大阪関西万博が開幕。 1970年の大阪万博は、高校3年の時に3度(別会場でのコンサートも含めると6度)も通った小生としては、今回も必ず足を運びたいところだ。
が、少々残念なのは「空飛ぶクルマ」が、開幕の日から運休し続けていることだ。
未来社会で自動車が「空を走る(飛ぶ)」のは、手塚治虫の漫画『火の鳥 未来編』でも、ジョージ・ルーカス製作の映画『スター・ウォーズ』でも、言わば「常識」として描かれている。
そんな「未来」を先取りした万国博覧会で、「空飛ぶクルマ」が部品の脱落事故等で、運行停止になったのだ。
しかし、そもそも自動車が、「走る」から「飛ぶ」へと変化することが、はたして「進化」と言えるのかどうか?
それを疑問視する声は多く、「劣った性能の飛行機と劣った性能の自動車の組み合わせにしかならず、進化とは言えない」と断言する科学技術者も多いらしい。
そう言えば「空飛ぶクルマ」のPR映像にも、少々首を傾げたくなる点があった。
朝寝坊して会社の会議に遅れそうになった会社員(サラリーマン)が、「空飛ぶタクシー」に飛び乗り、遅刻せずに悠々と出社する……のだが、はたして未来社会で、定時に会社へ行かねばならない会議など存在するのだろうか?
現在でも、自宅からパソコン映像での会議への参加は可能で、未来社会なら仮想現実(ヴァーチャルリアル)の会議や分身(アバター)を使っての参加は、さらに進歩するはずだ。
つまり、「走る事」が「速さ」を競う以上に「安全に移動する事」を重視するようになっている現在、未来社会での「移動」も、「速く移動する(空を飛ぶ)」より「別の方法(分身(ルビ:アバター)の派遣)」)になるのではないだろうか?
ならば……、「飛ぶクルマ」は「走るクルマ」の「進化した姿」にはならないかも……?
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