ヴェルディと言えば『椿姫』『リゴレット』『アイーダ』などの作品が超有名!
しかし処女作『オベルト』や第2作の喜劇『一日だけの王様』にも天才の息吹が感じられ、『アッティラ』『群盗』『海賊』『シチリアの晩鐘』など、上演回数の少ない作品にもヴェルディならではの素晴らしい音楽が溢れています。
そんな知られざるヴェルディの魅力を再発見します。
各回予定
第1回 10月22日『オベルト』『一日だけの王様』
26歳のヴェルディがスカラ座でデビューした第1作は、ベッリーニ、ドニゼッティの影響を受けた作品で、まずまずの成功を収めた。が、ロッシーニの影響を受けた第2作目の喜劇は大失敗。それほど悪い作品でもないが、以来ヴェルディは、最後に創った『ファルスタッフ』まで喜劇を創らなくなる。
第2回 11月26日『ジョヴァンナ・ダルコ(ジャンヌ・ダルク)』『アルツィ−ラ』『アッティラ』
第3作『ナブッコ』で大成功したヴェルディは独自のスタイルを確立し、オペラの量産を開始。舞台もフランス、南米(ペルー)、東欧からアジアへと広がり、後期の大スペクタクル・オペラ(アイーダ)の片鱗を覗かせる。
第3回 12月24日『群盗』『海賊』『レニャーノの戦い』
11作目の『マクベス』でシェイクスピアの原作をオペラ化したヴェルディは、シラー、バイロンなど、大作家の諸作品をオペラ化すると同時に、イタリア国民のために愛国的オペラを数多く作った。
第4回 1月28日『ルイザ・ミラー』『スティッフェーリオ』
中期の大傑作『トロヴァトーレ』『椿姫』『リゴレット』を創る前に、ヴェルディはそれらの実験的習作……登場人物の細かい心理の動きを音楽で表すオペラに挑戦する。テーマも親子の情愛や夫婦間の不倫。ヴェルディのオペラ表現はさらに深まりを見せる。
第5回 2月25日『シチリアの晩鐘』『運命の力』
イタリア・オペラの大金字塔『ドン・カルロ』『アイーダ』『オテロ』『ファルスタッフ』を晩年に完成する前、ヴェルディは長大な物語と複雑な心理のオペラでの表現で、何度も実験を繰り返す。失敗作とも言える2作品だがヴェルディの魅力が詰まっている。
第6回 3月25日『椿姫』『アイーダ』他、ヴェルディ有名作品名場面集
5回にわたってヴェルディのさほど有名ではないオペラを味わったあと、有名作品の名場面を楽しみます。するとヴェルディが数多くの実験と試行錯誤を繰り返したのちに大傑作に辿り着いたことがわかり、ますますヴェルディのオペラが好きになることでしょう。 |