4月1日(月)
最近は誰も「エイプリル・フール(四月馬鹿)」を話題にしなくなった。昔はラジオなんかでも思い切り嘘の話をして逆に政治批判や世の中批判につなげたものだけど最近は裏金やSNSなど嘘と忖度とフェイクニュースが蔓延しすぎて本物の嘘(ジョーク)を笑えなくなってしまったようですね。それだけ社会に余裕がなくなったということかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。突然俄雨が降ったりして変な天気。昨日は3月なのに7月の陽気なったりして昔の人が天候(天変地異)と世の中の出来事を結びつけていた理由がわかるような気がしますね。世の中がオカシイとお天道様もオカシクなる。きっとお天道様も怒っているのでしょうね。ワン。『世界思想スポーツ特集』を読んでほしい人に郵送するため終日スマートレターに宛名書き。何年か前から年賀状を失礼するようになって久し振りの大量住所書き。ふううう。晩飯は吉本新喜劇創立65周年記念公演のお笑いスター総出演の見事にオモロイ舞台を見ながら。そう言えば『週刊現代』の今週号のモノクログラビアでも特集してましたね。吉本が奇妙に安倍政権と癒着して万博の仕事を請け負ったりして責任者出てこーい!と言わなくなって…しかし新喜劇の舞台だけはヤバイネエ!とエネルギッシュに見事にボケをかましてますね。ブラーヴォ!
4月2日(火)
ベッドで新たに読む本がなくなったのでベッドの横の棚に手を伸ばすと『ウンベルト・エーコの世界文明講義』(河出書房新社)があった。この本はどこを開いても面白い。特にオモシロイものはないが今日はオスカー・ワイルドのアフォリズムをひっくり返す練習。《モダンなものだけが時代遅れになる=時代遅れになるものだけがモダンになり得る》この負多雨の文章の例となる事象を頭に次々に思い浮かべているといつの間にか寝てしまう。不眠症治療の特効薬。ワン。ベッドを出て黒へエイト散歩。昨日の『オプエド』で日本のスポーツ庁などが考えてるスポーツベッティングの話をして高校野球だけは対象にしないほうがイイと話したけど海外サイトには既にセンバツを対象にしたかけの日本語サイトなどが10以上存在するらしい。「禁止すれば犯罪が増えるからコントロールを」というのが英政府の賭博に対する見解らしいけど難しい問題ですね。ワン。いろいろ準備して午後からRKB毎日放送テレビの九州限定『まじもん!』という番組のZOOM収録。野球は何故9イニングなのか?バックスクリーンに何故観客が入れないのか?ピッチャーのマウンドは何故高いのか?なぜ7回をラッキーセヴンと言うのか?…などいろんな疑問に答える。こーゆー番組は面白く楽しいですね。スポーツはわからないことだらけで学校の体育の授業では何も教えてくれなかったですからね。10年くらい前に全国から集まった千人くらいの体育の先生を相手に講演したときにサッカーってどう意味か知っている人手を上げてくださいと言うと10人くらいしか上がらなかったですからね。嗚呼。小生の拙著を読んでください(笑)。晩飯は久し振りにヴィヴィアン・リーとマーロン・ブランド主演エリア・カザン監督テネシー・ウイリアムス原作『欲望という名の電車』を見ながら。半分だけで半分は明日。感想も明日。
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『地上より永遠に』 バート・ランカスター&モンゴメリー・クリフト&デボラ・カー&フランク・シナトラ…&フレッド・ジンネマン監督。これは古臭くならない映画です
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4月3日(水)
朝起きて黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にのZOOM音声出演。テーマはプロ野球とメジャーの開幕で野球の話題。プロ野球や日本の野球には応援団が存在するのにメジャーやアメリカの野球には応援団が存在しないのは何故?アメリカのスポーツでもアメフットやバスケには応援団(チアリーダー)が存在するのにベースボー津に存在強いないのは何故?韓国の野球に応援団(チアガール)が存在するのは何故?大相撲に応援団が存在史なのは何故?…という話をする。要は前近代(飛び入りの自由があった時代)から続いているスポーツには応援団が存在せず近代以降(飛び入りの自由がない時代)に輸入されたり創作されたスポーツには応援団が生まれるのですよね。これは我が師匠中村敏雄先生の見事な分析です。メジャーの話題が出たときにアメリカへメジャーを見に行ってメジャーリーグと口に出しても通じませんよと付け加える。メイジャ・リーグMajor Leagueと言わないとメジャーMeasure(計測器)と間違えられますよと言って番組を終了。黒兵衛と散歩と思ったらテレビに緊急地震速報。沖縄地方にかなり大きな地震が起こったらしい。心配しながら黒兵衛と散歩して帰ってきたら台湾で震度6強とか。最近はよく揺れますね。チョット怖いですね…と思いながら仕事。昼飯時に再度TV。津波はそれほどでもななかった。NHK-BSはフレッド・ジンンネマン監督の名作戦争映画『地上より永遠に』をやっていた。バート・ランカスター&モンゴメリー・クリフト&フランク・シナトラ。デボラ・カーが綺麗ですね。恋や不倫やパーティのある米軍の軍隊生活。不条理な上下関係もあるがハワイの駐屯地は穏やかな日々が流れる。そこへ日本軍の真珠湾攻撃。政治的背景はさて措き突然の日常破壊は戦争も地震も同じですね。ならば天災に備えて人災は止めなければ!晩飯は昨日の続き『欲望という名の電車』を見ながら。ヴィヴィアン・リーの熱演はわかってもテーマは古くなったかな?肉体労働者の描き方が舌禍事件を起こした川勝静岡県知事の感覚に似てるかな。要は一時代前の古い考え方だということですね。
4月4日(木)
物凄い雷鳴で目を覚ました。近くに落ちたのかと思ったら夢だった。昨日の大地震のせいか。それとも宮崎で起きた落雷事件の記憶のせいなのか。とにかく天変地異はテレビのニュースで知っただけでも脳細胞に刻み込まれて夢となって爆発するらしい。あるいは昨晩と夜中に読んだ最近の野球小説があまりにもつまらなかったので脳裏の雷神が怒ったのかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩してイロイロ準備してヨメハンと一緒に東海道線で新橋へ。時間的に余裕があったので10分ほど歩いて帝国ホテルへ。音楽プロデューサーとして活躍した佐野光徳さんが昨年末死去した。そのお別れ会に参加。小生と同い年の堺生まれの関西人で気が合った人物を送る会は辛い。出逢いは札幌でのパシフィック・ミュージック・フェスティヴァル(PMF)。北海道テレビでそのドキュメンタリーを撮る仕事に招かれて佐野さんや彼がマネージメントをしていた佐渡裕さんと出逢う。以来30年以上のお付き合いで仕事もいっぱいしたしいろんな相談にも乗ったし一番最近ではスピルバーグに日本国憲法が生まれた日本の戦後の経緯を映画化させる話や福島原発事故の映画化の相談に乗っていた。小生がPMFに関わったのは2回目の1991年からでレナード・バーンスタンに直接会えなかったのは残念だったけど佐渡さんとともにレニーに纏わるいろんな話を聞かせてもらった。会場に行くと娘さんと久しぶりに会って佐野さんの最後の様子を聞いたり佐渡さんやプロデューサーの小栗哲家さんと話してると平尾誠二さんが亡くなったあとに佐野さんがいろいろ世話した関係で奥さんの恵子さんが来られていたので久し振りにご挨拶。佐野さんの創設したプロダクションのクリスタルアーツのスタッフの皆さんにも挨拶して会場内に設置されていた多くの写真のなかに小生が一緒に写ってる写真も何枚か会ってあって…昔を思い出してマイッタ。お別れの会では佐渡さんの挨拶や関係者の弔辞のあと献花。終わって飲み物が振る舞われていたので白ワインを1杯いただいてavexの社長や山下洋輔さんのマネジャーや元N響の茂木大輔さんやソプラノ歌手の田村麻子さんや元毎日放送プロデューサーの武田さんなどなど…まるで久し振りの同窓会のように話したあと帰宅。しかし小生がとメッチャ気の合った友人は何でみんな先に亡くなってしまうのか…野村万之丞…平尾誠二…佐野光徳…まだまだ一緒に面白いことができたはずなのに…嗚呼。合掌。
4月5日(金)
『世界思想51号特集スポーツ』に掲載された小生の記事が世界思想社のホームページで公開されました。『スポーツとは何か−「スポーツそのもの」の魅力を求めて』と題した原稿です。御一読ください。読んでいただければ最近小生がマスメディアに登場できなくなった理由がわかりますから(笑)https://web.sekaishisosha.jp/posts/7960
4月5日(金)つづき
昼間イロイロ準備して夕方から『ニューズ・オプエド』。ゲストは尚美学園大学教授の佐野慎輔さんと相撲ジャーナリストの荒井太郎さん。まずはセンバツ大会が海外のスポーツベッティング・サイトに10種類以上日本語でアップされていたことと日本でもスポーツベッティングの合法化によるスポーツ振興財源獲得の話題。高校野球を高校の部活動とするなら賭けの対象になどできないがはたして今の高校野球は高校の部活動と言えるのか…という点で佐野さんも苦慮。賭博に対して日本は「刑法で禁止」しながら「一部公認(公営)一部(パチンコ等)黙認」の状態。いつまでこの曖昧な状態を続けるのか…大々的な討論が必要ということで意見が一致。でないとスポーツベッティングのカネ(掛け金)が海外に流れるだけで日本のスポーツ界には何のプラスにもなりませんからね。しかし討論を大々的に始めるにはメディアの中立性が必要ですからメディアがプロ野球や高校野球の主催者側に立つことを止めなければならないですね。そこが日本のスポーツベッティングを考えるうえでの元凶かな。それと…大相撲界の白鵬イジメを荒井さんにキチンと解説してもらう…とイジメでも何でもなくて処分は正当とのこと。彼が宮城野の親方を襲名するときに書いた誓約書にそもそも違反して協会の聞き取りの時のも虚偽の発言をしたとのこと。その解説に小生も佐野さんも納得。ただし相撲協会の説明不足を批判。番組終了後我々夫婦の甥っ子に第2子が誕生したことで京都から出てきた義姉夫婦と長男&我が家の次女&2人の孫とともに近所のイタリア料理店で会食。小生とヨメハンの誕生祝いも兼ねてワイワイガヤガヤ。
4月6日(土)
誕生日冥土の旅への一里塚めでたくもありめでたくもなし。ベッドのなかでの読書は手塚治虫の文庫全集から『ロストワールド』。昨日から遊びに来ていた孫が本棚の奥から引っ張り出したもののようで思わず読み出す。この荒唐無稽のオモシロイ作品を手塚氏は中学時代に思いついたとか。地球より遅れて進化し恐竜などの跋扈しているママンゴ星を探検して取り残された男と女(植物人間)がママンゴ星のアダムとイヴになる結末は晩年の『火の鳥』にも通じますね。栴檀は双葉より芳し…または三つ子の魂百まで…かな?ワン。昨夜我が家に泊まった次女と2人の孫と一緒に黒兵衛と散歩。途中ヨメハンも合流して満開の桜の下で記念撮影。染井吉野も山桜も見事に今年も花開きました。ワン。最近『エイリアン』を見て感激した中1の孫は昨晩『エイリアン2』を見て今朝は『エイリアン3』。横からイロイロ話すとネタバレやめろと叱られる(笑)。しかし宇宙船やエイリアンのデザインがスイスの画家ギーガーの作品でリドリー・スコットの監督した『1』のあとはジェームズ・キャメロン監督の2以降3→4…とレベルが落ちる…とかワイワイしているとお隣さんが小生とヨメハンの誕生祝いにシャンパンと花束のプレゼントを持ってきてくれる。ありがたいことです。昼飯をみんなで楽しんだあと一昨日からのパーティつづきで疲れて昼寝。みんな自分たちの家に帰って行ったあとヨメハンと二人で『報道特集』見ながらいただいたロゼのシャンパン飲みながら静かに晩飯。シャンパンめっちゃ美味しかった。
4月6日(土)つづく
晩飯のあとにNHK『新プロジェクトX』を観る。スカイツリーの建設。がんばった工事関係者はみんな素晴らしかったと思うけどヤッパリ「人間ドラマ」なんですね。スポーツを「人間ドラマ」で描けば「スポーツの面白さ・素晴らしさが消える」。建築物の場合は何が消えるのかな?
4月7日(日)
朝のベッドのなかでの読書は手塚治虫『メトロポリス』。手塚氏の1949年の作品。昨日読んだ『ロストワールド』が1948年。小生の生まれる前の作品。アトムも生まれる前だけど空飛ぶ少年はアトムの飛び方をしている。文明批判もこの頃から最晩年まで続くわけですね。ミキマウス・ウォルトディズニーニという巨大鼠も登場するけどディズニーが『ライオンキング』で手塚作品『ジャングル大帝』をパクったのをあまり問題にしなかったのはコレがあったからかな?しかし長谷川町子に国民栄誉賞が与えられて手塚治虫に与えられなかったのは国民栄誉賞が自民党総理の思惑で動いてる証左ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。満々開の桜並木の下。桜の花の下には死体が埋まっていて桜はその血を吸い上げるから美しいと誰かが書いたけど最近の桜にそんなおどろおどろした美しさを感じなくなったのはテレビの報道過多のでしかもしれないですね。ワン。終日仕事部屋の整理。手の空いたときにチョコチョコとテレビを観るが野球ばかりでサッカーのないのは何故?町田vs川崎を観たかったのに…。アメリカでは水原−大谷ギャンブル借金事件の続報が続いてるのに日本で報じないのは何故かな?晩飯のあとに観たNHK-Eテレの『クラシック音楽館』で初めて聴いたシチェドリン編曲のバレエ音楽『カルメン組曲』は面白かったですね。弦と打楽器だけの組み合わせが秀逸でした。
4月8日(月)
朝ベッドでの読書は為末大さんの新刊『ぼくたちには「体育」がこう見える 「体育」は学びの宝庫である』(大修館書店)。先週この本が届いたときは「体育キライ」で「体育」の名称を「スポーツ」に変えることに尽力してきた小生としてはナンジャコレ!?と思えるタイトルだったが中味はナカナカ面白い。『体育科教育』(同)という月刊誌に連載された対談を纏めたものだが数学者(独立研究者)で名著『数学する身体』(新潮社)の著者である森田真生氏も登場。《すればするほど人間以外の生きものがハッピーになるスポーツもあり得るかもしれない》なんて言葉はナカナカ聞ける表現ではないですね。森田氏の写真を初めて見たが85年生まれでこんなに若い方だとは想像できなかった。10歳までアメリカで育ったバスケ少年はマイケル・ジョーダンに憧れていたとか。やはり身体は若い頃から動かしたほうが良いようですね。しかし常にジャージ姿でホイッスルを首からぶら下げて怒鳴ってる体育教師にこそこの為末さんの対談集を読んでいただきたいですね。ついでに小生の拙著も。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。ガビチョウ(画眉鳥)の啼き声が美しいけど五月蠅すぎる。やはり外来種なんですね。ワン。黒兵衛も外来種。外来種差別はイケマセンね。仕事の合間に子供部屋の本棚にある資料を漁ったら手塚治虫『火の鳥 少女クラブ版』(講談社)なんてのを見つけた。「エジプト編」「ギリシア編」「ローマ編」の三部作で昭和31〜2年の『少女クラブ』に連載されたものだとか。この頃から「火の鳥」は手塚氏のテーマだったのですね。仕事の合間に読んでしまう。晩飯は吉本新喜劇を見ながら。面白い!!晩飯の前後には昼間NHK-BSでやっていた『エアフォースワン』を観る。キチンと観たのは初めて。ハリウッド・スペクタクル・アメリカン・ナショナリズム編。アメリカ人は何故にこうもエンタメの創り方が上手いのでしょうねえ?
4月9日(火)
朝ベッドで昨日に続いて為末大さんの対談集『ぼくたちには「体育」が…』読み続ける。面白い。素晴らしい!《からだを使いつつ「できる/できない」の優劣をつけるのとは違う技術を高める。そういう体育もあるのかな》という伊藤亜紗東京工大教授の意見など新しい体育観が満載。小生は昨日も書いたが「体育キライ」でその「軍隊的上意下達的命令的やり方」を改めるべく「体育→スポーツ」への変化を求めてきたが為末さんの主張は体育を弁証法的に止揚して「新しい体育」に生まれ変わらせることと理解した。これには大賛成だけど現教育体制で実現可能かな?アカデミズムの理想的体育と現実の体育教師の乖離を埋めることが可能か?体育学会や体育教師の勉強会に都合3度講師として呼ばれたことがあるがそのうち1度は聴衆のジャージャー姿の体育教師の携帯電話が3度も鳴って腹が立って講演をやめたことがありました。今から約20年前の話だから現在は変わったかな?為末さんの本を全体育教師が読めば変わるはずだけど…ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩しようとしたら猛烈な春の嵐。花ニ嵐のタトエモアルゾ。サヨナラダケガ人生ダ。その井伏鱒二の訳詞ばかりを思い出す。その詩が川島雄三監督の映画『貸間あり』では見事に使われていましたね。あ。原作は井伏鱒二の小説か。ワン。終日デスクワーク。昼には春の嵐も止んだので黒兵衛を庭に出してやると山盛りの雲古。はっはっは。元気な証拠。昼飯後にNHK-BSが『ア・フュー・グッドメン』という映画をやっていたので観てしまう。米軍のグァンタナモで起きた「殺人事件」で有罪を疑われた2人の軍人をトム・クルーズ&デミ・ムーアなどの弁護人が救う話。ジャック・ニコルソンが出ているので観ていたらナカナカ出てこないけどケヴィン・ベーコンの検事との法廷闘争が興味深くて見続けたたら最後の最後にニコルソン御大が登場。実は軍の規律を守るための殺人で命令を下したのがニコルソンだったことが暴かれる。昨日観た『エアフォース・ワン』とはまた別の種類のアメリカン・ナショナリズム映画。アメリカ(ハリウッド)の奥深さか?NHKは総理の訪米に合わせて上映映画を選んでるのかな?
4月10日(水)
昨晩息子の部屋の本棚から『マンガで読む名作カラマーゾフの兄弟』を発見。ドストエフスキーをマンガでなんか読むなよと呟きながらベッドに持ち込んで昨晩と今朝ベッドで読破。そう言えば手塚治虫も『罪と罰』を漫画化していたなと思いながら読んだが親殺しの罪を着せられてシベリアへ送られる長男も彼を囲む恋人も弟たちもこんなに明るい心でハッピーエンドだったかなあ…と高校生の時の読んだ重苦しい感想と較べて不思議な気持ちに陥る。これがマンガのチカラ?ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にのZOOM音声出演。テーマは大谷がクリケットのバットでバッティングの調子を取り戻したことを取りあげて「丸い物=ボール=太陽の象徴」の奪い合い(フットボール)は古代メソポタミアが起源だが棒(王の錫杖=地上権力の象徴)でボール(太陽の象徴)を打つゲームは古代エジプトが起源という話をする。クフ王のピラミッドにはまるで王がノックをしているような絵が残されているんですよね…と書いたのは詩人の平出隆さん(『ベースボールの詩学』講談社学術文庫)でしたね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。桜の絨毯を踏み締めながら。桜の花弁が散ったのは春の嵐のせいではなく寿命だと聞いたことがある。花弁は少々の風では散らないらしい。ということはサヨナラダケガ人生ダという別離も寿命の結果なんでしょうね。ワン。終日デスクワークは終末のオペラ講座『蝶々夫人』のレジュメづくり。八千草薫主演の1955年製作イタリア映画『マダム・バタフライ』はよくできてますね。増村保造が助監督をしてますね。1986年ミラノ・スカラ座の浅利慶太演出『蝶々夫人』もイイ演出ですね。カラヤン指揮ウィーン・フィルでジャン・ピエール・ポネル演出の映画は日本人が日本の描き方がチョットオカシイ。西洋人のゲテモノ日本観が垣間見えて馬鹿馬鹿しく面白いけど…。
4月11日(木)
昨日のマンガ版『カラマーゾフの兄弟』に続いてベッドのなかでジェームズ・ジョイスの『ユリシーズ』をマンガ版で読む。『カラマーゾフ』や『罪と罰』は高校時代に一応日本語訳を読んだけど(役者の名前が江川卓だったのでよく憶えている・笑)『ユリシーズ』は未読。マンガだけで読んだ気になるのはイケマセンね。けど概要をつかめるのは面白い。ジョイスはプッチーニのオペラ『蝶々夫人』を見に行こうと妻を誘ったが女性蔑視の酷い話は見たくないと断られたという話をシーポリ指揮フレーニが蝶々夫人のCDの解説書で読んだ。ジョイスが綺麗なメロディを聴きに行こうと誘ってもダメだったらしい。そう言えばウチのヨメハンも蝶々夫人のストーリーは女にとって最悪と言ってる。我が師匠である永竹由幸さんは現地妻の蝶々さんが夫がアメリカから帰ってこないからといって待ち続けたり捨てられて自害するのはありえないと書いている。次の旦那を見つけるのが普通だと。当時(明治代初期)の米軍人は日本人女性を妻にして中国料理を食べてスイスに住むのが理想だったとか。その日本人妻の理想型が物語になったのが蝶々夫人なのでしょうね。演出家のハリー・クプファーはプッチーニの『トゥーランドット』は女性差別が酷いから演出しないと言っていたらしい。納得するが音楽は美しいですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。桜はまだピンク色。もうすぐ葉桜だけの青葉になるともっと美しいと思うのは少数派?ワン。終日デスクワークは終末オペラ講座『蝶々夫人』の再勉強&明日の『ニューズ・オプエド』の準備。久し振りに五輪アナリストの春日良一さんに登場してもらう。サッカー欧州選手権に対するイスラム国のテロ予告は大事に到らなかったようだけどパリ五輪は大丈夫かな?晩飯映画劇場はソ連映画の大作『カラマーゾフの兄弟』を観ながら。しかし4時間以上のロシア語字幕映画を飯食いながら観るのは不可能とわかりプロ野球に変更(笑)。あの歌いっぱなしの応援はどうにかならないものか?
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『アポロンの地獄』 父殺し。エディプス・コンプレックスを生んだ神話。ガチャガチャと鎧の音。最後は突然現代に。男の子だからよく憶えてます。
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4月12日(金)
ベッドのなかで森田真生『数学する身体』(新潮社)を何度目かの再々読。今夕の『ニューズ・オプエド』でスポーツ特集の『世界思想51号』を紹介すると同時に為末大さんの対談集『ぼくたちには「体育」がこう見える』(大修館書店)も紹介しようと思い対談相手の一人の森田真生さんの本をもう一度…と思ったのだが…マイッタ。これは何度読んでも凄い名著ですね。広さを測ったり数を足したり引いたりする「行為」が自ずと「思考」となり数がそれ自体が文化となる話やマグロが環境(海水)と一体化して時速80キロで泳ぐ話や建築家荒川修作氏の《「天命反転」の壮大な企て》の建築物の話や「数学mathematics」がギリシア語の「マテマータ(学ばれるべきもの)」に由来する言葉で「定理theorem」がギリシア語の「よく見る」という言葉から生まれたこと…などなどマイッタとしか言い様がない「目鱗」の連続ですね。パゾリーニの映画『テオレマ(定理)』を見直したくなりましたね。ナンノコッチャ!ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。桜は五分葉桜。もうすぐ青葉茂れるの季節ですね。ワン。大谷翔平は水原一平のギャンブルと一切無関係だったことが証明されてよかったですね。小生はギャンブル解禁大賛成。IR大反対です。だから関西万博にも大反対しています。そもそも万博推進している人が1970年の大坂フェスティバル・ホールでどんなコンサートが万博の一環として行われたか…知らないでしょう。私はバーンスタインと小澤征爾が指揮したニューヨーク・フィルのコンサートにも二期会の『ラインの黄金』にも行きましたが今年の万博ではそんな文化事業はトンと聞きませんよね。夕方から『ニューズ・オプエド』はスポーツとギャンブルの話やパリ五輪&オリンピック休戦の話。オリンピック休戦を実現させるためにどうすればいのか…難しい話だけど五輪アナリストの春日良一さんやNPO法人おりがみでオリンピックの「有効活用」を企てている都築則彦さんの話は非常に勉強になりました。パリ五輪はどうなる?を考えるよりパリ五輪が終わったとはどうなる?を考えるべきなんですね。BS-TBSで五輪や万博の「イベント資本主義」「お祭り資本主義」を取りあげていたけど…今頃になって…とも思いますよね。今になって取りあげるべきは万博の終わったあとのことですよね。
4月13日(土)
『数学する身体』読み続ける。何度読んでもオモシロイ。確か数学者で著者の森田真生氏も尊敬している岡潔氏はアポロ11号が人類初の月面着陸に成功したときテレビに出てコメントされたように記憶している。「目を閉じれば誰でも月に行けるに何をわざわざロケットで…」と話されたと記憶しているがアレは小生の幻想だったのか…ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。今年の桜も幻想だったのか…青葉茂れる。ワン。土曜昼飯の定番はNHK『探検ファクトリー』を見ながら。耐熱ガラスの加工工場は面白かったですね。総ガラスの楽器は1千万。スーパーカミオカンデの光電子倍増管もここで創られたんですね。ここで?ってどこや?忘れた。それがテレビ知識の限界。嗚呼(>_<)明日の中日オペラ講座『蝶々夫人』の準備イロイロ。早く寝る。
4月14日(日)
ベッドのなかの読書は小生の師匠永竹由幸氏の『蝶々夫人』に関する記述イロイロ。日本の真珠湾攻撃はアメリカ人海軍将校に弄ばれて自刃した蝶々夫人の菩提を弔う復讐劇だったという永竹氏の説は面白いですね。一読突拍子もない暴論に読めますが蝶々夫人を近代日本(東洋)の西洋に近づいた象徴と捉えるとナカナカ面白味が感じられますね。ワン。ベッドを出て朝食と黒兵衛との散歩を早めに済ませて大船駅へ。東海道線で品川経由新幹線で名古屋へ。新築なってグランドオープン間近の新中日ビルで15人ほどのおば様&おじ様を相手に栄中日文化センター「オペラ講座」で『蝶々夫人』を解説。7月の兵庫県立芸術文化センターの佐渡裕プロデュース『蝶々夫人』の鑑賞ツアーの宣伝も兼ねて浅利慶太演出の舞台や八千草薫主演の映画を見ながら解説。皆さんに楽しんでいただいて新幹線で帰鎌。その足でヨメハンと待ち合わせた『鮨処もり山』へ。久し振りに美味しいお寿司を味わいながらカウンターを共にしたお客さん方と水原一平事件を話したりイロイロ楽しいひとときを過ごして足洗い。帰宅してNHK-BS『クラシック音楽館』を見聴きしながらワインとチーズで呑み直し。先日亡くなったポリーニの特集はよかったけど日本の音楽評論家のエライさんはどーしてあんな上から目線のエラそうな発言を素晴らしい演奏家に対してできるのかな?面白い音楽評論を書いてないくせになぜか「高い評価」を得ているのは政治力があったからか?それにしてもポリーニのベートーヴェン最後のソナタ32番は人類の遺産と言えるほどの名演ですね。
4月15日(月)
ベッドのなかで『数学する身体』読み続ける。小生が数学を放棄したのは高校2年数Vの授業のテーラー展開からだったが数Ubで虚数が登場したまでは面白さに小躍りしていた。imaginary numberという魅力的な言葉が宇宙物理の計算にも登場すると聞いてナルホド現実宇宙は虚構の塊かもしれないと興奮した。空即是色色即是空の世界で数学はオモロイなぁと感激していたら数Vで挫折。しかしヒルベルト&デデキント&ゲーデル&チューリング…の話はオモロイですなあ。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。葉桜七分咲き。満開だった桜の花弁は掛け合ってマイナスの虚数になって落ちていき地面で集まる場所と吹き飛ばされる場所に分かれて宇宙の銀河のような塊をアチコチに作る。桜の花弁の集まりも宇宙の星の集まりも同じimajinary numberの集合体なんですなぁ。ナンマイダーナンマイダー南無阿弥陀仏…ナンテほざくのが好きな男は数学者にはなれないですなぁ。ワン。終日原稿書きは水原一平事件とギャンブルスポーツを考え直す。日本が英国のように「賭博解禁の大人の国」になれるのはいつのことでしょう?IRは現在の公営賭博と同様「一部公認一部黙認」の状況を後押しして「公認された連中」が金儲けをするだけ…ですよね。晩飯は吉本新喜劇を見ながら。安部公房ばりの不条理なドタバタの展開はイイですね。その後のNHK『映像の世紀バタフライエフェクト』はノルマンディー上陸作戦。なるほどハリウッド映画の『史上最大の作戦』が如何に綺麗事の虚構だったのかよくわかった。作家のサリンジャーは上陸作戦からベルリン攻略まで参戦して戦後PTSDを発症。田舎に籠もるわけですね。上陸作戦前の爆撃では大勢のフランス人も犠牲になってソレが戦争なんですね。だから絶対にやってはいけないのですね。
4月16日(火)
『数学する身体』のなかにも数学者の奇行(面白い行動)がいくつか紹介されているが我が高校の数学教師のなかにも毎日壁に直面して足踏みランニングをしている数学の教師がいた。そういう人が存在している方が世の中豊かですね。小生の同級生で中学時代に分厚い英語の本を読んでいたので「何の本?」と訊くと「集合論」と答えた大天才がいた。大人になってから我が家に泊まりに来たことがあって夜に風呂をすすめるとナカナカ出てこない。心配になって見に行くと風呂に入らず真っ裸で大きな鏡に向かって積分記号やlimや∞やsinたcosが並んだ数式らしきものを石鹸を使って書いていた。「いやまぁ今チョット思いついたもので。失礼」と言って彼は風呂に入っていったが後でその数式らしきものを「消していいよ」と言われて拭き消してしまったことを今も後悔している。せめて写真を撮っておくべきだった。数年前に数学者の秋山仁先生と出会ったときに彼の話をすると「えっ!?Mさんと同級生!凄いですね」と言われた。京大理学部の入試に数学満点で合格した友人とはその後何度も飲み会で会ってるが「フィールズ賞取れなかったのか?」と訊くと「それ以外の数学の賞は全部一応もらったよ」と答えたので5人ほどの仲間たちと拍手した。数学者というのはどーも憎めないですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。黄木香薔薇の花が真っ黄色に美しく満開。紫陽花の緑の葉がいっぱい出てきた。もうすぐ梅雨ですね。ワン。『ZAITEN』の連載「今月のスポーツ批評」を書く。水原一平の「事件」は賭博禁止のカリフォルニア州ならではの出来事か?という原稿を書く。賭博(スポーツベッティング)を禁止すれば禁酒法と同じで裏社会が喜ぶわけでコレは難しい問題ですがマスメディア(ジャーナリズム)でキチンと是非を討論するためにもメディアのスポーツ支配をまず自ら禁止するべきでしょうね。晩飯時にNHK『クローズアップ現代』が「水原事件」と「賭博依存症」を取りあげていたけど…メディアのスポーツ支配の是非は取りあげませんねえ。先ず隗より始めよという言葉をメディアの関係者は知らないのかな?否。知っていても自分たちの不利益になることは無視するのかな?
4月16日(火)つづき
夜はサッカーU-23パリ五輪アジア予選。前半早く先制点。直後に1人レッドカードで退場。何やっとんねん。しかしまぁ10人でよく1点を守り切ったと褒めるべきなのかどうかはよーわからん。キーパーがんばりましたね。評価はそれだけ。眠い。
4月17日(水)
『数学する身体』は本当に面白い。人間の脳(猿の脳にも)には他人の行動を見るだけで自分も同じ行動をしているように働く細胞があるらしい。「ミラーニューロン(鏡神経細胞)」と呼ばれている細胞がソレだが他人が重い物を持ち上げている動作を見ると自分も同じ動作をしているように脳細胞は働くらしい。要するに人間は他人の心(喜怒哀楽)を共有できる(わかる)のだ。こんないい話が数学の本に書かれているのは素敵ですね。また人間の脳は足し算をするときに物が左から右へ動くのを追う眼球の動きと同じ反応をするらしい。だから数直線は左から右へ数が大きくなり陸上競技のトラックは人が左から右へ走る(足し算の)姿を近くで見えるように左回りに作られているわけですね。何度読んでもオモシロイ。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にのZOOM音声出演。テーマは大谷が松井のメジャー本塁打数に並んだことを取りあげてスポーツと記録の話。古代ギリシアのオリンポスの祭典では誰が勝ったかという名前だけが残っていて何回勝ったかとかどれだけの長さを跳んだかとか投げたかとかどれだけ速く走ったか…というような「記録」は一切残っていない。要するに誰が素晴らしかったか(神々と並ぶ活躍をしたか)が重要なのであり「記録」はスポーツ競技から神々(宗教)の存在が消えた近代になってから取り入れられたものなんですね。つまり現在のスポーツの記録は「神」であり大谷が記録を残したボールに高値がつくというのは神々で商売をする経済行為=宗教というわけですね…なんて話をしてから朝食のあと黒兵衛と散歩。昨日の夜がサッカー見物でベッドに入るのが遅かったせいか昼寝ぐっすり。歳を取るということは無理の利かない身体になると言うことですね。いや無理をしてはいけない身体になることかな。衆院補選が始まったらしい。皆さん力を込めて真っ当なことに見えることを力説されてるけど所詮は就職活動に思えたりするのは悲しいですね。誰か一人でも国会議員を減らそうと言わないモノか?
4月18日(木)
森田真生『数学する身体』(新潮社)何度目かの読了。読み終えたと言うより考えるきっかけをもらって考え続けたという方が正しいですね。しかし数学とか音楽と格闘している人はある意味羨ましいですね。俗世間から超然としていられるから。トルストイは文学者として音楽に嫉妬して『クロイツェル・ソナタ』を書きヴァイオリニストとピアニストの二重奏を聴いて自分の妻と男の不倫関係を見抜く物語を書いたのですよね。それだけ音楽はまだ俗世間に浸かってると言うことかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。桜一色の季節は短く終わって蒲公英や躑躅や五月や黄木香薔薇など花いっぱいの季節が始まる。もうすぐ紫陽花も咲き誇るのでしょうね。ワン。サァそろそろ小生も人生最後の一冊に取り掛かることにするか…タイトルは『新聞とテレビが日本のスポーツ文化とスポーツ経済を破壊する(課題)』…これは売れない本になりそうかな(苦笑)。晩飯はデンゼル・ワシントン主演の映画『アンストッパブル』を見ながら。監督は『トップガン』のトニー・スコット。長さ1q近い爆発燃料を積んだ爆発燃料を積んだ貨物列車が無人で暴走するのを飛び乗って止めるアメリカン・ヒーローの話。阿呆みたいなハリウッド映画だけど良くできてる「人間ドラマ」ですね。ペキンパーの『コンボイ』や黒澤明原案の『暴走機関車』は巨大トラック集団や機関車がただ暴走するだけのことが見事に面白い作品に仕上げられているけど一般の観客は「人間ドラマ」のほうが好きかな?俺は後者のほうが好きだけど…というような話をスポーツの世界でも書きました。それが『世界思想』に書いた「スポーツそのものの魅力を求めて」です。多くの人が感想を寄せてくださって嬉しいです。コレを軸に最後の一冊を書く予定です。
4月19日(金)
朝読む本がないときは漱石『草枕』。冒頭の哲学的エッセイをチョイと読んで最終章の日露戦争で戦地へ赴く青年を送るシーンへと跳んでみる。この観念から現実への融合は凄いものですね。漱石はそれを美術(絵画)を軸にやってのけたのか…なるほど絵画とは目に見えないものを描く行為なんですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。芸術が感情の直接的伝達(トルストイ)とするなら芸術は黒兵衛にも通じるはずですね。そう言えば昔叔父さんの家にいたムツというなの雑種の犬はトランペットに反応してムソルグスキー(ラヴェル編曲)の『展覧会の絵』の冒頭を流すとワオ〜ンワオ〜ンと吠えまくっていた。が、リロイ・アンダーソンの『トランペット吹きの休日』には反応しなかった。何故か?犬の心(感情)はわからない。ワン。いろいろデスクワークのあと夕方から『ニューズ・オプエド』はMCがタケ小山さんで小生はゲスト。高野連が夏の甲子園の暑さ対策を打ち出したとか。まったくショーモナイことでメディア(朝日新聞社)が主催者から手を引いてジャーナリズムに徹することにならないと真の高校野球改革など不可能でしょうね。もう一人のゲストのゴルフ・ジャーナリストの小川朗さんも賛成してくださる。さらに若者代表の早大大学院の畠山祥さんがゲスト出演。若者の参加は大歓迎ですけどスポーツを語るには知識が必要ですから勉強してくださいね。番組を終えて『チコちゃん』見ながら晩飯。最近は小生も答えられる疑問が増えたかな?
4月20日(土)
ベッドに正岡子規の『松蘿玉液』(岩波文庫)を持ち込む。目指す文章はすぐに見つかる。《今最も盛んに行わるるを端艇競漕(ボオトレエス)とす。(略)しかして普通に陸上運動会または陸上競技会と称するものは競走を主とし高飛・棹飛・幅飛・槌投・クリケット球・鉄丸投等の種類これに属す。この一文が(クリケット球というのはよくわからないが)AthleticsやTrack & Fieldを「陸上競技」と訳すようになったきっかけになったのですね。子規の文章は「陸上競技」としてさらに競馬・ローンテニス・ベースボールの紹介へと続くがこれらはTrack & Fieldとは別に独立した競技と捉えられるようになって日本語としてはチョイと不思議な「陸上競技」というスポーツ競技の訳語が誕生したわけですね。それはともかく子規のスポーツ紹介文は面白い。それに較べて子規が近松の『曽根崎心中』の?此世の名残夜も名残…七ツの時が六ツ鳴りて残る一ツが今生の……の名文を「抱腹絶倒」「瑕瑾多く」「悪句のかたまり」とボロクソに批判しているのもオモシロイですね。彼は関西人の粋がわからなかったのかな。柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺…ってのもザッハリッヒに過ぎて関西的情緒じゃないですからね。ワン。サッサと黒兵衛の散歩を済ませて東海道線で東京駅へ。大手町駅まで歩いて東西線で早稲田へ。早大で行われた日本スポーツ学会の総会とスポーツを語り合う会に参加。語り合う会ではスポーツ学会が初めて卓球を取りあげてゲストスピーカーとして元日本女子卓球チーム監督の西村卓二さんと福原愛さんが参加。二人の話がメッチャ面白かった。特に幼い頃から卓球有名人になっていた福原愛さんが大坂の高校に入学したとき自分は周囲の人全員を全然知らないのに周囲の人ががみんな自分のことを知っていて注目される不思議さを「初めて地球に連れてこられた宇宙人」と表現したのは素晴らしと思いながら爆笑してしまった。進行役の長田渚左さんに当てられたので「スポーツの世界に遺伝はない」という話をさせていただいたり西村さんやヨーコ・ゼッターランドさん初めいろんな人と再会して(卓球の関係で来ておられた浅葉克巳さんとも再会)挨拶したり『世界思想』を渡したり…で二次会に出ると帰りが遅くなるので遠慮して帰宅。『報道特集』見ながら晩飯(民放で見る価値のある番組はこの番組だけと吉本新喜劇だけですね)。食後は久し振りに『リゴレット』『トゥーランドット』『ばらの騎士』などのオペラをDVDでダイジェストで楽しみながら酒。有意義な一日でした。
4月21日(日)
昨日東京で地下鉄の乗り換えや早大構内を歩き回ったせいで疲れたせいかベッドでは爆睡。本を読めず。結局小生にとっての書物は睡眠導入剤なのか?本欄はどんな催眠導入剤が有効で精神的健康に良かったかを書き記しているのかもしれない。運動(歩行)は書物と同じ睡眠効果があるけど肉体的健康以外に心(精神)には何も残らないのが残念ですね。ワン。ベッドを出てくる兵衛と散歩。黒兵衛はいつもよく寝ますね。書物は必要ないですね。頭の中で自分で何か物語を紡いでいるのかな?ワン。朝仕事をちょっぴりして昼飯のあと昼寝。よく寝る一日。タマにはイイでしょう。目が覚めるとNHKが歌川広重の江戸百の謎解きをやっていた。面白かった。小生はダイナミックな北斎派でしたが広重の大胆な構図も見事ですね。絵に隠された「暗号」の解説も面白かった。タイガースも勝ったことで精神的にも健康(笑)。晩飯は『ダーウィンが来た』でゴンドワナ大陸の恐竜の新説を楽しんだあと久し振りにDVDで『勧進帳』。幸四郎&吉右衛門&染五郎(全部先代)で歌舞伎座さよなら公演の記録。これが一番見事な舞台ですね。昔の松禄の見事な舞をビデオに残していたけどベータで見ることができなくなったのは残念。最新技術の記録は消えてゆくのですね。パソコンもスマホも消えてDVDもCDも未来には粉になって未来まで残るのは紙媒体だけですね。嗚呼。
4月22日(月)
日韓サッカーU-23。日本負けちゃいましたね。こーゆー負け方をすると根性論を口にしたくなりますが本当は戦略と戦術と技術の問題なんですよね。間違えちゃいけないですよね。
4月22日(月)
ベッドの読書は井上ひさしさんの『たそがれやくざブルース』(講談社文庫)。その短編集のなかに入っていた女子野球のことを読んでおきたいと思ったのだが『メンデルスゾーン七世を愛す』や『パガニーニはつむじ風』などの音楽小説の面白さに捕まってしまって女子野球選手が巨人に入団する『突撃する女』までは辿り着かず。まぁ井上娯楽小説を楽しみましょう。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩のあとデスクワーク。生涯最後の書き下ろしに徐々に気合いが入ってくる。まぁ焦らず急がず…午後のNHK-BSで映画『プリティ・リーグ』をやっていたので半分観て仕事して残り半分を晩飯時に観る。これは何度も観たけどイイ映画ですね。戦時中の実話を元にしたアメリカ女子メジャーリーグの選手たちが野球殿堂に入ることを入り口と出口のサンドイッチにして真ん中の女子野球ワールドシリーズの姉妹対決もオモシロイ。女性問題も男の情けなさも描かれていてイイ映画ですね。トム・ハンクスとマドンナもがんばってる。そう言えば今日は竹内通夫さんという金城大学名誉教授の方から『女學生たちのプレイボール 戦前期わが国女子野球小史』(あるむ)という本も送られてきた。子規と野球の話など面白そうなので読まねば。井上ひさしさんの文庫本に手を出したのをきっかけに女子野球の連鎖。偶然とは言え面白いものですね。夜は前項にも書いたけど日韓サッカーU-23。残念ながら負けましたけど試合後のインタヴューで「決定力不足」という言葉をうちにした選手がいた。懐かしい言葉ですね。正直言って意味不明の言葉ですね。どうすれば「決定力」が生まれるのかを語っていないわけですからね。「体幹を鍛える」「勝利の方程式」「進化した」などと同じ意味不明の言葉ですね。体幹って何?方程式って解くものでしょ。進化って退化も含む言葉ですよね。言葉は丁寧に使わなければ…。
4月23日(火)
『たそがれやくざブルース』の「突撃する女」読む。巨人に入団しようとする女性投手の《ワインドアップのときの球の握りの隠し方が見事》と結構専門的な表現が多くて楽しい。が《杉下茂のフォークボール》《小山正明のパームボール》《バッキーのナックル》《若林忠志のシンカー》という表現はもう通じないかな。それ以上に《純血を誇っていた巨人軍》なんて表現のほうが無理がありますね。しかし巨人は昔は(と言ってもほんの半世紀前までは)堂々と「純血主義」(「外人」選手は入れない方針)を堂々と公言してメディアもその表現を使っていたのですよね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。そう言えばかつて巨人にロイ・ホワイトという選手が入団したときは記者会見でオーナーが「白だか黒だかわからない選手」と発言したことを憶えている。こんな酷い発言が存在していたことは憶えておいたほうがイイですね。この国では今も酷い民族差別人種差別を平気で口にする国会議員までいますからね。ワン。イロイロ仕事。昼飯時に観たバイエルン歌劇場のヨハン・シュトラウスのオペレッタ『こうもり』(数日前の深夜にNHK-BSの放送を録画)は見事な舞台だった。舞台と衣裳の色彩がすばらしくバレエや合唱の登場人物はモノセックスが基調。歌劇場管弦楽団500周年記念講演らしいが海外の歌劇場の演出の「進化」は凄いものですね。晩飯はベイスターズvsタイガースのプロ野球を観ながら。両チームともリリーフ投手陣が良くて好ゲームの延長引き分けでしたね。関西出身の神奈川県人としては満足の試合でした。
4月24日(水)
ベッドのなかの読書は筑摩書房の月刊PR誌『ちくま5月号』。蓮實重彦『些事にこだわり19』保阪正康『中江丑吉伝4』森田真生『センス・オブ・ワンダー』斎藤真理子『読んで出会ったすごい人4』などの連載を楽しんだあと168回目の斎藤美奈子の連載『世の中ラボ』の書籍紹介をじっくり拝読。今回は『アイヌ民族差別の背景には何がある?』と題して3冊の本ー北原モコットゥナシ『アイヌもやもや』303ブックス/岡和田晃&マーク・ウィンチェスター『アイヌ民族否定論に抗する』河出書房新社/的場光昭『改訂増補版アイヌ先住民族その不都合な真実20』展転社ーの3冊が紹介されていた。前の2冊がアイヌ民族に対する不当な差別の実情批判。後の1冊が不当な差別の《偏見を助長する恐れ大》の本。日本は《国連女性差別撤廃委員会について「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります》などとSNSに書き込む酷い国会議員が存在する社会だから3冊とも読んで勉強せねば。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にのZOOM音声出演。テーマは一昨日の本欄に書いたスポーツにおける意味不明の言葉の解説。「決定力不足」「身体能力」「体幹を鍛える」「勝利の方程式」「(選手やチームや技術の)進化」などについて解説。方程式は解かないといけないのでよく使われているリリーフ投手の順序等を表現する数学用語を使うなら「勝利の公式」と言うべきでしょうね。それに「進化」は「退化」と思える場合もあるので良い意味で使うなら「進歩」でしょうね。寿司屋が進化すると全部回転寿司になるのでしょうけどソレは良いこと(進歩)とは思えませんからね…とかイロイロ話してラジオのあと黒兵衛との散歩は雨のなかチョットだけ。終日原稿書き。もうすぐGWか…孫も来ないようだし上野の近代美術館の常設展へでも行くか。桜も終わったし常設展は少ない見物人のなかでいろんな名画をゆっくり見られますからね。晩飯はベイスターズvsタイガース雨中のドタバタ試合を観ながら。結構な強い雨のなか有利不利が転変。最近はナカナカ雨で中止がないですね。ケーシー・ステンゲル監督のように傘を差して審判に抗議するようなパフォーマンスが見たいですね。
4月25日(木)
今夜はサッカーU-23の対カタール戦があったのに寝てしまいました。自分の仕事(最後の一冊『日本の新聞・テレビが日本のスポーツを殺す(課題)』に力を込め始めると(頭の中が奪われると)他のことを考えられなくなるようですね。でも日本の若者たちが4-2で勝ってよかったですね。相手のキーパーがレッドカードで退場か…韓国に負けたことが奮起につながったかな…そういう精神論はいけないのかな…あ。韓国はインドネシアにPK戦で負けたのですね。インドネシアはオーストラリアにも勝ったし…いつの間に強くなったのかな?そういえばACL(アジア・チャンピオンズ・リーグ)では横浜Fマリノスが韓国の蔚山を破って決勝に進出か…日本のテレビは自分の放送しないスポーツについては無視するようですね。昼間は本ホームページの更新原稿を纏めたり…書き下ろしの目次を纏めたり…明日の『オプエド』の手配をしたり(ゲストは小林信也さんと小崎仁久さんです。小林信也さんから『道 DOU』という季刊雑誌が届く。宇城憲治氏という武道家と巻頭で対談。なかなか面白い。武道をスポーツに生かす試みは様々な人が提唱しているが東洋の身体細胞生成論が西洋の身体筋肉支配論を早くぶち破ってほしいですね。
4月26日(金)
ちょっと気になったので水木しげるの『コミック版昭和史第8巻(最終巻)』をベッドに持ち込んで読み直す。「戦争の続いた戦前」と「平和の続いた戦後」を描いた水木氏の「昭和史」の結論は絶対に戦争をやってはいけないということ。最後のページは2本の銃の銃身をクルリと曲げて結び合わせてあった。やはり戦争を体験した人の(小生の両親も含めて)戦争絶対反対派の意見は尊重すべきですね。ワン。黒兵衛と散歩のあと連合通信の連載執筆。大谷選手の通訳の賭博依存症のためにすっかり悪者扱いとなったスポーツ・ベッティングですがソレを取り入れることで日本のプロ野球の親会社依存が解消されるはず(JリーグやBリーグや欧米のスポーツのチームのようにスポーツが親会社の所有から離れて独立できるはず)という原稿を書く。スポーツ・チームを親会社の所有物にして利用しようとする企業(メディア)は反対するでしょうがスポーツ・ベッティングによるスポーツの財源は1兆円以上の増加が見込まれるのですからね。現在のスポーツ庁の予算は361億円ですからスポーツ・ベッティングの賛否を問う討論を始めるべきですね。夕方からは『ニューズ・オプエド』スポーツライターの小林信也さんと小崎仁久さんをゲストに迎えてスポ体(旧・国体=国民体育大会)の存続問題や築地魚市場の跡地に屋内総合スタジアム(巨人の本拠地?)を建設する問題を話し合う。費用が嵩むからスポ体をやめようという意見に対してこんな素晴らしい大会に変えますよという意見がスポーツ界から全然出ないのは淋しい…とか…20年後のスタジアムがまだ巨人中心なの?…といったマスメディアではナカナカ喋れない意見をワイワイ。日本のスポーツ界はいつになったら「利用されるスポーツ」から「独立したスポーツ」になれるのか?という結論。そのほうが日本の経済のためにもプラスになるのにね…というこれまたマスメディアでは絶対に口にできない話題を3人で話し合うったあと『チコちゃん』見ながら晩飯。
4月27日(土)
今日からゴールデンウィーク。本を読むか…原稿書くか…庭の雑草抜きをするか…部屋の掃除をするか…オペラを見まくるか…ワン。とりあえずは黒兵衛と散歩。午後から長女がやって来て一緒に映画『ブロンド』ーマリリン・モンローの生涯を見る。痛々しすぎる短い一生ですね。アメリカ映画にしてはちょっと娯楽離れしたカメラワークや脚本(物語)の創り方がハリウッド離れしてましたね。可哀想なモンローを使い捨てたことに対するアメリカ人としての謝罪の映画かな?前半だけ見る。イイ映画です。晩飯はウーバーイーツでジビエ料理を頼む。安くて美味しい鹿や猪を食べながらフランク・シナトラのマジソン・スクエア・ガーデン・コンサートを見聴きしながら。サスガの歌唱力ですね。客席はマーロン・ブランドも!悪くないGWのスタートでした。
4月28日(日)
ベッドの読書は難しい本をやめて水木しげる『ヒットラー』を再々々読。この劇画はヒットラーを知るのに最適と言えるほどよくできてますね。ベッドから出てヨメハンと長女と3人で黒兵衛と散歩。初夏の陽気に湿度の低い風が爽やかですね。ワン。仕事はせずに『ヒットラー』を読み直したり昨日の映画のつづき『ブロンド』の後半をNetflixで見る。少々後半長すぎるキライはあったけどジョー・ディマジオ&アーサー・ミラー&J・F・ケネディとの描き方など精神病的会話もポルノ的描写も見事でした。最後のクレジットを見るとジョイス・キャロル・オーツの小説の映画化だとか。ヤッパリ女性の視点だと納得すると同時に彼女の作家としての力量を再評価。彼女がボクシングを描いた『オン・ボクシング』(中央公論社)はボクシング・ファン&スポーツライター必読の名著ですからね。「何故ボクサーになったのか?」「詩人なれなかったから」なんて表現の出てくる本です。午後から川崎フロンターレvsサンフレッチェ広島の試合をDAZNで観戦。2-2の引き分け。イイ試合でした。晩飯は昨日のジビエの残りと王将の餃子。NetflixとDAZNで映画とサッカーとトリノ歌劇場のオペラ『ラ・ボエーム』の現代演出版を見ながら(指揮はノセダ)ウーバーイーツで晩飯。長女がいるとライフスタイルが近未来型になるのかな?おおーっとNetflixではジュディ・ガーランド&フランク・シナトラ&ディーン・マーチンのコンサートなんてのもやっていた。近未来も所詮は過去の延長ですね。
4月29日(月)
「昭和の日」と言うらしい。昭和天皇誕生日だからと言って右翼が喜ぶわけでもなければ左翼が反対運動を唱えるわけでもなし。むしろ戦後の平和運動に尽力されてA級戦犯の合祀以来靖国神社にも詣でられなくなった皇室は右翼よりも左翼に好かれるようになったようですね。ワン。ベッドを出て長女とヨメハンと黒兵衛と散歩。子供が我が家を訪れるとメシが朝昼晩とも豪華になって良いですなぁ。まぁ二人だけのときも美味しいですけどね。ワン。昼間テレビで柔道や野球を見るうちにウトウト。本を読んでもウトウト。寝正月ならぬ寝GWか…と思いながら夜は吉本新喜劇で笑ってソソクサとベッドへ。これならサッカーに起きられるな…と思った通り目が覚めてテレビの前に座ると前半に見事な2ゴール!!イラクにもチャンスはあったけど最後の詰めが甘くてノーゴール。こういうイラクのような試合運びのときはゴールは生まれないものですね。もちろん日本のバックスががんばったんだけど好守ともに良い内容の試合でした。グループリーグから決勝トーナメントへ…さらに準々から準決勝へと調子を上げてゆく戦い方はW杯などで勝ち進む強いチームの戦法ですよね。お見事!!という評価は褒めすぎかな?
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『カンバセーション…盗聴』 ジーン・ハックマン出演の素晴らしい映画はイロイロありますが、私はこれが一番好きです。監督はコッポラ
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4月30日(火)
U-23サッカー日本がイラクに勝ったのを見届けてベッドで寝直したため起きるのが9時近くになる。慌てて朝食摂って黒兵衛と散歩。まぁ日本がイイ勝ち方をしたので気分はイイ。ワン。昨日届いた月刊誌『ZAITEN』(財界展望社)の佐高信対談『賛否両論』を読む。テーマは「自民党劣化の元凶は世襲政治にあり」対談相手は元毎日新聞政治部長の倉重篤郎氏。「世襲と老害はセット」と佐高氏。なるほど森・二階・麻生(MNS)はすべてover80なんですね。「安倍の国会答弁を聞いていると「悪夢のような政権」と切り捨てるだけでリスペクトが微塵もない(倉重)」「国民がそれを望んだからということをわかっていません(佐高)」民主主義の基本は「少数意見の尊重」。これをどう実践すれば良いのかわかっている政治家はいないようですね。時間制限などせずに徹底的に話し合わなければ(討論しなければ)ならないはずですよね。それが今や記者会見すら一人一問で討論拒否ですからね。我が国の民主政は既に地に堕ちてますね。晩飯映画劇場はNHK-BSが放送していたのを録画再生。小生がジャック・ニコルソンと並んで大好きなジーン・ハックマンが叩き上げ潜水艦長を演じた『クリムゾン・タイド』。ロシアにクーデターが起こりアメリカと日本が現実的な核の脅威にさらされるなか核で反撃しようとする彼を意見の対立したエリート副館長のデンゼル・ワシントンがすんでの所で押しとどめるハリウッド映画。核搭載原潜のなかでのベテラン艦長と高学歴(ハーバード出身)副館長の闘い。最後はどちらも傷つかずハリウッド的ハッピーエンドだったけど面白かった。これが実際の戦争シミュレーションではないでしょうけど広島長崎にアメリカが原爆を落としたことに対する是非の討論等ハリウッドなりにがんばってるところはバカにできませんね。日本人も徹底的に論争をしなければ。国会の質疑や新聞記者の会見も討論とは呼べない程度の会話ですからね。
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