音楽を聴いて感動する……と言っても、じつに様々な感動の仕方がある。
優しく癒やされるような落ち着いた感動。天国や別世界へ誘われるような神秘的な深い感動。激しい興奮をかき立てられエネルギーを得るような感動。驚嘆と衝撃の連続で我を忘れるような感動。笑いだし踊り出したくなるような楽しい感動……。
それらのいろいろな感動を与えてくれるピアニストは何人もいる。しかし、その多種多様な感動のすべてを与えてくれるピアニストは、ファジル・サイくらいなものだろう。
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あまりに短い原稿なので、もう一つオマケを付けておきます。このアンケート回答は、月刊『PLAYBOY』(集英社)2007年6月号の特集企画「ジャズ100年のベストはこれだ!」のアンケートに答えたものです。
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ジャズ100年のベストはこれだ!私の選んだベスト・ファイヴ
1位 ダイナ・ワシントン・ウィズ・クリフォード・ブラウン
2位 ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン
3位 シェイクスピア・ジャズ(クレオ・レーン)
4位 ロッキン・チェア・レイディ(ミルドレッド・ベイリー)
5位 アニタ・シングス・ザ・モスト(アニタ・オデイ)
とてもじゃないが「ジャズのベスト」など選べない。だから自分の好きな歌を選んだ。
そうしたらビリイもエラもサラもカーメンもはずれてしまった。
別に他意はない。よく聴く好きな女性歌手を5人並べただけだから。
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