今年は神戸の大震災から20周年。そして復興事業の一つとして創られた兵庫県立芸術文化センター(PAC)の創立10周年。それを記念して音楽監督を務める指揮者の佐渡裕さんは、毎年みずからプロデュースする夏のオペラ公演の演目に、イタリア・オペラ最高の巨匠ジュゼッペ・ヴェルディの『椿姫』を選びました。そこで、毎年PACへのオペラ鑑賞ツアーを実施している当オペラ講座も、全6回の講座すべてで『椿姫』の観賞と解説を行うことにしました。あらゆるオペラのなかで最も有名で人気のあるオペラの、限りない魅力のすべてを、隅から隅まで味わい尽くしましょう!4月から始まる6ヵ月講座です。
○講師:音楽&スポーツ評論家 玉木正之
○開講日:第4土曜日 15:30〜17:30
○受講料:6ヵ月分 19,200円+税
■平成27年4月〜9月 カリキュラム
第1回 4月25日 『椿姫』第1幕のすべて
オペラ『椿姫』の原題は『ラ・トラヴィアータ(道に迷った女)』。パリの高級娼婦ヴィオレッタ・ヴァレリーの身体は結核に冒され……しかしパーティで出逢った純情な青年アルフレードと恋に落ち、生きる力を得ます。そのアリアの熱唱を様々な名歌手で楽しみます。
第2回 5月23日 『椿姫』第2幕第1場のすべて
パリ郊外でアルフレードとの幸せな生活をはじめたヴォレッタ。しかし金策に疲れているところへアルフレードの父が現れ、息子と別れてくれるよう頼みます。それを涙とともに受け入れるヴィオレッタはアルフレードと別れる決心をします。が、アルフレードは……。人間の心の揺れを美事に描写した二重唱を様々な名歌手の名唱で楽しみます。
第3回 6月27日 『椿姫』第2幕第2場のすべて
アルフレードと別れる決心をしてパリ社交界のパーティに戻ったヴィオレッタ。彼女を追いかけてきたアルフレードは、ヴィオレッタのパトロンの男爵とカードで勝負し、勝ったカネをヴィオレッタに投げつけ、彼女の「心変わり」に怒りをぶつけます。が、パーティの客や父親に非難され、男爵に決闘を挑まれ…。劇的な場面を、様々な演出で楽しみます。
第4回 7月25日 『椿姫』第3幕のすべて
パリの自宅で病に伏し、余命わずかとなったヴィオレッタの元へアルフレードやその父が駆けつけます。再会を喜んでも、時すでに遅し。ヴィオレッタは、たった一度の純愛の相手の前で燃え尽きます。その絶唱と名演技を様々なソプラノ歌手の熱演で味わいます。
第5回 8月22日 新しい『椿姫』像
過去に数え切れないくらいの名舞台、名唱、名演技が残された『椿姫』−−。それは、作品自体が最高に素晴らしい証拠。その素晴らしさを、まったく新しい角度から舞台にし、演奏にしたのが、ジャン=フランソワ・シヴァディエが創りあげた舞台でした(主役はナタリー・デセイ)。その野外劇場での新演出を味わいます。
第6回 9月26日
『椿姫』の様々な舞台、演奏を楽しんでいただいたなかから、素晴らしい演奏、素晴らしい舞台を選りすぐり(選んでいただき)再度お楽しみいただきます。と同時に、ヴェルディ中期の『リゴレット』『トロヴァトーレ』との関係、前期の名作『ナブッコ』『マクベス』との関係、後期の傑作『アイーダ』『オテッロ』など他の作品との関係から、『椿姫』の魅力を改めて楽しみます。
-----------------------------------------------------------
詳細は下記フリーダイヤルまでお問い合わせください。
名古屋・栄中日文化センター
〒460-0008 名古屋市中区栄4-1-1中日ビル4F
フリーダイヤル:0120-53-8164
(10:00〜19:00 日曜日は17:00まで)
※内容・日程は変更になる場合がございます。ご了承ください。
※講座により募集締切日が異なりますので、お問い合わせください。
※お申し込みの人数によっては、開講中止となる場合もございます。予めご了承ください。
栄中日文化センターへ初めてご入会される方は、別途入会金(3,500円+税)が必要です。
|