6月1日(月)
雨。しとしとと静かに降る程度だったので黒兵衛との散歩は晴れの日と同じフルコースでと合羽を纏って歩き出したらどんどん雨が強くなってきて家にたどり着いた頃には全身ビショビショ。サッカー日本代表応援グッズの合羽も防水機能が弱くなってTシャツやGパンの裾までビショ濡れ。しかし湿気は乾燥よりも悪くないですね。ワン。昔ボリビアで湿度5パーセントを経験したけど夜目覚めると口のなかがからからで下が上顎にくっついて水で濯がないと剥がせなかったですからね。おまけに首都ラパスは4000mの高知で酸素が薄かったなぁ。しかし天の川と満天の星がキラキラと美しかったですねえ。今日もStay Hme & Desk Work.午後から春陽堂書店の会員配信メディア『Webs新小説』で始めた連載『スポーツは文芸をどう彩ってきたか』第2回原稿を書く。第1回の「ヘミングウェイ『老人と海』とトルストイ『アンナ・カレーニナ』」に続いて第2回は「スポーツ大好き人間(アスレティシャン)正岡子規とスポーツ大嫌い人間(エスティシャン)夏目漱石」。子規の野球に関する俳句や和歌と漱石の『自転車日記』『猫』『それから』に出てきたスポーツ観を解説。ロンドン留学で自転車の稽古に失敗した漱石が「自転車悟」なる「悟り」を開くのはオモシロイですね。
6月1日(月)つづき
春陽堂書店に子規と漱石の原稿をメール送稿したあと『ニューズ・オプエド』の準備。今日のゲストはオリンピック「反対」を唱える元ラグビー日本代表神戸清和女子大学教授の平尾剛さんとスポーツコンサルタントでげんきなアトリエ代表体協(現スポ協)JOC元職員でオリンピック「推進」を唱える春日良一さんの二人。平尾さんが極めてクレバーな分析でオリンピックが如何にスポーツの素晴らしい本質を潰しているかを語れば春日さんは情熱的に世界平和を実践できる世界唯一のツールとしてのオリンピック・スポーツの改革と発展を語る。肥大化したオリンピックの開催の為に立ち退きを強いられた人や過剰労働から自殺した人まで出していることの不合理を平尾さんが語ればそーゆー不合理を正してゆくなかでオリンピックの理念の実践を停めてはならないと語る春日さん。スポーツという文化の持つ素晴らしい力を認めているのは両人も同じ。醜い現実と美しい理想の激突?目指す富士山の頂上は両者とも同じでルートが違うだけかな?視聴者からも多くの反応をいただき実のある討論ができたようにも思えました。来夏の五輪開催まで…秋10月の開催の可否判断まで平尾さんには何度か登場してもらって多くの人とオリンピックとは何か?オリンピックはどうあるべきか?オリンピックをどうするべきか?…をコロナ禍のなかでこそ語り合いたいですね。
6月2日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩。自分は大船駅までも出ることのないStay Homeが続いているが家のすぐ前で古くなった水道管を新しいものに代える工事がウィークデイは毎日続いているので世の中の経済活動がストップしている実感はない。ナルホド。公共事業の恩恵とはこーゆーもんか。ワン。今日のDesk Workは明日締め切りのPR誌連載の準備。それに大阪のTV局から番組出演依頼や名古屋の文化講座から講座再開の知らせ。世の中動き出したのかな…と思ったら東京で感染者が増えてTokyo Alert発令。どうして警戒警報と言わずにアラートなどと言うのかな?そー言えば最近は避難命令と言わすに避難指示という。アラート出しました…指示出しました…あとは貴方の責任ですよ…と上にいる人の責任を逃れる為の言葉遣いかな?そー言えば最近は上に立つ人が皆責任を取らなくなりましたね。トランプも習もアベも…。夕方久し振りに金髪で有名な(失礼)名古屋大学の内田良先生と電話で話をして来週月曜の『ニューズ・オプエド』への出演を依頼。喜んでOKしてくださったので「学校の9月入学」や「甲子園中止」や「高校の部活」いついて話していただくことに。乞御期待。晩飯オペラ劇場はメトロポリタン歌劇場のヴェルディ『マクベス』。タイトルロールはルチッチ。マクベス夫人はゲルギーナ。指揮はレヴァインだが演出がオモシロイ。現代社会にも南米やアフリカに存在する独裁政権と思しき世の中での物語。スコットランドの王様の血塗られた世界の物語を今日も引きずっているとは…。そー言えばアメリカの王様気取りのトランプが再選された場合2024ロス五輪はどーなるのでしょうねぇ?黒人選手やイスラム諸国の選手は参加出場するのでしょうか?それに対してトランプはプーチンと組んで開催を強行するのでしょうか?そのときIOCはどー動くのでしょーか?まだ先のことで王様たちも代わっているから考えすぎでしょーか?
6月3日(水)
朝起きて黒兵衛と散歩。紫陽花(アジサイ)や榴(ツツジ)が今を盛りと花開き始めた。空には鶯や我眉鳥の澄んだ啼き声。これも経済活動自粛のオカゲかと思ってしまう。そんなワケないでしょうが確かに空気は澄んでいるかも。ワン。9時なると家の前で水道管交換工事が始まるがそれもあまり気にならないのはそもそも交通量が減っているからか。たまにはこーゆー日々があるのも悪くないか?鎌倉市役所から一人10万円の申込書が届く。パスポートは期限切れでマイナンバーカードも免許証も持っていないので顔写真入り身分証明書を持たない人間はどーすればいいのか市役所に問い合わせると保険証のコピーの他にクレジットカードのコピーでよいとの返事。早速手続きの返信を書く。昨年の年収の月平均よりも今年の月収が50パーセント以下に減っている月があれば持続化給付金がもらえるというのでこれも申し込まねば。ベーシストの息子は既に申し込んだらしい。ゴチャゴチャ書類読むのが面倒だから息子にやらせるか。カネはアトから付いてくるモノとしか思わず仕事してきた人間としてはこーゆー処理はやらねばならないとわかっていても苦手ですね。それより原稿書きたい。仕事がしたいですね。夕方柔道家の溝口紀子さんと電話。来週月曜の『オプエド』出演を快諾していただく。何年か前に内田良先生を紹介してくれたのは溝口さんだったですからね。来週月曜は元静岡県教育委員会の溝口さんと内田先生で教育問題と部活問題を語っていただきましょう。乞御期待。晩飯オペラ劇場はロンドン・コヴェントガーデン・ロイヤル歌劇場のロッシーニ『セヴィリャの理髪師』。ファン・ディエゴ・フローレスの見事なテノール・アジリタにパッパーノの見事な切れ味鋭い指揮。しかもロジーナ役のディドナートが初日の部隊で足を骨折してその後松葉杖で登場。このDVDは車椅子で歌った舞台。コーリエ&ライザーの演出も見事で最高の舞台&歌唱となっていますね。どんな事故も乗り越えられないモノはないのですね。来年のオリンピックも縮小を考えているとか。当然でしょう。コロナに関係なく縮小すべき肥大化したオリンピックがコロナをきっかけに縮小されるのはラッキーなことですよね。
6月4日(木)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・コラム』電話出演。最初に巨人選手のコロナ感染について少し話す。無症状で回復は良かったけど知らない間に感染するのですねえ。そのあとオリンピック縮小化の話題。安倍首相や管官房長官は「完全な形」に固執しているようだけどそもそも五輪の「完全な形」であるのでしょうかねえ?目的は「スポーツによる世界平和」ってことは首相も長官も組織委も東京とも電通も御存知ですよね?ラジオのあと黒兵衛と散歩。暑い暑い暑い暑い。6月ですね。夏ですね。暑いのは当然ですね。暑さと湿気でコロナ・ウイルスは死ぬのかな?死ぬはずですよねぇK先生!今日のStay Homeは『フォーラム・エイト』誌の連載『スポーツは教えてくれる第11回』を執筆。コロナ後のスポーツ界は「元に戻る」のではなく進化すべし。高校野球は放送権料で高校スポーツや高校教育の環境を整備。オリンピックは縮小化で世界一のアスリートを決める世界選手権と世界一の団体(国)を決めるワールドカップとスポーツによる世界平和を目指すオリンピックに棲み分けるべし…と力を込めて書く。今日から朝の体操を夕方に移行。朝スクワットをすると朝の仕事開始が遅れますからね。最も今日はコンビニへビールを買いに行くだけで疲れたので汗だくで体操はカット。マァエエやろ。晩飯後風呂後オペラ劇場は昨日に続いてロッシーニ『ラ・チェネレントラ』。シンデレラ=灰被り姫ですね。主役はディドナートとフローレス。この二人のロッシーニの歌唱は本当に見事ですね。スペイン・マドリッドの舞台は原色の配置が装置衣裳とも見事で鼠が沢山出てくる演出もオモシロイ。ロッシーニの軽快でいながらしつこく繰り返される音楽は聴き始めるとクセになって止まらなくなる。村上春樹の最高傑作(と私が思ってる)『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』でも確かロッシーニの序曲(確か泥棒かささぎだたか?)を口遊ながらスパゲッティを茹でるシーンがあった。口遊始めると止まらなくなるんですね。スポーツもそんなモノかな?やり始めると止まらなくなる。スポーツ大会はどんどん肥大化する。貴方の健康のためにロッシーニの聴きすぎとスポーツのヤリスギには注意しましょう!(口遊は「くちずさみ」と読むのですね。知らなんだ)
6月5日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩。昨日よりもさらに暑い夏の太陽が照りつけるなか紅・玉乃輪・紫冠・式部・紅時雨…と名札の付いた紫陽花のなかに城ヶ島の雨と名付けられた紫陽花を発見。まだ葉だけで花は開いてない。利休鼠の花が咲くのかな?楽しみ。ワン。帰宅して必死になって汗を拭いて引かせてパソコンZOOMにアクセス。春陽堂書店HPで週1更新の『Weeklyスポーツ萬歳』第4回収録。テーマはコロナに関係なくオリンピックは縮小せよ!昨日『フォーラム8』誌に書いたこと(本欄に書いたこと)を気楽な話し言葉で喋る。書き言葉とは違いますよね。さらにIOCが「過去の大会の検証」をキチンとしていないことを批判。1972年黒い9月事件のあとミュンヘン大会を続行したことは正しかったのか?1968年メキシコ大会直前にトラテロルコ(三文化)広場で反政府デモを大虐殺で治めて開催したのは正しかったのか?ボイコットは1980年モスクワ大会84年ロス大会が知られているが76年モントリオール大会ではアフリカ諸国が南アのアパルトヘイトに反対して…56年メルボルン大会ではハンガリー動乱に抗議して欧州数カ国がそれぞれボイコット。IOCはそれぞれの判断の正邪を検証すべきですね。IOCだけでなく我々日本人も五輪の過去をキチンと認識しなければ来年の大会の縮小案も中途半端になるのでは?今アメリカで起きているデモとトランプ大統領の「姿勢」に対してマティス前国防長官が「我々は今成熟した指導力を欠いた三年間の結末を目撃している」とコメント。三年間を数年間に変えれば日本も同じ?今朝の東京新聞でジャーナリストの北丸雄二さんがトランプのことを「彼が発するのは白人至上主義に対する無言の容認と「法と秩序」の欠如のせいで死んだ黒人に寄り添う国民を軍が強制排除することこそが「法と秩序」だとする倒錯した選挙メッセージ」と正鵠を射た表現で斬っていた。拍手。校正やらイロイロ仕事して晩飯オペラ劇場は昨日に続いてロッシーニ『チェネレントラ』。ディドナートとフローレスの声は気持ちイイですね。しかしコロナで世界中のオペラ劇場は閉鎖。歌舞伎も團十郎の襲名もこの先どーなるのかな?
6月6日(土)
朝起きて黒兵衛と散歩。既往の本欄に書いた紫陽花の名前は城ヶ島の雨ではなく城ヶ崎の雨でした。訂正してお詫びと言うほどのモノでもないとは思いますが城ヶ島は三浦半島南端にある島。城ヶ崎は伊豆半島南端にある島。どちらも風光明媚ですが北原白秋が利休鼠の雨が降る…と詠ったのは城ヶ島です。城ヶ崎には何色の雨が降るのでしょうか?城ヶ島が利休鼠なら伊豆の城ヶ崎は踊り子にあやかって小町鼠の雨が降るのかな?しかし日本の色には素晴らしい色がいっぱいありますね。京紫と江戸紫の違いがわかる日本人になりたいですね(もー遅いか(^^;)團十郎茶・芝翫茶・梅幸茶なんてのもありますね。團十郎襲名はいつまで伸びるのかな?私はオリンピックよりも気懸かりです。ワン。今日のStay Homeはゆっくり過ごして持続化給付金の申込書を読んでたら頭が痛くなってきたので明日に回して急に筒井康隆大先生の『虚人たち』や『虚構船団』を読みたくなったので読む。町田康や円城塔の小説を理解するためには必要…かどうかはわからないけど持続化給付金の説明文よりは素晴らしいですね(当たり前か)なんて思いながら読み出したら池澤夏樹さんの編集した日本文学全集に祝詞やアイヌ語や琉球語の詩から様々な翻訳文さらに終戦の詔勅や旧現憲法など政治の言葉などまで集めた一編『第30巻日本語のために』があったのを思い出し改めて読み出すとオモシロイ。日本にはいろんな日本語があるのですね。某大手広告代理店の幹部たちと政治家と高級官僚はどんな日本語を使ってるのかな?「やっぱ。コロナはチャンスでマジ行けまっせぇ」「世界一の補正予算でっさかいな」「予算めっさ仰山あるよってチョットくらい抜いてもわかりまへんで」「ちょっとって何億くらいの話しやねん?」「マァマァそこはそれなりにアレでんがな。アレ。魚心あれば水心でっさかい」「「中抜きしてもバレまへんかいな」「そんなもんバレまっかいな。マスコミ抑えといたらいっぱっちゃ」「ほないてこましたりまひょか」「そーしまひょ。そーしまひょ」ってなんで町田康みたいな関西弁になるねん。晩飯オペラ劇場はロッシーニ『アルジェのイタリア人』シュトゥットガルトの小さな舞台での素晴らしい演奏。パヴァロッティに可愛がられたヌッチア・フォチレが可愛いですね。しかしイスラム教徒を馬鹿にするような筋書は大丈夫だったのかな?キリスト教徒も互いに馬鹿にし合ってるからイイのかな?トルコのパシャやスルタンが相手ならいいのかな?まぁモーツァルトが素晴らしいトルコ行進曲を創ったから良いのでしょうね。
6月7日(日)
朝起きて黒兵衛と散歩。途中6月も早くも既に1週間が過ぎたか…と思った途端『6月は一斉に花開く』という音楽を思い出す。マントヴァーニー・オーケストラだったかリカルド・サントス管弦楽団だったかガキの頃電器屋の店にあったステレオの試聴版で覚えた。明るく楽しい音楽だったがメロディが思い出せない。帰宅してU-Tubeで調べると出てきた。ミュージカル『回転木馬』のなかの楽曲だったのか。リチャード・ロジャースとオスカー・ハマーシュタイン2世の作品ですね。6月はザ・ピーナッツの『6月の花嫁 June Bride』もあっていい曲が多いですね。宮川泰作曲・岩谷時子作詞ですね。確か。夏や秋や冬もイイ音楽はありますが月の名前をピンポイントでというのはあまりないかな?宮川泰さんにはTVの音楽番組で御一緒したときザ・ピーナッツの『恋のバカンス』のなかにヨハン・シュトラウスの『こうもり』のワルツを隠して入れたことを教えてもらいました。そのときは玉置宏さんも一緒でどちらも鬼籍に入られましたね。司会だった黒柳徹子さんはまだお元気ですね(失礼)。終日Stay Homeはフリーランサーの持続化給付金の申し込み方法を勉強して書類をスキャンして揃えて頭が痛くなって…それでもだいたいできそうな気配。週明けに税理士さんに質問すればできるかな?晩飯は『ダーウィンが来た』でオーストラリアの岩山に驚嘆しNHKスペシャルでブラジルの海に近い熱帯雨林に驚愕。風呂のあとは焼酎呑みながらロッシーニのオペラ『マホメット2世』。音楽はなかなか面白い。第1幕だけだけど西洋文明とイスラム社会の近さ(恋愛人間関係)と遠さ(宗教習俗の違い)がわかりますね。ロシアの歴史を知るためにはムソルグスキーのオペラ『ボリス・ゴドゥノフ』(プーシキン原作)は欠かせないしフランス革命とアメリカの現代史を知るにはバーンスタインの『キャンディード』(ヴォルテール原作)は欠かせませんよね。中国史を知るためには…オペラは存在しないけど『水滸伝』かな。日本の現代史を知るには『実録森加計桜火炎八景』かな。近日発売予定。
6月8日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩。家の前の水道管取り替え工事が本管の取り替えから各家への引込管の取り替え工事へと進む。その手順と場所を示すためか道路には様々な印がチョークで書かれている。などなど不思議な印が並んでる。よく見るとナスカの地上絵にも見えなくもない。ワン。そうか。ナスカでは水道管工事をしていたのか…って阿呆なことはないわけでひょっとして地下水脈を示していたのでは?これは大発見の新説かもしれませんね。ワンワン。午前中に久し振りに外出。鎌倉高校前の病院まで行って定期検診と降圧剤をいただく。3か月前までは中国人観光客が山ほどいた江ノ電もラクに座れて大船で買い物をして帰宅。午後からチョイと準備をして夕方から『ニューズ・オプエド』リモート出演。今日のゲストは名古屋大大学院准教授の内田良さんと柔道家で日本女子体育大学教授の溝口紀子さん。御両人にコロナで停滞している学校スポーツのあり方や9月入学制度への変更などについて話してもらう。なるほど9月入学はコロナの今ではなく落ち着いてからじっくりやったほうがいいようですね。そのことも含めて有意義な話を沢山聞かせてもらい私自身も勉強になったけど内田先生に一つ聞き忘れたことが!金髪から赤髪に変えられたのは何故?今度聞かせてもらおう。晩飯後オペラ劇場は昨日に続いてヴェネツィア・フェニーチェ座公演ロッシーニ『マホメット2世』第2幕。イタリア領の地中海の島を攻め落とそうとする暴虐非道のトルコのスルタンは以前ギリシア人に化けてギリシアのコリントで出逢ったイタリア人女性と恋に落ちた。そして再会したのはイタリア領の島が攻撃され多くのイタリア人が殺されている真っ最中。女性はスルタンに頼んで父親と許嫁を助けてもらうが父親は敵の支配者と恋仲だった娘を許せず…。最後は結局ヨーロッパから見たイスラム世界でイタリアのハッピーエンドに終わるのだが…こーゆー欧州とイスラムとの関係があることを知っておくのも必要ですね。ロッシーニの音楽は面白。マホメットを歌うバス歌手が超絶技巧のアジリタを発揮。バスのコロラチューラなんて初めて聴いた。スゴイ。
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『女王蜂』
市川崑監督の映像&編集は見事でもチョット最後が長すぎるかな?
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6月9日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩。暑い暑い暑い暑い。真夏の太陽がジリジリ。枝雀師匠の表現によれば夏のお陽ぃさんがカアアアーッというこ。とになる。全身真っ黒の毛で被われている黒兵衛はサスガに坂道がキツそう。まぁ冬はその毛のオカゲで暖かいのやからシャーナイですな。人生えーことばっかやおまへん。ワン。今日のHome Stayは持続化給付金の勉強。税理士さんに電話でいくつかご指導を乞って申し込みは明日にする。こーゆー作業はナカナカ気合いが入らん。ウンザリしたところへ竹山聖さんからしゃれたデザインのボックス入りの新刊が届く。さすが建築家ですな。タイトルは『庭 伸びやかな建築の思考』(株式会社A&F)編著者は竹山聖+京都大学竹山研究室となっている。退職記念出版ですね。登場人物に隈研吾・島田雅彦・内藤廣…さんらの名前が並び興味深い建築デザインの写真もズラリ。ありがとさんです。ゆっくり拝読させていただきます。晩飯映画劇場は横溝正史原作市川崑監督『女王蜂』。金田一京助の事件簿ですね。この手の探偵解決ミステリーは小生は大嫌いだけど市川崑監督作品だけは別。カメラワークと巧みな編集を見るだけでも面白い。しかも高峰三枝子・司葉子・岸惠子・草笛光子・白石加代子・坂口良子そして新人の中井貴惠と豪華女優陣。男優も伴淳三郎・三木のり平・常田冨士男・大滝秀冶なんかお芝居がお上手ですね。しかしこの映画は最後の説明がくどくどと長かった。やっぱり俺は探偵解決ミステリーは肌に合いませんな。
6月10日(水)
朝起きて黒兵衛と散歩。昨日より暑い暑い。お陽ぃさんが…という枝雀師匠の言葉は昨日書いた。『ギケイキ2奈落への飛翔』を読んでいたら「その道中の陽気なことおっ」という文章が出てきた。これは落語の『地獄八景亡者の戯れ』の一節ですね。漱石が江戸落語のリズムとテンポで小説を組み立てたなら町田康は明らかに上方落語でおんなじことをしてはりますねぇ。ワン。「えげつというものがまったくない」という表現には爆笑。これは単純にしてえげつないギャグですね。眠狂四郎の円月殺法はここから来たか?ワン?Stay Homeの今日は持続化給付金の申し込みをする。何度やってもエラーが出る。くそ。職業欄にスポーツライターがないのはともかくフリーランスも作家もないやないか。俺は分類不能の職業か?またエラー。エクセルはそのまま貼り付けられへんのか。全部スキャンしてPDFにして…またまたエラー。先に進まん。ナンデヤネン。あっ。私が添付書類を勝手に貼り付けていたのがダメだったのですね。ハイハイ。横にある選択肢のチェックを忘れてました。コンピュータ様しゅみましぇんねえ。ふううううう。2時からのメンテナンス中断ギリギリに送信。受領しましたのメールが届く。ハテサテ今日から何日後(何週間後?)に入金されるのか?慣れない作業に疲れがどっと出て遅い昼寝を少し。明日と来週の久々のTV出演等のメール打ち合わせなんかをやって晩飯映画劇場はヒッチコック監督の『知りすぎていた男』。ロンドンの『Proms』コンサートで有名なロイヤル・アルバート・ホールのバルコニー席のカーテンの隙間から銃身が覗いて要人を暗殺狙撃というシーンは知っていたけど全編をキチンと見るのは初めて。ドリス・デイの歌う『ケ・セラ・セラ』はこんなふうに使われていたのですねえと感心。これでヒッチコックの映画は主要なモノは全部見たかな?昨日だったかアベノマスクが届く。本当に小さいですね。幼稚園に寄付するか?
6月11日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩。毎日同じことの繰り返しですね。それが大事なんですね。コロナとは関係なく。天然の真理ですね。でもそれでは面白くないという天邪鬼な人間の心情が新しい事態を呼び起こすのでしょうか?良くも悪くも。ワン。今日のStay Homeはチョット軽めにパソコンの整理etc.夜遅くにテレビ出演の仕事が入ったので晩飯でビールも飲めず映画も見られずチョイと仮眠して午後8時に迎えのハイヤーに乗って汐留の日本テレビへ。10時からBS日テレ『深層NEWS』生出演。自宅からのリモートでなくテレビ局のスタジオでの出演は4月9日フジテレビの『プライムニュース』以来丸々2か月ぶり。テーマはオリンピックの簡素化について。元JOCの春日良一さんと読売新聞編集委員の飯塚恵子さんはスタジオ横のホワイエから映像中継出演。オリンピアンの為末大さんは自宅からのリモート出演。スタジオには小生と司会の日テレアナの右松健太さんの二人だけ。それがコロナ後の現在の方針らしい。来年の東京五輪の簡素化についてそれこそ本来のオリンピックの目指すべきものであるとの持論を展開させていただく。組織委とIOCの東京ジョイント・ステアリング・コミッティーが出した方針の「簡素(シンプル)なものとする」という言葉は良しとしても「世界平和」というオリンピックの理念が書かれていないのは残念とも。いろいろ話してハイヤーで途中コンビニによってもらってビールを飲みながら帰宅。来週は久し振りに大阪のテレビ局の仕事。日常が戻ってきたのかな?政治家と高級官僚が縁故企業と一緒になって税金をパクるのも日常?ただただ呆れるだけですけど昨日必死になって持続化給付金の申し込みをしたけど入金はいつかなぁ?早よやってほしいなぁ。
Blu-ray |
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『皆殺しの天使』 ルイス・ブニュエル監督のナカナカ面白い密室ドラマ。チョット古くなった?オペラのほうが面白いかな
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6月12日(金)
朝起きて今日も黒兵衛と散歩。その前にベッドの中で読んだ『ギケイキ2』に「鏖」という漢字が出ていた。ルビが振ってあって「みなごろし」と読むらしい。2度目の読書なのにこんな面白い漢字を忘れていたのは不覚。ワン。しかしパソコンにキイワードにminagoshiと打って変換すれば「皆殺し」とともに「鏖」が出てくるATOKは見事。そう言えばルイス・ブニュエル監督の映画『皆殺しの天使』は面白かった。トーマス・アデス作曲でオペラ化もされてメトロポリタン歌劇場で初演された舞台も面白かった。オペラの法がさらに不条理生が強調されてたかな。去年の夏にWOWOWで放送された映画もオペラも録画が残っているはず。見直さねば。しかし『鏖の天使』では誰も読めないでしょうねぇ。ワン。昨日作曲家の服部克久さんが亡くなった。何年か前にエンジン01のパーティで話しかけられて小生が音楽の原稿を書いてることも御存知でスポーツ以外に音楽のことももっと書いて下さいと言われて嬉しかった。合掌。今日のStay Homeは読書三昧。たしか漱石が『猫』のなかで野球だけではなく相撲のことを書いていたと思い読み出したが見つからない。飛ばし読みがいけなかったのかな。次にノーマン・メイラーがケネディ大統領への白書のなかでボクシングだけではなくプロレスのことを書いていたはずと読み出したがこれも見つからず。しかし漱石もメイラーも書いてることが凄いですね。人生はすべて喜劇。悲劇は死だけ…といったことを両者ともに書いてますね。メイラーは「人生の目標は二つしかない。成功を目指すか。安定を目指すか。どちらも目指すことはできない」とも書いてますね。官僚で失敗する人は安定を目指したくせに成功も目指したからかな。夕方から春陽堂書店HPでの『Weeklyスポーツ萬歳』ネット収録。「日本人にとって野球は特別な存在」という話をする。その理由は@関ヶ原の戦いA明治44年東京朝日新聞の野球害毒論キャンペーン。何のことかわからない人は『スポーツ萬歳』を見るか拙著『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』を読んでください。晩飯映画劇場…と思ったところが今日は『チコちゃん』の日。楽しんで見ていたところが最後に「紅茶のカップには何故お皿が付いている?」のところでアレ?これ知ってる。ナンデ知ってるのか?と思うと『チコちゃん』で見たのだ。そこで『チコちゃん』にお便りを出すことにする。「たまきまさゆき5才。いつも楽しくばんぐみを見ています。そこでしつもんです。本をよむといろんなちしきをおぼえて身につきますがテレビを見てわかったと思ったちしきはどーして身につかずすぐに忘れてしまうのでしょう?本はあくてぃぶに字を読みますがテレビはパッシィブにがめんを見ているだけだからなのでしょうか?チコちゃん。おしえてください」しかし本で読んだ「鏖」という漢字を忘れていたことに気づき。お便りを出すのはやめにしました。寝よ。
6月13日(土)
朝起きて黒兵衛と散歩。その間だけ雨脚が止まってくれるような梅雨空で俺は晴れ男か?黒兵衛が晴れ犬か?ワン。本来ならば…という言い方が正しいかどうかはともかくコロナがなければ今日は神戸で仕事のはず。先週土曜は名古屋。今週火曜も名古屋。水曜は京都。木曜は大阪で仕事だったはず。すべてコロナで流れた。これだけ乗るはずだった新幹線に乗らなかったわけでJR東海もさぞかし収入減…って他人の心配する前に自分の収入減のほうが問題ですね。経産省様。中抜き仲間に入れてくれとは言いませんので持続化給付金をよろ。しかしdentsu & etcには腹立つでぇ。終日Home StayはMy Home PageのPhotoやScriptの処理。エイベックス・クラシックスから送られてきたCD『TEENAGERS 佐渡裕&スーパーキッズ・オーケストラの奇跡』を聴きながら。これは楽しいCDですねぇ。子供たちの演奏を指揮している佐渡さんの笑顔が見えますね。「このアルバムは私の人生で最も大きな夢をかけたCDです」と佐渡さんもライナーに書いているように兵庫での活動は実を結んでますね。さてコロナ後はどうなるか?晩飯はオペラも映画もパスしてNHKで1964年の東京五輪の映像とクイズ番組を見たり(小生は全問正解。当たり前か)浦和レッズの3年前のACL優勝の瞬間を見たりザ・ピーナッツの過去の映像を見たり…。コロナの影響で過去を再びというのは悪いコトではないですね。
6月14日(日)
朝起きて梅雨空。しかし晴れ男と晴れ犬の散歩に雨粒は落ちてこない(^^)v家に帰ってきた頃に雨が降り出す。ラッキー!今日もStay Home。『ギケイキ』に続いて本物の『義経記』を読み直すことにしてるがマダ本が届かないので『義経千本桜』を読み直し始める。河出書房新社の池澤夏樹=個人編集日本文学全集10のいしいしんじ訳。この一巻はいとうせいこう訳の『曽根崎心中』桜庭一樹訳の『女殺油地獄』三浦しおん訳の『菅原伝授手習鑑』松井今朝子訳の『仮名手本忠臣蔵』などが入っている素晴らしい一巻ですね。BGMは昨日に続いてエイベックス・クラシックから送られてきた辻井伸行クンのピアノでラヴェルの『ピアノ協奏曲』。バックは佐渡裕さん指揮トーンキュンストラー管弦楽団。これが実に素晴らしい演奏で読書中の活字をしばしば忘れるほど。義経千本桜の冒頭に出てくる中国の美女西施とごちゃ混ぜになってこーゆー演奏を「沈魚落雁閉月羞花」の名演かと思ってしまう。他に『亡き王女のためのパヴァーヌ』『ボレロ』『ダフニスとクロエ第2組曲』の演奏も素晴らしい!おまけにアンコールのボーナストラックで辻井クンがドビュッシーの『月の光』を弾いている。これは素晴らしいCDですね。晩飯は『ダーウィンが来た!』で東京の鴨や狸を見ながら。続けて見た『日曜美術館』が素晴らしかった。チブサン古墳の幾何学模様を初めて見て驚いたが伝源頼朝像の絵があんなにデカイもので黒い衣裳に細かな模様があるものとはマッタク知らなかった。歴史の教科書などで小さな絵を見ただけではわかりませんよね。いやぁ。マイッタ。風呂のあとズービン・メータ指揮によるN響のベートーヴェン第九。3.11直後のチャリティ演奏会の再放送。1楽章だけ聴いて寝るつもりが焼酎呑みながら全楽章聴いてしまう。準備不足も感じられたけど速いテンポで見事な演奏。東日本大震災のあとはこーゆー演奏会で元気づけることもできたけどコロナでは無理ですよね。本当に厄介な世の中をどのように元気づけるのか…?文化無知の政府には期待できないし…とりあえずできることから…まず寝よ。
6月15日(月)
朝起きて梅雨空。しかし晴れ男と晴れ犬の散歩に雨粒は…と昨日同じ。入梅後の散歩でレインコートを着たことがない…ってことは別に自慢にもならないか。ワン。朝仕事を始めようとしたらNHK-BSでシチリアの村の結婚式をやっていた。何年か前の番組の再放送だが中世の衣裳を再現して中世の音楽隊ダンス等も再現しての普通の村人の結婚式。これがイタリアの底力なんでしょうね。今日もStay Homeでコンピュータのデータの整理やアメリカ・メジャー・リーグの最近のニューズの下調べなどをしたあと夕方から『ニューズ・オプエド』リモート・アンカー出演。今日のゲストは大リーグ評論家の福島良一さんとボブ・ホワイティングさん。そうか。メジャーの選手組合が金銭的条件面でYesと言わないのは球団が全収入をOpenにしていないせでもあるのか。福島さん曰く「世界一強い労働組合」とボブさん曰く「世界一金儲けの上手い経営陣」の闘いはベースボール人気を落とすだけ?以前の労使紛争での人気凋落の危機は野茂投手のトルネード人気が救ったが現在の危機を救うのはまた日本人で大谷の二刀流?それとも秋山?筒香?いろいろ話してアフター・トークも楽しんで番組終了。結構疲れてメシ&フロ&ネル。本で読む『義経千本桜』オモシロイですねぇ。初音ミクと中村獅童の舞台のビデオも見直さなければ。
6月16日(火)
朝起きて今日も雨は降らず。夕方に荒れるとの天気予報も犬の散歩には無縁。ワン。おまけにコロナ給付金1人10万円が鎌倉市より入金される。郵送で連絡が来て即申し込み手続きをしたのが6月1日。ちょうど2週間か。いろいろ国会で騒がれて3か月。これが政府と行政のスピード感をもっての仕事なんでしょうねぇ。コロナで収入が半減した持続化給付金はいつになるのかな?Stay Homeは『ZAITEN』の連載原稿を執筆。昨日ボブさんや福島さんに教えてもらったプロ野球の開幕日の6月19日は『ベースボール記念日』であることを書く。ニューヨーク・ニッカーボッカー・ベースボールクラブの消防夫でベースボールの新しいルールを整えたアレキサンダー・カートライトがニュージャージーのホーボーケンで初めて試合をした日なのですよね。プロ野球関係者はそれは知らずに今年の開幕日を決めたようですが…。またニュージーランドではラグビーの試合が復活。来週月曜の『ニューズ・オプエド』のゲスト出演を快諾してくれたラグビー・ジャーナリストの村上晃一に教えられたことですがスタジアムには2〜4万人の観客がマスクをせずに押し寄せて盛況だったそうです。日本のスポーツで「リモマ」(リモート・マッチ=無観客試合)が終わって観客が入るようになるのはいつ?ニュージーランドのように1か月間以上感染者ゼロが続かないとダメなのかな?晩飯後オペラ劇場はロッシーニ『グリエルモ(ウィリアム)・テル』。第1幕と2幕を見たがやっぱり序曲が最高に素晴らしい。子供の頭の上にリンゴを載せて矢で射るシーンは第3幕らしい。明日に期待しましょ。
6月17日(水)
朝起きて今日も快晴。快適に…ではなく汗だくになって黒兵衛と散歩。しかし昨日よりは少し湿度も低くて爽やかかな?梅雨はどこへ行った?Where have all the rainy season gone? Long time passing…なんてギャグがわかるのは年寄りだけになったかな?ワン。終日Stay Homeは小生にはコロナに関係なく日常。通信社の原稿を一本やっつけると兵庫県立芸術文化センターからメール。芸術監督の佐渡裕さんの率いる「心の広場プロジェクト」が7月4日から始動。様々なコンサートが観客のキャパを半分に減らしてオープンするらしい。皆さん徐々に復活。がんばりましょう。小生も明後日は大阪日帰り仕事が復活。読売テレビ『そこまで言って委員会』VTR撮りのための日帰りチケットを買うため夕方からヨメハンと一緒に大船駅へ。久し振りの町歩き。人出は少ないようですね。駅前ルミネではどこの店でもレジにナイロン・カーテン。街の様相は一変しましたね。『アニール書店』で孫の誕生日プレゼントも兼ねて本を購入。小生の拙著『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』と訳書『ふたつのオリンピック』がどちらも平積み。御近所づきあいは大切ですね。DVDはamazonで買いますが本はamazonでは買わないぞ…と思いながらイタリアンレストランでパスタを食って帰宅。昨日に続いてロッシーニの『ウイリアム・テル』を見ようかと思ったが毎日ベッドで読んでる『義経千本桜』(いしいしんじ現代語訳)がめっさオモシロイので吉右衛門の知盛と玉三郎の典侍の局による『義経千本桜』の『渡海屋』と『大物浦』を見てしまう。最後に吉右衛門が碇の太縄を身体に巻き付けて岩の上から後ろ向きに海にジャンプするのはダイナミックで見事。芝居としても面白いけどこーゆー外連が歌舞伎の胆ですね。ついでに中村獅童と初音ミクによる『今昔饗宴千本桜』も久し振りにチョイと見る。これもナカナカ面白いですね。しかし成田屋の團十郎襲名披露はいつになるのかな?観客定員半減とかでやるのかな?それでは襲名披露の華やぎはなくなりますね。じっくりゆっくりでもいですから襲名披露は完璧にしてほしいですね。オリンピックはコロナに関係なく縮小のほうがいいですね。
6月18日(木)
朝起きてRKB毎日『インサイト・コラム』電話出演。明日のプロ野球「リモマ開幕」について話す。明日はアレクサンダー・カートライトが自分の創ったルールでベースボールの試合を行った「ベースボール記念日」。今週月曜の『ニューズ・オプエド』でホワイティングさんや福島良一さんから教わったことを話す。加えてカートライトはその後ゴールドラッシュで賑わうカリフォルニアに渡って金の採掘に挑むが失敗し捕鯨のためにハワイへ渡ったことも。これは野球の歴史に詳しい佐山和夫さんの面白い本『野球と鯨』(河出書房新社)に書かれてますよね。副題が『カートライト・万次郎・ベースボール』で台風に遭ってアメリカの船に助けられて渡米したジョン万次郎がハワイでカートライトの始めたベースボールを見たに違いない…とも。のちに日本に帰ってきてペリーなどアメリカの黒船の一団相手に通訳も務めたジョン万次郎(中浜万次郎)の生涯はナカナカ興味深いですね。ラジオのあと黒兵衛と散歩。ワン。
6月18日(木)つづき
原稿の校正をこなしたあと夕方からパソコンのZOOMで春陽堂書店HPでアップしてもらってる『玉木正之のWEEKLYスポーツ萬歳』の収録。午前中のラジオで喋ったプロ野球のリモマ開幕を取りあげてベースボール記念日とカートライトとジョン万次郎の話をしたあと小生の持論「草野球は個体発生が系統発生を真似る」を展開。子供頃に始めた草野球ではピッチャーは下手投げでピッチしていたしフォアボールはナシでキャッチャーはワンバウンドでボールを捕ったりしてましたからね。ベースボールのルールが整っていく課程(系統発生)を擬えていたわけですね。そんな文章を初めて書いたのは『ビッグコミック』の連載で確か昭和60(1985)年頃。新潮文庫に『プロ野球の友』と題してまとめたのが昭和63(1988)年でしたからもう35年も前の話。人間は成長しないもんですね。あ。ベースボール記念日1846年なのに1864年と言い間違えたかも…訂正しなければ…。パソコンの前で一人で喋るというのは結構疲れますね。双方向のオンライン授業というのはやってみたい気もするけど…。晩飯後オペラ劇場はロッシーニ『グリエルモ(ウイリアム)・テル』。息子の頭の上に置かれた林檎を弓(ボウガン)で射貫く第3幕。バレエのシーンなんかがチョット冗長ですが林檎のシーンでは確かに放たれた矢が林檎を射貫いた。えっ?どないな演出なのか改めて見直そ。の明日が少々早いので風呂入って早く寝る。
6月19日(金)
朝起きて土砂降りの雨の中黒兵衛と散歩。晴れ男と晴れ犬などと自慢していたので天の神様にエエ加減にせえと叱られたかも。ビショ濡れの雲古だけさせてサッサと帰宅。いろいろ準備して外出。大船から品川経由新幹線で新大阪へ。今日から県を跨ぐ移動が解禁されたからか…どうかは知らないが『そこまで言って委員会』にスタジオ出演するため大阪読売テレビへ。テレビのスタジオ出演は4月9日のフジテレビ以来2か月チョイぶり。大阪のテレビ出演はナント今年初めて。3月までは名古屋や滋賀での仕事があったけど新幹線も久し振り。車両はガラガラかと思ったけどそうでもなく通路席は空いて全体で5分の1くらいの埋まりようかな。番組はコロナの影響によるプロ野球・映画・演劇・音楽・オリンピックへの影響について。久し振りに槙原ェ巳さんに逢って「メジャーはどうなってるの?」と訊かれたので今週月曜ホワイティングさんや福島さんに教えてもらったことを教えてあげる「選手組合側と球団側は相当対立していてコミッショナー権限で開幕しても一流選手は出場しない可能性が高いそうですよ」オリンピックについては立川志らく師匠や溝口紀子さんが「やれない派」小生もどちらかと言うとそっち派ですね。無駄金を長く使って結局「中止」になるよりは早い機会に中止&2032年開催を決定したほうが…とは思うものの安倍首相は北京冬季五輪の前に何とかやりたいのでしょうね。IOCは保険会社との交渉が纏まったみたいで「中止」に傾いているのかな?番組は2本撮りをしているらしく我々の後半が始まる前に前半に出演しておられた桂ざこば師匠が米朝事務所のマネージャーさんと一緒に楽屋を訪ねてくださった。MBSの『ちちんぷいぷい』や佐渡さんのオペラ『メリー・ウィドウ』や『こうもり』でよくお会いしていた師匠とは久し振り。大病をされて長くお会いしていなかったので元気そうな姿を見せていただいて思わず握手しようとして手を引っ込めましたが嬉しかった。番組収録前後には映画監督の原田眞人さんとイロイロお話しさせていただく機会があり『浅間山荘』『日本のいちばん長い日』『ラストサムライ』のことを聞けて嬉しかった。『燃えよ剣』は既にクランクアップしているのに上映スケジュールが決まらないらしい。早く見たいのに…。帰りの新幹線でビール呑みながらいしいしんじさん訳の『義経千本桜』読了。2度目だったけど七五調を生かした現代語訳が素晴らしかったですね。帰宅してメシ&フロ&ネル。コロナはどこにいるのかな?
6月20日(土)
朝起きて黒兵衛と散歩。ランニングする人紫陽花を眺めて散歩する人クルマを洗う人…などなど静かな住宅街にも日常は戻ってきたのかな?ワン。世界的にはブラジル・インド・アフリカあたりが危機か?オリンピックを2032年に延期したらIOC発行の仮想通貨(暗号資産)を使うことになるのかな?ワカランけど確かなことはその頃俺はこの世から消えてるということですね。終日パソコンの整理。原稿やら資料やらメールやらであっという間にゴチャゴチャになる。初めてワープロ(ワード・プロセッサー)を導入したときは机の上が資料の本や辞書類ですぐにゴチャゴチャになったモノだけどパソコンを導入してからは資料類もパソコン内にあるせいか机の上はさほど乱れなくなったがパソコン内が乱れるようになった。人生とは乱して…片付けて…の連続ですね。晩飯後オペラ劇場で『ウイリアム・テル』の最終幕を見ようと思ったらNHKで『映像の世紀16オリンピック』をやっていたのでそっちを見る。初期の五輪大会の映像やヒトラー・孫基禎&冷戦ボイコット合戦&メキシコ大会でのスミス&カーロスの人種差別への抗議など興味深い映像が多く観られたのは良かったがメキシコ大会でのトラテルロコの大虐殺やミュンヘン大会での黒い九月のテロ事件などが出てこなかったのは少々残念。次の機会かな?風呂のあと録画していたNHKドラマスペシャルの再放送『破獄』を見る。TVドラマはほとんど見ない私だがコレは緒形拳・津川雅彦主演佐藤幹夫演出(大河ドラマ『秀吉』の演出家)だというので見てみると戦前戦後を通して何度も自らは意図せぬ殺人で収監されながら脱獄を何度も繰り返した犯罪者と看守の心の交流のドラマが主演二人の見事な演技で見応えがあった。実話らしいが吉村昭の原作が読みたくなる。元法務大臣を「小物」と呼んだ自民党幹事長も凄いけど1億5千万円も渡して何度も選挙応援しながら責任を取らない総理総裁も官房長官も異常ですね。森加計桜電通中抜き以来の蛙の面に小便内閣はどこまで堕ちるのでしょうか?しかしこんな事態に交代できる人材のいないことこそ異常と言うべきでしょうね。
6月21日(日)
ベッドのなかで『義経千本桜』に続いて『仮名手本忠臣蔵』を読む。3度目かな。松井今朝子現代語訳のリズムがイイけどこの物語は良くできていますねえ。赤穂浪士の史実を無視してお軽勘平や加古川本蔵&戸無瀬&小浪の親子の葛藤を出すところなど難いですね。そういえば幼稚園か小学生の低学年のときに南座の顔見世に初めて連れて行かれたときの演し物が九段目山科閑居でガキにはさっぱりワケがワカランかったのを今も憶えてる。しかしマァ貴重な体験ではありましたね。ベッドから出て黒兵衛と散歩。團十郎の襲名はどーなる?いつになる?ワン。終日Stay home & Desk work.午後からプロ野球TV観戦。地上波とBSで4試合も同時に見られるのは面白い。ソフトバンクの新人津森投手はいいですねえ。前の投手が打者の頭部への死球の危険球で即退場となってのプロ初登板は無死満塁での緊急登板。そこでセンターオーバーの満塁ホーマーを打たれながら動じずに投げ続けた度胸もスリークォーターからの気風のいい投げ方もイイですねえ。しかし阪神は弱いですねえ。シャーナイですねえ。でも無観客試合でホームチームの選手の応援歌を流す必要があるのかな?そう言う小生は歳取った証拠?長田渚左さんのスポーツネットワークジャパンから『スポーツゴジラ』第47号が届く。お薦めスポーツ本やスポーツ映画ということで小生も9ページも書かせてもらいました。晩飯は『ダーウィンが行く!』を見ながら。イタリアのチーズ農家の野鳥との共生はイイですね。そう言えば最近はテレビをよく見るのか何日か前の『ブラタモリ』で見た「消えた街一乗谷」も面白かったですね。再放送か。ニュース以外の情報に新しさは不要ですね。『ダーウィン』の次は『日曜美術館』は「蔵出し日本絵画傑作15選」の第2回。雪舟も永コも東伯も一編絵巻も洛中洛外図もどれもコレも素晴らしさを再発見。コレも再放送みたいなものですね。タイトルの「蔵出し」は本HPで使ってる「蔵出しコラム」と同じで言葉の使い方としては間違いですね。蔵出しとは酒や味噌や醤油でもすべて新品を蔵から初出することですからね。蔵に仕舞っていた古いモノを出すのではないですよね。風呂のあとまたも再放送オンパレードの『クラシック音楽館』。バッティストーニ指揮の『トゥーランドット』はもっと聴きたかったな。井上道義さん指揮のショスタコ11番の説明はわかりやすかったですね。ベルリン・フィルのソーシャル・ディスタンスをとってのマーラー4番最終楽章は小編成で面白かったですね。規制されても新しいやり方はいくらでも生まれるもんですね。しかしギトリスのヴァイオリン・ソロでバッハの『シャコンヌ』は凄かったですね。
DVD |
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『ファイヤーフォクス』
イーストウッドにしては駄作の部類かな。ソ連の開発した最新鋭ジェット戦闘機を盗み出して冷戦時代の空中戦。映画館の大画面で見ればオモシロイ?
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6月22日(月)
朝起きて細かいシャワーが降ったり止んだりのなかを黒兵衛と散歩。雨合羽を被ってなくても帽子さえあれば気持ちイイくらいの小雨。しかし黒兵衛が風邪ひいたら困るので早く帰る。ワン。犬って風邪ひくのかな?霊長類だけだと聞いたことがあるけどソレはインフルエンザ?そもそも風邪って何?チコちゃんに訊こうかな?ワンワン。春陽堂のWeb連載『スポーツは文芸をそう彩ってきたか?』第2回「アスレティシャンの正岡子規とエステティシャンの夏目漱石」の校正をしたりイロイロ仕事。労咳で長く病床にいて早死にした子規をアスレティシャンと呼んでいいのか迷ったけど彼のベースボール・フリークぶりは疑いなくアスリートですよね。それより20年ほど前ですけど「美学」を英語でエステaestheticsと言うと知ったときは何だか不思議でしたね。街のエステ・サロンはそれほど大袈裟なモノじゃないはずですよね(^^;)夕方から『ニューズ・オプエド』リモート・アンカー出演。ゲストはラグビーの村上晃一さんとサッカーの大住良之さん。ラグビー協会ぼ発表した少々厖大なラグビーの練習復活スケジュールについてやニュージーランドとオーストラリアのラグビー完全復活につて話してもらったりサッカーの「ハンド」の反則がVARの導入で厳格になったり…など興味深い話しをしていただく。イラストレーター圓山武宏さんの今日のイラストがタイガース西投手の本塁打と敗戦。昔の江夏投手は延長12回ノーヒットノーランでさよならホーマーまで打ったという絵だったので我が家の家宝「江夏投手が引退試合で着たサイン付きユニフォーム」を画面に出して紹介。すると村上さんはニュージーランドで手に入れたオールブラックスの人形を紹介。大住さんはロンドンで手に入れたKEEP CALM AND CARRY ONのポスターを紹介。これは第二次大戦中のイギリスのスローガン。「落ち着いて(日常を)続けて」というものだがコロナの現在にモ通じるうえにパロディがオモシロイ!http://moriyaman24.hatenablog.com/entry/2015/06/18/185808
6月22日(月)つづき
『ニューズ・オプエド』アフター・トークで視聴者からの様々な質問に答えたあと大住さんはベッケンバウアーにインタヴューしたあとのホテルで偶然出逢ったアグネス・チャンからもらったというサインまで紹介。小生は村上さんのニュージーランド土産に対抗して背番号12HIRAOと書かれたKOBELCOのラグビー・ジャージャーを着た熊の人形を紹介。自宅からのリモート出演はイロイロでんなあ。『お宝鑑定団』とタイアップしようかな(笑)。オプエドを終えて晩飯。テレ朝『ワイドスクランブル』から電話がかかってきてリモートマッチ(無観客試合)について話したあとクリント・イーストウッド製作監督主演映画『ファイヤーフォックス』。マッハ6で飛ぶ戦闘機を開発したソ連からそれを盗み出す米兵のスパイ&ジェット戦闘機のアクション映画。1983年製作。イーストウッドだから見たけど見なくても良かったかな。大きなスクリーンで見てアクションの迫力を感じても…それだけの映画ではつまらないですね。イーストウッドにも駄作はありますね。かつて大島渚さんから監督の駄作を愛せるのがその監督のファンである証拠という言葉を教えてもらったことがあるけどひょっして小生は『ローハイド』以来のイーストウッド・ファンかもしれませんね。アベ・ファン(支持者)やトランプ・ファンはその政治家の失政や誤魔化しまで愛しているのかな?
6月23日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩。毎日のルーティンこなす平和かなそれにつけてもカネの欲しさよ。コノどんな上の句にも付けることのできる下の句の存在を知ったのは親父の晩酌の席でしたね。小学生の頃に何を冗談言うとるねんと思っていたら40才過ぎて読んだドナルド・キーンさんの『日本文学の歴史』にも江戸川柳のところに出てきてビックリ。戦前の夜間中学しか卒業していない親父だったけど酒を呑めば旅の衣は鈴掛の…と唸っていたしフィガロの結婚も知っていたし教養というモノは学歴と無縁なんですね。ワン。コロナで参列者の減った沖縄慰霊の日。昼のニュースの時間の実況中継を見る。玉城デニー県知事の沖縄方言と英語を交えた平和宣言と高3女性の平和の詩に較べてリモートで登場した安倍首相の言葉のナント空疎だったことか。心にないことを話すと言葉は虚しく流れるのですね。あ。安倍首相の言葉ってひょっとして去年と同じ?!午後から『北國新聞』の連載原稿を書いて送稿。一昨日送られてきた長田渚左さんが編集長を務める『スポーツゴジラ47号』の中味(原稿)がこの号からネットでも公開されて読めるようになった。都営地下鉄の駅などで無料配布されている冊子(というには中味の濃い一冊)ですからネットで読めるのは素晴らしいですね。特集は『スポーツお薦めの1本(映画)1冊(本)』で小生も鈴木隆の『けんかえれじい』とヘミングウェイの『老人と海』(映画)の他いっぱいのスポーツ映画やスポーツ本を取りあげて書かせてもらってます。是非とも御一読を!!http://sportsnetworkjapan.com/godzilla/mz_contents.html#m047
6月24日(水)
朝起きて東京新聞を開くと斎藤美奈子さんが昨日の沖縄全戦没者追悼式での安倍総理の挨拶の【本音】を書き足したコラムを書かれていた。「沖縄の方々には永きにわたり米軍基地の集中による大きな負担をいただいております【のは致し方のないことです】。この現状は到底是認できるものではありません【が私にはどうでもいいことです】…」小生も昨日の本欄に書いたが「首相の挨拶は八割くらい去年といっしょ」で「いつも通り中身も甚だ空々しい」こーゆーリーダーを戴いている我々国民は熟々不幸だと思うけど期待できる代わりがいないのはさらに不幸ですね。いや。いるのかな?選挙は近いのかな?ワンと吠えた黒兵衛と散歩して仕事。通信社の連載コラム原稿を書いて送る。コロナ禍のスポーツについて。チョットくらい大丈夫…と思ったらジョコヴィッチなどテニス選手が集団感染。アメリカやブラジルの悲惨な現状は(トランプとボルソナルによる)人災?晩飯映画劇場はヒッチコック監督『引き裂かれたカーテン』。ポール・ニューマン&ジュリー・アンドリュースの主演による1966年の作品。冷戦下の東ドイツでのミサイル開発に携わっている物理学者にアメリカの物理学者がスパイとなって挑む。ヒッチコックの映画はトリュフォーの全作品解説本を読んだせいかすべて見たつもりになっていたけどコレは初めて見た。いかにもヒッチコックらしいハラハラドキドキの展開は面白かったがポール・ニューマンはどー見ても物理学者じゃないですね。原題の「Torn Curtain」のCurtainにはもちろんチャーチル英首相が冷戦状態を表した言葉であるIron Curtain(鉄のカーテン)も含まれていますね。ヒッチコック最高傑作は『めまい』だと言う人が多いそうで『鳥』も好きだけどやっぱり『サイコ』かな。
6月25日(木)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・コラム』。いつもは電話出演なのが今日からZOOMを使ったリモート出演。もちろんラジオだから聴取者には小生やスタジオの出演者たちの顔も姿も見えないが小生たちは顔を見合っての会話。おまけにRKBラジオの朝の番組には35歳とのときから33年間も毎週1回出演し続けていて九州を訪れたときには何度かスタジオで喋らせてもらったこともある(テレビ出演したことも何度かあった)けど我が仕事場をRKBの皆さんに見せるのは初めて。MCの桜井浩二さんが早速本棚の前に飾ってある江夏豊さんのタイガース28番のユニフォームに反応してくださったあとメジャーリーグ開幕の話題。選手組合とカネのことで揉めたのはメジャー球団の収入がはっきりしないから。どの球団も結構巨額の公的資金を得てますからね。とはいえベラボーな巨額の年俸を得ている選手たちにアメリカのファンは少々ウンザリ。試合時間の長さにもウンザリでメジャーはファン離れとファンの高齢化に襲われている。かつてもあった同様の危機を救ったのは野茂英雄投手の活躍。今年のメジャーの危機を助けるのは大谷?筒香?秋山?…と2週間前の本欄に書いたことにメジャー球場が税金で建てられてることなどを加えて話してRKB初のリモート出演は終了。これでZOOMの使用は定期的に週3回(他に定期では内テレビ・ラジオのリモート出演が3回)。これがコロナ後の日常として定着するのかな?ワンと吠えた黒兵衛と朝の散歩をしたあとコロナ前からの我が日常のStay Homeは久し振りの中日文化センターでのオペラ講座レジュメづくり。兵庫県立芸術文化センターの毎年恒例佐渡裕プロデュース・オペラ公演に合わせて予定していたプッチーニ『ラ・ボエーム』の講義が中止延期になっていたのを復活。佐渡さんの公演は中止になってしまったけど講座は週末にやらねば…というわけで大好きなオペラの演目をチョイと勉強し直しの一日。
6月26日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩。昨日見た映画『グランプリ』のフラッケンハイマー監督は『大列車作戦』も作っているのだ。第二次大戦のノルマンディー上陸作戦以来パリからの撤退を余儀なくされたナチスがルーヴルの名画を持ち出そうとする。それを阻止した作戦を映画化したものだが以前テレビで見て面白さにワクワクした記憶があったけど映画の題名がわからず放っておいた。それがわかっったので早速DVDを手に入れることにするか…それにしても何ともベタなタイトルですね。原題は『The Train』か。ふ〜ん。これもベタですね。この監督にますます興味がわいた。『フレンチ・コネクション2』とともに見てみなければ。ワン。終日デスクワーク。夕方から春陽堂ホームページで公開中の『WEEKLYスポーツ萬歳』のVTR収録。早くも7回目は『ボクシングって何?』。ボックスboxは「殴る」という意味の英語でナックルパート(拳の関節部分)で殴ることの力の強大さをイギリス人が発見して以来イギリスは七つの海を支配する大英帝国となりボクシングというスポーツの(ヘビー級)世界タイトルマッチには常に政治が絡んだという話。そのボクシングの政治性が消えたのはマイク・タイソンがバブル絶頂期の日本にやって来てメッチャ弱い挑戦者にノックアウトされたのがきっかけですね。私もその試合をリングサイドの前から7列目の席で信じられない思いで見ましたがソレは世界が政治中心から経済中心に変わった瞬間だったのですね。晩飯映画劇場は『心の旅路』。原作は『チッブス先生さようなら』を書いたジェームズ・ヒルトンのベストセラー小説。1942年ジョン・ルロイ監督の名画。第一次大戦で記憶を喪失した男が踊り子に同情されて立ち直り結婚。子供までもうけたが今度は交通事故で古い記憶が甦り自らの本当の家に帰宅。そこは大富豪の豪邸で彼はそこの息子だったが企業は倒産寸前。ソレを建て直して新たな結婚を希望する女性も現れ…というところで…ナント!ビデオ録画ハードディスクの残量不足でプッツリ消えてしまった。ウワーッ!記憶喪失したときに結婚した相手とはどないなるねん!まいったなぁ。DVDかわなシャーナイかなぁ…。
6月27日(土)
朝起きて黒兵衛と散歩。西から豪雨が近づいているらしいが関東地方はまだ無関係。天気が西から変わるのは地球の自転の方向と関係しているわけですね。ワン。小学1年生の頃「犬が西向きゃ尾は東」という諺の意味がわからなくて悩んだことを憶えている。どう考えても犬の尾は下か上を向いているのに何故「東」というのか?子供の頃から理屈っぽいガキだったのですね。ワン。イロイロ準備して東海道線で品川へ。新幹線で名古屋へ。去年の9月から毎月1回6回連続で行っていた栄中日文化センターの『オペラ講座・オペラで泣きましょう』の最終回プッチーニの『ラ・ボエーム』の解説がコロナの影響で中止されていたのを復活。スタッフが参加率はまだ戻ってなくて5割くらいと言ったが我が講座は見慣れた顔がほぼ全員15人くらい参加。映画化されたオペラを楽しみながら映画のオペラと舞台のオペラの違いなどをイロイロ話す。要はオペラ的な要素(歌手が舞台で歌う姿)を生かして映像化するフランコ・ゼッフィレッリのような手法と歌手に歌わせながら徹底的に映画のドラマを優先したアップの映像や切り替えを多用するロバート・ドーンヘルム監督のような手法を採るかの違いですね。ミュージカルの場合も同じで『ウェストサイド物語』『サウンド・オブ・ミュージック』『ムーラン・ルージュ』などは徹底して映画化して成功した例で『マイ・フェア・レディ』『スウィニ−・トッド』などは舞台の要素を残して成功して例と言える…のかな?マスクをしたままイロイロ話してビール呑みながら帰宅。日常は戻ったと言えるのかな?
6月28日(日)
朝ベッドのなかで『奥の細道』読む。たしか平泉を訪れるところで奥州藤原氏と義経の話が出ていることを思い出して『義経記』を読む前にチェックしておこうと思って昨晩寝る前に本棚を探したところが新潮社版『奥の細道』が本棚にない。ナンデヤ!?と思いながら矢口高雄のマンガ日本の古典の『奥の細道』(中公文庫)をベッドへ。こっちのほうが芭蕉の生涯にも触れていてわかりやすいけどヤッパリ原文読まないと…と思いながらベッドから出て黒兵衛と散歩。外は土砂降り。雨天決行。靴の中までびしょびしょ。五月雨を集めて遅し歩む足。お粗末。ワン。昨日栄中日文化センターのスタッフがオンライン講座も考えているというので春陽堂のHPを見るよう薦めると講座の最中に第1回のアーカイヴを見てくれたようで「相撲の話面白方ですよ」と言ってくれた。「字幕も効果音もきちんと入っていて相撲と角力の違いなど興味深い話で10分チョットがあっと言う間でした。参考にさせてもらいます」とのことで皆さんもよろしく(YuTube 春陽堂書店 スポーツ萬歳 で検索してみてください)。
6月28日(日)つづき
晩飯TV劇場『ダーウィンが来た!』はアルゼンチンのホタルの乱舞。数が多すぎるのもなぁ…なんて思いながらもキラキラ光る美しさに圧倒されました。オスがメスを呼んでるらしいけど…だったらホタルの大乱交?続けて『日曜美術館』は蔵出し日本の名画15選の最終回江戸編。宗達・光琳・応挙・若冲・北斎。どれもコレも見事で凄いとしか言い様がない傑作ですけどヤッパリ北斎は別格かな。風呂のあと仁左衛門の『勧進帳』。富樫は幸四郎。義経は息子の孝太郎。駿河次郎に孫の千之助。親子三代の舞台という以上に仁左衛門の弁慶に対する解釈が面白かった。渡辺保氏のインタヴューに答えて「台詞を大事に」「武張ってない演技で」と語ったとおりひとつひとつの台詞の意味が際立って見る者に伝わってきたのは見事。少々遅いテンポに富樫はやりにくかったかな?しかし幸四郎にとっては勉強になりますよね。舞も大きく見事で見応え十分。小生にとっての勧進帳は先代の尾上松緑にトドメを刺しているだけにモウ少々武張ってくれてもいいのに…とも思いましたが素晴らしい勧進帳に焼酎が進みました。仁左衛門は何と言っても『女殺油地獄』の与平衛が素晴らしいと思っていましたが世話物だけでなく荒事も素晴らしいですね。去年の舞台の録画放送だったから…えっ!仁左衛門は75歳!!お見事!
6月29日(月)
朝ベッドのなかで矢口高雄『奥の細道』読む。2度目か3度目だがこのマンガには感服。江戸時代の商家お描写などじつに見事で武士以外の暮らしが手に取るようにわかる。芭蕉を中心に俳諧文人たちのセミプロ意識の描き方も見事で江戸時代の商人の高い教養が伺える。江戸期の町人たちの文化度の高さは今以上かな?ベッドから起きて黒兵衛と散歩。でもヤッパリ原文読まなきゃ…と思わせるマンガは見事ですね。ワン。春陽堂連載の原稿が…なかなか書けん。ジャック・ロンドンのボクシング小説が本棚から見つからん。マイッタなぁ…と思ううちに夕方になって『ニューズ・オプエド』リモート・アンカー出演。今日のゲストは小林信也さんと青島健太さん。もちろんテーマは野球復活だがオリンピックの話も。小林さんが最近のプロ野球選手のプレイは力が入りすぎてると言うと青島さんが巨人坂本の見事な守備と岡本の打撃を例にあげてふにゃふにゃの柔らかい動きを絶賛。ハンマー投げ選手の室伏氏の全力のプレーには力感がないという言葉を紹介。そー言えば長島や王の打撃も守備も動きはエレガントでしたね。小林さんが高校野球の指導者が一種懸命全力で手を抜くなと言い過ぎるのかな?この優雅な野球論は面白かったですねえ。1968年メキシコ五輪で表彰台の上で黒人差別反対の意志を示して選手村を追放された200m銅メダリストのカーロス選手(米)が政治宗教人種的な宣伝活動を禁じる五輪憲章50条の撤廃を求めたという話題も。この主張は正しいですね。五輪関係者の年寄りたちはさんざん五輪を政治利用しているのに選手(若者)だけ政治活動禁じるのは不当と言えるでしょうね。このとき1位のスミス選手(米)も表彰台で拳を振りあげて五輪を追放され2位の(豪)も胸に黒人査閲反対のバッジを付けて表彰台に上がり本国で非難されたまま復権されてませんからね。アメリカでBlack lives matterの運動が広がる現在考え直すべき問題でしょうね。
6月30日(火)
前の東京五輪のさらに少し前の頃に元首相の秘書をしていた人から聞いた話。選挙となると地元民が元首相の家に挨拶に訪れる。椅子に座った元首相は笑顔で応対しながら膝に置いた右手だか左手だかの指を軽く動かす。1本なら1万円。2本なら2万円。3本なら3万円。5本なら5万円。その指の動きを見て秘書は蚕棚に並べた4種類の封筒から一つを選んで帰り際の選挙民に渡す。一般庶民の初任給が1万円を少し切っていた頃の話。日本の選挙はそんな具合だったんですね。その元首相の兄弟は疑獄事件を法相の指揮権発動で救われて首相に。首相の座についた孫は孫は爺さんの手法を元法相に教えたのかな?ワン。朝起きて黒兵衛と散歩。終日連載の原稿書き。短いコラムだけど書けず。内容が纏まらず。ボクシングは意外と文芸と結びつかない。圧倒的にノンフィクションの世界。もちろんノンフィクションも文芸には違いないけど…何故だ?と考え始めて考えが纏まらず。マァこーゆーこともママありますね。もう一度イチから考え直し。頭を空っぽにするため晩飯のときは久し振りにワーグナー『ワルキューレ』バレンボイム指揮ミラノ・スカラ座。演奏も演出も良いですね。続けて晩飯後映画劇場はロバート・レッドフォードとブラッド・ピットが共演した『スパイ・ゲーム』。ある作戦に失敗して中国当局に逮捕されて死刑を宣告された部下をCIAを退職する日に救い出すエージェントの個人作戦。過去にヴェトナムや東ベルリンや中東で一緒に仕事をした部下を上司を出し抜いて救出するため全財産まで使って裏世界のエージェントまで使い偽の命令で軍隊まで動かす。イロイロ込み入ったストーリーだが結局は何を主張したいのかよくわからない映画だった。役に立たなくなったら平気で斬り捨てる組織の非情さに対する反抗?ま。ハリウッド映画ですからハラハラドキドキでいいのでしょうね。あ。これはレッドフォードの映画でピットは活躍しません。
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