7月1日(月)
朝目覚めると少々体調悪し。しかしマァ大丈夫と思って小雨のなか黒兵衛と散歩。途中で少し雨脚が速くなってきたので濡れながら急いで帰宅。いろいろ講演の準備とか仕事したあと夕方から横浜みなとみらいにある(何で平仮名が多いのかなぁ?)パシフィコ横浜で横浜商工会議所主催の講演会。体調が不安だったんで椅子を用意してもらうが500人を超す聴衆相手にキャパ千人の会場で1時間半話すとホンマに疲れる。終わって聞きに来てくれた長田渚左さんに内容濃く面白かったと誉めていただくが当人は声が途中から掠れしどろもどろ。気分を持ち直して隣のホテルでの商工会議所交流会に参加する林敏之さんを控え室に訪ねて長田渚左さんを紹介。秋の日本スポーツ学会のイベントへの参加可能か否かを打診。林さんが快く引き受けてくれたので長田さんも喜んで退散。帰り際にビールでも…と思ったものの小生は体調フラフラ。商工会議所の用意してくれたクルマで自宅へ直帰。メシ&フロ&風邪薬を飲んでネル。
7月2日(火)
朝起きて少々体調は戻ったか…と思ったがマダからだが重い。おまけに水洟が酷い。体温を測るとナント!36度5分。完全な平熱。なぜかショック。こんなに体調悪いのに体温だけは良いらしい。黒兵衛の散歩はヨメハンに任せて朝食のあと風邪薬服んでマッサージチェアで一眠り。昼前目覚めて体調がかなり戻ったか。昼飯食って薬もう一回服んでまたしても睡眠。風邪薬服むとよく眠れる。3時頃目覚めたときには体調フッカツ!準備して東海道線で新橋へ。嬉しいことに水洟も止まった。ゆりかもめで日の出へ。ノーボーダー海岸スタジオで『ニューズ・オプエド』アンカー出演。ゲストはスポーツ医学博士で九鬼留毅(くきどめたけし)さん。日本スポーツ振興センター・ハイパフォーマンスセンター戦略部長で国立スポーツ科学センター・センター長でナショナルトレセン副センター長でスポーツ医学博士の九鬼留毅さん。元アマレスラーでサンボの選手として国際試合にも出場。来年の東京五輪とAIについて話してもらうがAIについてはかなり自信がないのでスポーツライターの小林信也さんにもきてもらう。いやあスポーツの化学分析というのは相当に進んでいてアスリートの流す汗の種類まで分析してスポーツドリンクを補充するにもカリウムを多く摂るほうがいい選手とナトリウムを摂る方がイイ選手がいるとか。アナログ人間の小生と小林さんはAIによる分析と指導に「根性」の部分はどうするのか?などと質問。するとスポーツにはサイエンスの部分とアートの部分があってアートの部分もAIは学習していけるはず…らしい。小林さんはなおも一流のアスリートは独自の方法論を持っていて一般的に正しいとされる練習法などから外れる場合も多いがソレはAIではどーなるのか?と食い下がる。ソーユー例外的事項も含めてAIはディープ・ラーニング(深く学習)するらしい。しかし面白かった。今日からオプエドでも一部のニュースをAIが読んだ(チョイと訛ってましたけどね・笑)。世の中は変化しておりますなあ。体調はすっかり戻って帰宅。晩飯映画劇場はバーンスタインの『オン・ザ・タウン』(ティルソン・トーマス指揮ロンド響)で見事な歌を披露したティナ・デイリーが映画初デビューしたクリント・イーストウッド主演の『ダーティ・ハリー3』。70年代の古い映画で時代を感じたけどダーティ・ハリー・シリーズは面白いですねえ。ティナ・デイリーも刑事の助手として最後は死ぬけど頑張ってましたね。体調戻って。風呂入って寝る。
7月3日(水)
朝起きてマダ身体は重い?そんなこと言ってられないので黒兵衛と散歩。適当に歩くつもりが黒兵衛に引っ張られてフルコース。といっても30分程度。汗を拭いて終日いろいろデスクワーク。請求書づくりとかメールの返事とか手紙の返信とか雑務に追われて午前中オシマイ。午後は日経書評の最後の詰め。島田哲夫『スポーツ哲学入門オリンピック・レガシーのために』を読み直したり…でアッという間に晩飯映画劇場は昨日に続いて『ダーティ・ハリー5』。頭を空っぽにして90分楽しめるから…と思ったら連続殺人の犯人が精神障害者という設定で少々鼻白む。1988年という時代のせいか?共和党支持のクリント・イーストウッドの限界か?横山光輝が漫画にした『平家物語』を読みながら寝よ。横山光輝は小生が小学生のときに『少年サンデー』に連載された『伊賀の影丸』に興奮して以来のお付き合いですね。『少年サンデー』は創刊以来毎週買ってましたね。親父に「漫画ばっかり読んでると阿呆になる」とよく言われたものです。しかし親父がある日『伊賀の影丸』を読んで「おもろいな」といって以来漫画に対する評価が変わったかな。その後は『カムイ伝』なども読むようになりましたからね。
7月4日(木)
朝起きて土砂降りの雨。風も強く暴風雨。九州ほどではなく短時間で止まったスキを衝いて黒兵衛と散歩。レインコートを新調したので結構ラク。日本代表サッカー応援グッズで両腕の先が内側のゴムで止まるようになっているのがイイ。いろんなものがいろんな場所で進化してますね。こういう場合昔は「進歩」といったモノだが最近は何もかも「進化」という。化学系生物反応の方が進んで変化したことを実感できるからかな?昔はこーゆー言葉遣いをすると試験では×だったんですけどね。言葉も進化する?いや変態するのか?ワン。午前中にサッサと雑務をこなして早い昼飯をパッパと掻き込んで30分グッスリ昼寝したあとガバッと起きて原稿書き。日経書評欄『今を読み解く』の原稿を一気に書きあげる。タイトルは『東京五輪レガシーは何か
スポーツの根源問う好機に』。取りあげた書籍はカルロス矢吹『アフター1964東京オリンピック』(サイゾー)石坂友司&松林秀樹『1964年東京オリンピックは何を生んだのか』(青弓社)島田哲夫『スポーツ哲学入門オリンピック・レガシーのために』(論創社)島沢優子『世界を獲るノート
アスリートのインテリジェンス』(カンゼン)の4冊。夕方完成させて少し休んで読み直して晩飯前に送稿。ふうううううーー。まだ校正作業があるけど掲載は14日(日)かな。皆さん読んで下さい。晩飯映画劇場はぼけーっと頭を使わなくてもイイ映画。『ダーティー・ハリー』の第1話。ハリーはコノ映画の最後で犯人を殺したあとサンフランシスコ市警のバッジを池に棄てていたのですね。『ハイ・ヌーン(真昼の決闘)』のゲーリー・クーパーのように。『2』ではどーやって復活したのか思い出せない。明日見直すか。寝よ。
7月5日(金)
朝ベッドのなかで『平家物語』に次いで『太平記』を読み出す。もちろん漫画。絵はさいとうたかをさん。去年だったか『週刊現代』で舞の海さんを含めた大相撲座談会をさせていただいた。江戸時代は「太平記読み」の話を訊くのが大流行したけど廃れたのは「平家琵琶」と同じかな。その後「浪花節」が消えて漫才落語も虫の息というと怒る人もいるだろうが日本の話芸が廃れたのも確かですね。小沢昭一さんの残した日本の話芸の記録でもいつか紐解いてみるか。ベッドから抜け出して黒兵衛と散歩。昨晩届いた日経の校正を処理。午後から机の周辺整理をしようと思ったが最近購入した樫永真佐夫『殴り合いの文化史』(左右社)を読み出すと面白くて止まらない。極めて人間的な拳による殴り合いという暴力をここまで分析するか…と呆れ喜びながら愛読。ちょっと待て。『太平記』が終わってからにしようと本を横に置いて日経の再校を済ましてヨメハンと大船へ買い物に出る。世間は選挙戦か。アメリカの忠実な属国たることで総理の座を延命させる歴代自民党のやり方にオルタナティヴを突きつける方法論があるのか?応援したいと思った党が新撰組なる体制側保守的警察権力的暴力集団の名を名乗ったのに落胆。このご時世ならラジカル批判党が出てきてもいいはずなのに…。選挙戦のスピーカの響くなかを紅旗西戎不有我事という心境になって鮨処『もり山』へ。旨い鮨旨い酒で消憂。帰宅してamazonで孫の誕生祝いに手塚治虫の『火の鳥』購入。12巻もあるから3巻だけ送って続編は読んだら取りに来いということにして俺が読み直すことにするか。最近漫画づいてるな。そうでもないか…。風呂入って寝よ。
7月6日(土)
朝ベッドのなかでさいとうたかを『太平記』上巻読了。下巻に進む。漫画は早く読める。文字情報よりも絵画情報のほうが脳の情報処理機能にとって吸収しやすいのか?デジタル液晶パネル文字情報と紙印刷での文字情報でも違いはあるのかな?ベッドから出てNHKの『チコちゃんに叱られる』見ながら朝飯。我々の知識は以前『ニュース・スーション』によって中学生レベルに引き下げられ(久米宏さんが中学生にも解るニュースを…と言ってましたからね)『チコちゃん』によって5歳児まで引き下げられるのか?ま。大袈裟に考えることはあるまい…と思いながらポツリポツリと降るか降らないかという空模様の下でヨメハンと一緒に黒兵衛と散歩。終日デスクワーク。日経『今を読み解く』の再校を戻す。午後からはアマレス最終決戦を見る。伊調vs川井は技vsスピードの戦い。五輪を目指すのも大変ですね。そのあとNHK-BSで天皇杯2回戦の数試合ダイジェストを見る。大学生vsJ1チームのジャイアント・キリングも面白かったけど八戸サッカーチームJ3のヴァンラーレ八戸がJ1松本山雅FCに逆転勝ちした試合に感激。前半1点リードされたのを後半追いつき延長戦でリードされても追いつき延長後半に勝ち越し。猫間スクの応援団長も泣いて感激していたけどヴァンラーレ八戸をこれからも応援したくなった。https://www.vanraure.net/晩飯映画劇場は『ダーティ・ハリー2』。ハリーの助手が黒人に。『3』では女子。『5』ではアジア(中国)系。『4』はどーだったか?今回のカーチェイスはオートバイ。『5』ではミニカーだった。ま。それくらいの感想の気楽な映画ですね。寝よ。
7月7日(日)
ベッドで『太平記』中巻から下巻へ。新田義貞と足利尊氏の確執。どの程度が日本人の常識になるべきなのかなぁ。高師直&塩冶判官。太平記を知らないと忠臣蔵もわからないし…てなことは考えずに楽しむべし…か。ベッドから抜け出て朝飯のあと黒兵衛と散歩。小雨交じりの梅雨冷えの七夕。と言っても牽牛と織姫は出逢いませんけどね。旧暦でなければ。日本の行事はすべて旧暦でやるべきですね。孫の誕生祝いの手紙を書いてホームページ更新の原稿を作って(最近サボっていてすいません)夕方になると大相撲名古屋場所初日。ま。相撲は面白いですね。今場所は高安がイケルかな?取り組みが始まる直前に某週刊誌から電話。貴景勝の父親と千賀浦親方の間に確執?どっちの主張が正しいのか知りませんが父親がシャシャリ出ると息子はやりにくいでしょうなぁ。晩飯映画劇場は『ダーティ・ハリー4』。シリーズ唯一クリント・イーストウッドが監督主演した作品。ま。B級として面白いかもしれないけど人を殺しすぎですね。いくら正義と言ってもトランプ共和党的正義の行使に思えるのは小生だけ?映画が終わるとNHKで恐竜番組をやっていた。メッチャ面白い。鳥のような羽毛が恐竜の進化を薦めたのですね。ホモ・サピエンスは羽毛がなかったからさらに進化したのかな?田畑政治の描き方に違和感がある『いだてん』は見なかったけど再放送を見るか。
7月8日(月)
ベッドで『太平記』下巻。さいとうたかをさんの漫画ですけどね。高師直が塩冶判官の女房に横恋慕。『仮名手本忠臣蔵』はコレを吉良上野介と浅野内匠頭の確執に置き換えたわけですね。そう言えば中公のマンガ日本の古典全32巻には『仮名手本忠臣蔵』は入ってませんねぇ。なんでやろ?『新潮日本古典集成』には『浄瑠璃集』に入っていて一力茶屋での大星由良之助のお軽への卑猥な台詞を楽しんだ。『危ない怖いは昔のこと。三間づつ跨げでも赤膏薬も要らぬ年輩」「阿呆言はすんな」「船玉様が見える」「オオ覗かんすないな」「洞底の秋の月様拝み奉るぢゃ」「イヤモウそんなら下りやせぬぞえ」「なら下ろしてやろう。生娘かな何ぞのように。逆縁ながら」と後ろよりじっと抱きしめ抱きしめ…。このシーンはマンガも読みたいですね。ベッドから起きて黒兵衛と散歩。雨は降ってないけど梅雨冷え。湿度が高いので早朝で汗をかく。ワン。終日デスクワーク。毎日放送『ちちんぷいぷい』から八村・石川・大谷について意見を求められる。貴景勝とプロで活躍するスポーツマンに父親はシャシャリ出ない方がイイですね。夕方から東海道線で新橋へ。駅前の喫茶店でロイター通信社の取材を受ける。オリンピックについて。カネの動き。オリンピックでは大量のカネを動かしてるんですよね。これを利権というのでしょうか?イロイロ答えたあとゆりかもめで日の出へ。ノーボーダー海岸スタジオで『ニューズ・オプエド』アンカー出演。ゲストはサッカー・ジャーナリストの大住良之さん。コパ・アメリカの取材から帰って来られて臨時に編成したチームでの森保監督の手腕を高く評価。岡崎・川島の若手と台頭に争う姿勢も評価。中島・富安・久保は当然高く評価。その他天皇杯の話題など。ヴァンラーレ八戸ガンバレ!話題に取りあげられなかったけど女子サッカーなでしこはオランダに不運なPKで惜敗。大住さんもアレに勝っていたら決勝までいけていたと高く評価。イロイロ話してゆりかもめと東海道線で帰鎌。
7月9日(火)
ベッドで『太平記』下巻読了。闘いばかりですね。これも政治ですね。続けて水木しげる『今昔物語上巻』読み始める。これも中公文庫マンガ日本の古典。色事師平中(平定文)の物語など。これは確か谷崎の『少将滋幹の母』の定本になってる奴ですね。美女の雲古筥を手に入れたら香を焚いていたという部分しか憶えてない。こういう小説を読めと推薦してくれた高校時代の国語の教師に感謝。色事師が単なる助平とは違うことも教わった。風流を解さないと駄目なわけですね。この国語の教師はバスケ部の顧問もしていて今のBリーグのチェアマンはその教え子ですね。彼も美女が雲古筥に香を焚く話を読んだのかな?ベッドから起きて朝飯済ませて黒兵衛と散歩。梅雨冷えですね。仕事を始めたらTシャツ1枚では寒くてトレーナー着るほどでもなくTシャツの2枚重ね。BGMに音楽評論家の平林さんが送ってきてくれたフルトヴェングラー指揮ベルリン・フィルのベートーヴェン『コリオラン序曲』やシューベルト『交響曲第9番ザ・グレイト』。1942年と43年のナチ政権下戦時中の録音だけどコレは凄い演奏ですね。音が鳴った途端に身体が震えるような迫力。フルトヴェングラーは凄い音をオケから引き出していたんですねぇ。クラシック音楽のポップス化に貢献したカラヤンとはエライ違いですね。晩飯映画劇場はamazonで買った『イミテーション・ゲーム
エニグマと天才数学者の秘密』。TV放送で見て絶対に原語で見直したいと思い中古600円で買ったけど昼間にNHK-BSを録画したバート・ランカスターの『アパッチ』を見たくなってこっちにする。ハリウッド映画初のアメリカ原住民を主役にした映画…と解説があったのでコレは見なきゃと思ったのですが…結果は最悪。サイテーの映画。ナンジャこの結末は!白人たちは闘う戦士から農耕民に変身してサトウキビを作って長男が生まれたアパッチ最後の生き残りを許しましたというわけ?笑っちゃいますね。トランプの喜びそうな映画ですね。参院選は令和新撰組という名称が嫌いだけど山本太郎に1票入れるか。
7月10日(水)
ベッドでマンガ『今昔物語上下』読了。水木しげるは妖怪の漫画で有名だけど美女を描くのも上手いですね。ベッドから出て雑誌やミックスペーパーをまとめてゴミ出しのあと朝飯食って黒兵衛と散歩。終日なんやらかんやらデスクワーク。夕方から大相撲。朝乃山も阿炎も壁に当たってるかな。晩飯映画劇場はソフィア・コッポラ監督『マリー・アントワネット』。途中までは面白かったけど最後がガッカリ。キャピキャピの田舎娘(エステルライヒ=東の国の娘)がフランス貴族の伝統に従うのは興味深かったし衣裳も映像も目に留まったけど最後はヤッパリ革命とギロチンまで描いてほしかった。ソフィア・コッポラの他の作品をまったく見てないので見なくてはいけませんね。でないとこの監督の「芸風」がわかりませんからね。
7月11日(木)
朝ベッドで石ノ森章太郎『古事記』読み始める。どの漫画作家もそうだけど漫画的ギャグをどこで挿入するかを見るのは面白い。石ノ森章太郎の場合は空からあらゆるモノが降ってくる。馬や象や花瓶の花や…。手塚治虫のヒョウタンツギみたいもの?『家畜人ヤフー』にはサスガに石ノ森章太郎もギャグは挟まなかったですね。ベッドから起きてRKB毎日放送『インサイト・コラム』電話出演。テニスのサーヴィスについて。あんな速い打球をなぜサーヴィスと呼ぶのか?昔はサーヴァント(召使い)が横からサーヴィスで投げ入れてたのですよね。昔はピッチしていた(ぽいとしたから投げていた)ピッチャーが今はスローして(上から投げて)いるのに今もピッチャーと呼ばれているようなものですね…といった話をして朝飯のあと黒兵衛と散歩。終日デスクワーク。明後日の兵庫県文化芸術センターの佐渡裕プロデュース『オン・ザ・タウン』ツアーの準備など。昼飯は大船に出て久しぶりに『和丸』でラーメン。そのあとソフトバンクの店に行ってiPadの料金が高すぎることについて相談。メール以外ほとんど何も使ってないのにウン万円の請求は納得できませんからね。ま。イロイロ話して使ったギガ数がわかる見方を教えてもらって様子を見ることに。夕方は大相撲。若手で伸び盛りの力士は多いけど誰もが一皮剥けないですねえ。いつまでも白鵬鶴竜に屈していてはアキマヘンがな。晩飯映画劇場はアレッサンドロ・ぺぺ監督ナチス・ドイツ突撃隊の兵士の悲劇を描いた『アイアンクロス(鉄十字)ヒトラー親衛隊《SS》装甲師団》何でこんな阿呆な邦題を付けるんでしょうねえ。中味は少々重い反戦映画。悲しみしかない悲惨な戦争のナンセンスさを描いている。静かな音楽が通奏低音のように響き続けるなかでのリアルな戦闘。ハリウッド映画の派手な戦争シーンよりもよほどこの映画のほうが本当の戦争に近いように思えて派手ではないのに戦争の恐ろしさが伝わってくる。なかなか考えさせられる映画でした。女子サッカーW杯で優勝したアメリカチームがトランプ大統領のホワイトハウス招待を拒否した話はその後どーなったのかな?興味あるな。ジャニー喜多川さんは一度赤坂の料理店でお会いしたことが。あまり関係はないけれど合掌。
7月12日(金)
朝ベッドで『古事記』読了。ヤッパリ石ノ森章太郎の『古事記』は『家畜人ヤフー』との共通点を見てしまいますね。ベッドから抜け出して小雨のなか黒兵衛と散歩。今風邪を引きたくないので雲古の処理をしたら早々に引き返す。イロイロ準備して午後から品川のスタジオへ。読売テレビ『そこまで言って委員会』のVTR撮り。テーマは1964年東京オリンピックで感動した名場面ベスト5。小生が選んでスタジオにいるレギュラー陣が当てるクイズ形式なのでココに小生が選んだベスト5を書くわけにはいきませんが正直に5つ選んだ結果1つか2つは当たるかもしれないけどベスト1は絶対に当たらないものになりました。小生のエッセイなどを読んだ人には当たるかな?放送は首都圏意外ほぼ全国ネットで今月28日だそうです。VTR撮りのあと品川駅から新幹線で名古屋へ。明日の『オン・ザ・タウン』観劇ツアーに備えて名古屋泊。定宿の某ホテルにチェックインしようとしたらフロントで北の富士さんとバッタリ。名古屋場所ですからね。挨拶をして部屋へ。オールスター戦を見ながら駅弁で晩飯。途中でチャンネルを回して村田諒太がチャンピオンのロブ・ブラントに挑戦する世界タイトルマッチ。うわっ。国歌斉唱が『オプエド』にも2度ゲスト出演していただいたことのある(新幹線でも偶然隣同士の席になったことのある=関係ないか(^^;)ソプラノの田中彩子さんや!何や知らん幸先良い気持ちで試合開始のゴング!1R後半から村田の手数が増えて2Rには見事な連打!見事なラッシュ!ブラントをTKOに葬り去って村田王座奪還に成功!冷静な科学的分析と戦術の構築そして圧倒的な気迫!ボクシングに必要なものをすべて備えて闘った村田はボクシングの素晴らしさを小生に(そしてすべての人々に)教え治してくれた。最近はロッキーマルシアーノの評伝を読んで以来「ボクシング廃止論」に賛意を表明していた小生だけどやっぱりボクシングは優れて知的で勇敢で人間的なスポーツだと再認識。しかしそれだけに廃止論も有効なのでしょうね。あまりに人間的な…あまりに人間的な営みはすべて滅亡するものかもしれませんから。バロン吉元『徒然草』読みながら名古屋泊。それにしても村田の勝利は素晴らしく美しかったなあ…美しすぎるものは滅びるのか…。吉田兼好はどう言うかな?ニーチェは…?
7月13日(土)
朝6時名古屋のホテルで目覚めてシャワーを浴びてイロイロ準備。ホテルのドアの下に中日新聞と日経が入っていたので何気なく手にとって開いてみると日経書評欄に小生の書いた記事が載っていた。『今を読み解く
東京五輪レガシーは何か スポーツの根源問う好機に』日経の書評は日曜でなく土曜だったのですね。知らなんだ。徒歩で栄中日文化センターへ。前の道路に止まっていたバスに次々と人が集まってきて総勢30人ほどで一路兵庫西宮へ。新名神が開通して早く着くらしく毎年途中の休憩は1度だったのが今年は2度に。そのため草津SSに停まらなくなったため毎年食べてる日本一美味しいメロンパンが食べられなくなった。毎年参加してくれているオバサマ方も「メロンパンがありませんね」「したないですね。それはツアーに組み込まれてませんから」その代わりに揚げたて近江牛の牛筋コロッケというのがあった。旨い。近頃は不味いものが無くなりましたね。車中でバーンスタインやミュージカル『オン・ザ・タウン』の解説をしたりするなかで西宮着。兵庫県立芸術文化センターのスタッフが出迎えてくれて挨拶。ツアーの参加者はしばらく休んで演し物の展示物などを見学したり土産物を買ったり。小生は舞台裏を訪れてプロデューサーの小栗哲家さんに御挨拶のあとツアーの皆さんとレストランで昼食。美味しいフレンチを食べてるあいだに毎年恒例佐渡裕さんが挨拶に見えてサイン入りパンフレットをひとりひとり手渡してくださる。参加者のオバサマ方は(オジサマ方も)大喜びで握手したり写真を撮ったり…で食事を終えて大ホールの客席へ。オール・イギリス人でのオーディションで選ばれたシンガーやダンサーによる『オン・ザ・タウン』を観劇。面白い書き割りを利用した素早い舞台転換とレベルの高い歌と踊りに皆さん感激。ブロードウェイの小編成ヴァージョンではなくバーンスタインの残したフルオーケストラの楽譜通りの演奏はやっぱり凄いですね。小生も満足。舞台が終わって観客が客席から出終わったあと小栗哲家さんの解説を拝聴。舞台裏のバックステージ・ツアーにも案内してもらって今年のツアーも無事終了(その間に小生は高校の後輩で吉本興業副社長の某君夫妻と久しぶりにバッタリ出逢ったりオケに参加したトランペットの原さんに挨拶したり)。舞台を終えて観客にサインをしている佐渡さんにも東京での再会を約して帰路のバスへ。ツアーの皆さんに挨拶して小生は新大阪から新幹線で帰鎌。このオペラ・ツアー(今年はミュージカルだけど)も今年で12回。『メリー・ウィドウ』に始まって『カルメン』『セヴィリャの理髪師』『トスカ』『こうもり』『フィガロ』『魔弾の射手』……などなどよく続いてる。来年は『ラ・ボエーム』だとか。東京五輪の真っ最中だけどこっちの方が面白いかな?佐渡さんのオペラは来年で16回(ツアーを組んでないのが最初に『ヘンゼルとグレーテル』『魔笛』『蝶々夫人』と3つありました。私は個人的に見ましたけどね)。どれもこれも素晴らしいものでした。佐渡さんの20回目まで全部付き合いたいですね。20回目は『ニーベルンクの指環』でもやりましょうよ(^o^)
7月14日(日)
昨晩ベッドに入ったのが深夜0時半。さすがに少しは疲れていたのか朝目覚めたのが午前9時。まぁ途中1度起きてトイレに行って30分くらい本を読んでいたとはいえ朝ぼらけの爆睡は久しぶり。のこのこベッドから起き出して朝飯のあと小雨のなかを雨合羽を着て黒兵衛と散歩。早々に引き上げたあと終日デスクワーク。部屋も片付けなければ。でも久しぶりにゆっくり休むか…でバロン吉元の漫画『徒然草』で気になった部分の原文を新潮日本古典集成で読み直す。なるほど後醍醐天皇のことはボロカスに書いてると解釈すれば面白いですね。イロイロ忘れているようで全編読み直した方が面白そう。夕方から大相撲。なるほど。イマイチ進歩の見られない若手力士よりも炎鵬&照強の小兵力士の取り口を見る方が面白いですね。あとは貴源冶がどこまで伸びるか?いつまでも白鵬と鶴竜が強いだけでは面白くないですね。吉田沙保里さんの話は面白いけど少々喋りすぎかな。いや。それだけイマイチ土俵の勝負が貧弱なのかな?晩飯ミュージカル劇場でティルソン・トーマス指揮ロンドン響の『オン・ザ・タウン』を見ながらビールとワインで食事。昨日の佐渡さん指揮の演奏でバーンスタインの音楽の素晴らしさを見直す。続けてバーンスタインの『ワンダフル・タウン』これはラトル指揮ベルリン・フィル。いやぁ見事な音楽ですね。メロディも美しい。『いだてん』は相変わらずの騒々しいテンポに首を傾げる。続けて見たNスペの恐竜(海竜)のドキュメンタリーが面白かった。CGで表された恐竜はなかなかの迫力ですナァ。慌てて孫に電話して「見ろ!」と言ったけど見たかなあ?風呂入ってベッドへ。
7月15日(月)
海の日。明治天皇が初めて船で海に出たとか何とかの日。山の日は由来がわからないらしい。川の日はなぜないのかな?と思いながら小雨のなか黒兵衛と散歩。終日デスクワーク。雑務処理。雑務と言っても重要でない仕事という意味ではない。講演会の主催者に講演の概要を送ったり自己紹介文を書き直したり仕事部屋に掃除機を当てたり本棚の整理をしたりCDの整理をしたり…するうちにアッという間に夕方大相撲の時間。うわっ。白鵬が負けた。ま。タマにはこーでないと面白くないですね。貴源冶は炎鵬相手に取りにくかったのかな。唯一1敗の高安はケガが心配。晩飯は久しぶりにオペラ劇場。佐渡裕さんプロデュースの来年の演し物が『ラ・ボエーム』だとわかった途端オペラをイロイロ見直したくなって湖の上の野外劇場での『ラ・ボエーム』やデル・モナコの古い映画の『オテッロ』やティト・ゴッビのテレビスタジオでの『リゴレット』『ジャンニ・スキッキ』『トスカ』などを見直す。そろそろ新しいDVDも手に入れたいと思うけど最近は良いオペラの舞台の映像が出ているのかな?久しぶりにタワーレコードに足を運ぶか。いや。amazonで良いか。しかしamazonは罪ですねえ。映画もオペラも欲しいものがいっぱい出てくるから散財の元凶ですね。散財する前にネットを開かずに早よ寝よ。
7月16日(火)
川の日もないし空の日もない。月の日も宇宙の日もない。はやぶさ2が帰ってきたらリュウグウの日ができるかな?…などと昨日から続いて考えながらベッドのなかでウトウト。昨晩からスポーツの勉強をやり直す決意で松井良明『ボクシングはなぜ合法化されたのか
英国スポーツの近代史』(平凡社)を読み直す。樫永真佐夫『殴り合いの文化史』(左右社)を熟読するための前段階。熱中してベッドから抜け出すのが遅くなる。不愉快に鼻を鳴らす黒兵衛を連れて小雨のなか散歩。寒い。梅雨冷えにしては寒すぎる。来年のオリンピックのためには良い気温かな?まぁ今に猛烈に熱くなるに違いないやろ。今日も終日残務処理と読書。午後から『ZAITEN』の連載原稿書き。しかし上手く書けない。上手く書けたり書けなかったり。その繰り返しでもうすぐ50年。半世紀も同じことを繰り返しているのか!?C'est
la vie?まぁ。そんなもんでしょうかねえ?安美錦が引退した。現代詩の面白さを教えてくれた詩人の渡邉十絲子さんの『今を生きるための現代詩』(講談社現代新書)に安美錦は登場する。《相撲の上手さでは幕内でも抜きん出た存在である安美錦》はあるときこう語った。《作戦は自分で考えません。すべて付け人に考えさせます。自分で考えるとあの相手にこうやって勝ったとかこういう技があの相手には効くんだとか勝った記憶にどうしてもとらわれてしまう。そうすると考え方が硬直するし「自分が自分が」となってしまっていい相撲をとれない。だから何も考えず付け人の考えた作戦をきいて自分はそれを実行にうつすだけです》この文章を何と素晴らしい言葉かと思って読んだら渡邉十絲子さんがさらに見事な解説を書いておられた。《優美な髷や着物姿。場所によって細かく定められた美しい所作など力士はこの二十一世紀においてさえまだ神の時間を生きていたころのなごりをとどめている。もっともよく相撲を知ると評されるものしずかな力士は自分の技や頭脳をほこる気持ちをいかに捨てるかにこころをくばっている。自分よりも経験がなく技量もはるかにおとる付け人に力士にとっては命よりも大事かもしれない今日の勝ち星をあずけるのだ。それはまだ力士が神の声を聞く回路を失っていないしょうこではないか(略)人生のどこかで「人のおきて」の卑小さから遠ざかるタイミングがある。神が決めるそのタイミングを聞け。自分ひとりのちっぽけな頭がえがく硬直した自分像にこだわるなと安美錦の相撲が言っている》これは最高に素晴らしい安美錦讃というべきだろう。
7月17日(水)
ベッドのなかでマンガ日本の古典木原敏江『雨月物語』読んでしまう。面白かった。絵も見事。けど脚色ちょっと過剰気味かな。カットした物語も読みたいけど原文で読めと言うことでしょうね。ベッドから起き出して朝飯食べながらテレビをつけるとBSフジで祇園祭の山鉾巡行をやっていた。もう何年ナマで見てないなぁ。高1の時だったか長刀鉾の試し引きに参加させてもらったけど思い切り力を込めないと動き出さないのには仰天。企業は祇園祭へは寄付だけで見返り(名前を出すことなど)を求めてない(拒否してる?)のはIOCも見習うべきですね。見返りを求めないのが「協力」で求めるのはビジネスですよね。祇園町の近所の料理屋さんの息子が長刀鉾の稚児になったときは1千万ほどカネがかかったと聞いた。旦那衆が協力すると祭りは続く。オリンピックはやがて潰れるのかな?いや。もう潰れてるのかも?途中から録画に切り替えて黒兵衛と散歩。『ZAITEN』の連載を書いて送稿。大相撲は鶴竜と白鵬か。ちょっとつまらん。昨日の晩飯のときに以前録画していたサイモン・ラトルのベルリン・フィルさよならコンサートを見た。マーラー『交響曲第6番悲劇的』。さすがに最後のタクトとあってオケも気合い満々。名演奏でした。そのあとにラトル最後のワルト・ビューネ(森の舞台)のコンサートが録画されていたので今日はそれを見ながら晩飯。ガーシュイン『キューバ序曲』フォーレ『パヴァーヌ』のあとラトル夫人のメゾ歌手マグダレーナ・コジェナーが美しい声でカントループ『オーヴェルニュの歌』をうたう。そのあとハチャトリアン『ガイーヌ』とレスピーギ『ローマの松』。アンコールにコジェナーがモンテヴェルディを1曲歌ったあと英国出身のラトルらしくエルガー『威風堂々』。その前にラトルがイギリスのEU離脱を嘆いたのが興味深かった。続いてスーザの『自由の鐘』。アメリカの行進曲には何かEU離脱(反対)と関係あるのかな?そして最後は例年通り観客の指笛を交えての『ベルリンの風』。多くの聴衆にもオケのメンバーにも愛されたラトルらしい良いコンサートでした。アンコールでは金管奏者が全員ラトルのもじゃもじゃ髪型を真似た白髪鬘をかぶってウケてました。昨年夏のコンサートだったけどこーゆー気分が良くなる演奏会はイイですね。原稿が上手く書けなかった苛々も吹っ飛んだかな。
7月18日(木)
昨晩からベッドのなかでマンガ日本の古典『怪談』読み出す。著者はつのだじろうさん。この人のマンガは正直言ってあまり好きではなかった(ホラーものでは楳図かずおさんのほうが好きです)けどコマ割りとか話の構成とかやっぱり上手いですねえ。朝も感心しながら小泉八雲の世界を読み続ける。ベッドから出てRKB毎日放送『インサイト・コラム』電話出演。安美錦引退の話。一昨日の本欄に書いた話に加えて明治時代の大相撲が「待った」を54回も繰り返してしきりに時間37分もかけた話や明治42年に国技館ができて力士の桟敷席での接待が禁止されたこと。好取組に御祝儀(羽那・花)を投げ入れることを禁じられるようになったことなどを話したあと黒兵衛と散歩。好天で太陽も出てきて夏の陽射し。とはいえ蒸し暑さはまだ梅雨か?午前中イロイロ雑務を処理して午後から横須賀総武線で錦糸町へ。錦糸町まで1本で行けるのが嬉しい。最近すみだトリフォニーホールに来る機会がないので錦糸町は久しぶり。某ホテルで某企業主催の講演会。来年の東京五輪で日本のスポーツ事情がどう変わるかを話す。久しぶりの1時間半の講演でちょっと疲れて帰りは某テレビ局に寄ってチョット仕事をして帰宅。昨日録画した祇園祭の様子を見ながら晩飯。ユネスコの無形文化財い選ばれることに対する京都の人々のさほど嬉しくもない反応が面白かった。ユネスコより祇園祭の方がずっと古いわけですからね。そのうえ山鉾は今も作り直されている。京都の文化は今もアンダー・コンストラクションなんですね。京都の伏見でエライ放火事件があったみたい。最近のアニメのことはよう知らんけど古いコトも新しいコトも同居してる京都のことは今でも少々気になりますなぁ。
7月19日(金)
ベッドで朝『怪談』読了。全然怖さは感じなかったがつのだじろうの劇画的展開には納得。続けて古田三敏『浮世床』読み始める。原作は式亭三馬。江戸の倶楽部での世間話ですね。絵は雰囲気がピッタリだけど文字が多すぎるかな。意味不明も多い。不明じゃなくこっちの理解力が足りないだけか。ベッドから起き出して朝飯のあと黒兵衛と散歩。終日デスクワーク。校正とかイロイロ。夕方から大船へ出てダーツ・バーへ。以前からお付き合いのあったダーツライブの方2人と打ち合わせ。最近男子も女子も世界一のダーツ・プレイヤーを出したとか。このダーツを日本でスポーツとしてさらに普及させるためにはどうすれば良いか…ということについてイロイロ話す。以前『オプエド』にも出てもらったので再度の登場を約束。パラスポーツとの垣根のない競技として普及するかな。eスポーツよりはよほどsportiveでathleticですよね。少し大船でパンを買ってルミネの本屋さんアニールで本を数冊注文して帰宅。大相撲の注目は照強と炎鵬だけになったかな?照強は優勝争いに絡んでほしいなあ。炎鵬は勝ち越してほしいなあ。晩飯映画劇場は何を見ようかと思ってテレビをつけると川崎フロンターレvsチェルシーの試合をやっていたので見てしまう。アナウンサーが盛りあげるのに必死だけど凡戦。川崎はパスサッカーに固執しすぎ。ロングパスも使えよと苛々していたら終了間際に中村憲剛が出てきてチームが引き締まったと思ったらダミアンのヘディングが決まって川崎の勝利。ま。どんな試合でも勝つことは良いことです。でも負けても面白いゲームを見たいですよね。
7月20日(土)
朝ベッドで『浮世床』読み進める。江戸の町人の生活。現代と同じですね。教養は江戸時代の方が高かったかな。大人の文化ですからね。まだ「若者」というジェネレーションも「若者文化」というジャンルも生まれてませんからね。若い連中は子供と大人になりきれてない小さい大人がいるだけで大人中心の文化ですから「小さい大人」は馬鹿にされてますね。そこが現代とは大違い。「若者」と「若者文化」が社会のなかで認定されて(トランジスター・ラジオとプレスリーの誕生した1950〜60年代からかな?)それが堕落し続けてAKBにまで至ったのですからこの先「若者文化」の堕落はどこまで続くのでしょうね?ベッドから這い出て朝飯のあと黒兵衛と散歩がてらに近所の獣医さんへ。狂犬病の予防注射とフィラリアの検査。異常なし。少々肥満気味の36s。まぁ飼い主に似るのでっしゃろ。終日デスクワーク。単行本の準備。この夏で書きあげてしまわなければ。その前のHPの更新も…とイロイロ作業しているとマーティ・キーナートさんから電話。彼の日本での第2の故郷の神戸にあるアメリカ領事館で9月にトーク・イベントのお誘い。小生も神戸は何かと縁ができていますね。長田渚左さんががんばってる日本スポーツ学会からは「スポーツを語る会」の連絡。これは8月5日。村上晃一さんや生島淳さんらと八丁堀のFROMONE
SPRTS BASEでトーク・イベントを行います(19時〜)。私は村上さんと一緒に『オプエド』で語り合ったあと会場に駆けつけます。ラグビー・ファンはふるって参加してください。お問い合わせはsports.gakkai@gmail.com(日本スポーツ学会)
03-3323-0893(スポーツネットワークジャパン)
7月20日(土)つづき
夕方から大相撲。炎鵬の勝ち越しは嬉しいですね。照強は勝負にならなかった。ま。仕方ないか。朝乃山・阿炎・竜電あたりがもっと頑張らないと駄目ですね。鶴竜は昨日の反省から完璧な相撲。番狂わせは期待できないな…と思ったところで琴奨菊がナント白鵬を寄り切った。さすがは元大関。横綱と言えどちょっとでも気を抜くと倒す実力を持ってますね。テレビで吉本興行を解雇された宮迫博之と田村亮の記者会見ダイジェストを見る。吉本も大きくなり過ぎた弊害が出たのかな?ジャニーズ事務所も同じですね。大きくなり過ぎるのは何かにつけて良くないことですね。安倍自民党も同じですね。明日はどこに投票するか。新撰組という名前は嫌いだけど全国区はやっぱり令和新撰組かな。https://www.reiwa-shinsengumi.com/
7月21日(日)
朝起きてベッドのなかで古谷三敏『浮世床』読み進める。読み進むうちにコレはなかなか面白いと思い出した。原文読まなきゃ。ベッドから起き出して黒兵衛と散歩を済ませてヨメハンと一緒に選挙へ。国民の権利ですからね。行使しないと。帰りに投票所近くの蕎麦屋で昼飯。天麩羅とざる蕎麦。どうしても生ビールも飲んでしまう。昼間からイイ気分。それはイイけど我が家から投票所は凄い下り坂。必然的に帰り道は凄い上り坂。ビールを胃に流し込んだ身にはキツイ。おまけに夏の陽射し。ふううう。家に帰ってシャワー&昼寝。少し仕事をしたあと大相撲。炎鵬&照強。良かったですね。鶴竜は見事な技巧で白鵬をくだして久しぶりの優勝。インタヴューの受け答えも見事でサスガにインテリですね。晩飯は軽く白ワインと茶漬けで済ませて『ダーウィンが来た』で福岡県相島の猫物語。夫婦猫の存在が面白かった。風呂のあと選挙速報。れいわ新撰組が2議席獲得?テレ東で池上彰さんが「新撰組」の名称の違和感を指摘していた。それは体制側暴力団の名称ですからね。山本太郎代表の回答が「体制べったりの意志もあることで深く考えないで…」といのは少々不満。令和新撰組は応援しているけど名称には今も違和感がありますからね。最近は夜が弱くなったので寝よ。明日起きれば情勢は変わって日本の未来は開けてるかな…?
7月22日(月)
ベッドのなかで『浮世床』読了。古谷三敏さんの絵も雰囲気があって面白かったけど原文を読まなきゃと強く思う。続けて月村了衛『悪の五輪』(講談社)読み出す。オリンピックとか五輪とタイトルに文字があると買ってしまうだけ。読み出すと面白い。1964年五輪で黒澤明がケツをまくったあとの記録映画の監督に二流映画監督の希望を聞いて撮らせようとするヤクザの話。かつてのヤクザは映画界芸能界にも公然隠然たる影響力を持ってましたからね。先の東京五輪を舞台にしたエンターテインメント小説としては奥田英朗『オリンピックの身代金』(講談社文庫)も面白かったけどコッチはどう展開するのかな?ベッドから抜け出て朝飯のあと黒兵衛と散歩。雨粒はギリギリ落ちてこずに散歩完了。ワン。準備して大船駅へ。湘南新宿ラインで新宿へ。中央線に乗り換えて中野へ。中野サンプラザで時事通信社内外情勢調査会プロデュースで西武信用金庫の取引先の方々相手に昼食会&講演会。来年の東京五輪と日本のスポーツ界の変化について話す。終わって何人もの方から面白かったと言われるとやっぱり嬉しいですね。東京駅へ出てエキナカの喫茶店で『悪の五輪』読み進む。安藤組と花形敬も出てくるのですね。60年代の映画の話なら当然ですね。ヤクザ・ライターの(笑)R・ホワイティングさんにも教えてあげなきゃ。山手線で新橋へ。ゆりかもめで日の出へ。ノーボーダー海岸スタジオで『ニューズ・オプエド』アンカー出演。今日のゲストはカーライフ・エッセイストの吉田由美さん。F1やクルマについていろいろ話していただく。小生もF1の取材ではフランスのマニクールや鈴鹿へ行きましたからね。井原恵子さんにも佐藤琢磨さんにもインタヴューして中嶋悟さんとは小樽で公道レースを実現するシンポジウムもやりました。クルマの免許は持ってませんが(汗)。途中ノーボーダー・ロンドン支局長の舟橋明恵さんからのヘンリー・レガッタやカーレースの関する面白い情報も挟んで楽しくトーク。1時間半の講演+1時間番組はチョイと疲れるかな。ロング缶1本飲みながら帰鎌。吉本興行社長の記者会見をニュース番組でいくつも見ながら晩飯。ヨシモトに関しては小生も無縁ではないので軽々な発言は控えますが社長の器でない御仁が芸人さんを身内のように見下して恐怖政治で支配したらいずれボロが出ると言うことですね。寝よ。
7月23日(火)
朝起きて『悪の五輪』読み続ける。面白い。花形敬の他に永田雅一・若松孝二・児玉誉士夫らが続々実名登場。さすがに東声会や山口組は別の名前になっているが面白い。まだ半分を少し超えたところなので感想は後日。ベッドからでて朝飯食いながらテレビ。吉本批判が渦巻いてる。昨日の社長会見はツッコミ処満載でどーしょーもなかったから若手芸人が叛旗を翻す気持ちもわかる。ギャラの安いことも有名。小生も社史(吉本興行百五十年史)に少々長い原稿を書かせていただいたが超一流企業の社史だから原稿料はいくらやろ?と期待していたら400字原稿用紙1枚の原稿料が朝毎読日経及び地方紙の各新聞コラムの4割程度という安さに仰天。いくら何でも社史にこの安さはないやろとテレビ出演のときに顔を合わせた親しい芸人さんに言うとうちのギャラの安さは知ってはりまっしゃろがなと笑われた。それにしても社史やでぇと思て知人に訴えるとスンマヘンけど担当者も泣く泣くそんな安い経費でお願いしてまんので我慢したっておくれやすと言われた。ほんで社長は年俸1億くらいいっとるんかと思うと少々ゲンナリやけど百科事典ほど分厚い本を3冊も送ってくれたのでまぁシャーナイのかなぁと我慢……てなことが何年前かにあったなぁと振り返りながら黒兵衛と散歩のあと北國新聞の連載原稿を書いて送稿。週末のオペラ講座の準備を始めたら音楽プロデューサーの朋友Sさんから電話。久しぶりに『鮨処もり山』で美味しい鮨食いながら最近のクラシック音楽界やコンサート・ホールの事情などについて(もちろん吉本の話も含めて)いろんな話題で歓談。お互いにスッキリした気持ちで近いうちの再開を約束。しかしヨシモトの芸人さんだけやのうてどこもかしこも文化事業はエライコトがイッパイですナァ。
7月24日(水)
朝起きてベッドのなかで『悪の五輪』読了。エンターテインメント小説として面白かったです。がソレ以上に現代社会の矛盾を結構鋭く告発しているのが小説の出来映えを高くしていますね。コレはまさに2度目の東京五輪を1年後に控えた今出版されるべき本ですね。映画好きの「変人ヤクザ」が「組」の命令に従って五輪の記録映画に二流の映画監督起用を謀り芸能界の利権に手を伸ばそうとする。それに協力する形で利権に手を伸ばす政治家・自民党・ヤクザ・政治団体をめざす振興宗教団体・同和団体・在日etc。その背景にある敗戦とアメリカ(CIA)との関係。そして映画監督と女優の関係などの映画界のスキャンダル。それらをエンターテインメント小説にまとめた作家・月村了衛の腕力はなかなかのものですね。「五輪」というタイトルを本屋で見る家てかっただけだけど他の作品も読もうかな。さすがに山口組・東声会・住吉連合・創価学会・部落解放同盟といった名前は出てこないが花形敬・永田雅一・児玉誉士夫・野中広務・若松孝二らが実名で登場。黒澤明の「オリンピック記録映画は代々一流の監督は手掛けないんだそうだ」という意味深な言葉の引用紹介で始まるこの小説はアントニオーニやロバート・オルドリッチの映画についての記述まであって面白い。主人公の「映画好き変人ヤクザ」がオルドリッチ監督の『ソドムとゴモラ』を見て感想を呟く。「退廃と堕落の街が神の怒りに触れて滅んでいく。こりゃあほとんど今の東京じゃねえか」「日本は戦争で多くの物を失った。そして代わりに何を得たのか。オリンピックという名の馬鹿騒ぎだ」主人公の兄の学徒動員出陣式に始まり東京五輪の開会式で終わる物語。推薦します。ベッドから起きて朝飯のあと黒兵衛と散歩。終日デスクワーク。いろいろ仕事して通信社の連載コラムを書いて送稿。テレビはまだヨシモトで騒いでる。騒いでる人達は神戸芸能社がどんな団体で芸能界や映画界やテレビ界ににどんな影響を及ぼしたか知ってるのかな?
7月25日(木)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・コラム』電話出演。東京オリンピック1年前と言うことで昨日の本欄にも書いた小説『悪の五輪』の話をする。こんな面白い「現代の小説」は一人でも多くの人に呼んでもらいたいですからね。ラジオのあと黒兵衛と散歩。暑い。梅雨明けは気象庁やテレビのお天気キャスターが決めるのではなく各人が体感すればいいものですね。ハイ。もはや夏です。終日デスクワーク。週末のオペラ講座のレジュメを作成するためにバーンスタインのジャズ講座やオペラ講座のビデオを見直してると朝日新聞社会部から電話。大船渡高校の佐々木投手が登板しないことについて。BS朝日にテレビを切り替えて見ながら電話の応対。昨日120球以上投げているのに今日も投げるという方がオカシイ…と言うと朝日の記者が佐々木投手の将来のためには当然の措置?…と訊くので「そんなことは関係ない。高校生の健康を守るための当然の行為」と答える。大船渡高校の監督の常識的な判断を讃えたい…とも。素晴らしい判断ではなく旧来の連投も厭わないやり方が非常識だったのですからね。当然の判断と言うべきでしょう。その当然の判断(過去に誰もやらなかった判断)を実行した勇気は絶賛したいですけどね。プロ野球(大人の野球)で否定されている連投などの行為を高校生ならやってイイという理屈は成り立ちませんからね。さらに高校野球予選の試合を高校の期末テスト期間中にやらせる高野連や主催者(朝日新聞社)の非常識を批判。グラウンドで勝利監督インタヴューや勝利チームのキャプテンへのインタヴューを行って高校の部活動(教育活動)をスター扱いするBSテレビ朝日の非常識も非難。旧帝国陸軍や自衛隊の行進のような開会式も批判。そもそもジャーナリズムを担うべきメディアが高校野球を見世物にするイベントの主催などするべきではない…とも話したが明日の朝日新聞の紙面にはどこまで載せてくれるか…。電話で小生にインタヴューした記者はすべて納得してくれたけど…どうなるでしょうねぇ。晩飯映画劇場は最近テレビで放送された『万引き家族』。悪くない映画だけどこんなATGのような映画(わかるかなぁ…)がカンヌ映画祭のパルムドールをよく獲ったもんですね。黒澤映画と一緒で字幕で台詞がよく理解できたのがよかったのかな?続けて報道ステーションを見るとトップニュースで大船渡高校の佐々木投手が投げなかった問題。元巨人の桑田投手が監督の判断を肯定。渡辺元横浜高校監督は高校生がどこまでできるかやらせるべきだと投げさせなかったことを非難。まだこんな莫迦な意見(高校生をこき使って身体を壊させて名監と督言われて喜ぶ監督の意見)を口にする人がいることにウンザリ。それ以上に高校生の単なる部活動を大きく騒ぐマスコミを非難する声が出ないことを一番嘆くべきでしょうけどね。高校野球という高校生を見世物にして喜ぶナンセンスは人柱が立つまで続けられるのでしょうか…嗚呼。来週月曜の『ニューズ・オプエド』のゲストは相撲ジャーナリストの荒井太郎さんで相撲の話題…と思っていたが急遽スポーツライターの小林信也さんにも連絡。高校野球の話もイッパイします。乞御期待!
7月25日(木)つづき
佐々木投手を投げさせなかった大船渡高校に「抗議」の電話は多数かかってきたらしい。なぜ投げさせなかったのか?甲子園がかかっていたのに投げさせるべきだった!…などと。そういう人は高校生の教育の一環たる部活動を見世物か何かと履き違えてますよね。ねぇ。そうですよねぇ。高野連の皆さん!炎天下で高校生に野球をさせることもテレビで高校野球を放送して見世物(プロ)のように扱うことも本来は非教育的行為として禁止されるべきですよねぇ。高野連&朝日新聞社の皆さん!
7月26日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩。真夏の太陽を浴びずにできるだけ建物や木々の影ばかりを歩くコースを選択。ワン。それでも暑い。帰宅してからシャワーと水風呂がエエ気持ち。ちょいと仕事をしたあと早い昼飯を掻き込んでヨメサンと一緒に大船駅から上野東京ラインで上野へ。東京文化会館で行われる佐渡裕さんプロデュースのミュージカル『オン・ザ・タウン』へ。電車に乗るときから『鮨処もり山』の大将夫妻と合流。入口付近で馬鹿息子とも合流。安西水丸夫人さんと澁沢龍彦夫人も現れてみんなで客席へ。レベルの高いバーンスタインのミュージカルを楽しむ。終わってみんなで楽屋へ。佐渡さんに挨拶しようとすると先に車椅子に座って握手している人がいて誰かと思ったら辻井伸行クンのお母さん。何度か取材させてもらったあと久しぶりにお会いして御挨拶のあと佐渡さんと歓談。一緒にみんなで記念撮影。そのあと馬鹿息子を連れてジャズ・トランペットの原さんにも御挨拶。音大時代の先生ですからね。指揮者の井上道義さんにも逢ったので御挨拶。プロデューサーの小栗哲家さんにも御挨拶。小栗旬夫妻は『もり山』の大将のすぐ横の席だったとか。楽屋を出ようとしたら歌の先生のマダム・デイリー役で見事な演技と歌を披露したヒラリー・サマーズさんがいたので御挨拶。判事役で素晴らしい低音を響かせたスティーヴン・リチャードソンさんは楽屋で逢ったあと上野駅でも逢ったけどそのときも低音で「Hello
Darling」と舞台の台詞で挨拶。西宮の兵庫県芸文センターでも見た舞台は2回目だったけど存分に楽しんで大船へ。みんな一緒にイタリア料理店の『センプリーチェ』で楽しく食事。そのとき明日このお店で演奏するイタリア人のヴァイオリニストが隣のテーブルに座ってナポリ人のマスターに紹介されたので挨拶するとナントイタリアのカラカラ浴場で行われた1990年の三大テナーのコンサートでもヴァイオリンを演奏していたとか。楽しいミュージカルと美味しいイタリアンといろんな楽しい出来事の重なった休日。好事魔多し。明日の颱風は大丈夫かな?
7月27日(土)
朝起きてベッドのなかで松井良明『ボクシングはなぜ合法化されたのか 英国スポーツの近代史』(平凡社)読み進む。2度目だけど面白い。ボクシングだけでなく英国スポーツが賭博との密接な関係から生まれたのですね。ベッドから起き出して朝食のあと黒兵衛と散歩。颱風が東海地方に来ているとは思えないほどの夏の陽射し。汗だくになって帰ってきてシャワーのあと中日文化センターの担当者に連絡。颱風は名古屋直撃のようだけどあまり強くもなさそうなので今日の講座は予定通り開講とのことで準備をして品川へ。新幹線で名古屋へ。夏休みで大船駅も品川駅も家族連れや子供たちでごった返していたがさすがに颱風に向かって新幹線に乗る人は多くなかった。名古屋についてちょっぴり激しい颱風の雨風のなか栄までタクシーに乗ろうとしたらメッチャ長い行列。あきらめて地下鉄で栄の中日文化センターへ。オペラ講座『レナード・バーンスタインのすべて』の第4回は彼の解説した「ジャズの世界」を少し紹介したあとサイモン・ラトルがベルリン・フィルとのジルヴェスタ―(大晦日)コンサートで演奏したバーンスタインのミュージカル『ワンダフル・タウン』を紹介。そこでジャズ・ラテン・ミュージカル・民族音楽・クラシックのすべての音楽を駆使したバーンスタインの才能を理解してもらう。そのあと彼のオペラの解説。プッチーニ『ラ・ボエーム』第三幕の見事な解説(芝居の台詞とオペラの違いや音楽による寒さの表現や感情・時間・空間の拡大について)を聞いてもらう。受講生の皆さんもバーンスタインの天才ぶりを堪能されたようで小生も満足。ビール呑みながら『ボクシングはなぜ合法化されたか』読みながら新幹線で帰鎌。家にたどり着くと長女が来ていて酔っ払いながら五嶋みどりのチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲をU-Tubeで見ている。バックはアバドとベルリン・フィル。俺も知ってたけどコレは確かに凄い演奏。次女と二人の孫も来ていて。晩飯のあと小学生の孫と風呂入って寝る。颱風はどこかに消え去ったみたい。
7月28日(日)
朝起きて黒兵衛と散歩。真夏の陽射しを浴びながら汗を滝のように流しながら歩くのはある意味で気持ちがいい。これで仕事がなければ何の問題もないですね。ワン。散歩から帰ってシャワーと水風呂。これも気持ちがいい。江戸時代の人は行水をしたのだろう。『サンデー・モーニング』で張本さんが大船渡高校の佐々木投手を地方予選決勝で投げさせなかったことを批判して吠えていた。「ケガを怖がってたんじゃスポーツやめたほうがイイ」とは何たる言い種!このコーナーでは大沢親分が生きておられたときに小生もボロクソに批判されたことがあった。それはプロ野球のストライキで球界の経営者側を批判したときだった。番組内で「玉木出てこい!」と言われたのですぐにテレビ局に電話して「来週番組に出るから」と言ったらディレクターに平身低頭謝られて結局番組に「出ていく」ことはできなかった。あとで番組関係者が小生の行きつけのバーにやってきてその店の主人に小生に対する謝罪の言葉を預けたけどこんなご意見番は不要ですよね。だから今回も佐々木投手を投げさせて将来肩や肘が壊れても「責任」は取らないのでしょうがこーゆー馬鹿馬鹿しい意見を垂れ流していいものでしょうかねえ?学校の試験期間中に炎天下で連日試合をさせても良いのでしょうかねえ?そういう根本的な問題を取りあげてこそご意見番のはずですが…。終日デスクワーク。ホームページ更新の原稿作り。途中孫の夏休みの宿題の読書感想文の原稿書きに付き合う。何度も書き直しさせる。まるで鬼編集者(笑)。晩飯はみんなで『鮨処もり山』へ。美味しい鮨を孫たちが嬉しそうに食べるのを酒を呑みながら見ていると自分は食べなくてもイイという気持ちになる。帰宅して世界水泳。瀬戸大也は見事ですね。孫の読書感想文の完成は明朝に持ち越し。原稿を書くとはそういうもんですね。何度も推敲すると時間がかかるもんです。
7月29日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩。真夏の太陽が暑い。ま。夏ですから仕方ないですね。以前『日刊スポーツ』に「この熱さが東京五輪を成功に導く」との組織委森会長の発言が裏一面前面に出ていましたね。この発言自体意味不明ですがそもそも「五輪の成功」とはど−ゆー結果を指すのでしょうかねえ?そこが一番の問題ですよね。ワン。ホームページの原稿作りを完成させて午後から東海道線で新橋へ。ゆりかもめで日の出へ。『ニューズ・オプエド』アンカー出演。今日のゲストは相撲ジャーナリストの荒井太郎さん&作家でスポーツライターの小林信也さん。荒井さんには名古屋場所の総括と沖縄インターハイの報告を話してもらう。素晴らしい力士だった安美錦の引退や序の口と序二段が同部屋対決の優勝決定戦になった話題。そしてインターハイ団体で埼玉栄が一回戦敗退した話など荒井さんの相撲の話はいつも最高に面白い。そして小林さんと高校野球の話題。大船渡高校の佐々木投手を地方大会の決勝で投げさせなかったことについて「投げさせるべきだった」と発言したプロ野球経験者は張本勲&中畑清&金村義明…(敬称略)。投げさせなかった監督の采配を評価したのは桑田真澄&長嶋一茂&ダルビッシュ有…。監督采配消極的肯定が原辰徳&江本孟紀…。ダルビッシュは過密スケジュールが問題とも指摘。こーゆー意見に対して高野連や主催者(朝日新聞)が何も言わないのはオカシイですよね。朝日毎日をはじめとするジャーナリズムが賛否両論を併記とはナサケナイ。120球以上を試合で投げた投手が翌日も登板するのは現在のプロ野球では否定されているのに高校野球では肯定する意見が出るとは摩訶不思議。小林さんは試験期間中に予選を行うことの無茶さカゲンも指摘。また甲子園が高校球児たちの「夢」だというのは「親父たちのセンチメンタリズム。感傷に過ぎない」と。ナルホド。センチメンタルな感情は見世物をドラマとして盛りあげますからね。高校野球経験者の小林さんは今年はまったく見ないでおこうと思うと発言。毎年見てた自分とどういう違いが生じるのか…を自己観察するとか。その結果をまた『オプエド』で報告してください。帰宅すると孫たちは自宅に帰っていた。チョイ寂しい。テレビで報道ステーションを見ると高校野球地方予選決勝で勝ったチームの監督が次々と球場のグラウンドでインタヴューを受けていた。高校野球でこんなに大人をヒーロー扱いすることが許されるのでしょうか?どうせなら「今年の高校野球でどんな教育効果がありましたか?」と質問してほしいですね。
7月30日(火)
朝起きてベッドのなかで松井良明『ボクシングはなぜ合法化されたのか 英国スポーツの近代史』(平凡社)2度目の読了。アカデミズムの世界にいる学者先生の緻密な考察は我々ジャーナリズムの世界に身を置く人間には本当に勉強になりますね。スポーツが合法か違法かは時代の空気によるんですね。将来的にボクシングやeスポーツはどうなるのでしょうか?ベッドから抜け出して朝飯のあと黒兵衛と散歩。暑い。照りつける真夏の太陽の下で影を求めてコースを選ぶ。炎天下でも意外と黒兵衛は平気。もう7歳になろうとするから人間なら中年の域。犬はよろこび駆け回るのは冬も夏も同じか。ワン。散歩を終えて小生はシャワーと水風呂へ。気持ちイイ。終日デスクワーク。サアこの夏一冊書き下ろしを仕上げないと。スポーツ・ジャーナリズムの存在しないこの国でスポーツ・ジャーナリズムの一石(一冊)を投じなければ。久しぶりの晩飯映画劇場は『ミクロの決死圏』。過去に何度か見ているけど何度見ても面白い。ダウンサイジングで水中艇に乗って血管から体内に潜り込む女性隊員は若きセクシー女優のラクエル・ウェルチ。お色気をやり過ぎないでなかなかイイ味出してます。原題はFantastic
Voyage。日本語のタイトルのほうがイイですね。音楽はレナード・ローゼンマン。『エデンの東』『理由なき反抗』『猿の惑星』『ロボコップ』などの映画音楽を作った作曲家が不協和音満載の現代音楽を聴かせる。なかなか面白い。暑い一日の最後に見る映画としてはベスト。
7月31日(水)
昨晩からベッドのなかで樫永真佐夫『殴り合いの文化史』(左右社)読み始める。チョコチョコと飛ばし読みしていると面白そうなのでいつかじっくりベッドのなかで…と思っていたのがようやく実現。じっくり本を読むのはベッドのなかに限りますよね。予想以上の面白さ。そうか。拳はpenisの象徴か。ベッドから起き出して黒兵衛と散歩。暑い。猛暑。サスガにこの暑さにはワン公もバテたか。ワンとも言わない。シャワーのあとデスクワーク。『スポーツ・ジャーナリズム論』に改めて手を付ける。この本を出版したらマスコミ特に朝毎読や関連テレビ局から総スカンを喰らうでしょうねぇ(苦笑)。しかし書かねば。もう歳ですからね。鳥の将に死なんとす。其の声や哀し。人の将に死なんとす。その言や善し。夕方からは10月からのオペラ講座6回分の企画書づくり。そろそろ20年を超えるこの講座も最後に近づいたので原点に戻ります。タイトルは『オペラを観て泣きましょう!』いいねぇ…と自分で悦に入る。選ぶ作品は『カルメン』『椿姫』『ワルキューレ』『薔薇の騎士』『ラ・ボエーム』『蝶々夫人』と泣けるモノばかり。スポーツ評論も原点に戻りオペラ講座も原点に戻る。もちろん自分がこれぞ原点と考えている場所に戻るだけのこと。プロ野球の原点や高校野球の原点をある人々は「新聞を売ること」とか「テレビ視聴率を稼ぐこと」と考えている人もいますからね。誰もが「日本の野球文化やスポーツ文化の発展」とか「高校教育の一部」と考えているとは限りませんからね。でも自分が正しいと思うことを言いましょう。書きましょう。そうし続けてきて半世紀ですからね…と何やら年寄りの弁だなぁ。晩飯食いながら東大王がどーのこーのというクイズ番組を観てしまう。東大出てクイズ王か。ま。ドーデモイイですね。中退した男は黙っています。昔テレビのクイズ番組のリハーサルを見せてもらったときに「○○さん。っこはもー少し考えてから。正解は一度間違ってからにしてください」などとディレクターが支持していたので驚いたことがある。今はどーなのかな?そんなことないですよね。寝よ。
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