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３月１日(土)
わお！ぜレンスキーとトランプとバンスが大喧嘩!!トランプの俺でもわかるような単純で下品な英語(米語)と母国語ではないゼレンスキーのこれまた単純な英語の会話なら喧嘩にもなるわな(>_<)｡しかしトランプの大国支配主義にはウンザリですね…と日本のジャーナリズムもキチンと主張してほしいですね｡
３月１日(土)つづき
『永続敗戦論』を読むとウンザリする表現に出くわすことが少なくない｡たとえば《国家なるものはけっして本質的に道徳的でありえない》確かに｡オバマやバイデンを見ていれば判り難かったこのウンザリする"国家の本質"がトランプを見ているとよくわかりますね｡《国家が本来的な意味での正義を体現することなどありえない(略)｡国家はその本性からして悪をはらみ他国や他国民を手段化するものである以上その政策が進歩なり正義なりを根本的に条件付けることなどありえない》ナルホド｡しかしトランプのDEALはめっちゃ露骨すぎまっせ｡これも｢オフショア･バランシング｣と言うのでっしゃろか?《海の向こうにＡという強大な勢力が出てくる場合同じ海の向こうにＢという勢力を擁して支援を与えＡとＢとの間で緊張関係を高めさせ自らは海のこちら側で安全を確保するという戦略》のことらしいけどそーゆー緊張関係(交戦関係)を横目で見ながら対価(地下資源)を寄越せ!!というのは｢海の向こうの強大な勢力Ａ｣とまったく同じ侵略者の立場に立ってますよね｡いくら《国家は本質的に道徳的たりえない》と言っても酷すぎますね｡ワン｡ベッドを出て黒兵衛と散歩｡酷い世の中になってきたとウンザリするのはアメリカがガザ地区を占領｢再開発｣する映像を見ればわかります｡トランプとネタニヤフが海岸で日光浴してマスクがカネをばらまいて…こんな阿呆なビデオを誰が作らせたんや!?これがトランプやマスクの批判者が創った批判的ギャグならわかるけど阿呆やとしか思えない映像が本気やとは世も末ですね｡ワン｡終日イロイロ仕事｡来週小林信也さんをゲストに迎えて始めるTouTube『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』の再来週のゲストに春日良一さんが決定｡トランプの｢ジェンダーの多様性否定｣をオリンピック精神から批判･否定してもらいましょう｡NHKの探検ファクトリーはオモシロイですね｡プロジェクトｘは昨日のチコちゃんと同じく再放送ですよね｡再放送はもっとはっきり再放送と表記すべきでは?
３月２日(日)
西洋の｢罪の文化｣に対してルース･ベネディクトは『菊と刀』で日本を｢恥の文化｣と分析した｡しかし『永続敗戦論』の原爆の記述は違う｡《日本の自称｢ナショナリスト｣たちが｢原爆を落とされたことについて｢恥ずかしい｣とどうやら思っていない(略)らしいことは通常の思考回路からすれば不可思議千万な事柄である｡明らかにされているように人種差別や人体実験･科学者の戦争協力への動機の維持･ソ連への牽制といった要因にも促されることによって核兵器は実際に使用された｡我々はそのような実験台と道具にされた｡ゆえに被爆の経験は悲惨の極致であっただけではない｡それは恥辱の経験でもあった｡にもかかわらず(略)｢ナショナリスト｣は誰もそのようには感じないようである｡なぜなら原爆投下を｢恥辱｣と感じることは即座にかかる事態を招き寄せてしまうような｢恥ずかしい｣政府しか我々が持つことができなかったことの自覚へと直結するからである》ナルホド｡小生がこの本の再読を決めたのは東京ドームでのアメリカ･メジャーリーグの開幕戦をマスコミを含む誰もが大喜びしていることの可笑しさをこの本から発見できるのではないかと持ったからだったがその望みが叶った｡その｢可笑しさ｣の原因がわかった｡あのちっぽけなバラック造りの古く汚く汚れた人工芝の狭い球場である東京ドームでメジャーの試合が行われることを誰も｢恥ずかしい｣と思っていないことがそもそも｢可笑し｣かったのですよ｡メジャーのホームラン王を生み出してもこの程度の安っちいスタジアムしか造れない国が豊かなはずがない｡おまけにそのような｢恥ずかしい野球場｣しか提供できないのが日本のメディアであることを思うと戦前の日本を戦争へと導いて批判を許さなかった(ジャーナリズム精神を失った)メディアがまた…と思ってしまいますね｡そのメディアは新しいジャイアンツタウンスタジアムを稲城市に創ったらしいけどそれがファーム(二軍)の球場というのは象徴的ですね｡今後もアメリカへ多くの人材を育て提供するのですね｡ワン｡ベッドを出て黒兵衛と散歩のあと終日明後日の名古屋でのオペラ講座のためワーグナーの勉強｡最後にメルケル元独首相の登場する演出の『恋愛禁制』オモシロイです｡
３月３日(月)桃の節句
『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』の本編約20分がアップされました｡ゲストに小林信也さんを迎えて今週は3回『日本野球はMLB(アメリカメジャー)の二軍に成り下がったのか?!』というテーマで語り合います｡第1回目は『日本でアメリカ･メジャーの開幕戦が行われる意味』を取りあげます｡東京ドームでのメジャーの開幕戦に大騒ぎしているマスメディアでは(何故か?)絶対に取りあげてくれない内容です｡皆さん!左のバナーをクリックして是非ともご視聴下さい!!
３月３日(月)桃の節句･つづき
白井聡『永続敗戦論 戦後日本の核心』(太田出版)読了｡《国体とは一切の革新を拒否すること》であり《(共産主義の)革命よりは敗戦がまし》という考えから対米従属が徹底した奇妙な戦後体制が幕を開け《望むだけの軍隊を望む場所に望む期間だけ駐留させる権利を米軍に保障した(安保)条約》のもとで｢永続敗戦レジーム｣が続くわけですね｡まるでアメリカの植民地のようになったのは政治の世界だけではなく《アメリカ的なるものの流入は国民生活のあらゆる領域に影響を与えたがその影響はあまりに巨大であったために我々がこれまでにどのような影響を受けてきたのかほとんど意識できないほどである》タシカニ｡映画･TVドラマからファーストフッド･ネット販売etc…そしてもちろんベースボールも｡よりアメリカと日本の関係を考え直すために同じ著者の『国体論 菊と星条旗』(集英社新書)再読し始める｡ワン｡ベッドを出て黒兵衛と散歩のあとイロイロ準備して先の項目に書いたとおりYouTube『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』の収録｡第１回｢日本でアメリカ･メジャーの開幕戦が行われる意味｣は既に公開されていますが水曜の夕刻には第２回｢メディアが高校生を弄ぶ高校野球大批判｣が公開されます｡ゲストはもちろん元高校球児の小林信也さんです｡結論をここに書いておきますと…NHKが夏の甲子園大会の放送をやめると日本は大きく変わる…というものです｡もちろん｢良い方向に…｣です｡御期待下さい｡
３月３日(火)
ベッドで白井聡『国体論 菊と星条旗』再読｡イロイロ考えさせられる｡平成という時代の《課題は戦後日本の｢平和と繁栄｣を支えた条件の消滅を受け止め新しい条件に適応するための変化を成し遂げることであったはずである》しかし《経済停滞の理由の一つである急激な人口減少(少子化)に対しては本格的対策が一向に採られない一方で東日本大震災と福島第一原発事故からの復興の象徴が東京でのオリンピック開催と大阪での万博の招致に求められるという事態がその倒錯性を雄弁に物語っている》その通りですね｡そして《冷戦の終焉は(略)日本の戦後レジームを清算しなければならない状況を生んだ｡しかし我々が今現実に目撃しているのは清算どころか永続敗戦レジームの原理主義的な純化である｡(略)アメリカからの収奪攻勢に対して抵抗する代わりにその先導役として振る舞うことによって自己利益を図るようになり対米従属は国益追求の手段ではなく自己目的化した》この文章はアメリカ･メジャーリーグの試合が日本で行われる"意味"もキチンと説明してますよね｡東京ドームでのドジャースvsカブス戦の主催社はメジャーリーグとメジャー選手会と読売新聞社ですからね｡ワン｡ベッドから出て黒兵衛との散歩をサッサと済ませて準備して大船駅へ｡東海道線で品川経由名古屋へ｡栄中日文化センターでオペラ講座は｢ワーグナーの初期作品を楽しみましょう!｣｡ワーグナーの『恋愛禁制』とう少々珍しい作品を解説｡このシェイクスピアの『尺には尺を』を原案にして恋愛すると死刑という喜劇の舞台は最後にはメルケル元独首相(?)も登場するんですよね(笑)｡それにバイロイトの『タンホイザー』やクプファー演出の『さまよえるオランダ人』を解説｡初期ワーグナーのロマンティッシュ･オーパーは合唱やメロディが素晴らしいけど貞節を守る女性の昇天(殉死)によって男が救われるというのは現代では少々問題でしょうが…今年７月の兵庫県立芸術文化センターでの佐渡裕さん指揮の『さまよえるオランダ人』はどんな演出になるのかな?雪に邪魔されず名古屋から無事に帰還(^O^)v
３月３日(火)つづき
YouTube『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』第２弾!｢メディアが高校生を弄ぶ高校野球大批判!!』は本日夕刻公開です｡ゲストは小林信也さん｡NHKが夏の甲子園大会の中継をやめると日本は変わる!という話をしています｡乞御期待!!
３月４日(水)
『国体論 菊と星条旗』読み続ける｡まずは戦前のレジーム(政府の形態･社会的文化的規範=国体)についての解説｡《｢憲法とは権力への制約である｣という基本命題をこのレジームは国民大衆に対してひた隠しにした(略)そこでは国家の体現者たる天皇を｢監視し｣｢国民の意思によって制約する｣などあまりに｢畏れ多く｣問題にならない｡ゆえに民主政に不可欠な国民の意思や批判的視線が国家権力を監視し制約するという発想は｢君側の奸｣が不当に天皇の意思を操っているあるいは天皇の徳政を邪魔しているという推断の形を取るほかなくなった》ナルホド｡《事情は教育勅語も似ている(略)｢教育勅語には現在でも尊重されるべき教訓が書かれている｣として擁護し復権させようとする動きがあるが問題は勅語の内容ー｢親孝行しろ｣とか｢友を信頼しろ｣とかーではなくその形式すなわち国家元首が国民の守るべき徳目を直接命じているという点にある｡国家元首への盲目的崇拝に基づく道徳など道徳の名に値しない｡これと同様に憲法の内容(立憲主義=権力の制約)を憲法の形式(欽定憲法･神権政治=無制約の権力)が裏切っているのである》ナルホド｡現代の近隣諸国にも｢国家元首への盲目的崇拝｣をしている国がありますが戦後の日本も｢天皇(菊)｣を｢星条旗｣に置き換えて｢盲従｣しているわけですね｡ワン｡
３月４日(木)つづき
黒兵衛の散歩は後回し｡ベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演｡今日のテーマは冬季スポーツ｡夏のスポーツ(稚内より北にあるイギリスが発祥=人工のなかで行う)と冬のスポーツ(アルプスと北欧が発祥=雪と氷という自然のなかで行う)の違いを説明して2029年のサウジアラビアでの人工施設のなかでの冬季アジア大会で冬のスポーツが大きく変わるかも…という話をする｡ワン｡ラジオのあと黒兵衛と散歩は雪は残ってないけど滑りやすい氷がらみの道を避けて早々に帰宅｡ワン｡イロイロ仕事をしたあと晩メシはNHK-BSでやっていた『タワリング･インフェルノ』を久し振りにに見ながら｡マッチョ的正義感溢れる火事と闘う消防士等の話だが高層ビル批判もMake America great again.のトランプ&マスクの共和党路線のアメリカとは少々違う時代のアメリカ映画と言えそうですね｡NHKもディズニー･アニメやアカデミー賞を放送するようになりましたね｡戦後レジーム=アメリカ盲従路線かな？日本で行うメジャーの開幕戦批判やNHKの高校野球批判を『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』で展開しています｡左にあるバナーから是非御覧下さい｡
| BOOK |
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『タワリング･インフェルノ』
何度見てもオモシロイ映画ですね｡フレッド･アステアがこんな映画に…しかしスペクタクルもミュージカルも映画としては同種ですね
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３月５日(水)
『国体論 菊と星条旗』読み続ける｡まずは戦前のレジーム(政府の形態･社会的文化的規範=国体)についての解説｡《｢憲法とは権力への制約である｣という基本命題をこのレジームは国民大衆に対してひた隠しにした(略)そこでは国家の体現者たる天皇を｢監視し｣｢国民の意思によって制約する｣などあまりに｢畏れ多く｣問題にならない｡ゆえに民主政に不可欠な国民の意思や批判的視線が国家権力を監視し制約するという発想は｢君側の奸｣が不当に天皇の意思を操っているあるいは天皇の徳政を邪魔しているという推断の形を取るほかなくなった》ナルホド｡《事情は教育勅語も似ている(略)｢教育勅語には現在でも尊重されるべき教訓が書かれている｣として擁護し復権させようとする動きがあるが問題は勅語の内容ー｢親孝行しろ｣とか｢友を信頼しろ｣とかーではなくその形式すなわち国家元首が国民の守るべき徳目を直接命じているという点にある｡国家元首への盲目的崇拝に基づく道徳など道徳の名に値しない｡これと同様に憲法の内容(立憲主義=権力の制約)を憲法の形式(欽定憲法･神権政治=無制約の権力)が裏切っているのである》ナルホド｡現代の近隣諸国にも｢国家元首への盲目的崇拝｣をしている国がありますが戦後の日本も｢天皇(菊)｣を｢星条旗｣に置き換えて｢盲従｣しているわけですね｡ワン｡
３月５日(水)つづき
黒兵衛の散歩は後回し｡ベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演｡今日のテーマは冬季スポーツ｡夏のスポーツ(稚内より北にあるイギリスが発祥=人工のなかで行う)と冬のスポーツ(アルプスと北欧が発祥=雪と氷という自然のなかで行う)の違いを説明して2029年のサウジアラビアでの人工施設のなかでの冬季アジア大会で冬のスポーツが大きく変わるかも…という話をする｡ワン｡ラジオのあと黒兵衛と散歩は雪は残ってないけど滑りやすい氷がらみの道を避けて早々に帰宅｡ワン｡イロイロ仕事をしたあと晩メシはNHK-BSでやっていた『タワリング･インフェルノ』を久し振りにに見ながら｡マッチョ的正義感溢れる火事と闘う消防士等の話だが高層ビル批判もMake America great again.のトランプ&マスクの共和党路線のアメリカとは少々違う時代のアメリカ映画と言えそうですね｡NHKもディズニー･アニメやアカデミー賞を放送するようになりましたね｡戦後レジーム=アメリカ盲従路線かな？日本で行うメジャーの開幕戦批判やNHKの高校野球批判を『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』で展開しています｡左にあるバナーから是非御覧下さい｡
３月６日(木)
『国体論 菊と星条旗』再読は｢戦後｣に突入｡《｢回想記｣でのマッカーサーは｢昭和天皇に戦争責任はない｣という会見以前に確定されていた判断の正しさが天皇との対面によって裏書きされたかのような記述をしているがこの段階では連合国の間で意見が分かれていただけでなく米政府内で天皇免責を主張するグループと天皇訴追を主張するグループ及びアメリカ国内の世論がせめぎ合う状況にあり不訴追は確定などしていなかったのであってマッカーサーの記述は滅茶苦茶である》《会見の際にマッカーサーが昭和天皇に対して好意と敬意を抱いたことによってその場で(天皇不訴追が)決断されたというような即興的なものでは全くなかった》《こうした事情は(略)事実が解明されているにもかかわらず昭和天皇･マッカーサー会見を巡る神話は広く信じられている｡それはこの神話を信じたい動機が戦後の日本人にあるからだろう｡その動機とは自分たちの戴く君主が高潔な人格の持ち主であってほしいという願望だけではない｡天皇の高潔さにマッカーサーが感動し天皇に敬意を抱いたｰつまりアメリカは｢日本の心｣を理解したという物語を欲しているのである》たとえそれがFAKEであっても自分たちの欲する都合の良い物語なら誰もが賛同してしまうのですね｡日本人選手が大勢加わったメジャーリーグには賛同するほかないのかな?NPBを育てるよりもMLBの利益のオコボレを求めるようでは日本野球の未来はないのでは?とも思えるけど《敗戦後の日本人が生きてゆくためには｢鬼畜｣とまで呼んでいた敵に抵抗するどころか依存するほかなかった｡多数の同胞を殺した敵に…》嗚呼｡ワン｡ベッドを出て黒兵衛と散歩のあと終日原稿書き&小崎さんと｢TAMAKIのスポーツジャーナリズム｣について打ち合わせ｡ヴォランティアでお願いしているスタッフの労働軽減は考えねば｡同時にスポンサーさんを見つけなければ！協力していただける方を募集します｡皆さんよろしくおねがいします｡
３月７日(金)
日本でのメジャーの開幕戦の｢意味｣を探ろうと思って再読し始めた『国体論』はあまりの鋭い内容にベッドのなかで睡魔が吹き飛び唸り続ける｡《ポツダム宣言受諾から占領サンフランシスコ講和条約日米安保条約を通して主権の放棄(GHQ=アメリカへの移譲)と引き替えに国体護持が得られたのである》しかし《国体は変更を受けるほかなかったのでありあくまでも日本人の主観(物語)において国体が護持されたに過ぎない》わけですね｡《主権と引き替えに得られたものとは国体に対する主観的な解釈の権利であり言い換えれば国体の概念に対して我々日本人が投影したい概念を投影することができたいうことにすぎない》ここまで読んでそー言えば作家の高橋源一郎氏が昭和天皇の終戦の詔書を現代語に訳していたことを思い出して｢国体｣の文字が出てくる二カ所を調べてみると『朕ハ茲ニ國軆ヲ護持シ得テ』の部分は『この国を滅ぼすわけにはいきません』と訳されていた｡『誓テ國軆の精華を発揚』の部分は『私たちのこの国には素晴らしいものがたくさんある』と訳されていた(河出書房新社･日本文学全集33日本語のために)｡このようなある意味見事な現代日本語意訳も｢主権と引き替えに得られた｣と言えるのかな?東京でのメジャーベースボールの開幕戦で大谷や山本や佐々木や今永や鈴木を応援して大喜びできるのも｢(NPBの)主権と引き替えに得られた｣わけですね｡ワン｡ベッドを出て黒兵衛と散歩｡爺と婆は歳取ったけど黒兵衛は元気ですね｡つられて若返るからイイことですね｡ワン｡デスクワークは『SLUGGER』の連載ベースボール今昔物語第7回｡大先輩の故･佐瀬稔氏からスポーツ(野球)を取材するときはキチンとした服装をしろ!!と教えられたことを書く｡暑いロスのドジャース取材でスポーツ記者の多くが短パンＴシャツも佐瀬さんはネクタイをされてましたからね｡晩メシは『チコちゃん』とともに…と思ったらマタ再放送｡知ってる内容だったのでニュース解説番組を見るけど誰がトランプの真意をわかってるのかな？それともアノ人はホンマに思いつきだけで真意なんてないのかな?
３月８日(土)
『国体論 菊と星条旗』再読続ける｡現石破総理が尊敬していると聞く石橋湛山元総理は《多元外交論者》で《就任時の記者会見では｢アメリカの言うことをハイハイきいていることは日米両国のために良くない｣｢米国と提携するが向米一辺倒になることではない｣と述べており首相退任後も岸による安保改定を批判しさらに後には岸を引き継いだ池田政権の対米姿勢をも批判した》なるほど｡では石破首相がトランプに擦り寄ったのは石橋湛山と正反対ですね｡日中国交回復した田中角栄は中国に渡る前日に湛山邸を訪れて挨拶したらしいけどその結果のアメリカの横槍(ロッキード事件)による｢角栄抹殺｣を思うと石破総理もアメリカに擦り寄る対米従属外交しか選択の余地はなかったのかな?嗚呼!!対米永久敗戦論!!WBCで日本野球がアメリカを破っても大谷がMVPを獲得しても利益はすべてMLBで日本はそのオコボレを手にするだけですからね｡オコボレを欲しがってるのはマスメディアか？ワン｡ベッドを出て黒兵衛と散歩｡黒兵衛は洋犬だけど明治時代に初めて洋犬を見た日本人はみんな｢カメ｣と呼んだらしいですね｡米人が飼い犬に向かってCom'on!と呼んだのが｢カメ｣と聞こえたらしい｡英語ではなく米語だったようですね｡ワン｡午前中チョット仕事をして昼飯時にNHK『探検ファクトリー』の耐熱ガラス工場を見て昼寝のあと浦和vs岡山のＪの試合を楽しんでいると長女がやって来てそのまま梅酒で乾杯｡続けてDAZNで柏vs鹿島の試合を楽しむ｡Ｊリーグはレベルが高くなりましたよね｡『報道特集』見ながら長女がお土産に持ってきた蒲田のモツ&焼き鳥専門店の美味い料理とワインで晩飯｡その後はNetFlix経由のYouTubeでバーンスタインのミュージカル『オン･ザ･タウン』やオペレッタ『キャンディード』を楽しむ｡ブロードウェイやヨーロッパのオペラ座公演などYouTubeなら山ほどオモシロイ舞台が楽しめますね｡バーンスタインの生誕100年に彼の作品が欧米ではベートーヴェン以上に沢山取りあげられたとニュースで聞いたことがあったけど納得です｡
３月９日(日)
『国体論』にトランプ登場｡《ドナルド･トランプがニューヨークの不動産業者として頭角を現したのがレーガン政権期(1980年代)であったことは何とも示唆的である｡レーガン大統領こそ｢偉大なアメリカを取り戻す｣の元祖であったと言いうるからである｡彼は70年代を通して翳りが見えてきた｢アメリカの偉大さ｣を取り戻してくれるとの期待を背負ったリーダーとして振る舞ったのである》しかし《強いドル(ドル高)政策(略)金融資本への規制緩和は世界のマネーをアメリカに引きつけカジノ資本主義化をもたらした(略･その結果)製造業の競争力回復ではなく資本主義の金融資本主義化が｢偉大なアメリカの回復｣の手段となった》そして《レーガン以来40年近くにわたって｢偉大なアメリカを取り戻す｣というプロジェクトは延々と継続され(略)それは言い換えればこのプロジェクトが失敗を続けてきたということでもある｡そしてトランプ政権登場によって｢偉大なアメリカの回復｣は単なる言葉となり大統領のキャラクターと相俟って何か冗談じみたものになるに至った》この男が大統領に選ばれたということは《｢アメリカの偉大さ｣が現に失われていることに対する痛切な意識がアメリカ国内に広まっていることを物語っている》そして2期目を否定され4年後に復活したトランプは｢失われた偉大さの回復｣のために関税で脅しロシアに近づいて脅しフランスは欧州中心のNATO再構築の構えを見せ中国は洞が峠(意味はわかりますよね)気味で日本は相変わらず永久敗戦対米ベッタリ属国従属路線しか選べないというわけですかねえ…ワン｡ベッドから出て朝食のあと長女やヨメハンと一緒に黒兵衛と散歩｡日曜日らしい朝ですが黒兵衛に引っ張ってもらわないと上り坂は少々辛くなってきましたね｡人間年齢90歳の黒兵衛に引っ張ってもらわなければと思うのは恥ずかしいですね｡ワン｡来週のYouTube『TAMAKIスポーツジャーナリズム』のゲスト春日良一さんに備えてオリンピックの再学習｡夕方から大相撲大阪場所は録画して晩飯時に観る｡ナント横綱豊昇龍が阿炎に何もできずに完敗｡横綱として初土俵黒星は貴乃花以来か…それより琴櫻の妙な取り口での黒星のほうが心配です｡
３月10日(月)
ベッドでの読書『国体論』は読了間近｡《日本の対米従属の問題性の核心は日米安保条約でもなければ大規模な米軍基地が国土に置かれていることでもない》真の理由は《実に単純なことであり日本は独立国ではなくそうありたいという意思すら持っておらずかつそのような事実を否認しているという事実である(略)ニーチェや魯迅が喝破したように本物の奴隷とは奴隷である状態をこのうえなく素晴らしいものと考え自らが奴隷であることを否認する奴隷である(略･さらに)その惨めな境涯を他者に対しても強要するのである｡深刻な事態として指摘せねばならないのはこうした卑しいメンタリティが｢戦後の国体｣の崩壊期と目すべき第二次安倍政権が長期化するなかで疫病のように広がってきたことである》小生は｢右翼｣ではないがそこまで書くかと思いながら納得｡《現代の極右が示威行動においてしばしば日章旗や旭日旗と一緒に星条旗を持ち込んで誇示していることと軌を一にしている｡現代日本にとって天皇とはアメリカであるという事実をこれほどまでに雄弁に語る事象はないであろう｡つまり親米保守政権と異なる考え方や意見を持つことはすべて｢反国体的｣であり星条旗への忠誠を誇ることは｢皇道｣なのである》読んでいてふうっと溜息をつきながら納得｡もうすぐ東京ドームで米メジャーの開幕戦｡そのときも星条旗が掲揚され♪アメリカ国歌が流されるのだろうか？ワン｡ベッドを出て黒兵衛と散歩のあとデスクワークいろいろしているとフジテレビ『イット!』のスタッフから電話｡マラソンのペースメーカーについて訊かれたので一般論としてなら答えられるとZOOMで取材を受ける｡
３月10日(月)つづき
夕方から『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』ZOOMで録画撮り｡ゲストは五輪アナリストの春日良一さん｡『オリンピック･パラリンピックは混迷の世界を救えるか?!』というテーマで第1回(火曜午後８時配信)『トランプの反多様性宣言でロス五輪はどうする？(開催できるのか?)』第2回(水曜午後８時配信)『2029年サウジでのアジア冬季五輪開催で五輪もイスラムパワーが席巻?!』第3回(金曜午後８時配信)『IOC次期会長は初の女性か?初の東洋人(日本人)か?』というテーマで各20分メッチャオモシロイ話を春日さんが話してくれました｡これを聞かない(見ない)とオリンピックは語れませんよ｡皆さん!!是非とも御視聴ください!!
３月11日(火)
東日本大震災から14年｡あの日は小生の暮らしている鎌倉でも自宅が大揺れに揺れて仕事部屋のパソコンが床に落ちたりCDが棚から次々と落ちたり…本棚の本はぎゅうぎゅうに詰まっていたので落ちなかったけど家中の本は全部本棚から落ちる寸前まではみ出していたことに後になって気付き驚きました｡まぁ被害らしきものはガラスのコップがいくつか割れた程度で停電に困ったくらいで済んだので東北地方の方々と較べればどうってことはなかったのですがそれでもアノ揺れの強さと余震の回数の多さには驚きました｡その後石巻専修大学と石巻体育協会の方々から10年間に渡って(東京五輪開催の前年まで東京都の支援で)毎年招かれて『武道の街石巻』のキャンペーンでいろんなスポーツや武道の講演させていただきました｡その後東北地方へは東京五輪のボートとカヌー競技を宮城県登米市の長沼競技場で行う案が小池東京都知事から提起されて小生も大賛成で登米市を何度か訪れ市民運動の皆さんと真の復興五輪(また東京五輪の経費削減のため)の協力をさせていただきましたがIOCのコーツ副会長(元世界ボート連盟理事)の大反対で潰されたのは本当に残念でした｡その後東北地方を訪れる機会はありませんが皆さんお変わりありませんか?人口減少のニュースには心が痛みますが14年目の今日は被害に遭われた方々から聞いた本当に悲しい話を思い出したりして小生にとっても祈りの日でした｡
３月11日(火)つづき
デスクワークの合間に『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』の手配をいろいろ｡来週は成城大学の山本敦久教授に出演していただくことが決定｡五輪アナリストの春日良一さんのメッチャ鋭くオモシロイ五輪トークがアップされましたので左のバナーから是非ご覧下さい｡あ｡昨日の本欄に吉本新喜劇を見たことを書き忘れました(笑)｡テレビ神奈川の毎週月曜のことですからいちいち書かなくてもいいでしょうしアキスケが風の神様を呼んで悪人をやっつけたと書いても関西以外の人にはわからないでしょうが…すべての番組がお笑い番組のようになってしまったテレビ番組のなかで唯一お笑いの芝居を放送しているのは貴重ですね｡
３月12日(水)
白井聡『国体論 菊と星条旗』(集英社新書)読了｡戦後日本の対米従属外交という以上のアメリカ盲従の構造がよくわかった｡アメリカ･メジャーの日本進出とそれを悔しいとも恥ずかしいとも思わず喜んで受け入れるメディアや日本人の心象風景もわかった｡《日本がおこなってきたのはアメリカの顔色を窺いながらの右往左往だけである》という指摘は安倍政権の対米従属外交に批判的だった現石破首相のトランプ擦り寄り外交を見ればよくわかりますね｡中心軸がヨーロッパにあるサッカーとアメリカ一極支配のベースボールの立場の違いもあるのでしょうが日本の野球界(プロもアマも高校も)とそれを支配して悦に入ってる(メジャーのオコボレをもらって喜んでる)日本のメディアを見ているとアメリカ以外の選択肢を考えられない想像力の欠如を感じないわけにはいきません｡かつて社会人野球のドンと言われた山本英一郎氏はメジャーを説き伏せて日米のスーパーワールドシリーズ開催を提唱してアト一歩で実現までいったのに｢日本のプロ側が全く反応せず｣(小生と岩波『世界』誌上で対談したときの言葉/2002年5月号)アメリカ主導のＷＢＣができてしまった｡嗚呼｡ワン｡黒兵衛の散歩は後回し｡ベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演｡今日のテーマは20日に行われる国際オリンピック委員会のバッハ会長の任期切れで次期会長を選ぶ選挙について｡世界体操連盟会長の日本人で被爆2世の渡邊守成氏の５大陸各都市同時開催案について詳しく話す｡各都市の経済的負担も減るうえ地球は回ってるので次々といろんなスポーツが行われてナカナカ面白いですよね｡ワン｡ラジオのあと黒兵衛と散歩していろいろデスクワーク｡先に書いた山本英一郎氏との対談では彼も野球の組織を｢Ｊリーグのようにしないといけない｣と言ってます｡あ｡今日送られてきた『週刊大衆』(双葉社)では｢実録日本の黒幕｣という特集で小生も正力松太郎や渡邊恒雄といった人物が｢日本の野球界の黒幕｣だったとコメントしてます｡｢黒幕｣とは対象物そのものの発展を目指すのではなくそこから得られる利益を掠め取る人物のことなのですよね｡だから彼らは球界の黒幕にはなれたけれどサッカー界の黒幕にはなれなかった(サッカー界はサッカーで得られた利益をサッカー以外には掠め取らせないようしましたからね)｡
３月13日(木)
岩波書店の月刊誌『世界』2001年1月号から2002年の10月号まで毎号というわけではなかったが11回にわたって行われた連載対談『スポーツで語る新世紀』のファイルをベッドに持ち込んで熟読｡対談相手は(肩書きは当時･敬称略)猪谷千春(IOC委員)森祇晶(横浜ベイスターズ監督)川淵三郎(Jリーグチェアマン)宿沢広朗(ラグビー協会強化委員長)木村政雄(吉本興行常務)山本英一郎(日本野球連盟会長)寬人親王…など｡手前味噌ですがどれも濃い内容で20年以上経った今日でも古さを感じない｡特に森祇晶氏や山本英一郎氏の野球界に対する提言と苦言は今も多くの人に読んでほしいと思う｡《野球を好きな人が野球を運営するというのが基本中の基本であると思いますよ(森)》《(野球は)新しい組織を創らないとダメだ｡それは地域と密着したクラブ｡今のJリーグが僕の考えと同じ｡(野球界を)改革するというならアメリカのメジャーに対抗する国際リーグしかない(山本)》メジャーの開幕戦東京シリーズに騒いでる場合じゃないですね｡ワン｡ベッドを出て黒兵衛と散歩｡暖かくなってきたからか犬の散歩で出逢う御近所さんが増えてきた｡馬鹿犬の黒兵衛はすぐに近づこうとして子犬に怖がられてしまう｡遊びたいだけで悪気はないのですけど身体が大きいから気をつけないとね｡終日デスクワーク｡晩メシ時に録画した大相撲を見ながら｡朝青龍は2敗目か…｡続けて昼間NHK-BSで放送した映画『王になろうとした男』を録画で見る｡原作はキップリング(子供頃『ジャングルブック』を読みました)｡監督はジョン･ヒューストン｡ショーン･コネリーとマイケル･ケインがインドのイギリス軍を退役してアフガン付近の小国でアレキサンダー大王の末裔に間違われて王様になりかかるが失敗する話｡コンラッドの小説『闇の奥』のアイデアで映画化したコッポラの『地獄の黙示録』も同じパターンですね｡文明国民を自認する傲慢な男がアジアの小国の人々を見下した結果の哀れな失敗譚｡トランプはこんな映画は見ないのでしょうね｡
３月14日(金)
ベッドでの読書は週刊文春･週刊新潮の最新号｡兵庫県と同じような知事のパワハラが他県でもあったり財務省の不愉快な増税志向などイロイロ読むが不愉快になるばかり｡週刊誌は悪くなく日本の世の中が悪いのでしょうね｡ワン｡ベッドを出て黒兵衛と散歩｡テレビでは連日トランプやプーチンやゼレンスキーのことをいろんなチャンネルで同じ人が入れ替わり立ち替わり語っている｡ノーマン･メイラーはジャーナリスト(報道記者)のことを｢毛虱｣と呼んだけどコメンテイターも同じかな？《報道記者は行動(アクション)の間近にいる｡行動の一部ではないが陰毛にたかる毛虱が子供をつくる行動の間近にいるように…》(『大統領のための第11の白書ー死｢一分間に一万語｣より)このメイラーの言葉を教えてくれたのは大先輩のスポーツ記者の佐瀬稔さんで我々に自戒を求められたのでした｡ワン｡終日デスクワークは雑誌『ZAITEN』の連載『今月のスポーツ批評』を書く｡アメリカ･メジャーの開幕戦･東京シリーズに大騒ぎするマスメディアと日本社会(日本人)の動向を白井聡氏の『永久敗戦論』と『国体論』を引用して分析｡メジャーに日本の野球市場を食い物にされ荒らされても悔しさも情けなさも感じずオコボレに与ろうとする日本球界の改革案は山本英一郎氏との対談から引用｡《日韓台豪でリーグを作る｡地球を東西に分ける二大リーグを作らなきゃ｡それを日本人ができなきゃダメ》しかし｢アマ球界の首領(ドン)｣と呼ばれた男が2002年にこう考えていても《改革に対する最も大きな抵抗勢力はプロ野球…》で何も動かなかった…嗚呼｡晩メシは録画の大相撲を見ながら｡海外出身の力士たちが髷を結って相撲を取る大相撲は健全かな？｢アメリカ大統領杯｣などという天皇杯より大きな天皇杯に鷲の羽根を付けたようなカップをトランプが安倍を通じて贈った…けどほとんど無視してるのは健全ですね｡
３月15日(土)
ベッドの読書は昨日講談社から届いた現代新書の新刊のなかから井上寿一･著『新書 昭和史 短い戦争と長い平和』読み始める｡面白い｡昭和が幕を開けたとき関東大震災の復興を引き継いだ若槻礼次郎首相の憲政会内閣は少数与党でナニヤラ石破内閣と似てますね｡ということはコレから戦争？ワン｡ベッドを出て黒兵衛と散歩｡いろいろメールのやりとりでYouTube｢TAMAKIのスポーツジャーナリズム｣は来週のゲストが成城大学の山本敦久さん再来週のゲストが作家で歴史家の井沢元彦さんに決定｡井沢さんは小生がR･ホワイティングの『You Gotta Have WA』を『和をもって日本となす』(角川文庫)と翻訳出版したときに『逆説の日本史』の聖徳太子編で取りあげていただいて以来のお付き合いです｡山本教授は『ポスト･スポーツの時代』(岩波書店)に小生が大感激｡成城大の講義にも招いていただいた｡小林信也さんや春日良一さんに続いて多彩なゲストで充実した内容の面白い番組にしてゆきましょう!!乞御期待!!午後からタイガースとカブスの試合観戦｡虎の若い投手はイイですねえ｡長女がやって来て夕方からワインで酒盛り｡晩飯＆酒に雪崩れ込んでドジャースvs巨人戦｡ホームランを打った大谷が短いインタヴューで｢エキジビション｣という言葉を使ったのに納得｡どう翻訳すればいいのか…｢そんなに騒ぎなさんな｣…くらい…かな？
３月16日(日)
井上寿一『新書 昭和史』読み続ける｡戦前には軍部のなかにも非戦論があったのですね｡もちろんメディアのなかにも少数ながら非戦を唱えるジャーナリズムが存在した｡それが押し潰された歴史を再認識すべきでしょうね｡ワン｡ベッドを出て長女とヨメハンと黒兵衛と散歩｡リードを持たないでいると上り坂がシンドイ｡と言うことはいつもは黒兵衛に引っ張られているということか｡反省せねば｡ワン｡昨日講談社から送られてきた現代新書の新刊には宮下遼『オスマン帝国全史｢崇高なる国家｣の物語1299ｰ1922』という興味を惹かれる一冊もあった｡著者は｢遼｣なんて名前だからやっぱり中央アジアに興味を持つようになったのかな？帚木蓬生『ほんとうの会議 ネガティブ･ケイパビリティ実践法』なんて一冊もあった｡どーせ俺には無縁のビジネス書かと思ったら初っ端にギャンブル症患者の｢ミーティング｣による｢ギャンブル脳｣回復法が書かれていたので思わず一章を読んでしまう｡今後絶対に導入されるに違いないスポーツベッティングを考えるうえで｢関係者｣はこの著者(精神科医で小説家)の作品は読んでおくべきですね｡午後からドジャースvs阪神タイガースの試合｡スタンドで｢ドジャースに勝てば世界一｣と書かれたメッセージを掲げるトラキチがいた｡いかにもトラキチらしい発想で楽しいですね｡トラキチという言葉はもう死語かな？しかし今年の虎は強そうですね｡午後からはサッカー｡長女がDAZNで岡山vs川崎｡俺はNHK-BSで鹿島vs柏の試合を見る｡どっちもレベルの高い好ゲームでした｡晩メシはニュース&『ダーウィンが来た!』などを見ながら｡カブスvs巨人戦はコンピュータで｡シカゴ･カブスの試合をシカゴ･リグレーフィールドの外野スタンドの外にあるビルの屋上から見たときは感激したなぁ｡NHKの仕事で行ったけどシカゴの市民団体がバーベキューパーティをしていて眼下にメジャーの野球が広がっている｡一緒に行ったNHKアナウンサー(当時)の有働由美子さんも感激していましたね｡それに較べてドーム球場は…嗚呼｡
３月17日(月)
『新書 昭和史』読み続ける｡｢面白い｣と評するのは不穏当かもしれないが二・二六事件を旧制中学生の日記から読み解く｡《反乱軍の思想》を嫌い《共産主義と変わらぬ》と批判｡戦前の中学生はレベルが高かったですね｡さらに戦争へ突き進もうとする｢累卵の支那の事態｣を大阪朝日新聞で天声人語を書いていたライターのベストセラーの避戦論『戦争』で解説｡第一次大戦の悲惨さを知らない日本人に《将来来たることあるべき戦争の惨烈性について日本人はややもすれば認識不足》と警鐘を鳴らす｡戦前の日本は軍国主義と戦争だけに凝り固まっていたわけではなかったのですね｡本書の帯に『戦争のなかに平和があり平和のなかに戦争があった』とある｡ナルホド｡ワン｡ベッドを出て黒兵衛と散歩｡昨日書き忘れたけどNHKスペシャル『新ジャポニズム第２集J-POP"ボカロ"が世界を満たすｰAdo･YOASOBIが自身のルーツ･ボーカロイドを語る』はメッチャ面白かった｡初音ミクやAdoのボカロ(ボーカロイド)のルーツは能なんですね｡そもそもアドAdoが能用語ですよね｡仮面劇＝ボカロ。こういう解説に野村万之丞が生きていてくれたら良かったのに…と思ってしまう｡ワン。
３月17日(月)つづき
イロイロ仕事したあとプラスYouTube『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』第3週の準備｡夕方から本番録画の収録｡ゲストは成城大学教授の山本敦久さん｡彼は『ポスト･スポーツの時代』『アスリートたちが変えるスポーツのと身体の未来』(共に岩波書店)という名著の著者で岩波の月刊誌『思想』でサッカーの三苫薫氏やフィギュアスケートの町田樹氏などとともに｢未来のスポーツ｣を考えている人物です｡週間テーマを｢未来のスポーツと日本のスポーツの未来を考える!」として①アメリカメジャーの日本進出で日本のスポーツ界は変わるのか?(火曜配信)②スポーツとテクノロジーの融合はどこまで進むのか？(水曜配信)③未来のアスリートはどう変わる？どう変わるべきか？(金曜配信･いずれも配信時刻は午後8時)…の3本を収録｡皆さん是非ご覧下さい｡
３月18日(火)
ベッドで『新書 昭和史』読み続ける｡帯に《昭和を知ると〈いま〉がわかる》と書いてあったけどナルホドそうだと納得｡｢過去の歴史を知ると現在がわかる(現在は過去の結果)｣ですから別に昭和でなくても良いのだろうけど昭和には戦争も平和も不況も好況も恐慌も高度成長も復古もモダンもぜ～んぶありましたからね｡日中戦争が続きアメリカとの開戦が噂されたとき第二次近衛内閣は東亜新秩序を唱えて汪兆銘政府との和平工作を始める｡が《戦時下において謀略と和平は紙一重の差に過ぎない》プーチンvsゼレンスキー&ネタニアフvsハマスもそうなんでしょうね｡ワン｡ベッドを出て黒兵衛と散歩｡暖かくなったり寒くなったり…三寒四温は春が来た証拠かな?ワン｡『ZAITEN』連載の校正をやったり書き下ろし原稿を整えたりしてると『スポーツ ゴジラ第66号』が送られてきた｡第15回学会大賞の王貞治さんの記念講演インタヴューが載ってるのもイイけど東大先端研の稲見昌彦教授へのインタヴュー｢超人スポーツ 身体×テクノロジーの社会変革｣がヤッパリぶっ飛んでいて面白い｡身体が拡張すると心も変容するというオモロイ話です(笑)｡晩メシはやはりメジャーの東京シリーズを見ながら｡しかしドジャースや大谷に大騒ぎしてるファンは明日が終わると｢何｣に騒ぐのかな?やっぱりメジャーで大谷に注目し続けるのか…日本の野球は…？しかしセンバツ開会式の選手宣誓で｢皆さん高校野球は好きですか?｣と言ったのにはマイッタナァ｡高校生の課外活動は(一般の人にとっては)好きも嫌いも関係ないはずなのに…こういう間違いを高校の先生は糺さない(教育しない)のかな?あ｡今は大相撲が面白いですよ｡豊昇龍に続いて大の里まで撃破した高安には大注目でっせ｡
３月19日(水)
『新書 昭和史』面白い｡知らなかったことも(当然のことながら)多かった｡戦犯として逮捕された岸信介が不起訴で釈放され巣鴨プリズンから出所｡政界復帰の決意を固め《入党しようとしたのは右派社会党だった》ふ～ん｡ちょっと驚き｡《右派社会党は戦前の無産政党に起源を持つ｡社会大衆党などの無産政党は国家社会主義の立場から戦争を支持した｡岸は商工官僚として重要産業統制法の立案と実施にあたっていた｡その後満州国の経営に関与して東条英機内閣の商工大臣となった｡国家総動員体制を推進した岸の国家社会主義志向は戦後においても旧無産政党系の右派社会党に接近させた》ナルホド納得｡国家社会主義=Natinalsocialism=Nazisですからね｡しかし《岸は社会党から入党を断られ》て《やむなく自由党から…》となったのだが岸が社会党に加わっていたら日本の戦後史は大きく変わっていたでしょうね｡ワン｡黒兵衛の散歩は後回し｡ベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演｡今日のテーマはメジャーの東京シリーズについて｡日本野球の市場がメジャーに荒らされてるというのに誰も嘆かないし恥ずかしくも思わないし怒りもしないことは不思議ですねえ…という話からかつて『アマ球界のドン』と呼ばれた山本英一郎氏はメジャーと対抗するために日豪台韓で新リーグを創ってアメリカに対抗せよ!と唱えていた話を紹介｡九州地方のローカル･ラジオとは言えマスメディアでこんな意見を紹介したのは小生のこの番組だけかな?ワン｡ラジオのあと黒兵衛と小糠雨降るなかを散歩｡♪小糠雨降る御堂筋…といいう欧陽菲菲の歌を思わず口ずさむ｡小生は♪まっすぐ行こうか曲がろうか…という『恋の十字路』のほうが好きですけどね｡ワン｡終日書き下ろし原稿と格闘｡晩メシはメジャーの東京シリーズを見ながら｡日本野球の市場荒らしを誰も指摘しないのと同時に東京ドームの椅子の小ささ&通路の狭さ&ドームの天井の汚さも誰も指摘しませんね｡嗚呼｡しかし野球は面白い｡佐々木の快速球も大谷のホームランもメジャーの野球も日本の野球も近所の小学校での少年野球も…どれも面白いですよ｡大相撲の優勝争いも面白い!高安ガンバレ!
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『フラガール』
大好きな映画です｡李鳳宇さんプロデュースの映画は『ゲロッパ』などみんな心優しい映画ですね
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『八墓村』
横溝正史のミステリーを市川崑さんが映画化した理由がイマイチ私にはわかりませんが見てしまいますね
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３月20日春分の日
井上寿一『新書 昭和史 短い戦争と長い平和』(講談社現代新書)読了｡帯に｢1926～1989～2025｣と書かれているように本書は平成･令和も含む｢昭和100年史｣だった｡歴史書はどんな時代の歴史書でも現代を考えるうえでの参考書だと思う｡とはいえ｢何を書き／何を書かない｣かは著者の裁量で本書も面白く参考にはなったがイロイロ昭和100年を考えるにはこの本以外にも保坂正康･半藤一利･白井聡･宮崎学…等々諸氏の残した昭和史も重ねて読むべきですね(偏向してるかな･笑)｡本書の1964年東京五輪の記述はわずか2頁余の分量だったが『文学者の見た世紀の祭典』(講談社文庫)から杉本苑子･阿川弘之･奥野健男･石原慎太郎の引用は続くビートルズの来日公演より舟木一夫や朝丘雪路の《ファンのほうが多かった》という推測と共に非常に的確な歴史記述だと思った｡石原は五輪のインターナショナリズムを批判しながらも《優勝者の国旗掲揚と国歌吹奏の廃止案に賛成》したのですよね｡ワン｡ベッドを出て黒兵衛と散歩のあと終日書き下ろし原稿のまとめ｡まだ時間がかかるかな｡何とか春のうちには片付けたいですね｡NHK-BSで『フラガール』をやっていてヨメハンはラストを見て涙が出てきたらしい｡わかりますよね｡３･11の前(06年)の映画だけど３･11を知ったアトではまた印象が違いますよね｡李鳳宇さんプロデュースの映画は『ゲロッパ』なども全部優しさに溢れてますよね｡晩メシは録画しておいた大相撲を見たあと(高安行けるぞ初優勝ガンバレ!)サッカーを見ながら｡バーレーンの準備万端の前に少々手を焼いたけど見事に2-0で快勝｡Ｗ杯出場決定!!これで次のサウジ戦には川崎フロンターレの高井クンも出場できるかな?黒兵衛も高井のユニフォームを着て毎日散歩してます(笑)。
３月21日（金）
ベッドのなかで帚木蓬生『ほんとうの会議ネガティブ･ケイパビリティ実践法』読みだす｡タイルからは守勢に無縁のビジネス本と思って支またが初っ端にギャンブル症患者の治療のためのミーティングが詳しく書かれていたので読み始めたら内容がメッチャ新鮮で面白く読んだ｡要はプラトンが書いた『饗宴』のように(帯にあるように)｢討論なし･批判なし･結論なし｣のミーティングが自由に豊かな社会や人生に繋がるんですね｡《｢正しい説明｣をしようとする人がこの世には満ち満ちています｡(略)毎日のテレビでもコメンテイターたちがひたすら｢正しい説明｣をしようと懸命になっています｡(略)この｢正しい説明｣は問題になる事柄に蓋をして二度と日の目を見ないようにしているのです》その通りですね｡《今の世の中で大流行なのは議論でどうやって相手を打ち負かすかだけを目的とした討論(ディベート)です(略)相手を打ち負かすための議論をする典型はトランプ大統領です｡自分の正体は隠して相手の欠点ばかり見つけて針小棒大に悪態をつきます｡そこにはポリフォニーを尊重する態度は微塵もなく相手との議論によって新しい次元の問題に対峙する寛容さもありません｡偽の｢正しい説明｣を凶器として相手にぶつけて倒す闘志いや喧嘩腰があるだけです》的確なトランプ批判ですね｡《もうひとつ世間で流行しているのがクイズです｡(略)正解がわかっている問題を素早く解くのが頭の良さだという前提があるのでしょう｡知識の豊富さを誇るための競技なのかもしれませんがその知識たるや全くの細切れです｡そこには本書で示してきた｢答えは質問の不幸である｣や｢答えは質問を殺す｣といった認識のかけらもありません｡脳ではなく脊髄反射を競うようなものです》ははははと笑うままにベッドを出てからも読み続けて読了してしまった｡おまけにマルグリット･デュラス原作の映画『雨のしのび逢い』(P･ブルック監督ジャンヌ･モロー主演)を見直したくなった｡『二十四時間の情事(ヒロシマ･モナムール）』（岡田英次･Eレヴァ主演/アラン･レネ監督）も見なけりゃ…なんてことにも気付かしてくれた素晴らしい一冊でした｡
３月21日（金）つづき
ベッドでの読書の途中でベッドを出て黒兵衛と散歩のあと書き下ろしのデスクワークの途中で『ほんとうの会議』を読んで先に書いたとおり読了｡面白くイイ本は仕事の邪魔もするからイケマセンね(>_<)｡晩メシ前にビデオ撮りしておいた大相撲中入り後を見る｡高安の突っ張り見事に若元治を突き出す!強い!うわっ!大の里が王鵬に負ける!高安の初優勝が近づく!落ち着いてあと２日!晩メシは大船駅ルミネのイタリア料理店へ｡ヨメハンの誕生祝い｡鰤のアヒージョが美味しかったですね｡
３月22日(土)
明後日の『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』収録対談に備えて井沢元彦さんの『汚れた｢平和の祭典｣2022年北京オリンピックをボイコットせよ』(ビジネス社)を読み直す｡ブランデージが人種差別主義者でナチスのベルリン五輪をボイコットしようとしていたアメリカの世論を覆したこと等を再確認｡李登輝元台湾総統との対談が面白い｡安倍総理の教育基本法改正(改悪?)を評価しながら｢哲人政治家｣は｢教養｣の大切さを解く｡政治は現実主義でなければならないのですね｡しかしいくら現実主義と言っても石破のアメリカ(トランプ)べったりは商品券の配布と共に嗚呼阿呆臭としか言い様がないですね｡ワン｡ベッドを出て黒兵衛と散歩｡何日か前から鶯が啼き出した｡毎年ホーホケケッキョと啼くシンコペイテッドウグイスは今年もいる｡ワン｡デスクワークは書き下ろしの整理｡井沢さんが07年に対談した李登輝への対談インタヴューを14年後の2021年上梓の本に再録されて古さを感じず今年(18年後の2025年)も読めたと言うことは小生が今年出版する予定の一冊に23年前の｢アマ球界の首領(ドン)｣山本英一郎氏との対談『日本野球のプロ･アマ｢大統合｣は可能か?』(岩波書店『世界』｢スポーツで語る新世紀｣第10回より)を加えても面白いということですよね｡温故知新でもあるけどテーマと内容は今も(｢マスメディアは野球の運営から手を引け｣など)斬新なものですからね｡大相撲は…今日は録画ではなくオンタイムで高安を応援したのに…美ノ海が馬力を出して高安の黒星｡嗚呼｡高安の黒星の相手は翔猿&霧島&美ノ海｡横綱大関には勝っているのだから…心優しき力士かな｡明日は大の里と決定戦か?IOC新会長はジンバブエの女性メダリストのカースティ･コベントリーさんになりましたね｡春日良一さんに電話取材させてもらいましたが女性･アフリカ･アスリート･若返り(41歳)で多様性優先の結果とか｡IOC委員109名のうち48名が女性｡49票を集めたコベントリーさんは女性パワーとも言えそうですね｡もちろんイイコトですね｡日本の組織はマダマダですけどね｡
３月23日(日)
ベッドには『現代スポーツ評論』(創文企画)の創刊2号を持ち込んで読み直す｡四半世紀前の2000年5月に発売された号でとトップ記事として編集長の中村敏雄氏らに招かれて小生が『スポーツとジャーナリズムの関係』について話している｡スポーツが民主主義から誕生したというエリアスの理論にはまだ出会ってない時期の発言で今読み直すと甘い点はあるがドイツとイタリアのサッカー取材やアメリカでのメジャー取材を踏まえて日本のメディアと取材記者に最も欠けているのは《スポーツに対する歴史認識》だと語っているのは今も通用する正しい意見ですね｡今も同じことを繰り返している俺は進歩がないのか?いや進歩がないのは周囲のスポーツ･メディアですよね｡ワン｡ベッドを出て黒兵衛と散歩｡桜の花がちらほら｡｢開花宣言｣なんて野暮な言葉は使わず｢ちらほら｣のほうがいいですね｡今は知らないけど昔の京都新聞は京都各地の桜の開花情報として｢蕾堅し｣｢蕾膨らむ｣｢ちらほら｣｢二分咲き｣…等でしたね｡そー言えば昔近鉄奈良線に乗ったときの車内放送は良かったですね｡｢携帯電話は控えめにお願いします｣こんな良い言葉は今は通じないと排除されるのでしょうね｡芭蕉の俳句を思い出す｡さまざまなこと思い出す桜かな｡ナルホド年に一回昔の春を思い出す年齢になりましたね｡ワン｡デスクワークは明日の井沢元彦さんとのYouTube対談の準備イロイロ｡そして大相撲｡高安…一生懸命応援したのに…残念でした｡最近は人情相撲なんてなくなったのですね｡嗚呼｡晩メシにヨメハンが｢国技館カレー｣を出してくれた｡それを食べながら『ダーウィンが来た』でモンゴルの狼たちの美しい姿を見る｡まるでヘミングウェイの『老人の海』の主人公がカジキや鮫との夜を徹した格闘に敗れた末にライオンの夢を見るように…高安もNHKで狼を見たかな?それとも寝床に入ってライオンの夢を見たかな?
３月24日(月)
ベッドの読書は今日の｢TSJ(TAMAKIのスポーツジャーナリズム)｣録画収録のゲストの井沢元彦さんに備えて『汚れた｢平和の祭典｣2022年北京オリンピックをボイコットせよ』(ビジネス社)の傍線を引いた部分を読み直す｡かつて読んだときに引いた傍線が役に立つ｡ワン｡ベッドから出て黒兵衛と散歩｡玉縄桜はとっくに満開だけど染井吉野はまだちらほらをキープ｡ウワッ｡真っ白い花の山桜は二分咲きかな｡♪霞か雲か…とは山桜のことですよね｡霞役もが染井吉野のピンクに染まるのはナニヤラ怖ろしいですからね｡ワン｡午前中イロイロ準備して昼飯のあと東京へ｡品川経由五反田で井沢元彦さんがYouTubeを作られているAceProductionへ｡そこでまずTSJの番組を各15分3本撮っていただく｡週間テーマは｢スポーツは”歴史”から考えよう!｣で1本目は｢スポーツは民主主義からしか生まれない!｣2本目はオリンピックとは何か?その過去現在未来｣3本目は｢日本のスポーツはなぜ”軍隊的”になるのか?｣井沢さんに歴史家の道に入られた理由なども話してただいたが彼のスポーツ観=ゲームgameとマッチmatchの違いはメッチャ面白かった｡ナルホド雨で中止になるのはgameで雨でも中止にならないのはmatchなんですね｡疑似戦争としてのmatchは雨だからといって止めるわけはないけどgameは楽しむものだから雨のなかでまではやらないのですね｡他にもいろいろオモシロイ話のあと今度は井沢さんのYouTube｢逆説チャンネル(サロン)｣に小生がゲスト出演｡オリンピックの話題で2本撮り小生の｢TAMAKIのスポーツジャーナリズム｣宣伝もさせていただいたあとタクシーで品川付近の居酒屋へ｡生ビールを少し楽しんで今日の仕事は終了｡井沢さんとの番組のYouTubeアップは少し遅れて木曜金曜土曜くらいになりそうですが皆さん御期待下さい｡
３月25日(火)
昨日井沢元彦さんからいただいた『言霊の日本史』（WAC)をベッドで読み始める｡これは《小説家からノンフィクション作家に転じた記念すべき第1作》である『言霊』(祥伝社)を《ベースに新しい知見を加えさらに整理して作った》新刊(2月25日発行)｡だから｢井沢史観｣の愛読者としてはよく知っている話題を楽しく読み始めたのだがイギリスの元海軍情報機関員のヘクター･C･バイウォーターという人物が書いた日米開戦と日本の敗北の｢予測｣は知らなんだ｡大正13(1924)年に書かれた｢未来予測｣なのだが日本海軍の奇襲からアメリカ中国ソビエトを相手にした敗北までが約20年後の事実とほとんど同じ内容で書かれている(この本『太平洋大海戦』は1994年にワニブックスで復刊された)。この正確で見事な｢予測｣を日本人の軍人の学者も否定し反論したのは『言霊信仰』で不都合な｢言葉｣は正しくても拒否されたからなのですね｡嗚呼｢言霊信仰｣はコワイ｡ワン｡ベッドを出て黒兵衛と散歩｡染井吉野はまだちらほら｡山桜は三分咲きかな｡ワン｡終日単行本書き下ろし原稿の整理｡要するに｢昔｣の原稿を整理しているわけだけどホントまた久古さを感じないですね｡要するに日本のスポーツ界がほとんど変わってない(進歩していない)のですね｡嗚呼｡昼飯時にNHK-BS『アンストッパブル』を見てしまう｡『暴走機関車』『サブウェイ123』と同じ列車の暴走スペクタクル｡映画の原点ですね｡ハリウッド映画は人間ドラマが臭すぎますね｡晩メシ時はもちろんサッカー日本代表vsサウジ戦。サウジが５バックであんなに守備的になるとはマイッタですね｡高井クン良かったですね｡黒兵衛が散歩のときに着ている外出着は長女が買ってきたフロンターレの高井クンのユニフォームです！
３月26日(水)
井沢元彦さんの『言霊の日本史』(WAC)読了｡井沢さんの｢言霊論｣は熟知しているつもりでいたが改めて読んで感服。とりわけ三島由紀夫の｢檄｣の解釈(自衛隊違憲論の肯定)と彼の自衛隊論の否定(三島は憲法9条の改正で自衛隊を《天皇を守るために変えろと主張しましたが私は国民と憲法を守らせるために変えろと主張したいのです》）は見事です｡三島の自衛隊突入と自死の解説はいくつか読んだけどこれほどわかりやすい解説はないですね｡また｢言霊｣のマイナス面だけでなく日本文化としての｢和歌の前の平等｣と『万葉集』から｢歌会始｣に続く伝統を｢言霊｣のプラス面として書き加えられたのも素晴らしいですね｡そして『AERA』が｢Asahishinbun Extra Repott and Analysis(朝日新聞の特別なレポートと分析)｣の略であることも教えてもらいました(笑)｡是非とも『AERA』も小生と小林信也氏の共著『真夏の甲子園はいらない』(岩波ブックレット)も取りあげて下さい黒兵衛の散歩は後回し｡ベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演｡今日のテーマは大相撲。高安が優勝できなかったことを取りあげるがその前に日本のサッカーが強くなったこと&サウジの守備一辺倒に驚いたことと新IOC会長にアフリカ出身41歳の女性のコベントリーさんが選ばれたことを話してロス五輪でトランプ大統領とどう対決するのか?などを話したあと相撲を取りあげた落語の『佐野山』の話をする｡母の看病疲れと金欠でフラフラ状態の全敗で千穐楽を迎えた佐野山に横綱谷風が勇み足で負けてやる人情相撲の話｡歌舞伎の『双蝶蝶曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき）二段目角力場』も情け相撲の話で大相撲ではこーゆー人情相撲があったという話を以前テレビで話したら某コメンテイターから｢八百長を認めるのか!｣と怒られたという話をする｡野暮な世の中になりましたね｡高安がんばって！という話をして黒兵衛と散歩のあと終日単行本書き下ろしの作業｡NHK-BSで映画『大脱走』をやっていたけど何度も見て隅々まで憶えてる映画なので仕事に専念の一日｡
３月27日(木)
井沢元彦さんをゲストに迎えて収録した『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』3本のメモリーチップがまだスタッフ(小崎さん)の元に届かないらしい｡郵送でなく宅配便にしたらよかったと後悔｡公開は少し遅れそうですがゲストに相撲ジャーナリスの荒井太郎さんを迎えて大相撲を語り合う次の準備もあるので拙著『大相撲｢八百長批判｣を嗤う/幼稚な正義が伝統を破壊する』(飛鳥新社)をベッドで読み返す｡自画自賛は見苦しいがこの本を今読んでもオモシロイですよ｡宮崎学さんの｢相撲道は任侠道｣や根岸敦生さんの｢八百長三種類論｣など相撲好きの人&相撲を語る人は必読ですね｡ワン｡ベッドを出て黒兵衛と散歩｡暖かいのではなく暑い｡3月にＴシャツ一枚で散歩｡染井吉野も一気に五分｡デスクワークは書き下ろしに集中…してるとジャズピアニスト山下洋輔さんの事務所ジャムライスからメール｡7月15日に東京国際フォーラムで和太鼓の林英哲さんとデュオ･コンサート｢乾坤一擲｣を開催されるとか｡ハイ｡御両人とも拙著『天職人』(講談社)に登場していただいた方々ですからね｡宣伝させていただきましょう｡しかし洋輔さんが83歳｡英哲さんは俺と同い年で72歳｡皆さんお元気です｡俺も頑張らねば｡
３月28日(金)
民営化した郵貯にはイロイロ問題もあるらしいが郵便物が届くのも遅くなったようですね｡月曜の夕方神奈川県大船駅のポストで投函したスマートレターが名古屋にまだ届かない｡一昨日(水曜)東京の出版社が投函してくれた雑誌が鎌倉にまだ届かない｡名古屋への便は本日夕方届いたとの連絡があったけど雑誌はマダ｡そうか｡日本の世の中は急がない社会に転換しているのかな(苦笑)｡それは悪いことではないと解釈｡急がば回れ｡Walk don't run.国会の議事もナニやらタラタラしてますからね｡ワン｡黒兵衛との散歩も急がずタラタラ歩きまひょ｡ワン｡デスクワークは連合通信の連載コラムを書いてメールで送稿｡本ホームページの更新原稿もまとめて(株)bitさんのスタッフにメールで送稿｡メールはすぐに届きますね(笑)｡アメリカの政府高官はメールに国家機密を書き込んで失敗したそうだけどアメリカの政治も堕ちるところまで堕ちたようですね｡メジャー開幕｡大谷2号ホームランでセンバツの｢盛り上がり｣とともにNHK大喜び｡プロ野球も開幕｡テレビに映った様子を見る限りどの球場も大入り｡これで日本の野球界の改革など誰も口にしなくなりそうですね｡日本の野球人口は激減してるらしいのに…嗚呼｡
３月29日(土)
ベッドでの読書は書き下ろしの資料として『20世紀にっぽん人の記憶』(読売新聞社･編刊)を再読｡東京オリンピックの｢記憶｣を再確認｡｢アベベが裸足で走ったので驚いた｣(小学6年だった女性の｢記憶｣)｢アベベを真似て裸足で走った｣(小学2年だった少年の｢記憶｣）と語る人がいたがこれらはもちろん《60年ローマ大会》のこと｡《東京ではスポーツメーカーのシューズを履いて金メダルを獲得》だった｡こーゆー記憶違いは結構多く1964年の東京五輪を｢カラーテレビで見た｣という人は多いがソレは市川崑氏の映画『東京オリンピック』を見て記憶が混同しただけの話｡小生の家は電器屋だったからカラーテレビだったが京都に3台しかないうちの1台だった｡そー言えば映画『三丁目の夕日』でクルマの修理をする小さな町工場の主人がカラーテレビを買ったが当時の初任給の20倍もした価格の商品を購入できるはずがない｡しかも東京五輪がカラー放送だったのは開会式だけ｡他にカラー放送は『ひょっこりひょうたん島』しかなかった｡おまけに映画では段ボール箱に入ったカラーテレビを二人で運んでいたがソレも無理｡メッチャ重かったから大人3人でないと持ち上げられないし木箱でないと底が抜けた｡過去の｢記憶違い｣｢間違い｣は結構ありますね｡ワン｡ベッドを出て小雨のなか黒兵衛と散歩｡雨がやむ明日は桜も満開で町内のお花見はOKかな｡終日書き下ろし原稿と格闘｡疲れたので市川崑さんの映画で見ていない唯一の作品『八墓村』を見る｡小生はミステリーは小説も映画もNGですね｡なぜ崑さんは横溝正史作品を何本も映画化したのかな？単なるエンタメ?映像は綺麗けどワカラン｡晩飯時はプロ野球｡時々特番にチャンネルを移動するとクイズ番組で｢どっちが東京五輪?｣という質問で64年東京五輪と70年大阪万博の写真が出て…年寄りにはメッチャ簡単な問題を約3分の1の人が間違えた｡降る雨や昭和は遠くなりにけり…哉｡嗚呼｡
３月30日(日)
ベッドでの読書は読売新聞社編･刊『20世紀のにっぽん人の記憶』読み進む｡東京五輪の資料として読み直すつもりが日露戦争から二・二六事件や真珠湾攻撃と終戦を経て高度成長&田中角栄まで40項目｡新聞記者の集めたさまざまな人の証言集は面白い｡1970年の大阪万博は経済波及効果が《3兆3千億円と試算され(略)入場者数も予想をはるかに上回り(延べ6422万人は当時の日本の総人口の6割)運営収支は160億円の黒字》だったという｡そりゃ京都に住んでた高3の小生でも3度も足を運びましたからね｡いや万博記念公演バーンスタイン&小澤征爾指揮ニューヨーク･フィルと二期会のワーグナー『ラインの黄金』を加えれば合計6度か｡今年の関西万博に関西人は何度足を運ぶのかな?ワン｡ベッドを出て黒兵衛と散歩｡2日続きの雨模様がすっかり晴れて染井吉野も満開｡ワン｡散歩のあと少し準備して町内の花見に参加｡バッチリの天気と満開の桜に昼間からビールを振る舞われる｡地元の政治家も顔を出したけど大臣になったとたんコワイ顔したSPが何人もつくんですね｡彼らはビールを勧めても呑みませんね(笑)｡花見でさまざまの人と楽しく歓談のあと帰宅&昼寝して録画していたNHK『アナザー･ストーリー』の松田優作を見る｡彼の凄味がよくわかった｡『ブラック･レイン』を見直さねば｡晩メシはフィギュア世界選手権を見ながら｡マニリンの4回転アクセルもカザフのシャイドロフの演技も素晴らしかったですね｡鍵山はよく3位に入りましたね｡早めにベッドに入って『20世紀にっぽん人の記憶』読み続ける｡《圧倒的多数の市井の人たちのミクロの｢自分史｣を集積すると歴史は新たな顔を見せる》というコンセプトはイイですね｡そう言えば今夜からYouTube『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』は歴史家の井沢元彦さんとの3回連続コラボ｢スポーツは歴史から考えよう｣がアップされてます｡是非御覧下さい!!
３月31日(月)
『20世紀のにっぽん人の記憶』(読売新聞社)日露戦争から関東大震災そして真珠湾攻撃と読み進む｡震災時のアメリカの援助(毛布の柔らかさ)からアメリカとの戦争は｢絶対に勝てないと思った｣という女性(96歳)の庶民感覚は政治家よりもずっと素晴らしいですね｡日本の政治は庶民の意見が反映しないようにできているのかな?そー言えば昨日送られてきた『ZAITEN』(財界展望新社)の佐高信氏の田中真紀子氏との連載対談｢賛否両論｣で佐高氏は｢今の政治家には異論を受け止める度量がない｣と言い田中氏は｢父は(立会演説会で)質問する(異論を言う)人を必死で説得していた｣という｡｢自民がヤクザだとすれば維新は半グレ｡国民民主の玉木雄一郎も統一教会と近く『世界日報』に出てい」る(佐高氏)という｡｢日本にまともな政治家がいなくなってしまいました｡世襲の政治家が絶対に有利になるのが小選挙区制｣｢安倍晋三元首相は全然鍛えられてない感じが伝わってきました｡異論にぶつかった経験が不足｣｢角栄さんは日中国交正常化交渉を進めたとき暗殺を覚悟｣(同)異論を受け止めない政治家も問題だけど記者会見で異論をぶつけないジャーナリストも大問題ですね｡ワン｡ベッドを出て黒兵衛と散歩｡結局田中角栄はアメリカに暗殺された?(孫崎享『アメリカに潰された政治家たち』河出文庫)ワン｡イロイロ準備して夕方から『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』収録｡ゲストは相撲ジャーナリストの荒井太郎さん｡｢新時代の大相撲の新常識｣と｢歴史から考える相撲｣を語っていただく｡今の力士は酒を呑まなくなってプロテインを摂取するとかヘブライ語に｢すもー」や「はっきよい」という言葉があるなどメッチャ面白い相撲の蘊蓄を語っていただきました｡井沢元彦さんの｢歴史で考えるスポーツ｣3回の後にアップされますので乞御期待｡晩メシ時はフジTVの第三者委員会の報告等を見ながら｡｢楽しくなければテレビじゃない｣の到達点ですね｡嗚呼｡テレビはジャーナリズムを取り戻せるのか?という点をもっと語ってほしいですね｡まずは首相会見の一問一答の否定からでしょ｡それにメディアのスポーツ支配(所有)の禁止も自己検証してほしいですけどね｡
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