ナンヤラカンヤラ
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CD
『R・シュトラウス/ばらの騎士組曲他』
『R・シュトラウス/ばらの騎士組曲他』
アンドレ・プレヴィン指揮ウィーン・フィルの素晴らしい演奏です!

2月1日(日)
『オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史』読み続けているとウンザリする。国連安保理のイラク査察団はブッシュ大統領チェイニー副大統領ラムズフェルド国防長官の主張を受けて大量破壊兵器の隠し場所《500箇所を場所によっては何度も訪れた。CIAがおそらく大量破壊兵器の隠し場所だとしていた使節も含まれていた。が何も見つからなかった》査察団の団長は《ブッシュ政権の幹部を中世の魔女狩りをした人々になぞらえた。そうした人々は「魔女がいると確信していたせいで捜せば必ず発見した》イラクの国連大使は《そっちの証拠を見せろとアメリカに迫った》すると《アメリカは確たる証拠を持っていないばかりか安保理の10ヵ国の非常任理事国に渡す前にイラク関係の報告書から8000ページを削除していた−−アメリカ政府と24社のアメリカ企業がイラクの兵器開発計画を支援してきたことを隠すためだった》嗚呼。こんな国と我が国の指導者が媚外交と言われるほどの謙った関係を結ばなければならないのは総理の地位に就いていたいからなのかな?ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛とトボトボと散歩。富士山だけが綺麗。大爆発したほうが日本のためにはイイのかな?とも思ってしまう。ワン。

2月1日(日)つづき
ナンヤラカンヤラ雑務をこなしたあと黒兵衛と夕方の散歩。最近は朝だけでなく夕方も散歩に付き合うようになった。老犬は歩き方に力がなくなり登り坂は辛そう。息をするときに時折ヒューヒューゼイゼイと激しく掠れた声(音)を出すようにもなった。まぁこれが自然の成り行きなんでしょうね。晩飯を食べながらテレビを見ているとトランプ大統領がペルシア湾に空母を派遣しアメリカ国内ではICE(アメリカ移民関税執行局)の捜査官の起こした射殺事件に抗議する声が高まりイタリア・ミラノでもアメリカがICEの職員の五輪派遣に対する抗議のデモが起こっているという。しかしどうして「国連のオリンピック休戦決議」には誰も触れないのかなあ?これを破るとアメリカのスポーツ選手はロシアやベラルーシの選手と同じ立場になる(国を代表する選手とは認められなくなる)はずなのに…日本のメディアも何も言わずに「オリンピック万歳報道」しかしないのはオリンピックの反戦平和運動という意義がわかってないのでしょうね。しかし2年後のロス五輪は大丈夫かな?晩メシのあとワイン飲みながらフィンランドの女性指揮者とN響でトマジのトランペット協奏曲やサン=サーンスのP協2番を聴く。面白かった。R・シュトラウスの『ばらの騎士組曲』はもっと艶っぽくやってほしかったですね。

DVD
『壇浦兜軍記 阿古屋』
『壇浦兜軍記 阿古屋』
まだキチンと見たことがない作品です。玉三郎の傾城・阿古屋。絶対に見ます

2月2日(月)
『もうひとつのアメリカ史』を読んでいると《権力者や地位の高いものの息子が上手く立ち回れて》徴兵逃れのために(ベトナム行きを避けるため)《予備役や州兵の枠を手に入れた》ことがわかる。第二次大戦中の日本でも同じだったようですね。それにイラクを攻撃しイランやイエメンやソマリアやリビア…等に次々と手を出そうとしたアメリカが今でもベネズエラに手を出したのに北朝鮮に一向に手を出さないこともよくわかった。それは《石油の埋蔵量がないことだった》しかもその「石油」とは《燃料としての石油ではなく権力としての石油である》ナルホド。《ペルシャ湾の主導権を握るということはヨーロッパ・日本そして中国の主導権を握ることにつながる。アメリカが石油の蛇口を握ることになるのだ》アメリカは恐い国ですねえと言った映画評論家の話を一昨日の本欄に書いたけど「恐い国」という異常に「困った国」ですねえ。ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。時々少々後ろ足が縺れる。「まだまだ元気」とは言えないけど「まだ元気」とは言えるのかな。ワン。

2月2日(月)つづき
いろいろ机仕事(デスクワーク)のあと"TAMAKIのスポーツジャーナリズム"収録。ゲストは相撲ジャーナリストの荒井太郎さんと日刊スポーツの佐々木一郎さん。初場所を振り返ってもらったり週末に行われる白鵬杯の話など興味深い話をいろいろしてもらう。今年の大相撲パリ公演のファン・ツアーが4泊6日76万8千円で相撲協会が売り出した話をすると荒井さんが「神事と興業と格闘技という3拍子揃った大相撲というコンテンツの価値は世界的にも稀でディズニーより凄いですからね」と評したのは面白かった。確かにミッキー・マウスはせいぜい70年。大相撲の歴史は2000年ですからね。それに荒井・佐々木の両氏がに"TAMAKIのスポーツジャーナリズム"に出てもらって安青錦について少々厳しい評価(大の里のような正攻法力士には弱い)という話をしたら安青錦がそのYouTuubeを見ていて「厳しいね」と言われたとか。安青錦の熱心さにも驚くけど安青錦が"TAMAKIのスポーツジャーナリズム"を見ていてくれたというのはメッチャ嬉しいですね。

2月2日(月)つづきのつづき
安青錦も見てくれている(笑)"TAMAKIのスポーツジャーナリズム"収録のあとはテレビ神奈川で吉本新喜劇見ながら晩メシ。そのあとNHKの『映像の世紀バタフライエフェクト』の「人間国宝・女形に生きた男たち」は凄かった。小生は幼稚園のときから京都南座で歌舞伎を見せられ続けてきたが歌右衛門の良さがわからず大学に入って小田島雄志先生の謦咳に接したときも「みんな凄いと言うけど歌右衛門の何処がイイのかさっぱりワカラン」と言って「君は若いときの歌右衛門を知らないんだ。それに歳をとった歌右衛門を見たときは君が若すぎた」と言われたのを今も憶えている。今日のNHKの番組で八つ橋の顔の動きや阿古屋の片鱗を見ただけで六代目歌右衛門の凄さがわかりました。70歳を過ぎて初めてわかることがあるのは嬉しいですね。玉三郎も凄いですね。

DVD
『ガス燈』
『ガス燈』
イングリッド・バーグマン主演の名作。これもジョージ・キューカー監督だったのか…見直さねば

2月3日(火)
ベッドで『オリバー・ストーンの語るもうひとつのアメリカ史』を読んでいると布団のなかで無性に腹が立ってきた。《本来は防げたはず》の9・11同時多発テロとその後のアメリカのイラク侵攻とイラク支配の無茶苦茶さ加減は度し難いほど酷いものだったのですね。ブッシュ大統領とチェイニー副大統領はイラクの復興に3兆ドルもの金を注ぎ込んでアメリカ企業を儲けさせたのにイラクのためには何にもならなかったばかりかイラン(アフマディネジャド)やロシア(プーチン)の申し出をすべて断り彼らを怒らせてしまったのですね。そして今また再び何かを…?しかし自分から何をかやったら「国連の五輪休戦協定」に引っ掛かってIOCからアスリートたちが処分を受けるかもしれませんからきっとイランから何かをされたことにして「仕方なく」反撃するのでしょうね。それがアメリカの得意とするやり方ですからね。ワン。ベッドから出て老犬黒兵衛と散歩。登り坂になると息がヒューヒューと苦しそうな音を立てる。ヨメハンが獣医さんにもらった抗生剤を餌に混ぜて食べさせたらしいけど効果はわからない。アンチ・エイジングは不可能ということかな?ワン。いろいろ仕事のあと晩メシは何日か前にNHK-BSを録画した映画『西部に賭ける女』を見ながら。アンソニー・クインとソフィア・ローレンという大好きな二人が出ていた旅芸人一座の西部劇。若いソフィア・ローレンはキュートで可愛いですね。ハリウッドの娯楽映画を期待せず見たが旅芝居で『トロイのヘレナ』や『マゼッパ』が出てきてまずまず面白かった。ナント!監督はジョージ・キューカーではないか。サスガですね。

Blu-ray
『ボブ・マーリー One Love』
『ボブ・マーリー One Love』
ベーシストの息子が置いていったCDを聴き直してます

2月4日(水)
昨晩は寝る前にチョイと豆撒きで鬼払いをしたがあまり力が入らなかったのは頭に丑の角で虎の皮を履いて丑寅の鬼門から家に入ってくる鬼が基本的に嫌いではないからだ。鬼さんなんぞ『オリバー・ストーンの語るアメリカ史』の歴代大頭領と較べれば可愛いものです。とりわけ9・11以後のブッシュ&チェイニーのやったことを読むと彼らを鬼に退治してほしくなる。イヤ。続けて権力の座に就いたオバマも同罪か。《いつ破綻してもおかしくないくらいの世界をブッシュから引き継ぐ羽目になった(略)国は確かに悲惨な状態にあったが(略)オバマのもとで最大の勝利を収めたのはウォール街だった》というのですからね。嗚呼…ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。昨日より気分が一層滅入ってるのはブッシュのみならずオバマまでが結局は「ウォール街の人」という悲惨なアメリカの現実を読んだから?それともそんな格差社会を真似てる日本の社会に愕然としたから?またはアメリカオ大統領に肩を抱かれて喜んでる女性首相に絶望したから?しかし…富士山だけは美しく屹立したまま…大爆発に備えてるのかな?ワン。デスクワークは『スポーツゴジラ』の連載。オリックスのコーチ時代の中西太さんに西鉄ライオンズ時代の練習方法を聞いた話を書く。彼ら「野武士軍団」は練習開始時に「芸者ワルツ」を歌いながら二日酔いの酒を抜いたそうです。スゴイ!晩メシはニュース番組や報道番組(もどき)で衆院選の票読みを見ながら。またもやウンザリしたのは高市自民党が大勝すると報じたからではない。そんな「予想」を平気で流すジャーナリズムもどきのテレビに改めて失望したからです。阿呆臭くなって何日か前にNHK-BSの『海外ドキュメンタリー』を録画した『ボブ・マーリーの真実 愛と戦いのレゲエ』を見る。フランスのTV局製作のこれは素晴らしい番組だった!長男が置いていったボブ・マーリーのCDを聴き直さなければ!

2月4日(水)書き忘れ追記
昨日の本欄でRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOMで音声出演したことを書き忘れました。翌日になると忘れることとが出現するのはボケた証拠かな(笑)。しかし2日後の今でも話したことは憶えています。ミラノ・コルチナ五輪でメディアがどこも「五輪休戦」の話を取りあげない不思議を話したあと週末に行われる第16回世界相撲大会白鵬杯の話をしました。中味はRKB毎日放送のYouTube「ラジコ」で聴いて下さい。https://www.youtube.com/playlist?list=PLqJ5AirYatTwgoR4PGJNLp3w74nvC5AmM

2月5日(木)
『オリバー・ストーンの語るもうひとつのアメリカ史』は『第14章 オバマ 傷ついた帝国の運営』に突入。「章」のタイトルは穏やかだが内容は強烈。多くの人が初の黒人大統領の「リベラルな政権運営」に期待したがウォール街の手先に過ぎなかった《オバマは国内政策と安全保障政策でひどい期待外れだったが外交政策はなおお粗末だった》《2009年ノーベル平和賞受賞演説ほど期待を裏切るものはなかった。(アフガニスタンとイラク)の二つの戦争を行っている大統領がそのような賞を受けること自体がそもそも不合理そのものだった。だが賞の選考委員会のメンバーはアフガニスタンへの兵力増派を発表したほんの数日後にオバマがアメリカの軍国主義を擁護するのを耳にしたときはなおさら臍(ほぞ)を?んだことだろう。世界が直面している複雑な諸問題について時に思慮深い内容を含むその演説は戦争や一国中心主義と先制攻撃の擁護にまみれていた》ナルホド。トランプは「時に思慮深い内容」をまったく含まないだけのことで歴代アメリカ大統領の外交とは常に「砲艦外交」と「戦争」だったのですね。ワン。

2月5日(木)つづき
ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。ペルシア湾に集結した米艦隊は「国連の五輪休戦協定」など頭にないのかな?枯木越しに見える富士山は春霞に薄れて寂しそう。ワン。デスクワークは『スポーツゴジラ』の連載の校正やイロイロ。晩メシ前にネットを開くとトランプが衆院選で高市自民が勝つことを支持するとのニュースが飛び込む。高市首相はそれを喜んでいるのでしょうね。《アメリカの良き同盟国(正確には「ジュニア・パートナー」あるいは「属国」)というアイデンティティしかないのであれば我々は「アメリカ帝国の忠良なる臣民」としてアメリカの弾除けとなる運命を喜んで甘受すべきなのであり安倍政権は戦後のどの政権よりもその方向に舵を切った》(白井聡『国体論 菊と星条旗』(集英社新書)もうすぐ安倍の後継者に「白紙委任状」を渡す時が来るのでしょうか?小生は渡しませんけどね。

2月5日(木)つづきのつづき
"TAMAKIのスポーツジャーナリズム"にかつて読売ジャイアンツの選手のときにプロ野球選手会を労働組合に返信させた中畑清さんをゲストに迎えて"労組"設立時の苦労話などを聞きました。3回に渡って公開します。是非ともご覧下さい!!

2月6日(金)
『もうひとつのアメリカ史』を読んでるとブッシュ大統領に時代よりもオバマ大統領の時代のほうがアタマに来る。それはレーガン大統領の時代よりもクリントン大統領の時代のほうに嫌気がさすのと同じ。まるで教養のない無知な指導者が自分の拙い思考に加えて周囲の声に踊らされて道を誤るよりも知識も教養も判断力もある人物がレーガン・ブッシュと何ら変わらない選択をしてしまうことを許せないと思うからだ。だからと言って高市首相の阿呆な選択が許せるわけではないことは言うまでもありません。しかし…なんでこうなるの?と嘆いても仕方ないので日曜日は選挙に行きましょう。ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。春霞のなかの富士山が悲しそう。暖かいのは今日までと天気予報は言っていた。天気予報は当たっても外れても(少なくとも小生には)なんの不都合もないけれど選挙予報が当たると精神衛生上良くないですね。それを喜ぶ人もいるらしいけどワイマール憲法下でNationalsocialismが台頭したのもこんなものだったのでしょうか?悪い世の中になったものですね。ワン。

2月6日(金)つづき
中畑清さんをゲストに招いてプロ野球選手会労働組合の話題を3回続けたあとの"TAMAKIのスポーツジャーナリズム"は相撲ジャーナリストの荒井太郎さんと佐々木一郎さんを迎えての大相撲論を3回(安青錦関も見てくれているそうです!)。それに続いて平和運動としての五輪の現状を一橋大坂上康博さんとスポーツライターの小林信也さんと語り合ってそのあとは成城大の山本敦久・平尾剛の両教授を迎えて日本と世界のスポーツの現状と未来像を話し合うところまで予定を組む。大和大の佐々木正明教授のウクライナ現地報告はチョット無理かな?ともかく我がスポーツジャーナリズムはポピュリズムに陥ることだけは避けましょう。晩メシは冬季五輪の女子アイスホッケーやフィギュアスケートの団体戦を見ながら。スポーツはヤッパリ面白いですね。なぜ面白いのか…何が面白いのか…を考えましょう。

2月7日(土)
『オリバー・ストーンの語るもうひとつのアメリカ史』もう少しで読了。しかしブッシュから引き継いだオバマのアフガニスタンとイラクでの《戦略なき軍事拡大》と《嘘の言い訳》を読み続けるのは本当にウンザリする。《アルカイダが9・11同時多発テロを起こすのにかかった費用が約5万ドルだったことを考えると数兆ドルをかけたアメリカの反応はアメリカを破産させることを目論んでいたビンラディンのまさに思う壺だった》アメリカは《何十年もの間無批判にイスラエルを支援する一方で次から次へとアラブの独裁者を武装させ訓練し擁立するとともに9・11以後はエジプト人やリビア人を代理の拷問者として使ってるうちにアメリカの道徳的権威はすっかり地に堕ちた》それは現在もミラノ・コルチナ冬季五輪の行われているイタリアで「ICE Go Out!」のデモへとつながってるのですねワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。黒人初の大統領となったオバマでもアメリカの軍産複合体とウォール街には逆らえなかったということか。女性初の日本の首相となった人物がアメリカに逆らえないのと同じかな。イヤ自ら進んで忠犬になることとは違うかな?イヤ同じかな?赤子の小便ですな。ヤヤコシイ。ワン。いろいろデスクワークして晩メシは冬季五輪を見ながら。女子アイスホッケーはドイツに体力負けですね。スポーツは見る人にとって「結論(白黒の決着)が早い」というのも現代人に好まれる要素でしょうね。もちろんそれに携わってる人にとっては長い闘いなのでしょうが…。

CD
『Andrea Bocelli: Opera, The Ultimate Collection』
『Andrea Bocelli: Opera, The Ultimate Collection』
若いときのボチェッリは酷かったけど年齢と共に素晴らしい歌手に成長しましたね

2月8日(日)
朝起きたら一面銀世界。急坂が続く投票所まで歩けるかな?あ。冬季五輪に参加している選手や応援している人たちは期日前投票を済ませたのかな?これも五輪の休戦協定と同様なぜかマスメディアがまったく報じないことですね。ナンデヤネン?

2月8日(日)つづき
も少しで読了の『もうひとつのアメリカ史』は最後にオバマ時代のアジア太平洋戦略に突入。《アメリカは植民地政策としてではなく世界各地に軍事基地を持つ基地帝国として世界的覇権を保っている。(略)アメリカは日本に依然として124の基地を持ち沖縄だけでも38を数えた》2011年3月に《甚大な被害をもたらした地震や津波さらには原子力発電所の事故からの復興のために財政難に陥っていたにもかかわらず日本はロッキード・マーチン社製のF35ステルス戦闘機を推定60〜80億ドルで40機ほど購入することを明らかにした》ナルホド。植民地支配よりも基地支配のほうが宗主国にとっては経済やあらゆる意味で有効なんですね。ワン。老犬黒兵衛と散歩。家の屋根や樹木は全て綿帽子をかぶっているのに道路だけは雪がないから歩くのにさほど苦労はなかった。ワン。続けて急坂道を歩いて投票所へ。国民の雀の涙の権利を行使したあと帰宅して録画していたミラノ・コルチナ冬季五輪の開会式を見る。メディアはボッチェリばかり注目したけど世界一のメゾソプラノのバルトリも登場。ファッションはもちろん中味も素晴らしい開会式でコロナ禍があったとは言えナサケナかった東京大会の開会式が思い出されてちょっとショック。晩メシは衆院選開票結果を見ながら。これが国民の意思とは言えあまりにも不甲斐ない野党の現実に唖然。Where have all the Liberals gone? それがLong time passing とならないようにするにはどうすればいいのでしょうね?

LP
ワーグナー:楽劇『神々の黄昏』
ワーグナー:楽劇『神々の黄昏』
クナッパーツブッシュ指揮バイロイト祝祭劇場での歴史的名演の実況版です。スゴイ!

2月9日(月)
『オリバー・ストーンの語るもうひとつのアメリカ史3帝国の緩やかな黄昏』(早川書房)読了。ベトナム戦争から9・11を経てアフガン侵攻イラク戦争へと続くアメリカの無茶苦茶な外交の実態を改めて知ることができたのは良かったけど最後が「ウォール街の占拠運動(2011年)」でそれが《国内改革にとっても明るい兆しになった》で終わっているのにはガッカリですね。トランプの出現を予想しろとまでは言わないがやはりオリバー・ストーン氏もアメリカ人でアメリカのあまりに悲惨な戦争の連続と阿呆な大統領の行動ばかりで終わるのには耐えられなかったのかな?しかし「ウォール街占拠運動」に代わって「力こそ正義」の「アメリカ・ロシア・中国による三国志」となった世界のCross-Pollination(他家受粉)を受けた日本の高市内閣の行く末のほうが心配ですね。ワン。老犬黒兵衛と一緒に雪が屋根や木々に少々残る景色を見ながら散歩。富士山は相変わらず綺麗。日本がキチンと真面目に立ち直るのは大爆発後かな。ワン。いろいろ真面目に仕事。最近BGMはベルトルド・ブレヒトの戯曲にクルト・ワイルが音楽を付けた『三文オペラ』を流していたが(ミルバとウテ・レンパーの歌が素晴らしい!)やっぱりワーグナーの『神々の黄昏』に変えようかな。社会改革の音楽よりも全ては破壊と洪水で世界が再生する音楽のほうが今の時代には合ってそうかな?晩メシは冬季五輪のハイライト&吉本新喜劇などを見ながら。五輪は"スポーツ・ウォッシング"の役割を果たしてる?いや。それはメディアのせいかな?

BOOK
岡本喜八『マジメとフマジメの間』ちくま文庫
岡本喜八『マジメとフマジメの間』ちくま文庫
エッセイストとしても超一流の映画監督の書く戦争の時代は、多くの人に読んでほしいですね。特に右翼の人に
大江健三郎『万延元年のフットボール』講談社文芸文庫
大江健三郎『万延元年のフットボール』講談社文芸文庫
『万延元年のラグビー』と似ているのはタイトルだけかな?

2月10日(火)
ベッドでの読書は小生の本棚の映画コーナーにあった岡本喜八『マジメとフマジメの間』(ちくま文庫)。以前から読みたいと思いながら何故か読まなかった一冊。2011年12月初刷でなかに「謹呈 徳間書房」の紙片が挟まれていたので以前に筑摩の編集者からいただいたのだろう。喜八氏の映画は『日本のいちばん長い日』『沖縄決戦』『江分利満氏の優雅な生活』『侍』『大菩薩峠』『ジャズ大名』『助太刀屋助六』くらいしか見ておらず今でも『肉弾』『殺人狂時代』『ああ爆弾』『ダイナマイトどんどん』『独立愚連隊』など見なきゃいけないと思いながらマダ見ていない映画が彼のフィルモグラフィを見なくても口をつく。古希を越えても「お楽しみはこれからだ You ain't heard nothin' yet」と言えるのは嬉しい…ことかどうか…。読み始めた一冊は素晴らしいエッセイ集で戦中派生き残りの戦争に対する嫌悪と逃避の複雑な真情が滲み出ている。《戦争は悲劇だったが喜劇でもあった》《喜劇とは痛烈なものである》《(戦争という)バガバカシイことは終わった。終わったから早く忘れてしまえよと肩を叩かれてもそうはいかない》…etc.衆院選で高市自民に投票した人は岡本喜八を観ましょう読みましょう。ワン。イロイロ仕事のあと冬季五輪の女子アイスホッケーを見ながら晩メシ。スマイルジャパンは結構強くなって頑張ったけどコレも「お楽しみはこれからだ」かな?高市自民が圧勝したのはアメリカの共和党がトランプ党になったのと同じで自民党の護憲派を追いやって極右高市党にしてしまったのかな?これって中道野党の没落より怖ろしいことかも。こういう日米で同様のことが起こるコトを「クロス・ポリネーション(他家受粉)」と言うとある人に教えたら「だったら花が咲いて実が稔るの?毒芥子?」と言われた。コワイコワイ。

BOOK
白川静『常用字解』平凡社
白川静『常用字解』平凡社
時点の面白さを満喫できる一冊です

2月11日(水)
岡本喜八『マジメとフマジメの間』めっちゃオモシロイ。という以上に半分も読まないうちに驚いた以上に驚愕したことが二つ。一つは山口瞳氏の直木賞作品『江分利満氏の優雅な生活』を原作にした映画は川島雄三監督が撮ることになっていたこと。喜八監督は川島監督が夭逝されたので言わばピンチヒッターだったのですね。しかも川島監督はこの映画を『しとやかな獣』同様に社員の社宅だけで撮るつもりだったらしい。喜八氏もいったいどんな映画になるのか想像もできず悩んだ末に逆にどんどん家の外に飛び出させることにしたとか。DVD持ってるからどの辺に悩みが滲み出てるのか見直します。もう一つ驚愕以上に仰天したのは桜田門外の変を題材にした『侍』を撮るときに喜八監督が本物のプロフェッショナルと認めている殺陣師の久世竜氏が《雨中泥ンこの中で球を追うラグビーの試合の写真を持ってきた。「今度はこれで行きましょう」ねらいが一枚の切り抜き写真だけでピタリとわかった。私は井伊大老の首をボールに見立てて試合運びの頭上作戦を練ったものである》この部分を読んだとき私は布団のなかでうわああああーと大声を出しそうになった。コレって筒井康隆大先生のケッサク小説『万延元年のラグビー』そのものではないか!もちろん小説のタイトルは大江健三郎の『万延元年のフットボール』のパロディだが筒井康隆全集を見てみると第13巻にあり1972年の作品らしい。岡本喜八氏の文章は1966年のサンケイスポーツが初出。映画『侍』は郡司次郎正の小説『侍ニッポン』が原作で映画の公開は1965年。こういうのもクロス・ポリネーション(他家受粉)と言うのだろうか?花粉を運んだのが何だか知らないけど鬼才たちの発想と営みの交錯はスゴイですね。

2月11日(水)つづき
ベッドから出て老犬黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOMで音声出演。今日のテーマはIOCが夏の五輪の競技のいくつかを冬季五輪に移すと発表したこと。これって何も新しアイデアではなく20→21世紀への変わり目の時代にIOC委員だった^谷千春氏が当時のサマランチIOC会長に進言していたコトですね。小生は岩波書店の月刊誌『世界』2001年1月号で^谷氏と対談したときにその話を伺いました。夏の競技の一部(屋内競技)を冬の五輪に移して空いたスペースに新競技を加えるというその意見は五輪商業主義のさらなる肥大化と取られかねないことを危惧したに違いないサマランチが「冬の競技は雪と氷の上でやるものだけ」というオリンピック憲章を盾に拒否。今回は憲章を改正して夏季五輪の縮小を目的に実行するらしいけど逆に肥大化の危険性はないのかな?いや。こうなりゃ徹底して肥大化したほうがオモロイかも?それが休戦協定の肥大化にもつながれば…ワン。ラジオのあと黒兵衛と散歩。さすがに老犬は上り坂がこたえるようになったらしい。Mee too ですね。ワン。イロイロ仕事は『ZAITEN』の連載執筆も。朝ラジオで話したことをさらに発展させて書く。下書きは完成。ブラッシュアップは明日にして晩メシ。衆院結果で大騒ぎ…になる話題をミラノ・コルチナでスポーツ・ウォッシングしてる(洗い流してる)のかな?それにマスメディア(テレビ)に出て喋る人も自民支持or政局解説者ばかりになったのかな?

DVD
『江分利満氏の優雅な生活』
『江分利満氏の優雅な生活』
本当は川島雄三監督が撮るはずの原作を岡本喜八監督がピンチヒッター。はっきり言って失敗作だと思いますが私は大好きです

2月12日(木)
ベッドで岡本喜八『マジメとフマジメの間』読み続ける。オモシロイ。けど本のオモシロサとはまったく関係のないところに注目。映画製作のためニューヨークでチョイ役のオーディションをしたときの《質量ともに(日本のオーディションとは全然違う)》という文章を読んだとき小生のアタマにはまず物理学の物体の「質量」という意味が浮かんだ。イヤイヤそれは違う。ここでは《質も量も(違う)》という意味だと気付いたとき今度は「質」という漢字は「質屋」とか「質札」にも使われる字であることが頭に浮かび今度は昔住んでいた吉祥寺に大きな黒い暖簾にでっかかく「質」と書かれた「質屋」があったこととシドニー・ルメット監督ロッドスタイガー主演の映画『質屋』が思い出された。たしか音楽はクインシー・ジョーンズ。この連想ゲームが気になりベッドを出て白川静の『常用字解』(平凡社)を開くと「質」の字は「斧」と「鼎」を組み合わせた「祭器」を意味する文字で「鼎」に刻まれた契約・約束を意味してそれを「質(ただ)す(質問する)」と「言質」を取り「本質」が表れる。また「質実」な(マジメな)人間が「人質」(契約の保証となる人間)になるのですね。映画のオーディションからアインシュタインとルメットを経て白川静に至るこういう連想に導いてくれた文庫本に大満足。しかし「質」ってオモシロイ文字ですね。ワン。「常用字解」を本棚に戻して朝食のパンを食って老犬黒兵衛と散歩してデスクワークは月刊誌『ZAITEN』の連載『今月のスポーツ批評』を完成。晩メシは岡本喜八監督山口瞳原作の映画『江分利満氏の優雅な生活』を見ながら。戦後の経済成長のなかで戦中派のアジテーションを思い切り描いた喜劇とは名ばかりの映画が封切り後《僅か1週間でオロされた》ことに納得。しかしオモシロイ映画でこんな映画を創れた戦後という時代はイイ時代でしたね。

Blu-ray
『パピヨン』
『パピヨン』
S・マックィーン&D・ホフマンが熱演。監督は『パットン』や『猿の惑星』のS・シャフナー。脚本は米共産党員で『ローマの休日』のトランポ。面白いはずや
【以上2/13】

2月13日(金)
『マジメとフマジメの間』読み続ける。著者の映画『吶喊(とっかん)』は見ていないので太平洋戦争の特攻か何かの話かと勝手に思っていたら戊辰戦争で官軍相手に暴れたカラス組の話だと知った。カラス組については博徒やヤクザ者を集めた破落戸(ならず者)の集団だとはボンヤリと知っていたが仙台藩下級武士の細谷十太夫なる人物が彼らを集めて彼らの《「縄張りを荒らされてたまるか!生かしちゃおけねえ!」と言ったやくざのテリトリー感覚で》連戦連勝。しかし最後には官軍相手に負けて厄介者扱い。生き延びた細谷十太夫は死んだ戦友を弔うために仏門に入り《宵越しの銭も持たずに眠りけり》の辞世を残して目地40年に亡くなったという。いかにも喜八監督の気に入りそうなテーマだがカラス組の隊旗や陣羽織の背中には《3本足のカラス》が描かれた。ナント!!サッカー日本代表とシンボルが同じ神武天皇の大和への道先案内をした八咫烏ではないか!!ということはサッカー日本代表チームの選手たちも幕末のカラス組のような無頼者として暴れまくってほしいですね。映画『吶喊』も見なきゃ!カラス組を描いた小説も大佛次郎・子母沢寛・早乙女貢とあるらしい。読まねば!ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と一緒に老老散歩。しかしゲリラ戦を得意としたヤクザ者カラス組の存在を知ったせいか足取りが軽い(笑)。小生も基本的に官軍は大嫌いで賊軍シンパですね。ワン。『ZAITEN』の連載をメールで送って来週月曜の"TAMAKIのスポーツジャーナリズム"のテーマを考えたりイロイロ仕事をしたあと晩メシは映画『パピヨン』を見ながら。何度かテレビの放送で途切れ途切れに見て知っていたがしっかり見たのは初めて。スティーヴ・マックィーンとダスティン・ホフマンによる1973年の名作は基本的に『カッコーの巣の上で』などと同じ反体制人間への応援歌ですね。監督は『猿の惑星』や『パットン大戦車軍団』のフランクリン・シャフナ−。脚本にアメリカ共産党の党員で『ローマの休日』の脚本も書いたダルトン・トランボ。60〜70年代は「左」がみんな頑張ってましたね。

BOOK
鈴木隆『けんかえれじい 上・下』角川文庫
鈴木隆『けんかえれじい 上・下』角川文庫
私の大好きな小説。ベストワンと言ってもイイです

2月14日(土)
岡本喜八『マジメとフマジメの間』は最後の長編エッセイ『へその曲がり角』に突入。食糧事情からB25&B29の爆撃や徴用&応召の様子など戦時中のリアルな様子が見事な描写でよくわかる。徴用では全身ガソリンまみれの真っ黒になって中島飛行機の工場で徹夜のエンジンテスト。B25の爆弾が下宿の近所の自転車屋に落ちて爆発したので見に行ったら《漏斗状の爆発の跡に赤い毛糸の手袋をした赤ん坊の手首だけが一つ落ちていた》。戦争を政治だけで話すのはやめたいですね。こういうリアルが鈴木隆の『けんかえれじい』の主人公・南部麒六の満身創痍感を生み戦争の悲劇の連鎖となるのですね。ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と老老散歩。イヤ。ヨメハンもいつも一緒だから老老老散歩か。しかしヨメハンは小生より2週間上で一学年歳上なのに何故かはるかに元気。喜八監督も書いていた。《当時(戦時中)の平均寿命は46・9歳。女子はいつの世でもチョイと図々しく49・6歳であった》男女のことでなく時代のこととして憶えておきたい数字ですね。ワン。デスクワークは今日から2日がかりで4月から始める大学での授業のシラバスを書き始める。そもそもシラバスなどというワケのワカラン言葉を使うことが大学教育の…イヤ。やめておきまひょ。こういう形式の世の中になってしまったのですね。俺は中味で勝負だから…とはいえ疲れる。晩メシは冬季五輪のハイライトをテレビで見ながら。皆さん頑張ってるのはイイけど「五輪休戦国連決議」と「スポーツウォッシング」という言葉は忘れないようにしましょう。

DVD
『スメタナ「わが祖国」』
『スメタナ「わが祖国」』
プラハの春コンサートでのクーベリック指揮チェコ・フィルハーモニーの奇跡的名演。音楽の力を凄い!

2月15日(日)
ベッドでの読書:岡本喜八『マジメとフマジメの間』(ちくま文庫)読了。一流のエッセイストと呼ぶほかない映画監督の見事なエッセイの数々を楽しむ。最後の山本迪夫・庵野秀明両監督の解説も喜八プロダクションの武井崇氏の解題も岡本真実さん(娘さん)のあとがきも全部面白かった。それは岡本喜八という人物が面白かったからイヤ素晴らしい人物だったからだろう。未見の彼の作品がワンサカあることを幸せに思った。ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。庭の枝垂れ梅がいくつも白い花を咲かせ始めた。散歩道の途中にある早咲きの玉縄桜も2分咲きくらいになった。天気晴朗なれど春尚遠し。遠くの富士山も暖気に薄靄でぼやけてる。こういう日は散歩に最適。仕事に最悪。ワン。それでも頑張って4月から始まる(始める)大学のスポーツジャーナリズムの授業のシラバスという授業要項を書き切る。「履修上の留意点」という項目があったので授業中に眠る学生がいたら授業は中止すると書こうかと思ったが「絶対に眠らないこと。眠たくなったら教室外へ出て眠ること」と書く。ジャーナリストとして自分がどのように見られてるのか「離見の見」を働かせられない人はジャーナリスト失格ですからね。しかし「離見の見」の説明が難儀なのでその言葉はカット。

2月15日(日)つづき
ナンヤラカンヤラ大学の仕事したら結構疲れたので晩メシはニュースを見たあとチェコ・フィルのスメタナ『わが祖国』を楽しむつもり……だったがビシュコフの指揮があまりにも強弱の変化が強すぎて音楽を作りすぎて楽しめなかった。1991年に来日したときのクーベリック指揮チェコ・フィルの『わが祖国』の演奏はテレビで見ても全身が震えるほど凄かったのに…残念。クーベリックの指揮をテレビで見たのは福岡のユニバーシアードのプレイベントのシンポジウムの司会で博多のホテルに泊まっていたときのことで翌朝パネラーの一人として同じホテルに泊まっていたテレビマンユニオンの萩元晴彦さんと顔を合わせて「見た?」と訊かれて「ハイ」と答えて「凄かったねえ」「凄い演奏でしたねえ」と二人で大興奮したのを今も憶えているくらい凄かったのだ!

BOOK
織田作之助『夫婦善哉 正続 他11編』岩波文庫
織田作之助『夫婦善哉 正続 他11編』岩波文庫
表題作の素晴らしさはもちろんですが、私は坂田三吉の将棋を小説化した『聴雨』『勝負師』が好きです

2月16日(月)
ベッドで読む本がなくなったので文庫本の本棚から織田作之助『夫婦善哉 他12編』(岩波文庫)を持ち出す。小生はやはり活字中毒症のようで活字がないと布団に潜れない。オダサクが異端の将棋指し・坂田三吉について書いた短編『聴雨』と『勝負師』を読み直す。久し振りの関西弁小説。見事ですね。またこれらの作品は"スポーツ・ノンフィクション人間だラマ"の嚆矢の作品とも言えますね。坂田三吉が木村八段との対局で初手に「九四歩」と端歩を突く奇手(鬼手)を打ったことをオダサクはこう書く。《私は眼の前がぱっと明るくなったような気がして「坂田はやったぞ。坂田はやったぞ」と声に出して呟き初めて感動というものを知ったのである。私は九四歩突きという一手のもつ青春にむしろ恍惚としてしまったのだ。私のこの時の幸福感はかつて暗澹たる孤独感を味わったことのない人には恐らくわかるまい。私はその夜一晩中この九四歩の一手と二人でいた。もう私は孤独でなかった》…凄いですねえ。自らの青春を勝負師の一手の青春と重ね合わせて「感動」し「恍惚」となる。現在のスポーツ・ノンフィクションには存在しないレベルですね。ワン。

2月16日(月)つづき
ベッドを出て老犬黒兵衛と老老散歩。?梅は咲いたか桜はまだいな…ワン。デスクワークはTAMAKIのスポーツジャーナリズムの準備。ゲストに一橋大名誉教授の坂上康博さんとスポーツライターの小林信也さんを迎えて《平和運動としてのオリンピックの本質的意義を考え直す》をテーマに3本のYouTuubeを収録。@国連の「五輪休戦決議」は有効か?それとも単なる理想論か?A肥大化しすぎた夏季五輪競技の一部を冬季大会に移す本当の意味は?Beスポーツやドローン競技も加わる未来のオリンピックは平和運動として有効か?…どれもマスメディアは取り上げないテーマ。そんななかで「そもそも感動というものはどういうものか?そのポイントは"顔"ある」と言われた坂上先生の話はメッチャ面白かった。そういえば映画『東京オリンピック』を撮影していた市川崑さんはアスリートの「顔を撮れ。顔がほしい。頭と顎が切れてもイイくらいの顔のアップを撮れ!」と言ってましたからね。YouTuube収録のあとTVKで吉本新喜劇を見ながら晩メシ。

BOOK
井筒俊彦『イスラーム文化-その根底にあるもの』岩波文庫
井筒俊彦『イスラーム文化-その根底にあるもの』岩波文庫
DVD
『砂漠の流れ者/ケーブル・ホーグのバラード』
『砂漠の流れ者/ケーブル・ホーグのバラード』
古き良きアメリカンは、最後に自動車に足を轢かれてしまいます。嗚呼

2月17日(火)
朝からヨメハンと長女がフィギュアスケート"りくりゅうペア"の大逆転金メダルに電話で連絡を取り合って大興奮。小生もビデオで見て納得。なるほど昨日坂上康博先生がTAMAKIのスポーツジャーナリズムの収録で話されたように"感動"の源はアスリートの"顔(表情)"ですね。

2月17日(火)つづき
ベッドに持ち込んだ本は神秘主義哲学者の肩書きも持つ慶応大名誉教授だった井筒俊彦氏の『イスラーム文化その根底にあるもの』。時間ができたら読みたいと買っていた初刷り1991年で2012年33刷の講演集。版を重ねているだけあって面白くわかりやすい。イスラームのシーア派とスンニ派の違いも4代目カリフがどーのこーのと言う前にイラン人(ペルシャ人)とアラブ人の違いと言う。そして多種多様な違いを包含しているのがイスラームでその中心に「コーラン(クルアーン=聖典)」がありさらに矛盾だらけの「ハディーズ(聖伝承)」があるということとイスラームが砂漠の民(ベドウィン)から生まれた宗教ではなく商人ムハンマドがアッラー(神)との契約と取引から生まれた宗教であることを知るとイスラームそのものに対してはかなり親近感も湧きますね。ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。その前にヨメハンから"りくりゅうペア金メダル"の興奮を聞いて笑顔。ショート・プログラムから復活し歴代最高得点での優勝というドラマも"感動"の要因だろうけど国際映像の撮り方も上手かったですね。最後の拳のアップから二人の抱き合う姿。そして顔の超アップへとズーム。やはり「顔は感動の源」ですね。1964年の映画『東京オリンピック』を撮った市川崑さんもカメラマンや助監督などに「顔のアップを撮れ!頭と顎が切れるほどの顔のアップがほしい」と何度も言ったそうです。この話は明日のラジオで喋りましょう。もちろん「オリンピック休戦協定」の話も最後に添えて。晩メシは何日か前にNHK-BSで途中まで見たスティーヴ・マックィーン主演の『ジュニア・ボナー』のつづきの録画を見ながら。ロデオを生き甲斐にする古いアメリカを象徴するカウボーイ親子が周囲の町が近代化してゆくなかで寂しく抵抗する暖かいストーリー。『ケーブル・ホーグのバラード』などと同じで「オールド・アメリカン」の真情あふるる優しさをさらに優しい描いたサム・ペキンパー監督の作品でした。

DVD
『道』
『道』
フェデリコ・フェリーニ監督アンソニー・クイン&ジュリエッタ・マシーナの名作。ニーノ・ロータの音楽が田舎を巡回する大道芸人の物語を一層泣かせます

2月18日(水)
井筒俊彦『イスラーム文化 その根底にあるもの』メッチャわかりやすく勉強になる。《イスラーム文化は「コーラン」のテキスト解釈と切っても切れない縁で結ばれている》しかし《言葉の解釈というものには意外と大きな自由があるものでして与えられた一つの語あるいは一つの文がそれを解釈する人の性向や思想や感情によって驚くほどいろいろな意味に解釈されます。ときにはまるで正反対の意味にもなる。(略)与えられた言葉からどんな勝手な意味でも解釈して取り出すことができる》そのことをムハンマドはわかっていたのですね。そして彼の死後スンニ派とシーア派の分裂や異端の勃興と弾圧など《四分五裂の分裂が始まる》が《イスラームは内部分裂を重ねながらも根源的統一性を守り通すができた。(略)思えば皮肉なことにイスラームを分裂させたのもイスラームの統一を守り通したのも結局は同じ「コーラン」だったのであります》これらの文章を読みながら小生の脳裏には日本国憲法第9条が浮かんだのだった。ワン。老犬黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOMで音声出演。今日のテーマは昨日の本欄にも書いた「(スポーツを見た)感動の源は顔」という話をする。最後に「今はオリンピック休戦で戦争はしてはいけない期間であることを忘れないで」と付け加えました。

2月18日(水)つづき
ラジオを終えて仕事をしてると東京新聞特報部の記者から電話。ミラノ・コルチナ冬季五輪の報道がメダルの話ばかりでオリンピックの本義である「平和運動」が忘れられているのではないか?という記者の質問に対して待ってました!とばかりに「マスメディアがそれを報道しないことが最悪。東京新聞ガンバレ!」といろいろ思いっ切り話す。最後に記者が「ちょっと冬季五輪の盛り上がりに水を注すことになりますが…」と言ったので「そんなことはない!平和な社会の実現を目指して選手達がスポーツと取り組んでいるんだから大会を盛り上げることになるはずですよ」と答える。東京新聞は今日も斎藤美奈子さんが「選挙後の症状」と題したコラムで《自民党の議席数は312だが得票率は小選挙区49%比例37%。有権者全体に対する絶対得票率は小選挙区で27%》と「高市鬱」を癒やす原稿を書いている。明日の紙面が楽しみ。

2月18日(水)つづきのつづき
イロイロ仕事をしたあと晩メシはフェリーニ監督の『ジンジャーとフレッド』を見ながら。フィギュアスケートの中井亜美選手がフェリーニの映画『道』のニーノ・ロータの音楽を使って主人公の女の子ジェルソミーナを美事に踊りきったので映画で演じたジュリエッタ・マシーナが婆さんになって若い頃にジンジャー・ロジャースを真似て踊った映画を久し振りに見直す。若い頃のフレッド・アステアを真似ていた爺さん役はマルチェロ・マストロヤンニ。アンソニー・クインが若きマシーナと演じた『道』もイイ映画だけどこれもフェリーニが優しくフェリーニらしさを出していてイイ映画ですね。強烈なイタリアの馬鹿馬鹿しいTV番組批判にも笑いますね。あ。ひょっとしてこの映画は井筒和幸監督の『ゲロッパ』の元ネタかな?それにニーノ・ロータの『道』のジェルソミーナのテーマは『ゴッドファーザー』のテーマと似ていますね。同じ作曲家だから当たり前か。

Blu-ray
『Waldbuhne 2011 - Fellini, Jazz & Co.』
『Waldbuhne 2011 - Fellini, Jazz & Co.』
ニーノ・ロータの音楽だけならこれが最高。ジェルソミーナとゴッドファーザーの音楽は同じ作曲家はですから似てますね

2月19日(木)
ベッドでの読書の井筒俊彦氏の講演集『イスラーム文化その根底にあるもの』は第1回「宗教」を読了して第2回「法と倫理」に突入。なるほど。イスラーム教というのはユダヤ教キリスト教のあとに生まれた「新しい唯一神信仰」と言うよりは「イブラーヒム(アブラハム)の仕えた神」に戻るという意味でユダヤ教やキリスト教よりも「古い一神教」と言えるのですね。アブラハムはユダヤ教徒ではなかったですからね。そして神と人間の関係は"契約"というより主人と奴隷の隷従関係。すべては神の言葉(コーラン)に従うのですね。ナルホド。だからイスラム教徒はキリスト教徒よりも原理主義に走りやすいのかな?違うかな?ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。20年ほど前に文化庁長官時代の河合隼雄さんと対談したことを思い出す。小生が「神々を誉め称えるのが芸術で神々の身体に近づくのがスポーツで神々の意見を聞くのがギャンブル」と話すと河合先生は「玉木さん一つ忘れてるでぇ。神々で金儲けするのが宗教や」なるほど。また同じ頃に養老孟司さんと講演会で御一緒したあと『鮨処もり山』へ一緒に行ってで話された言葉も思い出した。「メディアの報道に嘘が多いのは事実を報じようとするから必然です。フィクションは嘘から出た実(まこと)を話すんですね。その典型は宗教です。宗教は誰も見たことのない神という一つの大嘘から出てくる実(まこと)を語ります」ナルホドですね。ワン。

2月19日(木)つづき
ちょっとウンザリしながら確定申告の資料作りをしていると講談社から現代新書の新刊が2冊届く。1か月に5冊の時もあったのに最近は本が売れなくなったのか。否。みんな本を読まなくなったのですね。それが高市自民党の大勝につながったのかどうかは知りませんが送られてきた新書の1冊目は中屋敷均『生命とは何か 溶けていく「個体」の境界線』。帯に「私の中に無数の生命が潜んでいる/あなたの中の他者とは何か/異なる生命体の共存と融合が形作る生命…」とある。以前この著者のウイルスに関する本を摘まみ読みして結構興奮した覚えがある。この本はジックリ読みたいですね。2冊目は高橋繁行『日本の自然葬 風葬・土葬から樹木葬・循環葬まで』。これはタイトルだけで面白そうでパラパラとめくったページの写真だけでも面白い。目次も最終章に「うんこと死体の復権を!」とあり「うんこが土に還る分解過程/なんて美味なんだ!/うんこはごちそう…」なんて文字が並んでる。なんだこりゃ!?イスラームを読み終えたらゼッタイに読むぞー!!晩メシはフィギュアスケートの中井亜美さんに触発されてリッカルド・シャイー指揮ベルリン・フィルのヴァルビューネの野外コンサートからニーノ・ロータの『道』の組曲を見聴きしながら。ショスタコーヴィチの『ジャズ組曲』もレスピーギの『ローマの松』もイイ演奏ですね。

Blu-ray
『愛の賛歌〜エディット・ピアフの生涯』
『愛の賛歌〜エディット・ピアフの生涯』
最後にピアフが「水に流して」を唄うシーンは泣けます。♪私は絶対に後悔しない!…という絶唱ですよね坂本花織さん!

2月20日(金)
『イスラーム文化』読み続ける。面白い。イスラーム社会がユダヤ教徒やキリスト教徒に対してイスラームへの改宗を迫らなかったのは経済的理由=彼らから税金を取るため=でもあったのですね。さすがは遊牧民の砂漠から生まれた宗教ではなく都会の商人社会から生まれた宗教ですね。ひょっとしてイスラーム諸国はディール(取引)好きのトランプと気が合うかも。ワン。老犬黒兵衛ち散歩のあとイロイロ仕事したあとに女子フィギュアの活躍を見ながら晩メシ。坂本花織さんの使った音楽を「愛の賛歌」としか言わないアナウンサーたちに少々苛立っていたらNHKの冬季五輪番組でやっと解説者の町田樹さんが「愛の賛歌」のあと最後に「水に流して」の音楽をを使って…と言ってくれた。そう。この音楽のことを指摘しないと坂本花織さんの「最後の演技」の意味はわかりませんよね。これはエディット・ピアフの波瀾万丈の生涯を描いた映画『La Mome』(女の子:邦題は『愛の賛歌〜エディット・ピアフの生涯〜』)でも身体がボロボロになったピアフが最後のステージに立って歌う感動的なシーンでも唄われた歌で"Non, je ne regrette rien"(私は絶対に後悔しない)というタイトルを「水に流して」と訳した岩谷時子さんの訳は上手すぎるけど坂本花織さんがこの歌を最後の最後に使ったのは美事でしたね。

2月21日(土)
井筒俊彦氏の『イスラーム文化』は本当に勉強になる。イスラームはタリバンや原理主義やテロなど様々な場面でニュースになるが小生も含めて我々日本人はイスラームについて何も知らなかったことを思い知らされる。アラビアの砂漠の地に育った民族は濃密な血の連帯感から生まれた部族的価値体系によって生まれた社会だったのをイスラームはそういう《血縁意識に基づく部族的連帯性という社会構成の原理や砂漠的人間の精神を完全に廃棄して血縁の絆による連帯性の無効性を堂々と宣言しその代わりに唯一なる神への共通の信仰を新しい社会構成の原理として打ち出した》わけですね。しかし部族的価値体系(ならわし=スンナ)の残るスンナ派が主流となるほどアラブ民族の血も濃厚というわけかな?ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。家から道路に出る階段の上り下りが老犬は難しくなってきたかな。いや。小生にも?ただ小生は富士山を見て元気が出るけど黒兵衛には富士山に反応できないのが可哀想ですね。ワン。散歩のあとイロイロ準備して大船駅へ。根岸線で石川町へ行って横浜中華街のTという店へ。そこで中高時代のポンユウ達5人とワイワイガヤガヤ。ナカナカ美味い中華料理と紹興酒に満足しながら天才数学者の中国公演旅行の話を聞いたりみんなで昨今の日本沈没の状況を話し合ったり女性総理の気持ち悪さを話し合ったり…年に一度の楽しい一時を過ごす。みんなは二次会に行ったが小生は老犬を長時間放っておくわけにもいかず残念ながら帰宅して老犬と夕方の散歩。けっこう酔っ払ってもマダ酒には弱くないことを自覚(^_^)軽い晩メシは冬季五輪のスキー・クロスを見ながら。せっかく決勝まで進んだのに日本人選手残念でしたね。トランプはイランに対して武力的圧力をかけているけど五輪休戦期間中は意識してるのかな?

2月22日(日)
ベッドのなかで『イスラーム文化』の勉強は2日目の講義「法と倫理」を読み終えて3日目最終日の講義「内面への道」へ突入。「コーラン」と「ハディ−ス」を基に生まれたイスラム法はアラビア語で「水場への道(シャリーア)」と言うらしい。なるほど砂漠の地で最も重要な場所(水場)へ辿り着く道がイスラム法というわけですね。だから《イスラム法を叙述した書物》は《メッカ巡礼のやり方やラマダン月の断食の仕方や一日5回の礼拝の仕方や礼拝時の身の清め方》に始まり我々なら民法・親族法で扱う法律となり商法・刑法と続くのですね。そして刑法には《孤児の世話の仕方・召使いの扱い方》や《はては食後の爪楊枝の使い方やトイレットの作法まで》書かれているそうです。ふ〜ん。そして《西暦9世紀の中頃》に《個人が自由に聖典の解釈を行うイジュティハード(努力)と呼ぶ行為が禁止》されるようになり《それは現在まで禁止されたまま》だという。そのため《イスラム文化凋落の原因ともなり》19世紀半ばより《イジュティハードの扉をもう一度開ける(略)イスラーム・ルネッサンスの声も上がり続けている》という。なるほどトルコはそれに成功したわけですね。そしてイラン(ペルシア人=シーア派)だけは《イシュティハードの門を閉じなかった》のですね。その結果イランはパーレビ王朝の台頭によるイスラーム離れとホメイニ原理主義の復活そしてトランプの武力による脅しと国は揺れているワケか…ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩のあとチョコチョコ仕事してると長女が安物シャンパン持って来宅。なかなか美味いので夕方の黒兵衛との散歩のあとから味わう。ミラノ・コルチナ冬季五輪ももオシマイですね。休戦協定はまだ1か月ほど続きますね。トランプがイラン攻撃を始めたらIOCはアメリカをどう処分するのかな?

2月23日(月)
天皇誕生日。生前の野村万之丞(耕介)さんは今上陛下と学習院で同級生。皇太子時代にいつか赤坂御所へ一緒に遊びに行こうと誘われたことがあった。その後耕介さんは北朝鮮を訪れて帰国したあと急病に倒れて一度入院していた日赤広尾病院に見舞いに行った時は元気そうだったが何故か急逝。彼にはブータン訪問も同行を誘われたがスケジュールが合わなかった。今上天皇の姿をテレビで見る度に耕介さんのことを思い出しても陛下に失礼にはならないだろう。ベッドでの読書『イスラーム文化』はもうすぐ読了。昔雑誌『GORO』で梅棹忠雄先生に対する取材で大阪万博跡にある『民族博物館』を訪れた時ちょうどイラクとイランの「イライラ戦争の真っ最中」でアメリカとの戦争ならわかるけど中東の国同士の戦争は何故なのかわからないと言うと梅棹先生は「ちょっと民族の歴史を勉強すればアラブ人とペルシア人が闘う意味もわかります」と言われたのを憶えている。その言葉の意味が今読んでる本でよくわかった。両民族がスンニ派とシーア派に分かれるのも必然なんですね。さてアメリカはナカナカ手懐けられない(ディール=取引に応じない)ペルシア(イラン)をどうするのか?アラブは取引が好きなんですけどね。ワン。ベッドを出てヨメハンや長女と一緒に黒兵衛と散歩。老犬のリードを長女が持って俺は自由に歩く。すると老犬が相当草臥れていることがよくわかった。今年8月の終戦記念日が誕生日で15歳になる老犬はそれまで持つかな?ワン。

2月23日(月)つづき
夕方から"TAMAKIのスポーツジャーナリズム"のためイロイロ準備。今日のゲストは成城大学の山本敦久さんと平尾剛さんの両教授。テーマは「なぜ現代人と現代社会はこれほどスポーツに熱狂するのか?」をテーマに1本約20分のYouTube番組を3本収録。@日本人はスノボーやスケボーなど横乗り競技に何故強いのか?Aeスポーツ・ドローン競技スポーツベッティングなど未来のスポーツはどう変わるのか?B日本社会は将来どのようにスポーツと付き合ってゆくべきか?…というテーマで話し合ったが山本・平尾両教授の話がいろいろメッチャ勉強になった。特にスポーツベッティングが「スポーツの金融化」と定義された山本教授の言葉は(古い言葉になるけど)メガトン級の迫力を帯びていた。平尾教授もSNS向きに短く切り取られたスポーツに対する理解が将来どのようにスポーツ本来の身体を伴う物語としての面白さから離れていくのか心配…と。さらにオリンピックやドローン競技がいかに「スポーツウォッシング」として働いてるか…といった両教授による鋭い指摘も。今回収録のYouTube番組は現在公開中の安青錦も見てくれている(ホントですよ!笑)大相撲の番組に続いてスポーツライターの小林信也さんと一橋大名誉教授の坂上康博さんによるこれまた興味深い「平和運動としてのオリンピック」の話に続いてアップされます。晩メシはTVKで吉本新喜劇を見ながら。TV番組での吉本タレント達の振る舞いは評価しないけど難波花月での新喜劇はイイですね。

DVD
『恋愛適齢期』
『恋愛適齢期』
ダイアン・キートン&ジャック・ニコルソンの大人の恋愛劇コメディ。ダイアンは可愛いけどニコルソンはハッピー・エンドに向かないキャラですね

2月24日(火)
『イスラーム文化』はもうすぐ読了。イラン(ペルシア)の密教思考のイスラームに驚嘆。キリスト教にも影響を与えた古代ゾロアスター教のメシア思想や古代ペルシア帝国のキュロス大王やダリウス大王の歴史を引き継ぐシャー(王)の存在それに今も存在する「お隠れになったイマーム(先導者)」の存在が生み出すホメイニ師やハメネイ師。イラン人(シーア派イスラーム)は《一般に本来著しく幻想的であり神話的であり言わば体質的に超現実主義者シュールレアリストである(略)。この特質はイランの文学や美術によく表れている》なるほど千一夜物語の世界ですね。《イラン人は感覚的で現実主義的なアラブと対照的です》「アラビアンナイト」という題名は間違いで正しくは「ペルシアンナイト」なんですね。しかもそのイラン人が《現実の世界に戻ってきて純外面的にものを考えるとなると今度はたちまちドライな論理的人間に早変わりしてしまう。(略)思考においては徹底的に論理的。存在においては極度に幻想的。それが一般的イラン的人間の類型学的性格》だという。そこでシーア派イラン人は《その時その時の政治体制に対してたいていの場合不信感を抱く傾向があります。疑いの目を持って事態を見守りちょっとでも悪いところが目につくと政治形態そのものが間違っていると判断します。歴史的にいつの時代もそうでした。だからすぐ革命的になる。保守的で時の政治に妥協的協調的なスンニ派のアラブ世界とは対照的》なんですね。トランプが空母を用いた"砲艦外交交渉"の行方はどーなるのでしょーか?ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。まだ五輪休戦期間なんですけどね。ワン。

2月24日(火)つづき
老犬黒兵衛と久し振りの雨中の散歩のあとのデスクワークは本ホームページの更新原稿作り。けっこう時間がかかるけどやらねば。このホームページを読んでくれている人や仕事の依頼をしてくれる人が結構いますからね。頑張ってやらねばという気持ちでやってのける。晩メシは昼間NHK-BS出放送していた『恋愛適齢期』を見ながら。ダイアン・キートンとジャック・ニコルソンの名演技で大人の恋愛が微妙に進む。英語がもっと理解できればもっと面白さがわかるだろうなぁ…と思う程度にヒアリング能力が残念。しかしダイアン・キートンの歳取っても可愛い演技はよかったけどジャック・ニコルソンにハッピーエンドは似合わないですね。

WEB
NHK-BS『FRONTIERS その先に見える世界/共感を疑え なぜ人は争うのか?』
NHK-BS『FRONTIERS その先に見える世界/共感を疑え なぜ人は争うのか?』
人が人に共感するのは素晴らしいことでもあるけど、ヒトラーの再来がゴメンです

2月25日(水)
ベッドでの読書・井筒俊彦『イスラーム文化 その根底にあるもの』(岩波文庫)読了。最後はイスラーム神秘主義のスーフィズムの解説。最後は厳しい修行の末に神と一体になる「アナ・ル・ハック(我こそは神)」という境地はもちろんイスラームの本流スンニー派に言わせるととんでもない暴挙でしょうが何やらヒンズー教や仏教の解脱や即身仏にも似ているようで親しみを感じました。本書によって第一に《シャリーア(イスラム法)に全面的に依拠するスンニー派の共同体的イスラーム》第二に《イマーム(先導者)によって解釈され体現されたハキーカ(内面の秘密)に基づくシーア派イスラーム》第三に《ハキーカそのものから発出する光の照射のうちに成立するスーフィズム》を学んだわけでまだまだイスラームの入り口を覗いた程度の理解でしょうが非常に勉強になりました。ワン。老犬黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOMで音声出演。今日のテーマはミラノ・コルチナ冬季頃りんとオペラや音楽の関係について。開会式でロッシーニ・ヴェルディ・プッチーニの着ぐるみ頭でっかち人形が出てきただけでオペラ大好き人間の小生は大興奮。閉会式ではリゴレット・フィガロ・蝶々夫人・トゥーランドットも登場。フィギュアスケートではニーノ・ロータのジェルソミーナのテーマもエディット・ピアフの「水に流して」も…と話して…あ。What a Wonderful World のことを喋り忘れた(>_<)けどイタリアのテレビのクイズ番組に日本人ならほとんど誰も知らないオペラの問題が出た話などもしました。聞きたい方はどうぞ→https://www.youtube.com/playlist?list=PLqJ5AirYatTwgoR4PGJNLp3w74nvC5AmM

2月25日(水)つづき
老犬黒兵衛と散歩のあとのデスクワークは連合通信の連載『スポーツ玉手箱176回』にIOCが夏季五輪の競技の一部を冬季五輪に回すと発表したことを書く。これは肥大化した夏季五輪の縮小につながるのか?それとも夏の空きスペースに新競技を入れて夏冬五輪の拡大へと進むのか?ビミョーですね。晩メシは昼間NHK-BSでやってたビリー・ワイルダー監督の『昼下がりの情事』をチョイと見る。もう何度も見てワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』の会話が出てくるのも知ってますからチョイとでイイですね。それにしてもゲーリー・クーパーの相手はこの映画のオードリー・ヘップバーンと言い『真昼の決闘(ハイ・ヌーン)』のグレース・ケリーと言い年齢差がナカナカですね。ウラヤマシイ(笑)。映画は途中でやめてNHK-BS『フロンティア 共感を疑え なぜ人は争うのか?』は非常に面白かったですね。ヴァーチャル・リアリティのゴーグルを使った幻聴や幻視の共有や共感は面白かったけど何もロボットにまで共感を求めなくても…とも思いますけどね。それに政治的には共感せずに分析理解したいですね。

2月26日(木)
ベッドでの読書はヴォルテール『カンディード』(斎藤悦則・訳/光文社古典新訳文庫)を読み始める。オモシロイと思えるのはバーンスタインのコミカル・オペレッタ『キャンディード』を何度も聴いたり舞台を見たりしたからか?老哲学者パングロスの言う「この世に起こるコトはすべて正しく善である」という教えを信じた無垢な青年カンディードの前に戦争が起こり恋人は強姦され老哲学者は火炙りの宗教裁判で絞首刑に。さらに大地震が起こり殺人事件が何度も重なり恋人はユダヤ教の男とキリスト教の宗教裁判長の娼婦に…というハチャメチャな物語のなかに宗教批判政治批判が濃厚に漂う。この物語をバーンスタインがコミカル・オペレッタの大傑作に仕上げたのはアメリカに赤狩り(レッド・パージ=マッカーシズム)の嵐が吹き荒れバーンスタインもパスポートを取りあげられるなどしたときだったとオペレッタのコンサートの前に喋ってます。脚本はリリアン・ヘルマン作詞はスティーヴン・ソンドハイムと凄いメンバーで出来上がった傑作は日本では佐渡裕指揮のコンサート形式の演奏やロバート・カーセン演出での上演が素晴らしく『ウェストサイド・ストーリー』よりも大傑作とも言えるこのオペレッタは是非佐渡さんに再演してほしいですね。ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。庭の枝垂れ梅が満開。富士山の見晴らしも絶品。しかし富士にはやはり桜かな。早咲きの玉縄桜は可愛いけどチョット富士山には貫禄負けかな。ワン。イロイロ仕事して晩メシはNHK-BSの昼間の放送を録画したアンジェリーナ・ジョリーのスパイ映画『ソルト」を見ながら。逃げる人を追っかけるチェイスとアクションは映画の原点らしいけどそれしか存在しない映画は寂しいですね。

2月27日(金)
ベッドでヴォルテール『カンディード』読み続ける。メッチャ面白い。従僕のカカンボと一緒に南米へ渡ったカンディードは恋人クネゴンデの兄でイエズス会の修道士を殺してしまってジャングルに逃げ込んだ末に社会のすべてが金や銀やエメラルドやダイアモンドで出来ているエルドラド(黄金の国)に到達する…なんて書いてもナンノコッチャと思う人が多いだろうがバーンスタインのコミック・オペラ『キャンディード』を知ってる者にとっては音楽を頭に思い浮かべながら納得。ヴォルテールがフランス革命の前に書いたハチャメチャ啓蒙小説を赤狩りマッカーシズムのアメリカで復活させたバーンスタインとリリアン・ヘルマンは凄いですね。ワン。ちょっと早めにベッドから出てちょっと早めに老犬黒兵衛との散歩を済ませてヨメハンと大船へ。銀行との手続きをいろいろ済ませて(最近の銀行は予約を入れないと遭ってももらえないのですね…なんて言うとカスハラにつながりそうになるから言いませんけどね)掛かり付けの医者へ。このお医者さんは別に予約を入れなくても面会してくれるのでイイですね。薬をもらって帰宅。チョイと休んでフォーラムエイトのPR誌『Up and Coming』の34回目の連載『スポーツは教えてくれる』の原稿を送る。内容はミラノ・コルチナ冬季五輪とオペラの関係について。もちろんニーノ・ロータの音楽やエディット・ピアフやルイ・アームストロングの音楽とフィギュアスケートの関係も書きました。あ。『キャンディード』の音楽でフィギュアスケートを演じる選手も出てほしいですね。晩メシはニュース解説番組をいろいろ見ながら。アメリカのイラン攻撃についてオリンピック休戦の期間中だけど…と口にした人は誰もいませんね。嗚呼。高市一強内閣の解説を聞くより今こそ『キャンディード』を復活させろと言ったほうがイイかな?

2月28日(土)
イスラエルとアメリカが五輪休戦国連決議違反!IOCはロシアとベラルーシに下したような制裁をイスラエルとアメリカにも下すのでしょうか?それとも休戦決議など画餅であると自ら認めてしまうことになるのでしょうか?どうする?IOC?

2月28日(土)つづき
ベッドでヴォルテール『カンディード』を読んでいたら南米を脱出してベネツィアに行く途中のパリで女優の話題が出てきて若く綺麗なときはチヤホヤされても死ねばゴミ捨て場に捨てられという話でその女優はヴォルテールの友達だったアドリエンヌ・ルクヴルールがモデルだという。彼女はのちにイタリアの作曲家フランチェスコ・チレーアが20世紀初頭に作曲した素晴らしいオペラ『アドリアーナ・ルクヴルール』のモデルになった大女優。それがヴォルテールの"友達"だったとは!オモシロイですね。18世紀前半《俳優は教会から破門されており特に彼女は悔い改めぬまま死んだので埋葬は許されなかった(1730年)》と註釈にあった。フランス革命前(アンシャン・レジーム)はいろんな不可解な事情があったようですね。ワン。ベッドを出て老犬黒兵衛と散歩。?梅〜は〜咲い〜たぁかぁ〜桜〜は〜ま〜だかいな…。暖かい陽射しに老犬も元気を取り戻したかな。ワン。終日確定申告の資料作り。現政権に税金を納めるのは気に入らないけどいつの世も国は没落しても国家公務員だけは安泰か。嗚呼。夕方からTBS「報道特集」でエプスタイン文書の少し詳しい概要を初めて知る。泡銭(アブクぜに)で成り上がった連中は皆悪事に走るのですね。その典型がセージ家かな?イスラエルとアメリカがイランを攻撃したのもエプスタイン文書と無関係ではないのかも?さてロシアとベラルーシにオリンピック休戦違反の処分を下したIOCはアメリカとイスラエルにはどんな処分を下すのでしょう?それとも処分を下さないならどんな理屈をひねり出すのでしょうか?

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