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ヴェルディ:オペラ『ナブッコ』
ヴェルディ:オペラ『ナブッコ』
超有名な合唱曲♪行け、我が思いよ。金色の翼に乗って…の大合唱で大友人のテノール歌手・佐野成宏さんをお送りしました。合唱

5月1日(木)
メーデー。今やその言葉も死語ですね。そもそもメーデーが英語でアメリカから始まった労働運動だと知ってる人も今や少ないでしょうね。ワン。早朝ベッドでの読書『草枕』は茶道ではない日本茶を楽しみながら骨董(硯)鑑定の章(8章)。『なんでも鑑定団』でも一度値踏みをしない(価格を付けない)でモノを評価をする面白い番組を創ってみてほしいですね。続く那美さんとの小説談義(9章)も面白い。『三四郎』の美禰子もそうだけど漱石は那美さんのような俗人の男からはキ印と言われるほどに近代的利発で素敵な女性が好きなのかな?少々マゾか?(笑)ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。チョット短いコースにして準備してヨメハンと一緒に東海道線で新橋へ。タクシーでサントリーホール小ホール「ブルーローズ」へ。今年1月に59歳で急逝されたテノール歌手の佐野成宏さんのお別れの会に参加。大勢の友人や教え子の方も参加。共演もした歌手の方々が歌と贈る言葉を披露。ソプラノの幸田浩子さん(武満徹の「小さな空」)テノールで医師の本田信明さん(ドニゼッティ「ラ・ファヴォリータ」より「優しい魂」)メゾソプラノ林美智子さん(プーランク「愛の小径」)バリトン甲斐栄次郎さん(ヴェルディ「椿姫」より「プロヴァンスの陸と海」)ソプラノ森麻季さん(フォーレ「レクイエム」より「ピエ・イエス」)バスのカルロ・コロンバーラさん(ヴェルディ「シモン・ボッカネグラ」より「悲しい胸の思い」)と素晴らしい歌声で佐野さんを送ったあと伴奏ピアニストの河原忠之さんや佐藤正浩さんの送る言葉そして会場の参加者全員でヴェルディ「ナブッコ」の有名な「行け我が思いよ!金色の翼に乗ってVa,pensiero」を大合唱。最後に体調を崩されて来られなかった指揮者の小林研一郎さんのお別れの言葉が紹介され御近所さんでもある未亡人になられた佐野美香さんが謝辞を述べられて素晴らしい(けど寂しい)会は終了しました。献花のあと久し振りにお会いした長野から出てこられた成宏さんのご両親に御挨拶。指揮者の井上道義さんや美香さんにも挨拶してタクシーで東京駅へ。東海道線で帰宅。葬儀(死)は常に悲しい他人事。良い人ばかり先に旅立ちますね。嗚呼。

5月1日(木)つづき
川崎フロンターレと一緒にイロイロ仕事をしている長女が大興奮。サウジで行われているACLエリート準決勝でクリスチャン・ロナウドのいるサウジのチームに3−2で勝って初の決勝進出だとか。川崎のパブリック・ヴューイングで見たらしい。中2日で戦い続ける不利な条件にもかかわらず若手とベテラン(家長!)上手く噛み合って勝利したとか。しかしNHKの9時のニュースではこの快挙を伝えずテレ朝の『報道ステーション』でやっと映像を見る。決勝も頑張って勝ってほしいですね。

5月2日(金)
久し振りに読む『草枕』は那美さんの入浴シーンを期待していたが10章の鏡が池での那美さんの顔に欠落しているモノの想像も馬喰との会話も那美さんの自殺の素振り(早合点)もすべて面白い。那美さんは《花下に余を驚かし幻に余を驚かし振袖に余を驚かし風呂場に余を驚かしたる女の顔》だが《何だか物足りない》それは《嫉妬》か《憎悪》か《怒り》か《恨み》か《憐れ》か…と考えた末に画家(余)は《憐れは神の知らぬ情でしかも神に尤も近き人間の情である。那美さんの表情のうちにはこの憐れの念が少しもあらわれておらぬ。そこが物足らぬのである》との考えに辿り着く。何度も読んでるから最終章の最後の最後で日露戦争に赴く甥っ子を送るときに那美さんの顔に《それまでに見たことのない「憐れ」が一面に浮いている》ことを発見。《それだ!それだ!(略)余が胸中の画面はこの咄嗟の際に成就したのである》と『草枕』は完結するのだが漱石はこの小説の構成を滅茶苦茶シッカリと考え抜いた上で《山路を歩きながらこう考えた…》と書き出したと考えられますね。凄いですね。ワン。雨模様のなか川崎フロンターレのレインコートを着て黒兵衛と散歩。ACL準決勝で高井がクリスチャン・ロナウドの動きを徹底的に押さえたのは見事でしたね。ACLの決勝は明日の夜中か…相手はまたもアラブ・オイルマネーによるスター軍団チームらしい。ガンバレ!川崎フロンターレ!ワン。終日デスクワーク。晩メシは『チコちゃん』を見ながら。『草枕』の構成と文章の完璧さ面白さに改めて大興奮しているので早々とベッドへ。

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『雨に唄えば』
『雨に唄えば』
ジーン・ケリー&デビー・レイノルズばかり有名ですが作・脚本のアドルフ・グリーンとベティ・コムデンの原作も素晴らしいです。

5月3日(土)
川崎フロンターレは残念ながらアジア・チャンピオンズ・リーグ決勝でサウジの金満チーム(選手年俸合計250億円)アル・アハリに0−2で負けてしまいましたね。しかし完全アウェーで中2日の不公平なスケジュールのなか本当に良くやったと思いますよ。フロンターレは算数の問題集を作ったり(笑)地域密着の本当に良いチームだと思いますよ。

5月3日(土)憲法記念日
ベッドでの読書は夏目漱石『草枕』読了。主人公の画家が木瓜(ぼけ)の花の咲き誇る草原のなかで寝っ転がったまま那美さんが別れた前夫に満州行き資金を渡すのを見つめるシーン(12章)から川舟で日露戦争に従軍する若者を送り出す最終章(13章)までは圧巻ですね。甥っ子に「死んで御出で」と送り出したのと同じ列車に乗り合わせた前夫と目と目が合った那美さんの顔に《「憐れ」の表情が一面に浮いて》画家は「それだ!それだ!」と叫ぶ。その寸前に画家(漱石)が《人の個性を軽蔑して押し込んで運搬する汽車》や《動物園の檻に閉じ込められている虎》を例にあげて展開する「痛烈な近代批判」が単なる反戦以上の重みの込められた「憐れ」として響く。読後すぐに最初から読み直したくなる最高級の名作ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。俺が何処かで(新幹線のなか?)感染させられた病は発熱と痰に悩まされたけど喉は痛くなかった。がヨメハンは発熱せず喉を痛めたようでガラガラ声は森進一程度から八代亜紀に改善したが未だハスキーな感じ。しかし重篤な様子ではなく散歩はいつも通りに静かなGWの住宅街を歩く。ワン。終日チョコチョコッと書き下ろしのデスクワーク。昼飯はNHK『探検ファクトリー』を見ながら。チョコッと書き下ろしの続きのあとテレビを見ると横浜のバウアーが巨人を1−0完封。流石サイ・ヤング賞投手の貫禄ですね。夕方からTBS『報道特集』を見る。トランプ関税を「不良少年のカツアゲ」と評した立民党小熊議員の発言はもっと取りあげられるべきですね。晩メシは久し振りにティルソン・トーマス指揮ロンドン響のバーンスタイン『オン・ザ・タウン』を見ながら。『雨に唄えば』の作者であるアドルフ・グリーンとベティ・コムデンのナレーションは流石ですね。クレオ・レーンの淡谷のり子ばりの貫禄のブルースも凄い。こんな素晴らしいミュージカルがあまり知られてないのは残念ですね。

5月4日(日)
漱石『草枕』新潮文庫の解説読む。江藤淳『漱石の文学』(1979年9月)柄谷行人『「草枕」について』(1981年9月)どっちも面白かった。漱石は『猫』『坊っちゃん』『草枕』で明治の文学界に飛び込んだけどやはり文壇の主流ではなく大衆の支持を得て生き残ったのですね。その意味では「主流」というのは常に何処でもツマラナイ物ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。GWの住宅街は静かそのもの。旅行に出る人も少ないようだけどみんな何をしてるのかな?ワン。散歩のあとチョイとデスクワークに励んでいるとACLエリートの決勝をサポーターたちとPVで見て一眠りしてきた長女が川崎の美味しいモツ煮込みやヴェトナム料理を持ってやって来たのでフロンターレが惜しくも敗れた決勝戦や見事にクリスチャン・ロナウドらをやっつけた準決勝の試合などをダイジェストで見る。舞台裏のドキュメントもあったけどフロンターレは本当に素晴らしいチームですね。次は必ずアジア「青覇」を!

5月5日(月)端午の節句
ベッドのなかで『内務省 近代日本に君臨した巨大官庁』読み出す。面白い。明治時代に日本が近代化するために次々と役所の仕事を増やしていったのを「内務省の仕事」にした結果現在の総務省+国土交通省+厚生労働省+警察庁+消防庁+都道府県知事…などの仕事が全て「内務省の仕事」になって大蔵省(現・財務省)を上回るほどの権力を有する組織になったのですね。行きがかり上というのは怖ろしいモノです。大蔵省も生まれた当初は歳入(徴税)と支出(予算)は分かれていたのですね。行きがかり上でなく意図的というのも怖ろしいですね。ワン。昨晩泊まった長女とヨメハンと一緒に黒兵衛と散歩。良い天気はGWでなくとも心弾みますね。ワン。散歩のあとイロイロ準備してヨメハンと一緒に大船から東海道高崎線で上野へ。隣家のフルーティストのピエール・モンティさんも出演するピアニスト岡本愛子さんの「ラヴェル生誕150周年リサイタル」を聴きに上野文化会館小ホールへ。時間に余裕があったので西洋美術館前にあるロダン作の像を楽しむ。「考える人」も「地獄の門」も「アダムとイヴ」も「カレーの市民」もナカナカ見応えがありますね。「鮨処もり山」夫妻も一緒にコンサートはオール・ラヴェル・プログラムで面白かった。世紀末ヨーロッパと現代音楽の融合ですね。ピエールさんに挨拶して帰りの電車ではビールと酎ハイで乾杯。帰宅して長女も一緒に井上尚弥の世界タイトルマッチを見ながら「アジト」のジビエ料理鹿と猪を楽しむ。挑戦者も頑張ったけど井上はやはり強いですね。

5月6日(火)
『内務省 近代日本に君臨した巨大官庁』(講談社現代新書)序論を読了。権力意識丸出しの官僚たちの振る舞いを読むのはハッキリ言って不愉快ですね。こーゆー本はベッドのなかで読まずに机に座ってキチンと読むべきですね。ベッドのなかではもっと心地好くなれる本を読みたいものです。ワン。土砂降りの雨のなか長女とヨメハンと一緒に黒兵衛と散歩。GWの外出時は好天。雨は自宅にいる時。俺はヤッパリ晴れ男かな?ワン。散歩のあとNetflixで映画『室町無頼』を見る。新潮文庫がメッチャ面白かったのでテレビで宣伝を見て是非みたいと思っていた映画だったがサイテーの映画でした。途中からオッカシイナー…室町時代を描いた原作はもっと面白かったのに…と思ったら俺が読んでオモシロイと思った本は清水克行『室町は今日もハードボイルド:日本中世のアナーキーな世界』(新潮文庫)で映画は別の原作でした。嗚呼!時間の無駄でした。こんな雑な作りの映画を見るくらいなら長女推薦のYouTube『素潜り漁師マサルの解体ショー』でも見ていれば良かった。彼の鮫や海鼠(ナマコ)の解体と試食は見事ですね。午後は書き下ろしをシコシコ机の虫。数日前にNHKで福岡伸一さんが大阪関西万博特番で1970年の大阪万博の岡本太郎の「地底の太陽像」が行方不明になってるのを探していたが残念ながら見つからなかった。それも興味深かったけど岡本太郎が友人の猛牛という渾名の千葉茂(元巨人)のために彼が近鉄球団の監督になって球団名がバファローズとなったときに贈った猛牛の絵も探してほしい。バファローの正面の顔は旧近鉄バファローズの帽子のマークにもなったので有名だがもう一つ横向きの姿があるというのを岡本太郎全集のエッセイで読んだ記憶がある。近鉄もオリックスもその貴重な絵を保存してないのかな?晩メシは東京ドームでの巨人vs猛虎戦を見ながら。勝ったぁ勝ったぁマタ勝ったぁヨーワイ巨人にマタ勝ったぁ…と1985年に流行った歌を思い出しました。

Movie
『教皇選挙』
『教皇選挙』
早く見たい映画ですね

5月7日(水)
ベッドのなかで夏目漱石『三四郎』読み始める。30年前くらい前に何回通読したかもわからないくらい読み込んだ小説だが久し振りに読み直してやはり面白い。漱石の文章は本当にリズムが良いのと人物(とりわけ女性)の登場の仕方が巧みですね。ワン。ベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマはGWスペシャル第2弾として「なぜ日本人は野球が好きなのか?」明治時代の文明開化であらゆるスポーツが=テニスも陸上競技も水泳もサッカーもラグビーもホッケーもクリケットも…日本に流入したけど日本人はベースボール(野球)に飛び付いたのですね。それは市民戦争(日本人の多くが参加した内戦)が1600年の関ヶ原の戦いでほぼ終了し日本人の多くが鉄砲による戦い(チームプレイ)を経験(理解)できなかったからなんですね。詳しくはRKB毎日放送のradikoか「TAMAKIのスポーツジャーナリズム」の「スポーツは教えてくれる」第2弾をお聞き下さい。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。近所のお婆さんが川崎の映画館に映画『コンクラーベ(教皇選挙)』を見に行ってメチャメチャ面白かったという話をしてくれる。カトリックの坊さんたちのドロドロした人間模様は確かに面白いでしょうね。久し振りに映画館へ行こうかな。そー言えば俺の通っていたカトリック系高校のカナダ人神父の校長も放課後はカラーをはずしてキャバレーに通っていたそうで相当に酒に強かったそうですからね。父兄会の会長をした俺の親父が「呑める人や」と喜んでましたからね。遠足のバス旅行に同行したときは神父の校長が『バナナボート』を歌ってました。実際のコンクラーベもイロイロあるのでしょうね。ワン。デスクワークは『スポーツゴジラ』と『スラッガー』の連載のテーマを考える。晩メシは虎が今日くらいは巨人に負けるだろうと思って野球を見ながら。ヤッパリ負けた。嗚呼。解説の松井が巨人の新しい二軍用球場や合宿所や練習場を見学してたけど社会の木鐸たる(社会全体の発展を考えるべき)新聞社がこんなに社会の公器であるべきスポーツ(プロ野球)の一球団だけを援助(所有)してもイイモノでしょうかねえ?

BOOK
鬼丸正明/坂上康博・編著『映像文化論の教科書:運動としての映画、映像としてのスポーツ』青弓社
鬼丸正明/坂上康博・編著『映像文化論の教科書:運動としての映画、映像としてのスポーツ』青弓社
何度も繰り返し読んで勉強してます。それだけ楽しめる一冊です

5月8日(木)
『三四郎』読み進む。大学の授業がツマラナイという記述は当たり前すぎてツマラナイですね。それは小生も実感したことだからかな?(笑)ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。「元気な犬ですね」「ええ。元気すぎて困ってます」「何歳ですか?」「13歳でもうすぐ14歳。人間の年齢なら90歳です」「まぁ…」という会話を御近所さんと久し振りに交わす。長女が買い始めたときは寿命は10年と聞いたのでOKしたがマァ仕方ないか。ワン。終日デスクワークは『スポーツゴジラ』の連載『走』第14回を書く。「走るクルマ」が「進化する」と「空飛ぶクルマ」になるのか?…というタイトルを付けた。中味は想像してみてください。途中昼飯時にNHK-BSでロバート・デニーロ主演の大好きな映画『ミッドナイトラン』をやっていたので途中まで見て後半を録画。晩メシ時に後半を見る。中味はよく知っているがオモシロイ映画は何度見ても面白い。オモシロイ映画は脚本(場面の変化=筋の運び方と台詞の妙味)で決まりますね。黒澤明も菊島隆三/川島隆三も新藤兼人や今村昌平の脚本があってこその映画ですからね。あ。連休でチョット休んだ『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』の次回ゲストは一橋大名誉教授の坂上康博さんに決定。一橋大での名物授業だった故・鬼丸正明講師の『映像文化論/映像としてのスポーツ』を存分に話してもらいましょう。映画とスポーツをメッチャ面白く見ることができるようになれる話が満載となるはずです!鬼丸先生や坂上先生のような「映像とスポーツ」の授業があったら俺も大学を退学しなかったかな?

Blu-ray
ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』
ワーグナー:楽劇『トリスタンとイゾルデ』
ヤンキースのルー・ゲーリッグが好きだったオペラです。バーンスタインの指揮は精緻大胆の大名演です
BOOK
坂上康博『権力装置としてのスポーツ 帝国日本の国家戦略』講談社選書メチエ
坂上康博『権力装置としてのスポーツ 帝国日本の国家戦略』講談社選書メチエ
小生の永遠の教科書です。素晴らしい一冊です

5月9日(金)
『三四郎』はいろいろな記述がオモシロイ。《明治の思想は西洋の歴史にあらはれた三百年の活動を四十年で繰り返してゐる》熊本の母親への手紙ではこんなことを書いている。《今年の米は今に値が出るから売らずに置く方が得だろう》明治も令和も同じですね。《富士は成る程崇高なものである。(略)ごたごたしている世相とはとても比較にならない》令和になってついに富士山も観光=インバウンドという「ごたごたした世相」に呑み込まれたようだ。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。春の曇天で富士山は見えない。そう言えば三四郎が東京へ出る汽車のなかで出会った人物(広田先生)から次の言葉も浴びせられる。《あなたは東京が始めてなら未だ富士山を見た事がないでせう。今に見えるから御覧なさい。あれが日本一の名物だ。あれより外に自慢するものは何もない》三四郎は反論する。《然し是からは日本も段々発展するでしょう》すると広田先生は《すましたもので「亡びるね」と云った》確かに日本は第二次大戦で一度亡んだ。ワン。そして今多すぎる無能な国会議員のために二度目の亡びに向かってる?ワンワン。デスクワークは昨日書いた『スポーツゴジラ』の連載「走」の校正&月曜に『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』に出ていただく坂上康博さんの資料のチェック。彼の著書『権力装置としてのスポーツ 帝国日本の国家戦略』(講談社選書メチエ)は大名著ですね。最近『現代スポーツ評論51』に書かれた『戦争と同時並行で開催された平和の祭典』も興味深いレポートでした。ロシアのウクライナ侵攻という五輪の不戦決議違反だけでなく国連で五輪不戦決議が採択された1994年のリレハンメル冬季大会以降すべての五輪開催時に世界では18〜39の武力紛争が起こっていたのですね。「五輪の不戦決議」はまったく効果なし?月曜日に坂上先生に訊いてみましょう。晩メシは『チコちゃん』を見ながら。永久欠番がヤンキースのルー・ゲーリッグから始まったことくらい知ってまっせ(笑)。あ。コロンビア大学のゲーリッグはワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』のファンだったのですよ。チコちゃんは知ってたかな?

5月10日(土)
『三四郎』読み続ける。面白い。成る程小説というものはこういうものかと改めて感服する。『草枕』もそうだったが漱石は女性の表現(描写)が巧みですね。《風が女を包んだ。女は秋の中に立っている》《此女は素直な足を真直ぐに運ぶ。わざと女らしく甘へた歩き方をしない》簡単な言葉なのに響きますね。ワン。ベッドを出て雨上がりの小雨なかフロンターレの合羽を着て黒兵衛と散歩。そー言えば以前陶芸家の加藤唐九郎氏に取材して一緒に酒を呑ませてもらったときに小説の話になって「日本の小説は漱石一人で十分じゃ。清張は女が書けん」と言われたのを憶えている。小生は松本清張の小説をほとんど読んでないがわかるような気がした。時代(終戦直後)のなかの女性を描くのと時代(近代明治)を牽引した女性を描くのは全く違うのですよね。ワン。デスクワークは書き下ろしを進める。早めの晩メシはTBS『報道特集』を見ながら。NHK党による「選挙は儲かる」という話。与野党を問わず代議士たちの多くは選挙のポスター製作の法定費用を国に請求することによって実際の製作費以上の収入を得て利益を得ているのですね。成る程皆さん代議士になりたがるはずだ。昨日も書いたけど漱石が『三四郎』で広田先生の口を使って書いたようにこの国は早晩「亡びる」みたいですね。何しろ国を代表する国会議員の多くが国を欺して金儲けしているのですからね。嗚呼。

5月11日(日)
『三四郎』はついにキイワードが出現。「Stray Sheep 迷える子羊」ですね。その言葉を美禰子に言わせる漱石はやっぱりマゾ気味かな?イヤ。女性恐怖症?いずれにしても男性的マッチョよりも謙虚で平和的で真摯であることは確かですね。それに「偉大なる暗闇」という言葉も出現。現在なら漱石はDark Matterという宇宙物理学用語も使ったかもしれないですね。Stray Sheepが成長するとDark Matterになるものなのか?という考えは過去に『三四郎』を読んだときは思いつかなかった。読み続けましょう。しかし都会育ちの漱石が田舎者を主人公にしていることは忘れてはならないですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。日曜の朝の住宅街は全く人通りがない。みんなお出かけか?それとも黒兵衛と俺の散歩の時間(9時過ぎ)が遅いのか?ともかく休日の静謐さが感じられて悪くない。ワン。休日の仕事はほどほどにして午後はJリーグのTV観戦。去年まで川崎の監督としてサポーターにも選手にもメッチャ慕われていた鬼木監督率いる鹿島がアジアカップ準優勝の長谷部監督率いる古巣川崎と激突。満員の国立球技場で極めてレベルの高い攻防の面白い試合。長女は国立へ足を運んだらしいけど残念ながら仕事仲間の川崎は負けてしまいました。でもイイ試合でした。晩メシはスワローズvsジャイアンツの試合を見ながら。投手が締まると試合は締まるけど無駄な時間が多いですね。メジャーのようにピッチクロック(投球時間制限)を導入すべきだけどそうなると応援団による選手の応援ソングが上手く使えなくなるとの反対意見があるらしい。応援ソングを歌って踊る団体を主力の観客と考えて野球の試合とプレイの向上を考えない日本野球はメジャーと親会社のファーム(下部組織・宣伝組織)の域から脱皮できないでしょうね。嗚呼。NHKスペシャル『人体V細胞40兆 限りあるから生命は輝く』見てからベッドへ。民放には絶対に創れない番組ですね。なぜか?本来ならジャーナリズムが考えるべき問題でしょうね。

5月12日(月)
『三四郎』は東京大学での「陸上運動会」の場面へ。田舎者の三四郎は都会の女性の美禰子やよし子が運動会を楽しむ様子が理解できず「運動会抔(など)人へ見せべきものではない」と断じる。この場面はのちに阿部知二の小説『日独対抗競技』に発展。不倫願望(?)の大学教授夫人が夫の《葉巻の臭いの染みこんだ針金のような肉体》や不倫に誘う《男の痩せた肉体や青い真理》以上に《ドイツ人選手の「白く広い胸」や「舞踏より美しい肉体の回転」に意識を奪われる》。その様子は日経の短期連載「スポーツと文学」第4回(2014年)に書き拙著『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』(春陽堂書店)にも収録したが漱石の描く運動会はそこまでエスカレートせず田舎者と都会女性の「差異」を引き立てるのに用いただけ。だが《大きな日の丸と英吉利の国旗が交差してある》と書き《日英同盟と大学の陸上運動会がどう云ふ関係があるか見当がつかなかった》と皮肉っているのは今日の政府(国)によるスポーツウォッシングの先駆けに対する指摘のようでもあり面白い。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。いつもコースの坂道を上がっているとテノール歌手佐野成宏さんの未亡人の美香さんがゴミ出しされているのとバッタリ。ヨメハンと一緒に先日の「お別れ会」の素晴らしかったことを感謝。イロイロ話したあと帰宅して夕方の『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』の映像収録の準備。小生が阿部知二の「スポーツ小説」を知ったのも坂上康博さんの『権力装置としてのスポーツ』(講談社選書メチエ)を読んだおかげ。久し振りにリモートとは言え坂上先生にお会いできるのを楽しみにしていたが予定の時間になっても連絡しておいたURLに入ってこられない。スタッフのOさんにも電話連絡していただいていろいろネット入室の方法を試していただくが繋がらない。1時間を経ても上手くいかないので今日の収録は諦めて後日再挑戦していただくことにする。嗚呼。残念。世の中の進化とは複雑で難しいものですね。TVKで『吉本新喜劇』を見ながら晩飯食ってベッドへ。

WEB
『ヤマザキマリ×歴史ミステリー世界を見た若者たち-天正遣欧使節をたどるヨーロッパの旅』
『ヤマザキマリ×歴史ミステリー世界を見た若者たち-天正遣欧使節をたどるヨーロッパの旅』
メッチャ面白かったNHK長崎放送局のドキュメンタリーでした

5月13日(火)
『三四郎』読み進む。今頃改めて言うのも恥ずかしいがメッチャ面白い。確か高橋和巳の小説『非の器』に出てきた言葉だと記憶しているが《所詮世の中男と女》という言葉を思い浮かべた。漱石の小説は《男と女》にプラスして《銭と借金》が付きまとう。それだけ俗っぽく卑近な展開なのに物語が堕落しないのは文体とシチュエーションのせいか?広田先生や野々村さんなど大人(教授)たちの会話は『吾輩は猫である』での会話を彷彿とさせる面白さがある。『猫』も読み直したくなった。世の中に小説は漱石&中島敦&筒井大先生だけで充分かな。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。何日か前の本欄に書き留めておくべきことを書き忘れていたのを思い出す。土曜だったか日曜だったかNHK-BSが放送した『ヤマザキマリ×歴史ミステリー世界を見た少年たち-天正遣欧使節をたどるヨーロッパの旅』はメチャメチャ面白かった。16世紀にヨーロッパへ渡りポルトガルやイタリアのキリスト教文化に触れた日本人の若者たちの驚きは当然ながらモノスゴイものがあったようですね。いま大阪関西万博を訪れて「世界を見た」と思っている若者とは雲泥どこか銀河系の中心にあるブラックホールと家の前の道路のマンホールくらいの違いがあるでしょうね。ワン。終日デスクワーク。書き下ろしをコツコツやると同時に『スラッガー』の連載『ベースボール今昔物語第11回』を書いてメール送稿。テーマは30年ほど前にアメリカ独立リーグを見て楽しんだミネソタ州のセントポール・セインツについて。さらに明日のラジオ出演で1970年の万博の話をしようと思って当時(小生が高3)のときに訪れた大阪万博の公式ガイドを引っ張り出す。大阪万博ではなく日本万国博覧会というタイトルの352頁のソフトカバー単行本は300円。各国のパビリオンの案内やフェスティバルホールで連日行われたコンサート案内や会場のレストランの案内などがギッシリ詰まった一冊。各国風弁当300円。サンドイッチ200円。ミックスバーベキュー400円。45年前の値段はリーズナブルでしたね。晩メシは横浜vs虎&広島vs巨人の野球を見ながら。どちらも延長戦で前者は12回引き分け。後者は12回広島のサヨナラ勝ち。応援団の歌声が観客の主流となった日本のプロ野球では試合時間の短縮という課題は消えてしまったようですね。

5月14日(水)
漱石の『三四郎』に出てくるるスポーツは東京大学での「陸上運動会」だけと記憶していたが広田先生が柔術の技を教えられるシーンがあった。それに悪友の与次郎が馬券(競馬)で失敗する記述もありました。前回の読書から30年近く経つと記憶もいい加減なものになりますね。ヤバイヤバイ。岩波全集の註釈では《日本人主催の競馬は明治39年に始まり黙認の形で馬券が発売された》らしい。《その後過熱ぶりが社会問題となり(略)41年10月に馬券の発売は停止された》とか。スポーツ・ベッティングやカジノが話題になる昨今ギャンブル・スポーツが国家によって独占される歴史を調ベなきゃならないですね。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは大阪関西万博で「空飛ぶクルマ」が運行中止になっていること。昨日の本欄に書いた1970年の大阪で開催された「日本万博」の話を少ししたあと「飛ぶクルマ」は「自動車の進化形」ではないようだという話をする。「劣った性能の飛行物体と劣った性能の自動車を組み合わせにしかならず進化とは言えない」と断言する科学者(技術者)は多いそうですね。そう言えば部品の落下で飛べなくなった「飛ぶクルマ」に対して「それなら走れば良いじゃないか」と言う人は皆無ですね。もっともアレだけプロペラを沢山付けていれば御堂筋を走ることはできないでしょうが…自動車の進化形としての「フォーミュラE」や「ロボットF1」の話をしてラジオを終えたあと黒兵衛と散歩。春の素敵な青空。この青空にクルマが飛んでる未来は想像できませんね。70年万博には「未来」を感じたけれど今年の万博には「現在の延長」しか感じられないのは寂しいですね。SF作家にぶっ飛んだ未来を描いてほしいですね。ワン。

5月14日(水)つづき
午後からスピルバーグ製作総指揮のドタバタ・スラップスティック映画『マネー・ピット』をNHK-BSが放送していたので見てしまう。1986年の映画で若きトム・ハンクスが出演という以上に劇場映画誕生の原点はビックリ・ハウスやお化け屋敷でソノ伝統をドタバタ映画や活劇(西部劇・チャンバラ)映画やミュージカルが引き継いだという『映像文化の教科書』(青弓社)の指摘を確認する。確かにドタバタが強烈にエスカレートして古い名家の建物を無茶苦茶に壊してしまうほど「進化」していたが「物語」による「浸食」も激しく男女の三角関係と嫉妬と結婚という大団円はドタバタを中途半端なものにしていましたね。まるで「空飛ぶクルマ」のように中途半端で残念。本欄に書き忘れたけど数日前にロビン・ウィリアムズ主演の『パッチ・アダムス』を精神病院に入る最初から医学校を卒業する最後までをキチンと見ましたけどコレはドタバタ喜劇とドラマがキチンと融合しイイ映画でした。実在した人物を描いた映画らしいけど…ならば素晴らし人生とはスラップスティック(ドタバタ映画)のようなモノかもしれませんね。今は環太平洋大学大学院で教鞭を執られている友添秀則先生から『講義スポーツ倫理学を学ぶ 現代スポーツの本質と倫理的問題』(大修館書店)が送られてうる。読まねば。勉強せねば。晩メシは広島vs巨人を見ながら。プロ野球の巨人戦を見ながらビールと晩メシというのは老人になった証拠かな。トホホ。

BOOK
友添秀則『講義スポーツ倫理学を学ぶ-現代スポーツの本質と倫理的問題』大修館書店
友添秀則『講義スポーツ倫理学を学ぶ-現代スポーツの本質と倫理的問題』大修館書店
これから勉強しなければ!

5月15日(木)
ベッドで夏目漱石『三四郎』読了。30年以上ぶりかな。忘れていたシーンも多かったけどそんなことよりあまりにも完璧な物語作りに感服する他なかった。これが小説というモノですね。ストレイ・シープ(迷羊)と繰り返すほかない小川三四郎にはどこにも解決がない。世界的な学者の野々宮も同じ。これが青春の物語というものなんですね。面白かった。次のベッドの読書は『猫』ではなくやはり『それから』を読み直さねば。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。毎日散歩の時にヨメハンが黒兵衛の毛が抜けて瘡蓋になった尻尾の疵に塗り薬を塗る。俺の皮膚はまだ老犬より若々しい。ははは。老犬と争っても仕方ないか。ワン。終日デスクワークは雑誌『ZATEN』の連載『今月のスポーツ時評』第94回を書く。テーマは『スポーツゴジラ』に書いた「空飛ぶクルマ」の拡大版。大阪関西万博は開幕から1ヶ月で1日平均8万4千人シカ入場者がないそうですね。想定していたのは1日15万人だったが最多入場者の開幕日でも約12万5千人だった。まるで運休している「空飛ぶクルマ」のようで「空を飛べないクルマ」なら「道路を走れば良い」という声が出ないことが「空飛ぶクルマ」が「クルマ」ではない証左と言えるのでは?…などイロイロ書く。「万博と五輪の組み合わせ開催」は新興国の先進国への登龍門みたいなもので今もアラブ諸国やアジア諸国が「竜門」をくぐろうとしているけどソレを2回も行ったうえコロナと観客数のイマイチと冬季五輪の招致に失敗した我が国は五輪と万博抜きの未来を真剣に考えるべきでしょうね。まずは国会議員や地方議員や公務員の定数削減かな?晩メシは大相撲を録画早送り観戦のあとプロ野球を見ながら。安青錦の内無双から頭捻りのような勝利。イイですね。小園の満塁ホーマー見事ですね。

BOOK
北條裕樹『無意味なんかじゃない自分 ハンセン病作家・北條民雄を読む』
北條裕樹『無意味なんかじゃない自分 ハンセン病作家・北條民雄を読む』
川端康成が評価したこのような作家がいることを全く知りませんでした。読まねば
夏目漱石『それから』新潮文庫
夏目漱石『それから』新潮文庫
明治時代版不倫原論。興味深いし読んでオモシロイけど現実的には何の役にも立ちません。あ。これは文藝に対する褒め言葉です

5月16日(金)
ベッドでの物語は『草枕』『三四郎』の青春ものに続いて大人の話の『それから』へ。初っ端の布団に入っているシーンから椿の花ポトリと落ちたり夢で俎下駄(まないたげた)が空中にぶら下がっていたり手で心臓を押さえたり…若い頃に読んだときはナンノコッチャとワケがワカランかったけど全ては青春には存在しない大人の不安なんですね。そこへ不安の素でもあった女性を奪い合った友人が尋ねてくる。成る程。青春を卒業した大人の世界の幕開け。所詮世の中男と女。それにゼニカネが絡んでくる。面白い。ここまで書かれてしまうと現在の小説が娯楽小説以外はSFやドタバタや反小説に進む以外なくなってしまったのは当然ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。犬には青春時代も大人の時代もなさそうだけど向こう見ずに暴れていた子供時代と温和しくなった老犬時代の変化はあるようで昔は近所の小さな尨犬(ムクイヌ)やミニ芝と出逢うと思い切り駆け寄り引き留めるのに苦労したけど今は全く無視するようになった。歳と共に達観するぼか?でも少し寂しい。ワン。終日デスクワークは書き下ろしをシコシコ。講談社のノンフィクション編集部から荒井裕樹『無意味なんかじゃない自分 ハンセン病作家・北條民雄を読む』が送られてくる。著者は障害者の差別などと関わってきた大学教授らしいけど川端康成に高く評価された北條民雄という作家については全く知らなかった。読まねば。最近デスクワークのBGMにはスッペの『ボッカッチョ』やレハールの『微笑みの国』などのオペレッタを流している。浅草オペラのアリア『ベアトリ姉ちゃん(ベアトリーチェ)』や『君こそ我が心』など気楽に聞き流せる美しいメロディがイッパイ。節度のあるミュージカルといった趣(おもむき)。そう言えばエスター・ウィリアムズの「泳ぐミュージカル」のバックはほとんどがウィンア・ワルツでしたね。音楽と関係ないけどボッカッチョの『デカメロン』には高校時代に修道院でのエロ話にチョイと興奮して笑いましたね。晩メシは大相撲の録画を見ながら。安青錦の「送り投げ」は昨日の「内無双」と「頭捻り」に続いてイイですね。中国映画『山の郵便配達』半分観る。続きは明日。

DVD
『山の郵便配達』
『山の郵便配達』
中国版「フィールド・オブ・ドリームス」父と子のイイ映画でした。共産党政府とは対極にある映画ですね
『それから』
『それから』
松田優作・藤谷美和子主演。森田芳光監督。テレビ放送で見たけどキチンと見直さねば

5月17日(土)
『それから』読み進む。小説の神髄のような文章と展開ですね。森田芳光監督松田優作主演の映画も見なければ。ベッドを出て黒兵衛と雨のなかを散歩。長女がプレゼントしてくれた川崎フロンターレのレインコートが威力を発揮。裾が長いのと腕の先端もマジックテープで締まるようになっていて雨中のサッカー観戦を考えて作られたことがわかる。雨中の犬の散歩にも良いですね。ワン。デスクワークはシコシコと書き下ろし。昼飯時に昨日途中まで見た中国映画『山の郵便配達』の続きを見る。これはイイ映画ですね。少数民族トン族や山の生活も踏まえた父と息子の物語。中国版『フィールド・オブ・ドリームス』ですね。夕方からビール飲みながら大相撲。波乱はなかったけど面白い。大の里強いですね。安青錦イイですね。やっぱり安治川親方(安美錦)の指導が良いのでしょうね。中村親方(嘉風)や二所関親方(稀勢の里)や九重親方(千代大海)や鳴門親方(琴欧洲)など革新的な親方が増えたのはイイことですね。

CD
『マーラー交響曲第5番』
『マーラー交響曲第5番』
佐渡裕指揮トーンキュンストラー管弦楽団。彼はライヴのほうが凄いけど録音でも十分迫力は想像できます

5月18日(日)
漱石の『それから』が銭金の話が先行しながら俗界の些事に堕してしまわないのは見事ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。暖かい好天の日だと思っていたら黒い雲があっという間に空を覆った。俄雨が来そうな気配。午前中ほんのちょっと仕事をして早い昼食を摂って大船へ。ヨメハンはいろんな出店が並び様々なパフォーマンスもある大船祭へ。俺は総武横須賀線で錦糸町へ。墨田トリフォニーホールでの佐渡裕指揮トーンキュンストラー管弦楽団の演奏会へ。反田恭平さんをソリストに迎えたモーツァルトのピアノ協奏曲23番が素晴らしかった。特に消え入りそうにまで小さな音になる美しい第2楽章のアダージョに酔わされた。ウィーンのオケの美しい音も素晴らしかったが続くマーラーの交響曲第5番は絶品のスバラシイ演奏。過去に聴いたマーラーの演奏のなかでも最高の演奏と言うべきモノで第4楽章のアダージェットのカンタービレのロマンチックな美しさの一方で随所で物語性(ロマン)に富んだこの交響曲がそのロマンを激しく否定する世紀末ヨーロッパの「反物語の凄い音楽」であるということを初めて知らされた。佐渡裕という指揮者は前から確信していたけど真にライヴの音楽家ですね。いやぁ見事なマーラーに大感激したのは良いのだけどコノ指揮者はいつもサービス精神満点で演奏会の始まる前に前日行った床屋で髪をバリカンで刈り上げられた話で聴衆を笑わせたのはイイけれどアンコールのポルカ『雷鳴と電光』にはマイッタ。流石にウィーンのオーケストラのノリに佐渡さんの関西人のヤッタレ精神のノリが加わって凄い演奏だったのはイイけれどせっかくのマーラーの大感激がぶっ飛んでしまったではないか!!(苦笑)マイッタナァ…と思いながら演奏家のあと舞台裏で佐渡さんに久し振りの挨拶。事務所のHさんやAvexクラシックの人や久しぶりに逢った音楽評論家のAさんにも挨拶して帰りの電車でビールを飲みながら佐渡さんのマーラーの凄い5番を思い出し反復しながら帰宅。大相撲の録画を見ながらヨメハンが大船祭で買ってきたジビエの店「アジト」の鹿肉で晩メシ。晴れ男は俄雨にも遭わず久し振りのオケ・ライヴに大満足の一日でした。

5月19日(月)
『それから』は銭金の話から徐々に男女の話に移行。まぁ世の中この二つの話題が全てですからね。そー言えばかつて宮崎学さんと一緒にTV出演したとき日本の国の財政の借金が多すぎるという話題になったとき宮崎さんがただ一言「カネで済む話や」とおっしゃった。見事でした。しかしそのときのアナウンサー(キャスター?)には「世の中にはカネより大事なことがある」という宮崎さんのメッセージは伝わらなかったようでした。TVのキャスターは毎日TVに出ていると《海月(くらげ)が海に漂いながら塩水を辛く感じないようなもの》と同じ状態になるのかな?あ。今の一文は『それから』からの引用です。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩のあとデスクワークは先週木曜に入稿した『ZAITEN』の連載『今月のスポーツ時評』の校正をしたり夕方からの『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』の内容構成を考えたり。後者はシリーズ『スポーツが教えてくれる』の第4〜6回として「応援団(チアリーダー)のあるスポーツとないスポーツの歴史的違い」「政治から経済に変化したボクシングは間もなく消滅する?」「市川崑監督の映画『東京オリンピック』の凄さ」の3本を考えて夕方から収録。近々アップされますので御覧下さい。YouTubeで3本続けて喋りっぱなしで少々疲れたあと大相撲の録画を見ながら晩メシ。今場所の取り組みはどれも面白いですね。安青錦イイですね。続けて久し振りにウィスキー飲みながらTVKの吉本新喜劇。田舎芝居のすち子さんがメインの時はアドリブがバンバン飛び出して面白いですね(笑)。

DVD
『プロヴァンスの休日』
『プロヴァンスの休日』
ジャン・レノ主演のオモシロイ映画。南仏プロヴァンスの美しい田舎の風景のなかで爺と子供と孫の世代間紛争が解決されます
BOOK
小林信也『大の里を育てた〈かにや旅館〉物語』
小林信也『大の里を育てた〈かにや旅館〉物語』
集英社インターナショナル/中高校生の相撲部の合宿所から始まった旅館の土俵。それが大の里を生み出した!面白い!

5月20日(火)
『それから』読み続ける。生活を兄夫妻に頼ってる代助は友人の妻の借金の申し出まで兄夫妻に頼って嫂(あによめ)に断られる。断られたことに納得するのが高等遊民の有資格者なんでしょうね。コノ小説にヴァルキューレが登場することは知らなかった。音楽ではなく絵として北欧神話が出てくる。流石ですね…などと言ったら漱石先生に失礼ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。世の中徐々に蒸し暑くなって紫陽花が開花寸前。人の世がどれだけ変化しても季節は正しい変化を繰り返しますね。いや。季節の変化(地球環境の変化)も人の世と同様に激変しているのかな。現代を「人新世」と呼ぶ学者もいますからね。ワン。シコシコと机に向かって仕事をしていたら小林信也さんから新刊『大の里を育てた〈かにや旅館〉物語』(集英社インターナショナル)が届く。2009年の新潟国体(現・スポ体)をきっかけに相撲の若手(中高生)力士を育てるために強化部長に任命された日体大相撲部出身で海洋高校相撲部顧問の田海哲也氏が合宿所に決めた自宅の「かにや旅館」を中心にしたドキュメンタリー。そこの集まった中高生のなかからやがて大の里や白熊や嘉陽など大勢の関取が育つ。以前著者の小林さんには『TAMAKのスポーツジャーナリズム』に出演してもらったときにコノ本の話を聞いていたけど読み出すと想像していたよりはるかに面白い。新潟出身の著者が何年も密着取材したなかでの成果ですね。負けて強くなった大の里のこともよくわかった。明日のRKB毎日放送で話すテーマはこれに決めて読み続ける。晩メシは大相撲の録画を見ながら。安青錦は負けちゃいましたね。若隆景が一枚上ですね。大の里は安定した強さですね。晩メシのあとジャン・レノ主演のフランス映画『プロヴァンスの休日』を見る。頑固者のお爺さんと対立していた娘や孫が最後は仲良くなる物語。イイ映画でした。プロヴァンスは以前仕事でセザンヌのアトリエを訪れたことがあるけど本当に誰もの心が優しくなるような美しい土地でしたね。

5月21日(水)
ベッドの読書『それから』は一休み。昨日読み切れなかった小林信也さんの『大の里を育てた〈かにや旅館〉物語』をベッドで読了。新潟県糸魚川市能生(のう)地区にある海洋高校相撲部の合宿所の話だが古い相撲部屋の親方と女将さんの話のように面白い。アマ時代の貴景勝はじめ大相撲の現役力士も数多く登場。〈かにや旅館〉育ちの大相撲の力士は全て塩を取りに行ったときに呼び出しさんから渡された手拭いをキチンと畳んで返すのですね。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマはもちろん〈かにや旅館〉について小林信也さんの本を紹介する。あ。イロイロ話したけどメモのなかで大の里が「負けて強くなった力士」であることを話し忘れる。いかんいかん。けどマァ皆さんコノ本を読んでください。面白いですから。ワン。ラジオのあと黒兵衛と散歩。躑躅や皐や山法師が咲き紫陽花が色付き始める。梅雨が近づく鬱陶しさ以上に花の美しさのほうに心が洗われますね。ワン。

5月21日(水)つづき
デスクワークで連合通信の連載『スポーツ博物館』183回にフォーミュラEと空飛ぶクルマの話を書いていると最近疎遠の長男からメールでベース奏者ヴィクター・ウッテンの素晴らしいTED(Technology Entertainment Design)の講演がTouTubeに出ているから見ろ!とのメール。見てみるとナルホド素晴らしい!『音楽は言葉である』とのタイトルで言葉は赤ん坊の時から自然に周囲の大人たちの会話によって身に付くのと同じように音楽も子供のときから聴いて楽しんで覚えれば良いのに今は規則から教えられていると現在の音楽教育を大批判。ウッテンのベースの凄さはモチロンだが彼は相当のナチュラルなインテリ教養人ですね。彼のようなミュージシャンをスタンフォードやハーバードに招いているアメリカの大学教育は(トランプのような阿呆な横槍もあるけど)日本の大学教育より相当ナチュラルですね。連合通信の原稿を書きあげて晩メシは大相撲の録画を見ながら。大の里は好調の若隆景も一蹴しましたね。安青錦は琴櫻にアト一歩でしたね。続けて雨中の虎vs巨人。若手が育ってきているとは言え巨人は助っ人だらけですね。あ。それが巨人の伝統ですね。

Blu-ray
オペラ:マスカーニ『カヴァレリア・ルスティカーナ』レオンカヴァレッロ『道化師』
オペラ:マスカーニ『カヴァレリア・ルスティカーナ』レオンカヴァレッロ『道化師』
ホセ・クーラ、チェドリンスら歌手陣も充実。ランザーニのイタオペ的指揮も見事なチューリヒ歌劇場の舞台です

5月22日(木)
ベッドの読書『それから』読み続ける。銭金の話が徐々に男女の話に移行。そんななかで《蟻の座敷へ上がる時候になった》などという表現が突然現れると流石は漱石と感心する。その《蟻》が無駄に寝続けている主人公の肌開けた胸を這い回る。「高等遊民」に成り損ないの男を自然が馬鹿にするのか?その《蟻》を男は簡単に捻り潰す。男は《自然の社会》と付き合えないのですね。サテ自然の側にいる女性との関係はどうなる?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。黒兵衛は自然の側に暮らしてるのかな?それとも飼い犬だから人工の人間社会の側?どちらにしろ飼い主(人間)よりは余程「高等遊犬」ですなぁ。ワン。終日デスクワークはフォーラムエイトのPR誌『Up and Coming』の連載『スポーツは教えてくれる』の第31回。昭和100年と戦後80年のなかでの日本のスポーツの発展と変貌について書く。前半の軍国主義政府の下での体育も後半の戦後の平和の下でのスポーツもオリンピックというビッグイベントと共に動いていたという話。社会全体が五輪と万博と共に動いてきたとも言える日本は「昭和101年(来年)」からはビッグイベント抜きの新しい「国のカタチ」を見つける必要がありますね…という話。それがIRだなんて馬鹿な話は止めてほしいですね。晩メシは大相撲の録画を見ながら。大の里は万全ですね。横綱を投げ飛ばした霧島は首の怪我も完治して大関時代の力が戻ったのかな?そのあと久し振りにオペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ』と『道化師』を見ながら酒。どちらも主人公を歌うのはホセ・クーラ。相手役のソプラノのニキテアヌ&チェドリンスも素晴らしいしチューリッヒ歌劇場の舞台演出も面白い。イタオペの泣き満載のランザーニの指揮もイイですね。久し振りのイタリア・オペラに満足。

5月23日(金)
『それから』読み続ける。この小説には音楽が登場する。嫂(あによめ)とその娘がピアノの練習をして主人公(代助)もピアノを弾けるようだが音楽の名前はチェルニーもショパンも出てこない。一方歌舞伎座へ行くシーンでは『絵本太功記』も近松も出てきて評論家批判も出てくる。代助は《文学者のある劇評を思い出した。それには日本の脚本があまりに突飛な筋に飛んでゐるので楽に見物ができないと書いてあった。代助はその時役者の立場から考へて何もそんな人に見て貰ふ必要はあるまいと思った》見事な反劇評ですね。《小供のうちから日本在来の芝居を見慣れた代助は嫂の梅子と同じ様に単純なる芸術の鑑賞家であった。さうして舞台に於ける芸術の意味を役者の手腕に就てのみ用ゐべきものと狭義に解釈してゐた》観客席からの見事な劇評ですね。音楽(クラシック)についても同様の聴衆からの音楽評を書いてほしかったけど漱石はどうも音楽だけは残念ながら無縁だったようですね。尤もピアニストのグレン・グールドは『草枕』の大ファンだったのですけどね。けどまぁ『草枕』がグールドの様な特徴的な知性派ピアニスト好かれる理由はわかる気がしますけどね。ワン。あ。小田島雄志先生の芝居の観客の分析を思い出しました。それは《素人は役者を観る。玄人は演出を観る。インテリは脚本を観る》というもの(拙著『定本・長嶋茂雄』の大島渚氏との対談より)。イイですね。芝居も音楽スポーツも素人の観客席からの目線と感想が一番ですからね。ワン。今日は一日中かかって本棚の整理。子供や孫に残したいと思っていた本も最近はタブレットで読めるし古書店に売却する本は山ほどありますね。整理にはまだ4〜5日かかりそうかな。夕方から大相撲。大の里は強いですね。優勝を決めて横綱は確実ですね。ブラーヴォ!晩メシはTVニュースいろいろ見ながら。トランプ大統領は周辺のスタッフも含めてみんな阿呆ですね。ハーバード大は政府を提訴するらしいけどコレは「知性vs阿呆(反知性主義)」の戦いとして歴史に残りそうですね。

BOOK
千葉聡『進化という迷宮 隠れた「調律者」を追え』講談社現代新書
千葉聡『進化という迷宮 隠れた「調律者」を追え』講談社現代新書

5月24日(土)
ベッドで『それから』読み続ける。明治近代社会に対する漱石の(?)女性観も登場。《代助は感受性の尤も発達した又接触点の尤も自由な都会人士の代表者として芸妓(げいしゃ)を撰んだ。彼等のある者は生涯に何人情夫を取り替えるか分らないではないか。普通の都会人は少なき程度に於て皆芸妓ではないか。代助は渝(かは)らざる愛を今の世に口にする者を偽善者の第一に置いた》現代女性またはフリーセックスの先取り?《すると自分が三千代に対する情合も此論理によってたゞ現在的なものに過ぎなくなった。彼の頭は正にこれを承認した。然し彼の心は慥(たし)かに左様(そう)だと感ずる勇気がなかった》なるほど。現代のインテリ若者(電車で出逢った年増女性に「あなたは余つ程度胸のない方ですね」と言われた三四郎のような人物?)が悩むパターンですね。そして代助は結婚祝いに渡した指輪が三千代の指から消えているのを発見してカネを渡す。インテリは阿呆かと言いたくなりますね(笑)。でもインテリを馬鹿にしてはイケマセンね。無知性で無教養のトランプという阿呆のほうが阿呆さ加減はさらに上ですからね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。紫陽花が徐々に色付いてきた。黒兵衛にはその色の変化が分からないまま白内障気味になってることを思うと少々可哀想。ワン。その割には無邪気に力強くリードを引っ張るから腹が立ちますけどね。ワンワン。

5月24日(土)つづき
『探検ファクトリー』見ながら昼飯食ったあと終日本棚の整理。まだ何日もかかるなぁ…と思っていたら昨日の郵便物のなかに講談社から現代新書の新刊が3冊送られてきた。千葉聡『進化という迷宮 隠れた「調律者」を追え』帯に「なぜ生き物は変わっていくのか?読み始めたら止まらない科学ミステリーの傑作」とある。読まねば。井上亮『宮内庁長官 象徴天皇の盾として』も面白そう。「板挟みとなって煩悶してきた歴代10人の奮闘記!」とある。天皇の胸の内&政治家の思惑&国民感情…と板挟み?目次に「原爆と靖国」などとある。読まねば。晩メシは大相撲の録画を観ながら。安青錦が熱海富士に勝って十両時代から4場所続けて2桁白星!イイですねぇ。大の里は全勝優勝するのか?明日は見ものですね。あ。本の整理(終活?)で『報道特集』を見逃してしまった。ネットで見られるのかな?『新プロジェクトX』の悪徳金融と弁護士の戦いは興味深かったです。弁護士にも良い人がいるんだ(笑・失礼)

BOOK
ヒュー・ロフティング/井伏鱒二・訳『ドリトル先生航海記』岩波書店
ヒュー・ロフティング/井伏鱒二・訳『ドリトル先生航海記』岩波書店
全集を持ってますが古書店の評価は二束三文だそうです。良い本ですのにね

5月25日(日)
『それから』読み続ける。漱石の文章はリズミックで引き込まれるが読み進むうちに小生が『猫』と『草枕』以外の漱石をあまり好きになれない理由が判然としてきた。それは男と女や金銭に関する物語に小生が興味を持てないからなのだ。他人の恋愛や家の事情を覗き見する趣味はない。勝手にやってくれ。だから主人公(代助)が人妻に心を惹かれようが父親が息子の結婚相手を画策しようがソレに対して家族がどう反応しようがドーデモイイ。興味があるのは文章表現だけ。小生がTVドラマとか朝の連続小説を見ていられないのと同じ。ミステリー小説も破天荒なのを除いて面白いと思ったことがない。代助も友人のツマラナイ旦那のことなど気にせず早く三千代に恋心をぶつけろと思いながらあと少しで読了。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。赤ん坊の時から一緒に住んでる黒兵衛はいつの間にか童貞のまま老犬に。だから不幸とも思えない。生涯の幸不幸は性とは無関係ですね。ワン。今日も本棚に向かって本の整理。これは完全に終活の一部ですね。子供や孫が読むかなと思う本は古書店行きを免れる。けどその判断が正しいかどうか…子供や孫に訊いたら全ていらないと言われる気もする。井伏鱒二・訳の『ドリトル先生』全集は迷う。『あしたのジョー』と『ナニワ金融道』の全巻は残しましょう(笑)。晩メシは大相撲の録画を見ながら。大の里は豊昇龍に負けたけどマァ未来の課題ができてイイでしょう。来場所から横綱で草野は新入幕。2〜3年続いた大相撲のカオス状態はとうとうコスモスになりましたね。NHK『人体』を見たあとベッドへ。

BOOK
阿部牧郎『人物日本プロ野球史』学陽書房
阿部牧郎『人物日本プロ野球史』学陽書房
野球や昭和の軍人伝も書かれた作家で、小生は大阪のクラシック専門ナマオケ・バーで一緒に歌ったこともありました

5月26日(月)
『それから』はいよいよ代助が三千代に愛を告白するクライマックス。大きな白い百合の花を沢山活けて甘い香りを部屋イッパイに漂わせて三千代を自宅の書斎に招き入れる。これが明治の小説でなく現代の小説なら人妻となった昔の恋人との不倫ポルノシーンとなるのかな?イヤ現代の小説ではそんな昭和ポルノの人妻不倫のようなシーンにはならないでしょうね。令和の元彼の元カノ人妻との再会はどうなるのかな?昭和育ちの爺にはワカラン。そう言えば今も川上宗薫宇野鴻一郎阿部牧郎等の官能ポルノ小説を読む若者はいるのか?活字離れの激しさを思うと極少数でしょうね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。紫陽花が綺麗に色付き始めた。派手な西洋紫陽花よりも和の額紫陽花のほうが慎ましく奥床しく美しいと思うのは小生も日本人だから?あ。谷崎の『鍵』は西洋でも映画化されてるけど『それから』は無理でしょうね。ワン。夕方の『TAMAKIのスポーツジャーナリズム』のYouTube録画収録に向けて準備。今日のゲストは一橋大学名誉教授で放送大学客員教授の坂上康博さん。小生の大尊敬するスポーツ学者で「日本のスポーツの未来はどうなる?」というテーマで@「オリンピックとの関係を断たれた日本のスポーツ界の未来は?」と『映像文化論の教科書』(青弓社)を取りあげてA「映像とスポーツの新しい見方」というテーマで話してもらう準備をしていたが本番では@で現在のスポ体(旧・国体)改革が如何にダメかという超ラジカル(過激で根源的)な素晴らしい話に発展。Aも興味深い話題の連発。今週水曜と金曜の夜に公開されますので是非ご覧下さい。晩メシは久し振りに『欽ちゃんの仮装大賞』を見ながら。万博会場からの過去の優秀作品を集めた大会は流石に面白かったですね。さらに録画しておいた吉本新喜劇で笑って『映像の世紀』の核開発の歴史の恐ろしさを見てからベッドへ。

5月27日(火)
『それから』はクライマックスに突入。代助が愛の告白をしたうえに「僕は今更こんな事を貴方に云ふのは残酷だと承知してゐます」と言うと三千代は「残酷では御座いません。だから詫(あや)まるのはもう廃(よ)して頂戴」と言ったあと「たゞもう少し早く云ってくださると」《と云ひかけて涙ぐんだ》と漱石は書いている。このシーン。たしか森田芳光監督の映画では「云ひかけて(云はずに)涙ぐむ」のではなく三千代(藤谷美和子)は代助(松田優作)にはっきり言ったと記憶している。映画を見てないのだがその言葉をはっきりと言うシーンが何度もテレビのCMに使われていたと記憶しているのだ。やはり最近の映画では言葉に出さずに漱石の書いたことを(チャップリンのパントマイムのように)表現することはできないのかな?映画をキチンと見なきゃ。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。黒兵衛が昨晩から少々下痢気味。13年付き合っていて初めての出来事。手持ちのボトルの水だけでは道路が綺麗にならないのでヨメサンが親しくしている近所のお婆さんの家で追加の水をボトルにもらってきて道路を掃除。黒兵衛の体付きを見ても老衰が始まったかな?ワン。終日本棚から古書店に売る本の整理。はっきり言って終活ですね。思い本をあっちやったりこっちやったりで疲れる。終活も体力勝負ですね。終活の途中で連載原稿の校正2本と明日のラジオの準備。やっぱり大谷の2試合連続先頭打者ホームランについて話しましょう。NPBの記録では松永選手が3試合連続をやってるんですね。スゴイ。晩メシは虎vs横浜や巨人vs広島の試合を見ながら。バウアーvs才木両投手の投げ合いは素晴らしかったですね。しかし延長戦とは言え日本の野球の試合時間は長すぎますね。応援で歌ったり踊ったりしてる人達は試合時間が(楽しい時間が)長い方が嬉しいのかな?嗚呼(>_<)

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BOOK
渡辺淳一『失楽園』講談社文庫
渡辺淳一『失楽園』講談社文庫
漱石『それから』から続く不倫小説の昭和版…というのは褒めすぎでしょうか?
窪田新之助『農協の闇(くらやみ)』講談社現代新書
窪田新之助『農協の闇(くらやみ)』講談社現代新書
2022年8月刊ですが米価高騰古古古米の話題沸騰の今こそ読む本でしょうね

5月28日(水)
夏目漱石『それから』読了。小説として面白かった。代助の二度目の三千代との面会から三千代の夫の平岡との対決。平岡の手紙を受け取った父と兄(世間!)の反応(勘当絶交)までのカタルシスは読ませますね。しかしマァ明治の不倫劇。古典的不倫原論ですね。この明治の古典的不倫劇を大正になって大谷崎が小説で浪漫的実践的に描いた上に自ら実践もして渡辺淳一が『失楽園』で昭和枯れススキ的不倫心中に至るというわけでしょうか。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは大谷の2試合連続先頭打者オームランについて。通算ではリッキー・ヘンダーソンの81本がNo,1でプロ野球では3試合連続(衆樹=阪急)もあれば開幕戦初球本塁打も2人いたのですね…という話から大谷の打球速度が新幹線より遅い(時速181q)という話に転じてスピードガンが現れる前までは誰もが投手の投球のほうが新幹線よりも速いと信じていたという話をする。野球とは人間の眼の錯覚のスポーツなんですね。ワン。

5月28日(水)つづき
ZOOMでのラジオ出演を済ませたあと黒兵衛と散歩。下痢気味になってから黒兵衛は少々憔悴気味。元気があってリードをグイグイ引っ張るのにも閉口したが元気なくトボトボ歩くのも心配。まぁ人間年齢90歳だから歳相応の動きで良いのかな?ワン。古書店に売る本を整理していたら講談社新書2022年8月発行の窪田新之助・著『農協の闇』という一冊を発見。帯に《1000万人以上の組合員を抱える日本最後の巨大組織JAの断末魔》とある。さらに《顧客を食い物にする不正販売。過大なノルマによる自爆営業。権力と金に執着する経営者たち。元『日本農業新聞』記者が農協を愛するがゆえに書かざるをえなかった渾身の告発ルポ!》ページを開けて目次を見てみると《広告差し止めをちらつかせメディアを脅すJA共済連/JAは本当に農家の味方なのか?/JAと農協の違い…》といった項目が並び《金融依存の弊害/JAはなぜ変われないのか…》などが続く。そー言えば30年前くらいに通っていたウチの子供たちの幼稚園の費用の振込先は何故か農協でした。読まねば…と思って古書店行きから外す。今の『ワイドショウ』の司会者やコメンテイターはコノ本に目を通したのかな?他にもイロイロ本の整理を続けて腕が疲れる。本が重いのは樹木の導管や細胞間空間などを全部圧縮して取り除いた結果だと考えると納得。知識が詰まってるから重いのではないのですね(笑)。晩メシはプロ野球を見ながら。虎はかつてのハチャメチャ猛打打線を卒業して投手のチームになったのかな?唯一無二の横綱大の里はコスモス(角界宇宙)の中心で何度優勝するのかな?相撲ジャーナリストの荒井太郎さんは20回以上と言ったけど「以上」がどこまで増えるか楽しみ。もちろん彼を破る新鋭の登場(草野?)にも期待したいですが…。

Blu-ray
ヴェルディ:オペラ『オテッロ』
ヴェルディ:オペラ『オテッロ』
ロンドン・コヴェントガーデン2017年の舞台。パッパーノの指揮もカウフマンを初めとする歌手陣も素晴らしい。演出は凝り過ぎかな?

5月29日(木)
漱石『それから』読了したので昨日本棚を整理して発見した窪田新之助『農協の闇(くらやみ)』をベッドで読み始める。が読み始めた途端に腹が立ってきてメチャメチャ不愉快な気分に。総会員1千万人を超す農業団体が金融業や保険業はもちろん《パチンコと風俗以外のあらゆる事業に手を出し》57兆円を超す総資産は《国家予算の半分》に及びそれを稼ぎ出した手段を「血を吸って太るダニにしか思えない」という職員の証言も記されている。これが農業団体?と首を傾げたくなり緻密に取材をしている著者には敬意を表しますが自民党への献金とか政治との関わりが書かれてないのが残念。これだけ「悪いこと」をしていて問題にされないのは献金のおかげ?政府の備蓄米や古古古米が問題になってる昨今。野党は自民党へのJAの献金を国会で問題にしてほしいですね。いや野党も農協から献金をもらってるのかな?ワン?ベッドを出て黒兵衛と散歩。ところが下痢気味の彼は一気に老化現象を帯びてきたのか昨日に続いて元気がない。散歩の長さも短くする。ワン。散歩のあと2階の仕事部屋で纏めたスポーツ関係以外の書籍を古書店に売るため1階へ運ぶ。今回は主に仕事部屋の整理だけで他の全集や画集には手を付けず。それでも辞書・単行本・新書で500冊は超えるかな?午後から古書店の主人に来てもらって値踏みしてもらい…あまりの低価格にガッカリ。ここに書くのも恥ずかしいくらいの価格。予想はしてはいたけど本を読む人の減少がメッチャ進んでるという。参ったな。そう言えば小生が引っ越してきてから大船の古書店も書店も次々と店を閉じましたからね…家まで来てくれた古書店の主人とコーヒーを飲みながらいろいろ雑談。この先の整理は少々躊躇するけど残しておけば益々売れなくなるだけか…考え直そうかな…長男に売却価格を言うと良心的な値段だという。ガレージセールをするわけにもいかないしメルカリは邪魔臭いし問題出るとイヤだし仕方ないか。嗚呼。晩メシは久し振りにヴェルディのオペラ『オテッロ』を見ながら。ロンドン・コヴェントガーデンの舞台でパッパーノの指揮やカウフマンなどの歌手陣は素晴らしい!けど演出が懲りすぎかな?斬新な舞台はすぐに古くなりますからね。

5月30日(金)
昨日古書店に多数の本を超安値で(トホホ)売却したとき古い本でもこれは残しておこうと思ったなかからベッドへ持ち込んで読み直したのは『日本の名随筆第41巻・嘘』(作品社1986年刊)。編者は筒井康隆大先生。31人の筆者が選ばれている。星新一・田辺聖子・澁澤龍彦・別役実・井上ひさし・丸谷才一・江戸屋猫八・秋田実・山下洋輔・三遊亭圓生・吉田健一・小沢昭一…etcというラインアップ。面白くないわけがない( ^o^)ノまず星新一の東京タワーの近くに住んだときは電波が強すぎて夜寝てるときにも夢に○○が出現…というギャグ(嘘)にギャハハハハと笑ってしまった(ショートショートのネタバレは回避します)。あまりの面白さの連続に目が冴えて眠れなくなって困った。本は古いほうが面白い?他に浅川マキの書き下ろし小説『幻の男たち』(講談社1985年刊)なども本棚の奥から引っ張り出されて(これは当時41歳の柄谷行人氏との対談付き)古書店行きを免れたものも少なくないのでココ当分は新しい本を求めなくても済みそうだ。老人は歳を取るとこんな風にして現代社会と乖離してゆくのかも…ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。老犬はどんなふうに現代社会から離れてゆくのか?黒兵衛は縄文時代と変わらない世界を生きてきたのかも…ワン。デスクワークは本HPの更新原稿作り。ソレを午前中に済ませたあと午後から『スラッガー』の連載『ベースボール今昔物語第12回』を執筆。シカゴ・カブスの本拠地リグレー・フィールドの外野スタンドの外にあるビルの屋上へ行ったときの話を書く。「リグレー・ルーフトップ(屋上)」と呼ばれているその場所は「世界一美しい球場」が「最も美しく見える場所」でしたね。晩メシはヴェルディ『リゴレット』のチューリヒ歌劇場2014年公演を観ながら。ファビオ・ルイージ指揮タチヤナ・ギュルバカ演出による背広姿のビジネスマンたちが登場の現代演出…はもう古くなったかな?不易流行は前者の勝ち…と思うのは俺が歳を取ったから?

5月31日(土)
古書店行きを免れた新書に小林信彦『現代〈死語〉ノート』(岩波新書1997年1月刊)もあったのでベッドで読み始める。ナルホド『平凡パンチ』は1964年東京五輪のあった年に創刊されて「みゆき族」「アイビー族」「アタッシェ・ケース」「録勉」「東京砂漠」「インド人もビックリ」「寛容と調和」「海外旅行自由化」「ウルトラC」「根性」…なんて言葉が流行ったのですね。特に「死語」にならず続いた言葉もあるけど「みゆき族」や「アイビー族」は一斉取締で1日に70人が補導されたとか。最近の「トー横キッズ」と同類で歴史は繰り返す?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。やはり下痢気味で体調がイマイチの老犬は散歩の距離を短くして帰宅。ワン。ヨメハンは獣医さんのところへ雲古を持参して容態を報告。薬をもらってくる。犬は保険がないから薬は結構高価ですね。午後から黒兵衛の本当の飼い主の長女が来宅。老犬も嬉しそうに庭ではしゃぐ。薬が効いたかな?俺は長女がセットしたNetflixで映画『新聞記者』を観る。観ておかねばならないと思いながら友人の酷評を聞いて忘れてしまった存在。原作は東京新聞の望月衣塑子記者。安倍政権下で実際に起こった新大学設立問題をベースに政府(内閣調査室)の闇を描いた映画…だが確かに友人が評価したとおりTVドラマの域を出ない作り方は残念で映画としてのレベルは低いけどこーゆー権力の闇を描こうとする映画はどんどん創られるべきですね。ただ第4の権力=新聞社の闇を描いた映画としては緒方拳主演の『社葬』がずっと面白い(レベルが高い)ですね。晩メシはTBS『報道特集』をビデオ録画してNHK-BSで長女も一緒にサンフレッチェ広島vsフロンターレ川崎の試合を見ながら。後半アディッショナルタイムの決勝点で川崎の勝利。レベルの高いイイ試合でした。

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