11月21日(木)
ベッドでの読書は宮崎学さんの少々ハードなヤクザ史観の勉強が続いたので今日からは愉しい遊びの本に変換。マーカス・デュ・ソートイという数学者の書いた世界的ベストセラー『素数の音楽』(新潮文庫)をベッドに持ち込む。数学というのは素人には最高に面白い遊びですからこれから少々「リーマン予想」と「素数の不思議」についてベッドで考えてみます。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩のあと連合通信の連載原稿「スポーツ博覧会」第161回を仕上げる。現代スポーツと人工知能(AI)の関係について。大谷翔平はAIのアバター(分身)か?というテーマは我々の未来社会を考えるうえでも重要なテーマですね。晩メシは大相撲録画を見ながら。大の里は尊富士を退けましたね。相撲界も群雄割拠のカオス状態からコスモスに纏まってきたかな。昼間にNHK-BSが映画『スピード』を上映していたのでよく知っているバスが暴走する前のあまり知らなかったエレベーター事故の部分を見直す。ナルホド。悪の代表が悪いことをしてソレを善の代表としての警察が苦労しながら闘うというパターンをハラハラドキドキ描くハリウッド映画は理屈抜きに面白いものです。後半のバスの暴走のアイデアは日本映画の『新幹線大爆破』からパクったものですね。でも日本映画のほうが少しは社会的理屈がありましたね。
11月20日(水)
宮崎学『ヤクザと日本−近代の無頼』(ちくま新書)最終章「山口組概略史」読了。勉強になりました。60年安保以降《経済の面でも政治の面でも大企業と政治にとって「もうヤクザはいらない」ということになってきたのだ。かくして「暴力団一斉取締」が始まった》いわゆる「頂上作戦」だ。そして山口組は《神戸の地域社会・港湾の職域社会・芸能の共同体という共同社会との結びつきを断たれた。帰るべき共同体の懐を失ったのだ。それからの山口組は企業社会に入り込み生きていくしかなかった》しかし《純粋な利益社会型ヤクザというようなものはありえないのである。共同社会に根をもっていないヤクザはいつかヤクザではなくなる》そうして「暴力団」となった元ヤクザは80-90年代のバブル経済であだ花を咲かせた以降存在意義も失せたというわけですね。そして宮崎さんは「あとがき」にこう結ぶ。《大きく擡頭してきた中国とインドの圧力によって激動しているアジアの状況と始まってるアジアの再編のなかで官僚主義に凝り固まった国家機構や国境を超えて利潤を貪ることに専心している巨大企業に頼らず一人ひとりの日本人がどう生きてゆくのかが問われようとしているのではないか。そうしたとき日本でもそういう下からの扶助の核となる新しい「組」的団結が必要とされているのではないか。そういうものとして超近代の無頼よ出でよ!》「ルフィ」や「トクリュウ」が「無頼」であるわけもなくSNSが羅針盤になってしまう混迷の時代はまだまだ続くのか…ワン。黒兵衛の散歩は後回しにしてベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは野球のプレミア12で目立った台湾と韓国のチアガールと試合時間のあまりにも長いこと。スポーツの応援団というのは「前近代の飛び入りの自由という歴史」がない競技に表れるのですね。近代以降に輸入されたスポーツ(アジアの野球)や近代以降に創られたスポーツ(バスケやアメフト)には応援団が生まれ日本の相撲やアメリカのベースボールには応援団が生まれなかったという話。それに試合時間の長さは投手交代の多いこともあるがデータ野球(ビッグデータとAIによる分析)が進化していない面もある…という話はチョットわかりにくかったかな?ワン。ラジオのあと終日デスクワークは「スポーツゴジラ」や「連合通信」の連載原稿の下調べ。晩メシは大相撲録画を見ながら宇良vs平戸海の2度の取り直し3度目の勝敗の取り組みはサイコーでしたね。生前の宮崎学さんに「本当は狐眼の男は宮崎さんなんでしょ?」と訊いたことがある。すると「違うなら違うというし本当でも違うというから訊くだけ無駄だよ」と言って笑っておられた。ナルホド。そーですね。その時いただいた純銀製ルビーの宝石の真っ赤の眼をした「狐眼バッジ」大事に飾ってます。
11月19日(火)
『ヤクザと日本』「義理と人情」読み進む。♪義理と人情秤にかけりゃ義理が重たい…というのは高度成長後の話であって以前は「義理と人情」は一体だったのですね。それに武士道とは元々《戦国的動乱の気風から生まれたものであって(略)其の根本の精神は何処までも血を見ることを好む殺伐とした気風にあって我が力を揮って我が欲望を充たそうとする熾烈な情熱と我が儘な切り取り強盗主義とに在る》つまり《ヤクザこそが元々の武士道を継いでいる》わけですね。《さらに近代になってから新渡戸稲造の『武士道』以来近代的に再解釈を加えられた武士道は原武士道とは隔たったもの「人工の日本的なるもの」「創造された伝統」になってしまったのである。だから今藤原正彦『国家の品格』が新渡戸武士道の拠りながら説いている「武士道精神の復活」などよりもヤクザの説く任侠道のほうがよっぽど本来の武士道に近いのだ》ナルホド。《創られた武士道》よりも《近代ヤクザの任侠のほうが近世に実際にあった武士道の義理人情複合体(コンプレクス)に近かったのである》ぃかし《高度経済成長期》より近代ヤクザも《共同社会型ヤクザから利益社会型ヤクザに変質》。なるほど。さらに暴対法とデフレで義理人情も任侠も完全に消滅した結果「トクリュウ(匿名流動型犯罪)」が蔓延る経過になったわけか…嗚呼。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。犬年齢13歳=人間年齢90歳でも元気だと思っていたら我が家に配達を届けた人の飼ってるレトリバーは23歳だとか。年限年齢は200歳超え?かつて動物園の恵まれた環境で育った動物たちの長寿社会を取材したことがあったけどコレハヨイコトナノカドウカと考えてしまいますね。ワン。終日デスクワークは書き下ろし原稿をシコシコ。晩メシは録画した大相撲を見ながら。大の里3敗目。勝った大栄翔は好きな力士だけど大の里はまだ若いのかな。晩メシのあと『映像の世紀バタフライエフェクト「ふたつの敗戦国 日本660万人の孤独」』をじっくり見直す。戦時中満洲に夢を見て夢破れて帰国した人達はさらにブラジル移民や浪江町の開拓と原発事故で辛酸を舐めることになったのですね。満洲からの帰還者のなかにし礼氏やちばてつや氏やポケモンGOの作者の話は心に染みました。谷川俊太郎氏が亡くなりましたね。映画『東京オリンピック』の脚本の共同執筆者であることが報じられないのはさらに寂しいです。合掌。
11月18日(月)
『ヤクザと日本』は第五章「ヤクザと近代国家」を読了。明治時代の自由民権運動以来秩父困民党の蜂起などから大正時代の米騒動まで民衆の蜂起には全てヤクザ(下層階級の非熟練労働者たちを纏めた組織)が関わっていたのですね。一方で幕末以来政治権力側についたヤクザもいる。しかし《勤王も佐幕も民権も国権も左翼も右翼もアウトローは利用するだけ利用して使い捨て。これが現在に到るまで日本における「由緒正しい」運動》なんですね。いや日本だけではない。《毛沢東の人民解放軍もアウトローを仲間に加え利用し尽くしたのちに粛正されたことが知られている》そしてアウトロー(ヤクザ)たちは利用された後に歴史から消えていくのですね。続いて第六章「義理と人情/顔と腹/日本的社会関係とヤクザ」に突入。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。テレビは猛暑酷暑に続いて雪の便りで秋が無くなったというけれど南関東では確固たる秋が存在してますね。秋深し隣は何をする人ぞ。芭蕉がこれを詠んだのは隠密としての気質が出たのかな(笑)ワン。終日デスクワーク。書き下ろし原稿と格闘していると講談社から現代新書の新刊が届く。酒井順子『老いを読む老いを書く』帯に『「老い」のニッポン精神史』とある。コレはオモシロそう。もう一冊は瀬木比呂志『現代日本人の法意識』帯には『「法の支配」より「人の支配」/「人質司法」の横行「手続的正義」の軽視…なぜ「法」を尊重しないのか?』とある。さらに『名著「絶望の裁判所」から10年/規律を重んじる国の「謎」を元判事にして法学の権威が鮮やかに読み解く』と。これは『ヤクザと日本』のあとに読みましょう。数ヶ月前まではひと月に5冊くらい送られてきた講談社の現代新書が最近は2冊だけ。本は売れなく(読まれなく)なったのですね。嗚呼。晩メシは日本vsドミニカの野球を見ながら。野球はどんな試合でも(子供の草野球でも)見て面白いけどチョットしらける試合内容と長時間にウンザリ気味で吉本新喜劇にチャンネルを回したり…映像の世紀バタフライエフェクトを見たり…。おおっと。第二次大戦後の海外からの引き揚げ者の話はじっくり見る必要があるので録画。福島第一原発の事故で住居を追い出された浪江町の人々は満蒙開拓団として追い出された人達でもあったようですね。明日詳しく見ましょう。
11月17日(日)
『ヤクザと日本』読み進む。《近代の大衆芸能は資本制の下で近世後期(徳川時代)とは比べものにならないほど広く深く商品化されていった》そんななかで社会体制の内部に制度化されなかった《制外の民》としての芸能者とヤクザが必然的に結びつき《近代ヤクザの典型としての山口組を見ても初代・二代目の時代に芸能興行の世界に進出。それを労働力供給業と共に事業の柱にしていった》というわけで浪曲師広沢虎造の高座の幕に「寄贈山口組三代目田岡一雄」の名前が横綱玉錦の手形と共に描かれたのですね。同様の恩義のあった美空ひばりが山口組と田岡の庇護から離れず公共施設や紅白歌合戦を初めとするテレビ番組から閉め出されても山口組への義理人情を貫いたのは芸能者として筋が通っていたわけですね。おまけに欧米の社会学者が興味を抱くように日本のヤクザはマフィアなどと違って合法的だったのですからね。暴対法施行以前は山口組も組事務所に山菱の代紋を掲げ戦後すぐの時代には田岡一雄が兵庫県警の一日署長を務めたくらいでしたからね。というわけでベッドでの読書は「第五章ヤクザと近代国家 社会的権力としての近代ヤクザ」へと進む。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。帰宅すると昨日遊びに来る予定だった次女と幼稚園児の孫が来宅。最近キングギドラから八岐大蛇に興味が出たという孫に映画『日本誕生』で八岐大蛇と戦う素戔嗚尊(三船敏郎)の場面を見せてやる。続けて大森一樹監督の『ゴジラvsキングギドラ』の闘いの場面も。看護師の次女は最近講談社から贈られてきた堀川恵子『透析を止めた日』を持って帰る。気鋭のノンフィクション作家が夫の腎臓病を見守り10年に及ぶ血液透析・腎移植・再透析の末に透析を止める決断をした壮絶な記録。看護師として腎学会に出たばかりの次女が買おうとしていた一冊。俺が完読するより次女に渡したほうがイイと思いプレゼント。昼飯食って孫たちが帰っていったあとチョイ仕事。録画した大相撲を見ながら晩メシ食ったあとは野球の日本vsキューバ。世界一を競う試合には見えないなあ…試合時間が長いなあ…と思いながらも激しい風雨のなか7対6の1点リード9回表2死満塁3ボール2ストライクでリリーバー藤平が最後に投げたフォークボールは実に美事でしたね。野球というスポーツはこういう瞬間を見るために存在しているのですね。
11月16日(土)
『ヤクザと日本』の「ヤクザと芸能の世界」読み進む。面白い。明治時代《大歌舞伎を除く芝居・活動写真・寄席芸能・浪花節などの行われる劇場は総じて喧噪と危険に満ちた猥雑な空間だった。遊び人や不良青年の溜まり場となり「席亭荒らし」も出没したしイザコザ暴力沙汰も絶えなかった。劇場は伝染病の巣窟とさえ言われ「近代の悪場所」と言ってもいい場所で(略)帝劇女優としてデビューした森律子は母校跡見女学校から除籍された》昭和に入っての初期の職業野球も似たようなモノで大卒選手はみんなOB組織の三田倶楽部(慶応)や稲門倶楽部(早稲田)や駿台倶楽部(明治)などから破門され野球場(や劇場)は治安を守り売店の権利を得るためヤクザが入ることになったという。大人気を博した浪花節は政府の《民衆教化》に利用され《忠臣義士や孝女烈婦》や軍人英雄モノを語るようになる。そー言えば安倍晋三元首相も吉本新喜劇に出たりしましたね。アブナイアブナイ。いや当時のヨシモトは何故か関西万博など権力に擦り寄りましたね。アブナカッタ。ワン。終日デスクワーク。休日ですから仕事でなく出納帳をつけたり雑務。仕事のほうが愉しいですね。気分転換にサッカー日本代表のインドネシア戦をネットで見たり…大相撲を見たり。うわっ。豊昇龍がバッタリと土。阿炎は安定感はないけど面白い力士ですね。湊川親方の解説は面白かったですね。現役力士時だと顔付きも優しいか(可愛い)顔に一変してして親方としての人気も出そうですね。晩メシ&酒は日本vs台湾の野球を見ながら。勝つには勝ったけど紅林に送りバントのスリーバントをさせたのは監督の失敗ですね。しかし野球の試合は長いなぁ。
11月15日(金)
『ヤクザと日本』読み進む。宮崎学ワールドの凄さに嵌まり込んでいる。この新書の帯に《佐藤優氏推薦「ヤクザの論理を知れば今の日本が見えてくる」と書かれていますがホントその通りですね。ただし「今の日本」が壊れ掛かっている今…ヤクザ&任侠の世界が壊れて…これからどんな未来の日本になるのか…未来を知るためには過去を学ばなければなりませんから宮崎学さんの描く「近代
ヤクザ」成立の歴史を学びましょう。本書は第4章「ヤクザと芸能の世界」に突入。美空ひばりや大鵬柏戸も出てくるのかな…ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。昨日の「遠出」の疲れもなく散歩。久し振りの大学の授業で若い人達に伝えておきたいことが山ほどあることを再認識。しかし自分が大学(の教室)で学ぶことや試験の点数をつけられることが大嫌いで大学へは実質3ヶ月くらいしか授業に出なかった。そんな人間が大学の教壇に立ってもイイのかな…とは今も思うが…招かれれば行くということにしましょう。大学や大学院の授業は何度かやったことがありますが点数をつけるのは大嫌いでしたからね。だから昨日の特別授業でも正解のない話ばかりしました。自分でオモロイと思うモノが正解なんですよね。ワン。終日デスクワークは連載原稿の校正や書き下ろし原稿をボチボチ。毎週金曜の『ニューズ・オプエド』は今日はお休み。晩メシは大相撲の録画を見ながら。豊昇龍は熱海富士の勇み足でモウケましたね。大の里を破った若隆景の相撲は好きですね。大鵬も昔は山口組の山菱の紋を描いた化粧まわしを着けてましたね。そういう話題は過去の話になった…かな。酒呑みながら野球の日韓戦を楽しむ。牧&森下イイですね。しかし試合時間がもう少し短くならないモノかな。
11月14日(木)
ベッドのなかで宮崎学『ヤクザと日本』読み進む。面白い。《ヤクザの組は共同体の職業安定所だった。これを否定的な面から見ると手配師・中間搾取者ということになる。どちらにも一面の真理がある》《明治維新の時は人口の9割が農村に住んでいた。(略)都市人口が4割に近づいた1940年代においても日本人の8割は農村で生まれ育った(略)近代日本において「村は人間形成の鋳型」であった》そんな村で村から外れたヤクザの組が必然的に生まれて村から外れなかった村人たちも村独自の閉鎖的な共同体を作り今日まで続くわけですね。永田町村・霞ヶ関村・建設業村・原子力村・スポーツ村…。新聞社村・テレビ局村…といったメディア村もありますね。そこからはみ出たフリーランスはヤクザ者なのでしょうね。ワン。常より1時間早く起きて早く黒兵衛の散歩を済ませてヨメハンと一緒にタクシーで藤沢へ。チクショー。よく知らない運転手が遠回りの道を選んで常なら2千円程度が3千円もかかった。ま。早く着いたからイイか。ヨメハンは藤沢で買い物。俺は小田急の快速で登戸乗り換え成城学園駅まで。少し早く着いたので改札口での待ち合わせではなく成城大学へ歩いて行くと山本敦久教授が正門まで迎えに出てくれて教室へ。30人くらい学生相手にスポーツの取材を続けてきた小生のジャーナリズム論を約1時間半にわたって講義。学生たちはみんな真面目に熱心に聞いてくれたようでした。彼らは19歳で2002年の日韓W杯を知らない世代だとか。若いですね。未来が広がっますね。その広がってる未来を生かすためには過去を勉強して欲しいですね。講義のあと山本先生と山本先生の助手と「一緒に行っても良いですか?」といった学生と4人で駅近くの蕎麦屋へ。学生を除く3人で生ビールを飲み天麩羅盛り蕎麦を食べながら歓談。奢ってもらって気分よく小田急とJRで帰宅。久し振りの若い学生相手の講義は新鮮でした。
11月13日(水)
『ヤクザと日本』メッチャ面白く学習。日本の各港に下層肉体労働者を集めた「口入れ屋」や彼らの遊び場としての「賭場」がヤクザの「組」を形成する。日露戦争のころの横須賀には《博徒の目兼(めがね)組と鳶の小泉組》が《縄張り争い》をして《小泉組を率いていた鳶の親分・小泉由兵衛が跡目を継がせた息子の又次郎がこの帰趨を決定的にして小泉組は軍港のヤクザとして一大組織を築くことになった。この又次郎こそが後の首相小泉純一郎の祖父であった》なるほど。こーゆー構造の流れから日本の政治家も顔役や腹芸に加えて義理人情の任侠の世界のようになってきたのですね。ワン。黒兵衛の散歩は後回しにしてベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは先月の「スポーツ政策学生会議」で立命館大学の学生たちが唱えた「ギャンブル依存症にも八百長にもつながらないスポーツベッティング」を紹介。彼らは試合の勝敗や成績(成否)を賭けの対象にするのでなく「スポーツの面白さそのものを賭けの対象にする」ことを主張。例としてバスケの試合の3ポイントシュートの成功数を挙げていたがその例を広げて…例えば大相撲の複数の取り組みの勝敗予想に決まり手の予想を加えるとか…サッカーの1試合にゴールすが決まる時間帯を加えるとか…選手交代の時間と人数を加えるとか…野球の試合に両チームのリリーフ投手の人数を加える…などのアイデアを話す。要するにスポーツの勝敗だけでなく試合の展開を考えさせる賭けを取り入れてスポーツそのものの面白さに気付かせようとするもの。「賭けの勝敗」に熱くなるのではなくスポーツの展開に熱くなるようギャンブル(ベッティング)が仕向けるわけですね。どうでうか?ワン。ラジオを終えて黒兵衛と散歩して昨日書いた2本の原稿をブラッシュアップして送稿。明日の成城大学での授業の準備をしたあと録画の大相撲を楽しみながら晩メシ。うわっ。大の里が阿炎に土。大の里の若さが悪い方に出ましたね。明朝は早起きなので早く寝る。
11月⒓日(火)
宮崎学『ヤクザと日本』読み続ける。面白いという以上に日本社会の成り立ちがよくわかる名著です。《相撲と芸能はもともとヤクザと密接な関わりを持っていた》その理由もよくわかった。相撲取りも芸能者も幕藩制度の「制度外の民」として存在しそれらを「顔」で纏めたのが同じような「制度外の民」である近代の最下層労働者(港湾労働者)を「暴力と顔」で纏めていたヤクザの大親分だったのですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。そう言えば宮崎学さんと一緒にある大学のシンポジウムに参加したとき(2004年のプロ野球のストライキがあった時でした)聴衆のなかから某学生が立ちあがって「プロ野球はヤクザとの関係が深かったのですか?」と質問した。すると宮崎さんは「関係なんてもんじゃない。興行というのはプロ野球も相撲も芸能も全てヤクザがやっていた。そこから始まったんだ」と答えた。なるほど。興行がヤクザと離れたのは興行団体が努力したと言うよりヤクザ組織が色々な事情で限界を迎えたのですね。ワン。終日デスクワークは昨日書いた『ZAITEN』連載のブラッシュアップとフォーラムエイトの社誌『Up and Coming』の連載原稿を執筆。晩メシは大相撲の録画を見ながら。今場所は番狂わせはないけれど熱戦が多くて面白いですね。続けてニュース番組を見ようとするとどのチャンネルもタマキがどうした…タマキの不倫は…タマキは…と五月蠅いのでDVDでヴェニスのフェニーチェ座のニューイヤー・コンサートやベルリン・ドイツ・オペラのガラコンサートを楽しむ。前者の指揮は今は亡きロリン・マゼール。後者の指揮はケント・ナガノ。久し振りに一流歌手の歌声を堪能。やっぱりイイモノですね。
11月11日(月)
ベッドでの読書は宮崎学さんの『ヤクザと日本−近代の無頼』(ちくま新書)を読み始める。これは生前の宮崎さんから純銀製で赤ルビーと本人が言っていた(?)「狐眼バッジ」と共に直接頂いたもの。『近代ヤクザ肯定論 山口組の90年』(筑摩書房)を読んでいたのでマァいいか…と思って熟読せずに積ん読だった一冊(宮崎さんスイマセン)。ところが読み出したらメッチャ面白い。近代ヤクザ誕生の前段階を室町時代後期のカブキ者や婆娑羅大名から説き起こし江戸時代の旗本奴や町奴や町火消しなどの近世ヤクザと任侠の世界をまず解説する。そー言えば現在の歌舞伎の演目はヤクザ者や親分衆が山ほど登場しますね。江戸の歌舞伎小屋は町火消しに防火(火の用心)を頼みソレが客の世話を始め芸能とヤクザの密接な関係が生まれたという。なるほど。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。宮崎さんによると「近代ヤクザ」とは単なる《近代に生まれたヤクザ》とか《近代的な奴ら》ではなく《近代社会や国家が生み出さざるをえなかったヤクザ》であり《近代社会や国家のあり方に存立の根拠をもってるヤクザ》だと定義している。なるほど。では「半グレ」とか闇バイト強盗の指示役は「ポストモダンの社会が生み出さざるをえなかった存在」と言えるのかな?違いますね。「ポスト近代社会が生み出してしまった存在」と言えるのでしょうね。ポストモダンは任侠とは無縁の社会ですね。ワン。デスクワークは『スラッガー』の「大谷=人工知能のアバターか?」という記事を清書してメール送稿。『ZAITEN』の連載「今月のスポーツ批評」で「スポーツベッティングはスポーツを面白く見るほうへ誘導できるか?」と題した記事を書き始める。晩メシは録画しておいた大相撲を見ながら。面白い勝負は多く力士はみんな頑張ってるけど下克上(ヤクザ者のパワー)が見られないのは残念ですね。テレビのニュースで俺の名前が不倫事件の張本人として連呼されるのは気分がイイモノじゃないですね(苦笑)。
11月10日(日)
原信田実『謎解き広重「江戸百」』(集英社新書ヴィジュアル版)読了。素晴らしい一冊でした。2007年の初版本を買いながら熟読せずに「積ん読」になっていたことを後悔。しかし本に関しては「後悔先に立つ」。後になっても読めば良い。本を読む人生は急ぐ必要もない。特に自分の職種とチョイと異なる本に関しては。おまけにこの本には小さいながらも広重の「名所江戸百景」の図版が全て収録されている。この先何度も見返すことになるだろう。そう言えば昔のマッチ箱には広重の『東海道五十三次』がいろいろ印刷されていた。幼稚園や小学校に通っていた頃その空箱を集めて並べて遊んでいたのを思い出す。昔はガキの日常にも日本文化が入り込んでいましたね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。しかし「広重の江戸百」を見ていると江戸に住みたくなった。東京にはあまり住みたいと思わなくなったのは歳を取ったからかな?ワン。終日コツコツ原稿書き。『スラッガー』というネットのベースボール情報コーナーのサイトに「ベースボール今昔物語」という連載を始めた。その第2回は「大谷翔平はビッグデータ&AI(人工知能)のアバター(化身)か?」。イチローが引退会見で「MLBは頭を使わなくても出来てしまう野球になりつつある」と言ったけどVR(仮想空間)での野球でなくリアルな野球なら人間の頭の使い方が変化しただけでは?…てな原稿をザアッと書いて晩メシは録画しておいた大相撲を見ながら。尊富士も大の里もちょっと危ない勝ち方だったけどそれは強さの証拠?その後は酒を呑みながらサムライ・ジャパンとチェコの試合。勝負がどーのこーのではなくよく知らなかった選手のプレイが見られるのはイイですね。しかし日本での野球は試合時間が長いなぁ(>_<)試合が終わってNHK-Eテレにチャンネルを回すとファビオ・ルイージ指揮N響のベートーヴェン7番の第4楽章。速いテンポが見事でしたね。でも…強制徴収の視聴料でオーケストラを維持する必要があるのかな?フィギュアスケートのNHK杯も…?
11月9日(土)
ベッドの読書『謎解き広重「江戸百」』は読了寸前。私は一人の画家の絵画展が好きではない。というのは同じような画風の絵を何枚も見せられるとゲップを催すからだ。もうお腹一杯と感じて別の料理(絵)が食べたく(見たく)なる。過去に見た若冲展でもルオー展でもゴッホ展でもダリ展でも途中で抜け出したくなった。絵画展は色んな画家の絵が見られる常設展がイイですね。上野の西洋美術館でもNYのMoMAでも常設展がイイ。しかし広重の江戸は(東海道五十三次も)ゲップを催しませんね。描かれる場所が変わる連作だからかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。首筋に寒さを感じる秋深し。ワン。近くの小学校の運動会。ヨメハンと一緒に見物に行く。リレーを見たり騎馬戦を見たり。楽しいけれど♪トリッチ・トラッチ・ポルカも♪道化師のギャロップも♪地獄のギャロップも流れずポップスばかりが流れるのはチョイと寂しい。子供の教育の機会を奪ってますね。ワン。帰宅して昼飯食ってTVをつけると唐橋ユミさんが司会をする『大相撲がっぷり総見』をやっていたので見てしまう。力士が楽しくグルメの話などを披露しているのを見ると大相撲が芸能の一ジャンルとして発展したことがよくわかりますね。相撲甚句もやってほしいな。そう言えば唐橋さんは文化放送の仕事で我が家へやって来て相撲談義をしたことがありましたね。晩メシは久し振りにテレ朝『博士ちゃん』を見ながら。「地獄の博士ちゃん」のお寺巡りは面白かった。そー言えば小生も子供の頃は京都六道珍皇寺の地獄絵が怖くて…でも何度も見たくて…興味を持ちましたね。極楽より地獄のほうがずっと面白いことがありますよね。想像の世界の話ですがイマジネーションは大切ですよね。極楽を想像しても何も面白いことはないですからね。
11月8日(金)
『謎解き広重「江戸百」』読み続ける。紐で吊されていたのはてっきり鼈だと思ったら亀でしたね。殺傷を嫌う放生会で川に放してやるため16文で買った亀。こんな風習があったのですね。その亀をアップに描く。《広重の絵の描き方は構成的である。絵を見た者が「見たままに描かれている」と実感ように工夫しているのである》凄いテクニックですね。幕府のお咎めを避けるため遊女を描かず猫にする。このテクニックも見る者の想像力を刺激しますね。ゴッホも刺激された『夕立』の絵は広重一人で生まれた傑作ではなく《絵師と彫師と摺師のコラボレーションの成果》なんですね。スゴイ!ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。寒い。来週は再び暑くなるらしいけど一気に冬模様。まぁ今後はこーゆー変化につき合わなければならなくなったようですね。アメリカ大統領もトランプですからね。ワン。終日デスクワーク。『ニューズ・オプエド』はゲストに相撲ジャーナリストの荒井太郎さんと十枝慶二さんを迎えて「九州場所は大の里時代の幕開けか?」を徹底的に楽しく話し合う。荒井さんによれば来年上半期に大の里の横綱昇進もある…とのこと。十枝さんも九州場所初日の大の里の対戦相手が平戸海で二日目が王鵬。この難敵2力士をあっさり倒せば一気に突っ走るかも…と。当面の注目ライバルは故障の治った霧島か…尊富士は10日目までを優勝争いする好成績を残せば大の里との対決も…と。他にスポーツ・ベッティングと大相撲の関係などイロイロ話しました。オプエドを終えて昨日見た映画『タイムマシン』の後半を見る。H.G.ウェルズの生きた19世紀末から映画の出来た1960年頃はまだまだ「未来」というモノが存在していたのですね。今は「未来」という認識がなくなり「現代(現在)の延長」という認識しかないですね。ユートピアの夢もデストピアの終末観もなくなりましたね。映画のあと中2の孫がやって来て一緒に食事。すると長女もやって来て明朝早く出発して一緒に京都へ行くらしい。京都サンガと川崎フロンターレの試合を亀岡に出来た新しいスタジアムで見て叔母の家に一泊。二条城を見物して帰るらしい。若い人達は「未来」のなくなった「現在」は「過去」の勉強をして「未来」を切り拓いて下さい。
11月7日(木)つづき
『謎解き広重「江戸百」』メッチャ面白い。いろんな江戸の名所が現在の寺社仏閣や橋や地名とつながっていることもわかる。それに構図の素晴らしさ。巨大な鯉幟・吊された鼈(すっぽん)・馬の尻のドアップ・爆撃機のように江戸を狙う鷲…全てが江戸の活力を示してますね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。江戸幕府の絵師や戯作者に対する弾圧は相当に厳しかったと思うが(井上ひさしさんの『手鎖心中』を読むだけでわかりますよね)それに負けない絵師や戯作者の気合いは見事ですね。それに較べて現代の日本のメディアは権力に対する忖度が過ぎますね。いや。権力の圧力とメディアの忖度に負けないジャーナリストが消えたのかな?ワン。終日シコシコとデスクワーク。トランプの大統領就任が民主主義の危機の直結しないように願いたいですね。民主主の基本は多数決と少数意見の尊重。この相反する二つの原理原則をどちらも成立させるのは徹底した討論ですね。消費税廃止や防衛費増額反対を唱えた少数派に対して消費税必要や防衛費増額を唱える多数派はソレが正しいと納得させるまで討論すべきなんですよね。「103万円の壁」も同様。多数派は少数派の意見を聞くこと&少数派と討論することこそ民主主義の要諦であり国会で少数派政党の質問(討論)時間を短くするのは民主主義に反する行為だと小生は考えますが如何?晩メシはトランプ大統領や国民民主党関連のニュースを見ながら。現状解説でなく日本はこーゆー方向に進むべきと話すジャーナリストはいないのかな?少々不満が募ったのでDVD映画に切り替え。H.G.ウェルズ原作ジョージ・パル監督の『タイムマシン』。1895年に書かれた80万年後のSF小説の1960年の映画化。だからウェルズの想像できなかった原水爆による地球文明の滅亡後の世界という新しい視点が入ってる。80万年後の世界はウェルズの考えに則ってデストピアになっている。半分まで観たところで諸用。続きは明日。
11月7日(木)
bitさんの協力で本HPが更新されましたが右側のナンデモカンデモ欄の1981年ワールシリーズのプログラムのアメリカンコミックをクリックすると1956年ヤンキースのドン・ラーセン投手がワールドシリーズで完全試合をしたときの漫画4ページを読むことができます。お楽しみ下さい。
11月6日(水)
ベッドで『謎解き広重「江戸百」』読み続ける。若いときは広重より北斎や国芳が好きだったが歳を取ると広重の静謐な深淵に魅了される。ダリやピカソが好きだったのがモネに移っていくようなものか。いや。若いときに広重の構図の大胆さやモネの厚みに気付かなかった小生が馬鹿なだけでしたね。ま。今でも北斎やピカソは好きですけどね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。若い頃は春が秋より圧倒的に好きだったのに歳を取ると秋が好きになるモノなのか?しかし桜と紅葉は較べようがないですね。ベートーヴェンとモーツァルトを較べるようなモノですから。ワン。終日デスクワークは書き下ろしをシコシコ。合間にH.G.ウェルズ『タイムマシン』を引っ張り出して80万年後の世界をチョイと読んでみる。日曜に見たラシッド・ウランダン『Corps extrêmes−身体の極限で』のパフォーマンスがダンスの進化と言えるのかどうか考えてみる。尤も最近は進化という言葉を進歩と同じように使うことが多いですね。しかも進歩は良いこととして19世紀的進歩発展論を抜けきっていない。寿司屋が全て回転寿司に変わり蕎麦屋が全てカップ麺に変わることは人間の文化の必然的進化なのでしょうが進歩とは言えないですよね。進化は退化も含むのですね。と言うことはウランダンはダンスの19世紀的進歩の姿でダンスの究極的進化の姿は山海塾かな?エントロピー増大の極限の姿…なんてワケのわからないことを考えてるとネットのニュースでアメリカ大統領選はトランプの圧勝とか。これはアメリカ社会の進化した姿かな?進化には退化もあり得るわけで…どう考えても民主主義の進歩した姿とは思えないですね。
11月5日(火)
ベッドでの読書は原信田実『謎解き広重「江戸百」』(集英社新書ヴィジュアル版)。何週間だか何ヶ月か前に我が家の画集には北斎・豊国・歌麿…は沢山あるのに歌川広重がないと嘆いたことがあったけどコレがあったのを忘れていた。しかも数ヶ月前に買って読んだもの。しかも読み出してすぐに思い出したが安政の大地震がきっかけとなって広重が江戸の風景を絵がい始める記述がメッチャ面白いのを思い出した。《地震後にお救い米が配られて「貧家」が「潤沢」になっ》て《復興景気》が《ディザスター(災害)ユートピア》を生み出すんですよね。そして広重は震災を無視した想像力で江戸の風景『名所江戸百景(江戸百)』を描き始める。安政の大地震も東海→南海と現在盛んに危機が騒がれてるのと同じ揺れ方が続いたのですね。令和の御代も安政と同様「ディザスター・ユートピア」を生み出せるのかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。しかし江戸の人々はタフですね。いや関東大震災を生き抜いた人々も同じかな。令和の我々はどんな反応をするのかな?政治家や官僚たちは江戸幕府の幕閣たちより活躍してくれるのかな?ワン。終日デスクワークは新しい書き下ろしをコツコツと。アメリカ大統領選はどっちが勝つかとワールドシリーズのように語られるのですね。喜々として政局が語られるのは日本の総選挙も同じですね。政局は語られても政治は語られない。「政治ジャーナリスト」を名乗っている人達に日本はどんな税制どんな経済政策どんな外交をするべきなのか聞いてみたいですね。
11月4日(月)
文化の日の代休。ハッピーマンデーという言葉も死語になった感がありますね。別にハッピーでもないからかな?ベッドのなかの読書は井沢元彦+千葉きよかず『コミック版逆説の日本史 幕末維新編』(小学館)。これも孫に読ませるか否かのチェックで再読を始めたが自分が楽しんで読んでしまう。ということは孫にもOKということですね。幕末から明治にかけては今日の「維新」のように国会銀になることを就職と捉えていたような不埒な人物はいなかったですね。ワン。ベッドから出て昨晩我が家に泊まった長女と孫とヨメハンと一緒に爽やかな秋空の下黒兵衛と散歩。昨日京都の人混みのなかを歩き回ったのとは対照的な長閑さですね。明治時代に芥川龍之介が京都が古都京都の長閑さを残しているのは下鴨以北と確か書いていたように記憶しているけど今では大原あたりまで行かないとダメになったかも。ワン。散歩のあと家族で庭木の剪定。若い連中が伸びすぎた木の枝を片っ端から切り落としてくれるのを小生は細かくして袋詰め。休日とはこーゆーことをする日なんですよね…と思うのは歳を取った証拠でしょうね。昨日の京都の喧噪と京の庭仕事でたっぷり疲れて昼寝は爆睡。そのうちに長女と孫は帰っていった。長女と来週来週京都と亀岡へ二条城見物と川崎フロンターレの応援に行くらしい。まぁ若いときは色んなところへ足を運んだほうがイイですね。小生は行きたいとこは行てしもた。食いたいもんは食てしもた。ほな地獄へでも行くほかない…というのは落語『地獄八景亡者之戯』の出だしですね。小生がそんなお大尽になれるわけもなく今夜の晩メシは吉本新喜劇を見ながら。土曜日の昼にNHKの『探検ファクトリー』で見た面白いシンバル作りのレポートをしていたすち子さんが大活躍。マァマァ満足してベッドへ。
11月3日(日)つづきのつづき
帰宅するとヨメハンに長女と孫の3人が晩飯を食べずに待っていてくれたので早速日本シリーズを見ながら晩メシ。うわっ。横浜のボロ勝ちですやんか!チョイと福岡が可哀想。しかし横浜の頑張り下克上は素晴らしかったですね。ラシッド・ウランダンの『Corps extrêmes−身体の極限で』を見たあとでは2連敗のあと奇跡的に4連勝した横浜も負けてしまった福岡も極めて人間的に感じました。そして博多の明太子を食べたくなったけどウランダンの公演のあとにはオペラや歌舞伎を観たあとのように美酒美食が欲しいと全然思わなかったのは何故かな…?
11月3日(日)つづき
ロームシアター京都へ入るとスタッフのTさんが小生を見つけて話しかけて下さる。『ラシッド・ウランダンCorps extrêmes−身体の極限で』の公演にはまだ時間があったのでシアター内3階で行われていた『オペラの扉2024コミカルオペラ展』を見学。小さなスペースにオペラの舞台の模型が並べられ大きなスクリーンでは新国立歌劇場公演の『セヴィリャの理髪師』や『コジ・ファン・トゥッテ』のダイジェスト映像が流されていた。オペラ関係の本も紹介されていたが小生の本も並べてよと思わず呟く(笑)。開演時間が近づいたのでロームシアター・サウスホール(昔の京都会館小ホールの進化形か?)に入ってスポーツ+ダンスとも言われるフランスから来日した10人のパフォーマンス集団の演技を拝見。アルプスの高高度の山を繋いだ綱を渡るハイライナー(超高高度での綱渡り)や高山の岸壁登りを模したボルダリングなど…と同時に若者たちがジャンプしたり回転したり肩に乗せて3層に積み上げたり…アクロバティックな飛翔も軽々と音も出さずにやってのける…音楽はピンクフロイドのプグレッシヴか?シュトックハウゼンの電子音楽か?それらが静謐とも言える超静かな超アクロバティックなBGMでは極めて古臭く(人間的に)感じられる。日本語のナレーション(パフォーマンスの体験談)が時々入ったがソレも古臭く(極めて人間的に)響いた。ダンス・パフォーマンスの究極の進化形はこうなるのかなあ…と楽しみながら小生はH.G.ウェルズの『タイムマシン』に描かれた80万年後のデストピアのような世界を頭に浮かべていた。超人たちの超身体による超進化形のダンス・パフォーマンスは超見事でしたが超考えさせられました。それがラシッド・ウランダンの狙いなのかな?1時間の公演を観て満腹状態で帰りは地下鉄で京都駅へ。行きのタクシーの運転手が夕方は自動車が混んで動きまへんでと言ったので従ったが地下鉄は超満員。動くだけマシですね。京都駅から新幹線で品川経由帰宅。メッチャ豊かな過去に経験のない京都小旅行でした。ウランダンの公演は埼玉でも近々あるそうですから超思考好きの人には超マジで超オススメですよ。
11月3日(日)
昔は明治節と言った明治天皇誕生日。今は文化の日。ベッドでの読書はやめて早くベッドを出て朝食のあと長女やヨメハンと一緒に黒兵衛と散歩。ワン。3〜4日前までは熱帯性低気圧で雨との天気予報だったのが雲一つない真っ青な天高く馬肥ゆる秋晴れ。小生の晴れ男の異名はまだ健在です。ワン。イロイロ準備したあと大船駅へ。品川経由新幹線に乗り換えて京都へ。ロームシアター京都の招待で『ラシッド・ウランダンCorps extrêmes−身体の極限で』を見に行く。オーヴァー・ツーリズムの京都の人混みは覚悟していたけど昨日の豪雨の影響か午後イチ到着の真昼という時間帯のせいかタクシー乗り場は意外と空いていて開演1時間半前にロームシアター京都にタクシーで到着。懐かしいなぁ。昔京都会館と呼ばれていた頃は小学高学年の頃から高校3年まで大ホールでの京都市交響楽団のコンサートや小ホールでの俳優座・文学座・劇団民芸…などの演劇公演に毎月のように通っていました。通った回数は南座よりはるかにおおいですね。京響の指揮者は森忠さんや外山雄三さん若杉弘さん。二期会のオペラ・モーツァルトの『魔笛』もココで観ました。演劇では杉村春子さん市原悦子さん太地喜和子さん滝沢修さん宇野重吉さん加藤剛さん北村和夫さん田中邦衛さん原田芳雄さん…などが活躍していましたね。懐かしいなぁと外観の雰囲気を昔の京都会館の姿に残すホールを横目に明るく青い秋空の下でテントがいっぱい出ていたので見物。何やら学生たちが色々な展示物を披露したり歌をうたったりダブルダッチという縄跳びに興じていたり…。テントの一つに立命館大の学生がいたので少し話して無料配布していた『FSTNER』というフリーマガジンを何冊かいただく。副題に「Culture for Students in Kyoto」とあった。ちょっと隣のテントでは同志社女子だという女子大生と少し話して「ぐんとあがる瞬間をあなたに」という副題の『moco』というフリーマガジンを何冊かいただく。モダンバレエ(?)の見物に来てりっちゃんやドージョの学生と話するとは思わなかった(笑)。小生も短い学生時代には『駒場実験演劇』という冊子を5号ほど出した。ガリ版印刷手刷りの藁半紙ホッチキス止めだった。今の学生の創る冊子は同じ30頁程度でもカラー・オフセット印刷広告入りか…と感慨に耽ってロームシアターへ。今の学生はガリ版印刷なんて知らないだろうな。
11月2日(土)
ベッドで『草枕』をぱらりと開いて《蜀犬日に吠え呉牛月に喘ぐ》といった言葉に再会するのも悪くないが新しい本を手にできないのも嘆かわしい。amazonで買えば良いのだが手続きがイロイロ邪魔臭い。最近行きつけの本屋が店仕舞いしてぶらりと本を手入れることが出来なくなった。大船駅周辺で小生の通った本屋の店仕舞いは古書店も含めてこれで4店目。文化の衰退も甚だしいですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と雨のなか散歩。今日から世の中は三連休。まぁ世の中の暦とシンクロしていない我が家には無縁かな。黒兵衛も雲古をするとさっさとUターンして帰宅。ワン。午前中に連合通信の原稿を仕上げて午後からサッカー観戦。名古屋vs新潟ルヴァンカップ決勝を観る。初タイトルを狙う新潟を応援していたが前半で2-0とリードされたのでハーフタイムにチャンネルを回すとNHK-BSで『韓流スターのチャン・ドンゴンと行く世界“夢の本屋”紀行』という番組をやっていたので思わず見てしまう。パリ・ロンドン郊外・アムステルダム・ウィーンなどの素晴らしい書店や古書店が紹介されたあと韓国や中国の素晴らしい書店の紹介も。メッチャ面白かった。もちろん日本の代官山のコンセプチュアルな新しい書店も紹介されたが少々気取りすぎかな?しかし実に面白い番組で本屋さんの大切さ素晴らしさが良く理解でいました。久々に神田の古本屋街に行きたくなったなあ…と思いながらサッカーのルヴァンカップにチャンネルを戻すとナント延長で3-2と名古屋がリード!!ということは後半に新潟が2点のビハインドを追いついて延長に!しかも延長前半でリードされた新潟が延長後半に見事な同点ゴール!試合はPK戦となったが僅差で新潟は残念ながら負けてしまいました。全部をキチンと見ることができなくてごめんなさいとテレビに向かって謝って晩メシは日本シリーズが雨で順延となったのでどーしょーか…と思っていたら長女が来宅。ワイワイガヤガヤのうちに酒も進んで翌朝が忙しいのでベッドへ。
11月1日(金)つづき
『オプエド』の後テレビを見ながら晩メシを食ってるとNHK-BSが『NHK秘蔵映像で贈るちあきなおみ55周年』という番組をやっていた。彼女は友川かずきの歌なんかもうたっていたのですね。それでかな。小生が吉祥寺に住んでいた頃に突然ちあきなおみが曼荼羅に現れて『喝采』を歌ったのはそーゆー縁があったのですね。この番組を録画しなかったのは痛恨の極みですね。
11月1日(金)
ベッドで読む本が途切れたら漱石『草枕』。パラリと開いたところを読む。《第三者の地位に立てばこそ芝居は観て面白い。小説も読んで面白い。芝居を観て面白い人も小説を読んで面白い人も自己の利害は棚へ上げている。観たり読んだりする間だけは詩人である》なるほど。スポーツを見て贔屓チームの勝敗に興奮する人は詩人になれない人かもしれない。ジョイス・キャロル・オーツの『オン・ボクシング』(中央公論社)の一節を思い出す。《「どうしてボクサーなんですか?」彼は答えた。「詩人にはなれない。物語を語るやり方を知らないんだ》この答えを返したボクサーは多分不幸な存在だったに違いない。芝居を観たり本を読んだりすれば詩人になれるのだから。しかし彼はリングのなかで詩人になることが出来たに違いない。それに較べればスポーツの勝敗にだけ異常に興奮する人はさらに不幸な存在かもしれない。詩人になる方法が見つからないのだから。そんな不幸な存在が賭博に走るのかな?賭けるときは詩人になれるのかな?そんな考えをめぐらせていると眠れなくなった。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。賭博に走って借金で失敗した音楽家を知っている。彼にとっての音楽は賭博が必要な程度に詩的要素が低かったのかな?ワン。終日デスクワーク。新しい書き下ろしをコツコツ。夕方から『ニューズ・オプエド』。今日のゲストは小林信也さん。彼と二人で日本の「野球文化の貧困さ」を徹底的に話し合う。タイトルは「ワールドシリーズに負ける日本シリーズ〜プロ野球の未来はどうなる?」小林さんも米メジャーの二軍に成り下がった日本球界を嘆く。その要因はメディアにあると強く長く主張し続けてきた小生の意見に加えて彼は高校大学の野球の教育的独占を批判。プロも含めて野球からもっと多額の資金を集めることが出来るはず。それをスポーツ界に還元すれば日本のスポーツ環境(野球文化)はもっと良くなるはず…と。その通りですね。半藤一利・保坂正康の両氏が『そしてメディアは日本を戦争に導いた』という本を上梓されているが小林さんと一緒に『そしてメディアは日本のスポーツを潰した』とでも題した本を創ろうかな。いや『そしてメディアは日本の野球文化をアメリカに売り渡した』のほうがイイかな?小林さんとの会話は今も聞くことができます。https://op-ed.jp/
10月31日(木)つづき
デスクワークは本ホームページの更新原稿をbitさんのスタッフに送る。bitさん毎月の更新よろしく。感性は週明けで結構ですよ(^_^)晩メシは日本シリーズを見ながら。ナント横浜投手陣が猛打のホークスをまたまた完封。ジャクソンの好投も牧のスリーランも見事でした。今年はワールドシリーズも日本シリーズも前評判の劣っていたチームが勝つのかな?
10月31日(木)
ベッドで井沢元彦+千葉きよかず『コミック版逆説の日本史 戦国三英傑編』(小学館)読了。家康はやはり大人なのですね。という以上に信長秀吉のあとの「後出しジャンケン」はやっぱり強いのかな?孫にも読ませることにしましょう。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。すっかり秋の気配ですね。ワン。録画しておいたワールドシリーズ(WS)は松井秀喜元ヤンキースWS-MVPの始球式からヤンキースがジャッジのホームランなどで5点先制したところまでを見て今日はヤンキースの勝ちだなと思って仕事を始めるとネットの速報で何とドジャースが同点に。録画を見直すとジャッジはじめヤンキース選手に信じられないエラーの連発。最後に逆転したドジャース・ロバーツ監督の投手起用も見事でドジャースの勝利!!面白いシリーズでしたね。しかしスポーツ新聞のタイトルから"ワールド"シリーズと名付けられた最終連戦に勝ったチームを「世界一」と呼ぶのは如何なものか?…ま。どーでもいいか。明日の「オプエド」で小林信也さんと話し合いましょう。もちろん1年間プレイしてきたメジャーリーグで最後の優勝を決めたドジャースは見事でした。怪我や病気や様々な不幸に襲われた選手が次々と出たチームの優勝は嬉しさ大爆発ですね。しかし日本シリーズの放送と同時間にワールドシリーズを放送したフジテレビは本当にヒドイですね。CSに勝利した横浜三浦監督のインタヴューもせずにプツンと打ち切った日本テレビと同様日本のメディアは日本の野球の発展よりもアメリカの野球文化を応援してるのですかね?…と思ったらNPBがフジテレビの日本シリーズ取材証を没収したとか。当然ですよね。
10月30日(水)
ベッドで井沢元彦『コミック版逆説の日本史 戦国三英傑編』の秀吉を読む。なるほど。秀吉は本当は稗吉。豊臣の臣は(天皇に対する)臣下の臣だったのですね。このあたり『逆説の日本史』の本編で読んでるはずなのにすっかり忘れている。孫に推薦できるかどうかをチェックしているはずの漫画の読書が改めて自分の勉強。そういうもんですね。ベッドを出てRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは昨日ワールドシリーズをきっかけに調べて本欄にも書いた「1球セーヴ」「0球セーヴ」「1試合に一人の投手が勝利&セーヴ」「代打逆転満塁サヨナラ釣り銭なし優勝決定ホームラン」などの話。野球の記録というのは無尽蔵に面白いものが出てくるものですね。ラジオのあと小雨のなかを黒兵衛と散歩。雨粒が冷たい。すっかり秋ですね。ワン。帰宅後ワールドシリーズTV観戦。タマにはヤンキースも勝ちますよね。しかし観客がドジャースの右翼手ベッツの捕ったファウルフライの腕を掴んでグラヴをこじ開けてボールを取り出したのには驚いたなぁ。英語では野球を観ることをTake in the Ballgame(野球に参加)と表現するけどコレはやり過ぎ。観客は退場処分。翌日の試合観戦も出入禁止処分が出たとか。当然ですね。終日デスクワークは請求書書きやら新しい仕事先へのマイナンバーの書類書きやら…少々ウンザリ。物書きとしてこーゆー書類は昔は一切書かなかったもので請求書を初めて書いたのは40歳を過ぎてからかな…。マイナンバーだのインボイスだの…困ったことです…と思いながらやっているからプリントアウトして書き間違え発見。ウンザリ(>_<)。晩メシは日本シリーズを見ながら。すごい!横浜があの強いホークスから2勝目。頑張ってますね。しかしTBSの日本シリーズ中継と同時にフジテレビがワールドシリーズのダイジェストを放送するのは如何なものか!?日本球界の発展よりアメリカ球界の発展を日本のメディアが願っているとすれば大谷の新居を放送したこと以上にヒドイ話ですよね。
10月29日(火)
ベッドでの読書は昨日筑摩書房から送られてきた『ちくま11月号』。蓮實重彦さんが隔月連載の『些事にこだわり』で『令和日本の官僚たちはなぜ形而上学的な「認識」の語彙を涼しい顔で乱発しているのか』というタイトルで東大卒の元国税庁長官や元兵庫県知事のみならず都庁の課長だか部長や新聞記者までが「認識」という言葉の乱発を嗤って(嘆いて?)おられるのを読んでかつて山本夏彦氏も「認識」と言わずに「承知」と言えとエッセに書かれていたのを思い出した。簡単な言葉を使う人ほど正直に本音で話してますよね。斎藤美奈子さんの連載『世の中ラボ』の『ギャンブル大国・日本が生んだ依存症の実態』も面白かった。《借金と嘘。これがギャンブル地獄であがいている人間の見まごうことない二大症状です》と書いている作家で精神科医の帚木蓬生氏の『やめられない-ギャンブル地獄からの生還』(集英社文庫)はIRに大反対しながらもスポーツ・ベッティングを肯定的に考えてる小生も読まなければ。他に山本義隆氏の『物理学の誕生-山本義隆自選論集1』も読んでみたいですね。《天文学に対するガリレイの評価は相当に水増しされている》らしいので。そうか。ガリレイは宇宙の大法則を発見したケプラーをわざと無視していたのか…頭の良さそうな人の世界でも石が流れて木の葉が沈むことは少なくないのですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。人間年齢90歳に近い黒兵衛は歩くのは元気で糞切れも良いのに小水を少々垂れ流すようになった。コレが老化というものか。気をつけよう。ワン。ワールドシリーズはドジャースの3連勝。ワールドシリーズでは3連敗からの4連勝はないのですね。日本シリーズは3度もあるのにナンデかな?第2戦でのドジャースのリリーフ投手の1球セーヴは珍しいですね。プロ野球では打者に1球も投げない0球セーヴが2人いますね。ワンポイントでリリーフ投手と代わったあと再びマウンドに戻った投手が1試合で勝利投手とセーヴの記録を二重に記録したナンテのもありましたね。第1戦のドジャース・フリーマンの延長戦逆転満塁サヨナラホームランも凄かったけどプロ野球には「代打逆転満塁サヨナラ釣り銭なし優勝決定ホームラン」なんてのがありましたね…とそんなことに気付いて明日のラジオで話すネタを調べながら終日デスクワーク。「釣り銭なしホームラン」は小生の師匠である宇佐美哲也氏の命名ですよね。晩メシは日本シリーズを見ながら。横浜が東の力投でやっと1勝。さぁココから強いホークスを虐めることが出来るかな?
10月28日(月)
ベッドで井沢元彦×千葉きよかず『コミック版逆説の日本史 戦国三英傑編』(小学館)を再読。昨日NHK-BSで見た『大戦国史』が面白かったのでベッドに持ち込んだ。井沢さんの切り口は面白いけど世界史との関係の記述は希薄。過去の歴史は捉え方によって様々に変わるものですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。朝にメジャーのワールドシリーズがないと気楽に散歩が出来ていいですね。ワン。終日デスクワークは書き下ろし原稿執筆&本HPの原稿作り。ふううう。晩メシはTVK(テレビ神奈川)で吉本新喜劇を見ながら。毎回様々なシチュエーションと同じギャグの繰り返しで笑いの水準を維持しているのは見事ですね。お笑いタレントが騒ぐだけのTV番組はドーデモイイですね。続けてNHKで『映像の世紀バタフライエフェクト』を見る。今回の『二つの敗戦国ドイツさまよえる人々』はナカナカ強烈な印象の番組でしたね。ナチスの戦争犯罪のあと戦後になってドイツ人が東欧の人々から復讐される。暴力の連鎖。さらに東欧から強制送還されたドイツ人は同じドイツ人からの差別に苦しむ。しかしドイツ政府もチェコ政府もそれらの不当な暴力の存在を認めて謝罪してるのはなかなか見事ですね。ロシアは?さらにイスラエルのアラブ人に対する暴力は?来週は日本の敗戦後がテーマ。見なければ。
10月27日(日)
ベッドでの読書は小生も連載を書いている『スポーツゴジラ』第64号。小生が参加できなかった「スポーツを語り合う会」の講演録が掲載されていて興味深かった。それは特集『スポーツで繋ぐアフリカ版甲子園−野球で平和をつくる』というもの。講演者は一般財団法人アフリカ野球ソフト振興機構(J-ABS)の友成晋也さん。「甲子園」という言葉を無批判的に使われていることに少々引っかかったが(笑)アフリカのガーナやタンザニアや南スーダンで野球を広めて民主主義を広め平和を創る力を育てようという姿勢は素晴らしい。友成さんは2021年のニューズウィーク誌「世界が尊敬する日本人100」に選ばれたとか。応援したいですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩のあとワールドシリーズTV観戦。山本投手のクレヴァーな投球術は見事。ドジャースは2連勝したけど大谷の亜脱臼とヤンキース・ジャッジの超不振は心配ですね。いろいろ雑務を処理したあと午後から選挙へ。自民党が何処まで議員数を減らすか?野党が新しい政策実行能力を示すことが出来るか…興味深い選挙ですね。投票率は伸びるのかな?投票から帰宅してテレビをつけるとNHK-BSで「大戦国史」という番組をやっていたので見てしまう。徳川家康がオランダ商人と組みカトリックのスペインと組んだ石田三成軍を破った関ヶ原の合戦とか大坂の陣とか世界史の中に位置づける戦国時代はけっこう面白かったですね。ヴェルディのオペラ『ドン・カルロ』の時代のオランダ(フランドル地方)を支持したカルロとハプスプルクの威厳を守ろうとしたフェリペ2世の争いの時に日本の戦国時代も無関係ではなかったのですね。晩メシは日本シリーズを見ながら。やっぱり福岡ホークスは強いですね。あそこで筒香が3ランホーマーを打っていたら…と言っても仕方ないですね。衆院選開票状況も見ながら…予想通り自民は大敗。立憲民主&国民民主躍進。令和奮闘。政局の大騒ぎはこのくらいにしてキチンと民主主義の政治をしてほしいですね。民主主義の基本は多数決と少数意見の尊重だと言うことを再認識しましょう。少数意見の尊重とは少数議員の政党にもキチンと意見を言う機会を与える&討論の時間を与えるということですよね。少数だからといって国会での発言時間が短いのは民主主義政治とは言えないことを誰もが認識すべきですね。
10月26日(土)
昨夜は爆睡でベッドでの読書はパスした後ベッドを出てNHK-BSでメジャーのワールドシリーズ。朝食摂りながらオープニング・セレモニーを観た後ビデオ録画して黒兵衛と急いで散歩を終わらせて録画を早送りで見直してから現実ナマの試合に追いついて観戦。いやぁ面白い試合でしたねぇ。サヨナラ満塁ホーマーですからねえ。ドジャース・ファンにはサイコーのゲームでしたね。いやベースボール・ファンにとってもナイス・ゲームでしたね。昼飯のあと庭仕事をチョイとやってラグビー観戦。オール・ブラックスには日本のラグビーはまだまだ歯が立ちませんね。もっと下部組織やリーグワンから整えないと…。晩メシは日本シリーズを見ながら。強い福岡に横浜が最終回に食らいついて面白かったですね。横浜のショートの森敬斗はイイですねえ。しかし試合時間は長すぎますね。サッカーなでしこは韓国に快勝でスポーツの秋満載満艦飾ですね。
10月25日(金)
この日の『ニューズ・オプエド』は大リーグ評論家の福島良一さんとドジャースvsヤンキースのワールドシリーズについて。43年前のバレンズエラが大活躍したシリーズやその25年間のワールドシリーズ唯一のヤンキース・ドン・ラーセン投手による完全試合の話などイロイロ喋ってます。しかし福島さんも言ってたけど現在のメジャーの試合の入場料は完全に異常ですねぇ。小生がアメリカでよくメジャーの試合を見ていた頃は外野席が50セントか1ドルでワールドシリーズ内野の安い席は15ドルでしたからね。そんな話や他にもイロイロまだ聞けますよ。https://op-ed.jp/
10月25日(金)
本欄で何度か紹介した小生の『Slugger スラッガー』への原稿『玉木正之のベースボール今昔物語/ダフ屋で買った50ドルのチケット・摩天楼の中の球場・治安最悪の帰り道……43年前のドジャースvsヤンキースのワールドシリーズと時代の情景』はココにアップされてます→https://thedigestweb.com/baseball/detail/id=87674#goog_rewarded
Yahoo newsでも読むことができます→https://news.yahoo.co.jp/articles/262d34853a07b95c5f89aa3575b9e5965d2d67e1
どちらでも当時のパンフレットを見ることができますよ。
10月24日(木)
ベッドのなかで1981年のワールドシリーズのパンフレットやヤンキースのイヤーブックを読み直す。どちらも最もページを割いているのは1956年(25年前)のワールドシリーズでのドン・ラーセン投手の完全試合について。このときのワールドシリーズの相手もドジャースだったのですよね。でも日本のメディアはこのワールドシリーズ唯一の大快挙については全く触れませんね。今年山本投手がヤンキース相手に完全試合を(ノーヒットノーランでもイイけど)やり返したらこの歴史的事件を取り上げるのかな?過去を無視して現在を語るだけでは未来はないですよね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。秋なのに猛暑がぶり返したような暑さ。小さい秋も見つからず。ワン。昨日書いたネット・メディア『スラッガー』の新連載『Baseball Oldies and Nowadays 野球今昔物語』の第1回原稿を読み直して少々手直ししてメール送稿。「43年前のワールドシリーズ:ヤンキースvsドジャースは素晴らしい美しさのなかにも危険がイッパイ。内野3階席最上段の入場券はダフ屋価格で50ドル(正価は15ドル)だった」と超長いタイトルを付けたけど大丈夫かな?明日の『ニューズ・オプエド』に大リーグ評論家の福島良一さんの出演が決定。ヨッシャー!メジャー野球の過去を知ってる者同士楽しく語り合いましょう。晩メシはドラフト会議の中継を見ながら。NPB(日本野球)のドラフトはまだ抽選なんて馬鹿なことをやってるんですね。完全ウェーバー制にしてFAの権利獲得期間を短くすべきですね。少なくとも選手の人生を弄ぶ籤引きを見世物にしちゃイケナイですよね。嗚呼。第1回のドラフトの時このテレビ中継は興味を惹くけど問題があるから朝日にやらせようとNPBの会議で決めたという話をUさんやSさんなど複数の関係者から聞いたことがあります。今年はTBSでしたけどね。
10月23日(水)
何故か昨晩はベッドで爆睡。自分でもどーゆー疲れが溜まっているのかわからないけど。眠るのは良いことです…と書きながらシェイクスピア『ハムレット』の台詞を思い出す。「死は眠りに過ぎぬ」多分そうなんでしょうね。ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは連日本欄に書いた43年前に小生がニューヨーク・ヤンキースタジアムで見た1981年のワールドシリーズ"ヤンキースvsドジャース"について。ZOOM出演ですからスタジオにいるMCの田畑竜介さんやアシスタントの田中みずきさんにも当時ダフ屋から50ドルで買った15ドルのチケットや3ドルのパンフレットを見せることが出来たのはラジオとは言えリアルな雰囲気になって良かったですね。しかし当時アメリカで最も危険な街と言われたニューヨークのサウスブロンクスを深夜一人で歩いて周囲のJunkieたちに襲われずよく生還できたものです。29歳と若かったから出来たことでしょうね。ワン。ラジオのあと黒兵衛と散歩。やはり秋は良い季節ですね。日本の秋を地球温暖化で夏に吸収させてはイケマセンね。原稿書きはネットの野球専門ホームページ『スラッガー』で始める新連載『Baseball Oldies and Nowadays 野球今昔物語』を書く。第1回のテーマはもちろん1981年のワールドシリーズについて。あれは小学館の若者雑誌『GORO』の仕事でモントリオールにおられた長嶋茂雄さんへのロングインタヴューを成功させたあとニューヨークへ行ったのでした(その時のインタヴューは今も文春文庫の『定本・長嶋茂雄』で読めます)。泊まったニューヨークのホテル「チェルシー」も汚い安宿だったけどコッポラやセックス・ピストルズの定宿で俺が飛び込みで行くとノーマン・メイラーがいつも使っている部屋が空いてると言われた。ホンマカイナ。部屋は机の引き出しに砂がザラザラしていたりだったけど小さなロビーにはピカソの絵が何枚も架けられていた素晴らしいホテルでした。原稿は野球のことだけでソコまでは書けなかったけどワールドシリーズを見てサウスブロンクスでの恐怖も含めてイイ体験でした。
10月22日(火)つづき
黒兵衛と散歩のあと終日デスクワークは43年前にヤンキー・スタジアムで見たヤンキースvsドジャースの資料整理。当時のパンフレット(3ドル)やヤンキースのイヤーブック(2ドル50セント)などが本棚から見つかりました。それにダフ屋から50ドルで買った15ドルの3階席最上段の入場券も。懐かしいですね。この年のワールドシリーズのパンフレットは25年前の同じカードのワールドシリーズ=ニューヨーク・ヤンキースvsブルックリン・ドジャース戦で起きた大記録=ヤンキースのドン・ラーセン投手の完全試合を特集して漫画(アメリカン・コミック)のドキュメンタリー付き。その試合に出場していたキャッチャーのヨギ・ベラや後にヤンキースの監督となったビリー・マーチンなどのインタヴューも載っているが面白いのは完全試合の最後の27人目の打者として見逃し三振したドジャースのデイル・ミッチェル選手のコメント。"I didn't strike out!"(俺は三振してない!最後の1球はボールだった!」と言ってるのだ。選手がこういうコメントを堂々と口にしてソレを25年後のワールドシリーズのパンフレットに載せるアメリカというのは小生は好きですね。今年のワールドシリーズはどんな展開になるのか?小生は小久保監督の福岡ホークスvs三浦監督の横浜ベイスターズの日本シリーズのほうに注目しますけどね。周東・近藤・山川も宮崎・牧・森敬斗も頑張れ!
10月22日(火)
ベッドのなかで『世界思想 特集スポーツ』の稲見昌彦・東京大学先端科学センター教授へのインタヴュー『超人スポーツ 身体×テクノロジーで社会を変える』を再読。というのは昨日イロイロ考えた末に「大谷翔平はAI(ビッグデータの分析結果)にとっての最優秀アバターではないか」と考えるようになったので何か参考になる指摘はなかったかと思ったから。仮想現実(VR)の世界のAIが主導権を握ってリアルの世界のアバターとなった大谷に指示を送る。この「逆転」こそ未来の理想的人間の姿なのか?稲見教授は言う。「身体というのはどれだけ技術が進んだとしても唯一の物理的存在でありリアルなのです。そのかけがえのないものである自分の肉体と楽しみながらつき合っていく一つのきっかけがスポーツなのではないかと思っています。より長くつき合うためにはトレーニングではなく敢えてスポーツというエンターテインメントを使うことが重要なのではないかと思います」確かにそうかもしれない…しかし徹底的のトレーニングを積んで最高のフィジカルを手に入れた大谷はAI(ビッグデータ)のアバターと化してAIの指示に従って動くことによってエンターテインメント(楽しみや喜び)はオーディエンス(観衆)に譲ったのかもしれない。しかし「アバター大谷」もワールドシリーズ出場を得て嬉しそう(楽しそう)でしたね。それがコンピュータ社会の与える褒賞なのかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。黒兵衛がデッカイ雲古を捻り出す。それこそリアルですね。ワールドシリーズのチケットが最安値で16万円。最高値が380万円。転売されたで売りに出された座席は1千万円以上!!…というのはリアルではないですね。黒兵衛が雲古の出来ない場所はリアルじゃないのでしょうね。ワン。
10月21日(月)つづき
昨日お茶の水近辺を歩き回って疲れたのかベッドでは爆睡。黒兵衛との散歩で何となく足が軽快なのも昨日歩き回ったおかげか?ドジャースがメッツに勝ってヤンキースとのワールドシリーズになったことは先に書いた。43年前の同一カードを見た小生は深夜のNYの地下鉄で九死に一生を得る体験をしたのだがその試合でアメリカ国歌を歌ったのはメトロポリタン歌劇場の名バリトン歌手ロバート・メリルだった。と書いてもピンとこない人が多いだろうが彼はオペラ界の大歌手。ヤンキースタジアムでノーマイクのナマ声か?と思わせる声を朗々と響かせたのは素晴らしかった。TVでドジャースのリーグ優勝を見たあと『ZAITEN』の連載校正。ベンチでタブレットを見つめてデータを確認する大谷はひょっとしてAIの優秀なアバターと言えるのかもしれませんね。夜は日本シリーズ巨人vs横浜。牧の見事な一撃で横浜が日本シリーズ進出!日本テレビはどうしてすぐに三浦監督のインタヴューも流さず放送をメジャーの試合に変えたのかな?そんな依怙贔屓は巨人の選手も迷惑でしょうし日本のプロ野球を馬鹿にしてますよね。
10月21日(月)
ロサンジェルス・ドジャースがニューヨーク・メッツを破ってワールドシリーズはドジャースvsヤンキースの激突になりましたね。両者の対決のワールドシリーズは1981年以来43年ぶりだそうですがその43年前の第1戦を小生はヤンキー・スタジアムで見ているのです!!雑誌『GORO』の仕事でニューヨークからモントリオールに渡りヤンキースvsアスレチックス&ドジャースvsエクスポスの試合を見た後モントリオールのホテルで浪人中の長嶋茂雄さんに直撃ロング・インタヴューを成功させてニューヨークへ戻ってヤンキースvsドジャースの一戦を見たのでした!!もちろんチケットは持っていなかったので路上のダフ屋から購入。最初100ドルと吹っ掛けられたが粘り強く交渉。50ドルまで値下げさせることに成功。現在と較べれば格安。3階席の最上段とは言え振り向けば夜のマンハッタンが輝いて見えて最高でした。試合はヤンキースが勝ってフランク・シナトラの『ニューヨーク・ニューヨーク』を一緒に歌って気分もサイコー。ところが深夜の12時近くまで残っていた観客は全員マイカーで地下鉄に乗るのは俺一人。当時のニューヨークの深夜の地下鉄は明らかにヤク中と思える男や涎を垂らした人物や裸に革ジャン姿の酔っ払いなどなど…完全にヤバいと思って静かに車両を移動するとポリスが乗っていて涙が出るほど嬉しかったことを憶えています。ポリスには「オマエはバカか!?」と呆れられたけどマァ無事でいたのでイイ想い出となりました。しかしその頃のニューヨークは怖かったですね。ロバート・ホワイティングさんにもヤンキー・スタジアムへ行くなら2階席からスナイパー(狙撃銃)で狙い撃ちされない席に座れと真剣に言われたくらいでしたからね(>_<)でも素晴らしい想い出となりました( ^o^)ノ
10月20日(日)
朝7時起き。昨晩笹川スポーツ財団(SSF)のスタッフがメールで送ってくれたSPJ(スポーツ政策学生会議)予選通過6ゼミの資料をチェック。一橋大「ウォーキングで引きこもりを解決」亜細亜大「環境配慮特化型フィットネスジムの提案」山口大「アウトドア観光におけるユニバーサルツーリズムの再考」横浜桐蔭大「スポーツの"見る"に着目した産後ケアの提案」亜細亜大「フラッグフットボールで発達障害を克服」立教大「中山間地域の耕作放棄地を活用したプレイパークづくりで日本を元気に」。正直言って少々ダイナミックさに欠けるかな?全体でeスポーツを取り上げたゼミは一つだけ。スポーツベッティングは2つ。女性のスポーツを取り上げたゼミはいくつかあったけどトランスジェンダー問題はゼロ。パラリンピックスポーツもゼロ。このあたりが少々残念…と思いながら朝食と黒兵衛の散歩を手早く済ませて東海道線と中央線で大船からお茶の水へ。昨日に続いて明治大学リバティタワーへ。そこで決勝に残ったゼミのプレゼンテーションを午前3ゼミ午後3ゼミ拝聴。その間SSFのスタッフと相談して笹川スポーツ財団賞は日体大の「プラスチック(人工芝)ゴミの海洋流出汚染削減計画」に決定する。また昨日のプレゼンで惜しくもずっこけた(笑)立命館大学の学生たちとは今日もいろいろスポーツベッティングについて話し合う。後でスポンサーのPWC賞に選ばれたことがわかってヨカッタ。関係者が昨日は不参加でプレゼンを聞かず書類審査で決定したのが良かったみたい(爆)。夕方になって最優秀賞(亜細亜大=発達障害とフラッグフットボール)が決定するなど様々な賞の発表と表彰式や記念撮影を終えて長い一日が終了。各賞の結果や表彰式の様子はスポーツ政策学生会議・日本スポーツ産業学会・笹川スポーツ財団のホームページに近々掲載されるので覗いてみてください。記念撮影の後スポンサーの一つであるフォーラムエイトのスタッフのSさんに挨拶して会場をあとにしてヨメハンと待ち合わせして久し振りに大船の『鮨処もり山』へ。実は今日は45回目の結婚記念日なのだ。美味しいお寿司で細やかなお祝い。我ながら永く続いたモノですね(笑)。
10月19日(土)
朝起きて黒兵衛との散歩を早めに済ませてSPJ(スポーツ政策学生会議)に出場する全国36大学76ゼミ401人の学生たちによるレポートを再確認。小生がAランクを付けた5大学(立命館大・日体大・武庫川女子大・明治大・びわこ成蹊スポーツ大)の資料等を確認して鞄に詰めて大船駅へ。東海道線と中央線で御茶ノ水駅へ。予想していた雨がすっかり晴れたので気分良く徒歩で明治大学リバティタワーへ。2日間お世話になる笹川スポーツ財団のT氏が迎えに出てくれて一緒に開会式に出席。以前教壇に立たせてもらった立教大のM教授や神奈川大のO教授や桐蔭横浜大K教授に挨拶したり久し振りにお会いした山口大のN教授・江戸川大K教授などに挨拶のあと10に分かれた教室で8時限目まである学生のプレゼンテーションのなかから7つを選んで順々に聞かせてもらう。ところが一番期待してた立命館大のスポーツベッティングのプレゼンテーションで何故か(!)小生が最高に期待していた部分(バスケの3ポイント数などを賭けの対象にする部分)を学生たちが話さなかったのでプレゼンテーションが終わったあと2人の学生を相手にモーレツ講義(抗議?!・笑)。ベッティングからスポーツの見方を変える=勝敗よりも面白いスポーツの本質の見方に変えるという部分が如何に革命的か(!)ということに残念ながら学生たちは気付かなかったようで10分以上立ち話。この教室で審査員を務めていた順天堂大のW教授に話しかけられて彼女は以前ラグビーの故・平尾誠二氏と最も仲の良かった関西ラグビー協会会長の故・M氏の秘書だったとか。ということは小生と平尾氏と一緒に何度も会ったことがあるとかで懐かしかった。いろんな人と出会ったり学生からイロイロ刺激を受けたりの一日でした。
10月18日(金)
ベッドのなかでSPJ(スポーツ政策学生会議)で一番注目したモノを読み直す。本欄の原稿を書いているのは月曜朝のドジャースvsメッツを見ながらなのでその中味を明かすが(最優秀賞等の結果は日曜に既に出ているので)それは立命館大学の学生による「スポーツベッティングにおける安全性の向上を図る」と題した研究発表。日本のスポーツを対象にした賭けで6〜7兆円のカネが海外で動いてる現実を捉えてソレを日本でも運営しようとするときに依存症や八百長の危険性をどうすれば避けられるかという研究発表で賭けの対象から勝敗の要素を取り除くというもの。例えばバスケの試合では3ポイント・シュートが何本出るかを予想するようなベッティングの実施でスポーツの見方をスポーツの勝敗からスポーツの本質的な面白さに導くというモノ。ウン。コレは何度読んでも素晴らしい狙いですね。野球ではどのイニングに得点が入るか…とか投手を両チームで合計何人使うか…とかイロイロ考えられますよね。ベッドのなかで他にも面白そうな企画の原稿をチェック。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。夏がぶり返したかな?ワン。デスクワークはSPJのことをいったん忘れて雑誌『ZAITEN』の連載「今月のスポーツ批評」を書く。タイトルは「アカデミズムがスポーツを真剣に取り上げる時代が来た!」として岩波書店の月刊哲学雑誌『思想』が創刊百年以上の今年の10月号で初めて「スポーツ論の現在」という特集を組んだことを取り上げる。世界思想社の年間PR誌『世界思想』も創刊50年以上の今年の春号で「特集スポーツ」を取り上げましたからね。最早スポーツは勝った負けたと騒ぐだけでなくビッグデータ・VR空間・AI・アバター・ベッティング・ジェンダー・経済論…などとともに考える対象になったわけですね。週末はSPJの審査に関わるため都心へ。風呂に入って早目にベッドへ。
10月17日(木)つづき
ベッドに入る前に見ることのできたスーパームーンは真ん丸で大きく黄金色に輝いていて美しかったですね。なるほどオスカー・ワイルドが書いているように人間(芸術家)が自然を真似るのではなく自然が人工(人間の芸術)を真似るのですね。こーゆー逆転の発想…好きですねぇ。
10月17日(木)
ベッドのなかでのスポーツ政策学生会議の学生の論文チェックは一応終了。全76本中小生がオモシロイと判定したものは5本。他にプレゼンテーションを聞いてみたいと印を付けたものが5本。ま。数的にはこんなものでしょうね。予選のプレゼン発表は土曜日に明治大学で。ダイナミックなイグノーベル賞級の企画はなかったけれどチョイとワクワクした気分で聞きに行けるのは悪くないですね。ワン。ベッドを出て少々蒸し暑いけど時たま心地好く吹く秋風のなか黒兵衛と散歩。選挙ポスターが張り出され選挙カーが横を通る。選挙運動が代議士の仕事とは思えないけど本人たちは必死なのでしょうね。最近の選挙でつまらないのは少しでも尊敬できると思える人が存在しないこと。政治家の劣化と政治の劣化。困ったことですね。ワン。終日デスクワークは学生の論文の整理と再読。パソコンに向かうことが少なく印刷物を読んでばかりいるとコレが肩凝りかな?と思える自覚症状を感じる。小生の自慢はコレまで肩凝りと頭痛を経験しなかったこと。頭痛はまだだけど肩凝りは歳相応に出てきたかな?午前中はチョイとドジャースvsメッツを見て晩メシ時はジャイアンツvsベイスターズを見ながら。横浜の勢いはイイ感じですね。2人のエースで連敗した巨人は立て直せるか?それにしても人工芝の汚い東京ドームは何とかしてほしいですね。
10月16日(水)
ベッドで読んでいた学生たちの論文のなかに非常に面白い指摘を発見。今週の土日が最終審査ですので内容をここに書くわけにはいきませんが将来のスポーツに関する素晴らしい指摘がありました。審査が終わったら本欄にも書きますが最近の学生もナカナカやりますね。ブラーヴォです!ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマはスポーツの判定とビデオ・コンピュータ判定について。オリンピック・サッカーのスペイン戦。細谷のオフサイドは「待ち伏せ」したわけではないのでオフサイドではないはずが馬鹿な映像機械判定は背負っていたディフェンダーより足が少し出ていた判定したことで主審がオフサイドと認定。とはいえ「三苫の1ミリ」を認定したのも現代テクノロジーの結果。来年から米メジャーもストライク/ボールの判定にビデオとコンピュータの導入実験を始めるらしいけど…どー思いますか?という話。スポーツに最も早くビデオ判定を取り入れたのは大相撲だけど最近の大相撲は同体取り直しが減ったのが残念ですね。ワン。黒兵衛と散歩のあと終日デスクワークはもちろんスポーツ政策会議に応募した大学ゼミ生たちの論文読み。みんな真面目な論文が多いですね。現在のスポーツ界を痛烈に批判して改善策を提案するような政策提案は…ないなぁ…まぁいくつかオモシロイのはあったけど。晩メシはプロ野球CSを見ながら。ホークスはやっぱり強いですね。ベイスターズは勢いに乗ってますね。しかし東京ドームの人工芝の汚さには閉口しますね。メジャーの球場の芝が美しいだけにマイナー感を憶えてしまうのは残念ですね。嗚呼。
10月15日(火)
今日からベッドの読書もSPJ(Sport Policy for Japan=スポーツ政策学生会議)に参加する学生たちの論文を読む。何しろ63ゼミの参加があるから寸暇を惜しんで熟読・再読する必要がある。毎年言えることだがタイトルの付けたがイマイチ上手くない。アカデミックな論文調で読ませよう・読んでもらおうというジャーナリスティックなサーヴィス精神に欠ける。大学のゼミ生のやることだから仕方ないのかもしれないが…どんな論文でも面白さがないと読んでもらえないだろうしタイトルを見ただけで面白そうと思わせて読んでもらわないとイケナイと思うのは小生がマスコミ育ちのせいか?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。秋風は爽やか。温暖化で冬がなくなり秋だけになるのも悪くはないかと思うのは「冬はまた夏がマシじゃといいにけり」という人間の身勝手か?ワン。終日ゼミ学生の論文読み。むむむむ…皆さん真面目だなぁ…もっとブッ飛んだ発想はないんかいなぁ…と思いながら…時々オモシロイものが…イグノーベル賞的なのがありますねえ。いいですねえ。しかし最近はこーゆーのは(俺の選ぶのは)大賞にならないのですよねえ(笑)。晩メシはサッカーW杯予選日本vsオーストラリア戦を見ながら。5バックでガチガチに守られたらナカナカ崩せないですね。オウン・ゴール同士の引き分け。ホームの引き分けは本当はダメだけど貯金もあることだし後学のための材料としての引き分けとして…まぁ。ヨシとしましょう。
10月14日(月)
『12人の指名打者』の表紙の絵はベン・シャーンなんですね。3年前に日本経済新聞で「野球とアート」の連載をしたときにも選ばせてもらいました。ベン・シャーンの「ハンドボール」と題した絵は10年前に日経で「スポーツする身体」と題した10回連載を書いたときに選びました。ベン・シャーンの絵は絵のなかに溢れる空気感がイイですね。動的な空気も静的な空気も描かれていて空気は実際には描かれてないのに空気が見えます。画家の力ってスゴイですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。秋の爽やかな空気を満喫。この秋の空気の爽やかさを絵にするにはナニを描けばいいのかな?小生にはわかりません。画家じゃないので。ワン。ドジャースvsメッツの試合を見たあと終日原稿書き。日本の野球は「米国の核の傘」と同様「メジャーの傘」の覆われてしまったようですね。嗚呼。デスクワークで椅子に座り続けるのは良くないので一週間ほど前から夕方30分ほど一人で早歩きの散歩をするようにしてるけど昨日地域の運動会見物でかなり歩いたので今日はお休み。ヨメハンに庭の木の剪定を手伝わされる。精神労働(原稿書き)も疲れるけど肉体労働も疲れますね。シャワーのあと晩メシは川島雄三監督の名作『洲崎パラダイス赤信号』を見ながら。その前にDVDのボーナス映像にあった生前の小沢昭一氏が川島監督について語ったトークショウを見る。メッチャ面白かった。50〜60年代の日本映画は皆さん楽しく「面白半分 Half Serious」で創っていたのですね。良い時代でしたね。『洲崎パラダイス』も素晴らしい映画…だけど半分観たところで月曜はTVKの吉本新喜劇の日だったことを思い出して。藍ちゃん・オクレさん・ツジモトの舞台に変更。ヨシモトも水準を保ってますね。オモシロイです。
10月13日(日)
文春文庫の『12人の指名打者』ではやはり神吉拓郎氏の見事な解説『文化としてのあえリカ野球−序説』の素晴らしさも指摘しておかねばならない。この一文に感激した小生は新潮文庫『9回裏二死満塁 素晴らしき日本野球』を編纂したとき正岡子規・夏目漱石・虫明亜呂無・埴谷雄高・大下弘・小林秀雄・草野進・沢木耕太郎…氏らの文章と共にこの神吉氏の一文も選んだ。野球が見事なアメリカ文化であるという一つの証拠として神吉氏は英国人と仏蘭西人の野球嫌いを上げている。《貴族的なクリケット競技を見事に大衆化してしまったような野球を受け入れるのは彼ら(英国人)にとって矜持の問題》なのだ。また《仏蘭西人にとっても同様でジャズは悪くないが野球とアメフトは…という不思議な好き嫌いが見られるのは(略)野球を始めたところで所詮は米国人の風下に立つしかないという劣等感と妬ましさが働いてる》というわけだ。ならば日本人の《野球好き》はどういうわけかと言うと外国人が日本人を《模倣の天才》と評するように自動車・カメラ・時計・ビール・ウイスキー・ワイン・電気製品…など外国製品の模倣から始まった日本文化が外国とも肩を並べて受け入れられ評価されるようになったのと同様に野球も…というのが神吉氏分析でナルホドけっこう面白いが土俵はあくまでも外国(米国メジャーリーグ)にあって日本人はその風下に立つことに「劣等感」も「妬ましさ」も感じず「矜持(プライド)」を傷つけられた意識もないのですね。嗚呼。ベッドを出て黒兵衛と散歩。天高く馬肥ゆる秋。明治時代にキリスト教と聖書が日本に伝えられたときマタイ伝が東北地方でベストセラーになったそうです。馬太伝と訳されていたからだそうです。ホンマカイナ。ワン。澄み切った青空の下で午後から町内対抗地域運動会を見に行く。昼寝が長すぎて綱引きが見れずリレーだけだったが面白かった。運動会は素晴らしい日本の文化ですね。あ。これも模倣&改造文化ですね。晩メシは川崎雄三監督の代表作『幕末太陽伝』を見ながら。石原裕次郎の高杉晋作を初め小林旭・左幸子・南田陽子・岡田眞澄・フランキー堺…など日活スター総出演。ほとんどが20歳代で若さ溢れる見事な時代劇。DVDのボーナスで入ってる白井佳夫氏がしかしする座談会がメッチャ面白かった。1960年代の品川から始まって幕末を描いた時代劇の最後を川島監督は再び現代に戻したかったけど俳優が集まらず諦めたとか…残念。しかし川島雄三はスゴイ監督ですね。おまけに日本も元気な時代の元気な社会でしたね。
10月⒓日(土)つづき
『12人の指名打者』で『消えたピンチヒッター』や『馬が野球をやらない理由』と並んで小生が大好きな一編は『新米審判』です。マイナーからメジャーに昇格した新米審判がマイナー時代に因縁のあった内野手が優勝のかかった大勝負の最後の一戦でダブルプレイを誤魔化して「アウト」にする。観客も誰もが優勝決定と思ってグラウンドに雪崩れ込んできたなかで一人新米審判に二塁塁審だけが両手を横に広げて「セーフ!」のポーズ…サテ…どうなる?というオモシロイ話。昨年の高校野球神奈川県決勝で同じようなダブルプレイにセーフの判定をした二塁塁審がいたとき小生は即座にこの短編を思い出した。まぁ…その判定が某高校への贔屓目からの甲子園優勝につながったという人もいましたが…高校野球の結果などはどーでもイイですね。小説の結果はもっと爽やかです。ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩を早く済ませてドジャースvsパドレス戦を見る。感想は先に書いたとおり。大谷の日本のメディアの大騒ぎとは無縁に素晴らしい試合。ナイスゲームでした。終日デスクワークのあと晩メシは『報道特集』を見ながら…と思ったらTBSがクダラナイお笑いタレントの面白くもない番組をやっていて他のチャンネルも見たい番組が全く存在しなかったので久し振りにDVDを並べた棚の川島雄三監督のコーナーに手が伸びて『しとやかな獣たち』を見る。いやぁコレは凄い映画ですね。川島監督は『幕末太陽伝』が最高傑作と言われているけどコノ映画の台詞のテンポとカメラワークも最高ですね。若尾文子・伊藤雄之助・山岡久乃・山茶花九…他全出演者の演技も見事で新藤兼人の素晴らしい台本の台詞をスピーディにこなして高度成長期(1962年)戦後日本の世相をブラックユーモアとして鮮やかに描いているのはスゴイですね。45歳で早逝した川島雄三監督の作品を改めて見直したくなりました。
10月⒓日(土)
山本を初めとする投手陣の見事な頑張りでドジャース勝ちましたけど好投しながら2本塁打で敗れたパドレスのダルビッシュは無念だったでしょうね。でも素晴らしい好ゲームでした。
10月11日(金)元に戻って……
ベッドでの読書は岩波『思想』をチョイとお休み。結構内容的にハードでベッドで疲れますからね。気分を変えて気楽に文春文庫の『野球小説傑作選12人の指名打者』。何度も読んだ最高にオモシロイ野球小説集。冒頭のジェームズ・サーバー『消えたピンチヒッター』は1打席だけ登場した実在のメジャー選手をモデルにしたケッサク。逆転優勝を決める重要な試合に身長1m未満の打者を走者満塁で代打に起用した監督は四球押し出しを狙ったが…ハテサテ…という抱腹絶倒の話。ウイルバート・L・シュラムの『馬が野球をやらない理由』もメジャーの打者として大活躍する「馬」の話で小生の大好きな一編だが新聞記者が新聞社の名前で登場。「ヘラルド」の他に「ワールド」が登場するがナルホドこの新聞社が最初に両リーグの優勝決定戦のスポンサーになったので「ワールド・シリーズ」と命名されたのですよね。それは「世界一決定戦」という意味ではなかったのですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩のあと終日デスクワーク。夕方からの『ニューズ・オプエド』はサッカー・ジャーナリストの大住良之&後藤健生の両氏を迎えてサッカー談義。サウジに勝った日本代表の話や現代最先端サッカーに対する批判の批判などメッチャ面白いですから。見て聴いてみて下さい。https://op-ed.jp/
10月11日(金)
『ニューズ・オプエド』のあと被団協(日本原水爆被爆者団体協議会)のノーベル平和賞受賞を知りました。サッカー日本代表がアウェーでサウジに勝ったことも嬉しかったけどソノ数万倍の価値ある勝利と喜びですね。しかし反戦と核廃絶に向けてここから頑張りましょう!!
10月10日(木)
旧体育の日。1964年東京オリンピック開会式が行われた日。やはりこの日は晴れますね。ベッドのなかでの読書は岩波『思想:スポーツ論の現在』から「思想を生きるコーチの道−栗山茂樹とフィル・ジャクソン」(佐良土茂樹日体大教授)野球やバスケの監督の言葉(著書)がローマ帝国皇帝のマルクス・アウレリウスの『自省録』や『四書五経』と較べられて語られるのを読むのは初めてでした。両監督とも選手に読書を勧め栗山監督はファイターズへの入団2年目の大谷翔平に渋沢栄一の『論語と算盤』を渡したそうです。ナルホド。『栗山ノート』を読んでみようかな。ワン。ベッドを出て1964年東京オリンピックの空よりは少しばかり雲の多い秋空の下黒兵衛と散歩。東京五輪開会式記念日(祝日)を日曜と隣接する日に移動させるのはイケマセンね。五輪アナリストの春日良一さんも言ってたけど意味不明の祝日はあの素晴らしい一日を忘却することに外なりませんからね。過去の抹殺は未来を誤りますね。ワン。終日デスクワーク。
明日の『オプエド』はサッカー・ジャーナリストの大住良之&後藤健生両氏に決定。テーマは『森保ジャパンの強さは本物か?』を語り合います…と書いているのは11日の午前中。日本代表がアウェーでサウジを2−0に破りダイジェストを見たあとです。綺麗なゴールと堅い守り。大住どんな問題点を提示されるかな?どんな問題点を提示されるかな?
10月9日(水)
『思想:スポーツ論の現在』で『eスポーツの身体論−コンピュータに媒介される拡張身体の経験』(田中彰吾東海大教授)を読む。面白い。小生はeスポーツをスポーツの一種と認めながらもその価値を従来のスポーツと同等に扱うのには反対という考えだがアバターのもたらす仮想空間での拡張された身体については興味深く捉えている。《被験者にVR内でアバターを通じて現実の身体とは異なる身体イメージを実験参加者に経験させることで参加者の自己感に変化をもたらす》という。仮想現実での出来事が現実世界に影響を与えるのだ。《VR内で四歳児のアバターに同一化する錯覚を経験させるとその結果として現実の物体サイズの知覚に歪みが生じ子供が知覚しているかのようにより大きく物体を知覚する》ようになるという。また《スーパーマンのように飛ぶことができ両腕で子供を抱き上げて助けるという「ヒーローの身体」を経験すると現実世界においても他人が落としたペンを拾ってあげるという類の援助行動増える》という。さらに《VR内で実験参加者の肌の色を変えて異人種のアバターに同一化する錯覚を経験させると潜在的な人種差別的バイアスが低減するとの報告も見られる》という。ホンマカイナと言いたくなるほど面白い記述だが《拡張身体-拡張自己の経験は「現実とは何か」「私とは何か」という哲学的な問いを広く誘発せずにはおかない》ですね…なるほどオモシロイ。現在eスポーツ(戦闘や格闘技のeゲーム)にのめり込んでいる若者たちは自己の身体や心を錯覚し始めているのかな?ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは岩波書店の『思想』というお堅い月刊誌が創刊100年を超えて初めてスポーツをテーマに取り上げたという話題。eスポーツを取り上げても良かったが話がややこしくなるので三苫薫・町田樹の両氏の話を中心に現在のスポーツがビッグデータとAI分析の結果「限界に達しているかも?」という話をする。将来的にはルールの変更で限界を回避?という話でサッカーも後半になればボールが3個に増えたりして…という町田教授の話をするとMCの田畑竜さんが最近のエアホッケーでもプラスチックのパックが何個も出てきますからね…と言ったのは面白かった。まさに限界に達したゲームの限界を超える面白さとはそーゆーことかもしれませんね。ラジオのあと黒兵衛と雨のなかを散歩。秋雨は冷たいですね。我が身世にふるながめせしまに…などが思い出されて早々に帰宅。終日デスクワークです。ふううう。
10月8日(火)
岩波『思想:10月号:スポーツ論の現在』で女性スポーツの問題を読み進む。日本では女性スポーツがほとんど無視されている現実がある。はっきり言ってコレは「女性スポーツの問題」ではなく「日本社会の女性問題の貧弱さの問題」ですね。それを「女性スポーツ界を改善する」ことによって「日本社会の女性問題の改善」につなげようとする動きが必要でしょうね。女性高校野球を無視する高野連や女性野球を無視するプロ野球をマスメディアが牽引しているのは最悪ですね。こんなところにも日本のジャーナリズムの貧弱さが露呈してますね。ワン。ベッドを出て小雨のなか黒兵衛と散歩。自称晴れ男には小雨などモノともしないのだ。ワン。終日書き下ろし原稿書き。しかし近年のスポーツ論の難しさに悩む。アカデミズムの問題提起の難解さを本筋を曲げずにジャーナリズムの大衆性に置き換えて解説しなければ…ということですよね。ふうううう。仕事に根を詰めると酒がまずくなると思えるのは何故?原稿が上手く書けていないからかな?BSフジ『プライムニュース』での佐藤優氏の「石破茂・君子豹変肯定論」は面白かった。「石破+野田」で新政党内閣誕生論も興味深いですね。そのとき立民左派は右派に雪崩れ込むらしいけど自民右派は右翼政党として切り離されるのか?国民民主は新政党に加わるだろうけど維新はどうする?消滅?明日衆院解散かぁ…。
10月7日(月)
岩波『思想:スポーツ論の現在』で町田樹教授の「スポーツをめぐる技術的進歩史観の転回」を読む。ナルホド。多くのスポーツは「技術的限界」に近づいているかもしれないですね。しかしソレは悩むべき問題と言えるかどうか…。所詮スポーツは存在しなくても人間の「生」にとって重要な問題ではないという起点から考えればアカデミズムの深い考察もジャーナリズムの空騒ぎも人間にとってさほど大きな問題とは言えないでしょう。となると現在世界的に多くのスポーツが存在している理由は何かというと…経済的問題と人間の健康問題に絞られるのかもしれない。詰まるところ〽勝った負けたと騒ぐじゃないよ〜ということかもしれない。ワン。ベッドを出てドジャースvsパドレス戦を録画して黒兵衛と散歩。雲古をさせて早急に帰宅。うむううう…ダルビッシュの投球はスゴイですねえ。ソレを打ち返す打者も凄いけど外野の観客席にまでグラヴを伸ばして打球を掴み取る野手もまたスゴイですね。こんなスポーツを見ていると勝敗なんてどーでもイイですね。ところがドジャースが負けていることでか(?)騒ぎ出した観客がいる。野球よりも応援しているチームが好きな観客はスポーツ・ファンとは言えない…と言うのは簡単だけどそーゆー勝敗争いがベースに存在しているから素晴らしいプレイが生まれるのかも…とは言えロジャー・エンジェル(アメリカのベースボールライター)の言葉は忘れてはならないですね。「ベーブ・ルースと言えどベースボールより偉大ではない」。いろいろデスクワークのあと神奈川テレビで吉本新喜劇見て笑いながら晩メシ。衆院選へと突き進む政界は「スポーツ=経済」のことに全く触れない限り経済政策は不毛に終わるでしょうね。ただし政治家が「スポーツ=経済」と捉えるとスポーツの狭いままの利益を独占しているメディアとの軋轢が生じるでしょうが…。
10月6日(日)
岩波の『思想:スポーツ論の現在』読み続ける。この本は結構売れているらしい。三苫薫と町田樹のおかげだろう。ここに野球選手が加わらないのが日本野球の限界かな?大谷やダルビッシュは無理にしても日本野球の問題点を語れる野球関係者がいないのは残念。かつては森祇晶さんと岩波の『世界』で対談したこともあったけどナニを喋ってもプロ野球や高校野球を牛耳っているメディアには蛙の面に小便ですからね。週刊現代で箱根駅伝を痛烈に批判した原晋さんの意見も共催してるメディアは無視ですからね。日本の経済までも停滞させているのは日本のスポーツを牛耳っているメディアのせいと言えるかもしれません。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。昨日書き忘れたけど国民体育大会(国体)から国民スポーツ大会(国スポ)に名称を変えての佐賀大会の開会式はやり方をガラリと変えて(県別入場行進を県別入場アピールに変えて)ナカナカ興味深かったですね。ワン。散歩は早々と引き上げてドジャースvsパドレスのプレイオフ第1戦。大谷の3ランは素晴らしいけど日本野球がメジャーの凄さ素晴らしさの後塵を拝してばかりでいいのでしょうかねえ?プロ野球をもっと素晴らしいものにするために現在の企業野球を脱皮する方法を誰も考えずメジャーの下部組織(マイナーリーグ)のままで日本の野球人は満足するのでしょうか?嗚呼。日曜日もコツコツとデスクワークの充実した生活(苦笑)。なぜか我が家のアンテナの調子が悪くNHK-BSの『ベルリンフィル・ワルトビューネ』を見ることができないので晩メシ後の映画劇場は宇能鴻一郎の芥川賞作品が原作で勝新太郎・本郷功次郎・藤村志保・江波杏子・志村喬などが出演した1962年作品『鯨神』。最近宇能鴻一郎氏の訃報に接して見直したくなったが黒澤明の『羅生門』以上に台詞が聞き取りにくいことを思い出して少々残念。筋書きはメルヴィルの『白鯨』とあまり変わらないですね。対象が「巨大神」となるとそうならざるを得ないのかな?宇野氏のポルノ小説も『鯨神』の延長か?
10月5日(土)
岩波『思想:スポーツ論の現在』読み続ける。スポーツとジェンダーの問題もモチロン取り上げられていて読み応えがある。スポーツ関係者必読の一冊。取り上げられてないテーマはスポーツ・ベッティング(賭博)についてかな。ワン。雨止みの間隙を突いて黒兵衛と散歩。小生の子供の頃からの晴れ男ぶりは健在で外出しようとすると雨が止みます(笑)ワン。昨日メッツがブリュワーズ相手に見せた大逆転劇の9回をTV観戦したけどメジャー選手のポストシーズンでの気合いの入れ方はハンパではないですね。あらゆるデータを駆使して最後は気合いの勝負?いや気合いや根性もデータ化されているのでしょうね。終日デスクワーク。夕方からはTBS『報道特集』を見ながら早い晩メシ&酒。夜のテレ東の若冲特集(若冲の絵が新たに発見されたこと)がけっこう面白く見てしまった。岩波『思想』を手にしてベッドへ。
10月4日(金)
ベッドの読書は岩波書店『思想』10月号の「特集スポーツ論の現在」。ビッグ・データの蓄積とAIによる分析の結果アスリートのやるべきことはほぼ決定されるようになったとか。アスリートのやるべき事はそれが出来る身体を作ることとそれが出来る技術を身に付ける事とソレが出来る身体の動かし方を身に付けること。サッカー界のスーパートップの三苫薫の意見によればサッカー・ボールを足で扱う基礎技術は幼少年時にほぼ身に付けられていて歳を経てから新たに身に付けることは不可能で後は身体を作る事と身体の動きを身に付ける事だと言う。そしてその身体と身体の動きはビッグ・データとAI分析の結果を前提に監督が考えた戦略と戦術と作戦(選手の動き)に従うものでなければならないという。昔のように体育会系上意下達的(暴力的)根性論に縛られていたスポーツマンの身体はトップアスリートとなった現在も新たな束縛を受けているのだ。元フィギュスケート選手の町田樹はスポーツの技術は限界に達していて新たな「面白さ(驚き)」を創出する(アスリートを「科学的束縛」の不自由さから解放する)にはルールの変更しかないと言う。しかし…新しいルールの下でも明日リーつにはまた新たな「身体の束縛(不自由さ)」が生じるのだろう。ワン。「現代最先端のスポーツ論」を読み考え続けて少々寝不足でベッドを出て黒兵衛と散歩。秋風の涼風は爽やかだけど残暑はしつこい(>_<)。結局…アスリートやスポーツマンが「身体の束縛(不自由さ)から解放されるにはスポーツから勝敗をなくす以外にないのかな?勝敗を無視したら幼稚園児の運動会のように楽しさ溢れるイベントになるはずだが…ワン。終日そんなことを考え続けて書き下ろし原稿に向かい夕方からの『ニューズ・オプエド』はスポーツライターの小林信也さんと岩波『思想』で三苫薫や町田樹との座談会でオモシロイ意見を引き出した成城大の山本敦久教授。いろいろ現代のスポーツの「疎外されたアスリート」について語り合ったあとの結論は「スポーツには勝敗以外に面白いことが山ほどあり我々はそれを語り続けよう」…興味ある人は以下のURLへ。https://op-ed.jp/
10月3日(木)
孫崎享『アメリカに潰された政治家たち』(小学館)再読了。田中角栄・小沢一郎・鳩山由紀夫…がアメリカに潰されたというのは理解できるけど岸信介もというのはやはり以前読んだときと同様驚きですね。アメリカ(CIA)は日米安保条約をヒドイ片務的条約から少しはマシな双務的条約に変えた岸内閣を日本のメディアや政党や大衆を動かして潰させたわけですからコワいですね。日米地位協定には触らせなかったわけですから石破新首相がソレに触れようとるときはナニがどのように動くのか見極める必要がありますね。いや早期解散と裏金議員公認を言い出した石破首相ですから地位協定見直しも引っ込めるかも…ワン。ベッドを出て今日も夏の残暑の蒸し暑さと秋風の涼風の入り混じったケッタイナ気候のなか黒兵衛と散歩。ワン。今日も終日デスクワーク。最後の書き下ろし原稿とシコシコと取り組む。晩メシは孫たちが興味を持ちだした古事記(八岐大蛇)の映画(日本誕生)を見せていいかどうかのチェック。1959年の三船敏郎主演東宝オールスター総出演で名匠稲垣浩監督の3時間に及ぶこの大作映画は小生が小学2年生の時だったか親父に連れられて京都の美松映画館で見た初めての映画。2本目は4年生の時だったかウチの電器屋で働いていた職人さんに連れられてトニー・ザイラーの『白銀は招くよ』。3本目はディズニーの『101匹ワンちゃん大行進』だった。60年以上前にことも憶えてるモノですね。『日本誕生』を見ている途中に明日『オプエド』にリモート出演してくれる成城大学の山本敦久教授が「近くに来たから」と我が家にクルマで立ち寄ってくれて岩波の『思想』10月号を届けてくれた。早速寝る前に「特集:スポーツ論の現在」をベッドで読み出す…と興味津々。山本教授のポストスポーツ論・三苫薫のサッカーの身体の動きの言語化・町田樹教授のスポーツ技術の限界論…等コレは机に向かってノートを取りなら読まねば…。
10月2日(水)
『アメリカに潰された政治家たち』読み続ける。この本は首相官邸前で広がった民主党の野田政権に対する大きなデモの広がりから書き始められてます。3・11で甚大な被害が出た福島第一原発の大事故から1年3ヶ月しか経たず事故の後処理の目途もまったく立っていないにもかかわらず民主党の野田首相は大飯原発3&4号機の再稼働を許可したことに対する反発が起こり大勢のデモへと発展したわけですが石破新首相もこのときの野田首相と同様「誰かさん」の言うことを聞かないと「潰されてしまう」のでしょうか?ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは少々捻った話題で最近は野球選手を何故「さん付け」で呼ぶようになったのか?という話。以前は長嶋も王も張本や野村にしても誰もが(テレビもラジオも)呼び捨てにしていた。アナウンサーや野球解説者はもちろん子供たちも「長嶋が好き」「王のホームランはスゴイ」と野球選手を呼び捨てにするのが普通だった。それに変化生じたのは1981年にタイガースを引退して江本猛紀さんから。34歳で解説者となってマスコミで活躍し始めた彼は法政大学の大先輩で活躍中の山本浩二や田淵を初め野村や星野などを呼び捨てにするわけにはいかず試合の解説では山本選手星野投手などと「肩書き」を付けキャンプなどでは「山本さん」「星野さん」と「さん付け」で呼んだ。ファンはその頃流行し始めた「カケフ・コール」のように選手を読み捨てにする習慣があったが徐々に「さん付け」が浸透。最近の「オオタニさーん」で一気に野球選手を「さん付け」で呼ぶようになった…という話。そもそも野球選手だけでなく作家・俳優・女優・歌手・落語家・漫才師・棋士…等は「呼び捨て」にするが普通。それは彼らと彼女らの名前がブランドとして通用しているからだろう。「大谷さん」は「さん」を含めてブランドになったのかな?ワン。ラジオを終えて夏の残暑と秋の涼風の入り混じったなか黒兵衛と散歩。終日デスクワークは最後の書き下ろし本をコツコツと。晩メシのあと昼間NHK-BSでやっていたR・レッドフォードとブラッド・ピットの『スパイゲーム』を録画で楽しんでいるとベイルートでヒズボラが出てきたりしたあと新たな展開…と思ったところでプッツンと切れる。ヨメハンが『虎に翼』を入れすぎていたのか!?まぁエエか。どうせ最後はハッピーエンドのハリウッド映画みたいだから(>_<)
10月1日(火)
孫崎享『アメリカに潰された政治家たち』(小学館)をベッドに持ち込み部分再読。というのは石破茂氏が首相になったから。石破氏は田中角栄の薫陶を受け石橋湛山を保守リベラルとして評価。アジア版NATOはリベラルとは言えないが日米地位協定の見直しなどアメリカとぶつかる可能性は低くないので過去に「アメリカに潰された人たち」をおさらい。いやアメリカに潰される前に日本の右翼政治家たちに潰されるかも?しかし自民党右翼は何故親米なのかなあ?ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。石破氏の早期解散=前言撤回はアメリカ=自民右翼に潰されないようにするためか?防災省はいつ出来る?数日前の酷暑をすっかり忘れさせる秋風が涼しげに吹く。これを解散風と呼ぶのか?政治は混迷。年金からも保険金を差っ引く政治って最低ですね。そもそもすべての元凶はジャーナリズムの弱体化かもしれませんね。ワン。終日机の虫。コツコツコツと書き下ろし原稿と格闘。晩メシは石破新総理の記者会見を見ながら。そもそもアレを記者会見と呼ぶことがオカシイですね。もうコロナ禍も心配せず記者たちが離れて座る必要もないはずだし質問しっきり&回答も答えっきりのモノローグ合戦でダイアローグのない言葉の空中散歩。言葉は空中に消え去るばかり。ジャーナリストたちはこんな堕落した記者会見を先ず改めるべきでしょうね。
9月30日(月)
ベッドに『ZAITEN』11月号(財界展望新社)を持ち込み佐高信氏の連載対談『賛否両論』を読む。今月号の対談相手はジャーナリストの西谷文和氏。両氏は最近『お笑い維新劇場 大阪万博を利用する「半グレ」政党』(平凡社新書)という対談本を上梓され雑誌の対談テーマも「失敗必至の万博を推し進める"半グレ集団"維新」。ナルホド関西万博は《維新が安倍真三元首相と菅義偉元首相が進めたかった政権の憲法改正に協力する見返りで決まりました。橋下と松井は大阪にIRを持ってきたかったのでそれだけではインパクトが足りないので万博をしようという思惑があった》《最近は橋下が自分の保身も考えての発言が目立ち維新も分裂気味ですね》《維新の議員は選挙に通りたいだけで徒党を組んでいるので4年に1回の選挙をごまかせばいいというのが彼らの考えだと思います。3年後に統一地方選がありますがこの時にもう維新はなくなっている可能性があります》万博は《中止という話もありましたがもう手遅れですね》《私は今からでも中止したほうがいいと思います》万博期間中もメタンガス噴出の危険性まであるかもしれないIRの建設工事が行われるのですね…兵庫県の斎藤元彦知事の一件は維新の体質を表す象徴的な出来事だったんですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。Tシャツと短パンは寒い(笑)。それでも歩くと汗ばんでくる。これでいいのだ。ワン。終日書き下ろし原稿書き。晩メシはTVKで吉本新喜劇を見ながら。ヨシモトも自民党や維新とドッキングするのは絶対に止めたほうがいいですね。お笑いは本質的に「責任者出てこーい!」と叫ぶ反権力のはずですから。
9月29日(日)
ベッドに持ち込んだ本は田中正人&斎藤徹也『哲学用語図鑑』(プレジデント社)。古代ギリシアのピタゴラスやソクラテスから現代哲学のデリダやボードリヤールまで…「ソフィスト」や「無知の知」から「リゾーム」や「ノマド」まで漫画で解説した哲学面白本。先週孫がやって来たときに哲学の本はないの?と仰天するようなことを言われたのでガキの西洋哲学入門書としてコレがあったはずと探したが見つからなかったのが昨晩寝室のベッドの下から発見。再読し始めると気楽にオモシロイ。今度孫に渡してやろう。ワン。ベッドを出て雨の止んでるときを見計らって黒兵衛と散歩。短パンとTシャツでは秋風が寒い季節になりましたね。ワン。デスクワークは本ホームページの原稿作り。コレが結構時間がかかるのですよね。ふううう。ナンデモカンデモの写真以外の原稿を整えてニュースやを見てダーウィンが来た』で蝉の話を楽しみながら晩メシのあとワイン飲みながら『地下室のメロディ』『死刑台のエレベーター』とフランス映画付いた続きでクロード・ルルーシュ監督アヌーク・エーメ&ジャン=ルイ・トランティニアン主演『男と女』を見ながら。映像の綺麗ななかでの大人の恋の物語ですね。ルルーシュはこの時29歳。フランス人はやはり恋愛について早く歳を取るのですね。少ない台詞のなかの子供達を含めた何気ない日常会話がオモシロイ。映画の最後に海岸を散歩する老人と黒兵衛が出演していた(笑)。前に飼っていた佐吉は『ゴッドファーザーPARTV』でアル・パチーノの死に際に出演(爆)。家族の一匹が活躍するのを見られるのは嬉しいですね(^_^)
9月28日(土)
ベッドのなかの読書は筑摩書房のPR誌『ちくま10月号』。愛読している斎藤美奈子さんの連載『世の中ラボ173』はNHK朝ドラ関係の本が取り上げられて『「虎の翼」が希有な「攻めの朝ドラ」になった理由」。何度か書いたことがあるが小生はTVドラマを全然見ることができない体質(どーしてもカッタルイとしか思えないから)なのでこういう紹介はありがたい。《朝ドラは政治的な要素を排し史実をマイルドに改変する癖があると論じてきた。が「虎に翼」はそれらと少しようすがちがう》《ドラマの寅子は差別に敏感な人物として描かれた。それが人気を博したのは司法の歴史のみならず女性差別や少年犯罪からジェンダー規範や家族のあり方まで作中の出来事が今日のアクチュアルな問題と直結してたからだろう》米軍の原爆投下問題まで取り上げた女性裁判官のドラマを「見てみたら?」とヨメハンに何度か勧められて挑戦したがやっぱりダメだった。斎藤美奈子さんが推薦されていた『三淵嘉子と家庭裁判所』(清水聡・編著/日本評論社)でも買ってみるか。冒頭の金井美恵子さんの随筆『重箱のすみから』に前回から『あれやこれや』というタイトルが付けられてます。これは『ナンヤラカンヤラ』の標準語版ですね(笑)関係ないけど(>_<)ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。涼しくなっても散歩のあとのシャワーは欠かせないですね。もうすぐ朝湯がほしくなるのかな?その次は朝酒か?(笑)朝寝をせずに本を読んでるだけに身上を潰すことはないでしょう…という意味が若い人にはわからないでしょうね。小原庄助さんですよ…と言ったら余計にわからないかな。ワン。シャワーの後ヨメハンと一緒に掛かり付けのお医者さんへ。そのあと買い物に付き合って遅い昼飯に天津麺を食って帰宅後爆睡の午睡。デスクワークは請求書づくりだけ。TBS『報道特集』見ながらビール&晩メシ。巨人の優勝か。ふ〜ん。買い物疲れか早々とベッドへ。
9月27日(金)
布施祐仁『従属の代償 日米軍事一体化の真実』(講談社現代新書)読了。最後は石橋湛山の《アメリカ一辺倒は危険》という認識で《独立自尊の精神》を取り戻すこと。田中角栄は日中国交回復で中国に渡る直前に湛山を訪問していたのですね。この日中国交回復に対して当時国家安全保障担当大統領補佐官だったキッシンジャーは《米政府内の会議で「あるゆる裏切り者のなかでもジャップが最悪だ」と発言。怒りをぶつけていた事実が記録されています》しかしその後の米中国交正常化時には当時の園田外相が《米中双方から相談を受け(略)日本が仲介の微力を尽くした》わけです。果たしてこういう独自外交を日本が再現できるのか?著者はこう書く。《日本は「専守防衛」と「非核三原則」を貫き保持する軍事力は領土・領空・領海の防衛に必要な最小限のレベルにとどめた上でASEANと連携して米中対立を克服し平和共存の理念に基づく包摂的な国際秩序を形成する外交に全力を尽くす−これが日本の進むべき道だと私は確信しています》まぁホワイトハウス首脳に悪態を突かれるくらいアジア寄りの外交にシフトしないとアメリカだけに寄り添っていると《日本は中国と覇権争いをする米国の駒として使われ最悪の場合中国との戦争の「捨て石」にされてしまう可能性すらあります。従属の代償は取り返しがつかないくらい高くつくでしょう》とうことなんですね。次期石破総理の「アジア版NATO」はかなり危ない選択かも…とは言えアメリカに楯突くと角栄の晩年のようになる?だからと言って政治家がアメリカに「隷属」するように擦り寄い保身に走っていてはアホノミクスや新興宗教との癒着になっちゃいますからね。今後は国会の石破vs野田党首討論がどう展開するのか見守りましょう。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。秋風は爽やか。しかし日本の現状を表すものとは思いたくないですね。ワン。いろいろデスクワークのあと『ニューズ・オプエド』はゲストに3週間前のBSフジ『プライム・ニュース』でご一緒した大和大学教授の佐々木正明さんが初登場。もうひとりのゲストは佐々木さんの産経新聞時代の上司にあたる尚美学園大教授の佐野慎輔さん。将来の世界のスポーツ界と日本のスポーツ界について重要なことを山ほど話し合えて充実。あまりに沢山の重要な情報でココに紹介しきれませんのでオプエドのホームページでビデオをご覧下さい。https://op-ed.jp/
9月26日(木)
『従属の代償』読了寸前。沖縄の辺野古は新滑走路ばかりが注目されているけど古くなった弾薬庫の建て替えも進んでいるそうでそこには当然《不気味な「核の影」を感じずにはいられません》そして《政府は有事の有事の際に先島諸島の住民ら約12万人を九州各県に避難させる計画の策定を進めています》一方アメリカは《日本中の米軍基地が中国のミサイル攻撃を受けることを前提に空軍と海軍の主力部隊はいったん日本から待避させます。一方で海兵隊と陸軍は日本にとどまり自衛隊と共に中国に対するミサイル攻撃などを行います。米兵の犠牲を少なくするためこれはなるべく自衛隊にやらせようとする可能性もあります(略)米国は自らの戦争に日本の戦力を活用するというビジョンを描いて再軍備への第一歩となる警察予備隊の創設を日本に命じました。自衛隊もこのビジョンのもと米軍の手足として使う目的で育ててきました》そうか。自衛隊は米軍に育てられたのですね。嗚呼。戦争は政治の延長ですから日本の政治家(新自民党総裁&野田立民党党首)は台湾(日本)有事をどのように避けるかを言わねばならないのに何も聞こえてきませんね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と小さい秋のなか足取り軽く散歩。黒兵衛も小生も日向が苦にならなくなったですね。ワン。終日デスクワークのあと晩メシは『死刑台のエレベーター』を見ながら。昨日『地下室のメロディ』を見て見直したくなったから。ジャンヌ・モロー綺麗ですね。この映画を撮ったときルイ・マル監督は25歳!音楽のマイルス・デイヴィスは32歳。やっぱり新しものを創って時代を切り開くのは若者なんですよね。
9月25日(水)
『従属の代償』熟読を続ける。日本の「非核三原則(核を持たず・作らず・持ち込ませず)」というのはやっぱり嘘っぱちだったのですね。そりゃそうですよね。核搭載が可能なアメリカの艦船や軍用機が日本(沖縄や佐世保や横須賀)の港や空港に立ち寄るときにいちいち核武装を解いていたなんて考えられませんからね。だから日本(自民党)政府は国会で詭弁(嘘)弄していたわけですね。いよいよ最終章「米中避戦の道」に突入です。「避戦」という単語は広辞苑にもAtokにも存在しませんが言葉が存在しないことを実行することは可能なんでしょうかねえ?ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは大谷の50&50達成を記念してホームランと盗塁はどちらも野球が生まれて長い間「卑怯なプレイ」と言われていたことを説明。ホームランは野手が手を伸ばしても捕れない打球を打つのは卑怯だとNYタイムスがベーブ・ルースを非難しましたからね。盗塁(スチール)はそもそも「盗む行為」として新渡戸稲造が野球害毒論で大非難。1866年にスライディング(滑り込み)が発明されて日本に伝わったときは「横着なプレイ」と非難されました。かつては「悪いこと」とされたことも時代とともに価値観が変わると「よいこと」に変化するのですね。ワン。ラジオを終えて爽やかな秋の空気のなか黒兵衛と散歩。朝の明けない夜はない。秋の来ない夏はない。スポーツの秋・芸術の秋・読書の秋+執筆の秋。小生も最後の書き下ろし執筆のネジを巻かねば。晩メシは昼間NHK-BSを録画したジャン・ギャバン&アラン・ドロンの『地下室のメロディ』を見ながら。久し振りに何度目かの鑑賞だけどやっぱりオモシロイですね。南仏ニースの高級ホテルのカジノの金庫の大金を奪うギャング達の話。ラストシーンで大金を2つの鞄に入れてプールの底に隠したところが鞄の蓋が緩んで札束が次々とプールいっぱいに流れ出すシーンはいつ見てもオモシロイですね。この物語を完全にパクって大川橋蔵と片岡知恵蔵で時代劇として映画化した『御金蔵破り』も見直したいなぁ。DVD持ってないからNHKさんやって下さい。
9月24日(火)
『従属の代償』読み続ける。アメリカは日本に警察予備隊(後の保安隊→自衛隊)の誕生を促した(許可した?)時から米軍を補完する軍隊として指揮権を米軍に統一することを要求していたのですね。《戦後米国が日本を再武装させたのも自らの戦争に日本の戦力を活用するため》だったのですね。《自衛隊は巨大な米軍のパーツ(部品)》だというのが《米軍幹部の率直な感想》というワケなのか。それほど米軍に協力するより災害救助隊を常備隊として再編してほしいですね。ワン。黒兵衛との散歩は雲古をするとサッサと引き上げてイロイロ準備して大船駅へ。東海道線で品川乗り換え。新幹線で名古屋へ。栄中日文化センターでオペラ講座。新しくオープンした中日ビルの新しい教室で50人弱のおば様おじ様方相手に「もっとオペラを楽しみましょう!20世紀の大歌手達」としてマリア・カラス&レナータ・テバルディ&マリオ・デルモナコ&ティト・ゴッビ&ルチアーノ・パヴァロッティなどの舞台と歌声をいろいろ解説。このオペラ講座もナゴヤ・ドームがオープンした1997年のパヴァロッティのコンサートを手伝ったのをきっかけに始まったのでモウ27年にも及ぶのですね。永く続いてるものです。次は12月にワーグナーの『ニーベルンクの指環』についての講義です。行きの新幹線のなかでは爆睡。帰りは読書と思っていたのが再爆睡。歳取ると疲れやすくなるものですね。帰宅して昨日のTVKの吉本新喜劇の録画を見てスッチーさんや千葉チャンに大笑いしながら晩メシ。ヨシモトをワザワザ録画して楽しんでる人間ってそうそういないでしょうね。いや。いるかな?寝る前にメール・チェックしたら本ホームページ経由で今日のオペラ講座に参加して下さった方から面白かったので次回も参加しますとのメール。嬉しいですね。疲れと喜びでまた爆睡。本読めず。
9月23日(月)秋分の日
『従属の代償』はもうすぐ読了。アメリカ離れの方法論が出てくるのかどうか…感想は読み切ってから。ワン。長女と孫とヨメハンと4人で黒兵衛と散歩。暑さ寒さも彼岸までとはよく言ったモノですね。秋風が吹き涼しい散歩です。散歩のあと庭の草木の剪定。若者達が頑張って俺は切った枝葉のゴミ袋詰め。まぁ歳相応の役割はありますからね。それでも明日の名古屋でのオペラ講座や明後日のラジオの準備をしたあとの昼飯後の昼寝は爆睡。その間に長女と孫は帰って行ったか…セ・リーグの首位争い阪神巨人戦は阪神の2連勝はやっぱり無理やろなぁと思って見ているとやっぱり無理でした。しかし連日の投手戦1−0ゲーム。とはいえ能登半島の豪雨被害のニュースを見るとスポーツなんてドーデモよくなりますね。元旦に続くあの被害状況はそんなことで騒いでる事態ではないです。立憲と自民の党首選も同じ。党首選も投手戦も天災の被害者にとってもキチンと有意義なものとして価値ある存在となるべきですよね。大谷の活躍も…。
9月22日(日)
『従属の代償』読み続けていたら徐々に不愉快になってきた。アメリカに従属せずに毅然とした道を歩む方法はないものなのか?今こそ石橋湛山の目指した道を再学習すべきなのかな?しかし自衛隊がここまで米軍の指揮下に入ってしまえば選択の道はないのかなぁ?ジャーナリズムには「政局」ばかりを追いかけるのではなく「政治」を討論してほしいですね。ワン。長女とヨメハンと3人で黒兵衛と散歩。そう言えば黒兵衛の前に飼っていた雑種の佐吉は(最近はミックス犬と呼ぶらしいけど)石田三成の幼名をいただいたもので真田広之が大河ドラマで名乗っていた役柄でした。ワン。その真田広之に敬意を表してエミー賞を受賞した『SHOGUN』第1話を見る。が…TVドラマのテンポはやっぱり小生にはかったるく間延びしているようでリズム感が合わないですね。ハリウッドの舞台装置と衣裳は確かに凄いけど…ウムムムム…でした。昼前から久し振りに中2の孫が来宅。背が伸びて小生を追い抜きそう。小生は若い頃に親父からよく「総身に知恵が回りかね」と嗤われる長身だったけど180pでは最近は高くないですね。しかも歳取ってかなり縮みましたからね。長女と孫はDAZNでフロンターレのの応援。それを横目で見ながら我が輩とヨメハンは大相撲千穐楽。今場所もオモシロイ15日間でした。大の里はいつ横綱になるのかな?今日の晩飯は長女のオゴリでジビエの出前。相変わらず大船の『アジト』の鹿肉や猪肉は美味。しかもキョンのカレーの味にみんな感激。キョンがこんなに美味ならば片っ端から食用にすれば良いのに…。
9月21日(土)
『従属の代償』読み続ける。そう言えば三島由紀夫が書いていた。日本は右翼がアメリカの旗を振り左翼がアメリカの基地は出て行けと叫ぶ。右と左が逆転している…と。まるで赤子の小便ですね。ややこしい。ワン。黒兵衛と散歩のあとコツコツ原稿書きは来週の中日文化センターでのオペラ講座のレジュメ作り。マリア・カラスやデル・モナコなど20世紀の大歌手を取り上げるつもり。もちろんパヴァロッティも入ります。彼の名古屋ドームでの柿落としコンサートを手伝ったところからこのオペラ講座は始まったのですからね。もう27年間も続いてるのですなあ…とチョイと感慨に耽ってたら長女がワインを以てやって来て夕方から飲み始める。大の里が豊昇龍を圧倒して優勝決定。大関昇進も決定ですね。ポリーニのピアノやアレサ・フランクリンやレディ・ガガの歌を危機ながら呑み続ける。ワインやシャンパンはのんっでも酔わないですね。
9月20日(金)
ベッドで『従属の代償』読み続ける。尖閣諸島を守るためだけだったはずの南西諸島の防衛がいつの間にか台湾有事で米軍の指揮下に入る展開になってしまったのですね。中国に行ったときに通訳を務めてくれた菅さんという人の良い人物の言葉が思い出されます。「歴史的に見てアメリカも中国も戦争の好きな国ですね。だからいつかアメリカと中国は戦います。日本はどっちにつきますか?」その答えはもう既に出ているようだけど「戦わない選択」もあるはず…しかし自民総裁候補の9人の誰もそのことを口にしないですね。やっぱりアメリカの言うことを聞かないと総理になれないからでしょうか?ワン。ベッドを出て猛暑のなか黒兵衛と散歩。今日が最後の猛暑にしてほしいですね。ワン。いろいろデスクワークのあと夕方から『ニューズ・オプエド』はタケ小山さんがMCで小生とゴルフ・ジャーナリスト協会長の小川朗さんがゲスト。公取委がプロ野球の選手代理人を弁護士に限っているのは独禁法違反と指導。これは小生が代理人制度が生まれたときから避難し続けた問題。オマケに代理人制度の生まれた当初は代理人(弁護士)一人が一人の選手しか担当できないなんて馬鹿げたルールもあった。こんな被雇用者に対して超差別的なルールをジャーナリズムを担うべきメディアが所有する球団が率先して採用していたのですからね。メディアとスポーツの関係を根本的に改善しないと日本のスポーツ界は世界から相手にされなくなるでしょう…といった話やゴルフ(スポーツ)とオリンピック&パラリンピックの関係などをいろいろ話し合う。『オプエド』を終えて録画しておいた大相撲見ながら晩メシ。大の里の優勝が濃厚になってきた?その後『チコちゃん』見ながら晩酌。近頃のTV番組はバラエティと教養番組とクイズ番組とトーク番組と報道番組と番宣が全部ごっちゃになってしまいましたね。NHKはもう視聴料を集めるのをやめてCMで運営したほうがイイのかな?そのほうが「公共の電波」を使ってる放送局は全て公共放送だと言うことがはっきりしますよね。エミー賞もMLBも…全てアメリカで成功することがゴールなんでしょうか?『(アメリカに)従属の代償』を読み続けましょう。
9月20日(金)Breaking New。。
イヤァ…大谷スゴイですねぇ。6打数6安打10打点2盗塁で「51-51」達成!この日本人の「喜び」も「従属の代償」と言えるのかな?という見方は皮肉が過ぎますかねぇ?
9月19日(木)
ベッドでの漱石の小説連続読破はチョット中断。布施祐仁『従属の代償』(講談社現代新書)読み始める。日本はアメリカの対中国&北朝鮮相手の最前線ミサイル基地になってしまったわけですね。それがどんどん進んでいることが本書を読むとよくわかりますが他にどのような選択肢があるのか?それが出てくるのかな?読み続けましょう。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。夏の太陽が最後の輝きを増してますね。と天気予報は言ってますがホントにこれが最後かな?ワン?デスクワークはコツコツと書き下ろし。夕方大相撲を録画して散歩に出ようとしたら突然の雷&稲光&大粒の雨。ドッカーンと間近に落雷した音も。これで猛暑の夏も終わり…というのが異常気象前の日常でしたが今年はどうなる?録画した大相撲を見ながら晩メシ。ウワッと声を出してしまった若隆景の見事な取り口。大の里に土。いやぁ素晴らしい一番でした。『従属の代償』を手にベッドへ。
9月18日(水)つづき
書き忘れましたけどこの日の昼間NHK-BSで『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』をやってましたね。もう10回以上見て隅々まで知ってるので見直さなかったけどこのキューブリックのハチャメチャ核戦争ブラックユーモア映画は大名作ですね。ピーター・セラーズもジョージ・C・スコットも最高の役者です。ラストシーンでシナトラの歌をバックに水爆が次々と大きく「美しい」キノコ雲を爆発させるシーンは圧巻ですね。美しく感じられるだけに恐ろしさは増しますね。しかし何故いまNHKはこの映画を放送したのかな…?世界に同様の危機が…?
9月18日(水)
夏目漱石『門』読了。漱石の文章はリズミカルで面白いく読めるけど女性を奪い合って「勝利」した男が悩んで仏門に入って心の平穏を願うというのは如何にも時代錯誤の展開。今後はポルノ版に書き換えられない限り文芸評論家か余ほどの文学少女以外に読まれることはないだろうというのが小生の感想。そう言えば学生時代に高橋和巳の『邪宗門』を読んだときも文中にあった《所詮世の中男と女》という言葉以外に記憶に残らなかったことを思い出した。やはり漱石は「非人情メタ小説」の『草枕』にトドメを射しますね。ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは先週に続いて秋の運動会の第2弾。最近小中学校の運動会にクラシック音楽が使われなくなったことを嘆く。ヘルマン・ネッケの『クシコス・ポスト』カヴァレフスキーの『道化師のギャロップ』オッフェンバックの『天国と地獄』ヨハン・シュトラウスの『トゥリッチトゥラッチ・ポルカ』等々子供がクラシック音楽に接する機会を捨ててJポップなどのポップ音楽を流すべきでないという話。ついでに紀元前のオリンポスの祭典でも上演されたギリシア悲劇をルネサンス後期に再現しようとしたところからオペラが生まれた話も。スポーツとカルチャー(文化)は一体化してるのですよね。ワン。ラジオのあと黒兵衛と散歩。涼しいのか暑いのかわからない曇り空なのに汗びっしょり。黒兵衛もハアハア。体感温度は気温よりも湿度のほうが暑苦しく感じるのでしょうね。そういえばラスベガスの野球場で昼間で45度を経験したことがあったけど湿度が低くて全然暑さは感じなかったですからね。しかしマァこの湿度が多くの緑を育んでくれていることを思えばそうそう文句は言えないかな。終日デスクワーク。コツコツと新書き下ろし本の原稿書き。散歩の後の晩メシは録画した大相撲を見ながら。宇良も大栄翔も素晴らしかったけど横綱相撲を取り切れない琴櫻とヒールに成り切れない豊昇龍は情けないですね。危ない相撲を2度乗り切った大の里が全勝優勝…か?
9月17日(火)
漱石の『門』を読了するはずが昨日に朝だけでなく夕方にも散歩をすることに決めて…オマケに黒兵衛抜きで一人で運動不足解消に挑んだため疲れが出たのかベッドで爆睡。ナルホド歳を取ると精神的学習と身体的訓練が両立しないことを実感。トホホ。ワン。ベッドを出て黒兵衛と朝の散歩。精神的学習を本能的に必要としない黒兵衛が少々羨ましくもなる。ワン。そうかと言って昼間の仕事合間に小説を読むわけにはいかないですよね。そんなことをしたら漱石流の別乾坤(別世界)に脳味噌がぶっ飛んで仕事ができなくなりますからね…と思いながら『ZAITEN』連載の校正などをしていると講談社現代新書編集部から今月の新刊が3冊送られてきた。布施祐人『従属の代償 日米軍事一体化の真実』は絶対に読まねば!!帯に《日本はいつの間に米国のミサイル基地になったのか?》とあり『永続敗戦論』の白井聡氏が《戦争屋のお先棒を担ぐか平和の架け橋となるか。決断の時はいまである》と書いている。さらに『知ってはいけない』の著者の矢部宏治氏も《いま人知れず大変な事態が進行している。第一人者による驚愕のレポート》と。読まねば!他に山本謙三『異次元緩和の罪と罰』帯には《私たちはこれからどんなツケを払うのか》アベノミクスいやアホノミクスの日銀版総括かな?これも読まねば。久坂部羊『人はどう悩むのか?』コレもオモシロそうだけど時間が許せば…。夕方大相撲はビデオ録画してチョイと散歩。黒兵衛を連れずに歩くといろんなことを考える。日本の自衛隊が米軍の先兵なら現在行われている自民総裁選は米大統領秘書官選びなのかな?ワン。大相撲の録画を見ながら晩メシ。元大関霧島が注文相撲の立会いをしちゃイケマセンよ。あとは大の里の全勝優勝に期待かな?でも尊富士が負けたこともあるし…何が起こるかはわかりませんね。高安頑張れ!
9月16日(月)
ベッドで『門』読み続ける。あと少しで読了。とうとう主人公は鎌倉の禅寺へ。若い頃に友人の妻を奪った経緯がイマイチ詳しく描かれていなければ年を経てその友人が満州から帰ってきた後の経緯(修羅場?愁嘆場?)も書かれていない。誰かこのテーマでポルノ小説に書き換えてくれないかなあ?ワン。ベッドを出て長女&ヨメハンと一緒に黒兵衛と散歩。猛暑が急に消えたので散歩の距離を伸ばす。さらに帰宅後3人で庭の草木を剪定。敬老の日とは言え庭仕事は老人の休日の嗜みと言えるのか?枝や草を切りながらティム・バートン監督の映画『シザーハンズ』を思い出す。が腕が巨大な鋏と化した男(ジョニー・デップ)の最後がどうなったか思い出せない。漱石の『門』も30代と40代で2度ばかり読んだけど最後がどうなったか忘れてる。とは言え『門』は有耶無耶に終わったなあ…という印象が残ってるが『シザーハンズ』は完全に忘れてる。まぁいいか。文芸評論家でもなければ映画評論家でもないのだからと思いながら庭の序の枝や葉を大量に処分。チョイと仕事部屋を片付けて昼飯食べてルーティンの昼寝。朝の肉体労働が響いたのか夜の読書が長すぎたのか3時頃まで爆睡。大相撲を見てしまう。全勝の大の里vs1敗の霧島は明日か。それで優勝の行方が決まりそうですね。晩メシは吉本新喜劇を見ながら。小生はテレビドラマには全く興味を持てない性格でこれまでに見たのは小中学時代に見た大河ドラマと小生の『京都祇園遁走曲』が原作の『京都発ぼくの旅立ち』と今再放送が始まった『坂の上の雲』くらいなものだけど『SHOGUN』は見てみたいですね。テレビのワイドショーなんかで日本語の字幕ドラマがアメリカでヒットしたことが騒がれてるけど黒澤明の『羅生門』や『七人の侍』の時代劇は英語字幕で海外で高評価されましたよね。あ。映画とTVドラマでは見る人が違うのかな?そう言えば小生の持ってる英語字幕版『七人の侍』では「おぬし」という台詞が「Hey,You!」と訳されてました。『SHOGUN』はどんなんかな?
9月15日(日)
『門』読み続ける。漱石の小説は見事にリズミカルな文章と展開の妙味でオモシロイのだが小生が小説と言えば筒井康隆大先生の作品のようにブッ飛んだSFor反小説orメタ小説andメタメタ小説しか好まない理由を思い出した。日常生活に根差した描写はわざわざ小説を読まなくても自分の日常で十分なのですよね。『門』は主人公と愛妻との間の子供に関する繰り返された不幸な出来事に突入。漱石はこの結末をどうつけるのか?マァ最後まで読んでみまひょ。ワン。ベッドを出て長女とヨメハンと一緒に黒兵衛と散歩。黒兵衛のリードを持っていると素直に歩ける足がリードを持たないと(長女が持つと)歩くのが辛くなる。人間何事にも一人では生きていけないという証拠かな?ワン。久し振りに仕事場の整理。なかなか整理できないなあ…と思いながら夕方から長女と一緒に庭の雑草取りや草木の剪定。これまたなかなか区切りがつかないなあ…と思いながらアッと今に晩メシの時間。C'est La Vie?大相撲の録画を見ながら晩メシ。大の里強いですね。高安頑張れ。晩メシ後の映画で『ゲッペルスと私』を見る。ナチス大幹部のゲッベルスの元ではたらき103歳になった人物の独白は既に本で読んだとは言え彼女の顔の皺の深さと多さと彼女の話しぶりに触れる価値がある映画でした。しかも彼女の独白の間に挟まれた強制収容所の記録映画はやはり強烈ですね。ただあんな悲惨な目に遭ったユダヤ人(イスラエル人)たちが今ガザでやってることを思うと複雑です。ネタニヤフもこの映画を見るべきですね。
9月14日(土)
ベッドで『門』読み続ける。漱石の小説は文句なしにオモシロイ。フィクションならではの無さそうな話でなく有りそうで無さそうな話でもなく全く有りそうな話をフィクションとして構築する。カネに困りながらも何とか日常を平穏にこなしていた好夫婦の女房が病気で倒れる。さぁどうなる?小説の面白さ楽しさ素晴らしさは漱石の作品にすべて含まれてますね。まるで富士山のような小説。完璧な姿形の通俗性が読者を得も言われぬ高味に導くわけですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。帰宅してデスクワークは雑誌『ZAITEN』の連載『今月のスポーツ批評』執筆。昔はテレビ放送のなかで分離していた「ニュース(社会的情報=インテリジェンス)とスポーツ・ニュース(エンターテインメントのインフォメーション)」の区別が曖昧になりテレビのニュースがジャーナリズムではなくなってしまったことを書く。それにしてもNHKの『7時のニュース』に現れる「今日も明日もあなたと一緒」という文字(メッセージ)はどーゆー意味なんでしょうね?その番組終了時に「今週もご覧いただいてありがとうございました」とアナウンサーが頭を下げたのと同様にどこかコレは報道番組ではないですよと断っているような気持ち悪さを感じるのは小生だけでしょうか?夕方から長女が来宅。川崎で一緒に仕事をすることの多いフロンターレの日本酒や和菓子を持参。なかなか美味しかった。晩メシは大相撲の録画を見ながら。若元春が琴櫻にも勝ったのは立派だけど琴櫻が少々情けない。コレで優勝は大の里で決まりか?
9月13日(金)
『門』読み続ける。愛すべき妻と平凡な暮らしを送る優柔不断な庶民が直面する家族(一族)内での金銭問題。漱石の見事な筆力で読み進めるが結末はどうなるのか…そう思わせられてしまうところが新聞連載小説の妙なのでしょうね。感想は結末まで読んでからですね。ワン。ベッドを出て相変わらずの熱暑のなかを黒兵衛と散歩。黒兵衛の四つ足も影へ影へと向かう。古賀メロディの〽影を慕いて…という楽曲が思い浮かぶ。全然関係ないが〽影を慕いて…は〽天然の美…のパクリですね。いやここまで名曲となるとパクリなどと言っちゃイケナイのかな?ワン。終日イロイロ仕事したあと夕方から『ニューズ・オプエド』。五輪アナリストの春日良一さんとスポーツライターの小崎仁久さんをゲストに迎えて『パリ五輪特集第11回(最終回)オリンピックの未来』について語り合う。JOC(を初めとする各国NOC)が「メダル数の目標」ばかりを掲げるのでなくて「五輪の目的=平和運動」について発信すべきだということで全員意見が一致。マスコミにもその責任はあるが先ず当事者(オリンピックの運営者)が「平和運動」を主張しなければ…ということですね。春日良一さんのブログ「スポーツ思考」でもそのことを主張されてます。https://genkina-atelier.com/sp/index.php?QBlog-20240804-1 『オプエド』のあとは録画していた大相撲を見ながら晩メシ。王鵬が昨日の琴櫻に続いて豊昇龍を撃破。大器がようやく目覚め始めたかな?
9月12日(木)
ベッドのなかで漱石『門』読み続ける。明治の勤め人の平凡な心境と東京の描写が面白い。漱石は何でも小説にしてしまうのですね。レストランのメニューを読んでも悲劇の台詞にしたモーリス・シュヴァリエの小説版かな?ワン。ベッドを出てどこまで続くかわかぬ猛暑のなか黒兵衛と散歩。今朝家を出る前に郵便受けを覗くと「箱根駅伝応援キャンペーン」のチラシが入っていた。「キャンペーンに参加してオリジナルグッズをGETしよう!」まだ3ヶ月以上先のイベントに「読売ファミリーサークル」は熱心ですなぁ。しかし関東の大学中心の差別的イベントをジャーナリズムを担うべきメディアの関連企業が金儲けに利用してイイのかな?日本のメディアの堕落ですよね。ワン。仕事部屋で1週間分の新聞を整理していると昨日の東京新聞の一面に「東大授業料 年10万円値上げ」の見出し。授業料が年間64万2960円になるらしい。俺が入学したときは月1000円。入学金が4千円で半年分6千円とで合計1万円で入学。半年後から授業料が3倍の月3千円になって無期ストがあったけど値上げ反対の声は小さかったですね。当時早稲田大政経学部の入学時の費用が確か27万円ほど。一浪したとは言え国立に合格したことは親孝行でしたね。中退したことはあまり喜ばれなかったけど…(>_<)。大相撲オモシロイ。王鵬に負けた琴櫻は余裕持ちすぎかな。湘南乃海は身体がどこか悪いのかな?あ。先週水曜に出演したBSフジの『プライムニュース』の特集「オリンピックと戦争と平和」はYuTubeで見ることができます。見逃した方はどうぞ。https://www.youtube.com/watch?v=VE7airiZluo
9月11日(水)
ベッドでの読書。漱石の『門』から『それから』→『三四郎』と三部作を逆に読み直すことにする。『門』は何故か最も印象の薄い一編。註釈を先に読んでみるとタイトルは朝日新聞の編集者が催促しても漱石が回答を寄越さず弟子に適当に答えさせたという。そんなことアリなの?とチョイと仰天。タイトルが『門』で良いのかどうかを考えながら読むことにする。ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは秋の運動会について。明治時代に寺や神社の境内で始まった小学校の運動会は住民(氏子や檀家)参加の「パン食い競争」や「杓文字競走(スプーンレース)」や「大玉転がし」などを生み夏祭りや秋祭りの盆踊りや豊年満作踊りと合体してフォークダンスを生み集会を禁じられた自由民権運動の壮士たちの始めた壮士運動会が「圧政棒倒し」や「自由の旗奪い合い」や「政権争奪騎馬戦」を生み民選議会の設立を求めるデモが仮装行列に発展したという話。運動会は日本人の遊び心が結集した素晴らしいスポーツ文化ですね…というお話をする。ワン。ラジオのあと酷暑のなか黒兵衛と散歩。雲古を済ませるとソソクサと帰宅。イロイロ仕事のあと夕方から大相撲。尊富士は強いですね。美の海も強くなりましたね。優勝争いは琴櫻と大の里?晩メシは月曜日に録画した『映像の世紀9・11その後』を見ながら。対立は許し合うことでしか平和は生まれないようですね…。ネタニアフやプーチンにはわからないでしょうね。
9月10日(火)
ベッドのなかで『日本語のために/私の日本語雑記』読了。筆者の中井久夫氏は精神科医らしいが日本語の「あのー」とか「もしもし」といった言葉の有効性の分析は面白かった。「立て板に水」のように喋る人の話は「聞く」以外になく《雄弁には拘束衣を着せられている感じがある》わけですね。《実際コミュニケーションは3割が語意で7割が音調によるといわれている》らしく外国の精神科医も話し言葉には《"voice of desire"(心の思いの声)と"voice of training"(躾けの声)があるが出来るだけ"ヴォイス・オヴ・デザイア"で語りたまえと勧めていた》らしい。《これは端的に「本音の声」と「建前の声」と言ってよい》ということらしい。この翻訳は極めて面白い。テネシー・ウィリアムズの『A Streetcar Named Desire』は『欲望という名の電車』と訳すより『本音の電車』のほうが筋書きや会話を思い出すとナルホドと思えますからね。ワン。ベッドを出てぶり返した猛暑のなか黒兵衛と散歩。風が吹くとほんの少しは秋を感じるが暑すぎますね。ワン。イロイロ仕事したあと大船へ出て笹川スポーツ財団のスタッフ2名と今年のSPJ(スポーツ・ポリシー・フォー・ジャパン)の打ち合わせ。今年も審査員を引き受けることになったが今年は80近くの学生ゼミのグループから応募があったとか。どんな「破天荒」な(笑)アイデアが飛び出すか楽しみ。打ち合わせのあとヨメハンと待ち合わせてスーパーでの買い物に付き合って帰宅。ビデオに録っておいた大相撲を見ながら晩メシ。貴景勝は持ち直すのかな?大の里と琴櫻と霧島は順調ですね。晩メシ後クリント・イーストウッド監督初メガホンの映画『恐怖のメロディ Misty for me』を見る。自分の大好きなジャズをモチーフにヒッチコックをやりたかったわけですね。不必要なシーンもいくつかあってヒットコックには及ばないけど若いときの習作としてマァいいんじゃないですか。深夜長女から電話。サッカー日本代表はアウェーでバーレーンに5-0で勝利は見事ですね。強いですね。
9月9日(月)
ベッドのなかで『日本語のために/意味とひびき』読了。なるほど我々日本人は《ひらがなで生活し漢字で思考する》言語活動を実践しているわけですね。小生の自伝的小説『京都祇園遁走曲』がひらがなだらけで埋まったのもそこに「生活」が存在していたからでしょうね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。暑さはまだまだ夏だけど風に少しは秋の気配が。ワン。終日デスクワーク。『スポーツゴジラ』の連載の校正の他にようやく新しい書き下ろしに手を付け始める。しかし昨日から始まった大相撲秋場所が面白い。どの取り組みも見所があって満足。パリ・パラリンピックの閉会式は録画したけれどナカナカ見るチャンスに恵まれない。晩メシは吉本新喜劇を見ながら。ベテラン茂爺の周囲に新しい役者を配してヨシモトはそんなふうに新人を育てているんですね。『映像の世紀』は録画してベッドへ。『日本語のために』に含まれていた中井久夫氏の『私の日本語雑感』をチョイと読んだら面白くて続きを読みたくなったので早々とベッドへ。ナルホド「あっぱれ」という言葉も「あはれ(あわれ・憐れ)」から生まれたのですね。『草枕』で那美さんの顔に最後に浮かんだ表情ですね。オモシロイ!
9月8日(日)
ベッドの横に積んである本のなかか『池澤夏樹=個人編集日本文学全集第30巻(最終刊)「日本語のために」』を取り出してパラパラ楽しんでいたらマダ読んでないエッセイ(?)として永川玲二氏の『意味とひびき』という文章を見つけ出した。筆者は翻訳家でジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』の翻訳が有名らしいが読み出すと面白くて止まらなくなった。日本語には「漢字とひらがなとカタカナ」があってそれぞれ「漢語(漢文脈)と大和言葉(和文脈)と近代ヨーロッパ語」に対応し《漢文脈なら哲学的な壮大な観念を音吐朗々たる名調子に乗せることが出来るし和文脈なら時には優雅そのものを…また時には平俗そのものの口調でしっとり語ることができる》そこで明治37年の平民新聞に載せられたマルクスの日本語版『共産党宣言』は(堺利彦・幸徳秋水共訳)では英語版最後の一文=Working men of all countries,unite!を「万国の労働者団結せよ!」と翻訳した。これを「世界中のはたらく人々よひとつになれ!」と訳したのでは《間延びしてリズムが弱いしくいささか可憐にすぎる》というわけで日本語は実にさまざまな表現ができるわけですね。ワン。ベッドから出て長女とヨメハンと一緒に黒兵衛と散歩。猛暑復活で蜺(ツクツクボウシ)の声が消え百日紅(サルスベリ)が3度目の狂い咲き。9月中旬でも秋の気配どころか小さい秋も見つからない。ワン。長女が仕事のプレゼンテーションを英語でしなければならず原稿をチェックしろと言ってきたがソンナ難しいことを俺ができるわけもなく俺が仕事で英語を使わなければならないときに常に世話になった友人のSに電話するとちょうど在宅であっという間に見事に手直ししてくれた。持つべきものは友ですなぁ。そういえばカナダで俺が演説する原稿を彼が描いてくれて俺をナカナカの英語の使い手と誤解したCNNの記者からいろいろインタヴューされてしどろもどろになった昔話を思い出す。まぁ若いときはいろいろやりましたなぁ(^0^;)晩メシは久し振りに隣人のフランス人夫妻と旦那の誕生日祝いを兼ねて『鮨処もり山』へ。美味しい肴と楽しい話しで常日頃の疲れをとって足洗い( ^o^)ノ。
9月7日(土)
ベッドのなかで夏目漱石『草枕』読了。何十回読んでも第12章の那美さんが別れた旦那と出逢ってカネを手渡すシーンを目撃してしまう場面から小舟に揺られて日露戦争に出征する若者を見送る最終章(13章)は圧巻ですね。「死んで御出で」と若者(甥っ子)に言い放った那美さんは同じ汽車に乗り込んだ別れた旦那と目を合わす。《那美さんは茫然として行く汽車を見送る。その茫然のうちには不思議にも今までかつて見たことのない「憐れ」が一面に浮いている。「それだ!それだ!それが出れば画になりますよ」と余は那美さんの肩を叩きながら小声に云った。余の胸中の画面はこの咄嗟の際に成就したのである》ピアニストのグレン・グールドが自宅の寝室で亡くなったときは大量の錠剤の隣に英訳の『草枕』が置いてあったらしい。彼も二度目のバッハの『ゴルトベルク変奏曲』の録音で人生という作品を非人情と俗界の間に「成就」したのでしょうね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。俗界にどっぷりと浸かった散歩は暑くて汗をかいても気楽でイイですなぁ。ワン。しかし『草枕』の強烈な感動に揺す振られたあとはどうすれば良いのかな。『三四郎』『門』『それから』と続けて読み直そうかな…と思っていたら長女が来宅。サッカーW杯の欧州予選フランスvsイタリアを楽しんだあとヨメハンと長女と3人で大船駅前の祭り「大船夜市」に繰り出す。衆院議員の浅尾慶一郎氏に出逢ったので先日高校の同級生の反町氏が司会する『プライムニュース』に出たことを伝えたり孫の通っていた幼稚園の園長先生に挨拶したり昔よく通った飲み屋の常連客と出逢ったり…道路いっぱいに溢れた人と屋台のなかでビールやジビエの口刺しや秋刀魚のコロッケを楽しんだり…散々祭りを楽しんだあと帰宅してNetflixで『オッペンハイマー』を見る。現代のプロメテウスの物語。なかなか骨太の映画で地球を破壊する究極兵器を手にしてしまった科学者と冷戦時代に共産主義国家との争いのなかでそれを独占し世界を支配しようとする政治家の争い。闘争状態のなかで理想論は通らないのですね。こーゆー骨太の映画を作るアメリカ(ハリウッド)の奥行きの深さには敬意を表したいですね。
9月6日(金)
《世の中はしつこい毒々しいコセコセしたその上図々(ずうずう)しい嫌な奴で埋まっている。元来何しに世の中へ面を曝しているんだか解しかねる奴さえいる。しかもそんな面に限って大きいものだ。浮世の風に当たる面積の多いのを以てさも名誉の如く心得ている》という『草枕』第11章の画家(漱石)の俗界文明論も面白い。頭に自民党の総裁選に立候補した面々の顔が浮かぶ。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。風は秋風。陽射しは真夏。気候変動には慣れるということがないようだ。ワン。散歩のあとのシャワーの水が以前より冷たく感じられるようになった。今年の冬はどーなるのか?冬はまた夏がマシじゃと言いにけり…などという暢気な一句は浮かばない残暑の暑さだが…。イロイロ準備をして夕方から『ニューズ・オプエド』。ゲストはパリでパラリンピックの取材を続ける星野恭子さんとパリのオリンピック取材から帰国した日比真記子さん。『パリ五輪特集第10弾!』として『パラリンピックからオリンピックのあり方を考える』というテーマでいろいろ話し合う。アメリカの黒人問題は実は白人の問題であるという視点からパラリンピックを「差別」しているのは実はオリンピックではないかと考えていろいろ意見を求める。さすがにパラ取材の長い星野さんは長期的視野に立ったパラリンピック(障碍者スポーツ)の将来について単純にオリンピックと融合すれば良いという問題ではないことを解説。パラリンピックに出場しているトップアスリートだけでなくソレをきっかけに裾野がどのように広がるか?…障害のレベルで分けるのではなく健常者も含めた自己記録で分ける競技会(All陸上など)による裾野の広がりという指摘は勉強になりました。日比さんもパラ大会でのウクライナの選手とロシア(個人参加)の対立等で現実社会の政治と競技会のギャップを鋭く指摘。いろいろ勉強になる1時間でした。オプエドのあとはチコちゃん見ながら晩メシ。チコちゃんは最近番宣番組に化したかな?
9月5日(木)元に戻って……
『草枕』10章は主人公(画家)が「鏡が池」を見物する。「椿」の描写が面白い。《椿の葉は緑が深すぎて昼見ても日向で見ても軽快な感じはない》その花は《鮮やかである。唯鮮やかと云うばかりで一向陽気な感じがしない。ぱっと燃え立つようで思わず気を奪(とら)れた。あれ程人を欺(だま)す花はない》だから黒澤明は『椿三十郎』という名前を選んだのだろうか?椿の花は《眼を醒すほどの派手やかさの奥に言うに言われぬ沈んだ調子を持っている。(略)黒ずんだ毒気のある怖ろしい味を帯びた調子である》そんな花が《ぱっと咲きぽたりと落ちる》そんなところへ《美しい女の浮いている姿を描いたら》と思った画家は那美さんの顔を浮かべる。が彼女の顔には何かが足りない「嫉妬」か「憎悪」か「怒り」か「恨み」か…と考えるなかで「憐れ」という言葉が浮かぶ。ナルホドこの言葉が最終章の最後の場面で日露戦争に出征する甥っ子を見送る那美さんの顔に浮かび上がるわけですね。しかし一足飛びにソコへは飛ばず「鏡が池」に姿を現した那美さんは池に飛び込んで入水するかと焦った画家を裏切って反対側の土の上に《ひらりと飛び降りる》。温泉での全裸の出逢いなどとともに《又驚かされた》。画家の一人芝居とは言え魅力的な女ですねぇ。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。また熱波がぶり返してきたかな。風のある木陰は涼しくても太陽の直射の日向は真夏に逆戻り。黒兵衛も坂道では長く赤い舌を黒い口から横にはみ出させてハアハア苦しそうに歩く。老犬と老人の老老散歩ですなぁ。ワン。終日部屋の整理。原稿を書くために1階のリビングの本棚から引っ張り出したピカソの画集はしばらく仕事部屋に広げておくことにする。やっぱり力のある絵を見ると元気が出ますからね。そう言えば昔大金持ちの某氏がテレビ番組を買って色んな有名人と対談する番組を作ったことがあった。その一人に選ばれた赤塚不二夫さんを相手にソノ大金持ちは台本のカタカナを読み間違えて「君は画家のピカリをどう思う?」と訊いた。赤塚さんはもちろん「ピカリは世界一。ピカリこそ世界最高の画家!」と見事に応じた。大金持ちも「ピカリは凄いよね」と話を合わせれば赤塚氏は「ピカリ!画家といえばピカリ!ピカリのモナリザは最高!」と益々調子に乗ったが…番組は没になったとか。大金持ちはその後テレビを利用した効果があって国会議員になった。赤塚さんとの没になった「ピカリの対談番組」を見てみたいなあ。晩メシはサッカーを見ながら。7-0は出来すぎ?それとも実力?
9月5日(木)
W杯予選は中国に7-0。日本のサッカーは強くなったなあ。やっぱり個人の能力が増すとチームが強くなるのですね。
9月4日(水)
ベッドで読む『草枕』は那美さんの温泉入浴シーンの第7章に続く第8章は老人の骨董談義とそれについて行けない若者の話。若者は近々日露戦争で出征する。非人情の世界にどうしようもない俗世間が割り込んでくる。続いて第9章は寝転んで小説を読む主人公とその部屋を訪ねた那美さんが非人情的小説論を楽しく交わしているところに軽く地震が襲う。《「地震!」と小声で叫んだ女は膝を崩して余の机に寄り掛かる。御互いの身軆がすれすれ動く。キキーと鋭い羽ばたきを残して一羽の雉子が藪の中から飛び出す。「雉子が」と余は窓の外を見て云う。「どこに」と女は崩した身軆を擦寄せる。余の顔と女の顔が触れぬばかりに近づく。細い鼻の穴から出る女の呼吸(いき)が余の髭に触った。「非人情ですよ」と女は忽ち坐住居(いずまい)を正しながら屹と云う。「無論」と言下に余は答えた》いやはや面白いですね。これぞ小説の妙ですね。いや非人情小説の妙と言うべきか。このあと9章の終了までの那美さんとの会話は何度読んでも絶品ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。蜺(ツクツクボウシ)は鳴いたけど蜩(ヒグラシ)はまだのようですね。ワン。小説で地震を絶妙に使ったのは他に織田作之助の『夫婦善哉』があったかな。それも読み直したくなったな。散歩のあとは昨日描いた『スポーツゴジラ』の原稿をチェックして編集長の長田渚左さんに送ったりパリ五輪でのIOCバッハ会長やIPCパーソンズ会長やエスタンゲ組織委会長などの発言を整理して夜のテレビに備えたり…で夕方フジテレビの迎えのクルマに乗ってお台場へ。久し振りにBSフジの『プライムニュース』に生出演。前半約40分を自民党茂木幹事長の総裁選出馬の本人出演で「オリンピックと戦争と平和」の話題は後半約80分。一緒に出演した大和大学の佐々木正明教授が産経新聞時代に佐野慎輔さんの後輩として薫陶を受けたとのことでスポーツや五輪に対する知識も取材も十分の人材。小生も気持ちよくスポーツが民主主義から生まれたことやパラリンピック革命やインクルージョン革命について存分に話させていただきました。五輪やパラをメダルばかりで語るメディア批判も高校野球批判もちらりと口に出来たうえ五輪がレノンの『イマジン』を使うことになった「歌の力」についても東独出身のメルケル独首相やベルリンの壁崩壊に働いた「歌の力」を例にあげて話せたのでまずまずかな。佐々木正明さんには佐野慎輔さんと一緒に是非とも『オプエド』に出てもらいましょう。
9月3日(火)
『草枕』第7章は那美さんが温泉に浸かってる主人公(画家)の目の前に大胆に入浴してくるシーン&裸婦画論。湯煙でぼやけるなか那美さんの女体から漂う見事に美しいエロチシズムを映した漱石の見事な筆致をココに引用する気はありませんので皆さん是非お読みください。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。秋の空気が漂うなかツクツク法師の鳴き声が待ってましたとばかりに響く。異常気象の猛暑はぶり返すらしいけどソノ時ツクツク法師はどうするのだろう?もう一度土に潜って出直すわけにも行かないし…ただでさえ短い地上の命がさらに短くなるのかな?ワン。終日原稿書きは『スポーツゴジラ』の連載『走』の第10回。ピカソの傑作『浜辺を走る二人の女』について書く。ただ意味なく喜びに溢れて走ってる姿を描いた絵というのは他にないらしい。名画を残す画家は大人だから子供時代に「遊び心で走りまくった記憶」を忘れてしまうのだろう。その点ピカソは子供の心を持ち続けた天才だったのでしょうね。晩メシは昨日途中まで見た映画『エドガー』の続きを見ながら。アメリカで絶大な権力を40年間も握り続けたFBI長官のホモセクシュアルな私生活と歪んだ愛国心が描かれていた。オリヴァー・ストーンが監督したらもっと激しく批判的に描いたのかな?クリント・クリントイーストウッド監督は確か共和党の支持者だったけどトランプを支持するはずはないですよね。寝る前にamazonで調べてみると『草枕』の映画がある。どんな入浴シーンなのか…見なければ。
9月2日(月)
『草枕』第6章は少々難しい。《所謂(いわゆる)楽(たのしみ)は物に着するより起るが故にあらゆる苦しみを生む(略)但(ただ)詩人と画客の楽は物に着するのではない。同化してその物になるのである(略)有体に云えば詩境と云い画界と云うも皆人々具足の道である。春秋に指を折り尽して白頭に呻吟するの徒と雖も一生を回顧して閲歴の波動を順次に点検し来るとき嘗ては微光の臭骸に洩れて吾を忘れし拍手の興を呼び起す事が出来よう。出来ぬと云わば生き甲斐のない男である》次章に進めば那美さんの入浴シーンだからと頑張って註釈を参考に読書百遍意自ずから納得。多分荘子の「知魚楽」の心境も同じですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。大谷の愛犬デコピンのように可愛くも利発でもないけれどMy Dogが一番ですね。ワン。散歩のあとビデオに収録したパリ・パラリンピックの開会式のエスタンゲ組織委会長とパーソンズIPC会長の素晴らしい挨拶をノートを取りながら再確認。2人がパラリンピック革命とインクルージョン革命という言葉を使ったならバッハIOC会長もオリンピック平和革命くらいの言葉を使うべきでしたね。戦争は政治の延長(クラウセヴィッツ)ならば政治には戦争を始めることと停戦をすることは出来ても恒久平和を創ることは無理なのですから。9条&五輪頑張れ!午後からBSフジ『プライムニュース』のディレクターと電話打ち合わせ。パラリンピックの問題をスポーツの問題オリンピックの問題として取り上げることを訴える。アメリカの黒人問題は実は白人問題なのですからね(アーレント)。明後日(水曜)の番組が再度ブッ飛ばないことを祈りたいですね。自民党の総裁選なんて「オリンピックと平和」の問題と較べたらドーデモいいですからね。NHK-BSの映画『エドガー』をR・ケネディ司法長官が出てくるところまで見る。FBIの創設者で独裁者だったエドガー・フーバー長官の物語でイーストウッドがプロデュース&監督したカプリオ主演の映画。映画に対する評価はいろいろだったらしいけど良くも悪くもアメリカとハリウッドの奥深さですね。日本映画も児玉誉士夫や赤尾敏の映画を作ってほしいですね。ウワッ。パラリンピックの車椅子ラグビーで日本チームが大熱戦延長の末にオーストラリアに勝ったあとアメリカも撃破して金メダル!素晴らしい!
9月1日(日)
ベッドのなかで『草枕』読み続ける。那美さんとの会話。いいですねえ。こういう利発でウイットのある女性は素敵ですね。しかし旅先で出逢うのはイイけど毎日はシンドイかな(^0^;)那美さんが若返ると『三四郎』の美禰子になるのかな?続く章では明治版『浮世床』で落語好きだった漱石流の江戸弁会話が続く。俗物から見ると「気狂い」にしか見えない那美さんの魅力が俗物の会話から増す。しかし東京育ちの床屋の主人も画になる一人と認める漱石はやはり席亭が好きだったのですね。しかし改めて確信したけど『草枕』ほど素敵な小説はないですね。無人島に持って行く一冊はこれで決まりですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。雨は降ったり止んだり。Where have all the typhoons gone?まぁ神奈川東部は被害がなくて良かったです。デスクワークはパリ・パラリンピックの開会式を再度チェックしたり…ピカソの画集から「走る女」の絵をチェックしたり…そう言えば小学生の頃は「廊下は走るな!」と先生によく叱られましたね。子供にとっては走ることが日常で歩くことは非日常だったのかな?途中昼飯時に『のど自慢』の特集を見たけどコレは本当にオモシロいですね。井筒和幸監督の映画『のど自慢』よりも素人のほうがアナーキーに面白いですね。晩メシはパラリンピック「ブラインドサッカー」を見ながら。日本は惜しくもコロンビアに負けましたけどパラリンピックのほうがオリンピックよりも各段に見る価値がありますね。九州へ行って大分で颱風に遭遇したお隣さんが熊本から飛行機でご帰還。博多で仕事をされたあと阿蘇観光は諦めて大分のホテルに足止め。颱風の本当の怖さを初めて知ったと話しながら球磨焼酎を下さった。NHK特集の「地震と軟弱地盤」を見てベッドへ。辺野古の飛行場の軟弱地盤はキチンと工事できるのかな?
8月31日(土)つづき
この日は『ドン・カルロ』を見ながら晩飯食べる前にTBS『報道特集』の夏の学生スポーツと熱中症の特集を見た。真夏の高校野球の練習中に強度の熱中症にかかり入院して死線を彷徨ったあげく後遺症に苦しんでいる人物が紹介されていた。今年の真夏の甲子園や地方大会でも選手や応援団や観客に大勢の熱中症患者が出たことも紹介され小学生野球の全国大会ではサッカー協会やスポーツ協会の指針に沿って湿球黒球温度(WBGT)が31を上回った場合は試合開始を延期するような措置が取られたことも紹介されていた(高校野球はWBGTの数値を測ることすらせず完全に無視して高校生にプレイを続けさせているのですね)。そして番組では試合の時期や場所の変更(真夏の昼間を避けること)も提案されていた。テレビで高校野球(学生スポーツ)と熱中症をここまで取り上げているのを見たのは初めてだったのでそれなりに評価はしたい。しかし踏み込みは甘くそもそも小学生に野球の全国大会をする必要があるのか?日本一の野球高校を決める必要があるのか?それらが小学生や高校生にとって本当に教育として必要なのか?教育として相応しいものなのか?…といった問題提起はなされなかった。今年の夏の甲子園が100年記念であることからこの先の100年も…と挨拶したのが誰だったか忘れたが明治維新の時に100年先(東京オリンピックの頃)を語ることのナンセンスさに気付いてほしい。またスポーツ(野球)は1番(トップ)になることだけが目標ではなくもっと多様で有意義な取り組み方が(特に小中高校生のような若い人には)存在するということを教える(教育する)のも大人の役割であり使命ではないだろうか。まさか高校野球を大人の監督が喜んでやっているのではないでしょうね?あ。そう言えばテレビ番組の小学生野球のなかでWBGTが31を超えて試合が中止となりジャンケンで次に進むチームを決めるとき何故か監督同士がジャンケンをしてましたね。なぜ試合の当事者のプレイヤー(小学生)にやらせないのかな?大人が牛耳り大人が必死になって喜んでるのかな?高校野球も…?
8月31日(土)
『草枕』はやっぱり凄い。第3章の芸術家論は白眉。《四角な世の中から常識と名のつく一角を磨滅して三角のうちに住むのを芸術家と呼んでもよかろう》ナルホド。「磨滅して」と言うことは散々「常識」と付き合ってぶつかって考え抜いた結果「常識の一角」が擦り切れるほどに磨り減って「三角の世界に住む」と言うことだろう。『草枕』の英訳でも『THE THREE-CORNERED WORLD』となってますね。面白い。同じ章の那美さんの描写は圧巻。《軽侮の裏に何となく人に縋(すが)りたい景色が見える。人を馬鹿にした様子の底に慎み深い分別が仄(ほの)めいている。才に任せ気を負えば百人の男子を物の数とも思わぬ勢いの下から温和しい情けが吾知らず湧いて出る。どうしても表情に一致がない(略)不仕合わせな女に違いない》凄いですねえ。いい女ですねえ。昔陶芸家の大巨匠である加藤唐九郎さんにインタヴューしたとき何を気に入られたのか晩メシに「コロ(冷やし饂飩)を食べに行こう」と誘われてビールや酒を散々呑んだことがあった。そのとき「松本清張は小説で女が書けんもんだから探偵小説やドキュメンタリーに走りおったんじゃ。女の描写は漱石が一番じゃ」と話された。そのとき35歳程度だった小生は意味がわからなかったが72歳になった今やっと意味がわかるようになった。歳はとるものですなぁ。ワン。朝から雨。小止みになった時を狙って黒兵衛と散歩。雲古を済ませるとサッサと帰宅。平塚や二宮あたりは洪水も発生しているとか。東神奈川も時折強い雨が降るようになった。颱風を怖がるようになるのも歳のせいで歳をとるのは良いことばかりではなさそうだ。ワン。終日デスクワーク。原稿コツコツ書き貯める。晩メシは一昨晩見た『ドン・カルロ』の続きを見ながら。フルラネット(フィリッポ2世)の歌う「ひとり寂しく眠ろう」は素晴らしい歌唱だけどヤハリ舞台は抽象的な現代的な演出でなくゼッフィレッリ演出の時代考証に沿った豪華絢爛な具象がイイですね。こう思うのも歳のせいかな?
8月30日(金)
『草枕』読み出すと面白くて止まらない。読むのはもう100回目というのはオーバーにしても新潮文庫はボロボロ。しかし漱石の文章が心地好いのに加えて2章に登場する婆さんと馬子の源さんによる「長良の乙女」の話が後に出てくる「那古井の嬢さま」即ち那美さんを暗示するのは改めて凄いと思う。しかも那美さんの住む宿の話で早くも戦争の話が出てくる。つまり漱石は書き出しの時から終わりまでの全体の構成が完全に出来上がっていたのですね。凄い。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。迷走颱風か停滞颱風か知らないが自然の気まぐれは人間の手に負えないですね。雨は降ったり止んだり。平塚以西の神奈川は豪雨らしいが東部はまだ平穏。俺と黒兵衛のどっちが晴れ男か知らないが颱風東遷を今のところ阻止できている。ハハハ。ワン。イロイロ仕事して夕方からは『ニューズ・オプエド』。今日のゲストはパリでの五輪ビーチバレーの取材を終えて帰国したスポーツライターの小崎仁久さんとパラスポーツライターでパリで取材を始めた星野恭子さん。小崎さんにビーチバレーの決勝でネット越しの口論が始まったときにDJが『イマジン』を流して観客も大合唱となり空気が和んだ話などを聞いてるところへパラ陸上の取材を終えた星野さんが登場。パラリンピックの開会式がオリンピックよりも数段素晴らしかったことを話し合ったりIPCのパーソンズ会長や組織委員会のエスタンゲ会長の挨拶が素晴らしかったことなどを話し合う(昨日の本欄参照)。日本の地下鉄には車椅子用のエレベーターがほとんど完備されているが階段の前に車椅子に乗った人がいるとエレベーターの位置を教えてあげるだけで車椅子を運んであげる人は少ない。施設のバリアフリー以上に大切なのは人の心のバリアフリー…といった話の他いろいろ星野さんから大切なこといっぱい教わる。パラスポーツはいろんなことを教えてくれますね。有意義な時間でした。『オプエド』のあと『チコちゃん』見ながら晩メシ。陸上競技場が左回りなのは右利きの人が多いから…というのは違うと思いますね。そもそも右利きの人が90%と言うのは違うでしょう。世界的には右利きはそんなに多いはずはないですよね。筑波大の先生が解説していたけど彼は森田真生氏の『数学する身体』を読んでないのでしょうね。
8月29日(木)
ベッドで読む本が途切れたのでベッドの横に手を伸ばすと漱石の『草枕』があったので読み出す。いつ読んでもこの作品は新鮮で新しい発見がありますね。阿蘇の山を歩く間に出会う人を画のように捉えようとする視点が最初に宣言されていたわけですね。人の内面に踏み込まずに絵として描写する。ナルホドこれはメチャクチャオモシロイしてんですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。のろのろ颱風はまだ遠く少し気温の低い風が爽やか。しかし湿度は高く大量の発汗はシャーナイですね。ワン。散歩の後シャワーを浴びて録画しておいたパリ・パラリンピックの開会式を見る。セーヌ川を船で通った五輪の開会式よりもシャンゼリゼ通りを歩いてコンコルド広場まで行進するパラの開会式のほうが圧倒的に素晴らしいですね。身障者の人たちが車椅子や杖で笑顔で歩く姿を見ると五輪出場の健常者たちが巫山戯た笑顔を発散していたのを少々不愉快にも感じられますね。おまけにIPC会長の「パラリンピックの選手たちは楽しみにきたのはない。勝利を目指して闘いに来た」という挨拶は素晴らしかったですね。何と多々藍那認証利するかというと「偏見や差別と闘い勝利してインクルーシヴな社会を創るため」なんですね。IOCのバッハ会長も「五輪が平和を創れないのはわかってる」なんて言わずに「戦争をやってる社会と闘い平和な社会を創るために闘っている」くらいの言葉を言うべきでしたね。嗚呼。晩メシはヴェルディ『ドン・カルロ』を見ながら。スカラ座2008年の舞台。スバラシイ演奏と舞台なんだけどどーしても同じスカラ座のゼッフィレッリの舞台の凄さやパヴァロッティなどの声をを思い出してしまいますねえ。嗚。。
8月28日(水)
タケ小山さんの『日本のゴルフここまで書いたら○される』(財界展望新社)読了。《結局ゴルフや野球はテレビ局と広告代理店がガッチリ組んでいて仕組みを崩すのが難しかったけどJリーグを初めとしたや後発のプロスポーツはそれを反面教師に新しいやり方を構築している。バスケットボールのBリーグは全国各地にアリーナを造っているし「箱」を持つ重要性がここにきて周知されたってことだと思います》野球やゴルフは野球やゴルフをやる人=発展させる人の手に…ということですね。親会社はスポンサーに…メディアはジャーナリズムに…ということで全ては発展すると思うのですが読売新聞社は築地の跡地をどーするつもりでしょうねえ?ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは高野連が考え始めた「野球7回制」について。そもそも野球は回数無制限の21点先取制に始まり12回制になったあと9回制に落ち着いたわけでルールの変更は時代に合わせて積極的に考えるべきですがそれが真夏の高校野球(甲子園)の猛暑対策になるかどうかは疑問ですね。それに新聞やネットに登場する賛否両論の意見が高校野球の監督ばかりで当事者(高校生)の声がまったく出ていないのは不思議ですねえ…という話をする。高校生を無視して(大人だけで)高校野球をやってる現状こそあらゆる高校野球問題の根源でしょうね…と話してラジオを終えたあと黒兵衛と散歩。九州地方はタイヘンだけど南関東は少し暑さが減じて風が爽やか。但し湿気はまだ高く散歩は汗だくになりますね。ワン。今日のデスクワークは連合通信の連載「スポーツ玉手箱」を書く。朝ラジオで喋ったことを短く纏めて送稿。晩メシは颱風のニュースを見ながら。これだけ速度の遅い颱風は知らないですね。この先こちらにも曲がってくるのかな?勢力は落ちるのかな?心配。
8月27日(火)
タケ小山『日本のゴルフここまで書いたら○される』読み進む。一気に読めると思ったらそーではない骨太の一冊。著者本人から是非読んでほしいと送られてきた理由がわかった。日本のテレビのゴルフ番組が《現在どんな番組を流しているかといえばお笑い芸人やタレントが出てきてわちゃわちゃやってるモノが多い。アメリカではまずプロの試合の中継があってソレから業界のニュースがあって残りにレッスンの要素が入ってくるぐらいですね。一方日本では9割くらいがレッスンでニュースなんてものはまず放送されませんね。これの何がダメかというとゴルフのナレッジ(知識)が広がらないからです。ゴルフメディアというのはゴルフの知識を広めるものでありよいスコアを出すためのものじゃないんですよ》ゴルフをスポーツに置き換えても同様のことが言えるようですね。試合の勝敗や日本人選手の活躍の裏話を報じたところでスポーツに対するナレッジは広がりも深まりもしませんからね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。颱風のせいで気温は少し下がったかもしれないが湿度は非常に高いようですね。何日か前からエアコン本体から水がポツポツと漏れ出したのも湿度が高いせい?ワン。午前中にエアコン修理の人が訪れ水漏れを止めてくれる。部品を交換したらしいけど原因はよーワカラン(>_<)午後からはネットの光回線の不具合を調べにNTTの方が来てくれる。若い工事人が非常に丁寧に調査してくれて電柱からの引き込み部分を修理してバッチリ動くようになる。とはいえ故障の実体やっぱりよーワカラン(>_<)現代社会はブラックボックスだらけですね。嗚呼。晩メシは昨日NHKを録画した『映像の世紀バタフライエフェクト』を見ながら。太平洋戦争の「宣伝戦」を見ながら。日映(日本映画社)対ハリウッドの戦い。戦争は「嘘の応酬」でもあるんですね。東京ローズの悲劇も悲しいですね。何も悪いことをしていないと思っていた女性が長年収監されるのですから…最近読んだ『ゲッペルスと私』の著者ブルンヒルデ・ボムゼルの悲劇と重なりました。
8月26日(月)
ベッドでの読書はタケ小山さんの『日本のゴルフここまで書いたら○される』(財界展望新社)。先週水曜に送られてきて3分の1くらい一気に読んだが続きを読み出す。オモシロい。そもそも日本のゴルフはスポーツとしても庶民のレジャーとしても中途半端なまま特権階級の富裕層だけで楽しむように考えられてきたワケですね。それも中途半端な富裕層だから自分のことしか考えない。日本のゴルフ界のことなんか考えていない。ゴルフ人口が減ってゴルフ界全体が斜陽になっても自分の問題じゃないから問題にしない。そんな無茶苦茶をタケさんは是正しようとしているが…嗚呼。何やら高校野球や大学野球やプロ野球のように自分の狭い野球界のことしか考えない組織にホント酷似してますね。プロ野球選手にゴルフ好きが多いのはそのためか(苦笑)?ワン。ベッドを出て颱風はなかなか来ないなあと思いながら汗をかきかき黒兵衛と散歩したあとデスクワークはフォーラムエイトの機関誌『Up and Coming』の連載「スポーツは教えてくれる」を書く。テーマはパリ五輪でジョン・レノンの『イマジン』がオリンピックの開会式で毎回歌われるようになったこと。共同通信にも書き『ZAITEN』にも連合通信にも書きましたがこの話題は手を変え品を変えて書き続けたいですね。何しろ「歌の力」でオリンピックを「目的は平和」というマトモな軌道に乗せるかもしれない話題ですからね。晩メシは颱風情報を気にしながら吉本新喜劇を見て『映像の世紀ベタフライエフェクト』は録画してベッドへ。
8月25日(日)つづき
ベッドを出て黒兵衛と散歩。そう言えば水木しげるさんの『劇画ヒットラー』に《彼(ヒットラー)はワーグナーのオペラを全曲暗記しており全部それを口笛できかせしかも非常にうまかったという》との記述があったけどコレは明らかに間違いですね。ワーグナーの創ったオペラ(楽劇)は全部で14曲。1曲が約3〜6時間で4曲で1作品となってる『ニーベルンクの指環』だけでも合計約13時間。ヒットラーは白鳥の騎士が活躍する『ローエングリン』が好きだったらしいけどそれも約5時間ですからね。ヒットラーの口笛はサワリ(ライトモチーフ)を部分的に吹いたり有名なアリアや合唱曲を吹いていたのでしょうね。ヒットラーは『指環』の「愛の復活のテーマ」(バーンスタインが見事に『ウェストサイド・ストーリー』にパクった美しいメルディ)も口笛で吹いたのかな?マサカ!ワン。颱風は逸れるのかな…と思いながらデスクワーク。晩メシは『日曜美術館』村上隆氏の「もののけ京都」を楽しみながら。「洛中洛外図」も「風神雷神」も「青龍白虎朱雀玄武」も見事でしたね。続けて神田伯山の講談「阿武松」と「お岩誕生」を楽しむ。コレマタ見事でした。
8月25日(日)
ブルンヒルデ・ボムゼル+トーレ・D.ハンゼン『ゲッペルスと私 ナチ宣伝相秘書の独白』(紀伊國屋書店)読了。赤と黒のボールペンで傍線引きまくってメッチャ勉強になった一冊でした。現在も存在する独裁政権と民主主義の衰退に何とかストップをかけねば…と思っていたら最後に石田勇治東京大学大学院教授が日本の現状に即したマトメを記されてました。《ヒトラーの時代がまたどこかでかつてとまったく同じように繰り返されることはないだろう。だが民主主義体制の下でも主権者である国民がブルンヒルデ・ボムゼルのように世の中の動きに無頓着で権力の動きに目を向けず自分の仕事や出世など身の回りのことばかりに気を取られていれば為政者は易々と恣意的な政治や自分本位の政治を行うだろう。それに批判的精神を失ったメディアが追随すれば民主主義はチェックとバランスの機能を失い果てしなく劣化していく。これは他でもない現在の日本で起きていることである》そう。自民党の総裁選など《自分本位の政治》丸出しでソレを競馬の予想屋のように誰が勝ちそうかと話してる《批判精神を失ったメディア(政治ジャーナリスト)》の現状がどんな日本の将来を形作るのか…傍観者でいることはやめなければイケマセンね。そういう本線とは別の話になりますが著者である「独白者」の名前について一切触れられていないことはチョット気になりました。ブルンヒルデBrunhildeという名前は北欧神話をもとに創ったワーグナーの楽劇『ニーベルンの指環』の主人公。世界を支配する「指環」の争奪戦のなかで世界を救うことに失敗した英雄ジークフリートの妻がブリュンヒルデ。最後に「指環」を手にして燃え盛る世界の中に飛び込んで死にライン川の大河の水が全てを押し流し世界は無に帰してワーグナーの楽劇は美しい「愛の復活のテーマ」で終焉を迎える。そんな壮大な物語の偉大な最高の女性の名前をつけたこと(つけられたこと)に何も触れていないのは残念…というよりチョット不思議ですね。ヒトラーはワーグナーの音楽が大好きでおそらく『ニーベルンクの指環』の結末を知っていたはずですから。すべては無に帰して……愛が復活する……?
8月24日(土)
『ゲッペルスと私』読み進む。政治学者ハンゼンの解説はトランプの出現に代表される最近の欧米の右翼ポピュリズムの台頭が1930年代にヒトラー&ムッソリーニが出現した時代に酷似していることの詳しい検証へと進む。右翼ポピュリストの政治家に取り込まれる大衆と政治に絶望する大衆&無関心派の大衆の三極分離という構図も確かに1930年代とソックリなのですね。怖ろしいことです。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。暑さに慣れることはあっても酷暑に慣れることはないですね。ワン。今日は近所の公園で夏祭り。ヨメハンは昼間から子供たちの神輿の練り歩きにも付き合ったらしいけど小生は夕方から隣家のピエールさんを誘ってビールやワインやタコ焼きを楽しみに公園へ。櫓も組まれていて和太鼓演奏や盆踊りを見ながら酒三昧。子供たちや御近所の人もいっぱい集まって楽しくワイワイガヤガヤ。最後の籤引きで大盛りあがり。小生の番号は1番違いの前後賞で外れ。しかし思い切り呑んで話して楽しいひとときでした。オリンピックなんかよりもこういう地元のイベントこそ大事にすべきですね。
8月23日(金)つづき
イロイロ仕事して夕方から『ニューズ・オプエド』。ゲストは小林信也さんと山本敦久さん。高校野球の解説では小林さんの根源的批判が大爆発。メディアは美化して語ってるけどプレイの多くは勝利至上主義の汚いプレイが多く「高校野球を見ると腹が立ってテレビをぶん殴りたくなるほど精神衛生上悪い」。なるほど。パリ五輪については小生は五輪がレノンの『イマジン』を選んだことを評価(蔵出し音楽参照)が山本さんはIOCの「汚い延命策」と非難。確かにその通りですが「歌の力の大きさ」に期待したいですね。小林さんは「歌の力とスポーツの力の融合に期待」…等々イロイロ有意義な会話を積み上げることができました。こういうネット番組をやっていると日本の選手のメダル獲得の話題しか取り上げないマスメディアを批判したくなりますが小生は9月4日(水)にBSフジの『プライムニュース』に出演してオリンピックと平和について話します…と『オプエド』の最後にマスメディアの番宣(笑)。この企画は一度岸田首相の総裁選不出馬でポシャりましたけど2度も政治に負けることはないでしょうね(爆)。『オプエド』のあと『チコちゃん』見ながら晩メシ。チコちゃんも最近はNHKの番宣がらみのゲストが多くなりましたねえ。あ。小林信也さんに教えてもらいましたがパリでは五輪のマラソンと同じコースで2万人参加の市民マラソンも行ったそうです。山本敦久さんも言ってましたが五輪は「見るスポーツ」として発展したけど「やるスポーツ」をどう取り入れるかが今後の課題でオリンピックを改革できるかも…と。なるほど。大きなポイントですね。
8月23日(金)
『ゲッペルスと私』はゲッペルスと宣伝省の秘書をしていたブルンヒルデ・ボムゼルの独白部分を読了。政治学者トーレ・D.ハンゼンの鋭い解説に突入。《ボムゼルの語りは独裁の成立を黙認しその後も独裁体制の下で肉体的にも精神的にも生きる(生き残る)とはどういうことなのかを私たちに示している。しかもまた彼女は西欧民主主義がないがしろにする昨今のポピュリストたちをただ傍観することが何を意味するのかも示唆している。現在106歳のポムゼルが私たちの関心を引くのは包み隠さず語られた彼女の「臆病さ」と非政治的な態度の中にかなり前から勢いを盛り返してきたある傾向が垣間見られるからである。それは難民の運命や民主主義のエリートに対する激しい憎悪や民主主義とヨーロッパ統合に宣戦布告した右翼ポピュリストたちの新たな台頭を眼前にして示される底知れぬ無関心と政治意識の低さと無力感である》現代の多くの若者たちも《ポムゼルと彼女の周囲の人間がそうだったように受動的で無知で無関心な態度で目下の情勢を眺めているのではないだろうか?現代の若者もやはり非政治的なのではあるまいか?現代の社会を担う中道派の市民や各世代が政治不信に陥っていること自体が民主主義の本質的危機ではないだろうか?私たちは受動的な態度と無気力によってまたあの暗黒の1930年代に戻ろうとしているのではないか?》そして解説はトルコのエルドアン大統領の独裁を一例として取りあげアメリカ&ヨーロッパに蔓延ってきた「右翼ポピュリスト政治家」たちと「黙って受け入れる受動的市民」を批判する。日本も大差はないようですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。
8月22日(木)
『ゲッペルスと私』は終戦を迎えて著者の反省悔恨の弁が続く。《私たちは従順であることを強いられた。子供を従順にするには教育を厳しくし時には罰を与えるほうがいい。そのほうが簡単なのよ。そのほうがすべてうまく機能するし秩序も保てるわ。そうする価値があるかどうかはまた別の問題だけれどね。テレビでまだ小中学生のような若い人たちが議論をしているのを見ると私はよくこう思ってしまうの(略)昔の私たちは愚かだった》今も子供たちを「従順に」育てようとする人は少なくないですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。相変わらず暑い。とはいえ昨晩深夜から朝方にかけて雨。それだけに少しは気温も低めか。但し太陽がでればオジャン。気候変動と猛暑の時代のイソップは「北風」を善人に「太陽」を悪人に書くのかな。ワン。終日デスクワーク。高野連は夏の甲子園の猛暑対策として9回制を7回制に短縮することを考え始めたらしい。ルール変更はイイことだが日本一の野球高校を決める必要があるのかどうかも討論してほしいですね。晩メシ時と晩メシ後に久し振りにバーンスタインの自作自演オペレッタ『キャンディード』をDVDで観る。これはレニーの『ウエスト・サイド・ストーリー』以上の大傑作と言える名作ですね。クリスタ・ルートヴィヒの名唱名演技も最高ですね。
8月21日(水)
『ゲッペルスと私』はついに終戦。家族に会うため爆撃で破壊された自宅に帰っていた著者は仲間のいる宣伝省の防空壕に戻る。そこでソ連兵に逮捕されてゲッペルスとの仕事内容等を尋問され5年間も監禁状態に。もしも宣伝省の防空壕に戻らなければ逮捕されなかったはず。《あんな激動の時代に運命の手綱を自分で操れる人なんていやしない/ナチスに対抗して何かできることがあったのではないかと現代の人が考えるのは当然かもしれない。でもそれは不可能だった。命がけでなければそんなことはできなかった/あれは全て巨大な犯罪だった。時を置いて振り返ればそれはよくわかる。でもあの時は…》今も「巨大な犯罪」はないとは言えないですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマはパリ五輪でパリの地下鉄や宿泊費がべらぼうに値上がりした話。地下鉄一区間が340円から650円に値上げなんて尋常じゃないですね。小生の知ってるフランス人の友人は五輪特別料金なんて嘘で五輪後も値上げは維持されるだろうと訝ってます。嗚呼。ワン。ラジオのあと黒兵衛と相変わらず猛暑のなかを散歩。シャワーのあとイロイロ仕事してるとタケ小山さんからゴルフの新刊が届く。『日本のゴルフここまで書いたら○される』(財界展望新社)。「○される」とは「どうされる」のかわからないが読み出したらオモシロくて止まらない。アメリカは安価でゴルフができるパブリックコースがほとんどなのに日本ではほとんどが高価な会費が必要なパブリックコース。その他日本のゴルフ界のオカシナことがワンサカ書き連ねてある。多くが日本のスポーツ界にも当てはまることですね。日本にはスポーツをカルチャー(みんなで育てる文化)と捉える考え方が生まれてないのですね。スポーツ(野球やゴルフ等)を利用して金儲けしてるヤツは誰だ!?晩メシは昼間NHK-BSを録画した映画『杉原千畝スギハラチウネ』を見ながら。彼の正義感や頑張った生涯はよくわかりましたけど映画としてはイマイチ纏まりがほしかったですね。
8月20日(火)
非常に興味深く『ゲッペルスと私』読み進む。著者が初めてゲッペルスの演説を聴いたときのことを「彼は卓越した役者だった。それけよ」と回想している。「小さな身体で怒鳴っているのを私たちは目の当たりにした。ふだんのエレガントな彼との落差は信じられないほどだった」そして体育館のような広いスペースを埋めた大勢の聴衆は「我々は総力戦を望む」と叫んでいた。「人々は叫ばずにはいられなかった。たった一人の人間に魔法をかけられてしまったかのように」呆然とする若い女性(著者)にナチスの軍人が囁きかける「拍手くらいしたら?」ナチズム(ファシズム)の集団催眠は怖いですね。今も変わらない風景があるかな?ありますね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。深夜から朝方にかけて少し雨が降ったようで水冷式の冷房が機能するのか木陰を吹く風が少々爽やか。しかし太陽が照るとアッという間に蒸し暑くなる。ワン。仕事をいろいろしながらやっぱり我が家の光回線に不備があるようでNTTに電話。ナンヤラカンヤラと会話をする打ちにアッという間に2時間くらい経つ。デジタル社会はまったく不便としか言い様がない。回線の故障らしくそれを修理に来てくれる作業員の手配にマタ時間がかかる。デジタル社会への「進化」は我慢を伴うものですね。BS-NHKで『舞妓はレディ』をやっていた。周防監督が『マイ・フェア・レディ』を京都の舞妓でパロった楽しい映画。The rain in spain steys minly in the plain.は〽京都の雨はたいがい盆地に降る…となる。封切りのときは祇園町の近所に住んでた田畑智子さんが古くからあった『酒肆G』に宣伝に来てたけど『G』ももうなくなりましたね。光陰如矢。嗚呼。
8月19日(月)
『ゲッペルスと私』読み進む。1936年のベルリン五輪の頃までは多くのドイツ国民は新生ドイツ(ナチスドイツ)に新しさとエネルギーを感じ五輪も思い切り楽しみ誇りに思っていたようですね。その空気に変化が現れるののは38年の水晶の夜事件からなんですね。それまで仲良くしていたユダヤ人家族にも変化が表れ重苦しい空気のなかで戦争が始まる。しかしナチスドイツがパリを占領する頃まではまだまだドイツ国民は裕福な面もあったのですね。このようにナチスドイツ社会の日常を内側から詳細に描いた本を読むのは初めてで驚きの連続です。ワン。ベッドを出て相変わらずの猛暑のなか黒兵衛と散歩。帰宅してシャワーのあと仕事を始めると光回線に不具合が生じたらしく『ZAITEN』の校正がFAXで送れなくなった。それはスキャンしてパソコンに取り込んだポケットWi-Fiを使って送ることができたがヨメハンのスマホがつながらないと言う。そこでNTTに電話するとソフトバンクに電話しろと言う。ソフトバンクに電話してコードを抜いたり挿したりしてもダメで結局NTTの問題だという。そしてNTTの別の部署から今日か明日に電話させるという。このやりとりに2時間以上かかってくっそーと思って仕事をしていると急にNTT光回線がつながった。つくづく不便な世の中になったもんだと呆れるほかないですね。くっそーと思った苛立ちは晩飯食いながら吉本新喜劇のすち子さんの笑いで癒やす。嗚呼。
8月18日(日)つづき
イロイロ仕事したあと晩メシは昨日のTBS『報道特集』を録画で見ながら。総裁選など自民党の話題は候補者が多くても金太郎飴で代わり映えしない。キングメーカーは麻生某?冗談じゃないですよね。メーカーは麻生某でもドライバーはアメリカですからね。嗚呼。それより金平茂紀さんが澤地久枝さんにインタヴューしているのが凄かった。90歳を過ぎた今も「9条の会」の集会に参加しておられて矍鑠とした口調でこの国が戦争へ進もうとするのを阻止しようとされている。頭が下がります。もで上野の東京文化会館上野の東京文化会館で確か三枝成彰さん作曲のオペラ『特攻』を見に行ったときロビーでバリトン歌手の岡村喬生さんに澤地さんを紹介されたことがあった。澤地さんの戦争の本も読み直さねば。久し振りにNHK『ダーウィンが来た!』で恐竜の話を楽しんだあとEテレで『日曜美術館』は大原美術館で日本の近代絵画の勉強。森村泰昌さんの解説がオモシロかった。過激なパフォーマンスをされるアーティストなのに物凄く普通のオジサンの身なりだったのが凄いですね。続けて酒呑みながらNHKスペシャル『最後の1人を殺すまで〜サイパン戦発掘・米軍録音記録』を見る。酒呑みながら見られない凄絶な戦い。「生きて虜囚の辱めを受けず」という「戦陣訓」が軍人のみならず民間人の心にも染みこんでいて米兵は「皆殺し」しなければならなくなったのですね…嗚呼。
8月18日(日)
『メディアと権力』はやはりベッドのなかで読む本ではない(机の上で勉強する本である)と判断してベッドでの読書は以前から読みたい読みたいと思っていた本にチェンジ。ブルンヒルデ・ボムゼル+トーレ・D.ハンゼン『ゲッペルスと私 ナチ宣伝相秘書の独白』(紀伊國屋書店)を読み始める。103歳のなったナチ宣伝賞元秘書が「昔話」を語り出した興味深い一冊。1933年ナチスが政権を奪うまではユダヤ人とも普通に暮らしていた子供時代から語り始める話は極めてオモシロい。政治とまったく無縁だった若い女性が新しい動き(ナチス)に無意識に喝采してしまう様子がまず描かれている。現代でも十分起こり得る話…否起こっている話ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。チョイと雲が多く太陽が隠れてるので久し振りに散歩の距離をチョイと伸ばす。帰宅の頃にポツポツと狐の嫁入り。しかしソレだけ。隣町の藤沢市はゲリラ豪雨になったらしいが鎌倉にはほんの少しの慈雨もナシ。嗚呼。ワン。
8月17日(土)
ベッドのなかで『メディアと権力』読み進む。「政府系新聞」と「政府を支持する新聞」の違いは頭に入れておかねばならないけど現在のどの新聞も何らかのカタチで政府の世話になっている(記者クラブのスペースを無料で借りていること等)を考えればドレもコレも「政府系新聞」と言えなくもないわけですね。嗚呼。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。颱風は見ない関東にとっては空振りに終わりました。雨もショボっとしか降らず風もそれほど吹かず洪水や暴風雨に見舞われた地方の方に較べれば幸いだったと喜ぶべきでしょうが暑さばかりが増して雨の降らない異常気象の地域も不穏な雰囲気ではありますね。暑さのなか相似や部屋の整理もする気にならずデスクワークいろいろ。昨日の『オプエド』でゴルフの芝目の読みにくいグリーンを「ジェームズ・ジョイス」と呼ぶ話は五輪ではなく全米女子オープンで優勝した笹生優花選手を話題にしたときの6月4日付東京新聞のコラムだと気付いたのでタケ小山さんと小川朗氏に記事を添付してメールで訂正。しかし誰が「ジェームズ・ジョイス」なんて「高度な比喩」を使ったのでしょうねえ(>_<)高校野球で早実高が内野を6人にして投手の横を守らせるシフトを敷いたとか。これはショートストップ(遊撃手)が昔は2人いたときの守備位置で新しいことではないですね(^_^)。最近のあまりの暑さに暑気払いとして久し振りに『鮨処もり山』へ。美味しいお寿司に舌鼓。鰯の刺身も美味しかったけど土瓶蒸しが登場。もうすぐ秋ですねえ。
8月16日(金)つづきのつづき
『オプエド』のあとNHKで「パリの日本語漫画喫茶」のルポを見ながら晩メシ。パリ(フランス)では『ワンピース』も『ドラゴンボール』も『ナルト』も大人気。大学生や社会人や子供やインテリの人などいろいろインタヴューしていてオモシロかったしパリで日本の漫画をフランス語に翻訳出版している日本語が堪能なフランス人のプロデューサーは一番好きな漫画を手塚治虫の『火の鳥』と言ってたけど彼と彼女らにサルトルやカミュやレヴィ=ストロースは読んでないのか?と訊いてほしかったですね。ちなみに我が家の隣人のフランス人のモンティさんは開高健の『ロマネ・コンティ1935年』などの短編を愛読していますね。
8月16日(金)つづき
夕方から『ニューズ・オプエド』はプロゴルファーのタケ小山さんがMCで小生とゴルフ・ジャーナリスト協会会長の小川朗さんがゲスト。オリンピックと『イマジン』のことや真夏の高校野球のナンセンスなことなどをイロイロ喋らせてもらったあと日本のゴルフ事情についてイロイロ教わる。ゴルフ界は野球界とよく似ていて組織がバラバラ。みんなスポーツ(ゴルフと野球)のことを考えずにスポーツを利用して自分が儲けることばかり考えてるんですね。嗚呼。2024年6月4日の東京新聞「筆洗」に芝目の複雑なラインを『ユリシーズ』や『フィネガンズウェイク』などで有名なアイルランドの作家の名前を使って「ジェームズ・ジョイス」と言う(芝目もジョイスも「読みにくい」から)というコラムがあったので小山&小川両氏にこの話を振ると両氏とも「聞いたことがない」との返事。小山氏は「アメリカで10年以上生活したが聞いたことがない」小川氏も「自分はジョイスと誕生日が一緒だが(笑)聞いたことがない」とのこと。この「高尚なギャグ」は何処で使われているんでしょうねぇ?「筆洗」氏は「ゴルフのスラング(俗語)として使われているそうだ」と書いているのだが…。
8月16日(金)
ベッドでの読書は中央公論社が1999年に発行した『日本の近代全16巻』のなかから『第14巻メディアと権力』の再々熟読を始める。そう言えば最近の日本のメディアを批判したオモシロそうな本に出逢わないですね。そもそも本を読む人が減ったからかな?メディアがSNSなど多様化して論争がなくなったからかな?メディアと言っても活字は誰も読まないしテレビはヴァラエティとエンタメばかりだしSNSは自分の主張(友言えない独断の意見)の言いっ放しだし…まぁこんなときこそ半藤&保阪両氏の意見に従って歴史書を読みましょう。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩&雲古をサッサと済ませて「非常に強い颱風」が関東に迫っているというので庭の片付けをしたり滅多に閉めない雨戸を閉めたり。故・枝雀師匠の川柳に(と言っても彼らしく五七五など全然守ってないのですが)「傘」という御題で「持って出たからにゃあ降ってもらわな」という名句があった。ソレに習って颱風も「準備したからにゃあ来てもらわな」なんて思ってしまうがどうやらこの「(不埒な)期待」は外れて雨も風も南関東はちょっぴりでしたね。
8月15日(木)
終戦記念日。武道館での式典をNHKしか中継しないというのは何故?1964年の東京オリンピック開会式はテレビの全放送局が中継したけど…。A級戦犯を「勝手に」合祀した靖国神社に多くの政治家が参拝するのは何故?日本国は東京裁判の結果を受け入れたのじゃないの?などと思いながら式典はネットで見る。甲子園では黙祷をしたのかなぁ?ベッドでの読書は半藤一利&保坂正康『そしてメディアは日本を戦争に導いた』(東洋経済新報社・文春文庫)読了。全ジャーナリスト必読の一冊ですね。半藤氏の最後の言葉=「歴史を知れば道がわかる。方向はわかる。道を誤らないために歴史を勉強するのは本当に大切なんだよ(略)いまの若い「自称ジャーナリスト」たちは不勉強だね」。半藤さんは亡くなってしまったけど保阪さんには一度戦前の政府とスポーツの関係について聞いてみたいですね。本書ではスポーツやオリンピックにまったく触れられていないけど戦前「日本を戦争に導いたメディア」がどのようにスポーツを利用したか…今もどのように利用して日本を「誤った道」に導いてるのか…あ…それを書くのは小生の仕事ですね…ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。嵐の前の熱帯日。南関東は颱風も逸れそうだけど…どうかな?久し振りに雨は降るのかな?ワン。終日原稿書きは『ZAITEN』の連載『今月のスポーツ批評』。パリ五輪でレノンの『イマジン』が歌われたことの重要な意味(「蔵出し音楽」参照)とソレに気付かないメディアの情けなさについて書く。ドイツのメルケル元首相とニナ・ハーゲンの「〽カラーフィルムを忘れたのね」との関係やルー・リードとチェコのベルベット革命の関係についても触れる。「スポーツ(アスリート)の力」+「歌(イマジン)の力」=「平和への力」とならないか?
8月14日(水)少し戻って…
ベッドのなかで『そしてメディアは日本を戦争に導いた』読み進む。戦前や戦中に一つの新聞(メディア)が軍部や政府から発禁処分を受けると他の新聞が喜んだのですね。発行部数を横取りできるから。そこにメディア全体のジャーナリズム精神など微塵も存在しなかったわけですね。小生にもそういう経験がいくつかありました。巨人が選手の交通事故を隠蔽したことをある雑誌(月刊誌)で追究したところが巨人が急に様々な取材許可を同じ出版社の週刊誌に出して月刊誌の編集長は社内で孤立してしまったんですね。そんなことを仕組んだ球団の親会社が新聞社だったことに小生は唖然としましたが日本のメディアはそうしてあらゆる権力に(第四の権力にも)切り崩されていくんですね。最近も権力に切り崩されたスポーツジャーナリストがいましたね。ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマはパリ五輪や最近のスポーツに見られた大きな特徴について。それは暴力行為の減少。パリ五輪では「疑わしい判定」が続出しましたがソレに抗議して暴力沙汰になるなんてコトは(小生の知ってる限り)皆無でしたね。昔は五輪でも選手やコーチの暴力沙汰がよくあったのに…最近のメジャーの野球でもかつては名物でもあった乱闘が消滅したようですね。審判の権限(選手に暴力行為があれば退場させる権限)が強くなったなどのルール変更もあるけどそもそもスポーツは古代ギリシアや近代イギリスのように暴力による権力奪取を否定する民主主義社会にしか生まれない文化。最近のスポーツ界の暴力完全否定の風潮はやがて最悪の暴力(戦争)も否定する力になるかな?という話をする。ラジオのあと激暑のなか黒兵衛と散歩。雨が全然降らないけど颱風で纏めて降るのかな?と思いながら帰宅すると岸田首相総裁選不出馬のニュース。間もなく今夜のBSフジ『プライムニュース』の「オリンピックと戦争と平和」の企画を延期との電話がプロデューサーから入る。まぁ次の自民党総裁に誰が…なんて政局予想の話はできないのでシャーナイかもしれないけど広島出身の総理が核軍縮なんて口先だけだったという話やオリンピックを日本のメダルでしか捉えられない総理の限界くらいは話せるので政局評論家と入れ替えなくても良いのになあ(笑)…なんて思いながら夜晩飯食いながらTBSの『報道730』を見ていると保阪正康さんが「戦争で何百万人も亡くなった人々を追悼する日の前日に発表することか!?」と怒って(嘆いて)おられた。そう言えば岸田首相は会見で総裁選不出馬のあとは「一兵卒として」と何故か兵隊用語を何度も使っていた。「一党員として」と言えばイイのに戦争を知らない人(身近な人から聞いていない人)こそ兵隊用語を安易に平気で口にするんですね。小生は親父から「一兵卒」の辛さ悲しさ侘しさをよく聞かされたので「一兵卒」という言葉を軽々しく口にすることなどできませんね。嗚呼。
8月14日(水)
臨時ニュースです(笑)。本日テレビで「オリンピックと平和」について話す予定だったBSフジ『プライムニュース』は「岸田首相の総裁選不出馬」のニュースに差し替えとなり延期となりました。オリンピックが政治に負けた?(苦笑)
8月13日(火)
半藤一利&保坂正康『そしてメディアは日本を戦争に導いた』読み続ける。政府や官憲のジャーナリズムに対する弾圧は確かにあったがそれ以上に《商売が先立つと言論は守れない》ということなんですね。日露戦争の報道で《戦争報道は儲かる》と《歴史から学んだ》メディアは国家と一体になって戦争を推進していったわけですね。「平和や文化というのは本来は商売にならないんだね(半藤)》なるほど。だから平和運動のはずのオリンピックも報道機関は国別対抗メダル獲得合戦にしてしまうわけですね。パリ五輪の放送でも「国家の威信を賭けた戦い」というアナウンサーの言葉を2度聞きましたがそのアナウンサーは「国家の威信」という言葉の意味を本当にわかってるのかな?ワン。ベッドを出て猛烈な殺人的熱暑のなか黒兵衛と散歩のあと明日の『プライムニュース』でオリンピックの開会式が『イマジン』を「採用」したことへの評価を固めるためベルリンの壁崩壊に力を発揮したニナ・ハーゲンの「♪カラーフィルムを忘れたのね」やデビッド・ボウイの西ベルリンでのコンサートやソ連崩壊の力になったビートルズとエストニアの歌手イヴォ・リンナの「♪ヘイジュード」やチェコのビロード革命を導いたルー・リードとヴェルヴェット・アンダーグラウンドや天安門事件&香港民主化に影響を与えたテレサ・テンの「♪月が私の心を映してる」などを調べ直す。バッハIOC会長の閉会式での言葉。「五輪は平和を作ることができないのは分かっている。しかし五輪は平和の文化を創り世界をインスパイアすることができる」この言葉はエクスキューズではなくポジティヴな言葉と理解したいですね。
8月⒓日(月)
ベッドでの読書は終戦記念日が近づいたこともあって半藤一利&保阪正康『そしてメディアは日本を戦争に導いた』(東洋経済新報社)。2013年10月に発刊された直後すぐに買って読んだので10年経っての再読になるが「戦争の語り部」として貴重な御両人の現在の日本に対する「危機感」を再確認。なるほど10年前に既にメディア(ジャーナリスト)の堕落は度しがたい状態だったのですね。保阪氏はジャーナリスト養成の専門学校を批判したあと「いくら専門学校を出たら仕事をもらえるからといってもこれじゃ詐欺だ。もっと基礎的な知識を蓄えてからジャーナリストになるべきですよ」と言う。その通り!半藤氏に昭和史の取材に来た記者は石原莞爾を知らなかったという。「活字メディアの質も心配ですけれど放送というか映像メディアのジャーナリストのほうがもっとひどいかもしれない。(略)石原莞爾のことさえ知らないんじゃ(略)こちらもまともな話はできない」そう言えば昔R・ホワイティングさんと一緒に夏の甲子園に取材に行ったとき4〜5人の記者が集まってきてインタヴューが始まったのでホワイティングさんが「飛田穂洲の精神がまだ生きてるかどうかを見に来た」と言ったら高校野球を取材している記者の誰一人として飛田穂洲のことを知らなかった。スポーツ・ジャーナリストの堕落も30年前から始まってましたね。今年のパリ五輪のテレビ放送で「国の威信を賭けた戦い」と口にしたアナウンサーを2度耳にしたけどIOC憲章に「オリンピックは国の闘いではなく個人とチームによる闘い」と書かれていることを知らないのかな?朝4時に起きてパリ五輪の閉会式を見る。長い。時間が長すぎる。それに選手がぞろぞろ出てきたとき概ね国ごとに分かれていたのは残念でしたね。1964年の東京五輪では国別の感じはなくゴチャゴチャでしたからね。そのときは国立競技場に入る選手たちに四斗樽で樽酒を振る舞ったけどパリはワインを出さなかったのかな?少し寝直してから黒兵衛と熱波のなか散歩。南関東は颱風も逸れて雨がまったく降らないですね。ワン。午後から明後日水曜の夜のBSフジ『プライムニュース』に出演することが決まったので番組のスタッフとZOOMで打ち合わせ。オリンピックと平和(戦争)について。レノンの『イマジン』が今後どう使われるかで五輪の価値が決まりますね。晩メシはTVKで吉本新喜劇を見ながら。五輪という非日常よりヨシモトの日常のほうが平和的かな?吉本興業が政府に近づいたりしなければ…ですけどね。
8月11日(日)
ベッドで『まんがで読破 平家物語』(イーストプレス)読破。横山光輝版の『平家』には詳しく書かれていなかった木曽義仲の藤原基房の娘略奪(関白志望)や壇ノ浦を生き延びたあとの建礼門院徳子のエピソードなど異なる点もいろいろあるのでこの漫画も孫に推薦することを決める。ワン。ベッドを出て影を求めて長女&長男と黒兵衛の散歩。この異常気象の暑さのなか午前9時を過ぎて犬の散歩をする人など皆無ですね。常に少数派の道を歩くのが我が家の家訓かな(^0^;)ワン。シャワーを浴びたあと映画鑑賞は『ビリー・ホリデイvsザ・ユナイテッド・ステーツ』。黒人奴隷への虐待を非難する歌『奇妙な果実』を歌わせなくするため麻薬の使用でナントカ逮捕しようとする合衆国麻薬取締官の長官とビリー・ホリデイの闘いを描いたなかなか素晴らしい映画でした。黒人に裏切り者と非難された黒人の麻薬取締官は最後にビリーと恋仲になり不幸のどん底を生き抜いたビリーも束の間の幸福を味わうのだが麻薬取り締まりで終始政治的に動いてビリーを逮捕しようとした長官はビリーの死後J・F・ケネディ大統領に表彰されるのですからアメリカという国は複雑ですね。ジャズ歌手のビリーもシャンソン歌手のピアフもオペラ歌手のカラスも最高の女性歌手が全員不幸な生涯を生き抜いたのは何故かな?日本の社会には美空ひばりと神戸芸能社の映画を作るパワーと善意が残されてるかな?午後イロイロ仕事したり長男と酒呑みながらパリ五輪を見たり。北口選手の金メダルは見事。他の選手の活躍も見事。レノンの『イマジン』は開会式だけでなくいくつかの競技場でも流されたようだけど素晴らしいことですね。♪国境もなく国もなく宗教もないことを想像してみて……。この歌詞が今後の全ての五輪で歌われることだけが五輪の救いですね。国際体操連盟の渡辺守成会長が来年3月のIOC会長選挙に立候補するらしい。オモシロい…かもしれない…。明日午前4時からの閉会式を見るため早寝。しかしオリンピック期間中日本のテレビではオリンピックの文化プログラムにまったく触れなかったですね。誰か文化プログラムを報じたメディアを知ってますか?
8月10日(土)
ベッドでの読書『老化と寿命の謎』をいったん休止して『まんがで読破 平家物語』(イーストプレス)を読む。夏休みで孫がやってくる前に彼に推薦できるかどうかをチェック。『平家』は横山光輝の漫画本を既に孫に渡しているが歴史本は同じテーマを複数の角度から読むのがイイですからね。ハイ。この漫画本は中学生相手に合格ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。熱中症を避けて風を求めて影を辿って歩くと殺人的猛暑でも歩けますね。ワン。シャワーのあとデスクワークはオリンピックと平和運動についてチェック。さらに民主主義がスポーツを生んだというノルベルト・エリアスの「文明論」もチェック。そして日本のメディアとオリンピック&スポーツに対する報道の問題点の整理を始める。日本のメディアが日本の国と国民を「戦争に導いた」という半藤一利氏と保坂正康氏の主張もチェック。日本のメディアのスポーツ報道が日本の国と国民をどーゆー方向に導いているのか…をキチンと分析しなければイケマセンからね。午後からパリ五輪のマラソンを見る。なるほどパリの町の美しさが際立ってますね。確か五輪の第2回パリ大会のマラソンでは近道を知っていたパリジャンが何人か失格したけど今回の大会ではそんなことはないですね(笑)。夕方から長女と長男が来宅。みんなでパリ五輪見ながらシャンパンで乾杯。ビールとワインでついつい夜更かし。女子卓球は頑張ったけど中国は強かったですね。ボクシングや柔道やレスリングに体重制があるならスポーツクライミングは身長のクラス分けが必要かな…とも思ってしま。。
8月9日(金)
『老化と寿命の謎』オモシロい。細胞の老化と死が個体の老化と死につながるのなら細胞の老化と死を止めれば個体の老化と死も伸ばせる(防げる?)という理屈で研究は進んでいるらしいけどそこまでして寿命を延ばす必要があるのかな?と首を捻ってしまいますね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。あまりの暑さのせいか今年は蝉もなく力を失っているのかと思ってしまう。ミンミンゼミがアッチの木コッチの木で1匹ずつ孤独に鳴いているように聞こえる。蝉時雨とは程遠い熱波ですね。ワン。帰宅して長崎原爆忌平和式典をテレビで見る。ロシアもベラルーシもウクライナもイスラエルもパレスチナも全部の国を招いて隣同士に座らせて原爆廃絶の祈りを捧げられなかったものですかね。。イロイロ準備して今日の『ニューズ・オプエド』は「パリ五輪特集題7弾!パリから見えたオリンピックの未来」。ゲストは五輪アナリストの春日良一さん&パリで五輪ボランティアをしている原実季さん&パリで五輪見物をしている東京五輪のボランティア日比麻起子さん。女性二人の現地レポートは素晴らしかった。確かにパリ五輪は盛り上がって街中にスポーツが溢れているのは素晴らしいけどパリ在住の富裕層はパリを離れて貧しい人たちは五輪のチケットを買えず多くの観光客と一部のパリ市民が楽しんでいるのが現実とも言えるとのこと。また20か国くらいがナショナル・ハウスを設けてウクライナもロシアの爆撃で破壊されたスタジアムの椅子などを展示していたとのこと。誤審の問題についてサッカーでに細野選手のオフサイドはオフサイドの本来の規定(待ち伏せはダメ)から考えるとオフサイドではない(ビデオ判定は間違ってる)という春日さんの指摘は貴重だった。イロイロ問題のあるパリ五輪ではあっても開会式のイマジン(による平和の主張)や街中のスポーツ等未来のオリンピックの素晴らしいあり方を示したことは評価できますね。それに対してコロナがあったとは言え何も新しい試みを提示できなかった東京はしょぼかったですね。また今もメダルしか騒げない日本のメディアもしょぼいですね。フジタハウス(藤田継治のアトリエ兼住居)の五輪文化プログラムくらいどこかの局が紹介してほしいですね。嗚呼。
8月8日(木)
自宅にある水木しげる氏の本は完読したので先月講談社から送られてきた現代新書『老化と寿命の謎』をベッドに持ち込み読み始めるとコレがオモシロい!著者(飯島裕一)が信濃毎日新聞記者なのでわかりやすい文章でオモシロく老化や寿命の話を説明してくれる。北極海に棲む体長6メートル体重1トンくらいのニシオンデンザメの寿命は平均400年(!)くらいだという。体温は水温と同じ0度。体温が下がるほど代謝量(エネルギー消費量)も下がるので長生きできるらしい。戦国時代に生まれたニシオンデンザメが現在も生きてるのだ!また人間の創り出す環境も長寿につながり家猫の寿命は10年を超えるが野良猫の平均寿命は5年だという。ナルホド。ウチの虎太郎はモウ10歳以上だから小生に感謝すべきですね。いや世話してるのはヨメハンでした。ニャン。ベッドを出て殺人的酷暑のなか黒兵衛と散歩。ワン。人間換算年齢90歳以上の黒兵衛もヨメハンと小生に感謝すべきですね。ワン。終日いろいろデスクワーク。共同通信社からパリ五輪の誤審の多さでネットが喧(かまびす)しいことについて電話で感想を求められるので審判はIF(国際競技連盟)の問題だが五輪は国対抗の競技ではないことをIOCがもっと強調すべきと答える。しばらくすると東京新聞特報部からも電話。外資のレッドブルが大宮アルティージャの株を取得したことについて意見を求められる。「外資が参入するのは世界的な流れだがチームやサポーターがビッグスポンサーに振り回されないように。レッドブルの方針や判断に地域(地方公共団体)やサポーターも当事者の自覚を持って意見を言ってチームにかかわることが必要」等々の意見を言う。夕方宮崎中心に大地震。自衛隊は三島由紀夫が主張したように半分を災害救助隊に再編すべきですね。パリ五輪見て400mリレーに期待。明日の長崎の原爆平和記念式典のときでも高校野球はやるのですね。
8月7日(水)
ベッドのなかで水木しげる『コミック昭和史8巻』読む。高度成長以降。最終巻(全巻)再読了。最初に読了したときは最後のイラスト=大日本帝国の三八式歩兵銃(と思しき銃)の銃身が捻れて結ばれて反戦のメッセージが大きく印象に残った。《昭和の歴史は大きな犠牲を払って得た「もう戦争はしてはいけない」という大きな教訓の歴史だった》2度目の読了は自分の知ってる事件の数々を懐かしく読んだ。ロッキード事件…成田空港過激派破壊事件…MANNZAIブーム…千石イエスの方舟…金属バット殺人事件…佐川パリ人肉事件…戸塚ヨットスクール事件…ロス疑惑の銃弾事件…怪人21面相とグリコ森永事件…リクルート事件…それらの事件が現れる「章」に水木氏のつけたタイトルは「安定成長の中での頽廃」「奇妙な豊かさ」など…やはり現在日本の没落は昭和後半から始まっていたのですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマはパリ五輪の話題。日本がフランス生まれのフェンシングで活躍しフランスが日本生まれの柔道で活躍。フランスの柔道は日本の川石酒造之助が育て日本のフェンシングもフランス人コーチが育てたという話。こうして世界に広がるスポーツ(柔道&フェンシング)文化は喜ぶべきなのに日本人は柔道で外国人に負けることを否定しすぎてますね。1964年東京五輪柔道無差別級で日本の神永を破ったへーシンクも育てたのは道上伯という日本人だったのに「反講道館」は否定されるのかな?そう言えば2010年9月にNHKで川石酒造之助や道上伯やブラジルでグレーシー柔術につながる柔道を教えた前田光世などにスポットを当てた番組を作ったところが講道館に抗議されました。もちろん小生は講義を受け入れませんでした(台本を書き直さなかったです)けどね。ワン。雨のまったく降らない熱波のなか黒兵衛と散歩。埼玉や東京ではゲリラ豪雨がよく降るのに横浜以南は何故降らないのか?ワン?終日ゴチャゴチャと部屋の整理。夕方からレスリングや男子スケボーを見ながら晩メシ。長崎の原爆忌にイスラエルを招待しなかったことに関してイギリス大使館などが抗議しているらしい。ロシアもベラルーシもイスラエルも…みんな原爆忌に招待して核爆弾は使わないと約束させればイイのに…。オリンピックにも参加させて参加者全員に停戦を宣言させれば良いのに…。五輪参加者全員で♪イマジンを歌えば良いのに…。
8月6日(火)
水木しげる『コミック昭和史6〜7巻』読む。終戦から朝鮮戦争〜講和から復興まで。水木先生の言葉は単純素直だが本質をズバリ突いている表現が多い。《軍人とか右翼の元気な国はどういうわけか国民生活が暗い。それは世界中見ても今もそうだ》確かに。ベッドから出て黒兵衛との散歩の前に広島原爆投下の日の「平和記念式典」を見る。相変わらずのコピペのような岸田首相のありきたりの挨拶と違い湯崎広島県知事の挨拶は見事だった。弥生時代からの闘いの歴史に触れながら現代の銃弾やミサイルによる戦争が止まないことに触れ今尚世界では核兵器の開発に年間14兆円もの費用と多くの人材が注ぎ込まれていることを指摘。その1割でも核兵器廃絶に割かれれば核廃絶も絵空事ではなくなると訴える。この演説は原爆被害の悲惨なリアルさにも触れて本当に見事でした。オリンピックも平和運動なのだからメダル獲得の話だけでなくワイドショウは広島の平和式典にも少しは触れるべきですね。ワン。今日も殺人的猛暑のなか黒兵衛と散歩。NHK-BSで昨日はゴダールの『勝手にしやがれ』をやっていて今日は『エディット・ピアフ愛の賛歌』。パリ五輪からの連想ゲーム的試みらしいけどどっちもよく知っている映画なので見所だけをツマミ見る。ジーン・セバークはいつ見ても可愛いですね。ピアフのラストシーンの「水に流して Je ne regrette rien」を聴くだけで涙が出そうになりますね。そう言えば書き忘れてますけど長女が来たときにはドイツの戦後のフルトヴェングラーを戦犯有罪にしようとするアメリカ士官と無罪を訴えるフルトヴェングラーの葛藤を描いた『Taking Sides』見ました。なかなかオモシロイ映画でしたがカラヤンがナチ党員だったという指摘が何故ないのか少々疑問でした。夜見るパリ五輪のスポーツの面白さで昼に見た映画を描き忘れるのはイケマセンねえ(>_<)
8月5日(月)
水木しげる『コミック昭和史3〜5巻』読む。日中全面戦争〜太平洋戦争前半〜後半まで。よく壊れる軽機関銃やモーターボートを少し大きくした程度の輸送船。それでいて大和や武蔵の巨大戦艦は立派。なんだか現在進行中の大阪関西万博の大屋根(リング)が連想されました。日本人の発想はこんなもんじゃなくもっと素晴らしいと思うけど日本国(大日本帝国)の発想となるとこうなってしまうのかなあ。ワン。ベッドを出て熱波のなか黒兵衛と散歩。たっぷり汗をかいて毎朝シャワーを浴びるのは気持ちイイ。日中戦争や太平洋戦争で行軍した兵隊のことを思うと熱波や猛暑など軽いもの…と思いたいけど…国や行政のやることが間違っていれば糺すことのできるのが民主主義者かいんはずだが…戦後社会も何故か戦前と変わらない面がありますね。ワン。実はココ数日テレビのアンテナに不具合が出てテレビを見ることができずパリ五輪はネット関連のTVerその他で見ていた。それが今朝部品の交換でテレビを見ることができるようになったけど…五輪はスポーツのゲームさえ見ることができればテレビのメイクドラマやコメンテイターの情緒的感想は不要なことがよくわかりますね。テレビがつながって素晴らしかったのは晩飯時の吉本新喜劇を見ることができたことですね(笑)。男子バレーはイタリアに惜敗。しかし2セット連取しながら逆転され最後に勝ちきれなかったことこそ実力差と言うのでしょうね。
8月4日(日)つづき
オリンピックでフェンシング日本チームが大活躍。柔道団体でフランスチームが大活躍。スポーツの国際化とはこういうことですね。日本人(日本のメディア)は柔道でフランスに負けたことよりもフランスの柔道界が練習中に死者を一人も出していない(日本は毎年のように練習中に死者が出る)コトに注目し反省すべきでしょうね。
8月4日(日)
ベッドのなかで水木しげる『コミック昭和史全8巻』(講談社文庫)読み始める。終戦の日が近づいてきましたからね。それに良いと思った歴史の本は何度も読み直すべきですからね。水木氏の昭和史第1〜2巻は関東大震災から満州事変を経て日中全面戦争まで。俺の親父の青春時代。3度の応召で武漢三鎮の最前線へ渡り3度の負傷を負った時代の話です。水木氏の戦争に対する厳しい目と兵士に対する優しい目は「昭和」を振り返るときに最も必要な視点でしょうね。ワン。ベッドを出て相変わらずの殺人的猛暑のなかを昨晩から家にいる長女と一緒に黒兵衛と散歩。朝の明けない夜はない。秋の来ない夏はない…と言うけれどホンマカイナ?と疑りたくなるような気候変動の猛暑ですね。ワン。最近猛暑のせいか(?)ネット環境がオカシイので長女にプロバイダーとの交渉は任せて俺はDVDで映画『激動の昭和史沖縄決戦』を見る。監督は岡本喜八。沖縄での悲惨な住民の闘いと軍部のエゴを見事に描ききった映画だと思います。戦争を体験している世代の人々の戦争に対するナチュラルな嫌悪感や軍という存在に対する批判的な視線は大事にすべきですね。戦争を体験していない人の軍隊&戦争肯定論には注意すべきでしょう。晩メシはオリンピックの水泳やゴルフを見ながら。ハマス高官の殺害によってイランとイスラエルの関係が危機的状況に陥ったようだけど…平和運動であるはずのオリンピックは何もできなものか…オリンピックの報道はソコに触れなくてイイのかな?
8月3日(土)つづき
ベッドを出て熱波のなか黒兵衛と散歩。暑さのせいで歩く距離が短くなって運動不足になるのは仕方ないか。ワン。散歩のあとデスクワークいろいろ読書もイロイロしているところへ『週刊新潮』記者から電話。パリ五輪について。ボクシングのジェンダー問題や開会式でのキリスト教(最後の晩餐)批判や審判の誤審問題について意見を聞かれる。ジェンダー問題や審判(誤審)を突き詰めるとオリンピックという平和運動で勝敗を(しかも国別に)争う必要があるのか?という問題に突き当たることを指摘。世界選手権やワールドカップとは異なる平運動スポーツ大会を考えるべきだし開会式はキリスト教の問題よりも『イマジン』が歌われることがルール化されたことの方がオリンピック(平和運動)には重要な問題だと答える。何処まで誌面化してくれるかな…と思いながらも『新潮』記者とは五輪について有意義な会話ができたことに満足。晩飯時から長女が来宅。酒呑みながら女子サッカー日本vsアメリカを楽しむ。延長前半アディッショナルタイムに1点取られて負けはしたけど日本の選手たちもよく頑張りましたね。イイ試合でした。時刻を見ると午前1時近く。ビデオを活用せず深夜まで生で楽しんだ初めてのパリ五輪でした。
8月3日(土)
ベッドのなかの読書は丸谷才一『文章論的憲法論』。現日本国憲法の文章は文章論的に酷いものだがそれでもまだ言わんとすることが伝わる文章になっている。が大日本帝国憲法は言わんとしていることもワケがわからず意味不明だという。ナルホド。その通りですね。大日本帝国憲法の文章が格調高いなどと言う人は文章というものの意味がわかってないわけですね。ワン。
8月2日(金)
ベッドのなかの読書はいしいしんじさんから送られてきた最新小説集『息のかたち』(講談社)を読む。表題作のほかに『桃息吐息』『息してますえ』の2編を加えた短編集。ほんわかムードの京都弁の息づかいの小説が並ぶ。「生き」ている証拠の「息」に注目したところがオモシロい。他人の「息」が見えるようになった少女の話を読んでいると本当に人々が吐く「息」が様々に色付いて見えてくるようでオカシイ。ベッドで眠って起きたら別世界に生まれ変わった気になったがそれは気になっただけだった(笑)。小説家というのは不思議な発想をしてくれますね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。数日前からやっと蝉が鳴き出した。今年の蝉はあまりウルサくないのは蝉もあまりの暑さに地中から出るのを躊躇っているからかな。ワン。イロイロ準備して夕方から佐野慎輔さんと小崎仁久さんをゲストに迎えて『ニューズ・オプエド』。小崎さんは綺麗な青空と美しいエッフェル塔を背景にしてパリからの出演。ビーチバレーの会場からの美しすぎる中継は美事。しかし相当に暑く湿度も高い日々が続いてるらしい。佐野さんも五輪を8月開催に固執するのを考え直さなければ…と提案。そうですね。アメリカNBCの放送権料の呪縛から解放されてネット中心になれば1964年の東京大会のように「スポーツの秋」に開催することも可能ですよね。他に五輪でのジェンダー問題や『イマジン』を開会式で歌う意味などを3人で話し合って内容の濃い番組は終了。サッカーはスペインに0-3か…。録画をキチンと見直さなければ…。
8月1日(木)
昨日に続いてベッドのなかで雑誌『ZAITEN』読む。佐高信氏の対談『賛否両論』今回のゲストは『生き地獄天国』(ちくま文庫)などのオモシロい(読み応えのある)本で貧困問題と取り組んでる作家の雨宮処凜さん。タイトルは『自民政治の無策が貧困問題の元凶だ』。ナルホドこの国の支配者連中(自民党など)が貧困を創り出しているわけですね。一方でアジアの人々(人民)と連帯しようとする雨宮氏の姿勢はオモシロい。北朝鮮のよど号関係者と関係を持って警察のガサ入れを受けたところが「ガサ入れもまた楽し」と言う雨宮さんは力強い女性ですね。ワン。今日も殺人的災害級熱暑のなか黒兵衛と散歩。少しでも太陽が雲で陰ったり風が吹いたりすると涼しく幸せな気持ちになる。イソップの『北風と太陽』とは逆の物語が創れそう。ワン。デスクワークを始めると本間龍さんからメールで昨日YuTubeに出演した『一月万冊』がアップされたと連絡があった。https://youtu.be/mwlois3N-Ck ココで見ることができるので興味ある人はご覧ください。パリ五輪のことやスポーツの本質論などイロイロ楽しく話しています。明日の『オプエド』のゲストは尚美学園大学教授の佐野慎輔さんとパリで取材中のスポーツライターの小崎仁久さん。『一月万冊』でも『オプエド』でも「感動ポルノ」でないスポーツの話を楽しく喋りますのでヨロシク。体操の団体&個人総合金メダルは素晴らしかったけどコレほどオモシロいスポーツ競技がオリンピックでなければ騒がれないというのも考え物ですね。
7月31日(水)
ベッドのなかで昨日送られてきた月刊誌『ZAITEN』(財界展望新社)の『特集1「荒廃」のメディア老害取締役で腐敗するテレビ局・ガバナンス崩壊の新聞出版社…』を読む。元文部科学事務次官前川喜平氏の『テレビの萎縮を放置すれば民主主義が破壊される』という記事など興味深いメディア批判が並んでいたが朝日毎日と高校野球や読売とプロ野球の関係などメディアとスポーツの支配関係を批判する記事はない。過去にもあまり見たことはない。日本のメディアは公共の文化であるはずのスポーツを支配していることから「荒廃」も「堕落」も始まったと小生は考えているが(だから同誌の小生の連載「今月のスポーツ批評」で書きましたが)同様の意見は聞いたことがない。スポーツは「文化」ではなく「娯楽」だと考えられているからどーでもイイと思われてるのかな?孤独な闘いをシンドイですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマはパリ五輪の開会式でジョン・レノンの『イマジン』が歌われ今後オリンピックの開会式で必ず歌われることが決まったことを話す。🎵国家なんて存在しない…殺す理由も殺される理由もない…という歌詞をロシアやベラルーシの選手もイスラエルやパレスチナの選手も北朝鮮や韓国の選手もアメリカや中国の選手もみんな一緒になって歌えば世の中は少しは変わるかも…その前にマスメディアがこの歌の凄さ(オリンピックと世界にとっての重要性)を取りあげるべきでしょうね。金メダルの数ばかり騒いでいてはダメですね。オリンピックは平和運動なんですから。ワン。ラジオのあと黒兵衛と殺人的猛暑のなかを散歩。外出は控えて…とテレビのニュースで伝えてるけど高校野球はやっているんだからその警告にはどんな意味があるのでしょうねえ?ビデオで前夜の五輪競技をイロイロ楽しむ。バスケットボールも柔道も酷い判定が多いですねえ。嗚呼。夕方から著述家の本間龍さんがやっているYuTube『一月万冊』のビデオ撮りに出演。パリ五輪やスポーツについてイロイロ話す。公開されるようになればURLを本欄でも報告しますね。ハマスの首領が殺害されましたね。ロシアとベラルーシは「国」として五輪に出場できないけどイスラエルは良いのですね?嗚呼。
7月30日(火)
じつはココ数日インターネット用のルーター(とか何とか言うヤツ)の調子が不調で長女が初期化してくれたりイロイロ直してくれたがすぐにネットへの回路が切断されてしまう。機械も暑さに弱いのか?それとも老化か?以前は編集者が原稿を小生の自宅まで取りに来てくれてそれで仕事が成立してたのに…それがFAXになりインターネットのメールになり…不便な世の中になったものです。現代の機械の技術の阿呆臭さにはまったくウンザリするほか無いですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。災害級の暑さに雲古をするとすぐにUターン。この運動不足による筋力の低下とエアコンの使用による電気代アップは誰が責任を取ってくれるのかな?お天道様かな?ワン。デスクワークでイロイロ仕事をしているとS社から臨時のルーターが送られてくる。またもや赤子の小便(ヤヤコシイ)の接続作業にウンザリしながら長女の電話での助けを借りてナントカ接続可能に。こんなことで疲れるのはウンザリ。本ホームページの更新原稿を作る作業をして晩メシ以後はスポーツを楽しむ。決してオリンピックを楽しんでいるわけでは無く面白いのはスポーツですが「オリンピックという幻想」にはアスリートの力を引き出した減じたりするパワーが存在することだけは確かのようですね。いや。それはオリンピックの力では無くスポーツの力かな?
7月29日(月)
昨晩と今朝ベッドで昨日講談社から送られてきた劇画版『南海トラフ巨大地震2』(原作:biki/漫画よしづきくみち)を読む。誰が何故小生にこの本を送ってきたのかわからないが「1」では巨大地震に名古屋で遭遇した若者が老人を助け偶然出逢った若い女性と男性と一緒になってビルの屋上で巨大津波から避難する話。「2」では強い余震が続くなかで津波の残骸で火災が発生。避難しているビルも延焼に巻き込まれて歩けない老人をどうするか…とい話。巻末にイロイロ防災の知識が書かれているのは「1」も「2」も同じだがなかなかリアリティを感じられないのは小生に南海トラフ巨大地震に対する危機感がないせいか?南海トラフ地震が起きると富士山大噴火が誘発され関東地方は火山灰で覆われるという…ふ〜ん…そうですか。火山灰は《微細なガラスの破片》のようなもので《吸い込むと危険》ということは頭に入れておきましょう。ワン。ベッドを出て殺人的猛暑のなか黒兵衛と散歩。雲古を確認してサッサとUターン。パリ五輪なでしこのブラジル相手の大逆転劇―後半アディショナルタイムにPKで同点。超ロングシュートで大逆転!お見事!連合通信の連載原稿『スポーツ玉手箱』を書いて送稿。五輪とジョン・レノンの『イマジン』の重要な関係=五輪は国家間の争いでは無い」×「国家なんて存在しないコトを想像せよ!」という関係について書く。夜更かしが続くのは年寄りには仕事に響くので今夜は早くベッドへ。
7月28日(日)
一昨晩のパリ五輪の開会式から原稿執筆まで根を詰めた仕事の連続で爆睡。若い頃は2晩くらい連続徹夜で原稿を書き続けたこともあったけど70歳過ぎるとそれは無理ですね。たっぷり寝たあと長女とヨメハンと一緒に黒兵衛の散歩。朝我が家にやって来た中2の孫も参加。黒兵衛の世話は長女と孫に任せて俺は自分の体調調整のために歩く。年寄りは歩かないとダメですね。ワン。散歩のあと孫が前に我が家に来たときに途中まで見た映画の続きが見たいと言うので『ウエストサイド物語』の♪トゥナイトのバルコニー・シーンから最後までを見る。マリアを見つけて駆け寄るトニーをチノが撃ち殺すシーンで思わず涙。もう百回くらい見ているけど泣いてしまう。歳ですね。でもこれは本当にイイ映画ですね。もちろんスピルバーグ監督のじゃなく古いロバート・ワイズ監督の映画ですよ。映画が終わった頃に次女が幼稚園児の孫を連れて来訪。俺が日本vsマリ戦(1-0の勝利)のサッカーを録画で見ている間に看護師の彼女が俺の足の爪や足の裏のメンテナンスをイロイロやってくれる。長女はパソコンのルーターを直してくれたし持つべきものは娘たちですね。長男は何をやっとるんじゃ(笑)。夕方からは大相撲。琴櫻は見事に照ノ富士を初めて倒して優勝決定戦。隆の勝が頑張ったけど照ノ富士の優勝。イイ本場所でしたね。晩メシのあと柔道。妹は号泣。兄は喜びの涙。女子サッカー日本vsブラジル戦は前半0-0でベッドへ。翌朝結果を知って深夜でも最後まで見れば良かったと後悔。
7月27日(土)
昨晩午前2時半から6時半までパリ五輪の開会式を見てから仮眠…じゃなく熟睡眠。4時間連続途中休憩ナシのイベントって長すぎますよね。ワーグナーの『ニーベルンクの指環』の第1幕でも2時間で30分以上の休憩を挟んで第2幕ですからね。レディ・ガガもセリーヌ・ディオンの歌ももちろん悪くなかったけどナンデもっとフランス人のシャンソン歌手を使わなかったのかな?まぁ誰もが忘れてゆくイベントだからこの程度で良いのかな。でも〽国なんて存在しないコトを想像して欲しい…という『イマジン』だけは歌い継がれて残って欲しいですね。ワン。黒兵衛の散歩は昨晩から我が家に泊まってる長女に任せて朝の11時頃目覚めて共同通信の五輪特別原稿を書く。パリ五輪開会式もオリンピックの未来も『イマジン』の歌が歌い継がれるかどうかにかかってるという原稿を4時間くらいかかって書きあげてメール送稿…と思ったらルーターの調子が悪くてネットやメールがつながらない。長女がイロイロいじってくれてようやくメールがつながって送稿。科学技術の「進化」ほど精神を蝕むものはないですね。嗚呼。晩メシは長女が大船のジビエ料理店『アジト』から熊や鹿や猪の料理の出前を取ってくれてパリ五輪の柔道やハンドボールやバスケットボールを楽しみながら美味しくいただく。バスケはドイツに力の差で敗北。ハンドはクロアチアに惜しくも1点差。女子柔道の巴投げは美事でしたね。開会式と原稿書きで結構疲れたのでベッドへ行くと爆睡。
7月26日(金)
水木しげる『敗走記』読了。水木戦記劇画は若者必読書と言って良いですね。ワン。ベッドを出て殺人的猛暑のなか黒兵衛と散歩。暑い…と言うことば以上に異常に暑い。嗚呼。イロイロ仕事して夕方から『ニューズ・オプエド』。今日のゲストは元日本代表ラガーマンで神戸親和女子大学教授の平尾剛さん&ペロポネソス大学でオリンピズムを学び千葉大大学院生の原実季さん&五輪ヴォランティア活動などを行っている東京大学大学院生日比麻起子さん。女性2人はパリからの出演でeスポーツとオリンピックについて…未来のオリンピックについて…などメッチャ有意義な討論ができました。五輪反対派も改悪推進派もみんな頑張りましょう!晩メシのあと仮眠を取ってからパリ五輪開会式。美しいパリ市中のセーヌ川を選手団が船で行進(船の行進ですね)。様々な音楽やパフォーマンスで書きたいこと多いけどジョン・レノンの『イマジン』がすべてでしょう。今後の五輪で必ず歌われるらしいけど〽国境のない世界を…国のない世界を…イメージしましょう!という歌がオリンピックで必ず歌われるのは凄いことですよ。商業主義IOCのごまかしかもしれないけど…9・11でアメリカがメディアに流れるのを禁止したことがあった歌の「イマジン」が今後オリンピックの開会式で必ず歌われるのですよ!
7月25日(木)
水木しげる『敗走記』(講談社文庫)読む。南方諸島の闘いでマラリア蚊の襲撃や飢えや大本営からの玉砕命令から逃げて逃げて逃げ切る二等兵を描いた「敗走記」。なぜ死守しなければわからないまま全滅した仲間の中でただ一人生き残って「神聖な軍旗」を守る下士官を描いた「ダンピール海峡」。オーストラリア軍との激戦のさなかに二人の美女を娘として育てている老夫婦家族を助ける分隊の話を描いた「レーモン河畔」。現地の住民の娘と結婚して部落民の仲間(カンデレ)となって分隊を飢えから救った二等兵を描いた「KANDERE」。どれも美談などではない。誰もが必死に生きるなかで「人間性」だけは失わないでいようと足掻いた物語。先の大戦の実相を余すところなく描いた水木しげる氏の戦記劇画は終戦記念日の必読本です。ワン。今日も殺人的猛暑。湿気も酷いですね。ラスベガスで気温42度を経験したことがあるけど湿度が低かったので日本ほど不快じゃなかったですね。グァムは湿度も高い40度だったけど目の前が海で原稿の締め切りもなかったので無問題(モーマンタイ)でしたね。日本の最近の夏は異常ですね。ワン。終日オリンピック関連の資料調べ。日本VSパラグアイの試合を録画で見る。相手が一人レッドカードで少なくなったとは言え5-0は見事な勝利でしたね。2001年だったかトルシエ・ジャパンがコパアメリカに参加して0-4で敗れた無念を完全に晴らしてくれましたね(って皆さんもう忘れてるかな)。夕方から大相撲。優勝は照ノ富士かな。明日の『オプエド』のゲストは五輪反対派の平尾剛さんとIOCへの就職希望の東大大学院生とペロポネソス大学留学生の女性二人。パリ五輪開幕直前に大いに討論期待ですね。
7月24日(水)
水木しげる『白い旗』(講談社文庫)読了。最後は戦艦大和の沖縄特攻と特攻に加わった弟に「犬死に」を諫めながらも特攻を助ける兄の話を描いた『特攻』。不条理な戦争の最前線に参加した兵士たちを暖かく見つめながら戦争の惨さ酷さを見事に描いた水木しげるの戦記物劇画は鬼太郎や妖怪もの劇画よりも高く評価されるべきですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは女子体操選手の飲酒喫煙問題。もっと早くわかりもっと早く指導してもっと早く指導者が責任を取れたはず…と話す。その前にパリ五輪の開会式に少し触れてセーヌ川を船で行進する開会式は「船の行進(観艦式)」であって「選手の行進」ではないのでは?という話をする。まぁどんな観艦式に…いや開会式になるのか見てみまひょ。ワン。ラジオのあと朝食摂って災害級殺人的猛暑の中を影を選んで黒兵衛と散歩。今年初めて熱中症で38度超を体験した人間としては夏の太陽が好き…などと言ってられず影に逃げ込む黒兵衛に引かれて影へ。古賀政男の『影を慕いて』を慕いて谷崎潤一郎の『陰影礼賛』を礼賛すべしですね。ワン。あ。『影を慕いて』を歌った藤山一郎の残した言葉は素晴らしいですね。「心で歌うという歌手がいる。それは技術がないからだ」お見事!イロイロ仕事したあと大相撲。大の里が今場所やっと彼らしい凄い勝利。照ノ富士を破った一番は見事な作戦勝ち。戦術+技術の勝利ですね。
7月23日(火)
ベッドで水木しげる『白い旗』(講談社文庫)を読む。硫黄島で部下の「犬死に」を防ごうと玉砕命令に抗して米軍に向かって「白旗」を振った下士官の話。こーゆー帝国軍人もいたのだ。他に山本五十六連合艦隊長官戦死を描いた『ブーゲンビル上空涙あり』&ソロモン海戦で活躍した水雷艇司令官の『田中頼三』の話。水木氏は陸軍で理不尽な行為に遭遇しすぎたせいか海軍の話となると甘くなるところがあるのかな?それともこれが現実?ワン。ベッドから出て朝食のあと殺人的災害級熱暑のなか黒兵衛と散歩。影だけを選んで歩いて雲古をするとソソクサとUターン。ワン。チョット仕事をするにも辛い暑さですね。エアコン嫌いナンテ言ってられなくなりましたね。昨日見た『栄光のランナー』を録画で見直してチェック。シカゴの建設会社社長だったブランデージはワシントンDCでのドイツ大使館建設でも買収されたわけですね。しかし彼が反ユダヤ主義だったことは描かれてないですね。彼が人種差別主義者だたことは最近わかったことのようですね。おおっと!尊富士休場!あんなに強い相撲を2番取ったのにナンデヤネン!阿炎は行司差し違えで貴景勝に勝ったけどアノ判定は貴景勝が可哀想ですね。取り直しでもよかったのでは?ふと気付いたのですがパリ五輪のセーヌ川で行われる開会式って船の行進ですよね。まるで観艦式で選手の行進じゃないですね…スポーツ大会の開会式が…それでイイのかな?
7月22日(月)
ベッドでの読書復活。水木しげる『総員玉砕せよ!』(講談社文庫)読了。この作品は水木氏の戦記劇画の最高傑作と言える一編。自らの南方諸島での凄絶な戦争体験を元に理不尽な帝国陸軍の何の根拠もない不毛な闘いが見事なまでに虚しく描かれている。大日本帝国にとっての第二次大戦や帝国陸軍を少しでも「美化」しようとする人にはコノ一冊を読んでから持論を述べてみろと言いたいですね。中国戦線3度応招の俺のオヤジが読んだら何と言っただろうな?何も言えないだろうな。「この通りや」と言うだけだろうな。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。朝食を摂って午後9時からの散歩は既に災害級の暑さ。黒兵衛の雲古を見届けるとサッサと帰宅。終日デスクワークは過去のオリンピックについていろいろ調べておく。モスクワ&ロスのボイコット合戦やミュンヘン大会でのパレスチナ・ゲリラのイスラエル選手団襲撃等はよく語り継がれてるけどスエズ動乱とハンガリー動乱で1956年のメルボルン五輪でも多数のボイコット国が出たことや68年のメキシコ五輪では政府が五輪反対派のデモを機関銃で大量虐殺したことは忘れ去られてるようですね。午後からNHK-BSの映画『栄光のランナー/1936ベルリン』を見る。黒人選手のジェシー・オーエンスが金メダル4個でヒトラーの鼻を明かした話。アメリカでの差別撤廃にまではヒーローの活躍も及ばなかったのですね。走り幅跳び3位(三段跳び優勝)の田嶋直人がチラッと映るだけだったのは仕方ないけど反ユダヤで人種差別主義者(と近年言われるようになった)ブランデージの描かれ方は少々甘いかな…?大相撲は今日も尊富士の強さに瞠目。照ノ富士も強いですね。吉本新喜劇見ながら晩メシを食べたあとNHK『映像の世紀・バタフライエフェクト』は『オリンピックの聖火と戦禍』。やっぱりスエズやハンガリーの動乱までは描かれてなかったがヒトラーが金メダリストのオーエンスとの握手を拒否した理由ははっきりヒトラーの言葉で描かれていた。
7月21日(日)
昨晩から今朝にかけて真夏の移動に疲れたのか超爆睡。しかし今週月曜から続いた熱中症(?)による疲れと炎天下で行った阿呆なスクワットによる大腿部の筋肉痛もかなり癒えたようでベッドから出て普通に歩いて黒兵衛と散歩。しかし今日も災害級の猛暑で雲古を済ますとサッサと帰宅。ワン。そう言えば昨日新大阪から新幹線で品川に着いたときの暑さには驚いた。半世紀以上前に大学入学と同時に東京(関東)暮らしを初めて最初の5年間くらいは東京の夏で暑いと思ったことは一度もなかった。それほど関西(京都)の夏ほうが暑かった。それが最近は東京(関東)も災害級の暑さ。今日はゆっくり大相撲でも見て過ごそうと思ってテレビとエアコンの前に座るとナント尊富士が登場して見事な勝ちっぷり。真っ黒けに日焼けした身体をどこでトレーニングしたのかは知らないけどコレで再入幕してきたら大相撲がさらに盛り上がりますね。最近の相撲は面白い取り口が多いけど今日の湘南乃海の照ノ富士への初挑戦は予想通り(笑)ガッカリでしたね。横綱に頭からぶつかられてイイトコロまるでなし。それで「全力を出し切った」なんて言ってたらデッカい身体が泣きまっせ。闘争心がイマイチと言うか…湘南ボーイは格闘技には向かないのかな?夕方に『週刊新潮』から電話。体操女子の喫煙問題。煙草吸った人は吸ってない人ならすぐわかるのに今頃何を言うてるねん?とか話して晩メシはニューズや『ダーウィンが来た!』を見ながら。『日曜美術館』の若冲の大阪空襲で失われた名作のデジタル復活は見事でしたね。『クラシック音楽館』はブラームスのP協。しかし頭の中に『蝶々夫人』がまだ渦巻いてる小生の脳味噌にブラームスはチョット重いので…ベッドへ。。
7月20日(土)つづき
佐渡裕指揮プッチーニのオペラ『蝶々夫人』は本当に素晴らしい音楽と舞台だった。美しいメロディに見事に「泣き」の入ったイタリアン・オペラにピッタリの「関西弁カンタービレ」。音楽だけでも超満員の観客の涙を誘うに充分な上に迫田美帆さんの見事な歌唱。栗山昌良氏の超リアリズムの演出も美しく隙がなく観客の皆さんは超満足ブラヴォー!ブラヴォー!で総立ちの拍手。何度ものカーテンコールの中でピンカートンを歌ったメキシコ人のテノール・マリオ・ロハスが幕の前で♪シェリト・リンドを披露。大サーヴィスに大満足のツアー客の皆さんはその場に残って舞台前に集まりプロデューサー小栗哲家さんの解説を聞く(毎年は慌てて「小栗旬さンです!」と紹介して失敗していたのが今年はキチンとお父さんの名前が呼べて成功したけど失敗した方がウケたかなと反省)。和服を着た合唱団と独唱者全員の日本人の所作は歌舞伎役者の市川左近さんの指導を受けたとか。その結果お辞儀一つにしても極めて美しかった。イロイロ解説したもらったあと楽屋の廊下を抜けてステージへ。そこで再び小栗さんの解説&記念撮影等々でツアーの皆さん大満足。楽屋の佐渡さんの部屋の前では今日の公演を見に来ていたラグビーの故・平尾誠二さんの未亡人ともお会いすることができた。バスに戻ってツアー客の皆さんに最後の挨拶。皆さんの顔が活き活きと笑っていて小生まで大拍手を受けたのは嬉しかったけどこのツアーで3万6千円は安いですよね。まぁ佐渡さんの挨拶や小栗さんの解説等は個人的に了解してももらってるもので表向きには宣伝などしてないからイイですけどね。最後に長い行列を作ってる観客にサインする佐渡さんや中日ドラゴンズの帽子を被った小栗さんに挨拶してタクシーで新大阪へ。新幹線で品川経由大船から我が家へ。かなり疲れたけどヨメハンとビールで乾杯してベッドへ。
7月20日(土)
朝6時半に目覚めてイロイロ準備してシャワー浴びてサンドイッチ1個と缶コーヒー飲んでホテルをチェックアウトしようとしていたところへ小崎仁久さんから電話。タクシーでホテルの前まで迎えに来てくれたので同乗して中日ビルへ。兵庫県立文化芸術センターの佐渡裕プロデュース『蝶々夫人』オペラツアー参加のおば様おじ様方がボチボチ集まってこられたところへ到着。皆さんが揃ったところで名神&新名神などの高速道路を経て一路西宮へ。途中で講師としての小生が3度にわたってオペラの面白さを解説。一度休憩した草津のサービスエリアでは小生が日本一美味しいと絶賛しているメロンパン(230円!)を1年ぶりに買って食べる。確かに値段は高いけど美味い。西宮芸術文化センター(PAC)に着くとスタッフの皆さんが迎えてくれてプロデューサーの小栗哲家さん(旬さんの父上)まで迎えに来てくれた。お互い歳取りましたなぁ…などという挨拶(苦笑)。PACも神戸の大震災からの復興事業として始まって来年で20周年。オープニングのプレコンサートでバーンスタイン『キャンディード』のパングロス訳の台詞を言わせてもらったのが懐かしい。1時から大ホール前のレストランでイタリア料理のフルコースを味わい終わった頃に指揮者の佐渡裕さんが登場。本日のオペラの聴き所などを話してもらったあとツアー参加者の皆さんにサイン入りプログラムを手渡しして下さって握手&写真など参加者の皆さんにサービスしていただいて食事も終えて大ホールへ。いよいよ『蝶々夫人』の幕開け!!
7月19日(金)
楊海英『モンゴル帝国』読み進む。ままで中国から見た「北狄」(野蛮人)としての遊牧民の生活が生き生きと描かれていて面白い。そう言えば東野の野蛮人(東夷)として見る目は今の中国人にも残ってるのかなあ?ベッドから出て黒兵衛と散歩。いくら夏好き人間でも熱中症に襲いかかられそうな太陽が70過ぎに男には過激と自覚した今週なので散歩は早々に引き上げて帰宅。オマケに月曜日にスクワット50回やった後の筋肉痛がとまだ取れないのは辛い。明日は名古屋在住のスポーツライターの小崎仁久さんに助手を務めてもらって肩を借りることにしよう。イロイロ仕事して準備して東海道線で新橋経由新幹線で名古屋へ。車中でおにぎり食べて晩メシとした後タクシーでホテルに着くとエアコンの気温を24度まで下げてガンガンに冷やして布団を被って寝る。体温は安定してきたけどまた発熱したら困りますからね。本も読まずにとにかく寝る。
7月18日(木)
時節柄日中戦争や太平洋戦争の本を読もう…と思ったのだが昨日講談社から送られてきた今月の現代新書も新刊がメッチャ面白く読み出したら止まらなくなった。楊海英『モンゴル帝国 草原のダイナミズムと女たち』。「女たち」というのが肝でモンゴルは完全な女中心社会。母が最も大切にされチンギス・ハーンも強度のマザコン&恐妻家だったらしい。納得。女性がベースで支えていたからこそ空前絶後の大帝国が生まれたわけですね。面白い。読み続けます。モンゴル関係の本は岡田英弘氏の名著『世界史の誕生』以来だけど完全マッチョの世界だと思われていたモンゴル大帝国が実は女権社会だったとは凄いコペルニクス的転回ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。すぐに熱中症に襲いかかられそうなのでできるだけ短く引き上げる。ワン。デスクワークは週末のオペラツアーの準備などイロイロ。多くの人から日本経済新聞「今を読み解く」に書いた小生の原稿「スポーツが迫る社会改革/五輪観戦多様な視点で」が面白かったとメールをいただいた。嬉しいですね。捨てる神あれば拾う神あり。マスメディア批判はライフワークになりそうですね。
7月17日(水)
ベッドのなかの読書再開。水木しげるの『姑娘(クーニャン)』。タイトルの一編は中国戦線で現地の女性を奪い合い誤って上等兵を殺してしまった分隊長がその女性と結婚して女性に先立たれながらも終戦後も長く中国を放浪して留まった悲劇を描いた短編だが他の数編はミッドウェー海戦の失敗や戦艦大和の沖縄特攻作戦など主に第二次大戦の海軍の悲劇を描いている。戦争に直面した人々が真摯な態度で必死に戦う姿勢に寄り添いながらも無謀な作戦しか実行できなかった大日本帝国大本営を鋭く批判する描き方こそ本物の反戦平和思想と言えるだろう。我が両親も含めて日中戦争から第二次大戦を実際に経験した人たちの大多数が胸に宿した思想だと思います。8月が近づいたので戦記物を読み直すことにしましょう。ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは大相撲十両の友風が身障者手帳を持ってる話。何度もの膝や足の故障と手術と入院で幕内3枚目から序二段にまで落ち身障者手帳を発行されて土俵に戻ってきて先場所幕内に上がっ再び再び十両に落ちて名古屋場所で初勝利した話をきっかけに身障者と健常者が一緒に闘っているスポーツとして剣道を紹介。隻腕でかなり強かった剣士が何人かいるそうです。また走り幅跳び健常者の世界記録に迫る義足のジャンパーのマルクス・レームや短距離で健常者のレースへの出場を希望したオスカー・ピストリウスなどの話をしてオリンピックとパラリンピックの境目をつけることの難しさを話す。ラジオのあと黒兵衛と散歩。熱は下がったけど足が動かし難いのを何とか歩く練習。筋肉痛は数日前のスクワットが原因かな。まさか老化ではあるまいと思いながら一歩一歩足を踏み締める。ふうう。シャワーを浴びた後デスクワークはコンピューター内の整理。仕事部屋の整理よりも面白くないのは。PCは整理しても綺麗になったという実感がないからか?これを「進化」というなら未来社会は美しさも面白みもない平板でのっぺらぼうのような外見になるのでしょうね。いや未来ではなく現在もそうなりつつあるかな。H.G.ウェルズが『タイム・マシン』で描いた「進化」した未来もそんなモノトーンのつまらない社会ですからね。小生も「進化否定論者」になろうかな。「進化」した回転寿司より「昔のまま」に板前さんが目の前でネタを選んで握ってくれる寿司屋さんのほうがイイですからね。
7月16日(火)
昨日長男が黒兵衛の世話に来てくれて今朝も散歩に連れて行ってくれる。小生の体温は37.1度。まだチョイ本調子でなはないかもしれないが締め切りがあるので起きて机に向かい解熱剤を服んで何とか雑誌『ZAITEN』の連載『今月のスポーツ批評』を書く。テーマはフジテレビと日本テレビが大谷の自宅を映像に映し出したコト。そんなパパラッチ以下の覗き趣味をメディアの仕事だと思っているとは日本のテレビ・メディアは最早ジャーナリズムと呼べないのは当然でどん底まで堕落したと言うほかないですね。首相官邸で首相の馬鹿息子と友人たちが大臣ごっこをして以来日本社会の幼稚化は止まるところを知らないうよですね。原稿書きあげると体温は37.5度。共同通信に書くパリ五輪開会式の記事の打ち合わせと明日のRKBラジオの打ち合わせだけで仕事は終えて昨晩は何年ぶりかで酒を一滴も飲まずに吉本新喜劇で元気をつけたから今夜は少しくらいと白ワインを一杯飲んで晩飯食って寝る。体温36.6度。血圧132−78。マァマァかな。とにかく寝なければ。」
7月15日(月)
ベッドで水木しげる『今昔物語(下)を読んでベッドを出て黒兵衛と散歩のあと体操して筋トレ&スクワットまではよかったけど仕事部屋で急に身体のだるさを感じて体温を測ったら38.9度。ヤバい!仕事は中止。2階の仕事部屋はエアコン嫌いの小生のせいで熱中症気味になったかな(>_<)くそっ。とりあえずエアコンの効いた1階リビングのマッサージチェアでカロナール(熱冷まし)を服んでトラン右暗殺未遂のニュースを見ながら眠ることにする。一日で治さねば。
7月14日(日)
『今昔物語(上)』は芥川龍之介の『鼻』や『羅生門』や『藪の中』に(もちろん黒澤明の映画『羅生門』にも)つながる話もあり芥川や黒澤の改作の手並みの見事さや水木しげるのマンガ化の見事さも感じながら楽しめた。平安の色男・平中(平定文)の話は谷崎潤一郎の『少将滋幹の母』の元ネタですね。ベッドでの読書を楽しみながら孫に推薦するには少々セックスシーンと下ネタが多すぎるかな…と悩む。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。南関東は梅雨明けかな?しかし水木先生は妖怪の絵も見事だけど美人のセックスシーンも見事ですね。ワン。仕事はおやすみしていろいろネットで本漁り。レイチェル・カーソン著(森田真生・訳)『センス・オブ・ワンダー』(筑摩書房)は買わねば。水木しげるの『神秘家列伝全4巻』(角川文庫)も読みたいですね。山我浩『原爆裁判―アメリカの大罪を裁いた三淵嘉子』(毎日ワンズ)も読もうかな…と考えてるうちに大相撲初日が始まったので幕内から見る。ウワッ。大の里が御嶽海に負けた。大関3人も次々と土。これは驚くことではないのかな。昨日の続きでオペラ『ルチア』の狂乱の場と酒を楽しんでいるとお隣さんがヨーロッパ土産にノルウェーのチョコレートとジンを持ってきて下さった。植物性のオルガニック・ジンらしい。酒好きにはタマリマセンね。お返しに昨日発売の日経に書いた小生の書評原稿のコピーをプレゼント。ジンには完全に負けてますね(^0^;)晩メシはニュースを見ながら。トランプが暗殺されかかったらしい。最近のテレビ番組はニュース番組と娯楽番組の区別が付きにくいのでコノ事件の本質もよくわからないですね。自分が狙われても銃規制には(おそらく)賛成しない大統領候補は内戦も視野に入れているのでしょうか?
7月13日(土)
ベッドの読書は水木しげる『今昔物語(上)』(中公新書)いいですねえ。仏教説話の『日本霊異記』よりも「今昔」のほうが異才水木しげるに合ってますね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩の後ちょっと静かな一日を仕事部屋の掃除や整理で過ごす。ワン。ヨメハンが買い物ついでに日本経済新聞を買ってきてくれた。読書面に小生の原稿「スポーツが迫る社会変革/五輪観戦多様な視点で」が掲載されていた。最初に原稿を書いたときから数えればモウ百回近く読んだ(推敲した)原稿なので特に感慨はなし。《パリ五輪の開幕が迫りメディアの報道が喧(かまびす)しい。がそれは世界のスポーツ界の実相とは懸け離れた空騒ぎのように見える》に始まり《パリ五輪を「感動ポルノ」で終わらせないよう心がけたい》で終わる2500字ほどの文章。発行部数から考えると最低200万人くらいの方々は読んでくれるはず。それがどれほどの意味を持つのか?物書き稼業を半世紀以上続けても自分の仕事の価値がよくわからない。ただ自分が正しいと確信していることを書くだけですね。皆さん!感想を聞かせて下さい。夕方からはオペラ&酒。久し振りにDVDのメトの2009年の舞台でドニゼッティ『ランメルモールのルチア』。メアリー・ティンマーマンの演出が秀逸ですね。アルミリアートの指揮もイタリア臭が見事。ネトレプコも一番良いときですね。酒から晩メシに移行してテレビの画面はNHK『新プロジェクトX』。テーマは男子バスケの五輪出場だが…Bリーグ創設の裏事情を少々知ってる身としてはコノ名物番組がどーゆー狙いで作られているのかよくわかった。要は成功譚をお涙ちょうだいのメロドラマ仕立てにしたいわけですね。高い視聴率を獲得したいテレビ番組として何もそれが悪いという気はありませんが1976年モントリオール五輪に出場した男子バスケがその後2024年のパリまで半世紀近く低迷した本当の理由と正しい経緯は誰かノンフィクション(正史)として書き残す必要はありそうですね。
7月12日(金)
ベッドのなかの読書は週刊誌。『週刊文春』は松本人志の裁判で証言をしようとしていた女性を松本氏側の弁護士や関係者が出廷させないように画策していたという記事などを読む。都知事選のわけのわからない騒動やジャニーズ事件の収まらない騒ぎ…等々日本という国はどーなってしまうのか…と思う酷い出来事が多いですね。アメリカ大統領選の老人対決騒動も酷いけど日本の政治も他国を嗤えるような情況ではないですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。少々の雨なら濡れたほうが気持ちイイですね。イロイロ仕事したあと夕方からの『ニューズ・オプエド』はオリンピックをテーマに五輪アナリストの春日良一さんとスポーツライターの小崎仁久さんをゲストに迎えてオリンピックの話題。「パリ五輪特集第4弾!!ロシアがIOCに叛旗!?新組織設立で五輪分裂の危機!?」と題してプーチン大統領がパリ五輪後に画策している「国際規模」の「フレンドシップゲーム」について話し合う。各国NOCはオリンピックに参加する組織だから動くことができずプーチンの企図する大会は自ずと各国政府に働きかける政治的動きにならざるを得ないというわけか。だからIOCは傷つかないというのは理解できる。がIOCはオリンピック各国NOCが使っている「旗」や「歌」は「国旗」や「国歌」でなくは「NOCが選んだ旗や歌」であることなどもっとメッセージを出すべきですね。それとも「国歌や国旗以外の旗や歌を使うこと」をルール化すればややこしくないのに…等々オリンピックに関する話を山ほど話をしてからヨメハンと一緒に『鮨処もり山』へ。パリからオリンピックを避けて隣家へ帰ってきた隣家のMontyさん夫妻と久し振りに食事。と思ったらそこに何故かサッカーの奥寺康彦さん夫妻がいたので仰天。『もり山』の大将のゴルフ仲間だとか。Montyさん夫妻も交えて楽しくサッカー&音楽談義。フルーティストのMontyさんによるとエンパペもフルートが上手いらしい。しかしフランスの下院が右翼に乗っ取られなくてよかった…さすがフランス革命をやった国…等々楽しく話して呑んで食べて…明日発売の日経に書いた原稿の宣伝もして…久々に心の洗濯でした。
7月11日(木)つづき
晩メシはNHK-BSで桑田佳祐の神戸「月世界」での公演ライヴを見ながら。以前短縮編集版を見たが今夜は全編カットなしらしい。相変わらず桑田の歌は楽しかったけど浅川マキの『かもめ』だけはよくなかったなあ。ドラマ仕立てにしたのが悪いというのでなくやっぱり『かもめ』は浅川マキ以外の人が歌うと歌にならないですね…と思うのは小生だけでしょうか?
7月11日(木)
『水木しげるの日本霊異記』読了。面白かったけど水木氏の作品としては少々毒不足かな?鷲に掠われる赤ん坊の話でもギリシア神話のゼウスが鷲に化けて美少年のガニュメデスを誘拐する程の迫力はないですからね。日本の昔話(仏教説話)はそ程度のソフトな感覚でイイのかな。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。九州四国は豪雨らしいけど南関東はしょぼ降る雨。最近全然降ってなくてまるで空梅雨状態ですね。ワン。終日デスクワークは来週のオペラツアー『蝶々夫人』の資料整理。ツアーに参加してくれる方々が名古屋から西宮往復のバス旅行の暇潰しに楽しめるよう作成。BGMはマリア・カラスの『蝶々夫人』。カラスが可憐な蝶々さんの雰囲気を出しているのは見事だけどスカラ座のオケを指揮しているカラヤンのカンタービレが艶っぽくなくて残念。カラヤンが指揮したイタリア・オペラでイイのはカラスの歌ったドニゼッティの『ルチア』だけですね。これはカラスの他にステファノ&ザッカリア&パネライ&ザンピエリ…と並んだイタリアの歌手陣のイタリア臭たっぷりの歌い方に引っ張られたかな?1955年でカラヤンも47歳と若かったですからね。晩メシ近くになって日本経済新聞の編集者から明後日掲載される読書面「今を読み解く」の最終校正が送られてくる。細かい訂正が2カ所。特に問題なし。原稿の見出しは『スポーツ競技が未来を示す/五輪の見方 多様な視点で』皆さん!読んでください!
7月10日(水)
酷暑の夜。ベッドでの読書は『水木しげるの日本霊異記』(角川文庫)。蛇男や髑髏の話を読んでいると暑さが消えてなくなりますね。この髑髏の形状は歌川国芳の絵からパクったものですね。イヤ。別にパクリが悪いと言ってるのではなく逆に素晴らしいパクリは一流の証拠ですよね。ピカソも言ってます。「優れた芸術家は真似る。偉大な芸術家は盗む」ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマはパリ五輪。100年前の2回目のパリ五輪は選手村ができたりマイクロフォンを使ったり…。1900年の1回目のパリ五輪はテニスとゴルフに12人の女子選手が初出場。クーベルタン男爵は女子がスポーツをやるのに大反対で女子は男子の勝者に月桂樹を与えるのが役割だと明記しています。オリンピックは「クーベルタンの原点に戻れ!」という主張は無意味なんですね。他に1900年パリ大会では凧揚げや魚釣りも正式競技として行われたそうです。100年も経てば世の中はガラリと変わるのですね。100年安心の年金なんて大嘘ですね。ワン。ラジオのあと猛暑のなか黒兵衛と散歩。秋の来ない夏はない…とは言え梅雨明けもまだか。ワン。散歩のあとのシャワーは気持ちイイ。悪い出来事は何か良い出来事も生んでくれるものですね。終日デスクワーク。晩メシは来週のオペラ・ツアーの準備も兼ねてプッチーニ『蝶々夫人』を見ながら。ミラノ・スカラ座浅利慶太の演出の舞台も歌舞伎のパクリですね。蝶々さん(林康子)が自死すると辺り一面が血の海になる(四隅にいる黒衣が白い布を取り払って床一面が真っ赤になる)のは『俊寛』のラストシーンで舞台一面が海になる演出のパクリですね。浅利慶太も見事に「盗んでます」が自死する蝶々さんが短刀で切腹(切胸?)するのはオカシイですね。女性の短刀による自死は(舞台の演技では)喉を突くことに決まってますからね。
7月9日(火)
猛暑の夜。今夏初めて少しだけエアコンを入れる。まぁ涼しくはなるが身体は鍛えられない(柔=やわになる)ような気がしてすぐに止める。『小松崎ワールド』の素晴らしい絵を見たり『水木しげるの不思議草子』を読んだりしてると暑さを忘れて寝てしまう。暑さ対策にエアコンばかりを推奨するワイドショーは読書も勧めるべきですね。それと熊の出没に騒いでばかりせずに熊鍋の旨さも伝えるべきでしょうね。ワン。ベッドを出て猛暑のなか黒兵衛と散歩。黒兵衛の首には犬用のアイスノンをヨメハンが巻いてやる。人間年齢90歳の老犬の割には元気ですね。ワン。終日デスクワーク。夕方日経読書欄「今を読み解く」の最終校正が送られてくる。「スポーツが迫る社会変革 五輪観戦多様な視点で」とのタイトル。問題なし。パリ五輪を「感動ポルノ」で終わらせたくないですね。「感動ポルノ」の意味がイマイチ不明の方は土曜日の日本経済新聞をお読みください。
7月8日(月)
昨日映画『ゴジラ−1.0』を見て餓鬼の頃大好きだった帝国海軍の幻の飛行機震電との再会に大興奮した小生はベッドに『図説小松崎茂ワールド』(河出書房新社ふくろうの本)を持ち込む。この異能の戦争画家なら絶対に震電を描いているはずだと思って探すとありました。B29と架空の世界で闘っている震電のモノクロ画。もう一つはカラーでプラモデルの箱の絵。小生が組み立てたプラモデルの震電の箱もこんな絵だったのかなあ…とベッドのなかで懐かしむ。しかし小松崎茂氏の絵は少年たちの心をワクワクさせる本当に素晴らしいものでしたね。何しろ零戦や紫電改がスーパーリアリズムでB29と闘うだけでなく戦艦大和や巡洋艦鳥海が波を切って進む絵を見るだけで感激しましたからね(俺は軍国少年か!?笑)ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。暑いですね。酷暑ですね。小松崎茂の絵を見ているとエアコンのスイッチを入れないベッドでも暑さを感じなかったのは何故かな?きっと絵のほうに熱があったからでしょうね。ワン。終日イロイロ仕事のあとの月曜日はテレビ神奈川で吉本新喜劇を見ながら。なるほどヨシモトは昔から庶民の味方。弱い者の味方ですね。一時安倍首相と仲良くしたりしたのは明らかに間違いでしたね。アベノミクスなんて全然弱い者の味方じゃなかったですからね。しかし映画『ゴジラ−1.0』は最高にイイ映画でしたね。唯一ダメな場所はゴジラが出たときに「避難指示を!」なんて台詞が出たことですね。そんな言葉は昭和にはなかったですね。やっぱり「避難命令」でしょう。
7月7日(日)
暑い夜。『水木しげるの不思議草子』気軽に読み続ける。面白い。「鉢かづき姫」「ものくさ太郎」「うりこ姫」と読んでると原典の『御伽草子』を読み直したくなってきた。入門編としての漫画は有効なのかな?漫画版の『平家物語』と『吾妻鏡』を中一の孫に貸した反応を訊かねば。ワン。昨夜我が家に泊まった長女とヨメハンと一緒に黒兵衛と散歩。思い切り汗をかくのは悪いことではないですね。夏は基本的に好きですね。ワン。長女が会員になっているnetflixで『ゴジラ−1.0』を見る。素晴らしい映画でした!!アカデミー賞の視覚効果賞ばかりが騒がれたけど筋書きもメッセージも超一級。戦時中に特攻隊員として出撃したものの死ぬのが怖くて(イヤで?)機体の故障と偽って不時着した主人公(名前が敷島!!)が戦争生き残りの海軍軍人らとともに放射能を吐き出すゴジラ(ビキニ環礁でのアメリカの水爆実験の結果)と闘う。最初は特攻崩れの主人公が今度はゴジラ(アメリカ)相手にキチンと特攻を成功させるのかと思ったらナント!「国のために命を捨てる」戦前の思想を否定してキチンと「命を大切にして生きる!」という戦後思想の勝利を謳い上げた!お見事!このメッセージをキチンと伝えずに特撮のアカデミー賞ばかりを賞賛したマスメディアは阿呆ですね。おまけに主人公の敷島がゴジラに特攻モドキの体当たりをする飛行機がナント終戦間際に試作された震電と名付けられた名機!!後退翼で後方に6枚羽根のプロペラをつけたスマートな機体はメッチャメチャ格好良く小生は小学5年の時プラモデルで作って大学に入って上京したときも持っていたくらい大好きな飛行機だった。小学生の時プラモデル狂だった小生は飛行機なら零戦も紫電改も隼も雷電も秋水も一式陸攻も…もちろんB29もB17もムスタングもメッサーシュミットもユンカースもスピットファイアーも作ったけど一番好きな飛行機が震電だった。それがゴジラと闘うだけでも興奮したがそんな個人的事情は抜きにして山崎貴監督の『ゴジラ−1.0』は先々の国家主義大日本帝国をキチンと否定した本当にイイ映画でした。夜はバスケットボール見ながら晩メシ。NHKスペシャルで『オリンピック分裂の危機』のドキュメンタリーを見る。IOCは解散すべきですね。解散しないなら現在の国旗国歌を使う国対抗戦を夜得て平和運動に徹するべきですね。
7月6日(土)
酷暑夜。猛暑夜。激暑夜。しかし小生はクーラーを効かせるより暑いなかで本を読むほうが好きですね。寝室の窓もドアも開けて風通しをよくして本を読むうちに眠れます。ベッドに持ち込んだ本は『水木しげるの不思議草子』(角川文庫)原作は「御伽草子」。義経が蝦夷地(北海道)へ渡る島巡りのときに馬の島や女護が島に寄る話もありますね。「御曹司島渡」ですね。これは是非とも茂山逸平さんに狂言にして上演して欲しい一編ですね。何しろガリバー旅行記より面白いですからね。ワン。朝から猛暑のなか黒兵衛と散歩。ルーティンは毎朝9時ですからね。散歩だけは夏時間を作ろうかとも思うけど暑くて汗かくのが好きですからね。ヨメハンは毎日のTシャツ&短パン&パンツの洗濯にタイヘンでしょうけどね(>_<)ワン。いろいろデスクワークをしていると夕方から長女がやって来てDAZNのサッカー番組見ながら冷えたスパークリングワインを飲む。美味い!サッカーの審判の合宿レポートはメッチャ面白かった。取材したのは元日本代表の安田理大(ガンバ)。サッカーの審判のタイヘンさがよくわかった。晩メシは「アジト」から猪と鹿のジビエ料理を長女のオゴリで取ってフロンターレvsジュビロの試合を見ながら。先制されたフロンターレが後半逆伝に成功と思ったら試合終了直前に同点にされる。今年のフロンターレの弱さの象徴のような試合で一緒に仕事をしている長女はガッカリ(>_<)まぁスポーツは勝ったり負けたりです。地元のチームを応援できるだけ幸せですね。それにしてもJの試合は客の入りもノリもイイですね。
7月5日(金)
暑い。夜も暑い。熱帯夜などと呼ぶと熱帯の人に申し訳ないくらい蒸し暑い。ゴーギャンの描く熱帯はもっとカラッと乾燥している暑さに思える。ベッドでの読書は小生も連載している『ZAITEN』(財界展望新社)を読む。佐高信さんの連載対談「賛否両論」の相手は元都民ファーストの会事務総長の小島敏郎氏。タイトルは「小池百合子の"経歴詐称"を野放しにしたマスコミの大罪」。たしかに。「文化としてのスポーツを独占私物化商業利用するマスコミの大罪」という企画もやって欲しいですね。小池百合子氏とは3度ほど会ったことがあるが最初会ったときに同い年だとわかると「団塊の世代同士頑張りましょう」と言われてドン引きしてしまった。昭和27年生まれは団塊世代ではなく団塊の連中に思い切り虐められて恨み骨髄の世代のはず。なるほど多数派に擦り寄る方なのですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。暑い。猛暑。小学生の夏休みに近所の建仁寺で炎天下一人でボールを壁にぶつけてピッチャーの真似事をしていた日々を思い出す。だから猛暑はキライではない。ワン。散歩のあとのシャワーが日常化。イロイロ仕事したあと夕方からは『ニューズ・オプエド』。今日のゲストはスポーツライター2人。小林信也さんと小崎仁久さん。この猛暑では夏の高校野球の実施は無理。何故日程を変えようとしないのか…中学部活のアウトソーシングは全国大会の内申書記述を変えない限り不毛の改革に終わる…ロシアが五輪柔道選手の派遣全面中止…と言ってもそもそも国単位の派遣は禁止されてるわけで…IOCは五輪を国の闘いではなく個人の闘いと憲章に書いてるんだからロシアとベラルーシだけでなく全ての参加者を個人単位にするべき…休戦協定を厳守させることできない五輪は存在価値がなくなった…などなどマスメディアで話すことのできないスポーツの話題をいっぱい話したあと『チコちゃん』見ながら晩メシ。暑いと冷えたビールが美味いですね。「青鬼」という印度のビールにハマってます。
7月4日(木)
素晴らしい本を読んだあとは脳味噌がその余韻に浸ってしまって次の本を読もうとする意欲が湧いてこない。最近では河崎秋子の小説『ともぐい』(新潮社)を読んだあとがそうだったですね。宮下喜久朗『美術の力』(光文社新書)を読んだあとも本の種類は全然違うけど同様の脳味噌空白状態に陥ったらしく新たな本を読む気にならないのでベッドに持ち込んだ本は最近仕事で(株)日本スポーツ企画出版社から送ってもらった『2024MLB選手名鑑』や『メジャーリーグ555人の2023シーズン総決算通信簿+全30球団通信簿』。これがナカナカ気楽に楽しめて面白い。昨年日本のプロ野球からメジャーに移って活躍した選手は吉田や千賀だけでなくコラス(ソフトバンク)マクガフ(ヤクルト)ガルシア(読売)ブレイジャー(広島)メネセス(オリックス)など大勢いたのですね。選手の交流がこれだけ盛んになったのならプロ野球も早く企業野球から脱皮しないといけないですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。暑い。云ふまいと思えど今日の暑さかなーと詠んだのが漱石でしたね。それを英語のギャグにしたのはドンキー・カルテットでしたね。You might think but today's hot fish でしたね。確か…ワン。終日デスクワークは「SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞/スポーツ・芸術部門」の一次審査の評価を纏めて事務局に送る。最近1週間で時間の空いたときにコツコツとやっていた作業を終了。今年はチョット…イヤ評価を書くのはやめます。これから本審査ですからね。晩メシは久し振りに歌舞伎を見ながら。『白浪五人男』や『三人吉座』。〽月も朧に白魚の篝も烟る春の空…くらいは「憶えておかんとアカン」と言ってたオヤジを思い出す。俺は子供に何を伝えられたのかなあ…。
7月3日(水)
昨日『美術の力』読了なんて書いたけど前半のイタリア編を飛ばして読み始めていたことを思い出してイタリア・ルネサンスの「神から人間へ」の美術の歴史を読む。スポーツも最初は(古代ギリシアでは)神々のために行っていたものが中世には王様のためとなり近代には国家のためとなって現在のスポーツは故郷や母校や家族や恋人や自分のためのになってますね。今でも国のためのスポーツと考えている国家や政治家やアスリートはいるようですが…スポーツをスポーツ以外のものに利用するのはよくないですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛との散歩は後回し。RKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマはマスメディアがまったく報じないオリンピックの話題として「文化プログラム」を取りあげる。人間は肉体的存在であると同時に精神的存在であると考えたクーベルタン男爵は1912年のストックホルム大会から芸術競技を開始。絵画・彫刻・音楽…等に金銀銅のメダルを与える。しかし芸術は競うものではないとして1948年のロンドン大会で廃止。それ以降は芸術展示→芸術祭→文化プログラムと名を変え文化的行為を行うことをIOC憲章で義務づけている。東京大会がどんな文化プログラムを行ったのかは知らないが(涙)ロンドン大会でのシェイクスピア連続上演やシドニー大会でのアニメフェスティバル等を紹介(鉄腕アトムやもののけ姫も上映されました)…てな話をして黒兵衛と散歩。暑い。真っ黒い黒兵衛の背中は熱を吸収してほっかほか。13歳の大型犬には夏は酷で可哀想ですね。ワン。あ。パリ五輪の「文化プログラム」パリの至る所でイベントが行われて藤田嗣治の旧アトリエのメゾン・アトリエ・フジタでも彼の絵画展や日本の武術の紹介等が行われるそうです。いろいろデスクワークをしていると東京新聞特報部の記者から電話。谷口源太郎さんが逝去されたとか。小生とは多くの点で意見を異にするスポーツ評論家で喧嘩をしたこともあったがスポーツや五輪の歴史の知識も豊富で最近の勉強不足の輩の少なくないスポーツジャーナリストとは異なる討論のできる人物だった。享年86。合掌。
7月2日(火)
宮下規久朗『美術の力 表現の原点を辿る』(光文社新書)読了。素晴らしい一冊でした。《真に優れた美術はつねに宗教的であり美術と宗教とは実は同じものなのだ》という一文は至言ですね。音楽もそうですね。スポーツは…どうかな?アンディ・ウォーホルのシルクスクリーンで「創った」マリリン・モンローが《キリストの聖顔布》の延長線上にあるという指摘は超驚きですが納得ですね。最後は障碍者などによるアール・ブリュット(生(ナマ)の芸術)を経て死刑囚たちの描いた絵画を紹介。昨日の本欄で小生の美術館巡り書きましたがスゴイ美術館を書き忘れていました。それはNHKの仕事でローザンヌのオリンピック博物館を取材していたときに同行していた画家の日比野克彦さんに教えられて足を運んだ「アール・ブリュット美術館」。精神障害・発達障害・統合失調症等の患者たちが描いた絵や彫刻などの創作物を集めた美術館でソノ迫力の凄まじさに圧倒されたのを憶えてます。死刑囚たちの残した絵画では和歌山カレー事件の林眞須美死刑囚の描いた《国家と殺人》などのたイトルの付いた絵画が《抽象と具象の間にある独自の作風で》《この分野の巨匠と言える存在になってる》そうです。そして津軽の供養人形まで…イロイロ考えさせられた美術の素晴らしい一冊でした。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。林眞須美死刑囚の描いた絵はネットで見ることができるんですね。ワン。終日いろいろデスクワーク。ふううう。
7月1日(月)
ベッドでの読書は『美術の力』第4章「美術家と美術館」に進む。美術館の話が結構面白い。ロシア(ソヴィエト)のエルミタージュ美術館の名画の多くはスターリンが五カ年計画に失敗したことでアメリカの大富豪が買い取ったらしい。デトロイト美術館も自動車不況のとき同様に名画を売って市の負債を小さくすることを考えたらしいが結局名画の世界巡回展覧会で乗り切ったらしい。バブル期に日本の会社が購入した名画も円安の今が売り時?ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。そう言えば小生も若いときにスペインを貧乏旅行してマドリッドのプラドー美術館に行って以来けっこう美術館回りをしてますね。バルセロナとパリのピカソ美術館には感激したけど若くて印象派の良さがわからないときに行ったオルセー美術館は猫に小判状態で何も感じなかったな。ロシアに行ったときのエルミタージュは大きすぎて建物に感激しただけ。ニューヨークのMoMA(近代美術館)で見た横10mくらいのデッカいモネの睡蓮に大感激。印象派の凄さに目覚めましたね。台湾の故宮博物院は時間がなくて青磁を少し見ただけでした。久し振りに上野の西洋美術館の常設展に行きたいな。ワン。デスクワークは日経書評「今を読み解く」の校正。1600字しか入らないのに2000字以上書いてしまってフウフウ言いながら480字もカット。でも…できるもんですね。原稿は短いほうがイイですね。晩メシは吉本新喜劇を見ながら。間寛平爺さんの意味ないギャグの会話に抱腹絶倒。若い芸人さんもみんな寛平さんに合わせて最高の舞台でした。あんまり笑いすぎてNHKの『映像の世紀・ワイマール共和国とナチス』を見落としたままベッドへ。慌てて気付いてベッドを出てTVのスイッチを入れるとレニ・リーフェンシュタールさんが自分はナチと無関係と話していた。市川昆さんと一緒にお会いしたときも同じ話をされていたなあ。百歳でスキューバ・ダイビングをしているスゴイ美人のお婆さんだったなあ。懐かしいなあ。
6月30日(日)
ベッドのなかで『美術の力』第2ー3章「日本美術の粋」「知られざる日本近代美術」読了。第二次大戦中の「戦争画」に対する解説が興味深かった。《軍部の圧力で描くのを強制されたとか戦意高揚のプロパガンダであったというイデオロギー的な観点から戦争画を批判するのはたやすいがそれらは日本で美術がはじめて公共性を獲得した記念碑であり日本の近代美術の到達点といってよい》なるほど。また日本の美術教育に対する意見にも納得。《現在の美術教育において模写はほとんどなされないが書道と同じく手本から入らなければ技術も習得できず自分の様式も確立できない》確かに!!創作の基本は模倣ですよね。小生の文章の手本は恐れ多いけど漱石・潤一郎・康隆です。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。「日本美術の粋」を読んで河鍋曉斎のファンになりました。美術も音楽も大切なのは技術ですからね。「ハートで歌うという歌手がいる。それは技術がないからだ」と言ったのは誰だったかな?服部良一?違うなぁ。ワン。散歩のあと少し休んでゴゴイチから「ほっとCafe玉縄台」でヨメハンと一緒に近所の自治会館へ行って「みんなでオペラ♪を楽しみましょう」の講師を務める。簡単なオペラの発生や歴史を説明してデル・モナコやティト・ゴッビやマリア・カラスの歌声を紹介。ダリオ・フォーやピーター・セラーズやフランコ・ゼッフィレッリの演出や八千草薫主演のクライバーの指揮クライバーの指揮なども紹介していろいろ解説。予定した半分くらいしか紹介できなかったけど東京から駆けつけてくれた長田渚左さんも約50人の町内の参加者の皆さんも満足してくださったようで「第2回オペラを見る会」をやることも決めていただいた。地元の会は楽しいですね。御礼に町内会から美味しいチリ・ワインを1本いただいて帰宅して呑みながら晩メシは紹介できなかったパヴァロッティを見聴きしながら晩メシ。チョイと疲れたけど非常に楽しく充実した日曜日となりました。
6月29日(土)
ベッドのなかの読書は宮下規久朗『美術の力』(光文社新書)。第2章「日本美術の粋」から読み始める。歌麿の春画も月岡芳年もスゴイですね。ワン。ベッドを出て雨が弱まったところで黒兵衛と散歩。線状降水帯の影響はあまりなかったようで昔「晴れ男」と呼ばれた小生のパワーもまだ少し残ってるかな(^0^;)ワン。終日明日の町内会の「オペラの会」の準備。なんだか普通の講演会より近所の寄り合いで話すほうが緊張しますね。これはたぶんイイことですね。ホームページの原稿更新もやって早めの晩メシはTBS『報道特集』を見ながら。関西万博会場がメタンガス爆発を起こさないことを祈りたいですね。
6月28日(金)
ベッドのなかで辻惟雄『奇想の江戸挿絵』(集英社新書ヴィジュアル版)読了。やっぱり妖怪も幽霊も怪物も大爆発も北斎が大活躍ですね。葛飾北斎*南方熊楠*ピカソに共通の溢れ出る強烈なエネルギーの源泉は何なんでしょうね?ワン。ベッドを出てメッチャ土砂降りのなか黒兵衛と散歩。ルーティンもここまで守れば犬でも恩義を感じるかな?ワン。デスクワークは日経読書面「今を読み解く」を完成させてメール送稿。編集部がどう改めるか知らないけど「五輪で身体とスポーツが示す未来」というタイトルをつけてみました。そのあとイロイロ準備して夕方は『ニューズ・オプエド』今日のゲストは大リーグ評論家の福島良一さんとスポーツライターの小崎仁久さん。アメリカでニグロリーグを讃えるメジャーのイベントを見てきた福島さんから写真をいろいろ見せてもらって解説してもらう。これまで数多くのメジャー野球を見てこられた福島さんにとっても最高に素晴らしい感動的なイベントだったと興奮気味に1週間前のアリゾナ州バーミンガムでの出来事を振り返っていただきました。小生もNHKの実況を見たけど美しいアメリカ最古の球場に集まった元ニグロ(黒人)リーグの選手たちへのオマージュのイベントは本当の素晴らしかったようです。ただ福島さんの解説で驚いたのはニグロリーグのチームが1927年と32年にルー・ゲーリッグやベーブ・ルースなどの来日(31・34年)に先駆けて来日して日本の学生チームなどと試合をしていたこと。池井優氏の名著『白球太平洋を渡る 日米野球交流史』(中公新書)の年表にも記されてない。こういう歴史をキチンと残さない(残せない?)のがアメリカのベースボール文化の奥行きの深さに較べて日本の野球文化の浅薄さと言えるんでしょうね。番組を終えて今日は『チコちゃん』がないので陸上日本選手権を見ながら晩メシ。けっこう日本の陸上競技のレベルも上がってるのにイマイチ観客オ少なく盛り上がらないのは何故かな?金儲け…という言葉が下品なら資金集めが下手なのかな?
6月27日(木)つづき
晩メシは『魔改造の夜』を面白く見ながら。小さなワニの水鉄砲3個を「魔改造」して1個に付き10ccの水を飛ばして8m先にある大きなバースデーケーキに立てられた10本の蝋燭を消すというゲーム。3組のエンジニア集団が挑戦。結果はマブチモーターチームが勝ったようだけどコレれは『解体キングダム』『探検ファクトリー』と並ぶ最近のNHKのヒット番組ですね…と思うのは小生だけかな?
6月27日(木)
ベッドのなかの読書は筑摩書房の月刊『ちくま』7月号。蓮實重彦氏の不定期連載「些事にこだわり20」の「日本国憲法という醜い日本語のテクストはどうしても好きになれないがそれでも憲法違反は憲法違反としてあくまで追究されねばならぬと思っている」と題したエッセイを読んでニヤニヤ笑ってしまった。この日本国憲法批判と憲法記念日批判はまるでかつての人生幸朗師匠が鋭く世間の「常識」を批判していたのと同様の見事な「芸風」で「9条の会」を支持している小生も布団のなかで快哉を叫んでしまった。なるほど日本国憲法に書かれている《平和を維持し専制と隷従圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会》など《現実に目にしたこともない》ですからね。蓮實氏は《わたくしが知ってる「国際社会」なるものは朝鮮戦争からヴェトナム戦争そして近くはロシアのウクライナ侵攻さらにはガザ地区への攻撃等々血なまぐさいことばかり》その通り!ここで「責任者出てこーい!」と続けば人生幸朗師匠ですね。お見事!ベッドを出て黒兵衛と散歩。『ちくま7月号』に書かれていた『沖縄戦記の「原点」は語る』と題した吉川由紀氏の短文(本の紹介)はショックでした。沖縄戦では赤ん坊の泣き声で米兵に見つかるから《日本刀や銃剣を突き付けて壕の近くにあった池に「子供を抛り込め」と脅され親たちは仕方なく子供たちを池に抛り込んだ。這い上がろうとする子供は頭を押さえつけて溺死させた》これが「沖縄戦」の実相で《軍隊は住民を守らない》のだ。そんな引用文で紹介された沖縄タイムス編『沖縄戦記 鉄の暴風』(ちくま学芸文庫)を買って読まねば。ワン。デスクワークは日経『今を読み解く』の執筆に取りかかる。何とか纏まったかな…。
6月26日(水)
ベッドのなかで為末大『ぼくたちには「体育」がこう見える』(大修館書店)再完読したあとベッドを出て黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマとして為末大さんの本を推薦。副題にあるように『「体育」は学びの宝庫である』というのは事実ですね。どれだけ「VR(ヴァーチャル・リアリティ)」や「アバター」が進歩しても人間の誰にも備わっている「からだ」だけは「リアル」として残るのですからね。その「からだ」を使った「学び(教育)」は素晴らしいものが考えられて為末さんはそれを様々な分野の専門家の先生方と探っているわけですが…ラジオでは話せなかったけれど過去には帝国陸軍が「体育」を「軍事教練」として利用したことも事実でそーゆー「間違った体育」が存在しやすいことも注意したですね。ワン。ラジオのあと黒兵衛と散歩。「春過ぎて夏来にけらし黒犬の背中の熱ははホカロンの如し」黒兵衛にとってはチョイと可哀想な季節ですね。ワン。シャワーのあと終日デスクワークは日経の読書面「今を読み解く」の執筆に取りかかる。締め切りはまだ2日後という余裕は原稿執筆の敵ですね。晩メシはNHK『解体キングダム』を見ながら。百年近く前に建設された静岡県清水市にある木造カトリック教会の解体移築。この番組で解体作業に取り組む解体建設業の人々の姿を見るといつも自分の仕事が恥ずかしくないよう頑張らねばと思いますね。政治家の皆さんにも見せたい番組ですね。
6月25日(火)
ベッドのなかで為末大『ぼくたちには「体育」がこう見える』(大修館書店)傍線部分再読。1964年の東京五輪から2020東京オリパラへの進化は「体育からスポーツへ」の変化だったというのは小生も唱えていた重要なポイント。それに対して為末さんは「(学校の)体育教育」を考え直そうと「体育の逆襲」を試みる。そのため体育教師たちとの討論だけでなく美学者・数学者・遺伝学者・教育学者・システム工学研究者…たちに「体育=身体から得られる学び(教育)」について訊きまくる。素晴らしくオモシロイ視点ですね。「できないからダメ」ではなく「できないから面白い」への意識改革。こういう考えは本当に素晴らしい。全国の体育の先生に読んでもらいたい一冊ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。蒸し暑い。汗がダラダラ。こーゆー季節の時もあると諦めるほかないですね。我が家の虎太郎は家の床の冷たい箇所を求めて階段に寝そべっている。黒兵衛は散歩から息を切らせて帰ると玄関の小さな土間にへたり込む。俺はシャワーへ一目散。仕事さえなければ何も問題はないのだけれど日経書評の仕事のために猛暑のなかでも仕事をせねば。マァ楽しい仕事だからイイのですけどね。晩飯時は終末の町内でオペラを楽しむ会のためにピーター・セラーズ演出のオペラを楽しみながら。覚醒剤中毒の黒人が腕にヒロポンを打ちながら「シャンパンの歌」を歌うモーツァルトの『ドン・ジョヴァンニ』はは初めてオペラを見る人には少々過激すぎるかな?ドナルド・トランプを主役(伯爵)にしたトランプ・タワーが舞台の『フィガロの結婚』の過激さなら大丈夫かな?…なんて思いながらオペラを選ぶ仕事は楽しいですね。暑さも吹っ飛びますね。
6月24日(月)
ベッドのなかで山本敦久・編著『アスリートたちが変えるスポーツと身体と未来・セクシュアリティ・技術・社会』(岩波書店)読み直す。今マスメディアでスポーツに対してコメントしている人物やスポーツの原稿を書いている人たちのいったい何%がこの名著を読んでいるのだろうかと一瞬考えてしまう。スポーツの世界の最先端の思考に関する書籍にはジャーナリストは絶対に目を通すべきですね。あ。コメンテイターや記者はジャーナリストじゃないのか。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。梅雨がないのかと疑うとあっという間に猛暑。小生の熱中症対策はヤクルトと72%カカオのチョコレートくらいですがマァ気をつけましょう。ワン。終日日経読書欄関連の仕事。途中昼飯時にテレビで『E.T.』をやっていたので少し見てしまう。もう何度も見て子供に見せて孫に見せて数え切れないくらい見たから最後まで見る必要はないですがこの映画はスピルバーグの作品の中では最優秀作品ですね。他にイイのは『激突!』『未知との遭遇』『ターミナル』かな。あ。『E.T.』を「愛犬物語の犬を宇宙人にしただけ」と看破したのは澁澤龍彦さんでしたね。愛犬物語は両親に内緒で捨て犬を隠れて飼うんですよね。八岐大蛇を宇宙版にしたらキングギドラですね。物語のネタは限られてるんですね。一日中本を読んだあとは吉本新喜劇見ながら晩メシ。TVタレントを別にすれば最近のヨシモトは脇悪までレベルが高いですね。
6月23日(日)つづき
昨日の昼飯時はもちろん沖縄の平和の式典(全戦没者追悼式)を見ましたけど知事の平和宣言や高校生の平和の詩「これから」に較べて岸田首相の字を読むだけの挨拶は虚しかったですね。
6月23日(日)
ベッドのなかの読書は辻惟雄『奇想の江戸挿絵』(集英社新書ヴィジュアル版)。2週間ほど前のNHK『日曜美術館』を見ていてこの人の書いたものは面白そうと思って手に入れた本は期待を裏切らない強烈な面白さ!!現代の漫画や劇画のルーツは曲亭馬琴・山東京伝・柳亭種彦・式亭三馬らの物語と葛飾北斎・歌川豊国・岩佐又兵衛らの挿絵による黄表紙や読本にあるんおですね。血潮が飛びまくり生首も飛びピアズリーのサロメの首と争う迫力はスゴイですね。ワン。ベッドを出て雨が小降りになったところを狙って黒兵衛と散歩。歩きだすと雨が止む。昔は晴れ男とよく言われていた小生は最近は雨に降られることが多かったけど今日は久々の晴れ男復活かな。ワン。日経読書欄「今を読み解く」の執筆準備のため為末大『ぼくたちには「体育」がこう見える』(大修館書店)山本敦久・編『アスリートたちが変えるスポーツの身体と未来』(岩波書店)伊藤守『東京オリンピックはどう観られたか』(ミネルヴァ書房)『世界思想第51号特集スポーツ』(世界思想社)の重要な部分(以前傍線を引いたところ)を再読&再チェック&メモ作りを始める。結構時間がかかりますね。ベッドのなかの『奇想の江戸挿絵』の読書も一時停止かな。晩メシ&酒はニュースや『ダーウィンが来た!』の砂漠のキリンやNHKスペシャル「性欲とヴァーチャルセックス」を見ながら。最近はオナニーのことをセルフ・プレジャーと呼ぶのですね。それがAIとのヴァーチャル・プレジャーになるとリアルな勃起不全になる男性が増加するのですね。コレが未来社会ですかね。「報道番組化した娯楽番組」でNHK党の面々が都知事選のポスターの掲示板をジャックしたことを騒いでる。確かに阿呆かと言いたくなる事件だが総理官邸で大臣就任ごっこをした連中やパーティ収入をアヤフヤのまま政治活動費の領収書を頑なに即刻公開しようとしない代議士たちと較べてどっちが阿呆さ加減が劣悪かの判断は難しいですね。
6月22日(土)
ベッドのなかで宮下記久朗『モチーフで読む美術史@A』読了。絵画もイロイロと理屈がわかると面白いですね。ただ文庫本の大きさで絵画や彫刻を理屈とともに味わってるというのはパソコンのCD再生でグランドオペラを聴くようなもので別物と考えたほうがイイでしょうね。最近はCDプレイヤーの調子が悪くてパソコンでパヴァロッティのオペラを聴きながら原稿を書いてるのに充分満足しているのはパヴァロッティの声の力が凄いからでしょうね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。家の近くの空き地の紫陽花がズラリと並んでいるなかで直径50p以上ある真っ白のアナベルがいくつも咲き誇ってるのはそろそろ限界でしょうね。最後には爆発しそうな迫力です。イソップ童話で腹を膨らませて大きさを競ったヒキガエルが最後に腹を爆発させるようなことをアナベルもやっているのかな?最近の研究では植物も会話をしている(情報を交換している)そうですからね。ワン。終日デスクワークは来週末締め切りの日経読書欄に書く本のまとめ読み&ノートづくり。ラグビーのイングランド戦を見る…けど彼我の大きな実力差を無視した中継(アナウンサー&解説)はつまらないですね。もう少し話し方があるはず…と思いながら夕方から野球雑誌『Slugger』編集部のZOOM取材を受ける。送りバントは戦術的に効果がないとデータが出ているのに日本の野球ではまだ重要視されてるのは何故かという問いに明治末以来の日本人打者の非力から始まったバント戦法がV9巨人のドジャース戦法で誤解され監督の自己保身として今日まで続いている歴史を話す。野球選手の話でなく野球というスポーツそのものの妙味を話すのは楽しいですね。おまけにインタヴュアーが小生の『プロ野球大辞典』以来の愛読者で音楽の本や最新刊の『真夏の甲子園はいらない』(岩波書店)まで読んでくれている編集者だったので嬉しくなってイロイロいっぱい楽しく野球の話ができて満足。取材を受けた後TBS『報道特集』を見ながら晩メシ&ビール。続けて吉右衛門の幡随院長兵衛で『鈴ヶ森』を楽しみながら酒。楽しい会話のあとブラジルに勝って男子がフランスを撃破ブラジルに勝って男子がフランスを撃破!!素晴らしいけどパリ五輪に残しておくべきだったのでは?そこまでの余裕はないのかな?
6月21日(金)つづき
書き忘れたことがひとつ。この日の朝NHK-BSでやっていたアラバマ州バーミンガムのかつてのニグロリーグの聖地リックウッド・フィールドで行われたメジャー初の公式戦サンフランシスコ・ジャイアンツvsセントルイス・カージナルスの中継放送は本当に素晴らしかったですね。ニグロリーグ出身の老人たちも車椅子で大勢登場して亡くなったばかりのウィリー・メイズを讃えて…ベースボールをカルチャー(文化)として発展させているアメリカと野球を親会社が金儲けに利用しようとしているだけの日本のプロ野球の違いをマザマザと見せつけられましたね。福島良一さんも記者席にいてイイ仕事をしてましたね。
6月21日(金)
ベッドのなかで宮下規久朗『モチーフで読む美術史@A』読み進む。絵画から西洋史や聖書やギリシア・ローマ神話のエピソードを知ることができるのは楽しいですね。オペラやクラシック音楽も西洋史を楽しく教わることは多いし歌舞伎や能は日本史の宝庫。このような「学び」が学校教育にないのは残念ですね。スポーツもヨーロッパ史やアメリカ史の宝庫なのに身体を鍛えること(体育)と娯楽だけにしか利用していないのはもったいないですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と土砂降りのなか散歩。雨が降ろうが槍が降ろうがこの雲古のルーティンだけは外せないのは我ながら不可解。黒兵衛は雨の日くらい雲古を我慢できないのかな?ワン。終日デスクワーク。夕方から『ニューズ・オプエド』。今日のゲストは先週に続いて「おりがみ」理事の都築政憲さんと初登場の日比麻記子さん。日比さんは東京大学大学院に通いながら「おりがみ(オリンピックを・学生と・みんなで」)を通して五輪のヴォランティア活動に参加したり五輪の学習と取り組んでいる。パリ五輪は現地で「おりがみ」の原実季さんと合流してイロイロヴォランティア活動等に携わるという。もう一人のゲストは尚美学園大の佐野慎輔教授。1964年東京五輪の興奮と最近の五輪の問題点を知ってる我々オジサンたちが五輪に関わる若者たちをイジメル構図ですね(笑)。しかし阿呆臭い国会の論戦やマスメディアのスポーツ報道とは異なりパリ五輪の開会式やIOCのeスポーツとの関わりや未来のオリンピック等についてイロイロ討論。オリンピックに真剣に取り組んでいる若者たちに対して我々ジジイどもは過去の出来事をイロイロ伝えるのが義務ですね。1964年東京五輪の閉会式直前には一斗樽がズラリと並べられて国立競技場に入場する選手たちに振る舞われて選手たちは酒を呑んで閉会式に雪崩れ込んだ…とか「正史」に残されてない話は我々ジャーナリストがたくさん知ってますからね。『オプエド』を楽しく終えたあとは『チコちゃん』見ながら晩メシ&酒&寝る。
6月20日(木)
『しぐさで読む美術史』他宮下規久朗氏の美術の本をベッドのなかでイロイロ楽しんだあとベッドを出て梅雨の合間の晴れ間と思しき曇り空の下黒兵衛と散歩。気象庁による梅雨入り宣言はまだのようだけど既に梅雨の気配ですよね。モーニングショーでコメンテイターが短い春のあと梅雨もなくすぐに夏だと嘆いて(?)いたけれどソレは珍しいことではないですよね。持統天皇も「春過ぎて夏来にけらし白妙の衣干すてふ天の香具山」と詠んでますからね。確かに気候変動は大問題でしょうけど正しく捉える必要がありますね。ワン。都知事選のニュースを見ていてウンザリ。日本人はどこまで幼稚化してしまったの?総理大臣の家族と友人たちが首相官邸で「大臣ごっこ」をしても恥じずに総理を辞任しない世の中ですから都知事に立候補した連中が「選挙で遊ぶ」のも当然なのか?こんな世の中に誰がした?!一問一答の記者会見を問題にしないジャーナリズムも問題なら「娯楽番組が報道化」して「報道番組が娯楽化」していることも問題ですね。マスメディアはスポーツを私物化して発展を阻害してスポーツ産業の拡大を阻み…書き出すと政治家も企業も誰もが自分の利益のことしか考えない昨今の日本の世の中にウンザリするのでそのウンザリを連載原稿に書いたあとはロバート・デニーロ主演の映画『ミッドナイト・ラン』を見ながら晩メシ。これは素晴らしい娯楽映画ですね。娯楽映画でも反社会的勢力に対して抵抗する意欲が感じられて爽やかですね。それに較べて日本のマスメディアは…早くジャーナリストとしての矜持を取り戻してほしいですね。世の中を「上善」に導くきっかけはジャーナリズムが声をあげるしかないのですから。
6月19日(水)
昨晩はベッドに宮下規久朗の『しぐさで読む美術史』『モチーフで読む美術史@A』(ちくま文庫)を持ち込む。どこかにスポーツに関する記述がいくつかあったはず…と思ってページをめくるとありました。「走る」「踊る」「体育座り」などイロイロ。「走る」はやはりピカソの「海辺を走る二人の女」が圧巻ですね。何かを捕まえるためや何かから逃げるために「走る」のではなくただ「思い切り走る」。こんな「走る」ことの素晴らしさを絵にしたのはピカソだけなんですね。スゴイ!!右腕を斜め上に真っ直ぐ伸ばすローマ式敬礼がスポーツの「宣誓」やファシズム式敬礼やナチス式敬礼に転じたのはナポレオンのお抱え絵師だったダヴィッドが「(古代ローマの)ホラティウス兄弟の誓い」や「(フランス革命の)球戯場の誓い」を絵にしたことがキッカケだったのか。ナルホド。今も1972年の札幌冬季五輪の記録映画(篠田正浩監督)を見ると開会式で日本選手団が右腕を斜め上に伸ばしてナチス式の…いやスポーツ式の敬礼をして行進していたことがわかります。今では絶対に許されませんよね。高校野球(甲子園大会等)で旧帝国陸軍式や自衛隊式の行進が許されているのは何故でしょうね?ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマはバレーボールの日本男女パリ五輪出場を祝ってバレーボールの歴史。1895年にマサチューセッツのYMCAの体育教師ウィリアム・モーガンがバレー・ボールというゲームを創作したときは男性のスポーツとして創られたバスケットボールに対抗して女性や子供や高齢者向けに創られたのですよね。さらにアメリカのトランスジェンダーの水泳選手が女子の国際大会への出場をスポーツ仲裁裁判所によって拒否されたことを取りあげ現代スポーツでは男女の区別が難しくなった話題を話す。ワン。ラジオのあと黒兵衛と散歩して今日のデスクワークは連合通信の連載執筆。晩メシ&酒はいしいしんじさんの『関西弁訳義経千本桜』に触発されて吉右衛門が知盛を演じた『渡海屋・大物浦』と菊五郎が源九郎狐と忠信を演じた『河連法眼館之段』をDVDで楽しみながら。知事選や党首討論の不毛と政治改革法案の茶番のニュースなど見ても仕方ないですからね。吉右衛門と菊五郎はどちらも素晴らしいですね。
6月18日(火)
ベッドのなかで夜と朝にかけて結局『義経千本桜』(いしいしんじ訳/河出文庫)完読してしまう。関西弁のリズムが関西人に人にとってメッチャ心地好いし楽しいので通読してしまった。関東系の人は本書を楽しめるのかな?少々疑問。「赤とんぼ」と口にするとき冒頭の「あ」にアクセントを置くのが関東人。関西人のアクセントは「と」にアクセントが付く。だから♪ゆうや〜けこやけえの〜あかと〜ん〜ぼ〜…の童謡は関東人のアクセントによる歌で関西人が話し言葉のまま歌おうとすると浄瑠璃(義太夫節)になる。子供の頃から♪べんべんべんべん…と「べんべん節」の浄瑠璃ごっこをやっていた関西の子供たちには「赤とんぼ」の童謡が話し言葉を見事にメロディーにした歌だと言われても全然ピンとこないのだ。小生が小学生の時に東京出身の音楽の先生にそう言われてちんぷんかんぷんだった。その先生は「べんべん節」を知らなかったのだろう。えっ!?あなたも知らない?♪べんべんべんべん…パンツのようでパンツでない…ベンベン…ズボンのようでズボンでない…ベンベン…それは何かときかれたら…そりゃステテコステテコステテコステテコ…というような浄瑠璃の歌詞を作る遊びです。昔は笑福亭仁鶴さんが関西のテレビで子供を集めてやってました。ワン。ベッドを出て土砂降りの雨のなかのチョットした小降りを狙って黒兵衛と散歩。すぐに雲古をさせて早々と帰還。警報級の雨かどうかは知らないが最近は線状降水帯を騒ぐ一方で夕立がなくなりましたね。コレも地球温暖化の結果か?ワン。終日デスクワーク。晩メシは『ミラノスカラ座魅惑の神殿』というドキュメンタリーを見ながら。スカラ座の舞台に立った歌手やダンサーや指揮者が次々に出てきて話すのは面白かったけどカラス&ヴィスコンティ&ゼッフィレッリの映像がなかったのが残念。
6月17日(月)
昨日に続いていしいしんじ訳『義経千本桜』の「河連法眼館の段(かわづらほうげんやかたのだん)」読む。全集に続いて文庫では2度目の読書。いしいしんじさんの「関西弁訳」のリズムが読んでいて気持ちよく読み進む。源九郎狐が化けた偽の佐藤忠信と静御前&義経の対決。歌舞伎では先代の市川猿之助が狐の宙乗りで評判を取った演目ですね。いしいさんの関西弁訳は浄瑠璃のリズムだから関西人には読みやすい。浄瑠璃は河内弁が基本で京都弁や大阪弁と微妙に違うと言ってもリズムはどの関西弁もほぼ同じですからね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。昨日の散歩は近所の少年に犬のリードを持たせて歩くだけの「本物の人間の散歩」だったけど今日は自分で犬のリードを持つ「犬の散歩」。こっちのほうが犬に引っ張られて楽ですね。ということは運動になってないのかな?ワン。終日デスクワークは『ZAITEN』の連載「今月のスポーツ批評」を書く。一昨日の土曜日の昼に何気なく見たテレビ番組でコメンテイターの堤伸輔氏がロスでドジャースのユニフォームを着てはしゃいでいたことを批判。「娯楽番組の報道番組化」と「報道番組の娯楽番組化」が進むなかでスポーツは娯楽の王者としてジャーナリズムで批判的に捉える視点が完全に消え失せましたね。メディアがスポーツ・チームを所有したりスポーツ・イベントを主催したりすることを批判する声がメディア(ジャーナリズム)から完全に出なくなった結果日本のスポーツビジネスは発展の余地が全くなくなったわけですね。これではアメリカ(メジャー)が儲けるばかりですね。嗚呼。晩メシは吉本新喜劇を見ながら。すち子さんが中心になって病院での家族ドラマ。ちょっとアーノル・・ウェスカーの人物の動かし方やハロルド・ピンターのやイオネスコの味わいもあるナンセンス劇(褒めすぎかな・笑)。もちろん関西人情路線は残しつつの新しい試みは面白い。
6月16日(日)
ベッドのなかの読書は一昨日京都在住の作家いしいしんじさんから贈られてきた彼の現代語訳『義経千本桜』(河出文庫)。中味は既に『池澤夏樹=個人編集日本文学全集10』で読んでいたけど改めて「渡海屋の段」を読む。歌舞伎では知盛が最後に巨大な碇(いかり)の太い綱を身体に巻き付けて高い崖から海へ後ろ向きに飛び降りる派手なシーン。そんな歌舞伎の派手さを綺麗なイラストと解説文で紹介したのが橋本治(文)+岡田嘉夫(絵)の絵本『義経千本桜』(ポプラ社)。いしいしんじさんの現代語訳は人形浄瑠璃の浄瑠璃節のリズムをそのまま関西弁に置き換えたヴァージョンで面白い。関西弁をそのまま喋ると浄瑠璃になりますからね。文庫本には児玉竜一氏の「解題」も付いていて壇ノ浦で死んだはずの知盛や安徳天皇(千本桜では屋島で亡くなったことになっている)が生きていて知盛が義経に天皇の行く末を預けることを半村良の『戦国自衛隊』を例に出して「歴史の書き換え」を解説しているのが面白かった。町田康の『宇治拾遺物語』やいとうせいこうの『曽根崎心中』などの現代語訳も全集から文庫版になって出ているらしいので読みたいけど…全集で既に読んでるから「解題」希望で買うのは無駄かな。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩と思ったら昨日我が家に遊びに来た小3の少年が今日もやって来て一緒に散歩。黒兵衛のリードは彼に任す。少年はぐるりと住宅街を一緒に散歩して回って我が家で猫の虎太郎と遊んで帰っていった。ちょっと不思議な少年は面白い存在ですね。ワン。終日デスクワークのあと夕方からチョイと庭仕事。雑草取り。植物が繁茂する力は強烈ですね。我が家のほんのちょっと横の緑地から富士山が見えていたのが今ではすっかり巨木と蔓に隠されてしまった。私有地なので市も手を付けられないらしいけど崖の下は大丈夫かな?シャワーのあとニュースや『ダーウィンが来た』や『日曜美術館』を見ながら酒&晩メシ。エッシェンバッハ指揮N響のシューマンは楽譜通りの演奏でした。
6月15日(土)
池上英洋『官能美術史ヌードで語る名画の謎』(ちくま文庫)熟読完読。ヴィーナスやキューピットで始まった名画とエロス(愛)の物語は最後に「不倫・売春」へと進んで「同性愛・近親相姦」へエスカレートして「心変わりと嫉妬」で「愛の冷めるとき&愛の終わり」を迎える。そして最後の最後に「永遠の愛・愛の昇華」を迎える。そこで紹介されているのがベルリーニの名作彫刻「聖テレジアの法悦」でありムンクの絵画「マドンナ」の受胎告知を受けた法悦の表情ですからね。天上(神)からの「至上の愛」による法悦は最上のエクスタシー。この素晴らしい一冊に「あとがき」がないのは見事ですね。法悦(エクスタシー)のあとには付け加える言葉などないでしょうからね。小さな文庫本なのにまるでマーラーの『千人の交響曲』を聴き終えたような読後感でした。いやスクリャーピンの『交響曲第4番法悦の詩』かな…いやいやジョン・コルトレーンの『至上の愛』か。それはともかくポルノグラフィー(ヌード絵画)に対する助平心から手に取った一冊がメッチャオモシロく勉強になったのは嬉しいですね。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。途中で犬や生きものが大好きという小3の少年が話しかけてきたのでリードを持たせてやると喜んで黒兵衛を引っ張って(引っ張られて?)一緒に散歩。うちには虎太郎という猫もいるよと言うと遠慮なくうちの家まで入ってきて猫を撫でようとする。しかし虎太郎は野良出身で人見知りが激しいから易々とは触らせなかったから少年は少し残念そう。そう言えば小生の子供の頃は近所の家に毎日のようにずけずけと入っていったことを思いだした。キャッチボールをしていたボールが庭先に入ったり…紙飛行機が飛び込んだり…すると化粧中の舞妓さんがいたり…というのは生まれ育った祇園町ならではだったでしょうが子供が家に来るのは悪くないですな。ワン。昼飯時にNHK『探検ファクトリー』を楽しんだほかは終日デスクワークのあとTBS『報道特集』見ながらビール&晩メシ。鹿児島県警「事件」は酷い話ですね。学歴だけで経験(キャリア)のない人物を「キャリア」と呼び現場で経験を積んだ叩き上げの人物をノンキャリと呼ぶ。それは間違った呼称で即刻改めるかやめるべきですね。諫早湾の干拓事業の失敗も漁業や農業のない経験がないくせに「キャリア」と呼ばれる人物たちが犯した間違いですよね。
6月14日(金)
『官能の美術史』は「第5章秘めごとーポルノグラフィー・不倫と売春」へと進む。人間の暗部は人間の本質でもあるわけ
であらゆる画家がポルノグラフィーをものにしている。レンブラント・ルーベンス・アングル・ゴーギャン・シーレ…なかでも凄いのはやはりレオナルド・ダ・ヴィンチで男女の交合が完全な解剖図絵として描かれている。ここまでいけばポルノでも官能性ゼロ。そう言えば大阪のTV番組に出たとき胃カメラの映像を公開して「究極のストリップでしょ」と豪語した女子アナがいた。レオナルドの交合図は知らなかっただろうけど関西以外の女子アナには口にできない言葉でしょうね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。桂ざこば師匠が亡くなった。毎日放送の『ちちんぷいぷい』で何度もご一緒させてもらった。一度楽屋で雑談をしたときに「六代目笑福亭松鶴師匠の跡を継ぐ話が出たときに米朝師匠に止められたという話を聞きましたがやっぱり松鶴師匠の跡を…」と話しかけたら「いやいやいや。それはもう済んだ話。二代目ざこば(雑魚場)で最高でんがな」と言われた。兵庫文化芸術会館の佐渡裕さん指揮のオペレッタ『メリー・ウィドウ』や『こうもり』に出演されたときは公演後にツアーの引率をしていた小生を呼び止めてツアーに参加したおばさま方に話しかけて大サーヴィスをして下さった。京都南座の枝雀師匠の追善興行でも…と書き出したらきりがありません。素晴らしくナチュラルな関西人の上方落語家でした。合掌。ワン。いろいろデスクワークのあと『ニューズ・オプエド』はパリ五輪直前企画第2弾。フランスのリヨンから原実季さんが2度目の出演。それに彼女とNPO法人『おりがみ(オリンピックを学生とみんなで)』の副理事長として活動しパラスポーツを支援している都築政憲さんが初登場。若いオリパラ・スポーツ活動家2人に一橋大学大学院の坂上康博名誉教授が加わってスポーツのジェンダー問題や国歌国旗問題やオリパラの未来等について話し合う。私自身がメチャメチャ勉強になりました。坂上先生に日本の歴代IOC委員の調査を依頼しているフランスの教授は原さんが近々参加するギリシアでの五輪研究会の担当教授だとか。批判も含めて若い人たちがオリンピック・ムーヴメントの勉強をするのは良いことですね。日本のジャーナリストはスポーツの勉強をしないからダメですね。『オプエド』のあと『チコちゃん』見ながら晩メシ&酒&寝るwith読書。
6月13日(木)
『官能の美術史』によれば中世から近世のヨーロッパでは結婚時に女性の家から多額の持参金を渡す慣習が続き(裕福な家で高級車1台分・普通の家でも軽自動車1台分くらいの金額)結婚できない若い男女が多かったという(男性は4人に1人が一生独身)。また女性の死因はペストに次いで産褥熱(出産時の感染症)で金持ちの男は妻が亡くなるたびに新たに若い嫁をもらって子供を産ませたという。だから《レオナルド・ダ・ヴィンチには実母と継母合わせて5人の母がいて最後の継母は実父より40歳年下レオナルドよりも10歳以上若かったという》せやからどないやねん?とも思うが昨今の少子化社会の解決のヒントは…なさそうですかね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。真夏の太陽にも負けず梅雨の気配も関東地方では窺えないなか紫陽花が一段と咲き誇ってる。アナベルはギネス級の大きさに膨らんだ。それも綺麗けどやっぱり洋物よりおしとやかな和物がいいかな。ワン。終日いろいろデスクワーク。晩メシは女子バレーボール日本vsカナダ戦を見ながら。2セットを取ったので大丈夫と思って阪神西投手の快投を見たりしてたらいつの間にかフルセットになって逆転負け。和風の額紫陽花が巨大なアナベルの負けたようで残念。寝ようと思ったら桑田佳祐が昭和の唄ばかりを集めた神戸の月世界(キャバレー?)でのコンサートをやっていたので見て聴いてしまう。桑田は本当に歌がうまくて芸人根性を持った歌手で観客を魅了して喜ばせてくれますねえ。三輪明宏の『ヨイトマケの唄』がよかったですねえ。♪お母ちゃんのためならエンヤコーラ…の部分を歌わないのは見事でしたねえ。この歌は昭和の高度経済成長の歌だったのですね。
6月12日(水)
『官能の美術史』読み進む。ナルホド。キスの起源と歴史を考えるだけでも文化人類学的に非常に興味深い研究になるのですね。クリムトの『接吻』もロダンの『キス』もルーツはアイエスの1859年の作品『接吻』の影響を受けて生まれたものでその影響はハリウッドのクラーク・ゲーブルのキスの仕方にまで永久を与えているのですね。オモシロイ。イタリアン・ロカビリーの『2万4千回のキッス』(日本では藤木孝がヒットさせましたね)も古代ローマ帝国時代の「主体的恋愛詩(自分の愛についての詩)」の流れで生まれたものなんですね。何かの本でキスのことを「口周輪状筋の緊張状態を伴う並列的結合」という「定義」を読んだことがあるけどちょっと違いますよね。ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマはプロ野球のペナントレースについて。5試合で3勝2敗を続けた勝率6割のチームは優勝。2勝3敗のチームは最下位。長丁場のペナントレースもマラソンではなく5試合程度の短距離ダッシュの繰り返しなんですね。そして1ゲーム差を縮めるのには約1週間かかり4ゲーム差は1か月かかるというのが監督の常識。その他メジャーのGM(ゼネラル・マネジャー)と日本の球団代表&総監督の違いなどを話して番組を終えて黒兵衛と散歩。暑い季節が始まりましたね。小生は夏が嫌いでなく毎年炎天下の建仁寺の境内で草野球をやっていた小学生時代を思い出します。そこへ托鉢の修行僧が現れ一発打たせろと言ってバットを取りあげられて思い切りボールを遠くへ飛ばされたので今も雲水には好感が持てません(笑)。ワン。終日いろいろデスクワーク。晩メシは天皇杯サッカー筑波大vs町田ゼルビアの試合を見ながら。1点リードされた筑波大が後半ロスタイムに追いつき延長でPKの危機をキーパーが見事にセーヴ。PK戦で勝利のジャイアントキリング。メッチャ面白かった。Jリーグが誕生してサッカーが注目された時ナベツネと呼ばれた人物が野球にも天皇杯をと言ったのには笑いましたね。硬式野球には天皇杯は既にあるんですよね。東京六大学野球が天皇杯なんですね。それでイイかどうかは話し合われるべきですけど…話し合いを始めると日本の野球界の不都合な真実が露わになるので野球関係者はみんな口を噤んでいるのでしょうね。
6月11日(火)
ベッドのなかでの読書『官能の美術史 ヌードが語る名画の謎』再読を続ける。オモシロい。様々な美しいヌード絵画よりも神話や聖書のエピソードを圧倒的に面白く感じるのは歳のせいかな(^0^;)歳を取るのも悪くはないですな(^_^)。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。紫陽花が一段と多彩な美しさを増してきた。この綺麗な紫陽花以上に桜の花見を愛でたがり注目して大騒ぎするのはどこかで多様性を嫌っている日本人の悪癖かもしれないですね。ワン。終日デスクワーク。椅子に座ってばかりいると足の衰えが気になるがコレが仕事だから仕方ない。今更正座して和机で原稿書くわけにもいかず夕方の庭での黒兵衛との交流時にスクワットを加えるくらいしか手がないかな?歳を取るのはやっぱり困ったもんです。晩メシはサッカーW杯予選シリア戦を見ながら。アンダー23の試合を見慣れていたせいかフル代表の選手の動きはやはり見事ですね。五輪のオーバーエイジにはやはり富安&板倉を加えるべきかな?いや。メダルより育成を重視するなら長友でいいかな?試合結果は5-0で快勝。ま。この程度で喜ぶのはやめましょう。
6月10日(月)
池上英洋『官能美術史』本格的にベッドのなかで再読開始。神話の宝庫。ということは物語の原型(プロトタイプ)の宝庫でもありオペラの原作の宝庫でもある。もちろん西洋絵画のテーマの宝庫でもあるわけでアダムとイヴもプロメテウスもサロメもパンドラもピグマリオンも…続々登場。プロメテウスは「先に考える」という意味で人間を創り文明(火)を与えるが弟のエピメテウス(後で考える)は兄の忠告を無視してゼウスの美女の贈り物に喜んで失敗する。その美女こそ好奇心から災いの箱の蓋を開けてしまうパンドラだったのですね。オルフェオとエウリディーチェの神話と伊弉諾伊弉冉の神話はそっくりなのも四季の存在する温帯地域の世界的広がりのなかでは何も珍しいことではないのですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。紫陽花が見事に其処ら中で咲き誇ってる。蝶蝶はまだのようですね。我眉鳥が綺麗な声でコロラチューラを披露。沢山の蟻と団子虫と蚯蚓はよく出てタマに狸や白鼻芯も出るらしいけど熊や猿は出ない。この程度の自然が良いのかな。ワン。終日デスクワークは日経書評「今を読み解く」のスポーツ本5冊を選択。纏め方を考えながら読み始める。どんな本を選んだかは紙面化されるまで発表しないことにしましょう。晩メシはTVKで吉本新喜劇を見ながら。今日のメインはアキさん。最近の吉本新喜劇はかなりレベルが高いですね。意味のないナンセンスな笑いをとことん繰り返すパワーはマルクス・ブラザースに似てきましたね。大満足。
6月9日(日)
ちょっとピカソについて調べたくなったので池上英洋『官能美術史 ヌードが語る名画の謎』(ちくま学芸文庫)を引っ張り出したら《「90歳になったからそろそろセックスと煙草は控えるつもりだ」と亡くなる前年にピカソは友人に語っている。まさに彼は「英雄色を好む」を地でいくタイプの人間である》なんて文章が出てきた。嫉妬しても仕方ないけど羨ましい人間ですね。ワン。ベッドを出て今日も綺麗に咲いてる大小色とりどりの紫陽花を眺めながら黒兵衛と散歩。犬は花をどんなふうに見てるのかな。以前動物カメラマンの岩合光昭さんが花と戯れる北極熊の風景を映像に収めたことがあったけど黒兵衛は紫陽花に反応しないですなぁ。ワン。デスクワークはまだまだ締め切りは遠いけど日経のスポーツ本選びを始める。8冊くらい読み直さねばならないのでボチボチ楽しみながら始める。楽しい時間はあっという間に過ぎますね。それが仕事というのは喜ぶべきでしょうね。そう言えば朝の散歩で町内の掲示板に月末の日曜に町内の自治会館で小生が行う「オペラ講座」のチラシが張り出されてるのを見るようになった。『ほっとcafeカルチャーみんなで♪オペラを楽しみましょう!オペラは難解?オペラは難しい?オペラは高級?…そんなことはありません!オペラのテーマは男と女の恋物語。オペラは庶民の人気を集めた大衆芸能なんです』お見せするオペラぼちぼちぼちぼち選ばねば。コレも楽しい仕事ですね(^_^)。世の中糞面白くもない政治が横行しているから楽しいことは自分で創らねばシャーナイですね。
6月8日(土)
昨日日本経済新聞社の文化部書評欄の記者からパリ五輪を期してスポーツ本の紹介を依頼される。『今を読み解く』というコーナーで以前も2度書かせていただいたコーナー。以前は川島浩平『人種とスポーツ』(中公新書)小川勝『オリンピックと商業主義』(集英社新書)石坂友司・松林秀樹『一九六四年東京オリンピックは何を生んだか』(青弓社)島沢優子『世界を獲るノート』(カンゼン)…などを選んだが今回は何を選ぶか…と思って最近発行されたスポーツ本を10冊ばかりベッドへ持ち込むみアレかコレか…と楽しく悩む。あ。「あれかこれか」というのはヴェルディのオペラ『リゴレット』の冒頭で好色家のマントーヴァ伯爵がパーティに集まった女性たちを「あれかこれか」と選ぶアリアですね。本は女性名詞かな?心の動き方は全然関係ないようですね(^0^;)ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。紫陽花が本当に綺麗。アナベルという種類の白か薄緑色の花も綺麗けど玉縄紫陽花という小生の住む地名の付いた花も小さく可愛い。そう言えば春の玉縄桜も染井吉野よりも謙虚にで奥床しく咲いていましたね。控えめなのはイイことです。ワン。終日デスクワーク。テーマのある書評で本を何冊か選ぶときは謙虚に自著を選ばないほうがイイのですかね?それがもどかしくて30年前くらいに某新聞社の書評委員を務めたときは1年で辞退させてもらったのでしたが…もう少し続けていたほうが良かったのかな?夕方久し振りに庭いじりをしたあとTBS『報道特集』を見ながら晩メシ。埼玉県に多く住んでいるクルド人にヘイト・スピーチを浴びせる輩がいるらしい。関東大震災の時の朝鮮人虐殺事件を東京大空襲の被害と同列に語って平気な小池都知事と同様どこかオカシイですね。いやオカシイのではなく意図的政治的な発言と行動なのかな?もちろんクルド人を援助&応援したり朝鮮人虐殺を記憶に残す活動をしている日本人が存在するのは救いですね。スウェーデンのサッカーリーグにはクルド人のチーム「ダルクルドFF」が最下位リーグから5年連続昇格して今や1部リーグの上位に定着しているそうです(金井真紀「愛すべき地べたのスポーツ民たち」世界思想51号スポーツ特集より)この情報を《東京都北区のクルド料理店でゲットした》筆者は《世界はぜんぶつながっている》と書いている。That's it!
6月7日(金)
ベッドのなかでちょうど20年前の2004年1月に上梓した自著『天職人』(講談社)を読むことになって我ながら驚いた。と言うのは綾戸智恵・市川亀治郎・岡田武史・林英哲・ジーコ・佐渡裕・五嶋龍・井筒和幸…等々スポーツ芸術芸能関係者19人を取材して纏めた一冊なのだが初っ端の山下洋輔さんの項目の冒頭を読み始めてすぐに自分の文章に愕然としてしまった。《いま日本人は自信を失っている。日本という国も混乱している。経済低迷。政治不信。官僚傲慢。親の子殺し。子の親殺し。コンビニ強盗。教師の破廉恥。プロ野球よりメジャーリーグ。そしてテロは…?不安だらけで誇りうるものが何もない。そう思える昨今である》日本は20年間酷い「低迷と混乱」の状態からから何も脱していないのだ。20年前の自著はそれでも《山下洋輔の演奏は凄い!》と世界に誇れる19人を紹介したのだが…「低迷と混乱」のなかに「マスメディアの商業主義」「ジャーナリズムの不在」を入れてないのは20年前の小生の分析が甘かったせいでしょうね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。突然昔の自著を開いたりしたのは改めてそれを読んでほしい人物が現れたからなのだが如何せん本が古くて臭いや手触りなどが失礼にならないかチェックしようと思ったからだった。1996年発行の初のエッセイ集『わたしが京都を捨てた(好きな)理由(わけ)』(アリアドネ企画)とともに少し汚れていてもマァ大丈夫かと判断。しかし若書きを読んでもらうのは少々躊躇いもありますね。ワン。終日デスクワークのあと『ニューズ・オプエド』。今日のゲストは作家・スポーツライターの小林信也さんと成城大の山本敦久教授。小生の隣人のフランス人と日本人のご夫妻がパリの自宅から五輪騒動の始まったパリの様子をメールで送ってくれたので番組冒頭で紹介。交通規制が始まってどの道路も大渋滞。地下鉄は停まらない駅があって混乱。早く日本に戻りたいとのこと。山本さんがその状態を五輪による「社会的災害」と評されたのは鋭いですね。五輪のようなビッグイベントは自然災害並みの社会的災害をもたらすわけで東京五輪の選手村が投機の対象として本来の目的である子連れ家族のための安価なマンション提供という目的が果たせず東京都の土地(東京都民の財産)が失われたのも社会的災害と言うべきなのですね。その他オリンピックやスポーツベッティングのことを3人で話し合う。凄く勉強になりました。オプエドのあとにNHK『ネタドリ』で選手村後の住宅が投機の対象になっていることを取りあげていた。社会的災害という言葉は出なかったけど…使ってほしかったな。続けて『チコちゃん』見ながら食事&酒…&寝る。あ。日経新聞からパリ五輪企画のスポーツ本の書評に山本さんの本も選ぶことを伝え忘れた…まぁイイか。引用でなく書評だから。
6月6日(木)つづき
サッカーW杯予選対ミャンマーの試合見ました。実力差のある相手に大量得点で勝っても喜んでしまう自分は情けないですね。それよりミャンマー軍事政権の横暴に対して抵抗している民主派勢力を応援しましょう!
6月6日(木)
椹木野衣『感性は感動しない 美術の見方、批評の作法』(世界思想社)読了。読みながらワクワクする本はベッドのなかでは困ったものでワクワクのあと興奮して眠れなくなる。確かに「感性は感動しない」。「興奮する」のですね。何故興奮したのか?どんなふうに興奮したのか?それを考えれば批評ができ評論が生まれるのですね。ワン。ベッドを出て色とりどりの紫陽花に和ませられながら黒兵衛と散歩。何日か前にNHKで見た七代目尾上菊五郎の素晴らしいインタヴューが頭の中に蘇る。歌舞伎の幕が開き(落とされ)客席のざわつきが静まるまでの舞台鵺の意味のない会話を「塵落とし」と言うのですね。幕が動いて舞いあがった塵が塵が静まるまでの間のことですね。粋ですね。次の若い世代に何を言いたいですか?と訊かれた七代目が「そんなこたぁ知っちゃいねぇ」と答えたのは見事でしたね。「次の人たちが考えること」ですからね。「訊かれれば答えるだけ」なんですね。中味がないくせに偉そぶってる年寄りに限っていろいろ口出し(容喙)したり「喝」とか「天晴れ」と言って喜んでるのですよね。ワン。政治資金規正法の改正と政治改革に火の玉で取り組んだはずの首相はあっという間に燃え尽きましたね。維新も10年後の領収書開示なんてバカも休み休み言えですよね。最近の日本の政治はあまりにも情けないので(政治ジャーナリストと自称している政局解説者も酷すぎるので)政治批判は阿呆臭くて直接的は書かないようにしていましたが書いてしまいました。嗚呼。火の玉と言うてたトップがこれかいな…と書いても虚しいので早よ選挙に行きたいですね。しかし田作(ゴマメ)の歯ぎしりの一票か……。
6月5日(水)
椹木野衣氏の『感性は感動しない』もう少しで読了。ここまで意見の合う人物のエッセイ集を読むのは初めて。音楽と絵画の比較芸術論も素晴らしい。エリック・ドルフィの言ったことと同じこと(音楽は瞬時に消えてゆく)を絵画との違いで書かれているが『百年の孤独』(ガルシア・マルケスの小説から名付けられた焼酎)の瓶に書かれた言葉『When you hear music,after it's over.it's gone in the air.You can never capture it again.(今耳にした音楽は空中に消えて再びそれを聴くことはできない)が紹介されていなかったのは少々残念。日本酒党で焼酎は呑まれないからかな?ワン。黒兵衛との散歩は後回しにしてRKB毎日放送『田畑竜介GrooonUp』の『Catch Up』にZOOM音声出演。今日のテーマは世界陸連がパリ五輪委賞金を出すこと(金=750万円)と最高賞金総額(15億円)の国際大会=アルティメット大会を始めること。サッカーWハイの賞金総額(616億円)と較べるとまだまだヤスイですがアマチュアの総本山をかつて自認していた国際陸連の完全プロ化は注目ですね。日本のスポーツ界は世界から遅れる?スポーツ界だけでなく…とは昨日書きましたね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。昨日録画で見た『映像の世紀バタフライエフェクト安保闘争』は面白かったですね。団塊の世代のイヤらしさと永六輔の素晴らしさがよくわかりました。団塊ではない唐牛健太郎という人物についてはもっと深く知りたいと思いました。ワン。終日デスクワーク。明日の『オプエド』のゲストは小林信也さんと山本敦久教授に決定。小林さんにはスポーツ賭博につて…山本さんにはIOCオリンピックの「植民地経済支配」について…それぞれ話していただきましょう。晩メシはNHK『解体キングダム』を見ながら。山をトンネルで貫く高速道路の真上の巨大な岩石の解体作業に感激。クレーンや重機を扱う人は素晴らしい。
6月4日(火)
椹木野衣氏の『感性は感動しない』(世界思想社)を大興奮のなかで読み進む。なかでもダリの紹介のなかでウォルト・ディズニーとの関係が出てきたことに大喝采。小生の持っている『ダリ全集全3巻』(講談社)のなかにダリがディズニーのアニメのために描いた野球のデッサン(漫画?)がいくつかあってそれを日本経済新聞の連載『スポーツする身体全10回』(拙著『今こそ「スポーツとは何か?」を考えてみよう!』春陽堂書店に収録)に入れようとしたら使用料がめっちゃ高額なのか条件が合わなかったのか…でダメになったことがあった。その7年後の日経の連載『絵画10選』の「ベースボールとアート」にもダリの描いたバッターの空振りの絵を入れようとしたが残念ながらダメでした。そう言えば一度税務署のメチャメチャ上から目線の係官が確定申告の調査にやって来て小生の仕事場の本棚を見ながら『ダリ全集』を見つけて「こんな本をあなたの仕事の経費に入れちゃダメですよ」と言ったので「何を言っうんですか!ダリも野球に関係があるんですよ!」と言って彼の野球の絵を見せたことがあった。もう30年以上前の話ですけどね。ワン。しかし椹木氏の『感性は感動しない』には興奮の連続です。ワン。ベッドから出て黒兵衛と散歩。沢山の紫陽花のなかでも薄緑色の紫陽花の清楚な美しさに感激。ワン。終日いろいろデスクワーク&雑務&明日のラジオの準備。世界陸連が五輪に賞金を出すうえ新たに最高賞金額のアルティメット大会を開くことを取りあげることにする。いつまでも低額のスポーツ予算しか出せない日本のスポーツ界は気をつけないと世界の落伍者となるかも。いたスポーツ界だけでなく政界も経済界もジャーナリズム界も日本は危うい状態で奈落へ転げ落ちそうな断崖絶壁に立ってますよね。さらに拙いのはそのことを多くの人が自覚してないことですね。夕方から月刊誌『サイゾー』のライターからパリ五輪についてZOOMで取材を受ける。五輪は確かに多くの問題を抱えてますけど日本のほうが問題は多いですね。ダリがヒッチコックに協力した映画『白い恐怖』を見直さなきゃ…。
6月3日(月)
村上春樹訳の『キャッチャー・イン・ザ・ライ』がまだ手に入らず読む本に困っていたら京都の世界思想社の編集者から椹木野衣(さわらぎのい)という美術批評家の『感性は感動しない 美術の見方・批評の作法』という一冊が送られてきた。グッドタイミング!という以上に中味の素晴らしさに感激。《芸術作品は自分で見るしかない。それは誰にもも肩代わりできないあなただけの体験だ。言い換えれば個が全責任を負って見ることができるのが芸術だ》こんなにも素直に芸術との接し方をストレートに文字化した文章に初めて出逢った!《感性など磨こうとしないことだ》そうだ!そうだ!そうだ!とベッドのなかで叫びながら若い頃に見たルオー展やゴッホ展がまるでつまらなかったことや最近見た若冲展の見物人と作品の多さに辟易としたことを思い出したり若い頃に見たミケランジェロに彫刻のレプリカ展に大感激した自分はまがい物が好きなのかと落ち込んだことやNYのMoMAでモネの横幅10mくらいのドデカイ睡蓮を見て1時間以上立ち尽くしたことが思い出された。この一冊は今まで読んだ美術関係書のなかでイチオシかな。まだ途中ですが。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。美術だけでなく音楽を聴くことやスポーツを観ることもすべて個人的体験ですよね。黒兵衛と散歩に出ることも桜を観るより紫陽花を観ることのほうが素晴らしいと思うことも…あ。最近家庭菜園の春菊が綺麗な小さな花を咲かせることに驚きました。汚く咲く花ってあるのかな?ワン?終日いろいろデスクワークのあと晩メシは吉本新喜劇を見ながら。今日の演し物はメッチャ面白かった。旅館の若旦那が父親の余命が短いというので慌てて3人の女性と見合いをするだけの話。その女性に色んな男がいっぱい付いてきて…筋書はどうでも良いけど役者がすべて自分の売りギャグを全て見せて悪人が人質を取るいつものパターンもこなしながらの笑いの連続は見事でした。『映像の世紀』は録画して『感性は感動しない』を早く読むためベッドへ。
6月2日(日)
南方熊楠『十二支考』は小生の干支の辰の項目を読了したことでいったん小休止。強烈に面白がっている本ばかり読んでいるより少しは自分の勉強になる本を…と考えるうちに昨晩は眠ってしまった。たまにはこーゆー活字抜きの睡眠も健康的でイイかもしれない。ワン。朝早く5時に目覚めて寝直しができず(活字抜きのベッドインのためか)仕方なく机に座ってコンピュータで新しい書き下ろしの資料の整理。ワン。朝の散歩の定時になると黒兵衛が吠える。彼はどんな時計を持っているのか?腹時計か雲古時計か?どちらにしろかなり正確なことは確かだ。ワン。紫陽花の色んな色の花々がが綺麗に映える小雨のなか黒兵衛と散歩。梅雨はまだなのだろうが芭蕉が五月雨を集めて速し最上川と詠った旧暦五月と最近の気象変動による季節の結果は似てきたか?ワン。日曜日だが庭仕事もできずベッドで次に読むべき本を本棚で渉猟。オリンピックの年だからホメロスの『イーリアス』にするか『オデュッセイア』にするか…と思って岩波文庫をパラパラ見たりコンピュータのファイルを整理しているうちに夕方になって晩メシ前にテレビをつけるとNHKで『完全なる問題作キャッチャー・イン・ザ・ライ』をやっていた。『ライ麦畑でつかまえて』の中味と作者サリンジャーを紹介するドキュメント。オモシロかった。『キャッチャー……』が長くアメリカで禁書扱いになり若者の間で大人気になった理由がよくわかった。短い大学時代に訳書を読んでサッパリオモシロくなかったので小田島雄志先生の研究室で「ベケットやイヨネスコやピンターは凄いと思うのですがサリンジャーは何が面白いのかサッパリわかりません」と言うと先生が「原文を読まなきゃダメだよ」と言われたけれどそのまま放っておいて今日まで来てしまった。今更英語を読むのもシンドイから村上春樹氏の新訳の『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を買って読み直すことにします。2006年の発売だから「新」でもないか…。
6月1日(土)
熊楠『十二支考』でまたまた吹き出してしまう文章に遭遇。《拙者本来八岐大蛇の転生(うまれがわり)でとかく四五升呑まぬと好い考えが浮かぬが妻がかれこれ言うから珍しく禁酒中》この文章もまたホンマカイナの一種だが(笑)龍(竜)の面白話の連続のなかで「辰」の項目読了。なるほど「竜巻」は竜が天に昇っていく様を表した「天象(天然現象)」なんですね。小学低学年の時に読んだ松谷みよ子さんの『竜の子太郎』は小生が一番最初に感激した本ですね。ワン。ベッドを出て黒兵衛と散歩。色々な色が色鮮やか色取っている紫陽花が綺麗な季節ですね。ワン。昨日のNHKの『フロンティア』という番組で人間が着る「服」と「ファッション」の話題を取りあげていたのは面白かったです。ファッションの大量生産で売れずに破棄された服がチリやアフリカの砂漠に大量に捨てられ自然発火もしているという。オマケに化学繊維は燃えずに残る。フードロスと並ぶファッションロスによる人類の危機。それに対して蛋白質と微生物で作る自然素材の繊維で作る服とファッションを紹介。20年がかりでようやく大量生産に漕ぎ着けた蛋白質素材の服は捨てると土に戻るという。はたしてそれが「救い」になるか?結構大量の電気を消費するのですようですが…。終日デスクワークは請求書を書いたりホームページの更新変更をメールで送ったり。あ。返信がないのは今日は土曜日で世の中は休日なんですね(>_<)フリーランサーは時折曜日の感覚を失います。毎週土曜と日曜はヨメハンが大酒許可の日とでもしてくれると曜日の感覚が生まれるのですけど…ねえ熊楠先生。晩飯前にNHKーBSを録画しておいた映画『シービスケット』を見る。大恐慌時代にアメリカで大活躍した図体(がたい)が小さくポニー(子馬)と呼ばれもした競走馬が大活躍して三冠馬にも挑戦して勝ち大不況に喘(あえ)いでいた労働者たちの大人気を得た話。本当に存在した人気馬でレース中に骨折。しかし落馬して足を骨折したジョッキーとともに大復活するという信じられない実話。映画の美しい風景や迫力あるレースシーンに思わず涙ぐむほどイイ映画でした。