☆玉木さんの講義の特徴、玉木さんならではの講義のポイント、キャッチフレーズを教えてください。
オペラとは本当に面白いもの、楽しいもの。人生を豊かにしてくれるもの。
さあ、みんなでオペラを楽しんで、人生を豊かにしましょう!
☆オペラの魅力とは? ちょっと興味あるけど講座受講を迷っている方へのフォロー的なメッセージを。
オペラを「難しいモノ」「高級なモノ」と思っている人がいれば、それは大きな間違いです!
オペラの筋書の90%は男と女の恋愛劇。それだけに、男女の心の揺れ動きについて、まだ経験のない子供たちには「ムズカシイもの」と言えるかもしれません。
が、いっぱしの大人にとっては、経験済みの常識の話題ばかり。
おまけに、音楽がその男女心の揺れ動きを表してくれるのですから、音楽に身をゆだねて、歌の台詞の日本語字幕を読めば、大人なら誰もが大好きになること間違いなしの、素晴らしい恋愛(愛憎)ドラマを味わうことができます!
☆今回の「2大巨頭を徹底解説」の醍醐味、取り上げる理由などを教えてください。
モーツァルトが完成させたイタリア語のオペラを大きく発展させて完成したのがジュゼッペ・ヴェルディ。
彼はデュマやバイロンやシェイクスピアといった大作家の原作をもとに、男女の愛の裏側に潜む社会の不条理や政治的陰謀までも見事なオペラに仕立てました。
一方、モーツァルトが完成させたドイツ語のオペラを大きく発展させて完成させたのがリヒャルト・ワーグナー。
彼は自ら台本の執筆も手掛けて、壮大な神話的世界を創りあげました。
が、そこに描かれているのはやはり男女の愛。純愛あり、悲恋あり、略奪愛や裏切り……などなど・
イタリアとドイツの両巨匠が描く愛の世界は、現代の我々が経験する男女の世界とまったく同じ。
男女の愛の世界には、過去も未来も違いはなさそうですね。
☆講義内ではどの曲を紹介しますか?
ヴェルディは、有名なデュマ原作の『椿姫』と、シェイクスピア原作の喜劇『ファルスタッフ(ウィンザーの陽気な女房)』を取りあげます。
ワーグナーは、北欧神話をもとに彼自身が創作した『ニーベルンクの指環』を取りあげます。後者は、総演奏時間が14時間にも及ぶ4部作。とても2時間の講義で説明しきれるものではありませんが、御心配なく。その素晴らしい面白さを抜粋でお教えしますご教授して差し上げます
☆ヴェルディとワーグナーの作品を見る上でぜひ抑えておきたいポイントを教えてください。
はっきり言って事前の準備は不用です。下準備も押さえておきたいポイントもありません。
当日お渡しする簡単な資料と、小生の簡単な説明を聞いていただけば、あとは音楽に身を任せていただくだけ。
それだけで、オモシロイ!と感じてもらえるはずです。オペラとは、そーゆーモノなんです基本的に「大衆芸能」なんですから。
☆ヴェルディとワーグナーについて補足説明があれば簡単に教えてください。
この両巨匠が、どちらも同じ1813年生まれ、という偶然もオモシロイですね。
それに、ヴェルディは最初の奥さんと死別したあと、大恋愛して新しい奥さんと結ばれます。
が、他に若い愛人が2人次々と現れ、ヴェルディは、それも創作の力にしたようですね。
一方ワーグナーは、人妻との不倫を繰り返したあと、大指揮者の妻(大作曲家リストの娘)を略奪して結婚。
マァ、その程度のことを知っておいてもらえれば十分です
☆玉木先生とオペラとの接点(興味、魅力を感じたきっかけ)などを教えてください。
生まれ育ったのが京都祇園町の南座の裏。幼稚園のときから歌舞伎に連れて行かれ、勧進帳や助六を見せられ、そのうえ小学生になると夏休みは伯父さんお家に預けられ、その伯父さんが芸大のピアノ科出身の中学の数学の教師という奇妙な経歴の持ち主で、毎日勉強を教えられたあと、ベートーヴェンやワーグナーをレコードで聴かされて、いつの間にか音楽と歌舞伎が一緒になってオペラも好きになったみたいですね。
子供の頃は歌舞伎もクラシック音楽も耐えられない苦しさを感じることもありましたが、いつの間にか「快感」に変わりました。小学5年生頃だったかな。
☆受講生に伝えたいこと、メッセージをお願いします。
オペラやクラシック音楽を難しいモノ、高級なモノとは考えないでください。どちらも、楽しくオモシロイ大衆文化なのですから。
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