ナンヤラカンヤラ
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2003年 11月12月

DVD
ヴェルディ『海賊』
ヴェルディ『海賊』

3月1日(月)
久しぶりに佐吉と散歩。こーゆー日常が大事ですな。メールやら校正やら手紙やらFAXやら仕事の整理に四苦八苦。なんでこんなにいろいろ溜まるのか!?情報機器は仕事を溜める機械か!?仕事の痰壺か!?これは言い過ぎやな。昼飯を挟んでバンクーバー閉会式。浅田真央の笑顔はイイけどカナダ人歌手の歌には飽きるなぁと思たころ時期開催都市ロシアのソチのイベントになってウワッと思たらゲルギエフ登場。続いてグレギーナも。ボリショイやマリンスキーのバレリーナも。ナルホド歴史の長さと奥行き違いは大きい。ラフマニノフの『鐘』はソチでは評価されやすいやろね。この選曲がダメやったとTVで喋った人は「浅い」人やね。「浅い」から悪いわけではないけど。などと思いながらバンクーバーも閉幕。日本のメダルの少なさと選手援助のカネの少なさが話題になってるけどどこまでを計算に入れてるか疑問。確かに多くはないやろけどナショナル・トレセン建設費なんて入ってへんのやし他国はスポーツ予算全額計算に入れてるとこもあるし予算獲得ばっかり考えてるスポーツ関係者の出すデータを鵜呑みにしたらアカンで。要はスポーツを通じて社会が豊かになってるか?国民が幸福になってるか!?そういう目的に向かって進んでるか!?そのためには…が問題やのにソーユー議論はナカナカないな。

3月1日(月)つづき
閉会式見物後桐蔭横浜大学のシラバスづくり。立教の大学院と大学に続いて4月から桐蔭でも授業開始。学問勉強の愉しさに気づいてへん奴にスポーツを通してその愉しさを教えてやるぜ。それにしてもゆっくりした生活には入れへんなぁ。あ。入院してるときもっとゆっくりしたら良かったなぁ。なんでリハビリ焦って早よ復帰しよと思たんやろ?まぁそーゆー性格やな。晩飯オペラ劇場はヴェルディ『海賊』。ナルホド初期の作品だけあって音楽は面白いけど構成は中途半端。ブルゾンも煮え切らんやろ。でも一見一聴の価値ありの面白さ。『マクベス』もどきや『椿姫』の先取り音楽満載。ヴェルディにもこんな時代があったんや…。

DVD
『フランコ・コレッリ/1971年東京コンサート』
『フランコ・コレッリ/1971年東京コンサート』
ヴェルディ『ナブッコ』
ヴェルディ『ナブッコ』

3月2日(火)
朝佐吉と散歩。あ。昨日書き忘れたけど近所の高圧線鉄塔で東電による電線の架け替え作業が始まった。これが美事。超高い場所にある一本の電線の上で生産的建設的アクロバット。見惚れる。今日は雨模様で工事中止で思い出した。朝から個人的身辺整理。歳重ねると色々ありまんな。バンクーバー閉会式。開会式失敗を利用するのはナカナカ。しかし見ていて飽きる。選手は国旗とは別やのにバラバラ入場やなくあくまで国別なのは指定席があるから?やっぱり閉会式は1964年東京を凌駕する五輪はないなぁ。それにしてもなんでジョン・ウィリアムスのロス五輪の音楽ばっかり流すのかなぁ。浅田真央はエエなぁ。誰や!小学生が口紅塗ったような…なんて言うた奴は!妙な流し目よりよっぽどエエやないか。ああ閉会式飽きるなぁ…と思てたら突然ゲルギエフが出てきた!ゲルギーナも出てきた!ボリショイとマリンスキーのダンサーも!うわあ。文化的歴史の有無は大きいなぁ。浅田真央のラフマニノフもロシア向きやったな。閉会式は歴史のない時代遅れの音楽に戻って幕。昼飯食いながら『フランコ・コレッリ1971東京』という輸入盤DVDを見る。凄いズリアゲズリサゲの歌手やけど声は超一級品。こういう凄い歌手はおらんようなったなぁ。あ。フィギュア・スケートについてなかなかもしろいブログをメールで紹介してくれた人がいました。これはなかなか見事なフィギュアスケート論です。http://plaza.rakuten.co.jp/mizumizu4329/

3月2日(火)つづき
なかなか長期的な展望に立った仕事に手がつけられへんなぁ…と思いながら確定申告書類の整理の傍ら出版社や新聞社やテレビやラジオからのバンクーバー五輪に関する電話を受けるうちに夕方の佐吉の散歩。晩飯オペラ劇場はヴェルディ『ナブッコ』。2004年ジェノヴァ・カルロ・フェリーチェ劇場公演。へええ。そんなオペラ座があるのんか。ふうん。テノールの中嶋康晴さんが出てるやん。などと思いながら見たらコレが超名演!指揮者のリッカルド・フリッツァというのは若いけど凄い奴っちゃなぁ。序曲聴いただけで大感激。歌手も若手揃いで高質迫力満点大満足でした。連日オペラのDVDは故あってH氏の御厚意により手に入れたものですが(Hサン!おおきに!)まだ聴いてへん名演が仰山あるものです。嬉しい悲鳴とはいえ明らかに情報過多。処理に困る。処置に困る。心は喜んでも頭のなかの整理に困る。昔のLPレコード・コレクションの時代が懐かしい。

BOOK
前田晴人『桃太郎と邪馬台国』(講談社現代新書)
前田晴人『桃太郎と邪馬台国』(講談社現代新書)

3月3日(水)
朝佐吉と散歩のあと大阪毎日放送へ。新幹線ではインタヴューしたばかりの茂山逸平クンの御両親の茂山七五三さん御夫妻とバッタリ。挨拶の後爆睡で京都で降りられたのを知らずに失礼しました。新大阪では料理の新たな修行場所を求めて住まいを大阪に移したBFに会いに来ていた次女と合流。毎日放送の楽屋でTVを見せてやる。BFはTVもない部屋で朝から晩まで仕事オンリーやそうな。まぁ若いうちはそういう時期も必要や。番組ではバンクーバーの総括的コメントもたっぷり。あ。司会の角淳一さんも先週俺が出たBSフジの『プライムニュース』を見てたらしい。峰竜太さんにも「面白かった」と言われたけど業界人のBS民放視聴率は高そうやで。番組出演後明日の『ぷいぷい』のソチ五輪の問題について取材を受けたあと帰鎌。往復の新幹線で読み出した前田晴人『桃太郎と邪馬台国』講談社現代新書がオモシロイ。一寸法師と住吉の関係は知ってたけど住吉三神と景行成務仲哀神功との関係は知らなんだな。ふ〜ん。漢字変換間でATOK(一太郎)では天皇の名前がスラスラ出るんやな。神武綏靖安寧懿徳孝昭孝安孝霊孝元開化崇神垂仁……なるほど。最初は変換でけんもんでも天皇をつけて変換すればイッパツや。正親町なんてのも変換できる。あたりまえかな。Microsoft IME Standard(Word)ではどないやろ。神武はいけるけど水税(綏靖)でもうあかんなあ。天皇つけても出えへんなぁ。威徳(懿徳)もあかんなぁ。高齢(孝霊)も出えへんなぁ。正親町は出るなぁ。京都の住所にあるからかな?やっぱりアメリカのやしなぁ。あ。俺のMicrosoftは2003やし最新のは歴代天皇の名前くらい変換できるかな。帰宅後遅い晩飯サッカーVTR劇場。こんな弱い相手に…。

BOOK
橋本治『双調平家物語15源氏の巻(承前)落日の巻・灌頂の巻』(中央公論社)
橋本治『双調平家物語15源氏の巻(承前)落日の巻・灌頂の巻』(中央公論社)
ビアトリス・ホーネガー『茶の世界史』(白水社)
ビアトリス・ホーネガー『茶の世界史』(白水社)
渡部哲郎『バスクとバスク人』(平凡社新書)
渡部哲郎『バスクとバスク人』(平凡社新書)

3月4日(木)
朝佐吉と散歩。体操筋トレのあと連載原稿執筆。久々に毎日新聞『金曜カフェ』。バンクーバーでの日本のメダル数について書く。明日朝刊の紙面に掲載予定。午後から島森書店で註文してた本を購入した後東京へ。電車のなかでパラパラ読む。ぎょえ。渡辺裕『マーラーと世紀末ウィーン』岩波現代文庫は『文化史のなかのマーラー』と中味がまったく同じやん。詐欺に遭うたみたい。『吉田秀和作曲家論集@ブルックナー、マーラー』はパラパラ読んで嗚呼やっぱり買わんでもよかったなぁと後悔。ナンデこんなまわりくどい気取った衒学的で的外れな文章を書く人が音楽評論の大家ともてはやされるんやろ?まぁゆっくり読んでみよ。ビアトリス・ホーネガー『茶の世界史〜中国の霊薬から世界の飲み物へ』白水社は面白そう。頭の数頁読んだだけで興味津々。渡辺哲郎『バスクとバスク人』平凡社新書は若いときに初めての海外貧乏旅行でスペインをぶらついたときにバスク解放戦線のデモに巻き込まれて警察にゴム弾を浴びせられた経験から呼んでみたく思った本。橋本治『双調平家物語15源氏の巻・落日の巻・灌頂の巻』中央公論は1巻からずっと興奮して読んできて途中で忘れて完結したのを知らなんだシリーズ完結編。オモロそうな読みたい本がいっぱいあって嬉しいけど時間がないなぁ。東京九段のA・C事務所へ。小栗哲家さんは欧州出張中やったけど色々お世話になった御礼に鳩サブレー持って(いつもコレや・苦笑)挨拶がてらロバート・カーセン演出のバーンスタインのミュージカル『キャンディード』の舞台の外国盤DVDを借りる。そのあと立ち食い蕎麦食ってから夜の新宿三丁目Pitt Innへ。

3月4日(木)つづき
新宿Pitt Innでの『こんな風にすぎて行くのなら〜浅川マキがさよならを云う日』に出席。角を曲がろうとしたら大学時代の友人で浅川マキの駒場寮でのコンサートのときの部屋の主だったAlice夫妻とバッタリ(もちろん渾名です)。照明のおゆきさんとも。入口でヨメハン待ってると次々と大勢の人が途切れず訪れるなかでピアノのシブヤン(渋谷毅さん)がいたのでマキの最後の名古屋でのコンサートの様子を教えてもらう。ふ〜ん前日のコンサートは最高の出来やったんか。小生にとってのシブヤンは亀ちゃん(亀淵友香さん)やシュン(酒井俊さん)のバックしか知らんというような昔話をしてたらヨメハンが来たのでヨメハンもシブヤンとの再会を懐かしみ喜んだ後Pitt Innのなかに入って献花。Romiさんがマネージャー役に戻って忙しくしてる。その後道を挟んだRomiさんの店『ふらて』へ。カウンター席でおゆきさんの旦那の一郎さんとも再会。そのうち山下洋輔さんもやってきて昔話と猫話に花が咲く。そうや。おれは洋輔さんが手直しする前のマキ作曲のちょいとアップテンポの『私の金曜日』を知ってるんや。Romiさんの旦那や昔の友人にも挨拶されて…曼荼羅の社長も来てるというので感激してテーブル席へ挨拶に。うわぁ。30年ぶりかなぁ。昔カネのないとき大盛カレーを毎晩食わしてもろてマダ借金が…と話す間もなく隣にギターのノブさん(萩原信義さん)とベースのケンさん(吉田健サン)も発見。皆さん髪が薄くなったり太ったり。けど懐かしさに涙が出そう。ヨメハンも昔口説かれた(笑)ノブさんや何度も通った曼荼羅の社長との再会に感激。これもみ〜んな浅川マキさんの功徳というべきか魔性というべきか…。滅茶滅茶心が温まって帰りの電車のなかでも静かに乾杯。ロング缶1本。♪今日港の近くで〜女が死んだ〜みんなその話で〜もちきりだった……今夜はオシマイ〜もう店仕舞い……。

BOOK
坂井保之『波瀾興亡の球譜~失われたライオンズ史を求めて』(ベースボールマガジン社)
坂井保之『波瀾興亡の球譜~失われたライオンズ史を求めて』(ベースボールマガジン社)
坂井保之『「ニッポン・プロ野球」考』(海鳥社)
坂井保之『「ニッポン・プロ野球」考』(海鳥社)
河村英文『西鉄ライオンズ〜伝説の野武士球団』(葦書房)
河村英文『西鉄ライオンズ〜伝説の野武士球団』(葦書房)
『新潮45別冊「小沢一郎」研究』
『新潮45別冊「小沢一郎」研究』

3月5日(金)
昨日はちょいと疲れたのか朝寝。というても7時半には目覚める。歳とると朝が早いで。朝からイロイロ資料調べ。野球史を繙くのはオモシロイ。ただ最近の若い野球ファンが古い野球史にどれほど興味があるかは疑問やけど。昼飯オペラ劇場はパリ・シャトレ座バーンスタイン『キャンディード』。さすがロバート・カーセン演出はオモロイ。ホワイトハウスやマリリン・モンローがTVのなかで…というのは今夏佐渡裕と兵庫芸文センター公演(東京公演はオーチャードホール)があるので内緒にしとくけど流石カーセンやね。夜『鮨処もり山』へ。坂井保之さん『プロ野球血風録(仮題)』3度目のインタヴュー。話がオモロ過ぎるで。『新潮45』の編集者も姿を現し別冊の櫻井よし子編集長『小沢一郎研究』いただく。目次見ただけでオモロそうな本に坂井氏の舌も滑らかになったのか西武堤ダイエー中内両元オーナーについての話も弾む。ソノ暴君ならではのエピソードは文字にしたいなぁ…アカンかなぁ…。アマゾンで古本しかない貴重な坂井さんの著書『波瀾興亡の球譜〜失われたライオンズ史を求めて』ベーマガ社をいただいたので帰宅後ベッドで読み出す。凄い。コノ本をミキタニやホリエモンは読んだのかなぁ。ライオンズものの本としては河村英文『西鉄ライオンズ』葦書房が秀逸やったけどソーユー幻想のもとづく実態やなくその後の悲惨なリアリズムは一読の価値ありやな。

DVD
『ミスティック・リバー』
『ミスティック・リバー』

3月6日(土)
今日も朝寝。9時までベッドから出んかったのは何ヶ月ぶりやろ。ちゅうても5時にいったん目を覚まし『小沢一郎研究』の本を6時半までベッドのなかで読んで寝直した後のこと。それでもよう寝た。佐吉に散歩が遅なったことを謝って雨のなかを歩いたあと音楽関係の資料整理。昨日の野球の話がいったん途切れるのはシャーナイな…と思いながら横浜音楽堂へ。金聖響指揮神奈フィルの「ロマン派の響きシリーズ第1回」。メンデルスゾーンの『真夏の夜の夢序曲』『交響曲1番』とシューベルトの『グレイト』。少々地味で滋味な味わいのコンサートと思われたがさすが聖響の棒が冴え渡り天才メンデルスゾーン15歳の作品がこんなにオモシロイとは思わなんだ。『グレイト』も見事で神奈フィルの気合の入れようも素晴らしくコノ長大な曲をノンヴィブラートで鮮やかに響かせて音楽堂の木のホールとも見事にマッチ。終わったあとの大きな拍手で演奏の良さと聴衆の満足度の高さを再確認。やっぱりすべては拍手で決まるなぁ。聖響神奈フィルはコンマスも含めてイケテル(このヤンキー兄ちゃんコンマスの見事にオケを引っ張る演奏を見たこと聴いたことのない方は是非一度コンサートに足を運ぶべきです・笑)。終演後楽屋へmimulaの顔を見に行って(笑)聖響さんにマーラーの本をプレゼントして帰宅。晩飯映画劇場は久しぶりにクリント・イーストウッド作品『ミスティック・リバー』。ベストセラーの映画化。3人の少年の数奇な人生の巡り合わせ。ハリウッド的映画としても良くできてるが現代アメリカ文学として読みとうなった。そう思わせたのはイーストウッドの力か。

DVD
オッフェンバック『ホフマン物語』
オッフェンバック『ホフマン物語』

3月7日(日)
朝佐吉と散歩。工事中の鉄塔から高圧電線が消えていることに衝撃。あんな高いところにある長い電線を下の民家に影響なくヘリも飛ばさずいったいどうして撤去したのか!?と考えるうちに納得。よく見ると電線に変わって1本だけピアノ線のような太い鉄線状の線が渡ってる。ということはまず鉄柱から外した電線の端を他の電線にくっつけて別の鉄柱へと引っ張る。それを何度か繰り返して電線を2本残したところで同じ作業をするときピアノ線と思しき線をくっつけて渡す。最後の電線の端はそのピアノ線にくっつけて回収する。これでいいはず。しかし。新しい電線を張るとき1本目はどうする?ピアノ線のようなもんに何か仕掛けがあるんかなあ?どうするのか見てみたいなあ。佐吉は興味がないようで上を見ない。好奇心のない犬め。昼前から午後にかけて大船へ。野暮用でと買い物。御近所さんに何人か出逢う。日曜日はヤマダ電機かいな。デパート潰れる昨今やもんな。帰宅後読書。資料整理。晩飯オペラ劇場はバスチーユ・パリ・オペラ座オッフェンバック『ホフマン物語』。演出のロバート・カーセンが遺憾なく天才を発揮。とにかく唖然。とはいえ他のアイデアのパクリと思えるところも。もちん悪いことではない。オランピアを歌った若きソプラノのランカトーレは見事の一言。人造人形が男(ホフマン)に跨り女性上位で身体をズッコンズッコン上下させながら歌うんやもんな。しかも人形姿の裸に…。いやソレをさせるカーセンが凄いな。

DVD
オッフェンバック『ホフマン物語』
オッフェンバック『ホフマン物語』
スティング『ウィンターズ・ナイト~ライヴ・フロム・ダラム大聖堂』
スティング『ウィンターズ・ナイト~ライヴ・フロム・ダラム大聖堂』

3月8日(月)
朝佐吉と散歩。昼まで仕事。昼飯音楽劇場はスティング。イングランド北東部の旧都ダラムにある世界遺産大聖堂でのコンサート。仕事で焦る気持ちがスウーッと軽くなる爽やかな音楽。中世イギリスの舞踊歌曲から現代のソフトロックまで。スティングは20年ほど前にパヴァロッティと共演してから変わったな。いや。もともとクラシックも好む要素があったんやろな。ナチュラルなシンガーやで。ソレにしても心洗われる場所と唄やな。午後も仕事。当たり前やな。仕事せな。しっかし去年の大病入院の経験からやれる仕事は全部やらなと焦って病みあがりで企画引き受けすぎたかな。満杯やな。マイッタナァ。晩飯オペラ劇場は昨日に続いて『ホフマン物語』。野外の馬鹿デッカイステージやけどピエール・ルイジ・ピッツィの演出はきめ細やかに見事。昨日のホフマン(シコフ)と悪魔(ターフェル)も良かったけど今日のスコーラとライモンディも見事。しっかしランカトーレのアジリタはここでも最高!昨日ほどスケベな演出とは違ってスカートを何度もめくり上げるだけやけど(笑)人形(オランピア)の役は彼女以外に考えられなくなるほど見事。グルベローヴァと世代交代やな。とはいえ晩飯のときの映画やオペラを見てられんほど仕事が混んできたなぁ。どーしょーかなぁ。そうなると人間でなくなることやし……。

3月9日(火)
終日仕事。夜関内のテレビ神奈川へ。佐藤しのぶさんの『出逢いのハーモニー』VTR撮り。楽しく京都談議オペラ談議スポーツ談議。終わって『213』へ。エライ雪と風やなぁ。タクシー待つのにドエライ行列やで。ああ〜サブ。痩せるとホンマに寒いなぁ。鼻水出てもうたぁ。クシャン。仕事だけの一日は書くことないなぁ。モノカキは仕事ばっかりしてたらアカンちゅうこっちゃな。遊ばなアカンちゅうことなんやな。クシャン。せやないと書くもんなくなるもんな。ヘックショ〜ン。

DVD
プッチーニ『蝶々夫人』
プッチーニ『蝶々夫人』

3月10日(水)
本日も佐吉と散歩以外は机の虫。早朝ラジオ2本。どうしようもなく依怙贔屓や不正の入り込む余地が常に存在するフィギュアスケートの採点について話したあと一心不乱に原稿書き。終日仕事。計14時間くらいかな。編集者の皆さんはきっと熱を入れて懸命に我が社の仕事と取り組んで…とお思いでしょうがマァその通りと申しておきましょう。ただマァ順番がありますもんでそのうちには…(汗)。午前の仕事でフウウッと疲れて昼飯オペラ劇場はヘンデル『アグリッピーナ』第1幕のみ。フランスのバロック演奏を代表するマルゴワールの指揮。平田オリザの舞台も演出したフランス演劇界の鬼才フィスバックの演出。2003年トゥルコワン市立劇場公演。これは凄い演奏。面白い舞台。カリギュラの妹でネロの母親の物語として秀逸。続けてみたいけど仕事。2幕以降は明日。午後の仕事にフウウッと疲れて遅い時間の晩飯オペラ劇場は気楽に楽しめるものとしてプッチーニ『蝶々夫人』を選んだけどナンヤこの舞台は!2004年のプッチーニ音楽祭での野外劇場のライヴでデッシーのタイトルロールもアルミリアートのピアンカートンもポンスのシャープレスも素晴らしく何よりドミンゴの指揮が見事に歌ってるのに演出がサイテー!蝶々夫人が蝶々なのはマァ当たり前かもしれんけどピンカートンがサソリでシャープレスがコオロギでスズキが蛾で他に芋虫やら甲虫やら…ナンデ登場人物を無視にせなアカンねん。しかも蝶々夫人の子供がテントウ虫。蝶々が産むのは青虫やんけえとツッコミどころ満載。あ。たしか来日公演で物議を醸した舞台や。2幕途中でコレも明日に回す。寝る前に新聞読んでエエエーッ!鶴岡八幡宮の大銀杏が倒れとる!昨晩の雪霙嵐のせいか。樹齢千年。公暁の実朝暗殺も目撃した大木。しかし寿命は訪れる。諸行無常。南無阿弥陀仏。

3月11日(木)
朝佐吉と散歩のとき大発見!久々の富士山!見事に雪をかぶった大きな美しい山が姿を現す。なるほど。富士山は日によって大きくなったり小さくなったり消えてなくなったりするもんなんですなぁ(笑)。もう一つ大発見!高圧電線と鉄塔の改修工事で電線に変わって張られた最後の1本のピアノ線のようなワイヤーがなくなってた。どないして外したんやろ?1(3月7日付本欄参照)ワイヤーの端が民家の屋根に落ちる前に猛スピードで巻き取ったんやろか?!(笑)

3月11日(木)つづき
終日仕事。仕事。仕事。原稿整理と原稿書き。なんのこっちゃら読む人にはわからんやろけどモノカキの日常とは本質的にこういうものです。いや。モノカキの本質とは日常的にこういうものです…と書いたほうがあたってるのかな。いずれにしてもジャーナリストの日常とはちょいと違うんでしょうね。遅い晩飯オペラ劇場は昨日の続きで歌手がいろんな虫に扮した『蝶々夫人』。いやいろんな虫が歌手に扮したのかな。その2幕3幕。蝶々夫人の蓑虫のような衣裳の背中に漢字で「幼虫」と書いてあるのには笑った。最低の無意味な演出もここまで徹底されると考え込んでしまう。ナンデこんな阿呆なコトしたんやろ?しかも蓑虫であれ天道虫であれ蟋蟀であれ衣裳は徹底的に豪華。こんなことにカネかけるなよ。しかもこの阿呆な演出家を日本のオペラ界は招いたこともあるらしい。日本にも他に人材おるやろ。それにしてもドミンゴの指揮と歌手陣は最高の演奏。ブラヴォーとブーイングの交錯。阿呆臭なってヘンデル『アグリッピーナ』の第2幕を見る。こっちは演奏も舞台もサイコー。オペラはホンマにオモロイなぁ。何日か前イタリアにいる佐渡裕さんから「ブリテン『ピーター・グライムズ』トリノ公演大成功!」で「毎日大宴会!こっちのワインは美味くて安い!」とメール。ブリテンは苦手でまだようわからんけど確かLDがあったはずやから見てみようかな。

3月12日(金)
今日もモノカキの日常。とはいえ拝啓編集者様。貴殿から依頼された仕事はいっこうに進まんのですよ。とほほ。仕事中に何度も電話。朝青龍のモンゴル帰国後の発言について。もうしゃーない奴っちゃなぁ。これでは引退相撲もでけへんで。夕方『ちちんぷいぷい』に同じテーマで電話出演したあと外出。品川の寿司屋へ。気が置けない友人のYさんHさんMくんとビールや焼酎飲みながら歓談後新幹線で名古屋へ。ホテルでNHK『日米同盟』についての討論番組を見たあと就寝。

3月13日(土)
朝東海テレビ『スーパーサタデー』生出演。朝青龍問題よりもスポーツ庁新設を視野に入れたスポーツ振興政策の参考に古田(プロ野球)平尾(ラグビー)朝原(陸上)の3人が文科省に呼ばれたほうがニュース的に面白い。とはいえ根本的な話が行われたかどうか。障害者スポーツまで包摂した話題になったのかどうか。副大臣のスズカンの姿が見えたのでわかってるはずやけど…。帰宅後極私的事件の処理でウンザリ。嗚呼仕事に専念したい!60も近づくといろんな事件が周囲に起こるもんでんなぁ。その事件処理だけに専念してる人がいっぱい仕事を抱えてる人間に問題を投げかけてくるんやからエエカゲンにしてほしいわ…ってコレマタ読者の人に理解不明の書き方でスンマセン。

DVD
『音楽ドキュメンタリー《海の航跡》ルイジ・ノーノの芸術』
『音楽ドキュメンタリー《海の航跡》ルイジ・ノーノの芸術』
『ベルリン・オペラ・ナイト』
『ベルリン・オペラ・ナイト』
『ヴァルトビューネ2002アンコール名曲の夕べ』
『ヴァルトビューネ2002アンコール名曲の夕べ』

3月14日(日)
昨日勃発した極私的問題から精神的に立ち直れず原稿書けず仕事にならず。嗚呼精神的に弱い自分に嘆息。そんなことで落ち込んでてもシャーナイのでちょっとでも仕事関連の読書。森本哲郎『世界の都市の物語8ウィーン』文藝春秋。えっ!?フロイトもシーレもヴィトゲンシュタインもツヴァイクも出てくるのにマーラーが出て来いひん。音楽家ではモーツァルトやベートーヴェンやシューベルトは出てくるのになんでやねん!巻末の年表にもブラームスとワーグナーにちょいと触れられてるだけ。マーラーは何処行った?著者は音楽に弱いんかな?それでウィーンに住んでたんかいな。それを自慢してるだけの本やで。古本屋で手に入れたオムニバスの『ウィーン大研究』春秋社のほうがはるかにオモロイ。そのなかの池田香代子『世紀末のファム・ファタル神話』は一読の価値あり。ふ〜ん。アルマはこの天才(マーラー)の道から石を取り除いてあげようとの使命感からベッドを共にしたのか。アルマの『マーラーの思い出』も線を引いたとこを読み返さんとあかんな。夕方佐吉と散歩。晩飯コンサートはケント・ナガノ指揮『ベルリン・オペラ・ナイト2003』。よく知られてるオペラ・アリアや重唱の連続は楽しい。続けてヤンソンス指揮ベルリン・フィルの『ヴァルトビューネ2002アンコール名曲の夕べ』。コレも楽しい!さすがロシア人指揮者の『くるみ割り人形』は見事。つづけて『音楽ドキュメンタリー《海の航跡》ルイジ・ノーノの芸術』を見て聴く。ノーノの音楽の澄んだ美しさやヴェニスの街の凄味ある映像も興味深かったけど音楽と政治についてアバドとポリーニが熱っぽく語っているのが凄かった。ふ〜ん。そういう人なんや。そやからああいう演奏なんで素晴らしい音楽家なんや。納得するうち極私的問題に対するショックも怒りも沈静。音楽の力は強い。しっかしこの2つのDVDを続けて見るとドイツ人よりもイタリア人のほうがはるかに知的に見えるから不思議やなぁ。イタリア人を「1人の大天才を世に送り出すために百万人の馬鹿がいる」と評したよーな文章を読んだことがあるけどソノトーリかな。

DVD
『茶の味』
『茶の味』

3月15日(月)
さぁ週も新しく変わったことやから仕事やでえ〜。他にすることないのんかいな!?ないねん!?と一人で突っ込んで一人で応えてサァ仕事。ふうっと一息ついてマダ午前11時前。大船まで出て静岡文化芸術大学の関係者と打合せ。元学長で現知事の川勝平太さんと先日メシ食ったときに何か面白いことやってくれと頼まれたことで説明聞くうちに物凄くやる気が出てくる。何しろバルセロナ五輪女子柔道銀メダリストの溝口紀子さんが東大大学院生でもありながら准教授として「スポーツ文化論」の講座をお持ちでホイジンガやカイヨワを読んだりリーフェンシュタールやら市川崑の映画を教材に使う講座を既に持てるんやから。その溝口さんが小生が客員教授で参加することを歓迎してくれてるとのことでヤル気が出えへんわけがあれへん。横浜桐蔭・立教に続いて静岡文化芸術大学でもガンバロ。午後から再び机の虫。ふううっと一息ついたところで晩飯映画劇場は石井克人監督『茶の味』。近々ダンサーの森山開次さんに逢うので見なければと思ってみたけれど彼の踊りの面白さと同時に石井監督の映像のリズムに感銘。なるほどアニメもあって中島哲也監督らの先駆者だとよくわかる。この作品で映画初登場の土屋アンナも素敵でした。石井監督の『鮫肌ナントカ』も見なければ。

DVD
『マーラー』
『マーラー』
『幻想交響曲/ヨーロッパ・コンサート2001』
『幻想交響曲/ヨーロッパ・コンサート2001』

3月16日(火)
朝佐吉と散歩の前から机の虫。そのあとも机の虫で原稿と睨めっこ。椅子に座った作業でも疲れると右脚が重くなってくる。やっぱり後遺症やろなぁ。パソコンを打つ右手がどうってことないのは右手も左手も中指1本しか使てへんからやろう。と疲れて昼飯音楽劇場。ヤンソンス指揮ベルリン・フィルの2001年イスタンブール公演。ハイドンの驚愕にモーツァルトのフルート協に幻想交響曲。やっぱりベルリンの音は凄いな。ヤンソンスの指揮もナカナカ。カラベリと煌めくストリングスの時代よりずっとええなぁ。満足。あ。カラベリはカラヤンとベルリン・フィルのことです。午後も机の虫。いろいろ電話。昨日に引き続きウレシイ仕事の依頼も。真面目に仕事してたらエエコトはあるもんです。それが36年間字ぃ書いてきた結論かな。大阪でフレンチを修行してるBFの元へ行ってた次女が迎えに行った長女と一緒に帰ってきてまた五月蠅い一家に戻る。晩飯映画劇場はケン・ラッセル監督の『マーラー』。DVDが廃盤になったのでVHSテープの中古を安く購入してくれたHクンが送ってくれたので早速見てみる。う〜ん……少年時代とか作曲の様子とかオモシロイのんやけど60〜70年代寺山修司風イメージ映像が出てくると…??????。荒野に立った十字架の前でナチスの鉄兜サド鞭打ち姐御姿のコジマ・ワーグナーがユダヤ人のマーラーを虐めるンヤもんなぁ。マトモなエエ場面も仰山あったのに残念。それに仲がぎくしゃくしてるマーラーとアルマの夫婦の間が第6交響曲第1楽章第2主題のアルマのテーマですべて氷解…ちゅうのはイージーすぎるで。まぁ見といてよかったけど。聖響さんに送ったげよかな。どーしょーかなぁ。

DVD
マーラー『千人の交響曲』
マーラー『千人の交響曲』
ドニゼッティ『愛の妙薬』
ドニゼッティ『愛の妙薬』

3月17日(水)
朝佐吉と散歩のあと鎌倉高校前の去年1か月近く入院してた病院へ。主治医の先生に自分でつけてる日々の血圧表を見てもらって薬の処方箋をいただくだけであとはオペラと神奈フィルのマーラー・チクルスの話。ま。あとはモウ3キロほど痩せるだけやもんな。それ以外に身体にプラスのことはないもんな。江ノ電乗って鎌倉経由で大船に帰ってちょっと買い物して帰宅。ブワーッと仕事関係の整理と校正戻しをいくつかしたあと夕方から再び鎌倉長谷へ。開店間もない小粋な日本料理店坂ノ下の『田茂戸』でSさんと仕事の打合せ。とはいえ料理が美味しくて仕事の話は何度も中断。焼酎も梅酒も旨くて仕事の話もできてほろ酔いで帰宅。いい気分で久しぶりにパヴァロッティのオペラを見る。ドニゼッティ『愛の妙薬』。相手役のヒロインはバーンスタインのマーラー『千人の交響曲』で贖罪の女を唄てるジュディス・ブレゲンでNYメトの舞台。パヴァは46歳。やっぱりエエ声で歌が上手いなぁ。当たり前やけど。Sさんもオペラはわからんけどパヴァロッティが凄いことくらいわかるいうてはったし今度ビデオあげよかな。あ。最近もう一人のSクンと御無沙汰や。エエ店発見したし一緒に行かねば。「あたしも連れてってや」と一番近くから声がして「わかってまんがな」(^_^;)

DVD
『鮫肌男と桃尻女』
『鮫肌男と桃尻女』
マスネ『タイス』
マスネ『タイス』

3月18日(木)
今日も机の虫。昼飯オペラ劇場でフェニーチェ劇場マスネの『タイス』をダイジェストで見るとなんとタイトルロールの娼婦役のエヴァ・メイが有名な間奏曲(タイスの瞑想曲)の場面で悶えて全裸に…と思たら替え玉のバレリーナやった。しかも全裸ではなく下半身には薄いTバックが…とはいえ凄いな。で音楽が耳に入らず。いつか聴き直さねば。午後再び机の虫。夕方佐吉と散歩の折ロング缶2本購入。昨日の酒で癖がついたかな。まぁこのくらい大丈夫やろ。昔の酒量に較べりゃ雀の涙みたいなもんや。けどマァ気ィつけよと思いながら晩飯映画劇場は石井克人監督『鮫肌男と桃尻女』。こーゆー映画作りははっきり言って好きではない。CFクリエーターがやりたいことやったのやろけど製作者の自分本位な身勝手が強すぎる。見る人のことを考えてない。にもかかわらず面白いアイデアも鮮やかな構造も高い芸術性も感じられない。テクニックはあるのに…残念。『茶の味』は面白かったのに…。

CD
『ジェラルド・ムーア・フェアウェル・コンサート』
『ジェラルド・ムーア・フェアウェル・コンサート』
『クレメラータ・ムジカ』
『クレメラータ・ムジカ』
PLACE
『鶴見の沖縄料理・南米料理』
『鶴見の沖縄料理・南米料理』

3月19日(金)
朝仕事の整理したあと東京へ。途中大船駅エキナカで自動証明写真セルフ撮影機で自写像を撮る。某放送局入館証用700円。便利なもんやなぁ。渋谷で某出版社編集者と打合せ。よっしゃ。それで行こ。ちょっと時間が空いたのでタワーレコードへ。渡辺裕『文化史のなかのマーラー』読んで聴きとうなったメンゲルベルク指揮の交響曲4番1939年録音を探す。うわっ。いろんな指揮者によるマーラー選集のBOXしかあらへん。どないしょ…と思たらCD10枚組で2000円程度。ミトロプーロスの『巨人』ストコフスキーの『千人』ワルター指揮ニューヨーク・フィル『5番』も入ってる。得した気分。ついでに隣にあったヴァイオリンのクレーメルによる新ウィーン楽派の室内楽作品集にマーラーのピアノ四重奏曲が入ってたので買う。1000円。これまた得した気分。ついでにCD11枚組のこれまた2000円程度のフィッシャー=ディースカウBOXも買う。これはシューベルトやらシューマンやらヴォルフやらの歌曲集。ピアノ伴奏はバレンボイムやらサヴァリッシュやから比較的新しい録音やな。そういや伴奏ピアニストとして最高の腕を発揮したジェラルド・ムーアの『フェアウェル・コンサート』の2枚組LPを持ってることを思い出しCDが出てへんか訊いたらなんと出てる!しかも1500円!1967年にコンサート活動を止めた伴奏ピアニストのムーアの引退を記念してディースカウ&シュワルツコップ&ロス・アンヘレスの3大歌手がコンサートを開いたもの。残念ながら店になかったけど絶対買おと心に決めてNHKへ。

3月19日(金)つづき
NHK関東甲信越地区番組審議委員会出席。モンゴルへ帰った朝青龍を迎えた群衆の声を7時のニュースの字幕が「大横綱お帰りなさい」と翻訳していたことにちょいと異議。モンゴル語に日本語の横綱に相当する言葉はないはずですからね。ほかに新番組『グレートサミット』に期待するものの最近放送されたその特番が『新春スペシャル』となっていたのにも異議。まるで新年早々に放送した番組の再放送みたいですからね。そしてパラリンピック特番で「思い」という意味なく使える便利な言葉が連発されていたことについても異議。これについてはアナウンス室長さんが以前「思い注意報」を出して注意を促してくれたが今度は「思い警報」を出していただけるとか。NHKの「思い」の濫用にブレーキがかかることを期待。しっかし総理大臣が濫用してるくらいやからなぁ。会議のあとの懇談会で談笑ののちオペラ『忠臣蔵』スタッフ打上会に出席。場所はなんと横浜鶴見工業地帯ど真ん中にある沖縄&南米料理の『国道下』『古宇利島』『エルボスケ』『八ちゃん』などという店をハシゴ。ゴーヤチャンプルーもソーキソバも豚の尻尾もブラジル料理のデザートも極上の美味さ。演出と美術は欠席したが三枝成彰氏の構成変更を山ほど批判できたから満足。まぁプロデューサー兼コンポーザーの好きなようにしたらええのんやけど今回の上演の評判が凄く良かった!と見せられたネット上の文章はほとんどすべて三枝氏の仲間。仲間ぼめを喜んでてもシャーナイで。筋の通った批評や批判ができずに無条件に仲間べたぼめしかでけへん文化人にもウンザリやで。エエとこはエエ。アカンとこはアカン。そうきちんと言やぁエエだけのことやのに…。帰宅後パラリンピックのダイジェストに興奮。アイススレッジホッケーの日本代表がカナダを破る!これ以上の快挙はないで!決勝でもアメリカをナントカ…。鶴見の沖縄南米ガイドはhttp://www.ousaru.com/oki/

DVD
フンパーディンク『ヘンゼルとグレーテル』
フンパーディンク『ヘンゼルとグレーテル』
オリヴァー・ナッセン『怪獣たちのいるところ/ヒギレッティ・ピギレティ・ポップ』
オリヴァー・ナッセン『怪獣たちのいるところ/ヒギレッティ・ピギレティ・ポップ』
BOOK
モーリス・センダック『かいじゅうたちのいるところ』
モーリス・センダック『かいじゅうたちのいるところ』
CD
『マイ・フェイヴァリット・ショパン』
『マイ・フェイヴァリット・ショパン』

3月20日(土)
昨日は久しぶりに(1年ぶり?)少々飲み過ぎたなぁヤバイなぁ心配やなぁと思いながら朝起きて血圧測定。136-90。まぁエエか。机の虫になって仕事してるとavexから辻井伸行さんの『マイ・フェイヴァリット・ショパン』のCDが届いたので早速試聴。初っ端の『アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ』に衝撃。きれいな音で堂々たる演奏。Fマイナーの『幻想曲』も見事やなぁ。もう立派な大人やな。お母さんも自分の活動したはるし当たり前か。フウウッと溜息が出るほど机の虫になって集中して夜風呂入って晩飯オペラ劇場はチューリヒ歌劇場公演ウェルザーメスト指揮フンパーディンク『ヘンゼルとグレーテル』。美術と衣裳は絵本作家で『怪獣たちのいるところ』のモーリス・センダックだけに楽しく可愛い舞台。スパイク・ジョーンズ監督で映画化もされたその作品はオリヴァー・ナッセン作曲でオペラ化もされてる。面白いけど手放しで楽しめるほどには…。そういえば映画の評判はどうなってる?明朝4時前に起きてアイススレッジホッケー決勝戦を見んとイカンのでリヴィングルームのマッサージ・チェアでそのまま眠るzzzzzz……。

3月21日(日)
見事に午前4時前に起床。アイススレッジホッケー日本vsアメリカ決勝戦。いい試合でした。(前のカナダ戦と並んで)感激しました。日本のGK永瀬も素晴らしかったけど遠藤のPKを止めたアメリカのGKも見事でした。最近見たあらゆるスポーツのなかで最高のスポーツの一戦でした。試合後の両チームの交歓も良かった。スポーツとはこういうものですね。NHKは日本代表チームの銀メダル表彰式が始まった直後にニュースに切り替え。阿呆か。

BOOK
猪瀬直樹『ジミーの誕生日〜アメリカが天皇明仁に刻んだ死の暗号』文藝春秋
猪瀬直樹『ジミーの誕生日〜アメリカが天皇明仁に刻んだ死の暗号』(文藝春秋)
高橋昌明『酒呑童子の誕生〜もうひとつの日本文化』中公文庫
高橋昌明『酒呑童子の誕生〜もうひとつの日本文化』(中公文庫)
澁澤龍子・編『澁澤龍彦ドラコニア・ワールド』集英社新書ヴィジュアル版
澁澤龍子・編『澁澤龍彦ドラコニア・ワールド』(集英社新書ヴィジュアル版)

3月21日(日)つづき
アイススレッジホッケー見たあとちょっと寝直して机の虫。それにしても夜通し凄い嵐「夜来風雨聲」やったなぁ。この頃は仕事ばっかしやなぁ。これも嵐・風雨かなぁ。マァ他にしたいことないねんからエエのんやけどね。郵便物の整理してたら澁澤龍子さんから新刊『澁澤龍彦ドラコニアワールド』集英社ヴィジュアル新書届く。何度か御自宅にお邪魔して見慣れた小物が満載。楽しい本や。あ。髑髏は偽物やったんか。そらそやわなぁ。高橋昌明『酒呑童子の誕生もうひとつの日本文化』中公文庫も読み出すと面白い。酒呑童子(しゅてん・どうじ)がシュタイン・ドッチというドイツ人やったと聞くだけで仰天。猪瀬直樹さんから届いたメールマガジンに出ていた『ジミーの誕生日〜天皇明仁に刻まれた死の暗号』文藝春秋も読まねば。今上天皇誕生日に東条などA級戦犯が絞首刑されたのは…。あ。今日はヨメハンの誕生日でした。というわけで『鮨処もり山』へ。次女と長男とGFが集合。長女はどないしとんねん。そうか。急すぎたか。

3月22日(月)
静かな朝。本物の休日よりも振り替え代休のほうが休日らしい。静か。まぁ休日に本物も偽物もないから3連休で世の中草臥れたんかいなぁ。けどいくつかの祝日を月曜に集めたりした結果意味のなくなった祝日が増えた。ナンセンスやねぇ。今またゴールデンウィークを全国で順番に…なんて阿呆いうとる。ソビエト的合理主義ほど文化を壊すものはないな。合理主義はオモロナイ。そのくせ社会主義的経済は無視やもんな。『新潮45』に載ってた佐藤優さんの鳩山首相の「決断分析」はオモロカッタなぁ。そうか。理科系首相の判断基準はマルコフ連鎖の応用か。せやから普天間問題もいろいろあれやこれやと出てくるんか。ほんで最後はどないなるねんやろ。結局理論倒れか?それが理科系か?東京五輪開会式でのF86ジェットによる大空の五輪の話も渡辺喜美の民主批判も今月号はオモロカッタ。などと思いながら一日中机の虫。晩飯映画劇場で『舞踏会の手帖』見てルイ・ジューベをこの歳になって初めて見たことに感激するも途中で寝てしまう。机の虫は疲れるもんです。何かに憑かれたような状態になるから疲れるんかな…というのはただの駄洒落です。

DVD
モーツァルト『魔笛』
モーツァルト『魔笛』

3月23日(火)
昨日から我がコンピュータにはメチャクチャ面白いメールが舞い込みソレについての真偽を確かめるべく調査を開始してますがマダ一般公開するわけにはいきません。本物やったらスバラシイコトなんやけど…いやニセモノとわかっても滅茶滅茶オモロイことなんやけど…というのは真偽確認依頼者に失礼かもしれませんがヤッパリ面白いことですよねぇ。皆さん。ワールドカップが近づいてきましたねえ…ってナンノコッチャ。今日もまた机の虫。とはいえ趣向を変えて今日は終日書評用の読書。連日机にへばりつく仕事もたまには目先を変えんと頭が新鮮にならんもんね。晩飯オペラ劇場はモーツァルト『魔笛』。ウェルザー=メスト指揮。ジョナサン・ミラー演出。悪くない演奏と悪くない新演出。初っ端に出てくる大蛇が胸の乳房も露わな美女やったりしてね。夜の女王はマリア・テレジアでそやから最後に夜の女王が滅んでフランス革命のトリコロール(三色旗/自由・平等・博愛)が出てくるらしい。ということは解説書を読んでわかった。解説書を読まんとワカラン演出というのは如何なものか。それとも俺が無知なだけ?想像力がないだけ?晩飯食いながらエエカゲンに見た結果?しかし『魔笛』は音楽だけ聴いてればエエかな。中学生の時から見すぎて聴きすぎたせいかなぁ。

DVD
モーツァルト『ドン・ジョヴァンニ』
モーツァルト『ドン・ジョヴァンニ』
BOOK
クーパー&シマンスキー『「ジャパン」はなぜ負けるのか〜経済学が解明するサッカーの不条理』森田浩之・訳(NHK出版)
クーパー&シマンスキー『「ジャパン」はなぜ負けるのか〜経済学が解明するサッカーの不条理』森田浩之・訳(NHK出版)

3月24日(水)
早朝ラジオ2本。アイススレッジホッケーに少し触れてプロ野球のビデオ判定について。昔メジャーでは球場のオーロラヴィジョンでクロスプレイが再生された途端審判団が怒って引き上げて主催球団の責任者が平身低頭してやっと試合が再開できたもんやったけどなぁ。白黒はっきりつけたがる世の中は世知辛いで。そういや今年もボチボチ受験の不手際が露見する時期やけど人間のやることには不手際がつきもんやから受験に落ちた人も救われるんでソレが白黒ハッキリつけられたらたまらんで…というのは暴論でしょうか。ラジオのあとの佐吉との散歩で高圧線鉄塔撤去の工事をしてる人がいたのでかねてからの例の疑問を質問。「あの高い高圧線の電線の最後の1本はどのようにして撤去したんですか?」「それはねぇ…………というふうにしたんですよ」「へえええ!そうやったんや!すごい!」わからないことは訊くもんですねぇ。ふふふ。自分だけ知ってることを喋らないのはいい気分やなぁ。またいずれ話しますけど…ふふふ。

3月24日(水)つづき
今日も一日中机の虫。書評用の本読み切ったけど原稿に手がつかずクーパー&シマンスキー『「ジャパン」はなぜ負けるのか〜経済学が解明するサッカーの不条理』NHK出版読み出す。すごく面白く参考になるサッカー経済分析やなぁ…と感心して読み始めたら翻訳者が文中にも登場して『メディアスポーツ解体』『スポーツニュースは怖い』なんかの著者の森田浩之さん(まだ会うたことないけど)やった。日本サッカー文化呪縛ナンセンス論はオモロイなぁ。そのとおりやな。地勢ネットワーク論にはちょっと?の部分もあるけどな。著者のクーパーもSportivaに連載コラム持ってる人か。野球もこのレベルのライターが出てこいよ。俺が知らんだけで既におるんかな?かつてはWhitingの翻訳をしたTamakiいうのがおったけどなぁ(笑)。あ。いまもがんばっとるけど若い奴が出てこいよ。机の虫の合間をとらえて昼飯晩飯オペラ劇場はモーツァルト『ドン・ジョヴァンニ』アン・デア・ウィーン劇場1999年ライヴ。ムーティの指揮は歯切れ良く硬質で気持ちいい。衣裳も豪華で古くて現代的。舞台がちょっと暗いのもDVDなら問題なし。楽しんでテレビに戻すとWOWOWで桑田佳祐の去年の年末横浜興行チャラン・ポランスキーの映画音楽特集をやってた。相変わらず達者なのは認めるけど『一人紅白』や自作ライヴよりも一本調子が気になった。特徴ある素晴らしい映画音楽が全部桑田節やから…まぁしゃーないけど自分にとっては『GORO』編集部で初めて『勝手にシンドバッド』のドーナツ版レコードを聴いて以来桑田の歌に対して初の批判的感想。ソレもまた桑田的に乙なもんかも。

DVD
『エターナル・サンシャイン』
『エターナル・サンシャイン』

3月25日(木)
寒い。冷たい雨。真冬より寒い。痩せた身体には骨身に染みる。ほんまに寒い。サブイ…というのは実は関西弁という範囲の広いものではなくて京都弁。京都では「灯が灯る」「灯を灯す」を「ひがとぼる」「ひをとぼす」という。言葉の途中に出てくる子音のb音がm音に変わるわけです。とはいっても「止める」「止まる」を「とべる」「とばる」とはいいません。「はまる」「はめる」も「はばる」「はべる」とはいいません。いや。言う奴おったかなぁ。言うてもおかしないな。わからん。「冷たい」は「つべたい」または「ちべたい」となるな。しかしホンマにさぶい。佐吉の散歩をヨメハンと次女にまかせて原稿2本執筆。あ。自分の仕事部屋にエアコンがあるのを忘れてた。今まで足元の小さな暖房機しか使たことなかったから。スイッチ入れると暖かい。こんなあったかいもんがあったんかい。こんな駄洒落が飛び出すようではトシやな。原稿に疲れて晩飯映画劇場は長女がレンタルしてきた『エターナル・サンシャイン』。脳への操作で恋人の記憶を消すところから騒動になる話。ちょいとばかりドラッグSF調とはいえ本筋は恋愛映画。それも純愛モノ。主演は少々阿呆な喜劇の多いジム・キャリーと『タイタニック』のケイト・ウィンスレット。新キャラ挑戦が成功したのはビデオ・クリップの秀作が多いミシェル・ゴンドリー監督のおかげ?と最近のアメリカ映画の知ったかぶり。長女の入れ知恵です。

3月26日(金)
早朝次女に起こされる。高橋大輔が出るとか。なるほど見事な堂々たる演技で金メダル。トリノでニーノ・ロータというのもバッチリ。イタリア人は007やガーシュインとハチャトゥリアンやラフマニノフのどっちが好きなんやろ?しかし3回転がトリプルやのに4回転になるとヨンカイテンかい?高橋の挑戦した4回転フリップ。ホンマはなんちゅーねん?single, double, triple, quattro?それってイタリア語のただの4やん。それにしても小塚はメダルに色気が出たんか?織田はどないした?ニコライがついた選手は皆こないになるんか?

3月26日(金)つづき
4回転の英語わかりました。quadruple jumpです。クワドゥループル。こらヨンカイテンのほうが日本人には言いやすいなぁ。午前中なんやらかんやら仕事こなしたあとテレビ朝日へ。『たけしのTVタックル』のVTR取材を受けたあと麹町へ。音楽事務所クリスタル・アーツの15周年パーティに女房と出席。ヨーロッパから帰国したばかりの佐渡裕さんと久しぶりに逢った奥さんが赤ん坊お披露目。そうかラムルー管と最後のコンサートをしてきやはったんか。これからはパリからベルリンに軸足が移動やな。山下洋輔さんの事務所に届いた怪メール事件に興味津々。その他avexの人やらe+の人やら題無音の人やら京都の人やら小栗旬さんの御両親やらと歓談。楽しく暖かいパーティでした。おまけにヨーロッパ土産の美味しいシャンパン飲ましてもろて籤引きでアップルのi-ナンタラちゅうもんまで当たってアリガトさんでした。今後の発展を祈ります…いうても俺と同い年でなんか考え方似ててスグに後身に道譲る人やしなぁ。まぁ頑張って下さい。大船へ戻って『213』へ。うえわっ。えらい混んでる。いつも大繁盛やな。大病後はちょいと疲れやすうなったのでビールだけで失礼。

3月27日(土)
へええ。長洲未来が1位か。浅田真央が2位。トリプルアクセルが認定されへなんだんやな。キム・ヨナは7位。007に合わせたんかな(笑)。別に驚かん。気合抜けたらこんなもんやろ。安藤美姫11位も鈴木明子20位もいろいろ失敗したんか。アカンな。

3月27日(土)つづき
朝いろいろ仕事の整理したあと名古屋へ。栄中日文化講座で新クラシック音楽講座半年6回の最終回。バレエやオペラの舞台音楽について。チャイコフスキー『くるみ割り人形』からワーグナー『タンホイザー』ヴェルディ『ナブッコ』プッチーニ『蝶々夫人』R・シュトラウス『サロメ』まで。喜怒哀楽が音楽家自身の心身から湧き出すのではなく外部に作品として存在するものを効果的に表現するための音楽について。さて現代の音楽はどんな音楽?という疑問が結論。ちょっと盛り込みすぎたかな。往復の新幹線で吉田秀和作曲家論集@『マーラー』読了。この小林秀雄になりきれないペダント音楽評論家のどこが凄いのかまったくわからんけど参考になるところがいくつかあった。ドイツ語喋れて楽譜読めたらエエのんやろなぁ。うん。確かにそれはエエコッチャなぁ。帰宅後亀田の世界統一戦。重心が後ろ足で尻の落ちるフォームはかなり改善されて上手くなったけど荒々しさが消えたなぁ。左相手はやりにくそうやったなぁ。うわっ。George MacKenzyがサヨナラホームラン!昨日も4打点。ヒーロー・インタヴューの大人の喋りがエエなぁ。

3月28日(日)
浅田真央1位決定!とはいえフリーの点数はキム・ヨナが1位か。おまけにジャンプ2回も失敗してるキムに対して浅田はそこそこきちんと跳んだらしい。詳しいことはわからんけど問題が点数の付け方にあることは確かやな。あ。書き忘れていましたがウォルフガング・ワーグナーが亡くなったんですね。高校時代からヴィーラントとの兄弟によるバイロイト運営と新バイロイト様式の抽象的演出に興味を持っていた人間としては少々感慨深いものがあります。大森実さんも逝去。佐藤栄作・三木武夫からゴルフの杉本英世・山口組の佐々木道雄等々にインタヴューした『大森実直撃インタビュー全速記録』(講談社・週刊現代編集部編)は梶山季之『トップ屋戦士の記録/無署名ノンフィクション』(祥伝社)とともに若いとき何度も読んで勉強させてもらいました。合掌。

3月28日(日)つづき
終日グスタフ・マーラーの資料整理。フランス革命のベートーヴェンから世紀末のマーラーへ。オモロイ流れが見えてきた。それにしてもマーラーと同世代の若き大天才でブラームスが狂気と死へのトリガーを引いたハンス・ロットの交響曲を早く聴いてみなければ!昼飯映画劇場でデュヴィヴィエ監督『舞踏会の手帖』。以前途中で寝てしまった(映画のせいではなく疲れのせい)続きを見る。ナルホド名画。しかしアイデアは古くなったかな。晩飯はモチロン浅田真央フィギュア劇場。素晴らしかった!このフリーの演技で2度転倒したうえにやる気なく立ちあがったキム・ヨナよりも点数が低くなるような採点基準を採用していることについてISUもJSFも恥じるべきですよ。しかし浅田真央というアスリートはほんとうに素晴らしいですねぇ。あ。把瑠都の大関昇進が決定的やな。たしかに今場所は突っ張りを使えて相撲が安定した。けどマダマダ荒いで。とはいえエストニアはエエとこですなぁ。ソビエト崩壊エストニア独立直前にレニングラードからタクシーの運ちゃんに100ドルとマールボロ1カートン渡して首都ターリンまで往復したもらった。東京名古屋間程度の距離。途中100台以上のロシア軍戦車を追い抜いてぶっ飛ばしてもらった。クルマを停めてカメラを向けると戦車の上から機関銃を向けられたので両手をあげてクルマに戻った。ちょいと本気で怖かった。国境はなかったけど小さな川を渡った直後に一面の雪景色が消えて花畑になった。エストニアがロシアではなくヨーロッパであることを実感。長靴の板看板がかかってるコーヒーショップも感じが良かった。反ソビエト反ロシアで独立アピールのデモがそこいらじゅうで行われててロシア人の運ちゃんは怖がって一歩もクルマの外に出えへんかったけど日本人には親しみあふれる街やったなぁ。団体旅行の最中に抜け出してレニングラード・フィルのコンサートに遅刻してオマケニ行き先がバレてロシア人ツアコンにメチャメチャ怒られたけど行ってよかったなぁ。これも何かの御縁なんで把瑠都応援するけど栃ノ心のほうが好きなんやけどなぁ。

DVD
『スリーピー・ホロウ』
『スリーピー・ホロウ』
『わたしのなかのあなた』
『わたしのなかのあなた』
BOOK
ジョディ・ピコー『わたしのなかのあなた』(早川書房)
ジョディ・ピコー『わたしのなかのあなた』(早川書房)

3月29日(月)
今日もいろいろ仕事の整理。前進的に仕事を進めるための停滞的手続き…かな。こういうものは普通秘書かアシスタントがやるもんやろけど個人商店では仕方ないな。午後から東京へ。山野楽器に寄ってからホテル・オークラへ。川淵三郎さんの叙勲(昔風に言うと勲2等)を祝う会に出席。河野太郎さんと湘南ベルマーレのことを話してると江本孟紀さんが来たので野球密談開始(笑)。そこへ『乾杯の歌』を歌い終えた中鉢さん(サッカー界では有名な国歌の歌い手・笑)が来たので江本さんに紹介。今度2人でCore'Ngrato(Catari Catari)を歌ってというと中鉢さん目を白黒。江本さんはイタリア民謡もドイツ・オペラも歌えるのですよ。そこへ外務副大臣の福山さんが来て京都の話題で歓談。京都出身やと知ってたけど嵯峨野高校でしたか。JOCの竹田会長やIOCの猪谷さんにも挨拶して川淵夫妻と記念撮影してオペラの話して元朝日の轡田さんと高校野球やW拝招致の話をしてるとこに三谷裕子さんが来たので挨拶したら林真理子さんに「野球選手ってやっぱり恰好いいわねえ」と話しかけられたので「背の高い江本さん一人見てそんなこと言うのは島田雅彦一人見て作家って恰好いいわねえというのとおんなしでっせぇ」と答えて会場に来ていた三枝成彰夫妻にこの前の鶴見での大宴会の帰りのタクシー代精算してもろて(笑)ぴあの矢内さんにも挨拶して帰ろうとしてるとサッカー協会の田島さんに「岡田に会った?」といわれて残念。岡ちゃんもちょっと顔出したらしいけどわからんかった。サッカー協会の人にちょいと懸案事項の確認して会場をあとにする。うん。けっこういい会でした。

3月29日(月)つづき
川淵さんのパーティの帰りにちょいと『213』に寄ってテノール佐野成宏さんの6月鎌倉コンサートの宣伝協力を頼んで(小生もトークで出演します!)帰宅。ああ。しんど。それでも少々遅い晩飯映画劇場決行。長女が借りてきた『わたしのなかのあなた』。白血病の姉を助けるべく生まれてきた妹と家族の葛藤。母親(キャメロン・ディアス)が弁護士という設定が少々縁遠いが裁判での介助犬を必要とする相手弁護士との関係も鮮やかで悲しくも爽やかな映画。見て良かったと思える映画はいいですね。そう。これは実話なんですよね。けっして悪いことではないのですが話の展開が少々弱くなるのはそのせいかもしれませんが実話の本とは結末が全然違うそうです。実話のほうがシビアで映画のほうが予定調和的?つまりヤワ?とはいえハリウッド映画の最も良質な部分が巧みな台詞カットと美しい映像で描かれた作品として満点ですね。

3月30日(火)
週末から来週にかけて忙しくなりそうなので来週早々締切の原稿を書きあげる。と書くのは簡単やけど何度も書き直して四苦八苦。やっぱり原稿いうもんはホンマモンの締切にお尻を押されてエイヤッと書かんと仕上がりにくいもののよう。まぁいろいろですけどね。夕方からテノール歌手の佐野成宏さんの奥さんが近所の実家に立ち寄るついでにイタリア産グラッパを届けて下さる。佐野さんはお腹を壊して安静とかで残念。けど鎌倉公演で逢えるもんね。てなわけで晩飯映画劇場は久々にクリント・イーストウッド監督主演で『ファイアーフォックス』。冷戦時代にソビエトが創ったスーパージェット戦闘機を優秀な戦闘機乗りのイーストウッドがヴェトナムでのPTSDに襲われながらもソビエトにもぐりこんで盗み出す。娯楽作品として他愛なくも気楽に楽しめるハリウッド映画。とはいえ2機のスーパージェット戦闘機でチェイスする最後のシーンは『スター・ウォーズW』のラストシーンそっくり。脳波を関知して動くスーパージェット機を操縦するイーストウッドに「ロシア語で考えろ」という声が聞こえるのは『スター・ウォーズ』でルークがオビ・ワン・ケノビの「フォース」という声を聴くのと同じ。1984年の娯楽作品が1977年の大ヒット作をパロディのように完全にパクッてるのが面白い。イーストウッドもやるもんやなぁ。とはいえ彼が出演か監督してるのでまだ見てへん作品はいくつ残ってるんかなぁ…。けっこう見たけどなぁ…。

DVD
『ドン・サバティーニ』
『ドン・サバティーニ』
CD
ハンス・ロット『交響曲第1番』
ハンス・ロット『交響曲第1番』
ニーノ・ロータ『交響曲全集1』
ニーノ・ロータ『交響曲全集1』
『ニーノ・ロータ映画音楽集』
『ニーノ・ロータ映画音楽集』
ワーグナー『交響曲ホ長調、ハ長調』
ワーグナー『交響曲ホ長調、ハ長調』
BOOK
上杉隆『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』(小学館101新書)
上杉隆『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』(小学館101新書)

3月31日(水)
朝5時起きで6時大船発の東海道に乗って浜松町の文化放送へ。『吉田照美のソコダイジナトコ』の小生のコーナー『7時のリアル・ドクトリン』が今日で終わるので挨拶がてら生出演。新大関把瑠都の話やらフィギュアスケート日本選手大活躍の話やらいろいろ。大政治評論家の上杉隆さんから明日発売の著書『記者クラブ崩壊 新聞テレビとの200日戦争』(小学館101新書)いただく。霞ヶ関や永田町の記者クラブとの「戦争」もタイヘンやったやろけどプロ野球の球場とかキャンプ地でのフリーランサーとしての取材もいろいろ大変やったでぇと少々先輩面して話させていただく。上杉サンは近々マスターズ取材でオーガスタへ飛ぶとか。俺はゴルフの取材だけはしたことがないなぁ。ゴルフ関係雑誌からオザキやアオキについての“批判原稿”の依頼は沢山あったけど書かんかったなぁ。福岡のRKBラジオに文化放送内別室で電話出演させていただいて皆さんと朝食会。吉田照美サン唐橋ユミさん長い間アリガトサンでした。うわっ。もう番組のスタッフ・ブログに写真出てるやん。http://www.joqr.co.jp/blog/soko2/

3月31日(水)つづき
帰宅して仕事と思たけど流石に眠いので一眠りと思たらウワッ。メールの山。そのなかに面白いのを発見。実は何日か前SA(South Africa)2010 OC(Opening Ceremony)Prject Committeeというところから某超有名ミュージシャンの元へメールが届いててソレはSA World CupのOCへの出演以来。しかもギャラがEURO985,000.00(約1億円!)。実在のSAの大臣の署名入りでソノ真偽をJFA(日本サッカー協会)の人に確かめてもらってた。ソノ返事が来てた。内容は「公式な文書ではなく伊船利益を狙う輩からのレターと思われる」ということでアチャー!ニセモンやぁ!某超有名ミュージシャンも最初からアヤシイと睨んでたのでショックということでもないけど具体的詐欺行為を匂わす続信もなく考えてみれば不思議なメール。明日(4月1日)の事件ならわかるんやけどなぁ。けどマァ一件落着。その旨を某有名ミュージシャンに伝えると「この次は本物がほしい」(笑)。俺も音楽の仕事でSAに行けるかと一瞬期待したけどアカンかったなぁ(笑)。

3月31日(水)つづきのつづき
メール騒動で一眠りのきっかけを失ったので音楽聴きながら仕事の整理。なるほどマーラーと同時代の若き天才ハンス・ロットの交響曲ってコンナ作品やったんか。マーラー的と言うよりワーグナー的やな。ワーグナーの交響曲も若杉弘の指揮で聴き直すけどコンナモンかぁという感じ。やっぱり総合芸術としての交響曲としての偉大さはマーラーに尽きるな。しかし歴史はきちんと時代に合った天才的人材を送り出すもんやなぁ。ついでにニーノ・ロータの交響曲も聴いてみるけど映画音楽のほうがエエなぁ。最近聴き直した音楽では伴奏ピアニストのジェラルド・ムーアの引退コンサートでのロスアンヘレスとシュワルツコップによる『二匹の猫の愉快な歌』がやっぱり最高やな。ニャアニャアミャアミャア言うだけのロッシーニ作曲の女声二重唱やけど名人芸で最高の猫の歌。昔高校時代にレコードで聴いて感激したけどCD買い直して正解。他の歌もムーアの挨拶も全部エエけどこれ1曲聴くだけでも1500円の価値ある(右下ナンデモカンデモの写真参照)。晩飯映画劇場はジャケット写真で思わず衝動買いしてしもた『ドン・サバティーニ』。なんせマーロン・ブランドがドン・コルリオーネそっくりのイタリア人役で出てるパロディ喜劇。写真見るだけで『ゴッド・ファーザー』のファンなら笑いながら1500円出してしまいます。中味はマァマァ笑える。ドンは何やっても絵になる。共演は『プロデューサーズ』のマシュー・ブロデリック。なぜサバティーニという名前なのかはコノ似而非グルメ喜劇映画を見ればわかります。あぁナンヤラカンヤラいっぱいあった一日やったなぁ。

最新のナンヤラカンヤラ
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