11月1日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩。日本はジャーナリストが危険地帯へ行くことをバッシングする人が大勢住んでいる国なのか。ヒドイ世の中ですね。ワン。報道の自由度が世界の国々のなかで70位以下というのも肯けますね。ワンワン。憲法に表現の自由と書かれた文章は英語では確かfreedom
of pressだったと記憶しているけど報道の自由という文言も憲法を改正するなら是非とも入れてほしいですね。そうなればスポーツの主催者や球団の所有者としてスポーツ報道の自由を制限している日本のメディアは憲法違反となりますね。ワン。終日デスクワーク。朝日文庫の解説原稿と春陽堂書店のネット新連載「スポーツって何?ってきかれて、あなたは答えられますか?」の第2回原稿の2本をおおむね仕上げて夜はビール&夕食&酒で日本シリーズに集中。ええ試合ですねえ。広島も博多もどっちも強いですねえ。継投も面白いですねえ。しっかし試合時間が長いですねえ。CM中にニュース番組にチャンネルをまわしたら(チャンネルをまわすという言葉遣いは今でも正しいのかな?)その間に柳田がサヨナラ・ホームラン。はっはっは。久しぶりにジックリ野球を観察したのに一番良いシーンを見逃してしまった。体験というのはそんなもんですね。ジャーナリズムや報道には体験とともに(それ以上に?)過去に対する勉強が必要ですね…。
11月2日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩。今日から釧路へ出発。寒いかな?まぁ寒いやろなぁ。ワン。昨日の夜かかってきた電話での某テレビ局の出演依頼はお断りする。まぁシャーナイなぁ。ワンワン。散歩のあと昨日書いた原稿2本を読み直して少々手直しして朝日新聞出版と春陽堂書店にメール送稿したあとイロイロ準備して昼飯食って東海道線で川崎へ。タクシーで羽田空港第2ターミナルへ。全日空とエアドゥーの共同運行とかのジェット機で一路釧路へ。エンジン01文化戦略会議の「エンジン01in釧路/あたらしくしろ。」に参加。羽田で高野孟さんやヨーコ・ゼッターランドさんと逢って御挨拶。ジェット機に乗って2時間弱で釧路空港着。タクシーでホテルに寄ってから「ウェルカムパーティ」に出席。高橋はるみ北海道知事や蝦名大也釧路市長に続いて大会委員長の勝間和代さん副委員長の林真理子さんが挨拶。乾杯のあと北海道の美味に舌鼓。蒸し牡蠣やいくら丼が美味しかった。北海道産日本酒や60度のウィスキーも美味しくいただくなかで久しぶりに逢った乙武洋匡さんや河口洋一郎さんや有森裕子さんや浅葉克己さんや井沢元彦さんや奥田瑛二さんや矢内廣さんや露木茂さんや佃一可さんや南美希子さんや船曳健夫さんや山本益博さんに御挨拶。パーティーを終えて宿舎の全日空ホテルに設けられた特設『エンジン・バー』で高野孟さんや三枝成彰さんらと呑み直し。三枝さんにバーンスタインの指揮した『トリスタン』を絶対に見るべしと薦める。元モデルでカメラマンとして京都(平安京)をテーマに撮り続けているという安珠さんを紹介されたので珍皇寺や建仁寺や『酒肆G』を紹介してあげる。京都出身ちゅうてもそれくらいしか知らんもんなぁ。イタリア赤ワインを結構飲んでお開き。明日の講座に備えて寝よ。
11月3日(土)
釧路全日空ホテルで目覚めて朝食のあと市民大学講座(のようなもの)の1時限のためバスに乗って釧路公立大学へ。講座は4時限まで18の教室2つの特別教室で行われる。他に中高生のためのハローワークが8教室で4時限。合計100を超す講座が100人を超える文化人によって行われるのだからマァ大きなイベントと言える。小生が参加する第1時限は上杉隆さんの進行で経営コンサルタントの波頭亮さんと東京大学大学院工学研究科准教授の松尾豊さんと一緒に「AIで日本は進化するか?」を話し合う。小生はアメリカのメディアのスポーツ記事がどんどんAIによて書かれている現実を話した以外はもっぱら訊き役。『人工知能は人間を超えるか?ディープ・ラーニングの先にあるもの』(角川EPUB選書)などの著書のある松尾さんや『AI(人工知能)とBI(ベーシックインカム)はいかに人間を変えるのか』(NewsPicksBook)などの著書のある波頭さんに質問してばかり。上杉さんに「タマキサン受講料を払ってください」と笑われる。けど講座は面白くなりましたよね。ナルホド。危ない!と思わずに人を避ける自動運転車にもその行為を危ない!と思わせることはできるのか…ITの利用で100人いた従業員が2人にもなるのか…日本のAI企業は相当遅れているのか…でも一次産業(農水業)にAIを利用すれば逆転も…面白い授業でした。第2限は元証券会社勤務の勝間和代さんの進行で作家の和田裕美さんとともにまたも訊き役で「仮想通貨!億万長者量産プロジェクト」というテーマ。講義は泉忠司さん。何しろ泉さんは仮想通貨で大儲け。昨夜のパーティでこのペンダントいくらだと思いますか?と問われて1千3百円と答えたら正解は12億円というシロモノを身に付けての登場。腕時計も8千5百万円だとか。そんな人物の講義に金の亡者どもが…いや聴衆が200人近く押しかけて小生は時折「みなさん騙されてはイケマセンよ」と茶々を入れる。元英米文学大学講師の泉さんも小生の茶々に笑える人で「金儲けには教養は不必要。しかしカネを使うには教養が必要」という小生に「その通りですね」と同意してくれた。講義内容も面白く国が発行する現在国が発行している通貨も仮想通貨みたいなものと小生が言うと「そうですね。オマケに税金を取られる…」と答えた泉さんはフィリピン在住。大学時代はプロレス愛好会でエメラルド色のタイツで登場していたのでエメラルド色を身に付けると自分が強くなったような気になって12億円のエメラルドを身につけるようになったとか。釧路に来るのにヨメハンから2万円もらって来るような小生とはカネに対する考え方が180度違うけどオモシロイ人だった。オペラも歌舞伎も好きだというから今度ゆっくり話をして1億円くらい貸してもらおうかな(^_^;)。3限目は小生は休憩。中野京子『美貌のひと』を読みふける。この人の絵画論・絵画解説は本当に面白い。
11月3日(土)つづき
4限目は『日本人にとって個とは?』がテーマ。進行役はコンサルティング会社経営の奥谷?子さん。パネラーは小生の他に品川女子学院理事長の漆紫穂子さんと心理学者で映画監督の和田秀樹さん。小生は明治時代に輸入されたスポーツのなかでダントツの人気を得た野球や日本人の多くが隣の人と肘を摺り合わせながらパチンコをする姿などを例に挙げながら日本人は意外と個人主義でチームプレイが下手という話をする。チームプレイと団体競技を混同している人も多いですからね。和田先生が精神科医の立場やアメリカ留学の経験から小生の話を膨らませてくれたのは嬉しかった。なるほど。狩猟民族は群れたがるから逆に個人主義を主張するのかも…。イロイロ勉強して最後は釧路の人々と一緒に食事をして過ごす「夜楽」。小生は安藤和津「楽長」に率いられて作詞家の東海林良さんと花やキャンドルを使ったアーティスト藤川泰彦さんと一緒に『ふく亭本店』へ。蟹・海胆・魚などの美味しい海鮮料理を食べながらテーブルを移りながらスポーツ&オペラ&歌舞伎の話。最後の挨拶をさせられて一本締めのあと宿舎のホテルへ。昨晩に続いて「エンジンバー」へ。高野孟さん三枝成彰さん安珠さん河口洋一郎さんらとイロイロ話をしたあと沈没。
11月4日(日)
朝釧路のホテルで目覚めて朝食。上杉隆さんがいたので「ニューズ・オプエド」や「ノーボーダー・スポーツ」についてイロイロ話し合いながらサラダやパンや卵料理を食べる。来年4月からスポーツ・ジャーナリズム塾のネット配信ができるかもしれないので乞御期待。短い朝食のあと団体バスで釧路空港へ。おみやげに皆さんが美味しかったと言っていた「河むらの釧路ラーメン」と久しぶりに「白い恋人」を買って全日空エアドゥーで一路羽田空港へ。機中で半分爆睡。残る半分で中野京子『美貌のひと』(PHP新書)読了。小生の大好きな2枚の絵レンピッカの自画像や表紙にもなっているクラムスコイの「忘れえぬ女(人)」に関する話が面白かった。そうですよね。クラムスコイの描いたのはアンナ・カレーニナですよね。美貌の人は男性もいてバイロンやリストも選ばれている。そうか。バイロンは足を引き摺っていたことも魅力だったのか。少々足が不自由になってきた小生ももっと足を引き摺ろうかな(汗)。羽田で同じ飛行機で帰京した船曳先生や松尾先生に御挨拶してバスで横浜へ。JRで大船へ。帰宅して昼飯のあとウトウトと少々船を漕いでから少々仕事して夜は明日フランスへ帰る隣家のピエールさん一家と『鮨処もり山』へ。美味しい河豚やイロイロに舌鼓を打ちながら釧路で仕入れてきたAIや仮想通貨の話を披露。AIがベートーヴェンを超える話はミュージシャン一家には通じませんよね。
11月5日(月)
朝起きて久しぶりに黒兵衛と散歩。ワンワン。釧路のホテルのテレビで短いニュースを見た日本シリーズや伊藤美誠と羽生結弦の活躍などをスポーツ新聞と一般紙でチェック。ネット画像でもチェック。午後から東海道線で品川経由浜松町へ。AVATTA
STUDIOで『ニューズ・オプエド』アンカー出演。今日のゲストは笹川スポーツ財団スポーツ政策研究所の玉澤正徳さんとSPJ(スポーツ・ポリシー・フォー・ジャパン)で優勝した明治大学澤井ゼミの6人の皆さん。前半で日本シリーズの話やローザンヌのオリンピック博物館に行ってこられた玉澤さんの話などのあと後半で明治大学優勝チームがプレゼンテーション『キャリスタ同窓会〜同窓会は地方とJクラブを救うか〜』を披露。改めて聞いてみると素晴らしい内容に感激。アシスタントの川島ノリコさんやスタッフたちも面白かった…よくわかった…実現可能…と大評価。視聴者からのツイッターでもイロイロ高い評価がたくさん寄せられて…明治大学澤井ゼミの皆さんありがとうございました。彼らには小生から拙著『彼らの奇蹟』『9回裏2死満塁』(新潮文庫)と長田渚左さん編集の『スポーツゴジラ』最新号をプレゼント。帰り道で雨がぽつりと落ちてきたところで後ろから歩いてきたスタッフのKさんや川島さんにビール1杯呑んで帰りましょうと誘われて近くの中華料理店へ。あっという間に土砂降りのあいだに生ビールを2杯飲んで外に出るといつの間にか土砂降りは止んで新橋駅から帰宅。
11月6日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩。ワン。秋深し。ワンワン。午前中メールの整理やら雑用。昼飯のあとから日本経済新聞夕刊の新しい連載コラム『こころの玉手箱』の中味を考える。想い出の品を5点選んでコラムを書くというもの。迷いなく選んだのが親父が帝国陸軍軍曹時代に使っていた水筒と飯盒。これに親父の顔面の骨にめり込んでいた手榴弾の鉄片と勲章を加えるかどうか…。初めて東京に出てくるときに母親が持たせてくれた小さな薬缶。ロシアで買ったロシア軍の制服を着た犬が鎌とハンマーを手に王貞治さんの一本足打法をしているという不思議な油絵。ある人が秘密でプレゼントしてくれたレナード・バーンスタインが燕尾服の下に着ていたベスト。そして高3のときに京都のレコード店で1時間くらい座り込んで月賦で買わせてもらったワーグナー『ニーベルンクの指環』全曲の22枚組LPレコード(ショルティ指揮ウィーン・フィル)。これで5組。残念ながら生前の三波春夫さんからいただいた長さ4メートルくらいの毛筆の手紙や蓄音機とSPレコードなどは落選かな…と思って読書をしていたら日経の編集者とカメラマンが夕方に来宅。早速想い出の品々を見せて写真を撮ってもらうことになったがワーグナーの人口皮革製のジャケットがどうも地味でカラーの写真写りが悪い…と指摘され三波春夫さんの手紙に変更。墨痕鮮やかな上に朱色のハンコまでありますからね。親父が大怪我をしたときの手榴弾の鉄片と勲章も加えてリビングの床を使って時間をかけて丁寧に撮影してもらう。さ。あとは原稿書きを頑張らねば。晩飯はヴェローナ野外劇場の『アイーダ』を見ながら。デカイ象や駱駝が機械仕掛けで現れたり大きな舞台が水で覆われてワニが泳いだり(もちろん人間が入ったゴム製ですが)という舞台を久しぶりに楽しもうと思ったけどそんな外連味タップリの舞台以上に演奏の素晴らしさを再発見。中国出身ソプラノ歌手へー・ホイのアイーダもアモナスロ役のバリトン歌手マエストリも抜群。イスラエル人ウェルバーの指揮もダイナミック。そして何よりスペインのヴァレンシア劇場での『ニーベルンクの指環』の演出で素晴らしくも奇抜な舞台を作りあげたスペインの舞踏集団「ラ・フラ・デルス・バウス」による演出が最高。久しぶりにDVDオペラを堪能しました。
11月7日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・アラカルト』電話出演。日本シリーズMVPの甲斐拓也捕手の強肩について。強肩という言い方は日本語独特の表現で英語では
strong arm。ただし肉体の部位の表現としてはどちらも間違いで good throwing や strong throwing をするには全身の動きが必要で
shoulder や arm の強さとは関係ない。そもそも肩の強さとは何?脱臼しにくいこと?日本人は肩に対する意識が強く「肩身が狭い」「肩で風を切る」「肩を持つ」「肩を貸す」「肩をすくめる」「肩を入れる」「肩の荷を降ろす」…等々方を喩えに使うことが多い。そう言えば『ふたつのオリンピック』の著者のボブ・ホワイティングさんはアメリカにいるうちは「肩凝り」を経験しなかったが日本に来て日本語(の肩凝りという言葉)を覚えるうちに肩が凝るようになったという…てな話をしてから黒兵衛と散歩。ワン。オマエは肩凝りなんかないよね。ワンワン。肩凝りは直立二足歩行の上に猫背気味で首を前に突きだす日本人の体型が原因かな。クン?クン?iPadには着信するメールがパソコンには来なかったりパソコンのoutlookを起動すると妙な通知のウィンドウが開いたりで釧路から帰ってからイライラ続きだったのがイロイロ触っているウチにピタッと治る。ワケがわからん。以前東芝コンピュータ研究所の元所長だった友人からパソコンの不具合は常にほとんど人間(使い手)のミスだと言われた。不愉快。クソッと思いながらも一気に流れ込んできたメールを処理。ふうううう。気分転換に晩飯後のオペラ劇場はワーグナー『トリスタンとイゾルデ』第1幕。もちろんバーンスタイン指揮。凄い。この映像を見て音楽を聴くとあらゆるつまらん俗事が吹っ飛ぶ。釧路でワグネリアンの三枝成彰さんに教えてあげたけどもう聴いてるかな?サラブレッドのワグネリアンは次はどのレースに出るのかな?45年ほど前に小生が初めて買った馬券でビギナーズ・ラックのカネミノブ&インターグロリアの大穴を当てた有馬記念は出ないのかな?
11月8日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩。ワン。このごろ朝飯食ってるときにワンワンと散歩を急かせるようになったな。ワン。もう6歳にもなったんやからもうちょっと落ち着け。クイーン。終日デスクワーク。春陽堂のネットHP新連載『スポーツって、なんだ?』の第3回第4回原稿を午前と午後に分けて書く。なんや知らんけど急に原稿締め切りが立て込んできて焦る。来週に京都南座へ顔見世を見に行くスケジュールを入れたからかな。しかしマァたまにはそーゆー余裕も入れねば。余裕を入れるために焦るのか?矛盾ですナァ。夕方のスポーツ立国推進塾の勉強会は出席したかったけど原稿の締め切り優先。欠席させていただく。晩飯オペラ劇場は『アイーダ』の勉強。古いヴェローナ野外歌劇場の舞台。広い舞台にオーソドックスで豪快な演出。コッソットのアムネリスがイイですねえ。こーゆー古代エジプトの衣裳での舞台もイイですね。音楽がイイから。
11月9日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩。ワン。相変わらず散歩を急かせるなぁ。散歩がそんなに好きか?ワンワン。今日も夕方まで原稿書き。いろんな事情で担当が変わり突然締め切りが早まったYANASEのPR誌連載の原稿書き。締め切りは来週月曜なので仕上げのブラッシュアップは日曜にすることにして夕方から東海道線で東京へ。地下鉄丸ノ内線で国会議事堂前へ。衆議院第一議員会館でスポーツ・インテグリティを守るためのスポーツ団体のガバナンスに関する有識者会議に出席。今日が最後の会議でスポーツ議員連盟への最終提言をまとめる作業。スポーツのインテグリティ(尊厳)を守るためだから文言がもう少し強くても良いのではないかという意見を言う。「……が適当である」という文言が7箇所もあるのを「……を求める」にすべし。大相撲や高校野球はJSC(日本スポーツ振興センター)に所属していないが「自主的に認証を受けることが期待される」という文言も「強く期待される」とするべきですね。そして小生が強く主張していた文言も以下のように加えられていた。「我が国においてはメディア企業がスポーツ団体を所有するなどメディアがスポーツを支えてきたという面は否めないがスポーツの健全な発展等の観点からメディアとスポーツ団体の関係の在り方は需要仲代であるとの意見があった」この文言も以下のように強めてほしいと意見を言う「……スポーツ団体を所有したりスポーツ・イベントを主催するなど……メディアとスポーツ団体やスポーツ・イベントの関係の在り方は改めて検討を要する重要な課題である……」要するにメディアがスポーツ団体を所有したりイベントを主催することによって健全なスポーツ・ジャーナリズムの機能を果たしていないことへの懸念を書き入れてほしいのだ。それを国の力に頼って良いのか?という意見があるのは百も承知だが日本のスポーツ・ジャーナリズムを育てるためには仕方ないでしょう。でなければ読売がジャイアンツを独立させたり朝日や毎日が高校野球を独立させることは考えられませんからね。その関係を断ち切って初めてジャーナリズムがプロ野球や高校野球のあるべき姿を議論し主張できるようになるのですからね。会議のあと東京ステーションホテルでNHK『プロファイラー』の打ち合わせ。嘉納治五郎を取りあげるというので1時間ほどイロイロ話す。柔術を柔道というスポーツにしたのは明治という民主制国家に向かう体制が生まれたなかでの嘉納治五郎の功績。しかし彼は柔道が五輪の正式競技になることは否定していたのですよね。
11月10日(土)
朝起きて黒兵衛と散歩。ワン。秋深し…と最近感じていたのに今日は夏がぶり返したかのように汗をかく。黒い犬は少し辛そう。ワンワン。散歩のあとイロイロ準備して大船駅から小田原へ。新幹線こだまで豊橋へ。迎えのクルマに乗って豊川市の法人会と商工会議所主催の市民講演会で1時間半にわたって講演。スポーツを体育としてしか学ばなかった我々日本人はスポーツのことを何も知らないということを話す。それを「チコチャン」や「東大王」のように「知ってる/知らない」だけの知識の問題ではなく「スポーツとは何か?」「スポーツという文化をどうすべきか?」という問題に発展させなければならない…といったことを話す。そー言えば最近「サウスポーという言葉の説明で貴方の意見はチコチャンの意見と違ってましたよ」というPR誌の編集者がいたので「チコチャンのほうが間違ってる」と答えておいた。当たり前だ。小生の意見よりも5歳の女の子の意見が正しいとは冗談も休み休み言え。よしんばNHKのディレクターが大学の先生などに聞いた意見を集めたにしろ「正しい/正しくない」だけでは判断できないはず。とくにスポーツの問題はどー解釈するべきか?どー解釈すればスポーツの本質に迫れるのか?という判断をしなければならない。だから「サウスポー(南の手のひら)」が野球の左腕投手を表すようになったのは野球のルールブックに野球場の位置(方向)が定められていることからきているということで十分。小生はそのことをセ・リーグの元記録部長だった八木一郎さんの本で知りパ・リーグのパンチョ伊東さんからもきいた。そしてそこからアメリカ史にもつながるベースボールの歴史を紐解くことになった。5歳の女の子のCGに「ぼやーっと生きてるんじゃねえよ!」と言われてあっさりとそっちを信じたり本で調べればわかる程度の知識を披露したり頓智のクイズを解くことに長けている東大生を頭が良いなどと称する世の中はどこかがオカシイですね。東大の世界ランキングが下位に落ちるのも当然かもしれないですね。
11月11日(日)
朝起きて黒兵衛と散歩。ワン。非日常的な物書きの暮らしに日常的な日々が続く。ワンワン。一昨日孫から電話で400字の原稿用紙が欲しいと言われたのでワープロやコンピュータを使い出す前に愛用していた鳩居堂の原稿用紙の残部を探す。仕事机の延長の辞書類が置いてある本棚の下に潜り込んで使い終わった資料や空箱や古い著作などが積みあげてある下にいくつか残されていたのを発見。小学2年生が使うにはもったいない1枚7円の上等の原稿用紙だが漫画の原作を書いているとか言うので譲ることにする。そのなかの1枚を抜き出して手紙を書く。これは爺が仕事に使っていた原稿用紙です。大切に使って下さい…云々。この作業だけで午前中を費やする。一度大掃除をせねば。古い資料も本も棄てなければ。一種の終活か?午後から原稿書き。週刊朝日増刊「平成の時代」に再録される原稿を修正。塩田潮氏の『東京は燃えたか?オリンピック1940ー1964-2020』の解説原稿を校正。編集がプロダクションから小学館に変わった『YANASE
LIFE PLAISIR』の原稿を読み返して完成させて送稿。もう1本書くのはチョイとしんどいなぁ…と思ったところで九州場所の開幕を思い出す。錦木の相撲がなかなか面白そう。負けはしたけど荒さが魅力。成長したら化けるかも。前評判の良かった栃ノ心が情けない相撲で負けて前評判最悪だった高安ががっちり白星。北の富士さんも呆れてた。そして稀勢の里は貴景勝にばったり前のめりで倒される。不安ですね。しかし白鵬と鶴竜がいなくても大相撲は面白いですね。これはやっぱりスポーツじゃないですね。通算勝ち星なんて関係ないですね。晩飯オペラ劇場はヴェルディの生まれ故郷のブッセートにある観衆数百人の劇場での『アイーダ』。小さな劇場でのグランドオペラ。合唱団が後ろを向いて手を振る凱旋行進は見事。他の場面の舞台装置も見事。ゼッフィレッリの演出は流石ですね。風呂のあとブロムシュテット指揮N響のマーラー『巨人』を聴いてベッドへ。
11月12日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩。ワン。天気が悪いのか良いのかよくわからん朝。雨が降るのか降らんのか?降ったのか?やんだのか?ワン?まぁ。ええわ。季節の変わり目。そう言えば最近のテレビでは天気予報もショウ化されましたね。何もかもショウ化。スポーツもニュースもショウ化。国会論議もショウ化。今に全ての番組に子供と犬や猫のペットが出演するようになるのか?ワンワン。黒兵衛が国会中継に出演したらきちんと噛みつくように。ワン?夕方まで原稿入稿や校正イロイロやって夕方から東京へ。芝公演のAVATTA
STUDIOで『ニューズ・オプエド』アンカー出演。今日のゲストは野球解説者の青島健太さん。いつもお土産としてスタッフ全員にヤクルトをプレゼントしてくれるので(というわけでもないですが)『ふたつのオリンピック』をプレゼント。読んでほしい人にはプレゼントしたいですよね、日米野球や今シーズンのプロ野球を振り返っての野球談義。甲斐の肩や柳田の打撃や高橋巨人監督(青島さんの後輩)などイロイロ話す。そうか。甲斐は守備だけでなく今にバッティングも良くなるか。イロイロあっち跳びこっち跳びしながらの野球談義で番組終了。うわっ。稀勢の里が今日も負けた。妙義龍にやられたか…。どないなるんやろ?
11月13日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩。ワン。そのあと黒兵衛を預かりに来てくれたトレーナーさんに預けて外出準備。黒兵衛は喜んでトレーナーさんに付いて行く。ワンワン。トレーナーさんの扱いが上手いのか黒兵衛が飼い主に対して薄情なのか。まあええわ…と思いながらヨメハンと一緒に品川へ。新幹線で京都へ。荷物を定宿のホテルに預けて南座へ。高麗屋三代襲名披露と耐震その他の工事が済んだ南座の復活お披露目の顔見世観劇。入り口の前で桂南光さん夫妻とバッタリ。南光師匠も歌舞伎見物とか。今日は11月顔見世公演の中日(なかび)とかで祇園町宮川町上七軒の綺麗どころが振り袖とだらりの帯とぽっこり姿で次々と来場。他の劇場では見られない風景ですね。
11月13日(火)つづき
京都南座発祥四百年・新開場記念・吉例顔見世興行夜の部のチケットは中日劇場の支配人だったMさんが手配してくれて愛之助さんの講演会のお世話になって手に入れた。スタッフの方にほんのお口汚しを渡して愛之助さんとは『ちちんぷいぷい』でも御一緒させていただいて…と挨拶すると「花吹季(かぶき)」と書かれた日本手ぬぐいをくださった。お世話になった上に恐縮です。演し物はまず『壽曽我対面(ことぶきそがのたいめん)』。これは昔高校2年(だったかな?)のときに同じ南座の顔見世で初めて見た。そのときは寿海の工藤祐経・曽我五郎が松緑・十郎が勘三郎だった。もちろんみんな先代で寿海は足腰が悪く座ったまま立ちあがらなかったのを憶えている。今回は祐経が仁左衛門。十郎が片岡孝太郎。五郎が愛之助。愛之助さんが迫力ある五郎を熱演。今年正月の『双蝶々曲輪日記』の角力場での相撲取りと若旦那の二役も見事だったが愛之助さんは名前とは逆に荒事が似合いますね。続いて口上。坂田藤十郎の案内と仁左衛門の付き添いで高麗屋三代二代目白?十代目幸四郎八代目染五郎の挨拶。13歳の染五郎が1ヶ月学校を休んで…というところで大拍手。無問題ですね。義経をやる方が勉強になりますね。そして続いて『勧進帳』。今年正月に見たときは富樫が吉右衛門。今回は白?で親子三代による勧進帳は史上初とか。正月公演も悪くなかったけど今回は幸四郎の弁慶が高麗屋ならではの延年の舞を披露。花道まで使っての激しい動きは見応えあり。続いて喜劇(と言っていい)『雁のたより』。鴈治郎演じる髪結いが実は武家の御曹司で若殿(亀鶴)を嫌う愛妾の司(つかさ=実は武士の娘=壱太郎)と結ばれるという何やらフィガロの結婚にも似た軽妙な芝居。弁慶の六方を終えたばかりの幸四郎も汗をふきふき若旦那のチョイ役で出演。鴈治郎から息子と一緒で祇園町にも遊びに行けずに可哀想などと突っ込まれて大受け。こーゆー笑いが大衆芸能歌舞伎の良さでもありますね。芝居のあとヨメハンと『酒肆G』へ。愛之助さんも数日前に顔を見せたとか。一銭洋食でお好み焼きを買ってコンビニで酒買って定宿のホテルへ帰還。仕事を離れて満足の一日でした。
11月14日(水)
朝京都の定宿で目覚めてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』電話出演。大谷翔平の新人王はブラヴォー!でアメリカのスポーツ記者の投票にもブラヴォー!のあと昨日見た顔見世について。さらに歌舞伎が基本的に株式会社で成り立っていることを考えると大相撲も公益財団法人ではなく株式会社で…と持論を展開。京都の定宿の美味しいオムレツ(九条葱入り)を食べたあと上賀茂神社近くのヨメハンの実家へ。義姉夫妻と一緒に上賀茂の舟山近くにある義父母の墓参り。遠くに見える比叡山と東山の紅葉が綺麗。近くの鮨屋でビールと鮨の昼食のあとタクシーで京都市内を北の端から南に下って祇園街の六道珍皇寺へ。鴨川両岸の桜の紅葉も川端通りの銀杏の紅葉も綺麗。珍皇寺の和尚に挨拶して墓参りして京都駅へ。新幹線で帰鎌。仕事抜きの二日間の出張の最後はTBSから電話。稀勢の里はどーするんでしょうねえ?応援のエールを贈るために明日の出演依頼を受ける。
11月15日(木)
朝黒兵衛と散歩…と思ったら彼はまだトレーナーさんのところにあずかってもらったまま。雑誌連載の校正を一つやっつけてFAXで送ったあとネットの速報で稀勢の里休場の速報。TBSの担当者からもメールで一報を受けたあと東海道線で新橋へ。タクシーで赤坂TBSへ。『ひるおび!』生出演。控え室で政治評論家の田崎さんから何ヶ月か前に京都のお寺での小生の講演会のポスターを見て行きたかったけど予定が一日違いで行けなかったと言われる。いや予定が合っていても座禅会のあとでの講演ですから朝の7時開始ですよと言うと驚いてサスガ京都だなぁと妙に感心される。出番は大隅潔さんと御一緒。稀勢の里休場について。昨日の一番は同体ですよと主張。取り直しにしなきゃ。審判の親方連中は空気が読めないですね。来場所の復活に期待。大隅さんは平幕力士相手に背中に土をつけられた横綱は引退との不文律を披露。そうですね。横綱が負けても座布団が飛ばないのは寂しいですね。イロイロ話してテレビ局のクルマで帰宅。昨日一昨日のあいだに溜まった仕事関係のメールを処理。原稿の締め切りを明日に延ばしてもらって大相撲。貴景勝が頑張ってますね。錦木は豪栄道に勝ったか。よしよし。阿炎も琴奨菊に勝って頑張っている。おいおい栃ノ心と高安は何をやっとるか。横綱不在の場所で頑張ってください。晩飯歌舞伎劇場は歌舞伎座さよなら公演から『勧進帳』。一昨日見た南座での高麗屋三代と較べたくなったので幸四郎(現白?)の弁慶・染五郎(現幸四郎)の義経・吉右衛門の富樫の舞台を見る。南座と同じ延年の舞に花道を使った「滝流し」を加えた演出。という以上に台詞回しがやっぱり上手い。舞は今の幸四郎も立派だが語りをもっと上手くなってくださいね。13歳の染五郎クンもね。
11月16日(金)
昨日の夕方我が家に帰ってきた黒兵衛と散歩。ワン。塩害を免れて紅葉した数少ない桜の葉が寂しく落ち葉となって舞っている。ワンワン。秋ですね。整理した郵便物に相撲ジャーナリストの荒井太郎さんがスーパーヴァイザーを務める雑誌『相撲ファンvol.8』があった。この相撲雑誌は素晴らしい写真も多く記事も面白い。やくみつるさんと能町みね子さんが「常識そっちのけ新相撲論」と題した対談で「夏場所は涼しい札幌で」と話してる。しかし「季候はイイが宿舎が足りない。お寺が少ないから」とか。そこで「風俗店を宿舎にしては?」と大胆な意見。「お風呂はあるし力士は喜ぶ」こーゆー発想は大相撲的でイイですねぇ。そー言えば昨日テレビで御一緒した大隅さんが現役時代の高見山とお風呂にいった話を…。イヤこの話はまだ止めておきましょう(汗)。終日原稿書き。日本経済新聞の短いコラム『こころの玉手箱』全五回の原稿を一日かかって全て仕上げる。一回につき400字の原稿用紙2枚半程度とはいえコラムとして面白くまとめる原稿5本はキツイ。「父の勲章」「母の薬缶」「ロシアのブルドッグの一本足打法」「バーンスタインのベスト」「藝魂花心
三波春夫さんからの手紙」タイトルだけ並べればナンジャこれは?でしょうが日経を読んでる方は間もなく連載開始ですので読んでみてください。夜はサッカー。日本代表vsベネズエラ。結果は1対1の引き分けだったけど森保監督イイですねぇ。選手の試し方も滞りなし。中島・堂安・南野の中盤もイイ。大迫・原口もイイ。吉田麻也はもう要らないなんて書いたこともありますが前言撤回。これからも頑張ってください。来年早々のアジア選手権が楽しみですね。
11月17日(土)
朝起きて黒兵衛と散歩。ワン。天気がいいのか悪いのかわからない。雲に覆われているかと思うと陽が射す。腫れたかと思うと時雨る。なんちう天気や。まるで筒井康隆大先生の『虚人たち』の書き出しのよう。ワンワン。ということは俺たちは虚構の存在か。ワン?まぁええわ。原稿を書かねば…と思いながらコンピューター内のデータ処理。明後日収録のテレビの台本が送られてきたり春陽堂のネット連載のアップ原稿や週刊朝日増刊『平成の30年と皇室』やYANASEの連載ののゲラが送られてきたり。雑用いろいろ。イヤ雑用でなくコレが仕事か。BGMはavexから送られてきた佐渡裕指揮トーン・キュンストラー・オケのオリヴィエ・メシアン『トゥーランガリラ交響曲』。これまで何枚かのCDで聴いたことがあったけど面白いと思ったことがなかった。けどコレは面白い。迫力もあれば叙情的でもある。オンド・マルトノの不思議な音も面白く響いてる。確か去年の兵庫県立芸術劇場のオープニング。行けなかったけど行けば良かったと後悔先に立たず。夕方から大相撲を見出したが某テレビ局から電話。未確認情報だが読売グループのドン渡邉恒雄氏が亡くなったらしい。魚住昭さんの『渡邉恒雄メディアの権力』(講談社文庫)のなかで魚住さんと「我らの内なるナベツネ」と題した対談をやっているのでイロイロ話を聞かれるが私自身はナベツネ氏とは裁判の傍聴で顔を合わせたことしかない(過去の3度の取材申し込みに対してはなしのつぶてだった)と言うと「魚住さんの連絡先を教えて」と言われる。そんなの自分で調べなさい。おまけにロバート・ホワイティング氏ならナベツネの英語の家庭教師をしていたから話を聞けばイイと言うと「ホワイティングって誰ですか?」と言われた。仕方なく簡単に説明。ナベツネを取りあげるなら『ふたつのオリンピック』くらい読んでほしいですね。こんな人物がテレビのニュース番組をつくっているかと思うとちょっとゲンナリ。おっ。竜電が高安に勝ったか。錦木はなかなか勝ち進めませんね。羽生結弦くんは凄いですねえ。
11月18日(日)
朝起きて黒兵衛と散歩。ワン。ちょっと体調が悪いのか風邪気味なのか。とりあえず散歩を済ませてマッサージチェアで横になる。熱はないけど水洟と咳。ヤバイなぁ…と思いながら午後からチョイと仕事。ま。季節の変わり目にはよくあることか。NHK『ダーウィンが来た』でシロサイの姿を見ながら晩飯。『日曜美術館』でフェルメールの絵を見ながらウトウト。ブロムシュテット指揮N響の『田園交響曲』の名演を聴きながらも早く寝ることを選択。今晩一晩で風邪を治す必要がありますからね。最近ぬるい風呂(42度)に入って風呂あがりに寒さを感じたのが失敗。43度にして暖まってベッドへ。ルルを服んで気合いで治すぞ。
11月19日(月)
朝起きて調子はイマイチ。クソッ。風邪が治りきっていないのか。黒兵衛の散歩はヨメハンに任せて校正やメールの仕事をこなしたあとルルを飲んでマッサージチェアで仮眠…のつもりが爆睡。昼飯に雑炊を食べたあと再び爆睡。これが良かったのか気合いが入ったのか目覚めるとスッキリ。髭剃って準備を整えて大船へ。湘南新宿ラインで恵比寿へ。タクシーでNHKへ。来年1月放送の『ザ・プロファイラー』のビデオ撮り。司会は岡田准一さん。テーマは『嘉納治五郎〜夢と野望の人生』。ゲストは他に為末大さんとモデルの朝比奈彩さん。明治時代に柔道を創造し1940年の東京オリンピック招致に全力を尽くした人物についてイロイロ話す。嘉納治五郎は豪商の息子とはいえ酒屋の小僧。その庶民性と頭の良さが素晴らしい人生を歩む結果につながったんでしょうね。ビデオ撮りの合間の休みに為末さんからスポーツ・インテグリティ会議についていろいろ訊かれたので不祥事が相次いだスポーツ界は国の支配が強化されても仕方ないと説明。それによって国の役人もやる気を出しメディア(スポーツ・ジャーナリズム)も本気になることを期待したいですよね…と話すと為末さんも納得の様子。近々『ニューズ・オプエド』への出演を頼む。NHKのタクシーで帰宅。体調は戻ったみたい。仕事は一番のクスリかな。帰宅して仰天。カルロス・ゴーンが逮捕された。コスト・カッターとしての働きや高額のギャラを認める気がなかっただけにある意味納得。ナベツネの話題はどこへ行った?消えた?
11月20日(火)
朝起きて黒兵衛と散歩。昨日寝る前にベッドの布団を直していたらベッドの下からポプラ社の『百年文庫』の『響』を発見。ワーグナー(この本の表記では)ヴァーグナーやホフマンの短編が収められていて読もうと思ってかった直後に紛失していたのが見つかった。さっそくリヒャルト・ヴァーグナーの『ベートーヴェンまいり』を読んだがこれがなかなか面白かった。ヴァーグナーが『第九交響曲』を完成したばかりのベートーヴェンに必死になって逢いに行くのだがモチロン現実にはあり得ない話でヴァーグナーの創作だが短編小説のように面白い。ベートーヴェンの口を借りてヴァーグナーが理想の歌劇論を語らせて(語って)いるのだ。「歌わせるためには言葉がいります。だがあらゆる要素の統合の基礎となるような詩を言葉で表現することはだれができましょう。文学はそこで控えていざるをえない。というのは言葉はこの問題に対してあまりにも弱い器官だからです」「そこで楽器と声という二つの要素を合わせてごらんなさい。結合してごらんなさい。無限なもののなかへ漂いでていく激しい原始感情は楽器によって代表され人間の心がもつ明瞭な限定された感覚は聲によって代表され(略)声の参加は原始感情の闘争へこころよい宥(なだ)めの作用をおよぼしその流れに一筋の規定された統合された進路を与えるでしょう。一方人間の心は心でそういう原始感情を取り入れることによって限りなく強化され拡充されて以前は最高のものを漠然と予感していたのに今度はそれを神の意識に変えてはっきりと内部に感じることができるでしょう」このベートーヴェンの言葉を聞いてヴァーグナーは第九交響曲を完全に理解したとか。黒兵衛わかるか?ワン。ほんまか?ワンワン。よしよし。終日デスクワーク。来週の月曜からの日経の5回連載コラム「こころの玉手箱」を校正。「ZAITEN」の連載も校正。イロイロ雑用をこなして夕方からは大相撲。貴景勝強い。優勝まで走るか?夜は森保ジャパンの面白い試合を見たあと中野京子『はじめてのルーヴル』を読み始める。どんなお人か知らないが彼女の本は全て面白い。女流エッセイストは以前は塩野七生さんの本を読みまくった。今は中野京子さんと斉藤美奈子さんかな。
11月21日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・アラカルト』電話出演。昨日の本欄に書かなかったけど森保ジャパンは面白かったですねえ。キルギスを相手にしなかったけど後半から出てきた堂安・南野・中島に柴崎・大迫を加えた動きを見ていて日本代表が初めて出場したW杯フランス大会での初戦アルゼンチン戦を思い出しましたね。日本善戦と思っていたら凄く狭いスペースのパスを綺麗につないであっさりとゴールされてしまった。後半はそのときのアルゼンチンのパスとゴールを見るような日本の攻撃でしたね。そして台湾プロ球界の主砲王柏融を獲得する交渉権を北海道日本ハムファイターズが獲得したニューズ。こういう日本球界を牽引するような動きを昔は読売巨人がやっていたものですが今はすっかり大谷を米大リーグに送り清宮を獲得したファイターズや工藤監督で日本一になった福岡ソフトバンクホークスが担ってますね。読売はもう巨人を手放して(そして朝日も毎日も高校野球の主催を辞めて)スポーツ(野球)を独立させてジャーナリズムに徹するべきですね…とイロイロ話してから黒兵衛と散歩。ワンワン。終日デスクワークいろいろ。夕方から大相撲。最近は叩(はた)こうとする動きをする力士が多いですね。貴景勝も高安も勝ったけどオモロナイですね。大船のルミネのレストラン街で地元湘南の蔵元である熊澤酒造の「天青」に合わせた料理を振る舞っているというので買い物ついでにドイツ料理『つばめグリル』で晩飯。ウン。天青はなかなかの銘酒。美味い。蛸のマリネも美味かったけど牡蠣フライが美味。ルミネの入り口で青森物産展をしていたので超辛口の酒と焼酎を買って帰る。風呂あがりに焼酎のお湯割りを飲みながらNHKの歴史番組。鳥羽伏見の戦いの分析は面白かった。カルロス・ゴーン(Carls
Ghosn)はどこへゴーン(gone)してしまったのか?うん。我ながら面白くない洒落ですね。ヤッタゼ!ニッサン!のほうが(書いたホンダの社員は叱られたらしいけど)ルノーとの合併を阻止したという意味も含めてナカナカ面白い洒落た表現ですよね。
11月22日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩。ワン。『週刊文春』が送られてきたので読んだけど日大悪質タックル事件に関わった人や責任者が「復権」するらしい。ウウウーッ。こんな人々が教育者として教育に関わっていいのでしょうかねえと大学へ行ってない人間でも思いますよねえ。ワンワン。終日デスクワーク。校正やらネット連載原稿やら…でなかなか単行本には取りかかれないですねえ。マァゆっくりやりましょう。午後からは週末のオペラ講座の準備。『アイーダ』は本当に面白い大名作だと改めて納得。マリア・カラスとデル・モナコが共演したメキシコでのライヴは本当に凄いですねえ(アモナスロはタディ。指揮はファブリティス)。貴景勝にはふてぶてしさが出てきましたね。高安とはイツあたるのか?栃ノ心はどこかケガしてるのかな?豪栄道も休んだから頑張ってほしいけど隠岐島がなにげに頑張ってますねえ。
11月23日(金)
新嘗祭。別名勤労感謝の日。逆かな?ワン。黒兵衛と散歩。ワンワン。終日デスクワーク。来週月曜26日から5回連載の日経夕刊『こころの玉手箱』の最終チェックと明日のオペラ講座の最終チェック。貴景勝は緑山を難なく破り高安は大栄翔に少々胆を冷やす。大相撲は面白い。
11月24日(土)
朝起きて黒兵衛と散歩。ワン…のあと少々仕事して新幹線で名古屋へ。栄中日文化センターでのオペラ講座『アイーダ特集』第2回は第2幕を徹底解説。第2幕の凱旋行進曲もモチロンなかなか面白い(マリア・カラスが最後にオクターヴ高い声を長々と伸ばす見事な声を聴いていただく)が第1場のアムネリスがアイーダに嫉妬心をぶつけるシーンも面白いですね。チレーア『アドリアーナ・ルクヴルール』での女の嫉妬合戦の場面と双璧ですね。ヴェローナ野外歌劇場の新旧(2015年と1980年代)の舞台やスカラ座の舞台で楽しんでいただいたあと帰宅。名古屋駅へ向かうタクシーのなかでのラジオで高安vs貴景勝戦。「貴景勝押した!高安クルリと回った!貴景勝バッタリ!」なんちゅう取り口やねん…と一瞬思うが両力士の動きを想像すると納得。高安が逃げて勢いづきすぎた貴景勝が前に倒れたわけですね。ある意味両力士の特徴的な一番。ラジオのアナウンサーは見事ですね。新幹線のなかで爆睡して帰宅すると次女夫妻と孫3人が来ていてワイワイガヤガヤ。そうか。明日はみんなで藤子・F・不二雄ミュージアムに行くのか。ではタマには使うことにするか…。あ。時刻指定で俺の入場券もあるのか。では付き合うことにしよう。ドラえもんもオバQもパーマンも嫌いじゃないですからね。
11月24日(土)つづき
何の因果か知らないがコノ日記は多忙に任せて時折4〜5日書くのが遅れることがある。たとえばコレを書いているのはチョイと暇ができた28日(水)の午後だが24日の朝に2015年の大阪万博のニュースが飛び込んできたことを書き忘れた。そこで改めて書こうと思ったのだが書きようがない。本当に大阪万博で関西は元気になるの?東京五輪は俺は招致に一所懸命微力を尽くした。それは3・11で元気のなくなった日本を元気にしたかったからだがどーやらそれは間違っていたような気がする。東京五輪はどんどん間違った方向に曲がって行っているような気がする。まだ総括する時点でもないからナントカ曲がった道筋を少しでもマトモに修正する努力をしたいが大阪万博はその後のIRも含めて早くも道筋が曲がっているような気がする。そして札幌冬季五輪へと続くのか?コノ国をどんな国にしようかというビジョンはいつまで経っても見当たらず…さてどーするか…老兵は消えるのみか…もう少しやるべきコトが残されているはずだが……。
11月25日(日)
朝黒兵衛と散歩。孫ふたりもついてくる。ワン。孫に質問。いい文章を書くためにはどーする?孫が答える。まず何を書くかを決めてタイトルを書いて最初は原稿用紙のヒトマス空けて…。その前にやらなければならないことは?えーっと???と首を傾げたので正解を言ってやった。たくさん本を読むこと。わかったか?読んでるよ。ならイイ。続けて毎日必ず1時間は読めよ。ワンワン。昼前から次女の旦那の運転するクルマで大人4人孫3人ウチ赤ん坊1人で川崎の藤子・F・不二雄ミュージアムへ。入場時間が決められているチケットを次女がネットで購入していたので満員でもすんなり入場。ドラえもんやオバQやパーマンやキテレツがお出迎え。原画や漫画の書き方の立体ビデオや藤子氏の仕事場の机や書棚など結構見応えのある展示を順々に楽しんでミュージアム・カフェで昼飯。ドラえもんの暗記パン&ハンバーグやドラコロパスタやジャイアンかつ丼を頼んで楽しく食事。ビールも小瓶を売っていたので飲む。食事のあとはFシアターで梅干し殿下のオリジナル作品を見る(コレはイマイチの子供向け)。野外のどこでもドアやドラえもんと恐竜のインスタレーションの前で記念撮影して最後は買い物。小生はドラえもんとのび太のオリジナル・ピンバッジを購入。けっこう面白かった。ミュージアムを出たところでちょうどジャパン・カップの出走。結果は大本命の勝利でツマラナカッタ。小生は大穴狙いでプレイング・フィーを千円損する。ま。ええか。家に帰るとちょうど大相撲千秋楽のクライマックス。貴景勝は勝って優勝決定戦…と思ったら高安が御嶽海に負けてしまった。まぁ御嶽海も気合いが乗ると凄い強さを発揮するけど高安はせっかく最初の御嶽海の猛攻を凌いだのだからもう少しジックリ攻めるべきでしたね。大相撲を見たあと大船ルミネのイタリア料理店へ。息子もやってきて家族8人で晩飯。次は正月に逢いましょう…で孫たちとサヨナラ。
11月26日(月)
朝起きて黒兵衛と散歩。昨日の藤子・F・不二雄ミュージアム疲れで足が動かん。ワン。昨晩は爆睡したのに筋肉の疲れはトシを感じるなぁ。ワンワン。いろいろ仕事をこなしてから夕方東海道線で新橋へ。山手線で一駅引き返して浜松町へ。AVATTA
STUDIOで『ニューズ・オプエド』アンカー出演。今日のゲストは作家でスポーツライターの小林信也さん。貴景勝優勝や2025年大阪万博決定や北九州市で開かれたパラバスケットや2020東京五輪のヴォランティアが募集人員に達した話などをとりあげる。ヴォランティアは海外の人が多く実際には欠席する人も沢山出るから安心できないらしい。1970年には小生は6回通ってイロイロ見物したけどそれ以上に万博記念の連続コンサートでバーンスタイン指揮NYフィルをナマで初めて聴いたコトの方が記憶に残ってますね。特集は小林信也さんが最近上梓されたばかりの面白い一冊『柳都新潟古町芸妓ものがたり』(ダイヤモンド社)を取りあげ吾輩の『京都祇園遁走曲』(文春文庫)もついでに取りあげ二人で舞子芸子談義。北前船で潤った新潟の振り袖さん(京都の舞妓さんをそう呼ぶ)や留め袖さん(これは芸子さんのこと)が日本人の美しい所作を踊りを通じて受け継いでいることなどイロイロ話す。今回はスポーツの話題でなかったのにツイッターの反応が多くて驚いた。これからもいろんなカルチャーをとりあげていきますね。帰宅して晩飯&爆睡。孫と過ごした「ドラえもん疲れ」を取らねば。
11月27日(火)
朝起きて黒兵衛の散歩はヨメハンに任せて準備をして東海道線で藤沢へ。小田急の急行に乗り換えて町田へ。そこで鈍行に乗り換えて鶴川へ。タクシーで国士舘大学へ。そこで1年生と2年生200人くらいを相手に特別授業。再来年に迫った東京五輪を見据えて小生が生前の市川崑監督から聞いた話や小生の1964年小学6年時の体験を交えながら映画『東京オリンピック』を解説。途中小生の話の最中に俯せになって寝ていた学生がいたのでその行為が私に対してどれほどの無礼なのかわかってるのか!出ていけ!と一喝。起きて講義を聞くというので許して1時間半の授業を終了。市川崑さんがどんな意図でコノ映画を創ったのかイロイロ説明しながら開会式と閉会式と100m走はジックリ見てもらいアトは駆け足。成果は富士山の麓を真夏に走ったのに雪が見事にかぶっているのはなぜか?100mの決勝のあとや女子バレーで日本が優勝したあと悲しい音楽が流れるのはなぜか?開会式の最中に恋人同士がいちゃついているシーンや子供のトイレの世話をしている母親のシーンなどが挿入されているのはどういう意図か?長椅子の上に登って開会式を背伸びしてみている人々が靴を脱いでいるのに注目!1964年はそーゆー時代だったのですね。映画はタイムマシンですね…などなど話して最後に是非ともTSUTAYAで買うか借りるかして大名作の全編をジックリ見て欲しいと結んでオシマイ。少し休ませてもらうと昔国士舘の大学院で小生が教壇に立っていたときの一期生という男性が挨拶に訪れる。大学で講師をやっているとか。小生も歳を取りましたね。挨拶をして小田急で新宿へ。仕事の打ち合わせをひとつこなして湘南新宿ラインで帰宅。晩飯のあと疲れているから寝てしまうかなぁと思いながら一昨日息子が持ってきたDVD映画をつけるとコレが実に素晴らしい映画で2時間一気に見てしまった。日本語タイトルは『博士と彼女のセオリー』などとチョイとかっこ悪いものだが原題は『The
Theory of Everything』。今年3月に亡くなった理論物理学者スティーヴン・ホーキングが存命中の2014年に創られたイギリス映画。主役でホーキングを演じたエディ・レッドメインがアカデミー主演男優賞を受賞したほか5部門にノミネートされただけのことはあって映像も美しく話のテンポも良くそして筋萎縮症で自分で何もできなくなったホーキングと彼を支えた妻の「普通の人生」が―つまり浮気もあれば諍いもあった当たり前の人生が見事に描かれていた。うん。イイ映画でした。
11月28日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・アラカルト』電話出演。MCの桜井さんやスタッフの皆さんが小生の日経の連鎖『こころの玉手箱』を読んでくださってるとか。うれしいことです。そう言えば御近所さんの読者も多いみたいで黒兵衛との散歩のときに「読んでますよ」と何人かに声をかけられた。ラジオの話題は2020東京五輪の記録映画の監督が河瀬直美さんに決まったことで昨日国士舘大学の講義で話した内容とひっかけて市川崑監督の映画『東京オリンピック』の話をする。市川さんには生前この映画にまつわる話をいろいろ聞いたけど一番面白いのはサッカー会場だった駒沢競技場での話。和服姿のお婆さんたちが10人あまりゾロゾロと歩いてきて市川さんに質問した。「すいません。オリンピックはどこでやってるのですか?」日本中がオリンピックの話題で持ちきり。そこでお婆さんたちも(おそらく)もらったチケットでやって来てみたら男たちがボールを蹴っているだけ。そこで「オリンピックは何処で?」という質問になったのだろう。以来市川さんは「オリンピックとは何か?」を考え続けてこのときのお婆さんたちが納得する答えを映画で出そうとしたという。イロイロ話して黒兵衛と散歩。ワン。それにしても河瀬監督は大変だなぁ。1964年で予算総額3億7千万円。103台のカメラ232本のレンズ500人以上のスタッフを率いて70時間以上の撮影を編集して完成したのだからデジタル時代になっても大変な作業になるでしょうねぇ。ワンワン。でも映画の仕事って面白そう。やってみたいなぁ…なんて気楽に言うと井筒さんに叱られるかな。バウバウ。終日デスクワーク。コンピュータ内の整理だけでも夕方まで時間がかかった。デジタルは雑用が増えますねぇ。晩飯映画劇場はリドリー・スコット監督『プロメテウス』。長男が持ってきたDVDでスコット監督は好きなので見たけれど最悪。単なるSFハリウッド映画。スコット監督らしくちょっと理屈っぽいだけのエイリアンの続編。いや『エイリアン』や『エイリアン2』のほうがよっぽど面白かった。クソッ!と思っていたら北國新聞の編集者から電話。アッチャーッ。今日が締め切りというの忘れてしまっていた。なんたるヘマ(>_<)ナンタルチアサンタルチアなんて古いギャグを言ってる場合でなく明日朝一番に送稿を約束してそそくさとフロ&ベッドへ。
11月29日(木)
夜中の午前3時半に目が覚めたのでそのまま起きて北國新聞のツキイチ連載『スポーツを考える』を執筆。テーマは一昨日の国士舘昨日のRKBに続いて映画『東京オリンピック』について。サラサラサラとはいかず3時間かかって6時半にようやく完成。メール送稿して仮眠。8時に起きて朝飯のあと黒兵衛と散歩。ワン。まだ眠いから温和しく歩けよ。ワンワン。帰宅してまた仮眠。12時に起きて少々仕事を片付けて夕方から東京へ。本欄の読者で小生がアンソニー・クインが主演したヴェルヌイユ監督の映画『25時』(原作はノーベル賞作家ゲオルギウの同名小説)が大好きなことを知ってる人から(いろんなところでエッセイに書きましたからね)DVDが発売されたとの貴重な情報をもらったので銀座の山野楽器へ買いに行ったところが何やら特殊な扱いらしくamazonで買うのが手っ取り早いと教えられた。仕方ないので河瀬直美監督の『あん』アラン・ドロン主演の『危険がいっぱい』『黒いチューリップ』ジャン・ルノワール監督の『ゲームの規則』マルセル・カルネ監督の『北ホテル』など手当たり次第に買ってホテル・ニューオータニへ。馳浩さんの紹介で講演会をやらせてもらうことになった中小企業向けのコンサルタント会社ティグレ・フォーラムと打ち合わせ。馳浩さんはIOC関係者との接待があるとかで1時間くらいで対座されたがオリンピックやeスポーツについて貴重な意見交換。ティグレの方々は皆さん大阪の方で『ちちんぷいぷい』の「今夜のシンデレラ」の出演経験者とかで座は大いに盛りあがる。関西人にとって関西人同士の打ち合わせは話しやすいですね。美味しいすき焼きを鱈腹ごちそうになって来年の講演会を約して別れて帰宅。
11月30日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩。ワン。このあたりは日経を取ってる人が多いのか「読んでますよ」と声をかけられる。今日で3人目かな。ワンワン。ヨメハンが聞いた人を加えるとも少し増えるかな。ワン。残念ながら「こころの玉手箱」の連載は月曜から「親父の勲章」「おふくろの薬缶」「ロシア土産の一本足打法(ナンノコッチャ)」「バーンスタインのベスト」と続いたが今日の「三波春夫さんからの手紙」で終了。まだまだ「チチカカ湖の土器」とか「ニーベルンクの指環の22枚組LP」とか「イタリア・アルベロベッロの石造り家屋の模型」とか「蓄音機で聴くマリア・カラス」とか「横山やすしさんからの手紙」(コレは探してるけどどっかへ消えた)とか「先々代の海老蔵の顔見世パンフレット」とか「大阪万博バーンスタイン指揮NYフィルのパンフレット」同じく「小澤征爾指揮NYフィルのパンフレット」…などなどイロイロある。どっかで書きたいな…ワンワン。終日いろいろデスクワーク。晩飯映画劇場は河瀬直美監督の『あん』。2020東京五輪の公式記録映画の監督に就いた人物の作品はやはり見ておかなきゃ…と見ましたがとってもイイ映画でした。樹木希林さんが主役で話題になったけどコレは癩病(ハンセン病)を取り扱った映画なんですね。その指摘をメディアが避けた(DVDのケースにも書かれてない)のは果たして良いことかどうか。知らずに見れば(私のように)ワカルから良いのかな。しかし同じテーマを例えば大島?さんが映画にしたらもっともっと社会の無知とか世の中との対決とかが描かれたでしょうけど今はこの程度で(その方が)いいのかな。ドリアン助川さんの原作も読んでみよ。
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