清武氏と一緒に出ると聞かされたときに「俺(玉木)が出演することを清武さんにも事前に伝えてよ」と言った。なぜなら清武氏は巷間「ミニナベツネ」とも言われている人。現在本HPの「蔵出しコラム・スポーツ編・ノンジャンル編」を読んでいただければわかるとおり小生は「ナベツネ的」なる存在を「日本スポーツ界の癌」「亡国の徒」と断罪している。だから「敵の敵は味方」の論理で最初は「清武支持」の立場を表明したもののテレビ番組に一緒に出たら(凡百のスポーツジャーナリストなどとは異なり・笑)清武氏に日本のスポーツのあり方に対する考えを問わざるを得ない(共演者に無礼をするつもりはないですから柔らかくね・笑)。しかしそれで意見が対立するのは本意ではない(清武氏がマトモなスポーツ論・プロ野球論・巨人論をお持ちでなさそうなのはコレまでの発言からもわかりますからね。それが小生の誤解なら嬉しいのですが…意見が対立すればナベツネを喜ばすだけですからね)。だから「俺との共演を事前に清武さんに伝えてよ」と言った(電波メディアの人は一緒に出る人を事前に言わないケースが時々あるけど俺にも一緒に出たくない人・顔も見たくない人が何人かいますからね・笑)。その結果が(どんな事情があったのか知りませんがテレ朝スタッフによると俺とは関係ない問題で)清武さんが『ワイドスクランブル』への出演をキャンセルしたので俺の出演もキャンセルになった。だから俺は締切を大幅に遅れていた山下洋輔さんのニューイヤーコンサートのパンフレットの原稿をゆっくり時間をかけて仕上げることができた!というわけです。私の知ってる事実はコレだけですが週刊誌記者の皆さんがモット詳しい話を聞きたいならお電話を(笑)。『東スポ』によると清武氏のドタキャンに怒ったテレ朝はナベツネ出演に「路線変更」したとか。ホンマかいな?もしもホントなら是非とも共演させてください!これまでナベツネにはインタヴューを3回申し込んで無視されてますけど…まかせてください!絶対面白い質問をぶつけて最高視聴率を約束しますから(笑)。

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