『マクベス』『オセロ』『ロミオとジュリエット』『ウィンザーの陽気な女房たち』『夏の夜の夢』等々、シェイクスピアの名作は、ロッシーニ、ベッリーニ、ヴェルディ、グノー、ブリテンらの大作曲家によって傑作オペラに大変身。戯曲と音楽がどんなふうに結合し、化学反応を起こしたのか?その魅力を探ってオペラを楽しみましょう!
各回予定
第1回 4月23日 黒澤明とヴェルディの『マクベス』
シェイクスピア『マクベス』を『蜘蛛巣城』というタイトルで映画化した黒澤明は、3人の魔女を1人の妖婆(浪花千栄子)に置き換え、見事に舞台を日本の戦国時代に移しました。一方ヴェルディは魔女を大合唱に置き換えて成功。そこにオペラの真髄が……!
第2回 5月28日 ベッリーニとグノーの『ロミオとジュリエット』
ベッリーニのオペラ『カプレーティ家とモンテッキ家』はシェイクスピアの原作(ルイージ・ダ・ボルトの小説)をオペラ化。グノーのフランス語オペラは「ジュリエットのワルツ」やアリア「私は夢に生きたい」などの名曲で、美しくも悲しい恋愛劇を音楽で描きました。
第3回 6月25日 シェイクスピアとミュージカル
『ロミオとジュリエット』を現代ニューヨークの若者で描いたバーンスタインの『ウェストサイド・ストーリー』はミラノ・スカラ座でも上演。『じゃじゃ馬ならし』を翻案したコール・ポーターの『キス・ミー・ケイト』とともにシェイクピアはミュージカルの名作にも。
第4回 7月23日 ブリテンの『夏の夜の夢』
シェイクスピアと同じイングランドの作曲家ブリテンが1960年にオペラ化。現代音楽とはいえ、平易でわかりやすく幻想的に美しいオペラ。指揮者の佐渡裕さんが芸術監督を務める兵庫県立芸術劇場の今年の演目。集団鑑賞ツアーも計画しています。
第5回 8月27日 ロッシーニとヴェルディの『オテッロ』
喜劇オペラ『セヴィリャの理髪師』など有名なロッシーニ作曲の大悲劇オペラ『オテッロ』は、今では上演される機会は少ないが、なかなかの名曲として19世紀には盛んに上演された。が、ヴェルディがそれを上回るオペラ史上最高傑作を作曲。両作品を見較べ、聴き較べてみます。
第6回 9月24日 サリエリとヴェルディの『ファルスタッフ』
『ウィンザーの陽気な女房たち』に登場するでぶっちょ騎士ファルスタッフは憎めない陽気なキャラでオペラの格好の主人公。巨匠ヴェルディの作品が有名だが、モーツァルトの「敵」といわれたサリエリもオペラ化。どっちの作品も、なかなか面白いですよ。 |