6月1日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。米・英・加・日・伯・西・比・南阿など150人の科学者や医者がジカ熱の蔓延しているリオでの五輪を中止して開催地を移すべしとWHOに公開書簡を出した話。約50万人の観光客が伯剌西爾を訪れればジカウィルスが世界に広がる…それに対してWHOは伯剌西爾は冬季だから大丈夫…と反論。しかし医者や科学者のなかにはWHOとIOCの癒着を指摘する声もあるとか。このニュースはAFPが報じNHKも報じたがNHKのネットニュースには何故かWHOとIOCの癒着の部分が欠落してる。なんでかなあ。AFP通信のニュースはhttp://www.afpbb.com/articles/-/3088616
6月1日(水)つづき
久しぶりの晩飯映画劇場は周防正行監督『舞妓はレディ』。京都祇園町(映画では上七軒をモジッテ下八軒という名前になっていたが)の花街の話はあまりに舞台が身近すぎて自分でも小説を書いたりして映画は見るのが躊躇われる気持ちがあったけどこの歳になって最近吹っ切れたのか祇園花街ミュージカル映画を素直に楽しめた。さすがは周防監督。めっちゃ楽しゅう面白うマトメはって感服しました。タイトルは『マイ・フェア・レディ』のモジリで物語もパロディになってるんですね。監督の従弟の周防義和の音楽もよかったしパパイヤ鈴木の振付もオモシロかった。身内のような田畑智子ちゃんも頑張ってたし見終わってスカッとした面白い映画でした。もと早よ見たらよかったなあ…。岸部一徳と富士純子は文句なしにスゴイ役者ですね。
6月2日(木)
朝チョイト早よ起きて黒兵衛と散歩のあと東海道線で品川へ。新幹線で新大阪へ。タクシーで毎日放送へ。『ちちんぷいぷい』生出演。桂南光師匠と少々映画『ドグラマグラ』の話。主演の枝雀さんが映画出演を悩んでいたときに米朝師匠が出演を進めたうえ米朝師匠は夢野久作全集を持っていた…という松本俊夫監督の話をすると「それはちょっと違いまっせ。米朝師匠は『瓶詰め地獄』とかいくつかの短編は読んでたけど『ドグラマグラ』は読んでへんはず。久作全集持ってたんも師匠(枝雀)のほうでっせ」とか。しかし米朝一門オソルベシ。しかし枝雀さんの正木博士役はピッタリやったなあ…で『ドグラマグラ』の話は終えて『ぷいぷい』は北海道の行方不明の男の子の話題も。ぷいぷいはHBC北海道放送でも放送してますからね。「廣田遥の肩こってませんか?」のコーナーでショベルカーやらフォークリフトやらの働くクルマが出てきたのは面白かったし「昔の人は偉かった」では京都のことをなーんも知らんことを思い知らされたし白菜の漬け物の焼きそばを楽しんだり非常食スイーツを楽しんだり久々に4時間ぴっちり出演してふううううう。帰りの新幹線でゲッタゲタ笑いながら町田康『ギケイキ』読了。へええ。あと3巻も続くんでっか。めっさうれしおまんなあ。帰宅して明日の『ひるおび!』で取りあげる野球・ソフトボールの東京五輪競技採用へ…について電話打ち合わせしてBed
in。
6月3日(金)
朝6時起き。毎日新聞の連載原稿を2時間で書きあげる。ま。だいたい書く内容は決まってたのでスイスイ。ジカ熱のリオ五輪&裏金の東京五輪。野球&ソフトボールどころやないでぇ…という原稿を書いて黒兵衛と散歩して服を着替えてイザ!TBSへと思ったら電話。北海道で行方不明の少年が見つかったとか。コーナー企画が変更になるおそれが…でドーナルンカイナアと思いながら東海道線で新橋へ。タクシーでTBSへ。『ひるおび!』は北海道少年が自衛隊の演習地の建物で見つかった…という最新ニュースが先。待っている間に浅野史郎元宮城県知事に「五輪はどーなるんですかあ?」と聴かれたのでジカ熱騒動や裏金騒動を説明。「やっぱりロス五輪以来の金権五輪が元凶ですか?」と訊かれたのでロス五輪は支出を絞ってカネを上手に使ったので五輪の現況の元凶ではないと説明。浅野さんと話してると何故か心が和む。その浅野さんが舛添都知事の情けない問題について喋ったあと槙原もと巨人投手と五輪の野球・ソフトボール一括採決で競技採用が有力…という話題についてアレコレ喋る。しっかし…東京五輪はそれどころではないかも…。
http://wpb.shueisha.co.jp/2016/05/30/65881/
6月3日(金)つづき
TBS『ひるおび!』を終えて渋谷のタワーレコードへ。ワーグナー『ニーベルンクの指環』全曲のDVDが8千円で売られていたので大いに悩む。レヴァイン指揮メトロポリタン歌劇場。演出はオットー・シェンク。めっちゃオーソドックスな…という以上に古めかしい演出でジークフリートはワーグナーのト書きどおりに毛皮を着て岩山に現れる。LDで持っていたがこーゆー記録はDVDでも持っていたいと清水の舞台から飛び降りたつもりで(オーバーやな・苦笑)購入。ま。これで「14時間×一生」楽しめますから考えてみたらそう高価な買い物とも言えないか…と自己言い訳しながらウッディ・アレンやらクリント・イーストウッドの1枚千円の映画を3枚購入。まあ。今月はコレで打ち止めやな。帰宅後仮眠。夕方から某出版社の某氏と打合せのため『鮨処もり山』へ。ところが待てど暮らせど相手が現れない。若い3人サラリーマンのなかに「自分は京都の出身で…」という人物がいたので「京都のどっきゃねん?」「西京区です」「そんなん京都とちゃうやんけぇ」「イヤそーなんですけど実家は下京なんです」と話が通じて少々楽しく京都のイケズなイヤミ会話をしていたが某出版社の某氏が来ないので電話したら「すいません。母が倒れたもんで…」「そらタイヘンや…」でツマミのあと穴子とトロを食って退散。駅前のバー『Kroccks』に寄ってアイリッシュの臭いウィスキーをロックで引っ掛けて帰宅。長い一日でした。あ。サッカー。後半だけ見てビデオで早送りで見直して…日本が強いのかブルガリアが弱いのかよーわからん。寝よ。
6月4日(土)
朝起きて黒兵衛と散歩…と思ったら今日はトレーナーさんの来てくれる日。運動不足になることを懼れつつ東海道線で東京へ。都内某所でチョイト重要人物と密談(笑)というわけでもないけど五輪関係の人々と会談。中味はもちろん内緒ですけど(スイマセン)内容の濃い嬉しい話もあった一方でまったく面白くない話も…。ところで都知事はいつ頃辞めるのでしょうねえ。もう浮気問題は全部奥さんに赦してもらって乙武クン!俺がやる!と名乗りをあげなさいよ。でないと日本の社会に新風は吹きませんよ。なんてことを考えながら帰宅すると共同通信社から電話。モハメド・アリが亡くなったとか。う〜んんんんんん。一つの時代が完全に幕を閉じたか…。しかし凄い人だった。五輪の金メダルを黒人にとっては何の価値もないと川に捨て…プロに転向して試合中にグローブにまぶされた塩によって目が見えなくなりながらもリストンからチャンピオン・ベルトを奪い…マルコムXとの出逢いから急進的イスラム教徒集団ブラック・モスレムに入信し…ヴェトナム戦争に反対し…良心的兵役拒否で逮捕されて裁判闘争を闘い抜き…無罪を勝ち取ったあと復活して最強のチャンピオンといわれたフォアマンを黒人の故郷アフリカ・キンシャサの地で一発で倒し…ノートン&フレージャーらとの死闘を勝ち抜き…王者に3度返り咲き…パーキンソン病を患って片手を震わせながらもアトランタ五輪で聖火の最終点火役を務め…。彼は存在そのものが思想でしたね。政治的行動だけでなくヘビー級ボクシングの闘い方を一変させた蝶のように舞い蜂のように刺すフットワークやアリ・シャッフルも彼の思想そのものと言えたでしょう。彼の素晴らしい写真集を2冊も持っているだけでも私の誇りです。合掌。しかしニール・ライファーの撮ったアリの写真はどれもこれも絶品ですね。
6月5日(日)
朝起きてシトシト雨のなか黒兵衛と散歩のあと机の上の片付けをやり始めて三波実夕紀『昭和の歌藝人三波春夫戦争・抑留・貧困・五輪・万博』(さくら舎)を発見。いや再発見。以前送っていただいた著書を山積みの資料の下に埋もれさせてしまっていた。早速読み出すと面白くて止まらなくなる。生前三波春夫さんの長編歌謡曲は日本の素晴らしいオペラだというコラムを書いたら御本人から越乃寒梅2本と全著作全CDが送られてきた。そして毛筆で「とてもおもしろくお書きになっておられて光栄です。たしかシベリアの時代に、浪曲こそ日本の唱劇(オペラ)と確信した記憶がございます」と書かれソコでインテリの朝鮮人捕虜と出逢って「唱劇」の話を交わし「長編歌謡浪曲を作ろうと思った」という経緯などが長さ4メートル余の和紙に認められた手紙をいただいたのでした。最後に「藝魂花心
春夫」とサインされ朱印が押されたその手紙は小生の家宝となっています。お嬢さんの本を読み三波先生の手紙を読み直しているとあっと言う間に晩飯。風呂のあとスラットキン指揮でN響でバッハやプロコフィエフの交響曲を聴いてオヤスミ。
6月6日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩。近所にいろんな種類の紫陽花を並べたスペースがあって「月輪」とかなんとか名前が書いてある。丸く全部が花になってる西洋紫陽花よりも周囲だけが咲いているように見える日本の古い紫陽花の法が綺麗で上品ですね…と思いながら散歩して帰宅後明日締切の『アサヒ芸能』連載の原稿書き。上手く書けない。明日が締切だと思うと気合いが入らないのか昼飯食って昼寝。改めて書き出すと調子が出てくる。ところが『ニューズ・オプエド』の時刻が迫り慌てて東海道線で浜松町へ。芝公園の『AVATTA
STUDIO』へ。今日のゲストは日本ゴルフ改革会議(JGC=Japan Golf Council)議長の大宅映子さんと副議長の諸星裕さん。小生も同会の副議長に名前を連ねており誰もが参加できる「ゆるゆるゴルフ」の代表氏とともに番組後半はゴルフ談義。前半は東京五輪やモハメド・アリの話。うん。小生はやっぱりボクシングが好きですね。番組終了後大宅さん諸星さんに上杉サンフジテレビの大村さんが加わってスタジオ向かいの蕎麦店へ。番組でもそうだったけどやはり面白くお歳を重ねられた諸星さん大宅さんお話はおもしろいですね。ずっとお付き合いしたかったけど明日が早いのでお先に失礼。
6月7日(火)
朝6時前に起きて『アサヒ芸能』の原稿書き。2020東京五輪に野球ソフトボールが選ばれることの意味について。ソレってソレほど喜ぶべきことなの?という原稿…思いの外に早く書けたので(こんな時もありますね)黒兵衛と散歩のあと品川へ。新幹線で京都へ。創立55周年を迎えた伝統ある京都の女性の会『並木グループ』講演会に招かれて京都ホテルオークラへ。
6月7日(火)つづき
京都ホテルオークラのロビイに入って驚く。伊藤若冲の掛け軸が4本も飾ってある。まぁ京都のお寺はたくさん所有してますからね。写真を撮って講演会場へ。百人弱の女性の聴衆。男子禁制というわけではなく一人はおられたみたいだがコレほど女性の目に囲まれるのは、20年ほど前に日本女子大の文化祭に招かれて以来。ま。年齢的に相当の差はありますが…と笑いを取って挨拶してスポーツの話を1時間強。質疑応答を20分ほど。ドーピングの話をしたのでソレに関する質問もあったので映画「疑惑のチャンピオン」をオススメしておく。しかし東京五輪のテイタラクには答えようもアリマヘンなぁ。講演を終えてタクシーで臨済宗相国寺へ。承天閣美術館で桂南光師匠オススメの『森田りえ子展』を観賞。菊の花牡丹の花に圧倒される。この美術館も若冲をお持ちで常設展示されてますね。http://www.shokoku-ji.jp/j_now.html京都に来たらいつもどおり祇園の酒肆「G」に寄ろうかと思ったけれど時間が早すぎるのでそのまま退散。こんな京都日帰り旅行は初めて。でも若冲と森田りえ子さんを見ることができたのでまぁエエか。帰りの新幹線で島田裕巳『日本人の神入門
神道の歴史を読み解く』(講談社現代新書)読み始めたらコレがオモシロイ。神を祀るとはどういうことか…日本の神信仰発生のダイナミズムのなかで神道が初めてよくわかる。あっという間に帰宅。メシ&フロ&サケ&ネル。
6月8日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。モハメド・アリの死去とボクシングがいかに政治的なスポーツだったか…ということを喋る。ヘビイ級の最強チャンピオンは「大英帝国VS植民地」「白人VS黒人」「民主主義(白人に人気のある黒人)VS全体主義(ナチスのチャンピオン)」「荒くれ者犯罪者(ソニー・リストン)VS新鮮な若者(カシアス・クレイ)」「体制(メキシコ五輪優勝で星条旗を振る=フォアマン)VS反体制(反徴兵・反ヴェトナム戦争・ブラックモスレム=アリ)」といった政治的スポーツも最強といわれたマイク・タイソンがバブル絶頂期の日本にカネで招かれ弱い挑戦者バスター・ダグラスにあっさり敗戦。それは政治の経済に対する敗戦。世界は政治の時代を終えて経済の時代が幕を開けた。その変化もボクシングというスポーツは象徴的に表していたのだ…という話をして黒兵衛と散歩のあと終日雑務。マイナンバーをいろいろ取引先(新聞社や出版社や放送局)に知らせなければならないのでソノ処理。しかし一つ面白いメディアからの通知があった。「弊社といたしましては社員のみならず数十人にも及ぶ執筆者の皆様のマイナンバーを厳重に管理し未来永劫に渡って一切の漏洩事故を起こさないという揺るぎない自信は正直申しましてまったくございません。社員10人足らずの零細企業でありパソコンのセキュリティーについても初歩的なレベルのものしか用意することができないのが現状です。また各個人による法人へのマイナンバー提供はあくまでも任意であり法的にも強制されてはおりません。筆者の皆様にはこうした現状をご認識いただいた上でマイナンバー情報の弊社への連絡の可否を決めていただきたいと考えております。なお現法制度では仮にマイナンバーを弊社にご連絡いただかず支払い調書にマイナンバーが記載されないとしても税に関しての不利益はないと聞いております。以上どうぞよろしくお取り計らいください…」ほな全部ほっといてもよかったのとちゃうのんかいなあ…。頑張っていろいろやったのに…とほほ。
6月9日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩。部屋の掃除進まず。机の上を片付けたはずなのにすぐに散らかってる。散らかるのは仕事をしてる証拠…と自分を納得させて読書。小林よしのり『民主主義という病』(幻冬舎)。吉野作造と美濃部達吉の民本主義と天皇機関説は面白かった。原敬にも触れてほしかったなあ。それに民主制(民主主義)の基本が反暴力にあるという点が欠けていたのは残念。またフランス革命に多くを割いてイギリスの民主制度の漸次発展にあまり触れられてないのは残念。それにマンガというメディアの制もあるのでしょうがこのスノビズムは小生には合わないですね。晩飯どっかに食べに行こうとしたけど孫が我が家のカレーのほうがイイというので禁足。
6月10日(金)
朝黒兵衛と散歩のあと今日も部屋の片付け…進まず。ならば本を読むか…と思ったところで重大なことに気づく。上野西洋美術館でのカラヴァッジョ展が明日明後日の土日でオシマイ。ならばウィークデイの今日のうちに行かねば満員…というワケで東海道線東京上野ラインで上野へ。東海道線が上野まで伸びても何も変わらず東京から下りの電車が乗りにくくなっただけ…というのは事実だが上野の美術館や博物館やコンサート会場に行くのは便利です。で最近世界遺産になったル・コルビジェ設計の西洋美術館へ。チケット買うのも5分程度ですんなり美術館のなかへ。光の画家の巨大な作品に感激。特にナルキッソスの絵には感激。…しかし…とはいえ…ホモセクシュアル的な少年の顔はイマイチ。それにカラヴァジェスキ(カラヴァッジョの影響を受けた画家)の絵も多くちょっと混乱。マグダラのマリアには圧倒されましたが…つづけて西洋美術館の常設展へ。コレがなかなか素晴らしいと聞いていたので立ち寄ったら納得。古いイコンからルネサンスの逸品。セザンヌ&マネ&ゴーギャン…モネの睡蓮…俺の好きなボナール…カンジンスキイ&ミロ&ピカソ&ヴァン=ドンゲン…をゆっくり堪能。おまけにカラヴァッジョが並べてあった閉鎖空間ではなく常設展の会場はコルビジェの建物の面白さも味わえてブラヴォー。外にあったロダンの彫刻も好天に恵まれてゆっり観賞。こっちのほうがカラヴァッジョ以上に満足でした。
6月10日(金)つづき
上野の西洋美術館を出て茗荷谷の筑波大学東京学舎へ。『ニューズ・オプエド』でお世話になってる長田渚左さんらの日本スポーツ学会とNPO法人スポーツネットワークジャパンと筑波大菊幸一ゼミが共同で主催する『第103回スポーツを語り合う会』を聞きに行く。講師はJリーグ・チェアマンの村井満さん。演題は「地域にスポーツがあること
豊かなスポーツ文化を目指して」。地域に根ざして世界に広がるJリーグの活動についてオモシロイ話をいろいろ伺う。うん。Jリーグと日本のサッカーはいろいろ問題があってもキチンと前進してますね。このサッカー文化型のスポーツにどう広げられるか…。村井チェアマンに質問もしたかったけど多くの聴衆から手が上がったので遠慮。「2020年の東京大会には朝毎読日経がオフィシャルパートナーとして参加してスポーツジャーナリズムが死んでいます。そのきっかけを作ったのは2002年W杯サッカー日韓大会での朝日新聞のオフィシャル・ニュースペーパーでした。そんな前例を作ってしまった日本サッカー協会をチェアマンとしてどう思いますか?アメリカ第3代大統領のジェファーソンは政府がなくて新聞のある社会のほうが新聞がなくて政府のある社会よりもイイというようなことを言ってますが…情報公開で何事もオープンにすることが大事と言われるチェアマンとしてスポーツ関係者の側からスポーツジャーナリズムにカツを入れる気はありませんか?」と質問したら村井さんはどう答えただろうなあ。
6月11日(土)
黒兵衛との朝の散歩をトレイナーさんに任せると体操もスクワットもサボってしまう。このあたりの一連の行動を何とかしなければ…というほど重大な問題でもないので余計にぞんざいになってしまう。安吾の『堕落論』でも読むか…と思いながら仕事にも手が付かないのでゼッフィレッリのシェイクスピア映画『じゃじゃ馬ならし』を見る。エリザベス・テイラーがじゃじゃ馬娘。それを手懐ける旦那がリチャード・バートンという本物(?)の組み合わせ。面白いけど女性の心理描写は古いですね。男の馬鹿さ加減は昔も今も同じですけど。このストーリーに納得できなかったバーナード・ショウが『ピグマリオン』(『マイ・フェア・レディ』の原作)を書きたくなったのは理解できますね。ヒギンズは最後にイライザの虜になりますからね。続けてミュージカル映画『キス・ミイ・ケイト』を見る。『じゃじゃ馬ならし』のなかにも「Kiss
me Kate」という台詞は何度も出てきたけれどこのミュージカルはよくできてますね。コール・ポーターの音楽は秀逸。とくに2人のギャングが歌う「Brush
up your Shakespeare」は最高にオモロイ。アン・ミラーのタップも見事だけれど若いデビューしたてのボブ・フォッシーのいかにも彼らしい素晴らしい踊りが見られるのも魅力。ワイン飲みながらロンドンでのミュージカル版の舞台のDVDも見てしまう。映画&ミュージカル&シェイクスピア三昧の一日。
6月12日(日)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと読書。稲垣足穂全集に久しぶりに手を伸ばして『男性における道徳』を読んでいると音楽評論家のHクンからメールで宇野功芳先生死去の知らせ。う〜ん…。最近知らせがなかったと思っていたら…。先生の指揮したベートーヴェンの『英雄』や『1番』や『運命』やワーグナーを絶賛して…という以上に聴いて大喜びしてその嬉しさを週刊誌のコラムに書いたら喜ばれて一緒に食事したり近鉄バファローズの話をしたり。小生の音楽の本の推薦文を書いていただいたり…。いろいろお世話にもなりました。これで俺の音楽論を褒めてくれた音楽評論家の先生方は全員(永竹由幸さんも黒田恭一さんも宇野功芳さんも)みんな亡くなられましたね。合掌。ドーモ仕事が手につかないので午後からは部屋の掃除。夕方からはWOWOWでユーロ選手権サッカーを見る。イングランドvsロシア戦。イングランドのスターリングとかローズとかのスピードやルーニーのテクニックに唖然。見事。素晴らしい。しかしなかなか得点が入らずやっとFKで1点リードしたと思ったら試合終了直前ロシアが同点。サッカーは怖いなあ。おもろいなあ。こんな試合が続くかと思うと仕事にナランでえ。いやコレを見るのもスポーツ評論家の仕事はずですよね(^_^;)しかし凄い。夜はスラットキン指揮N響で武満徹の『系譜』という不思議な音楽を聴いたあとアリvs猪木戦。昔オンタイムで見たときは何とツマラン試合かと思ったけど今回見たときはメッチャ面白かった。プロレス的申し合わせが破綻してリングサイドにピストルを忍ばせた男達が何かあれば…と構えてるなかでの試合と思って見れば見所満載。しかし政治的競技であるボクシングは喧嘩には向かない事がよくわかりましたね。
6月13日(月)
朝起きて雨が小降りになるのを待って黒兵衛と散歩。明日が原稿締切2本重なってるので1本を今日のうちに…とエンジンを巻く。午後までかかって何とか形を付けて東海道線で浜松町へ。芝公園AVATTA
SUDIOへ。『ニューズ・オプエド』生出演。ゲストのサッカー・ジャーナリスト大住良之さんとともに欧州選手権についてイロイロ語り合う。テレビ中継が断然上手いのはやはり放映権料がドバッと入るから。確かに。Jリーグも発足当時はイイ映像が多かったのはカメラ台数も多かったせいか。それが少なくなるとカメラマンやディレクター(スイッチャー)の技術も磨けなくなる。そーいえば野球中継はなかなかイイ映像が少ないなあ。このあたりテレビ局も考え直してほしいものです。佐々木信也さんが『プロ野球ニュース』のMCをしていたときは隠し球を映像で捉えたカメラマンには金一封という制度で現場の指揮を高めていたけど…今はドーなってるのでショーか。最後に今日から毎日『Voice
of Tokyo』というコーナーを作るとやらで上杉隆サンが番組に乱入(笑)。舛添東京都知事の限界論で楽しむ。しかしリオの閉会式に都知事が行かなければ世界に恥をさらす…などというのは詭弁。というより大嘘。北京五輪の閉会式にやって来たロンドン市長の名前を誰か覚えてますか?ロンドン五輪の閉会式に来たリオ市長の名前を誰か知ってますか?誰もが憶えているのは2階建てバスに乗ったベッカムとかギターを演奏したジミイ・ページとかリオのカーニヴァルの踊り。五輪旗を受け取るのは副都知事で十分だけど他に誰が登場して東京五輪がどんなプレゼンテーションで世界にアピールするのか…が重要なはず。それを誰が考えとるねん?とか…いろいろ喋ったあとスタジオの向かいにある蕎麦屋で徳間書店『アサヒ芸能』の編集者とサケ&ツマミ&ソバ。徳間書店がすぐ近くらしく美味い蕎麦屋に感激とかでいろいろ雑談。この蕎麦屋は確かにクセになりそうだけどスタジオから近すぎて名前を憶えられない。とにかく近くの蕎麦屋です。
6月14日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと午前中に昨日途中まで仕上げておいた『アサヒ芸能』連載原稿を完成。テーマはボクシングと政治。最後の政治的チャンピオンとしてのモハメド・アリ。午後から『東洋経済』原稿書き。東京五輪招致の裏金について。はたして何処まで広がるか?裏金発覚のきっかけはロシアのドーピング揉み消し工作の捜査から。同じコンサル会社にカネが渡っていたのだ。しかし東京五輪はどこまでケチがつけば一段落するのか…。桝添都知事は9月までやりたいらしいけど辞めたところで東京五輪には何の影響もない。とはいえリオ五輪閉会式のプレゼンテーションがどーなってるのか?そっちのほうが心配。誰がプロデュースして誰がディレクションするのか?組織委員会にそれを考える部署はあるのかなあ?…なんてことをTBS『あさチャン』と共同通信の電話取材で喋る。しっかし…桝添都知事はしぶとい。自分は悪くないと思ってるんでしょうね。動きがあるのは明朝か?…なんて既に辞任発表を知っていながらシラジラしく書いております(汗)。
6月15日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。舛添都知事がリオの閉会式に行く必要は全くないという話。北京五輪の閉会式で五輪旗を受け取ったロンドン市長(ボリス・ジョンソン)の名前を憶えてる人が誰かいますか?ロンドン五輪の閉会式で五輪委を受け取ったリオ市長(エドゥアルド・パエス)お名前を憶えてる人がいますか?という話。誰も他国の都市の市長なんかに感心はなく北京五輪の閉会式では二階建てバスに乗ったベッカムとギターを弾いたジミイ・ページに注目が集まった。ロンドンのときはペレとサンバとカーニヴァル。都知事なんて誰でもいいけどどんなプレゼンテーションをするのかが大事。まさかAKBじゃないでしょうね。しかしリオのパエス市長は44歳のイケメン。次期都知事は彼に対抗できる若きイケメンか美女でないとダメ?という意見が出てくるかも?ラジオのあと終日資料調べ&勉強&校正&原稿下書き&ユーロ・サッカー。うわっ。イタリアの監督なんかが着てるアズーリ(青)で統一されたジャケットとシャツとネクタイがメッチャカッコイイ。これにはどの国も勝てなちお(このシャレ「勝てんなぁ」と「カテナチオ(閂=かんぬき=イタリアのディフェンス)」をひっかけたつもりで自分で気に入ってるのですが…。(^_^;)夜TBS『ひるおび!』スタッフと電話打合せ。イチローが明日記録を作ったら…という前提で。さあ。どうなるか…。
6月16日(木)
早朝起き。ネットでイチローがピート・ローズの記録に並ぶ日米通算4256本のヒット打ったことを知る。テレビをつけるとイチローの最終打席。見事な強打でライト線に二塁打(タイ記録のヒットは少々ショボカッタですね苦笑)。見極めて黒兵衛と散歩のあと資料をいろいろ揃えて東海道線で新橋へ。タクシーで赤坂TBSへ。『ひるおび!』生出演。1919年からベーブ・ルースがホームランを量産し始めて以来忘れられたベースボールの本質的魅力=プレイスメント・ヒット(プレスヒット=狙い打ち)という歴史をアメリカ人に思い出させたイチローの凄さを語る。少し休んだあと再度スタジオへ。都知事辞任を発表した舛添氏について浅野前宮城県知事&片山前鳥取県知事&佐々木信夫元都庁職員&田崎史郎元時事通信記者&伊藤惇夫政治アナリストらと話す。小生は都知事とリオ五輪について。昨日のRKBで話したようなことを…プラス舛添都知事が「史上最高のオリンピック・パラリンピックを!」と言っていたことを批判。「史上最高」の意味がわかりませんからね。「東京を世界一の都市に」という言葉も何度も聞かれたけど「世界一」も意味不明ですね。次期都知事はキチンと意味のある言葉を使う人になってほしいですね。しかし控室で元知事の浅野氏や片山氏と話したことは面白かった。屁理屈は臭う…初動(書道)の失敗。いずれも浅野氏のシャレ…いや明言です。しかし文春が元電通専務の裏金疑惑を書きましたね。1964年は誰もが日本のために働いたけど2020年は誰もが我欲(自分の利益)のために動いてるようですね。どーすればいーのか…。次期都知事選に向けて早くもいろいろ動きがあるようで…。紅旗征戎非吾事…?
6月17日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと午前中に連合通信社の原稿書き。昼飯食って少し休んだあと日経の新連載の構成を考える…がなかなか上手く頭がまとまらないので出演依頼の来た『題名のない音楽会』の資料づくりやオペラ講座のレジュメ作りや来週締切の原稿の下書きなどイロイロ。近々モーレツに忙しいスケジュールになりそうなので締切は先に処理…と思ってもなかなか上手くいかないもの。尻に火がつかないと人間は動かない?などと考えながらレジュメや原稿をやっつけて…しかし新連載企画の構成は先送りしてフジテレビ・ホウドウキョクの『明日のコンパス』に電話出演。イチローの通算安打記録について。どーしてメジャーの安打の記録が1920年代から30年まで集中しているのか…ということについてベーブ・ルースの登場を喜ぶ新勢力のファンとタイ・カッブなどを讃える守旧派のファン間にメジャー野球でホームランvsプレースメント・ヒット(狙い打ち)の価値観闘争があったことを話す。守旧派はルースのホームランを野手が手を伸ばしても捕れない打球を打つのは卑怯と批判したくらいでしたからね。電話出演のあと仕事一段落でサッカー・ユーロ。ドイツvsポーランドはスコアレスドロー。どっちも慎重になりすぎたかな。イタリアvsスウェーデンはココ一番のイタリア人の強さ&気魄で試合終了間際にイタリアが決勝点。スゴイ。サッカーの間もイロイロ電話。都知事選?参院選?それよりユーロ・サッカーを見なさいよ。日本にとって…日本人のあり方にとって…参考になることが山ほどありますよ。
6月18日(土)
今日は孫の幼稚園の父の日参観日。父親が子供と一緒に走ったり跳んだり。一昨年は父親代わりで小生が参加。去年は息子(母親の弟)が父親代わりで参加。今年は新しい父親候補が参加。まぁエエコッチャ。けど俺の生まれ育った京都の祇園町ではこーゆー催しは不可でしょうね。何しろ小学校で「私のお父さん」という作文を書かせた先生が「非常識」と非難されて配置転換させられたくらいですから。いろいろ頑張って汗かいてくれた父親や母親や孫たちと『鮨処もり山』で昼食をとったあと俺は新幹線で神戸へ。神戸製鋼ラグビー部GMの平尾誠二さんが主宰してるSCIX(Sports
Community &Inteligence Complex)のスポーツ・インテリジェンス講座に参加。パラリンピック・スポーツの写真家越智貴雄さんとパラ・スポーツにつて存分に語り合う。今年10月にはスイスのチューリヒで第1回サイバスロン・スポ−ツ大会なるものも開かれる。ほとんど身体の動かない身障者が動力付のロボット型会場装置を付けて行うもの。
公式サイト:http://www.cybathlon.ethz.ch/en/
参考記事:http://nelog.jp/cybathlon-2016
俺も大いに勉強になった。講座が終わってSCIXスタッフと年に1回いつもの鳥鍋屋さんへ。越智さんらと大いに語り合ってここでも勉強。元神鋼フランカー武藤さんのハカが見事でした。神戸泊。
6月19日(日)
朝神戸のホテルで目覚めて朝食後新幹線で帰鎌。明日にTBSの仕事が入ったので北國新聞のツキイチ連載を仕上げる。夜は孫と久しぶりに将棋。『ダーウィンが来た』を見ながら晩飯のあとTBS『ひるおび!』スタッフとロシアの国ぐるみドーピング事件についてрナ打合せのあとEテレ『クラシック音楽館』。レナード・スラットキン指揮N響でバーンスタインの『オン・ザ・タウン組曲』や『ウェストサイド・ストーリー組曲』を楽しむ。さすがにアメリカ人指揮者はアメリカ音楽の勘所を掴んでますなあ。そのあとマーラーの『交響曲第4番』。マーラーの『交響曲第2番復活』に惚れ込んでその音楽を調べぬいて指揮までしたアマチュア指揮者(元経済雑誌の発行人)ギルバート・キャプランの話が面白かった。そうか。スラットキンが指揮法を教えたのか。しかしいろんな人がいるなあ。音楽は人間の人生を変えるほどの魅力があるなあ。
6月20日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと東海道線で新橋へ。タクシーで赤坂TBSへ。『ひるおび!』生出演。筑波大学中村教授とともにロシアの国ぐるみとしか考えられないドーピングについて語る。これはソビエト時代からの「伝統」かと思っていたらロシア人のDNAに刻み込まれている全体主義的体質から滲み出たもののようにも思えますねえ。だから資本主義が高度に発達していないロシアで共産主義革命が起きたのかも。しかしロシアの陸上競技の選手はリオ五輪に出られるのか…。すべては明日のIOCとIFによるサミット会議の決定待ち。しかしロシアには暗殺部隊もいるらしいからIFもタイヘンですな。番組終えて銀座の山野楽器に少し寄ったあと芝公園の東京グランドホテルへ。リオ五輪についてNHKの雑誌『ステラ』の取材を受けたあと歩いてすぐ近くのAVATTA
STUDIOへ。『ニューズ・オプエド』生出演。ゲストは広瀬一郎さん。ユーロやドーピングの話やいろいろ話し合うが広瀬さんの作成したハンドブック『スポーツマンシップの基礎知識』が素晴らしい。これは一人でも多くの人に知ってもらいたい。IOC2001年に『Celebrate
Humanity Campaign2001』という宣言(人間性礼讃宣言…とでも訳しましょうか)を発表している。「君は敵ではない。君は対戦者…」この文章をすべてのスポーツマンが読むべきですね。番組を終えて東京ステーションホテルへ。『題名のない音楽会』の「スポーツと音楽特集」打合せ。中味はお楽しみ。
6月21日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと原稿書き。一昨日書いておいた北國新聞ツキイチ連載原稿を読み直してブラッシュアップして送稿。昼飯のあと『アサヒ芸能』連載原稿を書いて送稿…と書けば簡単なようですがシンドイものです(苦笑)。あっという間に晩飯。TBS『ひるおび!』スタッフと明日の番組内容につて電話打合せ。IOCの会議の情報がなかなか入ってこずにイライラ。夜11時を過ぎてようやく判明。ロシア陸上競技連盟は世界陸連の決定どおりにリオ五輪の出場は禁止。しかし国外でドーピング検査を受ければロシアの選手として出場が可。しかしそーゆー国外検査を受ける選手はいるのか?ロシアはその検査を受けることを選手に許可するのか?これはイロイロもめまっせえ。
6月22日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。イチローの通算安打記録はベーブ・ルース以前のオールド・ベースボールをアメリカ国民に思い出させたという話。つまりドナルド・キーンさんが我々日本人に『源氏物語』の素晴らしさを教えてくれるようなモンですね…という話を終えて黒兵衛と散歩をして東海道線で新橋へ。タクシーで赤坂TBSへ。『ひるおび!』生出演。筑波大学の中村逸郎教授とロシアのドーピング問題について話す。陸上競技だけに止まらずに重量挙げ(?)や水泳(?)にも広がる?中村先生とは凸凹漫才みたいになってきたけど(苦笑)話してる内容はマジで重要です。しかしプーチンはどーゆー逆襲に出るのか?恐ろしいです。番組終わって帰宅。明日の講演の準備やら週末のオペラ講座の準備やら仕事イロイロのあと。ユーロ・サッカー見ながら晩飯。イギリスがEUから離脱したらプレミア・リーグはレベルが落ちる?
6月23日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと午前中イロイロ雑用を整理して昼過ぎから東海道線東京上野ラインでで上野へ。タクシーで浅草ビュー・ホテルへ。途中細い道筋の商店街を抜ける。懐かしい。小生の生まれた京都祇園の商店街もかつてはこんな感じでしたね。東京のほうが古い光景が残ってるかな。昔高3のときにオペラを見るために初めて東京に出てきたとき女子中高生がセーラー服を着ているのを見てナンチュー田舎に来たのか…と思ったものでしたからね。セーラー服なんて京都ではとっくの昔に消えていてソレは青い山脈の世界やと思ってましたからね。それはともかく浅草で朝日信用金庫さん主催の講演会。オリンピックやらスポーツの話をイロイロして終了。上野東京ラインで帰宅。大船『FLAT』のアジア料理で夕飯のあと帰宅して篠田正浩監督『鑓の権三』。近松門左衛門原作江戸時代のサラリーマン武士の平和な時代の不倫芝居。うーんんんん…。綺麗な映像&郷ひろみ熱演…けど不条理的理不尽な怖さがイマイチか。
6月24日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩のあとイロイロ仕事。ナンカ知らんけどこのごろヤケに忙しい。だから本ホームページの更新がなかなかできません。御容赦。しかしこの忙しさが常態?まあ映画見たりユーロのサッカーも見たりしてるから気忙しいだけか。新連載とかのプレッシャーもありますからね…おまけに今日はイギリスのEU離脱問題で少々テレビに釘付け。大英帝国の最後のアガキか…?仕事が少々手につかないなか夕方から新幹線で大阪へ。NHKの迎えのクルマに乗ってJOBK(馬場町角)大阪NHKへ。あ。東京のNHKがJOAKで大阪のNHKがJOBK。BKは馬場町の角(カド)の略…というのは昔の大阪漫才のネタ。どーでもいいですがJOBKに行って五輪選手選考問題についてイロイロ喋る。冬季平昌五輪スケルトン競技の選手選考で何人もの選手が仲裁機構に訴えるらしい。イイコトですね。水泳も長崎浩子さんの訴えのあと組織改革されましたから。柔道界なんかでもイロイロ歌えて開かれた討論をしてほしいですね。イロイロ話したあと大阪泊。
6月25日(土)
朝大阪のホテルで目覚めて歩いて朝日放送へ。『教えて!NEWSライブ正義のミカタ』生出演。リオ五輪はホンマにアンジョウ開けるんかいな…ということについて話す。ロシアのドーピング問題についてはヤハリ筑波大の中村先生。小生も雛壇からいろいろ喋るけど中村先生は二度とロシアの土を踏めないなんてことにはならんやろなあ。CM中にも宮崎哲弥氏や藤井聡氏らとEU離脱やらドーピングやらイロイロ話して番組終了。新幹線で名古屋へ。夕方からのオペラ講座まで時間があるので名古屋市美術館へ。中日新聞社から招待券をいただいていた『藤田嗣治展』へ。これがケッコウ凄くて素晴らしかったです。おかっぱ頭とマルマルメガネで裸婦ばかり描いていたちょっとキザなイヤなおふらんす野郎だな…などと思っていたのがドーシテドーシテ。絵の力が素晴らしいうえに戦争に翻弄されるなか自分の道を模索して最後はカトリックへ進み黙示録の大作を仕上げる人生もスゴイ。自分の無知を反省。乳白色の裸婦にも感動。当たり前のことですが作品を見ずに判断していてはいけませんね。名古屋市美術館をあとにして栄中日文化センターへ。オペラ講座は『シェイクスピアとミュージカル』。『じゃじゃ馬ならし』をもとにした『キス・ミー・ケイト』と『ロミオとジュリエット』をもとにした『ウェスト・サイド・ストーリー』を楽しむ。しかしコール・ポーターのつくった二人のギャングが歌う「Brush
up your Shakespeare」はおもしろい曲ですねえ。バーンスタイン作曲のミュージカルのレベルの高さは論外ですねえ…などと自分でも改めてシェイクスピア・ミュージカルの面白さを感じたあと来月の兵庫県立芸術文化センターへのオペラ『夏の夜の夢』ツアーなどの話をしながらビール。ツアーは残ってるチケットがたった2枚。去年の『椿姫』のようには売れないと思っていたところがブリテンのオペラ・ツアーでも40席完売確実。兵庫でも6公演が瞬く間に完売したとか。やっぱり佐渡さん指揮のオペラは楽しい…という評価が定まった証拠ですね。すごい!
6月26日(日)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと新しく始まる日本経済新聞書評欄の短期連載「半歩遅れの読書術」第1回の原稿書き。最近週初めに仕事がガバガバと重なってついに日曜も休めなくなった。まあ「休日ゼロ&毎日休日」がフリーの人生だけど日曜に締切は心労が募るかな…など思いながらせっせせっせと原稿書き。フウウウウ。夕方までに仕上げてユーロのサッカー。ポルトガルとフランスが何とか勝利。しかし面白い。けど都知事選はどーなるのかなあ……。
6月27日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと東海道線で新橋へ。途中熱中症患者が出たとかで電車が少し遅れてゴルフ改革会議に遅刻。なぜかこの日は遅刻者が多くてホッ。五輪ゴルフ会場についての意見書(霞ヶ関カンツリー倶楽部はどー考えても五輪に相応しくない!)を都知事候補者に渡して意見を求める…という話やらゴルフの面白さを伝えるショート・ムーヴィを作る…という話やら…イロイロ話し合ったあと新宿のタワレコへ。なかなか面白そうなCDやDVDを見つけることができずシャイー指揮ベルリン・フィルの夏の野外コンサートのDVD購入。ショスタコーヴィチのジャズ組曲やらニーノ・ロータをやってますからね。これは嬉しいと喜びながら芝公園へ。ホテルのロビイで1時間ほどイロイロ仕事のあとAVATTA
STUDIOへ。『ニューズ・オプエド』生出演。今日のゲストはプロ野球解説者&スポーツライターの青島健太さん。久しぶりに野球のことをアレコレ喋って盛りあがる。そうでうすね。人気のセ実力のパ…なんてウソですね。地域密着の人気も国際的DHパワー野球の実力もパ・リーグが主流ですね。番組のあとスタジオ向かいの蕎麦屋で…と思ったら貸し切りとかで隣のタイ料理店で青島さん・上杉さんらとイロイロ楽しくワイワイガヤガヤ。サアこれからどんな1か月間になることやら…。
6月28日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩。帰宅して日経の校正とアサ芸の原稿書き。イチローとドナルド・キーンと池澤夏樹とロシアン・マフィアをごっちゃんしごと進めてごっちゃごちゃ。うん。ゴッチャに書いたほうが面白いかも…なんて思いながら真面目に原稿を仕上げて…夜は何をやったか…忘れた。これを書いてるのは翌々々日。老人性健忘症?まさか。
6月29日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。ロシアの国ぐるみドーピングとリオ五輪の行方。しかし一番心配しなければならないのは観光客(応援団)に対するリオの若者たちの犯罪かも…。犯罪意識のない連中の犯す犯罪ほど怖いものはないですからね。黒兵衛と散歩のあと次女のクルマで送ってもらって鎌倉高校前の病院へ定期検診。今日は血液検査&心電図&レントゲン。すべて異常なし。血糖値がチョイト高いだけ。心配なし。はっはっは。酒が飲める。昼飯に博多ラーメン食って帰宅。終日原稿書きやら校正やら明日の準備やらで夜はサッカー。U-23日本vs南アフリカ。最初につまらないハンドでどーなることかと思ったのも束の間。堂々と逆転&追加点。相手のミスもあったとは言えきっちりとゴールにつなげたことは評価できるでしょう。4-1で快勝。リオ五輪ではナイジェリアに勝ってほしいなあ。しかしサポーターがリオのギャングたちの被害に遭わないように。ユーロのイタリアvsスペインはビデオに。見る時間がない…とほほ…。
6月30日(木)
少し早く起きて早い目に黒兵衛と散歩のあと東海道線で品川へ。新幹線で新大阪へ。タクシーで毎日放送。『ちちんぷいぷい』生出演。大阪でも東京都知事選は話題。♪小池にハマッってさあ大変…自民は一緒に遊びましょ…てなことになるのか…。しかしまだ誰もアノオトコの出馬情報には気づいていないようで週明けくらいに新たな人物が…とCM中に喋ると(サスガに本番では遠慮しましたが)堀ちえみさんに「エッ?だれだれ?おとこ?女?タレント?作家?有名人?…」と畳み掛けられたのでワカイオトコとだけ答えておく。石田ジャーナルは会社の用事で溜めたポイントやマイレージは誰のもの?そんなもん個人のモンに決まってるやないけえ…で出場者一同意見は一致。しかしソレを赦さない会社もあるとか。世知辛い世の中になってきましたなあ。今日は少々早くスタジオを飛び出させていただいてメイクも落とさずタクシーで新大阪へ。新幹線で名古屋過ぎまで爆睡のあと『題名のない音楽会』の台本読み。夜の収録の中味を頭に入れて品川で下車。山手線で渋谷へ。タクシーで三軒茶屋ちかくの昭和女子大人見記念講堂へ。午後8時からのテレビ朝日『題名のない音楽会・スポーツの祭典の音楽会』録画撮りに間に合って出演。
6月30日(木)つづき
昭和女子大人見記念講堂で『題名のない音楽会』公開録画収録。このホールを訪れるのは20年くらい前にフリードリヒ・グルダの演奏会で訪れて以来。モーツァルトのP協(20番だったか21番だったか…)の弾き振りでカデンツァがジャズ・ソロのように長く1楽章が終わったときに聴衆の誰もが感動しているのに拍手をしてもいいものかどうか迷っていると聴衆に背中を向けてピアノに向かっていたグルダが少し振り返ってニヤリと笑ったのでドオーット大拍手が湧き起こったのを憶えている。2曲目はジャズ・オケ・スタイルのオケとグルダの即興。素晴らしい演奏会だった…なんてことを思って楽屋で控えていると1本目のビデオ撮り(冨田勲特集)を終えたゲストの藤原道山さんがステージから戻ってきたので御挨拶。マリンバとのコンビで尺八演奏の新譜CD『Fifth
Aniversary』をいただく。そのあと司会の五嶋龍クン(どうしてもクンと呼んでしまう・汗)のお母さんの五嶋節さんが顔を出されて御挨拶。『天才の育て方』(講談社現代新書)の製作に協力させていただいて以来だから9年ぶりかな。相変わらずお元気で「かっこええネクタイしてはりますやん」とほめられて恐縮。時間となったので舞台へ。ソデで五嶋龍クンにヒサシブリィと握手で挨拶。9・11直後のニューヨークの自宅でインタヴューして以来。おおきなったなぁ…という関西弁の挨拶が通じるのが嬉しい。指揮者の藤岡幸雄さんにも御挨拶。山下洋輔さんのニュー・イヤー・コンサートのパーティでお逢いして以来かな。テレ朝のアナウンサー松岡由美子さんにも挨拶して本番開始。ジョン・ウィリアムス『オリンピック・ファンファーレとテーマ』ヴァルディ『アイーダ:凱旋行進曲』コープランド『市民のためのファンファーレ』古関裕而『東京オリンピック行進曲』などを聴きながら合間にスポーツと音楽と軍隊とファンファーレと民主主義と戦争とオリンピック…についてなど龍クンと楽しくいろいろクロストーク。かつてオリンピックにも音楽が正式競技としてあったと話すと龍クンが「絶対に出ますよー」などなど台本にないことまでいっぱい話してしまったので編集はムズカシイやろなあ…と心配しながら収録を終える。放送はリオ五輪直前の7月31日(日)BS放送は8月7日(日)。収録終了直後とつぜん藤岡さん指揮のオケがハッピー・バースデイ・トゥ・ユーを演奏し始めてヴァイオリンをデザインしたアイスクリームの載ったバースデイ・ケーキが登場。五嶋龍クンの誕生日(7月13日)おめでとうのハプニング。本人はビックリで目をキョロキョロ。28歳か。オオキナッタナア。一番最初に逢ったときは北海道の野外コンサート。7歳でパガニーニを弾いたときやったなあ…とか想い出をちょっと話して再会を約して今日の仕事は終わり。ビール飲みながらテレ朝のクルマで帰宅。長い一日やったなあ…。
|