11月1日(火)
『素晴らしきラジオ体操』読み続ける。このノンフィクションは凄すぎます。何しろ戦時中の軍国主義に利用されもするし広島に原爆が落ちたときは戦争とは無縁にちょうどラジオ体操の時間だったし…そしてナチスドイツの高官もその素晴らしさを認めたラジオ体操を戦後GHQが禁止しようとしたけど民主主義の象徴として復活。新しい改訂版ラジオ体操(現在の第一体操)はベルリン五輪にも出場した体操選手の考案したモノで身体の動きが重力に従って次の運動につながるよう考えられた優れモノ。次の運動への《間(ま)が短すぎて「間抜け」になることもなく長すぎて「間延び」することもない》。スポーツ(野球)でも芝居でもよく使われる「間(ま)」というモノのこれほど鮮やかな説明と出逢ったのは初めてのこそとでした。ワン。黒兵衛と散歩のあと終日デスクワークいろいろ。明日のラジオと来週の『オプエド』のためにSPJ(Sprt Policy for Japan)の22大学54ゼミの全企画を再チェックしたらナント城西大学の学生たちが『消えない天才』という少々わかり難いタイトルで高校野球改革の企画を提出していた。1回勝負のトーナメントをやめてリーグ戦にしたり1校1チームでなくBチームCチームの出場も許可するとか…小生とスポーツライターの小林信也さんで話し合ってる企画も含まれてる。これは小林さんに連絡しなければ!『ラジオ体操』読み切りたいので今日は晩飯のあと早々にベッドへ。しかしこういう素晴らしいノンフィクションが日本の「文壇」には評価されないようですね。人物ドラマが…人間が…描かれていないとダメなのかな…?ナンセンスだと思うけど…。あ。今日の午後2時からのW杯サッカー日本代表選手発表を見ましたが…GK川島でなく谷…MF南野でなく原口…を選んでほしかったなあ…森保監督が選んだなら仕方ないですが…。
11月2日(水)
高橋秀実『素晴らしきラジオ体操』(草思社文庫)読了。ホンマに面白かった。《日本人の行動のほとんどはただやってる・つられてやってる・やるものだからやってるわけで理由というのも説明用にこしらえるものです。ラジオ体操はそうした行動性を様式化したものにすぎないような気がします。ラジオ体操の共振性を描くことは“日本人”そして“昭和”を描くことにきっとなるだろう》いやいや。昭和だけでなく平成令和の日本人も…ラジオ体操だけでなく…共振性だけで動いてるような気がしないでもないですね。ワン。ベッドから出てRKB毎日放送『田畑竜介GroooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマは今週日曜に行われたSPJ(Sport Policy for Japan=スポーツ政策学生会議)の結果について。今年は2001年以来初めて九州の大学(九州産業大学&鹿児島大学)が参加したのでそのことに触れて(九州のラジオ局ですからね)最優秀賞の立教大学の発表(岩手のさんさ踊りとダンスのDリーグのコラボ)や22大学54ゼミのなかから小生が面白いと感じたゼミの発表を話す。さすがに今年はメタバース(東海大学)が初登場。ITモノも多かったけど老人向けのeスポーツが多かったのは良かったですね。eスポーツとはそーゆーもんでしょう。ワン。ラジオのあと秋晴れのなか黒兵衛と散歩。爽やかな秋ですね。ワン。終日デスクワークは共同通信の書評としてジョナサン・アイグ『評伝モハメド・アリ アメリカで最も憎まれたチャンピオン』書きあげる。400字×2枚程度の短さだけど短いほうが難しく時間も結構かかる。「アリは60〜80年代のアメリカを映し出したメディアだった」との結論を書いて送稿。編集から素晴らしいとの感想をいただくと素直に嬉しいモノですね。晩飯は以前録画しておいたNHKの『映像の世紀バタフライエフェクト/ゴルバチョフとロックシンガー』を見ながら。ロシアの民主化エネルギーはどこに消えたんでしょうねえ。復活すればプーチンはぶっ飛ぶはずですが…。
11月3日(木)
文化の日。文化の反対語は武化。文治政治でなく武断政治の叫ばれる昨今。文化の大切さを見直すべきですね。しかし秋の叙勲は政治家だらけ。まぁ明治節(明治天皇の誕生日)だから仕方ないか。文化という言葉が culture(みんなで実らせた作物)の訳語だということがもっと知れ渡ったほうがイイでしょうね。ベッドでは週刊誌の文春・新潮読みまくる。仁左衛門が不倫?当たり前ですよね。役者さんですから。海老蔵の團十郎襲名は11月が勧進帳で12月が助六か。お父さんの襲名披露の勧進帳は見たけど…声が…舞も…食指は動きませんね。カネもないし。トホホ。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。秋の雲秋の紅葉秋の風。お粗末。終日デスクワークは『スポーツゴジラ』連載「走」の4回目。《人類は走ることによって人間になった》というトル・ゴタスの一文を『人はなぜ走るのか?』(筑摩書房)から引用。ならば「走る(競走)」よりも後の時代(19世紀)にその価値が発見された「歩く(競歩)」ことによって人間はさらに未来人へと進化するのか?というエッセイ。ふううう。短い文章は難しいけど推敲を重ねる作業は面白く楽しいことでもありますね。晩飯は録画していたNHK『映像の世紀バタフライ・エフェクト』から『スターリンとプーチン』を見ながら。なるほどプーチンはスターリンを目指しているのですね。さらにヨメハンがテレサ・テンのドキュメンタリーを見てないというので『バタフライ・エフェクト』から『わが心のテレサ・テン』を見る。習近平はテレサ・テンの歌をまだ禁じてるのか…自分も聴いていたくせに…。
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『シルバラード』 ケヴィン・コスナーが出てるので見たけど…よーわからん西部劇でした
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11月4日(金)
ベッドのなかの読書は久し振りに三島由紀夫に戻る。『日本文学小史』。冒頭(第一章方法論)で「文化意志」の現れとしての文学の説明のあと「古事記」「万葉集」「和漢朗詠集」「源氏」「古今」「新古今」「神皇正統記」「謡曲」「五山文学」「近松・西鶴・芭蕉」「葉隠」「馬琴」と並べられた選択のオリジナリティだけで興奮。短い解説も凄い。たとえば「神人分離の文化意志としての古事記」「国民的民族詩の文化意志としての万葉集」「文化意志そのものの最も爛熟した止める表現の新古今」「歴史創造の文化意志としての神皇正統記」「死と追憶による優雅の文化意志の謡曲」……こんなふうに一言で歴史的遺産と言える作品群を表現した三島は呆れ返るほど凄いですねえ。続く『古事記』の景行天皇と倭武尊の親子に焦点を絞った解説も流石。「形則我子実則神人」と言った父の子への表現から父は子の神人的性格を見抜き《詩と政治とが祭儀の一刻において完全無欠に癒合するやうな古代国家の祭政一致の至福が破られ(略)その分離された詩のみが神々の力を代表する日の来ることを(景行天皇は)賢明にも予見されたにちがひない》ナルホド。そこで倭武尊は和歌(倭歌)の元祖になったのか…ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。散歩の時間を少し早める(9時から8時半にする)と多くの犬と出逢う。黒兵衛があまり興奮しなくなったのは11歳という年齢によるモノか?ワン。終日デスクワーク。先週インタヴューしたフォーラム8の副社長の録音を聞き直して原稿書き始める。途中共同通信の書評の校正などをして…晩飯映画劇場は西部劇『シルバラード』を見ながら。昼間NHK-BSでやっていて半分見て録画したのを夜…『チコちゃん』の前後に見て…ケヴィン・コスナーが出ていたので見たけど登場人物が多くてややこしくてよくワカランかった(>_<)映画をこんな身方したらイケマセンね。映画に失礼ですね。
11月5日(土)
三島由紀夫『日本文学小史』メッチャ面白い。《古代において集団の感情に属さないと認められた唯一のものこそ恋であった》万葉集の女性の相聞歌を三島は《あくまで女性的論理による説得の技術》と解釈し《女たちが恋愛感情の無秩序と非論理性の中から発掘した最初の知的な技術であった》と書く。そして《いかなる男が女性的論理に対抗できよう!》とも。そうですよね。懐風藻の漢詩の《男性のダンディズム》では女性の恋情には勝てませんよね。別に勝負することもないけど…万葉集を読みたくなった。今の小生の仕事と遠く離れた三島の著作で興奮するのは最高の贅沢ですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。秋の空気は爽快ですね。春のようにムンムンとしていない。『春の祭典』はエロチックだけど『秋の祭典』はどこか健康的ですね。白秋から玄冬が近付くのに不思議ですね。ワン。終日デスクワークは『スポーツゴジラ』のインタヴュー原稿を完成させる。フォーラム8の武井副社長がWRCを応援するのは「自動車レースは安全運転が基本だから」とか「スポーツへのスポンサーシップの企業利益は金銭的に測れない」言いながら「スポーツを応援するのは面白く楽しめるのが魅力」と言われたのはあらゆる意味で名言ですね。企業はスポーツを所有支配するのでなく応援して楽しまなければ…。途中やっとのことのマリノス優勝や野球日本代表のトリプルプレイを見たりしながら原稿完成。晩飯は昨日録画したWRCモンテカルロ&フィンランド両大会を見ながら。フォードのコドライバー(道案内役)は女性の数学の先生なんですね。凄い!フィンランド大会は全コース雪と氷。そこを時速200qでブッ飛ばすんですね。凄い!BS-NHKのベートーヴェンのドキュメンタリーは録画してベッドへ。
11月6日(日)
『日本文学小史』読み進む。「古今和歌集」は「懐風藻」や「凌雲集」「文華秀麗集」「経国集」などがあったればこそ出現したのですね。《一国の文学が一世紀にもわたって(別に軍事的占領をされたわけでもないのに)外国語による模作の詩に集中したといふのは異例の事柄である》しかもそれらは《勅撰》で《文化政策的に推進された》そのあと紀貫之が登場。《古今集序は戦闘的批評によって古典主義を成立させ理想的な統治と自立的な原語秩序との照合を企て「みやび」の現実化として勅撰和歌集の撰にあづかった者の自負と責任に溢れてゐる。それは優雅な文章といふよりは熾烈な文章である》なるほど。和歌はそこで《ちからをもいれずしてあめつちをうごかし》というほどの力を発揮するわけですね。藤原定家の「紅旗征非吾事」という言葉の背景にはその「力」があるわけか…ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。「歌詠みは下手こそ良けれ天地(あめつち)の動き出してはたまるものか」と言う狂歌も好きですけどね。ワン。フォーラム8副社長へのインタヴユー原稿を推敲して『スポーツゴジラ』編集者へ送稿。昨日NHK-BSでWRCを見る事ができたのは良かったですね。午後からは今週行う平尾剛さんとの対談の構成を考えたりエンジン01オープンカレッジ岐阜で御一緒させていただいた九重親方から礼状と美味しい銅鑼焼きが届いたのでその礼状を書いたり…。晩飯は昨日録画したNHK-BSの『玉木宏音楽サスペンス紀行 引き裂かれたベートーヴェンその真実』を見ながら。東西ドイツのベートーヴェンの奪い合いや楽譜の改訂は面白かったですね。カラヤンは商売人でしたね。風呂のあと久し振りに『鎌倉殿の13人』を見たり『超進化論』を見たりマーラーの交響曲9番を聴いたり…もちろん酒なくて何の己がテレビかな…ですけどね。しかし我ながらNHKばっかり見てるなあ…と感心。
11月7日(月)
『日本文学小史』読み続け三島の「古今和歌集」の解説の見事さに唸らされる。《もし秩序がなかったら何ら叙情の発想をもたらさぬものが秩序の存在にいよって焦燥や怒りや苦痛が生み出されそれが詩の源泉になることを自覚するとき我々は既に古今集の世界にゐるのである》《われわれの文学史は古今和歌集にいたって日本語といふものの完熟を成就した》《日本語といふ悍馬は制せられて?足(だくあし)も並足もも思ひのままの 自在で優美な馬となった。調教されつくしたものの美しさがなほ力としての美しさを内包してゐるときそれをわれわれは本当の意味の古典美と呼ぶことができる》ナルホド。この文章を読んでベートーヴェンの古典美に思いを馳せましたね。彼は音符(音楽)という《悍馬》を完全に《制し》て《古典美》に達したのですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩のあと『ニューズ・オプエド』の打ち合わせと準備。今日と明日のゲストはSPJ(Sport Policy for Japan)で最優秀賞に輝いた立教大学の松尾ゼミの皆さんと同じくニューズ・オプエド・ダイナミック企画立案賞を送った神奈川大学大竹・波多野ゼミの皆さん。ここでアレヤコレヤと書くより両大学濁世の素晴らしい発表を今もオプエドのホームページhttps://op-ed.jp/ で見ることができますので見てみてください。立教の「岩手さんさ踊りとダンスDリーグとのコラボ企画」も神奈川大の「eスポーツとヨガによる高齢ドライバーの事故減少企画」もどちらも素晴らしいですよ。オプエドを終えて吉本新喜劇見ながら晩メシ。そのあと酒呑みながらNHK-BS『映像の世紀バタフライエフェクト/バックミンスター・フラー&スティーヴ・ジョブズ』を見る。このシリーズはどれもこれも素晴らしい出来ですね。
11月8日(火)
三島由紀夫『日本文学小史』読了。「源氏」の短い解説でオシマイ。あまり注目されてない「花の宴」「胡蝶」を読んで見たいと思ったのは収穫だったけど新古今や近松・西鶴・芭蕉・馬琴についても読みたかったなぁ。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。今朝の東京新聞に出ていた元NHKアナウンサーで歌舞伎通の山川静夫氏の新團十郎に関するコメントは良かったなあ。《今はまだ顔かたちで勝負していて芸の域には達していないが百年に一人という立派な容貌で睨みが素晴らしい。(父の)十二代目は物凄く努力をし(祖父の)十一代目は顔が良く律儀な人だった。天性の十一代目と努力の十二代目。二人を合わせた團十郎になり天下を取って欲しい》行間を読めば歴代團十郎の藝は何も誉めておられない。声が…滑舌が…舞が…新團十郎さん頑張ってね。小生は幼稚園に通っていたころに海老様(十一代目になる前)の助六を南座で見たらしい。十二代目は襲名披露の弁慶を歌舞伎座で…でも声が…まぁ済んだことです。終日雑務や明日の準備や部屋の整理。最近原稿を書くときのBGMはワーグナーの『パルジファル』だった(クナッパーツブッシュ指揮バイロイト)だったけど部屋の整理にはヴェルディかな。久しぶりに聴くヴェルディ(仮面舞踏会=ムーティ指揮スカラ座)も良いですね。晩飯はインド映画『きっとうまくいく』を見て大笑いしながら。何年仮面に『ムトゥー踊るマハラジャ』でインド・ミュージカル映画にハマったけどコノ映画もまったく同じパターン。ヒンズー語によるラップ調の繰り返しの音楽と馬鹿馬鹿しい筋書は気持ちのいいものですね。欠点は映画が3時間近くあって長いこと。今日もインターミッションまでで月蝕を見に家の外へ。以前(40年以上前かな)吉祥寺住んでいたときに酒呑みながら月蝕天体ショーを1時間くらい見続けて感激したことあったけどソレは夏でした。今回は寒いのでソソクサと室内へ。
11月9日(水)
三島由紀夫の「盾の会のこと」「日本とは何か」「国を守るとは何か」など各種「政治的?」エッセイを読み進む。面白い。至って素直で常識的なのだ。《日本民族の独立を主張しアメリカ軍基地に反対し安保条約に反対し沖縄を即時返還せよと叫ぶ者は外国の常識ではナショナリストで右翼であらう。ところが日本では彼は左翼で共産主義者なのである。十八番(おはこ)のナショナリズムをすっかり左翼に奪われてしまった伝統的右翼の或る一派はアメリカの原子力空母エンタープライズ号の寄港反対の左翼デモに対抗するため左手にアメリカ国旗を右手に日本の国旗を持って勇んで出かけた。これはまるでオペラの舞台のマダム・バタフライの子供である》思わず吹き出したが現在も変わらない。韓国の反日宗教団体と日本の自民党内右翼がくっつくのですからね。ワン。黒兵衛との散歩は後回し。ベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GroooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマは團十郎襲名について。東京五輪開会式に『暫』の出で立ちで登場したのは鎌倉権五郎影政(東京地検?)が悪漢(清原武衡=高橋某?)をやっつけることを予見していた?という冗談はさておき歌舞伎とオペラは密接な関係がありスポーツイベントによく登場するという話をする。名古屋ドームのオープニングはパヴァロッティ(出演料2億円!)大阪ドームはドミンゴ+カレーラス+ダイアナ。ロスでしたからね。どっちも手伝ったけどバブリーな時代でした。ラジオのあと黒兵衛と散歩して午後の雑誌『ZAITEN』リモート対談の準備。元ラグビー日本代表で神戸親和女子大教授の平尾剛さんと1時間半にわたってリモートで対談。日本のスポーツ界は「どこが」「何が」ダメなのかについて話し合う。メッチャ有意義な時間でした。中味はいずれ…。晩飯はインド映画『きっとうまくいく』の後半を見ながら。ウワッ。終わる寸前にハードディスクの容量不足で切れてしまった。インド映画は長いからなあ。まあエエか。チョイと間延びした映画のハッピーエンド大団円大合唱とダンスは予想できますからね。
11月10日(木)
昨晩は昨日送られてきた本3冊を手にベッドへ。いしいしんじさんの新刊『まあたらしい一日』(BL出版)tupera tuperaさんの絵が楽しく美しい絵本。踊り子の描かれた絵本を大切にしていた男が死ぬと絵本が踊り出しページが破れて綺麗に舞って男の遺体の上に降り注いだ…なんて短い話が原色が色鮮やかに美しい楽しい絵とともにいっぱい書かれている。毎晩1本読むのが楽しみですね。あとの2冊は東京五輪をきっかけに共同通信社が配信した記事をまとめたもの。B5版128頁の『共同通信東京五輪評論集/識者・記者の視点』とB6版166頁の『異形の五輪−わたしが見たTOKYO2020』。前者には後藤正治・有森裕子江川紹子・中村逸郎・來田享子・森永卓郎・為末大・長田渚左・Jボイコフ・山口香・菊幸一・坂上康博・溝口紀子・石坂友司・増島みどり…各氏らが執筆。後者は高村薫・茂木健一郎・俵真知・千住博・池澤夏樹・保阪正康・コシノジュンコ・羽生善治・佐野慎輔・Rキャンベル…各氏らが執筆。小生の文章は前者に『森会長辞任/組織の私物化ではないか/日常の男女不平等に目を』後者に『スポーツ自体が素晴らしい』と題したコラムが掲載されている。読み応えのある文章が多い(俵真知さんの三十一文字15首は面白い!「サイタ、サイタ、過去最多なる花びらのメダルの数と感染者数」など)。しかしこの2冊は執筆者と共同通信社の配信社に無料で送付されるだけで売り出されてない。1964年の東京五輪について書かれた文章をまとめた一冊は『文学者たちの見た世紀の祭典』(講談社文庫)と誰もが買って読める文庫になっているから…この2020年ヴァージョンも売り出されないかなあ?執筆者が多いので印税は要りませんから。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。陽射しが暑い。ワン。週末の〆切ラッシュに備えてイロイロ雑務処理のあと晩飯映画劇場はアラン・ドロン&J・P・ベルモンドの『ボルサリーノ』。仏伊合作マルセイユが舞台のチンピラ・ヤクザ映画。2人のスターで満足ですね。そのあとNHK-BSプレミアムで『プロファーラー/マラドーナ逆境をバネに手を伸ばすんだ!』を見る。自分の出ているTV番組をオンタイムで全部見たのは初めて。何だかヘンな気分ですね。マラドーナのVTRは面白かったけど…。
11月11日(金)
ベッドでは三島由紀夫『行動学入門』を読み進む。面白い。《行動は一度始まり出すとその論理が終るまでやむことがない》ナルホド。《日本刀は鞘を抜いたときに独特の動きを始める。それはあたかも鉄砲の弾が発射された瞬間に独特の動きを始めるのと似ている》ということは最近は「行動する人」がいなくなったということかな。政治家の使う「日本刀」は脅しだけに使われ「鉄砲の弾」も途中で方向を何度でも変えて利益のある方を目指しますからね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。村田兆司さんが亡くなった。最後にインタヴューしたとき俺の胸の万年筆を見て「ワープロ使ってないんだ。そうだよな。ワープロじゃあ気合いが入らないもんな」と言われことが忘れられない(その頃既にワープロを使っていたんですけどね)。現役ロッテ時代の鹿児島キャンプではホームプレートの後ろから外野の右翼ポール付近まで一直線に伸びる素晴らしい球筋の遠投をされていたのも凄かった。ボールは中継選手2人を経て帰ってきた。その横では落合がフリーバッティングで1時間三塁線後方の内野スタンドへばかり打ち込む練習をしていたなぁ。記者は小生を入れて3人くらいしかいなかったけど一番見応えのある練習でした。合掌。終日デスクワーク。『ZAITEN』の連載原稿途中まで仕上げて中断。雑務イロイロ。晩飯は『チコちゃん』見ながら。サッカーのスローインの話で後藤健生さん登場。それと鮭が産まれた川に戻る話。2つも正解がわかったのは初めて。それでもあまり嬉しくないのは『チコちゃん』がクイズ番組ではないからで『チコちゃん』が面白いのもクイズ番組ではないからでしょうね。
11月12日(土)
『行動学入門』面白い。三島は平家物語の那須与一の逸話を取りあげてあまりにも当然の…しかし多くの人が気付かない想像力を働かせる。《彼が扇の的を射た一瞬(略)それには長い訓練の持続があり忍耐があり待機があった。それがなければ那須与一は我々を等し並みに押し流す歴史の波の中からその頭を突き出して千年後までも人々の目にとまるやうな存在にはなり得なかったのである》そして全学連のデモの破綻や赤軍派の大菩薩峠での逮捕を取りあげ彼らは《基礎的訓練を軽視してゐたことがわかる》と書く。《観念と行動のギャップ》なんですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩のあとチョイと連載原稿の続きを書いて昼飯食べてると小6の孫が来宅。以前MBSの『ちちんぷいぷい』に出演していたときにラサール石井さんにいただいた著書『人生で大切なことは手塚治虫が教えてくれた』(PHP出版)を取りに来たという。昼飯のあと何か映画を観るか?と訊くと『ローマの休日』と言うのでヘップバーン主演W・ワイラー監督の名作を鑑賞。小6なら思い通りにならない人生を理解できたようです。長女や長男も久し振りにやって来て孫の大好きな婆の焼飯晩飯のあと今日2本目の映画は長女のオススメでR・ベニーニの『ライフ・イズ・ビューティフル』。孫にどっちの映画が良かったか?と訊くと後者だという。まぁそうかな。孫が寝たあと本日3本目の映画。長男が持ってきたゴジラ・シリーズから『ゴジラvsビオランテ』大森一樹監督なんですね。田中好子や高橋浩二も出ている。よく食べよく呑みよく観てよく話した一日。
11月13日(日)
『行動学入門』読み続ける。《芸能の本質は決定的なことが繰り返され得るといふところにある。先代幸四郎の一世一代の「勧進帳」といへども少なくともその月二十五回は繰り返された。「葉隠」の著者が芸能を蔑んだのは多分このためであり武士があらゆる芸能を蔑みながら能楽だけを認めたのは能楽が一回の公演を原則としてそこに籠められる精力がそれだけ実際の行動に近い一回性に基づいてゐるといふところにあらう。二度と繰り返されぬところにしか行動の美がないならばそれは花火と同じである。しかしこのはかない人生にそもそも花火以上に永遠の瞬間を誰がもつことができようか》凄いですね。最高級の犀利な論理が鮮やかに浪漫主義に転化してますね。ワン。ベッドから出て昨晩から泊まっている長男長女と一緒に黒兵衛と散歩。ヤッパリ子供たちの歩く速さは速いものですね。もちろん俺の脚が衰えただけでしょうが…スクワットでは負けないのにナンデかなあ?ワン。終日原稿書きで『ZAITEN』連載書きあげる。子供たちは去って横綱不在の九州場所開幕。正代が翔猿に敗れて大関もシャンとしませんね。最近の大相撲は完全に興行的でなくなりスポーツ的なってきましたね。晩御飯は『ゴジラvsキングギドラ』を見ながら。大森一樹監督の物語作りは理屈とハチャメチャの混在で見事。ラリー・ジャパンの放送はもう少しマトモにやって欲しかったなあ。お笑い芸人は必要なのかなあ?
11月14日(月)
三島由紀夫『行動学入門読了。「よど号のハイジャック事件」と「瀬戸内海でのシージャック事件」(犯人が狙撃されて裁判を経ない死刑と批判の声が出たそんな事件がありましたね)を比較して三島はこう書いている。《ハイジャック事件を気違ひ事件だといふ人もゐるが気違ひどころがあの冷静な統率力は行動自体をやはりインテリの行動にとどめてゐてあの八十数時間の中にわれわれはおそろしい神秘を発見することはできない。むしろ頭脳においてはるかに劣ると思はれるシージャック事件のはうには人間を突き動かす衝動と絶望と死との決して分析され推測されないおそろしい要因が秘められてゐた。カポ−テイが「冷血」をといふ作品を書いたのも決して政治的犯罪ではない普通の凶悪犯罪の裏にひそむこのやうな人間のおそろしい神話的特質に着目したからであらう。現代われわれが崇光なものと思ってゐるギリシャ神話もその原形は単純な犯罪事件であったかもしれない(略)犯罪の中に美を発見しロマンチシズムを発見したのは幕末の劇作家黙阿弥である。黙阿弥のヒーローはすべて犯罪者であり泥棒であった。社会が爛熟し平和が続くとわれわれは行動的ヒーローの原形をそのやうなところに求めざるを得ない結果へ傾いていく》どんどん引用してしまうほど三島の分析は論理的だが政治的でなく右翼的もなく文学的で浪漫的ですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。秋葉原の連続殺傷事件もアメリカで頻発する銃乱射事件も爛熟した社会の結果?それに対する対処法は?三島なら何と言うか…いや…言うのでなく自分で「行動」したわけですね。
11月14日(月)つづき
三島由紀夫の『行動学入門』でチョイと驚くのはコレがグラビアヌード写真もあった『ポケパン(PocketパンチOh!)』という『平凡パンチ』の兄弟誌で小生も愛読していた月刊誌に連載(昭和44年9月〜昭和45年8月)されていたこと。流石に単行本は平凡出版(現マガジンハウス)ではなく文藝春秋社から出版されているが昔の若者雑誌はレベルが高かった?『ZAITEN』の連載原稿を完成させてメール送稿したところへ講談社から現代新書の今月の新刊が届く。大島隆行『真珠湾攻撃隊 隊員と家族の八〇年』(真珠湾攻撃に参加した900人のうち1年以内に半数が命を落とし終戦を迎えることができたのは2割だったとか)岸見一郎『今を生きる思想エーリッヒ・フロム孤独を恐れず自由に生きる』(自由とは孤独のことですよね…?)この2冊面白そう。読まねば。夕方から『ニューズ・オプエド』。ゲストは小林信也さん。2人で野球の話題=村田兆治さんのこと(小生は彼の投球でバッターボックスに立ったことがあったし小林さんは彼のフォークボールを受けたことがある!)といった話や北海道の新球場のルール違反の狭さの話など。誰も真剣に野球のことを考えていない(野球を利用することばかり考えている)結果ですね。1年間現状で「問題なかった」として改修工事もやらないことになるのでしょうか?特集は小林信也さんと推し進めている「高校野球甲子園大会廃止論」の「その後…」。「廃止論」には賛同の声が少ないので「根本的改革論」を話し合う。特集(ノーボーダー・スポーツ・プラス)の放送は火曜日です。見てみてください。https://op-ed.jp/ 「オプエド」のあと吉本新喜劇見ながら晩メシ&酒&寝る。
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『グリーンブック』 黒人のクラシック・ピアニストが白人イタリア系の無頼漢運転手と黒人差別激しい60年代アメリカ南部を演奏旅行。素晴らしい映画です!
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11月15日(火)
朝早くから起きてサッサと黒兵衛との散歩を済ませて終日机の虫。雑誌『ZAITEN』の平尾剛氏との対談をまとめ始める。さすがに朝から夕方までのパソコンへの連続集中は疲れて晩飯食べながら映画『グリーンブック』を見始めるとこれが素晴らしい映画!荒くれボディガードあがりのイタリア系アメリカ人がレニングラード音楽院出身の黒人ピアニストの自動車の運転手に雇われて黒人差別がまだ濃厚に残るアメリカ南部を演奏旅行する1960年代の実話をもとにした映画。さすがにアカデミー作品賞に輝いただけあって素晴らしい見事な映画でした。早よ寝て明日も早よ起きて原稿書こ。
11月16日(水)
朝5時にベッドから出て仕事開始。8時までの3時間かけてコーヒー飲みながら平尾剛さんとの『ZAITEN』対談原稿を仕上げる。日本のアスリートの「非社会性」について語り合ったことは十分に原稿化できたけど部活のアウトソーシングやスポーツベッティングの話題について落とさざるを得なかったのは少々残念。まぁ仕方ないかな。朝飯のあとRKB毎日放送『田畑竜介GroooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマは岐阜と愛知で開催されたWRCフォーラム8ラリー・ジャパン2022について。自動車レースはサーキットでのF1も公道でのラリーも速さを競うと同時に「人間機械(マン・マシン)系」の制御(コントロール)の技術を競ってるので結局「安全運転」を競ってるのですね…という話。スポーツはすべて「身体の制御」とも言えコントロールはスポーツの基本であり根本問題。だから機械に動かされている(制御されている)eスポーツはスポーツとは言えない!!というのが小生の持論です。ワン。黒兵衛と散歩のあと少々仮眠。11時に起きて連載原稿の校正を済ませて昼飯のあと書きあげた対談原稿を推敲して送稿。ふううううう。我ながらよく仕事するなあ…と思えるほど疲れたのは歳取った証拠?昔は2晩くらい連続徹夜して原稿書いてもも平気だったのになあ…と思いながら大相撲見て晩飯食って酒呑んでソソクサとベッドへ。ロシア人はプーチン的独裁者の存在を喜んでるのかなあ…アメリカ人はトランプ的指導者を嫌う人が増えたのかな…しかしトランプの演説の英語は小生でも聞いていてすべて理解できるので笑えますね。
11月17日(木)
昨日の仕事が堪えたのかベッドで本を一行も読まずに爆睡。トイレに立ったのも1回だけ。朝の目覚めは爽快です。やっぱり仕事は健康にいいものですね。遊びは健康に悪い。酒も健康に悪い。健康に悪いコトのほうが面白いという人間性の本質には困ったものですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。競技スポーツ=五輪やW杯レベルのスポーツは面白い。だからきっと健康には悪いのでしょうね。ワン。終日原稿の校正や本棚と机の上の整理。本棚の奥から1985年に出版された『40年前の日本』という『毎日グラフ別冊』のカラー写真集を発見。戦後すぐに進駐してきたアメリカ兵たちが移した珍しいカラー写真ばかりを集めた1冊。何故こんなグラフ誌を持っていたのか不明だが戦後すぐの焼け跡のなかの日本も結構豊かだったことがわかる。子供たちは和服で盛装してして七五三詣り。貧しい様子も映し出されているがみんなの顔が健康的で救われる。戦後75年の日本の子供たちを写真に撮ればどう映るのかな?晩飯は『ゴジラvsスペースゴジラ』を見ながら。ビオランテ→キングギドラと続いた続編だろうけど少々タルイですね。監督が大森一樹でなくなったから?日韓会談も米中会談も日中会談もウクライナvsロシア問題をどーしょーもできず紅旗西戎不非吾事という気になってベッドへ。おおおーっとサッカー日本vsカナダを忘れていた。慌てて起き出して冷蔵庫からロング缶取り出してテレビの前へ。1−2で敗れたけど結果はどーでもいいですね。内容は悪くなかったけど早いプレスがさほど得点機につながらなかったことの修正が問題かな。さて森保監督は所詮ドイツ戦をどんなメンバーで戦うのか?楽しみですね。しかしカナダ・チームの選手はアフリカ系とイタリア系ばかりに見えたですね。
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ヴェルディ:オペラ『ナブッコ』 途中流れるイタリア第2の国歌とも言われる合唱曲「行けエエ!わが思いよ、金色の翼に乗って」は本当にイイ音楽ですね
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11月18日(金)
昨晩サッカーを夜の12時近くまで見て久々の夜更かしの結果またもや活字抜きで爆睡。気持ち良い目覚め。寝過ぎないほうが良いのかな?いやベッドで本を読むとけっこう睡眠時間を削ってるようですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。膝の曲げ伸ばしストレッチ30回は毎日義務のようにやってるけどそれが足を強くしているとの自覚がない。ナンデヤネン。とほほ。ワン。『ZAITEN』平尾剛さんとの対談初校を校正。来週月曜『オプエド』のゲストの調整で春日良一さんに加えて『週刊SPA!』で五輪疑獄事件を追いかけて原稿を書いてる上杉隆さんにも出てもらうことにする。検察関係者のコロナ蔓延で捜査はココまでってホンマカイナ?夕方から大相撲をチョイト見て今宵は隣人百歳のお婆さんとフランス人御夫妻とともに『鮨処もり山』へ…と思っていたら中学時代以来の悪友であるYが京都から出てくるというのでUもSも誘ってポン友を揃えて『もり山』へ結果的に美味しいお寿司屋さん貸し切り状態でワイワイガヤガヤ。農業国フランスと米作日本の比較論からシチリア島でオペラ『ナブッコ』を見てきたSのうらやましい話や阿南陸軍大臣の秘書をしていたお婆さんの話まで実に楽しい宴でした。小生と悪友どもはもう一軒久しぶりに「FLAT」という店にフラッと入ってアイリッシュウイスキーでさらにワイワイ。それでも11時にはベッドに入って健康的でした。歳取るとあまり呑めまへんなあ。
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『決定版三島由紀夫全集40』 対談集。高橋和巳・澁澤龍彦・Dキーン・野坂昭如・寺山修司・埴谷雄高・鶴田浩二・武田泰淳…60歳以上の読者には飽きない発言の連続!
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11月19日(土)
ベッドのなかの読書は三島由紀夫全集40巻対談集。対談相手は埴谷雄高・澁澤龍彦・高橋和己・いいだもも・堤清二・野坂昭如・ドナルドキーン…といった人が並んでいる。こんな面白そうな本を読まずに残してた自分に感謝だけど現代の論客たちはどこに消えた?ワン。黒兵衛と散歩のあと少しいろいろ準備して大船駅から東海道線で品川へ。山手線で原宿へ。千代田線に乗り換えて代々木講演前へ。白寿ビルの会議室で行われた日本スポーツ学会の第8回スポーツ・セカンドキャリア・フォーラムに参加。前に座った背中の大きな人は誰かと思ったら五輪銀メダリストのレスラーの太田章早大教授だった。インタヴューさせてもらったのはもう10年前以上かな?久しぶりの御挨拶のあとJリーガーから弁護士になった八十祐治さん&阪神タイガースのピッチャーから公認会計士になった奥村武宏さん&キックボクサーからやはり公認会計士になった守屋拓郎さんのシンポジウムの話を聞く。メッチャ面白く有意義な経験談で非常に勉強&参考になりました。奥村さんがスワローズへ講演に行ったときに一番前で熱心にメモ取って聞いていたのが村上宗隆選手だったとか。司会の長田渚左さんに発言を求められたので昔はスポーツマンが如何に馬鹿にされていたかという話を少々例を挙げて話させてもらう。最近はスポーツマンへの評価も彼らの世界も変わってきたかな。いや社会の側は変わってないかな?シンポのあと3人に挨拶して『ZAITEN』で平尾剛さんとデュアルキャリアの話をしたことを伝えておく。この会に初めて参加したという元銀行マンで元慶応の4番打者が高校野球を改革しなければならない…という話をされたので御挨拶。高野連の役員たちは80歳以上ですからね…と話が弾む。イロイロ勉強になって小生も少し話させてもらって千代田線&山手線&東海道線で帰宅。東京を遠く感じるうになったのも歳かなあ。晩飯のあと三島の対談集を持ってベッドへ。
11月20日(日)
三島由紀夫vsいいだももの対談。朝のベッドのなかで読む。二人は東大法学部で同期だったとか。そこから「右」と「左」に分かれたけど異なる思想の人物でも対談した時代は良かったですね。しかも内容がきわめて面白い。タイトルは「政治行為の象徴性について」。いいだももの発言。「いま核で武装しているような国家権力は外見は話し合い路線でツルッとしていて柔らかくて柔構造で民主主義なんだけどそこにトマトなり石なりを投げてみると核兵器を握り締めていながら非常にヒステリックな対応をする。そういう対応をする体制なんだということがチラッと見えてくる」三島が「トマトや石を投げるのは弱者でヒステリックな対応も女性化社会」といったことを言えば「僕は女性化時代を排するなんていう勿体ない気持ちはからっきしない人間ですからね」と応じる。三島の意見も面白い。「自分が終りだということは後に続くものを信ずると言うことなんだ。未来を信ずるということとは完全に反対の思想なんだ」「三島さん。たとえば未来の問題としてクーデターが起きて男同士で一緒にやってくれということになったらやりますか?」「やるやる。やるよ(笑)。おれはやるねえ。たいてい失敗するだろうが。日本は必ずしもクーデターやらなくていい。(略)戦略戦術があるんだ」「それちょっと聞かしてよ」「そんな挑発するなよ(笑)」あとの三島の人生を考えると少々意味深ですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩のあと終日部屋の掃除と本棚やパソコンの整理。ついでにトイレの掃除まで。企業の研修合宿で素手で便器の掃除をさせていたドキュメンタリーを見たことを思い出す。心が磨かれるらしい。心を磨くと磨く前の心とどんな違いが生じるのかわからないので素手はやめてブラシを使う。夕方から大相撲。高安に優勝させたいですね。晩飯は『さかなクン』やニュースや久し振りに『鎌倉殿の13人』を見ながら。鶴岡八幡宮での実朝暗殺と思ったらクライマックスは来週。この引き延ばし方がTVドラマの嫌いなところですね。NHKスペシャルでW杯特集を見て日本がドイツに勝てる確率もあるとの嬉しいデータを知って(ホンマカイナと思いつつ)W杯開会式を見る。モーガン・フリーマンも出ていたけどマァサッカーW杯は何と言っても試合が本番。そこがオリンピックとは違いますね。
11月21日(月)
昨晩ベッドに入るのが遅かったので爆睡して読書なしで朝目覚める。ワン。黒兵衛と散歩のあとカタールvsエクアドルの前半を見る。AIの判定でのエクアドルのオフサイド。アレは人間の目の判定ではオフサイドじゃないですね。人間の未来は人間に従うのではなくすべてAIに従うようになることの最初の象徴的事件と言えるかもしれませんね。嫌な未来だと思う小生は未来で生きていけないのでしょうね。そんな社会で生きていきたいとも思わないけど……。あ。開催国カタールに味方するためにAI判定を利用したというのなら「純人間的行為」として認めます。そういう未来なら生きていきたいとも思いますね(笑)。
11月21日(月)つづき
昼間いろいろ打ち合わせや仕事したあと夕方から『ニューズ・オプエド』。ゲストは五輪アナリストの春日良一さん。春日さんは高校までサッカー少年。中東イスラム圏初のW杯開幕についていろいろ話す。開会式に出てきた身障者やモーガン・フリーマンがカタールの人権問題にとっての免罪符になるわけではないですからね。途中から上杉隆さんがジャーナリストとして参加。東京五輪の贈収賄事件について話してもらう。東京地検の指揮官がコロナで倒れたことは捜査に支障を来したらしいけどプレ五輪の仕事の受注で談合があったことを公正取引委員会と合同捜査したのはかなり大きな出来事だという。談合の時効は5年で現在の五輪前の贈収賄疑惑事件よりも捜査期間を相当引き延ばすことができますからね。しかしメディアは大きく報道せず。メディアも五輪に関してはジャーナリズムではなくステークホルダーですからね。さて日本のスポーツ界は今後どんな方向に進むのか?この春日さんと上杉さんの話は相当に強烈で今日火曜日のオプエドで録画放送されますので興味のある方は見てください。https://op-ed.jp/ オプエドのあと晩飯はNHKのW杯特集を見ながら。ドイツ戦を何とか…という気持ちはわかるけどイケル・ヤレルとあんまり言わないほうがイイですね。ワテラがドイツに勝つなんてトンデモナイ。アホ言うたらあきまへん。カンニンしてくださいな…と頭を下げながら本番でバシッとヤッツケルのが格下弱者の戦法やと思いますが…。あとビール呑みながらイングランドvsイランの試合見る。イングランド滅茶滅茶強い!しかしイングランド選手の人権抑圧への抗議のニーダウンとイラン選手の国歌斉唱拒否は「物言うアスリートたち」として見事でしたね。そのとき客席でヘジャブを被ったイラン人と思しき女性が涙を流していたのも印象的でした。スポーツが社会から切り離されて存在する時代は終わりましたね。日本の「物言うアスリート」たちもJOCやJSCやスポーツ庁や札幌冬季五輪招致や電通に対してもっともっと発言すべきですね。
11月22日(火)
早朝ベッドのなかで読んだ三島由紀夫の対談=鶴田浩二「刺客と組長−男の盟約」野坂昭如「剣か花か−70年乱世・男生きる道」が面白かった。けど寺山修司との「エロスは抵抗の拠点になり得るか」と題した対談が凄かった。何しろ登場する人物が続々。《市川猿之助/澁澤龍彦/R・ニクソン/ジャン・ジュネ/アリストテレス/ブリジット・バルドー/エマニュエル・カント/吉田松陰/マクナマラ/ドン・キホーテ(セルバンテス)/バートランド・ラッセル/杉村春子/ペントール/佐藤栄作/パゾリーニ/ヴィスコンティ/ドストエフスキー/キリスト/赤塚不二夫/ソクラテス/ディアギレフ/田中新兵衛/太宰治/堀辰雄/森鴎外/井伏鱒二/沼正三/奥野健男/スイフト/マルキ・ド・サド/武智鉄二…まだ書き落とした人物があるかもしれないけれど対談にこれだけ多くの人物の名前が登場するのは珍しい(凄い!)のではないか?しかもそれらの人物の言葉の引用やそれに対する批判や賛意が語られている。量は質を凌駕する…なんて逆説的言辞を思い出した。イイ言葉ですね。ドストエフスキーの「神がいなければすべてが許される」というのはスゴイ言葉ですね……ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。そう言えば地球上の人口が80億人になるという。人間の総重量が地球の重さを超えると地球はどうなるのだろう?なんて考えてしまう。しかも質量保存の法則によれば人のカタチを造る原子や分子が多くなるとどこかの分子や原子が減っているはず…なんてことは考えなくてイイのでしょうね。ワン。終日デスクワークは北國新聞の連載執筆。イスラム圏でのW杯人権問題について。田島幸三日本サッカー協会会長の「今はサッカーに専念するとき」というコメントは「スポーツ・ウォッシング」の典型的発言で残念ですね。大相撲は高安ガンバレ!と叫びたいけど…うわっ…サウジがアルゼンチンを倒した!W杯サッカーは面白いですね。オリンピックは不要ですね?
11月23日(水)
三島由紀夫対談は小汀利得が相手。懐かしいなあ。この政治評論家を知ってる若者は少ないでしょうね。三島と二人で「弱者中心の世の中」を批判。《やられないヤツまでもやられたような顔をするほうが得な世の中》…ナルホド。サッカーで当たられてもいないのに顔を両手で覆って倒れ込む選手が多いのもそーゆー世の中だからかな?RKB毎日放送『田畑竜介GroooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演…と思ったら某通信社から今日のW杯日本対ドイツ戦について意見を求める電話。あれこれ喋っていてラジオの時間に食い込み危うくラジオを忘れるところ。スタジオから電話がかかってきてぎりぎりの電話出演。カタール(イスラム圏)での人権問題をスポーツこそ解決できる可能性ありと話して…間に合って一息ホッ。ワン。黒兵衛と散歩のあとデスクワークは連合通信の連載『スポーツ博物館』にラジオで話した「スポーツと人権問題」を書いて大相撲見て高安ガンバレ!でW杯のダイジェストをいろいろ見て長女が酒買ってやって来て…さあ!!いよいよ日本代表vsドイツ戦です!
11月23日(水)つづき
日本vsドイツは0−1のハーフタイム。日本ってこんなに弱かったのか…と思ってしまうほど上手くいってないですねえ。後半…三笘に期待。堂安も。
11月23日(水)つづきのつづき
勝ったああああああああああああああああああああああああああああああ!強い日本が誕生しましたね.これまでも強かったけど…それが自信にはつながらなかった。今日からは強い日本として振る舞いましょう!森保監督!選手の皆さん!おめでとう!ありがとう!
11月23日(水)つづきのつづきのつづき
ドイツとの試合終了直後に共同通信からコメントを求める電話があって「ヒーローは?」と訊かれて「選手全員」と森保監督と同じような言葉を口にしてしまったが一人選ぶとすれば森保監督でしょう。後半の戦術転換は最高に見事でしたからね。選手ではGK権田かな。ドイツの猛攻を食い止めましたから。しかし良い試合でした!試合終了直前にノイアーをフィールドに引き出した日本代表は凄かったですよ!
11月24日(木)
昨晩興奮して爆睡。朝に某出版社から日本のドイツに対する勝因をひとことで言うと?と訊かれたので「ローマは一日にしてならず」と答えました。ローマのように千年の歴史を遡る必要はないですが1993年Jリーグ発足までは遡って考えたいですね。
11月24日(木)つづき
朝黒兵衛と散歩のあと北國新聞コラム「スポーツを考える」の校正。「W杯サッカー開幕」と書いた部分を「開幕して日本代表がドイツに勝利」に修正。「しかし忘れてならないのは人権問題…」と続ける。まだ送稿していなかった連合通信の連載「スポーツ博物館」も同様の修正をして「スポーツ・ウォッシング」(スポーツが重要なことを洗い流してしまう事態)について書く。イスラム圏の人権問題だけでなはないですからね。ドイツに対する勝利は喜ぶべきことですがウクライナでの戦争は続いるし日本の防衛増強のため所得税増税なんてことが進めば最悪ですからね。そう言えば日本政府は消費税増税の時に国会議員の議員数削減を約束したはずですよね。どうなってるのかな?みんな忘れたからオシマイなのかな?仕事中に毎週送られてくる週刊プレイボーイを見てみるとナント!(と驚くべきことではないのかも知れませんが)ウクライナ情勢の解説で最近よくテレビで見かける防衛省防衛研究所防衛政策研究室長の高橋杉夫さんがサッカー日本代表のユニフォームを着て「W杯戦略論森保ジャパン番狂わせの条件は?」というタイトルの特集でインタヴューを受けていた。さすが防衛研究室長だけあってか南野の「ディフェンス」を高く評価。しかし南野が攻撃で活躍したことを考えるとこれが「敵地攻撃防衛」ということだったのかな?ドイツに先制点を取られたあとでしたからね(笑)。それと三笘が得点王を争うくらい爆発すれば「準決勝まで勝ち上がる夢を見られると思います」。「夢」というのがよくわからないけど戦争よりサッカーを語られるほうが平和的でイイですね。戦争を語るときはまた田原総一朗さんをやっつけてほしいですね。大相撲は王鵬が豊昇竜に快勝!優勝争いが面白くなりましたね。NHKのWカップ週刊ハイライトを見て三島由紀夫対談集を手にベッドへ。
11月25日(金)
朝ベッドのなかで三島由紀夫vs石川淳の対談読む。「肉体の運動精神の運動−芸術におけるモラルと技術」面白かった。三島は剣道(剣術について「先生たちはとってもうまいこと言いますよ。これは人を斬る術ではないと」しかし剣道でなく居合いなどの剣術をやってると「だんだん人を斬りたくなってくる。だってあれは人を斬る術なんだもの(笑)殺人剣が剣の本質ですね」と言った後しかし「アウシュヴィッツや原子爆弾には今でも反対ですね。それはヒューマニズムとチョット違うんだな(略)。自分に危険がないような殺人行為はまったく意味がない。それにはモラルがないですからね」ナルホド。モラルを失った為政者は怖いですね。それを独裁者と呼ぶのでしょうね…プーチンさん!ワン!ベッドから出て黒兵衛と散歩のあとフォーラム8の機関誌連載を書き始める。WRCについて書こうかと思ったけどやっぱりW杯における「スポーツウォッシング」の話かな…。そういえばかつてジャーナリストの大宅壮一はスポーツを「支配階級が大衆に注射する阿片」と言いましね。開催国カタールの選手がイマイチ硬い動きを続けるのはそういう狙いを持つ国を背負ってプレイしているからかな?晩飯はチコちゃんの出ているW杯ダイジェストを見ながら。岡田武史元監督も出ていたけどW杯日韓大会のときは一緒に横浜アリーナへ三大テナーを聴きに行きましたね。もう20年前の話か…。フランス大会のエッフェル塔の前での三大テナーも良かったなあ…。前の席がアヴェランジェで斜め前がキッシンジャーだったなあ…いろいろあったなあ…古い話や。
11月26日(土)
ベッドのなかでの三島由紀夫対談の相手は高橋和己。若い人は知らないかなあ?京大の中国文学の教授で作家。『悲の器』はスゴイ小説でした。その彼が大学紛争を語っている。日本の大学は《戦前からの体制みたいなものを持ち越してきて表に向かって進歩的だったけど内部の人間関係人事のあり方は建前を大きく裏切っていたわけですよ(略)国家の干渉なしに問題を内部ですぐさま自律的に処理していたら様相は変わっていたかもしれない》三派系全学連が赤軍にまでエスカレートしたことを踏まえての発言だが《戦前からの体制みたいなもの》を持ち越し《国家の干渉》でオカシナ方向に進んでいるのが日本のスポーツ界かもしれない。《結局日本人というのは上から命令されないと何にも改められないのであってこれではどうしようもないわけですよ》電通にも捜査の手が伸びた日本のスポーツ界は「国家の干渉」「上からの命令」にどう対処するのか?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩のあと原稿書き。集中力を少し欠いているのはW杯のせいかな?などと思いながら建築家の竹山聖さんから送られてきた新刊『京大建築学びの革命』(集英社インターナショナル)をパラパラと読み始める。面白い。建築家というのは理系の頭に加えてアートの才能が必須ですね。夕方から大相撲。高安の初賜杯は見えてきた?晩飯&アルコールでW杯チュニジア0vs1オーストラリア&ポーランド2vs0サウジアラビア見てしまう。W杯は日本の試合以外も面白いですね。カタールの人権問題とスポーツ・ウォッシングの関係は無視できないけどイギリスでも同性愛者は第2次大戦直後まで犯罪者としてナチスの暗号エニグマを解読したチューリングなんかも官警に見張られていたのですよね。キリストより約600年遅れでスタートしたムハンマド(マホメット)を開祖とする宗教を現代の感覚で非難するのはある意味難しい問題ですね。
11月27日(日)
高安に優勝させてやりたかった…というのはさておき、阿炎の優勝おめでとうというのもさておき…コスタリカ戦は最低の前半。ナニヤットンネン!あんな弱い相手に!後半バクハツせんかったらホンマに怒るでえ。
11月27日(日)つづき
嗚呼!クソ面白くもない試合!弱いチームにきっちりと勝つことのできないチームは強いチームとは言えませんね。たとえ強いチームに勝っても、それは一時期の偶然ですね。次のスペイン戦、2度目の偶然を期待して祈りましょう。せやけど、ナンデ前半からガンガン行かへんかったんや!?
11月28日(月)
ドイツ1−1スペイン。引き分け。やっぱり強いチームのサッカーは違いますね。嗚呼!日本のサッカーは何度消極的な采配で敗戦を重ねればいいのでしょうか?日本チームはまだまだ上から目線で弱いチームにキチンと勝つことができませんねえ…残念ながら。テレビで解説をしていた元監督たちも消極的采配で失敗をしてきた人たちですよね。嗚呼!ドイツ戦での「名采配」がテレビで繰り返し絶賛されるなかでのコスタリカに対する敗戦。これがサッカー?いや日本のサッカーの現実ですよね。スペイン戦で期待するのは久保?鎌田?三笘?遠藤の個人技?今日の夕方6時からの『ニューズ・オプエド』にはカタールからサッカー・ジャーナリストの大住良之さんと後藤健生さんがリモート出演。いろいろ現地情報をを訊きます!
11月28日(月)つづき
サッカーというスポーツはやっぱり面白い。それは体格差がさほど影響しないことにも要因がある。大きな人も小さな人も背の高い人も低い人も工夫で互角にプレイできる。加えて戦略・戦術・戦法・技術…が複雑に絡み合い偶然性の要素(弱者が強者に勝つケース)もけっこう高い確率で存在する。その構図は「脚本・演出・演技」等で構成される演劇やオペラ(多くの要素が混じり合った作品という意味)にも酷似している。だから世界中でどんなスポーツよりも高い人気を得たのだろう。その最大のイベントであるワールド・カップが行われている。ナントカ仕事(原稿書き)はしているが本が読めない。シャーナイな。4年に一度やから。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩のあとフォーラムエイトの機関誌『Up & Comming』の連載『スポーツは教えてくれる』を完成させて“仮タイトル”が『甲子園大会はいらない−高校生のための高校野球へ』となった岩波ブックレットでの小林信也さんとの対談追加原稿に取り組み始める。夕方からは『ニューズ・オプエド』。まず最初に東京五輪テスト大会での官製談合についてジャーナリストの上杉隆さんが解説。五輪組織委の中にいる電通の出向社員と電通がどのように取り仕切ったか?テレビ局の関係会社はどう関わったのか?(今後のTV報道はどうなる?)組織委の役員への捜査はどこまで進むのか?…等々東京地検への取材による興味深い報告を聞いたあと現地カタールからサッカー・ジャーナリストの大住良之さんと後藤健生さんがW杯を解説。大住さんのイスラム圏で初のW杯が開催されことの意義についての話や後藤さんの日本代表森保監督の戦略の失敗という指摘(戦術の失敗じゃないですよ)はメッチャ面白く参考になった。今も聞けますからどうぞオプエドのサイトへ!今日放送の『オプエド』では二人のFIFA批判も!オプエドのあと晩飯&サケ&セルビアvsカメルーン&韓国vsガーナの試合を楽しむ。いやぁサッカーというスポーツは面白いですね。しかし日本の「五輪疑獄事件」を「スポーツ・ウォッシング」してはイケマセンね。https://op-ed.jp/
11月29日(火)
本を読むのが少々しんどくなったので何か気軽に読める本はないかと本棚を漁っていたら『戦国武将名鑑』なんて小さなパンフレット(B6版100ページ)が出てきた。信長秀吉家康から山本勘助森蘭丸服部半蔵など40人の戦国時代の大名武将策士が並んでいる。「天下に最も多きは人なり。少なきも人なり(黒田官兵衛)」などと武将の一言が並んでいる。40人のなかに知らなかった人物が一人。立花道雪。豊後のキリシタン大名で酒好き女好きの大友宗麟の家臣だったらしい。だからか「主人の過ちを正すのが臣たる者の務め」なんて言葉を残している。『炎の軍扇 立花道雪』(西津弘美・著/学陽書房)なんて本もある。読んで見ようかな。ワン。黒兵衛と散歩のあと本HPの更新原稿作り。昼飯後に読売テレビ『す・またん』のZOOM取材に応じる。サッカーについての様々な質問に答える。サッカーボールがかつて白黒だったのはテレビが白黒だったからなんですね。カラーテレビが普及してボールもカラーになりました。かつての六角形と五角形を組み合わせたボールは日本のメーカー(モルテン)の発明だったんですね…に加えてメソポタミア生まれのフットボール(太陽の奪い合い)の歴史も話す。いろいろ仕事のあと晩飯&宮台真司さんが暴漢に切りつけられたニュース。まだ事情はわかりませんがいろいろ事件がありますね。東京五輪テスト大会の談合事件は結構大きく広がるかな?何しろ仕事発注した側と受けた側が一緒になっての談合ですからね。組織委の上の方までいくかな?それとも入院で逃げるかな?
11月30日(水)
『戦国武将名鑑』気軽に面白かった。加藤清正が身長190センチだったとか福島正則が酒豪で酒癖が悪かったとか。どーでもいいように思えてそーでもない知識がたくさん頭に入るのはイイことですね。ベッドから出てRKB毎日放送『田畑竜介GroooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。サッカーの魅力&W杯の熱狂について。紀元前のメソポタミア地方で生まれた丸いモノ(世界を支配する太陽)の奪い合いのゲームが世界に広まったわけですね。しかも手を使えないことにして身体的大きさの意味がなくなったこと。さらにサッカーの戦略・戦術・戦法・技術が演劇やオペラの脚本・演出・演技に似ていること…などなどを話す。「日本はスペイン戦にどんな戦略と戦術で?」と訊かれたので「もう根性で必死にやるだけ」と答えて大笑い。まぁそーですよね。ワン。黒兵衛と散歩のあとはデスクワーク。フォーラム8の機関誌『Up & Comming』の連載『スポーツは教えてくれる』の原稿をブラッシュアップさせて送稿。中味はスポーツウォッシングについて。「ワールドカップ」を「ローマの休日 Roman Holiday」にしてはならないということですね。Can you understand? 夜はニュースを見ながら晩メシ&酒。中国のゼロコロナ政策はオモシロイことに…いやタイヘンなことになってきましたね。テレビ放送ではW杯の客席(ノーマスクで騒ぐ観客たち)を見せないようにしているとか。中国共産党はW杯をスポーツウォッシングに使えないわけですね。これぞ「スポーツの力!」…かも?江沢民元中国国家主席が亡くなりましたね。反日を煽ったのもこの人でしたが映画『セヴンイヤーズ・イン・チベット』に腹を立てディズニー社に『パール・ハーバー』を創らせたのもこの人だったらしいですよ。
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