ナンヤラカンヤラ
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タマキのナンヤラカンヤラ バックナンバー 2015年02月
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2月1日(日)
朝早く起きて原稿を書き始めようかと思ったところがISILが後藤健二さんを殺害したとのニュース。原稿書けず。とりあえず黒兵衛と散歩。今日は孫の幼稚園での作品展。とはいえ原稿の締切日が今週だけ早くなっていつもの火曜が今日になった。しかしまぁチョチョイのチョイとやっつけて…と思っていたのに悲惨なニュースも気になって白鵬暴言の原稿は難渋。仕方なく作品展は諦めて午後遅くまでかかってようやく完成。ふううう。原稿送って黒兵衛と夕方の散歩。いろいろ雑務処理してNHK-Eテレ日曜美術館で御舟というすばらしい日本画家のドキュメンタリーを楽しんだあとNHKスペシャルのイスラム国特集を見る。やっぱりイラクでアメリカがイロイロ刑務所などをいじくったあとにカリフを名乗るバグダディが登場してきたのか…。後藤さんのお母さんには少々違和感を感じたものの暴力の連鎖だけは避けなければ。そして日本の平和主義を世界に伝えなければ。

BOOK
本城雅人『誉れ高き勇敢なブルーよ』(東京創元社)
本城雅人『誉れ高き勇敢なブルーよ』(東京創元社)
本城雅人『ノーバディノウズ』(文春文庫)
本城雅人『ノーバディノウズ』(文春文庫)

2月2日(月)
スーパーボウル…凄い試合でしたね。奇蹟的なスーパーキャッチでシーホークスが勝ったかと思ったらペイトリオッツのスーパー・インターセプトで…。しかし戦闘的なアメフトが平和的なベースボール以上に盛りあがるときは戦争の臭いが…とあるアメリカ人が言ってたことが気になるなぁ…。今年のスーパーボウルはペートリオッツ(愛国者たち)の優勝か…。

2月2日(月)つづき
クソ忙しい日々が続き……なんて書き方をしてはいけませんね。仕事があるのはイイコトですから。なかなか本欄を書くヒマがない。いや心の余裕がない。いや当たり前のことですが有給の原稿を優先するので無給の本欄のキイボードを打つ気がついつい薄れてしまう。というわけでこれを書いてるのは6日(金)の朝。そんなことはドーデモいいけど2日(月)はスーパーボウルどころかISに拘束されていた後藤さんが殺害されたニュースもあってイロイロ考えさせられた。安倍総理はこれをきっかけに有志連合に加わりたい…てなことを思わないよう…そもそも有志連合という言い方が不穏。英語では何と言ってるのかな?平和憲法を持つ日本のやり方を世界にアピールしてほしい。夕方から東京六本木ヒルズ森タワーへ。『ニューズ・オプエド』生出演。この日のゲストは『球界消滅』の著者である本城雅人さん。元サンスポ記者。番組前にイロイロ楽しく話をできてデビュー作でサムライジャパン野球文学賞を受賞した『ノーバディノウズ』(文藝春秋)や最新刊でサッカー日本代表監督選考の裏話を書いた近未来小説(ホンマにアギーレは契約解除になったですねえ)『誉れ高き勇敢なブルーよ』(東京創元社)をいただく。本番でもアメフトから大リーグの話までオモシロ話の連続で彼のサンスポ時代の後輩が上梓した『はるかなる野球大国をたずねて』(田代学・著/リョウ藪下・写真/東京書籍)も紹介しながらスポーツ話。番組終了後も近くの焼鳥屋で本城氏とは親交を深めた。是非ともプロ野球開幕の頃にまた出て下さい。

DVD
『コンバット!』(朝日新聞出版)
『コンバット!』(朝日新聞出版)

2月3日(火)
朝黒兵衛と散歩のあと…なんてコトは書かなくてイイのかなイロイロ仕事して…って当たり前ヤン。昼飯食いながら『コンバットF』の「生きる」を見てロバート・アルトマン監督はやっぱり凄い…ヴィック・モロー熱演やなあ…と思ったあと大船へ。来年1月京都にオープンするローム・シアター京都の宣伝について打合せ。なんやねんソレって…と思てたら何のことはない京都会館のこと。ローム株式会社が50億円50年間の契約でネーミングライツを獲得したとか。オープニングは小澤征爾さんを中心にいろいろやるらしいけど名前が行き渡ってないのでナントカ…という相談でイロイロお話しする。生まれ故郷のソレも若い頃は何度も何度も通った京都会館の新装開店…じゃなかった新装開館ですから何とかオモシロイコトをしたいですね…でアギーレ監督解任に関する電話ジャンジャンに応えるなかで夕方の黒兵衛と散歩行って夜は恵方巻食って又アギーレに関する電話に応えて孫と鬼は外福は内と豆まきして明日の『ひるおび!』の打ち合わせして大住良之さんのアギーレ契約解除に関する原稿をノーボーダーに送って大住さんがNHKの『ニュース・ウェブ』に出てるのを見てフロ&ベッド…。

BOOK
須田桃子『捏造の科学者』(文藝春秋)
須田桃子『捏造の科学者』(文藝春秋)
池内恵『イスラム国の衝撃』(文春新書)
池内恵『イスラーム国の衝撃』(文春新書)
竹信三恵子『ピケティ入門』(金曜日)
竹信三恵子『ピケティ入門』(金曜日)
『21世紀スポーツ大事典』(大修館書店)
『21世紀スポーツ大事典』(大修館書店)

2月4日(水)
朝RKB毎日放送ラジオ『インサイト』電話出演。急遽テーマ変更。アギーレの話題。監督選びはまだまだ余裕があるからじっくりと急ぐことはない。W杯1次予選で慌てるようでは話になりませんからね。監督無しで…てなことは無理でしょうからキリンカップは代行監督程度で行って選手の自覚と自立を促し獲得するイイ機会にすればイイ…と話したあと黒兵衛と散歩して東京赤坂TBSへ。『ひるおび!』生出演。浦安サッカークラブのテクニカル・ディレクターである都波敏史士氏と初めて御一緒。アギーレ契約解除について。慌てることナシ。次期監督はじっくり考えて。できれば日本人監督で。無理なら元セレッソ監督のクルビで…で意見は一致。ほかに控室ではサッカークラブ維持の話をイロイロ。都波さんは資金集めのスポンサー回りで忙しいとか。プロ野球監督もそーゆー苦労をしてみては?番組終わって急いで帰って仕事しごとシゴト。さっさと済ませて夕方の黒兵衛と散歩も済ませて『鮨処もり山』さんへ先週のパーティの御礼も兼ねて…と思ったら今日は水曜で定休日。ならば…今年初めて新年の挨拶も兼ねて(遅いか・汗)『との山』へ。その前に駅ビル『ルミネ』の本屋さんで注文してた本を受け取る。『21世紀スポーツ大事典』(大修館書店)32000円+税と高価ですけど職業上買わなければ…いや読まなければイケマセンよね。友添秀則先生や故・中村敏雄先生の編集ですからね。ついでに池内恵『イスラム国の衝撃』(文春新書)須田桃子『捏造の科学者 STAP細胞事件』(文芸春秋)竹信三恵子『ピケティ入門「21世紀の資本」の読み方』(金曜日)を購入。こーゆーモンもちょっとは知っとかんとアキマセンからね。『との山』で美味しい焼き鳥や串焼き肉に舌鼓を打ったあと『FLAT』へ。先週次女が酔い潰れたことを詫びてアジアンテーストのピザで竹鶴飲んで帰宅。フロ。ネル。

DVD
『レスラー』
『レスラー』
Blu-ray
『π』
『π』
『ブラック・スワン』
『ブラック・スワン』

2月5日(木)
今日は一日家の中。まずは黒兵衛と散歩のあと週末と来週初めが多忙なため『アサヒ芸能』の連載の原稿を書こうかと思うけど書けず。やっぱり原稿というものは締切に追われないと書けないモンですね。そこでボッケーといろいろ考え事。旧約聖書のいろんな預言者や新約聖書のイエスに続いてイスラム教で最後の預言者と言われるムハンマドが生まれ育ったのはイエスより約600年あと。日本では聖徳太子の時代。ということは新しい宗教であるイスラム教はキリスト教にルターの新教プロテスタントが生まれて両者が互いに闘い虐殺を繰り返していた時代に当たるのか…という考え方に意味があるのかどうか…とか…西洋のアジア支配に対するアジアの反撃として大東亜百年戦争は日本の敗北のあと中国に引き継がれた…と林房雄が『大東亜戦争肯定論』に書いていたけどイスラム教圏にも引き継がれたのか?…という考えはどうか…と頭の中を巡らすが難しい命題ですね…と思ううちに一日が暮れる。忙しい忙しいと言いながらこんな一日も…。孫と風呂入って一緒に百まで数えてネル。あ。この日に『ザ・レスラー』という映画を見たのでした。なかなかイイ映画でした。チョイと泣けました。プロレスでは最高の映画じゃいないかなあ。おまけのミッキー・ロークのインタヴューも良かった。へ〜。コノ監督は『π』も作ってたのか…最高のオモロイエイがやったモンなあ。『ブラック・スワン』はイマイチやったけど。

2月6日(金)
朝黒兵衛と散歩に行ったあと東京赤坂TBSへ。『ひるおび!』生出演。テーマは東京五輪新種目。控室で和歌山県紀ノ川市の小学生殺人事件の解説で来られていた元警察官の方から「空手をよろしく」と言われる。よろしく…と言われても困りますが…と苦笑。また控室ではイスラム国の話題でテレビに出ずっぱりの放送大学教授の高橋和夫さんに昨日の本欄に書いたこと=イスラム教はキリスト教より600年若いから現在はキリスト教が15世紀の中世宗教改革の時期にあたる=という話をぶつけるとイランのイスラム革命の頃にその話題が出たとのこと。俺の考えもケッコウいいセン行ってたのだ。おまけに話は宗教全般に広がり元ドジャースの大投手であるユダヤ人のサンデー・コーファックスの話題を高橋教授が持ち出されたので彼がワールドシリーズで安息日に当たる初戦に登板しなかった話で宗教とスポーツの話が盛りあがる。イスラム教徒の女性が肌を見せてオリンピックに出場してくるのはいつのことになるのでしょうねえ…そーゆー話をテレビでもしたいですねえ…。小生の本番は五輪新種目で野球&ソフトボールよりも綱引きを推薦。ソフトボール女子には申し訳ないけどオリンピックを運動会にするためには野球はやらないほうがイイ。綱引きこそ相応しい…と話したあと青山の国連大学の裏にある東京ウィメンズプラザへ。第2回女性スポーツ勉強会「知っているようで知らない女性スポーツについて学んでみよう!」に参加。

2月6日(金)つづき
青山にある東京ウィメンズクラブでの女性スポーツ勉強会に参加したがコレは本当に素晴らしい催しだった。テレ朝のスポーツコメンテーターである宮嶋泰子さんが総合コーディネーターとして参画されて小生にも参加の呼びかけをいただいたので面白そうだから…と参加したが会場には有森裕子・山口香・増田明美・白井貴子(敬称略)など著名女性アスリートがワンサカ。山梨大学の中村和彦教授の「女の子が運動好きになるために」や順天堂大学の池畑亜由美助教の「女性の身体とスポーツと栄養」といった講演も見事に素晴らしいもの(知らないことイッパイ)だったが圧巻は室伏由佳さん岡崎朋美さん池田(旧姓矢野)広美さんたちハンマー投げやスピードスケートやバレーボールの女性アスリートたちによる「女性アスリートの悩み」と題したシンポジウムだった。高度なスポーツに挑んだ女性たちの月経がどうなるのか…妊娠したときどうなるのか…子供を産んでどうなるのか…。どれもこれも男にとっては呆然とするほかない新事実ばっかりでこれほど勉強させられたスポーツのイベントは過去に経験したことがなく自分の(男ゆえの)勉強不足を痛感させられた。シンポのあとテニスの杉山愛さんの御母堂で錦織圭などの復活を手助けした杉山芙沙子さんの公演も素晴らしかった。最後にJOC名誉委員で東京五輪招致で大活躍した水野正人氏が女性アスリートの引退後の新しい試みについて話されてこの有意義な催しは幕。いやあ興奮するくらい勉強したのは久しぶりのことでした。宮嶋さんに挨拶して東京駅へ。新幹線で鰻弁当食べながら大阪へ。電話で明日の『せやねん!』の打合せをしたあと大阪泊。しっかし男は女のことを何もわかってないのですねえ。オリンピックの女子選手の活躍を見ているとき確率論的にはその4分の1の選手が月経の期間中であることくらいは知っておきましょう。

2月7日(土)
大阪のホテルで目覚めてシャワーを浴びて毎日放送へ。『せやねん!』生出演。アギーレ監督解任のオカネ&スポンサー事情について話したりトミーズのマサさんが阪神キャンプで西岡選手にインタヴューしてきたことについて…などなどイロイロ楽しく話す。西岡選手はシッカリしてるなあ…阪神優勝やでえ…とマサさんが言ったことにも納得。まぁ今の時期(キャンプが始まったばかり)はどのチームも希望に溢れて当然ですけどね。溢れてないチームはプロとして失格でしょう。帰宅して…そのあと何したか…思い出せへん。これを書いてるのは11日建国記念日の朝。そろそろ耄碌してきたか。しかし耄碌という漢字は味があるなぁ。確かに耄碌してる。なんのこっちゃ。

2月8日(日)
黒兵衛と散歩のあと朝から締切は明後日とはいえ明日も明後日も予定が入ってるので今日中に…と思ってもナカナカ書けず。結局下書きに終わって午後から外出。ちょっと本屋に寄って本を何冊か注文してから横浜中華街へ。何年ぶりか。久しぶり。子供が小さいときによく来たけど最近はサッパリ。しかし相変わらず人が多い。雨模様なのに観光客でイッパイ。石川町から歩いて旧ホリデイインへ。今はナントカホテル。そこで京都の高校時代の旧友4人と待ち合わせ。今から21年前の39歳の時に『文藝春秋』のグラビア同級生交歓に出演した仲間と再会。一人はいつもよく逢って酒も飲んでるSで昔は国鉄総裁になると言ってた男。結局ハーバートを出たあと経営コンサルタントを経て今は外資系会社社長。もう一人は最近は逢ってないけど時々逢ってたコンピュータの技術屋。大手電機メーカーの研究所所長をやって音声入力がどうのこうのと言ってウチのパソコンを直してくれたこともあったけど今はリタイヤして悠々自適の釣り三昧。あとの二人は結構御無沙汰。そのうちの一人はかつてフィールズ賞確実と思われた天才数学者で東大教授。初めて見たルービックキューブの6面を新宿ゴールデン街で酒飲みながらあっと言う間に合わせたのは何年前のことだったか。教授の仕事はアト数年。フィールズ賞以外の数学賞は乱数の研究ですべて獲ったらしい。もう一人は京大研究室のインターフェロンの研究者。ノーベル賞獲ったらみんなでストックホルムまで押しかける予定だったが惜しいところでカスッタみたい。まだ可能性あるのかな?ま。皆さん凄い人ばかりのなかで小生はスポーツ評論家。それも悪くないか。中華料理に舌鼓しながら紹興酒を何杯おかわりしたことやら。隣のバーに席を移してスコッチ各人2杯のあと解散。誰もがストレートかロックで水割りを飲むヤツがいないところが俺の友達らしい。イイ気分で帰宅。こういう日があってもタマにはよろしかろう。

BOOK
玉木正之・編『虫明亜呂無作品集3時さえ忘れて』(ちくま文庫)
玉木正之・編『虫明亜呂無作品集3時さえ忘れて』(ちくま文庫)

2月9日(月)
朝黒兵衛と散歩のあと昨日下書きを書いた原稿を完成…と思ってもナカナカ頭の中がまとまらず。本ホームページ原稿の更新作業に手を付けるがソレも中途半端。今年に入ってホームページの更新はまだ1回しか行っておらず…まぁ無料で公開しているのだからソレほど責任は感じないけど今年に入って毎週の週刊誌の締切や『ニューズ・オプエド』の出演や大阪での『ちちんぷいぷい』『VOICE』に加えて毎週『せやねん!』が入って…本欄の毎日の更新もままならなくなった。おまけに本も読みたい映画も見たい…でマイッタナアと思ううちに東京へ出る時刻。六本木ヒルズ森タワー1階で元西武ライオンズ代表坂井保之氏と待ち合わせて39階『エニッシュ』へ。『ニューズ・オプエド』生出演。さすがは経験豊かな坂井さん。野球の話だけでなく白鵬批判やアギーレ監督を選んだサッカー協会批判も交えてあっと言う間の1時間。小生も先週金曜の『女性スポーツ勉強会』の話をできて満足。番組のあとNHKのディレクターと森ビル1階で待ち合わせ。それが1936(昭和11)年プロ野球創設直後の洲崎球場でのフィルム(私的に8ミリカメラで撮ったモノ)が発見されて中味を見てほしいという内容だったので坂井さんも誘って森ビル1階の喫茶店へ。さっそくパソコンで映像を観たところが…これは凄い!わずか10分足らずの映像で素人が撮ったモノ(もちろん音はナシ)とはいえ昭和11年当時の巨人阪神戦の模様を動く映像として初めて見ることができたのだ。藤本定義監督と思しき人物も沢村・前川・若林と思し手投手もマウンドで投げている。みんな一所懸命走ってる。スクイズもセーフティバントも…物売りが歩いて中折帽をかぶった観客席の様子も。和服の女性の観客も。観客席は今の高校野球だけに使われる地方球場くらいの狭さだが内野は満員。外野席に人を入れていないのは東京湾がすぐそばの洲崎球場に潮が満ちてきたせいか…(そのことを虫明亜呂無氏が書いている)いやあ…物凄く貴重な映像に坂井氏も小生も大興奮。このプロ野球新映像発見は近くニュースで流したあと特番も考えているそうだが…オモシロイものが出てきたものだ。

2月10日(火)
朝少し早く起きて『アサヒ芸能』原稿を仕上げる。テーマはアギーレ監督「解任」で後任監督なんかしばらく決めなくてイイ(そのほうが選手にインテリジェンスが身につきますからね)という話。一昨日昨日と苦労した原稿が一気に書ける。やはり締切に迫られてどーしても書かなければいけない状況に追い込まれると書けるモノだ。途中黒兵衛と散歩に行く余裕まで出て帰ってきて見直して送稿。昼飯食って新横浜へ。新幹線で大阪へ。毎日放送『VOICE』生出演。その前に隣の丸善ジュンク堂へ。久しぶりに文庫本でも買うか…と思って『日本文学100年の名作第6巻ベトナム姐ちゃん』(新潮文庫)購入。タイトルは野坂昭如さんですね。だいぶ現代に近づきましたね。近くに『教科書で出会った名詩100』『教科書で出会った名句名歌100』(新潮文庫)というのがあったので購入。詩は小生の弱点ですから。ついでに桐野夏生・野坂昭如・山田風太郎・小池真理子などのアンソロジー『官能的短編集エロスの記憶』(文春文庫)と北杜夫・星新一・小松左京・半村良などのアンソロジー筒井康隆・編『70年代日本SFベスト集成』があったのでコレも購入。ちょいと横に目を移すと池上英洋『残酷美術史 西洋世界の裏面をよみとく』(ちくま学芸文庫)を見つけたので購入。同じ著者の『官能美術史 ヌードが語る名画の謎』が面白かったですからね。さらに光文社古典新訳文庫でプーシキン『スペードのクイーン』を発見。チャイコフスキーのオペラ『スペードの女王』は有名なオペラのなかで小生がまだ充分聴き込んでないもの。筋もきちんと把握してないので勉強用に購入。スペードの女王ってトランプのスペードのクイーンのことだったのか…。久しぶりに丸善ジュンク堂に来るとドンドン本を買うてしまう。ついでに『コンバットG』も購入。スティーヴン・ジェイ・シュナイダー『死ぬまでに観たい映画1001本』(ネコ・パブリッシング)スティーヴン・ファージング『世界アート観賞図鑑』(東京書籍)もちょっと値段的に高かったけど(ページ数とカラー写真終わりには安い?)衝動買い。大型本は宅配便にして文庫本だけ持ってMBSへ。『VOICE』生出演。女子中高生のスマホ使いすぎ(一日平均7時間)氷点下でも凍らない不当多糖(カイワレ大根から採れる物質で冷凍肉の味が落ちないほかにも寒冷地のコンクリートにひび割れにもイイらしい)ピケティ・ブームの話題(19世紀にマルクスの言うてたこととどこがチャウチュウネン)などを話して新幹線で帰宅。クソッ。新大阪駅の駅弁売り場がモノスゴイ行列(販売員がなぜか2名しかいなかった)で鰻弁当が買えへんかった。とほほ。

2月11日(水)
建国記念日(旧紀元節) 朝RKB毎日放送「インサイト・カルチャー」電話出演。先週金曜の女性のスポーツ勉強会について話す。多くの一流女性選手が月経不順や無月経や妊娠後の帝王切開(筋肉の発達で産道が開かないため)や子育てとスポーツの両立に悩んでるという勉強させてもらった成果を話させていただいたあと黒兵衛と散歩して仕事。本ホームページの原稿を整えたりメールの整理をしたりメールや手紙の返事を書いたり…直接的にカネにならない仕事ばっかりであっと言う間に夕方の黒兵衛と散歩。そのあとビールを1本飲みながら夕食を摂ると何故かモーレツに眠くなってくる。やはり今年に入って週刊誌と毎週大阪のテレビの仕事が入ったため知らないうちに疲れが蓄積しているのか…。アカン。早よ寝よ…と孫との風呂も断って午後9時過ぎにベッドへ。とはいえパソコンの前に10時過ぎまでは座って仕事のあと就寝。トシかなあ…。

2月12日(木)
朝黒兵衛との散歩のあと明日の締切の毎日新聞の原稿を書く。締切の前倒しは絶対に成功しないものだが今日は午後からNHK報道の取材陣が訪れる。おまけに明日は朝から大阪へ。だから今日の午前中に書きあげなければ…という切羽詰まった意識が働いたのか…あるいは昨日RKB毎日放送「インサイト」で話したのと同じ「女性のスポーツ勉強会」をテーマに選んだからサラサラと書きやすかったのか…。午前中に完成。ヤッホー。NHKがコメントを取りに来るテーマが戦前2・26事件のあった1936年に洲崎球場で行われた職業野球巨人阪神戦の8ミリフィルムが発見されたことだったので取材陣が訪れるまでに川島雄三監督の映画『洲崎パラダイス赤信号』を見直す。野球場のすぐ傍の赤線近くでの物語。改めて観てこんなにイイ映画だとは思わなかった。芝木好子の同名の小説を映画化したらしいが映像も素晴らしいテンポも素晴らしい脚本も素晴らしい新珠三千代轟夕起子芦川いづみの演技も素晴らしい。これだけ内容の濃い素晴らしいドラマを1時間20分の尺に収めるのだからやっぱり川島雄三は凄いとしか言いようがない。と感心したところへNHKの取材陣到着。洲崎球場での職業野球の映像についてイロイロ感想を話す。インタヴューが終わって映画『洲崎パラダイス』のDVDを貸してあげて小生の編纂した虫明亜呂無選集にも洲崎球場の出てくることを思い出し第3巻『時さえ忘れて』(ちくま文庫)を貸すために広げるとナント虫明さんは新たに発見されたフィルムの巨人阪神戦を見に行っておられた。なんとまぁ。3日前に始めてみて感激したフィルムの試合(今週月曜の本欄参照)と虫明亜呂無氏が結びつくとは…!大感激してNHK取材陣を送り出し(放送は明日13日金曜の『ニュース・ウォッチ9』だそうですが是非とも『Nスペ』にも発展させてほしいネタですね)夕方の黒兵衛との散歩のあとサケ・メシ・フロ・ネル。いろいろあった一日やったなあ…ZZZZZZZZZZ。

DVD
『美女と野獣』
『美女と野獣』

2月13日(金)
朝黒兵衛と散歩のあと新横浜へ。新幹線で大阪へ。富士山がメッチャ綺麗。関ヶ原米原付近の雪も綺麗。日本は広いなあ。頭の中はもっと広い…と広田先生は三四郎に言いましたね。毎日放送『ちちんぷいぷい』生出演。歌舞伎入門で大吉アナウンサーが連獅子の長い髪の毛を回す妙技に挑戦。ちょいとうらやましかった。『美女と野獣』の野獣の髪の毛はコノ連獅子や能の石橋(しゃっきょう)からアイデアを取った…と喋ってみんなに驚かれながら日本で能や歌舞伎を見て回ったジャン・コクトーの名前が出てこなかったのは(なぜかジャン・ルイ・バローの名前ばっかりが浮かんで…)残念。歳取るとコナイニ思い出せんようなるもんかなあ。他に紅蓼(たで)農家が蓼でイロイロ作ってる調味料の話も面白かった。蓼食う虫も好きずき以上に美味しいらしい。番組終わって某ディレクターと近場で酒&飯。ホテルに早く帰って『ニュース・ウォッチ9』を見る。1936年の洲崎球場での巨人阪神戦のフィルムが流れて小生の仕事場が映る。もうちょっと片付けなアカンかな…まあイロイロ好きなモンがあるからエエか…ネヨ。

2月14日(土)
朝大阪のホテルで目覚めて毎日放送へ。『せやねん!』生出演。スマホを使う女子高生の平均は7時間…とか。ま。昔は漫画の見すぎが話題になりテレビの見すぎに話題が移りゲームのヤリスギで今スマホ。次は何?出演者のなかでガラケイは俺だけ?まぁiPadは持つようになったけどツイッターもフェイスブックもラインもやってないし(やるヒマもないし)一方的に書いてる公開日記(ブログとは呼びたくない!)ではコミュニケーション遮断かな?しかし時折読者からくださるメールには(返事しなければと思ったものには)返事してます。あとトミーズまささんのプロ野球キャンプ巡り。ファイターズ大谷へのインタヴューが良かったなあ。ピッチャーかバッターか?なんて阿呆なこと訊かずに最高の投球で三振取ったときと最高のホームラン打ったときのどっちが気持ちエエ?と訊いたまささんは名インタヴュアーですね。いま執筆中のスポーツ・ジャーナリズムの本のなかに書かせてもらお。中田へのインタヴューも面白かった。打率は低くてモエエから長嶋のような期待に応える四番打者になってほしいですね。相手投手の(失投でなく)決め球を打つのが四番打者…という長嶋さんの言葉を披露する。小生の好きな言葉の一つ。タイガース藤浪へのインタヴューも面白かった。いろいろ話してスタジオを出て鰻弁当食いながら新幹線で帰鎌。昨日と今日で手にしたチョコレートは4種類。ADのYサン・FDのAさん・女子アナのMさん・Tさん義理チョコとはいえありがとうございました。しっかし日本酒入りはMさんらしいなぁ。帰宅してイロイロ雑務。確定申告ですからね。こーゆー雑務にはイライラするのでイライラが募ってその解消のために『鮨処もり山』へ。小生のHPを見て足を運んだというお客さんやら以前お逢いして赤坂のグッチ勇三さんの『うまいぞお!』を紹介して言ってこられたお客さん(焼きそばに舌鼓を打たれたとか)と話してると無所属になった浅尾慶一郎さんが入ってきたので『オプエド』出演交渉。快諾されたので日程を決めなきゃ。それに自民党文科大臣政務官の山本朋広さんにも声をかけんと同じ選挙区としてバランス悪いですね。ま。順々に…。お寿司美味しくいただいて孫が愚図りだしたので退散。フロ。ネル。

2月15日(日)
朝黒兵衛と散歩に行ったあと終日雑務。確定申告用の書類の整理。はっきり言って一番嫌いな仕事。支払調書がどうの…領収書がどうの…とややこしいことはヤメて古代ローマ帝国のように全部収入の10分の1に課税する「10分の1税」にすればどうか。そうすれば徴税のための人件費も経費も相当に浮くはず。ピケティの言うように2極化が進む懸念があるなら累進を15%20%25%30%…と収入が増えれば税率も増やせばいい…とかなんとか思いながら書類の整理。BGMはベーム指揮バイロイトのワーグナー『ジークフリート』『神々の黄昏』…なぜか好戦的な気持ちになってくる(笑)。ヒトラーの給料はどれくらいで国にどれくらいの税金を払っていたのか…金正恩は?安倍は?とか思いながら書類の整理やっと片付けたら夕方の黒兵衛との散歩。帰ってきて酒。飯。テレビは『ダーウィンが行く』でキリンの保育園。面白かった。続けて日曜美術館。川喜多半泥子の陶器。なかなかエエモンですなあ。焼酎が欲しくなって飲み始める。続けてパーヴォ・ヤルヴィ指揮ドイツ・カンマーフィルとピアノのフォークトでブラームスP協奏曲1番。いやあ…不思議なモノで長らくこの曲をまったくイイと思わなかった我が耳がビビビッと反応してこの曲が突然大好きになってしまった。クラシック音楽には時々こーゆーことが起こる(ポップス・ロック・演歌にもあるかな?)。素晴らしい。つづけてのブラームス『交響曲第1番』は大好きな楽曲だがこれも素晴らしい演奏でドイツ音楽を満喫。税金関係の仕事をした日はイタリア系でなくドイツ系音楽に反応するのか?そんなアホな。ネヨ。

DVD
『おとなのけんか』
『おとなのけんか』
BOOK
佐藤孝子『深海生物大事典』(成美堂出版)
佐藤孝子『深海生物大事典』(成美堂出版)
尾崎彰宏・監修『ルーヴル美術館の名画 フェルメールと「風俗画」の巨匠たち:なぜ「天文学者」はキモノを着ているのか? 』(小学館)
尾崎彰宏・監修『ルーヴル美術館の名画 フェルメールと「風俗画」の巨匠たち:なぜ「天文学者」はキモノを着ているのか? 』(小学館)
内田篤呉・監修MOA美術館・編集『光琳ART光琳と現代美術』(角川学芸出版)
内田篤呉・監修MOA美術館・編集『光琳ART光琳と現代美術』(角川学芸出版)

2月16日(月)
朝黒兵衛と散歩のあと昨日に続いて雑務いろいろ。午後から東京六本木へ。某新聞社の取材を受ける。totoを拡大してプロ野球などを対象にスポーツ籤にして2020東京五輪のための資金にしようという計画について意見を求められる。もちろん反対。プロ野球やラグビーのように企業が全面に出ているスポーツでは公平性が担保できない。新聞社を親会社にした球団が優勝したいために他球団の親会社の暗部を新聞記事にする…なんてことが想像できたり販売小売り会社や流通企業のスポーツチームが製造メーカーのスポーツチームを販売ルートに乗せないなんてことも考えられるなかではギャンブルの正当性が保てない。totoが法案にのぼったときは企業名を残したい親会社と地域のスポーツクラブにしたいJリーグのチェアマンが対立。のちろん後者を応援したかった小生は衆院文教委でtoto賛成の意見を述べた。つまりスポーツ籤をキッカケに企業クラブのスポーツをスポーツクラブのスポーツに進化させようという狙いなら賛成だがそーゆー動きはなさそうだから反対…と意見を述べる。野球は八百長がやりやすいとか黒い霧事件の再現に…などという以前の問題ですね。夕方から『ニューズ・オプエド』生出演。ゲストはサッカー・ジャーナリストの大住良之さん。イスラムの問題について少々(ムハンマドは聖徳太子の時代の人物…など)話したあと日本のサッカーとJFA(日本サッカー協会)の問題点について大住さんからいろいろ教わる。そうですね。日本代表はブラジルW杯で8年前のドイツW杯とまったく同じ負け方をしたのですね。1戦目=勝てる試合を惜しくも逆転負け(オーストラリア&コートジボワール)2戦目=頑張っても頑張っても勝てずに引き分け(クロアチア&ギリシア)3戦目=強豪国にボロ負け(ブラジル&コロンビア)そして監督(ジーコ&ザック)に責任を押しつけてオシマイ。敗戦の分析はドイツ大会同様今回もナシ。これでは進歩ナシ。第二次大戦の敗因分析がないのと同じですね…。

2月16日(月)つづき
『ニューズ・オプエド』のあとひとつ打合せをこなしてビール飲みながら帰宅。久しぶりに晩飯映画劇場は『おとなのけんか』。監督はロマン・ポランスキー。これがメッチャメチャ面白い映画だった。登場人物は2組の夫婦だけ。一方の子供が喧嘩で他方の子供を傷つけたことを巡って最初のうちは円満に話し合おうとするなかで親同士の言葉がエスカレート。大人の喧嘩に発展。酒でも飲まないとやってられないという空気のなかで母親役のジョディ・フォスターはヒステリーを起こしてベロベロに酔っ払うわケイト・ウィンスレットは嘔吐するわ他の親たちもベロンベロンに酔って罵り合い。見ている者はギャハハハハハと呵々大笑。最後にキャスト・スタッフが紹介される文字の後ろで子供たちは仲直りして遊んでる…。久しぶりにイイ映画を見ました。ベッドの中で帰りに大船ルミネの本屋で買った本をパラパラ見て興奮。佐藤孝子『深海生物大事典』(成美堂出版)…なんでコナイニ不思議な生物が地球上におるねん!?MOA美術館・編『光琳ART光琳と現代美術』(角川学芸出版)…NHKの日曜美術館でやってたヤツです。尾形光琳は村上隆まで続いてるんですね。『ルーヴル美術館の名画フェルメールと「風俗画」の巨匠たち−なぜ天文学者はキモノを着ているのか?』(小学館)…日本の浮世絵と西洋画を較べるのは常に面白いですね…ネヨ。

DVD
『ゼロ・グラビティ』
『ゼロ・グラビティ』
Blu-ray
『2001年宇宙の旅』
『2001年宇宙の旅』
DVD
『駅馬車』
『駅馬車』
CD
『リンジー・スターリング』
『リンジー・スターリング』
『踊る!ヴァイオリン』
『踊る!ヴァイオリン』
BOOK
溝口紀子『日本の柔道フランスのJUDO』(高文研)
溝口紀子『日本の柔道フランスのJUDO』(高文研)

2月17日(火)
朝黒兵衛の散歩のあと『アサヒ芸能』連載原稿書き。テーマはプロ野球キャンプをきっかけに日米の違い。米メジャーは球団がドンドン増えて発展するのに日本のプロ野球はセパ12球団でまったく増えようとも発展しようともしない。何故?という内容。書きあげるのに意外と苦労。途中ユニヴァーサルから送られてきたリンジー・スターリングという「踊る女流ヴァイオリニスト」のCDをかけたのが失敗だったか…。YouTubeの再生回数が7億回を超えて全米アルバム総合チャート第2位の大人気「踊る!ヴァイオリン」が「世界を踊らせ」「遂に日本上陸!」らしいが俺の耳には合わなかった。それで原稿も進まず?昼飯食って書き続け…書き直し続け…ようやく夕方完成。ま。こんなときもありまね。郵便物の整理をしてると柔道家で静岡文化芸術大学助教授の溝口紀子さんから新刊『日本の柔道フランスのJUDO』(高文研)が届く。腰巻きに「柔道ムラ買いたい宣言!フランス柔道ナショナルコーチを務めた著者が暴力と利権の温床にメスを入れ勝利偏重主義の呪縛から日本柔道を解放する」とある。頑張れ!と応援しなければ…。昨日に続いての晩飯映画劇場は『ゼロ・グラヴィティ』。う〜ん…前半は緊張感タップリに宇宙での危機的状況が美事な映像と共に描かれてサンドラ・ブロックの必死の生への格闘に興奮したけど後半になってジョージ・クルーニーが幻に現れてからの終盤はハリウッド・ハッピーエンド・アメリカン・スピリット・ストーリー。最後に中国の宇宙船で地球(アジア=中国?の湖)に帰還したサンドラが立ち上がって歩き出したときには『2001年宇宙の旅』の安物のパロディのようで笑ってしまった。これならジョン・ウェイン主演ジョン・フォード監督のアメリカ映画…たとえば『駅馬車』のほうがスッキリと楽しめますよ。ネヨ。

CD
『トニー・ベネット&レディー・ガガ/チーク・トゥ・チーク』
『トニー・ベネット&レディー・ガガ/チーク・トゥ・チーク』
DVD
『スパイダーマン』
『スパイダーマン』

2月18日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト』電話出演。スポーツマンへのインタヴューについて話す。先週土曜のこのコーナーに書いた『せやねん!』のマサさんの大谷選手へのインタヴューやらR・ホワイティングがヤンキース時代の松井選手に対してインタヴューした話(王さんの現役時代の本塁打記録55を背番号にしたことに対して何故56にしなかったの?と迫ったこと)などを話したあと黒兵衛と散歩。第2章で読むが止まっていた内田樹『街場の戦争論』を再び読み出す。この本は第3章『株式会社化する日本の政治』第4章『働くこと学ぶこと』がずっとオモロイなあ…特に若い人のためになるなあ…息子や甥っ子にも読まそう…と思って昼飯食ってるとTBSから電話。明日の『ひるおび!』出演決定で午後から慌ててコラム1本超特急で書きあげる(やろうとすればやれるものです・笑)。夕方の黒兵衛との散歩は次女に任せて酒飲みながら次女がTSUTAYAから借りてきたレディー・ガガとトニー・ベネットのジャズ・スタンダードを聴く。これは美事!買うことを決定。今日の晩飯映画劇場は何に…と考え始めたら同じく次女がTSUTAYAで借りてきた映画『スパイダーマン』を孫が言い出したので見始める。ところが4歳の子供には結構怖いシーンや残酷なシーンが多く孫は半泣き。しかし途中で止めたら余計に恐怖が残ると思って膝の上に抱っこして最後のスパイダーマンの勝利まで見せる。どーでもいい映画は子供に見せないほうがイイですね。『スターウォーズ』にしときゃよかった。電話で明日の『ひるおび!』の打合せをして広島カープと黒田投手の資料を漁ってフロ&ネル。

Blu-ray
R・シュトラウス『ばらの騎士』
R・シュトラウス『ばらの騎士』
DVD
ヴェルディ『オテロ』
ヴェルディ『オテロ』
Blu-ray
ヴェルディ『オテッロ』
ヴェルディ『オテッロ』
DVD
ヴェルディ『ドン・カルロ』
ヴェルディ『ドン・カルロ』
ヴェルディ『リゴレット』
ヴェルディ『リゴレット』
ヴェルディ『トロヴァトーレ』
ヴェルディ『トロヴァトーレ』
Blu-ray
ヴェルディ『椿姫』
ヴェルディ『椿姫』
『ヴェルディ・ベスト合唱曲集』
『ヴェルディ・ベスト合唱曲集』

2月19日(木)
朝黒兵衛と散歩のあと昨日書いたコラムをチェックして送稿したあと東京赤坂TBSへ。『ひるおび!』生出演。メジャーの20億円のオファーを蹴って広島カープに戻った黒田投手について。打合せのとき若いディレクターらと話していると「男気」という言葉をはっきりわかってないようだったので「強きを挫き弱きを助けるのが男気」だと教えてあげて本番でも話す。女性はジェンダー的に社会的弱者ですから社会的強者である男性が「男気」で助けてあげないといけないんですよね。カネがすべてのように動く世の中でカネで買えない大事なモノがあることを黒田は教えてくれたわけですね。両親を癌で亡くして以来癌研究にも多額の寄付をしてると話すと黒田博樹投手と同じヒロキという名前の(漢字は違うけど)TBS安藤弘樹アナウンサーが大雨で被災した広島の住宅街を見舞ってもいると話す。「弱きを助ける」男気を見せる黒田の次の仕事は強き(巨人)を倒すことですね。しかし金持ちが税金を安くしろ!などと馬鹿なことを言う(男気の枯れた)現代二極化差別社会に現れた黒田投手はピケティ以上の存在?TBSの控室で辺真一さんと話す機会があったので韓国で黒田投手と同じ行動を起こすプロ野球選手がいたらやはり男気溢れる行動という評価を受けますかね?と訊くと韓国にも男気を讃える意識は強くありますけどメジャーの高額年俸を蹴って帰ってきたらむしろ愛国者という評価を受ける方が強いでしょうね…という答えが返ってきた。なるほど。各国の評価を聞いてみたいものですねえ。その国の国民性や現在の国情がよくわかるかも…。

2月19日(木)つづき
TBS『ひるおび!』にでたあと渋谷のタワレコへ。うわっ。クプファー演出のR・シュトラウス『ばらの騎士』のDVDが売られてる。買わねば。その横になんと小生が最も好きな往年のオペラ歌手ティト・ゴッビがイヤーゴを歌ってる1966年ヴェネツィアのドュカーレ宮殿中庭でのヴェルディ『オテッロ』が売られてた。これも買って見なければ!そのうえアレヤコレヤナンヤラカンヤラ。久しぶりにタワレコへ行くと買いまくる。嬉しい散財。ま。2日分の酒代程度で一生素晴らしいオペラの舞台がいろいろ楽しめるのは安い買い物と言えるでしょうね。ウキウキと帰宅後サッソク『オテッロ』を少し見る。凄い!宮殿庭の広い野外の舞台でもゴッビの圧倒的歌声と迫力ある顔の演技!オテッロを歌うテノール(俺の知らん歌手)もなかなか凄い。いやあ昔の歌手は凄かった。少し仕事をして黒兵衛と散歩のあと夜は焼き鳥『との山』へ。共同通信O氏と次の原稿の打合せ。スポーツの話をいろいろ話しまくって焼き鳥突ついて生ビールと焼酎『はなたれ』さんざん飲んで打合せ終わり。帰宅後ウィスキー飲みながらクプファー演出の『ばらの騎士』第三幕を見る。NHK-BSで見たものやけどこれもまた凄いなあ。オペラは昔は歌手と指揮者の時代。今は演出家の時代…かな。歌舞伎は…スポーツは…経済は…政治は…誰のどんな時代…頭が回らん。呑みすぎた?ネヨ。

2月20日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩のあと新横浜へ。新幹線で大阪へ。毎日放送『ちちんぷいぷい』生出演。結婚指輪について。まぁ孫悟空の頭に嵌められた金輪みたいなモンですね。石田ジャーナルのコーナーで彦ニャンなどゆるキャラで地方再生に成功してる女性ディレクターの話が興味深かった。新たに創造してるわけでなく既に存在してるものを利用するのが要諦。スポーツと一緒ですね。人間の能力を新たに伸ばすのではなく出来ることを発見する…いろいろ楽しく話して一足先にスタジオを出て楽屋でNHK『ニュース深読み』電話出演の録音。黒田投手の「男気」について。しっかしマスメディアで働いてる人達のなかは「男気」というのが「弱きを助け強きを挫く心の持ちよう」のことだとはっきりわかってる人は少ないのですねえ。これはイカン。今に「男気溢れるジャイアンツ愛」なんて馬鹿なことを口走る輩が現れないとも限らない。いろいろ喋り続けなければ…と思いながら電話で喋ってホテルへ荷物を預けてプロデュサーのN氏とディレクターのH氏と一緒に河豚料理屋の『ふくふく』へ。仕事関連の楽しい話題をいろいろ話ながらヒレ酒白子に舌鼓。満足マンゾクで帰ろうとしたら御主人と奥さんが出てきて昔カメラマンとスタイリストやってました…とか。それで文春の『マルコポーロ』というかつて存在した雑誌のリレー対談という企画の写真を撮っていたとか。ナニィ!それって…ある人が次の人を指名してその人は自分のなりたかった職業の衣裳で写真を撮ってもらう……って小生はサッカーの釜本さんの指名を受けて三波春夫風演歌歌手の衣裳で写真を撮ってもらったときのカメラマンとスタイリスト!うわぁ20年ぶり以上かなぁ…なんちゅうこっちゃあ…というわけで並んで写真を。凄い再会でした。大阪泊。

 

GOODS
『阪神タイガース健康スリッパ』
『阪神タイガース健康スリッパ』
CD
『鳥たちの時代 吉松隆作品集』
『鳥たちの時代 吉松隆作品集』
『ドヴォルザーク交響曲第7・8番』
『ドヴォルザーク交響曲第7・8番』
『PASSION』
『PASSION』
『プロコフィエフVn協奏曲第1番&第2番』
『プロコフィエフVn協奏曲第1番&第2番』
『トスカニーニ・コンダクツ・ヴェルディ』
『トスカニーニ・コンダクツ・ヴェルディ』
『グールド/ワーグナー/ピアノ・トランスクリプションズ』
『グールド/ワーグナー/ピアノ・トランスクリプションズ』

2月21日(土)
朝大阪のホテルで目覚めて毎日放送へ。『せやねん!』生出演。春節中国人大量来日爆買宇宙的電映広場超満員観客数新記録…などの話題を喋ったあと「せやねんスポーツ」は黒田の話題。男気について喋ったあとトミーズまささんのプロ野球キャンプ訪問はオッサン企画。中日山本昌投手や阪神福原投手や横浜三浦投手。まぁ黒田投手もオッサンですね。オッサン選手の特徴。1)野球が好き。2)不器用で遅咲き。そんな話を楽しくしてスタジオを出て阪神デパートへ。自宅で使ってるタイガース健康スリッパ(足の裏にイボイボが当たるヤツ)を2足購入。今履いてるのがボロボロになったので。ついでにタイガース葱焼き煎餅も買う。レジで大阪のおばちゃん二人から「いつも見てまっせえ」と挨拶される。「はあ。ありがとうございます」と答えて阪急電車で西宮北口へ。軽く昼食をとって兵庫県立芸術文化センターへ。連載で続いている朝日新聞の広告特集や朝日ファミリーの原稿依頼を受けたのでその背景になる写真撮影をしていただいたあと編集者と芸文の広報担当者と軽く打ち合わせしてこの日のコンサートは下野竜也指揮芸文オケの第76回定期演奏会。吉松隆『朱鷺によせる哀歌』プロコフィエフ『Vn協奏曲2番』ドヴォルザーク『交響曲第7番』。どれも素晴らし演奏…という以上に音楽の素晴らしさに気づかされた。だから演奏も素晴らしかったと言える。『朱鷺』は静謐ということばがぴったりの美しい響きで時折朱鷺の羽ばたきのような音が入るのが美事。プロコフィエフはこんなに面白い音楽だったかと納得。指揮者の下野さんよりずっと背の高い韓国女流超美人モデルのようなヴァイオリニストのシン・ヒョンスさんの演奏は堂々たる風格。アンコールのピアソラも素晴らしかった。最後のドヴォルザーク7番もこれってコンナに面白い音楽だったのか…と驚けることが嬉しかった。アンコールの演奏の前に下野さんが西田敏行が指揮者を演じる映画に親近感を覚える一方「ノダメ」のような(男前の)指揮者はいませんと宣言し「指揮者は外見じゃない」で場内大爆笑のうちにアンコール(スラヴ舞曲?)で幕。客席は満員。会員の聴衆が多いとはいえこの演目で満員にする小屋は凄い!としか言いようがない。しかしいつ来ても裏切られないからマタ来たくなる…と満足しながら新幹線で帰鎌。

2月22日(日)
朝起きて黒兵衛と散歩。身体の調子が悪いわけではないけれどちょっとダルイ。こーゆーときは本気でもう酒は止めようか…断酒しようか…と思う。たしかピート・ハミル(ノーマン・メイラーの『一分間に一万語』に登場するボクシング記者でのちに『幸せの黄色いハンカチ』の原作となった小説を書いた作家)は何歳頃かは詳しく憶えてないが晩年になって断酒。その結果かつて酒を呑んで潰していた長い時間の貴重さに気づいたという。しかし俺はそれほど外で呑んでるわけでもないし…と言い訳しながら黒兵衛と散歩のあとデスクワーク。昼飯後もデスクワーク。デスクワーク以外の仕事があるのか…と考えると…ない。昨日は写真撮影をされたけど…まぁ…それも仕事には違いないけど…だったらラジオやテレビ出演は…と考えると…それは間違いなく仕事ではあるけれど…どうもデスクワークとは本質的に違う。デスクワークは知的充電が多いけどテレビは放電が多い。しかし仕事とはそもそも放電ではないのか。自分の充電したものを放電して他の人に利用してもらって…というか他の人の役に立って初めて仕事と言えるのではないか…。もちろんデスクワークで字を書くことも他の人に読んでもらってなにがしかの役に立ってもらうことを願ってるわけで…しかしそこには充電も伴う。テレビはあまり充電が伴わない…ようにも思えるがそれはまだテレビの仕事を本格的にはやらせてもらってないのかもしれない…などと思いながらデスクワークは出来る。テレビやその他のデスクワーク以外の仕事では自分勝手にあれこれ別のことを考えることが出来ない。だから充電できないというのもデスクワーク以外の仕事になれていないだけの話かもしれない…などと思いながらデスクワークをこなしたあと夕方の黒兵衛と散歩。晩飯オペラ劇場はパルマ歌劇場テミルカーノフ指揮の『椿姫』。ヴェルディ生誕200周年記念の舞台らしいけどこれは歌手も演出もなかなかのスグレモノですよ。ドミンゴ指揮ゼッフィレッリ演出と争う素晴らし舞台です(テノールのアルフレードはパルマのほうが上)。ネヨ。

BOOK
柳澤健『1964年のジャイアント馬場』(双葉社)
柳澤健『1964年のジャイアント馬場』(双葉社)
柳澤健『完本1976年のアントニオ猪木』(文春文庫)
柳澤健『完本1976年のアントニオ猪木』(文春文庫)
カシア・ボディ『ボクシングの文化史』(東洋書林)
カシア・ボディ『ボクシングの文化史』(東洋書林)
柳澤健『1985年のクラッシュ・ギャルズ』(文藝春秋)
柳澤健『1985年のクラッシュ・ギャルズ』(文藝春秋)

2月23日(月)
朝目覚めて体調があまり戻ってないかな…とは思うもののそうは言ってられないので黒兵衛と散歩のあとチョイとデスクワークやって東京へ。今日夕方からの『ニューズ・オプエド』にゲスト出演してもらうことになった柳澤健さんの新刊『1964年のジャイアント馬場』(双葉社)を先々週書店に注文しておいたのに先週金曜になって品切れ入荷不能の連絡。仕方ないので先週土曜に大阪へ行った折に超デカイ書店ジュンク堂へ行ったけど売り切れ。仕方なく八重洲ブックセンターに電話したら「ある」との返事だったので家を少々早く出て階に行く。同時に柳澤健さんの『1985年のクラッシュ・ギャルズ』(文藝春秋)も購入。ついでに書店で手にとってパラパラと眺めてみたら写真がメッチャおもしろそうだったのでカシア・ボディ『ボクシングの文化史』(東洋書林)も購入。うわっ。4800円。600頁近い本やからシャーナイか。地下鉄で六本木ヒルズ森タワーへ。そこの地下喫茶で『1964年のジャイアント馬場』を必死に斜め読み。大凡の内容は週刊現代の書評の吉田豪さん文章で知っていたので2時間かけて面白そうな部分をつまみ食い。イヤア。面白い。巨人時代の馬場投手はけっして悪い投手じゃなかったんですね。プロ野球(職業野球)が見世物扱いされるのを嫌ったことやいろんな要因があったことを納得。グレート東郷という人物の態度もなかなか面白いが時間切れ。柳澤さんと森タワー1階で待ち合わせて39階エニッシュへ。柳澤さんに『完本1976年のアントニオ猪木』(文春文庫)は熟読感激したけど『馬場』はまだきちんと読めてない旨を謝って『オプエド』生出演。東京マラソンやプロ野球オープン戦のことなどを話したあと柳澤さんとプロレスの話。アマレス女子のユニフォームがビキニになることに柳澤さんは賛成。俺は大反対。ちなみに箱根駅伝については柳澤さんは(スポーツではなくイベントとして)賛成。俺は大反対。しかしこーゆーふーに意見を闘わせることこそ「オプエド(Opposite Editorial)」であり小生自身もめっちゃ楽しく(おそらく視聴者も!)いろいろ勉強になった。番組をやってる間は緊張感があるのか疲れは感じないけど終わるとチョイと疲労。もう一晩眠らないと疲れはとれんかな。トシやなあ…。とほほ。

2月24日(火)
朝5時にシャッキーンと目覚めて『アサヒ芸能』連載原稿書き。女子アマレスのビキニのユニフォームについて。昨日柳澤さんと意見を闘わせたけど反対派として反対理由をきちんと列挙。レスリングの本質も触れる。これでマダ賛成論をブツ人はいないはず。柳澤さんに『アサヒ芸能』を読んでほしいなぁ。あ。『1964年のジャイアント馬場』は元々『週刊大衆』の連載やったから『アサ芸』も読んでもらえるはずですね(笑)。あ。昨日書くのを忘れたけどいつの間にやらヒット数が600万を超えたんですね。2003年11月に始めて11年と3か月か…。1日平均約1500。それが多いのか少ないのか…よーわからなんなあ…。500万ヒットのときは記念に面白いと自分で思う蔵出し原稿を選んだりしたけど。次の記念は1000万ヒットのときにしますか…。もしもマダ生きてたらの話ですが(苦笑)。

2月24日(火)つづき
午前中に『アサヒ芸能』の原稿を書きあげてからはナンヤラカンヤラ雑務の一日。夕方の黒兵衛との散歩のあとビールを飲みながら2008年ザルツブルク音楽祭の『オテロ』を見る。コレが凄い!歌手はオテロとデズデモーナがロシア。イヤーゴがイタリア。何と言ってもムーティの指揮とそれに応えてるウィーンフィルが最高。最近オペラはスター歌手はいないけど全体的にレベルが高くなったかも…。飯食いながら次女の録画したアカデミー賞授賞式を見る。すべてが演出…とはいえ2020五輪組織委理事の人は全員が見てないといけないはず。でないと開閉会式も文化プログラムも語れませんよ。フロ入ってネヨ。

2月25日(水)
朝起きてRKB毎日放送『インサイト・カルチャー』生出演。女子レスリングのユニフォームがセパレート(ビキニ)型になるかもしれない…という話題。一昨日の柳澤さんの「賛成論」に屈せず(笑)反対論を展開。元々動物がじゃれ合うというwrestleで技はすべて動物(衣服を着てないもの)にかけるもの。手のかかりやすい衣服をユニフォームにするようなルール自体が反則なのだ。プロレスでブレーンバスターの時にパンツを掴むのも本当は反則ですからね。いろいろ話して黒兵衛と朝の散歩。帰ってきていろいろ仕事。当たり前の一日。なかなか集中できないのは雑念がありすぎるのか(笑)。ハッと気づいて午後からはBGMにグルダのピアノをかける。モーツァルトP協20&21番。久しぶりに聴く美しい響きに心が洗われる。調子のでないときグルダのピアノにはいつも助けられますね。元気のでないときはグルダのジャズ。いろいろ仕事のあと夕方から東京六本木テレビ朝日へ。『ビートたけしのTVタックル』収録。テーマは女子レスリングのユニフォーム。同じ話題で週刊誌・ラジオ・テレビ…をこなす。これに新聞が加わればグランドスラム?関係ないか。収録終えて局の手配してくれたタクシーで帰宅。途中コンビニへ寄ってビール。フロ入ってチョイと寝付けないので焼酎呑みながら『椿姫』第3幕。ナンデモカンデモの写真にあるヤツ。コレほんまになかなかエエですよ。テミルカーノフがこんなに泣かせる指揮をするとは知らなんだ。ネヨ。

2月26日(木)
朝起きて黒兵衛と散歩。帰って週末のオペラ講座R・シュトラウス『ばらの騎士』第3幕のレジュメを書いて4月からのオペラ講座の予定表も書きあげる。新講座は6回連続『椿姫』。兵庫芸術文化センター(PAC)の毎年夏のオペラ公演に10周年記念として佐渡裕さんが『椿姫』を選んだのでそれに合わせて企画。様々なオペラ座での多様な舞台&演出&いろんな歌手の歌声&歴代指揮者の作る音楽をすべて…は無理ですがいくつも味わっていただこうという企画。中高生の頃からオペラが好きになって若い頃はワーグナーばっかり聴いていて『椿姫』の良さに気づいたのは40歳頃から。しかしアルフレードの若さ加減や馬鹿さ加減や父ジェルモンの苦悩はよく理解できるが60歳を超えるこの歳になってもまだヴィオレッタの「本当の」気持ちが解ったと断言できる自信はない。男ですからね。女心は永遠の謎かもしれない。小林秀雄も『モオツァルト』のなかで書いてるではないか。謎は解けないから謎であり解けるようなものは謎ではないと。男には解らないから女であり男が解るような生き物は女ではない?…なんてことを考えながら『椿姫講座』の構成を考えていたらあっと言う間に夕方の黒兵衛との散歩。その間メディアから電話数本。文科大臣が辞めることと2020年東京五輪への影響は?ないでしょ。最近のニュースでは川崎の中学生が殺された酷い事件のほうが大事ですよ。酒&晩飯は『椿姫』ではなくムーティ指揮の『オテロ』を見ながら(ナンヤラカンヤラ写真参照)。これが意外と良いんですよね…で後半を見てデル・モナコとティト・ゴッビと較べてみたらどうだろと思ってかけてみると歌手の声の力が全然違う。モノクロのひどい画像とひどい録音でもそれが解る。昔の歌手は偉かったなぁ。ネヨ。

2月27日(金)
朝起きて黒兵衛と散歩。3月はモーレツに忙しい1か月になるのでちょっとでも前倒しで出来る仕事はしておこう…と思ってもナカナカでけへんのやねえ…と思いながら散歩から戻って机に向かうが案の定なかなか前倒しの仕事は出来ず。切羽詰まらんと何もでけんようではあかんやないか…と思いながら4月に出版予定の新潮文庫のスポーツ・アンソロジーの校正刷りを読み出す。徒然草から始まって澁澤龍彦・小林秀雄・ヘリゲル・三島由紀夫・石原慎太郎・虫明亜呂無・大江健三郎・杉本苑子・有吉佐和子・佐瀬稔・沢木耕太郎・開高健・山際淳司・村上春樹・金子達仁・宇都宮徹壱・中村計。格闘技と野球以外で小説を除くスポーツ作品を集めて我ながら結構面白い並びになったと自賛。もちろん小生の作品も入ってます。しかし小説ばかりも集めてみたいなあ…阿部知二・織田作之助・村上龍・五味康祐・井上ひさし・岡本かの子・安部公房・新田次郎…なんかの「スポーツ作品」も選びたいですからね…などと思っていたら早くも夕方の出発時間。新横浜から新大阪へ。MBS近くでディレクターと打ち合わせして(つまり酒飲んで飯食って)常宿のホテルへ。しっかし川崎の事件はナントモ可哀想で…ネットには不良グループの顔写真も実名もすべて出てるけど何がこうも暴力に走らせるのか…青少年の犯罪の原因は社会にあると考えて大人たちが反省しなければ…特に政治家の皆さんは社会のリーダーのはずなんだから…。

DVD
『ばらの騎士』
『ばらの騎士』
CD
『R・シュトラウス歌曲集』
『R・シュトラウス歌曲集』
『マーラー:子どもの不思議な角笛』
『マーラー:子どもの不思議な角笛』
『リート・リサイタル』
『リート・リサイタル』
『モーツァルト・オペラ・アリア集』
『モーツァルト・オペラ・アリア集』
『プッチーニ:トゥーランドット』
『プッチーニ:トゥーランドット』
『フェアエウェル・コンサート』
『フェアエウェル・コンサート』
BOOK
ヴェルナー・クリーゲスコルテ『アルチンボルト』
ヴェルナー・クリーゲスコルテ『アルチンボルト』(タッシェン)
『M.C.エッシャー(ちいさな美術館)』(青幻舎)
『M.C.エッシャー(ちいさな美術館)』(青幻舎)
アルセッケル『錯視芸術の巨匠たち―世界のだまし絵作家20人の傑作集』(創元社)
アルセッケル『錯視芸術の巨匠たち―世界のだまし絵作家20人の傑作集』(創元社)
ブラッド・ハニーカット『錯視芸術図鑑:世界の傑作200点』(創元社)
ブラッド・ハニーカット『錯視芸術図鑑:世界の傑作200点』(創元社)
ブラッド・ハニーカット『錯視芸術図鑑2:古典から最新作まで191点』(創元社)
ブラッド・ハニーカット『錯視芸術図鑑2:古典から最新作まで191点』(創元社)
フィービ・マクノートン『錯視芸術 遠近法と視角の科学』(創元社アルケミスト双書)
フィービ・マクノートン『錯視芸術 遠近法と視角の科学』(創元社アルケミスト双書)
ジャック・ニニオ『錯覚の世界−古典からCG画像まで』(新曜社)
ジャック・ニニオ『錯覚の世界−古典からCG画像まで』(新曜社)
種村季弘・赤瀬川原平・他『図説 アイ・トリック―遊びの百科全書 (ふくろうの本)』(河出書房新社)
種村季弘・赤瀬川原平・他『図説 アイ・トリック―遊びの百科全書 (ふくろうの本)』(河出書房新社)
多木浩二『眼の隠喩』(ちくま学芸文庫)
多木浩二『眼の隠喩』(ちくま学芸文庫)

2月28日(土)
今日で2月も終わりか…最近は結構時の過ぎるのが遅い。まだ新年から2か月しか経ってない。その間にいろんなことがあったなぁ…などと思いながら大阪の常宿のホテルを出て毎日放送へ。『せやねん!』生出演。その前にトミーズまささんの右脳左脳テストで出演者とスタッフが大盛りあがり。女性のドレスが何色に見えるか…というテストで小生は金色と白に見える。まささんと同じ。ところがその結果に対してどっちが論理派でどっちが感覚派かという判断があやふやで…まぁどっちでもええですやん。人によって違う色に見えるところが面白いわけで…この色テストは知らなかったけど指や腕の組み方で右(親指・腕)か左(親指・腕)のどっちが上にくるか…とか大好きだったので教えてあげるとマタ大盛りあがり。本番ではブルーウェーブ大ファンのたむけんさんがキャンプ・レポート。しかし今年のパはブルーウェーブの優勝かもしれませんね。セは黒田効果で広島カープ。そないになったら東京中心のメディアは不愉快かな。

2月28日(土)つづき
『せやねん!』を終えて新幹線で名古屋へ。オペラ講座までかなり時間があるので名古屋市美術館へ。中日新聞と東海テレビ主催の『だまし絵U』の展覧会を見に行く。アッチンボルト&エッシャーのほかダリ&マグリットなど興味深い騙し絵の世界。確かに面白かったけど知ってる絵が多いうえに手品の種を知っていると面白くないのと同様で特に絵としての筆裁きの面白さの発見があるわけでもなく(なかにはイイ絵もありましたし興味深い仕掛けもあったけど)ちょっと残念。しかしマァイロイロ面白かった。売店で資料として福田美蘭の『Copyright』の8頁の印刷物を購入。世界一著作権Copyrightの厳しいディズニーのアニメを著作権回避しながらパロッタもの。さらに多木浩二『眼の隠喩』(ちくま文庫)を売ってたので購入。ここで多木浩二氏の本と出逢えたのは嬉しい。sぷいえば以前ここでジャン・コクトーがデザインした猫の絵のネクタイを買った。名古屋市美術館の売店は秀逸ですね。しかしそれ以上に素晴らしかったのは凄く良い天気で外を散歩できたこと。名古屋市美術館から栄の中日ビルまで歩いたけど名古屋市内をこんなに歩いたのは初めて。やっぱり都市はゆっくり歩かないと面白さがわかりません。しかもポカポカ良い天気。太陽の光を全身に浴びてとびっきり素敵な女性とデートしてる気分で中日ビル到着。オペラ講座はR・シュトラウス『ばらの騎士』第3幕。クライバー指揮の舞台を楽しんだあとカラヤン指揮シュワルツコップの元帥夫人の舞台を堪能。じつはコレ受講生の一人が持参してくださったもの。小生はLDしか持ってないもので。これもとびっきり素敵な舞台と演奏ですなあ。オペラ講座を終えて名古屋駅前のチョイと高級料理屋へ。刺身に舌鼓を打ったり日本酒に満足したりしながら「打合せ」。具体的な仕事に繋がるような話にはならなかったものの楽しい一時を過ごして新幹線で帰宅。あ。この店で長女と同じ名前の焼酎を発見。美味しかった。北海道の美味しいチョコレートの名前と同じ。ウチの長女は名前負けしてるなぁ。その長女が久しぶりに遊びに来てたので大船のFLATにふらっと寄って酒飲み直し。よった寄った酔ったのイイ1日。ネヨ。

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