ナンヤラカンヤラ
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2003年 11月12月

BOOK
砂坂美紀『なでしこ つなぐ絆 夢を追い続けた女子サッカー30年の軌跡』(集英社)
砂坂美紀『なでしこ つなぐ絆 夢を追い続けた女子サッカー30年の軌跡』(集英社)

2月1日(水)
もう2月か…プロ野球はキャンプインか…朝RKB毎日放送『中西一清スタミナラジオ』電話出演。前の日曜の大阪国際女子マラソンについて。優勝した重友選手は2度目のマラソンにしては好タイムでも今季既にケニヤやロシアの選手が合計3人も20分を切るタイムを出していることを考えると日本長距離界としてはロンドン五輪に向けてさほど喜んではいられないことと快著『なぜ人は走るのか』(筑摩書房)について話す。いろいろ雑務。郵便物の整理をしてると砂坂美紀『なでしこ つなぐ絆 夢を追い続けた女子サッカー30年の軌跡』(集英社)という本が送られてきているのを発見。レイアウトは表紙や各頁に撫子の花弁があしらってあってまるでタレント本だがパラパラとページをめくると女子サッカーの過去の歴史などが結構ハードに書かれている。ふ〜ん…ナンデコノ本が送られてきたんやろ?…と思たら…あっ!著者の砂坂さんは去年暮れのなでしこジャパンの祝勝会で出逢ったライターで確か小生のスポーツ・ジャーナリスト塾にも顔を出したことがあると言ってた人物か(間違ってたらゴメンなさい。当日メチャメチャ多くの人と名刺交換したモノで…)。きちんと読み直そ。しかし『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』がようやく400ページを超えてブラジルでのエリオ・グレーシーとの闘いを終えて力道山との闘いに迫ったところ。なにしろ1ページ22字詰め21行上下2段組全700ページの大部。つまり1ページ当たり約900字で合計約630000字。400字詰め原稿用紙1500枚を軽く超える。オモシロイから読み出すと仕事にならんので困る(苦笑)。あっ。もう晩飯や。

2月2日(木)
朝から校正2本やっつけてイヨイヨ佳境に入ってきた『木村政彦はなぜ力道山を…』を一気に読破!と思たらちょいと引っ掛かる表現に遭遇。それは昭和10年の右翼団体武神会による正力松太郎刺殺未遂事件に関する記述。柔道新聞主幹で後の日本プロレス協会コミッショナー事務局長の工藤雷介が実行犯の元警視庁巡査長崎勝助を《読売新聞社玄関まで車で運んで、襲撃を見届けてから逃走》とあるが《運んだ》のは別の人物のはず…と思い久しぶりに佐野眞一『巨怪伝 正力松太郎と影武者たちの一世紀』(文藝春秋)を開く。確か工藤雷介は死ぬ間際の高齢になって佐野氏の取材に応じて何もかも喋ったはず。するとやっぱり実行犯長崎を《運んだ》のは武神会会長の熱田佐という人物のお抱え運転手の長門という男。この熱田が東京日々新聞(今の毎日新聞)幹部から「正力襲撃」を依頼されたらしいがソレはさておき佐野氏の著作には《長門の運転》で長崎・熱田・工藤《それに警視庁特高課の鈴木という警部補も乗り込んだ。長崎が本当に正力をやるか見届けるためだった》とあった。あ。ならば《工藤》が実行犯を《運んだ》という表現もあながち間違いではない。他の人物は『木村政彦はなぜ…』の本には関係ないですからね。というわけで個人的記憶に関する一件は落着。平成6年に刊行された本の内容をウロ覚えながら憶えていた自分の記憶力を自賛(笑)。この『巨怪伝』という本は「テレビの父」「原子力の父」「プロ野球の父」と呼ばれた正力のメチャメチャ面白い評伝なのだがサッカーに関して読売クラブを創っただけで《「Jリーグの父」という新たな称号を付与される栄誉をつかんだ》と書くのは完全な誤認。それを著者の佐野氏に直接話したことがあるが文庫本でも直されていないようで名著の瑕疵というには(スポーツライターとしては)あまりに大きな汚点に思える。早く訂正してもらえないかなぁ。「原子力の父」が実はプルトニウムを欲しがっていたことも最新の『新潮45』に書かれてたけど…なんて調べてたらあっという間に今日も晩飯。オモロイ本と出逢って格闘すると時間の進むのが早いなぁ。

2月3日(金)
朝から新しい仕事…という以上に10年越しのスポーツ・ジャーナリズムに関する書き下ろしのための本棚の整理。新たに読み直すべき本は3冊くらい…かな。午後から映画の試写会に行くつもりやったのが意外と本棚と仕事の整理が長引いてあきらめる。三池崇史監督屋から見ておきたかったけど…映画より仕事優先?いや映画もスポーツと音楽と並ぶ仕事のはず…う〜ん自分でもワカラン。今日から3か月間はスポーツ・ジャーナリズムを書き下ろすことを最優先せねば…と心に秘めて10年越しの…はオーバーかもしれんけどそれくらい以前から話してた企画を待ち続けてくれた筑摩書房のT編集者と銀座で打合せ。昔(1991年)『虫明亜呂無選集全3巻』を出版したとき以来の付き合いの編集者との久しぶりの打合せに気持ちを良くしてイロイロ雑談。さて今年こそ『スポーツ・ジャーナリズムを考える〜日本のスポーツ・メディアの問題点』(仮題)を書きあげなければ…。楽しく打合せをしたあと朋友Sと銀座で食事&ワイン。なかなかオモシロイBISTROを名乗る小さな店で美味&美酒。満足満足。帰宅して鬼は外福は内。とはいえ鬼も内にいたほうが面白いのではないか…などと考えてしまうから落ち着いた安定した暮らしが訪れないのか(笑)…などと思いながらZZZZZ…のはずが『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』を読み出したら止まらなくなってついに読了。ふ〜ん…なるほど…最後はこれで終わるか…。この世界の「勝負」になると野球はFAKEになりますが格闘技はCEMENTになるんですね。それにしてもオモシロイ本でした。オモシロイというのは小生の使う最高のホメ言葉です。

BOOK
佐々木隆『日本の近代14 メディアと権力』(中央公論社)
佐々木隆『日本の近代14 メディアと権力』(中央公論社)
猪瀬直樹『日本の近代 猪直樹著作集7 欲望のメディア』(小学館)
猪瀬直樹『日本の近代 猪直樹著作集7 欲望のメディア』(小学館)
デビッド・ハルバースタム『メディアの権力』(朝日文庫)
デビッド・ハルバースタム『メディアの権力』(朝日文庫)
杉山隆男『メディアの興亡』(文春文庫)
杉山隆男『メディアの興亡』(文春文庫)
河内孝『新聞社−破綻したビジネスモデル』(新潮新書)
河内孝『新聞社−破綻したビジネスモデル』(新潮新書)
上杉隆『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』(小学館101新書)
上杉隆『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』(小学館101新書)
上杉隆『ジャーナリズム崩壊』(幻冬舎新書)
上杉隆『ジャーナリズム崩壊』(幻冬舎新書)
上杉隆『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』(PHP新書)
上杉隆『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』(PHP新書)
ノーム・チョムスキー『メディア・コントロール−正義なき民主主義と国際社会』(集英社新書)
ノーム・チョムスキー『メディア・コントロール−正義なき民主主義と国際社会』(集英社新書)

2月4日(土)
日本のジャーナリズム(新聞)に関する著作で最もオモシロイ(小生の最高ホメ言葉)のは佐々木隆『日本の近代14メディアと権力』(中央公論社)。パラパラ読み直すと《為政者・権力者が独占してきた情報をすすんで公開・開示するのは何らかの国家の危機に直面して他の支持を取り付ける必要あるときが多い》という一文に遭遇。幕末の幕府系新聞の発行・第二次大戦末期小磯国昭内閣による言論暢達政策・ソ連崩壊期のグラスノスチ…。最近のネット社会メディア革命はどう位置づけられる?「橋下・堺屋維新」は…?日本の「公正中立不偏不党」を標榜しながら実体は「政府系メディア」といえるマスメディアの報道が変化するときこそ…。あ。「バカ新潮バカ文春」という言葉遣いは来るべき「政府系メディア」に対する攻撃の前段階的実験やったのかなぁ?ツイッター&フェイスブックは「日本的公正中立不偏不党政府系お抱えメディア」が支える「体制」を打ち破れるのか?…なんてことを考えてたら某友人から全然関係のない電話。彼は骨髄移植のドナー登録をしているがつい最近適合者が見つかり移植のための調査書類が送られてきた。その書類に「福島県在住または行ったことがある人物」は「その期間と浴びた放射線量」を書き入れる欄があったとか。影響は多岐に及ぶんですね。ジャーナリズムの資料整理&黒兵衛と散歩&風呂&晩飯後も資料整理&寝るZZZZZZ…。

2月5日(日)
終日スポーツ・ジャーナリズムに関する資料整理。ちょうど今週末から横浜桐蔭大学で同じテーマの集中講義が始まる。講義には好都合やけど3か月くらいで執筆を終えて本が出版されたら授業はどうしょうかな。今夏と今秋の立教大学と大学院での集中講義は「俺の本読んどけ」でオワリかな(笑)。昔の大学教授は講義で自分の本を1章ずつ読み上げてオワリ…なんてこともあったらしいけど…「本読んどけ」で本に書いてあること以外のもっとオモシロイ(たとえばDVDをいっぱい使うての)授業がいっぱいできると思うけど今の大学生に「明後日質問を受け付けるから今日と明日のうちに本を1冊読んどけ」と言うて読んでくれるかな?新書1冊くらい簡単に読めるはずやけど…なんて思いながら新しい書き下ろしの執筆準備をほぼ終えて明朝のラジオ出演に備えて東京へ。ホテルで日本vsシリア戦。うわっ。つまらん先制点取られてアナウンサーと解説者のマゾヒスティックなコメントがヒートアップ。「日本としてはディフェンスをケアしながら得点を取っていかなければなりません!」てそんなに必死になって言う言葉?サッカーなら当たり前のことでしょ。「前半のうちに得点はほしいでしょうがいいリズムで終わりたいですねぇ」って得点あきらめてるの?その前半終了間際に同点に追いついて「シュート!!良かった!!ヨカッタァ!!」って単なるファンですね。後半始まるときは「シリアが力を見せつけるのか」てそんなに強い相手なの?「バランスさえ良ければ(両サイドの上がりは)いけますからね」って当たり前でしょ。「(日本も)思い切ったプレイをタマに見せてもいい」って「タマに」でいいの?終了直前にクダラン決勝点を入れられて敗戦…「僕はここからだと思います」って「ここから」やらんとしゃーないやん。アナウンサーと解説者は視聴率をアップさせるためにマゾヒスティックに叫んでるのか知らんけど選手も含めて「上から目線」の闘い方が下手やなぁ。社会の混乱してるシリアより日本のほうがサッカー環境はずっと上のはずでソレは「力」に直結するはずやのに環境が悪くソレがハングリー精神としてパワーになるという文脈での闘い方しか語れない(できない)のはアカンで…と思いながら就寝。なぜか悔しくない。所詮は五輪予選。この経験が将来のW杯に生きればいい…ZZZZZ。

2月6日(月)
朝文化放送『吉田照美ソコダイジナトコ』生出演。1973年に生まれたローザンヌ国際バレエ・コンクールについて喋る。アレは町おこしイベント…とアトランタ五輪の前にローザンヌのIOC博物館の取材で10日ほど滞在したとき市の関係者から聞いた。いまやローザンヌだけでなく欧米の音楽やバレエのコンクールは大量参加のアジア人の天下。それもローザンヌ市の狙い通り。日本バレエ発祥の地である鎌倉市もそのくらいのコトを計画しなければ…かつて存在したワガノワ記念館(日本名霧島エリ子として日本にバレエを根付かせたロシアの亡命貴族)も今や民家。外国のコンクールで1位を取った日本人女子高校生は偉いけど日本のバレエ文化はどないするねん…といいたくもなる。あとスティーヴ・マックィーンやジーン・ハックマンやジョージ・C・スコットは米海兵隊出身と紹介して日本の防衛大臣の無知無能ぶりを嘆いたあと帰宅して机の虫になってせっせせっせとスポーツ・ジャーナリズム論と取り組んでいるとテレビ朝日からTEL。クルマ出すから局まで来てほしいとか。気分転換にOKして明朝の『やじうまテレビ』のために女子スポーツマンの一次的モチベーション(純粋にスポーツをやりたい気持ち)の強さにつて話す。男性は二次的モチベーション(金銭や社会的地位の獲得)がどうしても強くなりますからね。話し終えたあと馴染みのディレクター氏と雑談。ダルビッシュ有の名前について(イスラム神秘主義スーフィズムの托鉢僧とシーア派開祖のアリ=有を組み合わせた名前だということ)話してると何とディレクター氏がアラビア語専攻だったとかでメチャメチャ話が盛りあがる。世の中いろんな人がいるもんですねぇ。帰宅。メシ。風呂。寝る。

DVD
『ナイト&デイ』
『ナイト&デイ』

2月7日(火)
今週末から始まる桐蔭横浜大学スポーツ健康政策学部3年生相手の集中講義のための準備。この大学は非情にユニークな学生が集まってきて去年の集中講義も教壇に立って楽しませてもらったけどサテ今年は…?こっちも一応準備はするけど学生の反応を見てどんどん脱線することにするか…。来月熊本で開催されるスポーツ社会学会のシンポジウムにも招かれてるのでその準備も。シンポでのサブテーマのレジュメを書く。日本語で書き直すと饗宴での副演題の梗概を書く…となる…のかな?熊本での「饗宴」に期待(笑)。主演題は馬刺しですね(ナンノコッチャ・爆)。スポーツ・ジャーナリズムに関する書き下ろしでベルリン五輪と力道山のテレビ中継のことを猪瀬直樹『欲望のメディア』で読み直そうとしたけど本棚の何処を探しても見つからない。シャーナイから昨日娘に頼んで(自分の名前でコノ本を買うのは気が引けますもんね・笑)amazonで古本を買ってもらうと今日届いて早速ページを開けると猪瀬さんの墨蹟鮮やか朱印付サイン本。これでXX円は安いで。得した気分…とはいえ古本市場の暴落は文字で暮らす人間として笑えませんね。この先電子化されない古本はどーなる?

DVD
『しあわせの雨傘』
『しあわせの雨傘』
『シェルブールの雨傘』
『シェルブールの雨傘』
『昼顔』
『昼顔』
BOOK
永六輔『芸人その世界』(岩波現代文庫)
永六輔『芸人その世界』(岩波現代文庫)

2月8日(水)
朝RKB毎日放送『中西一清スタミナラジオ』電話出演。日本のスポーツ・ウーマンの活躍ぶりについて話そうと思ってたところがローザンヌ国際バレエ・コンクールだけで話は終始してしまう。まぁ鎌倉が日本のバレエ発祥の地やなんてこと誰も知りませんからね。その説明してたら時間が経って…。ラジオの後は終日デスクワーク。筑摩書房T氏より資料として永六輔『芸人その世界』(岩波現代文庫)が届く。おおーっと。確認したかった東京オリンピックのアナウンサーのコメントが俺の記憶と違ってる!《続いて(略)ガーナの選手団。上野の動物園でもさぞ声援を送っていることでしょう》と書いてあるけど俺が小学六年の時にTVで聞き高校時代に(大学時代だったかな?)読んだ『話の特集』でも《上野のお山のお猿さんたちもさぞかし喜んで(声援を送って?)いることでしょう》だったはず。親父に向かって何でアフリカの選手に日本猿が喜ぶねん?と訊いた記憶がある(そのときの様子は蔵出しスポーツ編参照。但し「上野のお山のお猿さん」についてはテーマが異なってしまうので書いてません)。他に岡本喜八『マジメとフマジメの間』(ちくま文庫)も送られてきてコレがページを開くと面白すぎて止まらへん。仕事仕事…と慌ててページを閉じると「晩飯でっせー」と女房のインターフォン。うむ。あっという間に1日が過ぎる。仕事の調子が出てる証拠かな?逆かな?わからんままに最近は晩飯に鍋モンが多いので晩飯映画劇場が見られへんと文句を言うと女房も次女も意外と賛成してくれる。で急遽晩飯後映画劇場はフランス映画『しあわせの雨傘』。はっはっは。これはフランス流ちょいと高級エスプリの効いたドタバタ喜劇やで。カトリーヌ・ドヌーヴはサスガ。「喜劇の出来る役者こそ名優」といえるのは男女を問いませんね。タイトルも竣工の設定(雨傘工場を経営する社長夫人)も『シェルブールの雨傘』に引っ掛けてるのかな。満足満足。大人の喜劇。最後にドヌーヴのヘアスタイルが『昼顔』と同じになるのがオモシロイ!!昔(高校時代かな)京都河原町三条スカラ座の入口に掲げられた「昼顔」の看板(ベッドの上に座って全裸の背中を見せる後ろ姿のドヌーヴ)に興奮したなぁ(笑)。それで必死になって堀口大學・訳の新潮文庫を読んだらマジメな小説なのにマイッタな。あ。マジメとフマジメの間…とはこのことか。

2月9日(木)
雪の新幹線への影響が心配なので少し早い目に家を出て関ヶ原付近で一面の銀世界と美しい伊吹山を観賞して大阪へ。少し早く着いたので毎日放送隣のジュンク堂書店へ。『マーラーの交響曲』が見つからん。ナンデヤネン…と呟きながら『ちちんぷいぷい』生出演。いろいろ喋らしてもろたけど山中アナのチュニジアからのソフト・イスラムのレポートが面白かったなぁ。イスラム社会は知らんことが多いなぁ。前田アナウンサーとメイクのスタッフ一同様よりちょっと早いヴァレンタイン・チョコをもらう。チョコレートは嫌いではないので義理でも冗談でも嬉しい(笑)。ウチの阿呆ベーシストの長男はチョコレートが食えない。クリームもダメ。従ってケーキはまるでダメ。酒は呑む。何も困ることはないやろけど学校に通てた頃ヴァレンタイン・シーズンになると二人の姉が大喜びしてた(笑)。いまはどないに処理してるねん。往復の新幹線で猪瀬直樹『欲望のメディア』再読。興行師正力の日テレ立ち上げの話と角栄による新聞TV系列化の話はスポーツ・ライター必読やな。もちろんジャーナリストにとって必読なのは当然で…スポーツ・ジャーナリストにとっても当たり前のことで…クロス・オーナーシップの問題点は皆さんご存じですよね。帰鎌&風呂&寝る。明日から集中講義ですから…ZZZZZZZZZ。

2月10日(金)
朝桐蔭横浜大学へ出勤。スポーツ政策健康学部の3〜4年生相手に集中講義1日目。今年の授業をはじめる前に出欠を取るかどうかちょいと悩んでいた。俺のスポーツ・ジャーナリズム論の講義はオモシロイと自信がある。だからスポーツ・ジャーナリズム論などに興味がない連中でも(勉強が嫌いでワケもわからず大学に通って単位がほしいだけの連中にも)オモロイ話を聞かせて目からウロコを落としてやりたいと思う。しっかし所詮勉強したくない大学生を無理矢理出欠で成績を付けると脅すのも…というわけでレポートの書き方提出の仕方を話して朝はスポーツ・ジャーナリズムの基本を講義。雰囲気を見渡してから午後からは出欠はとらないからヤル気のある学生だけ授業に出てくれればイイと話す。午後からは70人ほどいた学生が30人くらいに。マァこんなもんやろ。「スポーツの見方」を講義。教壇に立ちながらコレカラ半世紀ほど生き続ける彼ら20歳前後の学生にとって今の時間の講義がいったいどーゆー意味を持つのかと…ふと考えてしまう。大リーグのプロモーション・ビデオを見せて「何」を見たかを語らせ「見る」という行為は「具象」を見て「抽象」を思うことを説明。逆に「抽象」的な思考を「具象」で表すことが表現になることを解説。5時までの授業予定を4時頃に「今日はこれまで」として自分の部屋で質問を受け付け。1人の学生が質問にやってくる。マァこんなもんやろ。午後の講義をしてる最中にそろそろ執筆を始める新書『スポーツ・ジャーナリズム』の書き出しとちょっと長い前書きの構成が浮かんだ。講義で話すとそーゆー効能もあるのか…と納得。帰りの小田急でウツラウツラ。通勤経験もいろんな学生と接するのも貴重なモンですなぁ…ZZZZZ。あっ。ヤバッ。乗り越しするとこやったぁ。帰宅。メシ。風呂で読書。寝る。ZZZZZ。

MOVIE
『質屋』
『質屋』
『異邦人』
『異邦人』
BOOK
ゲオルギウ『二十五時』(角川文庫)
ゲオルギウ『二十五時』(角川文庫)
DVD
『地下室のメロディ』
『地下室のメロディ』
『エスピオナージ』
『エスピオナージ』
『エヴァの匂い』
『エヴァの匂い』
『王妃マルゴ』
『王妃マルゴ』
『女房の殺し方教えます』
『女房の殺し方教えます』
『パリで一緒に』
『パリで一緒に』

2月11日(土)
建国記念日。戦前の紀元節。かつては建国記念日(紀元節復活)反対が叫ばれていたり紀元節を祝う催しが行われたりしたけど最近はどっちもあまり聞かなくなった(テレビのニュースが報じなくなった?)。賛否は色々あるやろけど小生は『古事記』も『日本書紀』も日本人の創った素晴らしい神話オモシロイ古典として学校で教えるべきやないかと思てる。橋下大阪市長の意見は?てなことを思いながら終日机の虫。『スポーツ・ジャーナリズム』執筆開始直前の最終チェック。机に座り疲れて晩飯前映画劇場は最近WOWOWで放送されたのを録画した『質屋』。高校生のとき京都新京極の美松映画館でヴィスコンティ監督『異邦人』との二本立で見てロッドスタイガーの演技に大感激した映画。久しぶりに見て感動も新た。光の使い方が上手いと思たら監督はシドニー・ルメットで音楽がオモシロイと思たらクィンシー・ジョーンズやもんなぁ。うわっ。忘れもしないアウシュビッツを経験したユダヤ人役のロッドスタイガーによる衝撃のラストシーン!やっぱり凄いなあ…。最後に質屋で働く若者が自分の招き寄せたギャング仲間から主人を守ろうとして撃たれて死んだときにロッドスタイガーが口を大きく開けて声が出ないシーンの凄さ!(これは『ゴッドファーザーpart3』のアル・パチーノの先取りですね)。それに最後の最後は質屋の伝票を刺す太く長い針に自分の左手を…。その手は映さずにロッドスタイガーの顔のアップで主人公の人生のすべての痛みと虚しさが見事に表現されて…最近の残酷シーンオンパレードの映画とは数等レベルが違う見事な演技!素晴らしい映画!『質屋』『異邦人』それに『25時』と高校時代の小生にとっての大感激三大名作映画はどれもDVD化されてない。なんでやねん!?晩飯スポーツ劇場はフィギュア・スケート四大陸選手権。まぁ世界選手権前の実験試合としては浅田真央のショートはよかったんじゃないですか。昨日の高橋大輔のショートは失敗?成功?よくわからん。パトリック・チャンがいつの間にかチャンピオンになってしもたなぁ。男子は全体的にレベルが下がったような気がするなぁ…。それはチャンスでもあるはずやけど…。

2月12日(日)
朝ちょいと仕事して昼から都心へ。文京シビックホールでの佐渡裕指揮シエナ・ウインド・オーケストラのコンサートへ。曲目は最初はバッハ(トッカータとフーガニ短調)最後はプログレッシヴ・ロックでディープ・パープル(『Highway Star』『Smoke on the Water』『Burn』などのメドレー)とEL&P(エマーソン、レイク&パーマー)の『タルカス』。途中メッチャ懐かしいプログレがいかにバッハとつながってるかという佐渡さんによる解説とビートルズの『ヘイ・ジュード』の演奏もあって楽しい楽しいコンサートの最後は例によって楽器を持ってきたお客さんが舞台にどーっと上がって全員でスーザのマーチ。いやぁ満足でした。次はピンク・フロイドとキング・クリムゾンもやってほしいなぁ(笑)。演奏会終わって文化放送の台本を書いてるKさん夫妻と一緒に楽屋へ。佐渡さんやらいろんな人といろんな話してKさんと晩飯&ビールで明朝番組の打ち合わせ。そのまま東京泊。浅田真央は2位か…。滑りは絶対ワグナーより綺麗と思うけどなぁ。あっ。採点競技というのは経済によく似てるなぁ。ルールによって評価はガラリと変わるもんなぁ。いくら企業がエエもん作ってたくさん売れてキチンとした活動してもルールが変われば(円高になれば)好景気にならんのやもんなぁ。

2月13日(月)
朝文化放送へ。『吉田照美のソコダイジナトコ』生出演。昨日の本欄に書いた浅田真央の採点と経済について話すけど時間が足らずわかりにくかったかな…反省。ほかに大学の秋入学について。反対ではないけど就職のシステムも一斉採用から必要なときに必要な人を採用する通年採用へ変わらなきゃ。そして学生も勉強したい人だけが大学で学ばなきゃ。会社で働きながら大学に通うコースも一般的にならなきゃ。プロ野球の大学生指名はメジャーと同様6月になるのか…高卒でプロ入りした選手はオフに大学へ通うコースも開かれなきゃ。もちろん勉強したければ…ですけどね。なんて喋った後桐蔭横浜大学の集中講義へ。先週レポートの書き方を喋ってレポートさえ出してくれれば出欠は成績に関係ないという話をしたら出席者は60人くらいから15人くらいに減った。まぁそんなもんでしょう。俺の話を聞きたい学生を相手に日本の歴史&大坂夏の陣と瓦版の誕生&戦前の野球害毒論&国威発揚報道や戦後のGHQの影響等のスポーツ・ジャーナリズムの歴史を午前中に喋って午後からはTVのモーニングショウの誕生と『巨人の星』『あしたのジョー』の連載開始でスポーツ・ジャーナリズムが受けた影響から雑誌『ナンバー』の誕生と現在のスポーツ・ライティングの世界を一気に講義。ふうううー。そして市川崑監督『東京オリンピック』を見ながら作品解説。ふうううー。しかしいつ見てもエエ映画やなぁ。『ALWAYS三丁目の夕日'64』はもうちょっと東京五輪の「意味」を描いてほしかったなぁ。長い一日を終えて帰宅すると長女のBFが来ていて次女と孫と嫁はんも含めてわいわいがやがや。そうか。ホイットニー・ヒューストン急死か…。R&Bのシンガーとしてはまっとうな人生かも…。

BOOK
輪島裕介『創られた「日本人の心」神話「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史』(光文社新書)
輪島裕介『創られた「日本人の心」神話「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史』(光文社新書)

2月14日(火)
朝大学へ出勤。多くのサラリーマンやサラリーウーマンの皆さんと肩を並べて行列を作りバスに乗りJRに乗り藤沢から小田急に乗り柿生駅からバスに乗って約1時間半かけて桐蔭横浜大学へ。こーゆー書き方をすると毎日1年間を通して出勤している人に失礼かもしれないけど何故か皆さん元気がなく肩を落としているように見えるのは気のせい?それとも最近の景気のせい?ホントに最近の政治はヒドイと思うけど楽しいこと見つけてがんばりましょーよ…と背中に向かって声をかけたくなる。あ。そーいえばこの光景は15年ほど前にロンドンの朝の地下鉄で見た光景とどこか似てるなぁ…などと思いながら朝の授業はテレビラジオの番組の作り方やらマスコミの原稿の書き方etc。起承転結でなく転結承起で書けetc。マスコミが物事を伝えるときの思想(視聴率至上主義etc)はともかく方法論ノウハウだけはあらゆるところに応用できるはず。見てもらわなければ…読んでもらわなければ…とマスコミは日夜最大限の努力を払ってるのですからね。午後からは山下洋輔さんと林英哲さんの『ボレロ』やMGM映画『ザッツ・エンターテインメント』のDVDを見せてコレがスポーツか否か…を考えさせる。授業を終えて雑誌『季論21』の取材を受ける。マルクス主義を新たに考え直すところから世の中を見ることをコンセプトにしている雑誌のテーマは清武VSナベツネの読売お家騒動と日本のスポーツ界の病巣。思いっ切り話させていただく。そのあと一人の学生の相談に乗る。そうか。役者になりたくて頑張ってるんか…う〜ん…シェークスピアを読みなさい…ほか自分の「演劇志望役者体験」(笑)の経験を話す…それくらいしかでけんでぇ。で1時間半かけて帰宅。往復の車中で輪島裕介『創られた「日本の心」神話「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史』光文社新書を読み出すと冒頭に1997年のNHK『1000万投票BS20世紀日本のうた』の話が出てくる。うわっ。この番組に黒柳徹子さんの司会で宮川泰さん玉置宏さんと一緒にゲスト出演したのはオレやで。オレは「日本で最初のテレビっ子」として歌謡曲についていっぱい喋らせてもろたけどゲストの御両人にはザ・ピーナッツの話やら歌謡曲の裏話を楽屋でいっぱい聞かしてもろたなぁ。宮川さんも玉置さんも鬼籍か…黒柳さんはマダやな(笑・失礼)。

BOOK
立川談志『談志絶唱昭和の歌謡曲』(大和書房)
立川談志『談志絶唱昭和の歌謡曲』(大和書房)

2月15日(水)
朝RKB毎日放送『中西一清スタミナラジオ』電話出演。日本の女子スポーツが元気な理由をアメリカのスポーツ心理学者デューカス・スーザン・バットの理論から読み解く。女子はスポーツをやる一次的モチベーション(絶対にスポーツをやろうとする動機=攻撃本能or向上心or精神的葛藤=コンプレックス)が二次的モチベーション(金銭・社会的地位の獲得・名誉etc)などより強く純粋に働く環境にあるから…。少々古い文献からの知識だが今でもこれ以上にスポーツをやる動機を分析した納得できる理論と出逢ってません…という話をして(但しバット女史の名前は出さず)大学へ出勤。今日も1時間半かけて満員電車で…と思たら出勤時間を1時間遅らせただけでJRも小田急もがら空き。そんなもんか。おかげで椅子に座って立川談志『談志絶唱昭和の歌謡曲』(大和書房)を思い切り楽しむ。コノ本は永六輔『芸人その世界』(岩波現代文庫)に書いてあるような豊穣雑多な経験を一人の芸人の体験として山ほど語ってるところが凄い!ふ〜ん淡谷のり子ってそんな人やったのか…ここには書くのが憚られますが凄い!!大学集中講義最終日はスポーツを考える。演習の例題としてあらゆる格闘技を分類解説。ボクシング系とレスリング系と柔道系と相撲系とフェンシング剣道系の違いについて学生に考えてもらう。午後からはアナニアシヴィリとルジマートフのバレエを見てもらってスポーツとバレエ(アート)の肉体の使い方の違いについて考えてもらい最後にクロード・ルルーシュ監督の1968年グルノーヴル冬季五輪の映画『白い恋人たち』を見てもらい「時代の変化とスポーツの変化」について考えてもらう。それでオシマイ。ま。オレの授業を聞きたいと思た15人くらいの学生にはイイ授業になったのでは…と自室に帰ってレポート提出を受け付けるとナント49名モノ学生が提出。初日の授業に出席した9割が提出。まぁ勉強するより単位がほしい連中が多いのやろね…と思て何名かの学生と話をすると「就活と重なったので…」「欠席してもイイといわれたのでクラブを優先…」等々。まぁエエか。ただしなかに「1回目の授業に出たら話が難しかったので自分にはわからない…」といった学生がいたので「難しいから授業に出るのと違うの?わからないなら訊けよ。わかる内容なら授業に出る必要ない…」ま。こんな話がちょっとでも学生の心に残れば…ということかな。バス停で帰りのバスを待ってると一人の学生がレポートを届けに走ってきた。締切時刻は過ぎてたけど受け取ってやる。帰りの電車立ちっぱなし。ふうー。ヨメハンと娘どもと孫とわいわいメシ食ってビール飲んでフロ&ネル。4月からの新学期は集中講義でなく毎週月曜ラジオ出演の後に授業を半年間。どないなるのかなぁ……ZZZZZZZZZZZZ。

2月16日(木)
久々の自宅勤務(笑)。午前中ヨメハンが整えてくれた税理士さんに渡す確定申告のための資料と格闘。ふううう。午後から学生たちのレポートの採点作業を始めよう…と思たら某テレビ局夕方のニュース番組から2020年東京五輪招致実現の可能性について電話取材。東京のライヴァルは前回ラテン連合でリオに協力したマドリッドか…経済成長著しいトルコのイスタンブールか…オイル・マネーの魅力で12月開催をIOCに認めさせたドーハか…。IOCファミリー(幹部)は2024年はパリにやらせたいらしい。というのはパリは北京五輪のときにIOCの要請を受けて第2の天安門事件が起きた場合の代替地として立候補。その「要請」を果たしたパリは2012年の開催が確実といわれてたのにイラク戦争に反対してアメリカが何票か引き連れてロンドン支持に回ったため惜敗。そこでクーベルタンの出身国を2024年に…ということらしい。となると2020年は欧州以外の国から…でドーハか東京が有力(イスタンブールは「欧州」でバクーはパワー不足ですよね)。そしてドーハの12月開催はアメリカTVメディアが猛反対するから東京に…?いやオイル・マネーは米TV界もスポンサーの力で動かす?そこへいくと東京の復興五輪は美しすぎるなぁ…。せめて英語や仏語がペラペラの人物が招致外交の最前線に立たないと…てな話をする。晩飯後も別のテレビ局から明朝の朝番組で取りあげる東京五輪招致についての電話。こっちは電話出演ではなかったけど同じ話を繰り返す…と日本の「力」が足りんことを改めて痛感。復興五輪は武道の都市宣言をした石巻市なども支持してるけど…もっと大きな世界を動かすメッセージ&日本復活のメッセージはないものか…というても2004年のアテネ五輪開催が国の破滅の引き金になったとも言われるギリシアのようになってはイカンし…きっと五輪開催は元気な明るい話題として日本復活の引き金になるはずやけど…。

2月17日(金)
朝から桐蔭横浜大学学生たちのレポートの採点。履修者65名。レポート提出者約50名。読むだけでタイヘンやな。小生のレポートのテーマは毎年同じで興味のあるスポーツマンにインタヴューすると仮定して20の質問を記せというもの。それにオモシロイ(!)タイトルを付けて提出。今年インタヴュー相手にサッカー選手や関係者を選んだ学生が19名(本田4・俊輔3・メッシ2・岡ちゃん2・李・澤・ドゥンガ・トゥーリオ・ヒデなど)。プロ野球関係者は10名(イチロー4・田中・楚・ダルビッシュなど)。フィギュアスケート(美姫・真央・荒川)3名。バスケ(ジョーダン)3名。テニス(錦織)2名。ハンドボール(宮崎)2名。柔道(野村)2名…など。オモシロイところでは把瑠都(大相撲)福士(マラソン)棚橋(プロレス)…それに巨人育成選手(柴田)…うわっ!!EXILEのAtsushiなんてのがある!!これで内容がスポーツ的で面白ければサイコーやけど…う〜んんん…。採点は1日で終わりそうもなく夕方から横浜へ。出版社S社のO氏と新企画の打合せ。確かにその企画は面白くやってみたいですけどねぇ…とかどーのこーのと話して横浜みなとみらいホールへ。金聖響指揮神奈川フィルでベートーヴェンP協1番。この第3楽章はいつ聴いてもラテン系ジャズですね。ピアニストの横山幸雄さんお見事!インターミッションのときに「大阪から来ました。ちちんぷいぷい見てます」という母娘さんとロビーで握手。あと拙著に4冊サインを求められる。ありがたいこってす。そしてメインはマーラーの交響曲第1番「巨人」。『マーラーの交響曲』で聖響さんが「花の章」付きでやりたい…と語ってるように5楽章版での演奏。花の章がニーノ・ロータの映画音楽のように甘くロマンチックに響く。そして疾風怒濤の最終楽章。素晴らしい演奏!立ち上がって拍手する人も!終わって楽屋へ。聖響さんやマネジャーさんと積もる話をいろいろ。現在神奈川フィルは資金難でブルーダル基金や神奈フィルを応援する会を通して寄付を募ってるらしいけどこんなエエ演奏をするオケは存続してほしいなぁ…。

DVD
『クレアモントホテル』
『クレアモントホテル』
『ムッソリーニとお茶を』
『ムッソリーニとお茶を』
BOOK
なかにし礼『歌謡曲から「昭和」を読む』(NHK出版新書)
なかにし礼『歌謡曲から「昭和」を読む』(NHK出版新書)

2月18日(土)
朝黒兵衛と散歩のあと延々と学生のレポート採点。うむむむむ…今年は仰天するほどオモロイもんがないなぁ。去年はベッカムにサッカーと女のどっちが好きですか?なんてぶっ飛んだのもあったけど…まぁソレがエエというわけでもないけど今年は「お訊きする」スタイルが多すぎる。答えは自分で探し出してからインタヴューでソレをぶつけんとイカンのに…俺の授業の「何」を聞いとったんや…。S(90点以上)はナシ。A(80〜89点)はオマケで3名。まぁいつもこんなもんか。夕方になってやっと終了。晩飯映画劇場は『クレアモント・ホテル』。養老院のようなホテルで一人暮らしを始めた老婆とイケメン若者の優しく美しい出逢い。いやぁ上品で素晴らしい映画でした。いつになったら若者が老婆を騙すのかと思てたら事件らしい事件もなく妙な倫理観も道徳観も押しつけられず若者は若者の道&老婆は老婆の道を歩み二人の道が一点で交叉する。まぁ金銭的に恵まれた老後だからと言えなくもないけどソレだけに漂う根源的寂しさも淡々と描かれてイヤァなかなかにイイ映画でした。主演のジョーン・ブロウライトはゼッフィレッリの『ムッソリーニとお茶を』でイタリアの遺蹟をファシストから守ったオバアサン役を演じた人物。気品があって娘さんがパリにいる隣のおばあさんにどこか似てる(笑)。ベッドでなかにし礼『歌謡曲から「昭和」を読む』(NHK出版新書)一気に読破。いやぁこれまた素晴らしい本でした。『カチューシャの歌』で幕を開け軍歌でインフラ(歌で一つにまとまるという国民的土壌)が整えられた「日本の歌謡曲」がレコード会社の作詞作曲家歌手専属制(独占制)からアメリカ式音楽出版制(作詞家作曲家のフリー化)に切り替わって飛躍的に発展しグループサウンズもニューミュージックもアイドルも呑み込んで頂点を迎えたあとCDとネットの出現によって寿命を迎えて絶滅するまでの歌の歴史。なるほどブーレーズが第二次大戦後に「オペラは死んだ」と言ったのと同様「昭和」が終わったときに「歌謡曲も死んだ」のですねぇ。AKBも初音ミクも氷川きよしもジェロも「歌謡曲」ではないですからね。

2月19日(日)
日曜か…何か気分が晴れんなぁ…と思いながら黒兵衛と散歩のあとコラム1本仕上げる。ローマが五輪招致辞退でこれがホンマのArrivederci Roma(♪アリ〜ヴェデ〜ルチロ〜マ〜)やなぁ…って意味わかります?カンツォーネ好きな人ならわかりますよね…って50歳以上の人限定やな(苦笑)。関係ないけど1960年のローマ五輪を視察に行った1964年の東京五輪運営委員会の人々がコレは便利!と持ち帰ったアイデアが歩道橋。ただしローマでは五輪が終わるとすべて撤去。その仮設施設を常設鉄筋コンクリート施設として持ち込み現在多くの鉄部分が錆び付き使われなくなって放置されている。原発施設だけはそうはならないように。何せ地震と津波多発地帯に建っている原発は日本だけですからね。午後から東京初台オペラシティへ。中劇場で遠藤周作原作松村禎三作曲オペラ『沈黙』を見る。暗く重いテーマ。現代音楽もムズカシイ。演出を現代イスラム世界に変えて…なんてことも無理やしなぁ。日本のクラシック関係者はオペラを高尚学問哲学的なもんにしてしもたなぁ。ヴェルディやプッチーニのテーマは愛と政治と不倫と殺人やのに…現代音楽やからシャーナイのかなぁ。『金色夜叉』をオペラ化しなかった(できなかった?)のが日本クラシック界の限界…と永竹由幸さんは言うてたけどそのとーりやな。三枝成彰さんのオペラ『忠臣蔵』は惜しかったなぁ…なんて今もついつい思ってしまいますね。そのまま東京泊。

2月20日(月)
朝文化放送『吉田照美ソコダイジナトコ』生出演。日本の原発が間もなく全て稼働しなくなる。東電は石油燃料費代が必要で値上げするという。そこには何年か先までのウラン購入代金が含まれるという人もいる。すべては情報が公開されてからだ。あと東京五輪招致を賛成の立場から話して横浜桐蔭大学へ。成績表を届ける。小田急線でシッカリ眠って帰宅。その前に久しぶりに帰ってきていた長男も含めて大船で仕事の長女を除く家族5人で昼食。そーいや昔は家族でよく外食してたなぁ…と昔を思うのは歳とった証拠?帰宅してナンヤラカンヤラ食事のあと家族で鍋をつついていろいろ音楽聴きながらわいわい晩御飯。そーいや昔は大勢で晩御飯を…と昔を思うのは…と筒井先生の『ダンシング・ヴァニティ』のように同じコトを繰り返すのは歳をとった…もうエエわ(苦笑)。

2月21日(火)
朝午後からの講演会の資料調べをちょいとして昼前新横浜へ。新幹線で京都へ。ハイアット・リージェンシー・ホテルへ。任天堂に勤める友人の依頼で『プロ野球の今と将来』と題して講演会…と思たら任天堂の会合なんてどこにもない。フロントに聞いても任天堂様の会はございません。うわああーっ!!日にちを間違えたか…場所を間違えたか…大阪のハイアットか…と焦って任天堂に電話したら場所も時間も間違いない。あ。「京都広報懇話会」という会で京都の主要企業の広報担当者の集まりとか。その会の幹事社が任天堂…ということでホッと胸を撫で下ろす(ホンマに心臓止まりそうになったでぇ・汗)。そのうえ…そうか…京都の企業人の集まりと言うても広報担当者の集まりか…と50人程度の場内を見回して話す内容を変更。スポーツ・マスコミ人の仕事とプロ野球(スポーツ)とマスコミの関係…つまり大学の授業を大人向きにアレンジしたうえで昨今のダルビッシュのMLB入りや巨人の騒動や日本のメディアのクロス・オーナシップの問題点などを盛り込んで話す。内容的には楽しみながら参考にしてもらったようで良かったヨカッタ。懇親会にチョイト出席して歓談&名刺交換&ワイン&軽食。京都というところはタキイ種苗京都機械工具島津製作所村田製作所オムロン日本新薬GSユアサ三洋化成ワコール川島織物等々…ケッコウ面白い会社が仰山あるもんやなぁ…と感心しながら京都弁丸出しで何もかもホッとしたあと1時間弱で失礼して久しぶりに祇園の『酒肆G』へ寄って『マーラーの交響曲』渡してビール飲んで帰鎌。慌ただしい日帰りになってしもたけど帰りの新幹線は爆睡ZZZZZZZZZ…。

BOOK
坂井保之『プロ野球血風録』(新潮社)
坂井保之『プロ野球血風録』(新潮社)

2月22日(水)
朝RKB毎日放送『中西一清スタミナラジオ』電話出演。2020年ローマ五輪招致断念と東京の可能性について。メディアはイスタンブール強敵説やけど俺はドーハのほうが怖い。2022年W杯も決まってるうえIOCに12月開催計画の承諾も取り付けた。それをアメリカのTVは嫌ってるらしいけどオイルマネーが番組スポンサーになると言えば…。しかし東京都は今どんな「活動」をやってるねん?郵便物の整理&仕事の整理。新潮社から坂井保之氏の『プロ野球血風録』が届く。『新潮45』連載を手伝わせていただいた一冊。『スポーツ・ジャーナリズム論』の書き下ろしになかなか取りかかれないのでちょっとイライラ。メモは仰山でけてんのやけど…。とりあえずは週末名古屋でのオペラ講座のレジュメ執筆。あ。校正やらメールのやりとりやらでアッという間もなく晩飯。まぁこーゆー日もあるわい。メシ食って風呂入ってからサッカー五輪予選。4−0か…。もっと取れたはずやけど…この程度の実力かなぁ…技術も精神力も実況中継力も解説力も…。寝よ。ZZZZZZZZZ…。ちょいと夜中に起きて…ナニィ!!シリアがバーレーンの負けたぁ!?1−2か…。まぁめでたいこっちゃけどコノ世代がさらに成長するための絶好の苦しむ機会がなくなった?

2月23日(木)
朝から終日机の虫。午前中は週末オペラ講座のレジュメを完成させて午後から『スポーツジャーナリズム論』の構成最終整理。いろんなアイデアを書き落とさないためのメモ作りが延々と続く。いつまでもメモばかり作っててもシャーナイので執筆を開始。メモ作りは並行して…しかしサテどの部分から書き出すか…う〜ん…チョイト悩むなぁ…最初はいつもこーやなぁ。『マーラーの交響曲』のときもそーやった。こーゆー日がこれから続くのか…と思うと…かなり楽しい(笑)。やっぱり本作りは好きですからね。そこへ某TV局ディレクターから電話。某番組で東京五輪招致を取りあげたいという。アイデアの打合せを…というので大船まで来ていただけるなら喜んで…で『との山』へ。ビール飲んで焼き鳥食いながら東京五輪招致の問題点やら1964年の五輪について話す。ついでに市川昆サンとレニ・リーフェンシュタールさんと3人で座談した時の話も…。結局五輪招致問題はオリンピックとは何か?という問いに対する答えを探すことに尽きるんですね。都市を造り直し官僚機構を造り直しスポーツ組織を造り直しソレを外交でアピールするのもオリンピックを開催する意義に含まれるんですね。むしろ大切なのはスポーツ以上にスポーツの周辺や縁辺に存在するもの…で1964年にはソレを東京と日本は完璧にやってのけたんですね…という話。旨い焼き鳥に酒がすすんでチョイト酔ったかな…ウイッ。

2月24日(金)
朝から終日机の虫。そーいえば去年『マーラーの交響曲』(講談社現代新書)の完成目指して書きまくってた10〜11月もこんな感じかな。今回は『スポーツ・ジャーナリズム』(ちくま新書)。一昨昨日の講演でも大学の授業でもスラスラスラと口を衝いて出てくる内容。それだけに活字にするのは難しい。アレも書きたいコレも書きたいという気持ちが募る。意欲が空回りする。『マーラー』はある程度分厚くなるのは覚悟してた。けど今回の本はそーゆーわけにはイカン。より大勢の人が対象の本ですからね。しかしもっとスラスラスラと書き出せると思てたら意外と初っ端から引っ掛かる。うんうんうんうん…言うてるとアチコチから別の仕事の電話。うんうんうんうん…アチコチアチコチ…うんうんうん…アチコチアチコチ…なんのこっちゃ…と思ううちに晩飯…映画劇場の変わりにオペラ劇場は明日名古屋の文化講座で取りあげるワーグナー『神々の黄昏』。この長い楽劇を残された2回の講座に分けて詳しくやるか…1回でダイジェストにして最終回はバレンシア・オペラ以外のいろいろな演出を楽しむか…。まだ結論が出ん。うんうんうんうん…悩んでばっかりの一日。悩むと眠くなるのか椅子に座ったまま寝かかる。おおーっとサッカー・アイスランド戦やった。勝って当然とはいえ前転からのスローインは久しぶりに見た。高校時代メキシコ五輪銅メダルと釜本人気で日本のサッカーが一時的にフィーバーしたとき同級生の運動神経抜群のDがやってたなぁ。驚いた人もいたけどあのスローインは昔からあったことです。そのうち立ったまま投げても距離が出る体力がついたので廃れただけ。世ノ中ニ新シキコトナシ。新シキコトハ忘レ去ッタコトナリ…とはソロモン王の言葉だとボルヘスが書いてたなぁ。しっかし眠い。昨日の酒がまだ残ってる?

2月25日(土)
朝仕事。机の虫。歳とると朝が早いのでこの時間帯を活用出来るか否かが単行本書き下ろしの勝負ですね…と思いながらあまり仕事進まず(トホホ)昼前から新横浜へ。新幹線経由で名古屋へ。中日栄文化センターで4月からの二つの新講座の打合せ。オペラ講座は『プッチーニが描いた愛のカタチ』(今週水曜更新の「蔵出しコラム音楽編」参照)。プラス新たにロンドン五輪イヤーとしてスポーツ社会学講座『オリンピックから世界が見える』(今週水曜更新の「蔵出しコラムスポーツ編参照」)の打合せ。さらに東日本大震災から1年ということでいろいろ特別講座の組まれているなかで乙武洋匡サンと被災地を訪れて得た感想を語り合うトーク「元気を出す方法」(6月1日)と7月下旬に予定している兵庫芸術文化センターの佐渡裕プロデュース・オペラ特別観賞『トスカ』の打合せ。いろいろ予定が入ってるなあ…しかし昔はもっと忙しかったなあ…若い時は体力あったなあ…当たり前のこっちゃなぁ…などと思いながら打合せをこなしたあとオペラ講座はワーグナー『神々の黄昏』。バレンシア・オペラの演出は人間界の住人が$¥∈(ユーロのつもり)等のマークが入った服を着てる。ライン河の黄金が乙女たちの手を離れて地下のニーベルハイムの小人族を経て地上世界に溢れて以来経済によって世界は堕落した…ということか。経済には神話がない。神々にはゼニなど必要ないですからね…てな寓意を解説。長いオペラをダイジェストで見ていただいたがソレでも英雄ジークフリートの死まで。世界の全てが破壊される大団円の結末は来月に持ち越し。ま。予定通りです。ワーグナーの音楽は凄い。新幹線で帰鎌。メシ&フロのあとチョイト仕事を整理してTVをつけるとウワッ!!NHKーBSで『ウェスト・サイド・ストーリー』の振付をしたジェローム・ロビンスの特集をしてる!ネタモトはパリ・オペラ座バレエ団とフランスのTV局。うわっ。ラヴェルのP協で踊ってる。基本クラシック・バレエ。オモロイ!しかし眠い。ハードディスクに録画してZZZZZZ。

BOOK
岡本喜八『マジメとフマジメの間』(ちくま文庫)
岡本喜八『マジメとフマジメの間』(ちくま文庫)
亀山佳明『生成する身体の社会学 スポーツ・パフォーマンス/フロー体験/リズム』(世界思想社)
亀山佳明『生成する身体の社会学 スポーツ・パフォーマンス/フロー体験/リズム』(世界思想社)
吉井妙子『神の肉体 清水宏保』(新潮社)
吉井妙子『神の肉体 清水宏保』(新潮社)

2月26日(日)
朝TVで東京マラソン。目を皿にして耳を欹てて(「そばだてて」と読みます)2020年東京オリンピック招致キャンペーンに関する情報を探す。しかし…何もナシ。都民や国民に訴える絶好の機会やというのに東京都は何しとるんや!!そーいえば某TV局ディレクターが東京マラソンでの東京五輪招致のPRをどうするのか…と都庁に問い合わせたら今年から主催が「都」ではなく「財団法人」に変わりましたので…といわれたとか。そこで「一般財団法人東京マラソン財団」に問い合わせると予想通りの回答。五輪招致はウチと関係ありませんので…。かくして東京都は東京五輪招致の絶好のPR機会をみすみす失う。IOCの極秘世論調査が早くも行われてるとも聞くのに東京は前回の立候補同様盛りあがりナシ…か…。ほんで来年のIOC総会目前になってマスコミが投票の行方は…と騒ぐのかいな。都民の盛りあがりがなかったですねぇと…嗚呼。レースはまたしてもフリーのランナーが活躍。大学生から実業団に進んだエリート・ランナーたちは駅伝ばかりに力を入れてるのか…。午後になって仕事の合間に東京マラソンの様子を時々チェック東京五輪招致とは無関係ですな…。あの芸能人やアナウンサーたちは8倍近い抽選に当たったのかな?それとも宣伝になるから特別枠?それなら東京五輪招致の宣伝もやらんかい!猪瀬副都知事もただ走っただけではあきまへんで。胸に五輪招致のメッセージ書いて…五輪招致の幟も旗もいっぱい立てて…まさか…規則でランナーや沿道での宣伝行為は禁止されてるから?そんな阿呆な。同じ東京のイベントやのに…。夜東海道線で岡本喜八『マジメとフマジメの間で』(ちくま文庫)パラパラ読みながら(オモシロイ!)東京のホテルへ。2〜3日前に送られてきた本=亀山佳明『生成する身体の社会学 スポーツ・パフォーマンス/フロー体験/リズム』(世界思想社)を読みながら寝る。学者先生のカタイ本やけどなかなかオモシロイ。そう。スポーツマンはZONEに入るンですよ。けどナンデこの本が送られて来たんやろ?高価な本屋から嬉しいけど…東京泊…ZZZZZZZZZZ。

2月27日(月)
朝文化放送へ。『吉田照美ソコダイジナトコ』生出演。東京マラソンで東京五輪招致をまったくアピールしなかったことのナンセンス&東京マラソン財団という財団法人が都職員の天下り先になる危険性を指摘。横浜スタジアムの取締役が横浜市職員の天下り先になっている例もありますからね。番組終了後帰宅して机の虫。せっせせっせと原稿書き。うわっ。今日はアカデミー賞の発表やった。そうか。『津波と桜』はアカンかったか。残念ですね。震災のことを世界に広く伝えるチャンスでもあったわけで…。うわっ。主演女優賞はサッチャーのメリル・ストリープ。早よDVDにならんかなぁ。モンローも見てみたい。作品賞その他はモノクロ・サイレントの『アーティスト』。3Dドルビー時代にナカナカの選択。アメリカはこのへんが侮れない。スコセッシの3D作品も含めて今年は早く見てみたいと思う作品が多い。まぁコノ歳になると早く情報を仕入れることよりも分析して考えることのほうに高い価値を見出すようになる。要するにジャーナリストから評論家に変化したわけですね。もっと正しく言うならジャーナリスティックな仕事から評論家的な仕事やアカデミックな仕事に変わったわけでコレも年齢とともに起こる必然的な変節かもしれんと思いながら机の虫をせっせせっせと繰り返して晩飯は『との山』へ。共同通信の担当者3名と歓談しながら食事。1人は初対面ながら京都出身で職種柄祇園や宮川町に詳しく俺のよく行く『酒肆G』へも紹介者に連れられて行ったことがあるとか。そのうえ格闘技ファンでいろいろ話が盛りあがる。楽しい酒&飯&話題。最近少々飲み過ぎかなぁ…。油断大敵脳出血。自戒自戒。

BOOK
辻隆太朗『世界の陰謀論を読み解く ユダヤ・フリーメーソン・イルミナティ』(講談社現代新書)
辻隆太朗『世界の陰謀論を読み解く ユダヤ・フリーメーソン・イルミナティ』(講談社現代新書)

2月28日(火)
今朝の朝日新聞スポーツ欄には名物記者の西村欣也氏がオモシロイ記事を書いていた。ディーエヌエーが釣りゲームを真似られたと訴えたグリーに裁判で負けてゲーム配信差し止めと2億円以上の賠償が命じられたという。そこで『この判決をきっかけにDeNAにプロ野球球団を持つ資格があるのか、再び議論すべきだと思う』というのだが大賛成!球団を所有したりスポーツイベントに関わる「資格」については根本的に議論すべし!!マスメディアの球団所有やスポーツイベントの主催(読売の巨人所有や朝日の高校野球主催)もその資格の可否を論じるべし!!それが(多分)論じられない(スポーツジャーナリズムが機能しなくなる)からメディアは球団を所有したりスポーツイベントを主催してはいけない!!というのが小生の意見ですが10年ほど前に(もっと以前だったかな?)北海道で一緒にシンポジウムに参加した西村さんは話をDeNAだけに限るのかな?昼前から新幹線で大阪へ。毎日放送『ちちんぷいぷい』生出演。去年の9月以降(角アナウンサーが引退後)火曜日は初めて…かな。キンコンカン健ちゃ〜んは何度も一緒に出たことあるけどロザンの二人とは久しぶり。『朝ズバッ!!』でお天気やってた根本さんは『ぷいぷい』初登場とかで小生も初めて。そうか。エルピーダの倒産は日米半導体協定の外交不手際が尾を引いてるのか…。そもそも日本の会社がエルピーダなんてギリシア語を名前にしたのが間違いですね。いろいろ楽しい3時間。ビフカツ・サンドが美味でした。往復の新幹線で辻隆太朗『世界の陰謀論を読み解く ユダヤ・フリーメーソン・イルミナティ』(講談社現代新書)読み進む。オモシロイ。ナンセンスと批判しながらそのナンセンスが何故生まれたのかを読み解いてる本を読みながらそのナンセンスを楽しんでる自分に気付く。「オウム真理教が我々社会の鏡」というのはそういうこっちゃな。

2月29日(水)
一面銀世界。まだまだ勢いよく空から白い粉が降る。年に一度の大雪。4年に一度の閏の日。俺が知ってるこの日が誕生日の人物はロッシーニ。なんとなくこーゆー天才(バッハ的でもモーツァルト的でもベートーヴェン的でもない大天才)が生まれそうな日…とも思える。朝RKB毎日『中西一清スタミナラジオ』電話出演。東京マラソン財団について。財団にする必要はあったんですかねぇ。民官組織の株式会社では官庁も都庁も警察も消防署(救急車)も協力してくれないんですかねぇ。日本は官が支配する国なんですねぇ。その後終日机の虫。せっせせっせと原稿書き。かちゃかちゃかちゃかちゃとキイボードを叩く。ふうううーっ。調子が出んなぁ…。あっという間にW杯予選。強いですねぇ…ウズベキスタン。控え選手が一所懸命ですね。それに較べてトップスターを集めた日本の選手は巧さは見えても直向きさはゼロでしたね。ふ〜ん。「ひたむきさ」って「直向きさ」と書くんや。知らなんだ。なるほど。「ゴールへ向かって一直線」が「直向き」なんですね。ザック監督も見なくてもいい試合ならそー言ってくださいな。まぁブラジルでもオリンピックで日本に負けることもあるんやからコレを苦い薬にしてくれればいい…と監督と選手を信頼しておきましょう。しかし藤本×乾○ハーフナー×李?…でしたね。サァなでしこは…。強いなぁ。きっちり勝ちますね。パスもシュートも新人デビューもきっちりやってますね。男子も見習うべきですね。きっちりやるべきことをやるということだけですねんけどね。それはともかく「アルガルベ」とはポルトガル西南端地方ことらしい。意味は…なかなか複雑やなぁ…。

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