11月1日(月)
昨晩は選挙速報を遅くまで見続けたせいかベッドで本も読まずに爆睡。朝起きて黒兵衛と散歩。ワン。選挙を終えても世の中は変わらないですね。日本の国際的地位はこのままズルズルと堕ちていくのでしょうか?共同通信の書評原稿をメール送稿のあと『ニューズ・オプエド』の打ち合わせのあとオンラインではなく1年半ぶりに浜松町のスタジオへ。ヴァーチャルスタジオは初めて。今日は先週に続いてスポーツ・ポリシー・フォー・ジャパン第2弾。フォーラムエイト賞を受賞した東海大学大津ゼミの皆さん。プレゼンテーションするスポーツ政策は「スポーツ場面におけるエシカル(倫理的)な行動変容への可能性〜人と地球を守る新たなスポーツ文化の醸成に向けて」。タイトルは少々難しいがスポーツジムのラニングマシンや自転車漕ぎや筋トレをすべて発電に利用するというもの。大学トレーニングルームで発電してポイントがたまると学食の券に交換できるとか学生らしい面もあるがすぐにでも起業できる計画とゲスト出演のフォーラムエイト松田克己営業マネージャーも高く評価。尚美学園大学教授の佐野慎輔さんもイギリスでのCOP26へ岸田主将が持って行くべきアイデアと絶賛。久し振りのスタジオ出演をこなして東京駅からビール飲みながら帰宅。チョイ疲れたけど晩飯食べながら録画した映画『清須会議』を見る。三谷幸喜原作監督で試写会で見て面白かった。再度見ても面白い。役所広司を初め達者な役者ばかりの演技はイイですね。
11月2日(火)
昨晩と今朝ベッドで共同通信の書評として選んだ3冊から外れた1冊『フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔』(高橋昌一郎・著/講談社現代新書)を読み直す。ひょっとして今年読んだ本のなかで一番面白かった一冊だけど小生がノイマンのことを知らなかっただけかもしれませんね。この歳になっても知らないことは多いですね。ノイマンも関わったアメリカの原爆製造「マンハッタン計画」のうちウランやプルトニウムを製造する計画は「プロジェクトX」と呼ばれていたのですね(原爆の設計製作はプロジェクトY)。NHKはパクった?ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。COP26のCOPとはConference of Partyなんですね。イカゲームのイカは日本語の烏賊のことなんですね。関西(京都)の子供たちは同様のゲームをカッパ(河童)と呼んでいましたね。ワン。昨日送稿した共同通信の「今年の3冊」の原稿が『生物はなぜ死ぬのか』に片寄っていたので削って『亡国の東京オリンピック』を増やす。全体で600字程度の原稿。切るのは難しい。とはいえこーゆー作業は小生は好きですね。最近のネットの原稿は長すぎますね。晩飯は『愛と追憶の日々』を見ながら。1983年アカデミー賞受賞映画。シャーリー・マクレーンとジャック・ニコルソン。大好きな俳優が出ているのに見てなかったので初めて見る。いい映画でした。娘が結婚。母親はその相手が気に入らない。娘は3人の子供を産み育てる。夫は浮気もする。母親は変人の隣人と結ばれ娘は癌に…ありうる家庭劇。原題はTerms of Endearment(愛する期間)。
11月3日(水)文化の日
日本国憲法が公布された日ですけど旧明治節。明治天皇誕生日ですね。英語表記はCulture Day。文化勲章はthe Order of Culture。ということは「文化文政」=「武化・武断政治」の反対語としての意味とは違うのですね。Cultureとは「みんなで作りあげた作物」のことですからね。文化包丁・文化鍋・文化住宅とも違いますね。長嶋茂雄さんが文化勲章受章。スポーツ界では古橋広之進さんに次いで2人目。スポーツ界からは少ないという声もあるがはたして日本のスポーツが「文化(みんなで作りあげた作物)」と言えるかどうか微妙ですからね。小生の肩書きはスポーツ文化評論家。スポーツも文化として扱われるべきでっすからね。そう言えば35歳頃にテレビで「スポーツは文化です」言ったら司会の女子アナが「玉木さんの学校ではスポーツは運動部ではなく文化部だったんですか?」と言われた。嗚呼。ベッドから出て黒兵衛と散歩。静かな休日。ゆっくり歩く。気持ちイイ。帰宅してワールドシリーズ。アトランタ・ブレーブスの優勝が決定。メジャーリーグCultureですね。プロ野球は新聞社のもの?午後からは剣道日本選手権を見る。確かに剣道の一本はわかりにくいなぁ。けど剣士の姿勢や動きはいいですね。コロナのせいで鍔迫り合いが見られないのは残念。来年のオペラ講座のアイデアを考える。やっぱりワーグナーかな…でチョイと調べ物のあと晩御飯は『超高速!参勤交代』を見ながら。『清須会議』を見て時代劇映画を観たくなったから。コレは3・11後の東北地方福島県へのエールの映画としてよくできてますね。周防義和の音楽もいいですね。英語の題名はSamurai Hustle。続編の『超高速!参勤交代リターンズ』も見始めるが途中でベッドへ。
11月4日(木)
ベッドのなかで『フォン・ノイマンの哲学』2度目の読了。ノイマンにしろチューリング&ゲーデル&ボーア&アインシュタインなどの大大大天才の業績と奇行の数々を読んでいるとルーズベルトやチャーチルやトルーマンら政治家が如何に凡人かがよくわかりますね。大天才の奇行は大発見を生むが凡人の奇行が世界に不幸しかもたらさないのはヒトラー&スターリンでよくわかりますね。政治家は凡人が一生懸命働くべきなのですね。凡人政治家が自分の凡庸さに気付かず気取ってばかりいて一生懸命働いていないのは最近の日本の政治家を見ていればわかりますね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。終日スポーツジャーナリズムの書き下ろしと取り組む。書いていて良いタイトルが思いついた。『日本には何故スポーツ・ジャーナリズムが生まれないのか?』これでいこう…かな。晩飯は『超高速!参勤交代リターンズ』のつづき。3・11への復興応援メッセージとしては東京五輪より気持ちが伝わってきて見事ですね。そして風呂の後朝NHK-BSでやっていた草間彌生の富士山の絵を江戸の浮世絵の木版画にするドキュメンタリーを見る。画家にも彫師にも摺師にも圧倒されました。天才の技は本当に見事ですね。
11月5日(金)
昨日写真家の越智貴雄さんから届いた写真集『切断ヴィーナス2』(白順社)をじっくりベッドのなかで鑑賞させてもらう。隠すことの多かった義足を思い切り外に出してファッショナブルに美しく見せた写真集。その狙いこそ本当のパラリンピック精神ですね。おまけに「日本の名工」にも選ばれた義肢装具士の臼井二美男さんの仕事ぶりも取りあげられている。カメラマン越智さんの素晴らしい仕事です。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。毎日同じ繰り返し。C'est la vie これが人生かな。デスクワークで『スポーツジャーナリズム』の原稿書きを始めたところで『スポーツゴジラ』の校正が届いてそっちをやっつける。この原稿も「スポーツジャーナリズム」に関するもの。タイトルは『スポーツとメディアの未熟で不適切な関係/TOKYO2020で露呈された日本のスポーツ界最大の問題点とは?』。これでマスメディアにはさらに嫌われるかな?(笑)晩飯時代劇映画シリーズは『長州ファイブ』を見直しながら。幕末の若き伊藤博文や井上馨が密航でイギリスへ。ちょっと最近の時代劇映画の迫力不足に苛ついたので岡本喜八『侍』にDVDを切り替え。異説・桜田門外の変。凄い!カメラアングルも江戸城のオープンセットも凄い迫力。役者も三船敏郎・伊藤雄之助・加藤大介・東野英治郎・志村喬・新珠三千代・八千草薫・杉村春子‥。台詞も凄い!殺陣も凄い!1965年作品。過去と現在。違いは映画創りに賭ける気合い?あ。書き忘れ。『チコちゃん』は見ましたよ。
11月6日(土)
朝ベッドのなかで『変貌する未来』(講談社現代新書)。フェイスブックのザッカーバーグのインタヴューなどを読み始める。ナルホド。変貌しない未来などないだろうけどグーグル&アマゾン&ネットフリックス&スペースX…あまり素晴らしい未来に思えないのは小生が歳をとったからかな?それより沖縄を襲ってる軽石のほうが心配。軽石はなぜ辺野古基地の工事現場には辿り着かないの?ニュースが取りあげないだけ?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。黒兵衛はもう10歳を超えたのに元気だな。飼い主とシンクロするのかな?どっちがリードしてるのかな?E.T.とエリオット少年のシンクロした身体はE.T.がリードしていたように思えるということは知性がシンクロした身体をリードするのかな?ならば俺が黒兵衛を?反対かな?ワン。まぁどうでもええわ。終日デスクワーク。ゴジラの再校に加えて共同通信の書評の校正も届く。土曜なのに皆さんよく仕事しますね。俺もですけど。晩飯食べながら『博士ちゃん』で宇宙エレベーターや秘境駅を楽しんだり『ブラタモリ』で玉川上水を勉強したり。風呂のあとテレビをつけると…なななななんと!!NHK-BSでドラマ『聖徳太子』をやってるではないか!!たしか20年前くらいの年末だか正月に放送されたドラマで生前の野村万之丞に絶対見ろよ!感想聞かせろ!と言われたドラマ。彼と酒を飲んだときに見せてもらった飛鳥時代の伎楽の面白い「面」が出てきたりする。万之丞が鞄に入れてた10個くらいの面を「全部でいくらくらい?」と訊いたら真面目な顔で「2億円くらいかな」と言っていた。彼が能狂言にコメディアデラルテなどの話をして俺がオペラの話でよく酒が進んだなぁ。彼が早世したのは日本文化の大損失だったですね。NHKのドラマは元木雅弘が聖徳太子で蘇我馬子は緒形拳。物部守屋が宝田明…万之丞を思い出して涙が出てきてマトモに見てられなかった。
11月7日(日)
今週末は本棚の整理と決めて出入りしてもらってる古本屋さんに買ってもらう本を選ぶ作業をすることにしていたら『まんが哲学入門 生きるって何だろう?』(森岡正博+寺田にゃんこふ/講談社現代新書)という本を発見。読み始めたら面白くて止まらなくなりベッドに持ち込む。2013年7月出版の本。昔読んだはずだが忘れてる。ということは2度楽しめるわけでラッキイと言うべきか(笑)。「存在論」で「本当にある/あるとしか思えない/あるかもしれない/ない」と4分割され例として「目の前に花がある/南極大陸は(見たことも行ったこともないが)あるとしか思えない/宇宙人の基地はどこかにあるかもしれない」が例としてあげられていたのはナルホドですね。「ない」の例が書かれてなかったけど「お金がない」なんてのはどうかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。テツガク的思考というのは数学的思考につながるものですね。今日はほとんどデスクワークをせずに本棚の整理。要らなくなった本はけっこうあるなぁ。『まんが哲学入門』みたいに再発見して読み直すのも何冊か出てくるけどそれは昔の大掃除のときに畳の下の敷いていた古新聞を読んで面白がることに似てるかな?なんて書いても若い人にはナンノコッチャでわからんでしょうね。晩飯は『ダーウィンが来た』を見ながら。風呂のあとは井上道義さん指揮アート・アンサンブル金沢のモーツァルトを聴いたあとベッドへ。昨日テレビで『聖徳太子』を見て思い出した野村万之丞にも一緒に北朝鮮へ行こうと言われたことがあったけど道義さんにも同じことを言われたなぁ。北朝鮮で『第九』をやるから聴きに来てレポートを書いてくれと。どっちもスケジュールが合わず残念だったなぁ。
11月8日(月)
朝ベッドで『まんが哲学入門』読み進む。テツガク的思考ってのは結局「自分で考える」ってことなんですなぁ。その手助けとして巻末に掲載されていた「読書案内」は凄かった。キリスト&仏陀&ソクラテス&プラトン&デカルト&カント&ヘーゲル&ニーチェ&ウィトゲンシュタイン&フッサール&内村鑑三&鈴木大拙…等々全75冊。短い解説に納得したり驚いたり。ワン。ベッドから起きて黒兵衛と散歩のあと『ニューズ・オプエド』の準備。今日のゲストはラグビーの平尾剛さんと柔道家の溝口紀子さん。「五輪否定派」と「東京五輪やってヨカッタ派」の初顔合わせ。しかし相手の意見をよく聞いて答える二人なのできっと建設的な討論になると予想して準備したところが予想通り。溝口さんの柔道東京五輪金9個はコロナのおかげ(外国選手が隔離で不利に)という冷静な分析に始まりスケートボードやサーフィンに見られた勝敗だけにこだわらない五輪改革論へ。さらに日本のスポーツ界の最悪の状況としてのスポーツ団体とメディアの「癒着」批判へ。メディアはスポーツを支配しスポーツ団体はメディアを利用する(批判させない)の不適切な関係を批判。結論はスポーツ団体もメディアも「すべての情報を公開」で一致。視聴者から本音で話せる3人を評価してくれる声も来ました。番組を終えて晩飯は『映像の世紀プレミアム運命の恋人たち』を見ながら。黒人と白人の人種を越えた結婚&エドワード8世とシンプソン夫人の王冠を賭けた恋&ゲッペルス夫人のヒトラーとナチスを愛した結婚と破滅&エルトン・ジョンの同性婚…など非常に興味深い話題でした。
11月9日(火)
昨晩からベッドで田中優子『遊郭と日本人』(講談社現代新書)読み始める。目覚めて朝も読み進む。これがナカナカ面白い。《遊女の誠に四角い豆腐あれば晦日(みそか)に月が出る》などと遊女を非難した都々逸もあったそうですが所詮は売春行為とは言え《単なる欲望を精神的社会的な喜びに変えること。それが文化なのです》と言う著者の指摘は鋭い。《いい雰囲気で美味しい酒を飲み料理を味わったり料理に腕を揮ったりすることは生活と人間関係を豊かにします》食欲も食文化になるわけですね。愛欲や性欲も廓文化になり単なる遊びもスポーツ文化になるわけですね。あ。《晦日》ってのは《三十日(みそか)》のことなんですね。そんなことに69歳7か月になって初めて気付くとは情けない。ワン。黒兵衛と散歩のあとデスクワーク&本棚の整理。晩飯は三谷幸喜監督『ラヂオの時間』の時間。達者な役者たちがいかにもいそうなメディア関係者を見事に演じたスラップスティック・コメディ。藤村俊二が懐かしかった。1993年の作品。しかし作品の批評精神はメディア関係者を笑い飛ばすこと突き抜けて社会問題にまで突き刺さって時代の空気まで引き裂いてほしかったなあ。
11月10日(水)
『遊郭と日本人』読み進む。《出雲阿国が始めた「傾き踊り」を京都の遊女たちが継承(略)しかし遊女歌舞伎はあまりにも熱狂的な人気を集めたため危険視され弾圧されます。歌舞伎から女性たちが追放されて若衆歌舞伎になり野郎歌舞伎になって今日に至ります。遊郭がなぜ出現したかその最も大きな理由は演劇から女性が追放されたことだったんです》なるほど。それで吉原の遊女は芸達者なんですね。かつて野村万之丞はこの日本の芝居の流れを「宝塚系もジャニーズ系も幕府に禁止された結果オッサンの女形が成立」と説明してくれたなぁ。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。今朝の東京新聞「こちら特報部」に一昨日電話取材を受けたラグビーの新リーグ「リーグワン」の記事が出ていた。確かにチーム名がどれも長すぎる。「NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安」なんて憶えるだけでも大変だ。しかしそれ以上にチーム名に静岡ブルーレヴズを除く11チームに企業名が入りNTTコミュニケーションズの担当者が「このチームは同社のラグビー部」だからチーム名も「会社のロゴの愛称」と言っていたほうが最悪。そんな認識でプロリーグとは笑止千万。おまけに東京都名前の付いてるチームが12チーム中5チーム。首都圏のチームが8チーム。はたしてこれで文化(カルチャー=みんなで創り育てた作物)となるのかどうか?ワン。終日デスクワーク。晩飯の前にNHK-BS『世界のドキュメンタリー/スポーツ界性的虐待の闇(フランスTV局製作)』を見ながら。アメリカの水泳界・体操界やスペインの体操界など若者や子供たちのコーチから受けた性的虐待の酷さと多さに驚く。すべては五輪のメダルのため!!アメリカのカトリック教会関係者がこの防止法案に反対してるのにも驚いた。自分たち(バチカン)に火の粉が及ばないように!?インタヴューを受けたIOCの女子職員の他人事のような受け答えも最悪でしたね。野球見ながら晩飯。山本は凄いピッチングでしたね。奥川は見事な投球でしたね.野球は投手で決まるもんですね。
11月11日(木)
田中優子『遊郭と日本人』読了。日本の「遊郭文化」を考えると芸能文化・平安時代以来の恋の文化からジェンダーの問題まで広がるんですね。遊郭は多くの文化=黄表紙洒落本などの文芸や浄瑠璃・新内などの音曲・多くの歌舞伎の演目などの文化を生み出した。しかし遊郭が存在せず《女性に対し尊敬を持って全人格的にかかわる価値観と精神が存在していれば女性はもっと多くの分野で男性と同じように思想や文学や宗教や科学の世界で活躍していたでしょう。平安時代の女性たちがそうであったように文化上多くの成果を残したでしょう。(略)女性たちが望むのは男性と同じになることではありません。それぞれの才能を生かし切ることです。女性は男性になりたいのではなく自分自身でいたいのです》なるほど。《ジェンダーの問題とは女性そのものの問題ではなく「女性を道具と見なす」「女性を性の対象としか見ない」「トータルな人間として共感を持って関われない」男性そのものの問題です》という言葉を男性として肝に銘じておかねば。ワン。ベッドから出てRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』ZOOM出演。新庄新監督を就任させた日ハムファイターズの再来年にオープンする素晴らしい北海道の新球場について話したあと昨日の本欄に書いたラグビー新リーグの長ったらしいチーム名と企業スポーツを脱しきれない情けなさについて話す。ワン。黒兵衛と散歩のあとデスクワーク。晩飯はクライマックス・シリーズ。スワローズは強いですねえ。中村&塩見はいい選手ですねえ。巨人は守備で菅野の足を引っ張りましたねえ。バファローズ吉田の打球は凄かったですねえ。美馬が退場した後の初球ホームランを打った杉本にも脱帽ですね。面白い試合が続いてるけど…私はCS不要論者です。もしやりたいならチーム数を8球団ずつに増やすべきですね。
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『ニーチェ:歌曲とピアノ作品』 哲学者ニーチェが作曲した歌曲をフィッシャー=ディースカウが歌ってます。やっぱりワーグナーには及ばないですねえ。でも面白い。ピアノ曲も
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11月12日(金)
『まんが哲学入門』のあとがきを読んでないことに気付き読み直す。と少々驚いた。この漫画は原作者(森岡正博)の文章を漫画家(寺田にゃんこふ)が漫画化したのではなく原作者の描いた漫画を漫画家が清書したのですね。哲学者である著者が自分の考え(哲学)を伝えるのに文字よりも漫画が最適と判断したのですね。ナルホド。「時間論」「存在論」「私とは」「生命論」といった哲学を語るには文字より絵のほうがいいのかもしれませんね。その著者による原画は著者のHPで見ることができます。面白いですよ。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。日本の哲学者が表現手段として漫画を選んだのは鳥獣戯画以来の日本人の身体に生き続ける感性のためかな?西洋の哲学者は絶対に思いつかない発想ですよね。あ。ニーチェは哲学を音楽で表現しようとしたのかな?それをワーグナーに先にやられて嫉妬した?ワン。デスクワークのBGMにニーチェ作曲の歌曲やピアノ曲。フィッシャー=ディースカウが歌ってるけど…楽曲の出来映えはあんまりイイ音楽とは思えないですね。午後から昔から付き合ってる古本屋さんが来訪。要らなくなった本を買ってくれるけど安い値段ですねえ。マァ仕方ないか。誰も本を読まなくなったのだから。晩飯はゼパのCSシリーズをNHK-BSとBSフジのチャンネルを切り替えながら。どっちの試合も面白かったですね。バファローズの最終回強攻策も見事。スワローズの青木の一打もサスガですね。あ。サッカーW杯予選は日本がヴェトナムに勝ったんですね。有料放送でしか見られないというのは日本のサッカーにとってどうなんでしょうね?
11月13日(土)
瀬戸内寂聴さんが亡くなった。小生の母親と同じ大正11年の生まれで出身も同じ徳島。それだけに親近感を持っていたがフリーで雑誌『GORO』の仕事を始めた直後に電話取材をさせてただきキツク叱られたことを憶えている。原因は何だったかは忘れたが「そんなことは自分で調べなさい!」と言われて納得。それから数週間後に京都駅で偶然バッタリ出逢い「叱られた馬鹿記者です」といった挨拶をしたら「しっかり勉強しなきゃ駄目ですよ」とか笑顔で言われた。その後結婚した後に再び京都駅で偶然出逢って女房と一緒に挨拶させていただいた。若いときは多くの年長者から仕事でよく叱られたなぁ。ありがたいことでした。合掌。ワン。黒兵衛と散歩してると今日は近所の人とよく出逢った。小学校の運動会らしい。黒兵衛との散歩のあとに少しメールなどを処理して女房と一緒に我々も運動会へ。運動会日和。最高の秋晴れ。しかしコロナで小学生の家族2人しか運動場へは入れず。塀の外から金網越しか門扉越しに見物。しかも午前中11時半に終了。おまけにリレーは最後ではなく見ることができず。何年生かの徒競走とダンスを見ただけで帰宅。まぁシャーナイですね。けど運動会ではやっぱりJポップではなく『トリッチトラッチポルカ』や『道化師のギャロップ』をBGMにしてほしいなぁ。午後から明日締め切りの『ZAITEN』の連載原稿を仕上げる。テーマは来年オープンのラグビー『リーグワン』が残念ながら企業スポーツの域を脱出できなかったこと。晩飯はTBS『報道特集』を見ながら。なぜ日本の女性国会議員は少ないか?クオータ制導入はやらなければいけないですね。それに箱根駅伝や高野連や日本武道館での柔道日本選手権など日本のスポーツ界の女性排除も取りあげて欲しいですね。
11月14日(日)
朝ベッドで『頼朝と義時 武家政権の誕生』(呉座勇一・著/講談社現代新書)読み始める。頼朝の挙兵時の敗走や関東武士との確執については『マンガ日本の古典 吾妻鏡』(竹宮恵子・著/中公文庫)で知っていたけど(この部分は義経の活躍よりも面白いですよね)次の指摘にハッとさせられる。《中国や朝鮮半島の王朝は原則的に文官優位であったけど何故日本では武士優位の社会が生まれたのか》《この大きな謎は歴史学会でも十分に解き明かされてるとは言えない》らしいです。この本をヒントに考えてみたいですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。昨日の夜テレビで見た『博士ちゃん』の「歌舞伎の博士ちゃん」は面白かったですね。小学生でも歌舞伎をカッコイイと思えるんだ。俺は中学になるまで絶対歌舞伎は拒否でしたけどね。あ。見せられただけでも良かったのかな。しかし小学生で『女殺油地獄』なんて見るのかな?『仮名手本忠臣蔵』の『一力茶屋』は?ワン。デスクワークは明日締め切りの連載原稿ブラッシュアップ。午後は『スポーツジャーナリズム』と取り組んで晩飯はお隣さんのフルーティスト・ピエールさんと99歳のお婆さん(このお婆さんも寂聴さんと同年齢ですがまだまだお元気。元阿南陸軍大臣の秘書をされていたそうです)との約束で久し振りに『鮨処もり山』で御鮨に舌鼓美味しかった。帰宅&風呂のあとは田中佑子指揮九州交響楽団でベルリオーズ『幻想交響曲』を楽しむ。力の入った面白い演奏でした。
11月15日(月)
『頼朝と義時』は富士川の合戦へ。水鳥の羽音を源氏の攻撃と間違えて平維盛軍は闘わずに敗走したというのは『吾妻鏡』の作り話なんですね。ただし作り話は事実ではなくても真実を伝えるもの。維盛軍が弱かった理由を考えると…飢饉による食糧不足や傭兵集団…ってことに行き着いたら「面白い作り話」にも価値があるってことですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。「吾妻鏡」の「作り話」の指摘を読んで映画『東京オリンピック』のシナリオを書いた谷川俊太郎の言葉を思い出した。《現在の我々に欠けているのはつくりものを尊ぶ気風である。尊いのは本物で創ったものはまやかしだという信仰を木っ端微塵に砕かねばならない。我々はこの映画を創作する》そしてできあがった映画は当時の《創り物を尊ぶ気風の欠如》から「記録性に欠ける」と批判されたのですね。あの素晴らしい映画が…。ワン。午前中に『ZAITEN』原稿を見直して送稿したあとエンゼルス大谷の記者会見を見る。メジャーとプロ野球の違いを一番感じたのは何か?という質問が出なかったのは残念。大谷個人の人物像も野球のプレイの話もいいけど野球文化の違いが浮き彫りになるような答えを期待できる質問が欲しかったですね。午後から『ニューズ・オプエド』のZOOM打ち合わせや準備のあと午後6時から本番。今日のゲストはフリーランスのライターで編集者の鈴木智也さんと一橋大教授の坂上康博さんで最近出版された『剣道の未来』(左文右武堂)を中心に剣道と武道の話。野球やサッカーの話題のときも刀とバットやホッケーのスティックとの関係に話が及んで面白かったけど特集でもっと『鬼滅の刃』の話題を振ったら良かったと反省。このマンガのおかげで剣道に興味を持つ人が少し増えたとか。また映画『ラストサムライ』がヒットしたときはイギリスの剣道場に百人単位で入門希望者が増えたとか。しかし素振りばかりやらされてすぐにやめていったらしい。剣道という素晴らしい日本文化を残すための話をイロイロできたのは良かったですけど文科省が強制的に武道をやらせると柔道も剣道も競技人口が減るのですよね。嗚呼。番組のあと晩飯は『映像の世紀プレミアム夢と幻想の1964年』を見ながら。改めて見直して1964年の東京五輪とそれに纏わる東京の都市改造やインフラ整備は本当によくやったなあと感心。今年の東京五輪はどんなふうに記録されるのか…?
11月16日(火)
訃報が相次ぎますね。広島カープ元監督の古葉竹識さんが亡くなった。監督時代は良く話を聞かせていただいた。会うたびに「最近読んだ本で面白いのあった?」と必ず訊かれた。筒井康隆の小説を推薦すると次に会ったときに「俺に役立つ本を紹介してよ」と言われた。そこで佐々敦行の危機管理の本を薦めると「あれは良かった」と言われた。インタヴューで一番印象に残ってるのは「監督の采配で勝てる試合は1シーズンでやはり10試合くらいですか?」と訊いたときの回答。「キャンプでの練習メニューから選手の人選や指導そして試合での作戦などなどすべてやるのが監督ですから勝利はすべて監督の采配の結果ですよ」これにはマイッタと思いながら納得。「監督の采配で勝つ試合はせいぜい10試合」などと言う凡百の監督や解説者とはレベルが違った。スパイ野球の話もいろいろ訊いたなぁ。ボチボチ書くか…合掌。ワン。黒兵衛と散歩のあと一日中机の虫。ようやく「スポーツジャーナリズム論」のカタチが纏まってきた。晩飯はNHK-BSの『もうひとつのショパン・コンクール』を見ながら。調律師の戦いのドキュメンタリー。カワイ&ヤマハそしてファツィオリの日本人調律師の奮闘を描いた2時間番組。以前少し見たけど今回の再放送はジックリ見て面白かった。日本人の繊細な感覚が光ってますね。
11月17日(水)
起床前の午前4時頃にトイレに立ったついでに『ゲキサカ』でオマーンvs日本代表のW杯予選チェック。1-0で勝利。途中出場の三苫が活躍したらしい。パス回しよりドリブラーが奏功?後半36分か…ヨカッタヨカッタ。豪中戦が引き分けたのでこれで日本は2位。ホッ。ですね。
11月17日(水)つづき
『頼朝と義時』ベッドで読み進む。鎌倉殿が拠点を創っていよいよ間問い平定と平氏討伐開始。途中井沢元彦批判が出てきて思わず吹き出す。小生と仲のイイ人はみんな反権威の側になってしまうのかなあ。なんでかなあ。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩のあと終日デスクワーク。『スポーツジャーナリズム論』いよいよ気合い入れて集中。3日前くらいから昼寝の前後に映画『80日間世界一周』を1日に30分くらいずつ見ている。昔の映画と納得して見ると面白い。冒頭に『メリエスの月世界旅行』の映像も出てきますしね。インドのお姫様シャーリー・マクレーンも若いですしね。うわっ。日本は鎌倉の大仏。それに京都の平安神宮もロケしてますね。サンフランシスコではフランク・シナトラもマレーネ・ディートリヒも出てきた。凄い!デスクワークに集中のあと大相撲。今場所は貴景勝&御嶽海が強いですね。照ノ富士は盤石。しかし彼とあたった力士が霧馬山・大栄翔・若隆景・阿武咲みんな力いっぱい善戦してるのがいいですね。さぁ誰が照ノ富士をどんな勝ち方で倒すか…見ものですね。
11月18日(木)
『頼朝と義時』はいよいよ義経の腰越状。そんな兄頼朝に邪険にされるような義経が可哀想という奇麗事ではなかったのですね。義経も頼朝を討とうとしていたのですね。納得。ベッドから出てRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』ZOOM出演。サッカーW杯アジア予選でチョイほっとしたこと(やっぱり新しい地は必要ですね)と一昨日の本欄に書いた古葉竹識さんの生前の逸話を話す。ワン。黒兵衛と散歩のあとデスクワーク。『日本には何故スポーツジャーナリズムが生まれないのか?』の執筆に集中。ふうううう。昼飯と昼寝の前後に『80日間世界一周』観了。他愛ない物語を無視すれば結構見どころはいまでも多い映画ですね。最後のキャスト&スタッフ紹介のマンガが最高に面白かったですね。午後も執筆に集中。こういうときに「全集中」とは書きたくないですね。そんな架空の話ではないですから。うわっ。御嶽海が負けた。あれだけ強かったのが…まぁ余裕で取りこぼしをしてしまう御嶽海はいつものことですけど攻め続けた若隆景は良かったですね。隆の勝が照ノ富士に善戦。照ノ富士に挑戦する力士の姿は毎日素晴らしいですね。近々照ノ富士を倒す力士が現れるかな?晩飯食いながら見たNHK-BS『世界のドキュメンタリー カラスvsテバルディ』は見るの2度目なのにメッチャ面白かった。世界一のソプラノ歌手でライバルの2人は孤独だったのですね。テバルディをどう思いますか?と訊かれたマリア・カラスが「シャンパンとコーラを較べないで」と言ったのは凄い!けど晩年は淋しくてテバルディに電話をかけて長電話してたとか。晩飯のあとは『BSフジプライムニュース』がメッチャ面白かった。韓国通の二人のジャーナリストによる随所に「韓国評」を交えた日韓米関係と台湾中国問題。ナルホド。サプライチェーンというのは完全に安全保障問題&外交問題なのですね。これからの時代は米中新冷戦ではなく新ブロック経済の時代かな?それに韓国のコロナ患者急増&ブレイクスルー感染の多い理由がよくわかりました。ワクチン摂取率の1回目だけの統計で世界の上位に行きたかったのですね。だから2回目が間に合わずに間が空いた。嗚呼。韓国人の友人にそんなに意地張らないでもいいよといいたいですね。寝よ。
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『助六由縁江戸桜』 これも曾我兄弟の仇討ちの物語が基本になってるんですよね。勘三郎さんのボケっぷりは最高ですね
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11月19日(金)
『頼朝と義時』は曾我兄弟の仇討ちに言及。ええええーっ!コレって北条時政が後ろで操った頼朝暗殺クーデター未遂事件だったって考え方もあるの!?歴史は奥が深いですね。五郎と十郎の『助六由縁江戸桜』見て喜んでる場合じゃないですね。ベッドから出てモーニングショウで大谷翔平選手のMVP選出をチェック。満票は素晴らしいですねえ。文句なしですねえ。でも日本のプロ野球はコレでいいのか!?と誰か言ってほしかったですねえ。いや。そーゆーことをゆーとマスメディアには出られなくなるのかな(>_<)黒兵衛と散歩のあと東海道線に乗って品川へ。フォーラムエイトの第15回デザイン・フェスティバルを見学。午前10時には台湾デジタル担当大臣のオードリー・タン氏もオンラインで講演したらしいけどサスガにそれに間に合わすことはできず午後からのデジタル庁や秋田大学の方の講演を拝聴。日頃頭に巡らせているスポーツや音楽の話とはまったく別世界のテーマにある意味感動。勉強させていただきました。帰り際にフォーラムエイトの社長と副社長に挨拶して帰宅。大船で打ち合わせ…と思ったら1週間後の間違い。嗚呼。もっとゆっくりデジタル改革の話を聞けば良かったと思いながら大相撲&晩飯&ニュース…立憲民主党はどうするのかなあ…元ニセコ町長だった方とは以前カラリと晴れた羊蹄山の前で対談したことがあったけど…まずは日本共産党が「改名」しないと…。今夜の『チコちゃん』は面白かったです。ピアノが黒い理由・南瓜が堅い理由…こーゆー何の役にも立たない情報大好きです。ピアノが黒いのは日本のピアノの湿気対策の漆塗りピアノが世界で最初でそれが広まったんですね。面白い。
11月20日(土)
『頼朝と義時』を読んでいてナントマァ人殺しだらけの世の中かと呆れたが壇の浦で源平の合戦がいったん区切りを迎えたとき「文治」という年号が生まれたことにチョット驚き。江戸時代の「文化文政」ほど平和な世の中とは思えず源義経を巡って頼朝との対立やテロもどきの事件もあったが後鳥羽天皇は「武」ではなく「文」で「治める」時代の到来を感じたのか…願ったのか…「文化」という言葉の意味を考えるうえで一つファクターが加わったかな。まぁ俺が知らなかっただけのことですが…ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。そういえば蒙古襲来は文永の役か…ワン。終日デスクワークは本間龍さんの新刊『東京五輪の大罪:政府・電通・メディア・IOC』(ちくま新書)の書評というか解説文を筑摩書房のPR誌『ちくま』に書く仕事。送られてきたゲラを通読し直して書き出す。ナルホドたしかにオリンピックはいまや問題ありすぎで既に「オワコン」と言うべき領域に足を突っ込んだようですね。ブラッシュアップは明日にして日本シリーズ:バファローズvsスワローズ戦を観戦。途中から晩飯&酒。しかし山本vs奥川の投げ合いも素晴らしかったし村上のホームランも見事だったし最終回バファローズの逆転サヨナラを放った吉田もサスガでした。強いチーム同士の見事な日本シリーズ初戦でしたね。明日も楽しみですね。晩飯時に突然やって来た長女とワインで乾杯。野球が終わったあとは酒&バーンスタイン指揮のモーツァルトやヴェルディの『レクイエム』を楽しみながら少々夜更かし。
11月21日(日)
『頼朝と義時』はいよいよ実朝暗殺へ。なるほどコレだけ武力(暴力)が横行すれば文治政治に戻すのは困難でしょうね。明治維新まで約650年間ほど武士の世の中が続くわけですね。近代日本の軍国主義も加えれば日本は750年間ほど武断政治が続いたことになるのかな?ミャンマーを嗤えないですね。ワン。黒兵衛と散歩のあと本間龍『東京五輪の大罪』の『ちくま』への紹介原稿を仕上げる。ナルホド本間さんがジャーナリストとして原発問題の本を何冊か上梓されたあと五輪を取りあげたのは納得ですね。原発も五輪も同じカタチの有無を言わさぬ《翼賛報道》でしたからね。この原稿を書いている22日朝のテレビでIOCバッハ会長が行方不明とされていた中国人テニス選手の彭帥さんとテレビ電話で30分間話したと報道。IOCは何故笑顔の静止画だけで動画を公開しないのかな?これでは何としてでも北京冬季五輪を実施したいIOCは中国共産党に大協力してるのかな?と疑われますよね。いまや中国はIOCの大スポンサーで副会長も中国共産党の方がいますからね。ボイコットが広がる?夜になって次女が2人の孫を連れて久し振りに遊びに来る。賑やかな晩御飯。ただし俺は日本シリーズ。昨日に続いて素晴らしく見応えのある試合。バファローズ20歳宮城とスワローズ24歳高橋両投手の見事なピッチングに惚れ惚れ。ベテラン青木の狙い澄ました決勝打も素晴らしかった!ホントに昨日今日と2日とも見事な野球でしたね。
11月22日(月)
『頼朝と義時 武家政権の成立』読了。最後はもちろん承久の乱。小生は高校時代に「承久の変」と習った記憶があるけどコレは皇国史観に基づいた表現らしい。ナルホド。天皇(順徳天皇)や上皇(後鳥羽上皇)は「乱」など起こさないということですね。しかし「武家政権の成立」というのは騙し合いとテロと殺し合いの末にできたものなんですね。それに気付くと実朝の「大海の磯もとどろに寄する波われて砕けて裂けて散るかも」という見事な一首もただの湘南海岸の波の描写とは思えないですね。ワン。ベッドから出て朝食のあと孫と一緒に黒兵衛と散歩。3歳のチビのクセに良く喋る。血筋かな。ワン。終日デスクワーク。途中共同通信から電話。大谷が国民栄誉賞を辞退したことについて感想于を求められる。表彰自体が屋上屋を付けるだけの政治的なものですから辞退でなく拒否してもいいくらいですよね。第1回の王貞治さんのときはベーブ・ルースの記録に次いでハンク・アーロンの通算本塁打記録も破って日本中が大騒ぎしたのに何の表彰もないから特別に…との意味があったけど今は政治家が既に表彰や評価されている人にオマケを出して喜んでるだけですからね。それに手塚治虫のようにどんなに素晴らしい漫画家でも生前日本共産党を応援していた人物は表彰されませんからね(長谷川町子さんは表彰されてますね)。国民栄誉賞はIOC並みに政治的ですね。夕方から『ニューズ・オプエド』リモートMC出演。今日のゲストはサッカー・ジャーナリストの大住良之さんと大リーグ評論家の福島良一さん。W杯アジア予選で2位に成績をあげた日本代表とメジャーでMVPに輝いた大谷翔平の話題。森保監督は実績のある選手でなくもっと新しい調子のいい人材を使うべし。大谷は文句なしの受賞だけど福島さんが今週末に北海道ファイターズの建設中の新球場を取材に行くというのでスタジアムのあり方についてで話題は盛りあがる。メジャーの球場は小生が取材を始めたころは外野席の入場料が1$程度。50セントの球場もあって野球は庶民の文化だったんですよね。それが今では…何万円という席も!嗚呼!番組を終えて晩飯。長女がやって来てザハロワの踊るボリショイ・バレエの『眠れる森の美女』やマリインスキー劇場の『シェエラザード』や『火の鳥』の舞台を見ながらワイン。ザハロワは凄いバレリーナですなぁ。
11月23日(火)
ベッドで読む本が途絶えたので河出の『池澤夏樹個人編集日本文学全集』から『第29巻近代詩歌』を昨晩から持ち込む。しかし詩の良し悪しはよーワカラン。まだ和歌や俳句のほうがいいですね。《マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや》寺山修司《やはらかきふるき日本の言葉もて原発かぞふ、ひい、ふう、みい、よ》高野公彦。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。勤労感謝の日。新嘗祭ですね。勤労が農作業だった時代は確かに感謝を捧げる価値があったでしょうが株価を眺めて大儲けしている人には別に感謝の気持ちもないですね。ワン。終日デスクワーク。『北國新聞』連載「スポーツを考える」原稿執筆。中国の女子テニス彭帥選手にIOCバッハ会長がTV電話したことを公表したナンセンスを批判。世界の人権団体や女子テニス協会が批判しているように商業主義にドップリ浸かった国際スポーツイベント団体のIOCは人権無視の危険な領域に足を突っ込み始めましたね。そういえば東京五輪で森組織委会長が女性差別発言をしたときもバッハ会長は彼を救おうとしましたからね。春日良一さんは東京新聞でバッハ会長の行為を「世界平和を実現するための外交手段の一つ」と賞賛するコメントしていたけどそれはないでしょう(>_<)近々『オプエド』で真意を訊いてみたいですね。晩飯は日本シリーズを見ながら。イイ試合でしたねえ。投打の対決すべてに緊張感が走り逆転の連続で見事な接戦を演じてますね。杉村も吉田も中村もサンタナも素晴らしかったけど投手陣も皆素晴らしい。どっちが勝っても見事。点数も勝敗も忘れてしまうほどの最高のシリーズですね。
11月24日(水)
《分け入って分け入ってもなお青い山こんなにうまい水があふれてる》種田山頭火。《銀河系のとある酒場のヒヤシンス》橋間石。いいですね。現代詩よりも和歌や俳句のほうが好きですね。形式のあるのが好きなのかな?ワン。黒兵衛と散歩。そう言えば桂枝雀さんが生前俳句会に出て「傘」というお題でこんな俳句を披露したとか。《持って出たからにゃあ降ってもらわな》形式を壊すのもいいですね。ワン。午前中は週末の朝日放送『正義のミカタ』の電話打ち合わせ。IOCバッハ会長の「中国萬歳」行動」について。そう言えばバッハ会長は日本に来て日本人のことをChineseと呼び間違えたこともありましたねえ。午後からは筑摩書房のPR誌『ちくま』の原稿のブラッシュアップをしていると読売テレビ『す・またん』から電話。ZOOMでプロゴルファーの石川遼選手の謝罪会見についてコメント。丁髷スタイルよりもマスク姿が気になりましたね。パーティションで仕切ってマスクは外して顔を見せなきゃ。照ノ富士強いですね。阿炎と取らせたいなぁ。晩飯は日本シリーズを見ながら。いやぁ今日も名勝負でしたねえ。めっちゃレベルの高い攻防ですね。そんななかで41歳石川投手見事でした。明日でスワローズの日本一が決まるには山田の復調がカギかな。バファローズは山本投手を出せば?昔は日本シリーズではエースが1,4,7戦と3回登板するのが常識でしたけどね。江川卓投手でもそんな中3日で投げましたからね。
11月25日(木)
昨日『ちくま』12月号が送られてきたので朝ベッドのなかで読む。斎藤美奈子さんの『世の中ラボ』のファンで毎号読んでいる(東京新聞のコラムも毎週読んでいる)。今回のタイトルは「コロナ不況下で浮揚した積極財政論を学ぶ」。藤井聡が田原総一朗に「消費税ゼロ」と「積極財政」を説き伏せているという。《国の借金は1200兆円。この累積赤字を減らさなければ日本は財政破綻する》というが《藤井はその「常識」こそが諸悪の根源だという》《田原「諸悪の根源は財務省?」藤井「はい。そうです」》斎藤美奈子さんも《財政が赤字だという偽の理由で市民が我慢を強いられる必要はどこにもないのだ》と結論づけている。週末藤井さんに会うから確かめたくなったな。ベッドから出てRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』ZOOM出演。中国の「彭帥事件」をとりあげてIOCが如何に全体主義国家と仲良くしてきたかを話す。クーベルタンは晩年ナチスの年金で暮らしていたしブランデージはヒトラーを絶賛していたしサマランチはスペイン・ファランヘ党(ナチスの友党)の党員でしたからね。バッハさんも中国共産党入りするのかな?というのは悪い冗談とも思えませんね。ワン。黒兵衛と散歩のあと『ちくま』の原稿『本間龍・著「東京五輪の大罪:政府・電通・メディア・IOC」ちくま新書「オリンピックがもはや《オワコン》であることを明解に証明した記録」』をブラッシュアップして送稿。ふううう。大相撲を楽しんで阿炎を応援して(照ノ富士と当たって欲しいですね)晩飯食いながら日本シリーズ。昨日の本欄に書いた期待通りついに出ました山田の同点スリーラン!見事なホームラン!と思ったらジョーンズの一発!でバファローズの勝利。今日もイイ試合でしたね。来週月曜の『オプエド』のゲストが青島健太さんと小林信也さんに決まったので思い切り素晴らしい野球の話をしましょう!
11月26日(金)
『ちくま』の斎藤美奈子さんの『世の中ラボ』ベッドなかで読み直す。藤井聡氏の『こうすれば絶対よくなる!日本経済』(アスコム)だけでなく井上智洋『現金給付の経済学−反緊縮で日本はよみがえる』(NHK出版新書)も朴勝俊『バランスシートでゼロから分かる財政破綻論の誤り』(青灯社)も読まないとダメですね。小生がほとんど手をつけない唯一の読書のジャンルは経済だけどこれらの本は目からウロコを剥ぎ落としてくれそう。斎藤美奈子さんも書いている。《この本は緊縮財政や財政再建論の欺瞞を暴き出す。「財政は危機」「国債は借金」という思い込みゆえに〈政府の危機対策はきわめてケチでノロマなものになっています〉という(朴氏の)指摘は至言だろう》ナルホド。18歳以下だけ…とか年収○○円以下だけに…というのは最悪のバラマキなんですね。《バイデン政権は既に3回にわたる1人当たり7〜15万円の給付金を決定している》んですよね。そういえばホワイティングさんが喜んでいたなぁ。ワン。黒兵衛と散歩のあとデスクワーク。校正やらアレヤコレヤ処理したあと夕方から東海道線で品川へ。久し振りに新幹線で新大阪へ。タクシーでホテルへ投宿。チコちゃん見ながら晩飯は豚カツ弁当。うわ。阿炎が見事な突き押しで貴景勝をやっつけた。照ノ富士戦が楽しみ。
11月27日(土)
大阪のホテルで目覚めて近くのABC朝日放送へ。『教えてNEWSライブ!正義のミカタ』スタジオ生出演。中国通のジャーナリストで『オプエド』にも出てもらったことのある近藤大介さんの一緒に中国の"彭帥事件"について話す。近藤さんは中国共産党の言論弾圧の酷さを…小生はとにかく北京冬季五輪を開催したいバッハIOCの酷さを…それぞれ語る。IOCが全体主義と仲良しなのは歴史的事実でクーベルタンは晩年ナチスの年金暮らし。ブランデージは人種差別主義者で反ユダヤ主義者で(女)性差別主義者で植民地主義者ですからね。サマランチはスペイン極右政党ファランヘ党党員でしたからね。バッハが習近平と握手しても驚きませんね。そんな話をイロイロして日本も北京は開閉会式ボイコットをしないとダメだと結ぶ。一種の政治的ボイコットですね。この話題の他にコロナウイルスと外国人労働者の話にお付き合い。外国人労働者の規制緩和は東京五輪で金儲けした人材派遣会社も後押ししてるのですよね。嗚呼。番組終了と同時にゲスト出演していた三山ひろしさんのもとへ。御挨拶させていただくと同時に小生が三波春夫さんから亡くなる直前に長さ4メートルにも及ぶ和紙の墨痕鮮やかな手紙をもらった話をして三山さんも是非とも見てみたいとのことでとりあえず写真を送ることを約束。三山さんは現在最高の三波春夫さんの後継者ですからね。タクシーで新大阪駅へ。新幹線で昼飯にサンドイッチ食べながら近藤大介さんにいただいた新刊『台湾VS中国 謀略の100年史 なぜ中国は台湾を支配したがるのか?』(ビジネス社)を読む。ナルホド。習近平はアヘン戦争と日清戦争の前の状態に戻したいから香港と台湾を支配したがるのですね。でも元々台湾は中国ではなかったのですね。帰宅していろいろデスクワークのあとヴィッセル神戸と横浜マリノスのサッカーを楽しんだり大相撲。阿炎は照ノ富士相手に惜しかったなあ。そして日本シリーズは最高の試合。6時から11時過ぎまでハラハラドキドキの連続であっと言う間の5時間を楽しむ。詳しい話は月曜日午後6時からの『ニューズ・オプエド』で小林信也さん青島健太さんと話すことにします。とにかく素晴らしい試合でした。見事な野球でした。最高の日本シリーズでした!
11月28日(日)
近藤大介さんの『台湾VS中国 謀略の100年史』メッチャ面白い。《米中は朝鮮戦争で激突して以降直接対決は避けたいという傾向が強まりました(略)こうした米中両大国の「阿吽の呼吸」は現在に通じるものがあります。仮に近未来に日中が尖閣諸島を巡って激突してもアメリカ軍は日本のために中国人民解放軍とと戦ってくれないと見ています》なるほど。そんなもんかもしれませんねえ。《キッシンジャーは周恩来との会談で日本の悪口で盛りあがっています》というのもそんなもんかも…ただ《建国当初の中華人民共和国は中国共産党の他にも8つの民主党派などが加わった連合政権でした》というのは知らなんだ。そのあと《全土で毛沢東の偶像崇拝化が進み「粛清の嵐」が吹き荒れる》のですね。中共王朝は困った国家ですね。ワン。黒兵衛と散歩のあと昨日大阪の朝日放送で藤井聡さんに『ちくま』での斎藤美奈子さんの絶賛紹介文(一昨日の本欄に書いたこと)を教えてあげると「それは嬉しいなあ。早速読みます」と言われたのを思い出して三山ひろしさんの事務所宛に三波春夫さんの手紙について書いた日経の記事をpdf.にして送ったり…雑務いろいろ…む?水洟が出る。風邪ひいたかなと思いながら原稿書き。大相撲は照ノ富士が強すぎるし日本シリーズもお終わったし…近藤さんの『台湾VS中国』を読みたいので『ダーウィンが来た!』でオモロイ魚の話を見たあと早々にベッドへ。
11月29日(月)
『台湾VS中国 謀略の100年史』は本当に面白い。蒋介石も蒋経国も毛沢東も周恩来もケ小平もみんなモスクワのコミンテルンの学校で学んで方やゴリゴリのコミュニストになり方やガチガチの反共になったのですね。なるほど。中国は一つ一つなんですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。チョイと喉に痛みが…。新幹線とホテルで乾燥した環境に見舞われたからかな。散歩から帰って体温を測ると37.3度。コロナではないと思うけど身体が火照ってる。解熱剤とペレックス服んで睡眠。夕方前に気合いを入れて『ニューズ・オプエド』の準備。今日のゲストは青島健太さんと小林信也さんで野球特集。高校野球で変化球(フォーク&スライダー)禁止&低反発バットによるリーグ戦が拡大している話を小林さんに詳しく解説してもらう。しかし甲子園の「メディアによって作られた熱狂」は続くのですよね。青島さんには日本シリーズの詳しい解説を。高津監督のリリーフエース出身監督ならではの采配が勝利をもたらしたというのは本当にその通りですね。「絶対大丈夫」という言葉もリリーヴァーならではの言葉かな。接戦で押さえの切り札としてマウンドへ登るときに自分に言い聞かせる心境ですよね。番組終わって晩飯。ビール抜きで赤ワイン。赤ワインはメディチオーネ(薬)ですからね。体温37.5度。やば。ねよ。
11月30日(火)
『台湾VS中国謀略の100年史』読み続ける。《今までの台湾の権力を握ってきたのは全部外来政権でした。(略)国民党にしても外来政権だよ》という李登輝の言葉はまったくその通りですね。台湾は「Naive内省人」の手によって独立すべきなんですね。琉球もそうかな?ベッドから出て体温を測ると36.8度。判断が微妙な体温。ワン。とりあえず黒兵衛との散歩をこなして請求書を書いたり資料やメールの整理をしたあとフォーラムエイトのPR誌『Up & Comming』の連載に手をつけるがいまいち身体がシャキッとしない。頭もシャキッとしない。頭も身体の一部ですからね。こーゆーときは寝るに限る。NHKのニュースを見たあと夜7時半にベッドへ。爆睡。
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