ナンヤラカンヤラ
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タマキのナンヤラカンヤラ バックナンバー 2019年11月
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11月1日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩。今日から11月。ワン。特に感慨なし。歳を取ると月日が早く過ぎてもう11月か…などとヨメハンなどは騒いでいるが小生はそうとも思えない。そー言えばチコちゃんが歳取ってトキメクことが少なくなれば時が早く過ぎるように感じるとか何とか言ってたな。なるほど「トキメク」とは「時めく」と書いてモトモト時流に乗ってもてはやされたり寵愛を受けることを言ってたらしい。そんなにトキメイテル訳でもないがナンヤラカンヤラで普通に日々は過ぎる。そー思っていればそー思えるだけの話だろう。ワンワン。散歩のあと少し準備して東海道線で新橋へ。タクシーで赤坂TBSへ。千葉真子さんと谷川真理さんと一緒に『ひるおび!』スタジオ出演。番組の始まる前に谷川真理さんから「隠岐・西ノ島観光大使」と書かれた名刺をいただく。一応全県制覇した小生だが隠岐の島にはまだ行ったことがなく一度は隠岐古典相撲をナマで見たいと思うがコレはどーも定期的には行われない奉納相撲らしい。相撲がなくても素晴らしい自然があるので一度来て下さいと言われる。東京五輪のマラソンが札幌に決まったことでイロイロ話す。後半は競歩のオリンピアンで明治大学競走部監督の園原健弘さんと競歩札幌移転の話。競歩は東京で十分可能とか。マラソンも暗闇の中を走ったドーハと東京を較べてほしくないですよね。ましてやマラソン競歩に無知で五輪招致に裏金を使った爺さんに主催者命令を出されるのは少々片腹痛いですナァ。番組を終えて局の用意してくれたクルマで崎陽軒の焼売弁当を食べながら帰宅。その途中に毎日放送『せやねん』から電話取材。東京は新たな支出をしなくてもイイとコーツ調整委員長は言ったけど組織委の予備費を使うなら東京との税金も使うことになりまっせ…とかいろいろコメント。帰宅してチョイと仕事部屋を掃除。というのはTBS『報道特集』がやはりマラソン競歩札幌移転問題で取材に来るから。あまりにも汚いのはしつれいですからね。夕方TBSのスタッフとキャスターの金平茂樹さんが来宅。インタヴューの前に金平さんに50年前くらいに逢ったことがあると言われて仰天したらなんと大学時代の同窓生だった。小生はほとんど大学の授業には顔を出してないけど無期スト中のオリエンテーション用に小生が作ったガリ版刷りのパンフを憶えていてくれて何ともはやナツカシイやらハズカシイやら。それはともかく気持ちを建て直してIOCの横暴とも言える唯我独尊独断専行について話す。

11月1日(金)つづき
TBS『報道特集』のスタッフとキャスターの金平さんが我が家を出られたあとビールを飲みながら何気なくテレビをつけるとラグビーをやってる!エエエーッ!3位決定戦は土曜日で決勝は日曜ではなかったの!?と自分の記憶違いを悔やみながら前半20分過ぎ頃からニュージーランドvsウェールズ戦。ウェールズは休みもチョイと短くチョット疲れ気味か。オールブラックスの自在のプレイを止めることができず完敗。まぁシャーナイでしょうねえ。試合が終わって共同通信と産経新聞から東京五輪マラソン競歩札幌移転について電話取材を受けてコメント。IOCの独善的独断専行を批判。東京側にもミスがあるとすれば小池都知事の責任になりますね。都知事になった時点で組織委員会会長を変えなかったから。エンブレムや新国立競技場などいろいろ失敗や問題があったうえに著作に「オリンピックは体育の祭典」などと体育とスポーツの違いも理解せずに書いているうえ「自分は応援団」と称して選手やスタッフの後押しを強調しながらどんなオリンピックを実現するのか(ピーター・ユベロスのような)新たな方針を打ち出せない人物を会長の座に置き続けたのは五輪開催都市の長として失敗だったと言わざるを得ないでしょうね。もっとも小池都知事が誕生したときには森五輪体制はできあがってしまっていて変更は不可能だったとなると…元総理と言えども総理としても失敗した人ですからね…元総理だから仕方ないと言うには少々大きすぎるスタート時点での失敗と言わざるを得ないでしょうねぇ。森組織委員会会長は2015年10月16日付の毎日新聞でインタヴューを受け「私の役割はあと3年…」「組織をまとめあげるまでが私の役割だと思っている。あと3年はちゃんとやるよ。総理の任期まで。私はがんを抱えた身でもあるから」と語っている。だからもうすぐ…あと2か月以内に…しかし…安倍総理の任期も伸びたから…どうなることやら。まぁ今さら辞められても困りますけどね。五輪前に辞めると言ってた人を組織委のトップに置き続けたのは小池都知事のミス?…それはともかく…マラソン競歩に続いて他の競技や種目の東京外移転はナイとコーツ氏は約束したけど暑さに弱い馬(馬術)こそマラソンや競歩以上に問題じゃないのかな…?

11月2日(土)
朝ベッドで筒井康隆大先生の『老人の美学』を楽しく読んでいて…ヤッパリ筒井大先生の文章は読みやすくて素晴らしいなあ…などと思っていると…おおーっと…69頁に〈的を得たことを…〉という文章に遭遇。これは典型的な誤用で「的を射る」「正鵠を射る」「当を得る」が正しい表現だと20代の若い頃に某雑誌の編集者から「おまえは馬鹿だなあ」という上から目線の言葉と共に教えられて以来そう思い込んでいた。なるほど「的(まと)」は「射る」モノであって「得る」モノではないと納得もしていた。今ATOK変換の一太郎で「的を得る」と書いても途端に〈「当を得る/的を射る」の誤用〉という赤字が出る。だから最近『漱石とグールド』を読んでいて「的を得た」という表現を見つけたときもこの間違いは多いなぁ…と思ったりしていた。しかし筒井康隆大先生までが「的を得る」と書かれているのである。これを間違いだと指摘するのは「ビーフステーキ」のことを「ビステキ」と書いた漱石に向かって「正しくはビフテキですよ」と言うようなモノで我が文章の師でもある(万年筆で書かれた筆跡まで真似たこともありサインまで真似ることのできるようになったくらい尊敬している)筒井康隆大先生が間違うはずがない!と思いながらベッドから出て早速ネットで調べてみると「正鵠を得る」という表現から「的を得る」という表現も生まれコレは間違いではないという指摘に出逢った。「的を得る」を「的を射る」の誤用だと最初に指摘したのは『三省堂国語辞典』だそうだがその後撤回。《以下は「三省堂国語辞典」編集委員の飯間浩明氏のツイート。『三省堂国語辞典』第7版では従来「誤用」とされていることばを再検証した。「◆的を得る」は「的を射る」の誤りと従来書いていたけれど撤回しおわび申し上げます。「当を得る・要領を得る・時宜を得る」と同様「得る」は「うまく捉える」の意だと結論しました。詳細は「得る」の項を。https://twitter.com/IIMA_Hiroaki/status/412139873101807616》という記述を見つけました(日本語は難しい。でも だからこそ楽しい 澤田慎梧 11「的を得」」は「的を射る」の誤用ではない?底無しの「日本語沼」の話 https://kakuyomu.jp/works/1177354054881006064/episodes/1177354054881649917)いやあ…サスガは筒井大先生と言うべきか…上から目線の某雑誌編集者の馬鹿野郎と言うべきか…今まで気づかなかった自分の馬鹿さ加減を反省すべきか…とにかく67歳になってまたチョイと新しい知識を得た朝と気づいて黒兵衛と散歩。ワン。

11月2日(土)つづき
午後から長男が池澤夏樹・編『日本文学全集 近代詩歌』を返しに来宅。それで確認したら以前本欄に記憶だけで書いた「美しき古き優しき日本語で原発数うひいふうみいよう」という三十一文字は正しくは高野公彦氏の作で「やはらかきふるき日本の言葉もて原発かぞふひい、ふう、みい、よ」でした。やはりホンモノの作のほうが美しくそれだけに怖ろしいですね。夕方からビール飲みながら夕食と共に自分の出演した『報道特集』は録画にしてラグビーW杯決勝。優勝予想はニュージーランドを破ったエディ・ジョーンズ率いるイングランドだったらしいがヤッパリ日本を破った南アに勝ってほしいと思う(アノ小賢しくも生意気小僧のようなハッチャキに動く金髪スクラムハーフはあまり好きになれないが)。ナカナカ面白い試合でビールの本数が進んだがイングランドがイマイチ本調子に乗れなかったのか後半になって南アが圧倒。デクラークもベンチに引っ込み試合終了が近づくとエリス・カップに優勝チームSOUTH AFRICAの名前を刻んでいる光景も映し出されて大差で南アが圧勝。我が家のビール消費量は合計ロング缶9本とショート缶8本でした。2位の銀メダルを首からすぐに外したり掛けてもらうのを拒否したイングランドの選手はチョイと大人げない上にラグビーのノーサイド精神から外れる行為だったとは言えよほど悔しかったのでしょうねえ。エディ・ヘッドコーチもすぐにポケットに仕舞い込んで両手もポケットに入れて肩を竦めてましたね。しかしマァ楽しい1ヶ月半でした。台風に見舞われたりもした大会が大勢の人の喜びのなかで成功裏に終わったといえるのは年老いた長老が役職を去ったおかげ?なんてことはマサカ言えないでしょうねぇ(笑)。

BOOK
平尾剛・監修/たけなみゆうこ・絵『たのしいうんどう』(朝日新聞出版)
平尾剛・監修/たけなみゆうこ・絵『たのしいうんどう』(朝日新聞出版)
内田樹・平尾剛『ぼくらの身体修行論』(朝日文庫)
内田樹・平尾剛『ぼくらの身体修行論』(朝日文庫)

11月3日(日)
朝起きて黒兵衛と散歩。ワン。文化の日。日本国憲法が公布された日で自由と平和を愛し文化を進めることを趣旨としているらしい。そんな日を何故明治時代の「天長節」その後の「明治節」(明治天皇の誕生日)にしたのかは不明。ワンワン。終日デスクワーク。仕事先の出版社や講演主催者にマイナンバーを教える書類を揃えたり請求書を書いたり…の雑務。まぁ物書きにとっての雑務というのはカネにまつわる事務的な作業が多いので決して雑務と片付けるわけにもいかないのだが単調で面白くない苦手な仕事なので少々ウンザリ。その反動で晩飯はヨメハンと『鮨処もり山』へ。美味しい肴と酒でお客さんとも楽しく話して帰宅。明日のテレビ出演の打ち合わせをしてベッドへ。

Blu-ray
『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』
『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』

11月4日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと東海道線で新橋へ。タクシーで赤坂TBSへ。『ひるおび!』生出演。東京五輪の競歩マラソン札幌移転問題について控え室から瀬古利彦さん原晋さん千葉真子さんとワイワイ歓談。IOCコーツ調整委員長が7万ドルの裏金を使いアフリカのIOC委員を動かしてシドニー五輪招致に成功したことは本番でも話したが今回のマラソン札幌移転はスピード勝負にしたい(熱中耐久勝負にしたくない)アフリカの意向を汲んでコーツが恩返しとして動いたとも考えられなくもないかもしれない。それはともかく原さんが言ったように次の気温40度以上のパリ五輪でIOCがどのよーに動くかで日本がIOCにナメられたのかどうかがわかるでしょう。TV局の手配してくれたクルマで帰宅した直後テレビ朝日『ワイドスクランブル』から電話。今度はスポーツクライミングの話題。日本のスポクラの団体が五輪出場選手を巡って国際連盟をCAS(スポーツ仲裁裁判所)に訴えたことについて。日本の団体は国際連盟と連絡を取り合って選考を進めていたのに国際連盟が突然ルール変更した話。所詮は様々なIF(国際連盟)に日本の代表者が幹部として加わっていないことに問題があるのでしょうねえ。部屋の掃除と片付けに精出したあと晩飯映画劇場は『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』。チャーチルの性格は良く出ていたと思うけどダンケルクまでのイギリス国内の政治的対立だけを描いたので敵がヒットラーとはいえ好戦的に過ぎるアメリカン・ハリウッド映画的内容になってしまったのでは?なかなか面白い映画ではありましたけどね。

CD
マーラー『交響曲第5番』
マーラー『交響曲第5番』
ショスタコーヴィチ『ヴァイオリン協奏曲』
ショスタコーヴィチ『ヴァイオリン協奏曲』
BOOK
石原篤志『貴乃花 我が相撲道』(文藝春秋社)
石原篤志『貴乃花 我が相撲道』(文藝春秋社)

11月5日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩のあとサァ今日は原稿書き…と意気込んだところが主治医の先生に定期的に診てもらう日でヨメハンと一緒に鎌倉高校前の病院へ。エエ天気で海が光ってる。まぁシャーナイ。特に異常はないがついでにインフルエンザの予防接種。何年か前は予防接種をいたのにインフルエンザにかかり昨年は予防接種をしなかったのにかからなかった。効くのか効かないのかわからないが当たるも八卦当たらないのも八卦みたいなものか。帰りに江ノ電に乗ろうとすると駅周辺もホームも中国人の群れ。オイオイ人が座ってるベンチの手摺に腰を掛けるなよ。それも妙齢の女性がデッカイ尻で…。電車の中では若い西洋人の女性に席を譲られる。「ありがとう」「ドウイタシマシテ」こーゆー気持ちのいい会話は最近の若い日本人にはないですね。大船駅ルミネの本屋さん「アニール」に寄ってジャレド・ダイヤモンド『危機と人類』(日経出版)購入。この人の本は何故か全部読んでますからね。ついでに『貴乃花我が相撲道』(文春)も資料として。他に来年のメモ帳を買ったりして帰宅。仕事のBGMは最近送られてきた佐渡裕指揮トーンキュンストラー管弦楽団のマーラー『5番』。佐渡さんの得意としてる楽曲だけに乗ってますね。それに三浦文彰のヴァイオリンでショスタコのVn協1番。なかなか面白くて原稿書くより耳に意識が。おまけにバックのデニス・ストロフ指揮チャイコフスキー交響楽団のハチャトゥリアン『ガイーヌ』がなかなかの演奏で聴き惚れてしまった。原稿進まず晩飯野球劇場は日本vsベネズエラ。坂本は変えたほうが…と思っていたら後半代打山田などで日本が一気に逆転。しかし野球は試合時間が長すぎますね。夜TBSから電話で明日も『ひるおび!』原稿チョット遅れますが編集者さんご勘弁。

11月6日(水)
朝起きて黒兵衛と散歩のあとイロイロ準備して東海道線で新橋へ。タクシーで赤坂TBSへ。『ひるおび!』スタジオ出演。本番前にゲスト出演の原晋青学競走部監督とイロイロ歓談。そうか。原監督のように箱根駅伝を全国の大学の参加に拡大するのは至難の業なんですね。関東学連が既得権を絶対に手放さないのですねぇ。結果的に全国から東京周辺の大学入学を目指す高校生が増えるわけでコレは陸上界の問題という以上に文科省が問題にするべき課題ですね…と原監督と意見が一致。本番では東京五輪マラソン競歩札幌移転について日本陸連の強化本部が「恨み節」の記者会見をしたことについて。札幌のマラソンコースが周回コースになる可能性が高いことについて原監督が「郊外に出るなら牛とか馬の放牧を見せるとかキタキツネを出すとか…」それって楽屋話でお互いに喋ってたこと(笑)。こーゆーナチュラルな人物がスポーツ界に増えてほしいですねぇ。局のクルマで帰宅途中他局から明日のTV出演依頼。ロシアのドーピングについて。しかしTBSだけ優先するわけではないですけど明日こそ原稿を書かねばならないので丁重にお断りする。ごめんなさい。帰宅後イロイロ雑務のあと晩飯野球劇場は日本代表vsプエルトリコ。鈴木誠也がプエルトリコの優秀な左腕の失投を逃さず3ラン。ヤッパリ一発勝負の国際試合ではエラーをしたほうが負けですね。坂本に当たりが戻ってきたのが大収穫!

11月7日(木)
朝起きてRKB毎日放送『櫻井浩二インサイト』電話出演。野球のプレミア12でトランペットを用いて日本代表チームの応援を続ける応援団を取りあげ応援団の存在する競技(アメフット・バスケ・日本野球等)と存在しない競技(MLB・日本の相撲等)の違いは前近代の飛び入り自由の歴史の有無によるという中村敏雄先生の説を紹介。メジャーの野球では観客もプレイヤーの一員なんですね。だからクリーヴランドの球場の観客席でイージーフライを落球してしまった小生は猛烈なブーイングを浴びてしまいました(涙)。ラジオのあと黒兵衛と散歩。散歩から帰ってモーレツな勢いで原稿書き。原稿の締め切りは必ず守る小生が締め切りを大幅に(2日ほど)過ぎてしまいましたからね。

11月7日(木)つづき
原稿を晩飯までにナントカ仕上げたものの読み直しの最終チェックまでは至らず。どーせ締め切り遅れついでに送らすことを決めて晩飯野球劇場はプレミア12対台湾戦。幸先良く初回表に2点取ったのは良しとしてソノ裏の台湾の攻撃は??????。ホームラン性の打球がレフト・フェンスに当たって跳ね返ったあとTV画面に三塁ベース上の走者が映ったからてっきり打者走者だと思ってウワッ!なんと足の速い走者!と驚いたら二塁走者が三塁に進んだだけだった。ホームランやと思てチンタラ走ってたってか?2アウトやでぇ!何しとるねん?!と思たら打者も一塁ベース上。オーバーフェンスするかも…と打球を眺めとったんかいな?ダブル・ボーンヘッドで日本は失点を免れて結果は圧勝。完全アウェーの応援団も黙らせる8対1の勝利。それにしてもパワーはあるか知らんけど台湾野球は下手糞としか言い様がない。途中井上尚弥のボクシングに時々チャンネルを回したら流血死闘でも鮮やかなボディブローでダウンを奪い見事な判定勝ち。協会乱立チャンピオン乱立の世界ボクシング界に新風が吹きそうですね。9回の野球が3時間半以上かかって…これではオリンピックの野球は7回制になるかも…。しかし下手糞な野球に日本のスマート・ベースボールは負けてほしくないですね。深夜TBSから電話。明日の『ひるおび!』は今週3回目今月4回目の出演。タマにはこーゆーこともあるかも。イロイロ話すうちに12時半。明日は原稿も仕上げなければ。とにかく熟睡せねば。

11月8日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと東海道線で新橋へ。タクシーで赤坂TBSへ。『ひるおび!』生出演。東洋五輪マラソン競歩の札幌移転についてイロイロ話す。ドーピング検査があるので日程前倒しとか日程を札幌市に「早く決めて」と行った森組織委会長の発言はオカシイですよね。最近のドーピング検査はきちんとした結果が出るのに1週間くらいかかりますから東京で閉会式直前にマラソンのスケジュールを組んでいたのもオカシナことになってしまいますよね。それより控え室で野球解説者の里崎智也さんとプレミア12について話したのが面白かった。「日本チームはあんな野球が下手糞なチームには負けられないというプレッシャーのなかで闘ってますよ」「打たれたヒットも出会い頭ばかりで上手く打たれたヒットはゼロ」「そんな相手でもころっと負けることがあるのでそれだけは避けてほしいですねぇ」イロイロ意見が一致してTBSからタクシーで爆睡しながら帰鎌。すぐに仕事部屋の机に向かって締め切りの遅れてしまった『スポーツゴジラ』の原稿を仕上げて送稿。ふうううう。明日の朝が早いのでチコちゃんの再放送が見られないので『チコちゃんに叱られる』を見たあとフロ&サケ少々&ネル。

11月9日(土)
朝いつもよりチョイと早く起きて黒兵衛と散歩。ワン。そのあとチョイと準備して東海道線で品川へ。新幹線に乗り換えて京都へ。京都駅の松葉さんで鰊蕎麦と思ったけど家でもよく食ってるので味がわかってるから天ざるに変えて昼飯を済ませてタクシーで丹波口駅傍の京都リサーチパークサイエンスホールへ。京都もこっちの方へはあまり来たことがないのでこんな施設があるとは知らなんだ。大阪ガスの跡地に建ってもう20年以上経つらしいがそー言えば近くの京都水族館にも梅津車庫の鉄道博物館にも来たことがない。まぁ五条より南は京都ではないという嫌味な京都人感覚を刷り込まれて祇園で育った人間はそんなもんかもしれまへん。そのサイエンスホールでNHK文化センター京都支社主催の「オムロン文化フォーラム」で講演。「スポーツとは何か?〜東京五輪を楽しむ前に」と題してマラソン競歩の札幌移転やeスポーツのことやセックスチェックのことなどに触れて我々日本人は体育教育を受けてばかりで如何にスポーツのことを知らないか…2020を機会に体育からスポーツへの変換を…といった話を150人くらいの聴衆相手に1時間半。NHK主催ですから(来年3月には「文化講座」としてラジオでも放送されるそうです)「ボケーッと生きてるんじゃねえよ!」とチコちゃんのギャグもカマして結構ウケたみたいで義兄夫婦もヨメハンの友人たちも主催者の方も皆さん喜んでくれはったみたいでよろしおしたんとちゃいまっか(これは典型的京都弁です)。講演を終えて新幹線で帰鎌。ヨメハンと待ち合わせてイタメシの『センプリーチェ』でささやかな打ち上げ。ここのピッツァとパスタはいろんな種類があって本当に美味しい。仕上げはいつも通りレモンチェッロとエスプレッソ・ドッピオ。今月は地方の講演会があと3つもあるなぁ…風邪をひかないように…と思いながら寝る。

DVD
『ミズーリ・ブレイク』
『ミズーリ・ブレイク』

11月10日(日)
朝起きて黒兵衛と散歩。日本晴れ。天皇陛下のパレードの日。学友の野村万之丞が生きていたらなぁ…とフト思う。ワン。終日仕事。共同通信のきわめて短い原稿なのにいいアイデアが浮かばず。あっという間に昼飯&短い昼寝。目覚めてもアイデア湧かず。パレードの中継を見たあと続けて大相撲。今場所はチョット全体的に小粒の闘いのようですね。晩飯映画劇場はジャック・ニコルソン&マーロン・ブランドが共演したというのでアマゾンで購入したアーサー・ペン監督『ミズーリ・ブレイク』。西部開拓時代の終わりを描いた映画とはわかっ手それなりに面白かったもののチョット凝り過ぎ?マーロン・ブランドの性格も西部の女の性格もよーわからん。アーサー・ペンはやっぱりボニー&クライド(俺達に明日はない)にトドメを刺しますね。原稿書けないまま風呂入ってヤルヴィ指揮N協のシベリウス聴いてベッドへ。ネル。

BOOK
島田哲夫『スポーツ哲学入門オリンピック・レガシーのために』(論創社)
島田哲夫『スポーツ哲学入門オリンピック・レガシーのために』(論創社)

11月11日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩。雨模様と聞いていたが雨は夜のうちにあがったみたい。小生は昔から晴れ男ですね。ワン。散歩のあと東海道線で新橋から有楽町へ。帝国ホテルで先日亡くなられた佐藤しのぶさんのお別れの会に出席。三枝成彰さんや林真理子さんや佐野成宏夫人に御挨拶して花を手向けてお祈りのあと新橋の喫茶店へ。BS11ディレクター氏と木曜夜の番組『インサイド・アウト』について打ち合わせ。テーマはスポーツビジネスについて。そのあとゆりかもめで日の出駅の「ノーボーダ海岸スタジオ」へ。今日のゲストはスポーツ哲学研究者でJリーグF3のチーム「ギラヴァンツ北九州」の営業部長の島田哲夫さん。彼の著書『スポーツ哲学入門 オリンピック・レガシーのために』(論創社)で取りあげさせていただいて以来一度『オプエド』に出ていただきたいと思っていたのが叶っての登場。そしてSPJ(スポーツ・ポリシー・フォー・ジャパン)で最優秀賞を獲得した東洋大学ライフデザイン学部健康スポーツ学科3年山下玲ゼミの女子大生3名。毎年SPJの最優秀賞に輝いたグループには『オプエド』に出ていただいて発表してもらっている。今年も彼女たちに『スポーツ界の指導的地位におけるジェンダーフリーを目指して〜輝け!女性かゆや句推進プログラム』と題した発表を20分間にわたって披露していただいた。日本のスポーツ組織には指導的立場にいる女性が少なくそれを改善する具体策の発表に島田哲夫さんもその内容を絶賛。指導教官の山下玲助教も交えていろいろ発表の苦労話や近い将来のスポーツ関係への就職の話などを聞いて番組終了。結構内容が充実していたことに満足して島田さんとSPJの世話役を務めてくれた神奈川大学非常勤講師で日本スポーツ学会の世話人である波多野さんも一緒に焼き鳥屋へ。イロイロ日本のスポーツ界について楽しく話したあと帰鎌。SPJは北は北海道教育大学岩見沢校や東北学院大学から南は徳山大学や四国大学や福岡大学まで関東関西の大学も含んで今年は過去9年間で史上最多の全24大学59ゼミが参加。今年も「新阿波踊りで徳島県復興」(四国大)「高齢者ドラ―バーの事故減少を目指して」(亜細亜大)「甲子園革命〜球児の負担を軽減するために」(江戸川大)「大阪IR副首都構想」(大阪経済大)「eスポーツ大会誘致でMICEの推進」(同志社大)「FC東京をビッグクラブに」(明治大)…などの興味深い研究発表が並んだ。来年以降さらに発展してほしいですね。

BOOK
ジャレド・ダイヤモンド『危機と人類(上)』(日経出版社)
ジャレド・ダイヤモンド『危機と人類(上)』(日経出版社)

11月12日(火)
一昨日くらいからベッドのなかでジャレド・ダイヤモンド『危機と人類(上)』(日経出版)を読み始める。以前から少々気になっていたフィンランドの第二次大戦でのナチス・ドイツとの関係がよく理解できた。日本が東京五輪を返上したあとヘルシンキで開催される予定だった五輪が中止になった理由もよくわかった。ソビエト・ロシアの領土拡張欲は伝統的なものですね。帝政も社会主義も無関係ですね。北方領土が返ってこないはずですね。それにしてもフィンランドの人々の闘いは素晴らしいしフィンランド語ももっと知りたいと思いましたね。ベッドから起きて黒兵衛と散歩。今日一日は机の上の整理やらコンピューターや手紙の整理やら…で少し休みたいと思ったけれど単行本の校正のプレッシャーがあって休めない。とほほ。とは言いながらも久し振りに大相撲。炎鵬の見事な出し投げは素晴らしかったけど全体的に勝負は小粒かな。白鵬の右張り手は作戦勝ちだけど横綱が作戦勝ちするようになったら引退は近いですね。晩飯野球劇場は日米戦。これも全体的に小粒ですねぇ。日本の打者には粘りがなかったですねぇ。それほど強くない3−4の敗戦は日本もベストメンバーじゃないから…などと言ってもつまらないですね。それにしてもスポーツとしては試合時間が長い。その長さを乗り切るためには歌って手を振って…するしかないのか…。風呂入ってベッドへ。『危機と人類』読も。

11月13日(水)
『危機と人類』明治維新の日本の記述を経てチリのアジェンデ政権とピノチェト政権の失政へ。明治時代の指導者たちは欧米を見て回って自分たちの身の丈を知ったわけですね。それに較べて第二次大戦前の指導者たちはナチス・ドイツしか知らなかった。なるほど。民主主義のチリ社会が独裁者を生み出す構造は怖いですね。安倍政権では失政はすべて揉み消し。野党の情けなさも大きいけど自民党内の野党勢力も情けない。ベッドから出てく兵衛と散歩のあとようやく単行本の校正にかかることができる。集中集中の昼食挟むだけの大相撲も無視しての連続9時間。ふうう。晩飯は対メキシコ戦を見ながら。党首は見事に1安打(1本塁打)に抑えたけどもっと自信を持って投げられないのかなぁ。打者はタイムリーが出ないですねぇ。攻め方にもっと策はないのかなぁ。周東が出たときの攻め方も首を捻ったなぁ。言いたかないけどチョイとレベルが低い闘いですナァ。なのに試合時間が長すぎる。かつて三原脩さんが提唱した2ストライク(でアウト)3ボール(で一塁へ)制を採用してみては?あるいは7イニング制もありかな?明日のラジオで喋ることにして風呂入って早よ寝よ。

11月14日(木)
『危機と人類』はナルホド面白い。小生が大学生の頃にチリでは酷い拷問や虐殺が行われていたのか…そんなことも知らずに大人面していた自分が恥ずかしい。とはいえ現日本政権安倍内閣はやることが小さいですねぇ。総理主催の花見にそんなに行きたいか?ナルホド高い税金を少しでも取り戻したいと思う人が多いのかな?ベッドから抜け出して黒兵衛と散歩。終日デスクワーク。単行本の校正。来年1月末発売予定『今こそ「スポーツとは何か?」を考えよう』(仮題・発行は春陽堂)。8時間連続で自分の書いた活字に目を通して…フウウウーっと思いながら握り飯1個食って東海道線で東京へ。中央線に乗り換えてお茶の水のBS11へ。『INSIDEアウト』スタジオ生出演。テーマはスポーツビジネスでゲストは小生と(株)マグノリア・スポーツマネージメント代表でラグビーW杯組織委員会でチケッティング・マーケッティング局長を務めた森貴信さん。スポーツのリーグマネージメントやハードウェア(スタジアム)ビジネスの重要性などを一緒語るが森さんが日本のスポーツビジネスの成功に欠かせないのが体育からスポーツへの意識転換と言ってくださったのは嬉しかった。小生がモウ40年間以上にわたって言い続けてきたことですからね。キャスターの岩田公雄さんも交えてイロイロ楽しく話して…小生はメディアがスポーツビジネスの発展を阻害していることも喋ってタクシーで深夜帰宅。メシ&フロ&ネル。

DVD
ムソルグスキー『ボリス・ゴドゥノフ』
ムソルグスキー『ボリス・ゴドゥノフ』
CD
プロコフィエフ『修道院での結婚』
プロコフィエフ『修道院での結婚』

11月15日(金)
朝起きて『危機と人類』読み続ける。インドネシアの近現代史を初めて詳しく知る。世界の国々の歴史が革命や虐殺や拷問もなく落ち着いてきたのはつい最近のことなんですね…と自分の無知さカゲンを改めて知らされる。黒兵衛と散歩のあと春陽堂の来年の新刊『今こそ「スポーツとは何か?」を考えよう!』(仮題)の校正に集中。ふうううう。夕方までにやっつけて入れ替える原稿を整えたり表紙のアイデアを自分なりに確認して大船駅前の喫茶店へ。春陽堂の編集者と打ち合わせ。表紙イラストは『ニューズ・オプエド』でも毎回面白い絵を描いてくれている圓山武宏さんに頼むことにしているが似顔絵の上手い彼に貌を描かないで様々なスポーツシーンを絵にしてほしいというアイデアを編集者に伝えて了解してもらう。本の全体のテーマが「スポーツって何?」ですから「?」をポイントにした絵を…圓山さんなら面白くイロイロ描いてくれるはずですからね。顔がなくても身体の動きで誰かとわかるような絵を…期待!イロイロ打ち合わせして駅前ルミネの書店アニールに寄ってから帰宅。大相撲も終わっていて野球もないので久々に晩飯オペラ劇場はムソルグスキー『ボリス・ゴドゥノフ』のDVDに手が伸びてネステレンコ主演ボリショイ歌劇場(ラザレフ指揮)の舞台を久し振りに見る。いやぁ…素晴らしいですね。ネステレンコの歌と演技には改めて驚嘆するほかないけどさほど有名でないボリショイ歌劇場の歌手陣はテノールもソプラノもメゾもそしてもちろんバリトンやバスもみんな見事ですね。以前ソビエト崩壊寸前にモスクワへ行って戦車に囲まれたなかでプロコフィエフの『修道院での結婚』(タルコフスキー演出)を見て滅茶滅茶感激したのを思い出しました。もう25年以上も前のことなのに昨日のことのように思い出せますねぇ。タクシーの運チャンに100ドルとマールボロを1カートン渡してエストニアのタリンまで走らせて…途中で100台以上の戦車を追い抜いて…タクシーから降りて写真を撮ろうとしたら機関銃を向けられてビビったことも…。昔を思い出すのは歳取った証拠かな。しかしロシアは社会主義時代も含めて『ボリス・ゴドゥノフ』(原作はプーシキン)の時代から何も変わってないようですね。皇帝(プーチン)が支配して隣国と軋轢を繰り返し民衆は嘆く…。『危機と人類』に書かれたフィンランドの「生き方」を読んでますますそう思いますね。

BOOK
『森保ジャパン世界で勝つための条件:日本代表監督論』(NHK出版新書)
『森保ジャパン世界で勝つための条件:日本代表監督論』(NHK出版新書)
池田純『横浜ストロングスタイル ベイスターズを改革した僕が、その後スポーツ界で経験した2年半のすべて』(文藝春秋社)
池田純『横浜ストロングスタイル ベイスターズを改革した僕が、その後スポーツ界で経験した2年半のすべて』(文藝春秋社)

11月16日(土)
朝起きてベッドで『危機と人類(上)』読了。インドネシアの現代事情はわかったけどデビ夫人は出てきませんでしたね。起きて黒兵衛と散歩のあと請求書等雑務。イロイロ雑務はありますなぁ。午後から大船駅前喫茶店で毎日新聞社の『週刊エコノミスト』編集者と打ち合わせ。スポーツビジネスの未来について。IOCやFIFAや欧米のサッカーチームやMLB・NBA・NFLなどはパイも満杯で仮想通貨等に活路を見出さないとイケナイ未来になるかもしれないけど日本はまだまだスポーツをビジネスとして発展させていませんから2つの改革をやれば大きく発展するでしょうねぇ。ひとつは「体育教育からの脱却」。スポーツを体育と捉え続けていてはスポーツの発展はないですからね。ふたつめは「企業スポーツからの脱却」。スポーツを企業に支配されている限りスポーツは宣伝媒体や販促手段以上に亜発展できませんからね。3つ目は「メディアからの脱却」。メディアという企業に支配されている限りスポーツはメディアに有効な手段(視聴率や新聞の反則)以上のものになれませんからね…等々話して12月上旬の締め切り日を確認して別れて駅前ルミネの書店アニールへ。面白そうなスポーツビジネスの本2冊を購入後藤健生『森保ジャパン世界で勝つための条件 日本代表監督論』(NHK出版新書)池田純『横浜ストロングスタイル ベイスターズを改革した僕がその後スポーツ界で経験した2年半のすべて』(文藝春秋)近々旅が続きそうなので『危機と人類(下)』と合わせて新幹線や飛行機の中で読みましょう。帰宅して晩飯食べながら野球プレミア12日韓戦。韓国は明日の決勝に照準を定めてますね。日本も投手起用は明日のために温存。しかしこのシリーズはチョイとレベルの低い野球のなってしまいましたね。応援団は歌って踊っているからとにかく勝てば良いのか?日本以外のチームの試合に観客が入らない状態のようでは野球人気も(それに同じ状態のバレーボール人気も)底が知れているのかな。サッカーファンやラグビーファンは日本が出ない試合も見に行って興奮しましたからね。

BOOK
ジャレド・ダイヤモンド『危機と人類(下)』(日経出版社)
ジャレド・ダイヤモンド『危機と人類(下)』(日経出版社)

11月17日(日)
朝起きてベッドで『危機と人類(下)』読み始める。なるほどドイツの東西統一にはそこに至る長い歩みがあったのですね。特にブラント首相の貢献は大きい。ワルシャワ・ゲットー(ユダヤ人がナチスによる占領に対して反乱を起こしたものの失敗に終わった場所)を訪れたブラント首相は《ポーランド群衆の前でみずから進んでひざまずきナチスによる犠牲者数百万人を追悼しヒトラーの独裁と第二次大戦に対する許しを求めた。ドイツ人への不信感を抱き続けていたポーランド人ですらブラントの行為が計算ずくではなく心の底からの真摯なものであると理解できた。(略)たとえばアメリカ大統領がベトナムの人々に日本の首相が朝鮮半島や中国の人々にスターリンがポーランドとウクライナの人々にド・ゴールがアルジェリアの人々に同じことをしてはいない。ひざまずいて謝罪をしない指導者は大勢いるのだ》初めてベルリンを訪れたときは町のど真ん中にある巨大なスペースに棺桶のようなオブジェが数多く並んでいるのにも驚いたがソレも過去のユダヤ人虐殺を記憶に止めるもので近くの公園には同性愛者に対する迫害を刻んだオブジェもあった。最近は右派勢力の台頭も著しいらしいドイツだが過去の処理は見事に行っているのだ。それは首相や指導者の姿勢だけでなく国民的支持がないとできないことに違いない。ベッドから起きて黒兵衛と散歩のあと午前中雑務を処理して午後から『ZAITEN』の連載コラムを執筆して送稿。久し振りに大相撲をチョイと見て貴景勝の気合いに満足したあと日韓戦。まぁ日本が韓国に勝ったのは見事で稲葉監督や選手のの努力は讃えたいとは思うけど日本の野球はこれでいいのでしょうかねえ?日本が出ていない試合の球場は観客がガラガラ(ラグビーのW杯は違いましたよね)。試合時間は軒並み3時間半近く。日本を応援するファンは歌って踊って野球を見ず?メディアは「世界一」と騒ぐけど本当にそれが世界一ではないことは誰もが百も承知。このままでは野球人口の減少に歯止めは難しいのでは?プロ野球を親会社の宣伝媒体から解放してスポーツビジネスを成立させて球団数を増やすとかアジア・リーグに広げるとか…考える人はいないのか?メディアに支配されたままでは…そーゆー改革は難しそうですけどね。

11月18日(月)
朝起きてベッドで『危機と人類(下)』読み続ける。戦後のドイツの話も面白く勉強になったけどオーストラリアの話もなかなか面白い…という以上に知らないことが多いですね。アポリジニとアメリカ・インディアンの違い…アメリカ独立戦争で敗れたイギリスの新たな植民地対応などなど…学校の世界史では学ばないことだらけで(当たり前か)しかし現代の国際情勢を知るうえでは知っておかなければならないことばかりですね。ベッドから抜け出して朝食&黒兵衛と散歩。北國新聞の締め切りは明日だけど今夜から地方出張なので今日のうちに仕上げて送稿。夕方から羽田空港へ。空港で某TV局から明日の主演以来。フィギュアスケートの織田信成さんが女性コーチを告訴したことについて。織田さんにはインタヴューもしたことがあるしフィギュア界の女性指導者のやり方には首を傾げるところも少なくないので話したいこともあったけどスケジュール的に無理なので断る。羽田から夕方のJALで出雲縁結び空港へ。隣の鳥取の米子空港がキタロー空港と名づけたので出雲は対抗して縁結び空港にしたらしいけど須佐之男命空港とか大国主命空港とか八岐大蛇空港とかもっとダイナミックな名前にすれば良かったのに…と思いながら迎えのクルマに乗って松江のホテルへ。そう言えば島根で国民体育大会があったときは「国引き国体」でしたね。松江泊。

Blu-ray
『ふしぎの国のアリス』
『ふしぎの国のアリス』
BOOK
ルイス・キャロル『鏡のなかのアリス』(新書館)
ルイス・キャロル『鏡のなかのアリス』(新書館)

11月19日(火)
松江のホテルで目覚めて朝食。宍道湖の蜆の味噌汁が美味い。宍道湖の蜆はメッチャ小さいので食べながらディズニーの『不思議の国のアリス』に出てきた海象(セイウチ)と牡蠣の話を思い出す。小さな可愛い牡蠣がデカイ海象に全部食べられてしまう話。本では『鏡の国のアリス』に出ていた逸話だったと記憶しているけど昔のディズニーは結構ブラックな面白さもアニメ化していましたね。最近のアナ雪なんてのははっきり言ってサイテーですね。午前中読書。『危機と人類(下)』読み進む。日本の未来&アメリカの未来の話になると急に面白くなくなってきた。やっぱり知識人は過去を具(つぶさ)に教えてくれて我々に未来を考えさせてくれるのがありがたい。自分の考える未来まで押しつけてくる本は面白くないな。自戒を込めて。昼食前に時事通信の担当者が迎えに来てくれて内外情勢調査会松江支部の方々相手に昼食会と講演。会長の方が小生の小説『京都祇園遁走曲』を読んでくれていて絶賛してくれたのは嬉しかった。モウ絶版ですがamazonで買われたらしい。昼食食べながら山陰地方とインドとの交流の話などを聞けたのは面白かったので小生も負けじと講演で東京五輪のマラソン競歩札幌移転やeスポーツetcについて1時間半話したあと出雲縁結び空港へ。やっぱり空港名に縁結びはオカシイかな。空港でアゴちくわと島根牛や隠岐牛のレトルトカレーや出雲蕎麦を土産に買って羽田へ。直通バスで帰鎌。早速晩飯にアゴちくわを食べるがこれがナカナカ美味かった。

DVD
レハール『メリー・ウィドウ』
レハール『メリー・ウィドウ』

11月20日(水)
朝起きて準備して東海道線で東京へ。東北新幹線に乗り換えて宇都宮へ。時事通信の迎えの人に案内されて某ホテルへ行って内外情勢調査会宇都宮支部の方々相手に昼食会と講演。昨日の松江とほぼ同じ話を繰り返して(これは別に手抜きじゃないですからね)宇都宮から新幹線と東海道線で帰鎌。晩飯に宇都宮で買った餃子。これがナカナカ美味かった。地方出張はこーゆーものが買えるのが嬉しいですね。久し振りに晩飯オペラ劇場はメルビッシュ音楽祭の『メリーウィドウ(陽気な未亡人)』。1993年と少々古くなった舞台だけど美男美女と豪華な湖上の舞台のエッフェル塔の前でのカンカン踊りのバックには花火。疲れてるときはこーゆーオペレッタがいいですね。しかし3日連続飛行機新幹線乗りまくりで少々疲れたので早寝。こーゆーときのベッドでは『草枕』を開いてどこでもいいからそーれつらつら読むのが一番。おっ面白いなぁと改めて思ううちに睡魔に包まれて爆睡なのだ。

BOOK
『蝶々夫人MADAMA BUTTERFLY-DVD決定盤オペラ名作鑑賞シリーズ8』(世界文化社)
『蝶々夫人MADAMA BUTTERFLY-DVD決定盤オペラ名作鑑賞シリーズ8』(世界文化社)
DVD
プッチーニ『マノン・レスコー』
プッチーニ『マノン・レスコー』

11月21日(木)
昨晩は10時頃ベッドに入ったのに爆睡。途中トイレに何度か立ったけどまた爆睡。歳を取れば夜中目覚めるのは当然。それを鬱陶しがらず平静な気分でトイレに立てばふたたびすぐに爆睡できる。朝の8時前まで爆睡を4度ほど繰り返して起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。サッカーの話。と言ってもベネズエラに惨敗したことでなくアノ迷彩色のサイテーのユニフォームについて。あんなボヤけた色相の締まりのないユニフォームはアカンでぇ…と思っていたらサッカージャーナリストの大住良之さんも20日付の東京新聞夕刊に新ユニフォームは見づらく完全な失敗作だから抜本的な作り直しを…と書いていた。そりゃそうですよ。迷彩色の柄なんかスポーツのユニフォームじゃなく兵隊の戦闘服ですからね、ラジオのあと久し振りに黒兵衛と散歩。そのあとZAITENの連載の送稿やら雑務イロイロ。昼飯に島根牛のカレーを食ったあと(これは美味かった!)午後からは連合通信のコラムを1本仕上げて送稿。大相撲は白鵬を止める力士はいないのか?晩飯は出雲蕎麦を使った鴨鍋。これも美味かった。昔京都祇園の四条通に美味しい手打ちの出雲蕎麦の店があってソレはもちろん冷たい割子蕎麦だったけど鍋にして暖めても出雲蕎麦は美味しいですね。久し振りの晩飯オペラ劇場はムーティ指揮ミラノスカラ座プッチーニの『マノン・レスコー』3幕と4幕。ホセ・クーラとグレギーナ。なかなかの素晴らしい演奏ですね。風呂のあと日本酒飲みながら『蝶々夫人』の第2幕は八千草薫主演のイタリア映画。八千草薫は美しくて可愛くて蝶々夫人にピッタリですねえ。つい最近亡くなったけど…そうかたった5歳年上なのか…寝よ。

DVD
ヴェルディ『椿姫』
ヴェルディ『椿姫』
ヴェルディ『椿姫』
ワーグナー『ニーベルングの指環』(世界文化社)
ワーグナー『ニーベルングの指環』(世界文化社)
ワーグナー『ワルキューレ』
ワーグナー『ワルキューレ』

11月22日(金)
朝起きてベッドで『危機と人類(下)』読み進む。数日前にコノ本が面白くなく唸ってきたと批判したけどやっぱり面白い。日本やアメリカのことは知ってるから面白くないと思ったけど日本のことはともかくアメリカのことは次々と知らないことが出てきて興味深かった。そうか。アメリカの大統領選などの投票率が低いのは有権者名簿に自分で登録するのが困難なことがあるのですね。ブッシュとゴアのフロリダ州でのギリギリの得票数争いも投票用紙のパンチの確認の問題だけでなく投票権がありながら選挙人名簿に登録されてない低所得者層が多かったからなんですね。またネット社会になって直接面と向かっての対人関係が減って下手になったアメリカでネット上で過激な言葉がエスカレートして政治上の妥協が少なくなり(下手になり)政治上(思想上)の二極化が済んでるという指摘は重大な社会的劣化と言えますね。それはまたeスポーツの問題(「身体の見えない相手との勝負」の結果殺人事件が起きたこと)と無縁ではないですね。eスポーツのメッカにしようとしている茨城県や国体の文化部門にeスポーツを加えたスポーツ庁は深く考え直す必要がありそうですね。それにアメリカの富裕層の言うことばかり聞いてヴァーチャルな金儲けで金をかき集めようとしてアメリカ資本のカジノをつくろうとしている安倍政権もいい加減にトランプ追従姿勢を改めるべきですね。ベッドから出て黒兵衛と散歩。小生は晴れ男のはずなのに玄関を出た途端強く雨が降り出す。黒兵衛も雲古をしたあとすぐに引き返したい様子なので慌てて引き返したあと終日デスクワーク。メールの処理手紙や郵便物の整理に時間を費やする。外出仕事が続くと仕方ないですね。昼飯オペラ劇場でスペイン・リセウ劇場のワーグナー『ワルキューレ』第3幕。凝った演出は何度も見るのが少々辛いかな。音楽が素晴らしいだけに…と思いながら午後からもメールの処理のあと通信社のコラムを1本書いて大相撲。御嶽海という力士は気まぐれなのかな?朝乃山は強くなったな。白鵬との対決が見物。白鵬は可愛げがないけど阿炎も情けないですな。晩飯オペラ劇場はネーデルランド・オペラ劇場の『ワルキューレ』。オケを取り囲んだ舞台は面白いけど…。近々中日オペラ講座で取りあげるので見直したけどやっぱり演出はオーソドックスなほうがイイかな。風呂のあとヴェルディ『椿姫』。ヴェネチィア・フェニーチェ劇場の舞台は主演のグルベローヴァが素晴らしいけどやっぱり何度繰り返し見てもゼッフィレッリ演出のブッセートの小劇場での舞台が白眉ですね。ドミンゴ指揮ボンファデッリがタイトルロール。何と言ってもブルゾンのジェルモンが天下一品です。これに勝る演奏と舞台はまだ出逢ってないですね。最近の久し振りのオペラ三昧はラグビーW杯と野球プレミア12が終わったからですね。

11月23日(土)
朝起きてベッドで『危機と人類(下)』読み進む。世界の危機は増しているというのに日本は史上最長政権の総理と花見に浮かれてるわけですね。この落差のツケはいつ頃どのような形で出るのかな?黒兵衛と散歩のあと終日デスクワーク。単行本のまえがきとあとがきの執筆に四苦八苦。若いときは勢いで原稿が書けたけれど歳を取るとイロイロ考えることが多くなる。アーデモナイ。コーデモナイ。アレモカキタイ。コレモカキタイ。コレガサイゴノホンニナルカモシレナイノダカラ…などと思いながら昼飯後も原稿進まず。昨日の晩飯オペラ劇場の合間に阿部一二三vs丸山城四郎の柔道延長戦の素晴らしい試合を見たことを本欄に書き忘れたなぁ…なとと思いだして集中力も散漫に。書けないときは書けない…スランプはスランプが明けるまで待つしかない…とは豊田泰光が小林秀雄との対談で喋っていた言葉だったなぁ…などと思ってるとアッという間に大相撲。貴景勝は一人で土俵を飛び出してナンチュウ負け方をするのか!白鵬優勝決定。御嶽海も相手にしてもらえず。つまらんなぁ…と思っていると次女が孫2人を連れてやってきてワイワイガヤガヤと鴨鍋で晩飯は羽生結弦のNHK杯優勝を見ながら。久し振りに孫と風呂に入ってイロイロ話して寝る。明日は原稿が書けそうな気がする。根拠はなく…。

11月24日(日)
昨日は勤労感謝の日でしたね。今年令和元年の大嘗祭は騒がれたけど何故か毎年の新嘗祭は騒がれませんね。勤労感謝の日の元になっている収穫祭が新嘗祭で天皇が代替わりした最初の新嘗祭が大嘗祭ですよね。まぁ。かまへんけど農産物を輸入に頼らず農業国としての日本は取り戻したほうがイイですよね…てなことを考えながらベッドから起きて黒兵衛と散歩のあと気合いを入れて単行本『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』の「まえがき」と「あとがき」を書くことに集中。ひたすら集中!昼飯はカップ焼きそば一平ちゃんで簡単に済ませてさらにひたすら集中。ふうううーっと書きあげると大相撲。白鵬の相撲を倒す力士はオランのか!?BSで『いだてん』を見たあと(自民党の川島正次郎に五輪組織委事務総長のクビを取られた田辺政治だけど…ドラマは何を言いたいのかイマイチよくわからん。視聴率はどーなんだろ?)晩飯は長女の家へ遊びに行っていた孫とヨメハンと長男がもらってきたアジア料理。『ダーウィンが来た!』を見ていてハイエナが犬の仲間でも猫の仲間でもなくマングースやジャコウネコに近い仲間らしいということに驚愕。食肉目ハイエナ科として独立してる種なんですね。世の中知らないことが多い。ACLは浦和がサウジのアル・ヒラルに0対2で完敗。何もさせてもらえませんでしたね。ヒラルはアラビア語で三日月か…。イスラム圏では赤十字はキリスト教の十字架を連想させるから確か赤新月と言うんですよね。新月はアラビア語で三日月(細い月)と同じ言葉で「アル・ヒラル」と言うらしい。世の中知らないことだらけですね。クロワッサンも三日月という意味だということは知ってまっせ。風呂入ったあと長男の所属してるバンドのライヴ映像なんかを見ながらイロイロ話し続けると白赤のワインを合計4本も空けてしまう。ま。今日は原稿が書けたしエエことにしとこ。

11月25日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと昨日書いた春陽堂の単行本『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』の「まえがき」と「あとがき」を読み直して推敲のあと送稿。昨日の酒が少し残っているかな?身体が重い。昼寝のあと東海道線で新橋へ。ゆりかもめで日の出駅のノーボーダー海岸スタジオへ。『ニューズ・オプエド』アンカー出演。今日のゲストはサッカー・ジャーナリストの大住良之さん。相撲ジャーナリストの荒井太郎さんに電話出演で九州場所の総括をしてもらった(一場所限定出場の白鵬は強い!)あと久し振りにサッカーの話題満載。13対1で京都に買った柏やカズと俊輔の所属する横浜のJ2の話題やブラジルに勝ったU22がコロンビアにボロ負けした話題からキルギスに勝った日本代表がベネズエラに4点を奪われた話題まで…縦横無尽に語っていただく。さらに日本代表の新ユニフォームが最悪(!)なことからキルギスが素晴らしい土地と人だった話まで…楽しく話していただいて帰鎌。ビールは少量にして夕食&風呂のあと明日が四国日帰りなので早くベッドへ。爆睡。

11月26日(火)
朝起きて小雨ぱらつくなか黒兵衛と散歩。俺は晴れ男。今に止むと思いながら歩いていたら徐々に強くなって年齢とともにお天気フォースも衰えることを知る。ナンノコッチャ。準備をして東海道線で川崎へ。タクシーで羽田空港へ。タクシーの運チャンが川崎生まれの川崎っ子で川崎大師の横の踏切の渡り方や多摩川の橋の渡り方など羽田へ行くが何通りもあることを教えてくれる。これまで結構遠回りをされたかも。また羽田空港へ直行する橋の工事が野鳥を守る会の抵抗で3年も停滞してオリンピックに間に合わなくなったことも教わる。「まぁ野鳥も大事だからねぇ」とは素晴らしい意見ですね。五輪期間中は大型客船が2隻都内のホテル不足解消のために川崎港に停泊することになるらしい。いつもは貨物船ばかりだからタクシー業界にとってはウェルカムだとか。ただしクイーン・エリザベスは大きすぎて川崎港の桟橋には停泊できず横浜港の大黒埠頭になったらしい。川崎に停泊する客船の宿泊料は五輪チケット付きで1人16万円とか。そんなに客が来るのかなぁ?アンドリュー・ジンバリスト『オリンピック経済幻想論』(ブックマン社)には五輪期間中はむしろ観光客の減ることが多いと書かれていたように記憶してるけど…。いろいろ運チャンに教わりながら羽田第2ターミナル着。全日空で松山へ…とジェット機に乗ろうとしたら後ろから腕をつつく人がいて振り返ると辺真一さん。共同通信の仕事で講演会だとか。小生は時事通信の仕事で財界人相手の講演会。話題は韓国国際情勢とスポーツの違いはあるけどお互いイロイロ呼ばれますね…で同じ便。松山空港で別れて小生は市内のホテルで愛媛商工会議所連合会の人々を相手にスポーツとは何か?をテーマに東京五輪マラソン競歩札幌移転の裏話やドーピングの話やeスポーツの話や体育会系猛烈サラリーマンの時代からスポーツ・インテリジェンスの時代への変化の話…などなどを話す。皆さん非常に熱心に耳を傾けてくださって良かった。続く懇親会でもFC愛媛や野球のアイランド・リーグに関わっている人など様々な人と話して愛媛の銘酒を次々と勧められて…途中の中座を詫びながら空港へ。このときのタクシーの松山出身の運チャンが京都に暮らした経験があってそのとき木屋町のキャバレー・ベラミで山口組の田岡一雄組長が銃撃された話題などが飛び出し小生もベラミは我が電器屋の得意先でその事件はよく知ってるという話になって…ナンノコッチャ。松山空港で一六タルトとジャコ天と坊っちゃん団子を土産に買って最終の夜間飛行晩飯&ビール付きで羽田へ。空港からタクシーで帰鎌。少々疲れた四国日帰りでした。

11月27日(水)
朝起きると今日も小雨。パラつくなかを青いサッカー日本代表応援用のレインコート被って黒兵衛と散歩。日本代表のユニフォームがアノ最低の新しい迷彩カラー変わったからにはレインコートのデザインも替わるのかな?それこそ海兵隊の上陸作戦用レインコートに替わってしまいますね。いや戦闘用メイサカラーはもっとくすんだ色ですね。ってのはともかくあのユニフォームの柄はサイテーですね…と大住良之さんも東京新聞に書いていたことを改めて主張しておきます。ワン。終日請求書書いたり交通費の精算をしたり…雑用にウンザリ。ま。仕方ないか。同年代で出世している人は秘書にやらせるのだろうけどコチトラしがないフリーの物書き。個人事業主ですからね…なんて独りで嘆きながら夕方から外出。湘南新宿ラインで恵比寿へ(乗り換えは渋谷よりラクですからね)。山手線で原宿へ。地下鉄千代田線に乗り換えて(しかし千代田線神宮前駅の階段の手摺はナンデこうも使いにくいのか!?階段と同じようにガタガタしたデザイン優先だか何だか知らないけどこんな手摺は手を滑らせることができない!早い話が使えない!)代々木公園駅へ。白寿ホールで行われた日本スポーツ学会大賞の表彰式に出席。今年の受賞は元ラグビー日本代表・同志社神戸製鋼オックスフォード大で活躍して現在ヒーローズというNPO団体を立ちあげて子供のラグビーに尽力している林敏之さん。微力ながら小生が最初に推薦したので会場で推薦人として推薦理由を話したあと表彰式。そして林さんの記念講演。自分のラグビー体験のなかから子供たちの感動という体験を教えたいという講演は熱が入って有意義で面白かった。なるほどラグビーは楽しく…しかし苦しい練習を乗り越えて…美しく輝くので…漢字で書くと「楽苦美」となるのですね。第1部が終わると第2部は第7回スポーツ・セカンドキャリア・フォーラム。元プロ野球投手で今は(株)白寿で働く岸川登俊さん小野仁さん松修康さんの体験談。プロ野球選手になることだけを目標に野球だけをやって来て(勉強とかは野球の邪魔になるからとやってこなかった)プロ野球をクビになった3人がサラリーマンになった経緯は傾聴に値する話。社会人として一から勉強をし直さなければならない彼らにとっては野球史かやってこなかったという気持ちを野球では誰にも負けなかったという自信に変えて新たに成長するまでの過程はたいへんだったのですね。しかしソーユーはなしを自己分析も加えて3人が話されたのは素晴らしかったです。第2部は聞かないつもりで早く帰りたかったけど(明日が早いので)聞いて良かったと思いながら工事中で歩きにくい渋谷駅で長距離を歩いてなかなか来ない湘南ラインに苛つきながら帰宅すると夜の10時半。晩飯食ってビール飲んで風呂入ってオヤスミナサイ。

BOOK
秋葉忠利『数学書として憲法を読む 前広島市長の憲法・天皇論』(法政大学出版局)
秋葉忠利『数学書として憲法を読む 前広島市長の憲法・天皇論』(法政大学出版局)
森貴信『スポーツビジネス15兆円時代の到来』(平凡社新書)
森貴信『スポーツビジネス15兆円時代の到来』(平凡社新書)

11月28日(木)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・コラム』電話出演。ロシアのドーピング国ぐるみの不正について話す。遺伝子ドーピングの時代に入っているスポーツ界でロシアの尿取り替えなんていずれ古い話になるのでしょうね。しかし遺伝子操作によってスーパーマンが生まれるかもしれない未来にドーピングはどんなふうに取り扱われるのでしょうかねぇ?今日も小雨がパラつくなか黒兵衛と散歩。風邪だけはひきませんように…インフルエンザの予防注射を受けたから大丈夫か…風邪とインフルエンザは関係ないか。ワン。終日デスクワーク。なんかしらん昨日に続いて雑用だらけ。まぁ仕方ない。ホームページの更新もなかなかできない…映画を観ることもできない…かろうじて本だけは読んでるか…イヤ最近買った2冊がなかなか読めていないなぁ(>_<)秋葉忠利『数学書として憲法を読む 全広島市長の憲法・天皇論』(法政大学出版会)&森貴信『スポーツビジネス15兆円時代の到来』(平凡社新書)。あと30頁くらいの『危機と人類(下)』を早く読み切って次の本に向かわねば。しかし『危機と人類』は最後の繰り返しがかったるいなぁ…などと思いながら週末のオペラ講座ヴェルディの『椿姫』のレジュメをなんとか仕上げたところへTBSより電話。明日の「ひるおび!』川井梨沙子選手が石川県レスリング協会の下池新悟会長を「告発」するコメントを出したことですね。地方のスポーツ団体の「ボス」は(一般論として)問題が多いですね。特に問題があるのはバレーボールとレスリングですね。1964年の東京五輪で大活躍した両競技は大松博文と八田一郎という指導者が「根性論」と誤解された結果次の世代の指導者(地方のボス)が間違ってしまったのですね。2人とも確かにスパルタ的猛練習を施したけど同時に非常に科学的なトレーニングも実践。でないと世界で勝てませんからね。ところが今年70歳前後になる地方のボスたちは表面的な支配者的独裁者的強権的指導だけを誤解して引き継いだ面があるのですよね。これは是非とも糺さなければ…で晩飯のあと風呂入って電話打ち合わせしてベッドへ。

DVD
『エニイ・ギブン・サンデー』
『エニイ・ギブン・サンデー』

11月29日(金)
朝起きてベッドのなかで『危機と人類(下)』読了。各国の歴史の紹介は面白かったけど著者の理屈は繰り返しも多く面白くなかった。上巻最初の章と下巻最後の章は(それが著者の一番書きたかったことでしょうが)不要ですね。こーゆー作者の独りよがりというのは作家作曲家画家などによくあることですね。自戒。ベッドから出て黒兵衛と散歩。久し振りの青空。ワン。イロイロ準備して東海道線で新橋へ。タクシーで赤坂TBSへ。柔道の溝口紀子さんと『ひるおび!』生出演。石川県レスリング協会会長を金メダリストの川井梨沙子さんが告発発言したことについて。70歳を超えた会長の発言は酷いですね。「残念ながら女…」「カネは渡しとる…」「募金箱に一万円入れてやった」「ワシには権限があるからしようと思えば自分の一存でクビや採用はできる…」「川井(父・孝人氏)なんかとっくの昔にクビになって終わっとるよ。ワシがその気になれば…」マスコミのインタヴューに顔を出して臆面もなくここまで喋れる会長がいるというのも驚きですがこーゆー御仁には去ってもらうほかないですね。イロイロ話して局のクルマで帰宅。明日のオペラ講座の準備と月曜締め切りのスポーツビジネスに関する資料を渉猟して久し振りの晩飯映画劇場はアメフット映画『エニイ・ギブン・サンデー(日曜日に得られたモノ)』。さすがはオリバー・ストーン監督。ただのスポーツ映画で終わらせずアメリカのスポーツ(アメフット)に横たわる問題点や黒人差別の問題や白人支配層の問題を浮き彫りにした上でスポーツの素晴らしさ・若者の心情・ベテラン・スポーツマンの悲哀まで描いて見せています。ドキュメンタリー・タッチのカット割りの多い映像でロッカーでののフルチン姿の選手たちや女性ファンにもてはやされる選手の姿を描いたりシンミリと静かに自問する選手の顔をアップで捉えたり…アル・パチーノのコーチ役やキャメロン・ディアスのお嬢様オーナー役も良かったけどストーン監督自身がアメフットのTV解説者として顔を出すのも面白かった。見事なスポーツ映画ですね。風呂のあとビデオに録画したチコちゃんを酒呑みながら見てベッドへ。

11月30日(土)
朝起きて黒兵衛と散歩。ほんの少し前までは日陰の涼しさを求めて歩いていたのが今は陽向の暖かさを求めて歩いてる。服装もTシャツ1枚からトレーナーへ。さらにオーバーオールを纏ってと変化。時の経つのは早いですなぁ。ワン。散歩のあとイロイロ準備して東海道線で品川へ。新幹線で名古屋へ。中日栄文化センターでオペラ講座。『オペラで泣きましょう!』をテーマにした講座第2回は『カルメン』に続いて『椿姫』。フランコ・ゼッフィレッリの演出の見事さ素晴らしさ―最初の前奏曲で死の床に伏したヴィオレッタが過去を思い出す設定で第1幕第2幕が進み第3幕の前奏曲で再び死の床に戻る設定―を解説。さらに衣裳・舞台装置の色彩の素晴らしさにも触れて彼の監督した映画(主役はストラータス/指揮はレヴァイン)と演出した舞台(ヴェルディの生まれ故郷ブッセートでの観客300人の小劇場/主役はボンファデッリ/指揮はドミンゴ)を味わう。しかし最高の聴きどころはレナート・ブルゾンのジョルジョ・ジェルモンですね。これほど見事に父親の威厳と悲哀を表現した歌手はいませんね。67歳…今の俺と同い年のときの舞台か…。2時間の講座の終わったあとある老齢の女性の受講生の方が「16歳のときに椿姫でオペラのファンになってコノ歳まで同じ椿姫をイロイロ違う演奏で楽しめるのは嬉しいですねぇ」と挨拶してくださった。クラシック(オペラ)の文化とはそういうモノですね。新幹線でビール&爆睡。帰宅してモツ鍋&赤ワイン&風呂&日本酒でベッドへ。

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