7月1日(木)
本日発売の『スポーツヤァ!』(角川書店)にプロ野球選手会長古田敦也氏とのロング対談掲載!野球ファン、関係者必読!(宣伝臭すぎるかなぁ・笑)
7月1日つづき
ライブドアの堀江社長は野球を知らず、好きでもなく、近鉄買収は売名行為との批判がある。ほな、現在の12球団のオーナーや幹部は、野球を知ってて、好きで、親会社の売名もしてへん、というの?アホクサ!若いだけでも、ずっとずっとマシやないか!
7月2日(金)
『ちちんぷいぷい』生出演のため大阪へ。ニュースの谷間で「近鉄合併・買収問題」はナシ。そうや。もう、みんな、わかってるねん。誰が悪いのか。何がアカンのか。それをきちんと口にせえへんやつが事態を紛糾させとるだけのこと。というわけで、仕事を終えて帰る新幹線で、身長180近いミニスカートをはいたスーパーモデル級の美女が、通路を挟んで小生の隣の席に。そのスラリと伸びたナマ脚をじっとながめながら三十一文字が浮かんだ。「ミニスカの裾より伸びる足先に ほのかに見ゆる猿人の痕(あと)」ま、そういうもんですわ。
7月3日(土)
午前6時からニッポン放送『井筒和幸の土曜ニュース・アドベンチャー』に電話出演。近鉄買収問題について語る。正午には新橋へ。田中康夫長野県知事や三枝成彰氏らの主宰する『選挙に行こう勢』に参加。新橋駅前でマイクを持たされたので「チームを潰されようとしているプロ野球の選手たちが自分の意見をいわないのはおかしい。それは選挙に行かないのと同じ!」と訴える。そのあと銀座から数寄屋橋公園までデモってビラ配り。何人もの人から、「1リーグ制反対、がんばってください」「ナベツネに負けるな」と声をかけられる。選挙に行こうという趣旨やのに(苦笑)。打ちあげでは久しぶりに三枝氏や松尾貴史氏と歓談。折紙の名人でもある松尾さんとはいつ話しても楽しい。夜はロバート・ホワイティング夫妻と島田隆氏夫妻(『最強の経営論』などの著書がある経営コンサルタント)という無二の親友夫妻と逗子のホテルでフランス料理。キナクサイ話題も話し合ったけど、忙中閑あり。束の間の心の洗濯。
7月4日(日)
嗚呼、残念!フランスグランプリ、佐藤琢磨エンジンブロウで16週目リタイア!次のイギリスに期待!
7月5日(月)
ギリシア1-0ポルトガル。速報を書くつもりはないが、サッカーとは恐ろしくも面白いスポーツなんだなあと、改めて感心してしまった。
7月5日つづき
昨日、ライブドアの堀江社長が大阪球場で「デモった」ことに関して、いくつかのメディアから感想を求められる。「球団オーナー(候補)とファンが交流したのは日本プロ野球界史上初めての出来事」と答える。現在発売中の『スポーツヤァ!』での対談で選手会長の古田氏もいってるけど、いかにファンを無視するプロ球界といえど、現実に高まる「ファンの声」は無視できない。東京ドームでも甲子園でも『合併反対』の声をあげよう!しっかし、ヤンキー・スタジアムの外野フェンスに突如出現した『讀賣新聞』の看板は見苦しいなあ・・・。日本の恥やで。
7月5日つづき
NHK『クローズアップ現代』が「プロ野球近鉄合併問題」を取りあげる。この番組には過去に最多出演記録を持つほど何度も呼ばれているのに、今回はなぜかお呼びナシ。ビビッタな、NHK!(笑)。マーティ・キーナート、やくみつる、二宮清純、井箟重慶・・・各氏の語ったことはすべて正しい。けど、「ナベツネ」の一言が出て来んかったのは、なんでやねん?! 今回の問題の根本は、じつに簡単なこと。渡邉恒雄(プラス堤義明)オーナーのいってることと、我々の言ってることの、どっちが正しいか、どっちを選択するか、それだけのことなのだ。
7月6日(火)
ジャーナリストの大谷昭宏氏から「プロ野球界の元凶」についてインタビューを受ける(11日放送予定の『サンデープロジェクト』テレ朝)。いろいろ語ったが、「ストライキ」について語りきれなかったので(古田選手会長との対談=現在発売中の『スポーツヤァ!』に掲載=でも語りきれなかったので)ここに記しておく。
★プロ野球選手会(とプロ野球ファン)は、ただちにストライキに突入せよ!
12球団経営陣及びプロ野球機構への要求は次の通り。
- ライブドアの近鉄球団買収を認めよ。
- 放送権料をコミッショナー一括管理(収入の12球団均等分配)にせよ!
- ドラフトを完全ウェーバー制にせよ!
- 日本野球連盟(アマ球界)との将来的合体の計画を示せ!
いまこそ、プロ野球界改革のチャンスのはずだ!
7月7日(水)
オーナー会議とその後の記者会見の結果、誰の目にもナベツネと堤の10年来の陰謀が明らかになった!「FAで清原を譲るからいずれは1リーグに・・・」というわけだ。確実に数千億円規模に広げられるマーケットを、せいぜい数百億円に抑え、既成球団とその親会社で当面のシェアと利益を確保しようとする陰謀。それが1リーグ化であり、これは日本の野球の発展を縮小し、壊滅に導く愚策というほかない!ノモンハン事件以来の日本の進路の誤り!これを糺すには、選手とファンが決起する以外にない!ジジイどもに未来を決めさせるな!
7月7日つづき
オーナー会議の結果を三十一文字に。「末世とは ほかにはあらじ プロ野球の ぼけオーナーを 見るにつけても」
7月7日つづき
たかがプロ野球という人がいる。それは違う。スポーツは国民共有の無形の文化財である。真に豊かな社会を築くうえでの重要な財産である。それを一部の企業や個人の利益に私物化させてはならない。さらにポスト工業化社会の先進国では、スポーツをふくむ文化は経済(国の豊かさ)を支える重要な産業でもある(アメリカの映画産業、欧米のスポーツ産業の隆盛を見よ!実際アメリカのスポーツ産業には20兆円規模のマーケットが存在している)。それを一部の企業や個人に私物化させることは国と社会を滅ぼすことにほかならない。戦前の日本は陸軍の暴走を止められずに国を滅ぼした。21世紀の日本は讀賣というメディアの暴走、ナベツネという個人の暴走を止められないのか? 西武の堤オーナーはアイスホッケー・リーグを私物化して凋落させたのと同じことをプロ野球でもするつもりか?
7月8日(木)
ライブドア社長の堀江貴文氏にインタヴュー。詳細は『スポーツ・ヤァ!』次号に掲載しますが、すべてのプロ野球ファンは、「ナベツネ・ツツミ」の阿呆連合を拒否して、堀江社長の新路線を支持しよう! 野球ファンのみんなで、新しいプロ野球を創ろう!
7月9日(金)
「たかが選手」「分をわきまえろ」こんなナベツネの暴言をゆるすな! プロ野球選手よ、立ちあがれ! ファンは選手会のストライキを支持せよ! 読売の記者、日テレの社員、巨人の選手は、恥を知れ! 君たちは、ナベツネの奴隷か!?
7月10日(土)
峰竜太さんの司会する東海テレビの『スーパーサタデー』に生出演。そこで2日前の「ライブドア」堀江貴文社長と話した内容を少々暴露してしまったので、ここに一部を公開します。
玉木 赤字30億円のバファローズでもビジネスになりますか?
堀江 もちろん(略)。そもそも赤字額が不明朗。選手の年俸総額が約20億円。スタジアムの使用料が10億円。一方、入場料収入が30億円以上ある。だったら30億円の赤字って何?(略)近鉄本社からの貸付金の利払い?球団職員のバカ高い給料?(略)
玉木 問題は、選手たちの意志ですよね。
堀江 そう。ここで選手たちが立ちあがるかどうか(略)。
玉木 ストライキを打てるかどうか、ということですか?
堀江 戦術的にはそうだろうし、もしかしたら飛び出すことまで考えるべきかもしれない。
玉木 チーム単位でなく、新リーグに飛び出すという意味?
堀江 そうですね。新リーグでしょうね。
玉木 それを堀江社長は受け入れるわけですね?
堀江 受け入れるつもりはありますよ(略)。
玉木 新リーグに必要なチーム数は?
堀江 まずは6チームでしょうね。最初は・・・・・・
以下、詳しくは15日発売の『スポーツヤァ!』(角川書店)をお読みください。
7月10日つづき
名古屋から大急ぎで帰京。早稲田大隈講堂での野村万之丞「楽劇葬」に出席。彼の創作(復活?)した『真伎楽』(古代の仮面劇)はいつ見ても素晴らしい。ほんとに惜しい男を亡くした。合掌。
7月10日つづき
巨人の渡辺オーナーが「新1リーグ」における「天皇杯構想」を打ちだしたとか。日本の野球界には、既に天皇杯が存在していることを、彼は知らないのだろうか? さて、ここでクイズです。日本の野球界に存在する天皇杯とは、次のうちのどの大会でしょう?
- 都市対抗野球大会
- 東京六大学野球リーグ戦
- 全日本リトルリーグ野球大会。
正解は数日後に。
7月11日(日)
スポーツライター、ジャーナリスト、文化人、タレント・・・等、メディアに顔を出しているほとんどすべての人が「舞台裏」では、ナベツネをはじめとする12球団のオーナーたちを激しく非難している。が、テレビ・カメラの前ではトーンダウン。というか、ほとんど触れない。なるほど、それがテレビ出演のコツかとも思うし、ヒットラーが「民主的」に台頭したときもそうだったのか、とも思うが、もはや、10年前から語り尽くされている「ペナントレース改革」「ドラフト改革」「FA改革」「オーナーの意識改革」等々を語っている場合ではあるまい。選手会のストライキを支持し、既存リーグからの脱退を支持し、野球人による新リーグ設立を支持する段階に入っているはずである。「敵」はプロ野球チームを所有し、私物化しているオーナーどもであり、ナベツネである! とはいえ、テレビ出演の場合は、もうちょっと柔らかく語りますので、どうかテレビ局のプロデューサーの方々は、怖がらずに小生をお呼びください(笑)。要出演料交渉(爆)。さあ、選挙に行ってこよう・・・。
7月12日(月)
自民が負けたのか、民主が勝ったのか、選挙結果がようワカラン。わかったのは組織票は強い、ということだけ。なるほど、おれも新興宗教に入るか、ボケ経済学者と仲良くなれば、もっと本が売れるのか(爆)。
7月13日(火)
「日本のプロ野球」についてNYタイムス東京支局長のインタビューを受けたあと、青山のジャパンアーツへ。先月サンクトペテルブルクから急遽帰国したため見られなかったゲルギエフ指揮の『ジークフリート』と『神々の黄昏』のビデオを見せてもらう。素晴らしい!音楽もいいが、舞台装置と色彩も大迫力。そのあとボブ・ホワイティングさんとともに、往年のプロ野球の大選手ウォーリー与那嶺のドキュメンタリー番組を創っているロブ・スモール氏の取材を受ける。テーマは「外国人選手」だが、話の中味は必然的に「合併問題」と「プロ球界の現状」になる。外国のメディアに「日本の企業スポーツ」や「ワンマンオーナーの蛮行」さらに、それに従ってしまう日本のスポーツマンやジャーナリズムについて説明するのは難しい。が、「マイケル・ムーアのように影響力のあるものを創りたい」というスモール氏のために、がんばって話す。終了後、マーティ・キーナートさんが始めた六本木にあるスポーツ・カフェ「レジェンズ」へ。偶然マーティもいて、みんなで談笑。しかし小生はサッカー観戦。ボブとマーティに「君らは日本人みたいなもんだから日本代表を応援しろ!」というと、「日本人デモさっかーノ嫌イナ人イルンダカラ」と返される。日本の勝利。悪くない試合だったが、話題は「日本のプロ野球の未来」ばかり。彼らが与えてくれたアメリカ経由の「情報」は、いずれ公開します。「レジェンド」のナチョスは美味しかった。
7月14日(水)
いろんな情報が錯綜する。パの「もうひとつの合併」は難しそうという声も。ならば大山鳴動して鼠一匹・・・という結果にも?まあ、化け物が一匹、山から出て行くのならまだしも、せっかくの「改革」のチャンスなのに・・・。7月10日のクイズの答えは(2)。東京六大学野球の春と秋のリーグ戦は「天皇杯」なのです。日本の野球界はこのあたりにも「改革」のメスを入れないと・・・。
7月15日(木)
連日、新聞、雑誌からの取材の嵐。テーマはもちろんナベツネと近鉄合併問題。そのなかでわかったのは、今回のこのプロ野球の問題がいかに重要か、ということが、まだまだ多くの人に理解されていないということ。つまり、日本の野球界やスポーツ界のみならず、この問題は(1)日本の社会にとって(2)日本の経済にとって(3)日本のジャーナリズムにとって、きわめて重要な問題なのだが、それが理解されていない。(1)(2)(3)について、ごくごく簡単にではありますが、明日の毎日新聞朝刊のコラム「金曜カフェ」に書きましたので、是非とも読んでください。
7月16日(金)
『ちちんぷいぷい』出演のために大阪へ。関西の友人たちは誰もが「阪神の奇妙な動き」を訝(いぶか)しがっている。「反巨人、反ナベツネ、2リーグ制堅持、ホンマカイナ?」というわけだ。1か月後になって、「これだけいろいろやっても、やっぱり1リーグ制がベスト」などというアリバイに利用されなければいいのだが・・・。
7月17日(土)
この1週間で取材を受けたメディアは『サンデー毎日』『週刊プレイボーイ』『フラッシュ』『週刊新潮』『共同通信』『フォーブス』『アエラ』『フライデー』・・・etc。政党、政治家、起業家・・・いろいろな人からもプロ野球の現状と未来像についてのレクチャーを求められる。そのなかの何人かの人物が「近鉄カイシュウは進まないのでしょうか?」といったので、「それはバイシュウのことか?」と聞き直す。「買春」を「カイシュン」というようになったから「買収」も「カイシュウ」と読むようになったのか?おまけにナベツネが元日本共産党員だったことを知らないマスコミ記者も何人かいた。みなさん!勉強しましょう!
7月17日(土)つづき
ヤッホー!『日本式サッカー革命』(S・モフェット著/集英社インターナショナル7月26日発売)の見本が送られてきた。小生にとっては3冊目の翻訳本。今回の「プロ野球騒動」にもつながる日本のスポーツ界の問題点が浮き彫りにされています。川淵三郎氏推薦、R・ホワイティング氏絶賛!皆さん、是非とも御一読ください。
7月18日(日)
市制50周年を記念して上演されたプッチーニのオペラ『ラ・ボエーム』を見に行くため、東北新幹線で宮城県白石市へ。足を運んだ甲斐ありの素晴らしい舞台!バスケットボールのコートが三面の体育館での上演で、オケ・ピットは段ボールで囲ってあり、舞台装置も段ボール。衣裳はすべて新聞紙。演出・装置・衣裳を担当した日比野克彦さんの指導で、市民参加で作られたもの。背景の絵は幼稚園児の製作。モンドリアン調の巨大な幕も手作りで、市役所の野球部員が引きあげる。なにもかも美しく、見事!これまで見た市民参加で最高の出来!いや、ハリー・クプファーの演出したベルリン・コーミッシュオーパーの舞台やバズ・ルーアマン(映画『ムーラン・ルージュ』の監督)が演出したシドニー・オペラの舞台に比肩するほどの素晴らしい『ボエーム』!ミミ(塩田美奈子)、ムゼッタ(中嶋彰子)、ロドルフォ(小林一男)、マルチェッロ(小生の師匠の福島明也)も上出来。井上道義指揮の仙台フィルも最高の演奏!2幕のパリのクリスマスの場面で、新聞紙の衣裳で着飾った市民合唱団があふれ出るのも、ラストシーンでミミが亡霊になって消えて行く演出も、何もかも素晴らしかった!プロデューサーを務めた三枝成彰氏によると予算4千万円とか。足が出たに違いないが(笑)これだけの費用で、こんな素晴らしい舞台と、大勢の市民の素晴らしい笑顔をつくりあげることができるのだ。いつもはサッカーの話しかしなかった日比野さんの見事な造形手腕と演出手腕に感服。日本で上演されるオペラは月並みな舞台が少なくないから、日比野さんに、もっとオペラの世界で暴れてほしい。
7月19日(月)
祝!10万ヒット達成!オープン半年余りでの数字が多いのか少ないのかよくわからないけど、4万6千314席しかない東京ドームで観衆5万5千などと発表している巨人とは違って、本当の数字はうれしく、美しいモノです。プロ野球は、このあたりから正していかなきゃ!
7月20日(火)
カルロス・クライバー逝去。あの伝説的超名演の『ばらの騎士』の舞台を見ることができただけでも幸福。ほんとにアレは奇蹟としか思えないような美しい舞台と音楽だった。しかし、カルロスの本当の父親がアルバン・ベルクだったってホンマ? 晩年のカルロスが日本をよく訪れ、女子芸大生のガールフレンドと指宿温泉に行ってたってホンマ? しっかし、ハンス・ホッター、ニコライ・ギャウロフ、レイ・チャールズ、野村万之丞・・・と、どうして最近は一流のアーティストばかりが次々と・・・。合掌。
7月21日(水)
プロ野球選手会の松原徹事務局長と会談。その詳細は来週発売の『スポーツヤァ!』に掲載しますが、選手会は一致団結まとまっているようです。現在のプロ野球の「構造的欠陥」を糺す・・・ということで、ファンは選手会とスクラムを組みましょう! コミッショナーも、その事務局も、セ・パ会長も、その事務局も、それにオーナーどもも、みんな「野球を発展させよう」なんて「将来の方針」は持ってないのんやから、ヤル気のある者、野球を愛する者が、がんばりましょう! もしも今シーズン中にプロ野球の「将来の方針」が出ないなら、選手全員が来季の契約更改を拒否するかも・・・という方針は、ストライキ以上に素晴らしい戦術だと私は思いました。
7月22日(木)
プロ野球問題について、あるメディアの記者から電話で取材を受けたところが、その記者が「プロ野球選手は最低の腰抜けですよ」とまくしたてた。「ナベツネの奴隷になってるのに、ストライキもできない。体育会の連中はどうしようもない」そこで私は、こう答えた。「同じ言葉を読売新聞と日本テレビの社員に言ってください。ホームラン!ホームラン!と叫んでるだけの連中よりも、ホームランを打ってる選手のほうが、ずっと素敵ですよ。それに、彼らは、やりますよ!」
7月23日(金)
金聖響の指揮したベートーヴェンの『運命』(オーケストラ・アンサンブル金沢)のCDが送られてくる。もう、最高!『英雄』も『2番』『7番』も面白かったけど、これはクラシック音楽ファン必聴の1枚!『エグモント序曲』もスリル満点!カルロス・クライバーなんか死んでもええやないか。若くて凄い指揮者がいっぱいおるんやから、と心底思った。
7月24日(土)
名古屋での『オペラ講座』を日帰りで終えて、アジアカップのタイ戦をテレビ観戦。「危ない、危ない、厳しい、厳しい!」と連呼するテレビ朝日のアナウンサーはマゾヒストか? タイごときにそないに大騒ぎするようでは、日本のサッカーの未来はないで。
7月25日(日)
『日本式サッカー革命』発売!この翻訳には本当に苦労して、いろんな方の世話になった。サッカーだけでなく日本経済から皇室の問題まで。さらにベッカムのヘアスタイルから高校生の丸坊主まで、著者のモフェットさんが日本とサッカーについて書きまくったので、翻訳者として大変だった。なかでもヘアスタイルの問題については新進のヘア・アーティストのKIKUZOさん(横浜根岸の美容室LAWRENCE=http://www.h3.dion.ne.jp/~lawrence/)に何度も教えを請うた。みなさん、ありがとうございました。五輪代表はオーストラリアには負けたけど、本番では大丈夫でしょう。昔は、逆(本番前に強くて本番はダメ)だったけど、最近の若者は「力を入れる場所」をわかってますよ。
7月26日(月)
プロ野球実行委員会の「進展のない結果」を踏まえたニュース(午後10時以降)をすべて見る。最高のコメントは日本テレビに出演した北澤豪が「未来のヴィジョンを示してほしい」といったこと。コメントしにくいテレビ局で、素晴らしい言葉!最低は『報道ステーション』の朝日の論説委員とやらが口にした言葉。アンチ・ナベツネ的言辞を弄(ろう)しながら、「アジアのマーケットを見据えたほうが親会社の宣伝になる、という経済学者もいる」とは、最低のコメント!野球は親会社のために行ってるのではない、という視点が完全に欠落。こういう「左翼」がおるから世の中うまいこといかへんのや!
7月27日(火)
8月12〜14日に行うスポーツジャーナリスト塾夏期集中講座への協力を仰ぐため、国立競技場にある秩父宮記念スポーツ博物館へ行く。パンフレットをもらうだけのつもりが、教科書として使える冊子(『スポーツ文化』)や招待券までいただいた。ありがとうございます。今季の塾生は幸福だ。このスポーツ博物館は、スポーツ・ファンなら一度は訪れるべき、素晴らしい展示物がいっぱいあります。国立で日の丸を振るだけでなく、みなさん、是非とも一度は足を運んでください。いまはワールドカップ特別展示が行われていて、日韓大会での中田のユニフォ−ムや使用球も展示されてます。が、なんと言っても面白いのは、明治時代のスキー用具や蹴鞠など、日本の古いスポーツに関する展示です。
7月28日(水)
アメリカのMLB(メジャーリーグ)関係者に近い筋から、オリックスの宮内オーナーがさかんにMLB関係者と会っているとの情報。アジア・リーグだのMLBのプレイオフ参加だの“1リーグ化推進派”はオイシイ話を口にし始めたが、チーム数を減らす必要はないはず。球団合併とは別の話だ。今回の騒動のキイワードは『所有から支援への転換』。企業に「所有」され支配されている野球界が自立し、企業の「支援」を受ける形に変革されなければならない。そうすれば12球団はあっという間に健全経営が可能なはずだ。間違っても『所有からさらなる強権支配』(すなわち球団合併と1リーグ制)への「退行」を許してはならない!
7月28日つづき
「デジタル家電の販売が好調で不況脱出」というTVニュースを見る。そういえば白黒テレビが売れたのは皇太子(現天皇)御成婚(のパレード中継)があったから。カラーテレビが話題になったのは東京五輪。衛星放送が普及したのはW杯アジア予選。そして今年の薄型テレビ・ブームはアテネ五輪。だったら、そのコンテンツを育てようと、欧米先進国のポスト工業化社会は芸能・芸術・スポーツといったソフトウェア産業の育成に力を入れている。アメリカ最大の輸出産業はハリウッド映画。スポーツ産業マーケットは約20兆円。かつて日本は世界最大の映画産業と良質の映画作品の制作を誇っていた。それが今では、アニメががんばっているだけ。おまけにスポーツ産業には無関心。それどころか、プロ野球はマーケットを縮小しようとしている。まさに「ナベツネ・ツツミ・ナカウチ連合」は、自己の利益だけをめざす「亡国の徒」というほかない!
7月28日つづき
中島らもさん逝去。個人的なお付き合いはなかったが、テレビ番組で何度かご一緒させていただき、大阪のホテルで飲んだことも。そのころ小生も小説を書いており、「スポーツライターとしての発言力を増すために直木賞がほしい」というと、「アホなこというな。そやからオレは体育会系が嫌いや」といわれた。が、彼のほうが直木賞をほしがっているようにも思えた。神経が細すぎたけど、頭のいい面白い人だった。合掌。
7月29日(木)
「1リーグか2リーグか」「プロ野球をどうすればいいのか」様々なメディアが、そういう問題提起の仕方をする。が、事の本質はそうではあるまい。野球というスポーツと、それを行う選手が、誰かに所有され、支配されていていいのか、そこを「撃つ」べきなのに・・・。ま、それを言い出すと、メディアに使ってもらえなくなりまんのやけど(笑)。でも、まあ、「他人を奴隷扱いする人物は、自分も簡単に奴隷になる」という言葉もあるくらいで、みんな、怖がることはないはずなんやけどなあ・・・。
7月30日(金)
現在発売中の『スポーツ・ヤァ!』(角川書店)にプロ野球選手会事務局長の松原徹氏との対談が掲載されています。中味の一部を紹介すると・・・。
玉木 セの黒字が100億円。パの赤字が120億円。合計20億円の赤字なら、12球団が独立して各メインスポンサーが2億円ずつ出せば、球界全体の健全経営は可能ですね。
松原 まったくそのとおりです。球団を増やすことだって、まだまだ可能です。ところが、巨人中心のプロ野球という構造にメスを入れようとしないから、巨人とくっつこうという動きになって、マーケットが縮小する。近鉄との合併を決めたオリックスは、来年の春のオープン戦で巨人との対戦を何試合か組んでもらえるようになったそうですよ。それが事実ならば、その何試合かだけで、キャンプ費用くらい出るんですからね・・・。
是非とも『スポーツ・ヤァ!』で全文をお読みください。
7月31日(土)
千駄ヶ谷の国立能楽堂へ、新作狂言『耳なし芳一』を見に行く。野村万之丞がやり残した仕事のひとつだが、デーモン小暮閣下の熱演などで、面白い舞台になっていた。しかも女性客が95パーセントで超満員。デーモン閣下の人気は凄い!夜は某スポーツ・カフェでヨルダン戦をTV観戦。相変わらず単調なジーコ・ジャパンの攻撃にイライラしたうえ、PK戦で興奮しまくって久しぶりに酒量オーバー。一時、プロ野球騒動を忘れる。
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