9月1日(金)
『はじめての人類学』はレヴィ=ストロースに突入。構造主義と言語学と彼の人類学の関係が非常にわかりやすく説明してあり納得。おもしろい。ただしレヴィ=ストロースがジーンズ・メーカー"LEVI'S"の創業者のリーヴァイ・シュトラウスと同姓同名だというようなことは書かれていませんでした。当たり前ですよね(>_<)ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。長月に突入しても猛暑かなチョイと涼しい秋風の吹く。秋は確実に来ていますね。ワン。フォーラム・エイトの機関紙『Up and Coming』の連載『スポーツは教えてくれる』の原稿を書いて担当者に送稿。テーマは五輪アナリストの春日良一さんが力を入れて提唱している「2030年ウクライナ冬季五輪開催」について。最近数日間春日さんと連絡が取れなくて少々心配していたら彼から夕方にTel。海外出張をされていたとのこと。内容はまだ書けませんがオリンピックで新たな動きが蠢いているとか。ナカナカ凄い動きで近々本欄でも書かせていただきます。夕方から『ニューズ・オプエド』今日から名前が変わって『AIテレビ・オプエド』になったとか。ゲストは千葉大大学院の院生でNPO法人「おりがみ」理事長の都築則彦さんとスポーツライターの小崎仁久さん。都築さんは金曜以外の『オプエド』には既に2度登場。東京五輪の前に「おりがみ(オリンピックを学生みんなで)」という団体を立ち上げいろいろ活動したとか。オリンピックの「平和運動」の理念に賛同しての活動とのことでオリンピックの歴史にも詳しく日本の「金儲け五輪」やメディアの大騒ぎにも批判的で『オプエド』8回目登場の小崎さんとともにオリンピックの問題をいろいろ話し合えたのは非常に有意義でした。若い人が台頭してくれたら老兵はただ去るのみ…かな?(笑)「札幌冬季五輪はどこへ行った?」というテーマでいろいろ話し合った内容は一部がまだ聞けますのでどうぞ。https://op-ed.jp/
9月2日(土)
『はじめてに人類学』はレヴィ=ストロースを経てアメリカの人類学へ。ボアズが起点となって『菊と刀』のルース・ベネディクトや『サモアの思春期』のマーガレット・ミードに引き継がれたアメリカの文化人類学は共産主義とファシズムに対する政治状況から常にアメリカ民主主義を正当化する政治性を帯びることになったのですね。それよりもやはりレヴィ=ストロースの「冷たい社会(未開社会)」と「熱い社会(近代社会)」という分類のほうがはるかに面白い。「冷たい社会に所属するニューギニアのガフク・ガマの人々に《サッカー文化が新たにもたらされたとき彼らは両チームの勝ち負けの数が正確に等しくなるまで何日でも続けて試合を行った》という指摘は面白い。そもそも近代スポーツは《勝ち負けの差をはっきりと生み出すもの》だが儀礼的未開社会の構造は《もともと離れていた2つの集団を一つに結びつけるものなので(略)彼らはサッカーというゲームを通して自分たちを初めの状態に保とうとしたのです》なるほど。近代の生んだスポーツ競技は差異を付けて優劣を決めるところから優勝劣敗という結果を「発展」と捉えて喜んだのですね。ポストモダンのスポーツは勝敗のなくなる方向に進むのでしょうか?ワン。ベッドから出て相変わらずの猛暑の陽射しのなか黒兵衛と散歩。時折吹いてくる秋風が爽やかですね。台風の影響かな?いろいろデスクワークをしていると夕方になって買い物に出ていたヨメハンが長女と一緒に帰宅。長女は仕事柄レッドロケッツやフロンターレなどと仕事をしているのでワインを飲みながらその話で盛りあがる。川崎市長はスポーツに理解があって川崎市では今後スポーツ文化の面白い発展が期待できそう…という話で盛りあがって晩飯と酒に雪崩れ込みバスケW杯日本vsカーボベルデ戦。よっしゃこれは勝てると思ったところが最終ピリオドで危機到来。ナントカ勝利で逃げ切れることができてパリ五輪に出場できることになったのは素晴らしいけどマダマダ日本のバスケは強いとは言えませんね。浮かれてないでBリーグの一層の発展(地域密着)を目指すべきですね。昨日のテレビのワイドショウで日本のバスケをマイナーマイナーと連呼している馬鹿がいて代表チームが国際試合で勝って盛りあげないと…などといかにもマスメディア的な馬鹿なコメントを口にしたコメンテイターがいたけどソレは大間違いのコンコンチキですね。サッカーや野球以上に競技人口の多い日本のバスケはJリーグと同様にBリーグという裾野を固めて上を目指すべきですね。そーしないと野球のように勝たなければ騒いでもらえないまま競技人口の減少を止められずスポーツ文化とは程遠い企業スポーツに堕してしまいますよね。
9月3日(日)
『はじめての人類学』はアメリカの人類学でちょっとオモロない方向に入ってしまったなあ…とガッカリしていたら今も活躍を続けるティム・インゴルドの解説で俄然面白さが爆発。このイギリスの現役人類学者を小生は知らなかったが彼の「報告書を書いて満足している過去の人類学者批判」や「科学に解決できない問題などないと考える自然科学者批判」には大納得。彼が大学に新設した「4つのA」というコースは素晴らしい!Anthropology(人類学)+Arcaeology(考古学)+Art(芸術)+Architecture(建築)という4つの学問領域をまとめたコースで特にArtを《私たちの感覚を呼び覚まし知識を成長させてくれるものだと考えた》とする考え方はブラヴォー!ですね。生半可な知識ですが小生がクラシックジャズや絵画や演劇や歌舞伎を好きになったことがどれだけ多くの役に立ったか計り知れないほどですからね。こんなコースが小生の入学した大学にもあったら半年で辞めることもなかったでしょうね…ッテ単なる言い訳でしょうけどね(>_<)ベッドから出て昨晩我が家に泊まった長女と一緒に黒兵衛と散歩。相変わらず蒸し暑いですね。帰宅すると長女が見たい映画があるので付き合えというので付き合う。タイトルは『ジョジョ・ラビット』。第二次大戦中のドイツ。ナチスの少年部隊に憧れて「立派な兵隊」を目指して現実的に現れるヒトラーの幻影と会話していた10歳の少年が母親が自宅に匿っていたユダヤ人と会話するうちに様々に成長して母親のナチスによる虐殺等を経て終戦を迎える話。少々理屈っぽく作為的過ぎるかなと思える喜劇になりきれない喜劇でコレなら『ライフ・イズ・ビューティフル』のほうが良くできてるな…と思いながらも最後まで見てしまう。アメリカ映画ならもっとメル・ブルックスまでヤッテほしいと思うけどマァ面白かった。午後からチョイと仕事したりNHKの関東大震災100年の特番を見たり…。晩飯後も関東大震災の特番。ナルホド火災旋風とはスゴイものですね。地震は仕方なく起こる自然現象だとしてもその後の火災や津波は防ぎようがありそうですね。
9月4日(月)
奥野克巳『はじめての人類学』(講談社現代新書)読了。面白くいろんなコトが学べました。「外部」から多くのことを学んできた人類学は《新たな「外部」を招き入れる試みとして》《「人間以上の(more than human)人類学」や「人間的なるものを超えた(beyond the humen)人類学」と呼ばれる流れが形成されつつある》という。《人間を中心において世界を捉え働きかけようとする傲慢な姿勢に疑念を抱》いたわけですね。何だか東洋思想のほうが昔から遙かに前方を歩んでいるような気もして…観音人類学なんてのが生まれそうな気もしますが…ワン。ベッドから出てミストのような小雨のなかを黒兵衛と散歩。さすがにこの日ばかりは少々蒸しても暑さはマシで着実に秋は近づいてきてますね。地球温暖化の秋と冬はどんな感じになるのかな?ロシアが喜ぶのかな?ワン。いろいろデスクワークの合間に『ZAITEN』10月号を読む。ジャニーズ問題におけるメディア(テレビ)の責任はどんなふうに自己検証されるのかな?第二次大戦のメディア(新聞)の責任のように曖昧には終わらせてほしくないですね。連載対談『佐高信の賛否両論』での「イデオロギーが異なる国とも外交で解決する」と題した鳩山由紀夫氏との対談が面白かった。《どうしてほとんど役に立たないアメリカ製の武器を日本が買うのかと岸田政権を見ていて思います。ここが今の政権の最大の問題です(鳩山)。聞く力だけあって言う力はないですね(佐高)》夕方からZOOMで共同通信の取材を受ける。千葉ロッテマリーンズの本拠地である千葉市のZOZOマリーンスタジアム改築or新築の問題について。米大リーグの球場が全て税金or税金の援助で建てられているのに日本のプロ野球球団には税金を投入し難いのは何故か?という根本的な話をする。スポーツ(野球)という公共文化財をメディア(新聞社)が牛耳っているから日本の野球文化は歪なママなんですね。政治も戦争もスポーツも日本のメディアの責任は大きいですね。晩飯は吉本新喜劇を見ながら。スッチーが出なくてもマァマァ笑えたかな。NHK『映像の世紀バタフライエフェクト』は「関東大震災 復興から太平洋戦争への18年」。軍部が関東大震災を如何に利用したかがよくわかった。全部を見たわけではないけど震災特集の様々な番組のなかで最も鋭かった。サスガは『映像の世紀』ですね。
9月5日(火)
昨晩はベッドで読む本が途切れたので『週刊現代』『週刊新潮』『週刊文春』を持ち込む。台湾有事にジャニーズ問題にビッグモーター問題に木原誠二夫人の元夫の不審死問題に慶応高甲子園優勝で慶応卒業生多数派閥の問題…等々。週刊誌ジャーナリズムには大いに活躍してほしいけどイマイチゆるい印象。慶応の問題など東京五輪汚職ともっと結びつけてほしいし銀座にある慶応卒業生とその紹介がないと入れないと巨大クラブなど取りあげてほしかったなぁ。小生も一度だけ10年以上前に慶応関係者に連れて行ってもらったことがありましたが大勢の女性コンパニオンが同席してロングドレス姿で酒の接待してくれるというのは教育関係団体の経営するクラブとしては少々「?」でしたね。日本の政財界に入り込んでいるKO閥ですから男性中心社会なんですかね?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。秋風が少々爽やか。毎朝挨拶する水道管の工事で交通整理をしている人の小型扇風機付きのジャケットもそろそろスイッチ・オフかな?ワン。終日デスクワーク。『スポーツゴジラ』の連載『走』第7回を書いてメール送稿。昔マラソンのヒートリー選手に取材して「走るのに大事なことは器械体操の動きを学ぶこと」という話を聞いたことを月面宙返りの塚原光男さんに聞いた話と合わせて書く。「体操は人間にとって不可能なことに挑戦していない。人間にできる動きを発見する」という塚原さんの言葉は素晴らしいですね。スポーツの全てに通じることと言えるでしょうね。「だから月面宙返りも倒立も誰にもできることなんです」と言葉は頭ではわかってもナカナカ納得できませんが…(>_<)「走る」のも最も合理的なフォルムを発見してそのフォルムを持続する勝負なのでしょうね。
9月6日(水)
活字中毒者の早朝読書inベッドは塩野七生『ギリシア人の物語T民主制のはじまり』(新潮社)。現在の近代オリンピックにどうやら新しい動きが出そうなので基礎知識を読み直しておく。《ギリシア人にはオリンピックが必要であったのだ。でなければあれほど長い年月にわたってギリシア人には珍しい律儀さで続いたはずはない。オリンピックとは戦いばかりしていた古代のギリシア人から生まれた人間性に深く基づいた「知恵」であったのだった》戦いばかりしているのは現代も同じ。いよいよ「本物のオリンピック」の出番かもしれない。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマはワールドカップ。バスケのW杯にメディアは大いに興奮したがバレーボールのW杯もそうですけどアメリカ生まれの球戯のW杯はヨーロッパ生まれのサッカーやラグビーのW杯とは趣が違いますね…という話。後者は試合以外のイベントやベースキャンプの都市との交流を含めて文化プログラムが充実してますが前者は試合だけですね。試合後のレセプションもない。五郎丸さんも言ってたけど「ラグビーは酒も含めた文化」なんですね。では野球(WBC)はどうなのかというとヨーロッパにルーツがあるのでかつては試合後のレセプションも重要だったけどアメリカで続けられるうちにその文化は消えてしまったという話。バスケW杯ではせっかく沖縄に多くの国の選手が集まってくれたのだから試合で勝った負けたと騒ぐ以上にもっと文化交流がほしかったですね。ワン。黒兵衛と散歩の後いろいろデスクワーク。夜は隣家のフランス人夫妻からご主人のピエールさんの誕生パーティに夫婦で招かれる。「鮨処もり山」の大将夫婦も参加。ロゼと赤のワインとお手料理のフランス料理に舌鼓。最後はハッピーバースデイ・ケーキ&シャンパン。我が家からのお祝いは猫の瑠璃ちゃんをプリントしたTシャツやバッジなど。楽しい夜でした。
9月7日(木)
ベッドのなかで上田泰平(三重ホンダヒート元ヘッドコーチ)の監修した『ラグビー観戦が120%おもしろくなる!ラグビーの教科書』(実業之日本社)を読む。確かに「ラグビーがおもしろくなる本」で一つのプレイがほとんど1分以内(平均は36秒)で終わるとか様々なスペースを攻めるサインプレイが紹介されているなど確かに読んでいて楽しかった。しかし初心者(にわかファン)向けと言うよりある程度ラグビーを見ている人向きかな?誌筆者は先週の『オプエド』に出演してくれた小崎仁久さん。でもこの本を読めばラグビーの《にわかファンから"ツウ"にアップデート!》できるのは事実ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。颱風のせいか季節の移り変わりのせいかた志那に日ごとに秋の気配がして蝉の鳴き声も弱々しいですね。ワン。午前中校正などの仕事をして昼飯&昼寝のあとはテレビでジャニーズ事務所の記者会見を見る。「メディアの沈黙」は読売ジャイアンツや朝日毎日の甲子園高校野球も同じことなのに誰もそのことを指摘しないのはジャニーズのように実害を指摘する被害者がいないからか?それとも外国のメディアや国連が指摘しないからでしょうか?
9月8日(金)
読み直し始めたらヤッパリ面白いので読み進んでしまう塩野七生さんの『ギリシア人の物語』。アテネの民主政の前にスパルタの専制主義が一世を風靡する。《スパルタに泥棒さえいないことは有名だった。アテネでは日常茶飯事だった権力抗争もなく政治上の安定を長期にわたって維持することに成功する。あくまでも「スパルタ的」につまり閉鎖社会にしたからではあったのだが》いつの世でも(現代でも)「スパルタ的な社会」は存在するものなんですね。ワン。ベッドを出て颱風の雨にしては弱い霧雨のなか黒兵衛と散歩。線状降水帯は千葉から茨城にかけてで南関東は平穏のまま。しかしマァ油断しない方がイイでしょうね。関東大震災では津波が鎌倉大仏の首まで襲ったといいますからね。日本で災害セーフの土地は存在しないと考える方がイイのでしょう。ワン。いろいろ仕事した後『ニューズ・オプエド』。今日のゲストは大リーグ評論家の福島良一さんと相撲ジャーナリストの荒井太郎さん。話題が二つに分かれるかと思いきや伯桜鵬の左肩脱臼手術と大谷翔平の右肘手術と腰痛は?ということでアスリートとケガという話題で見事にクロス。いろんなケガの話題で盛りあがる。メジャーでトミー・ジョン手術をしたのは562人。そのうち2度目の手術をしたのは40人で成功率(見事に復帰した投手)は前者が85〜90%。後者は50%だとか。大谷も悩むところですね。彼のトレードの第一候補はドジャースだけど福島さんによるとパドレスのほうがWシリーズ未優勝だから大谷が移籍してWシリーズに勝つほうが面白いとのこと。伯桜鵬はまだ20歳ということで2〜3場所休場して脱臼癖をキチンと直す方がイイといいというのが荒井さんの見立て。ほかに日曜日から始まる秋場所の注目は新十両の大の里と新関脇の琴乃若だあとか。他にも面白い話満載でした。https://op-ed.jp/
9月9日(土)〜10日(日)
『ギリシア人の物語』面白い。ペルシアがアテネとの戦いの破れたのは老いたダリウスが戦いの指揮を二人の将軍に委ねたことにあるという。そこで《後年ナポレオンは非凡なる二将は凡なる一将に劣ると喝破する》ナルホド。一方古代社会で何故アテネだけが民主政を確立できたか?それは《アテネだけが中産階級の確立に成功したからだ。(略)中産階級の存立なしには民主政治は機能しえないとは歴史上の現象に留まらず現代の世界情勢でも実証されていることである》せっかく大量の中産階級を生んだ日本社会だったのに何時のころか世界に較べて富裕層が少なく全員中産階級であることが何か悪いことであるのような空気が醸し出されて貧富の差が開いたのは残念なことでしたね。これもマスメディアの責任ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。イロイロ仕事の後晩飯は別のお隣さんからいただい「青鬼」というなのビールを呑みながらW杯ラグビー開幕戦のフランスvsニュージーランド戦を見ながら。フランス強いですねえ。初優勝に向けて突っ走るかな?しばらく休んだあとサッカーの日本sドイツ。日本強いなあ( ^o^)ノ4−1でっせ。ドイツが弱いのかな?とにかく富安はじめディフェンスが良かったですねえ。続けてラグビーで日本と同じグループのイングランドvsアルゼンチン。さすがはラグビー発祥の地イングランドだけあってはグビーが生まれた当時は得点がキックだけで決まっていた伝統があるのか(キックすべきゴールを通り過ぎたらキックで得点に"トライ"する権利が与えられたのですよね)退場で1人少なくなっても全得点を菊で決めて勝ちましたね。しかしアルゼンチンも強いですね。日本はトーナメントに進めるのかな?かなり本気で心配。W杯前の練習試合も凡ミスが多かったし…メディアは騒ぎすぎだし…。
9月10日(日)つづき
朝の黒兵衛との散歩の後締め切り原稿もないので『ギリシア人の物語』読み進む。ソロンの改革に続いて「ティラノス(独裁者)」などと言われながらもアテネの民主政を押し進めたペイシストラトスは《今で言えばイヴェントの祖と言える》らしい。《四年に一度女神アテナに捧げる「汎アテネ祭」を立ち上げた。オリンピックと違って競うのは歌唱力。ギリシア人ならどの都市国家からも参加でき歌と言ってもホメロスの叙事詩を竪琴の伴奏で朗々と歌いあげそれを競い合うしゅうさいである》さらにディオニソス(バッカス)を演劇の守護神とし《それを観た後ならば酒を飲んで騒ぐのもディオニソスの認めた行為とな》り《半世紀後にアイスキュロスを生みギリシア悲劇の全盛期への扉は開かれたのだった》《確かにペイシストラトスは専制的な統治者ではあったが快適な専制者で》《アテネは毎日がエクスポ(見本市)であったのかも》現代世界の専制者にそーゆー人物は聞きませんね。午後からは大相撲。大の里は勝ちましたね。湘南乃海は豪ノ山に負けてしまったけど取り口の前に渡された汗ふき用のタオルをキチンと畳んで返す唯一の力士であることを発見しました。今度荒井太郎さんに教えてあげよう。貴景勝は北勝富士の叩き込みに負けて少々心配。若元治に勝った朝乃山は大関の強さ復活?大相撲は見所満載ですね。晩飯はラグビー日本vsチリ。う〜んむむむうむ…日本は勝つには勝ったけど松田のプレスキック以外に…評価できるところはなかったかな?イングランド&アルゼンチン&サモア戦が少々心配…。
9月11日(月)
『ギリシア人の物語』は今の時代に読み直して本当に良かったと思う。《アテネの民主政は高邁なイデオロギーから生まれたのではない。必要性から生まれた冷徹な選択の結果である。このように考える人が率いていた時代のアテネで民主主義は力を持ち機能したのだった。それがイデオロギーに変わった時代に都市国家アテネを待っていたのは衰退でしかなくなる》ナルホド。今は民主主義と民主主義を主張する国家の衰退でしかないのかもしれませんね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。秋近し言えども歩けば汗まみれ。歩くと何やら腰が痛い。歳か?ストレッチのしすぎか?年寄り相手に宣伝を強化して金儲けを狙ってる薬にだけには頼りたくないですね。ワン。終日イロイロ雑用。インボイス制度でのアンケートが何ちゃらかんちゃら。政府のすることはわけワカラン。古代ローマのように10分の1税だけにすればわかりやすいのに…それより何より国会議員数や地方議員数を減らすことですね。そもそも人口が減っているのですから(>_<)うわっ。豊昇龍が負けた。北海富士強い!大相撲オモロイ。サッカーのドイツ監督解任は当然ですね。晩飯は吉本新喜劇を見ながら。アキさんの徹底したわけのわからんナンセンスぶりはスッチーさんと双璧ですね。NHK『バタフライ・エフェクト』録画してベッドへ。
9月12日(火)
『ギリシア人の物語』読み進む。アテネの民主主義は《市民には投票する権利を与えた。だがその権利を行使するかしないかは市民一人一人の自由である。とはいえその権利を行使しなかった場合でも-つまり棄権した場合でも棄権せずに投票した人々が決めたことには従う義務は市民全員にある。だからこそアテネ人は棄権という現象を問題視する必要を感じなかったのだし少数意見も議場内で行われる白熱した討議は認めているのだからそれで十分とでも考えていたのではないだろうか。もしもそうであったとすれば棄権や少数意見をことさら重要視すること自体が民主政治の精神に反することになる。そしこうも冷徹に考えでもしない限り民主政を機能させていくことはできないのではないかとも…》昔も今も為政者は《冷徹に》政治を考えているのでしょう。民主主義に理想もなければ出口もないのかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。今日はコロナ以前から手入れしなかった庭木を職人さん達が手を入れてくれている。ご苦労様です。午前中チョイと仕事して午後からは大船の貸しスタジオ(会議室?)へ。BS11が11月に放送予定の番組『三波春夫、あなたに逢いたい〜初めて語られる昭和スターの素顔』の取材に応じる。三波春夫さんが小生の書いたエッセイを読んで喜んで下さり3本の越乃寒梅や著作物やCD&DVDとともに送っていただいたお手紙を披露する。以前日経のエッセイに書いて小さな写真で紹介されたことはあったけどテレビ公開は初めて。長さ4メートルはあろうかと思える和紙に墨痕鮮やかに書かれた手紙を改めて広げてみるとスゴイ迫力。見事な筆蹟でシベリア抑留の時の話まで書かれているこの手紙は冗談抜きで国宝級ですね。末尾に『藝魂花心 三波春夫』と書かれて大きな四角い朱印が押してあるのを久し振りに見直して感激。三波春夫先生の『元禄忠臣蔵』は紛う方なき見事な日本のオペラですね。帰宅してビール&大相撲。北海富士また大関を破って3連勝!スゴイ!オモシロイ!晩飯は昨日録画した『映像の世紀バタフライエフェクト/9.11同時多発テロ運命が激変した3人の物語』を見ながら。トランプ&パウエル&女性下院議員バーバラ・リーの話。パウエル国務長官は政治に利用されたりもしたけどやはり良い人ですね。リー議員はアメリカの良心ですね。トランプはドーショーモナイシャーナイショーモナイ男ですねえ。晩飯の後サッカー日本代表vsトルコの試合。3点リードして追い着かれそうになっても負ける気がしないほどの強さでした。
9月13日(水)
『ギリシア人の物語T』はいよいよペルシア戦争マラトン会戦突入。《専制君主政ならば起こらない党派抗争も民主政では起こるのだ。(とは言え)民主政体を維持しながらまとめていくのも難事だが専制君主国なら容易かと思うとまったくそうではない》ペルシア王ダリウスの下には《無敗無敵を誇っていたペルシア軍がありこのペルシア王の命令で従軍しても大丈夫》と思っていたペルシア人がマラトンの戦いで敗れたことで反乱を起こしソレを収める4年間の心労のうちにダリウスは死去。プーチンもウクライナ戦争に絶対に負けられないわけですね。ダリウスの次にクセルクセスが王に。クセルクセス(Xerxes)は『セルセ』という呼び方でヘンデルのオペラになってますね。アリア♪オンブラ・マイ・フが有名でCMにも使われましたね。久し振りにDVDで見直そうかな。ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマは阪神タイガースの「アレ」目前でこんなに強いタイガースはタイガース的ではないと1985年優勝の時の記念ウイスキーや記念ビールの空き瓶や空き缶をZOOMで見せながら話す。ハチャメチャに大暴れした85年に較べて村上に完全試合をやらせないで優勝する姿は"旧トラキチ"としては美しくないとしか思えないですね。85年の大フィーバーは二度とないのかな?ラジオのあと黒兵衛と散歩。午後からは大船に喫茶店で日刊ゲンダイ記者の取材を受ける。テーマはタイガースの"アレ"。小生の傑作の一冊(笑)『タイガースへの鎮魂歌』を熟読してくれていた記者だったので今年の虎の"アレ"がオモロないということを納得してもらえる。逆に1985年当時の巨人vs阪神が自民党vs社会党に喩えられたのに対して今は?と訊かれて大阪の維新を思い出す。虎は第二の保守党に堕したか!?嗚呼!!続けて笹川スポーツ財団の方と同じ場所で打ち合わせ。今年秋のSPJ(Sort Policy for Japan)の審査について打ち合わせ。今年も50チーム以上のゼミの大学生が参加するとのことでどんな企画がとみ出すか楽しみですね。阪神タイガースが「ただの強いチーム」になってしまったのではなく虎が牙を剥いてるような爆発的な企画を期待したいですね。うわっ!豊昇龍また負けた!それも正代に!霧島も阿炎にやられる!これからどーなるのかなー?
9月14日(木)緊急にヒトコト
ハチャメチャに楽しくメチャメチャに面白かった1985年のグチャグチャのタイガースの優勝!!日本列島が揺れ動いたタイガース・フィーバーに較べて今シーズンのキチンと強い野球をするタイガースの圧倒的に管理された「優勝騒ぎ」はツマラナイですね。嗚呼。タイガース優勝おめでとう!虎よ!虎キチよ!もっと牙を剥け!…と「老虎狂」は吠えて叫びたい!嗚呼!!
8月14日(月)つづき
元共同通信記者でジャーナリストの青木理さんが文化放送の『西川あやの おいでよ!クリエイティ部」(午後3時30分ー5時45分)内の『青木理の話しておきたいこと』というコーナーで小生と小林信也氏の共著『真夏の甲子園はいらない』を取りあげて高評価のコメントを話してくれました。YuTubeにも出ていますので見てください!https://www.youtube.com/watch?v=uNwMlPmz8xA
9月14日(木)
『ギリシア人の物語T』はいよいよテミストクレスvsクセルクセスお第2次ペルシア戦争=サラミスの海戦へ。テミストクレスも彼と対立したアリステイデスも《ある一点では共通していた。それは二人ともが政治家として国益を最優先する人であったことである。公職となると無給であったアテネでは国のためにする仕事でカネを稼ぐという概念がない。ゆえにこのアテネでは公金横領罪で告訴されることはない。国家のカネを自分のポケットに入れるという観念からしてないからだ》現代日本もそのようにすればとも思うが…そうすれば大金持ちしか政治家になれないし…とはいえ…国家のカネで喰ってる人が多いことにも困ったものですね。ワン。ベッド出て黒兵衛と散歩。今日は朝から何やら落ち着かないのはタイガースのアレが決まるかも…という気持ちが働いているからかも。そんな気持ちを落ち着かせるためにも…という気持ちは全くなく『ZAITEN』の連載『今月のスポーツ批評』に阪神優勝の予定稿を書く。こんなに強い虎は阪神の虎らしくない。完全試合よりもチームの勝利を目指した虎も阪神の虎らしくない。嗚呼!あのオモシロくも美しい虎はどこへ消えた?とゆーよーな内容の原稿を書いて送稿。虎は勝ちゃーイイとゆーよーな巨人のよーなチームとは違うはずですよね…と思いながら晩飯はBS朝日で阪神vs巨人戦を見ながら。完璧な勝利が危うく追い着かれるか…となっても負ける気がせん戦い方はかつて『トラキチは奇人変人マゾ集団』という原稿を今はなき『月刊現代』に書いて署名原稿デビューした小生としてはあんまりオモロイ優勝ではなかったですなぁ。まぁ岡田はんのインタヴューのボケ方が悪ぅなかったよってに許したることにしたろかなぁ…と思いながら酒を呑む。昔は巨人=自民党vs阪神=社会党とも言われたのが「第二の保守(維新?)」になったらオシマイやでぇ。酒呑も。
9月15日(金)
『ギリシア人の物語T』は第2次ペルシア戦争サラミスの海戦の前にテルモピュレーの会戦。戦争が始まる前にも論争好きのギリシア人たちはどの都市国家の誰を総司令官にするか?陸軍の総司令官は?海軍の総司令官は?と会議と論争と説得が激しかったのですね。《説得力とは他者をも自分の考えに巻き込む能力である。他者の意見を尊重しそれを受け入れ歩み寄ることによって着地点を見出すことではない》ナルホド。そーゆーものなのでしょうねぇ。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。チョイと黒兵衛の元気がなくなくなってきているように思えて心配。もう12歳だからゆっくり歩く。ワン。ナンヤカンヤラ雑用と仕事と『ニューズ・オプエド』の準備などをしていたら上杉隆さん経由でスタッフからタイガースの優勝で喜んでいる初沢亜利さんというカメラマンがいるのでゲストにどうかと推薦される。今日の特集は『2030年ウクライナ冬季五輪と36年ソウル=ピョンヤン合同五輪の可能性は?』というものでゲストは五輪アナリストの春日良一さんと千葉大大学院生で「おりがみ」(オリンピックを学生みんなで)代表の都築則彦さんに決まっていたのでどーしょーかと悩む。おまけに今年の「保守的な虎の優勝」を喜んでるような人物では話が合わないので取りあえずニューズのコーナーだけの出演にしてもらう。ところが!カメラマンの初沢亜利さんとは「今年の優勝はオモロナイ」で意見が大一致。1985年のハチャメチャ優勝を小学5年生で体験した彼と100%意見が一致して話が盛りあがる。今もそのダイナミックでラジカルで破壊的な会話を見聞きできますのでよろしく!初沢さんとはホンマにオモロイ野球とは何か?ということで近い将来の再登場を約束してもらう。小生の自称大名著『タイガースへの鎮魂歌(レクイエム)あのとき虎は美しかった』(朝日新聞社/河出文庫)を紹介してこのコーナーを終えて話題を「ウクライナ冬季五輪」と「ソウル=ピョンヤン五輪合同開催」に移す。五輪については若い都築さんの疑問に春日さんが答えるカタチ。BRICSがプーチンを中心にオリンピックをやろうとしている話など興味深い話題満載。春日さんも「若い人と話すのはイイですね」。番組を終えたあと『チコちゃん』見ながら晩飯&酒&寝る。
9月16日(土)
『ギリシア人の物語T』はいよいよギリシア都市国家連合vsペルシアの一大決戦へ。《凡将は先例に基づいての想定内で戦略なり戦術を立てる。反対に名将は先例には縛られずにあらゆる事態を考慮し想定外まで考慮してそのうえさらに自軍の兵士の有利と不利だけでなく敵の有利と不利まで考えに入れて戦略戦術を立てるのだ》確かに。しかし言うに易し行うに難しなんでしょうね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。相変わらず蒸し暑い日々が続く。カラカラに乾くより湿度のある方が生物が生きていくためには良いのでしょうが…ならば世の中は気持ちが悪い方が良いと言うことなのかな?イエスは十字架の上で「我乾く」といったらしいけど…よーわからん。ワン。講談社から現代新書の今月の新刊が3冊送られてくる。養老孟司×茂木健一郎×東浩紀『日本の歪み』帯に「この社会の居心地の悪さはどこから来たのか?考えたくなかった戦後日本の論点を徹底討論!」とある。「賢人」が何を言っても…とも思うが読んでみるか。倉本一宏『紫式部と藤原道長』帯には「源氏物語がなければ道長の栄華もなかった!」面白そう。読まねば。もう一冊は栗田治『思考の方法学』どれもコレも取りあえずはサラミスの海戦を終えてからですね。夕方は久し振りにビデオでなくナマで大相撲観戦。高安!初優勝に向けて突っ走れ!豊昇龍に勝った錦木は強い相撲ですね。正代が貴景勝を破り…大相撲はいつ見てもオモシロイですね。錣山親方(寺尾)が湘南乃海のの蹲踞の姿勢が美しいと褒めていた。そうですよね。何しろ土俵上で制限時間いっぱいの時に汗を拭いた手ぬぐいをキチンと畳んで返す力士ですからね。今日琴恵光に勝って4勝3敗。強く美しい力士に育ってほしいですね。
9月17日(日)
『ギリシア人の物語』は一休み。養老孟司×茂木健一郎×東浩紀『日本の歪み』を読む。イロイロ面白かった。戦時中の英語禁止でカレーライスが軍隊では「辛味入り汁かけ飯」と言っていたのは知らなんだ。海軍さんのカレーではないのですね。「國體」を「国体」と書くようになって「國體」についての議論をやらなくて済むようにした(以上養老氏)という指摘も面白いですね。そして「国体」は「国民体育大会」のこととなり今に「国スポ(国民スポーツ大会)」となって「國體」の浄化が終わったということでしょうか(東氏)。「俺は今の"吉本的なお笑い"が大嫌いです。テレビで見る吉本のお笑いには人間関係の過剰さや忖度しかない。僕は日本のお笑いはバカの壁の象徴だと思います。批評性がない」と言いながら「なんばグランド花月でやってるのは好きだけど」と言う茂木氏の意見には100%同意。他にも目ウロコの会話続出です。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。住宅街の静けさは連休のせいか残暑のせいか?ワン。仕事はちょっと横に置いてNHK-BSで撮り溜めしておいたビデオを見て楽しむ。ベルリン・フィルのヴァルトビューネの野外コンサートはいつ見ても聴いても素晴らしいですね。ネルソンスの指揮でリヒャルト・シュトラウス特集。『ばらの騎士組曲』はいつ聴いてもいい音楽ですね。テノールのフォークトは得意のワーグナーから『ローエングリン』。続けてウィーンフィルのシェーンブルン宮殿コンサート。メゾのがランチャとの『カルメン』や『サムソンとデリラ』も良かったけどラヴェルの『ボレロ』でダンサーが宮殿に大きく影で映し出されたのは見事でした。指揮はヤニック・ネゼ=サガン。さらに昨年ヴェネツィアのサン・マルコ広場で行われた野外コンサートでオルフの『カルミナ・ブラーナ』指揮はファビオ・ルイージ。オケと合唱はヴェネツィアのフェニーチェ劇場。これだけ連続で楽しむと満足満足。ちょっと休んで養老×茂木×東の本を読み続けてからビール飲みながら大相撲。高安を応援する人が「アレをめざせ!」という看板を手にしてる。イイですねぇ。かつてのタイガース的イマイチ力士には今場所こそ「アレ」を手にしてほしいですね。うわっ。3大関が続けて黒星。大相撲はオモシロイですねぇ。
9月18日(月)
かつては日本のサッカーもイタリアやブラジルなどの強いチームによく"善戦"してましたよね。日本のラグビーもまだその段階かな?イングランドは強い。ミスをしなえれば…なんて言うのは日本のラグビーがまだ弱い証拠ですね。次のサモア戦ガンバレ!
9月18日(月)つづき
養老孟司×茂木健一郎×東浩紀『日本の歪み』(講談社現代新書)読了。鼎談の中味は面白かったけど中江兆民の『三酔人経綸問答』を頭に浮かべてしまいましたね。もちろん中味は憶えてないのでタイトルから連想しただけですけど「日本は変わらない」けど近く必ず起こる「大震災」で「どう変わるか?」というのが結論では「酔人」の「問答」というほかないですね。もちろん団塊の世代のイデオロギーによる出来もしない革命論や変革論を耳タコで聞かされた団塊直後世代としては酔人問答を読む方がよっぽどオモシロイですけどね。ワン。ベッドを出ていつものように黒兵衛と散歩。養老孟司さんが「問答」のなかで「平和」という言葉を使わず「日常」と言われたのは流石だと思いましたね。でも兵隊の「日常」とは何なのかな?自衛隊の「日常」は?米兵の「日常」は?韓国兵や北朝鮮兵の「日常」は?中国人民解放軍の「日常」は?…と考えるうちに中国のパラリンピックのメダル獲得数が抜群に多いことを思い出した。国内の障害者スポーツ大会も盛んらしいけど兵士が多いのは何故かな?ワン。終日雑務。コンピュータや机の上や引き出しの整理をする。途中録画しておいた世界のドキュメンタリー『ケネディvsカストロ』を見たり(平和を望んでいた二人の証言やケネディ暗殺の一報がカストロに伝わったときに同席していたフランス人記者の証言など極めて興味深かった)オーストラリアvsフィジーのラグビーを見たり。ウェールズ相手に同点寸前ノックオンで試合終了のフィジーがオーストラリアに勝ったのは実力ですね。日本はイングランドのヘディングプレイをノックオンとセルフジャッジしたことから(マァ仕方ないけど)リズムが悪くなりましたね。大相撲はオモシロいけど豊昇龍はちょっと負けすぎ。高安は…黙って見守りましょう。晩飯は茂木健一郎三もオモシロイと御墨付きを出したなんばグランド花月の吉本新喜劇をTVKで見ながら。今日の芝居はマァマァやったかな。ベッドへ…と思ったらNHKで『解体キングダム』をやっていたので見てしまう。首都高大師橋の架け替え工事。300m4000トンの橋を誤差数ミリの範囲で動かす。見事。スポーツライターの仕事もこういう人々の仕事に負けない気合いと中味でやらねばと思いますね…と若い人にも伝えたいですね。
9月19日(火)
朝の読書inベッドは『ギリシア人の物語T』に戻る。サラミスの海戦でテミストクレス率いるアテネの海軍を中心と知るギリシア都市国家連合がクセルクセスのペルシア軍を完膚なきまでにやっつける。まだ戦いは終わったわけでなくペルシアは越冬隊の大軍を北部ギリシアに残したが大海戦での完敗は相当の痛手でペルシアに協力してきたギリシア人や傭兵たちは浮き足だった。《市民皆兵のギリシアの都市国家にはそもそも傭兵という概念すらもなかった。だが専制君主制の国であるペルシアでは傭兵制度のほうが普通であったのだ。これもオチデント(西方)であるヨーロッパとオリエント(東方)であるペルシアの違いの一つなのである》ロシアもやっぱりオリエントの専制君主国のようですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。蒸し暑いだけでなく陽射しも強いですね。秋はまだ遠い?ワン。デスクワークは北國新聞の連載「スポーツを考える」の執筆。春日良一さんの持論である「ウクライナで冬季五輪を!」を紹介。これは繰り返し紹介する価値ある主張ですね。マスメディアは取りあげないでしょうがココから新しいオリンピックが始まりココからスポーツの価値も見直されるはずですね。経済効果やメダル獲得数に騒いでるようではドーショーモナイですね。大相撲は1敗同士の激突で高安が負けた…嗚呼。熱海富士は空気の読めない力士ですなぁ。まぁシャーナイけど…最近は空気を読んだ一番もなくなりましたね。これは良いことなんでしょうか…どうかな…。
9月20日(水)
『ギリシア人の物語』読み続ける。オモシロイ。第2次ペルシア戦争はいよいよ最終決戦「プラタイアの戦闘(バトル)」。国家の《パワーには持続力と瞬発力がある。広大なペルシア帝国の各地方から供出させた兵士がカネで働く傭兵しか知らないペルシア軍の総司令官は市民皆兵制を採るギリシアの都市国家の兵士の「パワー」を理解していなかったのではないかと思う》コレはまさにヴェトナム戦争時のアメリカが冒した「マクミランの誤謬」と同じですね。全てを計数化してデータから正しい判断を選択できると判断したマクミランは「ボディ・カウント(死体の数)の多少だけでアメリカはヴェトナムに勝ち続けていると判断したのでしたよね。いかにもハーバード大学トップ卒業のエリートが間違いそうな「誤謬」ですね。今GDPがどうの…失業率がどうの…円安がどうの…などと連日ニューズになっている数字もペルシア帝国クセルクセス大王やアメリカのマクミラン国務長官が「量(数字)で勝てる」と判断した「誤謬」と同じことかもしれませんね。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマはラグビーW杯でのイングランドの「ヘディングからのトライ」について。ヘディングはノックオンでなくキックと同じ扱いなのですね。ではバレーボールやバスケットボールのヘディングはどうなのか?野球でボールを持った野手がベースに頭(ヘディング)でベースタッチしたのは有効か?などイロイロ面白話を喋ったあと黒兵衛と散歩のあと終日デスクワークは昨日書いた北國新聞の原稿の校正やホームページ原稿の整理等ナンヤラカンヤラ。晩飯はバファローズvsマリーンズを見ながら。オリックスvsロッテと言わないとわかりにくいのが現在のパ・リーグの弱点ですね。バファローズの2死無走者からの一気の逆転劇は見事でしたね。バファローズは岡本太郎デザインのバファローのマークをいつになったら復活してくれるのかな?
9月21日(木)
塩野七生『ギリシア人の物語T』読み続ける。まるで現代史を読んでいる気分。《「自己制御」は「持続する意志」と表裏の関係をなす》《奇策とは繰り返せないから「奇策」なのである》《先見の明は誰にも恵まれる才能ではない。多くの人は今現在眼で見られ手で触れることにしか想像が及ばないものである》あるいはシーザー語録かシェイクスピアの一文か?そう言えば著者の「七生」という名前もスゴイ。「ななみ」といかにも女性らしい呼び方の名前だが「七生報国」にもつながる名前ですね。まさか戦前の大日本帝国政府の唱えた「七生報国」ではないでしょうが「報国(国に報いる)」の仕事をなさっていると思えます。「国に忠義を尽くす」のではなくね。あ。戦時中の生まれだけれど誕生日が7月7日であることから付けられた名前だとか。失礼しました。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。風は秋。蒸し暑さは夏。この近辺(鎌倉)はモーレツな雷雨が一度だけあったけどそれで済んでいるのはラッキーなだけか?それとも地形的にゲリラ豪雨は発生しないのか?昔からある夕立と最近誕生したゲリラ豪雨はどう違うのか?名前の違いだけ?夕立よりもゲリラ豪雨のほうが規模が大きいならゲリラじゃないはずですよね?それとも最近のゲリラはパワーが増してるということ?ワン。終日デスクワーク。明日の『オプエド』はタケ小山さんたちのゴルフの時間に譲って来週月曜ビデオ収録JBプレスでの春日良一さんとの「ウクライナでオリンピックを!」の企画をメールで推し進める。あらゆる機会にこの企画は広めなければ!大相撲は熱海富士が大栄翔に土。明日の熱海富士vs貴景勝の一番がオモシロそうですね。晩飯はBS-TBSの『報道730』を見ながら。日本という国がカネだけで動いて文化を破壊している音がわかったけどソレを推進している人も出演させるべきですよね。高層ビルを推進している人は誰だ!?皆さん御存知ですよね?
9月22日(金)
塩野七生『ギリシア人の物語T民主政のはじまり』(新潮社)読了。面白かったというか勉強になりますね。《歴史家は公平な立場に立って叙述すべきであり登場人物の好き嫌いなどはしてはならないと歴史学者は多い。だがまずもってそれでは人間の集積である歴史が生彩を欠くものになってしまう。ある歴史家は誰が好みで誰が嫌いだとわかるほうが書く側の立場を明確にすることになるから読む側にとっても役に立つと思うのだ》ナルホド。《持てる力全ての活用を重要視する精神がペルシア戦役を機にギリシア人の心に生まれギリシア文明が後のヨーロッパの母胎になっていく道程を経てヨーロッパ精神を形成する重要な一要素になったのではないだろうか》ウクライナ戦争が西方(ヨーロッパ)vs東方(ロシア)の戦いとするなら西方は「持てる力全てを活用」しなければならないはずだが…ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。暑さ寒さも彼岸まで…の兆候を少しは感じますね。ワン。終日デスクワーク。締め切り前の執筆はなかなかエンジンがフル回転しない。アイドリングに時間がかかる。ジャニーズ事務所尾「事件」で「タレントに罪はない」という言い方が正しいかどうかを考える。スポーツ組織で不祥事があった場合も「アスリートに罪はない」という意見を耳にする。はたしてそうだろうか?選挙権が18歳に引き下げられたことを考えると少なくとも18歳になれば自分の判断と意見は口にすべきで不祥事を知りながら口を噤むのは「罪」と言えるのではないかな?いろいろメモを取ってコラムの骨子を作る。三波春夫さんのTV番組(BS11/あなたに逢いたい〜初めて語られる昭和スターの素顔/11月15日放送)のスタジオ収録が終わったとのことで娘さんの三波美夕紀さんから美味しい海苔が贈られてくる。生前の三波春夫さんから頂戴した墨痕鮮やかな巻紙に書かれた手紙を披露して「長編歌謡浪曲」などについて「日本のオペラ」と持論を楽しく話させていただいただけなのに恐縮ですと感謝の返事を書かせていただく。大相撲はヤッパリなぁ…貴景勝が大関の貫禄で熱海富士を破りましたね。晩ご飯はクリント・イーストウッドとジーン・ハックマンとエド・ハリスが活躍する映画『目撃』を見ながら。女好きの大統領の大スキャンダル(殺人事件)を盗みに入ったコソ泥が発見して命を狙われるサスペンス。イーストウッドの後期の作品ほどの深味はないけどオモシロかったで。。
9月23日(土)
朝の読書inベッドは塩野七生『ギリシア人の物語』は『U民主政にの成熟と崩壊』に突入。帯に「民主主義の罠 黄金時代を迎えたアテネ。その崩壊の足音を手繰り寄せたのは民主政に巣くうポピュリズムであった」とある。いよいよ現代日本史とドッキングする時代に入るのか?《ギリシア人とは四年に一度オリンピアで催される競技会という「休戦」が必要なほど戦争ばかりしてきた民族だった(略)今日でも各国で使われている「平和」を表す言葉の全てはローマ人の言語であったラテン語の「パクス(PAX)」を語源にしているが「続くからこそ平和」という概念はローマ人が創り出した概念であってギリシア人にはない。あらゆる理念・概念を創造したギリシア人だが「平和」という概念だけは創り出せなかったのだ。ギリシア人にとって戦争をしていない状態は束の間の休戦に過ぎなかった》現代の地球人は「オリンピック休戦」すらできない情けない民族ということか?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったモノで彼岸が近づくと急に涼しくなった。諺は常に正しいのだ。正しくないと思った時は別の諺を探せ。正しい諺は必ず存在するのですよね。小生は読む本がなくなった時は小学館の『故事成語ことわざ大辞典』を読むのが大好きです。ワン。デスクワークは連合通信の連載「スポーツ博覧会」を書く。テーマはジャニーズ事件と日本のスポーツ界の共通点。日本のメディアが触れないこと。この内容をテレビ番組触れた時は隣に座っていた政治ジャーナリストの人物に「そんなことを話したら呼んでもらえなくなりますよ」とCM中に囁かれて事実その通りになった(>_<)まぁシャーナイですね。テレビとはそーゆーものですから(^_^)晩飯は久し振りに歌舞伎『勧進帳』を見ながら。旧歌舞伎座のさよなら公演から幸四郎(現白鴎)の弁慶・吉右衛門の富樫・染五郎(現幸四郎)の義経。芝居(会話)重視の引き締まった舞台はイイですね。
9月24日(日)
『ギリシア人の物語U民主政の成熟と崩壊』読み進む。《民主政と言いながら一人の政治の時代》を担ったペリクレスも《市民集会で演説する時は十分な準備をしたという。演説と言っても単なるスピーチではない。彼の考えた政策が都市国家アテネの国策になれるか否かはアテネ市民が決めるので市民集会はペリクレスにとって戦場といってよかった。作業はまず自宅で草稿をかくことろから始まる。次いでそれを時間をかけて手を入れることで完成稿にいてゆく。だが"ペーパー"を手に話そうものならそれだけで陶片追放にしかねないのがアテネ人だ。"ペーパー"を十分に読み込み完全に自分のものにしておく必要がある。そのたえには声に出しての練習も欠くわけにはいかなかっただろう》どこぞの国の総理大臣のように官僚の書いた原稿を棒読みするだけでは"追放"は確実なんで寸ね。でもどこぞ国では"追放"されない。悪いのは大臣?国民?それともメディアの記者?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。エアコンがないと汗まみれになった夜は消えて小さな掛け布団が必要になる涼しさで散歩も気持ちが良い。ワン。出数ワークは明日の春日良一氏とウクライナ五輪についての対談の準備や机の整理やら雑用やら…。夕方から大相撲。優勝決定戦が4人の力士で…と期待したら2人dけの決定戦になって大関が立ち会いの注文相撲でガッカリ。霧島は空気が読める力士かと思っていたが高安を負かしてしまった。気分直しというわけではないけど隣人のフランス人夫妻と一緒に『鮨処もり山』へ。美味しい肴と楽しい話の最後に土瓶蒸しが出てきた。松茸はヤッパリ美味しいですね。秋ですね。
9月25日(月)
『ギリシア人の物語U』読み進む。第二次ペルシア戦争が終わると早くもアテネ(デロス同盟)とスパルタ(ペロポネソス同盟)の間で戦争が…なるほど古代ギリシアでは4年に1度の「オリンピア休戦」が必要だったのですね。現代も同じはずだが「オリンピック休戦」を破ったロシアとそれを支持したベラルーシはパリ五輪には呼ばれないけどその後はどーなるのか?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。秋たけなわの涼しさになってきた。もうすぐ「冬はまた夏がマシじゃと言いにけり」などと誰もが言い出すのだろう。日本人のいい加減な性格は四季から来ているのか?ワン。散歩のあとのシャワーは温水だけで冷水は使わなくなり風呂場を出たあとの扇風機も不要になった。秋の来ない夏はない。春の来ない冬はない。朝の明けない夜はない。日本人はずっとそーして生き存(ながら)ええてきたのですね。ワン。終日デスクワークの途中に午後から五輪アナリストの春日良一さんとJP PRESSのZOOM対談。と言うより小生がインタヴュアーとなって2030年のウクライナ冬季オリンピック開催と2036年のソウル夏季オリンピックが北朝鮮のピョンヤンとの南北共催になるかどうか…その意義と可能性を春日さんに訊く。1時間弱かけて話し合ったことを20分程度にまとめてくれてネット配信されるとか。オリンピックの商業主義もこういう未来に向けて進むと有意義な存在になるはずですよね。放送予定が決まればお知らせします。晩飯は『勧進帳』を見ながら。旧歌舞伎座さよなら公演から今日の配役は弁慶が吉右衛門。富樫が菊五郎。義経が梅玉。ベテランの芝居と舞も良いけれど勧進帳は若手でハラハラドキドキするくらいの方が良いのかな?バックには染五郎・松禄らの若手が並ぶが…常陸坊海尊が段四郎か…。ちょっと別の意味でドキドキしてしまった。今日はTVKがベイスターズvsジャイアンツで吉本新喜劇はお休み。ちょっと残念。同じ野球の試合はBS-TBSでもやってましたからね。結果はベイスターズが1-0の勝利。巨人は初の同一監督による2年連続Bクラス。まぁ過去の結果は巨人が「何故か?」勝ちすぎてただけのことですよね。
9月26日(火)
『ギリシア人の物語U』はアテネ民主政を頂点まで育てあげたペリクレスが実は当時の常識に照らして《とんでもない男》だったとの記述に及ぶ。彼は他国生まれの《ヘタイラ》を現代の女房のように扱い連れて歩いたらしい。「ヘタイラ」については我がオペラの師匠である永竹由幸氏の『椿姫とは誰か?』などを読んでいたからよくわかる。後世では「高級娼婦」とも呼ばれたヴィオレッタ・ヴァレリーのような女性のことで《歌い踊り楽器も奏で男たちの話し相手もできるくらいに教養ある女たちのことでそのうえ肉体的にも美しければ言うことない》というような女性のことらしい。ペリクレスはそのヘタイラのアスパシアを男たちの集まりに同席させて建設中のパルテノン神殿の工事現場にも同行させて設計者のフィディアスとも会話させたとか。彼女は《教養深くソクラテスを初めとする当時のアテネの知識人たちとも対等に話せる女性だった》らしいがペリクレスは子供も産ませたというから家に籠もって機を織る生活が普通の当時のギリシアの夫人とは異なりまさにヴィオレッタ(椿姫)を夫人扱いしていたのですね。ところがこの25歳年下のアスパシアはさほどの美人ではなくヴァチカンの美術館に残され散る胸像(の写真)を見るとナルホド《ポッチャリ型の女性》ですね。でも《古代の三大美男》の一人でありペリクレスにとってはいい女だったのでしょうね。ワン。ベッドを出て黒尾兵衛と散歩。ちなみに「古代の三大美男」のあとの二人はペリクレスの後を継いだアテネのアルキビアデスとローマ帝国の初代皇帝アウグストゥスだそうで各々《静謐の美・危険な美・冷徹(クール)な美を見事に表しており単なる美男は一人もいない》そうです。現代の美男は古代の美男に負けそうですね。ワン。終日デスクワーク。今週金曜の『オプエド』は中国杭州からのアジア大会現地レポートが決定。最近のテレビのスポーツ報道は自局の放送するスポーツだけを取りあげるので広がりがなくなりましたね。それが普通かな?オリンピックを全局で騒ぎ立てるのは日本だけだそうですからね。晩飯は高麗屋三代白鴎・幸四郎・染五郎の舞台から『勧進帳』。富樫は吉右衛門。最近見続けているベテラン陣の舞台に較べると流石に未熟さが際立ちますね。でもマァ良いのでしょう。これから成長してくれればネ。巨人は昨日に続いてベイスターズに0-1で負ける。マァ良いのでしょう。巨人ばかりが勝っていた過去のプロ野球の方が異常だったのですから。ワン。
9月27日(水)
『ギリシア人の物語U』でペリクレスがスパルナのペロポネソス同盟に対抗してビザンチオン(現在のイスタンブール)も含めてデロス同盟の結束を固めようとするなかで黒海からエーゲ海に抜ける《この海域は主食である小麦の黒海地方からの輸入路にも当たっていたのでアテネにとって重要きわまりない一帯であった》という記述があった。現在のウクライナ戦争での小麦の輸出問題とまったく同じ問題が2千5百年前にもあったかと思うと世の中は変わらないなぁと思うほかない。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。テーマは今週日曜のベルリンマラソン女子でエチオピアのアセファ選手が2時間11分53秒乗せ開催校記録を出したことを取りあげマラソンの新記録が何故エチオピアとケニアの選手に固まっているかという話をする。川島浩平氏の『人種とスポーツ 黒人は本当に「早く」「強い」のか』(中公新書)によるとエチオピアとケニアの国境地帯に住む民族には各集落の牛を盗んで夜を徹して走るという経済活動を500年以上続けてきた文化の影響があるという。ただしアフリカ大陸にはユーラシア大陸よりも多い数の民族の文化が存在しておりそもそも「黒人は…」という言い方には何の意味もないという。「黒人は足が速い」という言い方は「ユーラシア大陸の人はバレーボールが上手い」と言うのと同じ間違いなのだ。ワン。ラジオのあと黒兵衛と散歩。桜の葉が紅葉しないまま黄色い落ち葉となって積もってる。コレも温暖化の影響?ワン。終日デスクワーク。今週金曜のオプエドは杭州からアジア大会のレポートをスポーツライターの小崎仁久さんから送ってもらうのだがZOOMが上手く使えるか否かの実験に成功したとか。でも習近平共産党批判は駄目なんでしょうね(ーー;)そう言えば『ギリシア人の物語』にこんな文章があった。《強国になるのも難事だが強国であり続けるに至っては並大抵の努力では成し遂げられない。チャンピオンになるのとチャンピオンの座を維持し続けることの違いに似ている》具志堅用高さんがチャンピオン時代に同じことを言ってましたね。Red Chinaはどこまで強国の座を維持し続けるのか?日本は「Japan as No.1」などと言われすぐに転がり落ちましたね。嗚呼。
9月28日(木)
『ギリシア人の物語』はとにかく戦争の連続。著者が《戦争をこうも重要視するのはそれを叙述すること自体に興味があるからではない。誰がいつどのように始めそれがどう展開していったかによって当事者に限らずそれ以外の人々の運命さえも変わってくるという人間世界の現象に関心を刺激されるからである》ナルホド。しかしギリシア人は戦争の連続で《四年に一度のオリンピック休戦は相も変わらずギリシア人にはっ必要であった》オリンピック休戦すら守らない現代人の戦争のやり方の方が阿呆のようですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。彼岸までのはずの暑さがぶり返す。天気予報の正確でなかった時代はこのような異常気象をどう表していたのかな?彼岸過ぎの暑さ寒さを表す古語はないのかな?あ。異常気象そのものがなかったのか!ワン。月末が近づき請求書書きの雑務等いちばんキライな金銭に纏わるデスクワーク。昔は(物書きを始めた頃は)請求書なんぞ書いたことがなかった。それが最近はインボイスがどうのこうのとワケワカラン。フリーランサーの生き難い世の中は誰もが生き難い世の中だと思いますけどね。明日の朝はヤッパリちょいと早く起きたいので早く寝る。
9月29日(金)
予定をやや遅れて目が覚めたのでラグビーW杯は前半20分からテレビの前へ。日本が既に1トライ&ゴールでリード。後半最後にサモアに追い上げられるが逃げ切って勝利。サモアの少々雑な攻撃に助けられた感もあるけど確かに日本のラグビーは強くなりましたね。しかし今日の戦い方では次のアルゼンチン戦がかなり心配ですね。
9月29日(金)つづき
早朝にサモアとの試合をテレビで見たあと再びベッドへ。少し寝て『ギリシア人の物語』読み耽る。第二次ペルシア戦争が終わったあとのペロポネソス戦役は現在のウクライナ戦争によく似てますね。大国のアテネとスパルタ(アメリカとNATOとロシア)は正面切って戦わず周辺諸国(コリントやテーベやプラタイア=ウクライナやアゼルバイジャンやアルメニア)を援助する(戦わす?)。《辺境で起こった事変は中央に向かってくるという例の一つかっもしれない》おまけに漁夫の利を掠おうとする国も現れる(ペルシア=中国?)。そして《戦争が「悪」となる理由の一つである長期戦という弊害を避けることもできた》はずなのにダラダラと続いて…さてどーなるか読み進めよう。ベッドを出て黒兵衛と散歩。ぶり返す残暑ほど不愉快なものはないですね。ワン。本HPの原稿作りをイロイロやって夕方からは『ニューズ・オプエド』リモートMC参加。ゲストのスポーツライター小崎仁久さんは中国杭州のアジア大会メディアセンターから参加。アジア大会は中国でもあまり注目されていないことや国慶節でそれどころではないこと。中国のメディアはスポーツをメダルの対象としてしか報道していないことなどを的確に伝えてくれる。もう一人のゲストである小林信也さんはプロ野球二軍のチームが来年から2チーム増えることを何の未来展望もない弥縫策と切って捨ててアジア大会やラグビーW杯やバレーW杯の報道が全て番宣でしかないことを批判。まったくその通りですね。さらに小崎さんはイスラエルを追い出すアラブ諸国のアジア大会やインドとの国境争いを露骨に表沙汰にした中国のアジア大会など政治色丸出しのアジア大会批判。今も見聴きできますからどうぞ。https://op-ed.jp/ オプエドを終えて『チコちゃん』見ながら晩飯。アジア大会水泳や陸上を見ながら酒。あ。昨晩NHKの『魔改造の夜』は抜群に面白かったことを書き忘れました。猫のおもちゃが改造されてパラシュートで空飛んで走りまくる…アジア大会よりよほどオモシロイ番組ですね。
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『沈黙サイレンス』 遠藤周作の傑作小説の映画化。スコセッシ監督の力作で,もちろんイイ映画なのですが、名作文学の映画化は難しいなぁ、というのが小生の感想です 【9/30】 |
9月30日(土)
ウクライナ戦争にそっくりなペロポネソス戦争の展開を『ギリシア人の物語』で読み進む。辺境から起こったイザコザがやがて大国同士のぶつかり合いに…それを阻止しようとしたアテネ(ペリクレス)とスパルタ(アルキダモス)とペルシア(アルタクセルクセス)の指導者が次々と死亡。アテネは《50年かけて築き上げた民主政を25年で台無しにしてしまう》ことになり衆愚政の世の中になる。《今日に至るまで人間は指導者を必要としない政体を発明していない。民主政でも衆愚政でもリーダーは存在する。ただし性質は違う。民主政=デモクラツィアdemokratiaのリーダー=民衆(デモス)に自信を持たせることができる人/衆愚政=デマゴジアdemagogiaのリーダー=民衆が心の奥底にもている漠とした将来への不安を煽るのが実に巧みな人。前者はプラス面に光を当てながらリードしてゆくタイプだが後者はマイナス面を暴き出して不安を煽るタイプのリーダーになる。今日では政治家に限らずデモの指導者もマスコミもウェブも自覚していようがいまいがには関係なく立派にデマゴーグ(扇動者)にになりうる》ウクライナ戦争から台湾有事へ…「不安を煽る」方が民衆(デモス)は導かれやすいようですね。デマゴーグとデモクラツィアのリーダーを見分けなければ…とは思うものの後者(民衆に自信を持たせる指導者)は現在の日本に存在するのかな?ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩のあと近所の小学校の運動会へ。コロナ明けで父兄や見物人も校庭へ入ることができる運動会は3年ぶりかな?しかし今も午前中だけの短縮ヴァージョンで徒競走とダンスだけ。結構面白い(アジア大会以上に!)けど玉入れも綱引きも組み体操も騎馬戦も棒倒しもナシは寂しい。しかもBGMに「トリッチ・トラッチ・ポルカ」も「道化師のギャロップ」も「天国と地獄」もなくJ-POP(?)もどきばかり。まぁ仕方ないのかな?近所の小学校は我が家から見れば谷底にあって鎌倉名物谷戸のかなりの坂道を上り下りしなければならない。久し振りの激しい坂道に汗だく。まぁ運動になってイイか。たっぷり昼寝のあとホームページの更新原稿作り。晩飯はアジア大会を見ながら。テレビ中継は盛りあげに必死だが視聴率(注目度)はどのくらいあるのかな?卓球女子ダブルスは中国の世界一ペアに素晴らしい試合でしたね。張本の負傷は不運でしたね。VTRに収録しておいた「ブラタモリ」で利尻島を見てからベッドへ。
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