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筒井康隆『ジャックポット』 二階からコロナ。火事とコロナは江戸の花。七コロナ八起き。コロナは気から。一富士二鷹三コロナ…ははははは
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3月1日(月)
朝ベッドのなかで『ジャックポット』読み進む。御年80歳を超えた筒井翁もいろいろと過去を振り返られるようになられた。昔話も興味深く面白いのだが若い頃のドタバタギャグショートショートのようなケッサク短編「花魁櫛」が面白く布団のなかでケケケケケと嗤う。先祖返り作品?ベッドを出て黒兵衛と散歩。体調は正常に戻る。黒兵衛はもう10歳間近の大型犬なのに頗る元気。ペットの平均寿命も延びたのかな。そう言えば若い頃上野動物園を隅々まで取材したとき一番の問題は高齢化だと当時パンダ園長として有名だった中川志郎さんに教わったことがある。環境の良い動物園で長生きして人間年齢で100歳を越えた膃肭臍が水のないプールに飛び込んでケガ。飼育係が救助し手当ながらそれをするべきか否かを迷ったという。結局みんなで助けて元気になったそうですけどね。そのときは中川園長にパンダのそばまで連れて行ってもらってそのデカイ顔と怖い目と恐ろしい牙を間近に見て以来パンダが好きになれず子供を連れて上野動物園へ行ったときは少々困った。しかしパンダは遠目には可愛いですね。あ。俺も昔話をするようになったか…ワン。いろいろデスクワークのあと夕方から『ニューズ・オプエド』アンカー出演。ゲストはジャーナリストの木村元彦さん&プロゴルファーのタケ小山さん。タケさんにはタイガー・ウッズの自動車事故をきちんと説明していただき木村さんには五輪組織委の動向をきちんと報道できないメディアをきちんと批判してもらう。キイワードは何事も「きちんと」できるか否かですね。しかし東京オリンピックは完全に政治マター(政局マター?政界マター?)になってしまいましたねえ。五輪は菅内閣延命のためのイベント?しかし森前組織委会長の女性差別発言を批判しながら女性の参加を認めないスポーツ大会を主催してるメディアは論外ですね。そー言えば『ジャックポット』のなかの「一九五五年二十歳」という作品に次のような一節があった。《第二次鳩山内閣は当時妥協を強いられた内閣などと言われていたものだがなかなかの面子を揃えていた。総理大臣が鳩山一郎で外務大臣が重光葵。大蔵大臣が一万田尚登。農林大臣が河野一郎。通商産業大臣が石橋湛山。運輸大臣が三木武夫。国務大臣が高碕達之助。もう一人の国務大臣が川島正次郎。当時はたいしたことないと思っていたのだろうか。今振り返って凄いと思うのか。いやいや現代の大臣何代かの名前を列記すればわかるだろう。なんじゃこりゃ。誰も知らない。名もなく功なく罪もない者ばかりではないか》いつ頃からそーなってしまったのか…今日で日本経済新聞「美の十選」連載10回終了。最終回は「長嶋茂雄ヘルメットを飛ばす」という「ナンバー」創刊10号の表紙を飾った見事な写真。これは新聞社ではボツ写真だったのですね。ただの空振りでしたから。だから《野球には勝負より大事なものがある》のですね(フィリップ・ロス)。野球は長嶋のあとにも野茂&イチロー&大谷…など素晴らしい選手を輩出してますよね。日本社会で一番劣化が激しいのはやっぱり政界?
3月2日(火)
朝ベッドのなかで『ジャックポット』読了。最初のページから順に読まずいろんなところから読んだので(『草枕』の旅人=漱石の読み方ですね)最後に読んだのが紙上DJ音楽入りハイデガー「メメント・モリ」を語った『ダークナイト・ミッドナイト』になってしまった。素晴らしい巡り合わせ。つい最近ハイデガーの権威である木田元氏の『基礎講座哲学』でハイデガーの「死について」は学んだばかり。読書は濫読がイチバンと小生は確信しているがこーゆーマッチアップこそ濫読の醍醐味なのだ。そー言えば以前NHK-FMでクラシック音楽のDJをやらせてもらってデルモナコやバスティアニーニなどの男性歌手10人とカラスやテバルディなどの女性歌手10人に三波春夫と都はるみを加えて「紅白歌合戦」をやったことがあった。ところが直前になって「紅白歌合戦」というタイトルはダメと言われる。同じNHKでも大晦日のあの番組以外の番組で「紅白歌合戦」の言葉を使っちゃイケナイらしい。「オペラ」という言葉も使えず(歌劇という言葉しか使えない)チョイと残念だったな。今もそんな規則は残ってるのかな?ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。ワン。終日デスクワーク。新聞連載の切り抜きの整理やら雑務をイロイロしていると『オプエド』のスタッフから来週月曜『オリンピック・マネー誰も知らない東京五輪の裏側』(文春新書)の著者の後藤逸郎さんのリモート出演OKの知らせ。ラグビー元日本代表の平尾剛さんのスケジュールもOK。マスメディアでは不可能な五輪の話をやりましょう!と思ったら河北新報から取材申し込み。聖火リレーについて。ハイ。何の根拠も伝統もない1936年のナチ五輪から始まったイベントについて喋りまっせ。「伝統とは紀元の忘却である」フッサールの言葉ですね。晩飯はBS-TBSで山口香さんの出た東京五輪問題を見ながら。コロナがどーゆー状態なら開催を止めるのか?現段階でも海外からの観客受け入れは無理ですね…というメチャクチャ真っ当な意見が異端視されることこそオカシイですね。山口さんは何故組織委の新女性理事に選ばれなかったのかなぁ?選択的夫婦別姓を「阻止」しようと地方議員に送った文書に署名した人物が五輪担当大臣や男女共同参画担当大臣のポストに就いてイイのでしょうかねぇ?2021には1964の盛りあがりと歓喜の再現は無理のようですね…。
3月3日(水)
朝ベッドのなかで久し振りに立花隆『サピエンスの未来』の続きから読む。なるほど。「見る」という行為が如何に重要なものかわかる。相当以前のことになるが虫明亜呂無氏が選集を出した直後に亡くなられお葬式をお手伝いしたときに山口瞳氏が会葬者を代表して挨拶してくださり「虫明さん。あなたは見ることのできる人でした」と話された言葉を今も憶えている。うん。「見ることができる」ためには膨大な知識と教養の背景が必要なのだ。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩のあと終日デスクワーク。某広報誌の連載に「聖火リレーの嘘」を書くか「スポーツジャーナリズムの嘘」を書くか大いに迷う。1936年ベルリン五輪に始まった聖火リレーはナチスがギリシア人の直系アーリア人であることを示すために利用されると同時に東欧南欧の道路事情をスパイ。3年後にその道路をナチス機甲師団の戦車が突き進んで第2次大戦となったのですよね。2008年の北京五輪では世界の五輪開催都市を巡り長野を走ったときはスタート直前にトーチの聖火が消えてしまい100円ライターで点けるシーンが名古屋のモーニングショウに映し出されてしまいましたね。その番組のコメンテイターとして出演していた小生は司会のM・Rさんと顔を見合わせて呆然としてしまいましたね。ソー言えば1964年東京五輪の聖火点灯を見た古典芸能関係者がそれまでボウボウと火を燃やしていただけの薪能に火入れ式なんてのを始めたそうです。と生前の野村万之丞さんに教わりました。伝統とはすべて起原の忘却(フッサール)なんですね。晩飯後の映画劇場は『黒部の太陽』。石原慎太郎と三船敏郎が組んで映画界の五社協定の支配に反抗して創った映画。一昨昨日の日曜日(土曜だったかな?)NHK-BSで石原裕次郎のドキュメンタリーが素晴らしかったので石原プロ第一作(三船プロとの合作)を録画。ナカナカ素晴らしい映画で前半のトンネル内に大量の水が噴き出す事故まで見る。後半は明日。裕次郎が役柄で対立する父親がナカナカの迫力だと思ったら辰巳柳太郎だった。この頃60年代はダム建設も映画創りも人材もヤル気も漲っていましたね。それが64年の東京五輪に…今は…?
3月4日(木)
『サピエンスの未来』面白い。と言うか勉強になる。戊辰戦争での官軍の錦御旗は鳥羽伏見の戦いの直前に岩倉具視が京都西陣の業者に頼んで作らせたものなんですね。?宮さん宮さん御馬の前でヒラヒラするのは何じゃいな…トコトンヤレトンヤレナ…あ〜れは朝敵征伐せよとの錦の御旗じや知らないか…。作曲は大村益次郎らしい。ホンマカイナ?すべては虚構から始まる?オリンピックもそうですね。どこかの子供がいつか五輪の開会式で「オリンピックは裸だ!」と叫ぶ日が来るのかしら?ベッドから出てRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』ZOOM出演。最初に先週話したホームランの話題(ベーブ・ルースが登場するまで誰もホームランなんかに注目しなかったという話)に関連して話し忘れたことを話す。1965年に野村克也選手が三冠王を獲得しかかったときに戦前の本塁打記録を調べ直したら中島治康選手が三冠王だったことが判明。戦前は本塁の記録なんて残してませんでしたからね。続けて昨日の本欄に書いた聖火リレーについて話す。あ。東京五輪の聖火と薪能の関係について話すのを忘れた。今日のホームランの話題のように来週追加しましょう。ワン。黒兵衛と散歩のあと終日デスクワーク。某PR誌の連載コラムの構成を考える。書くのは明日にして…晩飯映画劇場は『黒部の太陽』後半の第2部。戦争の傷跡は色濃く残っていたとは言え建設企業も電力企業も映画産業もそこで働く日本人もみんなが一生懸命必死になって生きていましたね。今は働かず(身体を動かさず)にカネを儲けようとする時代か?それってかつてはヤクザ(マトモな労働をしない人間)の考えることでしたよね…。
3月5日(金)
『サピエンスの未来』に脳の自己組織化の話が登場。コンピュータはまだ自己組織化ができてないと書かれていたけどこの講義が行われたときから20年以上を経た現在の人工知能AIはまだAGI(汎用人工知能)に進化せず将来的にも無理なのかな?まぁそのほうが安心できるかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。最近近所で白鼻芯が出るらしい。鼻筋が白いイタチのようなハクビシン。市役所は駆除してくれないのかな?ワン。終日デスクワーク。フォーラムエイトの雑誌『Up & Comming』の連載原稿を一日がかりで執筆。どーしても話題はオリンピックのことになってしまうが聖火リレーのようなイベント盛り上げサブイベントのことでなくスポ−ツそのもののことを書きたいですね。でもマァ今は仕方ないか。ふうううう…と書きあげたところに某雑誌編集部からTEL。聖火リレーについて。「えっ?聖火リレーってオリンピックの途中から生まれたものなんですかぁ?ヒトラーとも関係あるんですかぁ?」って…そのくらいのこと調べてから電話してよね。晩飯はチコちゃんとともに…と思ったら再放送だった。ゴムが伸び縮みする秘密も1万円札の印刷の秘密も知っていたので録画した二・二六事件の新発見ドキュメンタリー2時間スペシャルを見る。コレも去年の番組の再放送だけどコレは見てないのでナカナカ面白かった。反乱兵士の情報を海軍は早くから掴んでいて海軍陸戦隊と陸軍反乱部隊の衝突の可能性もあったという話。情報過多の時代。再放送も必要ですね。どんな資料も残しておいて発見されなければならないものですね。モリカケサクラの資料は何時になったらすべて出てくるのでしょうか?
3月6日(土)
立花隆『サピエンスの未来』読み続ける。宇宙の進化と生命の進化はつがっているけれど進化は決して直線的でなく扇状に広がったり収束したりするものだという。ナルホド。ホモサピエンスが生まれる前にアウストラロピテクスやシナントロプスペキネンシスやピテカントロプスエレクトスやネアンデルタール人…などなどが数多く生まれたということですね。そして《ヒトの進化はヒト以上の何ものかを生み出す可能性を秘めてる》のか…。《物質圏》から《生物(生命)圏》へ…そして《精神圏》へと進化したヒトの世界はやがて《ヒトのさらなる進化「超人間」「超進化」という考えが出てくる》のか…。最近話題になった(小生も読んだ)ユヴァル・ノア・ハラリの『ホモ・デウス』の考え方の基本は半世紀以上も前にカトリックの神父テイヤール・ド・シャルダンが既に唱えていたのですね。面白い。カトリックの異端の話も面白い。聖母マリアはセックスなしで(神の聖霊で)イエスを産んだけど一生セックスしなかったというわけではないという説もあるのですね。イエスには兄弟がいたと聖書にも書かれてますからね。しかし彼らは父親ヨゼフの前妻との連れ子説もあるとか。カトリックはどこまでもセックスを忌み嫌うのですね。だから法王庁では隠れて神父が…ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。終日デスクワーク。パソコン内部の整理。電気が止まれば仕事も止まる。コレも進化?「立花隆人間学」によると「ホモ・プログレッシヴスが未来を拓く」らしい。「ホモ・デウス(神人間)」よりプログレのほうがイイかな。キング・クリムゾン&ピンク・フロイド&イエス&ELM(エマーソン・レイク・アンド・パーマー)…ですからね。しかしスポーツの記録の向上や新記録の樹立は人類の進化とは何の関係もなさそうですね。靴や衣類や時計の進歩は人類の進化とは何の関係もないようですね。残念ながら。オリンピックも人類文明の進化とは何の関係もなさそうですね。
DVD |
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『アントニーとクレオパトラ』 チャールトン・ヘストンのシェイクスピア歴史物。いかにも大作ですね。中学生の頃に見た記憶がありますが古くなりましたね
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3月7日(日)
『サピエンスの未来』は勉強になりますね。ニーチェの哲学的超人思想とド・シャルダンの進化論的宇宙規模的超人間の違いがよくわかりました。カトリックと進化論の関係も。本に傍線を引きすぎて各ページがグチャグチャのうえボールペンで布団まで汚して…ヨメハンに怒られるな…ワン。黒兵衛と散歩のあと昨日から仕事とオープン戦やJリーグやラグビーの試合の合間に3・11のドキュメンタリーを見たけど福島原発は今も決してアンダーコントロールとは言えず…あの人通りの少ない駅前を聖火が走るのかと思うと…少々息苦しさを感じてしまう。『ZAITEN』の『東京五輪なぜ中止と言えないのか』の特集のなかで大手メディアが東京五輪のオフシャルスポンサーやオフィシャルサポーターになっていることを批判して東京五輪に対する検証記事が東京新聞くらいしか見られないと書かれていたのはその通りだが次の一文はどうか?《新聞社の事業の多角化を否定するつもりはありません。プロ野球など民間のものなら許容範囲と言えるでしょう》筆者は元新聞記者の大学教授だから新聞社に甘くなるのかもしれないがヤハリ公共財としてのスポーツ(プロ野球等)をメディアが「事業の多角化」として私物化して運営するのは問題アリでしょう。そんなところから日本のスポーツジャーナリズムは存在しなくなってるわけでプロ野球や高校野球の「蟻の一穴」がオリンピックジャーナリズムの消失にまでつながっていると思うのですが…。晩飯のあとの井上道義指揮N響のショスタコーヴィチ1番は素晴らしかったですね。それに伊福部昭の2曲も面白かった。あ。その前の日曜美術館でのソール・ライターの写真は見事でしたねえ。この写真家は知らなんだ。写真集ほしいなぁ。この番組も昨年の再放送か…ま。エエけど…。
3月8日(月)
『サピエンスの未来』読了。う〜んんんん…最後は100万年後の超人の登場か…進化論的にはニーチェの超人の出現よりもずっと正しいのかもしれんけど…ちょいと未来過ぎる話でオマケにキリスト教イエズス会のGodが顔を出しますからねえ…ちょっと唖然。それよりもロシア・コスミズムのSF的ブッ飛び宇宙論のほうが面白かった。なるほどトルストイやドストエフスキーやゴーリキーやツィエルコフスキイやラスプーチンを生んだ国のド迫力は違いますね。彼らの背後にモスクワのソクラテスと呼ばれたフョードルがいたのか!プーチンなんて小せぇ小せぇ。しかし《どんな思想も突発的に出現するものではない》というわけでロシア・コスミズムからフランス人のテイヤール・ド・シャルダンに飛んでイロイロあってユヴァル・ノア・ハラリというわけか。ロシアとフランスはナポレオンの遠征来何かとつながってますね。ビストロなんてロシア語もフランス語化しましたしね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。冷たい雨が降って寒いので雲古のあと早々に引き上げる。春先は例年のこととは言え日々の寒暖の差が大きいですね。終日デスクワークでオリンピックの勉強をやり直し。『ニューズ・オプエド』のゲストに『オリンピック・マネー誰も知らない東京五輪の裏側』(文春文庫)の著者である後藤逸郎さんが出演してくださるので著書の主要ポイントをメモしたり『文藝春秋』今月号(3月号)に執筆された『東京五輪を中止すべき「7つの理由」』を読み直したり。後藤さんのあげる「7つの理由」とは@膨らむ国民負担A入国緩和で感染拡大の悪夢B医療従事者の限界Cワクチン接種の遅れと不平等D経済波及効果の嘘E真実を伝えないマスコミは共犯者F五輪中止でも日本に賠償責任はない…というもの。コレに「継続中の原発事故」を小生が加えたら後藤さんも賛成してくださった。本番ではそーゆー東京五輪の問題点に加えて「世界最大のスポーツ興行主でありスポーツ映像コンテンツ供給者」であり「世界最大級のNPOでありNGO」の問題点も話し合う。IOCに付随する財団や株式会社もいっぱいあってIOCはナカナカ見事な商売(ビジネス)を展開してるんですよね。もう一人のゲストは元日本代表のラガーマンで神戸親和女子大教授の平尾剛さん。東京五輪の招致段階から五輪の問題点を指摘して開催に反対していた彼は東京五輪でも国立競技場建設と霞ヶ丘アパートの消滅&外苑地区再開発によるジェントリフィケーション(弱者無視の都市開発)を指摘。コレは後藤さんも取材のうえ著書に書かれた東京五輪の大問題点(ただしマスメディアはほとんど報じず)。「東京五輪はやるべきでない。なるたけ早く中止すべし」という視点から話し合う。来週は「東京五輪はやるべし。どうしたらどんな五輪がやれるか?」という視点でスポーツライターの小林信也さんらと話し合います。それがオプエドOpEd=Opposite Editorialですからね。
3月9日(火)
朝ベッドのなかで連日少々ヘヴィな本と格闘したので今朝は本棚から気楽に取り出してベッドに持ち込んだのは河原一久『スター・ウォーズ論』(NHK出版新書)なるほど『スター・ウォーズ』もヴェトナム戦争後のアメリカ社会と結び付けて考えたり第二次大戦後の多くの戦争映画との比較で見直してみると面白いですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。日一日近くに響く春の足取り。字余り。ワン。終日デスクワーク。某ジャーナリストから五輪情報。海外からの五輪観戦観光客はナシと日本政府が決定。ただしIOCスポンサーの招待客は例外?開会式への海外要人受け入れは相当制限。開閉会式での入場行進は各国旗手のみ男女2名?大会前の各国選手の日本国内での合宿禁止。聖火リレー走者の辞退者続出の穴埋めに地方公共団体職員の動員?いろいろ考えているようですけど「いつまでにこうなったら中止」という基準は誰か考えてるのかな?久し振りの晩飯映画劇場は『禁断の惑星』。SF宇宙映画最初の金字塔。ナルホド。下敷きはシェイクスピア『テンペスト』とフロイドの超自我(イド)か…。どんなSFも突発的に出現することはない…のですね。映画のなかに出てくるロボット「ロビー」にそっくりの玩具を小生は幼稚園時代に持っていたことを思い出した。背中に入れる単一電池で足が動いて歩いたけど電池がすぐになくなるので我が家の電器屋の店頭から勝手に盗み出して親父に叱られたことも思い出した。イイ時代でした…と振り返るのは歳のせいですね。
3月10日(水)
そうか。映画『スター・ウォーズ』は地球上で10億人を超す人が見たのか…だからと言ってどーってこともないのはディズニーランドが世界中にあるけど別にどーってことないのと同じでしょうね。中国やインドがジェダイやミッキーより世界的にポピュラーになるものを作り出せるとは思えないし…まぁスカイウォーカーやアナ雪がポピュラリティにおいてもクオリティにおいてもシェイクスピアやベートーヴェン以上とは言えないことで一件落着かな。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。近所の染井吉野や山桜の蕾も相当膨らむ。桜木にコロナは見えず蕾かな。お粗末。ワン。今日も終日デスクワーク。IOCも日本政府も東京五輪開催に向けて強気ですね。それでいいのか?と電話で訊いてきたいたのでイケナイですねと答える。少なくとも東京の日々の感染者数やベッド占拠率がどうなったら開催できるとかできないとか根拠を示すべきでしょうね。聖火リレーは1人200m走るのに大騒ぎできるのかな?1984年ロス五輪では1q3千ドル(当時のレートで約69万円)で大人気となり慈善団体に1千2百万ドルの寄付ができたのにその聖火リレーをIOCがスポンサー企業に売ってしまったのですよね。嗚呼。晩飯映画劇場はコロナの今こそ見直さなきゃと思って『渚にて』。北半球が核戦争で完全に破壊されたあとオーストラリアにも死の灰の恐怖が迫るという話。グレゴリー・ペック&エヴァ・ガードナー&フレッド・アステア&アンソニー・パーキンス…らの出演したスタンリー・クレイマー監督の1959年の名作で戦争シーンが全く存在せずに戦争の恐怖を見事に描いた映画…とは頭でわかるのですが…少々古くなりましたね。どなたか新型コロナをテーマにした映画を作って下さい。あ!小松左京原作深作欣二監督の『復活の日』を見直さなきゃ!アレは確か人工的に作られた猛毒ウイルスが盗まれて…という話でしたよね。DVD持ってないからどこかのテレビ局がやってくれないかな…小説を読み直すか…。あ!『渚にて』は核戦争の結果の死の灰が迫るメルボルンで自動車レースをやりますね。人間の業かな?それってコロナ禍のなかでの東京五輪のこと?
3月11日(木)
3・11から10周年。あの年から毎年秋には石巻を訪れて『武道フェスティバル』で武道とスポーツについての講演をしたり石巻専修大学でスポーツとオペラの講座をしたり大学の先生方や武道の指導のアスリートたちと交流したり…貴重な経験をさせていただきました。大川小学校や女川の原発を視察したり…9年間で徐々に変わった光景と…全く変わらない光景に驚いたり…松島や瑞巌寺まで足を伸ばして案内していただいたり…仙台で美味しいお米を作っておられる鈴木農園さんを訪ねたりもしました。皆さんなにがしかの大きな被害と傷を負っておられるにもかかわらず元気に活動しておられる姿にこちらのほうが力をいただいていました。昨年はコロナで中止。再び訪れて交流させていただくことができ石巻の皆さんの着実な歩みを見せていただける日が実現することを祈念しています。合掌。
3月11日(木)つづき
夕方から『ニューズ・オプエド』解説委員として出演。アンカーは井沢元彦さん。ゲストは本間龍さん。本間さんは反五輪で東京大会の中止を早く決めるよう主張されているが反原発の本も何冊か書かれていて今日の話題は原発と五輪。小生も3・11の半年ほど前に某電力会社から原発に関するインタヴューへの登場を求められ何でも自由に話してくれてOKと言われたので打ち合わせで使用済み核燃料の処理を考えてほしいと言うとその話はやめてくれと言われた。だったら出演はヤメルと言うと謝礼が500万円と言われた。1時間弱のインタヴューを受けて新聞の1面広告に載って500万円。これは謝礼でもギャラでもなくて口止め料ですね。だからヤメタという話を受けて本間さんがチェルノブイリの事故以来の原発広告料の急増を解説。東京五輪招致時に総理時代の安倍首相が口にした根拠なき「アンダー・コントロール」発言などいろいろ話して映画監督のヤン・カワモトさんの浪江町からの中継があったりして番組を終える(駅のホーム線量計が設置されていて人体に害はないとは言えまだまだまだ高い数字が出てるのですね)。アンカーの井沢さんが近々中国の北京冬季五輪をボイコットせよ!という本を出版するとか。ウイグルを初めとする人権問題は五輪精神に反しますからね。その折には月曜オプエドのスポーツ特集にも出演してもらうことを約束して番組終了。3・11のさまざまな特番を見て晩飯食ってたら驚くべき凄いニュースが飛び込んできた。中国五輪委員会が東京五輪と北京冬季五輪のために中国製ワクチンの提供を申し入れたとか。それをIOCバッハ会長が「五輪精神だ!」と言って喜んで発表したとか!費用はIOCが出すらしい。これが中国のワクチン外交!?日本で承認されてないワクチンでも東京五輪で使ってイイの?ウイグル&モンゴル&チベット&香港の人権問題を隠すためのワクチン!?ナルホド。オリンピックという超巨大イベントは全体主義と親和性が強いのですね(蔵出しスポーツを読んで下さい)。
3月12日(金)
中国のワクチン外交とIOCがドッキングしたことを考え直したくなって高島俊男『中国の大盗賊・完全版』(講談社現代新書)の最終章(第5章)「これぞキワメツケ最後の盗賊皇帝ー毛沢東」と「あとがき」を読み直す。《中華人民共和国において党と国家の路線(生存方法の根本)を市場経済の方向へと大転換する英断を下した皇帝はケ小平である。この転換は初代毛沢東の素志・遺命に反する。だから言ってみればケ小平は明帝国の第三代成祖永楽帝にあたる。創業皇帝の遺志に背くことによって成功し国家を生き長らえさせた。今に続きかつ繁栄する「ケ小平の中国」は「毛沢東の中国」とは別の王朝なのである。永楽帝以後の明帝国が太祖洪武帝(朱元璋)の明帝国とは別の王朝であるように》ならば「習近平」の中国はどうなるのか?中国ウォッチャーの近藤大介さんは清朝第五代雍正帝にそっくりと言われたけどヨーワカラン。勉強しなければ。しかし習近平とバッハが手を組むのか…日本は○○○桟敷に置かれたまま。巨大イベント・オリンピックは全体主義と仲良しなんですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。梅は散ったか桜はそろそろか。憎いコロナはどのあたり?ワン。パソコンの整理をしていると某新聞社から電話。先月の終わりに急に発熱して取材を受けられなかった記者が高校野球について訊ねてきたのでたかが高校の部活動を新聞社が煽ってプロ興行並みの人気にしていることを批判。センバツの21世紀枠のあり方や昨年の夏の甲子園での交流戦のあり方から改革案が産まれるかも…ただし新聞社は主催を辞めてジャーナリズムに徹しなければならない…とかいろいろ話す。小生の意見に賛同してくれる新聞記者は多いのに新聞社主催のプロ興行のような高校野球が変わらないのは何故?東京五輪のオフィシャルパートナーにもなってる日本の新聞社は第二次大戦で大本営発表を報じ続けた時代から変わってないのかな?
3月12日(金)つづき
晩飯後風呂後の焼酎with映画は『Fukushima50』。3・11の大津波で電源喪失。大爆発の危険と闘った福島第一原発のスタッフの実話。最後の桜のシーンや米軍のトモダチ作戦の描き方などいろいろ疑問も残るがイイ映画でした。よく映画に残してくれたと思いますね。夜遅く大阪毎日放送『ちちんぷいぷい』の元プロデューサーから電話。今日が長く続いた『ちちんぷいぷい』の最終回だったとか。そう言えば小生もたくさん出させていただきました。MBSさんとのお付き合いは『近畿は美しく』のレギュラー以来かな。他に『道浪漫』は初回と第2回に旅人でアッピア街道へ行かせてもらったりもしました。今や昔話かな。角淳一さんにも可愛がってもらって小生が脳出血の入院から復帰した第一弾のTVも『ぷいぷい』でした。すべて何事にも終わりがあるのが人間の営みですね。
3月13日(土)
ベッドのなかで井上寿一『論点別昭和史 戦争への道』(講談社現代新書)から「第V章メディア-新聞・ラジオに戦争責任はなかったのか?」を読む。今東京五輪で大手メディアがすべて(と言えるほど)オフィシャルスポンサー(パートナー)になって「大本営発表」に準じてますからねえ。かつてのメディアの動きを勉強しておかなければ…と思って。ナルホド。新聞やラジオが戦争熱を煽ったのは満州事変カらなんですね。ただラジオが近衛文麿首相を「カリスマ化」した頃の聴取率75%以上のラジオ番組は浪花節・歌謡曲・講談・落語・漫才・ドラマなどで国民は娯楽を求めていたのに盧溝橋事件の頃から「投書階級」という存在が現れるのですね。「投書階級」とは丸山真男が「亜インテリ」と呼んだ《都市化とともに現れた新中間階層(官公吏・教員・会社員など)》で《エリートでもなく大衆でもない》彼らが大量に《投書》を行ってラジオを動かした。《出征兵士を送る宴で軍歌の合唱がいつの間にか「忘れちゃいやヨ」などの流行歌の合唱になってしまうこと》などを投書で非難。《流行歌の「あゝそれなのに」が「投書階級」の逆鱗に触れたのは(歌手の)美ち奴の歌い方がなやましく「エロ」を発散するセクシャルな歌だったらである》同時にクラシック音楽に対してもヨハン・シュトラウスU世の「こうもり序曲」など《只ガヤガヤ騒々しくて全く聴いていて閉口》したと批判の声が出る。こういった批判は《「日本的なもの」のイデオロギーで飾られて》おり《戦時下に「日本精神」を掲げて非難する相手にはどうしようもなかった》。この言葉を言い換えて「オリンピック精神を掲げて主張する相手にはどうしようもなかった」とならないよう注意しなければ…ワン。ベッドから出て土砂降りの雨のなか合羽を羽織って黒兵衛と散歩。ちょっとは感謝しろよ。ワン。
3月13日(土)つづき
午後から大阪毎日放送MBS『ちちんぷいぷい』のプロデューサーだった岡田公伸さんを「送る会・岡田元気か?!」にZOOMで出席。コロナ禍の現在「送る会」もリモートになったのですね。昨日で終了した『ちちんぷいぷい』のスタジオにMBSのアナウンサーの河田さんと山中さんが立ち岡田公伸さんの御家族と毎日放送社長とアナウンサーの角淳一さんが参列。さすがにテレビ局のプロデュースした「送る会」だけに聖戦の写真の紹介や500名近い我々のリモート参列者からのメッセージの紹介など素晴らしい1時間半の会だったと思います。けどZOOMで久し振りに出逢った人の顔が何人か見えたのに一言も話の出来ないもどかしさはありましたね。コロナ禍で仕方ないか。合掌。晩飯オペラ劇場は久し振りにヴェルディの『オテッロ』を見る。バレンボイム指揮ベルリン歌劇場の現代新演出でムーア人のキプロス総督オテッロが嫉妬に狂うシーンではNATO海軍のような制服にアラブの頭巾を纏って槍を持ち暴れる。なかなかスゴイ演出を見直したいと思ったけどそれ以上にバレンボイムの指揮と歌手陣の音楽レベルの高さに改めて驚きましたね。新演出は音楽のレベルが伴わないと認められないものですね。
3月14日(日)
ベッドのなかで『論点昭和史 戦争への道』読み進む。「第T章天皇-なぜ立憲君主が「聖断」を下したのか?」「第[章外交-なぜ協調外交が戦争を招いたのか?」非常に勉強になります。ベッドから出て黒兵衛と散歩。染井吉野はまだ蕾膨らむ程度だけど山桜は2輪3輪と花が咲き始めた。真っ白というのも綺麗ですね。終日コンピュータの内部を整理。その合間に春秋社から送られてきた大部の労作(1と2各800ページ各8500円)塩山千仭(しおやまちひろ)著『モーツァルト愛と死 マリアに抱かれし人びと』をパラパラと読む。モーツァルトのエピソードはどこを読んでも面白いですね。BGMは何故かモーツァルトではなくてリムスキー=コルサコフ『シェエラザード』。ロシアのフルトヴェングラーと呼ばれていたニコライ・ゴロワノフ指揮ボリショイ劇場管弦楽団のチョイと珍しいCD。ヴァイオリン・ソロをダヴィッド・オイストラフが弾いている。コンサートマスターが指揮者ゴロワノフの要求に応える弾き方をできずゴロワノフが「オイストラフを呼んでこい!」ということになって何と!コンマスは解雇されたとか。しかしこの演奏はナカナカの逸品です。夕方大相撲をチョイと見て炎鵬の足取りに感激してヨメハンと一緒に久し振りに大船のイタリア(ナポリ)料理店『センプリーチェ』へ。鎌倉市がコロナによる飲食店や商店対策として配布してくれた一人5千円の「縁結びカード」を使って食事。途中長女もやって来て久し振りに会食。緊急事態宣言中とはいえ縁結びカードの起原が今日までなんですよね。7時で切りあげて帰宅。ビデオで大相撲。白鵬はやっぱり勝つのかぁ。フロのあと井上道義指揮NHK交響楽団のチャイコフスキー4番を楽しむ。4楽章は強烈なスピードの名演でした。
3月15日(月)
『論点昭和史 戦争への道』読む。「外交-なぜ協調外交が戦争を招いたのか?」「日米開戦-なぜ回避できなかったのか?」そうか。英米協調も国民の支持がなければ不可能で…松岡外相は三国同盟と日ソ中立条約という「力業」で対米戦争を回避しようと思っていたのか…。いずれにしても国民に政府の意図と情報が伝わってなかったことが問題ですね。コロナ禍のなかでやろうとしている東京五輪開催もどこか似てる?ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。鶯が綺麗な声で啼いている。ホーホケ・ケキョとチョイとつっかえて啼くシンコペイテッド・ウグイスの声を毎年聴いたけど今年は聴かず。代替わりしたかな?ワン。某週刊誌記者から電話。緊急事態宣言解除に変異ウイルスの発見数と聖火リレー&東京五輪のスケジュールがかなり影響を与えているらしい。そこへ衆議院の解散が割り込んで…。新型コロナがオリンピックと政治の関係を完全に浮き彫りにしましたね。夕方『ニューズ・オプエド』アンカー・リモート出演。今日のゲストはスポーツライター小林信也さんと元JOC春日良一さん。先週8日の反五輪のゲスト(平尾剛さん&後藤逸郎さん)から今日は一変して東京五輪開催賛成推進の話題。スポーツ(オリンピック)を起爆剤にして世の中を元気な方向に変える話。少々ナイーヴすぎる意見とも言えるが現在の五輪開催or中止論がスポーツから離れて政治問題化していることは事実。ただ現在のオリンピック(IOC)自身が政治を引き寄せていることも事実ですよね…御両人!春日さんが番組中に1991年に発行された『翻訳の世界』を紹介してくださってナントそこには小生と小林さんと春日さんの3人が揃って登場していたのだ!30年前の「スポーツ・トランスレイテッド」という企画!お互い長くスポーツの仕事をしてますねえ。
3月16日(火)
『論点昭和史 戦争への道』読み進む。「第U章女性-戦争に反対したのか協力したのか?」「経済-先進国か後進国か?」「格差-誰が「贅沢は敵だ」を支持したのか?」どの章も面白いですね。けっして昭和の戦争の時代だけの話ではなくすべて今日に通じるところがある意味で驚きですね。第U章でTVドラマの「おしん」が「貧困」「家制度」「戦争」の項目とともに解説されていたのはTVドラマ嫌いで「おしん」を見ていない男にもよく理解できました。戦争が社会の「格差」を「是正」に導くというのも興味深い指摘ですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。山桜は二分咲きかな。染井吉野で開花した蕾を2輪発見。鎌倉の開花宣言はマダですね。ワン。午後たっぷり時間をかけて雑誌『ZAITEN』の原稿書き。日本のマスメディアがオリンピックのオフィシャル・スポンサーに名を連ねてることを批判した文書のなかに《新聞社の事業の多角化自体を否定するつもりはなくプロ野球など民間のものなら許容範囲だけど巨額の税金が注ぎ込まれている五輪は別》という文章を発見したけどコノ指摘は間違ってますね。スポーツ(野球)という公共の文化(公共財)をメディアが私物化して経営に手を付けるとジャーナリズム(公共の社会を守る批判精神)が失われますからね。巨人や高校野球や箱根駅伝などに手を出すところからスポーツジャーナリズムが消失し、オリンピックのオフィシャル・スポンサーにまで突っ走ってしまうんですね。日本のメディアがスポーツ事業に手を出すのは間違いで「ダムに空いた小さな穴」が「大きなダム(ジャーナリズム)を潰すほどの大きな穴」になってしまうんですよね。しかしマスメディアへの批判はとりあげられないからなあ…と思いながら連載原稿を仕上げたところへ某新聞社から電話。東京五輪は聖火ランナーとボランティアの辞退が止まらないらしい。どうすればいいか?って訊かれたので組織委が聖火リレーや五輪を行う意義をはっきり伝えなきゃ…と答える。「コロナに打ち勝つためにと言うことですが?」と聞かれたので唖然。「失礼しました。震災からの復興ですよね」と言い直されたので「違います。世界平和のためです」とだけ答えておく。うわっ。貴景勝が負けた。白鵬休場。横綱がいなくても大相撲は面白いですけどね。
3月17日(水)
『論点昭和史 戦争への道』読み進む。「第Y章政党-なぜ政党内閣は短命に終わったのか?」確かに戦前の政友会と民政党は愚劣な政争を繰り返したけど二大政党の政党政治が定着していたからこそ軍事テロ(5・15事件)による政府転覆以外に愚劣な政党政治を終わらせることができなかったとも言えるのですね。首相は職を虚しうし政府の言に信なく議会は愚弄せられ国民を代表する代議士は暴力団と化す(民政党内閣を「多数派の横暴」と非難した政友会。両党議員が議会で乱闘したことを指す)。以上を一言に括れば殆ど乱世的事相と評して差支あるまい」とは石橋湛山(当時『東洋経済新報』主筆。戦後の首相)の言葉。「暴力団」以外は今日も当てはまる?ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。敷島の大和心をひととはば朝日に匂う山桜花…は三分咲きかな。ワン。終日デスクワークのあと夕方からZOOMで「第3期スポーツ立国推進塾第4回(最終回)」に出席。遠藤元五輪相や馳元文科相が中心になって開催されている勉強会。今日は両紙や朝日健太郎参院議員の政治とスポーツの話のあとアドバイザーとして青学駅伝監督の原晋氏や笹川財団の佐野慎輔氏らが発言。小生も発言を求められたので今興味を持っているeスポーツとトヨタ自動車による「新都市建設」の話をする。eスポーツは現在のスポーツとは異質のゲームでトヨタ自動車が建設する都市でスポーツがどのように扱われるかを注目すべしという話。住民がスポーツするための施設は?JリーグやBリーグのチームの招致は?…等々いろいろスポーツとの関連で考えることは多いですよね。そのあと勉強会に駆けつけた橋本聖子組織委会長から挨拶があって勉強会は終了。オリンピックをどうするかは別にしてこういう勉強会は有意義ですね。ただ東京オリパラ開閉会式演出の「総合統括」を務める佐々木宏氏の女性に対する差別的発言による辞任のことを橋本会長はマダ御存知なかったようですね。いや御存知だったけど「勉強会」とは無関係だから触れられなかったのかな?
3月18日(木)
朝起きてベッドから出てRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』ZOOM出演。トヨタ自動車の創る新都市とスポーツの関係の話をしようと思っていたけど急遽東京オリパラ開閉会式演出総合統括の佐々木宏氏辞任の話に変更。小生は以前からCMクリエイターである同氏の起用には何度も疑問を呈していた。「安倍マリオの演出」や「池江理佳子の起用」にも反対だった(前任者の野村萬斎氏の起用にも演出家としての能力には首を傾げていた)。CMクリエイターはクライアントの言うとおりに表現するからイイのですかね?日本にはもっと素晴らしいクリエイターがいっぱいいるはずだけど「反原発」の人はダメなんですかね?それにしても「オリンピックの歴史よりもオリンピッグ(五輪豚?)」で笑いを取りたいとは冗談にもホドがある!張芸謀(チャン・イーモウ)と譚盾(タン・ドゥン)が手掛けた北京五輪やダニー・ボイルとロイヤル・シェイクスピア劇団とサイモン・ラトルが手掛けたロンドン五輪やフェルナンド・メイレリスが手掛けたリオ五輪と較べてレベルが低すぎますよね。彼ら映画監督や音楽家の作品と「白戸家」や「BOSS」のCMが肩を並べる作品だと組織委は評価したのですかね?嗚呼。間違いだらけの東京オリンピック・パラリンピック!オマケに新型コロナ第4派の兆し?どうなる?どうすればいい?https://blog.rkbr.jp/insight/
3月18日(木)つづき
ラジオZOOM出演のあと黒兵衛と散歩。山桜は五分咲きかな。ワン。昼過ぎ某週刊誌記者から五輪開閉会式についての電話取材。「過去にはそんなに凄いアーティストが担当してたのですか?」と質問してきたので「36年のベルリン五輪の音楽はリヒャルト・シュトラウス。84年のロス五輪の音楽はジョン・ウイリアムス」などと言うと「それってどんな人ですかぁ?」まぁイイか。東京五輪の担当がCMディレクターになるのも仕方ないですなぁ。大相撲翠冨士v翔猿の1分半以上かかって翔猿が勝った一番や阿武咲が見事に照ノ富士を押し出した一番などを楽しんで久し振りに晩飯オペラ劇場はプッチーニ『トスカ』。久しぶりに聴くプッチーニは気持ちイイですね。パッパーノ指揮ロイヤル・コヴェントガーデンの舞台。トスカ&カヴァラドッシ&スカルピアはゲオルギュー&カウフマン&ターフェル。見事です。風呂のあと報道ステーションを見ていたら朝日新聞の女性記者が五輪開閉式担当を辞任したCMクリエイターの演出した安倍マリオの発想を誉めていた。そんな阿呆な!アイデアは森喜朗。しかも政治家を五輪のフィールドに出すことに反対しなかったCMマンを誉めるなんてジャーナリストの発言ではないですね。ちょっとガッカリ。NHK-BSの金星の科学ドキュメンタリーが面白かった。日本の金星探査衛星「あかつき」も頑張ってますね。「はやぶさ」だけでなくこっちも応援したいですね。
3月19日(金)
朝ベッドで『論点昭和史 戦争への道』読了。なるほど戦前から戦後への昭和の歴史は断絶などしていなくて「政党」も「外交」も「メディア」も「格差」も「女性問題」も…すべて戦前粗平成令和の今日まで引き継がれているのですね。時間が余ったので水原紫苑『百人一首うたものがたり』(講談社現代新書)に手を伸ばす。現代和歌の女流歌人による百人一首の自由な解説エッセイ。早速小生も檀家の京都六道珍皇寺ゆかりの小野篁の《わたの原八十島かけて…》の項目を読む。異母妹との許されぬ恋について書かれていた。この話を谷崎が小説にしていたのを読んだのは何年前かなぁ?百人一首は恋物語ばかりですね。《歌の歴史の中では恋によって万物を繁栄させることがいわば歌の使命だったわけです》なるほど。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。山桜は五分。染井吉野もちらほら。?もーすぐはーるですねえ。恋をしてみませんかぁ…。百人一首も昭和歌謡も同じ日本人の作ですね。ワン。終日デスクワークのあと夕方大船駅前の喫茶店へ。河北新報の記者から聖火リレーについて取材を受ける。聖火リレーは紀元前のオリンピアの祭典にもなかったしクーベルタンも思いつかずドイツのスポーツ学者カール・ディームが発案して1936年のベルリン五輪から始まりナチスのゲッペルスが第2次大戦のスパイに利用したという話をしたあとそれでも人気が出たので継続された紆余曲折をいろいろ話す。今年の聖火リレー…どうせやるなら福島原発の周囲を走って欲しいですね。地鎮のために…。画家の山口晃さんが描いた『馬から矢ヲ射る』と題した素晴らしいパラリンピック用の公式ポスターには原発も津波も描かれてますね。いろいろ話したあとヨメハンと待ち合わせして駅前ルミネの『シェ・ツバメ』でハンバーグと牡蠣フライを食って帰宅。『チコちゃん』楽しんで『百人一首うたものがたり』持ってベッドへ。そー言えば以前東京オリパラのエンブレム盗作問題が起こったとき作家の小林信彦さんが週刊文春の連載『本音を申せば』で日本には優秀なクリエーターは山ほど存在している。ダメなのはプロデューサーだ…というようなことを書いておられた。今回の開閉会式騒動も元凶は同じですね。上に立つ素人が口出しするとロクなことはない…。
3月20日(土)
朝ベッドのなかで『百人一首うたものがたり』読み進む。恋物語は面白い。楽しい。ベッドから出て黒兵衛と散歩。山桜が綺麗。彼岸の中日。コロナに五輪の此岸は慰めは桜だけ?桜花彼岸は如何にと問うたとてそこにはただ風が吹くだけ…字足らず。お粗末。終日デスクワーク。ボチボチ『スポーツジャーナリズム論』の書き下ろし作業を始める。スポーツ・ジャーナリストがスポーツ・スポークスマンに堕し始めてますからね。書かねば。しかし最近のジャーナリストは堕落してますねぇ。財務大臣に「マスクはいつになったら外せるんだ?新聞記者なら知ってるだろ?」と言われて黙ってるだけはオカシイですよ。「それに向けて努力するのが政府の仕事でしょ。総理に訊きなさいよ」と言えないのかな?そー言えば何年か前にこの財務大臣に「totoってのはギャンブルとしては全然当たる確率が低いんだよな」と言われたので「ギャンブルと言わずにスポーツ振興の寄付行為だということを広めてください」と言ったら気を悪くしたのかソレ以後プイと横を向いたまま目も合わせなくなってしまった。嗚呼。昔は「羽織りゴロ(ゴロツキの略)」と言われてそれはそれで否定されるべきものだったかもしれないけどジャーナリスト(新聞記者)の多くが今ほど取材相手(権力者)に媚び諂うようになったのはいつ頃からのことでしょうねえ。終日デスクワーク。スポーツジャーナリズム論は構成が難しいなぁ…と思いながら過去に書いた原稿を整理。夕方から大相撲。朝乃山はもっと強かったはずだけど…と思いながら仕事部屋の2階に上がってメールチェックしたあと戻ってきたときにグラグラッと家が揺れた。かなり大きかった。津波予報も久し振りに出る。石巻の友人の皆さんは大丈夫だったかな?
3月21日(日)
『百人一首うたものがたり』は日曜の朝に相応しい読み物ですね。ベッドを出て土砂降りのなか黒兵衛と散歩。ワン。こんな雨のなかでも散歩させてやってる飼い主に感謝しろよ…と言っても通じないみたいですね。いや。そうでもないのかな。ワン。東京オリパラの「海外客断念」が新聞の一面に。すべてはIOCの許可が必要なんですね。しかし「海外との交流」がなくてオリンピックと言えるのかな?マスメディアは文化プログラムのことをまったく取りあげていないけどそれでもオリンピックと言えるのかな?…などと考えていたら某週刊誌の某記者から電話。五輪延期論について意見を求められる。一言であり得ないと返事。24年パリ28年ロスは決定事項。32年ブリスベンも昨年11月の東京での豪モリソン首相とバッハIOC会長会談でほぼ決定(南半球で真夏を回避ですね)。15年先の36年五輪の開催の約束なんて誰と誰が交わすの?そのとき地球温暖化はストップしてるの?秋開催は可能なの?IOCやFIFAが仮想通貨(暗号資産)を発行しているかもしれないような未来のことですからね。雨の日曜日に暗い会話は心も沈みますね。そー言えば昔『暗い日曜日』という歌が流行ったこともあったそうですね。大相撲をビデオに録ることにして宇良が炎鵬を破った見応えのある一番を見たあと『鮨処もり山』へ。ヨメサンと小生の誕生日祝い。静かに7時まで食事&酒。帰宅してVTRで大相撲。高安見事な相撲で照ノ富士を破りましたね。大相撲はいつ見ても面白い。横綱が休場だから見なくなったという人の気が知れませんね。
3月22日(月)〜23日(火)
いやぁ…参ったマイッタ。月曜日の『ニューズ・オプエド』で青島健太さんと溝口紀子さんにリモート出演していただきエンゼルスの大谷選手タイガースの選手佐藤選手それに東京オリンピックについて素晴らしい意見を聞けたのは良かったのですが(二刀流大谷完全復活&佐藤は本物そして五輪の海外の「観客」来日不可なら柔道やレスリングやボクシングのスパーリングパートナーも来日できないという話)その後ビデオに録っておいた大相撲を見ながら(高安の進撃を喜んで)晩飯食って風呂に入って寝る前にメールをしようと思ったら突然インターネット回線がダウン。メールも送れずネットも見れず…どないなったのかサッパリわからんままルーターの電源を入れたり切ったりパソコン再起動させたり…しかしつながらん。マイッタ。明日(火曜)は原稿締め切りやのに書いても送れへんやないか…。とりあえず寝て(心配で寝られん。仕事になりまへんのやからね)朝起きてもネットはつながらんまま。黒兵衛と散歩のあとNTT東日本に電話して(長い間待たされて電話がよーやくつながって)いろいろ話して言われるままに操作しても復活しない。もう一つのプロバイダーのソフトバンクに電話して(またまた長いこと待たされて機会と会話して)よーやくつながっていろいろ話して(部署を回されて)あれやこれややってみたあと原因発覚。ナント昨年12月にAOLの廃業からソフトバンクに変更した最初の月と次の月の使用料が支払われてないからネット接続が切られたという。そんなアホな。3か月目からは銀行引き落としで請求書は来てたけど今月31日までに払えと書いてあると言うとそれは2か月目の使用料で最初の月の使用料は期限切れだとか。まったくもう…あわててコンビニに走って5千円余のお金を振り込んでマタ電話してマタつながらへん電話を待ちに待ってよーやくつながったところで5千円余を振り込んだと言うと調べて早速手続きを…との答え。悪戦苦闘は昼過ぎに解決。北國新聞の連載原稿を書き始める。マイッタナア。400字詰め原稿用紙に万年筆で原稿書いて担当者かバイク便が取りに来てくれた時代やせいぜい機械はFAXで原稿送った時代がナツカシイ……トホホ。
3月23日(火)
パソコン&ネットのルーターと悪戦苦闘の末(と言うよりはつながらない電話と慇懃無礼な担当者の物言いに苛々しながら)ようやくネット環境が元に戻りホッと息をついて北國新聞連載コラム執筆。意外と早く書ける。俺は逆境に強いのかな?(笑)大相撲は照ノ富士を破った志摩ノ海の一番に感激。見事な理詰めの技術を味わえましたね。志摩ノ海ってこんな素晴らしい相撲が取れるんですね。今場所の優勝は高安かな…で酒呑みながらパソコン騒ぎの気分転換にプッチーニの『トスカ』。マリア・カラスのトスカとティト・ゴッビのスカルピアのコヴェントガーデンの舞台(第2幕)を見聴きするとあまりの素晴らしさにパソコン騒動も忘れて胸がスカッとしますね。風呂のあとはスポーツの勉強を一からやり直すために一度読んだ素晴らしい身体論=鷲田清一『ちぐはぐな身体』(ちくま文庫)を持ってベッドへ。ニーチェが《各人にとっては自分自身がいちばん遠い》と言ったように《ぼくらにとっては自分の身体がいちばん遠い》のですね。なにしろ自分の身体の全貌を見ることなどできないし…ということは自分の身体は像(イメージ)でしかなくそれを服を着ることや他人と触れ合うことによる触覚で「実感」するわけですね。メルロ=ポンティが言ったように「自分とは自分の身体のことである」とするならスポーツとは「自分(自分の身体)を知る行為」と言えそうですね。
3月24日(水)
鷲田清一『ちぐはぐな身体』読み続ける。最高に面白い。《ファッションの新しい地平を拓くデザイナーは…服を着ることの意味を根源的に問い続けるという意味で「哲学者」であることを…時代に無批判的に密着しないという意味で鋭敏な「ジャーナリスト」であることを…いきがって肩で風を切るような気の張りと深い悦楽と人生への絶望と慈しみを合わせ知っているという意味で憎い「ジゴロ」であること…そして最後に聡明な職人かつビジネス・マネージャーであることを要求されている》ナルホド。《精神の緊張・集中が必要なとき僕等は決まったように制服を着用する》ナルホド。スノウボードのプレイヤーはそんな緊張を強要されるのを拒否したかったから日本代表としての制服を着崩したのですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。山桜満開。染井吉野は五分。願わくは花の下にて春死なむその如月の望月の頃。旧暦では今はまだ如月(2月)なんですね。ワン。終日デスクワーク。『スポーツ・ジャーナリズム』の目次作りをしているとイロイロ電話。明日からの聖火リレーについて…まだ続く組織委の騒動について…要はオリンピックが国家的行事なのか…国際的巨大スポーツイベントなのか…。問題はそこなんですよね。かつてアトランタ五輪のときにテロ対策に州兵を使わずIOCがガードマンを雇えと新しい市長が言い出して問題になったことがあったように記憶しているけどスポンサー付きの聖火リレーなら地方自治体の税金も使わなくていいはず…かも?明日の文春にマタ五輪関係のスクープが…という情報は聞き流して大相撲を楽しむ。高安は正代を苦手にしてるのかなあ…それとも初の賜杯が目の前にちらついたか…メシ&フロのあと『ちぐはぐな身体』を持ってベッドへ。
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『細雪』 市川崑監督の美しい映画。しかし映画俳優というのはあまりテレビに出ないほうがイイですね。ヘンな先入観がチラチラして…残念
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3月25日(木)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』ZOOM出演。35歳のときに始めて電話出演して以来33年を超す長期出演番組。電話出演からZOOMに変わって以前はパジャマのまま電話に出て喋ることもできたけどZOOMになってからはカラーシャツに着替えるようになった。チョイと邪魔臭い。とはいえ仕事ですからね。今日は聖火リレーが始まることと五輪の海外観客断念について。今週月曜朝日新聞の全面広告(全面協力?)で出た聖火リレーの広告(告知?)を少々批判。《聖火ランナーの皆さん…(などの)すべての思いに真摯に寄り添い…》とあったけど《思い》という言葉は使わないほうがイイですね。《思い》と書けば(言えば)何だかわかったような気持ちになるけど実は何もわかってないことですからね。《震災や原発事故からの完全な復興への願いに寄り添い…》とか派きりと書いたほうがイイですね。それに海外の「観客の断念」は入場許可証(クレデンシャル)を持たない練習協力者などの入国を拒否することにつながるから海外から来日する選手が相当不利になりますね。その解決法を来日スタッフを増やすのはコロナが心配…となるならメディアによる「国別メダル獲得数」の報道を禁止すればいいのですよね…とかいろいろ話したあと聖火リレーの出発式典放送を録画して黒兵衛と散歩。桜が綺麗。谷崎潤一郎原作市川崑監督の映画『細雪』の平安神宮の場面を思い出しますね。散歩のあと聖火リレー出発式典を録画再生。サンドイッチマンが森ネタボケをカマして手話通訳もないいくつかの挨拶のあとごく短い距離を走らず歩くようなリレーの開始。なでしこのメンバーが走ったあとはスタッフや警備ばかりがやたらと目立ってそこから日本の未来(震災後コロナ後の未来の姿)は伺えませんでしたね。ま。単なる巨大スポーツ・イベントですからね。この程度でいいのでしょうね。1964年に若者たちが溌剌とした姿で走ったのとは違って…と思っていると東京新聞特報部から電話。聖火リレーに対する意見を求められるのでイロイロ話す。辞退者続出らしいけど辞退しても残念に思わないくらいのイベントなんですね…1964年と違って…。
3月25日(木)つづき
終日デスクワーク『スポーツ・ジャーナリズム』の書き下ろしの構成を考える。夕方から大相撲。高安2敗堅守とはいえ朝乃山&照ノ富士が3敗で控えてることを思えば…初優勝はまだ未確定かな。晩飯サッカー劇場は久し振りの日韓戦。日本強かったですね。「ワンタッチパス」「高い位置でのプレス」なんてコトを言葉で繰り返していた時代は終わって実戦(欧州サッカーで身につけた選手の動き)で披露してくれましたね。国内組も素晴らしい。自陣内でのバックパスのミスが2〜3度あったけどリカバリーできた守備も見事でした。個人技の競り合いで負けるシーンもなく3ー0の結果は順当と思えるほど強かった(4ー0でも5ー0でも可能性はありましたね)。MVPは伊藤淳也かな。大迫も良かったけど浅野の足をもっと見たかったなぁ。山根も守田も鎌田も江坂も良かったですね。韓国…どないしたんやろ?明日のU24アルゼンチン戦も期待!
3月26日(金)
ベッドのなかで『ちぐはぐな身体』に興奮。この本は面白すぎます。そうか。3S(さらさら・すべすべ・すっきり)や「清潔美人」「清潔願望」が昂揚したのは80年代後半だったのか。「衰弱したアイデンティティ(自分が何かわからなくなる)と「清潔願望」へと進むのですね。そして「除菌」「滅菌」「殺菌」へと進み今はコロナに逆襲されてる?そー言えば最近ナイキの「差別問題」を取りあげたCMが話題に(問題に?)なったけどかつてはベネトンの「挑発的な広告」が話題になりましたね。湾岸戦争で油まみれになった鳥やボスニアで戦死した兵士の遺品や黒人女性の胸に抱かれる白人の乳児やマフィアの殺人現場やアルバニアから逃げ出す難民の船や大量のコンドーム…など刺激的で斬新でメッセージ性があるといわれる一方悪趣味であざとく他人の不幸を商売にしている…とも言われた。《誰もが正面切って反対できない現代世界の重要問題を(ベネトンは)次々と突きつけた》のだが《本当はメッセージ内容(テクスト)よりもそれらの映像の持つ触感(テクスチュア)のほうにより強くこだわっているのかもしれない》原油にまみれた鳥も《独特のぬめっとした触感が表面に漂っている(略)この皮膚感覚このテクスチュアの感覚こそファッション》で《新しい感覚変容の印に見えてくる》のだ。なるほど。ナイキのCMもファッションとしての批評性と考えれば理解できますね。タトゥー(刺青)やピアスや(化生の)パックに関する分析も興味深かったが次ような記述に目が止まった。《1945年ヤルタ会談に臨んだともに軍隊経験のある三人の政治家が奇しくも全員錨や髑髏の入れ墨をしていた。三人の名はチャーチル/スターリン/ルーズベルト。これはおそらく「マジカル・パワー」の印。お守りみたいなもんだったのだろう》ふ〜ん。他にも《今の社会はあらゆるものをべたーっと同じ平面に並べてゆく》とか《批判がすぐに批判の対象と同じ平面に並列されてしまう》とか心に残すべき記述が次々と表れる。この本が最初に出版されたのは1995年10月。過去は現在の原因だから現在を知るには近過去の鋭い論説を読むのが政界なのでしょうね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。染井吉野が満開。やっぱり綺麗ですね。ワン。
3月26日(金)つづき
終日デスクワーク。連合通信の連載コラムを書く。昨日の本欄に書いた聖火リレー批判。所詮はベルリン五輪でのナチス・ドイツの敵情偵察イベントとはいえそれなりの意義は見出せるわけですからやるからには「何のために聖火リレーをやるのか」をきちんと表明して真面目に走ってほしいですよね。1964年の時のように。大相撲は高安が負けたか。朝乃山も。さてどーなることやら。プロ野球も開幕。さっそく巨人が横浜相手に3点リード。しかし横浜も菅野相手にすぐに追いつく。なかなかやるなぁ…と思いつつチャンネル回してU24サッカーの日本vsアルゼンチン戦。う〜ん…イロイロ頑張ってはいたけど…実力差かな。しかしアルゼンチンも解説陣がほめまくったほどでもないでしょう。三苫や田川がこの経験を糧にして修正し成長すればすれば今日の相手のアルゼンチンは射程内だと思いますよ。チャンネルを野球に戻すと再度リードを許した横浜が最終回に巨人から移籍した田中俊太の快打で同点に。しかしその裏巨人亀井がサヨナラホームラン。大相撲もサッカーも野球も面白いですね。オリンピックはやらなくてもイイのでは?
Blu-ray |
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『パリ、テキサス』 私にはまだ理解できないところがあって…ベルリンでベンダースさんのアパートまで行ったけど不在で訊くことは叶いませんでした
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3月27日(土)
『ちぐはぐな身体』熟読了。《ファッションというのは規定の何かを外すことでありずらすことであり崩すことでありつまりは共同生活の軸とでも呼べるいろいろな標準や規範から一貫して外れているその感覚のこと》なのですね。ナルホド。《パスカルは「不均衡」(ディスプロポーション)が人間だと言ったがファッションは人間の存在のそのディスプロポーションをいちばん微細に表現する営みなのだ》小生は自分で服など一度も買ったことのない男ですが(ヨメハンが買うものを着ているだけです)今後は服にしろ建築にしろデザイナーズブランドを見る目がガラリと変わってしまいましたね。本書で『ベルリン天使の詩』『パリ・テキサス』などの映画監督ヴィム・ヴェンダースが山本耀司を題材に『都市とモードのビデオノート』というドキュメンタリーを撮っていることを知った。amazonで調べればDVDがある。見なければ。ヴェンダースは長女と一緒にベルリンへ行ったときに長女の友人の旦那(CFディレクターだという)に案内されて彼のアパートまで行ったが閉まっていて逢えなかった。残念。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。染井吉野満開。願わくば花の下にて春死なむその如月の望月の頃。綺麗な歌だと思っていたけど「花の下で死ぬ」とはどういう死に方を西行は想像していたのでしょうね。野垂れ死に?心臓麻痺?それとも武士の頃に恨みを持たれていたカタキに見つかって斬殺?桜の木の下には屍体が埋まっていると書いたのは梶井基次郎だったかな。上野公園の美しい桜は東京大空襲の痕跡?ワン。『スポーツ・ジャーナリズム』の仕事に助走を開始。この一冊を書き出す助走は長かったなあ。大いなる助走(笑)。夕方から大相撲。うわっ。高安負けたかあ…翔猿の土俵際の捨て身の技が決まる。優勝させたかったなあ。まだ明日があるか…。晩飯食べながら録画しておいた『報道特集』を見ると原発被災地の住民が聖火リレーについて復興してない場所も走ってほしかったと語っていた。小生もそう思ったので河北新報のインタヴューに答えて同じ意見を語りました(23日に掲載されました)。風呂のあとチェンの素晴らしい演技と鍵山の頑張りと羽生のミスを見てベッドへ。思い通りに動いてくれない「自分の不均衡(ちぐはぐ)な身体を動かそうとするスポーツは」怖いですね。あ。ビデオに入れておいた「チコちゃん」の野球の「ストライク」と「ボール」の意味は知ってましたよ。えっへん。それにしても阪神の佐藤は凄いなあ。バースの再来になるかな?
3月28日(日)
昨日の夜のべッドのなかから新しく鈴木董『文字世界で読む文明論 比較人類史七つの視点』(講談社現代新書)読み始める。最近読んでる一連の文明論の一冊ですね。小生が多木浩二『スポーツを考える』を通じて知った社会学者のノルベルト・エリアスがここにも登場。彼は《人類の「文明化の過程」とは「攻撃的衝動を規制する内的メカニズムの形成の過程である》ととらえたわえですね。そこから社会の非暴力化の一環として民主主義(選挙や議会)が生まれ殴り合いがボクシングに非暴力化(ゲーム化)されるなどスポーツが生まれるわけですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と花見の散歩。染井吉野満開。ちょっと怖いくらい派手ですね。桜の名所に足を運ぶ人は自宅の近所に桜が咲いてないのかな?それとも人間には人混みを求める性向があるのかな?ワン。コツコツと『スポーツジャーナリズム論』の作業。公共財産であるスポーツをジャーナリズムを担うべきメディアが支配してることの罪を告発するのが本書の目的ですね。そー言えば今日の東京新聞の朝刊に《聖火リレー/スポンサー車派手な演出/大音量で先導違和感/福島の住民「復興五輪の雰囲気ない」》との見出しの記事が出ていた。これはテレビでは報じられていない(見せていない)ことだけど《聖火リレーを待ち受ける人々の前に大型トラックを改造したような宣伝車が次々と近づいてきた。大音量で流れるダンスミュージック。「盛り上げましょう」と車上から呼びかけるDJ。地上を伴走するスタッフが踊り販売促進用のタオルを観客に配った》「想像と違う。復興五輪という感じはしない」という声も。これはロンドン五輪のときにも批判されたスポンサーの「ヤリ過ぎ」ですね。コカコーラやトヨタや日本生命やNTTはベネトンやナイキのCMのやり方でも勉強したらどうか?しかし東京新聞(中日新聞)は東京五輪のスポンサーではないからこういう記事を書くけど朝毎読日経産経北海道や系列TVは報じませんね。これでいいのか?
3月28日(日)つづき
夕方から大相撲。高安は結局若隆景&翔猿に連敗のあと今日の碧山にも敗れて10勝5敗。8日目に照ノ富士に勝ったいちばんを見たときは強い!と思ったのに優勝はいつかな?照ノ富士は貴景勝を退けて優勝。大関−序二段−大関のエレベーターは苦労も我慢も多かったでしょうけど圧巻ですね。そのあと『バンキシャ』を見ていると聖火リレーのニュースのあと宮本亜門さんが「ごめんなさい。炎上覚悟であえていいます。日本から(東京オリンピックの)中止の意思を表明すべきだと思います」とコメント。思わす「ブラーヴォ!」と叫んでしまった。「今の感染状況を冷静に見て…皆さん切り裂かれちゃうんですよ…国民の気持ちが…皆さんのやりたい気持ちはわかるけど誰が開催にNOを言うか。やはり日本が勇気を持ってNOということを期待したい」これは素直に真っ当な(政治的ではない)意見ですね。これに対して五輪開催を推進している人たちはやはり素直に真っ当な(政治的でない)開催推進論と開催可能論を述べるべきですね。小生はもしも開催可能で押し進めるならメディアによる国別メダル獲得数の発表を廃止するとか(海外から来る選手のハンデは大きいですからね)大胆な改革(今後に残るレガシー)を実践すべきだと思っていますがそういった改革案も聞かれず聖火リレーの街宣車大音量ディスコ音楽や感染状況を眺めていると宮本亜門さんの「(五輪とコロナで)国民の気持ちが切り裂かれちゃう」との意見に納得して「五輪中止」に賛成票を投じたくなりますね。晩飯と風呂のあとビール呑みながらNHK『サンデースポーツ』を見ていたら鈴木武蔵選手が「アスリートは黙らない」と題して幼い頃からどれだけ酷い言葉で肌の色の黒いことを揶揄され差別的言辞を浴びせられたかをタレントのアメリカ人とのハーフの福島淳との対談形式で語っていた。日本には「人種差別などない」などと臆面もなく言い放つ人に見てほしい内容の濃い番組でした。鈴木武蔵はそういう「差別」についても書きつづった本『ムサシと武蔵』(徳間書店)を最近上梓したとか。amazonで調べると帯に《日本代表ストライカーの苦悩と歓喜に揺れた半生 ぼくの肌はなぜ黒いのか?自分は日本人なのか?》とあった。読まねば。
3月29日(月)
『文字世界で読む文明論』面白い。世界四大文明から近世までの世界文明史の流れが言葉と文字で語られる。宗教と科学の線引きも宗教の歴史も明快になる。いや明快に分類できないことが明快にわかる。科学者のニュートンが「錬金術」を信じていたことは経済学者のケインズの「趣味的研究」からわかったのですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。染井吉野満開。京都弁の「はんなり」の語源は「花成り」ですからこういう少々派手目の…しかし落ち着いた色相のことを言うのですね。はんなりをChicだと誤解している人が多いけど違うのですね。山桜は早くも葉桜。その緑もまた美しい。角の家の庭先にある大きな枝垂れも二分咲き。誰も見に来ない花の名所もいいものです。ワン。終日デスクワーク。日本のスポーツ・ジャーナリズムの歴史を纏め直す。日本のジャーナリズムは大坂夏の陣の米相場への影響を江戸に伝えたことに始まるのですね。芸能ジャーナリズムは江戸歌舞伎の見巧者のレポートになるのかな。夕方から『ニューズ・オプエド』ZOOMでアンカー・リモート出演。ゲストはサッカー・ジャーナリストの大住良之さんと相撲ジャーナリストの荒井太郎さん。大住さんはU24の日本vsアルゼンチン戦への取材に備えて北九州市のスタジアムの傍のホテルからリモート出演で先の日韓戦3ー0勝利アルゼンチン戦0ー1敗戦について分析してもらう。ベストメンバーを揃えられなかった韓国がチョット可哀想だったけど日本は思い通りに試合を組み立てられたのは評価。しかしガチガチに守ってくるモンゴル戦はまた別の展開。アルゼンチン戦は勝てる可能性あり。地球の裏側からわざわざ連れてきた選手は全員使ってあげたいから隙が出る(その通りになりましたね)。大住さんは前半30分でスタジアムへ。荒井太郎さんと相撲談義。高安にフィギュアの鍵山や羽生のハートがあればいいのに…という指摘にお思わず噴き出す。他に聖火リレーでスポンサーの街宣車の「コンボイ」が大音量で走っていることや宮本亜門さんが五輪中止をTV番組で訴えたことも取りあげて番組終了。亜門さんは開閉会式の演出のゴタゴタにも我慢ならなかったのかな…というのは小生の邪推ですけど。そのあと続けてZOOMで読売テレビ『す・またん』VTR撮り。空手の五輪出場決定選手が大学時代の「恩師」をパワハラで訴えたことについて話す。竹刀を使った稽古で目にケガをさせたというのは明らかにヤリ過ぎ。そー言えばかつてバンタム級王者のホルヘ・ルハンというメッチャ強いチャンピオンに挑戦したボクサーも自衛隊あがりのトレーナーが突いてくる竹刀を避けてパンチを出す練習をしてましたね。それでも竹刀の先にはボクシングのグローブが付けられてましたから何も付けずに竹刀を突き出してケガをさせた指導者は単なる暴力…それも指導者のパワハラを伴う酷い暴力と言うほかないですね。
3月30日(火)
『文字世界で読む文明論』読み進む。《組織なき戒律の宗教としてのイスラムに対してカトリックは典型的な組織宗教》なのだ。その組織は《地域も国境も民族も人種もそして文化世界の境界までも越えて広がる普遍的組織となった》ナルホド。ではIOCはどんな組織なんだろう?巨大商業主義の国際的スポーツイベント屋さん?うむ。カトリックに似ていますね。元IOC副会長の猪谷千春さんはこう書いてます。《IOCというのは不思議な組織で内部ではさまざまな葛藤があってもいざ外部から非難が向けられると結束を固める。誤解を恐れずに言えばIOC自体がマフィアみたいなものだ》(IOCオリンピックを動かす巨大組織=新潮社)カトリックでマフィアとなると映画『ゴッドファーザーpartV』を見直さなければ。ワン。黒兵衛と散歩して返ってくる久し振りにCBCテレビ『ゴゴスマ』のスタッフから電話。空手の五輪代表植草歩選手が告発した「恩師」のパワハラ事件について喋ってほしいという。今朝の読売テレビ『す・またん』で話した小生の武道論を見たのかな。「武道=騎士道=スポーツマンシップ」という捉え方を武道関係者はできずに「武道は特別でスポーツとは違う」と主張しているのがそもそもの問題ですね。それに空手も柔道も(ときにはレスリングも)コーチと選手の関係を「師匠と弟子」としてしか捉えずアスリート・ファーストを否定する。かつては武術の上達を希望する武士は師匠を探して選んだもので師匠が弟子を選ぶなど考えられなかったはずですけど最近は学閥(学校派閥)のなかで指導者(師匠)が学生(弟子)をがんじがらめに縛ってますよね。午後から『ゴゴスマ』に電話出演してイロイロ仕事のあと晩飯サッカー劇場はW杯予選モンゴル戦。うわっ。14点は取りすぎとは言えがりがちに守っていたモンゴルのディフェンスを次々とこじ開けたのは良しとしましょう。
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『笑の大学』 三谷幸喜の最高傑作かな?役所広司の演技が素晴らしいです
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3月31日(水)
朝起きて東京新聞を開くと斎藤美奈子さんが「本音のコラム」欄に《迂闊だった。聖火リレーがこんな大パレードだったとは》との書き出しで聖火リレーのことを書いておられた。《ズチャズチャズチャと大音量の音楽を響かせやってきたのは大型トラック。荷台の上のDJが大声で叫ぶ。「福島のみなさん1年待ちました。踊って楽しみましょう」(略)だいぶあとからやってきた聖火ランナーの姿はかき消されんばかり》このスポンサーによる《騒々しい一団が全国各地を次々に襲うのだ。(略)新型コロナ第四波の到来が予測されワクチン接種は進まず国民には花見の自粛まで求めているのに何なのこれは。そのうえリレーの実態は国民の目から隠されている。五輪公式サイトもニュース映像もランナーのアップしか映さない。企業中心のイベントであることがバレたら批判が殺到するとわかっているのかもしれない。テレビ局も五輪のスポンサーである。要するにみんな「ぐる」なのだ》ホントその通りだと思いますがスポンサー企業はこれで宣伝費を使った宣伝効果があると思っているのかな?しかしジャーナリズムが機能しないことこそ大問題ですね。聖火リレーのディスコお祭り騒ぎについては一昨日の『ニューズ・オプエド』でも批判的に取りあげました。小生は河北新報のインタヴューに答えて被災したままの姿で手つかずの場所や原発の周囲も聖火リレーに走ってほしいと話しましたが「ズチャズチャズチャ踊って楽しみましょう」では無理ですね。ワン。黒兵衛と散歩。誰一人擦れ違わない朝。満開の桜を十分に堪能したあとフジテレビ『めざまし8時』から電話があったので空手界でのパワハラ告発について武道界で「事件」が相次ぐ原因についてイロイロ教えてあげる。要は武道(空手道・柔道・剣道・相撲道…etc)が近代明治の民主政の誕生と同時に生まれた新しい文化(スポーツ)であるにもかかわらず封建遺制としての武士の人殺しの技術だった武術とまだ混同している人の多いことが問題なのですよね。ヨメハンと一緒に大船に出て銀行を回ったりイロイロ雑務のあと晩飯映画劇場は三谷幸喜・作のドラマの映画化『笑の大学』を楽しみながら。役所広司の見事な演技力を堪能しました。
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