ナンヤラカンヤラ
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2003年 11月12月

BOOK
『中島敦 ちくま日本文学全集』(筑摩書房)
『中島敦 ちくま日本文学全集』(筑摩書房)

4月1日(日)
大阪のホテルの朝飯ヴァイキング食いながら読書はマクルーハン『メディア論』。少しずつ読み進むが難しい…けど面白い。身体の延長の存在としてのすべてのメディアからメッセージを読み取る方法論として読めば新時代のニューメディアが創る新時代のあり方も理解できるはず…やけど…1日10頁が限界やな。午後から毎日放送へ。春休みの特別イベント「MBS春の桜祭り」の一環でテニスの沢松奈生子さんトランポリンの廣田遥さんという二人のオリンピアンと一緒にトークショウ『スポーツ親子ゼミナール』。司会は河田アナウンサーで今夏のロンドン五輪のことや過去のオリンピックの隠されたエピソードなど盛り沢山にイロイロ楽しく喋る。開会式の入場行進でテレビに映りやすい場所は…なんて考えてたのんは関西出身のオリンピアンだけやろなぁ。帰りの新幹線では何故か家を出るときに本棚からひょいと鞄に入れた中島敦の短編集を読む。『巨魁』とか『メディア論』だけでは脳味噌が固まってしまうと本能的に思ったのでしょうね。弓矢の大名人が弓を引かなくなって超名人の域に達する『名人伝』や容貌峭刻(ようぼうしょうこく)となるほど性格狷介(せいかくけんかい)となり発狂変身して人食い虎となった男の物語『山月記』などの短編(四字熟語の意味は各人で調べてください。ウジハラくんは御存知かな・笑)。昔若い時に読んでさほど面白いとは思わなかったけど歳取るとソノ見事さに感服。素晴らしい!帰宅したらちょうど女子サッカー日米戦。互角に渡り合うイイ試合。けどオリンピックとなるとアメリカはもっとガンガン体力で押してくるんやろなぁ。フィギュアスケートは結果を知ってるから録画しただけで見る気になれず。浅田真央はどないしたんやろ?明日にでもゆっくり見直そ。

4月2日(月)
早朝迎えのクルマに乗って文化放送へ。『吉田照美ソコダイジナトコ』生出演。今日からリニューアルでアシスタントが唐橋ユミさんから佐藤友紀さんに交代。最近絶好調で多忙の唐橋サンは水木金の担当になるとか。実は小生も今年の新年度から肩書きを変えます。これまでスポーツ・ライターとかスポーツ&音楽ライターと称していた肩書きをやめて…パンパカパ〜ン!!…『スポーツ評論家』になります。ええっ!?エライ古めかしくありきたりの…と思う人もいるかもしれないけどキチンと「評論」ができるくらいに自分に蓄積ができたと判断しました。それに音楽その他のアート(に関する評論)もスポーツ(評論)という言葉に含まれますからね。というわけで若い時は「スポーツ評論家」と呼ばれるコトを嫌がって拒否していましたがコレからは堂々と「スポーツ評論家」と名乗ることにします。他に「スポーツ評論家」と呼びうる人物が存在するかなぁ…と考えれば「スポーツ記者」「スポーツライター」「スポーツ・ジャーナリスト」「スポーツ・コメンテイター」「スポーツ解説者」「スポーツ・アナウンサー」…等々(を名乗る人)はいますけど「スポーツ評論家」はいません(いなくなりました)からね。昔佐々木信也さんと仕事をしていた頃(小生が20代後半の頃)小生が「野球評論家の××さんは…」というと信也さんが「評論家なんて言葉を軽々しく使っちゃダメ。本当に野球を評論している人なんていません。いるのは野球解説者です」とおっしゃった。当時虫明亜呂無と小林秀雄の「スポーツ評論」に心酔していた小生はナルホド…と納得。「だったら信也さんの肩書きは?」と訊くと「スポーツ・ニュース・キャスターです」と答えられた。当時小生が「スポーツ・ライター」と名乗り始めていたのは「スポーツ・ジャーナリスト」「スポーツ・ノンフィクション作家」などと呼ばれるほど大それた仕事もしていないし世の中にまだ浸透していない言葉としてカッコイイと思ったから…という程度だった。それに当時は「評論家」という言葉がけっこう流行っていて「家事評論家」「結婚評論家」なんてモノから「恋愛評論家」「キス評論家」なんて名乗る人物までいましたからね。ま。そんなわけでアト4日で還暦の誕生日という今日から(文化放送はチョット間に合わなかったけど)スポーツが十二分に評論(criticism)に耐えうる文化であるという意味と自分がそれに関わる経験を積んだという意味を込めて肩書きを「スポーツ評論家」にします。どうぞヨロシク。あ〜シンド(笑)。帰宅して久々に机の虫…調子が出んなぁ…肩書き変えたからかなぁ…(笑)。肩書きの変更は言い訳にも使えます(爆)。

BOOK
『論語』(岩波文庫)
『論語』(岩波文庫)
『老子』(岩波文庫)
『老子』(岩波文庫)
『荘子』(岩波文庫)
『荘子』(岩波文庫)
澁澤龍子『澁澤龍彦との旅』(白水社)
澁澤龍子『澁澤龍彦との旅』(白水社)

4月3日(火)
朝のゴミ出しのあと天気予報が…というよりも朝のニュースに映し出された関西以西の暴風雨の様子を見てコリャ大変と庭や家の周囲の風で飛びそうなモノを片付けて春の嵐に備える。長女は会社休みのはずがどこへ消えたかおらん。次女は息子(孫)を残して病院勤め。午後になって「風が強なってきよったなぁ」とヨメハンと話してると孫がギャアギャア泣きだし黒兵衛がワンワン吠えだし雨がじゃあじゃあ降り出し風がびゅうびゅう吹き出して仕事どころやない。マイッタナ。それでも最近手を付けてなかった郵便物を整理すると白水社から澁澤龍子さんの最新刊『澁澤龍彦との旅』が送られてきてた。パラパラと開けると京都の美山荘のことなんかが書かれてる。コレはゆっくり楽しませてもらお…と心は穏やかになったが外はびゅうびゅう激しさを増してバタンと音がしたかと思うと留め金の緩くなっていた2階の窓の一つが突然開いて雨が吹き込む。慌てて閉めたら孫は泣き疲れたのか1階のソファですやすや寝てる。黒兵衛も散歩あきらめたのかぐうぐうフテ寝。外はじゃあじゃあびゅうびゅう内はすやすやぐうぐう…こんな話が記紀にあったなぁ素戔嗚尊やったっけ大国主命やったっけ日本武尊やったっけ…と思いながら中島敦の短編『弟子』を読む。ふ〜ん。孔子は身長が9尺6寸(周代の1尺24p換算でも2m以上!)。ホンマカイナ。小野篁(6尺2寸=約185p)より高いな。しかし孔子と子路の師弟関係は面白かった。中島敦は凄い。レベルが違うで。そういえば孔子のことを英語で何故Confuciusと言うのかとテレビ出演で一緒になった呉智英さんに訊いたことがある。すると「孔夫子の音訳ですよ」という答えが即座に返ってきた。そのことを思い出したのでそれなら孟子や老子は?と思って和英辞典をひくとMencius Lao-tzuと出ていた。夫子が付くのは孔子だけか。では荘子は墨子は韓非子は…全部和英には出てへんなあ…と思てたら長女も次女も嵐の中を帰宅。長男はベースギター担いで吹き飛ばされてへんやろなぁと思いながら孫も目覚めてテレビで大荒れ日本列島のニュースを見ながらみんなで晩飯。仕事にナラン一日でした。おっ。巨人また負けたか。原因は…?ナベツネ?キヨタケ?アサヒ?選手の気持ち…?

BOOK
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ『ワーグナーとニーチェ』(ちくま学芸文庫)
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ『ワーグナーとニーチェ』(ちくま学芸文庫)
金聖響+玉木正之『マーラーの交響曲』(講談社現代新書)
金聖響+玉木正之『マーラーの交響曲』(講談社現代新書)
『ロマン派の交響曲 未完成から悲愴まで』(講談社現代新書)
『ロマン派の交響曲 未完成から悲愴まで』(講談社現代新書)
『ベートーヴェンの交響曲』(講談社現代新書)
『ベートーヴェンの交響曲』(講談社現代新書)

4月4日(水)
朝RKB毎日放送『中西一清スタミナラジオ』でスポーツライターという肩書きを捨てて「スポーツ評論家」になったことを宣言。その最初の発言として巨人元GM清武英利氏のチーム作りが全て正しかったこと(ナベツネの鶴の一声が不当であったこと)を指摘。但し清武氏の「正論」も親会社(読売新聞社)を利するもので日本のプロ野球界や野球界を利するものではないコトとも指摘(3/31付本欄に記したことです)。ラジオを終えて桐蔭横浜大学へ。スポーツ健康政策学部の先生方の懇親会に出席。柔道指導教授と中学の武道必修化について話してると教授がある柔道部の学生が俺の授業に感激してたと教えてくれる。ああ。あのお笑いタレント志望の無骨で素直な学生か…と顔が浮かぶ。嬉しい。しっかしアメリカ人イギリス人カナダ人中国人韓国人…と外国籍の先生が多いことに改めて納得。驚くコトじゃないですよね。懇親会の終わった頃に小生のスポーツジャーナリスト塾元塾生のKクンが小生の研究室(と書くのは少々面映ゆいけど)を来訪。近々刊行を計画しているネット・スポーツ新聞について打合せ…のあと帰宅。その前に大船で本屋に寄るがどこにも小生の本がない。『ベートーヴェンの交響曲』も『ロマン派の交響曲』も『マーラーの交響曲』も売り切れか。そういえばロマン派とマーラーはどっちも4刷目の増刷の連絡が来てた。ベートーヴェンの8刷目はまだかなぁ…。聖響さん!!もっと売れるよう宣伝しまっせぇ!!(笑)本屋で『ワーグナーとニーチェ』というタイトルの文庫(ちくま学芸文庫)を見つけたので買う。1500円とは値が高いなぁ…けど著者はディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ。それは読まねば。晩飯ボクシング劇場はツマランかったなぁ。清水は気合不十分。興毅は悪い癖再発(体重が後ろ足に乗り前足が相手の内側に入る)。しかしボクシングというスポーツはけっして弱くない選手がこういう試合をしてしまうほど繊細微妙なモノ。ソコを理解するファンが減ってボクシング人気が落ちたのを亀田兄弟が派手に盛り返したけど難しいなぁ…。今日本に世界チャンピオンがいっぱいいることをどれだけの人が知ってるかなぁ…。

4月5日(木)
今年度(4/1)から改めたことがある。それはスポーツ新聞の購読を止めたこと。フリーで仕事を始めた21歳の頃から1紙か2紙(最も多い時は3か月間だけ5紙=プロ野球ストライキの時)を購読していたが3月ですべて止めて一般紙を(朝日と毎日の)2紙にすることにした。理由は最近スポーツ新聞に面白い記事が見つからなくなったから。経費節減です。日経は友人が…読売は隣家のオバアサンが…面白い記事があったら教えてくれます(笑)。スポーツ新聞が必要なときは近くのコンビニへ。それにネットの情報もあるので今や新聞はニュースや情報ではなく解説・評論・批評・書評(それに雑誌広告)の勝負ですね。つまり部数は減ってもヨミゴタエの勝負…クオリティの勝負…かな?テレビが新聞のダイジェストを紹介してるように新聞は雑誌広告+ダイジェスト記事を載せれば売れるのでは…?なんて思いながら『スポーツ・ジャーナリズム』の原稿が進まず鉄チャン(鉄道マニア)向け雑誌のコラムを書く。400字1枚に意外と手こずる。ふううー。晩飯なでしこ劇場はブラジル相手に気持ちの良い試合。相手が戦力戦法戦術を隠す戦略とはいえなでしこは雄々しい。男も見習え。夜中なぜか目が冴えて眠れないので中島敦『李陵』一気に読破。感激。高校時代に読んで感激したはずなのに若い時には理解できてなかった李陵・司馬遷・蘇武の哀しみがふつふつと伝わり布団のなかで涙が出そうになる。うむ。歳を取ると涙もろくなる(笑)。そういえば和魂漢才という言葉は死語になったなぁ。孔孟を初め彼の地の英傑は皇帝(支配者)でも大衆でもないところがミソですね。それは今も変わらないのかな…。それにしても早世した敦は33歳でこんなスゴイフィクションをものにしてたのか…。凄い…。

DVD
『ニューヨーク・ニューヨーク』
『ニューヨーク・ニューヨーク』
『キャバレー』
『キャバレー』
『Liza with a 'Z'』
『Liza with a 'Z'』

4月6日(金)
Happy birthday to me.Happyかどうかはさて措き還暦を迎えました。壬辰生まれの小生の歴が戻ったわけで生まれ変わって再スタートというわけです。とはいえ赤いチャンチャンコ着て赤ちゃんからやり直す気にはなれませんのでスポーツ評論家として再出発というわけです。皆さん。どうかよろしく。そういえば10年以上前に宮川泰さんと玉置宏さんと一緒にNHK-BSの音楽番組に出たときに御両人が「昔は還暦ってどんなお爺さんかと思っていたけど自分がなってみたらまだまだ若いよな」とお互いに話し合っておられた。同感。そう言えばそのとき宮川泰さんが自ら作曲した『恋のバカンス』について喋られて♪ため〜いきの〜でるよ〜な〜…のあとに♪チャララララン…と相の手のような伴奏が入る箇所をJ・シュトラウスの『こうもり』のワルツから盗んだと言っておられた。お見事!なんて考えながら仕事の整理してるとリビングからヨメハンと2人の娘の声。15年ほど前のライザ・ミネリ来日公演をNHK-BSでやってるとか。慌てて1階に下りて録画のスイッチを入れると最後の『キャバレー』と『ニューヨーク・ニューヨーク』。ラッキー。さすがに上手いなぁ。ついでにみんなで孫と黒兵衛を連れて桜並木の下を散歩。ま。還暦もこの程度の幸せで満足するべきですな。午後はせっせと机の虫。夜は孫を風呂に入れたあと貧乏ベーシストの長男も現れてビールで乾杯。晩飯ボクシング劇場。ふ〜ん…東京フォーラムの舞台の上でボクシング世界タイトルマッチか。モハメド・アリはディナー・テーブルで豪華な食事中の大勢の観客に囲まれてミラー・ボールの下でタイトルマッチしたことがあったな。相手はライト・ヘビー級王者のボブ・フォスターやったかな。それとはチョット違うけどフォーラムでボクシングもどこかオカシイ。それにしても粟生の相手は打たれ強かったなぁ。その強い相手の上を行った粟生は凄い。途中水泳日本選手権とのチャンネル移動がチョイト大変。NHKは最近民放的「堕落」が激しすぎますね。「このあと北島」って…どれだけ前から出しとるねん!?松田は無視か?誕生日プレゼントは娘たちから日本酒。イエーイ。ヨメハンから目覚まし時計。なんやねんソレ。朝は自分で起きろちゅうことかいなぁ。けどマァありがとさん。酒飲んで酔っぱらってケーキ食うの忘れてZZZZZZZZZZZ。

VIDEO
『仇討』
『仇討』
DVD
『切腹』
『切腹』
『侍』
『侍』

4月7日(土)
うむむむむむ。原稿が書けん。昔から何度も繰り返してきたことだから驚きも焦りもしないけど苛々不愉快。何しろ『スポーツ・ジャーナリズム』はそうして書けん書けんの繰り返しで10年越しの仕事になってしまったのだ。C書房のTさんスンマセン。今回は力業でねじ伏せて見せますので少々お待ちを…と思いながら昼飯映画劇場は今井正監督中村錦之助主演『仇討』。面白かった。人間関係・親戚関係・大人の事情・家の事情・世間の事情・義理人情…が複雑に絡み合う。それを鮮やかに整理して見せた脚本家の橋本忍が見事。最後のシーンはマァそうなるだろうなあ…と思いながらもショッキング。こういう大人のドラマは最近見なくなったなぁ。午後から力業の原稿書き。力がなかなか籠もらん(根性が入らん)のはキイボードだから?…というような話を以前村田兆治から聞いたなぁ。それをR・ホワイティングさんに教えたら『和を持って日本となす』の一節で紹介してソレを読んだスポーツ新聞のデスクが「いかにもアメリカ人の好む陳腐で古めかしい日本の根性論」と非難した。そんなふうに団塊の世代は「根性論」を否定して合理主義を求めて…それは何も生み出さなかった…とスポーツの現場は既に反省してるのに…スポーツ・ジャーナリズムの世界ではまだ…?午後からも原稿は書けず。あかん。こーゆーときは朋友のSの待つ『213』へ。階段から落ちて頭を打ち入院してたマスターがお店にいた。回復は何より。Sと日本の政官財界の現状を嘆きながらビールとワイン。アメリカでは組織の「長」が2期目を務めるときは過半数の賛成でなく6割の賛成が求められる場合もあるという。なるほど。組織の堕落にそうして歯止めをかけるワケか。日本は「長」に居座った人物が自分の利益を求めてどんどん組織の堕落を推進する。新聞の発行人(メディアの長)と編集主幹(ジャーナリズムの長)が同一人物でも異なるメディア(テレビと新聞)の資本が同じでも誰も堕落と思いませんからね。民主主義への道は未だに遠し…ですな。ういっと酔ってZZZZZZZZZZZZ……。

4月8日(日)
朝から机にへばりついて力業で原稿と取り組む。しかしナカナカ叶わず。とほほ。やはりこーゆースランプのときは元西鉄ライオンズの強打者豊田泰光さんが評論家の小林秀雄さん相手の対談で言っていたように「待つ」以外ないのかも…。待てば海路の日和あり…かどうかはわからんけど…と思いつつ夕方から家族全員(長女とBF・次女と孫・長男と甥っ子)で横浜へ。イタリアン料理とシャンパンと赤ワインでヨメハンと俺の還暦祝い。赤いネクタイとチーフをもらう。ワイワイガヤガヤ家へ帰って夜まで騒いでZZZZZZZZZZ。まぁ原稿書けんままちょっとくらいこーゆー日があってもバチは当たらんやろ。

DVD
『武士の家計簿』
『武士の家計簿』

4月9日(月)
朝迎えのクルマに乗って文化放送へ。『吉田照美ソコダイジナトコ』生出演。ニュースのキイワードで選んだ言葉は「還暦」。俺が還暦を迎えたということはサンフランシスコ講和条約(戦後日本の独立)から還暦を迎えたということ。高度成長で突っ走ってきた結果のいろんな疲労の蓄積もあれば構造改革すべきところもある。それに原発は還暦さえ迎えられないくらい寿命が短いことを忘れてはならない。おまけに原発(使用済み核燃料)の墓場はモウ既に満杯に近いのだ。ニュースのポイントでは急ぎすぎる大飯原発と水泳ニッポンについて。どれだけ猛練習しても水中では肉体が重力の影響を受けないから戦前に水泳ニッポンを築きながら戦後に合理的練習を取り入れて低迷したという話。終わって急いで帰宅。机に向かってせっせせっせと『スポーツ・ジャーナリズム』の原稿書き。うむむむむむう〜ん。この原稿はすべて破棄。もうひとつ別の案(元々考えていた構成)で行くことに決定。やっぱり今までの方針は間違ってた。あまりにも売れ筋を考えて巨人&読売&朝日のことに触れたりしたけど堂々とジャーナリズム論メディア論で行くことに修正。よっしゃぁ!…と思うと黒兵衛との散歩もパスしたのに早くも晩飯映画劇場『武士の家計簿』。うん。森田芳光監督の堂々たる演出。おもしろかった。赤字国債を出し続けたうえ史上最高額の予算を組んだ消費税しか頭にない首相に見せたい。

4月10日(火)
ダルビッシュ初回から打ち込まれて5失点。彼も人の子だったんですね(笑)。とはいえ超迫力のレンジャーズ打線のおかげで勝利投手の権利を得たまま降板。このバックなら20勝せねば。しかしイチローは調子がエエなぁ。

4月10日(火)つづき
朝ダルビッシュのおかげでたっぷりと野球TV観戦三昧のあと黒兵衛と散歩。体重が早くも20キロを超えた大型犬のくせに餓鬼犬やからアッチ行ったりコッチ行ったりで疲れる。疲れた結果『スポーツジャーナリズム』の原稿が進まんのか原稿の進まん理由をアレコレ屁理屈付けたがるのか…言い訳だらけの自分が情けない。まぁダルビッシュでもアレだけ打たれるんやから…と妙な言い訳が頭に浮かぶ。力業…力業…でせっせせっせ…と机に向かうがなかなか原稿はねじ伏せられない。ダルビッシュもねじ伏せようとして失敗したのかな…。晩飯野球劇場はNHK-BSでT−C戦。BS日テレでG−D戦のダブル観戦。なるほどメジャーの試合とはバット・スピードが違いますね。それに平均的な選手の体格&見映え。あと球場の美しさ。昔飛田穂洲は「アメリカ野球にパワーでは負けても野球の技術や球場の美しさでは負けない」と書いた。その「日本の美しい球場」とは甲子園と神宮のことだった。う〜ん…甲子園(や今の広島球場)はわからんでもないけど神宮はボロになったなぁ。アメリカの球場はボールパークとして進化したなぁ…。日本のドームや人工芝やダサイ宣伝だらけのフェンスは将来どうなる???…Tは雨のなか滅多打ち。以前MBSの『せやねん』に出演したとき「男前」で売り出した藤井の顔面への死球が心配。Gは勝てんなあ…ということ以上に試合中ネット裏に座ってTV画面に映り続けていた観客を少々異様に思ったのは私だけ?暗い背広姿にオレンジのタオルを首巻き…ビールも飲まずポップコーンも食わずニコリとも笑わず…思わず新興宗教の団体サンかと思ってしまった…。会社帰りの招待客?美味しそうな色付きのカクテルと山盛りのフレンチフライを買ってまわりの人に笑顔でお裾分けしていたTシャツ姿のおばちゃんをTV画面で見てコッチまで楽しい気持ちになったレンジャーズ・ボールパーク・イン・アーリントンのネット裏の光景とはあまりにも違いすぎる。東京ドームはダーク・スーツ姿でテレビに映ってしまう客はGのTシャツに着替えさせたら?それは無理?ならばGのウィンド・ブレイカーを貸してスーツの上から羽織らせたら…?あっ。ドーム球場はウィンド(風)をブレイクする(避ける)必要がないのか…。

BOOK
ウィリアム・H・マクニール『世界史 上』(中公文庫)
ウィリアム・H・マクニール『世界史 上』(中公文庫)
網野善彦『日本の歴史をよみなおす』(ちくま学芸文庫)
網野善彦『日本の歴史をよみなおす』(ちくま学芸文庫)
H・G・ウェルズ『世界史概観』(岩波新書)
H・G・ウェルズ『世界史概観』(岩波新書)
E・H・カー『歴史とはなにか』(岩波新書)
E・H・カー『歴史とはなにか』(岩波新書)
垣内恵美子・林伸光『チケットを売り切る劇場 兵庫県立芸術文化センターの軌跡』(水曜社)
垣内恵美子・林伸光『チケットを売り切る劇場 兵庫県立芸術文化センターの軌跡』(水曜社)

4月11日(水)
朝RKB毎日『中西一清スタミナラジオ』生電話。ダルビッシュ初登板と野球場の光景の彼我の違いについて。昨日の本欄に書いたことを中心に話す。本番前の簡単な打合せで女性Dが「私はムネリンの活躍が嬉しかった」といったので一瞬ナンノコッチャと思うがすぐにアア川崎宗則ね…と気付く。さすが博多ですね。ラジオのあと横浜へ。プロ野球O球団の元フロントA氏と昼飯食いながら歓談。新しいネットのスポーツ新聞についてA氏のほうがIT関連に強いからいろいろ教わる。そのうえ今話題のキヨタケ氏についてもいろいろ…。話を聞くうちにやはり自分はメディア経営者ではなくメッセージ・メーカーであることを自覚。その考えのうえでスポーツ新聞を一緒にやろうとしているK氏とも再度打ち合わせねば…。今ドイツを旅してるU氏が帰国してからかな…。ナンノコッチャ…と思われるでしょうがヤハリ原稿書く人間はメディア経営者にはなれないのが当然ということなんでしょうかねえ…。帰りに本屋へ寄って今話題のW・H・マクニール『世界史上・下』(中公文庫)と網野善彦『日本の歴史をよみなおす』(ちくま学芸文庫)購入。あ。『チケットを売り切る劇場 兵庫県立芸術文化センターの軌跡』(水曜社)なんて本を見つけたのでそれも購入。この水曜社から出ている「文化とまちづくり叢書」のシリーズ(『文化政策学入門』『アーツ・マーケティング入門』『企業メセナの理論と実践』『フランスの文化政策』等々)は観客数の増加を目論んでいるプロ野球球団関係者も読んでおくべきでしょうね。帰宅後机に向かって原稿書き…と思いながら手は中島敦の本に伸びてしまう。『わが西遊記』のなかの『悟浄出世』『悟浄歎異』は圧巻でした。あ。原稿が進まないのは中島敦のせい?若い頃に読んだはずなのに全然理解していなかったのかこれほど面白い小説と出逢った(再会した?)のは久々のことですから…ってやっぱり言い訳ですねぇ。とほほ。

4月12日(木)
午前中コラム1本。校正1本。昼飯食いながらDVDに録画したNHKロンドン五輪特集を倍速でチェック。ナルホド。さすがはイギリス。五輪大会後の施設の改造とアト利用と公園と街作り計画は見事。移民集団でスラム化も進んでたイースト・ロンドン改造計画は今後20年近く事業が続くようだ。午後から新書『スポーツジャーナリズム』書き下ろし復活!!…と思たらヨメハンがインターホンで「ちょっとアンタ京都がえらいことになってますでぇ」。慌てて2階の仕事部屋から1階に下りるとテレビ画面が俺の生まれた家のすぐ近所を映し出して怪我人が四条通に蹲ってる。ありゃりゃぁ。すぐにヨメハンが俺の姉に電話すると姉の家の前でタクシーにぶつかったクルマが猛スピードで桜見物の観光客でごった返す四条通に突っ込んだとか。隣人と現場へ駆けつけたがとても直視できない惨状だったとか。一瞬秋葉原の事件を思い出すがやはり京都祇園の事件は事情が違った。しかしマイッタ。クルマのスピードなんか出せる通りやないのに…。夜事件現場近くの『酒肆G』に見舞いの電話。知人で事故に巻き込まれた人はいないようだが一日中仕事にならず。本も読めず。電話とメールでイロイロ打ち合わせただけ。なんか疲れた一日。日常を取り戻さなくては…。

4月13日(金)
朝昨日の京都祇園の悲惨な事故のニュースを見ようと思たら北朝鮮がミサイル発射。しかも失敗してバラバラになって海に落下。金正恩政府はどんな発表をするのかな…?と思てたら意外とアッサリ失敗を認めた(但し飛翔時間は1分程度が45分にも延ばされていますけどね)。これが北朝鮮の大きな「変化」とも思えないけど原発事故の真相や今夏の電力量の正確な需給をマダ正しく発表してないと思える国もあることをお忘れなく。原発が大きなダメージを受けたのは本当に「予測できなかった津波」の結果?地震の揺れによるダメージはなかったの?原発を動かさないと日本の産業は本当にダメージを受けるの?そういえば近い将来中国が次々と原発を建設し稼働させることが「本当に怖い」「そうだそうだ。中国の放射性物質は風で日本に来る」「情報も公開しないし…」などと話していた「文化人」の会話を鳥取のエンジン01の控室で耳にしたことがあった。ナ〜ニ我が国政府や電力会社の管理体制や情報開示も隣国と較べてそれほど自慢できるものではないことに「頭のいい人たち」が何故気付かないのかなぁ…と呆れてしまった。あ。チョイト古い原稿ですが現在“スポーツ蔵出しコラム”でそんなこと書いてます。

4月13日(金)つづき
午後から毎日新聞のコラム「時評点描」を書く。結構難渋。テーマは清武氏の著書『巨魁』について。清武氏の巨人でのチーム作りは100%正しかったけれど日本のプロ野球の構造が歪んでるから正しいチーム作りも親会社(読売新聞社)の利益にしかならない…ということを書く。ただ「巨魁」という言葉に引っ掛かった。著者は「悪い権力者」という程度の意味で(ナベツネのことを)書いたのだろうけど改めて辞書で調べてみると…〈(盗賊などの)首領。かしら。頭領。大親分〉広辞苑〈わるものの大親分〉小学館新選国語辞典〈悪人の親玉。首領〉集英社国語辞典〈賊や反逆者などの首領。大親分。張本(チョウホン)〉新潮国語辞典……「張本」というATOKでもMicrosoftでも漢字変換できない言葉が面白かったのでソレを調べ直すと〈@前もって素地を設けておくことA悪事などの企てを起こすこと。また、その人。張本人。「強盗の―〔保元・白河殿義朝夜討寄事〕」B首領〔日ポ〕―ニン【―人】悪事などを企て起こした人。首謀者。〔日ポ〕〉…とあった。ココから先は人によって解釈や感想が異なるだろうが私は「巨魁」という言葉が気に入った。白川静の『字統』を開けてみても「魁」という漢字には「すぐれる」という訓もある。おまけに「魁」は〈大きなひしゃく〉を意味し〈北斗七星のひしゃくの頭の四つの星。また、その第一星〉を表し〈さきがけ。まっさき。第一番目〉を表すようにもなった。ソコから〈かしら。おさ。首領〉という意味や〈大きい。壮大である〉〈科挙(官吏登用試験)の五経各経の第一位合格者。経魁。文運を支配する星。魁星〉などを意味するようにもなったという(角川大字源)。……ということは著者(清武氏)はナベツネのことを「悪の親玉」という程度の意味で「巨魁」と呼んだのかもしれないがコレは明らかにナベツネに対するホメスギの言葉に思えるのだ。「巨魁」という言葉を最初見たときにさほど悪い印象を抱かなかったことから調べ直してみたが佐野眞一氏の書いた正力松太郎の評伝が『巨怪伝』と「魁」を「怪」にワザと変えてるのには大きな意味があるのだ。ひょっとして「ミニ・ナベツネ」と呼ばれることも少なくない清武氏はナベツネを本当は(心の底では)肯定(絶賛?)しているのかも…?

DVD
『イリュージョニスト』
『イリュージョニスト』
CD
『ニーチェ:歌曲とピアノ作品集』
『ニーチェ:歌曲とピアノ作品集』

4月14日(土)
朝から机に向かってせっせせっせと仕事…しかし捗らんなあ…でフィッシャー・ディースカウ著『ワーグナーとニーチェ』をパラパラ。ふ〜ん。解説を茂木健一郎氏が書いてる。この本をディースカウの歌うシューベルトの『冬の旅』を聴きながら読むと「至福の時間が味わえる」…ってソレは全然感覚的に違うのでは…?むしろニーチェの作曲した歌曲(ディースカウが歌ってるCDがありますからね)を聴きながら…かワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』を聴きながら…じゃないかなあ…とか思いながらニーチェの歌曲のCDを聴くとこの哲学者が作曲家の才能も持ち合わせていたのかそもそも哲学者と作曲家はイコールで結べるものなのか…などと考えてしまう。カントは作曲は無理そうですね。アリストテレスはやりそうですね。いや実際に音楽も創りましたね。ヘーゲルとマルクスは音楽に無縁…かなぁ…西田幾多郎は謡曲を唸りそう…アドルノは作曲もできたはず…レヴィ=ストロースも…わからんなあ…と頭をひねってたら夕方。大船の本屋へ寄ってスポーツジャーナリスト塾の元塾生と『213』で待ち合わせ。我が塾生は原則全員破門で修了。とはいえ何人か付き合いが続いている。しかしやっぱり元師匠に助言を求めるような奴は甘いなぁ。ねえ。Oくん!わかったでしょ。自分でやるっきゃないんやから。悩むのなんて当ったり前で仕事はまず自分が食うために(そして愛する人を食わすために)やるだけのコッチャから。そうするうちにスポーツ界をどうにかせねば…という気持ちも芽生えるわけで…。まぁ本気で悩んでニーチェを目指すんなら別やけど…と楽しく飲む(笑)。

DVD
『ガリバー旅行記』
『ガリバー旅行記』
BOOK
J・スウィフト『ガリヴァー旅行記』(岩波文庫)
J・スウィフト『ガリヴァー旅行記』(岩波文庫)

4月15日(日)
朝『題名のない音楽会』を見る。佐渡裕指揮シエナ・ウインド・オーケストラでディープ・パープル(DP)特集。そのコンサートに足を運んだのは今年の2月やったなぁ…あれからまだ2か月しか経ってへんのか…と思うと不思議な感じ。もう1年くらい経ってる気がする。テレビ版DPの収録にはゲストにデーモン小暮閣下が登場してロックも歌える(大相撲解説だけでない)ことを証明(笑)。TVだけでなくまたの機会のシエナのロック・コンサートのときも是非ともゲスト出演を!朝からハイな気分(笑)になったあと娘と孫と黒兵衛で散歩。黒兵衛を引っ張るのは…いや引っ張られるのは…疲れるでぇ。帰ってきたらWOWOWで映画『ガリバー旅行記』をやってたので見てしまう。メタボ・コメディアンのジャック・ブラックによる昨年の作品で現代版ガリバー。結構イージーなアメリカ喜劇だからスウィフトの原作には登場する馬の国やヤフーや日本は登場せず。まぁハリウッド・コメディですからね。とはいえCGの発達した今こそ原作に沿った映画を見てみたいなぁ。午後からは明日から始まる大学での講義の準備。今年度は集中講義でなく毎週月曜の2時限に授業を行う。ちょうどラジオ出演があるので…一度そーゆーものをやってみようと思たけど…6〜7時間連続の授業を3日間やるのと1時間20分を毎週半年やるのとでは相当感覚が違うなぁ…と計画立てながら今頃になって少々愕然。まぁやってみるか…。

4月16日(月)
早朝迎えのクルマで浜松町文化放送へ。『吉田照美のソコダイジナトコ』生出演。北朝鮮ミサイル情報や大飯原発再稼働に対する政府のアタフタぶり等々を話したあとニュースのポイントで昨今の歴史ブームに触れマクニール著オックスフォード大学出版『世界史』が単なる知識だけでなく歴史のダイナミズムを描いてるところがオモシロイと例を挙げて話すと同時に日本のTVのクイズ番組の調べリャわかる知識の記憶力を問うナンセンスさを指摘。頭の良さって単なる記憶力かなぁ?それも一部やろけど例えばイタリアで実際に見たTVのクイズ番組の問題は…「ヴェルディのオペラ『仮面舞踏会』の舞台はボストンで主人公は総督のリッカルドですが本当の舞台と主人公は…?」正解はスウェーデンのグスタフV世。当時ナポレオンV世の暗殺未遂事件などもあり舞台と主人公を変えなければ検閲が通りませんでしたからね。コレと同じような問題を日本のTVクイズ番組でもやるとするなら…近松門左衛門の書いた日本人と中国人のハーフが活躍する人形浄瑠璃の題名と主人公の名前は…?とでもなるのかな?正解は国姓爺合戦の鄭成功。ふ〜ん。関係ないですが一太郎のATOKはkokusennyagassennもteiseikouも一発で正しく漢字変換できるんや。Microsoftはteiseikouは鄭成功になるけどkokusennyagassennは一発では無理。けど漢字を選べば出る。ということは国姓爺合戦も鄭成功ももちろん近松門左衛門も日本人の基礎知識ですね。ラジオ番組のあと桐蔭横浜大学へ。サア今日から毎週月曜2時限はスポーツ健康政策学部の3年生を対象に小生の『文化スポーツ・ジャーナリズム論』の授業です。

4月16日(月)つづき
文化放送のあと浜松町から渋谷。田園都市線で青葉台。バスで桐蔭横浜大学へ。いつものように藤沢から行くよりも意外と近い。サア今日から毎週月曜2時限はスポーツ健康政策学部の3年生を対象に小生の『文化スポーツ・ジャーナリズム論』の授業。初日の今日は約100人強の学生相手に「スポーツとは何か」「ジャーナリズムとは何か」「文化とは何か(カルチャーとはどう違うか)」なんて話しを1時間半近くブワアアアアーッと話す。ああ〜しんど。しかし学生はかなりよく聞いてくれたようにも思える。途中遅刻者に1度注意。私語を交わした学生にも1度注意。2度の注意で終わったのはマアマア。集中講義のときはキャンパス全体の学生も少なかったけど今日は多い。おまけにみんな明るい。挨拶も元気。体育会系のせいか(笑)。友人でプロ野球関係の仕事をするKクンが送り込んできた女史も聴講。終わって一人の学生も一緒に学食でラーメン。来週も頑張ろうという気になる。イイコトです。しかし疲れる。小田急とJRで帰宅。フウウウーッと休むと仕事は無理。メールの整理。電話連絡など雑務で店仕舞い。孫と風呂入ってビール飲んでメシ食ってZZZZZZZZZ。たった1時間半(集中講義のときは1日6時間以上やのに…)教壇に立つのは意外と疲れるもんやなあ。さて履修届は今週中とかで今日の密度の高い講義初日を終えて何人くらいの学生が集まるか…。少ない方がありがたいけど…1人でも大勢の学生に俺の話を聞かせたい気もしないでもないこともないこともないこともな……ZZZZZZZZ。

BOOK
J・ゴンダ『インド思想史』(岩波文庫)
J・ゴンダ『インド思想史』(岩波文庫)
『中島敦全集』(ちくま文庫)
『中島敦全集』(ちくま文庫)
『中島敦全集』(ちくま文庫)
『中島敦全集』(ちくま文庫)
大塚勇三・文/土方久功・絵『おおきなかぬー(こどものとも世界昔ばなしの旅2)』(福音館書店)
大塚勇三・文/土方久功・絵『おおきなかぬー(こどものとも世界昔ばなしの旅2)』(福音館書店)
マイケル・ルイス『マネー・ボール』(RHブックス・プラス)
マイケル・ルイス『マネー・ボール』(RHブックス・プラス)

4月17日(火)
朝新横浜から新幹線で大阪へ。毎日放送『ちちんぷいぷい』生出演。その前に…MBS隣のジュンク堂へ。ちくま文庫『中島敦全集』全3巻を見つけたので衝動買い。ついでに衝動で岩波文庫の『和泉式部日記』『インド思想史』も。本の衝動買いをするときは何故か指針の調子が良いとき…単に躁状態ということか(笑)。毎日放送のビルに入ると金聖響さんの大ファンだという大阪のおばちゃんが受付前に待ち受けていて持参の『ベートーヴェンの交響曲』『ロマン派の交響曲』『マーラーの交響曲』にサイン。先に聖響さんのサインが全て書き込まれている横に書かせていただく。御礼にチョコレートをいただく。ありがとうございます。今日の『ぷいぷい』は西サンがブータンに行ってるとかでロザンの宇治原サンがMC。さすがに緊張…しかしそつなくこなす。さすが頭のいい人は…と誰もが思ってしまう(笑)。昨日の文化放送で喋ったことはココでは一応マウスにチャック(爆)。造幣局の桜の通り抜けの中継やら大飯原発問題やら文科省の全国テストやら昨夜のシンデレラやら西サンのブータンからの中継やら和歌山のわさび寿司やら……までイロイロ楽しく喋る。石原都知事が都で尖閣諸島を買う?日本には尖閣領土問題は存在しないんとちゃうの?これで2020年東京五輪は消滅…?ちょいと仕事の関係で往復の新幹線でマイケル・ルイス『マネー・ボール』を読み直す。新しい発見はないけれど忘れてたことを思い出す。そういえばかつて巨人のヘッドコーチを務めてた故・牧野茂さんにこんな話を聞いた。「王のホームランてチームにとってはファンの喜ぶほど価値のあるもんじゃないんだよ」「だったらチームにとっての王さんの価値は?」「フォアボールが抜群に多い…」マネー・ボール(ビリー・ビーンとセイバー・メトリクス)の魁(さきがけ)といえるかな…。しかしV9巨人が映画化されてもブラッド・ピットは出ないでしょう(笑)。

4月18日(水)
朝RKB毎日放送『中西一清スタミナラジオ』電話出演。猫ひろしさんのマラソン・カンボジア代表としての出場について。猫さんの真剣さはわかるけどバックアップしている人たちが「ラモスもロペスも日本代表。国籍変更は世界で当たり前。何を騒ぐのか」という考え方をしてることの大きな間違いを指摘。やっぱりカンボジア支援を長年続けてた有森裕子さんが最初から口にしてた意見(カンボジアの人のために遠慮してほしい)が正しかったのですよ。ラジオを終えてJRと江ノ電を乗り継いで行きつけの病院へ。ええ天気やなぁ。江ノ電から見る海はきれいなぁ。けどどうしても津波のことが頭に浮かぶなぁ。病院で主治医の先生と音楽療法について雑談。考えておられるようなのでいつでも相談に乗りますよ…で本屋とディスク・ショップに寄って帰宅するとMBS『ちちんぷいぷい』担当者から電話。猫ひろしの国籍問題について聞かせて…というので整理して話す。1)オイルマネーによってアフリカの優秀な陸上選手を大勢「獲得」した中東湾岸諸国のやり方に国際陸連がストップをかけた(アラブの石油成金王侯貴族がアフリカ人ランナーを傭ってるわけですね)。2)ロンドン五輪の会場は移民の街と言われるところでイギリス国籍を取得したアフリカ人陸上選手は大勢いる。が、完全な移民である。3)現在世界の卓球は国籍を(南米やアフリカ)に移した中国人選手によって席巻されている。それは華僑の文化を持つ中国人のナチュラルな行為という人もいる。4)ラモスやロペスの場合は経済的に豊かでありながらスポーツ(サッカー)レベルの低い国へ選手の金銭的プラスと国(日本)のスポーツのレベルアップが結びついて実現した。…ということで猫ひろしさんの場合は世界の「国籍変更選手」のどれにも当てはまらず5)経済的に豊かな国の選手が五輪に出場しやすい国の国籍を(金銭も用いて)取得した…となる。猫さんは純粋に五輪に出たい気持ちだったろうけどバックアップした人のビジネス感覚に押されたのかも…しかもパリ・マラソンで猫さんを7分も上回るタイムを出したカンボジア人が出現したのだから猫さんは笑顔で辞退すべし…と思うけど既にカネを使った人の手前…言い出せないか…となると余計にこの国籍変更騒ぎは猫さんにとってマイナスに働くから早く辞退を…というのが小生の考えです。うん。これ。大学の授業で「スポーツを考える」のケースの一つとして取りあげよかな。

DVD
『マネー・ボール』
『マネー・ボール』
『フィールド・オブ・ドリームズ』
『フィールド・オブ・ドリームズ』
『さよならゲーム』
『さよならゲーム』
『エイトメン・アウト』
『エイトメン・アウト』
『メジャー・リーグ』
『メジャー・リーグ』
『打撃王』
『打撃王』
『怪傑ハリマオ アラフラの真珠篇』
『怪傑ハリマオ アラフラの真珠篇』

4月18日(水)つづき
ちょいと昼寝して仕事。晩飯前映画劇場は鎌倉のディスク・ショップで買った『怪傑ハリマオ・アラフラの真珠』。懐かしいなあ。餓鬼のときは興奮して白黒14インチのブラウン管に齧り付いて見たなぁ。しっかし…こないに幼稚なドラマやったかなぁ。晩飯作ってたヨメハンが主題歌を一緒に歌う。もちろん俺も歌える。♪ま〜っかな太陽〜燃〜えーている〜…。歌手は三橋三智也。けどまぁ250円(500円の5割引)の値段に相応しい愉しさでした。晩飯と同時にディスクを入れ替えてブラッド・ピット主演『マネー・ボール』。ベースボールへのオマージュとして『フィールド・オブ・ドリームス』『エイトメン・アウト』『メジャー・リーグ』『さよならゲーム』などと肩を並べる素晴らしい映画…ではあるのですがヤッパリドラマとしては20連勝のあとプレイオフに敗れて「今もワールド・シリーズを目指して闘い続けて…」というエンディングは長いエピローグのようで弱いですね。内容は原作通り。事実やから当たり前か。ただし主役のアシスタントがハーバード大学出身からイェール大学出身に変わってた。登場の仕方もインディアンスから引き抜き…というのは確か原作にはなかったはず。なんで?名前もピーター・ブランドに変わってた。ポール・デポデスタが言いにくかったから?(笑)。

BOOK
アル・カンパニス『ドジャースの戦法』(ベースボールマガジン社)
アル・カンパニス『ドジャースの戦法』(ベースボールマガジン社)
テッド・ウィリアムズ/J・アンダーウッド『バッティングの科学』(ベースボールマガジン社)
テッド・ウィリアムズ/J・アンダーウッド『バッティングの科学』(ベースボールマガジン社)

4月19日(木)
昨晩映画を見て気になったので『マネー・ボール』を最後まで読み直す。以前読んだのと違う感想はMLBの変化とその背景の変化について。つまりMLBマーケットの異常なまでの拡大。大量のカネが動くからハーバードやイェールから人材が集まったのは事実だけどウォール街よりスポーツの世界のほうがフェアで清々しいから金融ビジネスのカネ・オンリーの世界に嫌気のさしたビジネスマンがMLBに流れ込んだ…というのは考え過ぎか?『マネー・ボール』からの連想でソレ以前に球界に一石を投じた一冊として『ドジャースの戦法』があった…と思い出して本棚の奥をひっくり返すと…あったあった!アル・カンパニス著1957年初版発行1981年代4刷発行の秘蔵の一冊!故・牧野茂元巨人軍ヘッドコーチに「絶対に読め」と言われて読んだ一冊。久しぶりにお逢いしたとき「読んだか?」と言われて「はい」「どうだった?」「基本的なことばかりでつまらなかったですね」「そのとおり。野球はソコが大事だ」「牧野さんのやってるバント中心のドジャース戦法とかバスターなんてどこにも書かれていませんね」というと「黙ってろよ…」と笑顔で言われた。「バスターという戦法はそもそも言葉がオカシイでしょ」「それも黙ってろよ…(笑)」「それに『テッド・ウィリアムスのバッティングの科学』も読みましたけどダウン・スイングなんてナンセンスでアッパー・スイングをしろと書いてありました」「一流はそれでいい。でも一流選手なんてプロ野球に1パーセントもいない。私は三流や二流の選手に二流の野球をさせて一流の勝ち星を残す…」この言葉には感激したものです。しかし「書くなよ。俺が死ぬまでは…」と言われたので今書きます。合掌。ちなみにこの本を訳されたのは明治のキリスト教思想家内村鑑三の息子で精神科医で元プロ野球コミッショナーの内村祐之。「患者が病気を治そうとしないなら医者は一度見離したほうがいい場合もある」という言葉を残してコミッショナーを辞めた人物。嗚呼。いつまでも変わらない日本のプロ野球…。変わるのはMLBばかり…嗚呼!…なんて考えてたら早くも夕方。六本木へ。黒鉄ヒロシさんの『千思万考天の巻』出版記念原画展覧会を見にテレビ朝日へ。ものすごい盛況。いろんな人に御挨拶。待ち合わせをしていたラグビーのコーチ(というよりコーチング技術を指導するプロ)のT氏と会って展覧会を見ていろいろ話してると黒鉄さんがいたので歓談。元朝日の運動部長さんとも話してると『その時歴史は動いた』でお世話になったNHKの松平定知さんや元オール讀物編集長さんなどが現れ歓談。皆さんにラグビー・インストラクターのT氏を紹介。2019年のW杯日本開催はまだまだ知れてないなあ…。なんとかせねば…。

4月20日(金)
朝黒兵衛のメイン飼い主である長女と一緒に散歩。近所の公園で狂犬病の予防注射をやってるというので連れて行く。昔佐吉を同じ場所での同じ注射に初めて連れて行ったときは周囲に犬がいっぱいいたこともあって興奮してガブリと手を噛まれたことを思い出す。黒兵衛に本気で噛まれたら骨が折れる…と言うとメインの飼い主は散歩はまだ言うことをナカナカ聞かないけどそーゆーワイルドさはないと断言。ナルホド。雑種でない犬とはそーゆーものか。幸い他の犬が偶然一匹もいなかったこともあってか暴れず。背中に注射を打たれても平気。帰り際にチワワとすれ違っても平気。飼い主の手を噛んだ佐吉がナツカシイ(笑)。家に帰ったらすぐにひっくり返って腹を見せて謝りよったもんなぁ…などと前の犬と較べては黒兵衛に申し訳ないですな。午後から東京へ。テレビ東京のスタッフと来週出演するBSジャパンの新番組『NIKKEI×BS LIVE7PM』について打合せ。テーマは『マネー・ボール』で話題になったSABR METRICSセイバー・メトリクスについて。故・宇佐美徹也さんの発見したデータのほうが面白い…とか昼飯食べながらイロイロ話したあと横浜へ。駿台予備校発行の情報誌『ADVANCE』の取材を受ける。私のヨメハンは京都の予備校で働いてたオンナで…その予備校に4年後オカダタケシという人が入ってきて…なんて話だけでなくオリンピックやプロ野球やスポーツ・ライティングや映画音楽の話もしました。その後みなとみらいホールへ。金聖響指揮神奈川フィルのマーラー『アダージョ(10番1楽章)』&『大地の歌』!!会場へ入るなり神奈フィルの副理事長(横浜銀行)から『マーラーの交響曲』がサイコーに面白かったと話しかけられ聖響サンがサインした横にサインをせがまれる。おまけに今日の公演パンフレット『SONORITE』でも紹介していただいた。光栄です。そーいえば今日逢ったテレ東スタッフのなかにも駿台情報誌取材陣のなかにも『マーラーの交響曲』の愛読者がいたなぁ。演奏は聖響サンのマーラーです!見事なものです。佐野さん不調(花粉症)で少々カワイソーやったけど公演後舞台裏に行くと明るくリベンジを誓われたので一安心。今季初公演だったので神奈フィルを支える会員とのパーティにも出席。副理事長が挨拶のなかでも聖響さんとの『マーラーの交響曲』を紹介してくださる。それに乾杯の音頭とった神奈川テレビの社長サンも面白かったといってくださる。ありがたいこってす。おまけに会員の方にもサインをせがまれる。そのうえ俺の自宅のすぐ近所の人にも挨拶され聖響さんを紹介してナンヤラカンヤラで帰宅。長い一日でした。うむ。マーラーはヤッパリエエなぁ。

4月21日(土)
朝通信社の短いコラム執筆。猫ひろしに端を発したスポーツマンと国籍問題について。スポーツマンの国籍移転は世界の常識…などと現象の表層だけを捉えた非常に浅薄な意見を堂々と開陳する人物が日本のメディアや新しい経済ジャンル(IT界)に存在するのは悲劇。教養の枯渇・リベラル・アーツの消滅・ゼネラリストの軽視・スペシャリストの重視…の結果?続けて午後からTVの企画(昨日の打合せ)の資料調べ…etc…でアッという間に時間が過ぎる。『スポーツ・ジャーナリズム』の原稿は一向に進まん。ま。こんなときもあるか…などと言ってられない状況なのだがフィギュア・スケート国別選手権での昨夜の高橋大輔の演技が史上最高得点で凄かった…とかでヨメハンに強制的にビデオを見せられる。ふ〜ん。冬季オリンピックの中間の年の戦略をどう考えてるのかなぁ?…などと思ってしまうのは考えすぎ?浅田真央はどうしてる…?晩飯映画劇場で『乱暴と待機』。ナンダコレハ!?といいたくなるオモロソウナ映画を見始めると次女が帰宅。今夜は国別選手権の決勝とやらでフィギュア・スケートを強制的に見せられる。日本にはペアもアイスダンスも…とはいえペアの男性はアジア系カナダ国籍とか。アイスダンスの二人も日本語が喋れない…。ここにもスポーツマンと国籍問題。そもそもフィギュア・スケートに団体戦など必要?《オリンピック憲章第九条=オリンピック競技大会は個人の間の競技であって国家間の競技ではない》という一文の存在は御存知か?各競技選手はIOCの出先機関である各NOCを窓口としてオリンピックに出場する。だから猫ひろしはカンボジア・オリンピック委員会を窓口にしたのだがそのためにはカンボジア国籍が必要。各NOCは各国政府の援助で運営される。それは国民の税金。税金を払うのは国民。すなわち国籍を有する人。さらにIAAF(国際陸連)の「国」と「国籍」に対する考えはIOCとは微妙に異なる。ISU(国際スケート連盟)の考えもIOCとは違う。ああ赤児の小便(ヤヤコシイ)。ともかく高橋成美のペアのアジア系(ベトナムとカンボジアのハーフ)カナダ国籍人のマーヴィン・トランがカナダ選手の応援席にも座っていたのが素晴らしかった!基本的にスポーツマンはスポーツ大会(オリンピック競技大会やワールドカップなど)で「国」を国別対抗とかW杯とかで「遊び道具(スポーツの道具)」に使ってるわけだ。そもそもスポーツとは既成社会の枠組みを破壊するほど本質的にラジカル(根本的で過激)なもの。だからスポーツマンは各国民(納税者)に迷惑をかけないよう国や国籍のことを真剣に考えて判断しないといけないわけですね。

DVD
『乱暴と待機』
『乱暴と待機』
『グローリー』
『グローリー』
BOOK
本谷有希子『乱暴と待機』(MF文庫ダ・ヴィンチ)
本谷有希子『乱暴と待機』(MF文庫ダ・ヴィンチ)
CD
『諏訪内晶子 エモーション』
『諏訪内晶子 エモーション』
『ユジャ・ワン|ファンタジア』
『ユジャ・ワン|ファンタジア』
『ミロシュ・デビュー!〜地中海の情熱』
『ミロシュ・デビュー!〜地中海の情熱』

4月22日(日)
朝『題名のない音楽会』での佐渡裕指揮SWO(シエナ・ウインド・オケ)のビートルズ特集を見てから地域自治体の防犯パトロールと子供見守り隊(小学生の下校時の見守りをする人)の募集チラシ作りに協力。こーゆーこともやりませんとね。地域に応援するJリーグのチームでもあればもっと力が入るのですが…(笑)。昼飯映画劇場は昨日30分だけ見てナンジャコレハ!!と思った『乱暴と待機』。荒筋は説明しても仕方ないがナンジャコレハ!!があと30分続いた頃からどんどんオモシロクなった。小池栄子や浅野忠信がエエ味出してる。昔も今も変わらぬ女と男の愛憎劇…の新しい描き方…というのがイイ。こりゃ原作の小説があるな…と映画の途中から睨んだら…おおっとココで書く時間がなくなった。あとは月曜夕方までお待ちを…。

4月22日(日)つづき
コレを書いてるのは23日月曜の早朝で…さっき「……時間がなくなった。あとは月曜夕方までお待ちを…」と書いたのは文化放送『吉田照美ソコダイジナトコ』に出演するための迎えのクルマが来たから。そしてラジオ出演を終えて桐蔭横浜大学の小生の研究室で今パソコンを打ってます。ここからもホームページの更新ができるようにしておいたことを失念していました。失礼。そのラジオと大学での出来事は23日(月)の出来事として明日(24日)書きますが前項(22日)の続きは…そうそう『乱暴と待機』の映画がめちゃめちゃ面白くてきっと小説があると調べたら芥川賞にも三島賞にもノミネート経験のある本谷有希子という作家の書いた小説やった。元々は演劇人やとか。うむ。おもろい。この人の作品全部読むことにしょう。作家との出逢いってこんなもんですね。午後から夕方は明日の大学の授業の準備。書き下ろしの『スポーツジャーナリズム』にもつながることとはいえ完成へ向けての具体的執筆に直結しないところが辛い。晩飯映画劇場はアメリカ南北戦争での黒人兵部隊を描いた『グローリー』。デンゼル・ワシントンがアカデミー助演賞を獲得したけどモーガン・フリーマンのほうが目立ってたのでは…?北軍指揮官として黒人兵を苦労して率いる主役は『プロデューサーズ』でミュージカル・コメディを演じたマシュー・ブロデリック。役者さんは何でもやりますね。ただ内容はあまりにもハリウッド的ヒロイズムの映像で…まぁ日本の最近のテレビ局や広告代理店プロデュース映画はこういうハリウッド映画の影響か…と思える内容。もっと淡々と描いたほうが…と思うのは俺が歳取ったかな(苦笑)。さぁこれから今期2度目の授業です…というのは23日朝10時の話です。昨晩は映画を見たあと寝ましたZZZZZZZZ。アア赤児の小便(ヤヤコシイ)。

BOOK
一般財団法人日本再建イニシアティブ『福島原発事故独立検証委員会調査・検証報告書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
一般財団法人日本再建イニシアティブ『福島原発事故独立検証委員会調査・検証報告書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
DVD
『8人の女たち』
『8人の女たち』
『恋は邪魔者』
『恋は邪魔者』
『チェルノブイリ・ハート』
『チェルノブイリ・ハート』

4月23日(月)
朝文化放送『吉田照美ソコダイジナトコ』日本の政治の情けなさの話もするが朱鷺の子供が生まれたことから『愛のお荷物』という戦後の人口急増を描いた川島雄三監督の映画の話で盛りあがる。昔は人口が8千万から1億2千万に5割も増すと人口過剰で日本は滅ぶと騒いでたんですね。人間なんてイイカゲンなものです。照美サンは川島監督の作品は『幕末太陽伝』しか見てないとのことですがソレは残念…というかお楽しみがいっぱい残ってます!!『しとやかな獣』『貸間あり』『女は二度生まれる』『雁の寺』なんて是非見て下さい…と話したあと太陽の磁場の+(N)極と−(S)極が11年に1回逆転するという話。ところが今回は太陽の北極だけが−極から+極に入れ替わり南極は+極のままで赤道付近の−極に向けて磁力線が生じ「4極構造」になりつつあることを日本の太陽観測衛星「ひので」が発見したとか。「はやぶさ」と並んで日本の宇宙観測はなかなかやりますな。しかしコレって「4極構造」でなく「3極構造」と違うの?…というのはともかく太陽がこうなるとテムズ川や隅田川も凍ったプチ氷河期が来るとか。地球温暖化…と騒いだんはナンヤネン!?人間なんてエエカゲンなものです。あ。来月の太陽の金環食まで1か月を切ってる!しかも5月21日は月曜でラジオの生出演中に金環食!!天照大神が少しの光を残して天の岩戸にお隠れになる一大宇宙ページェント!!今からワクワク…と思いながら桐蔭横浜大学へ。スポーツ・ジャーナリストの仕事を100人弱の学生相手に1時間半ぶっ通しで喋る。どや!オモロイ授業やろ!聴きたい奴は付いてこい!勉強しとない奴は出てけ!!てな感じですな。『マネー・ボール』というみんなも知ってる野球に関するブラピの映画の原作本に「モーツァルトに嫉妬するサリエリ」なんて表現があることを紹介して「サブ能力」の大切さも指摘。ふうううーっ。帰りに本屋に寄ると福島原発の『事故調査検証報告書』が平積みになってたので買う。読まねば。帰宅後メールと手紙の雑務。講演依頼やTVの出演以来が増えてきたのはロンドン五輪のせい?俺の大病克服仕事復活の証拠?それとも去年の大震災自粛から復活したから?メールの整理だけであっという間に晩飯映画劇場は『恋は邪魔者』…ユアン・マクレガーが出てるというので…しかしコノ喜劇映画のワザトラシサを映像化したハリウッド的センスとリズム(の悪さ?)にヨメハンも次女も俺もついて行けず20分で止め。変わってフランソワ・オゾン監督『8人の女たち』。このフランス・ミュージカル喜劇のワザトラシサはサイコー!!台本もオモシロイ。1人の男を巡る女8人のフランス的エスプリをピリピリピリッと強烈に効かせた演劇的映画。カトリーヌ・ドヌーヴもワザトらしく歌って踊ります(笑)。嗚呼オンナは強い!!怖い!!見終わったところで長女が帰宅。『チェルノブイリ・ハート』をTSUTAYAで借りてきたとかで1時間弱の作品だというので見る。期待されてた日本の震災を描いた作品を破ってアカデミー賞ドキュメンタリー賞に選ばれた作品。放射能の悲惨さを描いてる。フクシマは……?

4月24日(火)
久しぶりに終日自宅で原稿の締切もなくこんなときこそ『スポーツ・ジャーナリズム』を少しでも書き進めなければ…と思いながらも明日からの予定を考えると週末のオペラ講座のレジュメ作りをやらねば…となる。とほほ。C書房のTサン!!もうちょいと我慢してね。オペラ講座は新学期プッチーニの愛のカタチ。1回目はマノン・レスコー。この主人公のススンデル女が仏革命前のアンシャン・レジームの時代にカトリックの聖職者(アベ・プレヴォ)によって書かれたことに改めて驚愕。そういやマノンは木嶋佳苗のようにプアではない。美しく自分が滅びる女性こそが毒婦の称号を得る…と思うのは男の論理?豊かなファム・ファタルを生めないのは時代がプアだからかな?などと思いながらマスネの『マノン』にも触れてプッチーニを喋るか…。それと…関係ないですが『週刊朝日』今週号の『すばるが迫る暗黒エネルギーと暗黒物質の「正体」』という記事は面白かったですね。宇宙空間で我々の知ってる天体などの物質はたった4%。あとの23%は暗黒物質。73%は暗黒エネルギー。その暗黒の世界に今夏から最新鋭デジタル・カメラを備えたハワイ島天文台のすばる望遠鏡が迫るという。すばるは127億2千万年前の宇宙も写真に写したうえに今度は見えないモノを見るのだ。凄い!人間社会の暗黒界も宇宙の模倣?昔は△△組なんてのが暗黒界と呼ばれたけど今は原子力村?なんて考えてたらあっという間に晩飯野球劇場。阪神メッセンジャーvs広島前田の投手戦を堪能。両投手とも打者を内角速球でつまらせて外角緩球で泳がせるという基本ができるうえでの投球術ですからね。基本は大切です…と思てたら長女が晩飯後映画劇場やと言うてアメリカ映画のDVDをセット。今年史上最年少アカデミー主演女優賞受賞女優が出るかと騒がれた作品らしいけど…何やらアメリカ田舎の物語。ハリウッド映画には珍しくリズムの遅い…しかも台詞の少ない…展開の見えない…家族関係が複雑な…芸術映画のようで…ウトウト寝てしまう。いつか見直そ。ZZZZZZZZZ。

DVD
『対独パルチザン戦線1943〜ナチス包囲の島〜』
『対独パルチザン戦線1943〜ナチス包囲の島〜』

4月25日(水)
朝RKB毎日放送『中西一清スタミナラジオ』生電話。昨シーズン観客動員でドラゴンズがホークスに抜かれて3位から4位に落ちて球団が「ファン・サービス」に力を入れ始めた…という話から「ファン・サービス不要論」を喋る。ファンにサービスするよりファンでない人の足をいかに球場に向けるかを考えないと観客動員につながりませんからね。敵はディズニー・ランド…のスローガンで観客を増やした(去年からは某球団幹部が辞めてガタ落ちやけど)マリーンズやアメリカ独立リーグ・セントポール・セインツの全試合超満員完全エンターテインメント・ボールパークを見習え…というお話。ラジオを終えてすぐに新横浜へ。新幹線で名古屋。テレビ愛知の新番組『トコトン!!1スタ』生出演。控室でダルビッシュと黒田の好投を知る。お見事!やくみつるさんと一緒の名古屋でのTV出演は東海テレビ『スーパー・サタデー』の復活みたい(笑)。そういえばこの番組には須田さんや大谷さんも出てる。ナツカシイ…とやくさんと囁きながら中日ドラゴンズ・ファン獲得作戦について朝九州のラジオで喋ったことにプラスして落合監督が「ファン・サービス」をしなかったことなど関係なく観客動員はフロントの責任でボールパーク化を…という話。往復の新幹線でプッチーニの勉強をし直す(資料を読む)はずが週刊誌の木嶋佳苗(現代のプアなマノン=昨日の本欄参照)の記事を片っ端から読んでしまう。ふ〜ん…文春は11頁の劇画か。メディア(劇画)は(佳苗を表す)メッセージである…ということですね。その前頁に「性行為感染症の新常識」なんてナントカクリニックの宣伝が出てるのがオカシイ。ふ〜ん…貴乃花親方が弟子を殴りまくってるという記事が新潮に出てる。まぁ親から無茶苦茶惨々強烈に殴られ続けて育った兄弟ですからねぇ…そーゆーコミュニケーションと教育しか知らん人ですから母親なり嫁さんなりがそれはダメだと強く注意するべきだった…無理かなぁ…。帰宅後明日のTV番組の準備。明日の番組は現代野球評論になるのか…それとも野球を数字で遊ぶだけか…?晩飯映画劇場はイタリア映画『対独パルチザン戦線1943』。250円の安売りで買ったドーデモエエ映画の割にはマカロニ・ウェスタン・チックでオモロイ場面も少なくなかった。第二次大戦でイタリアが連合国軍に降伏したあとのドイツ軍との関係も勉強になった。けどエエエ〜!?こんな中途半端に…ナニィ!?これって前編…?後編も250円で見つけてこなければ…。

CD
『ブルックナー交響曲第9番(第4楽章付)補筆完成版』
『ブルックナー交響曲第9番(第4楽章付)補筆完成版』
『ブルックナー交響曲第9番』
『ブルックナー交響曲第9番』
BOOK
ジョージ・オーウェル『象を撃つ』(平凡社ライブラリー)
ジョージ・オーウェル『象を撃つ』(平凡社ライブラリー)
鳥越規央『9回裏無死1塁でバントはするな―野球解説は“ウソ”だらけ』(詳伝社新書)
鳥越規央『9回裏無死1塁でバントはするな―野球解説は“ウソ”だらけ』(詳伝社新書)
鳥越規央&仁志敏久『プロ野球のセオリー「データ」は「経験」を超えるのか』(ベスト新書)
鳥越規央&仁志敏久『プロ野球のセオリー「データ」は「経験」を超えるのか』(ベスト新書)
宇佐美徹也『プロ野球記録大鑑(昭和11年−平成4年)』(講談社)
宇佐美徹也『プロ野球記録大鑑(昭和11年−平成4年)』(講談社)
宇佐美徹也『ON記録の世界』(読売新聞社)
宇佐美徹也『ON記録の世界』(読売新聞社)
宇佐美徹也+玉木正之『野球人よ、こいつがプロだ−プロ野球データバンクGORO BOOKS』(小学館)
宇佐美徹也+玉木正之『野球人よ、こいつがプロだ−プロ野球データバンクGORO BOOKS』(小学館)

4月26日(木)
朝ベッドのなかで中島敦『虎狩』を読む。ひょっとしてコレはオーウェルの『象を撃つ』から着想したのか…と思いながら読み進むが両者は1930年代でほぼ同時代。猛獣を殺す心象風景の東西同時代の微妙な差異が興味深い。オーウェルは本当は象を殺したくなかった自分に気付いたことを描く。中島は惨劇を期待した自分以上に惨劇を期待した連中が存在することに驚く。朝から今晩生出演のテレビの準備。意外と手間のかかることを必要以上にしてしまうのはヤッパリ野球が好きだから…という自分に気付く。BGMは昨日EMIから送られてきたラトル指揮ベルリン・フィルのブルックナー『交響曲第9番』なななななんと!!第4楽章付!!普通第3楽章までで第4楽章はスケッチなどが残っているだけだがマーラーの『クック版10番』のようにイロイロ考えて完成させたらしい。ふ〜ん…。しかし遺作としては第3楽章アダージョのまま静かに終わってくれてエエのんとちゃうのん…と思わなくもない。マーラー『クック版10番』は第5楽章(最終楽章)の最後がすべての光が消え入るように静かに終わるけどブルックナーのコレはちょいと派手すぎるのでは?『テ・デウム(神よあなたを讃えます)』のメロディが出てくるとはいえ…まぁコレが西洋人本来の「昇天」でマーラーの「死の世界」は東洋的かも。ベートーヴェンの『第九』も派手に終わるけどそのあと宮沢賢治も究極の人生の到達点と絶賛する弦楽四重奏を3曲残してますから…というの考えも東洋的?とはいえやっぱり静かに終わるほうが…まぁ何度か聴き直さないとわかりませんけど…と思いながらバーンスタインの指揮するウィーン・フィルの3楽章で終わるブルックナー『9番』にCDを変える。こっちのほうが好き…と思うのは演奏もマーラー的にこってりしてるから?夕方から東京神谷町のテレビ東京へ。BSジャパンの『7PM』に生出演。セイバー・メトリクスの専門家で東海大学理学部数理学科准教授統計学の鳥越規央さんとデータで見るプロ野球の面白さを1時間語る。司会はタイガース・ファンの山田五郎さん。小生は昔取った杵柄で記録の神様宇佐美徹也サンのデータを使わせていただく。セイバー・メトリクスは経済学的データ論。宇佐美式データはプロ野球選手の恨みや怨念も含む文学的データ論。山田五郎さんを味方に付けてチョイト鳥越氏をイジメるが鳥越氏は「織り込み済みでした」と笑顔。ありがとうございます。おまけに著作2冊『9回裏無死1塁でバントはするな』『プロ野球のセオリー』いただいたのでお返しに『マーラーの交響曲』をプレゼント。昨日に続いて楽しく野球の話ができたことに満足。

DVD
『毎日かあさん』
『毎日かあさん』

4月27日(金)
朝から夜まで机に齧り付き…『スポーツ・ジャーナリズム』と大格闘。GWまでに書きあげる予定がまだ前書きも書き切れてへん。とほほほほ。しかし断片が磁石のように一気に結びついて大きな塊に…と信じながらせっせせっせと原稿書き。しかしヒョイと机の上にあった『世界史』に手が伸びて読み進む。そうか。紀元前3500年から500年の3000年間〜紀元前1500年から紀元後500年の2000年間…という分類か。こういう大雑把な掴みが肝腎ですね。俺が日本のスポーツ・ジャーナリズムの歴史を教壇で喋るときもまずヤマタイ国から鎌倉幕府まで〜鎌倉幕府から明治維新まで〜現代まで…を掴ませるもんなぁ…と我田引水。アッという間に晩飯映画劇場(仕事ススマズ・とほほ・涙)。小泉今日子・永瀬正敏『毎日かあさん』。もっとドタバタ・スラップスティックかと思たらシリアス・ドラマ。しかし戦場カメラマンという職業を選んだ背景とかが描かれないと…と不満を口にするのは歳をとった証拠…かな?癌患者となった永瀬正敏の激痩せぶりは見事でした。

4月28日(土)
朝ちょいとデスクワークのあと名古屋へ。暑い。しかも鬼の反吐。つまり人だらけ。子供が多い。鬼は子供を好んで食うのか…あ。今日からゴールデンウィークや。俺は仕事。遊びと仕事の区別がつかんだけですけどね。昼食時に新幹線を使うときはいつも新横浜で立ち食い蕎麦。今日は冷やし狸。もう夏ですから。しかし味が…。立ち食い蕎麦の冷やしはダメ。名古屋栄文化センターでのオペラ講座は新学期。そのまえに6月1日の乙武洋匡さん2日の山下洋輔さんとの特別講座について打合せ。乙武さんとは震災から一周年ということで以前から準備してたけど洋輔さんとは名古屋でコンサートをされるというのでコレはチャンス!と急遽スケジュールに入れていただく。何しろトークもジャズでメチャメチャ面白いですからね。チラシだけで通知を始めて1週間程度なのに小生のオペラ講座の受講生を中心に早くも30人以上の申し込みがあったとか。さて…どんな話になるか…ということを新聞で取りあげてもらうために取材を受けたあとオペラ講座新学期は「プッチーニと女性」がテーマで第1回はマノン・レスコー。マスネーの『マノン』をチョイト見てもらってヴェルディのメロディをチョイト思い出すためにピアニストの辻井伸行さんの『リゴレット・パラフレーズ』を少し聴いてもらって(コレ面白いですよ)プッチーニのマノンをメトロポリタン歌劇場の舞台を駆け足で味わう。男たちとの出逢いと奔放な生活を木嶋佳苗と較べながら(笑)。アメリカへ流刑になったマノンは砂漠で男よりも先に死ぬところが佳苗とは違いますな。しかしソレも作家(もちろん男性)の願望か…。とにかくこの物語がフランス革命前のカトリック神父の手によって書かれたことは驚異ですね。

DVD
『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』
『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』
『ニューイヤー・コンサート1992』
『ニューイヤー・コンサート1992』

4月29日(日)
今日からGW…いや昨日からか。どっちでもエエ。早朝からせっせと机の虫。エエ天気のなか黒兵衛と散歩して再び机の虫。ふううーっ。昼飯映画劇場で『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』。一昨日見た『毎日かあさん』の旦那版。作家志望の戦場カメラマンからアル中になって癌で若死にした漫画家の旦那の短い一生を東陽一監督がきちんと描く。浅野忠信と永作博美も好演。少々大衆に阿(おも)ねすぎたキライのある『毎日かあさん』より作品としての出来は上。監督の差?ハリウッド的に言うならプロデューサーの差でしょうね。日本の映画プロデューサーの力がどの程度なのか知りませんけど…。夕方競馬天皇賞TV観戦。金細工師(オルフェーヴル)完敗。コース外れようが何しようが強い馬は好きなように走らしたったらエエのに…と思ってしまう。ビートブラック完勝。なんでやねん!なんでオルフェーヴルが来やへんねん?!と思いながらあれよあれよと優勝。とはいえ高速芝での見事な作戦勝ちでしたね。そのあと柔道天皇杯。五輪候補は何とも情けない…。おまけに勝ち進んだ巨漢選手も…。軽量(と言っても90`やけど)選手の勝利は見事とはいえ講道館は精神教育を考え直さねば…?晩飯クラシック音楽会はカルロス・クライバー指揮ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサート。最近他界したAクンの家族がAクンの遺言通りDVDを送って下さったもの。Aクンにクライバーの素晴らしさを教えたのは小生だったけどすべてレーザー・ディスク。そこでAクンが気をきかせて…。天国のAクン!ありがとうございます。残された御家族の皆さんもありがとうございました。

DVD
『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』
『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』
『なくもんか』
『なくもんか』
BOOK
本谷有希子『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(講談社文庫)
本谷有希子『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(講談社文庫)

4月30日(月)
GW2日目。いや3日目か。早朝迎えのクルマに乗って文化放送へ。『吉田照美ソコダイジナトコ』生出演。アメリカでシェールガスの採掘を行った結果地震が多発するようになった話や本屋に行くとトイレに行きたくなることがなぜか多いことから近い将来本屋さんはトイレ屋サンに変わったほうがイイという話をプロ野球の観客動員の話からする…ってナンノコッチャ。うむ。わかるひとにはわかる。わからんひとにはわからん…って当たり前のコッチャ。GWでどうもアタマのベクトルが明後日のほうに向いてしまったのか(笑)。番組終了後娘どもが1歳半のガキを連れてTDLに行くといいだしたから上野動物園になんとか変更したいという雑談をしていたら放送台本を書いてるKクンがやおら定期のようなものを取り出したのでよく見るとナント上野恩賜動物公園の年間フリーパス。スゴイ!憧れの逸品!自宅が近所なので散歩がてらに使うとか。4回行けば元がとれる2千数百円の逸品。まぁ我が家からは遠いのでズーラシアへオカピでも見に行きますか。あ。オカピは麒麟の仲間です。ナンノコッチャ。GWの話題やな。とりあえず今日は帰宅。家族全員で黒兵衛を引き連れて散歩。孫が片言単語をよく喋る。よく走る。まぁ我が家のGWはこんなもんやろ。「そらアテらは新婚旅行も取材でしたさかいなぁ」母ちゃんカンニンm(_ _)m。昼飯前から映画劇場は本谷有希子原作『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』。いやぁ『乱暴と待機』に続いて本谷ワールドにハマッてしまった。吉田大八監督のテンポの良さも悪くない。永瀬正敏も好演。とくに永作博美が昨日に続いて(って意味ないですが)見事な怪演。現代日本の「COUNTRY=田舎=国」の実状と限界を見事に描き出している。あ。「田舎」はドイツ語でもLANDで「国」とも言えますね…ソレはさておき原作小説を文庫本でパラパラ眺めても「桐ダンスの上に飾られた日本人形にしろじっと沈黙を守り、ここが田舎であるという力強い主張に徹していた」という一文だけでスゴイ!そのCOUNTRYから女優になって脱出を目指す姉とその様子を観察してマンガにして成功する血のつながらない妹。世の中が歪んできたら優れた文学作品が誕生するのは南米の例でも当然の現象といえるでしょう…なんて仕事が進まないので翌日ではなく当日に日記(ブログというのかな)を書いてます。weblog→blogか…なるほど…なんて脳味噌のベクトルがGWでアッチャコッチャに向いて仕事が捗りません。とほほ。晩飯映画劇場は宮藤官九郎の…って監督(水田伸生)よりも脚本家の名前を書いてしまうのは仕方のないところだろうけど『なくもんか』。ドタバタスラップスティックだけでは終われないのは40代脚本家の優しさのせい?それともテレビ関係者スタッフのバランス感覚のせい?オモシロ部分満載でゲップが出るほどに宮藤節に満足する映画なのに毒も過激さも感じられずに残念…と思うのは俺が歳とったせい?『真夜中の弥次さん喜多さん』なんか相当に過激やったのになぁ…。1日2本立て映画は久しぶり。コレが我が家のGW?

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